説明

半導体装置

【課題】クロック生成回路からクロック信号を受けるドライブ回路の経年劣化を抑制する。
【解決手段】半導体装置1は、クロック信号INT1−SIGを生成して出力するクロック生成回路2と、クロック生成回路2からクロック信号INT1−SIGを受けるドライブ回路3とを備え、クロック生成回路2は、クロック信号INT1−SIGを生成して出力ノード2aから出力するクロック出力モードと、出力ノード2aの電位をハイレベルに固定する第1のクロック停止モードと、出力ノード2aの電位をロウレベルに固定する第2のクロック停止モードとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置に関し、特に、必要時にのみクロック信号を生成する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高速化するクロックに同期した動作を行う半導体装置としてパーソナルコンピュータなどのメインメモリとして用いられるDDR(Double Data Rate)型のシンクロナスメモリが多く用いられている。このような半導体装置は、リードデータの出力タイミングを外部クロック信号に対して同期させる構成を採用する。これは、コントローラと半導体装置間のデータ送受信を外部クロック信号に同期したタイミングで行うように取り決めておくことで互いのデータ送受信をミスなく実行するためである。しかしながら、半導体装置自身にも内部遅延は存在するため、その遅延時間を考慮しつつリードデータの出力タイミングが外部クロックに同期出来るように半導体装置内部において内部クロックを生成する必要がある。それを実現するための回路がDLL(Delay Locked Loop)回路である。
【0003】
特許文献1には、DLL回路の例であって、特にDLL回路における消費電力を減少させるべく、例えばリフレッシュ動作時には内部クロックは用いないためDLL回路を停止して消費電力を削減することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−278528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記背景技術には、内部クロック信号の伝達経路上にある多数のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor。以下、これらのCMOSをまとめて「ドライブ回路」と称する。)の経年劣化が促進されてしまうという問題がある。つまり、DLL回路を停止したとしても内部クロック信号は一方の論理ハイ(又はロウ)に固定されるため上記ドライブ回路内の各接点はH/Lに固定される状態となる。ここで、各CMOSを構成するP型チャネルMOSトランジスタ及びN型チャネルMOSトランジスタは、オン状態が続くと次第に閾値電圧が大きくなっていくという性質を有している。これは、P型チャネルMOSトランジスタではNBTI(Negative Bias Temperature Instability)、N型チャネルMOSトランジスタではホットキャリア劣化と呼ばれる性質である。各トランジスタが有するこれらの性質のため、DLL回路の出力が例えばロウに固定されている間、オン状態が続く側の各トランジスタの閾値電圧が上昇し、これがドライブ回路の経年劣化となるのである。一方、オフ状態が続く側の各トランジスタの閾値電圧は相対的に劣化しないため、1つのCMOSにおいて一方(例えばP型チャネルMOSトランジスタ)がオンにより劣化し、他方(例えばN型チャネルMOSトランジスタ)がオフにより劣化しないことにより、伝送するクロックのデューティが乱れるなどの不都合が生じる。
【0006】
このようなドライブ回路の経年劣化は、リードデータの出力タイミングを外部クロック信号に対して同期させるためのDLL回路に限って発生するものではない。すなわち、他の種類のクロック生成回路であっても、ある程度の長期間にわたってクロックの生成を止める場合には、そのクロック生成回路からクロック信号を受けるドライブ回路において同様の経年劣化が生じ得る。また、出力がロウに固定されている場合だけでなく、ハイに固定されている場合でも同様の経年劣化が生じ得る。したがって、クロックの生成を止め、出力をハイ又はロウに固定する可能性のあるクロック生成回路からクロック信号を受けるドライブ回路の経年劣化を抑制できる技術が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による半導体装置は、クロック信号を生成して出力するクロック生成回路と、前記クロック生成回路から前記クロック信号を受けるドライブ回路とを備え、前記クロック生成回路は、前記クロック信号を生成して出力ノードから出力するクロック出力モードと、前記出力ノードの電位を第1のレベルに固定する第1のクロック停止モードと、前記出力ノードの電位を前記第1のレベルとは異なる第2のレベルに固定する第2のクロック停止モードとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、それぞれ出力ノードの固定電位が異なる第1及び第2のクロック停止モードを設けたので、クロック生成回路からクロック信号を受けるドライブ回路の経年劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施の形態による半導体装置のシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の好ましい第2の実施の形態による半導体装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の好ましい第2の実施の形態によるクロック生成回路の全体構成を示す図である。
【図4】本発明の好ましい第2の実施の形態によるレプリカ回路の内部構成を示す回路図である。
【図5】本発明の好ましい第2の実施の形態によるクロック出力制御回路の内部構成を示す回路図である。
【図6】本発明の好ましい第2の実施の形態によるラッチ回路の内部構成を示す回路図である。
【図7】本発明の好ましい第2の実施の形態による出力信号LCLK_OUT1の時間変化と、アクティブコマンドACT及びリードコマンドREADの時間変化との関係を示すタイミング図である。
【図8】本発明の好ましい第2の実施の形態によるクロック出力制御回路の内部構成を示す回路図である。
【図9】本発明の好ましい第2の実施の形態による出力回路のうち、DQS入出力回路の内部構成を示す回路図である。
【図10】図9に示した各信号の電位の組み合わせを示す図である。
【図11】本発明の好ましい第2の実施の形態の変形例による出力信号LCLK_OUT1の時間変化と、アクティブコマンドACT及びリードコマンドREADの時間変化との関係を示すタイミング図である。
【図12】本発明の好ましい第2の実施の形態の変形例によるクロック出力制御回路の内部構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施の形態による半導体装置1のシステム構成を示す図である。同図に示すように、半導体装置1は、クロック生成回路2、ドライブ回路3、出力回路4を備えて構成される。
【0012】
クロック生成回路2は、半導体装置1の外部に設置される発振回路等から外部クロック信号IN−SIGを受け、これに基づいて第1のクロック信号INT1−SIGを生成し、出力ノード2aから出力する回路である。
【0013】
クロック生成回路2は、次の3つの動作モードのいずれかにより動作するよう構成される。1つ目はクロック出力モードであり、この場合のクロック生成回路2は、第1のクロック信号INT1−SIGを生成して出力ノード2aから出力する。2つ目は第1のクロック停止モードであり、この場合のクロック生成回路2は、出力ノード2aの電位をハイレベル(第1のレベル)に固定する。3つ目は第2のクロック停止モードであり、この場合のクロック生成回路2は、出力ノード2aの電位をロウレベル(第2のレベル)に固定する。
【0014】
クロック生成回路2の動作モードは、制御信号CONTによって制御される。制御信号CONTは、ハイレベルとロウレベルのいずれかの電位を取るハイアクティブな信号であり、制御信号CONTがハイレベルであるとき、クロック生成回路2はクロック出力モードとなり、出力ノード2aから第1のクロック信号INT1−SIGが出力される。一方、制御信号CONTがロウレベルになると、クロック生成回路2は、第1及び第2のクロック停止モードに交互に移行する。その結果、出力ノード2aの電位は、第1のクロック信号INT1−SIGを出力する期間を挟みながら、ハイレベルとロウレベルとを交互に繰り返すこととなる。
【0015】
ドライブ回路3は、直列に接続された複数のCMOSによって構成される回路である。ドライブ回路3は、クロック生成回路2から第1のクロック信号INT1−SIGを少なくとも1つのCMOS回路を介してバッファリングし、第2のクロック信号INT2−SIGとして出力回路4に出力する。
【0016】
各CMOSを構成するP型チャネルMOSトランジスタ及びN型チャネルMOSトランジスタは、上述したように、オン電流が流れ続けると次第に閾値電圧が大きくなっていくという性質を有している(NBTI及びホットキャリア劣化)。これは各トランジスタの経年劣化と評価できるが、半導体装置1では、第1のクロック信号INT1−SIGを出力しない場合のクロック生成回路2の出力ノード2aの電位がロウレベルとハイレベルを交互に繰り返すので、従来のようにオン電流を流しつづけるトランジスタ(A群とする)とオフ状態のトランジスタ(B群とする)に完全に分かれるのではなく、両者オンとオフを交互に繰り返す状態となる。それによってA群のトランジスタのみを大きく劣化させずに、A群B群共に劣化させることで劣化量を分散させることが可能となり、1個のトランジスタが単位時間当たりに受ける劣化の量は減少する。したがって、ドライブ回路3全体として、経年劣化を抑制できることになる。
【0017】
出力回路4は、入力端子4a、出力端子4b、及びクロック端子4cを有して構成され、入力端子4aに入力された出力用信号を、クロック端子4cに入力されるクロック信号に同期して、出力端子4bに出力する回路である。本実施の形態では、図1にも示すように、入力端子4aがクロック端子4cを兼ねており、出力用信号及びクロック信号はともに、ドライブ回路3が出力する第2のクロック信号INT2−SIGである。出力端子4bから出力される信号は、出力信号OUT−SIGである。
【0018】
上述した制御信号CONTは、出力回路4にも入力される。出力回路4は、制御信号CONTがロウである場合、すなわちクロック生成回路2が第1及び第2のクロック停止モードのいずれかである場合に、出力端子4bと入力端子4aとを電気的に切り離す機能を有している。これは、図示しない出力回路4の後段の回路(出力信号OUT−SIGが入力される回路)の誤動作を防止するために、採用されている機能である。
【0019】
すなわち、半導体装置1では、制御信号CONTがロウレベルに遷移する度に第2のクロック信号INT1−SIGがハイレベル/ロウレベルを交互に繰り返すという組み合わせが現れ、これによって、上記劣化量の分散が実現される。また、一般的な回路の動作として、ある入力信号がロウレベル即ち非アクティブ状態として動作しないものは、その入力信号がハイレベル即ちアクティブ状態として"動作するように設計する"ことが通常である。一方、本発明では、該ある入力信号に相当するINT1−SIGがロウレベルの時もハイレベルの時も、制御信号CONTがロウで示される非アクティブ状態の間は出力回路4の出力を非アクティブを示す信号に保持するものである。
【0020】
以上説明したように、半導体装置1によれば、クロック生成回路2から第1のクロック信号INT1−SIGをハイ/ロウの一方固定ではなく、制御信号CONTの遷移(本実施例では非アクティブ状態をロウレベルの遷移で表しているが、非アクティブ状態をハイレベルの遷移とすることも可能である)に伴って一方から他方へ変化させていることから、第1のクロック信号INT1−SIGを受けるドライブ回路3の経年劣化を抑制できる。また、第1のクロック信号INT1−SIGのレベルに関わらず制御信号CONTによって出力回路4は出力信号OUT−SIGを非活性に保持することで後段の回路の誤動作も防止できる。
【0021】
図2は、本発明の好ましい第2の実施の形態による半導体装置10の全体構成を示すブロック図である。
【0022】
本実施形態による半導体装置10はDDR型のSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)であり、外部端子として、クロック端子11、コマンド端子12、アドレス端子13、データ入出力端子14、データストローブ端子15、電源端子16a,16bを備えている。
【0023】
クロック端子11は外部クロック信号CKSが供給される端子であり、供給された外部クロック信号CKSは、クロックバッファ40及びDLL回路70に供給される。クロックバッファ40は、外部クロック信号CKSに基づいて単相の内部クロック信号ICLKを生成し、これをコマンドデコーダ32及び図示しないその他の回路に供給する。
【0024】
DLL回路70は、外部クロック信号CKSを受けて、外部クロック信号CKSに対して位相制御され、かつデューティー制御された内部クロック信号LCLKを生成する回路である。生成された内部クロック信号LCLKは、クロック出力制御回路73(第1のクロック出力制御回路)及びクロック出力制御回路74(第2のクロック出力制御回路)に供給される。
【0025】
また、DLL回路70は、内部クロック信号LCLKの位相及びデューティー比がそれぞれ目標値になった(ロックした)か否かを判定する機能と、ロックしたと判定した場合に、オシレータ起動信号DLL_OSC_Enableを活性化する機能とを有する。オシレータ起動信号DLL_OSC_Enableは、DLLリフレッシュ制御回路71に供給される。
【0026】
クロック出力制御回路73は、後述するアクティブコマンドACT及びリードコマンドREADそれぞれの活性状態に応じて動作モードを切り替えながら内部クロック信号LCLK_OUT1を生成し、出力ノード73aに出力する回路である。この動作モードには、第1の実施の形態で説明した3つの動作モードが含まれる。クロック出力モードでは、内部クロック信号LCLKに基づいて生成された内部クロック信号LCLK_OUT1が、出力ノード73aから出力される。第1のクロック停止モードでは、出力ノード73aの電位はハイレベルに固定される。第2のクロック停止モードでは、出力ノード73aの電位はロウレベルに固定される。出力ノード73aの出力電位は、even/odd出力回路78に供給される他、バッファ回路75を経て、FIFO63及びクロックツリー76にも供給される。なお、クロックツリー76は、供給された内部クロック信号LCLK_OUT1を入出力回路64及びDQS入出力回路65に分配する回路である。
【0027】
クロック出力制御回路73は、自身の動作モードを示すモード情報MODEを生成する機能も有する。生成されたモード情報MODEは、クロック出力制御回路73からeven/odd出力回路78に供給される。
【0028】
even/odd出力回路78は、クロック出力制御回路73から供給されるモード情報MODE及び内部クロック信号LCLK_OUT1に基づいて、リード偶数信号READ_Even及びリード奇数信号READ_Oddを生成する機能を有する回路である。
【0029】
even/odd出力回路78の機能について詳しく説明すると、even/odd出力回路78は、まず、クロック出力制御回路73から供給された内部クロック信号LCLK_OUT1を、相補の内部クロック信号LCLKT,LCLKBに変換する。そして、クロック出力制御回路73がクロック出力モードにある場合、内部クロック信号LCLKTをリード偶数信号READ_Evenとして出力し、内部クロック信号LCLKBをリード奇数信号READ_Oddとして出力する。一方、クロック出力制御回路73が第1のクロック停止モード又は第2のクロック停止モードにある場合、内部クロック信号LCLKBをリード偶数信号READ_Evenとして出力し、内部クロック信号LCLKTをリード奇数信号READ_Oddとして出力する。これらリード偶数信号READ_Even及びリード奇数信号READ_Oddは出力回路4に供給され、出力回路4の後段の回路の誤動作を防止するために役立てられる。この点についての詳細は、後述する。
【0030】
クロック出力制御回路74は、後述するDLLオン信号DLL_ON及びDLLスタート信号DLL_STARTの活性状態に応じて動作モードを切り替えながら内部クロック信号LCLK_OUT2を生成し、レプリカ回路72に出力する回路である。この動作モードにも、第1の実施の形態で説明した3つの動作モードが含まれる。クロック出力モードでは、内部クロック信号LCLKに基づいて生成された内部クロック信号LCLK_OUT2が、レプリカ回路72に出力される。第1のクロック停止モードでは、レプリカ回路72への出力はハイレベルに固定される。第2のクロック停止モードでは、レプリカ回路72への出力はロウレベルに固定される。
【0031】
レプリカ回路72は、ドライブ回路3を疑似的に再現した回路である。レプリカ回路72に入力した内部クロック信号LCLK_OUT2は、内部クロック信号LCLK_OUT1がドライブ回路3の通過中に受ける遅延や波形変化と実質的に同等の遅延や波形変化を受けて、DLL回路70に供給される。
【0032】
なお、以上説明したDLL回路70、レプリカ回路72、及びクロック出力制御回路73,74は、第1の実施の形態で説明したクロック生成回路2の一部に相当し、バッファ回路75及びクロックツリー76は、第1の実施の形態で説明したドライブ回路3に相当する。また、クロックツリー76から内部クロック信号LCLK_OUT1の分配を受ける入出力回路64及びDQS入出力回路65は、第1の実施の形態で説明した出力回路4に相当する。また、第1の実施の形態で説明した制御信号CONTは、本実施の形態ではアクティブコマンドACT及びリードコマンドREADである。
【0033】
コマンド端子12は、クロックイネーブル信号CKE、ロウアドレスストローブ信号/RAS、カラムアドレスストローブ信号/CAS、ライトイネーブル信号/WE、チップセレクト信号/CS、オンダイターミネーション信号ODT、リセット信号/RESETなどの各種コマンド信号CMDが供給される端子である。なお、本明細書において信号名の先頭に「/」が付されている信号は、対応する信号の反転信号又はローアクティブな信号であることを意味する。
【0034】
コマンド端子12に供給されたコマンド信号CMDは、コマンドバッファ31に供給される。コマンドバッファ31に供給されたこれらコマンド信号CMDは、バッファリングされてコマンドデコーダ32に供給される。クロックイネーブル信号CKEについては、内部クロッククロックイネーブル信号ICKEとして、クロックバッファ40及びアドレスバッファ41にも供給される。クロックバッファ40及びアドレスバッファ41は、内部クロッククロックイネーブル信号ICKEが活性化されている場合に動作し、非活性化されている場合には動作しない構成である。
【0035】
コマンドデコーダ32は、コマンド信号CMDの保持、デコード及びカウントなどを行うことによって各種内部コマンドを生成する回路である。これら内部コマンドには、アクティブコマンドACT、アイドルコマンドIDLE、リードコマンドREAD、ライトコマンドWRITEなどメモリセルのリード/ライトに関わる各種コマンドに加え、DLL回路70の活性化/非活性化を指示するDLLイネーブルコマンドDLLEnableと、メモリセルアレイ60のセルフリフレッシュの開始/停止を指示するセルフリフレッシュコマンドSelfEnableとが含まれる。
【0036】
コマンドデコーダ32によって生成された各内部コマンドは、半導体装置10内の各回路に供給される。具体的には、ロウ系制御回路51にアクティブコマンドACTが、クロック出力制御回路73にアクティブコマンドACT及びリードコマンドREADが、カラム系制御回路52にリードコマンドREADが、DLLリフレッシュ制御回路71にDLLイネーブルコマンドDLLEnable及びセルフリフレッシュコマンドSelfEnableが、それぞれ供給される。
【0037】
アドレス端子13は、n+1個のアドレスビットA0〜Anからなるアドレス信号ADDが供給される端子であり、供給されたアドレス信号ADDは、アドレスバッファ41に供給される。アドレスバッファ41に供給されたアドレス信号ADDはラッチされ、ロウアドレスについてはロウ系制御回路51に、カラムアドレスについてはカラム系制御回路52に、それぞれ供給される。また、モードレジスタセットにエントリしている場合には、アドレス信号ADDは図示しないモードレジスタに供給され、これによってモードレジスタの内容が更新される。
【0038】
ロウ系制御回路51は、アドレスバッファ41より供給されるロウアドレスに基づいて、メモリセルアレイ60に含まれるいずれかのワード線WLを選択する回路である。メモリセルアレイ60内においては、複数のワード線WLと複数のビット線BLが交差しており、その交点にはメモリセルMCが配置されている(図2では、1本のワード線WL、1本のビット線BL及び1個のメモリセルMCのみを示している)。ビット線BLは、センス回路61内の対応するセンスアンプSAに接続されている。
【0039】
カラム系制御回路52は、センス回路61に含まれるいずれかのセンスアンプSAを選択する回路である。カラム系制御回路52によって選択されたセンスアンプSAは、メインI/O線MIOを介してリードライトアンプ(RWAMP)62に接続される。
【0040】
リード動作時においては、センスアンプSAによって増幅されたリードデータDQはリードライトアンプ62でさらに増幅され、FIFO63及び入出力回路64を経て、データ入出力端子14から外部に出力される。一方、ライト動作時においては、データ入出力端子14を通じて外部から入力されたライトデータDQは、FIFO63及び入出力回路64を経てリードライトアンプ62に入力され、増幅されたうえでセンスアンプSAに供給される。
【0041】
データ入出力端子14は、リードデータDQの出力及びライトデータDQの入力を行うための端子である。半導体装置10にはm+1個(m≧0)のデータ入出力端子14が設けられ、m+1ビットのデータを同時に入力又は出力可能とされている。
【0042】
FIFO63はリードデータDQ又はライトデータDQのキューイングを行う先入れ先出しの回路であり、データ入出力端子14ごとに設けられる。リード動作時に着目して説明すると、リードライトアンプ62から出力されたリードデータDQは、図示しないマルチプレクサによってデータ入出力端子14ごとに振り分けられ、対応するFIFO63にキューイングされる。FIFO63は、キューイングしたリードデータDQを内部クロック信号LCLKに同期したタイミングで、入出力回路64に出力する。
【0043】
入出力回路64は、それぞれデータ入出力端子14ごとに設けられた出力回路(第1の出力回路)及び入力回路を有して構成される。リード動作時に着目して説明すると、出力バッファは、対応するFIFO63から出力されたリードデータDQを整形し、内部クロック信号LCLK_OUT1に同期したタイミングで、対応するデータ入出力端子14から外部に出力する。
【0044】
データストローブ端子15は、DQS入出力回路65と外部のコントローラとの間で、データ入出力の動作基準となるデータストローブ信号DQSの入出力を行うための端子である。DQS入出力回路65は、それぞれデータ入出力端子14ごとに設けられた出力回路(第2の出力回路)及び入力回路を有して構成される。
【0045】
ライト時には、データストローブ端子15を通じて、外部からDQS入出力回路65にデータストローブ信号DQSが入力される。DQS入出力回路65は、こうして入力されたデータストローブ信号DQSに基づいて、入出力回路64がデータ入出力端子14からライトデータDQを取り込むタイミングを制御する。
【0046】
一方、リード時には、半導体装置10の内部からDQS入出力回路65に、互いに半クロックずれたデータストローブデータ偶数信号DQS_DATA_Even及びデータストローブデータ奇数信号DQS_DATA_Odd(出力用信号)が供給される。これらの信号はいわゆる2ビット・プリフェッチ構成(又は4ビットないし8ビット・プリフェッチ構成)に対応するもので、各信号が1クロック分の時間長で1ビットの情報を有している一方で、DQS入出力回路65は、各信号を半クロック間隔で、データストローブ端子15から外部に出力する。出力のタイミングは、クロックツリー76から供給される内部クロック信号LCLK_OUT1に同期して決定される。
【0047】
DQS入出力回路65には、上述したeven/odd出力回路78から、リード奇数信号READ_Odd及びリード偶数信号READ_Evenも供給される。DQS入出力回路65は、これらの信号に基づく処理を行うことで、クロック出力制御回路73が第1のクロック停止モード又は第2のクロック停止モードにある場合、データストローブ端子15をハイインピーダンス状態に維持できるよう構成される。この点については、後ほど詳しく説明する。
【0048】
DLLリフレッシュ制御回路71は、メモリセルアレイ60のセルフリフレッシュを行うタイミングと、DLL回路70が起動するタイミングとを制御する回路である。DLLリフレッシュ制御回路71には、上述したDLLイネーブルコマンドDLLEnable、セルフリフレッシュコマンドSelfEnable、及びオシレータ起動信号DLL_OSC_Enableの他に、セルフリフレッシュの間隔を示すデータSelf_Timing及びDLL回路70の定期起動の間隔を示すデータDLL_Timingが、ROM77から供給される。これらのデータは、製造中の時点でROM77に書き込まれる。
【0049】
DLLリフレッシュ制御回路71は、まずDLL回路70に関しては、入力されるDLLイネーブルコマンドDLLEnableが活性化されている場合に、DLLの起動期間を示すDLLオン信号DLL_ONを活性化し、そうでない場合にDLLオン信号DLL_ONを非活性化する。DLLオン信号DLL_ONはDLL回路70、クロック出力制御回路74、及びレプリカ回路72に供給される。DLL回路70は、DLLオン信号DLL_ONが活性化されている場合に、内部クロック信号LCLKを生成する。
【0050】
また、DLLリフレッシュ制御回路71は、入力されるオシレータ起動信号DLL_OSC_Enableが活性化されている場合に、データDLL_Timingによって示される間隔で定期的に、DLL回路70の更新期間を示すDLLスタート信号DLL_STARTを活性化する。このDLLスタート信号DLL_STARTもDLL回路70、クロック出力制御回路74、及びレプリカ回路72に供給される。DLL回路70は、DLLスタート信号DLL_STARTが活性化されている場合にも、内部クロック信号LCLKを生成する。したがって、DLL回路70は、定期的に内部クロック信号LCLKを生成することになる。この処理により、内部クロック信号LCLKの位相と外部クロック信号CKSの位相との大幅なずれが防止される。
【0051】
セルフリフレッシュに関しては、DLLリフレッシュ制御回路71は、セルフリフレッシュコマンドSelfEnableが活性化されている場合に、データSelf_Timingによって示される間隔で定期的にセルフリフレッシュ開始信号SREF_STARTを生成し、リフレッシュ回路(REF)53に出力する。リフレッシュ回路53は、ロウアドレスを所定の順序で出力する回路である。リフレッシュ回路53は、セルフリフレッシュ開始信号SREF_STARTを受けると、前回出力したロウアドレスの次のロウアドレスをロウ系制御回路51に出力する。この処理を繰り返すことで、最終的には全ロウアドレスについて、セルフリフレッシュが行われる。
【0052】
電源端子16a,16bはそれぞれ、外部電源電圧VDD,VSSが供給される端子である。内部電圧発生回路80〜82はそれぞれ、これら外部電源電圧VDD,VSSに基づいて内部電圧VPERD,VPERI2,VPERIを生成し、半導体装置10内部の各回路に供給する。具体的には、内部電圧VPERDは、DLL回路70の動作電源として供給される。また、内部電圧VPERI2は、クロック出力制御回路73,74、バッファ回路75、及びクロックツリー76の動作電源として供給される。内部電圧VPERIは、図示しないその他多数存在する周辺回路の動作電源として供給される。
【0053】
以上が本実施の形態による半導体装置10の全体構成である。次に、クロック生成回路2及び出力回路4について、詳細に説明する。
【0054】
初めに、図3は、本実施の形態によるクロック生成回路2の全体構成を示す図である。同図に示すように、クロック生成回路2は、上述した各回路の他、OR回路90も備えて構成される。
【0055】
DLL回路70には、上述したように、外部クロック信号CKS、DLLオン信号DLL_ON、DLLスタート信号DLL_START、及びオシレータ起動信号DLL_OSC_Enableが供給される。DLLオン信号DLL_ON及びDLLスタート信号DLL_STARTはOR回路90にも供給され、OR回路90から、これらのうちいずれか一方が活性化されているときに活性化し、それ以外のときに非活性となるDLL起動信号S1が出力される。DLL起動信号S1は、クロック出力制御回路74及びレプリカ回路72に供給される。
【0056】
DLL回路70は、上述したように、外部クロック信号CKSを受けて、外部クロック信号CKSに対して位相制御され、かつデューティー制御された内部クロック信号LCLKを生成する回路である。具体的には、図示していないが、遅延回路、位相比較回路、デューティー比較回路、分周回路、及びカウンタ回路を有して構成される。遅延回路は、外部クロック信号を遅延させて内部クロック信号を生成する回路であり、その遅延量はカウンタ回路のカウンタ値によって制御される。遅延回路が生成した内部クロック信号LCLKは、一旦DLL回路70の外に出てクロック出力制御回路73,74それぞれに入力され、上述したように、内部クロック信号LCLK_OUT1,LCLK_OUT2となる。
【0057】
このうち、内部クロック信号LCLK_OUT2は、上述したように、レプリカ回路72を経てDLL回路70に戻される。
【0058】
図4は、レプリカ回路72の内部構成を示す回路図である。同図に示すように、レプリカ回路72は、クロックツリー76のレプリカであるクロックツリーレプリカ回路100と、バッファ回路75のレプリカであるバッファレプリカ回路101とを有して構成される。ここで、「レプリカ」とは、対象回路に含まれる複数のCMOSが通過信号に与える遅延や波形変化を疑似的に再現した回路を意味し、対象回路と完全同一の構成を有する回路を意味するものではない。クロックツリーレプリカ回路100には、クロック出力制御回路74によって生成される内部クロック信号LCLK_OUT2が、相補形式のクロック信号LCLKT,LCLKBとして供給される。
【0059】
レプリカ回路72は、図4に示すように、NAND回路102,103、インバータ104,105も有している。クロックツリーレプリカ回路100に供給されたクロック信号LCLKT,LCLKBは、さらにバッファレプリカ回路101を通過し、それぞれNAND回路102,103に入力される。NAND回路102,103にはOR回路90から上述したDLL起動信号S1が入力されており、これにより、NAND回路102,103の出力は、DLL起動信号S1が活性化しているとき、すなわちDLL回路70が起動しているときに、それぞれクロック信号LCLKT,LCLKBの反転信号となる。一方、これ以外の場合には、ハイレベルに固定される。NAND回路102,103の出力はそれぞれインバータ104,105に接続されており、これにより、インバータ104,105からは、DLL回路70が起動しているときに限り、それぞれクロック信号LCLKT,LCLKBが出力される。
【0060】
図3に戻る。レプリカ回路72を経てDLL回路70に戻った内部クロック信号LCLK_OUT2(クロック信号LCLKT,LCLKB)は、位相比較回路及びデューティー比較回路に供給される。位相比較回路は、外部クロック信号CKSの位相と内部クロック信号LCLK_OUT2の位相とを比較し、その結果をカウンタ回路に出力する。デューティー比較回路は、内部クロック信号LCLK_OUT2のデューティー比を予め記憶している所定値と比較し、その結果をカウンタ回路に出力する。カウンタ回路は、こうして入力された比較結果に基づき、カウント値のアップ又はダウンを行う。ここで、分周回路は、オシレータ起動信号DLL_OSC_Enableが活性化している場合に、外部クロック信号CKSを分周し、分周クロックとして出力する回路である。カウンタ回路によるカウント値の更新は、DLLオン信号DLL_ON及びDLLスタート信号DLL_STARTのいずれかが活性化している場合に、分周回路から出力される分周クロックに同期して行われる。
【0061】
以上の各回路の処理により、遅延回路の出力は、外部クロック信号CKSと同期し、かつデューティー比が上記所定値である内部クロック信号LCLKとなる。
【0062】
次に、図5は、クロック出力制御回路73の内部構成を示す回路図である。同図に示すように、クロック出力制御回路73は、ラッチ回路R1、インバータI1〜I6、NAND回路NA1〜NA3、NOR回路NO1を有している。このうち、インバータI1,I2及びラッチ回路R1は、アクティブコマンドACT(アクティブ信号)の活性化(ロウレベルからハイレベルへの変化)に応じてハイレベルとロウレベルを交互に出力する出力レベル切替回路(第1の出力レベル切替回路)を構成する。また、その他の構成要素は、リードコマンドREADが活性化されている場合に内部クロック信号LCLKを出力ノード73aに出力し、アクティブコマンドACTが非活性化されている場合に出力レベル切替回路が出力する電位を出力ノード73aに出力するモード切替回路(第1のモード切替回路)を構成する。
【0063】
ラッチ回路R1は、図5に示すように、端子として入力端子I、リセット端子R、セット端子S、出力端子O、及びクロック端子CKを有している。アクティブコマンドACTは、クロック端子CKに供給される。リセット端子Rには、インバータI1を介して、パワーオン信号PONが供給される。なお、パワーオン信号PONは、半導体装置10の電源が入っているときに活性状態となり、そうでないときに非活性状態となるハイアクティブな信号である。セット端子Sにはロウレベルが固定的に供給される。入力端子Iには、インバータI2を介して、出力端子Oから出力されるラッチ回路R1の出力信号が供給される。
【0064】
図6は、ラッチ回路R1の内部構成を示す回路図である。同図に示すように、ラッチ回路R1は、回路要素としてインバータI7〜I12、トランジスタT1〜T4、AND回路A1,A2、NOR回路NO2,NO3を有している。
【0065】
トランジスタT1,T2はそれぞれN型チャネルMOSトランジスタ、P型チャネルMOSトランジスタであり、トランスファーゲートを構成している。入力端子Iは、このトランスファーゲートの入力端に接続される。リセット端子Rは、インバータI8を介して、AND回路A1,A2それぞれの一方入力端に接続される。セット端子Sは、NOR回路NO2,NO3それぞれの一方入力端に接続される。クロック端子CKは、トランジスタT2,T4の制御端子に接続されるとともに、インバータI7を介してトランジスタT1,T3の制御端子にも接続される。
【0066】
トランジスタT1,T2により構成されるトランスファーゲートの出力端は、AND回路A1の他方入力端に接続される。AND回路A1の出力端は、NOR回路NO2の他方入力端に接続される。NOR回路NO2の出力端は、インバータI9,I10それぞれの入力端に接続される。インバータI9の出力端は、AND回路A1の他方入力端に接続されており、これにより帰還回路が構成されている。
【0067】
トランジスタT3,T4はそれぞれP型チャネルMOSトランジスタ、N型チャネルMOSトランジスタであり、トランスファーゲートを構成している。このトランスファーゲートの入力端及び出力端はそれぞれ、インバータI10の出力端及びAND回路A2の他方入力端に接続される。AND回路A2の出力端は、NOR回路NO3の他方入力端に接続される。NOR回路NO3の出力端は、インバータI11,I12それぞれの入力端に接続される。インバータI11の出力端は、AND回路A2の他方入力端に接続されており、これにより帰還回路が構成されている。また、インバータI12の出力端は、ラッチ回路R1の出力端子Oとなる。
【0068】
トランジスタT1,T2によって構成されるトランスファーゲートは、クロック端子CKに供給されるアクティブコマンドACTが非活性状態にあるときに導通し、そうでないときに断線する。これにより、AND回路A1は、アクティブコマンドACTが非活性状態にあるとき、入力端子Iに供給される信号を取り込み、取り込んだ信号とリセット端子Rに供給される信号(パワーオン信号PONの反転信号)の反転信号との論理積信号を生成して、後段のNOR回路NO2に出力する。一方、アクティブコマンドACTが活性状態にあるときには、AND回路A1は、インバータI9を介して供給されるNOR回路NO2の出力信号と、リセット端子Rに供給される信号(パワーオン信号PONの反転信号)の反転信号との論理積信号を生成して、後段のNOR回路NO2に出力する。NOR回路NO2は、AND回路A1の出力信号と、セット端子Sに供給される信号(ロウレベル固定)との論理和信号を生成して、インバータI9,I10に出力する。
【0069】
トランジスタT3,T4によって構成されるトランスファーゲートは、クロック端子CKに供給されるアクティブコマンドACTが活性状態にあるときに導通し、そうでないときに断線する。これにより、AND回路A1は、アクティブコマンドACTが活性状態にあるとき、インバータI10の出力信号を取り込み、取り込んだ信号とリセット端子Rに供給される信号(パワーオン信号PONの反転信号)の反転信号との論理積信号を生成して、後段のNOR回路NO3に出力する。一方、アクティブコマンドACTが非活性状態にあるとき、AND回路A1は、インバータI11を介して供給されるNOR回路NO3の出力信号と、リセット端子Rに供給される信号(パワーオン信号PONの反転信号)の反転信号との論理積信号を生成して、後段のNOR回路NO3に出力する。NOR回路NO3は、AND回路A2の出力信号と、セット端子Sに供給される信号(ロウレベル固定)との論理和信号を生成して、インバータI11,I12に出力する。
【0070】
以上の構成により、まず初期状態としてパワーオン信号PONが非活性であるとき、出力端子Oから出力されるラッチ回路R1の出力信号は、ロウレベルに固定される。このとき、入力端子Iには、図5に示したインバータI2を介して、この出力信号の反転信号、すなわちハイレベルが供給される。
【0071】
パワーオン信号PONが活性状態になると、AND回路A1,A2の一方入力端にインバータI8からハイレベルが供給されるようになる。初期状態でアクティブコマンドACTが非活性状態であるとすると、トランジスタT3,T4によって構成されるトランスファーゲートは断線状態であり、AND回路A2の他方入力端にはインバータI11からロウレベルが引き続き供給されることから、ラッチ回路R1の出力信号はロウレベルを維持する。一方、トランジスタT1,T2によって構成されるトランスファーゲートは導通状態となるので、AND回路A1の他方入力端には、入力端子Iを介して、インバータI2(図5)の出力信号、すなわちハイレベルが供給される。したがって、インバータI10の出力信号はハイレベルに変化する。
【0072】
次に、アクティブコマンドACTが活性化されると、トランジスタT3,T4によって構成されるトランスファーゲートが導通状態に切り替わるとともに、トランジスタT1,T2によって構成されるトランスファーゲートが断線状態に切り替わる。これにより、AND回路A2の他方入力端にハイレベルが供給され、これにより、ラッチ回路R1の出力信号はハイレベルに変化する。一方、インバータI10の出力信号はハイレベルを維持する。
【0073】
次に、アクティブコマンドACTが非活性化されると、トランジスタT3,T4によって構成されるトランスファーゲートが再度断線状態に切り替わるとともに、トランジスタT1,T2によって構成されるトランスファーゲートが再度導通状態に切り替わる。これにより、ラッチ回路R1の出力信号はハイレベルを維持し、インバータI10の出力信号はロウレベルに変化する。
【0074】
次に、アクティブコマンドACTが再度活性化されると、トランジスタT3,T4によって構成されるトランスファーゲートが再度導通状態に切り替わるとともに、トランジスタT1,T2によって構成されるトランスファーゲートが再度断線状態に切り替わる。これにより、AND回路A2の他方入力端にロウレベルが供給され、したがってラッチ回路R1の出力信号がロウレベルに変化する一方、インバータI10の出力信号はロウレベルを維持する。
【0075】
次に、アクティブコマンドACTが再度非活性化されると、トランジスタT3,T4によって構成されるトランスファーゲートが再度断線状態に切り替わるとともに、トランジスタT1,T2によって構成されるトランスファーゲートが再度導通状態に切り替わる。これにより、ラッチ回路R1の出力信号はロウレベルを維持し、インバータI10の出力信号はハイレベルに変化する。
【0076】
以上のように、ラッチ回路R1は、アクティブコマンドACTの活性化(ロウレベルからハイレベルへの変化)に応じて、出力信号の電位が入れ替わるように構成されている。
【0077】
図5に戻る。ラッチ回路R1の出力は、NOR回路NO1の一方入力端に接続される。NOR回路NO1の他方入力端にはアクティブコマンドACTが供給される。アクティブコマンドACTはNAND回路NA1の他方入力端にも供給され、NAND回路NA1の一方入力端には、DLL回路70が出力する内部クロック信号LCLKが、インバータI4を介して供給される。
【0078】
NAND回路NA2の一方入力端及び他方入力端はそれぞれ、インバータI3,I5に接続される。インバータI3,I5の入力端には、それぞれリードコマンドREAD及びNOR回路NO1の出力信号が供給される。NAND回路NA3の一方入力端及び他方入力端はそれぞれ、NAND回路NA1,NA2の出力端に接続される。NAND回路NA3の出力端はインバータI6の入力端に接続され、インバータI6の出力端から出力される信号は、クロック出力制御回路73の出力信号LCLK_OUT1となる。
【0079】
図7は、出力信号LCLK_OUT1の時間変化と、アクティブコマンドACT及びリードコマンドREADの時間変化との関係を示すタイミング図である。図7は、DLL回路70が動作中の状態を描いたもので、したがって、内部クロック信号LCLKは図示した全期間にわたって生成されている。
【0080】
図7に示すように、アクティブコマンドACTが活性状態(ハイレベル)で、かつリードコマンドREADも活性状態(ハイレベル)である場合、内部クロック信号LCLKに基づいて生成された出力信号LCLK_OUT1が、出力ノード73aから出力される。これは、第1の実施の形態で説明したクロック出力モードに相当する。一方、アクティブコマンドACTが非活性状態(スタンバイ期間)で、かつリードコマンドREADも非活性状態である場合、ラッチ回路R1の出力信号が、出力ノード73aから出力される。
【0081】
ラッチ回路R1の出力信号は、上述したようにアクティブコマンドACTの活性化に応じて入れ替わるよう構成されているので、ラッチ回路R1の出力には、スタンバイ期間(アクティブコマンドACTが非活性状態である期間)の到来ごとにハイレベルとロウレベルとが交互に現れる。したがって、スタンバイ期間におけるクロック生成回路2の出力ノード73aの電位は、ロウレベルとハイレベルを交互に繰り返すこととなる。ハイレベルは第1の実施の形態で説明した第1のクロック停止モードに相当し、ロウレベルは第1の実施の形態で説明した第2のクロック停止モードに相当する。したがって、本実施の形態による半導体装置10においても、第1の実施の形態で説明した半導体装置1と同様に、出力信号LCLK_OUT1の出力先であるドライブ回路3の経年劣化が抑制される。
【0082】
なお、以上説明したように、半導体装置10においては、内部クロック信号LCLK_OUT1が出力ノード73aに出力されるのはアクティブコマンドACT及びリードコマンドREADがともに活性状態である場合となる。その他、例えばアクティブコマンドACTが活性化されている場合に内部クロック信号LCLK_OUT1を出力ノード73aに出力することとしてもよく、これは、インバータI3に供給する信号を、リードコマンドREADからアクティブコマンドACTに変更することで実現できる。
【0083】
次に、図8は、クロック出力制御回路74の内部構成を示す回路図である。同図に示すように、クロック出力制御回路74の内部構成は、クロック出力制御回路73のそれと同様である。ただし、図8に示すように、入力される信号のうちアクティブコマンドACT及びリードコマンドREADが、ともにOR回路90(図3)の出力DLL起動信号S1に置き換えられている。
【0084】
クロック出力制御回路74においては、インバータI1,I2及びラッチ回路R1は、DLL起動信号S1の活性化(ロウレベルからハイレベルへの変化)に応じてハイレベルとロウレベルを交互に出力する出力レベル切替回路(第2の出力レベル切替回路)を構成する。また、その他の構成要素は、DLL起動信号S1が活性化されている場合に内部クロック信号LCLKをレプリカ回路72に出力し、DLL起動信号S1が非活性化されている場合に出力レベル切替回路が出力する電位をレプリカ回路72に出力するモード切替回路(第2のモード切替回路)を構成する。
【0085】
したがって、クロック出力制御回路74においては、DLL起動信号S1が活性状態(ハイレベル)である場合、レプリカ回路72に対して、内部クロック信号LCLKに基づいて生成された出力信号LCLK_OUT2が出力される(クロック出力モード)。一方、DLL起動信号S1が非活性状態である場合、レプリカ回路72に対して、ハイレベルとロウレベルが交互に出力される(第1及び第2のクロック停止モード)。
【0086】
以上、クロック生成回路2について説明した。次に、出力回路4について説明する。図9は、出力回路4のうち、DQS入出力回路65の内部構成を示す回路図である。
【0087】
図9に示すように、DQS入出力回路65は、インバータI21〜I24、NOR回路NO21,NO22、NAND回路NA21,NA22、P型チャネルMOSトランジスタT11〜T19、及びN型チャネルMOSトランジスタT21〜29を有している。
【0088】
これらのうち、インバータI21,I22の各入力端には、それぞれ上述したデータストローブデータ偶数信号DQS_DATA_Even、データストローブデータ奇数信号DQS_DATA_Oddが供給される。したがって、インバータI21,I22の各入力端は、出力用信号を受ける入力端子を構成している。また、トランジスタT19,29の各一方被制御端子(ドレイン)は、入力端子に入力された出力用信号が出力される出力端子を構成している。さらに、トランジスタT11,T13,T15,T17,T22,T24,T26,T28の各制御端子(ゲート)は、ドライブ回路3から内部クロック信号LCLK_OUT1を受けるクロック端子を構成している。ただし、内部クロック信号LCLK_OUT1は、相補信号に変換にされた内部クロック信号LCLKT,LCLKBとして供給される。以下、個々の回路要素ごとに、詳しく説明する。
【0089】
NOR回路NO21及びNAND回路NA21には、データストローブデータ偶数信号DQS_DATA_Evenの他、上述したeven/odd出力回路78からリード偶数信号READ_Evenが供給される。ただし、NOR回路NO21には、インバータI21を介してリード偶数信号READ_Evenが供給されるので、実際に供給される信号はリード偶数信号READ_Evenの反転信号である。これに対し、NAND回路NA21には、2つのインバータI21,I23を介してリード偶数信号READ_Evenが供給されるので、リード偶数信号READ_Evenの反転信号の反転信号、すなわち元のリード偶数信号READ_Evenが供給される。
【0090】
一方、NOR回路NO22及びNAND回路NA22には、データストローブデータ奇数信号DQS_DATA_Oddの他、even/odd出力回路78からリード奇数信号READ_Oddが供給される。ただし、NOR回路NO22には、インバータI22を介してリード奇数信号READ_Oddが供給されるので、実際に供給される信号はリード奇数信号READ_Oddの反転信号である。これに対し、NAND回路NA22には、2つのインバータI22,I24を介してリード奇数信号READ_Oddが供給されるので、リード奇数信号READ_Oddの反転信号の反転信号、すなわち元のリード奇数信号READ_Oddが供給される。
【0091】
トランジスタT11,T12,T21,T22は、この順で電源電位VDDと接地電位の間に直列に接続される。トランジスタT11の制御端子には内部クロック信号LCLKBが、トランジスタT12,21の各制御端子にはNOR回路NO21の出力信号が、トランジスタT22の制御端子には内部クロック信号LCLKTが、それぞれ供給される。
【0092】
トランジスタT13,T14,T23,T24も、この順で電源電位VDDと接地電位の間に直列に接続される。トランジスタT13の制御端子には内部クロック信号LCLKBが、トランジスタT14,23の各制御端子にはNAND回路NA21の出力信号が、トランジスタT24の制御端子には内部クロック信号LCLKTが、それぞれ供給される。
【0093】
トランジスタT15,T16,T25,T26も、この順で電源電位VDDと接地電位の間に直列に接続される。トランジスタT15の制御端子には内部クロック信号LCLKTが、トランジスタT16,25の各制御端子にはNOR回路NO22の出力信号が、トランジスタT26の制御端子には内部クロック信号LCLKBが、それぞれ供給される。
【0094】
トランジスタT17,T18,T27,T28も、この順で電源電位VDDと接地電位の間に直列に接続される。トランジスタT17の制御端子には内部クロック信号LCLKTが、トランジスタT18,27の各制御端子にはNAND回路NA22の出力信号が、トランジスタT28の制御端子には内部クロック信号LCLKBが、それぞれ供給される。
【0095】
トランジスタT19,T29も、この順で電源電位VDDと接地電位の間に直列に接続される。トランジスタT19の制御端子は、トランジスタT12,T16の各ドレインに接続される。トランジスタT29の制御端子は、トランジスタT14,T18の各ドレインに接続される。トランジスタT19のドレインはデータストローブ端子15に接続される。つまり、トランジスタT19のドレインに現れる信号は、データストローブ信号DQSとして出力される。
【0096】
図10は、図9に示した各信号の電位の組み合わせを示す図である。なお、一組の偶数信号と奇数信号が同一の電位を取ることはないので、同図でもそのような組み合わせは記載していない。
【0097】
図10に示すように、クロック出力制御回路73がクロック出力モードである場合、内部クロック信号LCLKTは、ハイレベル又はロウレベルのいずれかの電位を取る。また、この場合には、上述したように、リード偶数信号READ_Even及びリード奇数信号READ_Oddはそれぞれ内部クロック信号LCLKT及び内部クロック信号LCLKBに等しい信号としている。その結果、図9に示したDQS入出力回路65の構成によれば、データストローブ端子15から出力されるデータストローブ信号DQSは、図10に示すように、内部クロック信号LCLKTがハイレベルにあるときにデータストローブデータ偶数信号DQS_DATA_Evenの反転信号となり、内部クロック信号LCLKTがロウレベルにあるときにデータストローブデータ奇数信号DQS_DATA_Oddの反転信号となる。
【0098】
一方、クロック出力制御回路73が第1のクロック停止モードである場合には、内部クロック信号LCLKTはハイレベルに固定される。このとき、データストローブ端子15から出力されるデータストローブ信号DQSは、図10に示すように、内部クロック信号LCLKT,LCLKB、データストローブデータ偶数信号DQS_DATA_Even、及びデータストローブデータ奇数信号DQS_DATA_Oddによらず、ハイインピーダンス状態(図9に示したトランジスタT19,T29がいずれもオフの状態。すなわち、DQS入出力回路65の入力端子と出力端子とが切り離された状態。)となる。これは、リード偶数信号READ_Even及びリード奇数信号READ_Oddをそれぞれ内部クロック信号LCLKB及び内部クロック信号LCLKTに等しい信号としていることによって実現されているものである。
【0099】
また、クロック出力制御回路73が第2のクロック停止モードである場合には、内部クロック信号LCLKTはロウレベルに固定される。このときにも、データストローブ端子15から出力されるデータストローブ信号DQSは、図10に示すように、内部クロック信号LCLKT,LCLKB、データストローブデータ偶数信号DQS_DATA_Even、及びデータストローブデータ奇数信号DQS_DATA_Oddによらず、ハイインピーダンス状態となる。これも、リード偶数信号READ_Even及びリード奇数信号READ_Oddをそれぞれ内部クロック信号LCLKB及び内部クロック信号LCLKTに等しい信号としていることによって実現されているものである。
【0100】
図7を再度参照する。図7には、データストローブ信号DQSの時間変化も示している。同図にも示すように、データストローブ信号DQSは、クロック出力モードでは内部クロック信号LCLK_OUT1と同一の信号となる。一方、第1及び第2のクロック停止モードではデータストローブ信号DQSはハイインピーダンス状態となる。
【0101】
このように、クロック出力制御回路73が第1のクロック停止モード又は第2のクロック停止モードにある場合、データストローブ端子15は、内部クロック信号LCLKT,LCLKBによらずハイインピーダンス状態に維持される。したがって、半導体装置10によれば、内部クロック信号LCLKTをハイレベルに維持したとしても、そのことによってデータストローブ信号DQSが入力される回路(半導体装置10の外部に設置される回路)に誤動作が発生することはなくなっている。
【0102】
以上説明したように、半導体装置10によれば、クロック生成回路2から内部クロック信号LCLK_OUT1を受けるドライブ回路3の経年劣化を、出力回路4の後段の回路の誤動作も防止しつつ抑制することができる。
【0103】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0104】
例えば、上記実施の形態では、アクティブコマンドACTが非活性状態であるときを第1及び第2のクロック停止モードとし、リードコマンドREADが活性状態であるときをクロック出力モードとしている結果、図7にも示されるように、クロック出力制御回路73の動作モードの移行期に、上述した3つの動作モードのいずれでもない期間が生じている。この期間は、例えば図11に示すように、リードコマンドREADが非活性状態であるときを第1及び第2のクロック停止モードとすることによってなくすことができる。
【0105】
図12は、リードコマンドREADが非活性状態であるときを第1及び第2のクロック停止モードとするためのクロック出力制御回路73の変形例の内部構成を示す回路図である。同図を図5と比較すると明らかなように、本変形例では、インバータI3及びNAND回路2が削除されており、アクティブコマンドACTの代わりにリードコマンドREADが供給されている。インバータI5の出力端は、NAND回路NA3の入力端に直接接続されている。
【0106】
本変形例では、インバータI1,I2及びラッチ回路R1によって構成される出力レベル切替回路は、リードコマンドREAD(リード信号)の活性化(ロウレベルからハイレベルへの変化)に応じてハイレベルとロウレベルを交互に出力する。また、その他の構成要素によって構成されるモード切替回路は、リードコマンドREADが活性化されている場合に内部クロック信号LCLKを出力ノード73aに出力し、リードコマンドREADが非活性化されている場合に出力レベル切替回路が出力する電位を出力ノード73aに出力する。したがって、図11に示したような第1及び第2のクロック停止モードが実現される。
【符号の説明】
【0107】
1,10 半導体装置
2 クロック生成回路
2a クロック生成回路の出力ノード
3 ドライブ回路
4 出力回路
4a 出力回路の入力端子
4b 出力回路の出力端子
4c 出力回路のクロック端子
11 クロック端子
12 コマンド端子
13 アドレス端子
14 データ入出力端子
15 データストローブ端子
16a,16b 電源端子
31 コマンドバッファ
32 コマンドデコーダ
40 クロックバッファ
41 アドレスバッファ
51 ロウ系制御回路
52 カラム系制御回路
53 リフレッシュ回路
60 メモリセルアレイ
61 センス回路
62 リードライトアンプ
64 入出力回路(第1の出力回路)
65 DQS入出力回路(第2の出力回路)
70 DLL回路
71 DLLリフレッシュ制御回路
72 レプリカ回路
73 第1のクロック出力制御回路
73a 第1のクロック出力制御回路の出力ノード
74 第2のクロック出力制御回路
75 バッファ回路
76 クロックツリー
77 ROM
78 even/odd出力回路
80〜82 内部電圧発生回路
90 OR回路
100 クロックツリーレプリカ回路
101 バッファレプリカ回路
102,103 NAND回路
104,105 インバータ
A1,A2 AND回路
BL ビット線
CK ラッチ回路のクロック端子
CKE クロックイネーブル信号
CKS,IN−SIG 外部クロック信号
CMD コマンド信号
CONT 制御信号
DLL_ON DLLオン信号
DLL_OSC_Enable オシレータ起動信号
DLL_START DLLスタート信号
DLLEnable DLLイネーブルコマンド
DQS データストローブ信号
DQS_DATA_Even データストローブデータ偶数信号
DQS_DATA_Odd データストローブデータ奇数信号
I ラッチ回路の入力端子
I1〜I12,I21〜I24 インバータ
INT1−SIG,INT1−SIG クロック信号
LCLK 内部クロック信号
LCLK_OUT1,LCLK_OUT2 内部クロック信号
LCLKT,LCLKB 相補のクロック信号
MC メモリセル
MODE モード情報
NA1〜NA3,NA21,NA22 NAND回路
NO1〜NO3,NO21,NO22 NOR回路
O ラッチ回路の出力端子
OUT−SIG 出力信号
PON パワーオン信号
R ラッチ回路のリセット端子
R1 ラッチ回路
READ リードコマンド
READ_Even リード偶数信号
READ_Odd リード奇数信号
S ラッチ回路のセット端子
S1 DLL起動信号
SA センスアンプ
T1,T4,T21〜T29 N型チャネルトランジスタ
T2,T3,T11〜T19 P型チャネルトランジスタ
WL ワード線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロック信号を生成して出力するクロック生成回路と、
前記クロック生成回路から前記クロック信号を受けるドライブ回路とを備え、
前記クロック生成回路は、前記クロック信号を生成して出力ノードから出力するクロック出力モードと、前記出力ノードの電位を第1のレベルに固定する第1のクロック停止モードと、前記出力ノードの電位を前記第1のレベルとは異なる第2のレベルに固定する第2のクロック停止モードとを有する
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記クロック生成回路は、前記クロック出力モードを挟みながら、前記第1のクロック停止モードと前記第2のクロック停止モードとを交互に繰り返す
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記クロック生成回路は、
前記クロック信号を生成するDLL回路と、
前記DLL回路から前記クロック信号を受け、前記出力ノードに出力する第1のクロック出力制御回路とを有し、
前記第1のクロック出力制御回路は、前記クロック出力モードでは、前記DLL回路から受けた前記クロック信号を前記出力ノードに出力し、前記第1のクロック停止モードでは、前記出力ノードの電位を前記第1のレベルに固定し、前記第2のクロック停止モードでは、前記出力ノードの電位を前記第2のレベルに固定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記クロック生成回路は、外部から入力されるアクティブ信号が活性化されている場合に、前記クロック信号を出力する回路であり、
前記第1のクロック出力制御回路は、
前記アクティブ信号の活性化に応じて、前記第1及び第2のレベルを交互に出力する第1の出力レベル切替回路と、
前記アクティブ信号が活性化されている場合には前記クロック信号を前記出力ノードに出力し、前記アクティブ信号が非活性化されている場合には前記出力レベル切替回路が出力する電位を前記出力ノードに出力する第1のモード切替回路とを有する
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
メモリセルアレイと、
データ入出力端子と、
前記メモリセルアレイから読み出されたリードデータを、前記クロック生成回路が生成する前記クロック信号に同期して前記データ入出力端子に出力する第1の出力回路とを備え、
前記クロック生成回路は、前記第1の出力回路の出力タイミングを示すリード信号が活性化されている場合に、前記クロック信号を出力する回路であり、
前記第1のクロック出力制御回路は、
前記リード信号の活性化に応じて、前記第1及び第2のレベルを交互に出力する第1の出力レベル切替回路と、
前記リード信号が活性化されている場合に前記クロック信号を前記出力ノードに出力し、前記リード信号が非活性化されている場合に前記出力レベル切替回路が出力する電位を前記出力ノードに出力する第1のモード切替回路とを有する
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記クロック生成回路は、
前記ドライブ回路のレプリカであるレプリカ回路と、
前記DLL回路から前記クロック信号を受け、前記レプリカ回路に出力する第2のクロック出力制御回路とを有し、
前記DLL回路は、外部から入力されるDLL起動信号が活性化されている場合に、外部クロック信号を所与の遅延量で遅延させて前記クロック信号を生成するとともに、前記外部クロック信号の位相と前記レプリカ回路から出力される前記クロック信号の位相との比較結果に基づいて前記遅延量を制御し、
前記第2のクロック出力制御回路は、前記DLL起動信号が活性化されている場合に、前記DLL回路から受けた前記クロック信号を前記レプリカ回路に出力し、前記DLL起動信号が非活性化されている場合に、前記レプリカ回路に前記第1及び第2のレベルのいずれかを出力する
ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第2のクロック出力制御回路は、
前記DLL起動信号の活性化に応じて、前記第1及び第2のレベルを交互に出力する第2の出力レベル切替回路と、
前記DLL起動信号が活性化されている場合に前記クロック信号を前記レプリカ回路に出力し、前記DLL起動信号が非活性化されている場合に前記出力レベル切替回路が出力する電位を前記レプリカ回路に出力する第2のモード切替回路とを有する
ことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
出力用信号を受ける入力端子と、該入力端子に入力された前記出力用信号を出力する出力端子と、前記ドライブ回路から前記クロック信号を受けるクロック端子とを有し、該クロック端子に入力される前記クロック信号に同期して前記出力端子から前記出力用信号を出力する出力回路を備え、
前記出力回路は、前記クロック生成回路が前記第1及び第2のクロック停止モードのいずれかである場合に、前記出力端子と前記入力端子とを電気的に切り離す
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の半導体装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−129851(P2012−129851A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−280422(P2010−280422)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】