説明

位置検出装置

【課題】2重系の位置検出系統を1つの被検出体で実現し、かつ、小型化することができる位置検出装置を提供する。
【解決手段】位置検出装置1は、シフトレバー3の操作に応じて第1〜第3の移動線y、y、xに沿って移動するマグネット20と、第1の移動線yに対しdだけ離間する第1のMR回路11と、第1の移動線yの直下に配置される第2のMR回路12と、第2の移動線yの直下に配置される第3のMR回路13と、第2の移動線yに対し第2のMR回路12とは反対側でdだけ離間する第4のMR回路14と、位置判定部40とを備える。この位置判定部40は、第1及び第3のMR回路11、13の出力に基づいて第1の移動線y上のマグネット20の位置を判定し、第2及び第4のMR回路12、14の出力に基づいて第2の移動線y上のマグネット20の位置を判定する。これにより、1つのマグネットで2重系の位置検出を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、磁界の強さに応じて抵抗値が変化するMR(Magneto Resistance)素子と、これらのMR素子に一定の磁界を与えるバイアス磁石と、位置検出の対象であるシフトレバーに連結する磁性体とを備えたシフトレバーユニットとしての位置検出装置が知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
この従来の位置検出装置よれば、シフトレバーに連動する磁性体がバイアス磁石の上を移動する際に磁界の方向が磁性体に誘導されて変化する性質を利用して、MR素子の抵抗値の変化量に基づくシフトレバーの位置検出を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−204340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両に搭載されるシフトレバーユニットとしての位置検出装置においては、位置検出装置に備えられるセンサ及び位置検出回路の故障又は不具合等による機能停止の回避が必要とされる。そのためには、位置検出装置の位置検出系統を2重系とすることが、有効である。しかし、位置検出装置の位置検出系統を2重系とすると、位置の被検出体である磁性体を少なくとも2つ以上必要とし、また磁性体同士の干渉を防ぐために相互間の距離を離す必要から、位置検出装置を小型化することは困難であった。
【0006】
本発明の目的は、2重系の位置検出系統を1つの被検出体で実現し、かつ、小型化することができる位置検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、互いに平行する第1及び第2の直線に沿って移動可能な磁界発生部と、前記第1の直線に対し前記第2の直線とは反対側の位置に設けられる第1のMRセンサと、前記第2の直線に対し前記第1のMRセンサとは同じ側の位置に設けられる第2のMRセンサと、前記第1の直線に対し前記第1のMRセンサとは反対側の位置に設けられる第3のMRセンサと、前記第2の直線に対し前記第2のMRセンサとは反対側の位置に設けられる第4のMRセンサと、前記第1乃至第4のMRセンサの出力に基づいて前記第1及び第2の直線における前記磁界発生部の位置を検出する位置検出部とを備え、前記第2のMRセンサは前記第1及び第3のMRセンサの間に配置されるとともに、前記第3のMRセンサは前記第2及び第4のMRセンサの間に配置される位置検出装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、2重系の位置検出系統を1つの被検出体で実現し、かつ、小型化することができる
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置を用いた車両のシフトレバーユニットの斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置を用いたシフトレバーユニットのシフトポジションを示す概略図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置の平面図である。
【図4】図4(a)は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置の側面図であり、図4(b)は、マグネットが発生する磁界の基板上における磁束の方向を示す概略図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置の回路構成を示すブロック図である。
【図6】図6(a)は、本発明の実施の形態に係る第1〜第6のMR回路において共通して用いられる単一のMR素子のパターンを示す概略図であり、(b)は、そのMR素子のシンボルを示す概略図である。
【図7】図7(a)は、本発明の実施の形態に係る第1のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。
【図8】図8(a)は、本発明の実施の形態に係る第2のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。
【図9】図9(a)は、本発明の実施の形態に係る第3のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。
【図10】図10(a)は、本発明の実施の形態に係る第4のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。
【図11】図11(a)は、本発明の実施の形態に係る第5のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。
【図12】図12(a)は、本発明の実施の形態に係る第6のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。
【図13】図13(a)は、本発明の実施の形態に係る第7のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。
【図14】図14(a)は、本発明の実施の形態に係る第8のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。
【図15】図15は、第1の移動線上のマグネットの位置と差動出力との関係を示すグラフである。
【図16】図16は、第2の移動線上のマグネットの位置と差動出力との関係を示すグラフである。
【図17】図17は、第3の移動線上のマグネットの位置と差動出力との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施の形態]
(シフトレバーユニットの構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置を用いた車両のシフトレバーユニットの斜視図である。
【0011】
シフトレバーユニット2は、例えば、車両の自動変速機のシフトポジションを切り換える操作をするためのシフトレバー3と、このシフトレバー3が挿入される略H型形状のシフトゲート4と、このシフトゲート4が形成されるパネル5と、シフトレバー3の操作位置を検出する位置検出装置1とを備えている。シフトゲート4の内周部には、例えば、シフトレバー3のシャフトの一部に一体的に形成された被案内部3aと摺動してシフトレバー3を所定のシフトポジションに案内する案内溝4aが設けられている。
【0012】
図2は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置を用いたシフトレバーユニットのシフトポジションを示す概略図である。このシフトレバーユニット2において、シフトレバー3は、例えば、図2に示すシフトポジションA〜Fの何れか任意のポジションに操作移動可能とされている。より具体的には、例えば、第1の移動線yに沿ってシフトポジションA、B、Cが順に段階的に設定され、第1の移動線yと平行する第2の移動線yに沿ってシフトポジションD、E、Fが設定されている。また、シフトレバー3は、例えば、シフトポジションB、E間でも移動可能とされている。すなわち、第3の移動線xが第1及び第2の移動線y、yに直交する位置にシフトポジションB、Eがそれぞれ設定されている。
【0013】
シフトポジションA〜Fは、具体的には、例えば、シフトポジションAがロードライブ(DL)、シフトポジションBが第1のニュートラル(N1)、シフトポジションCがパーキング(P)、シフトポジションDがリバース(R)、シフトポジションEが第2のニュートラル(N2)、シフトポジションFがドライブ(D)の操作位置にそれぞれ対応している。本実施の形態に係る位置検出装置1は、これらシフトポジションA〜Fのいずれかにあるシフトレバー3の位置を検出する装置として機能する。
【0014】
(位置検出装置の構成)
図3は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置の平面図である。位置検出装置1は、例えば、MR(Magneto Resistance)センサとしての第1〜第8のMR回路11、12、13、14、15、16、17、18と、平坦な実装面に第1〜第8のMR回路11〜18を実装する基板10と、位置検出の直接の対象である被検出体であり、磁界発生部としてのマグネット20とを備えている。
【0015】
基板10の実装面(上面)は、例えば、図3に示すように、第1〜第3の移動線y、y、xを含む仮想面に対し一定距離をおいて平行する位置関係にある。
【0016】
第1〜第8のMR回路11〜18は、後述するように複数の磁気抵抗素子(以下、「MR素子」とする。)をブリッジ回路化しMRセンサとして構成したものである。本実施の形態では、マグネット20が発生する磁界強度は一定であり、かつ、マグネット20の移動範囲内では第1〜第8のMR回路11〜18が受ける磁界強度の減衰は無視できる程度に小さいとする。このため、本実施の形態における第1〜第8のMR回路11〜18は、磁界の方向を検出する磁界方向検出手段としても用いられている。
【0017】
なお、第1〜第8のMR回路11〜18は、例えば、それぞれ1つのチップに集積化したIC(Integrated Circuit)の形態で基板10の実装面に実装されるが、基板10上に直接薄膜形成してもよい。
【0018】
ここで、図3に示す距離d、dは、例えば、設計製作上のパラメータであり、仕様に応じて適宜の値が採択される。なお本実施の形態では、例えば、距離dは第1の移動線yと第2の移動線yの間の距離と同一であり、距離dはシフトポジションA、C間の距離と同一である。
【0019】
第1のMR回路11は、例えば、第1の移動線yに対して距離dだけ離間し、シフトポジションAの中心を通り、第1の移動線yと直交する線上に配置されている。
【0020】
第2のMR回路12は、第1の移動線yをその直下の基板10の実装面に投写した線上で、かつ、シフトポジションAの中心に相当する位置に配置されている。
【0021】
第3のMR回路13は、第2の移動線yをその直下の基板10の実装面に投写した線上で、かつ、シフトポジションDの中心に相当する位置に配置されている。
【0022】
第4のMR回路14は、第2の移動線yに対し第2のMR回路12とは同一線上対称位置に同一の距離dだけ離間して配置されている。
【0023】
第5のMR回路15は、第1の移動線yに対して距離dだけ離間し、シフトポジションCの中心を通り、第1の移動線yと直交する線上に配置されている。すなわち、第5のMR回路15は、第1の移動線yに平行する方向において、第1のMR回路11から距離dだけ離間して配置されている。
【0024】
第6のMR回路16は、第1の移動線yをその直下の基板10の実装面に投写した線上で、かつ、シフトポジションCの中心に相当する位置に配置されている。すなわち、第6のMR回路16は、第1の移動線yに平行する方向において、第2のMR回路12から距離dだけ離間して配置されている。
【0025】
第7のMR回路17は、第2の移動線yをその直下の基板10の実装面に投写した線上で、かつ、シフトポジションFの中心に相当する位置に配置されている。すなわち、第7のMR回路17は、第2の移動線yに平行する方向において、第3のMR回路13から距離dだけ離間して配置されている。
【0026】
第8のMR回路18は、第2の移動線yに対し第6のMR回路16とは同一線上対称位置に同一の距離dだけ離間して配置されている。すなわち、第8のMR回路18は、第2の移動線yに平行する方向において、第4のMR回路14から距離dだけ離間して配置されている。
【0027】
図4(a)は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置の側面図であり、図4(b)は、マグネットが発生する磁界の基板上における磁束MFの方向を示す概略図である。
【0028】
マグネット20は、図4(a)に示すように、円盤状に形成された永久磁石からなり、S及びNの各磁極が上下の円平面側になるよう磁化されている。マグネット20は、一方の磁極(例えばS極)の面がシフトレバー3の被案内部3aの下部に固定され、シフトレバー3の操作に伴って移動線y、y、x上を移動するように設けられている。なお、マグネット20は、永久磁石に限定されず、電磁石でも良い。また、マグネット20は、磁束が放射状に放出される形状であれば、その形状は円盤状に限定されず、例えば、四角形状や多角形状、或いは長方形状であっても良い。
【0029】
従って、基板10の実装面における磁束MFは、例えば、図4(b)に示すように、マグネット20を中心にして放射状にかつ均一に放出される。なお、マグネット20を本実施の形態とは逆に(例えばN極を被案内部3a側に)固定してもよい。マグネット20からの磁界の方向性は、第1〜第6のMR回路11〜16による位置検出の動作特性には何ら影響を与えないためである。
【0030】
(位置検出装置の回路構成)
図5は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置の回路構成を示すブロック図である。また、図6(a)は、本発明の実施の形態に係る第1〜第6のMR回路において共通して用いられる単一のMR素子のパターンを示す概略図であり、(b)は、そのMR素子のシンボルを示す概略図である。
【0031】
MR素子100は、例えば、NiFeパーマロイ、NiCo及びFeCo合金等の強磁性材を主成分とした薄膜で形成される。このMR素子100は、図6(a)に示すように、線状の強磁性薄膜パターンが複数の折り返し部で連結されて蛇行する、同一方向に長い複数本の感磁部101を有して構成されている。このようなパターン形状のMR素子100において磁界の強さの検出に寄与する部分は、折り返し部に比較して感磁部101の方が圧倒的に支配的である。このため、本明細書では、矢印Iで示すこれら複数の感磁部101の長手方向をMR素子の「電流方向」と定義する。なお、相互に隣接する2本の感磁部101、101の関係に注目すると、電流が流れる方向は互いに逆向きとなるが、ここでいう「電流方向」は双方の電流の方向を含む意味で用いている。また、図6(a)におけるMR素子100の電流方向は、例えば、第1及び第2の移動線y、yに平行であるものとする。
【0032】
また、図5〜図14においては、図6(a)のMR素子を図6(b)に示すボックス状のシンボルに置き換えて表記するものとし、その電流方向をシンボルの長手方向に一致させて示すものとする。
【0033】
なお、MR素子100は、端子102、103間に一定の電流を供給した状態で、飽和しない範囲の磁界(H)が電流方向Iに直交する方向に対し角度θで与えられると、その磁界強度の余弦成分の二乗(|H|cos2θ)に比例して電気抵抗が減少する性質を有している。
【0034】
図7(a)は、本発明の実施の形態に係る第1のMR回路11のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。第1のMR回路11は、例えば、互いの電流方向が直交する2つのMR素子111、112が直列に接続されてなり、一方のMR素子111が第1の移動線yに対して、図6(a)に示すMR素子100を基準として45度反時計回りに傾き、他方のMR素子112が第1の移動線yに対して、図6(a)に示すMR素子100を基準として45度時計回りに傾いて配置される。なお、以下において、時計回り及び反時計回りの表現を使用する場合は、特に断らない限り、図6(a)に示すMR素子100を基準とするものとする。
【0035】
ハーフブリッジからなる第1のMR回路11は、前述したように第1の移動線yに対して距離dだけ離間して配置されている。ここで、第1の移動線yからの距離dとは、ハーフブリッジを構成する2つのMR素子111、112を接続する感磁部101の中点と第1の移動線yとの間の距離のことをいう。第4、第5及び第8のMR回路14、15、18についても同様である。
【0036】
第1のMR回路11は、図7(a)及び(b)に示すように、MR素子111の端子113に定電圧Vsが供給され、MR素子112の端子114にGND(グランド)が接続されたハーフブリッジ回路により構成される。そして、分圧されたブリッジ出力Vが端子115から出力されるようになっている。
【0037】
図8(a)は、本発明の実施の形態に係る第2のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。第2のMR回路12は、互いの電流方向が直交する2つのMR素子121、122が直列に接続されてなり、一方のMR素子121が45度反時計回りに傾き、他方のMR素子122が45度時計回りに傾いて配置される。
【0038】
ハーフブリッジからなる第2のMR回路12は、前述したように第1の移動線yをその直下の基板10の実装面に投写した線上に配置されている。すなわち、ハーフブリッジを構成する2つのMR素子121、122を接続する感磁部の中点が第1の移動線yの直下に位置している。第3、第6及び第7のMR回路13、16、17についても同様である。
【0039】
第2のMR回路12は、図8(a)及び(b)に示すように、MR素子121の端子123に定電圧Vsが供給され、MR素子122の端子124にGNDが接続されたハーフブリッジ回路により構成される。そして、分圧されたブリッジ出力Vが端子125から出力されるようになっている。
【0040】
図9(a)は、本発明の実施の形態に係る第3のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。第3のMR回路13は、図9(a)及び(b)に示すように、互いの電流方向が直交する2つのMR素子131、132が直列に接続されてなり、一方のMR素子131が45度時計回りに傾き、他方のMR素子132が45度反時計回りに傾いて配置される。また、第3のMR回路13は、MR素子131の端子133に定電圧Vsが供給され、MR素子132の端子134にGNDが接続されたハーフブリッジ回路により構成される。そして、分圧されたブリッジ出力Vが端子135から出力されるようになっている。
【0041】
図10(a)は、本発明の実施の形態に係る第4のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。第4のMR回路14は、図10(a)及び(b)に示すように、互いの電流方向が直交する2つのMR素子141、142が直列に接続されてなり、一方のMR素子141が45度時計回りに傾き、他方のMR素子142が45度反時計回りに傾いて配置される。また、第4のMR回路14は、MR素子141の端子143に定電圧Vsが供給され、MR素子142の端子144にGNDが接続されたハーフブリッジ回路により構成される。そして、分圧されたブリッジ出力Vが端子145から出力されるようになっている。
【0042】
図11(a)は、本発明の実施の形態に係る第5のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。第5のMR回路15は、図11(a)及び(b)に示すように、互いの電流方向が直交する2つのMR素子151、152が直列に接続されてなり、一方のMR素子151が45度時計回りに傾き、他方のMR素子152が45度反時計回りに傾いて配置される。また、第5のMR回路15は、MR素子151の端子153に定電圧Vsが供給され、MR素子152の端子154にGNDが接続されたハーフブリッジ回路により構成される。そして、分圧されたブリッジ出力Vが端子155から出力されるようになっている。
【0043】
ここで、第1のMR回路11と第5のMR回路15は、互いにブリッジ出力の傾き特性が逆となっている。すなわち、第1のMR回路11は、入射する磁界の方向が水平に対して反時計回り方向(シフトポジションA側)にあるほどブリッジ出力Vが増加するのに対し、第5のMR回路15は、入射する磁界の方向が水平に対して時計回り方向(シフトポジションC側)にあるほどブリッジ出力Vが増加する。なお、水平とは、第3の移動線xと平行な方向である。
【0044】
図12(a)は、本発明の実施の形態に係る第6のMR回路のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。第6のMR回路16は、図12(a)及び(b)に示すように、互いの電流方向が直交する2つのMR素子161、162が直列に接続されてなり、一方のMR素子161が45度時計回りに傾き、他方のMR素子162が45度反時計回りに傾いて配置される。また、第6のMR回路16は、MR素子161の端子163に定電圧Vsが供給され、MR素子162の端子164にGNDが接続されたハーフブリッジ回路により構成される。そして、分圧されたブリッジ出力Vが端子165から出力されるようになっている。
【0045】
ここで、第2のMR回路12と第6のMR回路16は、互いにブリッジ出力の傾き特性が逆となっている。すなわち、第2のMR回路12は、入射する磁界の方向が水平に対して反時計回り方向(シフトポジションD側)にあるほどブリッジ出力Vが増加するのに対し、第6のMR回路16は、入射する磁界の方向が水平に対して時計回り方向(シフトポジションF側)にあるほどブリッジ出力Vが増加する。
【0046】
図13(a)は、本発明の実施の形態に係る第7のMR回路17のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。第7のMR回路17は、図13(a)及び(b)に示すように、互いの電流方向が直交する2つのMR素子171、172が直列に接続されてなり、一方のMR素子171が45度反時計回りに傾き、他方のMR素子172が45度時計回りに傾いて配置される。また、第7のMR回路17は、MR素子171の端子173に定電圧Vsが供給され、MR素子172の端子174にGNDが接続されたハーフブリッジ回路により構成される。そして、分圧されたブリッジ出力Vが端子175から出力されるようになっている。
【0047】
ここで、第3のMR回路13と第7のMR回路17は、互いにブリッジ出力の傾き特性が逆となっている。すなわち、第3のMR回路13は、入射する磁界の方向が水平に対して時計回り方向(シフトポジションA側)にあるほどブリッジ出力Vが増加するのに対し、第7のMR回路17は、入射する磁界の方向が水平に対して反時計回り方向(シフトポジションC側)にあるほどブリッジ出力Vが増加する。
【0048】
図14(a)は、本発明の実施の形態に係る第8のMR回路18のパターンを示す概略図であり、(b)はその回路をシンボルで表記した概略図である。第8のMR回路18は、図14(a)及び(b)に示すように、互いの電流方向が直交する2つのMR素子181、182が直列に接続されてなり、一方のMR素子181が45度反時計回りに傾き、他方のMR素子182が45度時計回りに傾いて配置される。また、第8のMR回路18は、MR素子181の端子183に定電圧Vsが供給され、MR素子182の端子184にGNDが接続されたハーフブリッジ回路により構成される。そして、分圧されたブリッジ出力Vが端子185から出力されるようになっている。
【0049】
ここで、第4のMR回路14と第8のMR回路18は、互いにブリッジ出力の傾き特性が逆となっている。すなわち、第4のMR回路14は、入射する磁界の方向が水平に対して時計回り方向(シフトポジションD側)にあるほどブリッジ出力Vが増加するのに対し、第8のMR回路18は、入射する磁界の方向が水平に対して反時計回り方向(シフトポジションF側)にあるほどブリッジ出力Vが増加する。
【0050】
位置検出装置1は、さらに、図5に示すように、第1及び第5のMR回路11、15のブリッジ出力V、Vの電圧差を演算増幅する第1の差動増幅器31と、第3及び第7のMR回路13、17のブリッジ出力V、Vの電圧差を演算増幅する第2の差動増幅器32と、第2及び第6のMR回路12、16のブリッジ出力V、Vの電圧差を演算増幅する第3の差動増幅器33と、第4及び第8のMR回路14、18のブリッジ出力V、Vの電圧差を演算増幅する第4の差動増幅器34と、第2及び第3のMR回路12、13のブリッジ出力V、Vの電圧差を演算増幅する第5の差動増幅器35と、第6及び第7のMR回路16、17のブリッジ出力V、Vの電圧差を演算増幅する第6の差動増幅器36とが備えられている。
【0051】
さらに、位置検出装置1には、第1〜第6の差動増幅器31〜36の各出力V31〜V36を入力する位置検出部としての位置判定部40が設けられている。位置判定部40は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、AD(Analog Digital)変換部、車載LAN(Local Area Network)制御部等(図示せず)を備えており、メモリに記憶するプログラムに従ってCPUが演算動作するMPU(Micro Processing Unit)により構成される。この位置判定部40は、各出力V31〜V36に基づいてマグネット20の位置(シフトポジション)を判定する機能と、その位置検出データを図示しない車両のECU(Electronic Control Unit)へ随時送信する機能とを有している。
【0052】
以下に、本実施の形態に係る位置検出装置の動作について、各図を参照しながら詳細に説明する。
【0053】
(動作)
シフトレバー3の下部に連結するマグネット20は、利用者によるシフトレバー3の操作に従って、図3及び図5に示した第1〜第3の移動線y、y、xに沿って連動する。
【0054】
第1のMR回路11において、MR素子111は、例えば、第1の移動線y上を移動するマグネット20から電流方向に直交する方向に対し入射角がθ11の磁界を受けると、その電気抵抗値R111は数式(1)に示す値に減少する。
111=R−ΔRcos2(θ11−45°) 数式(1)
ここで、Rは初期抵抗値、ΔRは抵抗変化率である。
【0055】
一方、MR素子112は、例えば、同じ入射角θ11で同じ強度の磁界を受けると、その電気抵抗値R112は数式(2)に示す値に減少する。
112=R−ΔRcos2(θ11+45°) 数式(2)
【0056】
したがって、第1のMR回路11のブリッジ出力Vは、例えば、数式(3)により表すことができる。
=[{R−ΔRcos2(θ11+45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(3)
【0057】
一方、第3のMR回路13に関しては、例えば、上記と同じ第1の移動線y上のマグネット20の位置における、マグネット20からの入射角θ13の磁界に基づくブリッジ出力Vは、数式(4)で表される。
【0058】
=[{R−ΔRcos2(θ13+45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(4)
【0059】
また、第5のMR回路15に関しては、例えば、上記と同じ第1の移動線y上のマグネット20の位置における、マグネット20からの入射角θ15の磁界に基づくブリッジ出力Vは、数式(5)で表される。
=[{R−ΔRcos2(θ15−45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(5)
【0060】
さらに、第7のMR回路17に関しては、例えば、上記と同じ第1の移動線y上のマグネット20の位置における、マグネット20からのからの入射角θ17の磁界に基づくブリッジ出力Vは、数式(6)で表される。
=[{R−ΔRcos2(θ17−45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(6)
【0061】
図15は、数式(3)〜(6)に基づく、第1の移動線y上のマグネットの位置と差動出力V31(=V−V)、V32(=V−V)との関係を示すグラフである。図15において、横軸はマグネット20の位置であり、シフトポジションBに相当する位置を原点としている。また、図15に示すグラフは、例えば、距離dを距離dの2倍とし(2×d=d)、最大抵抗変化率を2%(ΔR/R=0.02)、定電圧Vsの値を5V、及び差動増幅器31、32の増幅率を1として計算して得られたものである。
【0062】
なお、第1の移動線y上のマグネット20の座標位置をyとするならば、前述の入射角θ11、θ13、θ15、θ17は、例えば、数式(7)〜(10)で表される。
θ11=tan−1{(y−d/2)/d} 数式(7)
θ13=tan−1{(y−d/2)/d} 数式(8)
θ15=tan−1{(y+d/2)/d} 数式(9)
θ17=tan−1{(y+d/2)/d} 数式(10)
【0063】
図15に示すように、例えば、しきい値Vtを12mV、しきい値Vtを−12mVに設定することにより、位置判定部40は、差動増幅器31、32の出力V31、V32の少なくともどちらか一方に基づいて、マグネット20がシフトポジションA、B、Cに相当する位置のいずれにあるのか判定する。
【0064】
なお、本実施に形態では、第1のMR回路11と第5のMR回路15に入射する磁界の入射角θ11、θ15の位相差は数式(7)、(9)で示すように概ね90°となるが常に一定というわけではない。しかし、この位相差を常に90°になるようにすれば、図15に示すMR回路の差動出力を直線に近似させることが可能である。
【0065】
次に、第2の移動線y上のマグネット20からの磁界に対しては、第2、第4、第6及び第8のMR回路12、14、16、18の各ブリッジ出力V、V、V、Vは、例えば、それぞれ数式(11)〜(14)で表される。
=[{R−ΔRcos2(θ22+45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(11)
=[{R−ΔRcos2(θ24+45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(12)
=[{R−ΔRcos2(θ26−45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(13)
=[{R−ΔRcos2(θ28−45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(14)
【0066】
図16は、数式(11)〜(14)に基づく、第2の移動線y上のマグネットの位置と差動出力V33(=V−V)、V34(=V−V)との関係を示すグラフである。図14において、横軸はマグネット20の位置であり、シフトポジションEに相当する位置を原点としている。また、図16に示すグラフは、例えば、図15と同様に、距離dを距離dの2倍とし(2×d=d)、最大抵抗変化率を2%(ΔR/R=0.02)、定電圧Vsの値を5V、及び差動増幅器33、34の増幅率を1として計算して得られたものである。また、数式(11)〜(14)において、第2の移動線y上のマグネット20の位置から第2のMR回路12へ入射する磁界の入射角をθ22、第4のMR回路14へ入射する磁界の入射角をθ24、第6のMR回路16へ入射する磁界の入射角をθ26、第8のMR回路18へ入射する磁界の入射角をθ28としている。
【0067】
図16に示すように、例えば、しきい値Vtを12mV、しきい値Vtを−12mVに設定することにより、位置判定部40は、差動増幅器33、34の出力V33、V34の少なくともどちらか一方に基づいて、マグネット20がシフトポジションD、E、Fに相当する位置のいずれにあるのか判定する。
【0068】
さらに、第3の移動線x上のマグネット20からの磁界に対しては、第2、第3、第6及び第7のMR回路12、13、16、17の各ブリッジ出力V、V、V、Vは、例えば、それぞれ数式(15)〜(18)で表される。
=[{R−ΔRcos2(θ32−45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(15)
=[{R−ΔRcos2(θ33+45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(16)
=[{R−ΔRcos2(θ36−45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(17)
=[{R−ΔRcos2(θ37+45°)}/{2R−ΔR}]×Vs 数式(18)
【0069】
図17は、数式(15)〜(18)に基づく、第3の移動線x上のマグネットの位置と差動出力V35(=V−V)、V36(=V−V)との関係を示すグラフである。図17において、横軸はマグネット20の位置であり、シフトポジションBとEに相当する位置の中間で等距離の位置を原点としている。また、図17に示すグラフは、例えば、図15と同様に、距離dを距離dの2倍とし(2×d=d)、最大抵抗変化率を2%(ΔR/R=0.02)、定電圧Vsの値を5V、及び差動増幅器35、36の増幅率を1として計算して得られたものである。また、数式(15)〜(18)において、第3の移動線x上のマグネット20の位置から第2のMR回路12へ入射する磁界の入射角をθ32、第3のMR回路13へ入射する磁界の入射角をθ33、第6のMR回路16へ入射する磁界の入射角をθ36、第7のMR回路17へ入射する磁界の入射角をθ37としている。
【0070】
図17に示すように、例えば、しきい値Vtを0Vに設定することにより、位置判定部40は、差動増幅器35、36の出力V35、V36の少なくともどちらか一方に基づいて、マグネット20がシフトポジションB、Eに相当する位置のいずれにあるのか判定する。
【0071】
位置判定部40は、出力V35、V36が負の値(<Vt(=0V))でありマグネット20が第1の移動線yにあると判定した場合には、差動増幅器31、32の出力V31、V32に基づくシフトポジションA、B、Cの位置検出を有効にする。また、位置判定部40は、出力V35、V36が正の値(>Vt(=0V))でありマグネット20が第2の移動線yにあると判定した場合には、差動増幅器33、34の出力V33、V34に基づくシフトポジションD、E、Fの位置検出を有効にする。
【0072】
(効果)
本実施の形態に係る位置検出装置1によれば、位置判定部40は、差動増幅器31、32の出力V31、V32の少なくともどちらか一方に基づいて、マグネット20が第1の移動線yに設定されるシフトポジションA、B、Cのいずれの位置にあるのか判定することができる。すなわち、出力V31の基礎となる第1及び第5のMR回路11、15の検出系統と、出力V32の基礎となる第3及び第7のMR回路13、17の検出系統の2重の系統により、第1の移動線y上のマグネット20の位置を検出することができる。このため、一方の検出系統に故障や不具合等が発生しても他方の検出系統をバックアップとして機能させることができる。
【0073】
同様に、第2の移動線y上の位置を検出する場合にも、位置判定部40は、差動増幅器33、34の出力V33、V34の少なくともどちらか一方に基づいて、シフトポジションD、E、Fのいずれの位置にあるのか判定することができる。
【0074】
また、本実施の形態に係る位置検出装置1によれば、1つのマグネット20のみを磁界発生部として用いて2重系の位置検出を実現することができ、2つの磁界発生部を用いる場合と比べて磁界の相互干渉の問題が生じないため、容易に装置を小型化することができる。さらには、マグネット20の数を少なくしてコストの低減にも貢献することができる。
【0075】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されず、本発明の技術思想を逸脱あるいは変更しない範囲内で種々の変形および組み合わせが可能である。
【符号の説明】
【0076】
1…位置検出装置、2…シフトレバーユニット、3…シフトレバー、3a…被案内部、4…シフトゲート、4a…案内溝、5…パネル、10…基板、11…第1のMR回路、12…第2のMR回路、13…第3のMR回路、14…第4のMR回路、15…第5のMR回路、16…第6のMR回路、17…第7のMR回路、18…第8のMR回路、20…マグネット、31、32、33、34、35、36…差動増幅器、40…位置判定部、100…MR素子、101…感磁部、102、103…端子、111、112…MR素子、113、114…端子、121、122…MR素子、123、124…端子、131、132…MR素子、133、134…端子、141、142…MR素子、143、144…端子
151、152…MR素子、153、154…端子、161、162…MR素子、163、164…端子、171、172…MR素子、173、174…端子、181、182…MR素子、183、184…端子、A、B、C、D、E、F…シフトポジション、H…磁界ベクトル、I…電流方向、MF…磁束、R…初期抵抗値、ΔR…抵抗変化率、d、d…距離、y…第1の移動線、y…第2の移動線、x…第3の移動線、V、V、V、V、V、V、V、V…ブリッジ出力、V31、V32、V33、V34、V35、V36…出力、Vs…定電圧、Vt、Vt、Vt、Vt、Vt…しきい値、θ…磁界の入射角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行する第1及び第2の直線に沿って移動可能な磁界発生部と、
前記第1の直線に対し前記第2の直線とは反対側の位置に設けられる第1のMRセンサと、
前記第2の直線に対し前記第1のMRセンサとは同じ側の位置に設けられる第2のMRセンサと、
前記第1の直線に対し前記第1のMRセンサとは反対側の位置に設けられる第3のMRセンサと、
前記第2の直線に対し前記第2のMRセンサとは反対側の位置に設けられる第4のMRセンサと、
前記第1乃至第4のMRセンサの出力に基づいて前記第1及び第2の直線における前記磁界発生部の位置を検出する位置検出部とを備え、
前記第2のMRセンサは前記第1及び第3のMRセンサの間に配置されるとともに、前記第3のMRセンサは前記第2及び第4のMRセンサの間に配置される位置検出装置。
【請求項2】
前記第1の直線に平行な方向において前記第1のMRセンサに離間して設けられ、前記第1のMRセンサとは出力の傾き特性が逆である第5のMRセンサと、
を備える請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項3】
前記第2の直線に平行な方向において前記第2のMRセンサと離間して設けられ、前記第2のMRセンサとは出力の傾き特性が逆である第6のMRセンサと、
前記第1の直線に平行な方向において前記第3のMRセンサと離間して設けられ、前記第3のMRセンサとは出力の傾き特性が逆である第7のMRセンサと、
前記第2の直線に平行な方向において前記第4のMRセンサと離間して設けられ、前記第4のMRセンサとは出力の傾き特性が逆である第8のMRセンサと、
を備える請求項2に記載の位置検出装置。
【請求項4】
前記位置検出部は、前記第1及び第5のMRセンサの出力、又は、前記第3及び第7のMRセンサの出力の少なくとも1つの出力に基づいて前記第1の直線における前記磁界発生部の位置を検出する請求項3に記載の位置検出装置。
【請求項5】
前記位置検出部は、前記第2及び第6のMRセンサの出力、又は、前記第4及び第8のMRセンサの出力の少なくとも1つの出力に基づいて前記第1の直線における前記磁界発生部の位置を検出する請求項4に記載の位置検出装置。
【請求項6】
前記磁界発生部は、前記第1及び第2の直線に沿って移動可能であるとともに、前記第1及び第2の直線に直交する第3の直線に沿って移動可能であり、
前記位置検出部は、前記第2及び第3のMRセンサの出力、又は、前記第6及び第7のMRセンサの出力に基づいて前記第3の直線における前記磁界発生部の位置を検出する請求項5に記載の位置検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−127963(P2011−127963A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−285323(P2009−285323)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】