説明

ラム波型高周波共振子を用いた変調器

【課題】良好な周波数温度特性と広い周波数帯域を有し、簡素な構成で小型化を実現するラム波型高周波共振子を用いた変調器を提供する。
【解決手段】変調器1は、水晶基板20の主面に、一組の櫛歯状のIDT電極30と該IDT電極のラム波の進行方向両側に配設される反射器40,50とを有するラム波型高周波共振子10と、IDT電極30と接続される第1発振回路80、第2発振回路81と、入力端子96から入力されるデジタル変調信号に対応して第1発振回路80、第2発振回路81からの出力信号を選択出力する切替回路90と、が備えられ、選択された出力信号を出力端子95から出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変調器に関し、詳しくは、ひとつのラム波型高周波共振子と、複数の発振回路と、複数の発振回路からの出力信号を選択出力する切替回路と、を備える変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、FSK(Frequency Shift Keying)方式によるデジタル信号を通信する方法が知られている。FSK方式は、例えば、0、1のデジタル信号に応じて搬送波f0、f1の瞬時周波数を離散的に変化させる変調方式であり、振幅変化を一定にしながら変調をかけることが可能であり、レベル(信号強度)変動や雑音の影響が少ない方式とされている。また、回路構成が簡単であり、ASK(Amplitude Shift Keying)やPSK(Phase Shift Keying)などの方式よりも帯域幅が広くなるという特徴を有している。
【0003】
また、共振子に用いられる信号波の種類としては、レイリー波(Rayleigh wave)、SH波(Rayleigh wave)、リーキー波(Leaky Wave)等があり、共振子としては、レイリー波、またはSH波を用いた弾性表面波共振子、バルク波であるラム波(Lamb wave)を用いたラム波共振子が代表される。
【0004】
例えば、レイリー波型弾性表面波素子は、STカット水晶と呼ばれる水晶基板の表面において、Z’軸方向にIDT電極が形成されて構成されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
また、SH波型弾性表面波素子として、STWカット水晶、つまり、STカット水晶に対して弾性表面波の伝搬方向を90度ずらした横波を伝搬する弾性表面波素子も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
さらに、弾性表面波ではなく、圧電基板の上下面で反射を繰り返して伝搬するバルク波(体積波)を用いる方式のラム波素子も知られており、ラム波素子は、位相速度が弾性表面波よりも大きいことから、特に高周波に適していることが知られている(例えば、非特許文献2、及び特許文献2参照)。
【0007】
また、FSK方式に用いられる変調器として、同一の半導体集積回路基板上に複数の発振回路とこの複数の発振回路からの各出力信号をデジタル変調信号に応じて選択出力するとともに、同一部材の圧電基板上に互いに共振周波数の異なる弾性表面波共振子を前記発振回路と同数形成し、この複数の弾性表面波共振子と複数の発振回路とを一対一に各々電気的に接続して構成した変調器というものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】特開平10−233645号公報(第3〜第6頁、図1)
【特許文献2】特開2003−258596号公報
【特許文献3】特許第2925158号公報(第2、第3頁、図1)
【非特許文献1】信学技報 TECHNIALCALREPORT OF IEICE.US99−20(199−06)37頁〜42頁、「有限要素法を用いた弾性表面波の周波数―温度特性解析」、神名重男
【非特許文献2】第33回EMシンポジウム2004、第93〜96頁、「ラム波型弾性表面波素子用基板」中川恭彦、百瀬雅之、垣尾省司
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような特許文献1によれば、所望の出力信号を得るために、複数の弾性表面波素子を備える必要があり、圧電基板が大型化し、変調器全体としても小型化が困難になる。また、複数の弾性表面波各々に対応する発振回路とを接続することから回路構成が複雑になり、コストアップにもなるという課題を有している。
【0010】
また、非特許文献1のように共振子としてSTカット水晶を用いるレイリー波型弾性表面波素子は弾性表面波素子としては優れた周波数温度特性を示すが、位相速度の理論値が約3100m/s程度とされ、高周波帯域には対応が困難とされている。
【0011】
また、特許文献1に示されるSTWカット水晶を用いたSH波型弾性表面波素子は、周波数温度特性が前述したレイリー波型弾性表面波素子よりも悪いということが知られ、電極材料としてアルミニウムに比べ密度が大きいタンタルやタングステンを用いて周波数温度特性を改善しているが、電気抵抗損が大きくなり、さらに、位相速度が減少してしまうというような課題がある。
【0012】
本発明の目的は、上述した課題を解決することを要旨とし、良好な周波数温度特性と広い周波数帯域を有し、簡素な構成で小型化を実現する変調器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の変調器は、圧電基板の主面に、一組の櫛歯状のIDT電極と該IDT電極のラム波の進行方向両側に配設される反射器とを有するラム波型高周波共振子と、前記IDT電極と接続される複数の発振回路と、入力されるデジタル変調信号に対応して前記複数の発振回路からの出力信号を選択出力する切替回路と、が備えられていることを特徴とする。
【0014】
ラム波型高周波共振子は、詳しくは後述する実施の形態にて説明するが、入力されるデジタル変調信号の周波数に対応して複数の振動モードを有している。従って、本発明の変調器は、ひとつのラム波型高周波共振子と複数の発振回路とを備え、複数の出力信号の中から所望の出力信号を選択出力することから、広い周波数帯域を有しながら簡素な構成で小型化を実現する変調器を提供することができる。
【0015】
また、前記圧電基板が、水晶基板であることが好ましい。
圧電基板として水晶を用い、ラム波を振動モードとすることにより、前述したSTカット水晶に比べて高周波帯域への対応性が優れ、STWカット水晶に比べて優れた周波数温度特性を有する共振子を実現することができるので、高周波、且つ高精度な変調器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図8は実施形態1に係るラム波型高周波共振子の構成、共振特性、及び周波数温度特性及び変調器の構成を示し、図9は実施形態2に係る変調器の構成を示す説明図である。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
(実施形態1)
【0017】
図1は、実施形態1に係るラム波型高周波共振子を示す斜視図、図2は図1のA−A切断面を表す断面図である。図1、図2において、ラム波型高周波共振子10は、圧電基板としての水晶基板20の主面に、一対の交差指電極31,32とから構成されるIDT(Interdigital Transducer)電極30と、このIDT電極30のラム波の進行方向の両側に配設され格子状の電極指50a,50bを有する反射器50と、同様な電極指を有する反射器40とから構成されている。なお、以降、交差指電極31を第1交差指電極31、交差指電極32を第2交差指電極32と呼称する。
【0018】
IDT電極30の第1交差指電極31と第2交差指電極32とは、それぞれ相互に間挿されて構成されている。ここで、第1交差指電極31を構成する櫛歯形状の電極指31aの端部から電極指31bまでの間の距離は、ラム波の波長λに設定され、電極指31a,31bそれぞれの幅をLiとする。
【0019】
また、電極指31aの端部と、電極指31a,31bの間に間挿される第2交差指電極32の電極指32aと、の距離(電極間ピッチと称することがある)はPiと表す。なお、電極指32aの幅もLiである。従って、ラム波の波長λはIDT電極30の電極間ピッチPiの2倍である。
【0020】
また、反射器50の電極指50aの端部から電極指50bまでの距離を(電極間ピッチと称することがある)Prとし、電極指50a,50bそれぞれの幅をLrとする。
【0021】
そして、IDT電極30の電極指31a,31b,32aの厚さをHiとし、反射器50の電極指50a、50bの厚さをHrとする。
【0022】
なお、説明を省略しているが、IDT電極30の符号を附していない他の電極指、符号を附していない反射器50及び反射器40の電極指それぞれの電極幅、電極間ピッチ、厚さも同様な関係に設定されている。
【0023】
このように構成されたIDT電極30に所定の周波数の駆動信号を入力することによってラム波が励振され、水晶基板20の表裏の面を反射しながら、水晶基板20の長手方向両側に伝搬し、反射器40,50によって反射される。
【0024】
続いて、本実施形態に係るラム波型高周波共振子の共振特性について説明する。
図3は、ラム波の波長λと水晶基板20の厚さtとで規格化した規格化基板厚みt/λと位相速度との関係の一部を示すグラフである。図3において、横軸には規格化基板厚みt/λ、縦軸には音速(m/s)が示されている。
【0025】
図3において、ラム波型高周波共振子10には複数の振動モードが存在していることを示している。ここで、図示されている音速が低い方から二つのモード(ラム波モードS1、S2で表している)は、ラム波の対称、または反対称の関係にある最低次のモードであり、規格化基板厚みt/λを大きくしていくと二つのモードの音速間隔(つまり、周波数間隔であり、差分周波数数差と表す)は小さくなることを示している。
【0026】
図4は、ラム波モードS1,2を有するラム波型高周波共振子の差分周波数差と規格化基板厚みt/λとの関係を表すグラフである。図4に示すように、規格化基板厚みt/λを大きくすれば、二つの差分周波数数差を小さくことができる。従って、二つのモードにおける差分周波数差はラム波の波長λと水晶基板20の厚さtによって容易に制御することができる。つまり、後述するFSK変調における出力信号を設定しやすくしている。
【0027】
続いて、上述したラム波型高周波共振子10を用いた変調器について図面を参照して説明する。
図5は、ラム波型高周波共振子10を用いたFSK方式における変調器1の構成を示す説明図である。図5において、変調器1は、ラム波型高周波共振子10と、同一の半導体集積基板70に設けられた第1発振回路80と第2発振回路81と切替回路90とから構成されている。第1発振回路80と第2発振回路81とはそれぞれ、ラム波型高周波共振子10のIDT電極30(図1,2も参照する)に接続されている。
【0028】
ここで、第1発振回路80は発振周波数f0、第2発振回路81は発振周波数f1に対応する構成である。また、第1発振回路80及び第2発振回路81の出力は切替回路90に入力され、切替回路90によって選択された出力信号は出力端子95から出力される。
【0029】
また、切替回路90にはデジタル変調信号が入力端子96から入力される。なお、第1発振回路80、第2発振回路81、切替回路90には、図示しない電源端子から電力が供給されている。
【0030】
このように構成される変調器1において、図3に示す二つの最低次のラム波モードS1、S2のそれぞれの共振周波数は、入力端子96から入力されるデジタル変調信号“0”のときに必要とされる出力信号周波数f0と、デジタル変調信号“1”のときに必要とされる出力周波数f1にそれぞれ一致するように設計されている。
【0031】
また、切替回路90は、入力端子96から入力されるデジタル変調信号が“0”のときには第1発振回路80の発振出力を選択して出力し、デジタル変調信号が“1”のときには第2発振回路81の発振出力を選択して出力するように設計されている。
【0032】
以上のように構成された変調器1では、入力端子96から入力されたデジタル変調信号によってFSK変調された信号が出力端子95から出力される。
【0033】
なお、デジタル変調信号は、図示しないバリキャップダイオード(バラクタと呼称することがある)により所定の二つの周波数を形成した後、“0、1”のデジタル信号に変換して入力される。
【0034】
また、図3においてラム波型高周波共振子には、複数の振動モードを有することを示したが、さらに詳しく説明する。
図6,7は、本実施形態のラム波型高周波共振子の周波数と信号強度の関係の一部を表すグラフである。図6,7に示すように、各周波数において信号強度が著しく高い帯域が存在する。すなわち、複数の共振領域が存在していることを示している。このグラフでは、120MHz帯域から1.2GHz帯域に渡って共振領域が存在していることを示しているが、シミュレーションでは、2GHz帯の高周波領域まで存在していることが確認されている。
【0035】
これらの周波数のうち、隣り合う二つの周波数を選択してデジタル変調信号に変換して入力端子96から入力すればよく、図6,7に示されるような幅広い周波数帯域のFSK変調された信号を出力端子95から出力することができる。
【0036】
また、本実施形態では、圧電基板として水晶基板20を採用している。水晶基板20は、特に周波数温度特性を改善するために採用している。
図8は、水晶基板20を用いたラム波型高周波共振子10、STカット水晶を用いたレイリー波型弾性表面波素子、STWカット水晶を用いたSH波型弾性表面波素子それぞれの周波数温度特性を示すグラフである。横軸に温度、縦軸に共振周波数偏差を表している。図8に示すように、本実施形態によるラム波型高周波共振子10は、ST型水晶基板を用いたレイリー波型弾性表面波素子、STW型水晶基板を用いたSH波型弾性表面波素子よりも温度特性が良好である。
【0037】
従って、本実施形態によれば、ラム波型高周波共振子10は、複数の振動モードを有しているので、水晶基板20上に形成される一組のIDT電極30と反射器40、50によって構成されるラム波型高周波共振子10と第1発振回路80と第2発振回路81とを備え、二つの出力信号の中から所望の出力信号をほぼ自在に選択出力することができる。さらに、簡素な構成で小型化を実現する変調器を提供することができる。
【0038】
また、ラム波型高周波共振子10は、広帯域の共振領域を有しているため、FSK変調により広い周波数帯域の出力信号を選択的に出力することができる。
【0039】
また、圧電基板を水晶基板20とし、ラム波を振動モードとすることにより、前述したSTカット水晶に比べて高周波帯域への対応が優れ、STWカット水晶に比べて優れた周波数温度特性を有する共振子を実現することができるので、高周波、且つ高精度な変調器を提供することができる。
【0040】
さらに、規格化基板厚みt/λを制御することにより、所望の差分周波数偏差を容易に設定することができ、複雑な電極構造を必要としないという効果がある。
(実施形態2)
【0041】
続いて、本発明の実施形態2について図面を参照して説明する。実施形態2は、前述した実施形態1が2値のデジタル変調信号を入力端子から入力する構成に対し、複数値のデジタル変調信号を入力してFSK変調することを特徴としている。実施形態1(図5、参照)と同一部分には同じ符号を附し、重複する部分の説明を省略する。
なお、本発明は、2値以上の複数値のデジタル変調信号に対して対応可能であるが、本実施形態では4値のデジタル変調信号を入力する変調器を例示して説明する。
【0042】
図9は、実施形態2に係るラム波型高周波共振子10を用いたFSK方式における変調器の構成を示す説明図である。図9において、変調器1は、ひとつのラム波型高周波共振子10と、同一の半導体集積基板70に設けられた第1発振回路80、第2発振回路81、第3発振回路82、第4発振回路83と切替回路90とから構成されている。
【0043】
ラム波型高周波共振子10は、前述した実施形態1と同様に一組のIDT電極30と反射器40,50とを水晶基板20の主面に形成し構成されている。
【0044】
第1発振回路80、第2発振回路81、第3発振回路82、第4発振回路83は、それぞれIDT電極30に接続されており、さらに、切替回路90に接続されている。各発振回路からの出力信号は切替回路90に入力され、ひとつの出力信号として出力端子95から出力される。
【0045】
切替回路90に入力される2ビットのデジタル変調信号は、それぞれ入力端子96,97から入力されるように構成されている。
【0046】
このように構成された図9に示す回路では、入力端子96,97から入力される2ビットのデジタル変調信号が“00”のときには、第1発振回路80からの発振周波数f0の出力信号が出力端子95から出力される。
【0047】
同様に、デジタル変調信号が“01”のときには、第2発振回路81からの発振周波数f1の信号が、デジタル変調信号が“10”の時には第3発振回路82からの発振周波数f2が、デジタル変調信号が“11”のときには第4発振回路83からの発振周波数f3が出力端子95から出力される。すなわち、入力端子96,97から入力される2ビットのデジタル変調信号によって4値のFSK変調を実現できる。
同様な考え方により、3値や5値、さらにそれ以上のFSK変調を実現することができる。
【0048】
従って、上述した実施形態2によれば、変調器1は、一組のIDT電極30と反射器40,50を備えるラム波型高周波共振子10と必要な数の発振回路との構成により、複数の発振周波数の中から選択的にFSK変調を行うことができる。
また、ラム波型高周波共振子10ひとつで上述したようなFSK変調が可能であるために、簡素な構成で小型化が実現できるとともに、変調器のコスト低減を実現できるという効果がある。
【0049】
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前述した実施形態では圧電基板として水晶基板を用いているが、水晶基板の他に、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、四ほう酸リチウム、ランガサイト、ニオブ酸カリウム等の圧電基板を採用できる。また、酸化亜鉛、窒化アルミ、五酸化タンタル等の圧電性薄膜、硫化カドミウム、硫化亜鉛、ガリウム砒素、インジウムアンチモン等の圧電半導体にも応用可能である。
【0050】
また、前述の実施形態1、実施形態2では、ラム波型高周波共振子として1ポート共振子を例示して説明したが、例えば、2ポート共振子またはIDT電極と反射器とを備えたフィルタであっても構わない。
【0051】
さらに、実施形態1では、二つの発振周波数を用いてFSK変調器を例示したが、他のモードによりひとつの共振子で三つ以上の周波数を発振できるFSK変調器としてもよい。
【0052】
従って、本実施形態によれば、良好な周波数温度特性と広い周波数帯域を有し、簡素な構成で小型化、低コストを実現する変調器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施形態1に係るラム波型高周波共振子を示す斜視図。
【図2】図1のA−A切断面を表す断面図。
【図3】本発明の実施形態1に係る規格化基板厚みt/λと位相速度との関係の一部を示すグラフ。
【図4】本発明の実施形態1に係る差分周波数差と規格化基板厚みt/λとの関係を表すグラフ。
【図5】本発明の実施形態1に係る変調器の構成を示す説明図。
【図6】本発明の実施形態1に係るラム波型高周波共振子の周波数と信号強度の関係の一部を表すグラフ。
【図7】本発明の実施形態1に係るラム波型高周波共振子の周波数と信号強度の関係の一部を表すグラフ。
【図8】本発明の実施形態1に係る水晶基板を用いたラム波型高周波共振子、ST型、STW型の周波数温度特性を示すグラフ。
【図9】本発明の実施形態2に係る変調器の構成を示す説明図。
【符号の説明】
【0054】
1…変調器、10…ラム波型高周波共振子、30…IDT電極、40、50…反射器、80…第1発振回路、81…第2発振回路、90…切替回路、95…出力端子、96…入力端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電基板の主面に、一組の櫛歯状のIDT電極と該IDT電極のラム波の進行方向両側に配設される反射器とを有するラム波型高周波共振子と、
前記IDT電極と接続される複数の発振回路と、入力されるデジタル変調信号に対応して前記複数の発振回路からの出力信号を選択出力する切替回路と、
が備えられていることを特徴とする変調器。
【請求項2】
請求項1に記載の変調器において、
前記圧電基板が、水晶基板であることを特徴とする変調器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−48186(P2008−48186A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−222297(P2006−222297)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】