説明

内視鏡光源装置

【課題】従来からある電子内視鏡システムを有効に活用しつつPDTが可能なシステムを提供すること。
【解決手段】電子内視鏡システム1は、内視鏡挿入部の先端に配置された対物レンズ11により形成される対象物の像を撮像素子12により撮像する撮像光学系10と、白色光源21から発した照明光、または、励起光源22から発した励起光をライトガイド23を介して内視鏡挿入部の先端に導き、配光レンズ24を介して体腔内の組織に照射する観察光照射光学系20と、コネクタ31を介して接続される外部のPDT用光源32からの光束を内視鏡挿入部に形成された鉗子チャンネルに引き通された治療用プローブ33を介して内視鏡挿入部の先端に導き、射出レンズ34を介して体腔内の組織に照射する治療光照射光学系30とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体腔内等の対象部位の画像を撮像素子により電子的に撮影して表示させる電子内視鏡システムに関し、特に、光線力学治療(以下、PDTとする)が可能なシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子内視鏡システムは、内視鏡挿入部の先端に配置された対物レンズにより形成される対象物の像を撮像素子により撮像し、この撮像素子から出力される映像信号を画像処理装置により処理して外部のモニター画面に表示する。操作者は、モニター画面に動画、または静止画として表示される画像を観察して撮影対象部位の状態を把握する。
【0003】
一方、早期肺癌、表在性食道癌、表在性早期胃癌等の早期癌の治療法として内視鏡的PDTが広く用いられている。これは、患者に光感受性物質のフォトフリンを静脈注射で投与し、所定時間後に、腫瘍部位に長波長(例えば680nm)の比較的高強度のレーザーを照射し、腫瘍内に取り込まれた光感受性物質を励起し、癌細胞を壊死させる技術である。
【0004】
従来、PDTを行うためには、通常の観察用の電子内視鏡システムとは別に、PDT専用の光源装置、内視鏡、レーザープローブを用意する必要があった。すなわち、治療用のレーザー光は強度が高いため、通常の観察用の電子内視鏡システムを併用すると撮像素子が飽和して撮像が不可能になる。また、専用内視鏡のように長波長カットフィルタを設けると、通常の観察時の色再現性が悪くなる。
【0005】
特許文献1には、カラー観察用の白色光源と、光線力学診断(以下、PDDという)及びPDT用の複数のレーザー発振器とを備え、これらを時分割で発光させることにより、色再現性を損なうことなくカラー画像の撮影とPDTとを併用できるようにした内視鏡装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−211272号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示される内視鏡装置は、従来の観察用の電子内視鏡システムとは全く異なる設計であり、従来からある電子内視鏡システムを有効に活用することができない。また、白色光と治療用のレーザー光とが同一の光ファイバー、配光レンズを介して体腔内の組織に照射され、かつ、白色光とレーザー光とは択一的、排他的に照射されるため、PDTの実行時に治療用のレーザー光の照射範囲を確認することができない。
【0008】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、従来からある電子内視鏡システムを有効に活用しつつPDTが可能なシステムを提供することを第1の目的(課題)とし、PDTの実行時に治療用のレーザー光の照射範囲を確認することができるシステムを提供することを第2の目的(課題)とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の第1の課題を解決するために案出された本発明の第1の態様にかかる電子内視鏡システムは、内視鏡挿入部の先端に配置された対物レンズにより形成される体腔内の組織の像を撮像素子により撮像する撮像光学系と、観察用の光束を発する観察用光源と、観察用光源から発した光束を内視鏡の挿入部に引き通されたライトガイドを介して内視鏡挿入部の先端に導いて体腔内の組織に照射する観察光照射光学系と、コネクタを介して接続される外部の光線力学治療用光源からの光束を内視鏡の挿入部に引き通された治療用プローブに入射させる伝達光学系と、伝達光学系中に配置され、光線力学治療用光源から入射した光束の強度を変化させることにより治療用プローブに入射させる光束の光量を変化させる光量変更手段と、光線力学治療中、光量変更手段を制御することにより、治療用プローブに入射させる光束の強度を周期的に低下させ、低下させた期間内に撮像素子から得られた画像信号を表示装置へ出力する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
光量変更手段は、光線力学治療用光源から入射した光束を周期的に遮断するシャッタを備え、あるいは、光線力学治療用光源から入射した光束を周期的に減光する減光フィルタを備えることが望ましい。
【0011】
また、上記の第2の課題を解決するために案出された本発明の第2の態様にかかる電子内視鏡システムは、内視鏡挿入部の先端に配置された対物レンズにより形成される体腔内の組織の像を撮像素子により撮像する撮像光学系と、観察用の光束を発する観察用光源と、観察用光源から発した光束を内視鏡の挿入部に引き通されたライトガイドを介して内視鏡挿入部の先端に導いて体腔内の組織に照射する観察光照射光学系と、光線力学治療用光源からの光束を内視鏡の挿入部に引き通された治療用プローブを介して内視鏡挿入部の先端に導いて体腔内の組織に照射する治療光照射光学系と、光線力学治療用光源から入射した光束を減光する減光フィルタを備え、体腔内の組織に照射する光束の光量を変化させる光量変更手段と、光線力学治療中、光量変更手段を制御することにより、治療光照射光学系の光路内に減光フィルタを周期的に出し入れし、減光フィルタが光路内に挿入された期間内に撮像素子から得られた画像信号を表示装置へ出力する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
上記の第1,第2のいずれの態様においても、観察用光源は、蛍光観察用の励起光を発する励起光源と、カラー観察用の白色光を発する白色光源とのうち、少なくとも一方を含み、望ましくは両者を含む。また、治療用プローブは、内視鏡に設けられた鉗子チャンネルに引き通されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1の態様にかかる電子内視鏡システムによれば、従来からある電子内視鏡システムの光源装置にコネクタ、伝達光学系、光量変更手段を設け、内視鏡の例えば鉗子チャンネルに治療用プローブを引き通し、制御手段による光源制御と撮像タイミングを適宜設定するのみで、観察とPDTが可能なシステムを提供することができ、既存のシステムを有効に活用することができる。
【0014】
また、本発明の第2の態様にかかる電子内視鏡システムによれば、光線力学治療中、治療用の光束の光量を低下させた状態で撮像素子により画像が取得されるため、撮影された画像内に治療用の光束の照射範囲が確認できる。PDTには赤色のレーザー光が使用されるため、カラー画像の撮影時にも、自家蛍光やPDDによる蛍光の画像の撮影時にも、治療用光束の照射範囲が画像内で赤く表示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、添付図面に基づいて、本発明を実施するための形態を説明する。図1は、実施形態の電子内視鏡システムの概略構成を示すブロック図である。図1は、体腔内に挿入されるために細長く形成された内視鏡挿入部の先端部分の構成と、この挿入部に接続された光源プロセッサ装置内の各回路の接続関係とを示している。
【0016】
図1に示されるように、この電子内視鏡システム1は、内視鏡挿入部の先端に配置された対物レンズ11により形成される対象物の像をCCDイメージセンサ等の電荷蓄積型の撮像素子12により撮像する撮像光学系10と、白色光源21から発した照明光、または、励起光源22から発した励起光をライトガイド23を介して内視鏡挿入部の先端に導き、配光レンズ24を介して体腔内の組織に照射する観察光照射光学系20と、コネクタ31を介して接続される外部の光線力学治療(PDT)用光源32からの光束を内視鏡挿入部に形成された鉗子チャンネルに引き通された治療用プローブ33を介して内視鏡挿入部の先端に導き、射出レンズ34を介して体腔内の組織に照射する治療光照射光学系30とを備えている。
【0017】
すなわち、実施形態の電子内視鏡システム1は、従来からある蛍光内視鏡システムの光源装置に、コネクタ31を介してPDT用光源32を接続し、内視鏡挿入部に治療用プローブ33を引き通し、PDT用光源32からの治療用の光束を治療用プローブ33に入射させる伝達光学系を設けることにより構成されている。
【0018】
励起光源22は、体腔内の組織の自家蛍光を発生させるための励起光を発する光源として使用されると共に、事前に生体に投与された光感受性物質を励起して光線力学診断(PDD)を行うためのPDD用光源としても利用される。励起光源22は、発振波長320nm〜400nm程度の紫外線を発生するレーザー光源である。一方、PDT用光源32としては、例えば、発振波長630nmのエキシマレーザーが利用される。
【0019】
対物レンズ11と撮像素子12との間には、励起光源22から発する励起光に相当する波長成分を除去するための励起光カットフィルタ13が組み込まれている。励起光カットフィルタは、図2に示すように、励起光を遮断し、励起光より長い波長の光を透過させる特性を有しており、これにより、蛍光撮影時に撮像素子12に励起光が入射するのを防ぎ、蛍光画像のみの撮影が可能となる。
【0020】
白色光源21とライトガイド23とを結ぶ直線的な光路上には、第1非同期シャッタ25、第1同期シャッタ(ロータリーシャッタ)26、ハーフミラー27、集光レンズ28が光源側から順に配置されている。励起光源22は、上記の光路に対して垂直にハーフミラー27に対して光を入射させるよう配置されている。
【0021】
第1非同期シャッタ25は、白色光の光路を覆うサイズの遮光板を備え、第1モータ41により駆動されて白色光がライトガイド23側に進むのを許可し、あるいは、禁止する。第1非同期シャッタ25は、撮影時に画像信号のフレームやフィールドの切り替えに同期して作動するものではなく、観察モードに応じて、主電源がオンの間常に発光している白色光が不用意にライトガイド23に入射するのを禁止する。
【0022】
第1ロータリーシャッタ26は、図3に平面形状を示すように、中心角約180°の扇形の開口26aが形成された円板であり、集光レンズ28の光軸に対して直交し且つオフセットした状態で、第2モータ42の回転軸に固定されている。開口26aの径方向のサイズは、白色光の径より大きく設定されており、第2モータ42を駆動して第1ロータリーシャッタ26を回転させることにより、撮影時に画像信号のフレームやフィールドの切り替えに同期して白色光がオン/オフされる。第1ロータリーシャッタ26を透過した白色光源21からの白色光の一部は、ハーフミラー27を透過して集光レンズ28により集光されてライトガイド23に入射する。
【0023】
第1ロータリーシャッタ26は、第2モータ42と共にスライド台29に取り付けられており、第3モータ43を駆動することにより、第1ロータリーシャッタ26を図1に示す光路中の設定位置と、図中下側に光路からから外れた待避位置との間で切り替えることができる。
【0024】
一方、励起光源22は、白色光の光路とは直交する方向からハーフミラー27に励起光を入射させるように配置されており、励起光源22から発した励起光の一部がハーフミラー27により反射され、集光レンズ28により集光されてライトガイド23に入射する。
【0025】
ハーフミラー27は、第4モータ44によりスライドされ、図1に示すように励起光と白色光との交差位置と、図中右上方向に光路から外れた待避位置との間で切り替えられる。
【0026】
治療光照射光学系30の伝達光学系は、光ファイバを介してコネクタ31に接続されたPDT用光源32からの光束を内視鏡の挿入部に引き通された治療用プローブ33に入射させるものであり、コネクタ31側から順に、第2非同期シャッタ35、第2ロータリーシャッタ36、ミラー37を備えている。
【0027】
第2非同期シャッタ35は、白色光の光路に配置された第1非同期シャッタ25と同様の構成であり、治療用の光束の光路を覆うサイズの遮光板を備え、第5モータ45により駆動されて治療用光束が治療用プローブ33側に進むのを許可し、あるいは、禁止する。第2非同期シャッタ35は、撮影時に画像信号のフレームやフィールドの切り替えに同期して作動するものではなく、観察モードに応じて、主電源がオンの間常に発光している治療用光束が不用意に治療用プローブ33に入射するのを禁止する。
【0028】
第2ロータリーシャッタ36は、図4に平面形状を示すように、中心角約180°に扇形の開口36aが形成され、残りの中心角約180°に扇形の減光フィルタ36bが形成された円板であり、治療用の光束の中心軸に対して直交し且つオフセットした状態で、第6モータ46の回転軸に固定されている。減光フィルタ36bの透過率は、例えば約1%である。開口36a及び減光フィルタ36bの径方向のサイズは、治療用の光束の径より大きく設定されており、第6モータ46を駆動して第2ロータリーシャッタ36を回転させることにより、撮影時に画像信号のフレームやフィールドの切り替えに同期して治療用光の強度を切り換える。強度は、開口36aが光路中に位置するときには100%、減光フィルタ36bが光路中に位置する場合には1%となる。第2ロータリーシャッタ36を透過したPDT用光源32からの治療用光束は、ミラー37により反射されて治療用プローブ33に入射する。なお、第2ロータリーシャッタ36は、治療用プローブに入射させる光束の光量を変化させる光量変更手段に相当する。
【0029】
次に、撮像光学系10により撮像された画像信号を処理し、励起光源22や各モータ41〜46を制御する電気系統の構成について説明する。電子内視鏡システム1の電気系統は、全体の制御を司るシステムコントローラ50を中心に、第1〜第6モータ41〜46をそれぞれ駆動する第1〜第6ドライバ51〜56、撮影時に画像信号のフレームやフィールドの切り替える同期信号を出力するタイミングコントローラ57、このタイミングコントローラ57からの信号に同期して撮像素子12を駆動する駆動信号を出力するCCDドライバ58を備えている。ロータリーシャッタ26,36用の第2モータ42、第6モータ43を駆動する第2,第6ドライバ52,56は、タイミングコントローラ57からの同期信号により制御され、他のモータ用のドライバはシステムコントローラ50により制御される。
【0030】
また、画像信号の処理系として、撮像素子12から出力される映像信号を処理する前段信号処理回路59、この前段信号処理回路58で処理され出力されたデジタルの映像信号を演算処理する画像処理回路60、この画像処理回路60で演算された映像信号をモニター71に表示するための規格化映像信号に変換して出力する後段信号処理回路70を備える。
【0031】
画像処理回路60は、図5に示すように、前段映像信号処理回路58からの画像データをフィールド毎に一時記憶する第1、第2画像メモリ61,62と、タイミングコントローラ57からの同期信号に基づいて、これらの画像メモリ61,62へのデータの読み書きを制御するメモリコントローラ63と、画像メモリ61,62から読み出したデータによりモニター71に表示すべき画像を形成するスキャンコンバータ64とを備えている。
【0032】
さらに、内視鏡挿入部に接続される操作部には、動作モードを通常観察モード、蛍光観察モード、蛍光観察/PDTモード、通常観察/PDTモードとの間で切り替えるためのモード切替スイッチ72が設けられている。このスイッチは、内視鏡による観察、治療時に操作者(術者)により操作される。
【0033】
なお、システムコントローラ50、画像処理回路60は、光線力学治療中、第2ロータリーシャッタ36を制御することにより、治療用プローブ33に入射させる光束の強度を周期的に低下させ、低下させた期間内に撮像素子12から得られた画像信号をモニター71へ出力する制御手段としての機能を備えている。
【0034】
次に、上記のように構成された電子内視鏡システム1の動作を説明する。システムの電源が投入されると、システムコントローラ50が起動し、白色光源21が点灯する。PDT用光源32の電源は別に投入する。これにより、PDT用光源32からは常時治療用のレーザー光が入射している。システムコントローラ50は、モード切替スイッチ71の設定を読み込み、各観察モードに合わせて各部を制御する。以下、通常観察モード、蛍光観察モード、蛍光観察/PDTモード、通常観察/PDTモードの順に動作を図6のタイミングチャートを参照して説明する。
【0035】
通常観察モードが選択されている場合には、システムコントローラ50は、各ドライバを介してモータを制御し、各シャッタやミラーを以下の表1に示すような状態に設定する。
【0036】
【表1】

【0037】
励起光源22は消灯したままである。これにより、白色光源21から発した照明光が連続的にライトガイド23を介して内視鏡先端部に届き、配光レンズ24を介して体腔内の組織を照明する。白色光により照明された組織からの反射光は、撮像光学系10に取り込まれて組織のカラー画像を形成する。通常観察モードにおける撮像素子12による撮像のタイミングは図6のA、撮像された信号の転送のタイミングはA2に示されている。NTSCのインターレース方式に準拠し、1秒間に30フレーム、60フィールド分の画像を撮像し、次のフィールドの撮像中に前のフィールドのデータを転送する。画像データは、フィールド毎に画像メモリ61、62に順次記憶され、1フィールド分のデータが揃った時点でスキャンコンバータ64により合成されて1フレーム分の画像データとして出力される。この結果、通常撮影モードでは、体腔内の組織のカラー映像がモニター71上に動画で表示される。
【0038】
蛍光観察モードが選択されている場合には、システムコントローラ50は、各ドライバを介してモータを制御し、各シャッタやミラーを以下の表2に示すような状態に設定する。
【0039】
【表2】

【0040】
システムコントローラ50は、タイミングコントローラ57からの同期信号により、白色光が第1ロータリーシャッタ26を透過する間は励起光源22を消灯させ、白色光が第1ロータリーシャッタ26により遮断される間は励起光源22を発光させる。これにより、白色光源21から発した白色光と、励起光源22から発した励起光とが交互にライトガイド23に入射する。
【0041】
励起光が照射されている期間は励起された組織からの蛍光が励起光と共に撮像光学系10に入射するが、励起光は励起光カットフィルタ13により遮断されるため、蛍光のみが撮像素子12に到達し、蛍光画像の信号が得られる。なお、蛍光画像には、生体組織の励起による緑色の自家蛍光と、PDDにより癌細胞に滞留した光感受性物質から発生する赤色の蛍光とが含まれる。PDDを実施する場合には、検査を始める前に光感受性物質(フォトフィリン)を体内に静脈注射投与しておく。フォトフィリンは、一定時間後には正常細胞からは流れ出すが、腫瘍部には滞留する。このため、短波長の励起光を照射してフォトフィリンを励起すると、赤色の蛍光が発生し、腫瘍部の特定が容易となる。
【0042】
一方、白色光が照射されている期間は、組織からの反射光が撮像素子12に到達する。撮像素子12は、図6Bに示すようなタイミングでフィールド毎に通常画像(カラー画像)の撮像と、蛍光画像の撮像及びPDDとをフィールド毎に繰り返す。これにより、フィールド毎に通常画像のデータと蛍光画像のデータとが画像メモリ61、62に記憶されるが、これらは通常の画像データのようにインターレースの処理をせず、それぞれ独立した画面を表示するように1フィールド分の画像データで公知の補間処理を行って1フレームの画面データを生成する。
【0043】
モニター71には、図7に示すように、通常画像(カラー画像)と蛍光画像とが並べて表示される。図7の蛍光画像では、中央の濃度が濃い部分がフォトフィリンによる赤色の蛍光、その周囲が緑色の自家蛍光を示している。
【0044】
蛍光観察/PDTモードが選択されている場合には、システムコントローラ50は、各ドライバを介してモータを制御し、各シャッタやミラーを以下の表3に示すような状態に設定する。
【0045】
【表3】

【0046】
システムコントローラ50は、タイミングコントローラ57からの同期信号により、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36の開口部36aを透過する間は励起光源22を消灯させ、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36の減光フィルタ36bにより減光される間は励起光源22を発光させる。これにより、PDT用光源32から発した治療用光束は、フィールド毎に強弱を繰り返して治療用プローブ33に入射し、治療用光束の強度が弱い期間には励起光源22から発した励起光がライトガイド23に入射する。
【0047】
各光束の照射タイミングと撮像素子による撮像タイミングは図6Cに示す通りであり、フィールド毎に治療用光束の強度を切り換え、強度が弱い期間に撮像する。PDTの治療用光束が高出力で照射されている間は、撮像光学系10に入射する反射光量が極めて大きく、撮像素子12の出力は飽和するため、この期間は撮像素子12の電荷は蓄積せずに捨てる。この間、生体組織の癌細胞に滞留しているフォトフィリンが照射された治療用光束の光エネルギーを吸収し、癌細胞を壊死させる。
【0048】
治療用光束が低出力で照射され、励起光が照射されている期間は、治療用光束の反射光と、励起された組織からの蛍光、そして励起光とが撮像光学系10に入射する。ただし、励起光は励起光カットフィルタ13により遮断されるため、治療用光束と蛍光とが撮像素子12に到達し、蛍光画像の信号が得られる。これにより、1フィールドおきに蛍光画像のデータが画像メモリ61に記憶される。そして、1フィールド分の画像データで公知の補間処理を行って1フレームの画面データを生成する。
【0049】
モニター71には、PDTの開始時には、図8に示すような画像が表示される。中心にはフォトフィリンによる赤色の蛍光、その周囲には低出力の治療用光束によってその円形の照射範囲が薄い赤色で表示され、さらに、その周囲には自家蛍光による緑色の蛍光画像が表示される。治療が進み、癌細胞が壊死すると、図9に示すように、その部分の蛍光が弱くなり、黒く表示される。
【0050】
通常観察/PDTモードが選択されている場合には、システムコントローラ50は、各ドライバを介してモータを制御し、各シャッタやミラーを以下の表4に示すような状態に設定する。
【0051】
【表4】

【0052】
システムコントローラ50は、タイミングコントローラ57からの同期信号により、第1、第2ロータリーシャッタ26、36を同期して回転させる。その結果、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36の開口部36aを透過する間、白色光は第1ロータリーシャッタ26により遮断され、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36の減光フィルタ36bにより減光される間、白色光は第1ロータリーシャッタ26の開口部26aを透過する。これにより、PDT用光源32から発した治療用光束は、フィールド毎に強弱を繰り返して治療用プローブ33に入射し、治療用光束の強度が弱い期間には白色光源21から発した白色光がライトガイド23に入射する。
【0053】
各光束の照射タイミングと撮像素子による撮像タイミングは図6Dに示す通りであり、フィールド毎に治療用光束の強度を切り換え、強度が弱い期間に撮像する。PDTの治療用光束が高出力で照射されている間は、撮像光学系10に入射する反射光量が極めて大きく、撮像素子12の出力は飽和するため、この期間は撮像素子12の電荷は蓄積せずに捨てる。この間、生体組織の癌細胞に滞留しているフォトフィリンが照射された治療用光束の光エネルギーを吸収し、癌細胞を壊死させる。
【0054】
治療用光束が低出力で照射され、白色光が照射されている期間は、治療用光束の反射光と、組織から反射する白色光とが撮像光学系10に入射して撮像素子12に到達し、通常画像(カラー画像)の信号が得られる。これにより、1フィールドおきに通常画像のデータが画像メモリ61に記憶される。そして、1フィールド分の画像データで公知の補間処理を行って1フレームの画面データを生成する。
【0055】
モニター71には、図10に示すような画像が表示される。組織の通常画像の中心に低出力の治療用光束によってその円形の照射範囲が薄い赤色で表示される。
【0056】
以上説明したように、上記の実施形態によれば、PDTの施術中、PDT用の治療用光束の照射範囲をモニター上で確認することができる。また、照明用、励起用の光束とPDT用の光束がそれぞれ別の経路で伝達されるため、照明光、励起光は広い範囲に照射しつつ、治療用光束を狭い範囲に集中させることができ、広い視野を確保しつつ、周囲の組織に負担をかけずに病変した組織のみを治療することができる。
【0057】
次に、上記の実施形態の変形例を2例説明する。第1の変形例は、上記の実施形態の第2ロータリーシャッタ36を図3に示した第1のロータリーシャッタ26と同一の構成、すなわち、減光フィルタの部分を不透明にしたものである。以下の説明では第1の変形例の第2ロータリーシャッタを符号36Aで示す。
【0058】
第1の変形例での蛍光観察/PDTモード、通常観察/PDTモードでの動作について説明する。なお、各モードでのシャッタ、フィルタ等の設定は、上記の実施形態における対応するモードにおける設定と同一であるので説明は省略する。
【0059】
第1の変形例で蛍光観察/PDTモードが選択されている場合には、システムコントローラ50は、タイミングコントローラ57からの同期信号により、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36Aの開口部を透過する間は励起光源22を消灯させ、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36Aに遮断される間は励起光源22を発光させる。これにより、PDT用光源32から発した治療用光束は、フィールド毎に治療用プローブ33へ断続的に入射し、治療用光束が遮断されている期間には励起光源22から発した励起光がライトガイド23に入射する。
【0060】
各光束の照射タイミングと撮像素子による撮像タイミングは図11Eに示す通りであり、フィールド毎に治療用光束の照射/停止を切り換え、停止している期間に撮像する。PDTの治療用光束が高出力で照射されている間は、撮像素子12の電荷は蓄積せずに捨てる。この間、生体組織の癌細胞に滞留しているフォトフィリンが照射された治療用光束の光エネルギーを吸収し、癌細胞を壊死させる。
【0061】
治療用光束が停止し、励起光が照射されている期間は、励起された組織からの蛍光、そして励起光とが撮像光学系10に入射する。ただし、励起光は励起光カットフィルタ13により遮断されるため、蛍光のみが撮像素子12に到達し、蛍光画像の信号が得られる。これにより、1フィールドおきに蛍光画像のデータが画像メモリ61に記憶される。そして、1フィールド分の画像データで公知の補間処理を行って1フレームの画面データを生成する。
【0062】
モニター71には、PDTの開始時には、図12に示すような画像が表示される。中心にはフォトフィリンによる赤色の蛍光、その周囲には自家蛍光による緑色の蛍光画像が表示される。治療が進み、癌細胞が壊死すると、その部分の蛍光が弱くなり、黒く表示される。
【0063】
第1の変形例で通常観察/PDTモードが選択されている場合には、システムコントローラ50は、タイミングコントローラ57からの同期信号により、第1、第2ロータリーシャッタ26、36Aを同期して回転させる。その結果、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36Aの開口部を透過する間、白色光は第1ロータリーシャッタ26により遮断され、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36Aにより遮断される間、白色光は第1ロータリーシャッタ26の開口部26aを透過する。これにより、PDT用光源32から発した治療用光束は、フィールド毎に治療用プローブ33に断続的に入射し、治療用光束が遮断されている期間には白色光源21から発した白色光がライトガイド23に入射する。
【0064】
各光束の照射タイミングと撮像素子による撮像タイミングは図11Fに示す通りであり、フィールド毎に治療用光束の照射/停止を切り換え、停止している期間に撮像する。PDTの治療用光束が高出力で照射されている間は、撮像素子12の電荷は蓄積せずに捨てる。この間、生体組織の癌細胞に滞留しているフォトフィリンが照射された治療用光束の光エネルギーを吸収し、癌細胞を壊死させる。
【0065】
治療用光束が停止し、白色光が照射されている期間は、組織から反射する白色光が撮像光学系10に入射して撮像素子12に到達し、通常画像(カラー画像)の信号が得られる。これにより、1フィールドおきに通常画像のデータが画像メモリ61に記憶される。そして、1フィールド分の画像データで公知の補間処理を行って1フレームの画面データを生成する。モニター71には、図7の左側に示すような通常画像が表示される。
【0066】
第2の変形例は、上記の実施形態の第1、第2ロータリーシャッタを図13(A),(B)に示した構成に変更したものである。他の構成は同一である。第2の変形例では、第1ロータリーシャッタの符号を26B、第2ロータリーシャッタの符号を36Bで示す。第1ロータリーシャッタ26Bには、中心角約90°の扇形の開口部26Baが形成され、第2ロータリーシャッタ36Bには、中心角約270°の扇形の開口部36Baが形成されている。
【0067】
第2の変形例は、PDTを施術する際に、治療用光束の照射時間を長くし、撮像時間を短くしたことを特徴とする。第2の変形例での蛍光観察/PDTモード、通常観察/PDTモードでの動作について説明する。なお、各モードでのシャッタ、フィルタ等の設定は、上記の実施形態における対応するモードにおける設定と同一であるので説明は省略する。
【0068】
第2の変形例で蛍光観察/PDTモードが選択されている場合には、システムコントローラ50は、タイミングコントローラ57からの同期信号により、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36Bの開口部36Baを透過する間は励起光源22を消灯させ、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36Bに遮断される間は励起光源22を発光させる。これにより、PDT用光源32から発した治療用光束は、フィールド毎に治療用プローブ33へ断続的に入射し、治療用光束が遮断されている期間には励起光源22から発した励起光がライトガイド23に入射する。
【0069】
各光束の照射タイミングと撮像素子による撮像タイミングは図14Gに示す通りであり、治療用光束の照射/停止を切り換え、停止している期間に撮像する。治療用光束を停止した時点で、図14G2に示すタイミングで撮像素子12に蓄積された電荷を吐き出す。この間、生体組織の癌細胞に滞留しているフォトフィリンが照射された治療用光束の光エネルギーを吸収し、癌細胞を壊死させる。
【0070】
治療用光束が停止し、励起光が照射されている期間は、励起された組織からの蛍光、そして励起光とが撮像光学系10に入射する。ただし、励起光は励起光カットフィルタ13により遮断されるため、蛍光のみが撮像素子12に到達し、蛍光画像の信号が得られる。これにより、1フィールドおきに蛍光画像のデータが画像メモリ61に記憶される。そして、撮像された画像データで1フレームの画面データを生成する。モニター71には、PDTの開始時には、図12と同等の画像が表示される。
【0071】
第2の変形例で通常観察/PDTモードが選択されている場合には、システムコントローラ50は、タイミングコントローラ57からの同期信号により、第1、第2ロータリーシャッタ26B、36Bを同期して回転させる。その結果、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36Bの開口部36Baを透過する間、白色光は第1ロータリーシャッタ26Bにより遮断され、治療用光束が第2ロータリーシャッタ36Baにより遮断される間、白色光は第1ロータリーシャッタ26Bの開口部26Baを透過する。これにより、PDT用光源32から発した治療用光束は、治療用プローブ33に断続的に入射し、治療用光束が遮断されている期間には白色光源21から発した白色光がライトガイド23に入射する。
【0072】
各光束の照射タイミングと撮像素子による撮像タイミングは図14Hに示す通りであり、治療用光束の照射/停止を切り換え、停止している期間に撮像する。PDTの治療用光束が高出力で照射されている間は、撮像素子12の電荷は蓄積せずに捨てる。この間、生体組織の癌細胞に滞留しているフォトフィリンが照射された治療用光束の光エネルギーを吸収し、癌細胞を壊死させる。
【0073】
治療用光束が停止し、白色光が照射されている期間は、組織から反射する白色光が撮像光学系10に入射して撮像素子12に到達し、通常画像(カラー画像)の信号が得られる。これにより、通常画像のデータが画像メモリ61に記憶される。そして、撮像された画像データで1フレームの画面データを生成する。モニター71には、図7の左側に示すような通常画像が表示される。
【0074】
第2の変形例によれば、単位時間当たりの治療用光束の照射時間が長くなるため、治療に要する時間を短縮することができ、患者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施形態による電子内視鏡システムの内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1の電子内視鏡システムに含まれる励起光カットフィルタの特性を示すグラフである。
【図3】図1の電子内視鏡システムに含まれる第1ロータリーシャッタの平面図である。
【図4】図1の電子内視鏡システムに含まれる第2ロータリーシャッタの平面図である。
【図5】図1の電子内視鏡システムの画像処理回路の詳細を示すブロック図である。
【図6】図1の電子内視鏡システムの各モードでの撮像、照射のタイミングを示すチャートである。
【図7】図1の電子内視鏡システムの蛍光観察モードにおいてモニター上に表示される画面例を示す説明図である。
【図8】図1の電子内視鏡システムの蛍光観察/PDTモードにおいて治療開始時にモニター上に表示される画面例を示す説明図である。
【図9】図1の電子内視鏡システムの蛍光観察/PDTモードにおいて治療終了時にモニター上に表示される画面例を示す説明図である。
【図10】図1の電子内視鏡システムの通常観察/PDTモードにおいてモニター上に表示される画面例を示す説明図である。
【図11】本発明の第1の変形例にかかる電子内視鏡システムの各モードでの撮像、照射のタイミングを示すチャートである。
【図12】本発明の第1の変形例にかかる電子内視鏡システムの蛍光観察/PDTモードにおいて治療開始時にモニター上に表示される画面例を示す説明図である。
【図13】本発明の第2の変形例にかかる電子内視鏡システムに含まれる第1、第2ロータリーシャッタの平面図である。
【図14】本発明の第2の変形例にかかる電子内視鏡システムの各モードでの撮像、照射のタイミングを示すチャートである。
【符号の説明】
【0076】
1 電子内視鏡システム
10 撮像光学系
11 対物レンズ
12 撮像素子
13 励起光カットフィルタ
20 観察光照射光学系
21 白色光源
22 励起光源
23 ライトガイド
24 配光レンズ
26 第1ロータリーシャッタ
27 ハーフミラー
28 集束レンズ
30 治療光照射光学系
31 コネクタ
32 PDT用光源
33 治療用プローブ
36 第2ロータリーシャッタ
50 システムコントローラ
57 タイミングコントローラ
59 前段映像信号処理回路
60 画像処理回路
70 後段映像信号処理回路
71 モニター
72 モード切換スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡挿入部の先端に配置された対物レンズにより形成される体腔内の組織の像を撮像素子により撮像する撮像光学系と、
観察用の光束を発する観察用光源と、
前記観察用光源から発した光束を内視鏡の挿入部に引き通されたライトガイドを介して前記内視鏡挿入部の先端に導いて体腔内の組織に照射する観察光照射光学系と、
コネクタを介して接続される外部の光線力学治療用光源からの光束を内視鏡の挿入部に引き通された治療用プローブに入射させる伝達光学系と、
前記伝達光学系中に配置され、前記光線力学治療用光源から入射した光束の強度を変化させることにより前記治療用プローブに入射させる光束の光量を変化させる光量変更手段と、
光線力学治療中、前記光量変更手段を制御することにより、前記治療用光ファイバーに入射させる光束の強度を周期的に低下させ、低下させた期間内に前記撮像素子から得られた画像信号を表示装置へ出力する制御手段とを備えることを特徴とする電子内視鏡システム。
【請求項2】
前記光量変更手段は、前記光線力学治療用光源から入射した光束を周期的に遮断するシャッタを備えることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡システム。
【請求項3】
前記光量変更手段は、前記光線力学治療用光源から入射した光束を周期的に減光する減光フィルタを備えることを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡システム。
【請求項4】
内視鏡挿入部の先端に配置された対物レンズにより形成される体腔内の組織の像を撮像素子により撮像する撮像光学系と、
観察用の光束を発する観察用光源と、
前記観察用光源から発した光束を内視鏡の挿入部に引き通されたライトガイドを介して前記内視鏡挿入部の先端に導いて体腔内の組織に照射する観察光照射光学系と、
光線力学治療用光源からの光束を内視鏡の挿入部に引き通された治療用プローブを介して前記内視鏡挿入部の先端に導いて体腔内の組織に照射する治療光照射光学系と、
前記光線力学治療用光源から入射した光束を減光する減光フィルタを備え、前記体腔内の組織に照射する光束の光量を変化させる光量変更手段と、
光線力学治療中、前記光量変更手段を制御することにより、前記治療光照射光学系の光路内に前記減光フィルタを周期的に出し入れし、前記減光フィルタが光路内に挿入された期間内に前記撮像素子から得られた画像信号を表示装置へ出力する制御手段とを備えることを特徴とする電子内視鏡システム。
【請求項5】
前記観察用光源は、蛍光観察用の励起光を発する励起光源と、カラー観察用の白色光を発する白色光源とのうち、少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子内視鏡システム。
【請求項6】
前記治療用プローブは、内視鏡に設けられた鉗子チャンネルに引き通されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子内視鏡システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−22652(P2009−22652A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190910(P2007−190910)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】