説明

半導体集積回路ウエハ、半導体集積回路チップ及び半導体集積回路ウエハのテスト方法

【課題】ボンディングパッドに傷跡を残さず、かつボンディングの不良の削減や接続の信頼性を向上することが可能な半導体集積回路ウエハを提供する。
【解決手段】半導体集積回路領域2aと、スクライブ領域3と、前記スクライブ領域内に備えられたBIST回路4と、半導体集積回路2とBIST回路4とを接続する接続配線9と、BIST切替信号入力パッド7と、BIST切替信号入力パッド7からの駆動信号により駆動されるBIST切替回路8とを備え、BIST切替回路8は、半導体集積回路用の入出力パッド6と、入出力パッド6と半導体集積回路2とを接続する回路配線11と、回路配線11の途中に設けられて、BIST切替信号入力パッド7からの駆動信号によって駆動するスイッチ素子10とを具備してなる半導体集積回路ウエハを採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、BIST(組込型自己テスト)回路を用いて半導体集積回路の不良検出を行う際に好適な半導体集積回路ウェハ、半導体集積回路チップ及び半導体集積回路ウエハのテスト方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路ウエハのテストは、メモリ等の半導体集積回路内の入出力パッド(外部電極)にプローブピン(探針)を接触させ、テスタから供給するテストパターン信号をプローブピンを経由してパッドに入力し、電気的特性を測定し、不良か否かを判定する。プローブピンを入出力パッドに接触させると、入出力パッドにプローブピン接触による傷跡が残る場合がある。入出力パッドに傷跡が残ると、後工程で入出力パッドにワイヤをボンディングする作業やバンプ構築作業の際に不良の増大や接続の信頼性低下につながる。そのため、傷跡を少なくして安定したテストができるように入出力パッド構造の改善やプローブピン接触圧の調整が必要となっている。
【0003】
一方、半導体集積回路のテストを効率化する技術としてBIST(Built in Self Test:組込型自己テスト)回路を利用する方法があるが、BIST回路を半導体集積回路の回路領域に内蔵すると、半導体集積回路全体のチップサイズが増大しチップコストが高くなる。また、製品後に不要なBIST回路が残ることにより、消費電力が増加するなどの課題がある。
【0004】
チップサイズの増大や消費電力の増加の課題を解決するために、スクライブ領域にBIST回路およびテスト用パッドを備える構造が提案されている(特許文献1)。特許文献1では、スクライブ領域内のBIST回路のテスト用パッドと集積回路領域の入出力パッドの両方にプローブピンを接触させ、プローブピンを介した伝達経路で電気的に接続する必要がある。このため、(i)プローブ本数が増加し検査冶工具(プローブカード)が複雑、高価格になる。(ii)検査治工具の電気的特性が半導体集積回路のテストに影響を与える。等の課題がある。
【0005】
また、スクライブ領域にBIST回路およびテスト用パッドを備え、半導体集積回路領域の入出力パッドとの間を配線により電気的に接続する別の提案がある(特許文献2)。特許文献2では、半導体チップを1個1個に切り離すと同時にスクライブ領域及び接続用の配線を切断するが、切断面の仕上がり状態によっては、接続用の配線がショートなどの電気的不良を及ぼす可能性がある。
【0006】
さらに、試験回路を機能回路と接続する配線と、配線を電気的に切断するスイッチング素子を形成する技術がある(特許文献3)。特許文献3では、試験回路(BIST回路)と機能回路(半導体集積回路)のパッドの有無及び利用効果についての記載が無く、本発明が課題解決しようとしている入出力パッドの傷跡の改善方法を示唆していない。
【特許文献1】特開2002−176140号公報
【特許文献2】特開2003−124275号公報
【特許文献3】特開2001−085479号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ボンディングパッドに傷跡が残らないで、かつボンディングの不良の削減や接続の信頼性を向上し、かつ半導体チップのサイズを小さくできると共に消費電力の増加を防止することが可能な半導体集積回路ウエハ、半導体集積回路チップ及び半導体集積回路ウエハのテスト方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の半導体集積回路ウエハは、半導体集積回路が形成されてなる複数の半導体集積回路領域と、互いに隣接する前記半導体集積回路領域間を分離するスクライブ領域と、前記スクライブ領域内に備えられて、前記半導体集積回路のテストに用いられるBIST回路と、前記半導体集積回路と前記BIST回路とを接続するために前記スクライブ領域と前記半導体集積回路領域とに跨って形成された接続配線と、前記半導体集積回路領域内に設けられたBIST切替信号入力パッドと、前記半導体集積回路領域内に備えられて、前記BIST切替信号入力パッドからの駆動信号により駆動されるBIST切替回路とを備え、前記BIST切替回路は、前記半導体集積回路用の入出力パッドと、前記入出力パッドと前記半導体集積回路とを接続する回路配線と、前記回路配線の途中に設けられて、前記BIST切替信号入力パッドからの駆動信号によって駆動するスイッチ素子とを具備してなることを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、BIST回路をスクライブ領域に設置することで、半導体集積回路領域内にBIST回路を内蔵する場合と比較して半導体集積回路領域の面積を縮小し、製造原価の低減とパッケージ実装の小型化を実現することが可能になる。
また、半導体集積回路領域内にBIST切替信号入力パッドとBIST切替回路とが備えられ、BIST切替回路にはBIST切替信号入力パッドからの駆動信号によって駆動するスイッチ素子が備えられている。この構成によってBIST切替回路は、BIST切替信号入力パッドからの駆動信号によって切換動作を行うことが可能になる。BIST切替回路は、スイッチ素子を用いることによって、半導体集積回路と入出力パッドを接続するか、または接続配線を介して半導体集積回路とBIST回路を接続するかの切換動作を行う。従って、プローブピンをBIST回路とBIST切替信号入力パッドに接続して切換動作を行い、これによりBIST回路と半導体集積回路とを接続することで、BIST回路を用いた半導体集積回路のテストを実行することが可能になり、プローブピンによって入出力パッドに傷跡を残すことなく、ボンディングの不良の削減や接続の信頼性を向上できる。
また、BIST回路の使用により、半導体集積回路内の外部端子数を削減することができる。更に、プローブピン数を削減でき、テストのための冶工具(プローブカード)の費用を抑制することが可能になる。
【0010】
また、本発明の半導体集積回路ウエハは、先に記載の半導体集積回路ウエハにおいて、前記スイッチ素子が、オフ状態で前記回路配線を介して前記入出力パッドと前記半導体集積回路とを接続させ、前記駆動信号によってオン状態にされたときに前記回路配線を遮断するとともに前記接続配線を介して前記BIST回路と前記半導体集積回路とを接続させることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、スイッチ素子がオン状態の時にのみ、接続配線を介して前記BIST回路と前記半導体集積回路とを接続させる一方、スイッチ素子がオフの時には回路配線を介して入出力パッドと半導体集積回路とを接続させることで、接続配線が回路配線及び半導体集積回路から遮断される。これにより、スイッチ素子がオフの時には接続配線に電流が流れないため、消費電流の低減を図ることができる。
【0012】
次に、本発明の半導体集積回路チップは、先に記載の半導体集積回路ウエハを前記スクライブ領域に沿って分割することによって得られる半導体集積回路チップであり、半導体集積回路と、BIST切替信号入力パッドと、前記BIST切替信号入力パッドからの駆動信号により駆動されるBIST切替回路とを備え、前記BIST切替回路は、前記半導体集積回路用の入出力パッドと、前記入出力パッドと前記半導体集積回路とを接続する回路配線と、前記回路配線の途中に設けられて、前記BIST切替信号入力パッドからの駆動信号によって駆動するスイッチ素子とを具備してなることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、プローブピンによる入出力パッドの傷跡が少なくなり、ボンディングの不良の削減や接続の信頼性を向上できる。
【0014】
次に、本発明の半導体集積回路のテスト方法は、先に記載の半導体集積回路ウエハを用いた半導体集積回路のテスト方法であり、プローブカードのプローブピンを前記BIST回路及び前記BIST切替信号入力パッドに接続する工程と、前記BIST切替信号入力パッドに駆動信号を入力して前記BIST切替回路内の前記スイッチ素子をオンにして、前記回路配線を遮断するとともに前記接続配線を介して前記BIST回路と前記半導体集積回路とを接続する工程と、テスタから前記プローブピンを経由して前記BIST回路にテスト用情報信号を入力し、入力された前記テスト用情報信号を更に前記接続配線を介してテスト用情報信号に入力することによって、前記半導体集積回路のテストを実行する工程と、を備えることを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、BIST切替回路が、スイッチ素子を用いることによって、半導体集積回路と入出力パッドを接続するか、または接続配線を介して半導体集積回路とBIST回路を接続するかの切換動作を行う。従って、プローブピンをBIST回路とBIST切替信号入力パッドに接続して切換動作を行い、これによりBIST回路と半導体集積回路とを接続することで、BIST回路を用いた半導体集積回路のテストを実行することが可能になり、プローブピンによって入出力パッドに傷跡を残すことなく、ボンディングの不良の削減や接続の信頼性を向上できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ボンディングパッドに傷跡が残らないで、かつボンディングの不良の削減や接続の信頼性を向上し、かつ半導体チップのサイズを小さくできると共に消費電力の増加を防止することが可能な半導体集積回路ウエハ、半導体集積回路チップ及び半導体集積回路ウエハのテスト方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態である半導体集積回路ウェハを示す平面模式図であり、図2は、図1の部分拡大図であって、本発明の実施形態である半導体集積回路ウェハの要部を示す平面模式図であり、図3は、本発明の実施形態である半導体集積回路ウェハの回路構成及び半導体集積回路のテスト方法を説明する模式図である。
【0018】
図1〜図2に示すように、本実施形態の半導体集積回路ウェハ1は、半導体集積回路2をテストするためのBIST回路パッド5を備えたBIST回路4をウェハ1上のスクライブ領域3内に設け、スクライブ領域3内のBIST回路4と半導体集積回路2とを電気的に接続させる接続配線9を半導体集積回路領域2aからスクライブ領域3に延出して形成する。半導体集積回路2内にはBIST切替信号入力パッド7を設けて、BIST切替信号入力パッド7からの駆動信号によりBIST切替回路8を駆動して、スイッチ素子10の電気的接続をオンにする。これにより、半導体集積回路2とBIST回路4とを接続させる。
【0019】
BIST回路4を利用して半導体集積回路2をテストする時は、プローブピン13をスクライブ領域3内に形成したBIST回路4のBIST回路パッド5及び半導体集積回路2内のBIST切替信号入力パッド6に接触させ、プローブカード13を介して半導体測定装置14(テスタ)と電気的に接続し、テスタ14からの信号によりBIST回路4を駆動して半導体集積回路2のテストを行う。テスト時に、プローブピン13をBIST切替信号入力パッド7に加えて、さらに半導体集積回路2内の電源パッド及びGNDパッドに接触させ、プローブカード12を介してテスタ14と電気的に接続し、テスタ14からのテスト情報信号によりBIST回路4を駆動して半導体集積回路2のテストを行う。
【0020】
以下、図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2において、符号1は、半導体集積回路ウエハである。半導体集積回路ウエハ1内に複数の半導体集積回路領域2aがマトリクス状に配置されている。半導体集積回路領域2aには半導体集積回路2が形成されている。個々の半導体集積回路領域2aの周囲には、隣接する半導体集積回路領域2aを1つ1つ切り離すためのスクライブ領域3が設けられている。スクライブ領域3には、BIST回路4が設けられている。BIST回路4には、テスト情報信号をBIST回路4に入力するBIST回路パッド5が設けられている。なお、BIST回路4は機能別に複数種類あってもよい。また、半導体集積回路2は、DRAMやSRAMのようなメモリ回路でもよく、ロジック回路でもよい。本実施形態では、半導体集積回路2としてメモリ回路を用いた例について説明する。
【0021】
半導体集積回路領域2a内の半導体集積回路2の近傍には、VDD(電源)パッド11、GNDパッド12、複数の入出力パッド6及びBIST切替信号入力パッド7が配置されている。さらに図3に示すように、半導体集積回路領域2a内には、BIST切替信号入力パッド7からの駆動信号により駆動されて半導体集積回路2のテストに使用されるBIST用切替回路8が設けられている。BIST回路4とBIST用切替回路8(図3参照)とは、スクライブ領域3及び半導体集積回路領域2aに跨って形成された接続配線9によって接続されている。
【0022】
図3に示すように、半導体集積回路2は、回路配線11によって入出力パッド6と接続されている。半導体集積回路2のテストを行うために使用されるBIST用切替回路8は、半導体集積回路2用の入出力パッド6と、入出力パッド6と半導体集積回路2とを接続する回路配線11と、回路配線11の途中に設けられて、BIST切替信号入力パッド7からの駆動信号によって駆動するスイッチ素子10とから構成されている。スイッチ素子10は、オフ状態で回路配線11を介して入出力パッド6と半導体集積回路2とを接続させる一方、駆動信号によってオン状態にされたときには、回路配線11を遮断するとともに接続配線9を介してBIST回路4と半導体集積回路2とを接続させるように構成されている。スイッチ素子10のオンオフ制御は、BIST切替信号パッド7からのBIST切替信号で行われる。BIST切替信号入力パッド7に駆動信号が入力されると、スイッチ素子10がオンになり、BIST回路4と半導体集積回路2とが接続される。
【0023】
スイッチ素子10は、例えばスイッチ素子がHighアクティブの場合、High入力でスイッチオンに、Low入力でオフに動作する。スイッチ素子10は、例えばBIST切替信号をプルダウン接続してなるトランスファMOSを使用することができる。なお、BIST用切替回路8を構成する入出力パッド6と、スイッチ素子10とは、半導体集積回路2のメモリアレイに応じて複数個備えられている。半導体集積回路2と回路配線11との接続には、トランスファMOSに替えてヒューズなども使用できる。
【0024】
次に、図3を参照して半導体集積回路のテスト方法について説明する。
テストに使用するプローブカード12は、複数個のプローブピン13を備えている。プローブピン13は、BIST回路4に設けられた複数個のBIST回路パッド5、及び半導体集積回路領域2内の電源パッド11、GNDパッド12、BIST切替信号入力パッド7にそれぞれ触針させる。かくして、半導体集積回路2は、プローブカード12及びプローブピン13を介してBIST回路4からのBIST信号によりテスト可能となる。
【0025】
まず、テスト開始時に、プローブピン13を、複数個のBIST回路パッド5、及びメモリチップ内の電源パッド11、GNDパッド12、BIST切替信号入力パッド7にそれぞれ触針する。
次に、テスタ14からプローブピン13を経由してBIST切替信号入力パッド7に駆動信号を入力する。BIST切替え信号入力パッド7にBIST切替信号であるBIST Enabl信号(駆動信号)が入力されると、スイッチ素子10がオン状態になる。これにより、回路配線11がスイッチ素子10によって遮断されるとともに、接続配線9、スイッチ素子10及び半導体集積回路側の回路配線11aを介してBIST回路4と半導体集積回路2とが接続される。
【0026】
次に、テスタ14からプローブピン13を経由してBIST回路4を制御するテスト用情報信号をBIST回路パッド5に入力する。かくして、BIST回路4からテスト用情報信号が、接続配線9、スイッチ素子10を介して半導体集積回路2に伝達され、半導体集積回路2のテストが実行される。
【0027】
半導体集積回路2に対するウエハ状態でのテストを全て終了後、半導体集積回路ウエハ1をスクライブ領域3に沿って分断する。これにより、半導体集積回路領域2aに区画されてなる半導体集積回路チップ10を切り出し、同時にスクライブ領域3にある接続配線9も切断する。切断面の状態によってはショートなどにより半導体集積回路2に電気的悪影響を及ぼす危険があるが、半導体集積回路2内のプルダウンされたBIST Enable信号によりスイッチ素子10がオフになっているために接続配線9の切断面は電気的に切断され、切断面の状態によるメモリ回路の動作には影響を及ぼさない。また、チップ形成後の接続配線9には電流が流れないので、半導体集積回路チップ10の消費電力を低減できる。
【0028】
形成された半導体集積回路チップ10は、半導体集積回路2と、BIST切替信号入力パッド7と、BIST切替回路8とを備え、BIST切替回路8には、入出力パッド6と、回路配線11と、回路配線11の途中に設けられたスイッチ素子10と、切断された接続配線9aを具備するものとなる。
【0029】
以上説明したように、半導体集積回路2のテスト時に、半導体集積回路2の入出力パッド6にプローブピン13を接触させる必要が無くなり、入出力パッド6に傷跡を残すことが無くテストを実行することが可能になる。
また、BIST回路4をスクライブ領域3に設置することで、半導体集積回路2内に内蔵する場合と比較し、半導体集積回路領域2aの面積が縮小され、製造原価の低減とパッケージ実装の小型化を実現することが可能になる。また、半導体集積回路チップ10とした後には、BIST回路4がスクライブ領域ごと除去されるので、BIST回路4による不要な消費電流増加を防止できる。
また、接続配線9をウェハ1上に構築することで、従来のようにプローブカード経由で信号を伝達する方式と比べて、信号の劣化が少なく高速テストが可能になる。さらに、BIST回路4の構成により、BIST回路パッド5の数を削減することができる。また、プローブピン数を削減でき、テストのための冶工具(プローブカード)の費用を抑制することが可能になる。さらに、接続配線方式で発生する切断時のショート不良はスイッチ構造により防止できる。
また、組み立て時に使用する半導体集積回路2の入出力パッド6をプローブピン13で傷つけるパッド数が最小限(前記動作説明例では電源パッド11、GNDパッド12、BIST切替信号入力パッド7の3つのパッドのみ)なので、ボンディング不良を削減するとともにワイヤボンディング時の接続信頼性を向上できる。
【0030】
なお、上記のテスト方法では、半導体集積回路2でプローブピン13との接触を必要するパッドを、BIST切替信号入力パッド7、電源パッド11及びGNDパッド12としているが、これら3端子に限定する必要はなく、プローブピン13との接触を必要するパッドの増減は任意である。また、3端子のみを2個併設設置することにより、3端子の傷跡を確実に無くすこともでき、High入力のチップサイズの増加が少ない対策が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、本発明の実施形態である半導体集積回路ウェハを示す平面模式図である。
【図2】図2は、図1の部分拡大図であって、本発明の実施形態である半導体集積回路ウェハの要部を示す平面模式図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態である半導体集積回路ウェハの回路構成及び半導体集積回路のテスト方法を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0032】
1:半導体集積回路ウェハ、2;半導体集積回路、2a;半導体集積回路領域、3;スクライブ領域、4;BIST回路、5;BIST回路パッド、6;入出力パッド、7;BIST切替信号入力パッド、8;BIST切替回路、9;接続配線、10;スイッチ素子、11;回路配線、12;プローブカード、13;プローブピン、14;テスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体集積回路が形成されてなる複数の半導体集積回路領域と、
互いに隣接する前記半導体集積回路領域間を分離するスクライブ領域と、
前記スクライブ領域内に備えられて、前記半導体集積回路のテストに用いられるBIST回路と、
前記半導体集積回路と前記BIST回路とを接続するために前記スクライブ領域と前記半導体集積回路領域とに跨って形成された接続配線と、
前記半導体集積回路領域内に設けられたBIST切替信号入力パッドと、
前記半導体集積回路領域内に備えられて、前記BIST切替信号入力パッドからの駆動信号により駆動されるBIST切替回路とを備え、
前記BIST切替回路は、前記半導体集積回路用の入出力パッドと、前記入出力パッドと前記半導体集積回路とを接続する回路配線と、前記回路配線の途中に設けられて、前記BIST切替信号入力パッドからの駆動信号によって駆動するスイッチ素子とを具備してなることを特徴とする半導体集積回路ウエハ。
【請求項2】
前記スイッチ素子は、オフ状態で前記回路配線を介して前記入出力パッドと前記半導体集積回路とを接続させ、前記駆動信号によってオン状態にされたときに前記回路配線を遮断するとともに前記接続配線を介して前記BIST回路と前記半導体集積回路とを接続させることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路ウエハ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の半導体集積回路ウエハを前記スクライブ領域に沿って分割することによって得られる半導体集積回路チップであり、
半導体集積回路と、BIST切替信号入力パッドと、前記BIST切替信号入力パッドからの駆動信号により駆動されるBIST切替回路とを備え、
前記BIST切替回路は、前記半導体集積回路用の入出力パッドと、前記入出力パッドと前記半導体集積回路とを接続する回路配線と、前記回路配線の途中に設けられて、前記BIST切替信号入力パッドからの駆動信号によって駆動するスイッチ素子とを具備してなることを特徴とする半導体集積回路チップ。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体集積回路ウエハを用いた半導体集積回路のテスト方法であり、
プローブカードのプローブピンを前記BIST回路及び前記BIST切替信号入力パッドに接続する工程と、
前記BIST切替信号入力パッドに駆動信号を入力して前記BIST切替回路内の前記スイッチ素子をオンにして、前記回路配線を遮断するとともに前記接続配線を介して前記BIST回路と前記半導体集積回路とを接続する工程と、
テスタから前記プローブピンを経由して前記BIST回路にテスト用情報信号を入力し、入力された前記テスト用情報信号を更に前記接続配線を介してテスト用情報信号に入力することによって、前記半導体集積回路のテストを実行する工程と、
を備えることを特徴とする半導体集積回路のテスト方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−253049(P2009−253049A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99664(P2008−99664)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】