説明

利得を自動的に設定する位相ロックループ

【課題】利得を自動的に設定する位相ロックループPLLを提供する。
【解決手段】PLL99は、第1の周波数SRと第2の周波数SNの差を表す第1の信号Aを供給する周波数弁別器130を備える。またPLL99は、周波数弁別器130に結合され、第1の信号Aを受信し、第1の信号Aからの情報に基づいて第2の信号Bを供給する比較器135を備えている。第2の信号Bは設定する位相ロックループに対する利得設定を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位相ロックループに関する。特に、本発明は利得を自動的に設定する位相ロックループに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話と他の通信用無線通信機は、一般に一つの周波数−合成器を共有する送信回路と受信回路を個別に備える。周波数−合成器は、無線通信機の送信回路と受信回路の両方のために局部発振器として機能する。これらの周波数−合成器は、一般的に特定の周波数で発振するよう制御されることができる位相ロックループ(PLL)を備える。電話機が信号を受信している時、PLLは受信周波数で発振するよう制御され、電話機が送信している時、PLLは送信周波数で発振するよう制御されるであろう。
【0003】
多くの現代の携帯電話は、様々な操作者により所持され種々の通信規格の基で動作される複数の異なるセルラシステムで動作するよう設計されている。これは、通常、電話機の受信器は広範囲に異なる周波数で信号を受信することができ、それらの周波数間で瞬時に切り換えができなければならない。送信器もまた同じである。
【0004】
受信器(または送信器)は一周波数から他の周波数に変化する時、局部発振器がある周波数にロックされない期間がある。この期間では通信は不可能であり、携帯電話は、空中通信が再開できるまで局部発振器がある周波数にロックするのを待たなければならない。
【0005】
局部発振器が長時間ある周波数にロックされないままであると、電話機の動作は中断される可能性がある。少なくともこれはユーザーの感じるサービスの質に劣化をもたらす。最悪の場合には、それは通信の終了の結果になる可能性がある。それゆえ、発振器がロックされないままでいる時間を最小にすることが望ましい。その時間を最小にする一つの方法は、異なる周波数間で変化するのにPLLに要する時間を減らすことである。
【0006】
PLLの全利得は、PLLが一つの動作周波数から他の動作周波数へ変化することができる速さに影響を及ぼす要因である。高利得を有するPLLは、低利得を有するPLLよりも周波数間で迅速に変化するであろう。低利得を有するPLLは、所望の周波数に一度ロックされるとより安定する。しかしながら、大きな周波数変化のために低利得のPLLを用いると、サイクルスキップとして知られる状態が起こりうる。サイクルスキップは、位相誤差が大きくなり360度を超えたときに起こる。位相誤差が360度を超えた時点で、急な移行がある。PLLがこの急な移行に出くわすと、PLLに要する時間を大幅に長くし、360度未満の誤差に戻し新たな周波数にロックする。より高い利得のPLLは、一般にサイクルスキップを起こすことなくより大きな周波数変化を許容するであろう。
【0007】
PLLにおける高利得と低利得の両方の利点の効果を得るために、現在のシステムは利得が選択可能なPLLを利用する傾向がある。市販のPLLは、一般に位相検出器に対してプログラム可能な利得値の選択を提供する。位相検出器の利得を調整することにより、PLLの全利得を調整できる。PLLがある周波数にロックされる場合、低利得が選択され、一周波数から他の周波数への変化の間、高利得が選択される。
【0008】
様々な位相検出器利得を用いる現在の技術は、各利得変化に対して位相検出器をプログラミングすることを含む。例えば、PLLは最初の、すなわち第1の周波数にプログラムされる。この第1の周波数にロックされる間、位相検出器は低利得である。周波数の変化が始まると、PLLは第2の周波数にプログラムされ、位相検出器は高利得に同時にプログラムされる。PLLが第2の周波数に近づくと、位相検出器は低利得に再プログラムされる。あるいは、位相検出器は第2の周波数への近さよりもむしろ高利得での時間に基づき利得を減らすよう再プログラムすることができる。
【0009】
PLLの再プログラミングを繰り返すと、現在の技術では貴重なプロセッサの時間を消費する。
【発明の概要】
【0010】
本発明の一観点によれば、利得を自動的に設定する位相ロックループPLLが提供される。PLLは、第1の周波数と第2の周波数の差を表す第1の信号を供給する周波数弁別器を備える。またPLLは、周波数弁別器に結合され、第1の信号を受信し、第1の信号からの情報に基づいて第2の信号を供給する比較器を備えている。第2の信号は設定する位相ロックループに対する利得設定を表す。
【0011】
本発明の他の観点によれば、PLLが位相検出器を含む位相ロックループPLL内で自動的に利得を設定する方法が提供される。この方法は、第1の周波数から第2の周波数へのPLLの動作における周波数変化を開始することと、周波数変化の始めに位相検出器の利得を増加することと、周波数変化の間にPLLの動作の所定の特性に基づいて位相検出器の利得を減少することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、利得を別個に設定する位相ロックループのブロック図である。
【図2】図2は、ウィンドウ比較器に対する入力信号Aと出力信号Bの関数関係の図による表現である。
【図3】図3は、図1の位相ロックループの周波数弁別器の実施である。
【図4】図4は、周波数弁別器とウィンドウ比較器の代替実施である。
【図5】図5は、周波数変化の間のPLLに対する高利得の継続時間を決定するために用いられる時間値情報を含むルックアップテーブルの実施のブロック図である。
【詳細な説明】
【0013】
本発明の上述したあるいは以下の特徴は、添付の特許請求の範囲において詳細に説明され、その効果とともに、添付の図面に関して与えられる以下の本発明の典型的な実施形態の詳細な説明を考慮することで、より明らかになる。
【0014】
ここで添付図面の図1を見ると、位相ロックループ(本明細書では、以降PLLと称す)99が示されおり、ここでは高利得と低利得が自動的に設定される。すなわち、PLLの利得は携帯電話システムのプロセッサのような外部コントローラによる介入なしに設定される。説明を簡単にするために、低利得と高利得の2つの利得設定を述べる。当業者は、複数の利得設定を用いることができることを理解するであろう。
【0015】
電圧制御発振器(本明細書では、以降VCOと称す)110は、分周比Nが設定できるプログラマブルカウンタ115を駆動し、カウンタ115の出力として信号SNが供給される。基準発振器125は、分周比Rが設定できるプログラマブルカウンタ120を駆動し、カウンタ120の出力として信号SRが供給される。周波数弁別器130は、信号SNと信号SRを受信して用い、信号Aをウィンドウ比較器135に供給する。信号Aは、信号SNと信号SRの2つの入力信号の差を表す。ウィンドウ比較器135は、信号Aを受信し、そこに関数を加え、これにより信号Bが生成され位相検出器100に供給される。位相検出器100は、信号SNと信号SRを受信し、ループフィルタ105を介してVCO110にフィードバックする。また、位相検出器100は信号Bを受信し、信号Bを用いて適切な位相検出器の利得設定を決定する。
【0016】
図2または添付の図面において、信号Aに対する信号Bの関数のグラフ表示を示す。この例では、(信号Aで表される)信号SNと信号SRとの差がゼロに近い場合、信号BはLOWである。(信号Aで表される)差が予め設定されたレベル(正または負)を超える場合、信号BはHIGHである。位相検出器100は、HIGHまたはLOWの信号を用い、それぞれ利得をHIGHまたはLOWに設定する。このようにして、少ない周波数変化に対して位相検出器100の利得は低く設定されたままであり、より大きな周波数変化に対してだけHIGHに切り換えられる。
【0017】
当業者は、低利得と高利得の間の移行は、図2に図示されるような二乗関数である必要はないことを理解するであろう。複数の異なる利得を用いたより円滑な移行は、設計条件を指示するときに用いることができる。
【0018】
ループ利得は、位相検出器100の利得を調整することにより設定される。ループ利得が他の方法で調整できることも理解されるであろう。例えば、VCO110またはループフィルタ105の利得を調整することも、全位相ロックループ利得を調整するのに用いることができる。
【0019】
ここで図3を見ると、周波数弁別器130の実施がより詳しく示されている。第1の単安定320は、カウンタ115からの信号SNを受信するよう結合された入力と第1のローパスフィルタ310に結合する出力とを有する。第2の単安定340は、カウンタ120からの信号SRを受信するよう結合された入力と第2のローパスフィルタ330に結合する出力とを有する。第1及び第2のローパスフィルタ310及び330は、信号をウィンドウ比較器135に供給するよう結合された出力を有する差動増幅器300に結合する出力を有する(図1参照)。
【0020】
単安定(320,340)とローパスフィルタ(310,330)の各組み合わせは、単安定入力での信号の周波数に直線的に比例するDCレベルを有する信号を供給する。差動増幅器300はローパスフィルタ(320,330)から信号を受信し、2つの信号を比較し、信号SNと信号SRの周波数の差に比例する信号Aをウィンドウ比較器135に供給する。
【0021】
周波数弁別器130の別の実施が図4により詳しく示されている。デジタル加減算器430が信号SNと信号SRを受信する。加減算器430の出力は、信号SNからの各パルスが出力を1増やし、信号SRからの各パルスが出力を1減らすよう作用する。したがって、信号SNと信号SRの周波数が等しい場合(すなわち、周波数の差がゼロ)、加減算器の出力はある値で安定する。実際には、安定化した値をゼロに等しくさせるためにリセット機能を用いることができる。
【0022】
加減算器430からの出力は、デジタル/アナログ変換器DAC420に供給される。DAC420の出力は、ローパスフィルタ(不図示)を介して微分器410に供給され、それを用いて微分器410は出力をウィンドウ比較器135に供給する。微分器410の出力は、信号SNと信号SRの周波数の差に直線的に比例する。
【0023】
ウィンドウ比較器135に供給されるような微分器410の出力をより厳密に見ると、ウィンドウ比較器135の動作は微分器410からの信号の電圧に依存する。微分器410からの信号がゼロに対する予め設定された閾値を上回るかゼロに対する予め設定された閾値を下回ると、ウィンドウ比較器135の出力はHIGHである。微分器410からの信号が予め設定された値よりも小さいと、ウィンドウ比較器135の出力はLOWである。ウィンドウ比較器135の出力は位相検出器100により受信され、ウィンドウ比較器の信号がHIGHかLOWかに応じて、それぞれ位相検出器100の利得をHIGHまたはLOWの値に設定させる。図4に示した回路では、閾値は抵抗器R1、R2及びR3の値により決定される。
【0024】
さらに図4に示すのは例1及び例2であり、これらは微分器410により出力される信号Aと微分器410への入力との関係のグラフ表示である。例1及び2において、のこぎり歯の傾きが時間とともに小さくなると、周波数の差が減る。(a)上方または(b)下方の領域において、ウィンドウ比較器135は信号BをHIGHに設定する。ゼロ周波数誤差ラインあたりの(a)及び(b)で囲まれた領域において、ウィンドウ比較器135は信号BをLOWに設定する。位相検出器100は、信号BがLOWであるかHIGHであるかに基づいて、それぞれ位相検出器の利得をLOWまたはHIGHに設定することで応答する。
【0025】
周波数変化の完了近くで低利得を選択する別の実施は、周波数誤差の符号が変わった時に低利得を選択することである。これは、周波数誤差(例1または例2で表される所望の周波数と現在の周波数との差)値が周波数誤差等量ゼロラインと交差するときに起こるであろう。ゼロ誤差ラインを交差するまで、PLLは高い利得を維持するであろう。
【0026】
他の別の実施は、周波数誤差の変化の速さに基づいて選択されるべき低利得のためのものである。所望の周波数が近づくと、位相検出器100が変化している変化の速さは、所望の周波数に近いことに関連して遅くなっているであろう。所定の変化の速さに達すると、低利得は位相検出器に信号で伝えられる。位相検出器は、低利得を選択することで応答する。
【0027】
図5を見ると、周波数変化の間に用いるためのPLLに対する高利得の設定の継続時間を決定するためにルックアップテーブル(LUT)540が用いられるPLLのブロック図が示されている。LUTに格納される値は、PLLが高利得を維持する時間値である。周波数変化に対して高利得が設定されると、PLLは高利得での時間に基づいて自動的に低利得に戻る。
【0028】
プログラミングインタフェース500はLUT540を初期化する。LUTが読み出し専用メモリ(ROM)に基づいていると、この動作は適用できない。また、プログラミングインタフェース500はレジスタ520及び530をプログラムするのに用いられる。
【0029】
LUTアドレス生成ユニット510は、コンフィギュレーション・レジスタ520に格納されたPLLの現在のアクティブ・コンフィギュレーションを、シフトレジスタ530に格納された新しいコンフィギュレーションと比較し、アドレスをLUT540に出力する。このアドレスでLUT540にあるのは、周波数変化の間にPLLが高利得を加える時間の長さを表す時間値である。LUT540からの時間値は、位相検出器制御550に供給される。
【0030】
位相検出器制御550は、PLLに、位相検出器100に対して高利得を選択する指示とともに、周波数変化の間にPLLが高利得を加える時間値を供給する。
【0031】
このように、システムプロセッサは初めにPLLを周波数変化に対して高利得にプログラムするのに用いられるが、PLLが所望の周波数に近づくとき、プロセッサは後続の利得の減少に対して用いられない。適当な時間が過ぎると、PLLは自動的に低利得に戻る。
【0032】
ルックアップテーブル(LUT)は、チップスペースの点で高価になる傾向があり、そのため可能であれば小さなLUTを用いることが望ましい。しかしながら、システム要求は大きなLUTの使用を指示することが多い。
【0033】
例えば、無線通信において、主要なGSM(Global System for Communication)は124の離散的無線周波数チャネルを有する。ダイレクトマッピングをいずれかのチャネルからいずれかの他のチャネルに供給するLUTは、124×124要素の行列になるであろう。このサイズのLUT行列のためのデータを保持するためのメモリ要求とハードウェア要求は大きい。
【0034】
図5のPLLのためのLUTのサイズを削減するために、入力は集められ、複数のチャネル変化を扱うことになる単一の入力を生成するために平均化される。
【0035】
GSMにおいて、LUTサイズは4つの要素のセットを集めてそれらを平均化することにより、31×31要素の行列に削減される。極めて少ない数の要素のため、削減された行列の要素を記憶するのに極めて小さいメモリが必要となる。各入力は、周波数変化に対して維持するためのPLLに対する高利得での期間を表す。各高利得期間の値は、4つのGSMチャネルに当てはまる。行列要素の平均化は、ある程度の精度と性能を犠牲にするが、メモリサイズの観点からはより扱いやすい。
【0036】
動作中、124の利用可能なGSMチャネルのうちの1つである開始チャネル(Cs)が、その開始チャネルグループ(Gs)を特定するために4で割られる。開始チャネルグループは、削減された31×31要素の行列の要素の1つを表す。また、目的チャネル(Cd)は、その目的チャネルグループ(Gd)を特定するために4で割られる。このように、PLLは開始チャネルCsから目的チャネルCdに変化するとき、LUT要素(Gs、Gd)に記憶された高利得の期間を用いる。
【0037】
表現形式において、
Gs=4で割られたCs
Gd=4で割られたCd
高利得期間=LUT(Gs、Gd)
である。
【0038】
実施のより具体的な例は、PLLがチャネル120からチャネル45への移行する要求を有していることである。開始チャネルグループは、Gs=120/4=30である。したがって、開始チャネルCs=120は、削減された行列の開始チャネルグループ30の一部分である。目的チャネルグループは、Gd=45/4=11.25である。この状況で、全ての端数が最も近い整数に切り上げられ、これにより目的チャネルCd=45は、目的チャネルグループ12の一部分である。
【0039】
CsからCdに移るのに必要とされる高利得の期間がCdからCsに移るときと同じ場合に、LUTのサイズがさらに削減される。動作中、1セットの値だけが用いられる。行列の要素のコピーはメモリに記憶される必要はない。
【0040】
さらなるハードウェアサイズの削減は、LUTが読み出し専用メモリ(ROM)に基づくことを示唆するであろう。これは、ランダムアクセスメモリ(RAM)と比較してより少ないハードウェアを必要とする。しかしながら、大幅な回路の変更は、変更がある度にROMの内容を再構成する追加要求を課す。
【0041】
LUTの性能を最大にするために、LUTに関連する回路は十分に特徴づけられるべきである。回路を十分に特徴づけるために、回路は回路の実際の動作特性に応じて作られ評価される。動作特性は、ハードウェアと、回路を作るのに用いられる工法に特有である。回路の実際の動作特性は、LUTの要素に対する正確な情報を展開するのに用いられる。しかしながら、大幅な回路の変更は、LUTの要素に対する情報の再評価を必要とするであろう。
【0042】
当業者には、PLL利得を設定するためにLUTを用いるという取り組みは、PLL利得の設定を伴うプロセッサの関与を削減することが、メモリまたはハードウェアのサイズの要求に関して優先度が高い用途によく適していることが分かるであろう。
【0043】
したがって、好ましい実施形態を参照して本発明を述べてきたことにより、問題の実施形態は典型的であるだけであり、当業者に生じるような変形や変更は、添付の特許請求の範囲とその均等に示された本発明の趣旨と範囲を逸脱することなく行うことができることは、よく理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利得を自動的に設定する位相ロックループPLLであり、前記PLLは、
第1の周波数と第2の周波数の差を表す第1の信号を供給する周波数弁別器と、
前記周波数弁別器に結合された比較器であり、
前記第1の信号を受信し、
前記第1の信号からの情報に基づいて第2の信号を供給し、前記第2の信号は設定する位相ロックループに対する利得設定を表す比較器と、
を備える位相ロックループ。
【請求項2】
前記周波数弁別器は、
第1のローパスフィルタに結合された第1の単安定であり、前記第1の単安定と第1のフィルタは、共に前記第1の周波数を受信し第1の出力を供給する第1の単安定と、
第2のローパスフィルタに結合された第2の単安定であり、前記第2の単安定と第2のフィルタは、共に前記第2の周波数を受信し第2の出力を供給する第2の単安定と、
前記第1及び第2の単安定とフィルタの組み合わせに結合された差動増幅器であり、
前記第1の出力と前記第2の出力を受信し、
前記第1の出力を前記第2の出力と比較し、
前記第1の出力と前記第2の出力の差を表す前記第1の信号を前記比較器に供給する差動増幅器と、
を備える請求項1に記載のPLL。
【請求項3】
前記周波数弁別器は、
前記第1の周波数と前記第2の周波数を受信し、デジタル信号を供給する加減算器と、
前記加減算器に結合され、前記デジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器と、
前記デジタル/アナログ変換器に結合され、前記アナログ信号を受信し、前記第1の周波数と前記第2の周波数の差を表す前記第1の信号を前記比較器に供給する微分器と、
を備えた請求項1に記載のPLL。
【請求項4】
複数の利得で動作可能であり、前記第2の信号を受信し、前記第2の信号に基づいて位相検出器利得を設定する位相検出器を備えた請求項1に記載のPLL。
【請求項5】
実質的に図1及び図3の図面を参照して以下に述べたように自動的に利得を設定する位相ロックループ。
【請求項6】
実質的に図1及び図4の図面を参照して以下に述べたように自動的に利得を設定する位相ロックループ。
【請求項7】
実質的に図5の図面を参照して以下に述べたように自動的に利得を設定する位相ロックループ。
【請求項8】
PLLが位相検出器を含む位相ロックループPLL内で自動的に利得を設定する方法であり、
第1の周波数から第2の周波数への前記PLLの動作における周波数変化を開始することと、
前記周波数変化の始めに前記位相検出器の利得を増加することと、
前記周波数変化の間に前記PLLの動作の所定の特性に基づいて前記位相検出器の利得を減少することと、
を含む方法。
【請求項9】
前記利得は、増加した利得における継続時間に基づいて減少される請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ルックアップテーブルを用いて継続時間値を記憶し検索することをさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記利得は、前記第1の周波数と前記第2の周波数の差に基づいて減少される請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記利得は、前記周波数の差がゼロのときに低減される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記利得は、前記第1の周波数と前記第2の周波数との間の変化の速さに基づいて低減される請求項8に記載の方法。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれかに記載の方法を行う回路。
【請求項15】
請求項1乃至7のいずれかに記載のPLL及び/または請求項14に記載の回路を備える電話機。
【請求項16】
GSM規格に準拠して動作可能な請求項15に記載の電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−41300(P2011−41300A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−209460(P2010−209460)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【分割の表示】特願2006−544126(P2006−544126)の分割
【原出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】