説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】ダイシング時に、アクセサリパターンが剥離することを抑制する。幅の狭いスクライブラインを使用して、1枚の半導体基板から得る半導体チップの個数を増加させる。
【解決手段】半導体装置は、半導体チップと、半導体チップの周囲に接するように設けられ層間絶縁膜とアクセサリとを有するスクライブラインとを有する。アクセサリは、層間絶縁膜上に設けられた層状の第1の部分と、第1の部分から層間絶縁膜の厚み方向の下方に向かって伸長する第2の部分と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップでは、最上面をポリイミド膜等の保護膜で覆うことが一般に行われている。半導体基板上に形成された半導体チップは、前工程(拡散工程)が終了した段階で、スクライブライン(ダイシングライン)に沿ってダイシングを行うことにより個片化される。スクライブライン上には、製造時の露光工程で使用するアライメントマーク等のアクセサリパターンが複数、設けられている。ダイシング時にスクライブライン上のアクセサリパターンが剥離して飛散するのを防止するため、ポリイミド膜でパターンの一部を覆う技術が知られている(特許文献1)。
【0003】
また、スクライブライン上のアクセサリパターンは、保護膜を設けない場合には、露出状態となることがある。特に、レーザー光を照射して切断を行うフューズを備えている場合には、フューズ上の層間絶縁膜の厚さを適切に制御するための加工を行う必要がある(特許文献2)。これに伴い、スクライブライン上のアクセサリパターンの露出が起き易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−183866号公報
【特許文献2】特開平11−145291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ダイシング時に使用するブレードの劣化防止のためには、スクライブライン上には、特許文献1のようなポリイミド膜等の保護膜を設けないことが好ましい。また、1枚の半導体基板上に形成される半導体チップの個数を増加させるには、スクライブラインの幅をできるだけ狭くする(例えば、幅80〜60μm)ことが有効である。幅を狭くしたスクライブラインにおいて、特許文献1のような、スクライブライン上のアクセサリパターンの両端をポリイミド膜で押さえた従来の構造を用いると、ダイシング時の切断位置のアライメント余裕が非常に小さくなってしまうと言う問題があった。
【0006】
すなわち、幅を狭く設定したスクライブラインでは、アクセサリパターンを押さえているポリイミド膜に接触しないように、ブレードのアライメントを制御することが困難であった。このため、幅を狭くしたスクライブライン構造では、従来のアクセサリパターンの剥離防止技術を用いることができなかった。
【0007】
また、特許文献2の加工によってアクセサリパターンが露出すると、アクセサリパターンの剥離が起こりやすくなっていた。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、幅の狭いスクライブラインを使用した場合であっても、ダイシング時に、アクセサリパターンが剥離することを抑制できる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態は、
半導体チップと、
前記半導体チップの周囲に接するように設けられ、層間絶縁膜とアクセサリとを有するスクライブラインと、
を有し、
前記アクセサリは、前記層間絶縁膜上に設けられた層状の第1の部分と、前記第1の部分から前記層間絶縁膜の厚み方向の下方に向かって伸長する第2の部分と、を有する半導体装置に関する。
【0010】
他の実施形態は、
半導体チップと、
前記半導体チップの周囲に接するように設けられ、層間絶縁膜とアクセサリとを有するスクライブラインと、
を有し、
前記アクセサリは、前記層間絶縁膜内に埋め込まれた第2の部分と、前記第2の部分に接するように前記層間絶縁膜上に設けられた層状の第1の部分と、を有する半導体装置に関する。
【0011】
他の実施形態は、
半導体基板上のスクライブライン形成領域において、
層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜内をその表面から厚み方向に伸長するように、第2の部分を形成する工程と、
前記第2の部分に接するように、前記層間絶縁膜上に層状の第1の部分を形成することにより、第1及び第2の部分を有するアクセサリを形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0012】
他の実施形態は、
半導体基板上のスクライブライン形成領域において、
露出した表面を有する第2の部分が埋め込まれた層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第2の部分に接するように、前記層間絶縁膜上に層状の第1の部分を形成することにより、第1及び第2の部分を有するアクセサリを形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0013】
ダイシング時に、アクセサリパターンが剥離することを抑制できる。また、保護膜でアクセサリパターンの一部を覆う必要がないため、幅の狭いスクライブラインを使用して、1枚の半導体基板上に配置する半導体チップの個数を増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図2A】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図2B】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図3】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図4】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図5A】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図5B】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図5C】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図6】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図7A】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図7B】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図7C】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図7D】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図7E】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図8A】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図8B】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図8C】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図8D】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図8E】第1実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図9A】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【図9B】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【図9C】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【図9D】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【図9E】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【図9F】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【図10A】第2実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図10B】第2実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図10C】第2実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図11A】第2実施例の半導体装置を表す図である。
【図11B】第2実施例の半導体装置を表す図である。
【図11C】第2実施例の半導体装置を表す図である。
【図12A】第3実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図12B】第3実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図12C】第3実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図13A】第3実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図13B】第3実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図13C】第3実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図13D】第3実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図13E】第3実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図14A】第3実施例の半導体装置を表す図である。
【図14B】第3実施例の半導体装置を表す図である。
【図14C】第3実施例の半導体装置を表す図である。
【図14D】第3実施例の半導体装置を表す図である。
【図14E】第3実施例の半導体装置を表す図である。
【図14F】第3実施例の半導体装置を表す図である。
【図15A】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図15B】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図15C】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図16】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図17A】第4実施例の半導体装置を表す図である。
【図17B】第4実施例の半導体装置を表す図である。
【図17C】第4実施例の半導体装置を表す図である。
【図17D】第4実施例の半導体装置を表す図である。
【図18A】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図18B】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図18C】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図19A】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図19B】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図19C】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図20】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図21A】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図21B】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図21C】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図22A】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図22B】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図22C】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図23】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図24A】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図24B】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図24C】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図24D】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図24E】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図25A】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図25B】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図25C】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図25D】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図25E】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図25F】第4実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図25G】第5実施例の半導体装置の製造方法の一工程を表す図である。
【図26A】第5実施例の半導体装置を表す図である。
【図26B】第5実施例の半導体装置を表す図である。
【図26C】第5実施例の半導体装置を表す図である。
【図26D】第5実施例の半導体装置を表す図である。
【図26E】第5実施例の半導体装置を表す図である。
【図26F】第5実施例の半導体装置を表す図である。
【図26G】第5実施例の半導体装置を表す図である。
【図27】第5実施例の半導体装置を表す図である。
【図28A】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【図28B】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【図28C】第1実施例の半導体装置を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
半導体装置及びその製造方法では、スクライブライン上にアクセサリを有する。アクセサリは、層間絶縁膜上に設けられた層状の第1の部分と、第2の部分(以下、「アクセサリ孔埋設体」と記載する場合がある)とを有する。この第2の部分は、第1の部分に接合されると共に、前記層間絶縁膜内に埋め込まれている。この第2の部分よって、第1の部分は強固に半導体チップ上に固着されている。
【0016】
従って、半導体チップを個片化するためのダイシング工程や、ダイシング後の組み立て工程などで加わる応力によって第1の部分が剥離することを防止できる。このため、ダイシング工程や組み立て工程などの工程においてアクセサリが飛散するという問題を防止することができる。また、第1の部分の剥離・飛散によるパッド間の短絡などを引き起こし、歩留まりが低下することを防止できる。
【0017】
以下では、図面を参照して、本発明の具体的な態様を説明する。なお、下記実施例は、本発明のより一層の深い理解のために示される具体例であって、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0018】
(第1実施例)
図9は、第1実施例の半導体装置の完成図である。以下、これらの図面を用いて本実施例の半導体装置の構造を説明する。
【0019】
図9Aは半導体基板の表面の一領域を、半導体基板の上面から見た上面図である。図9Aに示すように、スクライブライン24が格子状に形成される。スクライブライン24は、半導体基板上に形成された半導体チップを切断して個片化する際の切断領域として使用される。スクライブライン24で区画された素子形成領域に矩形の半導体チップ40が形成されている。半導体チップ40上には、複数のパッド19が設けられている。個々のパッド19には、半導体装置の組み立て工程において、ボンディング装置を用いて外部端子と接続するための配線が圧着される。
【0020】
半導体チップ40の表面は保護膜(ポリイミド膜)22で覆われている。パッド19が形成されている部分では、表面の保護膜22および保護膜の下層に位置するパッシベーション膜21が開口されてパッド19の上面が露出している。このパッド19が形成されている領域を領域Bとする。半導体チップ40の主面上には、MOS型トランジスタ等の素子が形成されているが、図9中には図示していない。
【0021】
スクライブライン24の上面は第3層間絶縁膜13で形成されている。スクライブライン24には、第3配線で形成された複数のアクセサリからなる、アクセサリパターン18が露出している。本実施例では、このアクセサリパターン18は、露光工程で使用するアライメントマークとなる。このアクセサリパターン18が形成されている領域と、隣接する素子形成領域40の一部を含む領域を、領域Aとする。
【0022】
図9Bは、図9Aの領域Aを拡大した図を表す。図9Bに示すように、スクライブライン24の上面は、第3層間絶縁膜13で形成されている。スクライブライン24は、本実施例では幅80μmで形成されている。スクライブラインの幅は、これに限定されず、ダイシングに用いる装置のブレード幅とアライメント精度に応じて、さらに小さい幅としてもよい。
【0023】
スクライブライン24上には、スクライブライン24の幅方向41に延在する矩形状の第3配線のパターンが、幅方向と垂直な方向42に並列して複数、形成されている。本実施例では、各配線パターンの大きさは幅方向41に60μm、垂直な方向42に1μmを有し、垂直な方向42に2μmピッチで配置されている。本実施例では、アクセサリパターン18は、スクライブライン24の左右縁から均等の幅を持つ位置に配置されている。本実施例では、個々の配線パターンの幅方向に沿った長さは約60μmを有するが、スクライブライン24の幅に応じて変更可能である。スクライブラインの左右に隣接する素子形成領域の上面は保護膜22で覆われている。
【0024】
図9C、Dはそれぞれ、図9BのX−X方向、Y−Y方向の断面図を表す。図9C及びDに示すように、半導体基板6に、素子分離領域5と活性領域が形成されている。半導体基板6の活性領域にはMOS型トランジスタ等の素子1が形成されている。MOS型トランジスタ1は、半導体基板6の表面に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、ゲート電極に隣接して半導体基板表面に形成されたソース/ドレイン拡散層から構成されている。
【0025】
ゲート電極上に第1層間絶縁膜4が形成されている。第1層間絶縁膜4の厚さは約1μmに形成されている。第1層間絶縁膜4を貫きソース/ドレイン拡散層に接続する第1コンタクトプラグ3が形成されている。第1コンタクトプラグ3は、チタン膜(Ti)と窒化チタン膜(TiN)から成る下敷層(バリア層)と、タングステン膜(W)から成るコア層から構成されている。
【0026】
第1コンタクトプラグ3上に第1配線2が形成されている、第1配線2は、下から、チタン膜と窒化チタン膜の積層膜から成る第1配線下敷層、アルミ合金膜から成る第1主配線層、窒化チタン膜から成る第1キャップ層から構成される。膜厚は、それぞれ25nm、300nm、25nmである。
【0027】
第1配線2上に第2層間絶縁膜8が形成されている。膜厚は、1μmに形成されている。第2層間絶縁膜8を貫き第1配線2に接続する第2コンタクトプラグ9が形成されている。第2コンタクトプラグ9は、窒化チタン膜から成る下敷層と、タングステン膜から成るコア層から構成されている。
【0028】
第2コンタクトプラグ9上に第2配線10が形成されている、第2配線10は、下から、チタン膜と窒化チタン膜の積層膜から成る第2配線下敷層、アルミ合金膜から成る第2主配線層、窒化チタン膜から成る第2キャップ層から構成される。膜厚は、それぞれ25nm、300nm、25nmである。
【0029】
第2配線10上に第3層間絶縁膜13が形成されている。膜厚は、1μmに形成されている。第3層間絶縁膜13内に第2配線10に接続する第3コンタクトプラグ15が形成されている。第3コンタクトプラグ15は、窒化チタン膜から成る第3コンタクトプラグ下敷層と、タングステン膜から成る第3コンタクトプラグコア層から構成されている。スクライブライン24には、第3コンタクトプラグ15と同じ材料から成るアクセサリ孔埋設体(第2の部分に相当する)18bが形成されている。
【0030】
第3コンタクトプラグ15上に第3配線17が形成されている、第3配線17は、下から、チタン膜と窒化チタン膜の積層膜から成る第3配線下敷層、アルミ合金膜から成る第3主配線層、窒化チタン膜から成る第3キャップ層から構成される。膜厚は、それぞれ30nm、1μm、50nmである。
【0031】
スクライブライン24では、アクセサリ孔埋設体18bに接続され、第3配線の第3配線下敷層と第3主配線層から成る層状の部分(第1の部分に相当する)18aが形成されている。第1の部分は同一ピッチで複数、配置され、アクセサリパターンを構成している。第1の部分の左右両端にアクセサリ孔埋設体18bが接続されている。この第1の部分18a及び第2の部分18bが、アクセサリを構成する。
【0032】
第3配線17上にパッシベーション膜21が形成されている。材料は酸窒化膜(SiON)で、膜厚は500nmで形成されている。パッシベーション膜21の上に保護膜22が形成されている。材料はポリイミド樹脂で、膜厚は5μmで形成されている。
【0033】
スクライブライン24では、保護膜22とパッシベーション膜21は除去されている。さらに、アクセサリが存在しない部分では、第3層間絶縁膜13は高さの位置の途中の深さdだけ掘り下げられている。この第3層間絶縁膜13であって、掘り下げられた部分を掘り込み部a(図中に番号25で表示)と呼ぶ。スクライブライン24のアクセサリが形成されている部分では、アクセサリの下に存在する第3層間絶縁膜13は掘り下げられておらず、アクセサリの第1の部分は、スクライブライン内で高さ方向に突き出た柱状に形成される。この第1の部分は幅およそ1μm、高さ1080nmであり、高さ方向に長い柱状を持つ。第1の部分は、保護膜22で保護された素子形成領域内の第3配線17とほぼ同じ高さを持つ。
【0034】
ここで、アクセサリとは、第1の部分18aとアクセサリ孔埋設体18bで作るアライメントマークを示している。尚、アクセサリはこれに限定されず、第3配線パターンの寸法を測定する寸法測定パターンなども含まれる。
【0035】
図9Eは図9Aのパッド領域Bを拡大した図、図9Fは図9EのX−X方向の断面図を表す。図9E及びFに示すように、第3層間絶縁膜13上に、第3配線17と同一材料の、第3配線下敷層、第3主配線層、第3キャップ層から成るパッド19が形成されている。パッド19上にはパッシベーション膜21と保護膜22が形成され、パッド上面では保護膜21とパッシベーション膜22が除去されてパッド開口部23が形成されている。パッド開口部23で開口されたパッドの上面では、第3キャップ層は除去されており、第3主配線層が露出している。本実施例では、パッド19は平面視でおよそ60μmの辺を持つ矩形である。
【0036】
第1配線2、第2配線10、及び第3配線17には、配線のエレクトロマグレーションなどの信頼性の向上や、リソグラフィー技術を用いた露光時の反射防止などのために、主配線層のアルミ合金膜の上に窒化チタン膜などから成るキャップ層が形成されている。しかしながら、キャップ層に用いられている窒化チタン膜はボンディング性が悪いため、パッド開口部では第3キャップ層が除去されている。
【0037】
保護膜22は、領域Bが開口されると共に、図9C及びDに示したように、スクライブライン24が開口される。スクライブライン24の保護膜が開口されるのは、チップを分割するダイシングの際に、ブレードに保護膜が付着して、ブレードの目詰まりによるダイシング不良の発生やブレードの消耗の加速を防止するためである。スクライブラインでは保護膜22が除去されるため、パッド19上のパッシベーション膜21を除去する工程で、スクライブライン24のパッシベーション膜21も除去される。そしてパッシベーション膜21を除去する際のオーバーエッチングにより第3層間絶縁膜13がエッチングされ、スクライブライン24上の第3層間絶縁膜13は深さdだけ、掘り込まれている。
【0038】
以下、図1〜8を参照して、本実施例の製造方法を説明する。
図1は、図9Cに対応する断面における断面図である。図1に示すように、シリコン等の半導体基板6上に、素子分離領域5を形成する。素子分離領域5で区画した活性領域内にMOS型トランジスタ1を形成する。
【0039】
半導体基板6上に、ゲート絶縁膜とゲート電極膜を形成する。ゲート電極膜をパターニングして、ゲート電極を形成する。ゲート電極横の半導体基板6に不純物を導入してソース/ドレイン拡散層を形成し、MOS型のトランジスタ1を形成する。
【0040】
ゲート電極上にシリコン酸化膜(SiO2)等で、第1層間絶縁膜4を形成する。第1層間絶縁膜4の厚さは1μmで形成した。第1層間絶縁膜4を貫き、ソース/ドレイン拡散層に接続する第1コンタクトプラグ3を形成する。第1コンタクトプラグ3は、チタン膜と窒化チタン膜から成る下敷層(バリア層)と、タングステン膜から成るコア層から構成されている。
【0041】
第1コンタクトプラグ3上に第1配線2を形成する。第1配線2は、チタン膜と窒化チタン膜から成る第1配線下敷層、アルミ合金膜から成る第1主配線層、窒化チタン膜から成る第1キャップ層を順次、成膜した後、パターニングして形成した。膜厚は、それぞれ25nm、300nm、25nmである。尚、第1配線下敷層は窒化チタン膜単層を用いてもよい。
【0042】
図2Aは図9Bに対応する断面における断面図、図2Bは図2AのX−X方向における断面図を表す。図2に示すように、第1配線2上にシリコン酸化膜等で、第2層間絶縁膜8を形成する。第2層間絶縁膜8の膜厚は、1μmで形成した。第2層間絶縁膜8を貫き第1配線2を露出させる第2コンタクト孔7を形成する。
【0043】
図3は、図9Cに対応する断面における断面図である。図3に示すように、第2コンタクト孔7内から第2層間絶縁膜8上を覆って、窒化チタン膜から成る下敷層と、タングステン膜を成膜する。CMP法により、タングステン膜と下敷層を研磨除去して、第2コンタクト7孔内に第2コンタクトプラグ9を形成する。
【0044】
図4は、図9Cに対応する断面における断面図である。図4に示すように、第2コンタクトプラグ9上に第2配線10を形成する。第2配線10は、チタン膜と窒化チタン膜の積層膜から成る第2配線下敷層、アルミ合金膜から成る第2主配線層、窒化チタン膜から成る第2キャップ層を順次、成膜した後、パターニングを行い形成した。膜厚は、それぞれ25nm、300nm、25nmである。尚、第2配線下敷層は窒化チタン膜単層を用いてもよい。
【0045】
図5Aは図9Bに対応する断面における断面図、図5B、5Cはそれぞれ図5AのX−X方向、Y−Y方向の断面図を表す。図5Aに示すように、第2配線10上に第3層間絶縁膜13を形成する。膜厚は、1μmで形成した。材料はシリコン酸化膜で形成した。
【0046】
フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、素子形成領域内に第2配線10の上面を開口する第3コンタクト孔11を、スクライブラインのアクセサリを形成する領域の第3層間絶縁膜13内にアクセサリ孔14を形成する。第3コンタクト孔11のドライエッチング技術による形成時には、第2配線10の上面が露出した後にオーバーエッチングを加えている。このオーバーエッチング中にアクセサリ孔14ではさらにエッチングが進むため、第3コンタクト孔11の深さよりも、アクセサリ孔14の深さは深く形成される。ここで、アクセサリ孔14は、第3層間絶縁膜13の途中まで掘られるように形成されているが、第3層間絶縁膜13を貫き第2層間絶縁膜8に到達するように形成されても良い。
【0047】
ここでは、第3コンタクト孔11の径と、アクセサリ孔14の径は同じ径で形成するのが好ましい。孔サイズを統一することで、次の図6の工程で、コンタクト孔11内にプラグ材料を埋め込んでコンタクトプラグを形成する際に、埋め込みが容易となる。尚、図6の工程でのプラグ材の埋め込みに問題なければ、互いに異なる径の孔を用いても良い。
【0048】
図6は、図9Cに対応する断面における断面図である。図6に示すように、窒化チタン膜から成る第3コンタクトプラグ下敷層と、タングステン膜から成る第3コンタクトプラグコア層を順次、成膜して、金属膜から成る第3コンタクトプラグ埋設膜を形成する。第3コンタクトプラグ埋設膜に対してCMP法を用いて研磨除去して、第3コンタクト11孔に第3コンタクトプラグ15を、アクセサリ孔14にアクセサリ孔埋設体(第2の部分に相当する)18bを形成する。
【0049】
図7Aは図9Bに対応する断面における断面図、図7B、7Cはそれぞれ図7AのX−X方向、Y−Y方向における断面図を表す。また、図7Dは図9Eに対応する断面における断面図、図7Eは図7DのX−X方向における断面図を表す。図7に示すように、チタン膜と窒化チタン膜の積層膜から成る第3配線下敷層、アルミ合金膜から成る第3主配線層、窒化チタン膜から成る第3キャップ層を順次、成膜して、金属膜から成る第3配線膜を形成する。膜厚は、それぞれ30nm、1μm、50nmで形成した。尚、第3配線下敷層は窒化チタン膜単層を用いてもよい。アルミ合金膜は銅(Cu)を含有したアルミニウム(Al)膜を用いた。
【0050】
フォトリソ技術及びドライエッチング技術を用いて、第3配線膜をパターニングして、第3コンタクトプラグ15と接続する第3配線17、アクセサリ孔埋設体18bと接続する第1の部分18a、パッド19を同時に形成する。
【0051】
図7Aに示すように、第3配線17は、第3コンタクトプラグ15に接続されてスクライブラインの幅方向と垂直な方向42に延在している。アクセサリ18は、スクライブラインの幅方向41に60μm、垂直な方向42に1μmの大きさを持ち、垂直な方向42に2μmピッチで形成されている。図7Bに示すように、第1の部分18aのスクライブラインの幅方向41の両端には、アクセサリ孔埋設体18bが接続されている。図7Cに示すように第1の部分18aの短辺は高さ1080nm、幅1μmを有し、およそアスペクト1の形状を持つ。
【0052】
上記のように、アクセサリ孔埋設体18bは、スクライブラインの幅方向41に延在した第1の部分18aの両端部に設置されている。この理由は、スクライブラインの中央付近は、ダイシング時にブレードの幅に相当する領域は切削されて切り取られてしまうためである。第1の部分18aの両端部に孔埋設体18bを設けることにより、ダイシング後も孔埋設体18bを残存させることができる。このため、ダイシング時のブレードの幅内を避けて、スクライブライン24の中央から離れた領域にアクセサリ孔埋設体18bを設けた。ブレードの幅をWBとした場合、スクライブライン中央からWB/2以上離してアクセサリ孔埋設体18bを配置した。
【0053】
本実施例では、ブレードの幅は、例えば30μmが用いられ、スクライブライン24の中央からおよそ15μm以上、離して、アクセサリ孔埋設体18bを配置した。尚、ダイシングの位置ずれを考慮して、さらに、できるだけスクライブライン中央から離れて置かれることが望ましい。
【0054】
図7D及びEは、パッドが形成される領域Bを示している。パッド19は60μm角の矩形状で形成されている。
【0055】
図8Aは図9Bに対応する断面における断面図、図8B、8Cはそれぞれ図8AのX−X方向、Y−Y方向における断面図を表す。また、図8Dは図9Eに対応する断面図、図8Eは図8DのX−X方向における断面図を表す。図8に示すように、パッシベーション膜21を形成する。材料には酸窒化膜(SiON)を用い、膜厚は500nmに形成した。保護膜22を形成する。材料はポリイミド樹脂で膜厚は5μmである。ここでは感光性ポリイミド樹脂を用いた。
【0056】
ポリイミド樹脂膜に対して、露光現像を行い、開口部を形成し、パッシベーション膜21の表面上を露出させる。開口部としてはパッド19上を開口するパッド開口部23と、スクライブラインを開口するスクライブライン開口部20が形成された。
【0057】
ここでスクライブライン上の保護膜22を除去してスクライブライン開口部20を形成する理由は、チップを分割するダイシング時の際に、ブレードにポリイミド樹脂膜が付着して、ブレードの目詰まりによるダイシング不良やブレードの磨耗の加速が発生することを防止するために行われる。
【0058】
以上では、保護膜22として感光性のポリイミド樹脂を使用した例を説明したが、非感光性のポリイミド樹脂を用いてもよい。この場合には、非感光性のポリイミド樹脂の上にフォトレジストマスクを形成し、フォトレジストマスクをマスクにしてポリイミド樹脂膜をエッチングして、開口部を形成する。
【0059】
図9に示すように、保護膜22をマスクにパッシベーション膜21をエッチングして(パッシベーション膜エッチングと呼ぶ)、パッド19の上面を露出させる(図9E、F)。
【0060】
このパッシベーション膜エッチングは、確実にパッド19の上面を露出できるように、パッシベーション膜21の膜厚に対しておよそ100%程度のオーバーエッチングを加わえるように行った。そして、このオーバーエッチングの最中にパッド上部を構成する第3キャップ層は除去され、第3主配線層が露出した。配線の上部に形成されたキャップ層は、配線のエレクトロマグレーションなどの信頼性の向上、リソグラフィー技術を用いた露光時の反射防止などのために形成されたが、キャップ層に用いられている窒化チタン膜はボンディング性が悪いため、パッシベーション膜エッチングでは、キャップ層が除去されるように行われた。
【0061】
パッシベーション膜エッチングにより、スクライブライン24ではアクセサリパターン18が露出する。さらに、オーバーエッチングが加わることにより第3層間絶縁膜13は掘り込まれる。保護膜22が形成された素子形成領域内の第3層間絶縁膜13の表面の位置に比べて、スクライブライン24の第3層間絶縁膜13の表面の位置は深さdだけ掘り込まれて、掘り込み部a(図9C中に25で表される)が形成される。アクセサリ18は、パッド19と同様に第3キャップ層が除去され第3主配線層が露出状態となる(図9C、9D)。
【0062】
アクセサリ18の下の第3層間絶縁膜13はエッチングにさらされないため残存する。この結果、スクライブライン24には、第1の部分18aを最上層にしてその下の第3層間絶縁膜13を含む柱状体が形成される。ここでは深さdは、およそ500nmであった。図9C、9Dに示すように、アクセサリの短辺方向の断面では、第1の部分のトータル膜厚1080nmと第3層間絶縁膜13の掘り込み深さ500nmから成る、高さおよそ1.5μmを有する柱状体が形成されている。
【0063】
下からチタン膜、窒化チタン膜から成る第3配線下敷層と、アルミ合金から成る第3主配線層から構成される金属膜から成る第1の部分18aが配置される。また、第1の部分18a下部に接続して、窒化チタン膜から成る第3コンタクトプラグ下敷層とタングステン膜から成る第3コンタクトプラグコア層から構成される金属膜から成るアクセサリ孔埋設体(第2の部分に相当する)18bが配置される。幅80μmを持つスクライブライン24の中央からおよそ30μm離れた第1の部分18aの両端にアクセサリ埋設体18bは形成されている。
【0064】
図28Aは、ダイシング後の図9Bに対応する領域を示した図である。スクライブライン中央を中心に、ダイシングのブレードの幅WB=30μmを用いてダイシングされている。スクライブラインの幅方向に幅およそ30μmを有するダイシング切削部37が形成されている。ダイシング切削部37の左右にアクセサリパターン35とアクセサリパターン36が残存する。図28AのX−X方向の断面図が図28Bである。
【0065】
また、図28AのY−Y方向の断面図が図28Cである。スクライブライン24に形成されたアクセサリパターンはアクセサリ孔埋設体18bが存在しない場合、その上部の保護膜21及びパッシベーション膜22が除去されて、剥き出しの状態になっている。そのため、ダイシング工程やダイシング後の組み立て工程などで加わる応力により、第1の部分18aが剥離して飛散してしまうという問題がある。飛散した第1の部分18aは導電性のため、パッド間の短絡などを引き起こし、歩留まりの低下をもたらすという問題があった。本実施例では、層間絶縁膜13に埋め込まれるように、金属膜から成るプラグ状のアクセサリ孔埋設体18bを形成し、そのアクセサリ孔埋設体18bと接触するように、下面が金属膜から成る第1の部分18aを形成する方法をとる。この結果、第1の部分18aは最下層の膜との密着強度の強いアクセサリ孔埋設体18bによって強固に固着され、第1の部分18aが第3層間絶縁膜13の上面から剥がれることを抑制することができる。かくして、ダイシング工程や組み立て工程などの工程においてアクセサリが飛散するという問題を防止することができる。
【0066】
本実施例では、ダイシング後にもアクセサリ孔埋設体18bがスクライブライン24内に残存できるよう、スクライブライン24の中央を中心にしてダイシング時のブレードの幅の領域の外の領域に、アクセサリ孔埋設体18bは配置する。つまり、ダイシング時のブレード幅をWBとして、スクライブライン24の中央からWB/2以上離れた第1の部分18aの部分に、アクセサリ孔埋設体18bを形成する。ここでWBは例えば30〜50μmなどが用いられる。WB=30μmの場合、スクライブライン24の中央から見て15μm範囲の領域の外にアクセサリ孔埋設体18bを設けられる。また、望ましくは、ダイシングの位置ずれを考慮して、さらにスクライブライン24の中央から離した方が良い。
【0067】
本実施例では、平面で見てスクライブライン24の中央から離れた両端部に1個ずつアクセサリ孔埋設体18bを配置しているが、アクセサリ孔埋設体18bは複数、配置しても良い。複数、配置することにより、さらにアクセサリの剥れ耐性を増すことができる。
【0068】
平面で見てアクセサリ孔埋設体18bは、スクライブライン24が延在する方向に複数、配置しても良い。複数配置することにより、さらにアクセサリの剥れ耐性を増すことができる。
【0069】
本実施例では、スクライブライン24に配置したアクセサリパターンで説明したが、これに限定されず、スクライブライン24上に形成される第3配線で形成されるその他のパターンにおいても適用可能である。
【0070】
尚、本実施例では、パッド19上及びアクセサリ上のキャップ膜が除去されるとしたが、ボンディング性に問題がなければ残したままで製造してもよい。
【0071】
本実施例では、アクセサリの両端にアクセサリ孔埋設体を配置した例を示したが、アクセサリによっては、片方のみにアクセサリ埋設体18bが配置される場合でも、効果を有する。例えば、第1の部分を構成する2つの端部のうち、第1端がスクライブラインの中央に存在し、もう片方の第2端がスクライブライン中央からWB/2以上の距離を離れて存在する形状を持つアクセサリ場合には、第2端にのみアクセサリ孔埋設体が形成されれば良い。
【0072】
(第2実施例)
第1実施例では第3コンタクトプラグの形成にタングステンプラグを用いた。第2実施例では、第3配線から第3コンタクトプラグまでを一体化したアルミ膜で形成する方法を示す。
【0073】
まず、第1実施例の図5の工程までは、第1実施例と同様に実施する。次に、図10に示す工程を実施する。図10A、10B、10Cはそれぞれ図9C、9D、9Fに対応する断面における断面図を表す。図10に示すように、第3コンタクト孔内及びアクセサリ孔内から第3層間絶縁膜上にかけて第3配線下敷層を形成する。第3配線下敷層は、チタン膜、窒化チタン膜、チタン膜を順次形成した積層膜を用いた。形成にはスパッタ法で形成した。第3配線下敷層の膜厚は40nmで形成した。
【0074】
高温スパッタ法を用いてAlCu材料を、孔を埋め込むように成長して第3主配線層を形成する。成膜温度は450℃で形成した。膜厚は1μmで形成した。スパッタ法により第3キャップ層を形成する。材料には窒化チタン膜を用いた。膜厚は50nmで形成した。第3配線下敷層と第3主配線層は、第3コンタクトプラグ15及びアクセサリ孔埋設体18bを構成すると共に、第3配線17及びアクセサリ18aを構成する。
【0075】
第1実施例の図7の工程と同様に、フォトリソ技術及びドライエッチング技術を用いて、第3配線材料をパターニングして、第3コンタクトプラグ15と接続する第3配線17、アクセサリ孔埋設体18bと接続する第1の部分18a、パッド19を形成する。これにより、第3配線17と第3コンタクトプラグ15が一体化したアルミ合金により形成されており、かつ、第3配線底部から第3コンタクト孔にかけて第3配線下敷層が一体化して形成される。
【0076】
図11A、11B、11Cはそれぞれ図9C、9D、9Fに対応する断面における断面図を表す。第1実施例の図8の工程と同様に、パッシベーション膜21、保護膜22を成膜し、保護膜22にパッド開口部23とスクライブライン開口部20を形成する。第1実施例の図9の工程と同様に、パッシベーション膜エッチングを行い、パッドを開口すると共に、スクライブラインに掘り込み部a(図中の25で表される)を形成する。
【0077】
第2実施例によれば、第1の部分の底部からアクセサリ孔内にかけて第3配線下敷層が連続して形成され、第1の部分からアクセサリ孔埋設体内にかけて連続したアルミ合金により一体的に形成される構造をとることにより、第1の部分とアクセサリ孔埋設体の接続が第1実施例の場合よりもさらに大きい固着強度を得ることができる。
【0078】
第2実施例では、高温アルミスパッタ法を用いる方法で説明したが、これに限定されずアルミリフロー法で形成する方法などを用いることもできる。また、アクセサリ孔の径に対する深さが作るアスペクトが緩くて、通常スパッタでも十分に孔内にアルミニウムが入る場合には、通常スパッタ法を用いてアルミニウム膜を形成しても良い。
【0079】
(第3実施例)
本実施例は第1実施例の変形例に関するものであり、第1実施例において、第1配線により、レーザー光を照射して切断するフューズを形成する点が異なる。
【0080】
図14は、第3実施例の半導体装置を表す図である。第3実施例では、第1実施例に加えて、図14Aに示すように、素子形成領域内の領域Cにフューズ形成領域を持つ。図14Eは図14Aの領域Cを拡大した上面図である。スクライブラインの幅方向に延在するフューズ開口部27が、保護膜22内に形成されており、フューズ26上の絶縁膜の残膜を薄くしてフューズの切断を容易にするため、第2層間絶縁膜8が露出している。フューズは、スクライブラインの幅方向に垂直な方向に並列して配置されている。
【0081】
図14Fは、図14Eのフューズ開口部27を、フューズが存在する位置においてスクライブラインの幅方向で切った断面図である。第1配線と同一層で形成されたフューズ26上にtF1の厚さを持つ第2層間絶縁膜8が残存し、その上の絶縁膜は除去されている。なお、フューズに接続するコンタクトプラグや他の配線層等は記載を省略した。
【0082】
以下、図12〜14を参照して、第3実施例の製造方法を説明する。
【0083】
図12A、12Bはそれぞれ図14B、14Eに対応する断面図、図12Cは図12BのX−X方向の断面図を表す。図12に示すように、第1実施例の図1の工程の第1コンタクトプラグ及び第1配線材料を形成するまでは、第1実施例と同様に実施する。
【0084】
第1配線材料に対してパターニングを行い、第1実施例と同様に第1配線2を形成すると共に、図14Aの領域Cに相当する領域に、フューズを形成する。図12Bに領域Cを示す。フューズ26は平面で見て、スクライブラインの幅方向41に6μm、幅方向に垂直な方向42に1μmの大きさを持ち、垂直な方向42に3μmピッチで配置されている。
【0085】
図13A、13B、13C、13Dはそれぞれ図14B、14C、14D、14Eに対応する断面における断面図を表す。また、図13Eは図13DのX−X方向の断面図を表す。
【0086】
第1実施例の図2〜7の工程と同様の工程を実施する。第1実施例の図8の工程と同様に、パッシベーション膜21と保護膜22を成膜する。第1実施例の図8の工程と同様の方法で、保護膜22に開口部20、23、27を形成する。開口部20、23、27は、第1実施例と同様に、パッド開口部23とスクライブライン開口部20を形成し、さらに図13Dに示すように、領域Cにフューズ開口部27を形成する。
【0087】
図13Dでは、実際に表面には露出されていないフューズ26を重ねて表示している。フューズ開口部27は、スクライブラインの幅方向41に延在して形成され、幅方向41に延在するフューズ26の中央領域を開口するようにレイアウトされる。フューズ26上に第2層間絶縁膜8、第3層間絶縁膜13、パッシベーション膜21が形成され、保護膜22にフューズ開口部27を形成する。
【0088】
第1実施例の図9の工程で行ったパッシベーション膜エッチングを行う。パッド19上が露出し、スクライブライン24上にはアクセサリ18が露出する(図14B〜D)。第1実施例と同様に、アクセサリには、アクセサリ孔埋設体(第2の部分に相当する)18bが接続されている。
【0089】
第3実施例では、このパッシベーション膜エッチングにおいて、フューズ上の層間絶縁膜の膜厚tF1を制御するようなエッチング量で行われる。フューズ26上の層間絶縁膜8の膜厚は、厚いとレーザー光を照射してフューズ26を切断する工程での切断の歩留まりが低下するために、膜厚を薄くして切断の歩留まりを向上させるために行われる。但し、フューズ26上の層間絶縁膜8が完全に除去されてフューズ26が露出されてしまうと、フューズ26の腐食の問題があるため、フューズ26は露出されないように制御される必要がある。
【0090】
本実施例では、図14Fにおいて、フューズ26上の残膜厚tF1は300nm程度となるように形成された。この結果、掘り込み部a(図中に25で表される)の深さは、第1実施例よりも深くなり、dはおよそ1300nmに形成された(図14F)。
【0091】
掘り込み部aの深さが深くなるため、アクセサリ18の部分の柱状体は、高さ約2400nmの形状となる。アクセサリ18には、アクセサリ孔埋設体18bが形成されており、剥がれに対して強い強度を持つことが可能となっている。
【0092】
本実施例では、第3コンタクトプラグの形成を第1実施例で説明したタングステンプラグの構造で説明したが、第2実施例で説明した配線とコンタクトをアルミで一体形成する構造を用いても良い。
【0093】
(第4実施例)
第1〜第3実施例では、第1、2配線としてアルミ合金を用いた。第4実施例では、第1,2配線に銅配線を用いる場合を説明する。銅配線はダマシン法によって形成される。
【0094】
図15A、15Bは、第3実施例の図14B、14Eに対応する図、図15Cは図15BのX−X方向の断面図である。
【0095】
まず、第1実施例の図1の工程の第1コンタクトプラグを形成するまでは、第1実施例と同じ工程を実施する。
【0096】
次に、第1コンタクトプラグ3、第1層間絶縁膜4上に第1中間絶縁膜29を形成する。第1配線を形成する部分の第1中間絶縁膜29を除去して第1配線溝を形成する。第1配線溝の底部には第1コンタクトプラグ3の上面を露出させる。
【0097】
第1配線溝内から第1中間絶縁膜29上にかけてバリアメタルとなる窒化チタン膜、シード層となる銅をスパッタで形成して第1下敷層を形成し、その上にメッキ法を用いて銅膜を形成する。
【0098】
銅膜と第1下敷層をCMP法で研磨除去して、第1中間絶縁膜29の上面を露出させると共に、銅膜を第1配線溝内に埋め込む。これらを経て、第1配線溝内に第1下敷層と銅膜から成る第1主配線層で構成される第1配線2が形成される。第1配線溝のパターンと、同時にフューズの溝も形成する。そして、フューズも、第1下敷層と銅膜で構成する。
【0099】
図16は、第3実施例の図12Aに対応する図である。第1ストッパ層30を形成する。材料はシリコン窒化膜(Si34)で、100nm厚で形成した。材料にはSiCNなどを用いても良い。
【0100】
第2層間絶縁膜8を形成する。材料はシリコン酸化膜で、膜厚は900nmで形成した。第2層間絶縁膜8と第1ストッパ層30を貫き、第1配線2上を開口する第2コンタクト孔を形成する。
【0101】
第2層間絶縁膜8をエッチングして第2配線を形成するための第2配線溝を形成する。第2配線溝は第2コンタクト孔と接続される。第2コンタクト孔内、第2配線溝内から、第2層間絶縁膜上面にかけて、バリアメタルとなる窒化チタン膜、シード層となる銅をスパッタで形成して第2下敷層を形成し、その上にメッキ法を用いて銅膜を形成する。銅膜と第2下敷層をCMP法で研磨除去して、第2層間絶縁膜上面を露出させると共に銅膜を第2コンタクトプラグ内及び第2配線溝内に埋め込む。これらを経て、第2配線溝内に第2下敷層と銅から成る第2主配線層で構成される第2配線10が形成され、第2配線に接続されて第1下敷層と銅膜で埋め込まれた第2コンタクトプラグ9が形成される。
【0102】
第2ストッパ層31を形成する。材料はシリコン窒化膜で、100nmで形成した。材料にはSiCNなどを用いても良い。第3層間絶縁膜13を形成する。材料はシリコン酸化膜で、膜厚は900nmで形成した。
【0103】
図17A、17B、17C、17Dはそれぞれ、第3実施例の図14B、14C、14D、14Fに対応する図である。
【0104】
第1実施例の図5の第3コンタクト孔11、アクセサリ孔14を形成する工程から、第1実施例の図7の工程までは第1実施例と同様に実施する。第3配線17はアルミ合金膜によって形成する。これは、銅配線の場合にはパッドのボンディング性が劣るからである。その後、第3実施例の図13の工程と図14の工程と同様の工程を実施し、パッド開口部23、スクライブライン開口部20、フューズ開口部27を形成する。tF1,dは第3実施例と同様に行う。
【0105】
本実施例で示すように、フューズ26には、銅配線を用いることも可能である。切断に用いるレーザー光の波長と照射強度は、フューズの材料に応じて最適となるように選択すればよい。
【0106】
(第5実施例)
第1〜第4実施例では、第3配線と同一工程でアクセサリを形成していた。第5実施例では、第3配線より下の層でアクセサリを形成した場合として第2配線でアクセサリを形成し、第1配線でフューズを形成する場合を示す。
【0107】
図18A、18B、18Cはそれぞれ、第3実施例の図14B、14E、14Fに対応する図である。図18に示すように、第3実施例の図12の工程までは、第3実施例と同じ工程を実施する。領域Cに第1配線でフューズを形成する。
【0108】
図19Aはこの工程を実施後の半導体装置を表す上面図、図19B、19Cはそれぞれ、図19AのX−X方向、Y−Y方向の断面図を表す。図19に示すように、第1実施例の図2の工程と同様に第2層間絶縁膜8を形成する。
【0109】
第1実施例の図2の工程と同様に第2コンタクト孔7を形成する。この第2コンタクト孔7の形成と同時にスクライブライン領域にアクセサリ孔14を形成する。第2コンタクト孔7のエッチングは、第1配線2上を開口した後、確実に開口できるようにオーバーエッチングを行うため、アクセサリ孔14は第2コンタクト孔7よりも深く形成する(図19B、19C)。第2コンタクト孔7及びアクセサリ孔14の配置は、第1実施例の図5Aに示す第3コンタクト孔11とアクセサリ孔14と略同じ配置である。
【0110】
図20は図19Bに対応する断面図である。図20に示すように、第1実施例の図3の工程と同様に第2コンタクトプラグ9を形成する。この第2コンタクトプラグ9の形成と同時にアクセサリ孔14は埋設され、アクセサリ孔埋設体(第2の部分)18bが形成される。
【0111】
図21A、21B、21Cはそれぞれ、図19A、19B、19Cに対応する断面図である。図21に示すように、第1実施例の図4の工程と同様に第2配線10を形成する。この第2配線10の形成と同時に第1の部分18aを形成する。領域Aの第2配線10及びアクセサリ18の上面図を、図21Aに示す。第2配線10、アクセサリ18のレイアウトは、第1実施例の図7の工程の図7Aと略同じである。第1実施例の図7の工程では、パッドが形成されるが、第5実施例では、アクセサリと同一工程でパッドは形成されない。
【0112】
第1実施例の図7の工程のアクセサリ形成では、アクセサリ孔埋設体が第3コンタクトプラグで、第1の部分が第3配線で形成されていたが、第5実施例では、アクセサリ孔埋設体18bが第2コンタクトプラグで、第1の部分18aが第2配線で形成される。第1実施例と同様に、第1の部分18aはアクセサリ孔埋設体18bで支持されており、剥がれに対する強度が増す構造を持つ。
【0113】
図22A、22B、22Cはそれぞれ、図21A、21B、21Cに対応する断面図である。図22に示すように、第1実施例の図5の工程と同様に第3コンタクト孔11を形成する。領域Aの上面図を図22Aに示す。第5実施例では、第3コンタクト孔11の形成時にアクセサリ孔は形成されない。
【0114】
図23は、図22Bに対応する断面図である。図23に示すように、第1実施例の図6の工程と同様に第3コンタクトプラグ15を形成する。
【0115】
図24A、24B、24Cはそれぞれ、図22A、22B、22Cに対応する断面図である。図24Aでは、表面に露出していないアクセサリも重ねて表示している。図24Dはパッドが形成される領域Bを表す上面図、図24Eは図24DのX−X方向の断面図であり、図24D、24Eはそれぞれ、第1実施例の図7D、7Eに対応する。図24に示すように、第1実施例の図7の工程と同様に、第3配線17を形成する。第3配線17の工程ではパッド19も形成される。但し、第1実施例の図7の工程では、アクセサリが形成されているが、第5実施例では本工程でアクセサリは形成されない。アクセサリ18は、第3層間絶縁膜13の下に埋設されて形成されている。
【0116】
図25A、25B、25Cはそれぞれ、図24A、24B、24Cに対応する断面図である。図25Dはパッドが形成される領域Bを表す上面図、図25Eは図25DのX−X方向の断面図であり、図25D、25Eはそれぞれ、第1実施例の図7D、7Eに対応する。図25Fはフューズが形成される領域を表す上面図、図25Gは図25FのX−X方向の断面図である。図25に示すように、第3実施例の図13の工程と同様に、パッシベーション膜21、保護膜22を形成し、保護膜22にパッド開口部23、スクライブライン開口部20、フューズ開口部27を形成する。
【0117】
図26A、26B、26Cはそれぞれ、図25A、25B、25Cに対応する断面図である。図26Dはパッドが形成される領域Bを表す上面図、図26Eは図26DのX−X方向の断面図であり、図26D、26Eはそれぞれ、第1実施例の図7D、7Eに対応する。図26Fはフューズが形成される領域を表す上面図、図26Gは図26FのX−X方向の断面図である。また、図27は、半導体基板の表面の一領域を、半導体基板の上面から見た上面図である。
【0118】
図26に示すように、第3実施例の図14の工程と同様に、パッシベーション膜エッチングを行う。フューズ26上に第2層間絶縁膜8がtF1、残るようにエッチングする。第3層間絶縁膜13と第2層間絶縁膜8は深さdだけ掘り込まれて掘り込み部a(図中の25で表される)が形成される。実施例3と同様にtF1を300nm程度に形成し、dは1300nmに形成した。この工程で、第2配線と同一工程で形成したアクセサリの上面、側面が露出し、アクセサリで保護されていない第3層間絶縁膜13が掘り込まれた。アクセサリの上部を構成する第2キャップ膜は除去され、第2主配線層が露出した。
【0119】
このように、最上層配線より下の配線層で形成されたアクセサリであっても、スクライブラインの層間絶縁膜のエッチング量が大きく行われる場合には、アクセサリが露出されることがある、このような場合においても、アクセサリにアクセサリ孔埋設体を形成することにより、剥がれに対する強度を増すことができ、歩留まりの低下を抑制することができる。
【符号の説明】
【0120】
1 MOS型トランジスタ
2 第1配線
3 第1コンタクトプラグ
4 第1層間絶縁膜
5 素子分離領域
6 半導体基板
7 第2コンタクト孔
8 第2層間絶縁膜
9 第2コンタクトプラグ
10 第2配線
11 第3コンタクト孔
13 第3層間絶縁膜
14 アクセサリ孔
15 第3コンタクトプラグ
17 第3配線
18、35、36 アクセサリ
18a 第1の部分
18b アクセサリ孔埋設体
19 パッド
20 スクライブライン開口部
21 パッシベーション膜
22 保護膜
23 パッド開口部
24 スクライブライン
25 掘り込み部a
26 フューズ
27 フューズ開口部
29 第1中間絶縁膜
30 第1ストッパ層
31 第2ストッパ層
37 ダイシング切削部
40 半導体チップ
41 スクライブラインの幅方向
42 スクライブラインの幅方向と垂直な方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップと、
前記半導体チップの周囲に接するように設けられ、層間絶縁膜とアクセサリとを有するスクライブラインと、
を有し、
前記アクセサリは、前記層間絶縁膜上に設けられた層状の第1の部分と、前記第1の部分から前記層間絶縁膜の厚み方向の下方に向かって伸長する第2の部分と、を有する半導体装置。
【請求項2】
半導体チップと、
前記半導体チップの周囲に接するように設けられ、層間絶縁膜とアクセサリとを有するスクライブラインと、
を有し、
前記アクセサリは、前記層間絶縁膜内に埋め込まれた第2の部分と、前記第2の部分に接するように前記層間絶縁膜上に設けられた層状の第1の部分と、を有する半導体装置。
【請求項3】
前記第1の部分は、前記第2の部分とは異なる材料から構成される、請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1の部分は、前記第2の部分と同じ材料を含む、請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1の部分は、前記スクライブラインの幅方向に延在し、
前記第2の部分は、前記スクライブラインの幅方向における、前記第1の部分の半導体チップ側の端部に設けられる、請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2の部分は、前記スクライブラインの幅方向に配列されるように複数、設けられる、請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体チップは、
MOS型トランジスタと、
前記MOS型トランジスタのソース領域又はドレイン領域に接続されるように設けられた第1コンタクトプラグと、
前記第1コンタクトプラグに接続されるように設けられた第1配線と、
前記第1配線に接続されるように設けられた第2コンタクトプラグと、
前記第2コンタクトプラグに接続されるように設けられた第2配線と、
前記第2配線に接続されるように設けられた第3コンタクトプラグと、
前記第3コンタクトプラグに接続されるように設けられた第3配線と、
を有する、請求項1〜6の何れか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2の部分は、前記第2コンタクトプラグと同じ材料から構成され、
前記第1の部分は、前記第2配線と同じ材料の層を有し、
前記第1及び2の部分はそれぞれ、前記第2配線及び第2コンタクトプラグと同じ高さに形成される、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第2の部分は、前記第3コンタクトプラグと同じ材料から構成され、
前記第1の部分は、前記第3配線と同じ材料の層を有し、
前記第1及び2の部分はそれぞれ、前記第3配線及び第3コンタクトプラグと同じ高さに形成される、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記半導体チップは、更にパッドを有し、
前記パッドは、前記第3配線と同じ材料の層を有し、
前記パッドは、前記第3配線と同じ高さに配置される、請求項7〜9の何れか1項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記半導体チップは、更にフューズを有し、
前記フューズは、前記第1配線と同じ材料から構成され、
前記フューズは、前記第1配線と同じ高さに配置される、請求項7〜10の何れか1項に記載の半導体装置。
【請求項12】
半導体基板上のスクライブライン形成領域において、
層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜内をその表面から厚み方向に伸長するように、第2の部分を形成する工程と、
前記第2の部分に接するように、前記層間絶縁膜上に層状の第1の部分を形成することにより、第1及び第2の部分を有するアクセサリを形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項13】
半導体基板上のスクライブライン形成領域において、
露出した表面を有する第2の部分が埋め込まれた層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第2の部分に接するように、前記層間絶縁膜上に層状の第1の部分を形成することにより、第1及び第2の部分を有するアクセサリを形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記半導体基板上の前記スクライブライン形成領域によって周囲を囲まれた半導体チップの領域内において、更に、
MOS型トランジスタを形成する工程と、
前記MOS型トランジスタのソース領域又はドレイン領域に接続されるように第1コンタクトプラグを形成する工程と、
前記第1コンタクトプラグに接続されるように第1配線を形成する工程と、
前記第1配線に接続されるように第2コンタクトプラグを形成する工程と、
前記第2コンタクトプラグに接続されるように第2配線を形成する工程と、
前記第2配線に接続されるように第3コンタクトプラグを形成する工程と、
前記第3コンタクトプラグに接続されるように第3配線を形成する工程と、
を有し、
前記スクライブライン形成領域内の前記第2の部分と同時に、前記第2コンタクトプラグを形成し、
前記スクライブライン形成領域内の前記第1の部分と同時に、前記第2配線を形成する、請求項12又は13に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記半導体基板上の前記スクライブライン形成領域によって周囲を囲まれた半導体チップの領域内において、更に、
MOS型トランジスタを形成する工程と、
前記MOS型トランジスタのソース領域又はドレイン領域に接続されるように第1コンタクトプラグを形成する工程と、
前記第1コンタクトプラグに接続されるように第1配線を形成する工程と、
前記第1配線に接続されるように第2コンタクトプラグを形成する工程と、
前記第2コンタクトプラグに接続されるように第2配線を形成する工程と、
前記第2配線に接続されるように第3コンタクトプラグを形成する工程と、
前記第3コンタクトプラグに接続されるように第3配線を形成する工程と、
を有し、
前記スクライブライン形成領域内の前記第2の部分と同時に、前記第3コンタクトプラグを形成し、
前記スクライブライン形成領域内の前記第1の部分と同時に、前記第3配線を形成する、請求項12又は13に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記第1配線を形成する工程において、
前記第1配線と同時に前記半導体チップの領域内にフューズを形成する、請求項14又は15に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図14E】
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【図14F】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図24D】
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【図24E】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【図25D】
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【図25E】
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【図25F】
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【図25G】
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【図26A】
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【図26B】
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【図26C】
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【図26D】
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【図26E】
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【図26F】
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【図26G】
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【図27】
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【図28A】
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【図28B】
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【図28C】
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【公開番号】特開2011−199123(P2011−199123A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66108(P2010−66108)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】