説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】配線の埋め込み不良及び配線抵抗の上昇を抑えると共に、信頼性を向上した半導体装置を実現できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、基板101の上に形成された絶縁膜105と、絶縁膜105中に形成された、銅を含む材料からなる埋め込み配線115とを備えている。絶縁膜105と埋め込み配線115との間には、白金族元素を含む材料からなるバリア膜110が形成されている。絶縁膜105とバリア膜110との間には、絶縁膜105よりも密度が高い高密度絶縁膜109が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、銅等からなる埋め込み配線を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置に用いる配線は、絶縁膜に形成した凹部に、銅又は銅合金等の材料を埋め込んだいわゆる銅配線が主流となりつつある。銅配線を形成する場合、凹部にバリア膜を形成した後、スパッタ法等を用いてバリア膜の上にシード層を形成し、電界めっき法を用いて凹部に銅等の材料を埋め込む方法が一般的に用いられている。バリア膜は、配線側から絶縁膜側へ銅原子が拡散することを防止し、半導体装置の信頼性を向上させるために形成する。従って、バリア膜は銅原子が拡散しにくい材料を用いて形成する必要がある。しかし、バリア膜に、酸化されやすく且つ酸化されると導電性が大きく低下する材料を用いた場合、電界めっきを行う際にバリア膜が酸化された部分に電流が流れなくなるため、ボイド等の埋め込み不良が発生する。また、バリア膜が酸化された部分は高抵抗となるため、配線抵抗が上昇してしまう。
【0003】
このため、ルテニウム等の酸化されても導電性を失わない金属膜又は導電性を有する金属酸化膜からなるバリア膜を使用する方法が知られている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。バリア膜にルテニウム等を用いることにより、バリア膜が酸化されても導電性を失うおそれがないため、埋め込み不良が発生したり、配線抵抗が上昇したりすることを防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−075994号公報
【特許文献2】特表2005−513813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ルテニウム等の酸化されても導電性を失わない金属又はその酸化物は、バリア性が十分でないという問題を有している。このため、配線側から絶縁膜側への銅の拡散が生じたり、絶縁膜側から配線側への酸素の侵入が生じたりしやすい。従って、半導体装置の信頼性が低下してしまうおそれがある。
【0006】
本発明は、前記の問題を解決し、配線の埋め込み不良及び配線抵抗の上昇を抑えると共に、信頼性を向上した半導体装置を実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するため、本発明は半導体装置を、絶縁膜とバリア膜との間に形成された高密度絶縁膜を備えている構成とする。
【0008】
具体的に、本発明に係る半導体装置は、基板の上に形成された絶縁膜と、絶縁膜中に形成された、銅を含む材料からなる埋め込み配線と、絶縁膜と埋め込み配線との間に形成された、白金族元素を含む材料からなるバリア膜と、絶縁膜とバリア膜との間に形成され、絶縁膜よりも密度が高い高密度絶縁膜とを備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明の半導体装置は、絶縁膜とバリア膜との間に形成され、絶縁膜よりも密度が高い高密度絶縁膜を備えている。高密度絶縁膜は絶縁膜と比べて銅の拡散が生じにくい。このため、バリア膜のバリア性が劣化して銅原子の拡散が生じたとしても、銅原子の拡散を高密度絶縁膜において抑制することができる。一方、バリア膜は、白金族元素を含む材料からなるため配線抵抗の増大を防止できる。また、銅との密着性にも優れているため埋め込み不良が発生しにくい。
【0010】
本発明の半導体装置において、高密度絶縁膜は窒素を含んでいてもよい。この場合において高密度絶縁膜は、絶縁膜との界面側からバリア膜との界面側へ向かって窒素含有量が増大していてもよい。
【0011】
本発明の半導体装置において絶縁膜は、比誘電率が3.0以下とすればよい。
【0012】
本発明の半導体装置において白金族元素は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金とすればよい。
【0013】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板の上に絶縁膜を形成する工程(a)と、絶縁膜に凹部を形成する工程(b)と、凹部の側面に絶縁膜と比べて密度が高い高密度絶縁膜を形成する工程(c)と、工程(c)よりも後に、凹部の内面に沿って、白金族元素を含む材料からなるバリア膜を形成する工程(d)と、工程(d)よりも後に、凹部の内面に沿って、銅を含む材料からなる第1の導電膜を順次形成する工程(e)と、第1の導電膜の上に、凹部を埋めるように銅を含む材料からなる第2の導電膜を成長させる工程(f)と、工程(f)よりも後に、第1の導電膜と第2の導電膜とを一体化して埋め込み配線を形成する工程(g)とを備えていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、凹部の側面に絶縁膜と比べて密度が高い高密度絶縁膜を形成する工程を備えている。このため、白金族元素を含む材料からなるバリア膜にバリア性が劣化した部分が生じたとしても、銅原子の拡散を高密度絶縁膜により抑えることができる。従って、信頼性に優れた半導体装置を実現することができる。
【0015】
本発明の半導体装置の製造方法において、工程(c)では、凹部の側面に窒素を含むプラズマを照射することにより、高密度絶縁膜を形成してもよく、工程(c)及び工程(d)は、窒素又は窒素とアルゴンとの混合ガス雰囲気において、白金族元素を含む材料をスパッタすることにより、高密度絶縁膜を形成すると共に、バリア膜を形成する工程としてもよい。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法において、高密度絶縁膜は、絶縁膜との界面側からバリア膜との界面側に向かって、窒素含有量が増大する構成としてもよい。
【0017】
本発明の半導体装置の製造方法において絶縁膜は、比誘電率が3.0以下であってもよい。
【0018】
本発明の半導体装置の製造方法において、白金族元素は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金とすればよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によれば、配線の埋め込み不良及び配線抵抗の上昇を抑えると共に、信頼性を向上した半導体装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図2】一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図3】一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図4】一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図5】一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図6】一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図7】(a)及び(b)は、バリア膜の界面近傍の状態を示す電子顕微鏡写真であり、(a)は窒素を含む雰囲気においてスパッタを行った場合であり、(b)はアルゴンガス雰囲気においてスパッタを行った場合である。
【図8】ルテニウム膜の形成方法の違いがSi−CH3結合とSi−O結合との比率に及ぼす影響を示すグラフである。
【図9】リーク電流とバリア膜の構造との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、一実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。図1に示すように、半導体基板100の上に第1の配線103を有する第1の絶縁膜101形成する。具体的には、まず、半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板100の上に第1の絶縁膜101を形成する。続いて、第1の絶縁膜101に溝部を形成し、形成した溝部内に、例えばルテニウム膜からなる第1のバリア膜102を介して銅からなる第1の配線103を埋め込み、溝部を含む第1の絶縁膜101の上面を平坦化する。続いて、第1の配線103を形成した第1の絶縁膜101の上に、第1のシリコン窒化膜104及び第2の絶縁膜105を順次堆積した後、第1のシリコン窒化膜104及び第2の絶縁膜105を選択的に除去して、第1の配線103に達するビアホール106及び配線用溝107を形成する。
【0022】
プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition:化学的気相成長)法等を用いて第2の絶縁膜105を堆積する場合には、400℃程度の熱処理が必要となる。第1のバリア膜102及び第1のシリコン窒化膜104は、銅原子の拡散に対するバリア性を有しており、400℃程度の熱処理の際に、第1の配線103を構成する銅原子が第1の絶縁膜101及び第2の絶縁膜105等の内部に拡散することを防止する役割を果たす。
【0023】
次に、図2に示すように、窒素ガスプラズマ108を第2の絶縁膜105に照射する。この処理によりビアホール106及び配線用溝107の側面に膜厚が1nm〜5nm程度の窒素を含有する高密度絶縁膜109が形成される。高密度絶縁膜109は第2の絶縁膜105よりも密度が高い絶縁膜である。プラズマ照射により形成した場合、一般的に高密度絶縁膜109に含まれる窒素の量(窒素濃度)は第2の絶縁膜105と接する側から表面側(第2のバリア膜110と接する側)に向かって次第に高くなる。但し、必ずしも窒素濃度は傾斜している必要はない。
【0024】
次に、図3に示すように、例えばスパッタ法により半導体基板100の上に膜厚が10nmのルテニウムからなる第2のバリア膜110を堆積する。スパッタのターゲットはルテニウムとすればよい。その後、例えばスパッタ法により、第2のバリア膜110の上に膜厚が30nmの銅膜からなるシード層111を堆積する。これによりビアホール106及び配線用溝107のそれぞれの底部及び側面は、第2のバリア膜110及びシード層111により覆われる。
【0025】
次に、図4に示すように、電解めっき法によりシード層111の上に膜厚が300nmの銅めっき層112を、ビアホール106及び配線用溝107のそれぞれが埋まるように成長させる。
【0026】
次に、半導体基板100をめっき装置から取り出した後、銅めっき層112の結晶粒を成長させるために銅めっき層112に対して、100℃程度の温度で2時間程度の熱処理を行う。これにより、図5に示すように、シード層111と銅めっき層112とが一体化して配線用の銅膜113が形成される。なお、銅めっき層112に対して熱処理を行う代わりに、半導体基板100を室温下で2日間程度放置しておいても同様の構造が得られる。
【0027】
次に、図6に示すように、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法を用いて、配線用溝107の外側の、表面に高密度絶縁膜109が形成された第2の絶縁膜105上に残存する第2のバリア膜110及び配線用の銅膜113を除去して、銅膜113からなるビア114及び第2の配線115を形成する。これにより、ビア114を介して、第1の配線103と第2の配線115とが接続される。
【0028】
その後、必要に応じて、これらの各工程を繰り返すことにより、所望の多層配線構造が形成できる。
【0029】
本実施形態の半導体装置の製造方法は、ビアホール106及び配線用溝107のそれぞれの底部及び側面に、窒素を含んだ膜厚が1nm〜5nm程度の高密度絶縁膜109を形成した後、第2のバリア膜110を形成する。高密度絶縁膜109は第2の絶縁膜105と比べて密度が高く、第2の絶縁膜105と比べて銅原子の拡散が遅い。従って、第2のバリア膜110のバリア性が劣化した部分から染み出してきた銅原子が第2の絶縁膜105中に拡散することを抑制できる。また、高密度絶縁膜109は窒素を含むため、比誘電率が3.0以下の絶縁膜の場合には特に、シリコン原子の未結合手と窒素との結合が生じ、銅原子の拡散が抑制される。このため、銅原子が第2の絶縁膜105中に拡散することを抑制するのに非常に効果的である。窒素は高密度絶縁膜109の表面から深さ方向に1nm〜5nm程度の深さまで分布するが、その濃度は一定である必要はなく、深くなるに従い減少していてもよい。
【0030】
本実施形態において、第2のバリア膜110は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム若しくは白金の単体又はこれらを2つ以上含む合金等とすればよい。このような白金族元素単体の金属材料及び白金族元素の合金材料等の白金属元素を含む材料は比抵抗が小さい。従って、白金属元素を含む材料をバリア膜とすることにより、配線抵抗及びビア抵抗の増大を防止できる。また、白金属元素を含む材料は融点が高いため、熱安定性にも優れている。さらに、耐酸化性にも優れるため、配線形成プロセス中に金属表面が酸化雰囲気にさらされても密着性が劣化しにくい。多結晶構造の白金族元素を含む材料を用いれば、銅等の配線材料との密着性をさらに向上させることができ。また、これらの材料は、銅との濡れ性も良好であり、埋め込み特性に優れている。
【0031】
本実施形態において、第1の配線103、シード層111又は銅めっき層112は、銅又は銅合金等の銅を含む材料により形成すればよい。第1のバリア膜102は、ルテニウム膜に代えて、タンタル膜又は窒化タンタル膜等を用いてもよい。第1の絶縁膜101及び第2の絶縁膜105は、二酸化珪素膜、塗布膜又は炭素を含む誘電率の低い膜等を用いてもよい。
【0032】
本実施形態は、ビアホール106と配線用溝107とを導電膜により同時に埋め込むデュアルダマシン法の例を示したが、ビアホール106と配線用溝107とを別々に形成すると共に別々に導電膜を埋め込む方法であっても同様の効果が得られる。
【0033】
本実施形態においては、高密度絶縁膜109と第2のバリア膜110とを別の工程を用いて形成した。しかし、1工程で形成してもよい。この場合、ビアホール106及び配線用溝107を形成した後、窒素又は窒素とアルゴンとの混合ガス雰囲気において、膜厚が10nmのルテニウムからなる第2のバリア膜110を堆積する。このとき、スパッタのターゲットはルテニウムとする。このようにすれば、膜厚が1nm〜5nm程度の窒素を含有する高密度絶縁膜109と、ルテニウムからなる第2のバリア膜110とを1工程で形成できる。第2のバリア膜110を堆積する際に窒素分圧を75%以上とすると、高密度絶縁膜109の窒素濃度を高くすることができ、高密度絶縁膜109のバリア性を向上させることができる。また、高密度絶縁膜109の窒素濃度は、第2の絶縁膜105と接する側から表面側(第2のバリア膜110と接する側)に向かって次第に高くなることが好ましい。
【0034】
図7は、炭素を含む二酸化珪素膜(SiOC膜)膜の上にスパッタ法を用いてルテニウム膜を形成した場合における、SiOC膜とルテニウム膜との界面近傍の断面を示している。図7(a)は窒素分圧が90%の条件でルテニウム膜を形成した場合を示し、図7(b)はアルゴンガス雰囲気においてルテニウム膜を形成した場合を示している。透過型電子顕微鏡による観察の結果、窒素分圧が90%の条件でスパッタを行った場合には、図7(a)に示すようにSiOC膜とルテニウム膜との界面において、隣接原子間距離と相対的に対応するリング状模様が小さくなっている。このことから、厚さが3nm程度の高密度層が形成されていることが明らかとなった。一方、アルゴンガス雰囲気においてスパッタを行った場合には、図7(b)に示すようにリング状模様が小さくなった領域は認められず高密度層の形成は観察されなかった。
【0035】
さらに、透過型電子顕微鏡による電子エネルギー損失分光法(EELS)を用いて元素分析を行った結果、窒素分圧が90%の条件でスパッタを行った場合にはSiOC膜に窒素原子が含まれていることが明らかとなった。このことから、窒素分圧が90%の条件でスパッタを行った場合には高密度層はSiOC(N)膜となっていると推定される。一方、アルゴンガスのみの条件でスパッタを行った場合には窒素は検出されなかった。
【0036】
図8は、ルテニウム膜との界面近傍におけるSiOC膜を赤外線吸収法により評価した結果を示している。図8の縦軸は、赤外線吸収から求めたSi−CH3結合を示すピーク強度とSi−O結合を示すピークの強度との比である。図8に示すように窒素分圧が90%の条件でルテニウム膜を形成した場合には、アルゴンガス雰囲気においてルテニウム膜を形成した場合と比べて、Si−CH3/Si−O比の値が低くなっている。このことから、窒素分圧が90%の条件でルテニウム膜を形成した場合には、SiOC膜中のSi−CH3結合が減少し、Si−O結合が増加していることが明らかである。つまり、窒素分圧が90%の条件でルテニウム膜を形成した場合には、界面においてSiOC膜の高密度化が生じていることを示している。
【0037】
図9は、ダイオード構造を用いて加速評価したリーク電流のバリア膜構造依存性を示す。窒素を含む雰囲気においてスパッタを行うことにより高密度絶縁膜を形成した場合には、アルゴンガス雰囲気においてスパッタを行い高密度絶縁膜を形成していない場合と比べて、リーク電流が急激に増加するまでの時間が長く、信頼性が高いことが明らかである。なお、高密度絶縁膜とバリア膜とを同一の工程において形成する場合と、別の工程において形成する場合とではほぼ同じ構造が形成されるため、同様の信頼性を実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、配線の埋め込み不良及び配線抵抗の上昇を抑えると共に、信頼性を向上した半導体装置を実現でき、特に銅等からなる埋め込み配線を有する半導体装置及びその製造方法等として有用である。
【符号の説明】
【0039】
100 半導体基板
101 第1の絶縁膜
102 第1のバリア膜
103 第1の配線
104 第1のシリコン窒化膜
105 第2の絶縁膜
106 ビアホール
107 配線用溝
108 窒素ガスプラズマ
109 高密度絶縁膜
110 第2のバリア膜
111 シード層
112 めっき層
113 銅膜
114 ビア
115 第2の配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜中に形成された、銅を含む材料からなる埋め込み配線と、
前記絶縁膜と前記埋め込み配線との間に形成された、白金族元素を含む材料からなるバリア膜と、
前記絶縁膜と前記バリア膜との間に形成され、前記絶縁膜よりも密度が高い高密度絶縁膜とを備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記高密度絶縁膜は窒素を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記高密度絶縁膜は、前記絶縁膜との界面側から前記バリア膜との界面側へ向かって窒素含有量が増大することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記絶縁膜は、比誘電率が3.0以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記白金族元素は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
半導体基板の上に絶縁膜を形成する工程(a)と、
前記絶縁膜に凹部を形成する工程(b)と、
前記凹部の側面に前記絶縁膜と比べて密度が高い高密度絶縁膜を形成する工程(c)と、
前記工程(c)よりも後に、前記凹部の内面に沿って、白金族元素を含む材料からなるバリア膜を形成する工程(d)と、
前記工程(d)よりも後に、凹部の内面に沿って、銅を含む材料からなる第1の導電膜を順次形成する工程(e)と、
前記第1の導電膜の上に、前記凹部を埋めるように銅を含む材料からなる第2の導電膜を成長させる工程(f)と、
前記工程(f)よりも後に、前記第1の導電膜と前記第2の導電膜とを一体化して埋め込み配線を形成する工程(g)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記工程(c)では、前記凹部の側面に窒素を含むプラズマを照射することにより、前記高密度絶縁膜を形成することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記工程(c)及び工程(d)は、窒素又は窒素とアルゴンとの混合ガス雰囲気において、前記白金族元素を含む材料をスパッタすることにより、前記高密度絶縁膜を形成すると共に、前記バリア膜を形成する工程であることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記高密度絶縁膜は、前記絶縁膜との界面側から前記バリア膜との界面側に向かって、窒素含有量が増大することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記絶縁膜は、比誘電率が3.0以下であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記白金族元素は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金であることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−272571(P2010−272571A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−120832(P2009−120832)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】