説明

保全間隔を延ばしたベアリングアセンブリ

本発明は、内側レースと、前記内側レースから半径方向に間隔をおいて配置された外側レースと、前記内側レースに対して固定され、かつ、前記内側レースに隣接して配置されたカラーと、前記外側レースに対して固定されたシール部材と、を備えたベアリングアセンブリを提供する。このベアリングアセンブリでは、前記外側レースと前記内側レースとの間には前記ローラー要素が収容され、前記シール部材が、前記カラーに軸方向及び半径方向に、スライド自在にかつ封止的に係合して、前記外側レースに対する前記内側レースの整列位置、及び、前記外側レースに対して前記内側レースが所定角度ずれた位置において、前記シール部材と前記カラーとの間にシールを維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベアリングアセンブリに関する。特に、本発明は、ベアリングアセンブリの内部汚染(internal contamination)を最小化するベアリングアセンブリにおけるシール構造(seal structure)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のベアリングは、内側レース(inner race)及び別途の外側レース(outer race)を有する。その外側レースは、内側レースに対して移動自在である。内側レース及び外側レースにおける互いに対する流体回転(fluid rotation)を提供するために、ほとんどベアリングは、ベアリング部品間の摩擦耐性(frictional resistance)をスムーズにする、及び/または最小化することを目的とする。これは、所定のトリボロジー特徴(tribological feature)を有する(即ち、低い摩擦係数を有する)任意の中間ベアリン素子(intermediate bearing element)及び前記レースのベアリング表面を選択することによってしばしば得られる。場合によっては、ベアリング部品間に潤滑(lubrication)を設けても良い。
【0003】
しかしながら、ベアリング表面間の空間が破片(debris)等によって汚染されたとき、ベアリングの操作又は動作(operation)は劣化する。ある程度汚染が進むと、そのベアリングを交換するか、又は、その汚染物を取り除くためのメータナンスが必要となる。交換及びメータナンスには、費用、時間(中断時間)がかかる。
【0004】
複雑なベアリングは、外部の環境からの汚れに特に敏感である。例えば、特定の適用において、接続された(連結した)取り囲み構造(connected surrounding structure)を収容するために、ズレ状態(即ち、正しく整列されていない状況)で操作(動作)される必要がある。従来のベアリング構造は、ずれ状態(即ち、正しく整列されていない状況)において動作される際に、平坦ではないシール(uneven seal)などに基づいて、ベアリング部品間にギャップが一時的に生じて、ベアリングの内部空洞が露出されてしまう。
【0005】
したがって、汚れに対する内部空洞の露出を最小化しつつも、正しく配列されていない状況(即ち、ズレ状態)において動作できるベアリングアセンブリに対するニーズが依然として存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、シールの質を落とすことなく、ズレ状態のベアリングアセンブリの動作を可能にするスライドシール(sliding seal)を備えたベアリングアセンブリ(bearing assembly)を提供する。このスライドシールは、特殊な形のカラーと、そのカラーに半径方向及び軸方向に係合するシール部材との間に形成される。ベアリングアセンブリの動作中、少なくとも所定のズレ角度までに、シール部材は、カラーとともにシールを維持して、ベアリングアセンブリの性能に悪影響を与え得る破片又はその他の汚染物質の進入を防止する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、内側レースと、前記内側レースから半径方向に間隔をおいて配置された外側レースと、前記内側レースに対して固定され、かつ、前記内側レースに隣接して配置されたカラーと、前記外側レースに対して固定されたシール部材と、を備えたベアリングアセンブリを提供する。このベアリングアセンブリでは、前記外側レースと前記内側レースとの間には前記ローラー要素が収容され、前記シール部材が、前記カラーに軸方向及び半径方向に、スライド自在にかつ封止的に(sealingly)係合して、前記外側レースに対する前記内側レースの整列位置、及び、前記外側レースに対して前記内側レースが所定角度ずれた位置において、前記シール部材と前記カラーとの間にシールを維持する。
【発明の効果】
【0008】
カラーを適切に成形(形成)することによって、シールは、整列位置を通してベアリングアセンブリの動作中に維持される。また、シール部材は、シールの長さにわたって一定の(均一な)軸方向及び半径方向の力をもってカラーと接触するので、内側レースと外側レースが互いに対して移動される場合でも、シールを形成する部品の移動は内部空洞への汚染物質の進入をより良く防止できる。
【0009】
これらの利点及びその他の利点は、詳細な説明及び図面から明らかであろう。以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明の範囲は、好ましい実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって定まる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、ベアリングアセンブリの斜視図である。
【図2】図2は、図1のベアリングアセンブリの断面斜視図である。
【図3】図3は、整列位置におけるベアリングアセンブリの断面側面図である。
【図4】図4は、正しく整列されていない位置(即ち、ズレ位置)のベアリングアセンブリの断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1及び2には、ベアリングアセンブリ10が示されている。ベアリングアセンブリ10は、例えば、航空機の飛行制御アクチュエータ(flight control actuator)のような数多くの適用における使用に適し得るローラーベアリング(roller bearing)である。
【0012】
ベアリングアセンブリ10は、内側レース(inner race)12、外側レース(outer race)14、及び、前記内側レース12と前記外側レース16との間に配置された複数のローラー要素(roller element)16を含む。それらの複数のローラー要素16は、複列環状構造(double row annular configuration)をなす。このローラー要素16は、一般的に砂時計の形状を有し、それぞれは、凹状の接触面(concave contact surface)18を有する。ローラー要素16のこの凹状ベアリング面18は、概して半径方向外側に向かう内側レース12上の凸状のベアリング面20に係合し、さらに、概して半径方向内側に向かう外側レース14上の一対の凸状のベアリング面22のいずれかに係合する。ローラー要素16は、ベアリングアセンブリ10の中心軸に対して角度傾斜(angularly inclined)して、ローラー要素16の中心に配置された端部(centrally-located end)はローラー要素16の外側端(lateral end)からの半径方向距離よりもベアリングアセンブリ10の中心軸からの半径方向距離が大きくなっている。
【0013】
以下に更に具体的に説明していくが、これらのベアリング表面の凹面(concavity)によって、ベアリングアセンブリ10は、外側レース14の中心軸が内側レース12の中心軸から外れた(逸脱した)正しく整列されていない位置(又は、ズレ位置;misaligned position)において動くようになる。本発明の構造によれば、外側レース14の中心軸が、内側レース12の中心軸に対して傾斜しているときに、外側レース14における一対の凸状のベアリング面22がローラー要素16の幅と概して合うようなサイズであるため(少し余裕があっても良い)、ローラー要素16は外側レース14とともに傾斜する(tilt with)。
【0014】
ベアリングアセンブリ10の正しく整列されていない操作(動作)(misaligned operation)を可能にする別のベアリング構造もあり得る。この理由によって、本明細書に記載した実施形態は、例示のために提示されたものであり、本発明がそれに限定されてものではない。
【0015】
図示の実施形態において、ベアリングアセンブリ10は、ローラー要素16の複列環状構造を有する(即ち、内側レース12と外側レース14との間にはローラー要素16の2つのリングが存在する)。しかしながら、別の構造を採用することも可能である。例えば、ベアリングアセンブリは、単列(single row)環状構造であっても良い(即ち、内側レース12と外側レース14との間には専ら単列のローラー要素16が存在する)。また、ローラー要素16(複数)、又はローラー要素16の列(複数)を互いに対して配置させるためにスペーサ(spacer)等を用いても良い。
【0016】
内側レース12の軸端に、内側レース12に隣接して一組のカラー24を配置する。図2に示すように、内側レース12及び一組のカラー24の両方は、管状の中心軸25に支持されている。
【0017】
カラー24のそれぞれは、半径方向外側(radially outward)及び軸方向内側(axially inward)に向かう停止面(stop surface)26を有する。この停止面26は、内側レース12の外側端(lateral end)において凸状のベアリング面20を越えて半径方向に延在されている。
【0018】
カラー24上の停止面26は、外側レース14の中心軸が、内側レース12の中心軸との所定のズレ角度(angle of misalignment)を超えないように防止する役割をする。前述のように、外側レース14が内側レース12に対して傾斜しているので、ローラー要素16は、外側レース14とともに左右に移動する。少なくとも図示したローラー要素16構造(形状)について、外側レース14が内側レース12に対して斜めになっているので、この停止面26は、ローラー要素16の外側端がカラー24の停止面26を超えて移動することを防止する。一つの実施形態において、内側レース12及びローラー要素16に対するカラー24の幾何学的な配置(geometric placement)によって、外側レース14の中心軸と内側レース12の中心軸間のずれ(misalignment)の所定の最大角度が10°となる。
【0019】
各々のカラー24は、軸方向及び半径方向外側に向かう表面であるシール面(sealing surface)28を有する。図示した形態において、シール面28は、円錐台(切頭体)‐球状(frusto-spherical)を有する。しかしながら、シール面28の機能性(functionality)に関連して後述するように、シール面28は、異なる形状を有しても良く、依然として、所定の機能を有し得る。
【0020】
一対のシール部材30は、外側レース14に取り付けられ、かつ、カラー24に向かって概して半径方向に延在されている。より詳細に、各々のシール部材30の半径方向外側周囲端部(peripheral edge)は、シール部材30が外側レース14とともに移動するように、外側レース14の軸端のいずれかに取り付けられている。一部の形態において、シールド(shield)(図1及び2に図示せず)を外側レース14の軸端に取り付けても良く、そして、シール部材30をシールドに取り付けても良い。
【0021】
シール部材30の半径方向内側周囲端部34は、それぞれカラー24のいずれか一つのシール面28のいずれか一つと接触して、スライドシール(sliding seal)を形成する。シール部材30(複数)は、空間的に配置され、かつ、十分弾性的に変形可能で、それによって、シール部材30の半径方向内側周囲端部34が、半径方向及び軸方向内側の力をカラー24に与えて、それぞれのシール部材30と相応するカラー24間にシールを形成する。
【0022】
図3及び4には、整列位置(aligned position)(図3)、及びズレ位置(図4)が示されている。図3及び4に示されたベアリングアセンブリと、図1及び2に示されたベアリングアセンブリ間の相違は、シールド36及びシール部材30が別物(separate item)として明確に確認(識別)できる点である。少なくとも一部の形態において、シール及びシールドは、それらがベアリングに取り付けられる前に、互いに結合しても良い。ベアリングアセンブリ10を製造する別の方法において、シール部材30は、シールド36内へ形成された軌道(orbital)である。
【0023】
図4は、5°のズレ角度(angle of misalignment)におけるベアリングの操作(動作)を示す。いずれか一つのローラー要素16の外側端(outer lateral end)は、カラー24の停止面26と接触して、更なる軸方向ズレ(axial misalignment)を防止する。(図示した特定の配置についての)この程度のズレにおいても、カラー24のシール面28の球状を前提にした場合、シール部材30とカラー24間に形成されたシールの質(quality)は、図3に示した整列位置(aligned position)においてもと同じである。
【0024】
外側レース14が内側レース12に対してズレ位置に傾斜すると、シール部材30とカラー24間に形成されたシールがシフト(shift)して、この新しい動作(操作)位置を収容する。シール位置がシフトする時に、シールを形成する接触点(point of contact)が実質的に球面(spherical surface)(カラー24のシール面28によって定まる)上を移動する環状(円形)(半径方向内側周囲端部34によって定まる)であるために、シールの質は維持される。したがって、少なくとも所定の移動範囲内においては、内側レース12と外側レース14がずれてもシールに沿ったギャップは生じないし、新たなストレス(stress)も導入されない。シールにわたって差別的にストレスが生じる場合には、ベアリングの使用中に、シール部材を疲労させ(fatigue)、かつ、シールの質を落とす環状ストレス(cyclic stress)に該シール部材を供することも可能である。
【0025】
シールの質を保証するためには理想的な幾何学的条件(geometric condition)が好ましいだろうが、部品は、シールの質を害することなく、理想的な幾何学(形状)から外れることもあり得る。例えば、内側レース12上の凸状のベアリング面20及びカラー24のシール面28は、円錐台(切頭体)‐球状(frusto-spherical)であるとともに、実質的に同じである中心点(center point)を有するのが理想的である。しかしながら、シール部材30が弾性的に変形可能で、かつ、適切なシールが保たれるズレの程度が比較的狭い(narrow)ときに、理想的な幾何学(形状)からある程度外れたとしても、シールの質に有意な影響を与えないだろう。
【0026】
内側レース12、外側レース14、カラー24、及び、シール部材30(そして、場合によっては、シールド)は、ベアリングアセンブリ10の内部空洞を形成する。この内部空洞は、ベアリング面のトライボロジー質に基づいて、必要に応じて、更なる潤滑(lubrication)を受ける場合もあり得る。構造によっては、1以上のベアリング面が、自己潤滑材(self-lubricating material)で構成されることもあり得る。
【0027】
いずれの場合においても、カラー24のシール面28とシール部材30の半径方向内側周囲端部34間のスライド自在のシール(slidable seal)を形成することによって、外部の環境から内部空洞への汚れ又は破片の侵入が最小化する。汚れが内部空洞に入る速度を下げることによって、ベアリングアセンブリ10の動作(操作)寿命が延びる。これは、ベアリングアセンブリ10がより長時間にわたって動作可能であるときに、ベアリングアセンブリ10が一部をなす全体装置に対し、ベアリングアセンブリ10の交換または手入れのために、操業中止する必要がなくなるので、コスト節減につながる。
【0028】
したがって、ベアリングアセンブリは、シール部材とカラーのシール面の間にスライドシール(sliding seal)を保持する。このベアリングアセンブリは、そのベアリングアセンブリが整列状態において動くか、又は、ずれ状態において動くかに関係なく、シールを提供する。ズレ状態のシールを維持することによって、ベアリングアセンブリの内部空洞は、その他のベアリングアセンブリに比べて、ベアリングアセンブリの性能に悪影響を与える破片などによって汚染され難い。
【0029】
また、カラーのシール面が、シール部材の半径方向内側周囲端部の回転経路(rotational path)に合う(match)ように形成されれば、シール部材がシールを形成する力を与えるときに、そのシールの力は、動作角度範囲(angular range of operation)にわたって比較的一定(均一)である。よって、流体又は微粒子汚染物質の進入を防ぐことができる。
【0030】
図1〜4には特定のベアリングアセンブリ10の構造が記載されているが、それに対する変形及び変更も可能である。例えば、ベアリングアセンブリ10がズレ状態(misaligned state)においても動くように、凹状のベアリング面18を有するローラー要素16を採用する代わりに、別のタイプのローラー要素を使用しても良い。また、特定の構造の要素を互いに組み合わせて、所定の同じ機能を得ることも可能である。例えば、内側レース12及びカラー24を、互いに対して一体として形成(成形)することができる。また、本発明の思想から離れることなく、特定の構造の要素を再配置することも可能である。例えば、カラー24の軸方向内側端(axially inside edge)上に停止面26を配置する代わりに、停止面を内側レース12上に頭部(ridge)として中心に形成して、外側レース14が内側レース12に対して十分な距離傾斜した場合に、ローラー要素16における中心に配置された端部が前記頭部と接触するようにしても良い。
【0031】
本明細書に記載した好ましい実施形態に対する様々な変形及び変更は、本発明の思想内において可能である。したがって、本発明は、前述した実施形態に限定されない。本発明の技術的範囲は、添付した特許請求の範囲によって定まる。
【符号の説明】
【0032】
10 ベアリングアセンブリ
12 内側レース
14 外側レース
16 ローラー要素
18 凹状のベアリング面
20、22 凸状のベアリング面
24 カラー
26 停止面
28 シール面
30 シール部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側レースと、前記内側レースから半径方向に間隔をおいて配置された外側レースと、前記内側レースに対して固定され、かつ、前記内側レースに隣接して配置されたカラーと、前記外側レースに対して固定されたシール部材と、を備えたベアリングアセンブリであって、
前記外側レースと前記内側レースとの間には前記ローラー要素が収容され、
前記シール部材が、軸方向及び半径方向に前記カラーにスライド自在にかつ封止的に係合して、前記外側レースに対する前記内側レースの整列位置、及び、前記外側レースに対して前記内側レースの所定角度ズレ位置において、前記シール部材と前記カラーとの間にシールを維持するようになっている、ベアリングアセンブリ。
【請求項2】
前記カラーが、軸方向及び半径方向外側に向かう球面を含み、そして、前記シール部材が、前記外側に向かう球面に係合して、軸方向及び半径方向に前記カラーにスライド自在にかつ封止的に係合する、請求項1に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項3】
前記所定角度が、6°以上である、請求項1に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項4】
前記シールドが、前記外側レースの軸端に取り付けられ、そして、前記シール部材が前記シールドに取り付けられている、請求項1に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項5】
前記シール部材が、前記外側レースの溝に形成された軌道である、請求項4に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項6】
前記内側レース及び前記外側レースのそれぞれが、前記ローラー要素の凹状のベアリング面に係合できる凸状のベアリング面を有している、請求項1に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項7】
前記ベアリングアセンブリが所定のズレ角度以内のズレ位置において動作するときに、前記カラーと前記シール部材間の前記シールが、前記内側レースと前記外側レース間における前記ベアリングの内部空洞の汚染を防ぐようになっている、請求項1に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項8】
前記カラーが、円錐台‐球状シール面を有し、かつ、前記内側レースが、円錐台‐球状のベアリング面を有している、請求項1に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項9】
前記円錐台‐球状シール面及び前記円錐台‐球状ベアリング面が、同じ中心点を有する、請求項8に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項10】
内側レースと、外側レースと、前記内側レースと前記外側レースとの間に配置された一組のローラー要素と、前記内側レースに隣接して配置されたカラーと、前記外側レースに連結したシール部材と、を有するベアリングアセンブリであって、
前記一組のローラーは、整列状態及びズレ状態の両方において、前記内側レースに対する前記外側レースの概して軸方向の回転を促し、
前記シール部材は、前記カラーとスライド自在に接触して、前記カラーと前記シール部材間にシールを形成し、そして、
前記カラーと前記シール部材は、前記カラーと前記シール部材が前記整列状態及び前記ズレ状態の両方において前記シールを維持するように形成された、ベアリングアセンブリ。
【請求項11】
前記内側レースが、第1の軸を提供し、前記外側レースが、第2の軸を提供し、前記整列状態が、前記第1の軸と前記第2の軸が同軸である状態であり、そして、前記ズレ状態が、前記第1の軸と前記第2の軸が同軸でない状態である、請求項10に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項12】
前記カラー及び前記シール部材が、前記第1の軸と前記第2の軸間のズレ角度10°以上においても前記シールを維持するようになっている、請求項11に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項13】
一対のカラーが、前記内側レースの各軸端に隣接して配置され、そして、一対のシール部材が、前記外側レースの各軸端に隣接して前記外側レースに連結している、請求項10に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項14】
前記シールドが、前記外側レースの軸端に取り付けられ、そして、前記シール部材が、前記シールドに取り付けられている、請求項10に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項15】
前記一組のローラー要素が、凹状のベアリング面を有して、前記ズレ状態において前記ベアリングを動作させるようになっている、請求項10に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項16】
前記内側レース及び前記外側レースのそれぞれが、前記一組のローラー要素の前記凹状のベアリング面に係合する凸状のベアリング面を有している、請求項15に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項17】
前記カラーと前記シール部材間の前記シールによって、前記ベアリングが整列状態及びズレ状態において動作するときに、前記内側レースと前記外側レース間における前記ベアリングの内部空洞の汚染が防止される、請求項10に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項18】
前記シール部材と接触している前記カラーの表面が、軸方向及び半径方向外側に向かう、請求項10に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項19】
前記カラーが、円錐台‐球状シール面を有し、かつ、前記内側レースが、円錐台‐球状のベアリング面を有している、請求項10に記載のベアリングアセンブリ。
【請求項20】
前記円錐台‐球状シール面及び前記円錐台‐球状ベアリング面が、同じ中心点を有する、請求項19に記載のベアリングアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−518230(P2013−518230A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551143(P2012−551143)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/041510
【国際公開番号】WO2011/093922
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(506224746)レックスノード インダストリーズ, エルエルシー (14)
【氏名又は名称原語表記】Rexnord Industries, LLC
【住所又は居所原語表記】4701 West Greenfield Avenue, Milwaukee, WI 53214−1498, U.S.A.
【Fターム(参考)】