説明

再熱ガスタービン装置、特に燃料電池を有する同装置

本発明はガスタービン装置(図2参照)に関し、ガス圧縮機(210)と、例えば燃料電池(212)等の圧縮機(210)によって圧縮されたガスを受け入れ、そこを通るガスを加熱する上流熱源(燃料電池であればさらに電力を生成する)と、上流熱源内ですでに加熱されたガスを受け入れ、圧縮機(210)に接続され、圧縮機(210)を駆動する中間タービン(220)と、中間タービン(220)から出力されるガスを受け入れる出力タービン(240)とを有する。中間タービンから出た膨張したガスは下流燃焼室および/または下流燃料電池の一方または両方を通って出力タービンへ到達し、膨張したガスは出力タービン内(240)で膨張する前に再燃される。好ましくは、出力タービン(240)によって受け入れられるガスの温度が中間タービン(220)によって受け入れられる温度よりも高くなるように装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再熱ガスタービン装置に関し、特に、燃料電池を有する再熱ガスタービン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮機とタービンの間のガス流を固体酸化物燃料電池(SOFC)、その後燃焼室によって連続的に加熱するガスタービン装置が知られている。
【0003】
本発明の第1態様は、ガスタービン装置であって、圧縮機と、圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ、電力を生成し、そこを通るガスを加熱する上流燃料電池と、第1燃料電池から出る加熱されたガスを受け入れ、圧縮機に接続され、圧縮機を駆動する中間タービンと、中間段から出力されるガスを受け入れる出力タービンと、を有し、中間タービンから出た膨張したガスは下流燃焼室および/または下流燃料電池の一方または両方を通って出力タービンへ到達し、膨張したガスは出力タービン内で膨張する前に再燃されることを特徴とするガスタービン装置を提供する。
【0004】
本発明の第2態様は、ガスタービン装置であって、圧縮機と、圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ、そこを通るガスを加熱する上流燃焼室と、第1燃焼室から出る加熱されたガスを受け入れ、圧縮機に接続され、圧縮機を駆動する中間タービンと、中間タービン段から出力されるガスを受け入れる出力タービンと、を有し、中間タービンから出た膨張したガスは下流燃料電池を通って出力タービンへ到達し、膨張したガスは出力タービン内で膨張する前に再燃されることを特徴とするガスタービン装置を提供する。
【0005】
本発明はまた中間タービンの入口における入口温度と出力タービンまたは出力ノズルの入口における入口温度が異なる再燃ガスタービン装置にも関する。
【0006】
高圧圧縮機の駆動用に高圧タービンを有し、出力シャフト駆動用に別途低圧出力タービンを有するガスタービン装置は既知である。多くの場合、そのようなタービン装置は高圧タービンと低圧出力タービンの間の流路に追加の燃焼室をさらに有する。
【0007】
従来、そのようなタービン装置は効率を可能な限り高めるため高圧タービンと出力タービンの両方においてできるだけ高いタービン入口温度で作動する。タービンの入口温度は、タービンが製造される材料の物理的な特性によって制限される。このため、タービン装置が可能な限り高い効率で作動できることを確実にするため、従来のタービンは考えられる最高温度に耐えられるように製造される。タービンは可能な限り高い温度耐性を持つように高価な材料から製造する必要があるので、非常にコストが高くなる。
【0008】
本発明の第3態様は、ガスタービンであって、圧縮機と、圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ、そこを通るガスを加熱する上流熱源と、上流熱源から出た加熱されたガスを受け入れ、圧縮機に接続され、圧縮機を駆動する高圧タービンと、高圧タービンから出たガスを受け入れ、そこを通るガスを加熱する下流燃焼室と、下流燃焼室によって出力されるガスを受け入れる出力タービンと、を有し、装置は、出力タービンによって受け入れられるガスの温度が高圧タービンによって受け入れられるガスの温度よりも高いように構成されることを特徴とするガスタービン装置を提供する。
【0009】
本発明の第4態様は、ガスタービン装置を運転する方法であって、ガスタービン装置は、ガス圧縮機と、圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ、そこを通るガスを加熱する上流熱源と、上流熱源を出た加熱されたガスを受け入れ、圧縮機に接続され、圧縮機を駆動する高圧タービンと、高圧タービンから出たガスを受け入れ、そこを取るガスを加熱する下流燃焼室と、下流燃焼室によって出力されたガスを受け入れる出力タービンと、を有し、出力タービンによって受け入れられるガスの温度は、高圧タービンによって受け入れられるガスの温度とは所定の温度差を持つように制御されることを特徴とする方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明を添付の図を参照して例としてのみ説明する。
【図1】本発明に基づくガスタービンの第1実施形態を示す概略図である。
【図1a】本発明に基づくガスタービンの第1実施形態の変形を示す概略図である。
【図2】本発明に基づくガスタービン装置の第2実施形態を示す概略図である。
【図2a】図2に示すガスタービン装置の第1変形を示す概略図である。
【図2b】図2に示すガスタービン装置の第2変形を示す概略図である。
【図2c】図2に示すガスタービン装置の第3変形を示す概略図である。
【図3】本発明に基づくガスタービン装置の第3実施形態を示す概略図である。
【図3a】図3に示すガスタービン装置の第1変形を示す概略図である。
【図4】本発明に基づくガスタービン装置の第4実施形態を示す概略図である。
【図4a】図4に示すガスタービン装置の第1変形を示す概略図である。
【図4b】図4に示すガスタービン装置の第2変形を示す概略図である。
【図5】本発明に基づくガスタービンの航空機に使用する第5実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明に基づくガスタービンの航空機に使用する第6実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1に、高圧タービン120によってシャフト125を介して駆動される高圧圧縮機110を含む高圧タービン段を有する再熱ガスタービン装置を示す。高圧タービン120は、上流燃焼室115(高圧タービン120の上流に位置する)から燃焼ガスを供給される。上流燃焼室115は、高圧圧縮機110から圧縮ガスの供給と、外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。
【0012】
高圧タービン120は、下流燃焼室130(高圧タービン120の下流に位置する)へガスを供給する。下流燃焼室130も外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。
【0013】
下流燃焼室130は、燃焼ガスを出力タービン140へ供給し、出力タービン140は出力シャフト145を駆動する。
【0014】
稼働中、ガスは入口105から高圧圧縮機110へ供給される。圧縮機は、シャフト125の回転によって駆動されガスを圧縮する。圧縮ガスは、次に上流燃焼室115へ供給され、そこで灯油、プロパン、天然ガスなどの燃料と混合され、点火される。燃焼ガスは次に高圧タービン120へ供給される。この高圧タービン120内でガスは膨張する。膨張によって高圧タービン120を駆動し、それによってシャフト125を駆動する。膨張したガスは高圧タービン120を出て下流燃焼室130へ供給され、そこで再度灯油、プロパン、天然ガスなどの燃料と混合され、点火される。この燃焼ガスは次に出力タービン140へ供給され、そこで膨張し、出力タービン140を駆動する。出力タービン140は出力シャフト145を駆動することによって機械仕事の出力をもたらす。ガスは出口150からタービン装置外へ排出される。
【0015】
タービン装置は、2つの燃焼室115、130を有し、それぞれ高圧タービンと出力タービンへ供給を行なう。従来のガスタービンの理論では、再燃ガスタービン装置において、両方の燃焼室を作動し両タービンの入口温度を同一であって可能な限り高くすることによって、最高のサイクル効率を得られるとされている。温度の限界は高圧タービンと出力タービンの構成材料によって多くの場合影響され、両タービンは同一の高温限界を有するように製造される。従来、両タービン120、140は同一の材料によって製造されるため、発電装置全体の費用は、同一の高温限界を有する2つのタービンの費用が占める。
【0016】
従来の解決策とは対照的に本発明の第1実施形態の燃焼室は燃焼ガスを異なる温度で供給するように構成され配置されている。
【0017】
上流燃焼室は、ガスを高圧タービン入口温度で高圧タービンに供給する。下流燃焼室は、ガスを出力タービン入口温度で出力タービンに供給するが、この出力タービン入口温度は高圧タービン入口温度よりも高い。具体的には本実施形態では、出力タービン入口温度は可能な限り高く、高圧タービン入口温度はこれより低い温度である。これによって高圧タービンにかかる熱応力は低くなり、このためコストの低い材料によって製造することができる。
【0018】
タービン120の標準的な入口温度範囲は、600〜1000°Cである。出力タービン140の入口におけるガスの温度は、1400°Cである。出力(パワー)タービン140は高圧タービン(「ガス発生」タービン)120よりもかなり高い膨張率で作動する。高い機械的応力を受け高温で作動しなければならないので、高い技術力を必要とし、相対的に高価な構成要素となる。逆に、高圧タービン120はかなり低い膨張率と低い温度で作動するので、標準的に現存の内燃ターボチャージャ技術の性能範囲内であるので比較的コストが低い要素である。
【0019】
好適には、圧縮機110、燃焼室115、およびタービン120、140が動作中でも、下流燃焼室130を所定の運転条件において装置によって停止できることが望ましい。これは車両用ハイブリッド駆動装置においてメリットがある。駆動装置は、第1運転モードを備え、この第1運転モードでは、下流燃焼室130を動作させ(圧縮機110、燃焼室115、およびタービン120、140も動作中)、出力タービン140からの機械的動力は機械式変速装置によって例えば自動車の駆動輪へ伝達し、SOFCによって生成された電力は例えば車両用バッテリ(または車両の駆動用電気モータ)を充電するために使用される。駆動装置は、さらに第2運転モードを備え、この第2運転モードでは、下流燃焼室30を停止させ(圧縮機110、燃焼室115、およびタービン120、140は動作中)、タービン140を車輪への機械式変速装置とは連結せず、代わりに発電機と連結する。このため第2モードではSOFCはDC電力を生成し、タービン140と連結された発電機はAC電力を生成する。
【0020】
前述したように、従来の装置では各タービンの入口温度を同一で可能な限り高くなるように構成する。実際の適用では、タービン入口温度はある程度の許容誤差を持って制御される。つまり、既存の装置では入口温度は不規則に上下する可能性がある。この結果、僅かではあるが入口温度に差が生じてしまうことがある。しかしながらそのような装置であっても同一のタービン入口温度を保つように構成されていると見なされる。タービン入口温度の差は偶発的である。入口温度の偶発的な差は、1400°Cで作動するタービンでは50°C未満である。パーセントに換算すると、約3.5%である。
【0021】
従来の装置とは逆に、本発明の実施形態ではタービン入口温度が異なるように意図的に構成されている。差は、高圧タービン20と出力タービン40の材料と構造に応じてあらかじめ判断できる。または、高圧タービン20の下流で加熱する手段に応じてあらかじめ判断してもよい。例えば、SOFCの最高出力温度に応じてもよい。
【0022】
好適な実施形態では、差は50°C(1400°Cで作動するタービンであれば3.5%)を越える。SOFCを備えるような別の好適な実施形態では、差は400°C(1400°Cで動作するタービンであれば28%)を越える。
【0023】
図1に示すような再熱タービン装置に関する計算では、タービン140の入口温度が1390°Cと仮定すると、タービン120の入口温度が100°C下がるごとに発電装置の熱効率が望ましい1390°Cから約1.5%低下する。正味燃料消費量(BSFC:Brake Specific Fuel Consumption)もタービン120の入口温度が望ましい1390°Cから100°C下がるごとに約1.5%上昇する。このように本発明の提案は従来の理論に反するが、出願人は本発明が可能にするコスト減と簡素化は再燃ガスタービン装置の使用をより広めることになり、このメリットは効率損失に勝ると考える。
【0024】
図1の実施形態では、タービン120と140は、別々のシャフト125と145に取り付けられるが、これらのタービンを共通の1つのシャフトに配置してもよい。その実施形態を図1aに示し、図1の構成要素に対応する構成要素は末尾に「a」を付した同じ参照番号で示す。参照番号125aと150aは圧縮機110a、タービン120a、タービン140aのすべてに共通するシャフトの異なる部分を示す。装置の負荷が頻繁に変わる場合は、図1に示すフリーパワータービンの方がより好ましい。装置がより固定的に運転されるのであれば、より効率的であり(シャフトの保持に少ないベアリングで済ませることができる等)、より簡単に全体の大きさを小さく収められるので、図1aに示す共通のシャフトを使用した配置の方がより好ましい。しかしながら、図1aに示した変形は反応が遅いので(圧縮機と2つのタービンが共通のシャフトに配置されているため慣性が強い)、車両には図1のタイプの方が好ましい。
【0025】
上記の第1実施形態では高圧圧縮機110から出た圧縮ガスは上流燃焼室115内の燃焼工程によって加熱されるが、高圧タービン120の入口温度は極限ではないので、上流燃焼室115は別の熱源を代わりに使用してもよい。例えば、図2に示すように、上流燃焼室115の代わりに固体酸化物燃料電池(SOFC)212を使用してもよい。
【0026】
図2に、本発明の第2実施形態に係る再燃ガスタービン装置を示す。
【0027】
再燃ガスタービン装置は、シャフト225を介して高圧タービン220によって駆動される高圧圧縮機210を含む高圧タービン段を有する。
【0028】
高圧圧縮機210は、上流SOFC212(高圧タービン220の上流に位置する)へ圧縮ガスを供給する。SOFC212は高圧ガスを直接高圧タービン220へ供給する。この実施形態では、SOFC212は直接(つまり間に燃焼室を介在させない)高圧タービン220と連通する。
【0029】
SOFC212は外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。
【0030】
高圧タービン220は、下流燃焼室230(高圧タービンの下流に位置する)へガスを供給する。下流燃焼室230は外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。
【0031】
下流燃焼室230は、出力タービン240へ燃焼ガスを供給し、出力タービン240は出力シャフト245を駆動することによって機械的動力を出力する。
【0032】
稼働中、ガスは入口205から高圧圧縮機210へ供給される。圧縮機はシャフト225の回転によって駆動されガスを圧縮する。圧縮ガスは次に上流SOFC212へ供給され加熱される。一般的にSOFCは加圧されると高効率で作動する。
【0033】
加熱されたガスは次に高圧タービン220へ供給される。高圧タービン220内においてガスは膨張する。膨張によって高圧タービン220を駆動し、それによってシャフト225を駆動する。膨張したガスは高圧タービン220を出て燃焼室230へ供給され、そこで灯油、プロパン、天然ガスなどの燃料と混合され、点火される。この燃焼ガスは次に出力タービン240へ供給され、そこで膨張し、出力タービン240を駆動し、それによって出力シャフト245を駆動する。ガスは出口250からタービン装置外へ排出される。
【0034】
上記第2実施形態において、高圧圧縮機210の出口と高圧タービン220の入口との間で受け渡されるガスは、SOFC212のみで加熱される。
【0035】
SOFCは従来使用されている燃焼室のように高温にガスを熱することはできない。このため、高価な耐熱材料で製造するコストの高い高圧タービンを使用する必要はない。SOFCの標準的な温度範囲は600〜1000°Cであろう。タービン240の入口でのガスの温度は1400°Cである。出力(パワー)タービン240は高圧タービン(「ガス発生」タービン)220よりもかなり高い膨張率で作動する。高い機械的応力を受け高温で作動しなければならないので、高い技術力を必要とし、相対的に高価な構成要素となる。逆に、高圧タービン220はかなり低い膨張率と低い温度で作動するので、標準的に現存の内燃ターボチャージャ技術の性能範囲内であるので比較的コストが低い要素である。
【0036】
SOFC212、圧縮機210、およびタービン220、240が動作中に、燃焼室230を所定の運転条件において装置によって停止できることが望ましい。これは車両用ハイブリッド駆動装置においてメリットがある。駆動装置は、第1運転モードを備え、この第1運転モードでは、燃焼室230を動作させ(SOFC212、圧縮機210、タービン220、240も動作中)、タービン240からの機械的動力はシャフト245と機械式変速装置(図示せず)によって例えば自動車の駆動輪へ伝達され、SOFCによって生成された電力は例えば車両用バッテリ(または車両の駆動用電気モータ)を充電するために使用される。駆動装置は、さらに第2運転モードを備え、この第2運転モードでは、燃焼室230を停止させ(SOFC212、圧縮機210、およびタービン220、240は動作中)、タービン240を車輪への機械式変速装置とは連結せず、代わりに発電機と連結する。このため第2モードではSOFCはDC電力を生成し、タービン240と連結する発電機はAC電力を生成する。または代替え案では、シャフト245によってタービン240を発電機のみと連結し、車両の駆動には電気モータのみを使用する。電力は、SOFC212のみか、例えばより高い電力が必要な場合はSOFC212とタービン240から動力を受ける発電機の両方によって生成する。燃焼室230は高い電力においてのみ、つまりタービン240が発電機を駆動する場合にのみ動作する。(燃焼室230が動作中の場合も停止中の場合も、SOFC212、圧縮機210、およびタービン220、240は動作中のままである)。
【0037】
図2に示された実施形態の変形を図2aに示す。この変形は、さらに燃焼室251がSOFC212とタービン220の間に接続されていること以外は図2の実施形態と同じである。燃焼室251はSOFC212から出たガスをタービン220内で燃焼する前にさらに加熱する。燃焼室251は連続的に作動してもよいし、ガスタービン装置の動力需要が所定の閾値を越えた場合のみ作動するように選択的に動作させてもよい。燃焼室251を使用することによって、SOFC212が圧縮ガスに加える必要がある熱の量を減少させることができるので、SOFC212の設計に関する制約を軽減できる。
【0038】
図2および2aは、出力タービン240を独立した出力シャフト245に取り付けられたフリーパワータービンとして示すが、パワータービンは圧縮機210、タービン220、240のすべてに共通したシャフトに取り付けてもよい。このような実施形態を図2cに示す。図2bは図2の装置を共通シャフトでどのように構成するのかを示し、図2cは、図2aの装置を共通シャフトでどのように構成するのかを示す。フリーパワータービンと共通シャフト配置のメリットとデメリットは上述のとおりである。
【0039】
図3に、本発明の第3実施形態に係る再燃ガスタービン装置を示す。
【0040】
再燃ガスタービン装置は、高圧タービン320によってシャフト325を介して駆動される高圧圧縮機310を含む高圧タービン段を有する。高圧タービン320は上流燃焼室315(高圧タービン320の上流に位置する)から燃焼ガスの供給を受ける。
【0041】
高圧圧縮機310は、上流SOFC312(高圧タービン320の上流に位置する)へ圧縮ガスを供給する。上流SOFC312は加熱・圧縮ガスを第1燃焼室315へ供給する。
【0042】
上流SOFC312は外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。上流燃焼室315も外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。
【0043】
高圧タービン320は、下流燃焼室SOFC327(高圧タービン320の下流に位置する)へガスを供給する。下流SOFC327は、下流燃焼室330へガスを供給する。下流SOFC327は外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。下流燃焼室330も外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。
【0044】
下流燃焼室330は出力タービン340へ燃焼ガスを供給し、出力タービン340は出力シャフト345を駆動する。
【0045】
稼働中、ガスは入口305から高圧圧縮機310へ供給される。圧縮機はシャフト325の回転によって駆動されガスを圧縮する。圧縮ガスは次に上流SOFC312へ供給され、そこで加熱される。
【0046】
圧縮ガスは次に上流燃焼室315へ供給され、そこで灯油、プロパン、天然ガスなどの燃料と混合され、点火される。この燃焼ガスは次に高圧タービン320へ供給される。高圧タービン320内においてガスは膨張する。膨張によって高圧タービン320を駆動し、それによってシャフト325を駆動する。膨張したガスは高圧タービン320を出て下流SOFC327へ供給され、そこでさらに加熱される。ガスは次に下流燃焼室330へ供給され、そこで再び灯油、プロパン、天然ガスなどの燃料と混合され、点火される。燃焼ガスは次に出力タービン340へ供給され、そこで膨張し、出力タービン340を駆動し、それによって出力シャフト345を駆動する。ガスは出口350からタービン装置外へ排出される。
【0047】
上の実施形態のように、出力(パワー)タービン340は高圧(ガス生成)タービン320よりも高い膨張率と高い入口温度で作動する。出力タービンはシャフト345によって車両の車輪およびまたは発電機に接続されている。
【0048】
上記の第3実施形態においてSOFCと燃焼室は直列に構成される。
【0049】
上記の第3実施形態で開示した直列の構成では、ガス流の方向において燃焼室より前にSOFCを有するが、ガス流の方向において燃焼室より後ろにSOFCを配置することも同様に可能である。SOFCと燃焼室はその順番において、高圧タービンの前か後ろであって出力タービンの前に配置することが可能である。
【0050】
第2のSOFCを使用することによって再燃させ、稼働状況に応じた広い範囲に渡って高い効率と高い動力出力を持つ装置の稼働を可能にする。ガスタービン装置をハイブリッド車両で使用する場合は、第1燃焼室315と第2燃焼室330を制御し、両燃焼室315、330を動作させ(両SOFC312、327、圧縮機310、タービン320、340も動作中)、タービン340を車両の駆動輪へ接続する第1運転モードと、燃焼室315、330は停止させ(SOFC312、327、圧縮機310、タービン320、340は動作中)、タービン340を駆動輪とは連結せず(発電機と連結してAC電力を生成してもよい)、SOFC312とSOFC327はDC電力を供給する第2運転モードで装置を稼働することもできる。第3運転モードも可能である。このモードでは、燃焼室330のみ停止させ(SOFC312、327は、燃焼室315、圧縮機310、およびタービン320、340とともに動作中)、タービン340を駆動輪とは連結せず(好適には発電機と連結してAC電力を生成する)、SOFC312と327は両方ともDC電力を生成しバッテリを充電するか電気モータを駆動する。燃焼室315、330を使用することによって、車両の加速用および/または車両の高走行速度用の動力を供給することができる。
【0051】
図3は、出力タービン340を独立した出力シャフト345に取り付けられたフリーパワータービンとして示すが、パワータービンは圧縮機310、タービン320、340のすべてに共通したシャフトに取り付けてもよい。このような実施形態を図3aに示す。図3aは図3の装置を共通シャフトでどのように構成するのかを示す。フリーパワータービンと共通シャフト配置のメリットとデメリットは上述のとおりである。
【0052】
図4に、本発明の他の実施形態に係る再燃ガスタービン装置を示す。
【0053】
再燃ガスタービン装置は、高圧タービン420によってシャフト425を介して駆動される高圧圧縮機410を含む高圧タービン段を有する。
【0054】
高圧圧縮機410は圧縮ガスを供給し、圧縮ガスは2つの流路に分岐される。第1流路は圧縮ガスを上流SOFC412(タービン420の上流に位置する)へ供給する。第2流路は圧縮ガスを上流燃焼室415(タービン420の上流に位置する)へ供給する。
【0055】
上流SOFC412は外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。上流燃焼室415も外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。
【0056】
上流SOFC412からの加熱されたガスと上流燃焼室415からの燃焼ガスは1つの流路へ合流し、高圧タービン420へ供給される。
【0057】
高圧タービン420はガスを供給し、ガスは2つの流路に分岐される。第1流路は圧縮ガスを下流SOFC427(タービン420の下流に位置する)へ供給する。第2流路は圧縮ガスを下流燃焼室430(タービン420の下流に位置する)へ供給する。
【0058】
下流SOFC427は外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。下流燃焼室430も外部燃料源(図示せず)から燃料の供給を受ける。
【0059】
下流SOFC427からの加熱されたガスと下流燃焼室430からの燃焼ガスは1つの流路へ合流し、出力タービン440へ供給され、出力タービン440は出力シャフト445を駆動する。
【0060】
稼働中、ガスは入口405から高圧圧縮機410へ供給される。圧縮機はシャフト425の回転によって駆動されガスを圧縮する。圧縮ガスは次に上流SOFC412(ここで加熱される)と上流燃焼室415(ここで燃料と混合され点火される)との両方へ供給される。
【0061】
上流SOFC412からの加熱されたガスと上流燃焼室415からの燃焼ガスは次に高圧タービン420へ供給される。高圧タービン420内においてガスは膨張する。膨張によって高圧タービン420を駆動し、それによってシャフト425を駆動する。膨張したガスは高圧タービン420を出て、下流SOFC427、下流燃焼室430へとそれぞれつながる2つの流路へ分岐される。下流SOFC427では膨張したガスは加熱され、下流燃焼室430ではガスは燃料と混合され点火される。
【0062】
最終SOFC427からの加熱されたガスと最終燃焼室430からの燃焼ガスは次に出力タービン440へ供給され、そこで膨張し、出力タービン440を駆動し、それによって出力シャフト445を駆動する。ガスは出口450からタービン装置外へ排出される。
【0063】
上記の図4に示した実施形態においてSOFCと燃焼室は並列に構成される。
【0064】
SOFC412、427、圧縮機410、タービン420、440を動作させ、燃焼室415、430を停止する場合は、SOFCと燃焼室を並列に配置すると好適である。そのような場合は、流路に弁を備え、すべてのガス流をSOFCへ向けてもよい。
【0065】
図4は、出力タービン440は独立した出力シャフト445に取り付けられたフリーパワータービンとして示すが、パワータービン440は圧縮機410、タービン420、440のすべてに共通したシャフトに取り付けてもよい。このような実施形態を図4aに示す。図4aは図4の装置を共通シャフトでどのように構成するのかを示す。フリーパワータービンと共通シャフト配置のメリットとデメリットは上述のとおりである。
【0066】
上述のすべての装置は、圧力充填式ディーゼル機関や圧力充填式火花点火機関等のピストン式レシプロ機関、ロータリーレシプロ機関と組み合わせることもできる。第2タービン140、240、340、440から出た膨張した空気は、圧縮充填するためにそのような機関に供給される。または、上記のすべての実施形態を応用し、圧縮された充填空気を圧縮機110、210、310、410から機関へ供給してもよい。例として図4bに示す。図4bは図4の装置の変形を示し、供給路451は圧縮空気を圧縮機410から取り込み、この圧縮空気は充填空気として内燃式機関へ供給される。
【0067】
上述の高圧タービン120、220、320、420から流れ出る部分燃焼された空気を再燃できることによって装置からより強い動力を引き出すことが可能となる。部分的には効率が損なわれるかもしれないが、装置全体の正味空気消費量(BSAC:Brake Specific Air Consumption)は再燃によって減少し、結果的に同じ規模の装置からより高い動力出力を引き出すことになる。
【0068】
上述の図3、3a、4、4aで示した実施形態では、再燃ガスタービン装置の加熱は2段式で行なわれ、各段にはSOFCと燃焼室があり、直列または並列の構成となっている。第1加熱段では第1SOFCと第1燃焼室を直列または並列の構成で有し、第2加熱段では第2SOFCと第2燃焼室を第1加熱段とは逆の構成(直列または並列)にしてもよい。さらに、本発明の実施形態は、加熱を2段有し、1つの中間タービン段の後に1つの出力タービンが続く構成のみに限らず、加熱段とタービン段の段数は任意である再燃ガスタービンシステムにも適用できる。それらの実施形態では、各加熱段におけるSOFCと燃焼室のいかなる構成も可能である。
【0069】
熟練者であれば理解することであるが、上に開示した実施形態は、上記の出力タービンの代わりに出力ノズルを利用する推進装置にも同様に適用できる。本発明の最初の実施形態での例として航空機への適用における特定の利用法を図5に示す。
【0070】
図5の実施形態では、空気は圧縮段510によって圧縮され、圧縮された空気は上流燃焼室515へ送られる。この上流燃焼室515には炭化水素燃料が供給されている。結果として生じる燃焼後の高温ガスは膨張が起こるタービン520へ供給される。タービン520はシャフト525を介して圧縮機510を駆動するように接続される。膨張したガスは、次に並列に配置され燃料が供給された下流SOFC527と下流再燃焼室530とを通る。再燃されたガスは次に出力ノズル(単軸または多軸のターボジェット、ターボファン、ターボシャフト航空機関)である出力タービン段540内で膨張する。
【0071】
図1の実施形態を航空機などの推進装置として変更したものを図6に示す。上述の出力タービン140の代わりに出力ノズル640を有する。出力ノズル640は航空機などの運送手段を推進する推進力を出力する。
【0072】
図5と6の両方の実施形態において、上流燃焼室はガスを高圧タービンに高圧タービン入口温度で供給する。下流燃焼室はガスを出力タービンに出力タービン入口温度で供給し、この出力タービン入口温度は高圧タービン入口温度よりも高い。具体的には、出力タービン入口温度は可能な限り高く、高圧タービン入口温度はそれより低い温度である。これによって、高圧タービンが受ける熱応力は低くなるので、より安価な材料によって製造できる。
【0073】
固体酸化物燃料電池(SOFC)について上述したが、他の種類の燃料電池も利用可能である。
【0074】
記述されていないが、上述のどのガスタービン装置にもその分野で既知の方法において熱交換器を挿入することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービン装置であって、
ガス圧縮機と、
前記圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ、電力を生成し、そこを通る前記ガスを加熱する上流燃料電池と、
前記上流燃料電池内ですでに加熱された前記ガスを受け入れ、前記圧縮機に接続され、前記圧縮機を駆動する中間タービンと、
前記中間タービンから出力されるガスを受け入れる出力タービンと、を有し、
前記中間タービンから出た膨張したガスは下流燃焼室および/または下流燃料電池の一方または両方を通って前記出力タービンへ到達し、
前記膨張したガスは前記出力タービン内で膨張する前に再燃されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項2】
請求項1に記載のガスタービン装置であって、
さらに上流燃焼室を有し、
前記上流燃料室は、前記圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ加熱する前記上流燃料電池と並列に配置されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項3】
請求項1に記載のガスタービン装置であって、
さらに上流燃焼室を有し、
前記上流燃料室は、前記圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ加熱する前記上流燃料電池と直列に配置されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスタービン装置であって、
前記中間タービンと前記出力タービンの間に下流燃焼室と下流燃料電池とが並列に配置されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスタービン装置であって、
前記中間タービンと前記出力タービンの間に下流燃焼室と下流燃料電池とが直列に配置されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスタービン装置であって、
前記燃料電池、前記圧縮機、および前記タービンが動作中に、前記単数または複数の燃焼室のうちの少なくとも1つを選択的に動作させたり停止したりできることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項7】
ガスタービン装置であって、
ガス圧縮機と、
前記圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ、そこを通る前記ガスを加熱する上流燃焼室と、
前記上流燃焼室から出た前記加熱されたガスを受け入れ、前記圧縮機に接続され、前記圧縮機を駆動する中間タービンと、
前記中間タービン段から出力される前記ガスを受け入れる出力タービンと、を有し、
前記中間タービンから出た膨張したガスは下流燃料電池を通って前記出力タービンへ到達し、
前記膨張したガスは前記出力タービン内で膨張する前に再燃されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項8】
請求項7に記載のガスタービン装置であって、
前記下流燃料電池と並列に配置される下流燃焼室をさらに有することを特徴とするガスタービン装置。
【請求項9】
請求項7に記載のガスタービン装置であって、
前記下流燃料電池と直列に配置される下流燃焼室をさらに有することを特徴とするガスタービン装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載のガスタービン装置であって、
前記下流燃焼室は選択的に動作させたり停止したりできることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のガスタービン装置であって、
前記中間タービンは第1入口温度と第1膨張率とで動作し、
前記出力タービンは前記第1入口温度よりも高い第2入口温度と前記第1膨張率よりも高い第2膨張率とで動作することを特徴とするガスタービン装置。
【請求項12】
少なくとも1つの駆動輪を駆動する少なくとも1つの電気モータと、電力を蓄積するバッテリと、請求項6または11に記載のガスタービン装置と、前記ガスタービン装置の前記出力タービンを前記駆動輪またはそれ以外の駆動輪へ選択的に接続できる変速装置と、前記電気モータと前記ガスタービン装置と前記変速装置の動作を制御する制御装置と、を有するハイブリッド陸上車両であって、
前記制御装置は、前記車両の少なくとも下記の第1運転モードまたは第2運転モードを選択でき、
第1運転モードでは、前記電気モータは少なくとも1つの前記駆動輪を駆動し、前記ガスタービン装置の少なくとも1つの燃焼室を停止し、前記変速装置は前記出力タービン段を前記出力タービン段が駆動する前記駆動輪から外し、前記ガスタービン装置の前記燃料電池は電気を生成して前記電気モータに動力を与え、
第2運転モードでは、前記ガスタービン装置の前記全燃焼室を動作させ、前記変速装置は前記出力タービン段を前記駆動輪と連結し前記出力タービンを使用して前記駆動輪を駆動し、前記ガスタービン装置の前記燃料電池は、電気を生成して前記バッテリを充電するか、または前記電気モータに動力を与え、
前記第2運転モードでは前記駆動輪は前記出力タービンのみまたは前記電気モータと併用で駆動することが可能であることを特徴とするハイブリッド陸上車両。
【請求項13】
請求項12に記載のハイブリッド陸上車両であって、
前記ガスタービン装置の前記出力タービン段に前記変速装置によって連結することができる発電機をさらに備え、
前記第1運転モードでは、前記変速装置は前記出力タービン段を前記出力タービン段が駆動する前記駆動輪から外し、前記出力タービン段を前記発電機と連結し、前記発電機は電気を生成し前記電気モータに動力を与え、
前記第2運転モードでは、前記機械式変速装置は前記出力タービン段を前記出力タービン段が駆動する前記駆動輪と連結し、前記出力タービン段を前記発電機から外すことを特徴とするハイブリッド陸上車両。
【請求項14】
少なくとも1つの駆動輪を駆動する少なくとも1つの電気モータと、電力を蓄積するバッテリと、発電機と、請求項6または11に記載のガスタービン装置と、前記ガスタービン装置の前記出力タービンを前記発電機へ選択的に接続できる変速装置と、前記ガスタービン装置と前記変速装置の動作を制御する制御装置と、を有するハイブリッド陸上車両であって、
前記制御装置は、前記車両の少なくとも下記の第1運転モードまたは第2運転モードを選択でき、
第1運転モードでは、前記ガスタービン装置の少なくとも1つの燃焼室を停止し、前記変速装置は前記出力タービン段を前記発電機から外し、前記ガスタービン装置の前記燃料電池は電気を生成して前記電気モータへ動力を与え、
第2運転モードでは、前記ガスタービン装置の前記全燃料室を動作させ、前記変速装置は前記出力タービン段を前記発電機と連結し、前記発電機を駆動して電力を生成し前記電気モータに動力を与え、さらに前記ガスタービン装置の前記燃料電池も電気を生成し前記バッテリを充電し、および/または前記電気モータに動力を与え、前記電気モータは前記駆動輪を駆動することを特徴とするハイブリッド陸上車。
【請求項15】
圧縮点火内燃機関または火花点火内燃機関を含む請求項1〜11のいずれか1項に記載のガスタービンの組み合わせを有する車両であって、
前記ガスタービン装置を使用して加圧空気を前記内燃機関の吸気として供給することを特徴とする車両。
【請求項16】
請求項1〜11のいずれか1項に記載のガスタービン装置を有する航空機であって、前記出力タービンは前記航空機の推進ノズルとして機能するか、または推進ノズルと連結されることを特徴とする航空機。
【請求項17】
ガスタービン装置であって、
圧縮機と、
前記圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ、そこを通る前記ガスを加熱する上流熱源と、
前記上流熱源から出た前記加熱されたガスを受け入れ、前記圧縮機に接続され、前記圧縮機を駆動する高圧タービンと、
前記高圧タービンから出たガスを受け入れ、そこを通る前記ガスを加熱する下流燃焼室と、
前記下流燃焼室によって出力されるガスを受け入れる出力タービンと、を有し、
前記装置は、前記出力タービンによって受け入れられる前記ガスの温度が前記高圧タービンによって受け入れられる前記ガスの温度よりも高いように構成されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項18】
請求項17に記載のガスタービン装置であって、前記上流熱源は燃焼室であることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項19】
請求項17または18に記載のガスタービン装置であって、前記上流熱源は燃料電池であることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項20】
請求項19に記載のガスタービン装置であって、前記上流熱源は固体酸化物燃料電池(SOFC)であることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項21】
請求項17〜20のいずれか1項に記載のガスタービン装置であって、前記装置は、前記出力タービンによって受け入れられる前記ガスと前記高圧タービンによって受け入れられる前記ガスとの温度の差は少なくとも50°Cであるように構成されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項22】
請求項17〜20のいずれか1項に記載のガスタービン装置であって、前記装置は、前記出力タービンによって受け入れられる前記ガスと前記高圧タービンによって受け入れられる前記ガスとの温度の差は少なくとも400°Cであるように構成されることを特徴とするガスタービン装置。
【請求項23】
請求項17〜20のいずれか1項に記載のガスタービン装置であって、前記出力タービンは出力シャフトを介して機械的駆動力を出力することを特徴とするガスタービン装置。
【請求項24】
請求項23に記載のガスタービン装置を含むガスタービンを有する陸上車両であって、前記出力シャフトは前記車両の単数または複数の駆動輪に接続されることを特徴とする陸上車両。
【請求項25】
請求項17〜22のいずれか1項に記載のガスタービン装置であって、前記出力タービンは推進力を生む推進ノズルを有することを特徴とするガスタービン装置。
【請求項26】
請求項25に記載のガスタービン装置を有する航空機であって、前記推進力は前記航空機を推進するように使用されることを特徴とする航空機。
【請求項27】
請求項19に記載のガスタービン装置を有するハイブリッド陸上車両であって、
前記燃料電池は電気を供給して前記車両の電気モータを駆動し、および/または前記車両の単数または複数のバッテリを充電し、
前記出力タービンは出力シャフトを介して機械的な駆動力を出力し、前記出力シャフトを前記車両の単数または複数の駆動輪へ選択的に連結する変速機を備え、前記変速機は前記車両の運転者の制御のもと、および/または前記車両電気制御装置の制御のもと、前記出力シャフトを前記少なくとも1つの駆動輪に接続することを特徴とするハイブリッド陸上車両。
【請求項28】
ガスタービン装置を運転する方法であって、前記ガスタービン装置は、
ガス圧縮機と、
前記圧縮機によって圧縮されたガスを受け入れ、そこを通る前記ガスを加熱する上流熱源と、
前記上流熱源を出た前記加熱されたガスを受け入れ、前記圧縮機に接続され、前記圧縮機を駆動する高圧タービンと、
前記高圧タービンから出たガスを受け入れ、そこを取る前記ガスを加熱する下流燃焼室と、
前記下流燃焼室によって出力されたガスを受け入れる出力タービンと、を有し、
前記出力タービンによって受け入れられる前記ガスの温度は、前記高圧タービンによって受け入れられる前記ガスの温度とは所定の温度差を持つように制御されることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項28に記載のガスタービン装置を運転する方法であって、
前記出力タービンによって受け入れられる前記ガスの温度は、前記高圧タービンによって受け入れられる前記ガスの温度よりも高くなるように制御されることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項28または29に記載のガスタービン装置を運転する方法であって、前記所定の温度差は少なくとも50°Cであることを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項28または29に記載のガスタービン装置を運転する方法であって、前記所定の温度差は少なくとも400°Cであることを特徴とする方法。

【図1】
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【図1a】
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【図2】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図3a】
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【図4】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−522173(P2012−522173A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502769(P2012−502769)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000630
【国際公開番号】WO2010/112847
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(500061408)ロータス カーズ リミテッド (12)
【Fターム(参考)】