説明

動力伝達装置

【課題】オイルポンプの漏れ油を用いてギヤシャフトの軸受を潤滑すると共に、ギヤシャフトのブリーザ室から通気管を介して作動油が外部に排出されるのを抑制する。
【解決手段】動力伝達装置20は、ブリーザ室52aを有すると共にカウンタドリブンギヤ53が取り付けられるカウンタシャフト52と、ブリーザ室52aの開口側でカウンタシャフト52を支持する軸受56aと、ブリーザ室52aおよびケース21の外部と連通する通気管60と、ケース21の内部に開口する流出口21bからオイルポンプ30の漏れ油を流出させる第2漏れ油通路21aと、流出口21bからの漏れ油を受容する受容部材80と、漏れ油を受容部材80から軸受56aに導くガイド通路21gと、ギヤ53により掻き上げられる掻き上げ油の受容部材80への流入を抑制する飛散抑制壁部21xおよび流入遮断壁部21yとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース内に収容される変速装置と、作動油を吸引して吐出するオイルポンプとを含む動力伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の動力伝達装置として、ポンプハウジングと、トルクコンバータを収容する第1収容室と変速機の遊星歯車列を収容する第2収容室とを画成するポンプカバーとの間に配置され、作動油をトルクコンバータや変速機に供給するオイルポンプを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この動力伝達装置では、ポンプハウジングに潤滑油路が形成されると共に、ポンプカバーの潤滑油路に整合する位置にカバーを貫通する潤滑油供給口が形成されており、潤滑油供給口の周辺には、当該潤滑油供給口と遊星歯車列の回転要素を選択的に固定するブレーキのクラッチプレート側とを連通する連通溝が形成されている。これにより、この動力伝達装置では、オイルポンプが作動油を吐出するに際してポンプハウジング周辺の隙間から漏出する漏れ油が潤滑油路に流れ込み、潤滑油路や潤滑油供給口、連通溝を介してクラッチプレートに潤滑油として供給される。
【0003】
また、この種の動力伝達装置として、変速機を収容するケース内の温度に応じた作動油の体積変動に起因するケース内外の圧力差を無くすために、変速装置の出力軸から動力を差動機構に伝達するためのカウンタシャフトの中空部をブリーザ室として利用すると共に、当該ブリーザ室で開口する通気路(通気管)を有するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。この動力伝達装置では、カウンタシャフトの回転に伴って発生する遠心力による気液分離作用によってブリーザ室の外周側へと作動油を排除することで、ケース内の油面レベルの上昇に拘わらずブリーザ室内に開口する通気路へのオイルの吸い込みを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−85409号公報
【特許文献2】特開2003−161362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献2に記載されたようなブリーザ室を有するギヤシャフトを支持する軸受の潤滑媒体としてオイルポンプの漏れ油を利用すれば、漏れ油自体がもつ圧力により当該軸受に充分な量の漏れ油を供給して潤滑に供することができるであろう。しかしながら、オイルポンプと軸受とを結ぶ油路の構成によっては、周囲環境温度の影響や空気の混入等により作動油の粘度が高まると、油路が漏れ油により閉塞してしまって軸受に漏れ油を良好に供給し得なくなるおそれがある。また、このように油路が漏れ油により閉塞してしまうと、漏れ油の行き場がなくなってオイルポンプのシールに作用する油圧が高まり、シール性能が損なわれてしまうおそれもある。一方、ギヤシャフトにブリーザ室が形成されている場合、当該ギヤシャフトを支持する軸受への供給油量が過剰になると、作動油がギヤシャフトのブリーザ室内に流入すると共にブリーザ室に流入した作動油が通気管を介してケース外に排出されてしまうおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の動力伝達装置は、オイルポンプの漏れ油を用いてギヤシャフトを支持する軸受を良好に潤滑すると共に、ギヤシャフトに形成されたブリーザ室から通気管を介して作動油が外部に排出されるのを抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の動力伝達装置は、上記主目的を達成するために以下の手段を採っている。
【0008】
本発明の動力伝達装置は、
ケース内に収容される変速装置と、作動油を吸引して吐出するオイルポンプとを含む動力伝達装置において、
前記変速装置から動力が伝達されるギヤと、
少なくとも軸方向における一端側が開放されたブリーザ室を有すると共に前記ギヤが取り付けられるギヤシャフトと、
前記ブリーザ室の前記一端側で前記ギヤシャフトを前記ケースに対して回転自在に支持する軸受と、
前記ブリーザ室の前記開口および前記ケースの外部と連通する通気管と、
前記ケースに形成されると共に該ケースの内部に開口する流出口を有し、前記オイルポンプの漏れ油を前記流出口から流出させる漏れ油通路と、
前記漏れ油通路の前記流出口から流出する漏れ油を受容する受容部材と、
前記受容部材により受容された漏れ油を前記軸受へと導くガイド通路と、
前記ギヤの回転に伴って掻き上げられる掻き上げ油の前記受容部材への流入を抑制する流入抑制部と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
この動力伝達装置では、ブリーザ室を有するギヤシャフトを支持する軸受に対してオイルポンプの漏れ油が潤滑油として供給される。すなわち、オイルポンプの漏れ油は、ケースに形成された漏れ油通路を通って流出口から当該ケースの内部に流出し、受容部材により一旦受容される。そして、受容部材により受容された漏れ油は、ガイド通路を介して軸受へと供給される。このように、オイルポンプの漏れ油を軸受へと導く漏れ油通路の流出口をケースの内部に開口(大気開放)させることで、周囲環境温度の影響や空気の混入等に起因して作動油(漏れ油)の粘度が高まったとしても漏れ油通路が漏れ油により閉塞するのを抑制し、流出口から受容部材やガイド通路を介して軸受側に漏れ油を充分に供給すると共にオイルポンプのシール性能が損なわれてしまうのを抑制することが可能となる。ただし、漏れ油(作動油)の粘度が高い場合には、流出口からの漏れ油が受容部材に溜まりがちとなる。そして、漏れ油が溜まった状態にある受容部材にギヤの回転に伴って掻き上げられる掻き上げ油が更に流入すると、ギヤシャフトを支持する軸受への供給油量が過剰になってしまい、作動油がギヤシャフトのブリーザ室内に流入すると共にブリーザ室に流入した作動油が通気管を介してケース外に排出されてしまうおそれがある。これを踏まえて、この動力伝達装置には、ギヤの回転に伴って掻き上げられる掻き上げ油の受容部材への流入を抑制する流入抑制部が備えられている。これにより、漏れ油が溜まった状態の受容部材に掻き上げ油が更に流入するのを抑制することができるので、ギヤシャフトを支持する軸受への供給油量が過剰にならないようにして、作動油がギヤシャフトのブリーザ室内に流入するのを抑制することができる。この結果、この動力伝達装置では、オイルポンプの漏れ油を用いてギヤシャフトを支持する軸受を良好に潤滑すると共に、ギヤシャフトに形成されたブリーザ室から通気管を介して作動油が外部に排出されるのを抑制することが可能となる。
【0010】
また、前記流入抑制部は、前記受容部材の近傍での掻き上げ油の飛散を抑制する飛散抑制部と、前記受容部材への掻き上げ油の流入を遮る流入遮断部とを含んでもよい。これにより、受容部材への掻き上げ油の流入をより良好に抑制することが可能となる。
【0011】
更に、前記流入抑制部は、前記ケースおよび前記受容部材の少なくとも何れか一方に形成された壁部であってもよい。これにより、流入抑制部を容易に構成することが可能となる。そして、流入抑制部が飛散抑制部と流入遮断部とを含むものである場合には、受容部材の近傍でギヤの周囲を囲む壁部を飛散抑制部としてケースまたは受容部材に設けると共に、受容部材の漏れ油を受ける開口部の少なくとも一部を覆う壁部を流入遮断部としてケースまたは受容部材に設けるとよい。
【0012】
また、前記動力伝達装置は、前記変速装置から動力が伝達されるカウンタドライブギヤと、該カウンタドライブギヤに噛合するカウンタドリブンギヤと、差動機構に取り付けられると共に前記カウンタドリブンギヤからの動力が伝達されるデファレンシャルリングギヤとを備えてもよく、前記ギヤは、前記カウンタドリブンギヤであってもよい。これにより、カウンタドリブンギヤは、動力伝達装置を搭載した車両がリバース走行する際に作動油を掻き上げるように回転することになるので、カウンタドリブンギヤによって作動油が受容部材側へと掻き上げられる頻度を少なくし、作動油の粘度が高まったときにギヤシャフトを支持する軸受への供給油量が過剰になる可能性をより低くすることができる。
【0013】
更に、前記カウンタドライブギヤおよび前記カウンタドリブンギヤは、はずば歯車であってもよく、前記カウンタドリブンギヤのねじれ方向は、前記ケースの内壁面に近づくにつれて前記カウンタドライブギヤから離間する方向であってもよい。これにより、カウンタドリブンギヤが作動油を掻き上げるように回転する際に、掻き上げ油をケース側かつカウンタドライブギヤから離間するように指向させ、掻き上げ油が受容部材に流入するのを抑制することが可能となる。
【0014】
また、前記受容部材は、前記カウンタドライブギヤと前記カウンタドリブンギヤとの噛合部の上方に位置するように前記ケースに固定されてもよい。このように、デッドスペースとなりがちなカウンタドライブギヤとカウンタドリブンギヤとの噛合部の上方のスペースに受容部材を配置すれば、受容部材の配置に伴う動力伝達装置の大型化を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例に係る動力伝達装置20を搭載した車両10の概略構成図である。
【図2】動力伝達装置20の要部を示す拡大斜視図である。
【図3】動力伝達装置20の要部を示す部分断面図である。
【図4】動力伝達装置20のカウンタドライブギヤ51およびカウンタドリブンギヤ53のねじれ方向を説明するための模式図である。
【図5】動力伝達装置20の要部を示す拡大断面図である。
【図6】受容部材80を示す平面図である。
【図7】動力伝達装置20の要部を示す拡大部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0017】
図1は、本発明の実施例に係る動力伝達装置20を搭載した車両10の概略構成図であり、図2は、動力伝達装置20の要部を示す拡大斜視図であり、図3は、動力伝達装置20の要部を示す部分断面図である。これらの図面に示すように、動力伝達装置20は、前輪駆動式の車両10に搭載されてエンジン12からの動力を車両10の左右の駆動輪DWに伝達するものであり、流体伝動装置(発進装置)22や、油圧発生源としてのオイルポンプ30、有段の自動変速機(変速装置)40、差動機構45を含むギヤ機構50、オイルポンプ30からの作動油(ATF)を調圧して流体伝動装置22や自動変速機40に供給する油圧制御装置70、油圧制御装置70等を制御する図示しない変速用電子制御ユニット、これらの要素を収容するトランスミッションケース21(図2および図3等参照)等を含む。
【0018】
流体伝動装置22は、ロックアップクラッチ付きの流体式トルクコンバータとして構成されており、フロントカバーを介して図示しないエンジン12のクランクシャフト14に接続されるポンプインペラ23や、タービンハブを介して自動変速機40の入力軸41に固定されるタービンランナ24、タービンランナ24からポンプインペラ23への作動油(ATF)の流れを整流するステータ25、図示しないダンパ機構を有するロックアップクラッチ26等を含む。
【0019】
オイルポンプ30は、エンジン12からの動力により駆動される、いわゆるギヤポンプとして構成されており、トランスミッションケース21に固定されるポンプボディ31およびポンプカバー32を含むポンプアッセンブリ33と、自動変速機40の入力軸41と同軸に延びる中空のハブ27を介してポンプインペラ23に接続される共にポンプボディ31内に回転自在に配置される外歯ギヤ34と、ポンプボディ31内に外歯ギヤ34に対して偏心するように配置されると共に外歯ギヤ34に噛合する内歯ギヤ35とを有する。オイルポンプ30は、外歯ギヤ34および内歯ギヤ35の回転により例えばポンプカバー32に形成された吸入油路、ストレーナ(図示省略)等を介して図示しないオイルパン(作動油貯留部)に貯留された作動油を吸引し、昇圧した作動油を図示しない吐出口から吐出し、例えばポンプカバー32に形成された吐出油路を介して油圧制御装置70に供給する。更に、オイルポンプ30は、ハブ27の外周とポンプボディ31との間を密封して作動油の漏出を抑制するオイルシール36を有している。
【0020】
また、ポンプボディ31には、図2および図3に示すように、オイルポンプ30の漏れ油すなわちオイルポンプ30が作動油を吐出する際に吐出口に流入しなかった作動油を潤滑冷却油として潤滑冷却対象に導くための第1漏れ油通路31aが形成されている。実施例において、第1漏れ油通路31aは、図示するように、ポンプボディ31の中心孔部付近から外周側に向けて(斜め上方)に延在する孔部として形成される。ここで、オイルポンプ30の漏れ油は、外歯ギヤ34および内歯ギヤ35により昇圧されたことによりある程度の圧力をもっていることから、ポンプボディ31に形成された図示しない油溝等を介して第1漏れ油通路31aの入口に流れ込み、それ自体の圧力により第1漏れ油通路31a内を上方に移動する。
【0021】
自動変速機40は、複数の遊星歯車機構や複数の摩擦係合要素(クラッチやブレーキ)を有し、複数の摩擦係合要素の係合状態を変更することにより入力軸41に伝達された動力を複数段に変速して入力軸41と同軸に延びる出力軸42に出力可能なものである。なお、自動変速機40の複数の摩擦係合要素には、油圧制御装置70から油圧が供給される。また、自動変速機40は、4段、6段あるいは8段といったように、いかなる変速段を有するものであってもよい。
【0022】
ギヤ機構50は、自動変速機40の出力軸42に取り付けられたカウンタドライブギヤ51と、出力軸42に平行に配置されたカウンタシャフト52の一端側に取り付けられると共にカウンタドライブギヤ51に噛合するカウンタドリブンギヤ53と、カウンタシャフト52の他端側に取り付けられたデファレンシャルピニオンギヤ(ファイナルドライブギヤ)54と、デファレンシャルピニオンギヤ54に噛合すると共に差動機構45のデファレンシャルケースの外周に取り付けられたデファレンシャルリングギヤ(ファイナルドリブンギヤ)55とを含む。また、差動機構45には、左右のシャフトを介して駆動輪DWが連結される。
【0023】
実施例では、カウンタドライブギヤ51、カウンタドリブンギヤ53、デファレンシャルピニオンギヤ54およびデファレンシャルリングギヤ55として、はすば歯車が採用される。そして、カウンタドライブギヤ51およびカウンタドリブンギヤ53のねじれ方向は、図4に示すように、カウンタドライブギヤ51のねじれ方向がトランスミッションケース21の内壁面に向けて右上がりとなり、カウンタドリブンギヤ53のねじれ方向がトランスミッションケース21の内壁面に向けて左上がりとなるように定められる。すなわち、カウンタドリブンギヤ53のねじれ方向は、トランスミッションケース21の内壁面に近づくにつれてカウンタドライブギヤ51から離間する方向となる。
【0024】
また、実施例の動力伝達装置20では、車両10が前進走行する際に、デファレンシャルリングギヤ55が図3における時計方向に回転すると共に、カウンタドリブンギヤ53が反時計方向に回転する。これに対して、車両10がリバース走行する際には、デファレンシャルリングギヤ55が図3において矢印で示すように反時計方向に回転すると共にカウンタドリブンギヤ53が同図において矢印で示すように時計方向に回転する。従って、車両10の前進走行時には、図3における時計方向に回転するデファレンシャルリングギヤ55によりトランスミッションケース21の底部に溜まった作動油が当該トランスミッションケース21の内周面に沿うように掻き上げられる。ただし、デファレンシャルリングギヤ55により掻き上げられた作動油の大半は、当該デファレンシャルリングギヤ55とは逆方向(図3における反時計方向)に回転するカウンタドリブンギヤ53によりトランスミッションケース21の底部へと掻き落とされる。これに対して、車両10のリバース走行時には、トランスミッションケース21の底部の作動油が図3における反時計方向に回転するデファレンシャルリングギヤ55により掻き上げられると共に、当該デファレンシャルリングギヤ55とは逆方向(図3における時計方向)に回転するカウンタドリブンギヤ53により更にトランスミッションケース21内の上部へと掻き上げられる。
【0025】
図5は、動力伝達装置20の要部を示す拡大断面図である。同図に示すように、カウンタシャフト52は、一対の軸受(スラストローラーベアリング)56a,56bを介してトランスミッションケース21に対して回転自在に支持される。また、カウンタシャフト52は中空に形成されており、当該カウンタシャフト52と同軸に延びる中心孔(貫通孔)を有する。実施例において、カウンタシャフト52の中心孔は、トランスミッションケース21内の温度に応じた作動油の体積変動に起因するケース内外の圧力差を、いわゆる息継ぎ作用により無くすためのブリーザ室52aとして利用される。なお、実施例において、カウンタシャフト52の中心孔すなわちブリーザ室52aの一端側(トランスミッションケース21側すなわち図中左端側)の開口は開放され、他端側(図中右端側)の開口はプラグ57により閉鎖される。
【0026】
カウンタシャフト52のブリーザ室52a(中心孔)の開放された開口(図中左端)には、トランスミッションケース21を貫通するように当該トランスミッションケース21に固定される通気管60の一端が差し込まれる。実施例において、通気管60は、樹脂等により略L字形に形成されると共に、それぞれ開口を有する内側端部61と外側端部62とを有する。図3に示すように、通気管60の内側端部61は、ブリーザ室52aの内径よりも小径に形成されており、カウンタシャフト52すなわちブリーザ室52aと同軸に延在するようにブリーザ室52aの開口に差し込まれる。また、通気管60の外側端部62は、一端が大気開放されると共にトランスミッションケース21の外面に固定されるホース63の他端に接続される。
【0027】
これにより、カウンタシャフト52のブリーザ室52aの内部は、図3からわかるように、通気管60の周囲を介してトランスミッションケース21の内部、すなわち自動変速機40やギヤ機構50等が配置される領域等と連通すると共に、通気管60およびホース63を介してトランスミッションケース21の外部すなわち大気と連通する。従って、トランスミッションケース21内の温度に応じた作動油の体積変動に起因してケース内外の圧力差が生じると、いわゆる息継ぎ作用によってブリーザ室52aを介してケース内外間で空気が流通することにより当該圧力差を低減することができる。
【0028】
そして、実施例では、カウンタシャフト52の一端をトランスミッションケース21に対して回転自在に支持する軸受56aに対して上述のオイルポンプ30の漏れ油が潤滑冷却油として供給される。このため、トランスミッションケース21の上部には、図5に示すように、カウンタシャフト52と概ね平行に延在すると共にオイルポンプ30のポンプボディ31に形成された第1漏れ油通路31aと連通するように第2漏れ油通路21aが形成されている。第2漏れ油通路21aは、カウンタドリブンギヤ53の近傍(上方)でトランスミッションケース21の内部に開口する流出口21bを有し、オイルポンプ30からの漏れ油を流出口21bからトランスミッションケース21の内部へと流出させる。なお、実施例では、図5に示すように、第1漏れ油通路31aと第2漏れ油通路21aとの接続部付近に、トランスミッションケース21とポンプボディ31との合わせ面を利用して大気開放孔21cが形成される。
【0029】
また、トランスミッションケース21の内壁面には、カウンタドライブギヤ51とカウンタドリブンギヤ53との噛合部の上方に位置するように、受容部材80が固定される。このように、デッドスペースとなりがちなカウンタドライブギヤ51とカウンタドリブンギヤ53との噛合部の上方のスペースに受容部材80を配置すれば、受容部材80の配置に伴う動力伝達装置20の大型化を抑制することが可能となる。受容部材80は、金属板をプレス成形することにより形成され、図6に示すように、トランスミッションケース21の内壁面にフィットするように形成された本体81と、流出口21bからの漏れ油を一時的に溜めることができるように本体81から膨出された受容部82と、本体81の端部に形成された締結部83とを有する。受容部材80は、受容部82が第2漏れ油通路21aの流出口21bの下方に位置するように締結部83に挿通されるボルトを介してトランスミッションケース21に締結(固定)される。
【0030】
更に、カウンタドリブンギヤ53の一方の側面と対向するトランスミッションケース21の内壁面には、図2、図3および図5に示すように、受容部材80の受容部82により受容された漏れ油を軸受56aへと導くガイド通路21gが形成されている。実施例において、ガイド通路21gは、受容部材80の受容部82と連通すると共に本体81の背後に位置するようにトランスミッションケース21の内壁面に形成された凹部である。なお、カウンタシャフト52の他端を回転自在に支持する軸受56bには、図示しない他の油路等を介して、潤滑冷却油としての作動油が別途供給される。加えて、トランスミッションケース21には、図2、図3および図7に示すように、受容部材80の受容部82よりもカウンタドリブンギヤ53側で当該カウンタドリブンギヤ53の外周を囲むように飛散抑制壁部21xが形成されると共に、流出口21bと受容部82との連通を許容しつつ受容部(開口部)82の上方を覆うように流入遮断壁部21yが形成される。
【0031】
次に、上述の動力伝達装置20においてカウンタシャフト52を支持する軸受56aを潤滑・冷却する手順について説明する。
【0032】
動力伝達装置20を搭載した車両10において、エンジン12からの動力によりオイルポンプ30が駆動されているときには、オイルポンプ30が作動油を吐出する際に吐出口に流入しなかった作動油、すなわち上述の漏れ油がそれ自体の圧力によりポンプボディ31の第1漏れ油通路31a内を上昇してトランスミッションケース21に形成された第2漏れ油通路21a内に流れ込む。更に、第2漏れ油通路21a内の漏れ油は、カウンタドライブギヤ51とカウンタドリブンギヤ53との噛合部の上方で開口する流出口21bからトランスミッションケース21の内部に流出し、受容部材80の受容部82により一旦受容される。そして、受容部材80の受容部82により受容された漏れ油は、トランスミッションケース21に形成されたガイド通路21gを介して軸受56aへと供給され、軸受56aのローラーとレースとの間の隙間や通気管60の内側端部61の外周付近を通過した漏れ油は、図示しないオイルパンへと流下する。
【0033】
ここで、周囲環境温度が低いときや、例えば車両10の坂路走行に際してストレーナの吸口がオイルパンの液面から一部露出したことによりオイルポンプ30により吸引・吐出される作動油(漏れ油を含む)に空気が混入したときには、作動油(漏れ油)の粘度が高まってしまう。そして、このように漏れ油の粘度が高まると、オイルポンプ30と軸受56aとを結ぶ油路の構成によっては、当該油路が漏れ油により閉塞してしまって軸受56aに漏れ油を良好に供給し得なくなるおそれがある。このため、実施例の動力伝達装置20では、オイルポンプ30の漏れ油を軸受56aへと導く第2漏れ油通路21aの流出口21bがトランスミッションケース21の内部に開口(大気開放)させられている。また、実施例の動力伝達装置20では、第1漏れ油通路31aと第2漏れ油通路21aとの接続部にも大気開放孔21cが形成されている。これにより、周囲環境温度の影響や作動油への空気の混入等に起因して作動油(漏れ油)の粘度が高まったとしても、第1漏れ油通路31aや第2漏れ油通路21aにおける漏れ油の流れを確保し、通路31a,21aが漏れ油により閉塞するのを良好に抑制することができる。従って、流出口21bから受容部材80の受容部82やガイド通路21gを介して潤滑冷却対象としての軸受56aに漏れ油を充分に供給して当該軸受56aを良好に潤滑・冷却することができる。また、第1および第2漏れ油通路31a,21aの閉塞によるオイルポンプ30内の油圧上昇に起因してオイルシール36が外れるといったトラブルによりオイルポンプ30のシール性能が損なわれてしまうのを抑制することが可能となる。
【0034】
一方、漏れ油(作動油)の粘度が高い場合には、流動性の低下により漏れ油がガイド通路21gを流下し難くなるので、流出口21bからの漏れ油が受容部材80の受容部82内に溜まりがちとなる。このように受容部材80の受容部82に漏れ油が溜まっている状態で車両10がリバース走行すると、上述のようにカウンタドリブンギヤ53によって掻き上げられる作動油(掻き上げ油)が更に受容部材80の受容部82に流入し、結果的にカウンタシャフト52を支持する軸受56aへの供給油量が過剰になるおそれがある。そして、軸受56aに過剰に作動油が供給されると、作動油がカウンタシャフト52のブリーザ室52a内に流入すると共にブリーザ室52aに流入した作動油が上述の息継ぎ作用により通気管60を介してトランスミッションケース21外に排出されてしまうおそれがある。
【0035】
これを踏まえて、実施例の動力伝達装置20では、カウンタドリブンギヤ53の回転に伴って掻き上げられる掻き上げ油の受容部材80の受容部82への流入を抑制するために、トランスミッションケース21に上述のような飛散抑制壁部21xと流入遮断壁部21yとが形成されている。すなわち、図7からわかるように、カウンタドリブンギヤ53によって掻き上げられる掻き上げ油の一部は、受容部材80付近に達する前に飛散抑制壁部21xと衝突してトランスミッションケース21の底部へと落下し(同図における点線参照)、これにより、受容部材80の近傍での掻き上げ油の飛散が抑制される。また、上述のように、カウンタドリブンギヤ53のねじれ方向は、トランスミッションケース21の内壁面に近づくにつれてカウンタドライブギヤ51から離間する方向である。従って、動力伝達装置20では、カウンタドリブンギヤ53が作動油を掻き上げるように回転する際に、掻き上げ油をトランスミッションケース21側かつカウンタドライブギヤ51から離間するように指向させ、掻き上げ油が受容部材80側に流入するのを抑制することもできる。そして、カウンタドリブンギヤ53によって掻き上げられて受容部材80の近傍まで掻き上げ油が達しても、掻き上げ油の受容部82に対する流入は、当該受容部82を覆うように配置された流入遮断壁部21yにより抑制される。
【0036】
従って、実施例の動力伝達装置20では、高粘度の漏れ油が溜まった状態の受容部材80に掻き上げ油が更に流入するの極めて良好に抑制することが可能となり、カウンタシャフト52を支持する軸受56aへの供給油量が過剰にならないようにして、作動油がカウンタシャフト52のブリーザ室52a内に流入するのを抑制することができる。この結果、動力伝達装置20では、オイルポンプ30の漏れ油を用いてカウンタシャフト52を支持する軸受56aを良好に潤滑・冷却すると共に、カウンタシャフト52に形成されたブリーザ室52aから通気管60を介して作動油が外部に排出されるのを抑制することが可能となる。
【0037】
以上説明したように、実施例の動力伝達装置20は、自動変速機40から動力が伝達されるカウンタドリブンギヤ53と、少なくとも軸方向における一端側が開放されたブリーザ室52aを有すると共にカウンタドリブンギヤ53が取り付けられるカウンタシャフト52と、ブリーザ室52aの一端側でカウンタシャフト52をトランスミッションケース21に対して回転自在に支持する軸受56aと、ブリーザ室52aの開口およびトランスミッションケース21の外部と連通する通気管60と、トランスミッションケース21に形成されると共にケース内部に開口する流出口21bからオイルポンプ30の漏れ油を流出させる第2漏れ油通路21aと、第2漏れ油通路21aの流出口21bから流出した漏れ油を受容する受容部82を有する受容部材80と、受容部材80により受容された漏れ油を軸受56aへと導くガイド通路21gと、カウンタドリブンギヤ53の回転に伴って掻き上げられる掻き上げ油の受容部82への流入を抑制する飛散抑制壁部21xおよび流入遮断壁部21yとを備える。
【0038】
これにより、動力伝達装置20では、周囲環境温度の影響や空気の混入等に起因して作動油(漏れ油)の粘度が高まったとしても第2漏れ油通路21aが漏れ油により閉塞するのを抑制し、軸受56a側に良好に漏れ油を供給すると共にオイルポンプ30のシール性能が損なわれてしまうのを抑制することが可能となる。また、漏れ油(作動油)の粘度が高いときに、漏れ油が溜まった状態の受容部82(受容部材80)に掻き上げ油が更に流入するのを抑制することができるので、カウンタシャフト52を支持する軸受56aへの供給油量が過剰にならないようにして、作動油がカウンタシャフト52のブリーザ室52a内に流入するのを抑制することができる。この結果、動力伝達装置20では、オイルポンプ30の漏れ油を用いてカウンタシャフト52を支持する軸受56aを良好に潤滑すると共に、カウンタシャフト52に形成されたブリーザ室52aから通気管60を介して作動油が外部に排出されるのを抑制することが可能となる。
【0039】
更に、トランスミッションケース21に対して、受容部材80の近傍での掻き上げ油の飛散を抑制する飛散抑制壁部21xと、受容部材80の受容部82への掻き上げ油の流入を遮る流入遮断壁部21yとを形成することで、受容部材80の受容部82への掻き上げ油の流入を容易かつより良好に抑制することが可能となる。ただし、飛散抑制壁部21xおよび流入遮断壁部21yの双方をトランスミッションケース21に形成する代わりに、飛散抑制壁部21xおよび流入遮断壁部21yの何れか一方または双方を受容部材80に形成してもよい。そして、飛散抑制壁部21xと、流入遮断壁部21yとの何れか一方を省略してもよい。
【0040】
また、実施例の動力伝達装置20を搭載した車両10において、カウンタドリブンギヤ53は、当該車両10がリバース走行する際に作動油を掻き上げるように回転する。従って、このようなカウンタドリブンギヤ53が取り付けられるカウンタシャフト52の軸受56aをオイルポンプ30の漏れ油による潤滑冷却対象とすれば、高粘度の漏れ油が溜まっている受容部材80の受容部82に対して、カウンタドリブンギヤ53によって作動油が更に受容部材80側へと掻き上げられる頻度を少なくすることができる。これにより、カウンタシャフト52を支持する軸受56aへの供給油量が過剰になる可能性をより低くすることができる。
【0041】
更に、上記実施例では、はすば歯車であるカウンタドリブンギヤ53のねじれ方向が、トランスミッションケース21の内壁面に近づくにつれてカウンタドライブギヤ51から離間する方向とされる。これにより、カウンタドリブンギヤ53が作動油を掻き上げるように回転する際に、掻き上げ油をトランスミッションケース21側かつカウンタドライブギヤ51から離間するように指向させることができるので、掻き上げ油が受容部材80の受容部82に流入するのを良好に抑制することが可能となる。また、上記実施例では、受容部材80がカウンタドライブギヤ51とカウンタドリブンギヤ53との噛合部の上方に位置するようにトランスミッションケース21に固定される。このように、デッドスペースとなりがちなカウンタドライブギヤ51とカウンタドリブンギヤ53との噛合部の上方のスペースに受容部材80を配置すれば、受容部材80の配置に伴う動力伝達装置20の大型化を抑制することが可能となる。
【0042】
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。すなわち、上記実施例では、トランスミッションケース21内に収容される自動変速機40と、作動油を吸引して吐出するオイルポンプ30とを含む動力伝達装置20が「動力伝達装置」に相当し、自動変速機40から動力が伝達されるカウンタドリブンギヤ53が「ギヤ」に相当し、軸方向における一端側が開放されたブリーザ室52aを有すると共にカウンタドリブンギヤ53が取り付けられるカウンタシャフト52が「ギヤシャフト」に相当し、ブリーザ室52aの一端側でカウンタシャフト52をトランスミッションケース21に対して回転自在に支持する軸受56aが「軸受」に相当し、ブリーザ室52aの開口およびトランスミッションケース21の外部と連通する通気管60が「通気管」に相当し、トランスミッションケース21に形成されると共に当該トランスミッションケース21の内部に開口する流出口21bからオイルポンプ30の漏れ油を流出させる第2漏れ油通路21aが「漏れ油通路」に相当し、第2漏れ油通路21aの流出口21bから流出する漏れ油を受容する受容部材80が「受容部材」に相当し、受容部材80により受容された漏れ油を軸受56aへと導くガイド通路21gが「ガイド通路」に相当し、カウンタドリブンギヤ53の回転に伴って掻き上げられる掻き上げ油の受容部材80への流入を抑制する飛散抑制壁部21xおよび流入遮断壁部21yが「流入抑制部」に相当する。ただし、実施例等の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載された発明の主要な要素との対応関係は、実施例等が課題を解決するための手段の欄に記載された発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例等はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
【0043】
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、動力伝達装置の製造産業において利用可能である。
【符号の説明】
【0045】
10 車両、12 エンジン、14 クランクシャフト、20 動力伝達装置、21 トランスミッションケース、21a,31a 漏れ油通路、21b 流出口、21c 大気開放孔、21g ガイド通路、21x 飛散抑制壁部、21y 流入遮断壁部、22 流体伝動装置、23 ポンプインペラ、24 タービンランナ、25 ステータ、26 ロックアップクラッチ、27 ハブ、30 オイルポンプ、30 オイルポンプ、31 ポンプボディ、32 ポンプカバー、33 ポンプアッセンブリ、34 外歯ギヤ、35 内歯ギヤ、36 オイルシール、40 自動変速機、41 入力軸、42、45 差動機構、50 ギヤ機構、51 カウンタドライブギヤ、52 カウンタシャフト、52a ブリーザ室、53 カウンタドリブンギヤ、54 デファレンシャルピニオンギヤ、55 デファレンシャルリングギヤ、56a,56b 軸受、57 プラグ、60 通気管、61 内側端部、62 外側端部、63 ホース、70 油圧制御装置、80 受容部材、81 本体、82 受容部、83 締結部、DW 駆動輪。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース内に収容される変速装置と、作動油を吸引して吐出するオイルポンプとを含む動力伝達装置において、
前記変速装置から動力が伝達されるギヤと、
少なくとも軸方向における一端側が開放されたブリーザ室を有すると共に前記ギヤが取り付けられるギヤシャフトと、
前記ブリーザ室の前記一端側で前記ギヤシャフトを前記ケースに対して回転自在に支持する軸受と、
前記ブリーザ室の開口および前記ケースの外部と連通する通気管と、
前記ケースに形成されると共に該ケースの内部に開口する流出口を有し、前記オイルポンプの漏れ油を前記流出口から流出させる漏れ油通路と、
前記漏れ油通路の前記流出口から流出する漏れ油を受容する受容部材と、
前記受容部材により受容された漏れ油を前記軸受へと導くガイド通路と、
前記ギヤの回転に伴って掻き上げられる掻き上げ油の前記受容部材への流入を抑制する流入抑制部と、
を備えることを特徴とする動力伝達装置。
【請求項2】
請求項1に記載の動力伝達装置において、
前記流入抑制部は、前記受容部材の近傍での掻き上げ油の飛散を抑制する飛散抑制部と、前記受容部材への掻き上げ油の流入を遮る流入遮断部とを含むことを特徴とする動力伝達装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の動力伝達装置において、
前記流入抑制部は、前記ケースおよび前記受容部材の少なくとも何れか一方に形成された壁部であることを特徴とする動力伝達装置。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の動力伝達装置において、
前記変速装置から動力が伝達されるカウンタドライブギヤと、該カウンタドライブギヤに噛合するカウンタドリブンギヤと、差動機構に取り付けられると共に前記カウンタドリブンギヤからの動力が伝達されるデファレンシャルリングギヤとを備え、前記ギヤは、前記カウンタドリブンギヤであることを特徴とする動力伝達装置。
【請求項5】
請求項4に記載の動力伝達装置において、
前記カウンタドライブギヤおよび前記カウンタドリブンギヤは、はずば歯車であり、前記カウンタドリブンギヤのねじれ方向は、前記ケースの内壁面に近づくにつれて前記カウンタドライブギヤから離間する方向であることを特徴とする動力伝達装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の動力伝達装置において、
前記受容部材は、前記カウンタドライブギヤと前記カウンタドリブンギヤとの噛合部の上方に位置するように前記ケースに固定されることを特徴とする動力伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−72551(P2013−72551A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214712(P2011−214712)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】