説明

交通手段に用いられる電子システム及び関連制御方法

【課題】交通手段に用いられる電子システム及び関連制御方法を提供する。
【解決手段】電子システムは、携帯型装置と、表示装置と、入力装置と、制御装置とを含む。表示装置は交通手段に設けられ、画像を表示する。入力装置は交通手段に設けられ、入力信号を受信する。制御装置は交通手段に設けられ、かつ表示装置、入力装置、及び携帯型装置に結合されている。制御装置は、表示装置、入力装置、及び携帯型装置と交信する。携帯型装置を交通手段に結合した場合、携帯型装置は通常動作モードから特別動作モードに切り替わる。携帯型装置が特別動作モードに切り替わった場合、電子システムは交通手段の入力装置で携帯型装置を制御するか、または携帯型装置で入力装置を制御する。交通手段は例えば自動車であり、制御装置は例えばオンボードユニット(OBU)である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は交通手段に用いられる電子システム及び関連の制御方法に関し、特に携帯型装置を交通手段に結合した後、交通手段(例えば自動車)にある入力装置(例えばタッチ型表示装置)で携帯型装置を制御する電子システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用品への要求が高まるにつれて、車載PC(車載パソコン)も話題になっている。自動車は交通手段から脱皮して、各種の情報を提供するエンターテインメントセンターになる。例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)ナビゲーションシステム、リアビューカメラ、デジタルテレビやDVDの車内視聴、インターネットサーフィング、電話などは今、自動車の基本用品になっている。
【0003】
したがって、消費者の要求を満たすために、安価で高機能、多方面に利用できる車載PCは設計上重要な課題である。しかし、前述したすべての機能を具備して消費者の要求を満足できる車載PCは高コストだけでなく、時代の流れに追いつくために頻繁に更新しなければならない。これは自動車メーカーや消費者にとって負担が大きすぎて不可能に近い。それに比べて、スマートフォンやPDA(パーソナルデジタルアシスタント)フォンは普及率が高く、その更新速度も車載PCより遥かに速いので、スマートフォンやPDAフォンの機能を自動車の中で利用することができれば、自動車メーカーと消費者の両方にとって便利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は前述の問題を解決するために、交通手段に用いられる電子システム及び関連制御方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では交通手段に用いられ電子システムを開示する。電子システムは、携帯型装置と、表示装置と、入力装置と、制御装置とを含む。表示装置は交通手段に設けられ、画像を表示する。入力装置は交通手段に設けられ、入力信号を受信する。制御装置は交通手段に設けられ、かつ表示装置、入力装置、及び携帯型装置に結合されている。制御装置は、表示装置、入力装置、及び携帯型装置と交信する。携帯型装置を交通手段に結合した場合、携帯型装置は通常動作モードから特別動作モードに切り替わる。携帯型装置が特別動作モードに切り替わった場合、電子システムは交通手段の入力装置で携帯型装置を制御するか、または携帯型装置で入力装置を制御する。交通手段は例えば自動車であり、制御装置は例えばオンボードユニット(OBU)である。
本発明では更に、交通手段に用いられる電子システムを開示する。電子システムは、携帯型装置と、タッチ型表示装置と、制御装置とを含む。タッチ型表示装置は交通手段に設けられ、画像を表示する。制御装置は交通手段に設けられ、かつタッチ型表示装置及び携帯型装置に結合されている。制御装置は、タッチ型表示装置及び携帯型装置と交信する。携帯型装置を交通手段に結合した場合、携帯型装置は通常動作モードから特別動作モードに切り替わる。携帯型装置が特別動作モードに切り替わった場合、電子システムは交通手段のタッチ型表示装置で携帯型装置を制御するか、または携帯型装置でタッチ型表示装置を制御する。
本発明では更に、電子システムを制御する方法を開示する。電子システムは交通手段に用いられ、携帯型装置と、表示装置と、入力装置と、制御装置とを含む。表示装置と、入力装置と、制御装置は交通手段に設けられる。当該方法は、制御装置で表示装置、入力装置、及び携帯型装置と交信する段階と、携帯型装置を交通手段に結合した場合、通常動作モードから特別動作モードに切り替わるように携帯型装置を制御する段階と、携帯型装置が特別動作モードに切り替わった場合、交通手段の入力装置で携帯型装置を制御するか、または携帯型装置で入力装置を制御する段階とを含む。入力信号はタッチ入力信号または音声入力信号を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施例による交通手段に用いられる電子システムの外観を表す説明図である。
【図2】本発明の実施例による交通手段に用いられる電子システムの外観を表す説明図である。
【図3A】交通手段のクレイドルの例を表す説明図である。
【図3B】交通手段のクレイドルの例を表す説明図である。
【図4】図1と図2に示す実施例1による電子システムのブロック図である。
【図5】本発明の実施例2による交通手段の電子システムのブロック図である。
【図6】本発明の実施例による交通手段の表示装置/タッチ型表示装置により表示されるマルチスクリーン画面を表す説明図である。
【図7】本発明の他実施例による交通手段の表示装置/タッチ型表示装置により表示されるマルチスクリーン画面を表す説明図である。
【図8】本発明の実施例による交通手段の電子システムを制御する方法のフローチャートである。
【図9】図8に示すステップ824、826に追加される詳細なステップの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1、図2、及び図4を参照する。図1と図2は本発明の実施例による交通手段100に用いられる電子システム10の外観を表す説明図であり、図4は図1と図2に示す実施例1による電子システム10のブロック図である。図1と図2に示すように、電子システム10は携帯型装置200と、表示装置110と、第一入力装置120と、第二入力装置130と、クレイドル140とを含む(もっともこれに限らない)。表示装置110と、第一入力装置120と、第二入力装置130と、クレイドル140は交通手段100の中に設けられている。本実施例による交通手段100は自動車であるが、本発明はこれに限らない。
【0008】
注意すべきは、図1は携帯型装置200を交通手段100に結合していない状態、つまり携帯型装置200をクレイドル140に置いていない状態を示し、携帯型装置200は通常動作モードにある。図2は携帯型装置200を交通手段100に結合した状態、つまり携帯型装置200をクレイドル140に置いた状態を示し、携帯型装置200は特別動作モードにある。注意すべきは、携帯型装置200が特別動作モードに切り替わった場合、電子システム10は交通手段100の第一入力装置120及び/または第二入力装置130で携帯型装置200を制御するか、または携帯型装置200で第一入力装置120及び/または第二入力装置130を制御する。本実施例による第一入力装置120は例えばタッチ入力信号(例えばIN1)を受信するタッチ入力装置であり、第二入力装置130は例えば音声入力信号(例えばIN2)を受信する音声入力装置である。本実施例では第一入力装置120と第二入力装置130を例にする。当業者に理解できるように、交通手段100の入力装置の種類と数量はそれに限らない。
【0009】
図3Aと図3Bを参照する。図3Aと図3Bは交通手段100のクレイドル140の例を表す説明図である。図3Aは携帯型装置200をクレイドル140に置いた状態(図2に示す状態と同じ)を示し、この場合携帯型装置200は通常動作モードから特別動作モードに切り替わる。図3Bは携帯型装置200をクレイドル140から取り出した状態(図1に示す状態と同じ)を示し、この場合携帯型装置200は特別動作モードから通常動作モードに切り替わる。図3Aと図3Bに示すように、クレイドル140はボタン142を含み、ボタン142を押せば携帯型装置200をクレイドル140から取り出せる。クレイドル140は更にコネクタ144を含み、コネクタ144は複数(例えば10本)のピン(図示せず)を含む。携帯型装置200をクレイドル140に置く間、クレイドル140は複数のピンで携帯型装置200を充電しながら、交通手段100と携帯型装置200を電気的に接続する。
図4に示すように、電子システム10は交通手段100と携帯型装置200を含む。本実施例による交通手段100は表示装置110と、第一入力装置120と、第二入力装置130と、クレイドル140と、制御装置150と、伝送インターフェイス160とを含む。クレイドル140は交通手段150に設けられ、(図2と図3Aに示すように)携帯型装置200を固定して充電する。表示装置110は画像を表示する(例えば第一実行結果RS1及び/または第二実行結果RS2を表示する)。第一入力装置120は第一入力信号IN1を受信し、第二入力装置130は第二入力信号IN2を受信する。制御装置150(例えばオンボードユニット(OBU))は表示装置110と、第一入力装置120と、第二入力装置130と、クレイドル140に結合されている。制御装置150は、表示装置110と、第一入力装置120と、第二入力装置130と、携帯型装置200と交信するために用いられる。例えば、制御装置150と携帯型装置200は伝送インターフェイス160を介して交信する。伝送インターフェイス160は無線伝送インターフェイスまたは有線伝送インターフェイスであり、そのいずれも本発明の範囲に属する。
【0010】
図4を参照する。携帯型装置200は表示ユニット210と、入力ユニット220と、実行ユニット230と、出力ユニット240とを含む(もっともこれに限らない)。表示ユニット210は画像を表示する装置であり、タッチパネルまたは液晶表示パネルを利用することができるが、本発明はそれに限らない。入力ユニット220は第一入力装置120から第一入力信号IN1及び/または第二入力装置130から第二入力信号IN2を受信する。実行ユニット230は入力ユニット220に結合され、受信した第一入力信号IN1/第二入力信号IN2に基づいて対応する第一特定アプリケーション機能AP1/第二特定アプリケーション機能AP2を実行し、第一特定アプリケーション機能AP1/第二特定アプリケーション機能AP2に対応する第一実行結果RS1/第二実行結果RS2を生成する。出力ユニット240は実行ユニット230に結合され、第一特定アプリケーション機能AP1/第二特定アプリケーション機能AP2に対応する第一実行結果RS1/第二実行結果RS2を交通手段100の制御装置150に出力する。制御装置150は、第一特定アプリケーション機能AP1/第二特定アプリケーション機能AP2に対応する第一実行結果RS1/第二実行結果RS2を表示するように表示装置110を制御する。
【0011】
注意すべきは、前記携帯型装置200は例えば携帯電話、PDAフォン、スマートフォン、またはノートパソコンである。もっとも本発明はこれに限らず、他種の携帯型装置にも適用できる。前記第一特定アプリケーション機能AP1/第二特定アプリケーション機能AP2は例えばナビゲーション、画像ファイル再生、音楽ファイル再生、通話接続の確立、インターネットアクセス、交通手段の動作情報(例えば自動車情報)の提供などである。当業者に理解できるように、第一特定アプリケーション機能AP1/第二特定アプリケーション機能AP2は自由に変更でき、要求に応じて設計することができる。
【0012】
簡単に言えば、携帯型装置200を交通手段100に結合していない場合、携帯型装置200は通常動作モードにあり、携帯型装置200を交通手段100に結合した場合、携帯型装置200は通常動作モードから特別動作モードに切り替わる。携帯型装置200が特別動作モードに切り替わった場合、ユーザーは交通手段100の第一入力装置120(例えばタッチ入力装置)及び/または第二入力装置130(例えば音声入力装置)で携帯型装置200を制御し、携帯型装置200による特定アプリケーション機能(例えばナビゲーション、画像ファイル再生、通話接続の確立、またはインターネットアクセス)を利用することができる。また、携帯型装置200が特別動作モードに切り替わった場合、ユーザーは携帯型装置200で第一入力装置120及び/または第二入力装置130を制御することができる。その後、交通手段100の表示装置110は、第一特定アプリケーション機能AP1/第二特定アプリケーション機能AP2に対応する第一実行結果RS1/第二実行結果RS2を表示する。したがって、携帯型装置200による特定アプリケーション機能を利用すれば、交通手段100の制御装置150(例えばOBU)の構造は簡素化(一部の機能が取って代わられる)できる。換言すれば、簡素化された構造で制御装置150を実施することができる。
【0013】
図5を参照する。図5は本発明の実施例2による交通手段500の電子システム50のブロック図である。図5に示すように、電子システム50は交通手段500と携帯型装置200を含む。本実施例による交通手段500はタッチ型表示装置510と、第二入力装置(例えば音声入力装置)130と、クレイドル140と、制御装置150と、伝送インターフェイス160とを含む。実施例2による素子のうち前掲実施例1と同じ番号が付されたものは、前記同番号の素子と同じ機能と相対位置を有する。注意すべきは、タッチ型表示装置510は画像を表示し、第一入力信号IN1(例えばタッチ入力信号)を受信するために用いられる。言い換えれば、本実施例ではタッチ型表示装置510で図4に示す表示装置110と第一入力装置120を実施し、タッチ型表示装置510は両者の機能を兼ね備える。それに対して、図4に示す表示装置110と第一入力装置120は独立した装置である。表示装置110は例えば液晶表示装置であり、第一入力装置120は例えばタッチパネルである。
【0014】
携帯型装置200を交通手段500に結合していない場合、携帯型装置200は通常動作モードにあり、携帯型装置200を交通手段500に結合した場合、携帯型装置200は通常動作モードから特別動作モードに切り替わる。注意すべきは、携帯型装置200が特別動作モードに切り替わった場合、電子システム50は交通手段500のタッチ型表示装置510で携帯型装置200を制御するか、または携帯型装置200でタッチ型表示装置510を制御することができる。交通手段500の第二入力装置130、クレイドル140、制御装置150、伝送インターフェイス160、及び携帯型装置200の表示ユニット210、入力ユニット220、実行ユニット230、出力ユニット240の動作については前述を参照すればよく(図4を参照)、明細書を簡素化するためにここで説明を省略する。
【0015】
次にいくつかの例を挙げ、本発明による電子システム10、50がどのようにして交通手段100、500の表示装置110またはタッチ型表示装置510でマルチスクリーン画面を表示するかを説明する。ここで、ユーザーが第一入力装置110(またはタッチ型表示装置510)で携帯型装置200の第一特定アプリケーション機能AP1(例えばナビゲーション)を起動し、第二入力装置130(例えば音声入力装置)で携帯型装置200の第二特定アプリケーション機能AP2(例えば車内情報の提供)を起動すると仮定しておく。
【0016】
図6を参照する。図6は本発明の実施例による交通手段の表示装置110/タッチ型表示装置510により表示されるマルチスクリーン画面を表す説明図である。図6に示すように、表示装置110/タッチ型表示装置510により表示されるマルチスクリーン画面600は、第一特定アプリケーション機能AP1(例えばナビゲーション)に対応する第一実行結果610と、第二特定アプリケーション機能AP2(例えば車内情報の提供)に対応する第二実行結果620とを含む。
【0017】
図7を参照する。図7は本発明の他実施例による交通手段の表示装置110/タッチ型表示装置510により表示されるマルチスクリーン画面を表す説明図である。図7に示すように、表示装置110/タッチ型表示装置510により表示されるマルチスクリーン画面700は、第一特定アプリケーション機能AP1(例えばナビゲーション)に対応する第一実行結果710と、第二特定アプリケーション機能AP2(例えば車内情報の提供)に対応する第二実行結果720とを含む。
【0018】
注意すべきは、図6に示す実施例ではPIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)方式で第一実行結果610と第二実行結果620を表示し、図7に示す実施例では分割スクリーン方式で第一実行結果710と第二実行結果720を表示するが、本発明はそのいずれにも限らない。当業者に理解できるように、交通手段100、500の表示装置110、タッチ型表示装置510に用いられるマルチスクリーンの表示方法は自由に変更でき、そのいずれも本発明の範囲に属する。また、交通手段100、500の表示装置110、タッチ型表示装置510に表示される画面は、必ずしも携帯型装置200の表示ユニット210に表示される画面と同じではない。言い換えれば、両者により表示される画面は同じまたは相違したもので、本発明はそのいずれにも限らない。
図8を参照する。図8は本発明の実施例による交通手段の電子システムを制御する方法のフローチャートである。電子システムは交通手段(例えば100、500)に用いられ、携帯型装置と、表示装置と、入力装置と、制御装置とを含む。表示装置と、入力装置と、制御装置は交通手段の中に設けられている。前記方法は以下のステップを含む(注意すべきは、略同じ結果が得られる限り、下記ステップは図8に示す順番どおりに実行するに限らない)。
ステップ800:開始。
ステップ810:携帯型装置は交通手段に結合されていない。
ステップ812:携帯型装置が交通手段に結合されていない場合、携帯型装置は特殊動作モードから通常動作モードに戻る。携帯型装置が交通手段に結合された場合、ステップ820を実行する。
ステップ820:携帯型装置を交通手段に結合する。
ステップ822:携帯型装置を交通手段に結合した場合、通常動作モードから特別動作モードに切り替わるように携帯型装置を制御する。
ステップ824:携帯型装置が特別動作モードに切り替わった場合、交通手段の入力装置で携帯型装置を制御するか、または携帯型装置で入力装置を制御する。
ステップ826:制御装置で表示装置、入力装置、及び携帯型装置と交信する。携帯型装置を交通手段から取り出した場合、ステップ810に戻る。
【0019】
図8に示すステップを、図1、図2、及び図4(または図5)に示す素子と合わせて参照すれば、各素子の動作方法が理解できる。本明細書の内容を簡素化するために、図8に示すステップの動作について説明を省略する。ステップ810〜812は図1と図3Bに示す状況(すなわち携帯型装置を交通手段に結合していない状態)を示し、ステップ820〜826は図2と図3Aに示す状況(すなわち携帯型装置を交通手段に結合した状態)を示す。
【0020】
前記フローチャートに示すステップは本発明の可能な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の趣旨に反しない限り、前記方法に他のステップを追加するか、複数のステップを合併するという変更を加えることができる。例えば、図8に示すステップ824、826に詳細なステップを追加することができる。図9を合わせて参照する。図9は図8に示すステップ824、826に追加される詳細なステップの動作を示すフローチャートであり、以下のステップを含む(もっともこれに限らない)。
ステップ902:入力装置から入力信号を受信する。
ステップ904:入力信号に基づいて対応する特定アプリケーション機能を実行し、当該特定アプリケーション機能に対応する実行結果を生成する。
ステップ906:前記特定アプリケーション機能に対応する実行結果を交通手段の制御装置に出力する。
ステップ908:前記特定アプリケーション機能に対応する実行結果を表示する。
【0021】
図9に示すステップを、図1、図2、及び図4(または図5)に示す素子と合わせて参照すれば、各素子の動作方法が理解できる。明細書を簡素化するために、図9に示すステップの動作について説明を省略する。ステップ902は携帯型装置200の入力ユニット220により実行され、ステップ904は携帯型装置200の実行ユニット230により実行され、ステップ906は携帯型装置200の出力ユニット240により実行され、ステップ908は交通手段100の表示装置110または交通手段500のタッチ型表示装置510により実行される。
【0022】
前掲実施例は本発明の技術的特徴に対する説明に過ぎず、本発明を限定するものではない。以上のように、本発明では交通手段に用いられる電子システム及び関連制御方法を提供する。携帯型装置(例えば携帯電話またはPDA)を交通手段に結合した場合(例えば自動車内のクレイドルに置いた場合)、携帯型装置は通常動作モードから特別動作モードに切り替わり、ユーザーは交通手段の入力装置(例えばタッチ型入力装置及び/または音声入力装置)で携帯型装置を制御するか、または携帯型装置で入力装置を制御して携帯型装置による特定アプリケーション機能(例えばナビゲーション、画像ファイル再生、通話接続の確立、またはインターネットアクセス)を利用することができる。そうすれば、交通手段の表示装置は当該特定アプリケーション機能に対応する実行結果を表示する。携帯型装置を交通手段に結合していない場合(例えば自動車内のクレイドルから取り出した場合)では、携帯型装置は特別動作モードから特別動作モードに戻る。したがって、携帯型装置による特定アプリケーション機能を利用すれば、交通手段内の制御装置(例えばOBU)の構造を簡素化し(一部の機能が取って代わられる)、全体の製作コストを削減することができる。また、自動車内の表示スクリーンやタッチ型表示装置(例えば9インチ)は通常の携帯電話の表示スクリーン(例えば3インチ)より大型なので、操作が容易である。
【0023】
以上は本発明に好ましい実施例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。よって、当業者のなし得る修正、もしくは変更であって、本発明の精神の下においてなされ、本発明に対して均等の効果を有するものは、いずれも本発明の特許請求の範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0024】
10、50 電子システム
100、500 交通手段
110 表示装置
120 第一入力装置
130 第二入力装置
140 クレイドル
142 ボタン
144 コネクタ
150 制御装置
160 伝送インターフェイス
200 携帯型装置
210 表示ユニット
220 入力ユニット
230 実行ユニット
240 出力ユニット
510 タッチ型表示装置
600、700 マルチスクリーン画面
AP1 第一特定アプリケーション機能
AP2 第二特定アプリケーション機能
IN1 第一入力信号
IN2 第二入力信号
RS1、610、710 第一実行結果
RS2、620、720 第二実行結果

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通手段に用いられる電子システムであって、
携帯型装置と、
前記交通手段に設けられ、画像を表示するための表示装置と、
前記交通手段に設けられ、入力信号を受信するための入力装置と、
前記交通手段に設けられ、かつ前記表示装置、前記入力装置、及び前記携帯型装置に結合され、前記表示装置、前記入力装置、及び前記携帯型装置と交信するための制御装置とを含み、
前記携帯型装置を前記交通手段に結合した場合、前記携帯型装置は通常動作モードから特別動作モードに切り替わり、前記携帯型装置が当該特別動作モードに切り替わった場合、前記電子システムは前記交通手段の前記入力装置で前記携帯型装置を制御するか、または前記携帯型装置で前記入力装置を制御する、電子システム。
【請求項2】
前記交通手段は自動車であり、前記制御装置はオンボードユニット(OBU)である、請求項1に記載の電子システム。
【請求項3】
前記電子システムは更に、前記交通手段に設けられ、前記携帯型装置を固定して充電するためのクレイドルを含む、請求項1に記載の電子システム。
【請求項4】
前記クレイドルはコネクタを含み、当該コネクタは複数のピンを含み、前記携帯型装置を前記クレイドルに置いた場合、前記クレイドルは当該複数のピンで前記携帯型装置を充電しながら、前記交通手段と前記携帯型装置を電気的に接続する、請求項3に記載の電子システム。
【請求項5】
前記クレイドルはボタンを含み、前記クレイドルは当該ボタンを押すことで前記携帯型装置を前記クレイドルから取り出す、請求項3に記載の電子システム。
【請求項6】
前記携帯型装置を前記交通手段から取り出した場合、前記携帯型装置は前記特別動作モードから前記通常動作モードに切り替わる、請求項1に記載の電子システム。
【請求項7】
前記電子システムは更に伝送インターフェイスを含み、前記制御装置と前記携帯型装置は当該伝送インターフェイスを介して交信する、請求項1に記載の電子システム。
【請求項8】
前記携帯型装置は、
前記入力装置から前記入力信号を受信するための入力ユニットと、
前記入力ユニットに結合され、前記入力信号に基づいて対応する特定アプリケーション機能を実行し、当該特定アプリケーションに対応する実行結果を生成するための実行ユニットと、
前記実行ユニットに結合され、前記特定アプリケーション機能に対応する前記実行結果を前記交通手段の前記制御装置に出力するための出力ユニットとを含み、
前記制御装置は前記特定アプリケーション機能に対応する前記実行結果を表示するように前記表示装置を制御する、請求項1に記載の電子システム。
【請求項9】
前記特定アプリケーション機能は、ナビゲーション、画像ファイル再生、音楽ファイル再生、通話接続の確立、インターネットアクセス、または交通手段の動作情報の提供を含む、請求項8に記載の電子システム。
【請求項10】
前記入力装置はタッチ型入力装置であり、前記入力信号はタッチ入力信号である、請求項1に記載の電子システム。
【請求項11】
前記入力装置は音声入力装置であり、前記入力信号は音声入力信号である、請求項1に記載の電子システム。
【請求項12】
前記携帯型装置は携帯電話、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、PDAフォン、スマートフォン、またはノートパソコンである、請求項1に記載の電子システム。
【請求項13】
交通手段に用いられる電子システムであって、
携帯型装置と、
前記交通手段に設けられ、画像を表示してタッチ入力信号を受信するためのタッチ型表示装置と、
前記交通手段に設けられ、かつ前記タッチ型表示装置及び前記携帯型装置に結合され、前記タッチ型表示装置及び前記携帯型装置と交信するための制御装置とを含み、
前記携帯型装置を前記交通手段に結合した場合、前記携帯型装置は通常動作モードから特別動作モードに切り替わり、前記携帯型装置が当該特別動作モードに切り替わった場合、前記電子システムは前記交通手段の前記タッチ型表示装置で前記携帯型装置を制御するか、または前記携帯型装置で前記タッチ型表示装置を制御する、電子システム。
【請求項14】
前記交通手段は自動車であり、前記制御装置はOBUである、請求項13に記載の電子システム。
【請求項15】
前記電子システムは更に、前記交通手段に設けられ、前記携帯型装置を固定して充電するためのクレイドルを含む、請求項13に記載の電子システム。
【請求項16】
前記クレイドルはコネクタを含み、当該コネクタは複数のピンを含み、前記携帯型装置を前記クレイドルに置いた場合、前記クレイドルは当該複数のピンで前記携帯型装置を充電しながら、前記交通手段と前記携帯型装置を電気的に接続する、請求項15に記載の電子システム。
【請求項17】
前記クレイドルはボタンを含み、前記クレイドルは当該ボタンを押すことで前記携帯型装置を前記クレイドルから取り出す、請求項15に記載の電子システム。
【請求項18】
前記携帯型装置を前記交通手段から取り出した場合、前記携帯型装置は前記特別動作モードから前記通常動作モードに切り替わる、請求項13に記載の電子システム。
【請求項19】
前記携帯型装置は、
前記タッチ型表示装置から前記タッチ入力信号を受信するための入力ユニットと、
前記入力ユニットに結合され、前記タッチ入力信号に基づいて対応する特定アプリケーション機能を実行し、当該特定アプリケーションに対応する実行結果を生成するための実行ユニットと、
前記実行ユニットに結合され、前記特定アプリケーション機能に対応する前記実行結果を前記交通手段の前記制御装置に出力するための出力ユニットとを含み、
前記制御装置は前記特定アプリケーション機能に対応する前記実行結果を表示するように前記タッチ型表示装置を制御する、請求項13に記載の電子システム。
【請求項20】
前記電子システムは更に
前記自動車に設けられ、音声入力信号を受信するための音声入力装置を含む、請求項13に記載の電子システム。
【請求項21】
前記携帯型装置は、
前記タッチ型表示装置から前記タッチ入力信号を受信し、前記音声入力装置から前記音声入力信号を受信するための入力ユニットと、
前記入力ユニットに結合され、前記タッチ入力信号に基づいて対応する第一特定アプリケーション機能を実行し、前記音声入力信号に基づいて対応する第二特定アプリケーション機能を実行し、当該第一特定アプリケーションに対応する第一実行結果と当該第二特定アプリケーションに対応する第二実行結果を生成するための実行ユニットと、
前記実行ユニットに結合され、前記第一特定アプリケーション機能に対応する前記第一実行結果と前記第二特定アプリケーションに対応する前記第二実行結果を前記交通手段の前記制御装置に出力するための出力ユニットとを含み、
前記制御装置は前記第一特定アプリケーション機能に対応する前記第一実行結果と前記第二特定アプリケーションに対応する前記第二実行結果を表示するように前記タッチ型表示装置を制御する、請求項20に記載の電子システム。
【請求項22】
電子システムを制御する方法であって、当該電子システムは交通手段に用いられ、携帯型装置と、表示装置と、入力装置と、制御装置とを含み、当該表示装置と、入力装置と、制御装置は交通手段に設けられ、当該方法は、
前記携帯型装置を前記交通手段に結合した場合、通常動作モードから特別動作モードに切り替わるように前記携帯型装置を制御する段階と、
前記携帯型装置が前記特別動作モードに切り替わった場合、前記交通手段の前記入力装置で前記携帯型装置を制御するか、または前記携帯型装置で前記入力装置を制御する段階と、
前記制御装置で前記表示装置、前記入力装置、及び前記携帯型装置と交信する段階とを含む、電子システムの制御方法。
【請求項23】
前記方法は更に、
前記携帯型装置を前記交通手段から取り出した場合、前記携帯型装置は前記特別動作モードから前記通常動作モードに戻る段階を含む、請求項22に記載の電子システムの制御方法。
【請求項24】
前記方法は更に、
前記入力装置から入力信号を受信する段階と、
前記入力信号に基づいて対応する特定アプリケーション機能を実行し、当該特定アプリケーション機能に対応する実行結果を生成する段階と、
前記特定アプリケーション機能に対応する実行結果を前記交通手段の前記制御装置に出力する段階と、
前記特定アプリケーション機能に対応する前記実行結果を表示する段階とを含む、請求項22に記載の電子システムの制御方法。
【請求項25】
前記特定アプリケーション機能は、ナビゲーション、画像ファイル再生、音楽ファイル再生、通話接続の確立、インターネットアクセス、または交通手段の動作情報の提供を含む、請求項24に記載の電子システムの制御方法。
【請求項26】
前記入力信号はタッチ入力信号または音声入力信号を含む、請求項22に記載の電子システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−112640(P2011−112640A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4075(P2010−4075)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(502160992)宏達國際電子股▲ふん▼有限公司 (97)
【Fターム(参考)】