説明

医療用器具のバルブとコネクターとの接続構造

【課題】使用及び掃除が容易で、汚染の危険性が少く、バルブとコネクターとの密封性を向上させたガストロストミーチューブセットを提供する。
【解決手段】バルブ3は、チューブのハブ9から外部へ筒状に突出し、先端に開口23を有する筒状部21と、筒状部21の外周に形成され、一部に切り欠き25を有するフランジ24と、開口23を塞ぐ弾力性のある薄膜28と、薄膜28に形成されるスリット29とを有する。コネクター4は、スリット29を押し開いて筒状部21内へ挿入される内筒部36と、内筒部36の周囲に、筒状部21及びフランジ24が嵌合される間隙を有して筒状に形成される外筒部37と、外筒部37の内周に、フランジ24の切り欠き25を通過可能な大きさで突出し、切り欠き25通過後にコネクター4を内筒部36の軸回りに回転させることによりフランジ24に係合してコネクター4をバルブ3から抜け止めするラグ38とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間等の身体の外表面から胃まで外科的に造設された瘻孔を通して栄養物や薬などの流動物を胃の中へ供給するために使用されるガストロストミーチューブセットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、身体の外表面から胃まで造設された瘻孔に装着され、一端が胃の中に留置され、他端が身体の外部に配置されるチューブと、チューブを開閉するバルブと、一端が該バルブに結合され、他端が栄養物や薬などの流動物の供給源に結合され、該流動物供給源を該チューブに連通させるコネクターとを備えるガストロストミーチューブセットが知られている。
【0003】
該チューブの前記一端には、外部から空気又は滅菌水が導入されると胃の中で膨張して胃内壁に密着するバルーンが設けられる。このチューブセットは、該バルーンを膨らませたり、しぼませたりすることで、瘻孔へのチューブの固定及び交換を容易に行うことができる。また、胃の中へ流動物を注入する毎に、コネクター及び流動物供給源を使い捨て使用することを可能とする。
【0004】
ところで、このチューブセットのバルブは、チューブから僅かに露出した先端部に該チューブに連通する開口を有するハウジングと、ハウジング内の開口から数ミリメートル内奥に設けられるスリットを有するバルブボディとを備えている。ハウジングの開口から僅かに内奥には周溝が形成されており、該周溝と開口とは軸方向に伸びる切込み溝で連通されている。コネクターは、ハウジングの開口に挿入されてスリットを押し開く略円錐状の筒部と、略円錐状の筒部の基端部分から外側へ突出する突起とを有する。
【0005】
コネクターをバルブに結合するときは、コネクターの該突起をハウジングの切込み溝に合わせてから、略円錐状の筒部をハウジングの開口内に挿入した後、該コネクターを回転して該突起をハウジングの周溝内に収容させる。これにより、コネクターはバルブに抜け止めされて固定される。コネクターを取り外すときは、コネクターを回転させて突起をハウジングの切込み溝に合わせてから、コネクターをハウジングの開口から抜き取る。
【0006】
しかしながら、前記チューブセットでは、ハウジングの開口から数ミリメートル内奥にバルブボディが形成され、該開口の内側に前記周溝や切込み溝が形成されるので、開口の内奥に空洞や溝が形成される。これらの空洞や溝は流動物やバクテリアが溜まるところとなるが、掃除や消毒が困難であり、汚染され易い不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、前記不都合を解決して、掃除及び消毒が容易で、汚染の危険性が少ないガストロストミーチューブセットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するため、本発明のガストロストミーチューブセットは、身体の外表面から胃まで造設される瘻孔に装着され、一端が胃の中に留置され、他端が身体の外部に配置されるチューブと、該チューブを開閉するバルブと、一端が該バルブに結合され、他端が流動物供給源に結合され、該流動物供給源を該チューブに連通させるコネクターとを備えるガストロストミーチューブセットにおいて、該バルブは、該チューブから身体の外部へ筒状に突出し、先端に該チューブへ連通する開口を有する筒状部と、該筒状部の外周に形成され、一部に切り欠きを有するフランジと、該筒状部の該開口を塞ぐ弾力性のある薄膜と、該薄膜に形成されるスリットとを有しており、該コネクターは、該スリットを押し開いて該筒状部内へ挿入される内筒部と、該内筒部の周囲に、該筒状部及び該フランジが嵌合される間隙を有して筒状に形成される外筒部と、該外筒部の内周に、該フランジの該切り欠きを通過可能な大きさで突出し、該切り欠き通過後に該コネクターを該内筒部の軸回りに回転させることにより該フランジに係合して該コネクターを該バルブから抜け止めするラグとを有することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、該コネクターを該バルブに結合する場合には、先ず、該コネクターの該ラグを該フランジの切り欠きと整列させるように位置決めする。次に、該内筒部が該薄膜の該スリットを押し開いて該筒状部内へ挿入するようにせしめ、該ラグに該フランジの切り欠きを通過させる。その後、該コネクターを該内筒部の軸回りに回転させて該ラグを該フランジに係合させ、該コネクターを該バルブから抜け止めする。これにより、バルブとコネクターとを容易且つ確実に結合できる。
【0010】
バルブにコネクターが結合されていないときは、薄膜のスリットが閉じて、筒状部の先端にある開口を閉鎖する。従って、開口の内部が露出されないので、外部から汚染される危険性が減ると共に、掃除及び消毒が容易となる。
【0011】
また、コネクターの内筒部がバルブの薄膜のスリットを押し開いて開口内へ挿入されるとき、内筒部の外周面に弾力性のある薄膜が密着するので、バルブとコネクターとの結合時の密封性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の好適な実施形態であるガストロストミーチューブセットの身体への使用位置にある状態を示した斜視図。
【図2】図1のチューブセットを構成する第1チューブの正面図。
【図3】図2の第1チューブの平面図。
【図4】図3の4−4線に沿った第1チューブの一部断面図。
【図5】図3のバルブの5−5線に沿った一部断面図。
【図6】図1のチューブセットを構成するコネクターの背面図。
【図7】図6の7−7線に沿ったコネクターの断面図。
【図8】図1の第1チューブとコネクターとを結合した状態を示す一部断面図。
【図9】本発明の他の実施形態のコネクターの背面上方から見た斜視図。
【図10】図9のコネクターの正面側方から見た斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態の詳細を説明する。図1は本発明の好適な実施形態であるガストロストミーチューブセットの身体への使用位置にある状態を示した斜視図である。図2は図1のチューブセットを構成する第1チューブの正面図である。図3は図2の第1チューブの平面図である。図4は図3の4−4線に沿った第1チューブの一部断面図である。図5は図3のバルブの5−5線に沿った一部断面図である。図6は図1のチューブセットを構成するコネクターの背面図である。図7は図6の7−7線に沿ったコネクターの断面図である。図8は図1の第1チューブとコネクターとを結合した状態を示す一部断面図である。
【0014】
図1乃至図3に示すように、チューブセット1は、身体の外表面Xから胃まで造設された瘻孔に装着され、一端が胃の中に留置され、他端が身体の外部に配置される第1チューブ2と、第1チューブ2に設けられるバルブ3と、一端がバルブ3に結合されるコネクター4とを備える。コネクター4の他端には、図示されない栄養物や薬などの流動物を収納した流動物供給パック等の流動物供給源に連通された第2チューブ5が結合される。
【0015】
チューブセット1によれば、バルブ3を設けた第1チューブ2は身体内に数カ月間等の長期間にわたって留置され、頻繁な交換は不要となる。他方、コネクター4や、第2チューブ5を介してコネクター4に結合される流動物供給源は、身体の外部で第1チューブ2に12−24時間程度の比較的短時間結合され、使い捨てが可能となる。
【0016】
第1チューブ2は、身体への装着及び交換を容易にするように、柔軟性を有するシリコン等の適切な医療用材料で造られている。第1チューブ2の内部には、胃の中に留置される一端から身体の外部に配置される他端まで連通し、栄養物や薬などの流動物を胃の中へ送出する流動物通路6が設けられている。
【0017】
第1チューブ2の胃の中に留置される端部の周囲には、医療用合成樹脂材料からなる比較的薄いチューブ状の薄膜で形成され、膨張可能なバルーン7が設けられている。第1チューブ2の内部には、口径の小さな第2通路8が流動物通路6の一側に沿って第1チューブ2のほぼ全長にわたって伸びており、一端がバルーン7に連通している。第2通路8を通って空気又は滅菌水がバルーン7に送り込まれると、バルーン7が膨張して胃内壁の瘻孔の開口に密着する。これにより、胃液などの漏洩を防止できると共に、第1チューブ2を身体内に安全且つ容易に留置することができる。
【0018】
第1チューブ2の身体の外部に配置される他端には、瘻孔内に装着される中央部分よりも大きな外径を有するハブ9が、第1チューブ2と一体に形成されている。ハブ9は、第1チューブ2と別体に形成して、チューブセット1を使用する際に第1チューブ2に組み付けるようにしてもよい。
【0019】
ハブ9の一側には、直径方向へ突出した突出部10が形成される。突出部10には、バルーン用バルブ11が設けられており、該バルブ11は、一端がバルーン7に連通する第2通路8の他端が連通されている。バルブ11が開状態のときには、外部から空気又は滅菌水を送出してバルーン7を膨張させ、更に、膨張後には、空気又は滅菌水が排出されるのを防ぐために閉状態にすることが可能とされる。
【0020】
ハブ9の突出部10と反対側の一側には、柔軟性のある板状の連結片12を介して連結されるキャップ13が設けられている。キャップ13は、バルブ3にコネクター4が結合されていないときに、バルブ3に冠着されて密封する。キャップ13にはつまむのを容易にするタブ14が設けられている。
【0021】
図4に示すように、ハブ9の内部には流動物通路6が軸方向に伸びている。流動物通路6の先端にはバルブ3の一部を収容して保持する空洞15が形成されている。空洞15は、流動物通路6から段状に拡径された大径部と、大径部から段状にやや縮径され、ハブ9の外部へ開口する小径部とからなる。大径部の内周面には周溝が形成されている。小径部の内周面は開口へ向かって先細りのテーパー状に形成されている。
【0022】
バルブ3は、ハブ9の空洞15に保持される外側ハウジング部17と内側ハウジング部18とからなるハウジング16と、ハウジング16に保持されるバルブボディ19とを有している。
【0023】
ハウジング16は適切な医療用合成樹脂で造られる。外側ハウジング部17は、空洞15の大径部に嵌合される中空の大径部20と、空洞15の小径部に嵌合され、ハブ9から外部へ筒状に突出する筒状部21とを有する。本実施例では、筒状部21はハブ9から3mm程度突出する。筒状部21の先端には、内向きフランジ状に形成された環状壁22に囲まれた開口23が形成される。開口23は流動物通路6に連通する。環状壁22の外端面は環状に隆起しており、コネクター4と結合したときにコネクター4と密接するシールを構成する。大径部20の外周面には、空洞15の大径部の周溝に嵌合して、バルブ3をハブ9内から抜け止めする周リブが設けられている。
【0024】
筒状部21の先端付近の外周には、筒状部21よりも外径の大きい略環状の外向きフランジ24が形成されている。図1及び図2に示すように、フランジ24の一部には切り欠き25が形成されている。図1及び図3に示すように、切り欠き25に面するフランジ24の一方の端部には、ハブ9へ向かって筒状部21に沿って伸びる突起26が設けられている。
【0025】
図4に示すように、内側ハウジング部18は、外側ハウジング部17の開口23と反対側の端部に嵌め込まれる。内側ハウジング部18と外側ハウジング部17とは、超音波溶接、接着剤などによって互いに固定されるのが好ましい。内側ハウジング部18には、流動物通路6からテーパー状に拡径し、流動物通路6と開口23とを連通させる中空部27を有する。
【0026】
バルブボディ19は、弾力性のある医療用エラストマー材料により略コップ状に形成され、内側ハウジング部18と外側ハウジング部17との間に、各ハウジング部に密着して嵌合される。
【0027】
図2及び図4に示すように、開口23は、バルブボディ19の一部を構成する略円盤状の薄膜28により塞がれる。薄膜28には開口23の直径方向の略全長にわたって伸びるスリット29が形成されている。スリット29が開くと開口23と流動物通路6とが連通され、スリット29が閉じると開口23と流動物通路6とが遮断される。図5に示すように、薄膜28の内面には、スリット29を横断するように一対のリブ30、30が形成されており、リブ30、30は薄膜28を補強すると共に、スリット29が閉じられるように付勢する。
【0028】
図4に示すように、バルブボディ19の薄膜28と反対側の端部の外周には、外向きの環状フランジ31が設けられ、環状フランジ31は、内側ハウジング部18と外側ハウジング部17との間に挟持される。好ましくは、外側ハウジング部17に環状フランジ31へ向かう環状突起32が形成され、内側ハウジング部18に環状フランジ31へ向かう環状突起33が形成される。これらの環状突起32、32は環状フランジ31を挟持して、スリット29を開閉される際にバルブボディ19が動かないように保持する。
【0029】
外側ハウジング部17の内周面はバルブボディ19の外周面より僅かに小径に形成されており、これによって、バルブボディ19が外側ハウジング部17内に密着して嵌合すると共に、スリット29を閉じるように圧力を加える。
【0030】
図1、図6、図7に示すように、コネクター4は、バルブ3に結合される第1端部34と、第2チューブ5内に挿入されて結合される第2端部35とを有する。コネクター4は、第1端部34と第2端部35とが90度の角度をなす略肘状に形成されている。第1端部34は、バルブ3の薄膜28のスリット29を押し開いて筒状部21内へ挿入される内筒部36と、内筒部36の周囲に間隙を空けて、内筒部36と同軸に筒状に形成される外筒部37と、外筒部37の内周から内筒部36へ向かって放射線方向に突出するラグ38とを有する。コネクター4の内部には、内筒部36の先端に開口する通路39と、第2端部35の先端に開口し、通路39より大口径の通路40とが連通している。
【0031】
図8に示すように、内筒部36の外径は開口23の直径よりも僅かに小さいだけとされている。内筒部36がスリット29を押し開いて筒状部21内へ挿入されるとき、内筒部36の外周面に弾力性のある薄膜28が密着するので、バルブ3とコネクター4との結合時の密封性が向上する。また、バルブ3にコネクター4が安定して保持される。
【0032】
外筒部37は、内筒部36との間にバルブ3のフランジ24の外径よりも僅かに大きい内径を有する間隙を有している。内筒部36が筒状部21内へ挿入されるとき、筒状部21の先端部分とフランジ23とが該間隙に嵌合される。
【0033】
ラグ38は、フランジ24の切り欠き25を通過可能なように、周方向の幅が切り欠き25の周方向の幅より僅かに小さく形成される。また、ラグ38と内筒部36との間隔は、筒状部21を挿出入可能で、且つ、フランジ24を挿出入できない距離に形成されている。更に、内筒部36と外筒部37とを連結する底壁41とラグ38との間隔は、筒状部22の環状壁22の外端面とフランジ23のハブ9側の端面との軸方向の幅よりも大きい距離に形成されている。これにより、図8に示すように、コネクター4の底壁41が筒状部21の環状壁21の外端面に密接するまで内筒部36を筒状部21内へ挿入するためには、ラグ38をフランジ24の切り欠き25に合わせて位置決めした後に、ラグ38を切り欠き25に完全に通過せしめることが必要となる。その後、コネクター4を回転させてラグ38を円周方向に移動させてフランジ24と係合させることにより、コネクター4がバルブ3から抜け止めされて結合される。
【0034】
コネクター4のラグ38とフランジ24の切り欠き25との位置決めを容易にするためには、図1に示すように、コネクター4に該ラグ38の位置を示す孔やその他の印を設けることが好ましい。
【0035】
図8に示すように、バルブ3とコネクター4とが抜け止めされて結合された位置では、バルブ3の薄膜28がコネクター4の内筒部36の外周面に密着して、漏れを防止すると共に、コネクター4との結合を堅固にする。バルブ3の環状壁22の外端面とコネクター4の底壁41とが密接して漏れを防止する。
【0036】
フランジ24は切り欠き25を除くとほぼ環状に形成されているので、コネクター4を抜け止めしたまま複数の位置へ回転させることができる。
【0037】
フランジ24に設けた突起26は、切り欠き25にコネクター4のラグ38を合わせた位置でラグ38に当接し、その位置から突起26を越える方向に回転するのを防止する。これにより、コネクター4は一方向に回転させることによってのみ取外し可能となるので、不用意にコネクター4が外れるのを防止してチューブセット1の使用上の安全性を向上させる。
【0038】
図8に示すようなバルブ3との結合位置からコネクター4を取り外す場合には、先ず、ラグ38が切り欠き25と整列する位置までコネクター4を回転させた後、コネクター4をバルブ3から抜き取る。これにより、バルブ3の薄膜28は環状壁22に密着する位置に復帰して、スリット29が閉じられる。
【0039】
コネクター4が結合されずに、スリット29が閉じられているときには、開口23は、開口23を囲む環状壁22の内側に密着する薄膜28により塞がれている。これにより、開口23の内奥が露出しないので、外部から汚染される危険性が少なく、掃除及び消毒がし易くなる。
【0040】
好ましい実施形態の一例としては、バルブ3が、本発明のチューブセットが使用を予定している流動物供給源以外の如何なる種類の供給源とも結合できないようにしてもよい。例えば、バルブ3のフランジ24の直径を、従来の供給源の結合部の直径よりも大きくする。これにより、使用を予定していない供給源を誤ってバルブ3に結合させることが不可能となるので、安全性が向上する。
【0041】
次に、本発明の他の実施形態のコネクターを説明する。図9は本発明の他の実施形態のコネクターの背面上方から見た斜視図である。図10は図9のコネクターの正面側方から見た斜視図である。
【0042】
図9及び図10に示すように、このコネクター50は、バルブ3に結合される第1端部51と、図示されない第2チューブに結合される第2端部52とを有する。第1端部51は、図1、図6、図7に示すコネクター4の第1端部34と同様に、内筒部53、外筒部54、ラグ55を有しており、これらの構造及び機能は第1端部34のものと同じである。コネクター50は前記コネクター4と同様に使用され、唯一の相違点は、コネクター50の第1端部51と第2端部52とが略直線状に形成されている点である。
【0043】
第2端部52は、図示されない第2チューブを挿入されて結合される挿入孔56と、コネクター50を第1チューブ2のバルブ3に結合する際に、コネクター50をつまんで回転させるのを容易にする略三角形の平面57とを有している。また、平面57の略三角形の頂点は、バルブ3のフランジ24の切り欠き25とコネクター50のラグ55とが整列する位置を示しており、該切り欠き25とラグ55との位置決めを容易にする。
【0044】
以上、添付図面に示された好適な実施形態に関して本発明を説明してきたが、本発明の範囲内で実施形態を変更することが可能である。
【符号の説明】
【0045】
1・・ガストロストミーチューブセット、 2・・第1チューブ、 3・・バルブ、 4・・コネクター、 5・・第2チューブ、 6・・流動物通路、 9・・ハブ、 15・・空洞、 16・・ハウジング、 17・・外側ハウジング部、 18・・内側ハウジング部、 19・・バルブボディ、 21・・筒状部、 22・・環状壁、 23・・開口、 24・・フランジ、 25・・切り欠き、 26・・突起、 28・・薄膜、 29・・スリット、 34・・第1端部、 35・・第2端部、 36・・内筒部、 37・・外筒部、 38・・ラグ、 39、40・・通路、 41・・底壁、 50・・コネクター、 51・・第1端部、 52・・第2端部、 53・・内筒部、 54・・外筒部、 55・・ラグ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の外表面から胃まで造設される瘻孔に装着され、一端が胃の中に留置され、他端が身体の外部に配置されるチューブと、該チューブを開閉するバルブと、一端が該バルブに結合され、他端が流動物供給源に結合され、該流動物供給源を該チューブに連通させるコネクターとを備えるガストロストミーチューブセットにおいて、該バルブは、該チューブから身体の外部へ筒状に突出し、先端に該チューブへ連通する開口を有する筒状部と、該筒状部の外周に形成され、一部に切り欠きを有するフランジと、該筒状部の該開口を塞ぐ弾力性のある薄膜と、該薄膜に形成されるスリットとを有しており、該コネクターは、該スリットを押し開いて該筒状部内へ挿入される内筒部と、該内筒部の周囲に、該筒状部及び該フランジが嵌合される間隙を有して筒状に形成される外筒部と、該外筒部の内周に、該フランジの該切り欠きを通過可能な大きさで突出し、該切り欠き通過後に該コネクターを該内筒部の軸回りに回転させることにより該フランジに係合して該コネクターを該バルブから抜け止めするラグとを有することを特徴とするガストロストミーチューブセット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−148894(P2010−148894A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30549(P2010−30549)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【分割の表示】特願2000−82722(P2000−82722)の分割
【原出願日】平成12年3月23日(2000.3.23)
【出願人】(390029676)株式会社トップ (106)
【Fターム(参考)】