説明

レーダ探知装置

【課題】表示モニタの数を増やすことなく、安価で警告表示の機能を提供することを可能にする。
【解決手段】速度取締用のレーダ波を受信するレーダ波検知部3と、警告表示用の画像データを記録する記録部4と、レーダ波検知部3がレーダ波を検知したときに、記録部4から画像データを読み出して出力するレーダ検知制御部5と、TV信号を受信するTV信号受信部8と、TV信号受信部8で受信されたTV信号を所定のフォーマットに変換して出力するTVチューナ9と、レーダ波検知部3がレーダ波を受信しないときに、TVチューナ9から出力されるTV信号を外部モニタ装置11に出力し、レーダ波検知部3がレーダ波を受信したときに、レーダ検知制御部5から出力された画像データを外部モニタ装置11に出力する画像出力部10とを備えることを特徴とするレーダ探知装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーダ探知装置に関し、特に、警告を画面表示によって通知するレーダ探知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路等に設置された自動速度取締装置(以下、適宜「速度取締装置」という)から発射されたマイクロ波を検出し、警報を出力するレーダ探知装置が用いられている。また、速度取締装置から発射されたマイクロ波の周波数は、自動ドアの人体検知センサに用いられるマイクロ波と同様の周波数帯域に存在するため、特に、市街地を走行している際の誤警報の発生を防止するなどの目的で、GPS情報も利用しながら警告を出力するレーダ探知装置も登場している。
【0003】
速度取締装置からのマイクロ波は、速度取締装置の直下のみならず、ある程度の距離を隔てた場所まで届くため、レーダ探知装置でマイクロ波を受信して警告を出力することにより、車両が速度取締装置に近付く前に、運転者に注意を喚起することができる。それにより、運転者に対して制限速度の遵守を促し、運転中の安全性を向上させることが可能になる。
【0004】
こうしたレーダ探知装置においては、マイクロ波を検出した際に、音声によって警告を発することが一般的であるが、警告音声の設定音量が小さかったり、騒音が酷い場合等には、運転者が警告を聞き逃すこともある。そこで、特許文献1及び2に記載のように、マイクロ波を受信した旨の警告をナビゲーション装置の表示モニタに表示し、視覚的に注意を喚起するシステムが提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−059728号公報
【特許文献2】特開2000−020891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1及び2に記載の構成は、何れも、レーダ探知装置単体によるものではなく、レーダ探知機能を付属的に組み込んだナビゲーション装置であるため、ユーザが警告の表示機能のみを望んだとしても、ナビゲーション装置自体の購入が必要となる。一般に、ナビゲーション装置は、レーダ探知装置に比べて高価であるため、ユーザに高額な出費を強いるという問題があった。
【0007】
上記問題の解決方法として、レーダ探知装置に表示モニタを付属することにより、警告表示可能なレーダ探知装置をナビゲーション装置と別体に構成することが考えられる。しかし、その場合には、レーダ探知装置の価格に表示モニタの価格が上乗せされることになるため、結局は、高額での提供を避けられない。また、上記の場合では、既にナビゲーション装置等の他の表示モニタを車内に設置していると、表示モニタの数を増やすことになり、運転中の視認箇所数が増大するため、運転者が前方から目を逸らし易くなり、却って安全性を妨げる虞がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、表示モニタの数を増やすことなく、安価で警告表示の機能を提供することが可能なレーダ探知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、レーダ探知装置であって、速度取締用のレーダ波を受信するレーダ波検知部と、警告表示用の画像データを記録する記録部と、前記レーダ波検知部がレーダ波を検知したときに、前記記録部から画像データを読み出して出力するレーダ検知制御部と、前記レーダ検知制御部から出力された画像データを外部モニタ装置に出力する画像出力部とを備えることを特徴とする。
【0010】
そして、本発明によれば、外部モニタ装置を用いて警告画面を表示することができるため、警告の表示機能を安価で利用することが可能となり、また、表示モニタの数を増やす必要がないことから、運転中の安全性を妨げることも回避することが可能となる。
【0011】
前記レーダ探知装置において、前記記録部が、速度取締装置までの距離に応じて異なる絵柄の付された複数の画像データを記録し、前記レーダ検知制御部が、前記レーダ波検知部で受信したレーダ波に基づいて前記速度取締装置への接近状態を特定し、前記記録部に記録された複数の画像データの中から特定した接近状態に適合する画像データを選択して出力するように構成することができる。
【0012】
上記構成によれば、速度取締装置への接近状態に応じた警告画面を表示することができるため、運転者に対して、注意を喚起するのと同時に、速度取締装置への接近状態に関する情報を提供することが可能となる。
【0013】
前記レーダ探知装置において、TV信号を受信するTV信号受信部と、該TV信号受信部で受信されたTV信号を所定のフォーマットに変換し、前記画像出力部に出力するTVチューナとを備え、前記画像出力部が、前記レーダ波検知部がレーダ波を受信しないときに、前記TVチューナから出力されるTV信号を前記外部モニタ装置に出力し、前記レーダ波検知部がレーダ波を受信したときに、前記レーダ検知制御部から出力された画像データを前記外部モニタ装置に出力するように構成することができる。
【0014】
上記構成によれば、マイクロ波を検知していないときに、TV信号を外部モニタ装置に出力するため、レーダ探知装置を設置した際に、外部モニタ装置の表示画像が警告画面のみに制限されるのを回避することが可能となる。
【0015】
前記レーダ探知装置の一態様として、前記TV信号を地上波のワンセグテレビジョン放送信号にすることができる。
【0016】
前記レーダ探知装置において、入力された前記外部装置からの信号を前記画像出力部に出力する外部入力インターフェイスを備え、前記画像出力部が、前記レーダ波検知部がレーダ波を受信しないときに、前記外部装置からの信号を前記外部モニタ装置に出力し、前記レーダ波検知部がレーダ波を受信したときに、前記レーダ検知制御部から出力された画像データを前記外部モニタ装置に出力するように構成することができる。
【0017】
上記構成によれば、マイクロ波を検知していないときに、外部装置から出力された信号に応じた画像を外部モニタ装置に表示することができ、レーダ探知装置を設置しても、外部装置で生成された画像を外部モニタ装置に表示することが可能となる。
【0018】
前記レーダ探知装置の一態様として、前記外部装置をナビゲーション装置にすることができる。
【0019】
前記レーダ探知装置において、特殊車両が使用する無線電波を検知する電波検知部を備え、前記記録部が、特殊車両の種類を示す画像データを記録し、前記レーダ検知制御部が、前記電波検知部で受信した電波に基づき、受信した電波を発する特殊車両の種類を特定し、特定した種類に対応する画像データを前記記録部から読み出して前記画像出力部に出力するように構成することができる。
【0020】
前記レーダ探知装置において、前記レーダ検知制御部が、前記レーダ波検知部で検知したレーダ波に基づいて道路情報を作成し、前記記録部に記録するように構成することができる。この構成によれば、運転者に対して余裕をもって警告を発することができ、安全性を向上させることが可能となる。
【0021】
前記レーダ探知装置において、前記記録部に記録された前記道路情報を送信する送信部と、他の車両から送信される前記道路情報を受信する受信部と、前記受信部で受信した前記道路情報を前記記録部に記録し、前記送信部を介して、他の車両に送信する通信制御部とを備えるように構成することができる。この構成によれば、車両の運転者が互いに最新の情報を提供し合うことが可能となり、幅広く情報を入手することができる。入手した道路情報は、自車両での警告表示に利用できるため、より安全性を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、表示モニタの数を増やすことなく、安価で警告表示の機能を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、本発明にかかるレーダ探知装置の第1の実施形態を示し、このレーダ探知装置1は、大別して、GPS受信部2と、レーダ波検知部3と、記録部4と、レーダ検知制御部5と、警報部6と、操作部7と、TV信号受信部8と、TVチューナ9と、画像出力部10と、送信部12と、受信部13と、通信制御部14とで構成される。
【0024】
GPS受信部2は、GPS衛星から送出されるGPS信号に基づいて車両の走行位置及び現時刻等を算出する。
【0025】
レーダ波検知部3は、オービス(無人式速度取締装置)、可搬式速度取締装置等から発せられるマイクロ波を受信して速度取締用のレーダ波を検知する。
【0026】
記録部4は、マイクロ波を検知した旨の警告を示す警告表示用の画像データを記録する。記録部4に記録される画像データとしては、例えば、図2(a)に示すように、速度取締装置への車両の接近状態を表示する画像データや、図2(b)に示すように、速度取締装置の種類を表示する画像データ等がある。また、記録部4は、GPS受信部2からのGPS情報と、レーダ波検知部3からのレーダ波検知情報とに基づき、速度取締装置の位置等を示す道路情報を記録する。
【0027】
レーダ検知制御部5は、レーダ波検知部3の検知動作を監視し、レーダ波検知部3がマイクロ波を受信したときに、記録部4から画像データを読み出して出力する。画像データの読み出しにあたっては、レーダ波検知部3で検知されたマイクロ波のレベル及び周波数等から速度取締装置までの距離と速度取締装置の種類とを特定し、特定した距離等に適合する画像データを記録部4に記録された画像データの中から選択的に読み出す。また、レーダ検知制御部5は、レーダ波検知部3がマイクロ波を受信したときに、レーダ波検知部3で検知されたマイクロ波のレベル及び周波数等と、GPS受信部2から出力される車両の走行位置情報とを統合して、上記の道路情報を生成し、記録部4に記録する。
【0028】
警報部6は、レーダ検知制御部5からの指示に応答して、音声、光等による警報を発する。音声による警告は、ブザー、メロディ、合成音声等によって行うことができ、光による警告はLED等を用いることができる。
【0029】
操作部7は、各種の設定や指示等を行うための操作スイッチである。この操作部7は、音声警告の音量や警告画面の表示間隔等を設定したり、レーダ検知動作の開始タイミング等を指示するボタンスイッチ等から構成される。
【0030】
TV信号受信部8は、地上波のワンセグテレビジョン放送信号(以下、「TV信号」という)を受信する無線アンテナである。
【0031】
TVチューナ9は、TV信号受信部8で受信されたTV信号を所定のフォーマットに変換し、TV表示用の映像信号及び音声信号(以下、適宜「TV表示用信号」という)を生成する。
【0032】
画像出力部10は、レーダ検知制御部5から出力される警告表示用の画像データ、及びTVチューナ9から出力されるTV表示用信号を受け、それらの何れか一方を選択して出力する。画像出力部10の出力端子は、接続ケーブル等を介して、外部モニタ装置11の外部入力端子等に接続される。
【0033】
送信部12は、記録部4に記録された道路情報を、無線を介して周辺の他の車両に送信する。送信部12が送信するのは、小電力の電波であって、自車両の周辺、及び走行中に行き会う他車両と通信することができればよく、広域にわたって通信可能である必要はない。
【0034】
受信部13は、他車両から送信される道路情報を受信するために備えられ、上記送信部12と同様、自車両の周辺、及び走行中に行き会う他車両と通信可能であればよい。
【0035】
通信制御部14は、他の車両からの無線信号を監視し、送信部12からの道路情報の送信処理を制御するとともに、受信部13での受信処理を制御する。
【0036】
次に、上記構成を有するレーダ探知装置1の動作について、図1乃至図3を参照して説明する。尚、以下の説明においては、当初、レーダ探知装置1がマイクロ波を検知しておらず、所定時間の経過後に、マイクロ波を検知した場合を例にとって説明する。
【0037】
レーダ探知装置1が起動されると、GPS受信部2、レーダ波受信部3及びTV信号受信部8が各々、GPS信号、マイクロ波及びTV信号を受信可能な状態に設定される。その状態で、TV信号受信部8がTV信号を受信すると(ステップS1)、TVチューナ9が、TV信号受信部8の受信信号に基づいてTV表示用信号を生成し、画像出力部10に出力する(ステップS2)。
【0038】
次いで、画像出力部10が、TVチューナ9から出力されたTV表示用信号を外部信号として外部モニタ装置11に出力し(ステップS4)、これにより、外部モニタ装置11にTV映像が表示される。
【0039】
所定時間が経過した後、車両がマイクロ波の送信範囲内に侵入し、レーダ波検知部3がマイクロ波を検知すると、レーダ検知制御部5が、検知したマイクロ波に適合する警告表示の画像データを記録部4から読み出し、画像出力部10に出力する(ステップS5)。尚、図3では、便宜上、上記ステップS1〜2の処理を経た後に、ステップS5の処理に移行するように図示しているが、ステップS5の処理は、上記ステップS1〜2の処理と併行して実行される。
【0040】
画像出力部10は、レーダ検知制御部5からの画像データを受信すると、TV表示用信号の出力を中断し、レーダ検知制御部5からの画像データを外部信号として出力する(ステップS6)。これにより、外部モニタ装置11の表示画面がTV映像から警告画面に切り替えられ、運転手に対して視覚的に注意が喚起される。
【0041】
また、ステップS6の処理と併行して、レーダ検知制御部5が、警報部6に対して音声警告及び光警告を発するように指示し、警報部6が音声警告及び光警告を発する(ステップS7)。
【0042】
その後、車両がマイクロ波の送信範囲を通過し、レーダ波検知部3がマイクロ波を検知しなくなると、レーダ検知制御部5が、車両がマイクロ波の送信範囲から離脱した旨を示す画像データを記録部4から読み出す。そして、読み出した画像データとともに、警告表示の必要がなくなった旨を示す信号を画像出力部10に出力し、併せて、警報部6からの音声警告及び光警告を停止させる。
【0043】
画像出力部10は、車両がマイクロ波の送信範囲から離脱した旨を示す画像データを所定時間にわたって出力した後、警告表示用の画像データの出力を終了し、TVチューナ9側からのTV表示用信号を出力する。これにより、外部モニタ装置11の表示画面が警告画面からTV映像に切り替えられる(ステップS4)。
【0044】
また、図3では図示を省略しているが、上記レーダ探知装置1においては、レーダ波検知部3でマイクロ波を検知したときに、道路情報を作成するとともに、他車両との間で道路情報の通信を行う。
【0045】
具体的には、レーダ波検知部3がマイクロ波を検知すると、レーダ検知制御部5が、GPS受信部2から出力されるGPS情報に基づいて速度取締装置の設置位置を特定し、速度取締装置の種類、道路名、道路状況等と合わせて道路情報として記録部4に記録する。道路情報を記録部4に記録すると、通信制御部14が、送信部12を介して、記録部4に記録された情報を他車両に送信する。尚、本レーダ探知装置1の使用期間が長くなると、記録部4には非常に多くの情報が蓄積されるため、送信対象に含める道路情報は、所定領域内(例えば、自車両を中心とした半径20km以内の領域)のものに制限することが好ましい。
【0046】
一方、受信部13で他車両から送られてきた情報を受信したときは、その情報を記録部4に記録し、自車両がその現場周辺に来たときに、外部モニタ装置11に警告画面を表示したり、警報部6から運転者に警報を発し、注意を促す。また、他車両より受信した情報は、自車両からさらに他車両に連絡するように、送信部12を上記の場合と同様に制御する。
【0047】
以上のように、本実施の形態によれば、レーダ探知装置1で警告表示用の画像データを生成し、外部モニタ装置11に出力することによって、警告表示を行うため、既設の表示モニタを用いて警告画面を表示することができ、警告の表示機能を安価で利用することが可能となる。また、表示モニタの数を増やす必要がないことから、運転中の安全性を妨げることも回避することが可能となる。
【0048】
また、上記レーダ探知装置1においては、TV信号受信部8及びTVチューナ9を備え、マイクロ波を検知していないときには、TV表示用信号を外部モニタ装置11に出力するため、レーダ探知装置1を設置した際に、外部モニタ装置11の表示画像が警告画面のみに制限されるのを回避することが可能となる。
【0049】
さらに、上記レーダ探知装置1においては、記録部4に記録された道路情報を車両間で送受信するため、車両の運転者が互いに最新の情報を提供し合うことが可能となる。このため、幅広く情報を入手することが可能になるとともに、複数の車両で情報を共有することが可能になる。
【0050】
次に、本発明にかかるレーダ探知装置の第2の実施形態について、図4を参照して説明する。尚、図4において、図1と同一の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
レーダ探知装置20は、図4に示すように、大別して、GPS受信部2と、レーダ波検知部3と、記録部4と、レーダ検知制御部5と、警報部6と、操作部7と、TV信号受信部8と、TVチューナ9と、外部入力インターフェイス21と、画像出力部22と、送信部12と、受信部13と、通信制御部14とで構成される。
【0052】
外部入力インターフェイス21は、ナビゲーション装置23の外部出力端子等と接続され、ナビゲーション装置23から出力されるナビゲーション信号を入力し、画像出力部22に出力する。ここで、ナビゲーション信号とは、ナビゲーション装置23側でナビゲーション機能を用いて生成された画像信号等であり、車両の走行位置を示す画像の画像信号や、案内音声の音声信号等を含むものである。
【0053】
画像出力部22は、レーダ検知制御部5から出力される警告表示用の画像データ、TVチューナ9から出力されるTV表示用信号、及び外部入力インターフェイス21からのナビゲーション信号を受け、それらのうちの何れか1つを選択して外部モニタ装置11に出力する。画像出力部22の出力端子は、図1の画像出力部10と同様に、外部モニタ装置11の外部入力端子等に接続されるが、外部モニタ装置11とナビゲーション装置23とが一体的に構成されている場合には、ナビゲーション装置23の外部入力端子等に接続される。
【0054】
上記レーダ探知装置20においては、マイクロ波を検知していないときは、TV表示用信号又はナビゲーション信号を外部モニタ装置11に出力し、マイクロ波を検知したときには、TV表示用信号又はナビゲーション信号の出力を中断し、警告表示用の画像データを外部モニタ装置11に出力するように動作する。このため、既設の表示モニタを用いて警告画面を表示することができ、第1の実施形態と同様の作用、効果を得ることが可能となる。
【0055】
また、上記レーダ探知装置20においては、外部入力インターフェイス21を備え、ナビゲーション装置23からのナビゲーション信号を、画像出力部22を経由して外部モニタ装置11に出力するため、レーダ探知装置20を設置しても、ナビゲーション装置23で生成した画像を外部モニタ装置11に表示することができる。従って、ナビゲーション装置23のナビゲーション機能を利用しながら、レーダ探知装置20の警告表示機能を利用することが可能となる。
【0056】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0057】
例えば、図1乃至図3の実施形態において、画像出力部10は、マイクロ波を検知したときに、TV表示用信号の出力を中断し、警告表示用の画像データを外部信号として出力するが、必ずしもTV表示用信号の出力を中断する必要はなく、例えば、二分割画像やインポーズ画像のようなTV映像及び警告画面を同時に表示する画像データを生成して出力してもよい。このことは、図4の画像出力部22においても同様である。
【0058】
また、上記の実施形態においては、絵柄の画像データを記録部4に記録するが、「受信」「接近」「離脱」等の文字からなる画像データを記録部4に記録してもよい。
【0059】
さらに、上記の実施形態において、TV信号受信部8は、地上波のワンセグテレビジョン放送信号を受信するが、例えば、アナログテレビジョン信号やデジタルテレビジョン信号等のワンセグテレビジョン放送信号以外のTV信号を受信してもよい。
【0060】
また、上記の実施形態においては、速度取締装置から発せられるレーダ波を検知するレーダ波検知部3を備えるが、それに加えて、特開2005−165753号公報に記載のように、パトカー、救急車等の特殊車両が使用する無線電波を受信し、自車両に接近する特殊車両を検知する電波検知部を備えてもよい。この場合、記録部4に、特殊車両の種類を示す画像データを記録しておき、レーダ検知制御部5において、電波検知部で受信した電波に基づいて特殊車両の種類を特定し、特定した特殊車両の画像データを記録部4から読み出すことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明にかかるレーダ探知装置の第1の実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図1の記録部に記録される画像データの一例を示す図である。
【図3】図1のレーダ探知装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明にかかるレーダ探知装置の第2の実施形態を示す全体構成図である。
【符号の説明】
【0062】
1 レーダ探知装置
2 GPS受信部
3 レーダ波検知部
4 記録部
5 レーダ検知制御部
6 警報部
7 操作部
8 TV信号受信部
9 TVチューナ
10 画像出力部
11 外部モニタ装置
12 送信部
13 受信部
14 通信制御部
20 レーダ探知装置
21 外部入力インターフェイス
22 画像出力部
23 ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
速度取締用のレーダ波を受信するレーダ波検知部と、
警告表示用の画像データを記録する記録部と、
前記レーダ波検知部がレーダ波を検知したときに、前記記録部から画像データを読み出して出力するレーダ検知制御部と、
前記レーダ検知制御部から出力された画像データを外部モニタ装置に出力する画像出力部とを備えることを特徴とするレーダ探知装置。
【請求項2】
前記記録部は、速度取締装置までの距離に応じて異なる絵柄の付された複数の画像データを記録し、
前記レーダ検知制御部は、前記レーダ波検知部で受信したレーダ波に基づいて前記速度取締装置への接近状態を特定し、前記記録部に記録された複数の画像データの中から特定した接近状態に適合する画像データを選択して出力することを特徴とする請求項1に記載のレーダ探知装置。
【請求項3】
TV信号を受信するTV信号受信部と、
該TV信号受信部で受信されたTV信号を所定のフォーマットに変換し、前記画像出力部に出力するTVチューナとを備え、
前記画像出力部は、前記レーダ波検知部がレーダ波を受信しないときに、前記TVチューナから出力されるTV信号を前記外部モニタ装置に出力し、前記レーダ波検知部がレーダ波を受信したときに、前記レーダ検知制御部から出力された画像データを前記外部モニタ装置に出力することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーダ探知装置。
【請求項4】
前記TV信号が地上波のワンセグテレビジョン放送信号であることを特徴とする請求項3に記載のレーダ探知装置。
【請求項5】
入力された前記外部装置からの信号を前記画像出力部に出力する外部入力インターフェイスを備え、
前記画像出力部は、前記レーダ波検知部がレーダ波を受信しないときに、前記外部装置からの信号を前記外部モニタ装置に出力し、前記レーダ波検知部がレーダ波を受信したときに、前記レーダ検知制御部から出力された画像データを前記外部モニタ装置に出力することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のレーダ探知装置。
【請求項6】
前記外部装置がナビゲーション装置であることを特徴とする請求項5に記載のレーダ探知装置。
【請求項7】
特殊車両が使用する無線電波を検知する電波検知部を備え、
前記記録部は、特殊車両の種類を示す画像データを記録し、
前記レーダ検知制御部は、前記電波検知部で受信した電波に基づき、受信した電波を発する特殊車両の種類を特定し、特定した種類に対応する画像データを前記記録部から読み出して前記画像出力部に出力することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のレーダ探知装置。
【請求項8】
前記レーダ検知制御部は、前記レーダ波検知部で検知したレーダ波に基づいて道路情報を作成し、前記記録部に記録することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のレーダ探知装置。
【請求項9】
前記記録部に記録された前記道路情報を送信する送信部と、
他の車両から送信される前記道路情報を受信する受信部と、
前記受信部で受信した前記道路情報を前記記録部に記録し、前記送信部を介して、他の車両に送信する通信制御部とを備えることを特徴とする請求項8に記載のレーダ探知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−250628(P2008−250628A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−90475(P2007−90475)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(596126270)株式会社マルハマ (16)
【Fターム(参考)】