説明

低電力非同期カウンタ及び方法

【解決手段】低電力非同期カウンタの設計技術。典型的な実施形態では、複数のフリップフロップのクロック入力及び信号出力が、非同期カウント構造を実現するように直列に連結される。複数のフリップフロップの信号出力は、参照信号の順次遅延されたバージョンによってサンプリングされる。更に、参照信号の順次遅延されたバージョンを生成する設計方法が開示される。典型的な実施形態では、非同期カウント技術は、デジタル位相ロックループ(DPLL)の高速カウンタに使用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、デジタル位相ロックループ(DPLL:digital phase-locked loop)における位相蓄積(phase accumulation)技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の通信回路では、既知の周波数を有する参照信号に位相ロックすることにより任意の周波数を有する出力信号を生成するために、デジタル位相ロックループ(DPLL)が用いられる。出力信号の蓄積されたデジタル位相(accumulated digital phase)を測定するため、DPLLは、時間/デジタルコンバータ(TDC:time-to-digital converter)と組み合わされたカウンタを使用し得る。このカウンタは、出力信号の周期で、蓄積された位相の整数部分をカウントし、他方でTDCは、この蓄積された位相の端数部分を測定し得る。
【0003】
一般的なDPLL設計では、カウンタは通常、同期機構として実装され、例えば複数のD−Qフリップフロップが、DPLL出力信号の立ち上がりエッジ毎に同期してサンプリングされる。DPLLは高周波数信号であり得るので、これに相応してこの同期機構は高い電力レベルを消費し得る。
【0004】
従来の同期カウンタよりも消費電力が小さく、他方で設計が単純でロバストな新規なDPLLカウンタ設計が望まれるだろう。
【発明の概要】
【0005】
本開示の側面は、入力信号の経過周期数のデジタル表示を生成する方法を提供し、該方法は、第1のQ信号及び第1の相補Q信号を生成するために、前記入力信号のトリガイベントで第1のD信号をサンプリングすることと、第2のQ信号及び第2の相補Q信号を生成するために、前記第1の相補Q信号のトリガイベントで第2のD信号をサンプリングすることと、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第1のビットを生成するために、参照信号のトリガイベントで前記第1のQ信号をサンプリングすることと、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第2のビットを生成するために、前記参照信号の第1の遅延バージョンのトリガイベントで前記第2のQ信号をサンプリングすることとを備え、前記第1の相補Q信号は前記第1のD信号に結合され、前記第2の相補Q信号は前記第2のD信号に結合される。
【0006】
本開示の別の側面は、入力信号の経過周期数のデジタル表示を生成する装置を提供し、該装置は、第1のQ信号及び第1の相補Q信号を生成するために、前記入力信号のトリガイベントで第1のD信号をサンプリングするように構成された第1の信号サンプラと、第2のQ信号及び第2の相補Q信号を生成するために、前記第1の相補Q信号のトリガイベントで第2のD信号をサンプリングするように構成された第2の信号サンプラと、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第1のビットを生成するために、参照信号のトリガイベントで前記第1のQ信号をサンプリングするように構成された第1の補助信号サンプラと、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第2のビットを生成するために、前記参照信号の第1の遅延バージョンのトリガイベントで前記第2のQ信号をサンプリングするように構成された第2の補助信号サンプラとを備え、前記第1の相補Q信号は前記第1のD信号に結合され、前記第2の相補Q信号は前記第2のD信号に結合される。
【0007】
本開示の更に別の側面は、入力信号の経過周期数のデジタル表示を生成する装置を提供し、該装置は、入力信号の前記経過周期数を非同期でカウントするカウント手段と、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示を生成するため、前記カウント手段を適切な遅延でサンプリングするサンプリング手段とを備える。
【0008】
本開示の更に別の側面は、入力信号の経過周期数のデジタル表示を生成するコンピュータプログラム製品を提供し、該製品は、第1のQ信号及び第1の相補Q信号を生成するために、コンピュータに対して、前記入力信号のトリガイベントで第1のD信号をサンプリングさせるためのコードと、第2のQ信号及び第2の相補Q信号を生成するために、コンピュータに対して、前記第1の相補Q信号のトリガイベントで第2のD信号をサンプリングさせるためのコードと、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第1のビットを生成するために、コンピュータに対して、参照信号のトリガイベントで前記第1のQ信号をサンプリングさせるためのコードと、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第2のビットを生成するために、コンピュータに対して、前記参照信号の第1の遅延バージョンのトリガイベントで前記第2のQ信号をサンプリングさせるためのコードとを備えるコンピュータ読み取り可能な媒体を備え、前記第1の相補Q信号は前記第1のD信号に結合され、前記第2の相補Q信号は前記第2のD信号に結合される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、従来のDPLL10の実装を示す。
【図2】図2は、動作時におけるDPLL10内の論理信号の例を示す。
【図3】図3は、図1のDPLL10におけるカウンタ118についての従来のカウンタ実装300の例を示す。
【図4】図4は、図3に示す従来のカウンタ実装300における論理信号の例を示す。
【図5】図5は、本開示に従った非同期カウンタの典型的な実施形態500を示す。
【図6】図6は、図5に示す典型的な非同期カウンタの実装500における論理信号の例を示す。
【図7】図7は、信号経路の遅延整合技術を用いて実装された図5に示す遅延モジュール502の典型的な実施形態700を示す。
【図8】図8は、図7に示す典型的な遅延モジュール700における論理信号の例を示す。
【図9】図9は、本開示に従った方法の典型的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面と共に以下で説明される詳細な説明は、本発明の典型的な実施形態の説明として意図され、本発明を実施出来る唯一の典型的な実施形態を示すことを意図したものではない。本説明全体で使用される用語「典型的」は、「例(example)、例証(instance)、または例示(illustration)として与えられること」を意味し、他の典型的な実施形態に対して必ずしも好適または有利であると解釈されるべきではない。詳細な説明は、本発明の典型的な実施形態の完全な理解を提供する目的で、具体的な詳細を含む。本発明の典型的な実施形態が、これらの具体的な詳細を有することなく実施し得ることが、当業者には明白であろう。ある例では、周知の構造及びデバイスは、本明細書に示された典型的な実施形態の新規性をあいまいにすることを避けるため、ブロック図の形で示される。
【0011】
この明細書及び特許請求の範囲においては、ある要素が別の要素と「接続され(connected to)」または「結合され(coupled to)」として参照される場合には、それは別の要素と直接に接続または結合されても良いし、または間に介在する要素があっても良いことを理解するだろう。これに対して、要素が別の要素に「直接接続され」または「直接結合され」として参照される場合には、間に要素は介在しない。
【0012】
図1は、従来のDPLL10の実装を示す。DPLL10は、デジタル位相比較器102、デジタルループフィルタ106、デジタル制御発振器(DCO)114、カウンタ118、時間/デジタルコンバータ(TDC)120、較正乗算器(calibration multiplier)124、及び合成器(combiner)126を含む。
【0013】
動作の間、DCO114は、デジタル入力信号112aによって制御される周波数を有する出力信号114aを生成する。DCLKとも示される出力信号114aと、FCLKとも示される参照信号130aとは、カウンタ118及びTDC120に同時に供給される。一般的に、参照信号130aの周波数は、出力信号114aの周波数よりも低いだろう。カウンタ118及びTDC120は、参照時刻から経過したDCO出力信号114aの周期の累積数を定期的に測定するように構成され、カウンタ118が経過周期数の整数部分(integer portion)をカウントし、TDC120が端数部分(fractional portion)を測定する。TDC出力信号120aは更に、較正係数kc122で乗算され(124)、その後、カウンタ出力118aと合成(combine)されて(126)、合成器出力信号126aが形成される。合成器出力信号126aは、DCO出力信号114aの、測定された、蓄積された位相(accumulated phase)を示す。
【0014】
図1において、合成器出力信号126aは蓄積されたターゲット位相100aと比較されて、位相比較器出力102aが生成される。これはその後ループフィルタ106に与えられる。ループフィルタ出力106aは利得素子(gain element)112に与えられて信号112aが生成され、これは次にDCO出力信号114aの周波数を制御するために供給される。
【0015】
DPLL10が、参照信号130aに位相ロックされた出力信号114aを生成することを、当業者は理解するだろう。
【0016】
図1における従来のDPLL10の実装は、例示の目的のみのために示されていることに留意する。本開示の技術が、別の変わり得る図示せぬDPLLアーキテクチャに容易に適用し得ることを、当業者は理解するだろう。例えばDPLL10は、図1に示されていない更なるフィルタまたは利得素子を組み込んでも良い。更にDPLL10は、例えば当技術分野で良く知られた2点変調技術(two-point modulation techniques)を用いて、DCO出力信号の位相、振幅、または周波数を変調する要素を更に組み込んでも良い。そのような典型的な実施形態は、本開示の範囲内にあると意図される。
【0017】
図2は、動作時におけるDPLL10の論理信号の例を示す。図2において、DCO出力信号114aすなわちDCLKの例は、参照信号130aすなわちFCLKと共に示されている。カウンタ出力信号118aは、参照時刻t=t0から経過したDCLKの周期の蓄積数の整数部分を示す。その一方で、較正されたTDC出力信号124aは、FCLKの各立ち上がりエッジで、FCLKの立ち上がりエッジと、直前のDCLKの立ち上がりエッジとの間の経過時間(信号114aの周期で示される)を示すように理解される。合成器出力信号126aは、カウンタ出力信号118aと、較正されたTDC出力信号124aとを合成することにより、FCLKの立ち上がりエッジで生成される。
【0018】
例えば時刻t=t1において、カウンタ出力信号118aの値は3であり、較正されたTDC出力信号124aの値は0.25であり、これらを合成して、合成器出力信号126aでのトータルの蓄積された位相として3.25周期が生成される。同様に、時刻t=t2では、カウンタ出力信号118aの値は6であり、較正されたTDC出力信号124aの値は0.5であり、これらを合成して、合成器出力信号126aでのトータルの蓄積された位相として6.5周期が生成される。
【0019】
図1及び2に示された合成器出力信号126a及びその他の信号は一般的に任意の単位で表され得ること、そして本開示の範囲は特定の単位の使用に限定されないこと、を当業者は理解するだろうことに留意する。例えば、信号126aはFCLKの周期で表現され、または図2に示したまたは示されない任意の単位のスケーリングされたバージョンとして表現され得る。そのような典型的な実施形態は、本開示の範囲内にあると意図される。
【0020】
図2の信号は例示のためのみに示され、本開示の範囲を、図示されたDCLKとFCLKの特定の関係に限定するものではないことに留意する。例えば、別の典型的な実施形態(図示せず)では、DCLK及びFCLKの相対的な周波数は、図示されたものと異なっていても良い。そのような典型的な実施形態は、本開示の範囲内であると意図される。
【0021】
図3は、図1のDPLL10におけるカウンタ118の従来のカウンタ実装300の例を示す。図3において、カウンタ300は、ある時刻からのDCLKの経過周期の数の2進数表現を形成する複数のビットd0、d1、d2等を出力する。これらのビットを駆動するため、複数のD−Qフリップフロップ301及びロジックモジュール350は、DCLKでの経過周期数の連続した算出(running tally)を続けるように構成されている。複数のフリップフロップ301内の各D−Qフリップフロップは参照番号301.nで示され、変数nは概して、複数の要素の中の各要素例へのインデックスである。より具体的には、D−Qフリップフロップ301は、Q出力が全体で、2進数表示で、ある時刻におけるDCLKの周期経過数を示すカウンタフリップフロップとして構成されている。ロジックモジュール350は、D−Qフリップフロップ301の出力ビットをインクリメントするように構成されている。
【0022】
図示する典型的な実施形態では、ロジックモジュール350は、D−Qフリップフロップ301のQb(反転)出力を入力し、Q(非反転)の対応する値を決定し、その値を例えば1ずつインクリメントする。ロジックモジュール350は、インクリメントされた値を、フリップフロップ301のD入力に戻し、これはDCLKの次の立ち上がりエッジで同期してサンプリングされる。具体的には、信号DCLKは、フリップフロップ301のCLK入力(一般的に、各フリップフロップに横向きの三角として図示される)に与えられる。同様に、フリップフロップ301のQ出力は、D−Qフリップフロップ310によってFCLKの立ち上がりエッジで同期してサンプリングされ、ビットd0、d1、d2等を生成する。
【0023】
図4は、図3に示す従来のカウンタ実装300における論理信号の例を示す。図4において、301.1、301.2、及び301.3を含む全てのD−Qフリップフロップ301のD入力は、後続するDCLKの立ち上がりエッジでサンプリングされて、各フリップフロップの出力Q/Qbを生成する。例えば時刻t=t1では、対応するDCLKの立ち上がりエッジが、301.1(Q)/301.1(Qb)につき0/1の値を生成し、301.2(Q)/301.2(Qb)につき0/1の値を生成し、そして301.3(Q)/301.3(Qb)につき0/1の値を生成する。時刻t=t2では、対応するDCLKの立ち上がりエッジが、301.1(Q)/301.1(Qb)につき1/0の値をサンプリングし、301.2(Q)/301.2(Qb)につき0/1の値をサンプリングし、そして301.3(Q)/301.3(Qb)につき0/1の値をサンプリングする。フリップフロップ301がDCLKの立ち上がりエッジで同期してサンプリングされた後、全てのQ/Qb出力は、ほぼ同時に、すなわち、DCLKの立ち上がりエッジの後の予め定められたクロック対出力時間(clock-to-output time)tdの差で、一様に利用可能(available)となる。引き続き、D−Qフリップフロップ301のQ/Qb出力は、フリップフロップ310を用いてFCLKの立ち上がりエッジで同期してサンプリングされ、ビットd0、d1、d2が生成される。例えば、時刻t=tSでは、FCLKの対応する立ち上がりエッジが、出力d0/d1/d2につき、0/0/1の値をサンプリングする。
【0024】
図3に示す同期カウンタ実装300では、信号DCLKは、複数のフリップフロップ301の各フリップフロップ301.nのD入力を駆動する必要があることを、当業者は理解するだろう。DCLKが一般に高周波数信号であり得るほど、DCLKのサイクル毎の全D−Qフリップフロップ301のD入力の駆動における電力消費は、対応して高くなり得る。カウンタ出力d0、d1、d2等は、比較的遅い参照信号FCLKの周期につき一度、DPLLによってサンプルされるに過ぎないため、この電力消費は無駄であろう。
【0025】
図5は、本開示に従った非同期カウンタの典型的な実施形態500を示す。図5において、フリップフロップ501は直列に結合され、最初のフリップフロップ501.1のCLK入力は直接DCLKに結合され、そして各フリップフロップ501.nのQb出力信号は直後のフリップフロップ501.(n+1)のCLK入力に結合されている。更に、各フリップフロップ501.nのQb出力信号は、同じフリップフロップのD入力にフィードバックされている。他方で、各フリップフロップ501.nのQ出力信号は、複数のフリップフロップ510の対応するフリップフロップ510.nのD入力に結合されている。フリップフロップ510は、FCLKの連続的に遅延されたバージョンFCLK_d1、FCLK_d2等によってクロックされる。図示される典型的な実施形態では、FCLKの遅延バージョンは、遅延モジュール502によって生成される。
【0026】
各フリップフロップ501.nのQb出力が同じフリップフロップのD入力へ戻って結合されることによって、各フリップフロップのQ出力は、その対応するCLK入力の周波数でトグルすることを、当業者は理解するだろう。更に、各フリップフロップ501.nのQb出力を、引き続くフリップフロップ501.(n+1)のCLK入力に結合することにより、示されたフリップフロップ501の構成を用いて2進数でのインクリメント動作が得られることを、当業者は理解するだろう。
【0027】
フリップフロップ501の機能を説明するため、図6は、図5に示す典型的な非同期カウンタ実装500の論理信号の例を示す。図6では、出力501.1(Qb)が、フリップフロップ501.1の入力501.1(D)に戻って結合されるということにより、最初のフリップフロップ501.1の相補出力501.1(Q)/501.1(Qb)が、DCLKの立ち上がりエッジ毎にトグルする様子が示されている。出力501.1(Q)/501.1(Qb)は一様に、サンプリング信号DCLKの立ち上がりエッジ後の予め定められたクロック対出力時間(clock-to-output time)tdで利用可能(available)となる。他方で、フィードバック信号501.2(Qb)に基づく後続のフリップフロップ501.2へのD入力は、信号501.1(Qb)の立ち上がりエッジでサンプリングされ、相補出力501.2(Q)/501.2(Qb)を生成する。出力501.2(Q)及び501.2(Qb)は一様に、サンプリング信号501.1(Qb)の立ち上がりエッジ後の時間td後、すなわち、等価的に、DCLKの立ち上がりエッジ後の2×td後、利用可能となる。同様に、各後続のフリップフロップ501.nへのD入力は、一様に信号501.(n−1)(Qb)の立ち上がりエッジでサンプリングされ、相補出力501.n(Q)/501.n(Qb)を生成する。概して、フリップフロップ501の非同期サンプリング構成により、各フリップフロップ501.nの出力501.n(Q)/501.n(Qb)は、DCLKの各立ち上がりエッジ後のおおよそn×tdの期間で利用可能(available)となる。
【0028】
非同期カウンタ500につき、信号DCLKはただ一つのフリップフロップ501.1のクロック入力を駆動しさえすれば良く、残りのフリップフロップ501.n(n≠1)についてのクロック入力は、直前のフリップフロップのQb出力に基づくことに留意する。これは、図3に示した同期カウンタ300とは対照的であり、同期カウンタ300では、信号DCLKは、複数のフリップフロップ301の全てのCLK入力を駆動する必要がある。各フリップフロップ501.nのQb出力信号の周波数は、最大でもDCLKの周波数であるが(通常はDCLKの周波数よりも小さい)、フリップフロップ501は、図3に示す従来のカウンタ実装300の複数のフリップフロップ301よりも消費電力が小さくなると考えられる。更に、先に述べたように、インクリメントロジックは、フリップフロップ501の構成内に直接組み込まれているので、カウンタ500では別個のロジックモジュール350が必要無い。
【0029】
上記のように、複数のフリップフロップ501の非同期の性質から、フリップフロップ501.nの出力信号が、DCLKの立ち上がりエッジに対する様々な遅延で、サンプリングに使用可能となる。図5及び6は更に、遅延モジュール502を用いたフリップフロップ501の出力の非同期サンプリングを例示する。図5では、フリップフロップ501.1のQ出力信号にD入力が結合されたフリップフロップ510.1は、参照信号FCLKの立ち上がりエッジで、時刻t=tFCLKでサンプリングされ、第1の出力ビットd0を生成する。フリップフロップ501.2のQ出力信号にD入力が結合されたフリップフロップ510.2は、FCLKの遅延バージョンFCLKd1により、時刻t=tFCLK_d1でサンプリングされ、第2の出力ビットd1を生成する。同様に、フリップフロップ501.3のQ出力信号にD入力が結合されたフリップフロップ510.3は、FCLKの遅延バージョンのFCLK_d2により、時刻t=tFCLK_d2でサンプリングされ、出力ビットd2を生成する。図6は、これらの信号のタイミングを示す。当業者は、開示された技術が、任意の数の出力ビットに適応する非同期カウンタを構成するように適用され得ることを理解するだろう。
【0030】
図5及び6を参照して述べたように、遅延モジュール502は、安定するのに適切な時間をそれらが有した後にのみ、フリップフロップ510.nへのD入力信号がサンプリングされることを保証するように、順次増加された量だけFCLKを遅延させるように構成され得る。典型的な実施形態では、フリップフロップ510.nのD入力をサンプリングするため、FCLK信号は、予め算出された期間n×td_maxプラスいくらかのマージンだけ遅延され、ここでtd_maxは、複数のフリップフロップにおける全フリップフロップ501.nのクロック対出力時間の最大値を示す。当業者は、td_maxについての適切な値が、例えばコンピュータ回路シミュレーション及び/またはその他の方法から決定され得ることを理解するだろう。
【0031】
上記のようなパラメータtd_maxの値を予め算出する必要を避け、そして同期カウンタ設計のロバストさを向上させるため、遅延モジュール502は、本開示の更なる側面に従った信号経路遅延整合技術(signal path delay matching techniques)を用いて実装され得る。図7は、そのような信号経路遅延整合技術を用いて実装された、図5に示す遅延モジュール502の典型的な実施形態700を示す。図7において、遅延モジュール700は、直列に結合された複数のフリップフロップ720を組み込み、フリップフロップ720の遅延特性は、非同期カウンタ500の対応するフリップフロップ501のそれに整合するように設計される。各フリップフロップ720.nのQ出力は、直後のフリップフロップ720.(n+1)のCLK入力に結合される。各フリップフロップ720.nのQ出力は更に、遅延を介して、同じフリップフロップ720.nのリセット(R)入力に結合される。図7において、遅延は、2つの直列に結合されたインバータ740.na及び740.nbによって生成される。
【0032】
各フリップフロップ720.nのQ出力は更に、対応するQ出力を遅延Tだけ遅延させる固定遅延素子730.nに結合される。各固定遅延素子730.nの出力は、遅延モジュール502によって生成されたFCLKの、一連の遅延バージョンとして供給され得る。例えば、図7に示すように、遅延素子730.2の出力はFCLK_d1として供給され、他方で遅延素子730.3の出力はFCLK_d2として供給され得る。
【0033】
図8は、図7に示す典型的な遅延モジュール700の論理信号の例を示す。図8において、図8において、フリップフロップ720.1のQ出力信号における立ち上がりエッジは、参照信号FCLKの対応する立ち上がりエッジに、適切な遅延tdをもって、後に続くように理解される。フリップフロップ720.1のQ出力信号は更に、期間Tだけ遅延されて、信号FCLK_d1を生成する。同様に、次のフリップフロップ720.2のQ出力信号における立ち上がりエッジは、フリップフロップ720.1のQ出力信号の立ち上がりエッジに、適切な遅延tdをもって、後に続くように理解される。フリップフロップ720.2のQ出力信号は更に期間Tだけ遅延されて、信号FCLK_d2を生成する。
【0034】
典型的な実施形態では、期間Tは、カウンタ500のフリップフロップ501の出力信号を安定化させることが可能な適切なタイミングマージンを持ってフリップフロップ510.nのサンプリングを可能にするよう選択され得る。
【0035】
図9は、本開示に従った方法の典型的な実施形態を示す。本方法は、例示の目的のみのために示され、本開示の範囲を、明示的に開示された特定の方法に限定することを意味するものではない。
【0036】
図9では、ステップ900において方法は、入力信号のトリガイベントで第1のD信号をサンプリングして、第1のQ/Qb出力を生成する。
【0037】
ステップ910において方法は、第1のQb出力のトリガイベントで第2のD信号をサンプリングして、第2のQ/Qb出力を生成する。
【0038】
ステップ920において方法は、参照信号のトリガイベントで第1のQ出力をサンプリングして、入力信号の経過周期数のデジタル表示の第1のビットを生成する。
【0039】
ステップ930において方法は、参照信号の第1の遅延バージョンのトリガイベントで第2のQ出力をサンプリングして、デジタル表示の第2のビットを生成する。
【0040】
当業者は、情報及び信号が任意の様々な異なる技術及び技法を使用して表されることを理解するであろう。例えば、上述の至る所で参照され得るデータ、指示、命令、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光学場または粒子、またはその任意の組合せによって表され得る。
【0041】
当業者は、本明細書に開示された典型的な実施形態に関連して述べられた様々な例示の論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または双方の組合せとして実施され得ることを認識するであろう。ハードウェア及びソフトウェアのこの互換性を明確に例証するために、様々な例示の要素部品、ブロック、モジュール、回路、及びステップは、一般にそれらの機能に関して上で述べられてきた。そのような機能がハードウェアとして実施されるかソフトウェアとして実施されるかは、具体的なアプリケーション及びシステム全体に課せられた設計制限に依存する。当業者は、記述された機能を特定の各アプリケーションのために様々な方法で実施するかもしれないが、そのような実施決定は本発明の典型的な実施形態の範囲から逸脱するものと解釈されるべきでない。
【0042】
本明細書に開示された典型的な実施形態に関連して述べた様々な例示の論理ブロック、モジュール、及び回路は、本明細書で述べた機能を実行するために設計された汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはその任意の組合せによって制御され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであって良いが、これに代るものでは、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、計算デバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連係した1つまたはそれ以上のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成として実施され得る。
【0043】
本明細書に開示された典型的な実施形態に関連して述べられた方法またはアルゴリズムのステップは、直接、ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはその二つの組合せにおいて具体化され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的に書き込み可能なROM(EPROM)、電気的に消去及び書き込み可能なROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で既知である他の形の任意の記録媒体に存在し得る。典型的な記録媒体は、プロセッサが記録媒体から情報を読出し、そして記録媒体へ情報を書込むことが出来るように、プロセッサへ結合され得る。あるいは、記録媒体はプロセッサへ一体化されても良い。プロセッサ及び記録媒体は、ASIC内にあっても良い。ASICは、ユーザ端末内にあっても良い。あるいは、プロセッサ及び記録媒体は、ユーザ端末においてディスクリート部品としてあっても良い。
【0044】
1つまたはそれ以上の典型的な実施形態では、述べられた機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、その機能は1つまたはそれ以上の命令またはコードとして、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶され、或いは伝送され得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの持ち運びを助ける任意の媒体を含むコンピュータ記憶メディア及び通信メディアの双方を含む。記録媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体であって良い。例として、これに限定するもので無いものとして、このようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは光ディスク媒体、磁気ディスク媒体または他の磁気記録デバイス、または命令またはデータ構造の形で所望のプログラムコードを運びまたは保持するために使用され、そしてコンピュータによってアクセスできる他の任意の媒体を含むことが出来る。また、あらゆる接続が、適切にコンピュータ読み取り可能な媒体と呼ばれる。例えば、そのソフトウェアが同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、或いは赤外線、無線、及びマイクロ波といった無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、または遠隔源から送信されるならば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、或いは赤外線、無線、及びマイクロ波といった無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk and disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光学ディスク、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、及びブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、一般的に、磁気によってデータを再生し、ディスク(disc)はレーザによって光学的にデータを再生する。上記の組合せもまたコンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0045】
開示された典型的な実施形態の上記説明は、当業者に本発明の製造及び使用を容易にするために与えられる。これらの典型的な実施形態への種々の変形が、当業者には容易に明白であろう。そして本明細書で定義された包括的な原理は、この発明の範囲または精神から逸脱することなく、その他の典型的な実施形態に適用され得る。よって、この発明は、本明細書に示された典型的な実施形態に限定されることを意図されないが、本明細書で開示された新規な特徴と原理に一致する最も広い範囲に許容される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号の経過周期数のデジタル表示を生成する方法であって、該方法は、
第1のQ信号及び第1の相補Q信号を生成するために、前記入力信号のトリガイベントで第1のD信号をサンプリングすることと、
第2のQ信号及び第2の相補Q信号を生成するために、前記第1の相補Q信号のトリガイベントで第2のD信号をサンプリングすることと、
前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第1のビットを生成するために、参照信号のトリガイベントで前記第1のQ信号をサンプリングすることと、
前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第2のビットを生成するために、前記参照信号の第1の遅延バージョンのトリガイベントで前記第2のQ信号をサンプリングすることと
を備え、前記第1の相補Q信号は前記第1のD信号に結合され、
前記第2の相補Q信号は前記第2のD信号に結合される、方法。
【請求項2】
前記入力信号の前記周期数の前記デジタル表示における複数のビットにつき、
第nのQ信号及び第nの相補Q信号を生成するために、第(n−1)の相補Q信号のトリガイベントで第nのD信号をサンプリングすることと、
前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第nのビットを生成するために、前記参照信号の第(n−1)の遅延バージョンのトリガイベントで前記第nのQ信号をサンプリングすることと
を更に備え、前記第nの相補Q信号は前記第nのD信号に結合され、
nは、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示における前記ビットのインデックスであり、nは3以上である、請求項1の方法。
【請求項3】
各信号の前記トリガイベントは、該信号の立ち上がりエッジである、請求項1の方法。
【請求項4】
前記入力信号は、デジタル位相ロックループにおけるデジタル制御発振器(DCO:digitally-controlled oscillator)の出力信号であり、
前記経過周期数は、前記DCO出力信号の蓄積された位相(accumulated phase)の整数部分を示す、請求項1の方法。
【請求項5】
前記参照信号の前記第1の遅延バージョンは、前記参照信号に関して、固定された遅延だけ遅延される、請求項1の方法。
【請求項6】
第1の遅延Q信号を生成するために、前記参照信号のトリガイベントで静的(static)論理信号をサンプリングすることと、
前記参照信号の前記第1の遅延バージョンを生成するために、前記第1の遅延Q信号を第1の所定の遅延だけ遅延させることと、
前記第1の遅延Q信号の遅延バージョンのトリガイベントで、前記第1の遅延Q信号をリセットすることと
を更に備える請求項1の方法。
【請求項7】
前記静的な論理信号は、論理HIGHである、請求項6の方法。
【請求項8】
前記入力信号の前記周期数の前記デジタル表示における複数のビットにつき、
第nのQ信号及び第nの相補Q信号を生成するために、第(n−1)の相補Q信号のトリガイベントで第nのD信号をサンプリングするステップと、
前記入力信号の前記周期数の前記デジタル表示の第nのビットを生成するために、前記参照信号の第(n−1)の遅延バージョンのトリガイベントで前記第nのQ信号をサンプリングするステップと
を繰り返すこと、を更に備え、前記第nの相補Q信号は前記第nのD信号に結合され、
nは、前記入力信号の前記周期数の前記デジタル表示における前記ビットのインデックスであり、nは3以上であり、前記方法は、
第nの遅延Q信号を生成するために、第(n−1)の遅延Q信号のトリガイベントで静的(static)論理信号をサンプリングすることと、
前記参照信号の前記第nの遅延バージョンを生成するために、前記第nの遅延Q信号を第nの所定の遅延だけ遅延させることと、
前記第nの遅延Q信号の遅延バージョンのトリガイベントで、前記第nの遅延Q信号をリセットすることと
を更に備える、請求項6の方法。
【請求項9】
入力信号の経過周期数のデジタル表示を生成する装置であって、該装置は、
第1のQ信号及び第1の相補Q信号を生成するために、前記入力信号のトリガイベントで第1のD信号をサンプリングするように構成された第1の信号サンプラと、
第2のQ信号及び第2の相補Q信号を生成するために、前記第1の相補Q信号のトリガイベントで第2のD信号をサンプリングするように構成された第2の信号サンプラと、
前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第1のビットを生成するために、参照信号のトリガイベントで前記第1のQ信号をサンプリングするように構成された第1の補助信号サンプラと、
前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第2のビットを生成するために、前記参照信号の第1の遅延バージョンのトリガイベントで前記第2のQ信号をサンプリングするように構成された第2の補助信号サンプラと
を備え、前記第1の相補Q信号は前記第1のD信号に結合され、
前記第2の相補Q信号は前記第2のD信号に結合される、装置。
【請求項10】
各信号サンプラは、D−Qフリップフロップを備える、請求項9の装置。
【請求項11】
各信号の前記トリガイベントは、該信号の立ち上がりエッジである、請求項9の装置。
【請求項12】
第nのQ信号及び第nの相補Q信号を生成するために、第(n−1)の相補Q信号のトリガイベントで第nのD信号をサンプリングするように構成された第nの信号サンプラと、
前記入力信号の前記周期数の前記デジタル表示の第nのビットを生成するために、前記参照信号の第(n−1)の遅延バージョンのトリガイベントで前記第nのQ信号をサンプリングするように構成された第nの補助信号サンプラと
を更に備え、前記第nの相補Q信号は前記第nのD信号に結合され、
nは、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示における前記ビットのインデックスであり、nは3以上である、請求項9の装置。
【請求項13】
前記入力信号は、デジタル位相ロックループにおけるデジタル制御発振器(DCO:digitally-controlled oscillator)の出力信号であり、
前記経過周期数は、前記DCO出力信号の蓄積された位相(accumulated phase)の整数部分を示す、請求項9の装置。
【請求項14】
前記参照信号の前記第1の遅延バージョンは、前記参照信号に関して、固定された遅延だけ遅延される、請求項9の装置。
【請求項15】
整合遅延サンプリングライン(matched delay sampling line)を更に備え、該整合遅延サンプリングラインは、
第1の遅延Q信号を生成するために、前記参照信号のトリガイベントで静的(static)論理信号をサンプリングするように構成された第1の整合サンプラ(matched sampler)と、
前記参照信号の前記第1の遅延バージョンを生成するために、前記第1の遅延Q信号を第1の所定の遅延だけ遅延させる第1の遅延素子と
を更に備え、
前記第1の遅延Q信号は、前記第1の遅延Q信号の遅延バージョンのトリガイベントでリセットされる、請求項9の装置。
【請求項16】
前記静的な論理信号は、論理HIGHである、請求項15の装置。
【請求項17】
第nのQ信号及び第nの相補Q信号を生成するために、第(n−1)の相補Q信号のトリガイベントで第nのD信号をサンプリングするように構成された第nの信号サンプラと、
前記入力信号の前記周期数の前記デジタル表示の第nのビットを生成するために、前記参照信号の第(n−1)の遅延バージョンのトリガイベントで前記第nのQ信号をサンプリングするように構成された第nの補助信号サンプラと
を更に備え、前記第nの相補Q信号は前記第nのD信号に結合され、
nは、前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示における前記ビットのインデックスであり、nは3以上であり、前記整合遅延ラインは、
第nの遅延Q信号を生成するために、第(n−1)の遅延Q信号のトリガイベントで静的(static)論理信号をサンプリングするように構成された第(n−1)の遅延ラインサンプラと、
前記参照信号の前記第nの遅延バージョンを生成するために、前記第nの遅延Q信号を第nの所定の遅延だけ遅延させる第(n−1)の遅延素子と
を更に備え、前記第nの遅延Q信号は、前記第nの遅延Q信号の遅延バージョンのトリガイベントでリセットされる、請求項15の装置。
【請求項18】
入力信号の経過周期数のデジタル表示を生成する装置であって、該装置は、
入力信号の前記経過周期数を非同期でカウントするカウント手段と、
前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示を生成するため、前記カウント手段を適切な遅延でサンプリングするサンプリング手段と
を備える装置。
【請求項19】
入力信号の経過周期数のデジタル表示を生成するコンピュータプログラム製品であって、該製品は、
第1のQ信号及び第1の相補Q信号を生成するために、コンピュータに対して、前記入力信号のトリガイベントで第1のD信号をサンプリングさせるためのコードと、
第2のQ信号及び第2の相補Q信号を生成するために、コンピュータに対して、前記第1の相補Q信号のトリガイベントで第2のD信号をサンプリングさせるためのコードと、
前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第1のビットを生成するために、コンピュータに対して、参照信号のトリガイベントで前記第1のQ信号をサンプリングさせるためのコードと、
前記入力信号の前記経過周期数の前記デジタル表示の第2のビットを生成するために、コンピュータに対して、前記参照信号の第1の遅延バージョンのトリガイベントで前記第2のQ信号をサンプリングさせるためのコードと
を備えるコンピュータ読み取り可能な媒体を備え、前記第1の相補Q信号は前記第1のD信号に結合され、前記第2の相補Q信号は前記第2のD信号に結合される、製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−505610(P2012−505610A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531184(P2011−531184)
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/060063
【国際公開番号】WO2010/042764
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】