説明

侵入監視装置及び侵入監視方法

【課題】カメラに映った人や車両の混雑をカメラへの監視妨害などの事象として誤検知することなく、精度良くカメラ妨害検知が可能な侵入監視装置を提供する。
【解決手段】動物体検知部22の検知結果を基に小領域ごとに単位時間当たりの検知数を測定して人通りの多少を推定する動物体存在領域推定部23と、基準画像生成部21で生成された基準画像を基に明るさ変動に頑健な特徴点が多く存在する領域を選定する特徴量有効領域選定部24とを備え、撮像部1への妨害検知判定領域を動的に選定するようにした。これにより、カメラに映った人や車両の混雑をカメラへの監視妨害などの事象として誤検知することなく、精度良くカメラ妨害を検知することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影画像から動物体を検知すると同時に、カメラの映像に対する妨害を検知する侵入監視装置及び侵入監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の侵入監視に関する提案として、特許文献1に記載されている「カメラ妨害検知方式」が知られている。この特許文献1に記載されたカメラ妨害検知方式は、撮影画像から得られる画像と、予め生成しておいた動物体の映っていない基準画像との輝度差分処理を行い、画素単位での差分値が第1の閾値以上の画素数を計測し、その数が第2の閾値以上であった場合にカメラへの妨害として検知するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−077517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術では、入力画像と基準画像との間で一定の差分がある画素数の量のみを利用してカメラ妨害を検知しているため、人の混雑やカメラの絞り制御等でカメラ映像内の大半に輝度変化が発生した場合にもカメラへの妨害と判定する閾値を超過し、誤判定してしまうという課題がある。例えば、図4は、従来技術の課題を示す図である。同図に示すように、入力画像である現画像100には多数の人物101と車両102が存在していることから、カメラ映像内の大半に輝度変化が発生することになる。このため、基準画像110のとの比較において、カメラへの妨害と判定する閾値を超過し、誤判定することがある。
【0005】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、カメラに映った人や車両の混雑をカメラへの監視妨害などの事象として誤検知することなく、精度良くカメラ妨害検知が可能な侵入監視装置及び侵入監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の侵入監視装置は、監視対象領域を撮影する撮像部と、前記撮像部から得られた画像データから動物体の映っていない基準画像を生成する基準画像生成部と、前記基準画像生成部で生成された基準画像と前記撮像部から得られた画像との比較処理によって物体の存在する領域を検知する動物体検知部と、前記動物体検知部の検知結果を基に小領域ごとに単位時間当たりの検知数を測定し、人通りの多少を推定する動物体存在領域推定部と、前記基準画像生成部で生成された基準画像を基に明るさ変動に頑健な特徴点が多く存在する領域を選定する特徴量有効領域選定部と、前記動物体存在領域推定部の推定結果と前記特徴量有効領域選定部の選定結果とを基にカメラ妨害検知を行う際の判定領域に優先度をつけて選定する判定領域優先度設定部と、前記判定領域優先度設定部で選定された妨害検知判定領域において前記撮像部から得られた画像と前記基準画像生成部で生成された基準画像とのマッチングを行い、マッチングの評価値に応じてカメラの妨害か否かを判定するカメラ妨害検知部と、を備えた。
【0007】
上記構成によれば、動物体が存在し得る領域を推定でき、また、撮像部で得られた画像と基準画像とのマッチング処理に適した特徴量の有効領域を選定できる。更に、双方の情報を利用することで、マッチングに適した領域の優先度を選定することができるため、人通りの多い路地や、外乱(木の葉の揺れが定常的に続く領域)からの影響を低減することができ、精度良くカメラ妨害検知が可能となる。
【0008】
上記構成において、前記動物体存在領域推定部は、画像をブロックに区切り、定期的に検知された動物体の移動軌跡座標が属するブロックについて存在確率を算出及び更新する。
【0009】
上記構成によれば、刻々と人通りの量が変化する繁華街での誤報や日照変動などの影響を更に軽減することができる。
【0010】
上記構成において、前記動物体存在領域推定部は、ブロック単位で時間帯ごとに存在確率を算出、記録及び更新する。
【0011】
上記構成によれば、時間帯によって人通りの激しくなる繁華街での誤報や日照変動などの影響を更に軽減することができる。
【0012】
上記構成において、前記動物体存在領域推定部は、算出した存在確率が、対象領域内で一様である場合、対象領域内で動物体が検出されていないブロックをランダム又は固定で選出する。
【0013】
上記構成によれば、動物体の動きにつられて、カメラ揺れが発生したと誤検知する割合を軽減することができる。
【0014】
上記構成において、前記特徴量有効領域選定部は、基準画像における特徴量をブロック毎に算出し、その数や評価値を測定する。
【0015】
上記構成によれば、日照変動や車両のヘッドライトに照射された際の輝度変動に起因する誤検知を抑制することができる。
【0016】
上記構成において、前記特徴量有効領域選定部は、画像上で空に位置する領域を計算対象外とする。
【0017】
上記構成によれば、余分な計算処理負荷を軽減でき、後のマッチング精度向上にも繋がる。
【0018】
上記構成において、前記判定領域優先度設定部は、マッチング処理を行う領域の優先度として、動物体の存在しない領域に対して、動物体の存在しない確率と有効な特徴量領域を考慮して決定する。
【0019】
上記構成によれば、動物体の動きに左右されやすい領域や、マッチングに不向きな領域をマッチング対象から除外することができ、カメラ妨害検知の精度を向上することができる。
【0020】
上記構成において、前記カメラ妨害検知部は、前記判定領域優先度設定部で選定された優先度の高い判定領域において、前記特徴量有効領域選定部が利用した特徴量を用いたマッチング処理を行う。
【0021】
上記構成によれば、明度変化に頑健な特徴量が少ない場合でも、マッチング処理を実行することができ、検知漏れを抑制することができる。
【0022】
上記構成において、前記カメラ妨害検知部は、マッチング処理において、マッチング対象のブロックを毎フレーム変化する優先度に応じて動的に変更する。
【0023】
上記構成によれば、刻々と変化するカメラ設置環境に応じて精度よくカメラ妨害検知処理を行うことができる。
【0024】
本発明の侵入監視方法は、監視対象領域を撮影する撮像部から得られた画像データから動物体の映っていない基準画像を生成するステップと、前記基準画像と前記撮像部から得られた画像との比較処理によって物体の存在する領域を検知するステップと、動物体検知結果を基に小領域ごとに単位時間当たりの検知数を測定し、人通りの多少を推定するステップと、前記基準画像を基に明るさ変動に頑健な特徴点が多く存在する領域を選定するステップと、動物体存在領域推定結果と特徴量有効領域選定結果とを基にカメラ妨害検知を行う際の判定領域に優先度をつけて選定するステップと、判定領域の優先度が選定された妨害検知判定領域において前記撮像部から得られた画像と前記基準画像とのマッチングを行い、マッチングの評価値に応じてカメラの妨害か否かを判定するステップと、を備えた。
【0025】
上記方法によれば、動物体が存在し得る領域を推定でき、また、撮像部で得られた画像と基準画像とのマッチング処理に適した特徴量の有効領域を選定できる。更に、双方の情報を利用することで、マッチングに適した領域の優先度を選定することができるため、人通りの多い路地や、外乱(木の葉の揺れが定常的に続く領域)からの影響を低減することができ、精度良くカメラ妨害検知が可能となる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、カメラに映った人や車両の混雑をカメラへの監視妨害などの事象として誤検知することなく、精度良くカメラ妨害を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施の形態に係る侵入監視装置の概略構成を示すブロック図
【図2】図1の侵入監視装置の動作を説明するための図
【図3】図1の侵入監視装置の動作を説明するためのフローチャート
【図4】従来の侵入監視技術を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施の形態に係る侵入監視装置の概略構成を示すブロック図である。同図において、本実施の形態の侵入監視装置2は、基準画像生成部21と、動物体検知部22と、動物体存在領域推定部23と、特徴量有効領域選定部24と、判定領域優先度設定部25と、カメラ妨害検知部26とを備える。
【0030】
基準画像生成部21は、監視対象領域を撮影する撮像部(カメラ)1から得られる画像データから動物体の映っていない基準画像を生成する。動物体検知部22は、基準画像生成部21で生成された基準画像と撮像部1から得られた画像との比較処理によって物体の存在する領域を検知する。動物体存在領域推定部23は、動物体検知部22の検知結果を基に小領域ごとに単位時間当たりの検知数を測定し、人通りの多少を推定する。すなわち、動物体存在領域推定部23は、画像を8×8画素程度のブロックに区切り、定期的(例えば毎フレーム)に、動物体検知部22から出力された物体の存在する位置データを基に、動物体の移動軌跡座標(例えば、検知領域の中心下端点)が属するブロックについて存在確率を算出するとともに更新する。このようにすることで、刻々と人通りの量が変化する繁華街での誤報や日照変動などの影響を更に軽減することができる。また、存在確率は、ブロック単位で時間帯ごとに学習(算出、記録及び更新)する。このようにすることで、時間帯によって人通りの激しくなる繁華街での誤報や日照変動などの影響を更に軽減することができる。更に、存在確率が対象領域内で一様である場合には、対象領域内で動物体が検出されていないブロックからランダム(又は固定)で選出する。このようにすることで、動物体の動きにつられて、カメラ揺れが発生したと誤検知する割合を軽減することができる。
【0031】
特徴量有効領域選定部24は、基準画像生成部21で生成された基準画像を基に明るさ変動に頑健な特徴点が多く存在する領域を選定する。すなわち、基準画像生成部21で生成された基準画像において、特徴量を8×8画素程度のブロック毎に算出し、その数や評価値を測定し、特徴量の数が多く、評価値の高い領域を特徴量有効領域として選定する。ここで、特徴量は、色情報や、明度変化に頑健なもの(SIFT:Scale Invariant Feature Transform、HOG:Histograms of Oriented Gradients、RRC:Radial Reach Correlation等)を利用することで、日照変動や車両のヘッドライトに照射された際の輝度変動に起因する誤検知を抑制することができる。また、画像上で空に位置する領域は計算対象外とし、余分な計算処理負荷を削減し、後のマッチング精度の向上にも繋がる。
【0032】
判定領域優先度設定部25は、動物体存在領域推定部23の推定結果と特徴量有効領域選定部24の選定結果とを基にカメラ妨害検知を行う際の判定領域に優先度をつけて選定する。判定領域優先度設定部25は、マッチング処理を行う領域の優先度として、動物体の存在しない領域に対して、動物体の存在しない確率と有効な特徴量領域を考慮して決定する。優先度は、人が通らず(存在確率が低く)、特徴量の多い領域(特徴量の有効度が高い領域)で高く設定し、人通りが多く(存在確率が高く)、特徴量の少ない領域(特徴量の有効度が低い領域)で低く設定する。このように、判定領域優先度を設定することで、動物体の動きに左右されやすい領域や、マッチングに不向きな領域をマッチング対象から除外することができ、カメラ妨害検知の精度を向上することができる。
【0033】
カメラ妨害検知部26は、判定領域優先度設定部25で選定された妨害検知判定領域において撮像部1から得られた画像と基準画像生成部21で生成された基準画像とのマッチングを行い、マッチングの評価値に応じてカメラの妨害か否かを判定する。この場合、判定領域優先度設定部25で選定された優先度の高いブロックにおいて、特徴量有効領域選定部24が利用した特徴量を用いたマッチング処理を行う。但し、特徴量の少ないブロックが高い優先度で選定された場合は、輝度情報や色情報を用いたブロックマッチングを行うことで、明度変化に頑健な特徴量が少ない場合でも、マッチング処理を実行することができ、検知漏れを抑制することができる。また、マッチングを行うブロックは、毎フレーム変化する優先度に応じて、動的に変更しながら行うことで、刻々と変化するカメラ設置環境に応じて精度良く検知処理を行うことができる。カメラ妨害検知部26は、カメラ妨害と判定した場合、カメラ妨害検知信号を出力する。
【0034】
次に、図2に示す動作説明図及び図3に示すフローチャートを参照して、本実施の形態の侵入監視装置2の動作について説明する。
【0035】
まず、基準画像生成部21が、撮像部1で得られた画像データを入力し(ステップS1)、次いで、入力した画像データを輝度値やカラーの平滑化等で学習・更新し、動物体(人物101や車両102等)の映っていない画像(すなわち、基準画像110)を生成する(ステップS2)。そして、この基準画像データを撮像部1で得られた画像データ(すなわち、現画像100)と共に動物体検知部22に入力する。
【0036】
次に、動物体検知部22が、現画像100と基準画像110を輝度差分等によって画素単位で比較することによって現画像100内に存在する動物体を検知し、動物体の画像上の位置を出力する(ステップS3)。次に、動物体存在領域推定部23が、画像を8×8画素程度のブロックに区切り、フレーム毎に動物体検知部22から出力された動物体の存在する位置データを基に移動軌跡座標(検知領域の中心下端点)が属するブロックについて存在確率を算出するとともに更新し、動物体の存在確率をブロック毎に算出する。また、存在確率をブロック単位で時間帯ごとに学習(算出、記録及び更新)する。更に、存在確率が対象領域内で一様である場合には、対象領域内で動物体が検出されていないブロックからランダム(又は固定)で選出する(ステップS4)。このように、人通りの多い領域を学習する(図2の(A))。
【0037】
次に、特徴量有効領域選定部24が、基準画像生成部21で生成された基準画像110において、特徴量を8×8画素程度のブロックごとに算出し、その数や評価値を測定し、特徴量の数が多く、評価値の高い領域を特徴量有効領域として選定する(ステップS5)。このように、基準画像110から特徴量の多い領域を抽出する(図2の(B))。
【0038】
次に、判定領域優先度設定部25が、動物体検知部22で検知された動物体の存在する領域以外を対象とし、動物体存在領域推定部23で推定された動物体の存在しない確率と特徴量有効領域選定部24で抽出された特徴量有効領域を考慮してマッチングを行う領域の優先度を設定する(ステップS6)。
【0039】
次に、カメラ妨害検知部26が、撮像部1で得られた現画像100と基準画像生成部21で生成された基準画像110とのマッチングを、判定領域優先度設定部25で設定された優先度の高い領域で行い(ステップS7)、カメラ妨害の有無を判定する(ステップS8)。ただし、特徴量の少ないブロックが高い優先度で選定された場合は、輝度情報や色情報を用いたブロックマッチングを行う。また、マッチングを行うブロックは毎フレーム変化する優先度に応じて、動的に変更しながら行うことで、刻々と変化するカメラ設置環境に応じて精度良く検知処理を行うことができる。
【0040】
カメラ妨害検知部26が、カメラ妨害を検知した場合、カメラ妨害検知信号を出力する(ステップS9)。カメラ妨害検知信号が出力されると、報知部31がカメラ妨害を報知する。また、表示部32には、カメラ妨害が検知された旨を報知するためのメッセージ等が表示される。
【0041】
このように本実施の形態の侵入監視装置2によれば、動物体検知部22の検知結果を基に小領域ごとに単位時間当たりの検知数を測定して人通りの多少を推定する動物体存在領域推定部23と、基準画像生成部21で生成された基準画像を基に明るさ変動に頑健な特徴点が多く存在する領域を選定する特徴量有効領域選定部24とを備え、撮像部1への妨害検知判定領域を動的に選定するようにしたので、カメラに映った人や車両の混雑をカメラへの監視妨害などの事象として誤検知することなく、精度良くカメラ妨害を検知することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、カメラに映った人や車両の混雑をカメラへの監視妨害などの事象として誤検知することなく、精度良くカメラ妨害を検知することができるといった効果を有し、監視カメラへの妨害行為検知の用途に有用である。
【符号の説明】
【0043】
1 撮像部
2 侵入監視装置
21 基準画像生成部
22 動物体検知部
23 動物体存在領域推定部
24 特徴量有効領域選定部
25 判定領域優先度設定部
26 カメラ妨害検知部
31 報知部
32 表示部
100 現画像
101 人物
102 車両
110 基準画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象領域を撮影する撮像部と、
前記撮像部から得られた画像データから動物体の映っていない基準画像を生成する基準画像生成部と、
前記基準画像生成部で生成された基準画像と前記撮像部から得られた画像との比較処理によって物体の存在する領域を検知する動物体検知部と、
前記動物体検知部の検知結果を基に小領域ごとに単位時間当たりの検知数を測定し、人通りの多少を推定する動物体存在領域推定部と、
前記基準画像生成部で生成された基準画像を基に明るさ変動に頑健な特徴点が多く存在する領域を選定する特徴量有効領域選定部と、
前記動物体存在領域推定部の推定結果と前記特徴量有効領域選定部の選定結果とを基にカメラ妨害検知を行う際の判定領域に優先度をつけて選定する判定領域優先度設定部と、
前記判定領域優先度設定部で選定された妨害検知判定領域において前記撮像部から得られた画像と前記基準画像生成部で生成された基準画像とのマッチングを行い、マッチングの評価値に応じてカメラの妨害か否かを判定するカメラ妨害検知部と、
を備えた侵入監視装置。
【請求項2】
前記動物体存在領域推定部は、画像をブロックに区切り、定期的に検知された動物体の移動軌跡座標が属するブロックについて存在確率を算出及び更新する請求項1に記載の侵入監視装置。
【請求項3】
前記動物体存在領域推定部は、ブロック単位で時間帯ごとに存在確率を算出、記録及び更新する請求項2に記載の侵入監視装置。
【請求項4】
前記動物体存在領域推定部は、算出した存在確率が、対象領域内で一様である場合、対象領域内で動物体が検出されていないブロックをランダム又は固定で選出する請求項2又は請求項3に記載の侵入監視装置。
【請求項5】
前記特徴量有効領域選定部は、基準画像における特徴量をブロック毎に算出し、その数や評価値を測定する請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の侵入監視装置。
【請求項6】
前記特徴量有効領域選定部は、画像上で空に位置する領域を計算対象外とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の侵入監視装置。
【請求項7】
前記判定領域優先度設定部は、マッチング処理を行う領域の優先度として、動物体の存在しない領域に対して、動物体の存在しない確率と有効な特徴量領域を考慮して決定する請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の侵入監視装置。
【請求項8】
前記カメラ妨害検知部は、前記判定領域優先度設定部で選定された優先度の高い判定領域において、前記特徴量有効領域選定部が利用した特徴量を用いたマッチング処理を行う請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の侵入監視装置。
【請求項9】
前記カメラ妨害検知部は、マッチング処理において、マッチング対象のブロックを毎フレーム変化する優先度に応じて動的に変更する請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の侵入監視装置。
【請求項10】
監視対象領域を撮影する撮像部から得られた画像データから動物体の映っていない基準画像を生成するステップと、
前記基準画像と前記撮像部から得られた画像との比較処理によって物体の存在する領域を検知するステップと、
動物体検知結果を基に小領域ごとに単位時間当たりの検知数を測定し、人通りの多少を推定するステップと、
前記基準画像を基に明るさ変動に頑健な特徴点が多く存在する領域を選定するステップと、
動物体存在領域推定結果と特徴量有効領域選定結果とを基にカメラ妨害検知を行う際の判定領域に優先度をつけて選定するステップと、
判定領域の優先度が選定された妨害検知判定領域において前記撮像部から得られた画像と前記基準画像とのマッチングを行い、マッチングの評価値に応じてカメラの妨害か否かを判定するステップと、
を備えた侵入監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−128508(P2012−128508A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277169(P2010−277169)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】