説明

処理装置、処理方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体

【課題】低温の処理液を用いた処理処理において、処理液ノズルの結露の発生を防止し、処理を基板面内で均一に行う。
【解決手段】現像処理装置1は、基板を保持する保持部材と、基板上に現像液、リンス液、処理液を供給する複合ノズル体42と、保持部材上から退避した複合ノズル体42を待機させるノズルバス44とを有している。ノズルバス44内には、複合ノズル体42の先端部が収容される。ノズルバス44は、待機中の複合ノズル体42を挟んで設けられ、当該複合ノズル体42においてノズルバス44から露出した露出部を覆うように水平方向に延伸する一対のパージガスノズル93、93を有している。一対のパージガスノズル93、93は、複合ノズル体42の露出部に対して水分を含まないパージガスを供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、常温より低い所定の温度の処理液を用いて基板を処理する処理装置、処理方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおいては、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)にフォトリソグラフィー処理を行い、ウェハ上に所定のレジストパターンを形成している。このフォトリソグラフィー処理では、所定のパターンが形成されたマスク用の基板を用いてウェハの露光処理が行われている。
【0003】
マスク用の基板に所定のパターンを形成する際にもフォトリソグラフィー処理が行われる。すなわち、先ず、基板上にレジスト液を塗布しレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、レジスト膜を所定のパターンに露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などが順次行われ、基板上に所定のレジストパターンが形成される。その後、このレジストパターンをマスクとして基板のエッチング処理が行われ、そのレジスト膜の除去処理などが行われて、基板に所定のパターンが形成される。
【0004】
基板に所定のパターンを形成する際には、半導体デバイスのさらなる高集積化を図るため、当該パターンの微細化が求められている。そこで、上述した現像処理を基板面内で均一に行うことが要求されている。しかしながら、従来の現像処理では常温の現像液を基板上に供給しているため、現像速度が速く、現像液が基板上のレジスト膜に接触した時点から当該レジスト膜の現像が始まる。このため、基板面内で均一にレジスト膜を現像することができなかった。
【0005】
そこで、現像処理の現像速度を遅くするため、低温、例えば5℃の現像液をノズルから基板上に供給することが提案されている。また、かかる低温の現像液を用いる場合、現像液の温度が周囲の雰囲気の温度よりも低くなる。そこで、現像液を供給するノズルが結露するのを防止するため、ノズルを断熱材で被覆すると共に、断熱材で被覆されないノズルの先端部に対して乾燥空気若しくは周囲の空気より湿度が低い気体を供給することも提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−142322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されたように、ノズルの先端部に気体を供給する気体供給手段を直接設けると、ノズル自体が大型化する。また、ノズルは基板を保持する保持部材上方とノズルを待機させるノズルバスとの間を移動可能になっているが、ノズルが大型化することによって、ノズルを移動させる移動機構等も大掛かりなものになる。
【0008】
また、通常、ノズルが現像液等を供給するために基板保持部材上方とノズルバスとの間を移動する時間よりも、ノズルバス内で待機している時間の方が長く、このノズルの待機中に結露が発生する場合があった。ノズルの待機中に結露が発生すると、ノズルに付着した水滴が基板上に落ち、その結果、現像むらが生じて、基板面内で均一にレジスト膜を現像することができなくなってしまう。したがって、このノズルの待機中に効果的に結露を防止する必要がある。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、現像液をはじめとする低温の各種の処理液を用いた処理において、当該処理液を供給する処理液ノズルの結露の発生を防止し、前記処理液による処理を基板面内で均一に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、本発明は、常温より低い所定の温度の処理液を用いて基板を処理する処理装置であって、基板を保持する保持部材と、基板上に前記処理液を供給する処理液ノズルと、前記保持部材上方から退避した前記処理液ノズルの先端部を収容して、当該処理液ノズルを待機させるノズルバスと、前記ノズルバスで待機中の前記処理液ノズルを挟んで設けられ、当該処理液ノズルの前記ノズルバスから露出した露出部における水平方向の長さより長く延伸し、前記露出部に対して水分を含まないパージガスを供給する一対のパージガスノズルと、を有することを特徴としている。なお、常温とは例えば23℃である。
【0011】
本発明によれば、処理液ノズルがノズルバスで待機中に、当該処理液ノズルの露出部に対して一対のパージガスノズルから水分を含まないパージガスを供給している。このため、常温より低い所定の温度の処理液を用いた場合であっても、処理液ノズルが結露するのを防止することができ、結露した水滴が基板上に滴下されるのを防止することができる。したがって、処理を基板面内で均一に行うことができる。しかも、本発明によれば一対のパージガスノズルを設けるだけで処理液ノズルの結露を防止できるので、処理装置を従来よりも簡素化して、製造コストも低廉化することができる。なお、処理液ノズルから処理液を供給して基板の処理を行う時間は、処理液ノズルがノズルバスで待機する時間に比して極めて短時間であるため、当該処理液による処理中に処理液ノズルが結露することはない。
【0012】
前記処理液ノズルには、前記処理液を供給し且つ2重管構造を有する処理液供給管が接続され、前記処理液供給管において、内側の配管内には前記処理液が流通し、前記内側の配管と外側の配管との間には水分を含まないパージガスが流通していてもよい。
【0013】
前記ノズルバスの上端には、前記処理液ノズルと当接して前記ノズルバスの内部を密閉するシール部材が設けられていてもよい。
【0014】
前記処理装置は、基板上に前記所定の温度以下のリンス液を供給するリンス液ノズルを有し、前記処理液ノズル及び前記リンス液ノズルは、一の支持部材に支持されていてもよい。かかる場合、前記リンス液ノズルには、前記リンス液を供給し且つ2重管構造を有するリンス液供給管が接続され、前記リンス液供給管において、内側の配管内にはリンス液が流通し、前記内側の配管と外側の配管との間には水分を含まないパージガスが流通していてもよい。
【0015】
前記処理装置は、前記基板上のリンス液の表面張力を低下させ且つ前記所定の温度の他の処理液を基板上に供給する他の処理液ノズルを有し、前記処理液ノズル、前記リンス液ノズル及び前記他の処理液ノズルは、一の支持部材に支持されていてもよい。かかる場合、前記他の処理液ノズルには、前記他の処理液を供給し且つ2重管構造の他の処理液供給管が接続され、前記他の処理液供給管において、内側の配管内には他の処理液が流通し、前記内側の配管と外側の配管との間には水分を含まないパージガスが流通していてもよい。なお、他の処理液には例えばイソプロピルアルコールが用いられる。
【0016】
前記処理液ノズルには、前記処理液の温度を測定する温度センサが設けられていてもよい。
【0017】
前記所定の温度は1℃〜10℃であるのが好ましい。
【0018】
前記した処理液は、露光後の基板を現像する際に使用される現像液であってもよい。
【0019】
別な観点による本発明は、常温より低い所定の温度の処理液を用いて基板を処理する方法であって、保持部材に保持された基板上に処理液ノズルから前記処理液を供給して、基板を処理する処理工程と、その後、前記処理液ノズルを前記保持部材上方からノズルバスに移動させ、当該ノズルバス内に前記処理液ノズルの先端部を収容して当該処理液ノズルを待機させる待機工程と、を有し、前記待機工程において、前記ノズルバスで待機中の前記処理液ノズルを挟んで設けられ、当該処理液ノズルの前記ノズルバスから露出した露出部における水平方向の長さより長く延伸する一対のパージガスノズルから、前記露出部に対して、水分を含まないパージガスを供給することを特徴としている。
【0020】
前記処理液ノズルには、前記処理液を供給し且つ2重管構造を有する処理液供給管が接続され、前記処理工程及び前記待機工程において、前記処理液供給管の内側の配管内に処理液を流し、前記内側の配管と外側の配管との間に水分を含まないパージガスを流してもよい。
【0021】
前記所定の温度は1℃〜10℃であるのが好ましい。
【0022】
これらの方法においても、前記した処理液は、露光後の基板を現像する際に使用される現像液であってもよい。
【0023】
また別な観点による本発明によれば、前記処理方法を処理装置によって実行させるために、当該処理装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
【0024】
さらに別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、低温の処理液を用いた処理において、処理液ノズルの結露の発生を防止し、処理を基板面内で均一に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施の形態にかかる現像処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。
【図2】保持部材の構成の概略を示す平面図である。
【図3】本実施の形態にかかる現像処理装置の構成の概略を示す横断面図である。
【図4】複合ノズル体の斜視図である。
【図5】複合ノズル体の縦断面図である。
【図6】複合ノズル体とノズルバスの斜視図である。
【図7】複合ノズル体がノズルバスに待機している状態を示す説明図である。
【図8】現像処理の各工程を示したフローチャートである。
【図9】他の実施の形態にかかる複合ノズル体の斜視図である。
【図10】他の実施の形態にかかる現像処理装置の構成の概略を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる処理装置しての現像処理装置1の構成の概略を示す縦断面図である。なお、現像処理装置1で用いられる現像液の温度は、常温(23℃)より低い所定の温度、例えば1℃〜10℃であり、本実施の形態においては例えば3℃である。また、本実施の形態では、基板として上述したマスク用の基板Gを現像処理する場合について説明する。この基板Gは、平面視において例えば四角形状を有し、例えばガラスからなる。また、基板G上には、現像処理装置1に搬入される際に予めレジスト膜が形成されている。
【0028】
次に上述した現像処理装置1の構成について説明する。現像処理装置1は、図1に示すように側面に基板Gの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器10を有している。処理容器10は内部を密閉可能であり、本実施の形態では、当該内部の雰囲気の温度は常温(23℃)より低い、例えば15℃に維持されている。
【0029】
処理容器10の内部には、基板Gを保持して回転させる保持部材20が設けられている。保持部材20は、図2に示すように内部に基板Gを収容する収容部21を有している。収容部21の開口した下面には、収容部21を支持する支持フレーム22が設けられている。支持フレーム22は後述するシャフト24を中心に十字状に配置され、収容部21に収容された基板Gの下面を支持することができる。収容部21の内周は、基板Gの外形に適合した略四角形の平面形状を有している。収容部21の外周は、略円形の平面形状を有している。ここで、現像処理装置1の処理容器10への基板Gの搬入出には搬送アームAが用いられる。搬送アームAには、基板Gの角部を保持する保持部Bが例えば4箇所に設けられている。この搬送アームAから収容部21に基板Gを受け渡す際に、搬送アームAの保持部Bが収容部21と干渉するのを避けるため、収容部21の外周には切欠き部23が4箇所に形成されている。
【0030】
保持部材20の支持フレーム22は、図1に示すようにシャフト24に取付けられている。保持部材20の下方には、このシャフト24を介して回転駆動部25が設けられている。この回転駆動部25により、保持部材20は鉛直周りに所定の速度で回転でき、且つ昇降できる。
【0031】
保持部材20の下方側には上方に突起したガイドリング30が設けられており、このガイドリング30の外周縁は下方側に屈曲して延びている。また、保持部材20、保持部材20に保持された基板G及びガイドリング30を囲むようにカップ31が設けられている。
【0032】
カップ31は、上面に保持部材20が昇降できるように基板Gよりも大きい開口部が形成されていると共に、側周面とガイドリング30の外周縁との間に排出路をなす隙間32が形成されている。カップ31の下方側は、ガイドリング30の外周縁部分と共に屈曲路を形成して気液分離部を構成している。カップ31の底部の内側領域には排気口33が形成されており、この排気口33には排気管33aが接続されている。さらにカップ31の底部の外側領域には排液口34が形成されており、この排液口34には排液管34aが接続されている。
【0033】
保持部材20の下方であって、ガイドリング30上には、基板Gの裏面に向けてリンス液を噴射するバックリンスノズル35、35が例えば2箇所に設けられている。バックリンスノズル35には、例えば3℃のリンス液を供給する供給管36が接続されている。供給管36は2重管構造を有している。供給管36の内側配管内には例えば3℃のリンス液が流通し、内側配管と外側配管との間には水分を含まない常温のパージガス、例えば空気や窒素ガスが流通する。このパージガスにより、供給管36が結露するのを防止している。なおリンス液は、図1に示したように、リンス液供給源37から供給管36へと供給され、前記パージガスは、パージガス供給源38から供給管36へと供給される。
【0034】
図3に示すようにカップ31のX方向負方向(図3の下方向)側には、Y方向(図3の左右方向)に沿って延伸するレール40が形成されている。レール40は、例えばカップ31のY方向負方向(図3の左方向)側の外方からY方向正方向(図3の右方向)側の外方まで形成されている。レール40には、アーム41が取り付けられている。
【0035】
アーム41には、基板G上に各種液を供給する複合ノズル体42が支持されている。アーム41は、ノズル駆動部43により、レール40上を移動自在である。これにより、複合ノズル体42は、カップ31のY方向正方向側の外方に設置されたノズルバス44からカップ31内の基板Gの中心部上方まで移動できる。また、アーム41は、ノズル駆動部43によって昇降自在であり、複合ノズル体42の高さを調整できる。
【0036】
複合ノズル体42は、図4に示すように例えば基板G上に現像液を供給する現像液ノズル50と、基板上G上にリンス液を供給するリンス液ノズル51と、基板G上に、本発明の他の処理液としての処理液を供給する、他の処理液ノズルとしての処理液ノズル52とを有する。リンス液ノズル51及び処理液ノズル52は、固定部材53を介して現像液ノズル50に固定されている。なお、本実施の形態では、現像液に有機系の現像液が用いられる。また、リンス液にも有機系の現像液が用いられる。さらに、本発明の他の処理液としての処理液にはイソプロピルアルコールが用いられる。
【0037】
現像液ノズル50の下端面には、スリット状の供給口60が形成されている。現像液ノズル50は、供給口60から保持部材20に保持された基板Gに向けて斜め下方に帯状に現像液を吐出できる。現像液ノズル50には、当該現像液ノズル50に現像液を供給する現像液供給管61が接続されている。現像液供給管61は2重管構造を有している。現像液供給管61の内側配管62内には、図5に示すように例えば3℃に温度調節された現像液が流通する。この内側配管62は、供給口60に連通している。また、内側配管62と外側配管63との間には、水分を含まない常温のパージガス、例えば空気や窒素ガスが流通する。このパージガスにより、現像液供給管61が結露するのを防止している。現像液は、現像液供給源64から現像液供給管61の内側配管62へと供給される。またパージガスは、パージガス供給源65から内側配管62と外側配管63の間に供給される。パージガス供給源65を設けず、前出パージガス供給源38から供給するようにしてもよい。なお、現像液ノズル50には例えばテフロン(登録商標)が用いられる。
【0038】
リンス液ノズル51と処理液ノズル52の下端面には、図4に示すように略円形の供給口70、71がそれぞれ形成されている。リンス液ノズル51と処理液ノズル52からリンス液と、他の処理液としての処理液が供給される基板G上の位置は、現像液ノズル50から現像液が供給される基板G上の位置とほぼ一致している。リンス液ノズル51と処理液ノズル52には、これらリンス液ノズル51と処理液ノズル52にリンス液と処理液を供給する、リンス液供給管及び他の処理液供給管としての液供給管72が接続されている。液供給管72は、2本の内側配管73、74を内部に備えた2重管構造を有している。第1の内側配管73内には、図5に示すように例えば3℃に温度調節されたリンス液が流通する。第1の内側配管73は、リンス液ノズル51に接続されている。第2の内側配管74内には、例えば3℃に温度調節された処理液が流通する。第2の内側配管74は、処理液ノズル52に接続されている。また、内側配管73、74と外側配管75との間には、水分を含まない常温のパージガス、例えば空気や窒素ガスが流通する。このパージガスにより、液供給管72が結露するのを防止している。リンス液は、リンス液供給源76から、第1の内側配管73へと供給される。
【0039】
現像液ノズル50は、図4に示すようにその上端部を支持部材80に支持されている。また、リンス液ノズル51と処理液ノズル52は、この支持部材80を貫通して配置されている。支持部材80の一の側面には、図5に示すように現像液の温度を測定する温度センサ81を設けるための継手82が接続されている。また、支持部材80の他の側面は、図3に示したアーム41に支持されている。
【0040】
支持部材80の上面には、通気部材83が設けられている。通気部材83には、現像液供給管61内のパージガスが流入する第1のガス室84と、液供給管72内にパージガスを流出させる第2のガス室85とが形成されている。第1のガス室84と第2のガス室85との間には、パージガスが流通する流通口86が形成されている。したがって、現像液供給管61内を流通するパージガスは、第1のガス室84、流通口86、第2のガス室85を経由して液供給管72内に流入する。すなわち、通気部材83は、現像液供給管61内と液供給管72内でパージガスが循環するように構成されている。
【0041】
複合ノズル体42は、基板Gに処理を行わないとき、図6に示すようにノズルバス44で待機している。複合ノズル体42は、その先端部がノズルバス44内に収容される。そして、複合ノズル体42の支持部材80、継手82及び通気部材83は、ノズルバス44から露出し処理容器10内の雰囲気に晒されている。なお、本実施の形態では、これら支持部材80、継手82及び通気部材83が本発明における露出部を構成している。
【0042】
ノズルバス44は、バス本体90を有している。バス本体90の上面には、上述したように複合ノズル体42の先端部を収容する収容部91が設けられている。図7に示すように収容部91の上面には、複合ノズル体42と当接してノズルバス44の内部を密閉するためのシール部材92が環状に設けられている。シール部材92には、例えば樹脂製のOリングが用いられる。
【0043】
また、ノズルバス44は、図6に示すように一対のパージガスノズル93、93を有している。一対のパージガスノズル93、93は、バス本体90の上面に設けられたパージガス供給源94に接続されている。一対のパージガスノズル93、93は、ノズルバス44で待機中の複合ノズル体42を挟んで設けられている。パージガスノズル93は、上述したようにノズルバス44から露出した支持部材80、継手82及び通気部材83を覆うように水平方向に延伸している。そして図7に示すように、パージガスノズル93の長手方向に形成された複数の供給口(図示せず)から、支持部材80、継手82及び通気部材83に水分を含まない常温のパージガス、例えば空気や窒素ガスが供給される。このパージガスによって、支持部材80、継手82及び通気部材83が結露するのを防止している。なお、ノズルバス44内にも水分を含まない常温のパージガスが供給されており、待機中の複合ノズル体42の先端部の結露が防止される。
【0044】
なお、上述した現像液供給管61、液供給管72及び供給管36は、それぞれ液供給装置(図示せず)に接続されている。液供給装置内では、現像液ノズル50に供給される現像液、リンス液ノズル51及びバックリンスノズル35に供給されるリンス液、処理液ノズル36に供給される処理液が、それぞれ3℃に温度調節される。
【0045】
以上の現像処理装置1には、図1に示すように制御部100が設けられている。制御部100は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、現像処理装置1における基板Gの現像処理を実行するプログラムが格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部100にインストールされたものであってもよい。
【0046】
本実施の形態にかかる現像処理装置1は以上のように構成されている。次に、その現像処理装置1で行われる現像処理について説明する。図8は、この現像処理の主な処理フローを示している。
【0047】
先ず、基板Gが搬送アームAに保持され現像処理装置1に搬送される。現像処理装置1に搬入された基板Gは、保持部材20に保持される。このとき、現像処理装置1内の雰囲気の温度は例えば15℃に調節されている。続いて、複合ノズル体42を基板Gの中心部上方まで移動させると共に、基板Gを回転させる。そして、回転中の基板Gの表面にリンス液ノズル51から例えば3℃のリンス液を供給する共に、基板Gの裏面にバックリンスノズル35から例えば3℃のリンス液を噴射する。こうして、基板Gが約3℃に冷却される(図8のステップS1)。
【0048】
その後、リンス液ノズル51及びバックリンスノズル35からのリンス液の供給を停止し、続いて回転中の基板G上に現像液ノズル50から例えば3℃の現像液を供給する。供給された現像液は遠心力により基板G上で拡散し、基板G上のレジスト膜が現像される(図8のステップS2)。このとき、予め基板Gが約3℃に冷却されているので、現像速度を十分に遅くできる。したがって、現像処理を基板面内で均一に行うことができ、基板G上に所定のレジストパターンを形成することができる。
【0049】
その後、現像液ノズル50からの現像液の供給を停止し、続いて回転中の基板G上にリンス液ノズル51から例えば3℃のリンス液を供給する。このリンス液により、基板Gの表面が洗浄される(図8のステップS3)。
【0050】
その後、リンス液ノズル51からのリンス液の供給を停止し、続いて回転中の基板G上に処理液ノズル52から例えば3℃の処理液を供給する。ここで、ステップS3で基板G上にリンス液を供給すると、いわゆるパターン倒れが起こり易くなる。パターン倒れは、リンス液の表面張力によってレジストパターンが引っ張られて倒れる現象であり、特に微細なレジストパターンを形成する際に顕著に発生する。本実施の形態では、処理液であるイソプロピルアルコールを基板G上に供給してレジストパターン上に残存するリンス液の表面張力を低下させ、パターン倒れを防止することができる。こうして、処理液によって基板Gの表面処理が行われる(図8のステップS4)。
【0051】
その後、処理液ノズル52からの処理液の供給を停止し、引き続き基板Gを回転させて処理液を振り切り乾燥させる。その後、基板Gの回転を停止すると共に、複合ノズル体42を基板Gの中心部上方からノズルバス44に移動させる。
【0052】
このように現像処理30における処理が終了すると、基板Gは保持部材20から搬送アームAに受け渡され現像処理装置1から搬出される。こうして、現像処理装置1における一連の現像処理が終了する。
【0053】
一方、ノズルバス44に移動した複合ノズル体42は、その先端部がノズルバス44に収容される。このように複合ノズル体42がノズルバス44に待機中、一対のパージガスノズル93、93から複合ノズル体42の露出部、すなわち支持部材80、継手82及び通気部材83に対してパージガスが供給される(図8のステップS5)。また、ノズルバス44の内部にもパージガスが供給される。こうして、待機中の複合ノズル体42の結露が防止される。また、この複合ノズル体42の待機中、現像液供給管61と液供給管72内にはそれぞれパージガスが流通し、これら現像液供給管61と液供給管72の結露が防止される。
【0054】
そして、次の基板G(なお、符号「G」は図中には登場しないが、先に処理に付された基板Gと区別するために文章中で用いている)が現像処理装置1に搬入され所定の現像処理が行われる前に、待機中の複合ノズル体42の現像液ノズル50から現像液供給管61内に残存する現像液がノズルバス44内に排出され廃棄される(図8のステップS6)。この現像液の排出は、複合ノズル体42の待機中、現像液供給管61内の現像液の温度は上昇して3℃以上になっているため行われる。その後、液供給装置(図示せず)から3℃に温度調節された現像液が現像液ノズル50に供給され、現像液ノズル50において現像液のダミー吐出が行われる(図8のステップS7)。このダミー吐出は、現像液ノズル50から供給される現像液の温度を3℃に安定させるために行われる。なお、同様にリンス液ノズル51と処理液ノズル52においても、ステップS6における液供給管72内のリンス液と処理液の排出、ステップS7におけるダミー吐出がそれぞれ行われる。
【0055】
その後、一対のパージガスノズル93、93からのパージガスの供給を停止する(図8のステップS8)。続いて、複合ノズル体42を基板Gの中心部上方まで移動させた後、基板Gに対して、リンス液による基板Gの冷却(図8のステップS1)、現像液による基板G上のレジスト膜の現像(図8のステップS2)、リンス液による基板Gの表面の洗浄(図8のステップS3)、処理液による基板Gの表面処理(図8のステップS4)が順次行われる。その後、基板Gは保持部材20から搬送アームAに受け渡され現像処理装置1から搬出される。こうして、基板Gに対する一連の現像処理が終了する。
【0056】
以上の実施の形態によれば、ステップ5において複合ノズル体42がノズルバス44で待機中に、当該複合ノズル体42の露出部に対して一対のパージガスノズル93、93から水分を含まないパージガスを供給している。このため、現像処理装置1で用いられる現像液、リンス液、処理液の温度が常温より低い温度の3℃であっても、複合ノズル体42が結露するのを防止することができ、結露した水滴が基板G上に滴下されるのを防止することができる。したがって、現像処理を基板面内で均一に行うことができる。なお、複合ノズル体42から現像液、リンス液、処理液を供給して基板Gの現像処理を行う時間は、複合ノズル体42がノズルバス44で待機する時間に比して極めて短時間であるため、当該現像液処理中に複合ノズル体42が結露することはない。
【0057】
また、現像液供給管61は2重管構造を有し、内側配管62と外側配管63との間には水分を含まないパージガスが流通している。同様に、液供給管72も2重管構造を有し、内側配管73、74と外側配管75との間には水分を含まないパージガスが流通している。したがって、これら現像液供給管61と液供給管72の結露を防止することができる。
【0058】
また、ノズルバス44の収容部91の上面には、複合ノズル体42と当接してノズルバス44の内部を密閉するためのシール部材92が設けられている。このため、複合ノズル体42がノズルバス44で待機中、当該ノズルバス44内に水分を含まないパージガスを充満させることができる。したがって、複合ノズル体42の先端部の結露を確実に防止することができる。また、ステップS6において複合ノズル体42から現像液、リンス液及び処理液が排出される際や、ステップS7において複合ノズル体42から現像液、リンス液及び処理液のダミー吐出が行われる際に、これら現像液、リンス液及び処理液がノズルバス44から処理容器10に流出するのを防止することができる。
【0059】
また、現像液ノズル50、リンス液ノズル51、処理液ノズル52は、一体の複合ノズル体42として設けられるため、レール40やアーム41、ノズル駆動部43を複数設ける必要がない。したがって、現像処理装置1を簡素化して小型化でき、現像処理装置1の製造コストも低廉化することができる。
【0060】
また、現像液ノズル50には温度センサ81が設けられているので、現像液ノズル50から基板G上に供給される直前の現像液の温度を測定できる。このため、基板G上の現像液の温度を確実に3℃に維持することができ、現像処理を適切に行うことができる。
【0061】
以上の実施の形態では、ステップS1で基板Gを冷却するために用いられるリンス液の温度は所定の温度、例えば3℃であったが、当該リンス液の温度を3℃よりも低くしてもよい。かかる場合、ステップS3で基板Gを洗浄するために用いられるリンス液の温度は3℃であるため、複合ノズル体42には、図9に示すように他のリンス液ノズル110が別途設けられる。すなわち、リンス液ノズル51から基板Gに供給されるリンス液の温度は3℃よりも低く、他のリンス液ノズル110から基板Gに供給されるリンス液の温度は3℃である。
【0062】
他のリンス液ノズル110は、リンス液ノズル51及び処理液ノズル52と共に固定部材53を介して現像液ノズル50に固定されている。他のリンス液ノズル110の下端面には、略円形の供給口111が形成されている。他のリンス液ノズル110には、上述した液供給管72が接続されている。液供給管72内には、2本の内側配管73、74に加えて、内部に3℃のリンス液が流通する内側配管112が設けられている。この内側配管112が他のリンス液ノズル110に接続されている。なお、複合ノズル体42のその他の構成については、図4で示した複合ノズル体42の構成と同様であるので説明を省略する。
【0063】
かかる場合、図8のステップS2において、基板Gにリンス液ノズル51から3℃より低い温度のリンス液が供給され、基板Gが冷却される。そして、ステップS4において、基板G上に他のリンス液ノズル110から3℃のリンス液が供給され、基板Gの表面が洗浄される。なお、その他の処理工程については、図8に示した工程と同様であるので説明を省略する。
【0064】
本実施の形態によれば、ステップS2において3℃より低い温度のリンス液が供給されるので、基板Gをより迅速に約3℃まで冷却することができる。したがって、基板Gの現像処理のスループットを向上させることができる。
【0065】
以上の実施の形態では、リンス液ノズル51、処理液ノズル52、他のリンス液ノズル110は、一の液供給管72に接続されていたが、それぞれ個別のリンス液供給管、処理液供給管に接続されていてもよい。かかる場合、それぞれのリンス液供給管、処理液供給管は2重管構造を有し、上記現像液供給管61と同様の構成を有している。すなわち、リンス液供給管又は処理液供給管の内側配管内にはリンス液又は処理液がそれぞれ流通し、内側配管と外側配管との間には水分を含まない常温のパージガスが流通している。このパージガスによって、リンス液供給管と処理液供給管の結露を防止することができる。
【0066】
以上の実施の形態の現像液ノズル50には、種々の形状のノズルを用いることができ、例えば図10に示す現像液ノズル120を用いてもよい、また、かかる場合、現像液ノズル120は複合ノズル体42から別途独立して設けられてもよい。現像液ノズル120は、基板Gの一辺寸法と同じかそれよりも長い、X方向に沿った細長形状を有している。現像液ノズル120の下面には、長手方向に沿って一列に形成された複数の吐出口(図示せず)が形成され、各吐出口から一様に現像液を吐出できる。
【0067】
現像液ノズル120は、アーム121に支持されている。アーム121は、ノズル駆動部122により、Y方向に沿って延伸するレール123上を移動自在である。これにより、現像液ノズル120は、カップ31のY方向正方向側の外方に設置されたノズルバス124からカップ31のY方向負方向側まで移動できる。また、アーム121は、ノズル駆動部122によって昇降自在であり、現像液ノズル120の高さを調整できる。
【0068】
ノズルバス124は、図6に示したノズルバス44と同様の構成を有している。すなわち、現像液ノズル120の先端部はノズルバス124に収容され、ノズルバス124の一対のパージガスノズル93、93はノズルバス124から露出した現像液ノズル120の露出部を覆うように水平方向に延伸している。かかる場合でも、一対のパージガスノズル93、93から供給されたパージガスによって、現像液ノズル120の露出部の結露を防止することができる。
【0069】
また、以上の実施の形態では、マスク用の基板Gの現像処理について説明したが、本発明は、基板が例えば半導体ウェハやFPD(フラットパネルディスプレイ)の場合にも適用できる。また、近年、基板により微細なパターンを形成するため、基板にフォトリソグラフィー処理を行う代わりに、いわゆるインプリントと呼ばれる方法を用いることが提案されている。このインプリトという方法は、表面に微細なパターンを有するテンプレートを基板上に形成したレジスト表面に圧着させ、その後剥離し、当該レジスト表面に直接パターンの転写を行うものである。本発明は、このようなテンプレートに現像処理を行う場合にも適用できる。さらに、このテンプレートは例えばホルダに保持されて本発明の現像処理が行われてもよい。
【0070】
また、以上の実施の形態では、有機系の現像液と有機系のリンス液を用いて基板Gを現像処理する場合について説明したが、本発明は、アルカリ性の現像液と純水のリンス液を用いて基板を現像処理する場合にも適用できる。
【0071】
また、以上の実施の形態では、基板を処理する処理液として、現像液を用いて基板Gを現像処理する場合について説明したが、本発明は、現像液以外の処理液を用いて基板を処理する場合にも適用できる。その場合、たとえば、SC1(NHOH/H/HO)、SC2(HCl/H/HO)、フッ酸、オゾン水、炭酸水、IPA(イソプロピルアルコール)などの処理液を用いて基板を処理することができ、たとえば基板に対する洗浄、エッチング、酸化膜形成の処理等にも適用可能である。この場合、たとえば、前記処理液を供給するノズルから常温より低い所定の温度にした前記処理液を供給する際、結露によってノズルに付着した水滴が基板上に落ち、その結果、落ちた水滴が基板上でウォーターマークとなってパーティクルの原因となることを防止できる。さらにまた結露によって生じた水滴が基板上の処理液と混合して、濃度変化を起こして所期の処理が得られないといった事態も防止することができる。
【0072】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、常温より低い所定の温度の処理液を用いて基板を処理する際に有用である。
【符号の説明】
【0074】
1 現像処理装置
10 処理容器
20 保持部材
35 バックリンスノズル
42 複合ノズル体
44 ノズルバス
50 現像液ノズル
51 リンス液ノズル
52 処理液ノズル
61 現像液供給管
62 内側配管
63 外側配管
72 液供給管
73 第1の内側配管
74 第2の内側配管
75 外側配管
80 支持部材
81 温度センサ
83 通気部材
90 バス本体
91 収容部
92 シール部材
93 パージガスノズル
110 他のリンス液ノズル
120 現像液ノズル
100 制御部
G 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
常温より低い所定の温度の処理液を用いて基板を処理する処理装置であって、
基板を保持する保持部材と、
基板上に前記処理液を供給する処理液ノズルと、
前記保持部材上方から退避した前記処理液ノズルの先端部を収容して、当該処理液ノズルを待機させるノズルバスと、
前記ノズルバスで待機中の前記処理液ノズルを挟んで設けられ、当該処理液ノズルの前記ノズルバスから露出した露出部における水平方向の長さより長く延伸し、前記露出部に対して水分を含まないパージガスを供給する一対のパージガスノズルと、を有することを特徴とする、処理装置。
【請求項2】
前記処理液ノズルには、前記処理液を供給し且つ2重管構造を有する処理液供給管が接続され、
前記処理液供給管において、内側の配管内には前記処理液が流通し、前記内側の配管と外側の配管との間には水分を含まないパージガスが流通していることを特徴とする、請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記ノズルバスの上端には、前記処理液ノズルと当接して前記ノズルバスの内部を密閉するシール部材が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の処理装置。
【請求項4】
基板上に前記所定の温度以下のリンス液を供給するリンス液ノズルを有し、
前記処理液ノズル及び前記リンス液ノズルは、一の支持部材に支持されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の処理装置。
【請求項5】
前記リンス液ノズルには、前記リンス液を供給し且つ2重管構造を有するリンス液供給管が接続され、
前記リンス液供給管において、内側の配管内にはリンス液が流通し、前記内側の配管と外側の配管との間には水分を含まないパージガスが流通していることを特徴とする、請求項4に記載の処理装置。
【請求項6】
前記基板上のリンス液の表面張力を低下させ且つ前記所定の温度の他の処理液を基板上に供給する他の処理液ノズルを有し、
前記処理液ノズル、前記リンス液ノズル及び前記他の処理液ノズルは、一の支持部材に支持されていることを特徴とする、請求項4又は5に記載の処理装置。
【請求項7】
前記他の処理液ノズルには、前記他の処理液を供給し且つ2重管構造の他の処理液供給管が接続され、
前記他の処理液供給管において、内側の配管内には他の処理液が流通し、前記内側の配管と外側の配管との間には水分を含まないパージガスが流通していることを特徴とする、請求項6に記載の処理装置。
【請求項8】
前記処理液ノズルには、前記処理液の温度を測定する温度センサが設けられていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の処理装置。
【請求項9】
前記所定の温度は1℃〜10℃であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の処理装置。
【請求項10】
前記処理液は、現像液であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の処理装置。
【請求項11】
常温より低い所定の温度の処理液を用いて基板を処理する方法であって、
保持部材に保持された基板上に処理液ノズルから前記処理液を供給して、基板を処理する処理工程と、
その後、前記処理液ノズルを前記保持部材上方からノズルバスに移動させ、当該ノズルバス内に前記処理液ノズルの先端部を収容して当該処理液ノズルを待機させる待機工程と、を有し、
前記待機工程において、
前記ノズルバスで待機中の前記処理液ノズルを挟んで設けられ、当該処理液ノズルの前記ノズルバスから露出した露出部における水平方向の長さより長く延伸する一対のパージガスノズルから、前記露出部に対して、水分を含まないパージガスを供給することを特徴とする、処理方法。
【請求項12】
前記処理液ノズルには、前記処理液を供給し且つ2重管構造を有する処理液供給管が接続され、
前記処理工程及び前記待機工程において、前記処理液供給管の内側の配管内に処理液を流し、前記内側の配管と外側の配管との間に水分を含まないパージガスを流すことを特徴とする、請求項11に記載の処理方法。
【請求項13】
前記所定の温度は1℃〜10℃であることを特徴とする、請求項11又は12に記載の処理方法。
【請求項14】
前記処理液は、現像液であることを特徴とする、請求項11〜13のいずれかに記載の処理方法。
【請求項15】
請求項11〜14のいずかに記載の処理方法を処理装置によって実行させるために、当該処理装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−171708(P2011−171708A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269484(P2010−269484)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】