説明

モバイル電話アクセサリを認証するための方法および装置

モバイル電話(100、200)およびアクセサリ(102、202)は、第1のライン(228、234)を介して通信する。モバイル電話(100、200)は、チャレンジ通信を計算または決定し(302)、第1のライン(228、234)を介して、アクセサリ(102、202)へと、チャレンジ通信を送信する(304)。アクセサリ(102、202)は、チャレンジ通信を受信し、チャレンジ通信、ハッシュアルゴリズム、および電子鍵に基づいて、応答通信を計算する(308)。応答通信は、第1のライン(228、234)を介して、モバイル電話(100、200)に送信される(309)。アクセサリ(102、202)はまた、電話アクセサリ(102、202)をモバイル電話(100、200)と共に使用することを可能にする(310)。応答通信は、モバイル電話(100、200)によって受信される(311)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、無線通信デバイスの分野に関する。より具体的には、本発明は、無線通信デバイスのアクセサリおよび関連する使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
様々な周辺デバイス(本明細書中では、概して「アクセサリ」と称される)は、モバイル電話またはその他の無線通信デバイスに取り付けられたり、それらから取り外されたりし得る。これらのアクセサリは、取り付けられたときに、追加的な機能性を提供したり、かつ/または電話の性能を向上させたりする。その他の場合において、アクセサリは、ユーザがモバイル電話を生産的または快適に使用することを可能にする。電話のバッテリーは、通常は電話と一体であると考えられるが、このようなバッテリーもまた、本開示の目的のための「アクセサリ」であるとみなされる。
【0003】
無線通信デバイスの設計および開発の間に、無線通信デバイスとの使用が見込まれるアクセサリの互換性および/または信頼性をテストすることは一般的である。そのようなテストは、アクセサリが無線通信デバイスと共に妥当なレベルの互換性で動作することを保証する。不都合にも、第三者から入手される、無線通信デバイスと共に使用するためのアクセサリは、しばしばテストされていなかったり、あるいはテストされている場合でさえも、無線通信デバイスの製造業者によって定義された標準および/またはその他の標準(例えば、政府機関によって定義された標準)を下回っていたりする。そのようなアクセサリ(本明細書中では、「非認証(unauthorized)アクセサリ」と称する)は、無線通信デバイスに損傷を与える可能性および/または消費者に安全上の脅威を与える可能性を有している。
【0004】
非認証アクセサリが無線通信デバイスと共に利用されないようにするための既存の技術は、比較的回避することが容易である。例えば、一意的な機械的キーイング配置(mechanical keying arrangement)を利用するコネクタは、コネクタに対する機械的改変に弱いことがあり得る。レジスタを利用する認証用の電気的配置も同様に、特定の回路網によって容易に回避される。最後に、固定式パスワードまたはローリングコードを利用するデジタル通信技術は、比較的容易に打破または模倣される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、当該技術分野においては、無線通信デバイスに対する有効かつ安全な認証方法および装置への強い需要が依然としてある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の概要)
モバイル電話アクセサリを認証するための方法および装置が開示される。一実施形態にしたがうと、モバイル電話およびアクセサリは、インターフェースを経て、第1のラインを介して通信するように結合されることが可能である。
【0007】
例示的な実施形態において、モバイル電話は、チャレンジ通信(例えば、乱数または擬乱数)を計算し、第1のラインを介して、チャレンジ通信をアクセサリに送信する。それに応じて、アクセサリは、第1のラインを介してチャレンジ通信を受信し、チャレンジ通信、ハッシュアルゴリズム、および電子鍵に基づいて、応答通信を計算する。応答通信は、第1のラインを介してモバイル電話に送信される。一部の実施形態において、アクセサリはまた、オプションとして、例えば必要な電気接続を形成することによって、電話アクセサリをモバイル電話と共に使用することを可能にする。
【0008】
アクセサリによって生成された応答通信は、第1のラインを介して、モバイル電話によって受信される。モバイル電話は、チャレンジ通信、ハッシュアルゴリズム、および電子鍵に基づいて、妥当性検証結果を計算する。モバイル電話は、応答通信と妥当性検証結果とを比較し、応答通信と妥当性検証結果との比較に基づいて、電話アクセサリをモバイル電話と共に使用することを可能にする。アクセサリがモバイル電話と共に使用することが認められ、アクセサリによって生成された応答通信が妥当性検証結果と一致し得る場合、アクセサリはモバイル電話と共に使用することが可能になる。上記以外の場合、アクセサリはモバイル電話と共に使用することを不可能にされる。
【0009】
以下で議論されるように、本明細書中に開示される特定のモバイル電話アクセサリの認証配置および認証技術は、大幅に改善された安全性をもたらし、それによって非認証アクセサリがモバイル電話と共に悪用されることを大幅に減少させる。
【0010】
本発明のその他の特徴および利点は、当業者には、以下の詳細な説明および添付の図面を検討した後に、より明白に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(発明の詳細な説明)
図1を参照すると、本発明の一実施形態にしたがう、モバイル電話100、およびモバイル電話100に接続されることが可能なモバイル電話アクセサリ102が示されている。モバイル電話100は、送受信器に結合されたアンテナを介して無線周波数(「RF」;radio frequency)帯域において電磁(「EM」;electromagnetic)エネルギーを送受信することが可能な任意の無線通信デバイスであり得る。本明細書中に開示されている例示的な認証方法は、モバイル電話アクセサリを認証するためにモバイル電話デバイスによって実行されるが、この方法はまた、ビデオカメラ、ノートブックコンピュータ、iPod、およびその他の電子デバイスに対するバッテリーパックまたはアクセサリを認証するためにも使用され得る。
【0012】
図示を容易にするために図1には示されていないが、モバイル電話100は典型的に、ハウジング104内に含まれるメモリに結合されたプロセッサを含んでおり、このプロセッサは、モバイル電話100を動作させることに関連する多数の機能を実行する。プロセッサはさらに、アンテナ112を介してRF信号を通信するために、送受信器に結合されている。電源(例えば、バッテリー)は、プロセッサ、メモリ、送受信器、およびモバイル電話100のその他のコンポーネントに電力を供給する。
【0013】
モバイル電話100はさらに、多数の入/出力(「I/O」;input/output)デバイスを含んでおり、これらの入/出力デバイスは、ユーザに対して情報を送受信する。例えば、モバイル電話100は、ディスプレイ106、キー108および110、マイクロフォン112、およびスピーカ114を含んでおり、各々は典型的に、適切なI/Oインターフェースを介してプロセッサに結合されている。
【0014】
図1を続けると、モバイル電話100はさらに、1つ以上のアクセサリインターフェースを含んでおり、これらのアクセサリインターフェースは、アクセサリをモバイル電話100に接続する。本明細書中に記載されている技術は、多種多様なアクセサリおよびアクセサリインターフェースと共に使用され得るが、図1は、電力アダプタアクセサリ102を含む例示的な配置を示しており、この電力アダプタアクセサリ102は、モバイル電話インターフェース118に接続された充電ユニット120を有している。モバイル電話インターフェース118は、モバイル電話100のアクセサリインターフェース116に接続することが可能である。
【0015】
ここで図2を参照すると、本発明の一実施形態にしたがう、アクセサリ202に接続されたモバイル電話200を示す簡略ブロック図が示されている。例えば、図2におけるモバイル電話200、アクセサリインターフェース216、アクセサリ202、およびモバイル電話インターフェース218は、図1におけるモバイル電話100、アクセサリインターフェース116、アクセサリ102、およびモバイル電話インターフェース118に対応し得る。
【0016】
図2に示されているように、モバイル電話200のアクセサリインターフェース216は、ライン226、228、および230を含んでおり、アクセサリ202のモバイル電話インターフェース218は、ライン232、234、および236を含んでいる。例えば、モバイル電話200およびアクセサリ202が接続されるときに、供給電圧を提供するためにライン226はライン232に接続され得、基準電圧(例えば、接地)を提供するためにライン230はライン236に接続され得、モバイル電話200とアクセサリ202との間の双方向通信を提供するためにライン228はライン234に接続され得る。
【0017】
別の実施形態にしたがうと、信号伝達ライン228および234は省略され得、そして本明細書に記載されているライン228および234を介する通信は、それぞれ供給電圧ライン226および232を介して実行され得る。例えば、双方向信号伝達は、ライン226および232を介する変調を経てライン226および232を介して利用され得る。別の例として、認証プロセスの間にライン226および232が第1の双方向信号伝達モードで動作することを可能にし、そしてアクセサリ202が認証された後にライン226および232が第2の電圧供給モードで動作することを可能にするスイッチを利用することによって、双方向信号伝達は、ライン226および232を介して利用され得る。既存の供給電圧ライン226および232を介する通信を可能にすることの利点は、専用の通信ライン228および234の必要がなくなるので、結果としてモバイル電話200とアクセサリ202との間のインターフェースおよびコネクタが、本明細書に記載されている認証方法を利用していない以前の配置から改変される必要がなくなるということである。
【0018】
図2を続けると、モバイル電話200のプロセッサ222は、インターフェース216のライン226、228、および230に接続されており、アクセサリ202のプロセッサ224は、ライン232、234、および236に接続されている。プロセッサ222は、モバイル電話200のメインプロセッサであり得るか、またはモバイル電話200内の補助プロセッサであり得る。抵抗素子238は、ライン232および234にわたって接続されており、モバイル電話200に対して適切なインピーダンスを提供する。ここで、アクセサリ202を認証するためのプロセッサ222および224の動作が、図3に関連して記載される。
【0019】
図3は、本発明の一実施形態にしたがう、モバイル電話アクセサリを認証するための方法を示すフローチャート300を示している。図3のフローチャート300の特定の詳細および特徴のうち、当業者に明白なものは省かれている。例えば、当該技術において公知なように、ステップは1つ以上のサブステップから構成され得る。フローチャート300に示されているステップ302〜318は、本発明の一実施形態を記載するためには十分ではあるが、本発明のその他の実施形態は、フローチャート300に示されているものとは異なるステップを利用し得る。
【0020】
一実施形態にしたがうと、フローチャート300の方法は、アクセサリがモバイル電話に接続されたときに(例えば、図2におけるアクセサリ202がモバイル電話200に接続されたときに)開始する。ブロック302において、プロセッサ222は、アクセサリ202の接続を感知し、チャレンジ通信(challenge communication)を生成する。一実施形態にしたがうと、チャレンジ通信は乱数を含む数列である。例えば、チャレンジ通信は、18クィンティリオン(quintillion)(18,000,000,000,000,000,000)通りよりも多くの値を有する64ビットの乱数であり得る。またチャレンジ応答(challenge response)は、擬乱数であり得、この擬乱数は、各認証イベントの間に各モバイル電話に対して一意的であり得る。例えば、擬乱数は、モバイル電話の電子シリアル番号(「ESN」;electronic serial number)およびカウンタに基づくものであり得、このカウンタは、認証の試みごとに増加する。
【0021】
ブロック304においては、処理のために、チャレンジ通信がモバイル電話からアクセサリに送信される。例えば、図2において、チャレンジ通信は、プロセッサ222によって、ライン228および234を介して、プロセッサ224に送信される。
【0022】
ブロック306において、モバイル電話200のプロセッサ222は、ブロック302の間に生成されたチャレンジ通信に基づいて、第1のハッシュ値(「Hash 1」)を計算する。Hash 1は、第1のハッシュアルゴリズムによって生成され得、この第1のハッシュアルゴリズムは、第1の電子鍵を利用し、さらには入力データとしてチャレンジ通信を使用する。例えば、第1のハッシュアルゴリズムは、一方向性のハッシュアルゴリズムであり得る。一般に、一意的な入力文字列ごとに、異なる出力文字列が生成される。本開示の目的のために、Hash 1は妥当性検証結果(validation result)と称され、以下で議論されるようにこの妥当性検証結果は、アクセサリを認証するために、アクセサリによって生成された応答通信との比較に使用される。
【0023】
ブロック308において、アクセサリ202のプロセッサ224は、ブロック304の間に送信されたチャレンジ通信を受信し、受信したチャレンジ通信に基づいて、第2のハッシュ値(「Hash 2」)を計算する。Hash 2はまた、応答通信としても公知である。なぜならば、Hash 2は、受信したチャレンジ通信に応答して生成されるからである。Hash 1と同様に、Hash 2は、第2のハッシュアルゴリズムによって生成され得、この第2のハッシュアルゴリズムは、第2の電子鍵を利用し、さらには入力データとしてチャレンジ通信を使用する。モバイル電話200との使用のためにアクセサリ202が認証される場合、第2のハッシュアルゴリズムおよび/または第2の電子鍵は、認証プロセスの間にプロセッサ224によって使用されるメモリに格納するために、アクセサリ202の製造業者に供給される。以下で議論されるように、第2のハッシュアルゴリズムおよび第2の電子鍵によって生成されたHash 2そのものは、モバイル電話200によって認証され得る。また以下で議論されるように、第2のハッシュアルゴリズムまたは第2の電子鍵のいずれかを欠く非認証アクセサリは、適切な認証のために必要なHash 2の生成に失敗し得る。
【0024】
ブロック309において、Hash 2は、モバイルアクセサリによって、処理のためにモバイル電話に送信される。例えば、図2において、Hash 2は、プロセッサ224によって、ライン234および228を介して、プロセッサ222に送信される。以下で議論されるように、モバイル電話200による認証は、アクセサリ202がモバイル電話200との動作のために使用することが完全に可能になる前に要求される。アクセサリ202の妥当性検証を行うと、モバイル電話200は、モバイル電話200の特定の部分がアクセサリ202と通信し得ること、あるいはアクセサリ202を利用し得ることを可能にする。モバイル電話20は、アクセサリに対してアクセサリの構成または接続を変更するように命令し得るか(ブロック310によって表されている)、あるいはアクセサリの構成がモバイル電話20に現れるようにし得る(以下で議論されるように、ブロック314によって表されている)。
【0025】
決定ブロック311において、プロセッサ222がアクセサリ202から応答通信(Hash 2)を受信したか受信していないかについての決定がなされる。例えば、プロセッサ222は、アクセサリ202が、ブロック304の間に送信されたチャレンジ通信に応答して応答通信を送信するように構成されていない場合に、応答通信を受信しないことがあり得る。そのような場合、アクセサリ202は非認証であるとみなされ、モバイル電話200は、以下で議論されるように、ステップ318において、アクセサリ202をモバイル電話200と共に動作できないようにする。応答通信が受信されると、方法300は、決定ブロック312に続く。
【0026】
決定ブロック312においては、プロセッサ222はプロセッサ224から応答通信(Hash 2)を受信しており、ブロック306の間に生成されたHash 1とアクセサリ202から受信したHash 2とを比較する。アクセサリ202が認証されたアクセサリの場合、Hash 1はHash 2と一致し、この場合にプロセッサ222は、ステップ314において、アクセサリ202をモバイル電話200と共に動作できるようにする。上記で議論されたように、アクセサリ202の妥当性検証を行うと、モバイル電話200は、モバイル電話200の特定の部分がアクセサリ202と通信し得ること、あるいはモバイル電話200の特定の部分がアクセサリ202を利用し得ることを可能にする。モバイル電話20は、アクセサリに対してアクセサリの構成または接続を変更するように命令し得るか(ブロック310によって表されている)、あるいはアクセサリの構成がモバイル電話20に現れるようにし得る(以下で議論されるように、ブロック314によって表されている)。例えば、アクセサリ202を使用することを可能にすることは、特に、モバイル電話200のモバイル電話コンポーネントへの必要な電気接続を(例えば、ライン226および230を介して)提供することを含み得る。このようにして、アクセサリ202は認証され、モバイル電話200と共に使用することが可能になる。アクセサリ202が非認証アクセサリの場合、Hash 1はHash 2とは一致せず、この場合にプロセッサ222は、ステップ318において、アクセサリ202をモバイル電話200と共に動作できないようにする。例えば、アクセサリ202を使用することを不可能にすることは、アクセサリインターフェース216のライン226および/またはライン230をモバイル電話200のモバイル電話コンポーネントのそれぞれに接続できないようにすることによって、実行され得る。
【0027】
アクセサリが使用することを不可能にされると、アクセサリがモバイル電話と互換性を有していないことを示すために、(例えば、表示メッセージまたは可聴メッセージを介して)ユーザにメッセージが通信され得る。その他の適切なメッセージはさらに、アクセサリがモバイル電話に損傷を与え得るという警告を含み得る。
【0028】
モバイル電話200およびアクセサリ202の特定の配置および動作に応じて、モバイル電話200との使用のためのアクセサリの認証は、大幅に改善され得る。例えば、方法300に利用されるハッシュ関数ならびにチャレンジおよび応答技術は、解析および攻撃(undermine)することが極めて困難であり、非常に費用がかかる。結果として、アクセサリの非認証製造業者がモバイル電話200の認証配置を迂回する可能性は、大幅に減少する。モバイル電話202に損傷を与え得る非認証アクセサリの使用が大幅に減少するので、モバイル電話202の製造業者は利益を享受する。加えて、損傷の可能性が減少した結果、修理期間の間にモバイル電話が使えなくなることが減少し得るので、モバイル電話202のユーザは利益を享受する。
【0029】
本発明の別の実施形態にしたがうと、図3に示されている方法300のブロック302および306に関連するプロセスは、1つ以上の「チャレンジ−応答(challenge−response)」の対によって置き換えられ、これらの対は、モバイル電話のメモリに格納される。この特定の実施形態にしたがうと、チャレンジ通信は、必ずしもブロック302において生成されなくてもよい。代わりに、チャレンジ−応答の対のうちのチャレンジ部分が、ブロック304において、アクセサリに送信される。アクセサリは、図3のブロック308と関連して上記で議論されたように、チャレンジ通信を処理し、ブロック309に関連して上記で議論されたように、「Hash 2」を送信する。この特定の実施形態にしたがうと、「Hash 1」の妥当性検証の結果は、必ずしもブロック306において生成されなくてもよい。代わりに、関連するチャレンジ−応答の対(ブロック304において送信されている)のうちの応答の部分が、上記で議論されたブロック312における比較のための「Hash 1」の妥当性検証の結果として使用され得る。さらに、この特定の実施形態にしたがうと、各モバイル電話は、一意的または実質上一意的なチャレンジ−応答の対を有し得る。例えば、一意的または実質上一意的なチャレンジ−応答の対は、カスタマが自らの製品を手に入れ、ESNを割り当てられたときに供給され得る。この特定のアプローチの利点は、暗号化アルゴリズムが必ずしもモバイル電話に格納されなくてもよいことである(アルゴリズムは、偽造のアクセサリを製造するために違法に入手され得る)。モバイル電話に割り当てられるチャレンジ−応答の対は、一意的または実質上一意的なので、偽造者が認証のために、特定のモバイル電話のプロトコルを解析し、認証されたアクセサリによって生成された応答を模倣する場合でさえも、偽造者は、特定のモバイルデバイスのみに対するアクセサリを製造することに制限され得るので、偽造者は偽造のアクセサリを事実上製造できなくなる。
【0030】
本発明の例示的な実施形態に関する上記の記載から、様々な技術が、本発明の範囲から逸れることなしに、本発明を実施するために使用され得ることが明白に理解される。さらに、本発明は特に特定の実施形態に関連して記載されてきたが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸れることなしに、形態および詳細において変更がなされ得ることを認識し得る。記載された例示的な実施形態は、あらゆる点で例示的なものとして見なされるべきであり、限定的なものであると見なされるべきではない。また本発明は、本明細書中に開示された特定の実施形態に限定されるものと理解されるべきではなく、多くの再構成、改変、および代替が、本発明の範囲から逸れることなしに可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にしたがう、例示的なモバイル電話およびアクセサリを示している。
【図2】図2は、本発明の一実施形態にしたがう、例示的なモバイル電話およびアクセサリを示している。
【図3】図3は、本発明の一実施形態にしたがう、モバイル電話アクセサリを認証するための例示的な方法を示すフローチャートを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話アクセサリを認証するための方法であって、該方法は、
セキュアデバイスにおいて、ハッシュアルゴリズムおよび電子鍵を使用することによって、複数の一意的なチャレンジ−応答の対を予め生成するステップであって、複数のモバイル電話のうちの各モバイル電話は、該複数の一意的なチャレンジ−応答の対のうちの一意的なチャレンジ−応答の対を受信する、ステップと、
該モバイル電話において、該複数の一意的なチャレンジ−応答の対のうちの第1の一意的なチャレンジ−応答の対を格納するステップであって、該チャレンジ−応答の対は、チャレンジ部分および応答部分を含んでいる、ステップと、
該電話アクセサリを第1のラインを介して該モバイル電話に電気接続するステップと、
チャレンジ通信として、該チャレンジ−応答の対の該チャレンジ部分を、該第1のラインを介して、該モバイル電話から該電話アクセサリに送信するステップと、
該チャレンジ通信、該ハッシュアルゴリズム、および該電子鍵に基づいて、該電話アクセサリにおいて応答通信を計算するステップと、
該第1のラインを介して、該電話アクセサリから応答通信を受信するステップと、
該応答通信を該応答部分と比較するステップと、
該比較するステップに基づいて、該電話アクセサリを該モバイル電話と共に使用することを可能にするステップと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記電話アクセサリは、前記第1のラインを介して前記モバイル電話と共に使用することを可能にされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のラインは、供給電圧ラインである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記電話アクセサリは、前記第2のラインを介して前記モバイル電話と共に使用することを可能にされ、該第2のラインは、該モバイル電話と該電話アクセサリとを電気接続する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のラインは、双方向性の通信ラインである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記応答通信が前記応答部分と一致しない場合に、前記電話アクセサリを前記モバイル電話と共に使用することを不可能にするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記応答通信が前記受信するステップの間に受信されなかった場合に、前記電話アクセサリを前記モバイル電話と共に使用することを不可能にするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
電話アクセサリを認証するための方法であって、該方法は、
該電話アクセサリをコネクタの第1のラインを介してモバイル電話に電気接続するステップと、
該第1のラインを介して、該モバイル電話からチャレンジ通信を受信するステップであって、該チャレンジ通信は、ハッシュアルゴリズムおよび電子鍵を使用することによってセキュアデバイスにおいて予め生成された複数の一意的なチャレンジ−応答の対のうちの第1の一意的なチャレンジ−応答の対のチャレンジ部分であり、複数のモバイル電話のうちの各モバイル電話は、複数の一意的なチャレンジ−応答の対のうちの一意的なチャレンジ−応答の対を格納する、ステップと、
該チャレンジ通信、該ハッシュアルゴリズム、および該電子鍵に基づいて、該電話アクセサリにおいて応答通信を計算するステップと、
該第1のラインを介して、該電話アクセサリから該モバイル電話に該応答通信を送信するステップと、
該電話アクセサリを該モバイル電話と共に使用することを可能にするステップと
を包含する、方法。
【請求項9】
前記第1のラインを介して、前記モバイル電話から前記電話アクセサリに前記チャレンジ通信を送信するステップと、
該第1のラインを介して、該電話アクセサリから応答通信を受信するステップと、
該チャレンジ通信、ハッシュアルゴリズム、および電子鍵に基づいて、妥当性検証結果を計算するステップと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記電話アクセサリは、前記第1のラインを介して前記モバイル電話と共に使用することを可能にされる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のラインは、供給電圧ラインである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記電話アクセサリは、第2のラインを介して前記モバイル電話と共に使用することを可能にされ、該第2のラインは、該モバイル電話と該電話アクセサリとを電気接続する、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のラインは、双方向性の通信ラインである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記チャレンジ通信は、乱数および擬乱数のうちの1つから予め生成される、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記応答通信が前記妥当性検証結果と一致しない場合に、前記電話アクセサリを前記モバイル電話と共に使用することを不可能にするステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記応答通信が前記受信するステップの間に受信されなかった場合に、前記電話アクセサリを前記モバイル電話と共に使用することを不可能にするステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−518959(P2009−518959A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544484(P2008−544484)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/046580
【国際公開番号】WO2007/067638
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(503370192)キョウセラ ワイヤレス コープ. (93)
【Fターム(参考)】