説明

受信装置

【課題】 受信手段の受信感度の低下を抑制することができる受信装置を提供する。
【解決手段】 人体が放出する赤外線および人体によって反射される赤外線を検出することができる赤外線センサ35をアンテナ部2の周囲に設けることによって、アンテナ部2の予め定める範囲内に存在し、アンテナ部2による電波の捕捉の妨げとなる物体を検出する。アンテナ部2によって捕捉された信号波の電界強度を表す信号電力Pantと閾値電力Pthとを比較して、閾値電力Pthの方が大きく、かつ赤外線センサ35によって前記物体を検出した場合に、警告表示部23、警告発音部24および警告振動部25のうち少なくともいずれか1つによって警告情報を携帯端末装置1の利用者に報知し、前記物体をアンテナ部2の周囲の予め定める範囲外へ移動させるように促す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置、テレビジョン受信機およびラジオ受信機などの電波を受信する受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基地局から送信され、携帯電話機に到達する電波の電界強度が大きい場合、携帯電話機は、基地局から送信される電波を受信することができる。一方、たとえば基地局と携帯電話機との距離が遠く、携帯電話機に到達した電波の電界強度が小さい場合、携帯電話機は、基地局から送信された電波を受信することができないことがある。
【0003】
引き出し式ホイップアンテナに代表されるような筐体とアンテナとの相対位置が可変である携帯電話機においては、アンテナが筐体に収容されている状態よりも、アンテナを筐体から引き出している状態の方が、アンテナの受信感度が高くなる。従来の技術の携帯電話機では、携帯電話機に到達する電波の電界強度が小さい場合、アンテナと筐体との相対位置を検出し、アンテナが筐体に収容されているときには警告発生手段によって警告音などを発生させたり、アンテナ駆動手段によってアンテナを筐体から自動的に引き出したりしている。警告音を聞いた使用者がアンテナを筐体から引き出すことによって、またはアンテナ駆動手段によってアンテナを筐体から自動的に引き出すことによって、アンテナの受信感度を高めることができる。アンテナの受信感度を高めることによって、基地局から到来した電波の電界強度が小さい場合でも、基地局から送信される電波を受信することができるようにしている(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平7−162356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
たとえば筐体とアンテナとの相対位置が可変である携帯電話機において、アンテナが筐体から引き出されている状態であっても、アンテナの近傍に手などの電波を吸収する物体がある場合、基地局から送信される電波は、前記物体によって吸収され、携帯電型話機によって受信される電波の電界強度が低下するという問題がある。またアンテナの近傍に前記物体が存在することによって、アンテナの指向性および入力インピーダンスなどのアンテナの特性が変化するという問題がある。アンテナの指向性が予め設計した指向性から変化すると、基地局から送信される電波を受信することができなくなるおそれがある。また、アンテナの入力インピーダンスが、予め設計した入力インピーダンスから変化すると、アンテナと給電線とのインピーダンスが一致しなくなり、リターンロスが大きくなる。これによって、携帯電話機の受信感度が低下するという問題がある。特にアンテナが筐体に内蔵されている場合、アンテナの周囲を手などの電波を吸収する物体によって覆う可能性が高くなり、携帯電話機の受信感度が低下するという問題がある。
【0006】
したがって本発明の目的は、受信手段の受信感度の低下を抑制することができる受信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、アンテナを有し、このアンテナによって捕捉した情報を含む電波を受信する受信手段と、
アンテナによる電波の捕捉の妨げとなる物体が、アンテナの周囲の予め定める範囲内に存在することを検出する物体検出手段と、
物体検出手段の検出結果に基づいて、予め定める情報を報知する報知手段とを含むことを特徴とする受信装置である。
【0008】
また本発明は、アンテナによって捕捉した電波の電界強度を検出する電界強度検出手段を含み、
前記報知手段は、電界強度検出手段によって検出した電界強度が予め定める電界強度よりも小さく、かつ前記物体検出手段によって前記物体が検出されたときに、前記予め定める情報を報知することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、前記物体検出手段の検出結果に基づいて、アンテナの周囲の予め定める範囲内に存在する前記物体の位置を求める位置算出手段と、
位置算出手段によって求められる位置に、前記物体が存在したときに、アンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量を表す受信特性情報を記憶する記憶手段、または前記受信特性情報を記憶した記憶媒体から、前記受信特性情報を読み出す読出し手段と、
物体検出手段によって前記物体が検出されたときに、位置算出手段によって求められた物体の位置と、前記電界強度検出手段によって検出された電界強度と、前記受信特性情報が表す電界強度の低下量とに基づいて、前記物体を、前記予め定める範囲外に移動させた場合に、アンテナによって捕捉することができる電波の電界強度を予測する電界強度予測手段とを含み、
前記報知手段は、電界強度予測手段によって予測された電界強度が、予め定める電界強度よりも大きいときに、前記予め定める情報を報知することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記物体検出手段の検出結果に基づいて、アンテナの周囲の予め定める範囲内に存在する前記物体の位置を求める位置算出手段と、
位置算出手段によって求められる位置に、前記物体が存在したときに、アンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量を表す受信特性情報を記憶する記憶手段、または前記受信特性情報を記憶した記憶媒体から、前記受信特性情報を読み出す読出し手段とを含み、
前記報知手段は、位置算出手段によって求められた前記物体の位置と、記憶手段に記憶され、または読出し手段によって前記記憶媒体から読み出した受信特性情報とに基づいて、アンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量が、予め定める値よりも大きいときに、前記予め定める情報を報知することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部のうち少なくともいずれか1つを有することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、前記報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部のうち少なくともいずれか2つを有することを特徴とする。
【0013】
また本発明は、前記報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部を有し、前記受信手段によって受信される情報の種類に基づいて、表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか1つによって、前記予め定める情報を報知することを特徴とする。
【0014】
また本発明は、前記報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部を有し、
表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか1つを選択する選択手段を含み、
選択手段によって選択された表示部、発音部および振動部の少なくともいずれか1つによって、前記予め定める情報を報知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、受信手段は、アンテナを有し、このアンテナによって電波を捕捉し、この捕捉した情報を含む電波を受信する。物体検出手段は、アンテナの周囲の予め定める範囲内に存在し、アンテナによる電波の捕捉の妨げとなる物体を検出する。報知手段は、物体検出手段の検出結果に基づいて、予め定める情報を報知する。
【0016】
報知手段が、予め定める情報を利用者に報知することによって、利用者に、アンテナの周囲の予め定める範囲内に電波の捕捉の妨げとなる物体が存在することを認識させ、前記物体を、アンテナの周囲の予め定める範囲外へ移動させることを促すことができる。前記物体がアンテナから遠ざかり、アンテナの周囲の予め定める範囲外へ移動すると、この物体よってアンテナで捕捉されるべき電波の一部が吸収されてしまうことがなく、アンテナで捕捉されるべき電波の電界強度の低下を抑制することができ、アンテナの特性の変化が抑制される。これによって、捕捉すべき電波をより正確に捕捉して、情報を含む電波を受信することができ、受信手段の受信感度の低下を抑制することができる。
【0017】
また本発明によれば、電界強度検出手段は、アンテナによって捕捉した電波の電界強度を検出する。報知手段は、電界強度検出手段によって検出した電界強度が予め定める電界強度よりも小さく、かつ物体検出手段によって物体が検出されたときに、予め定める情報を報知する。
【0018】
アンテナによって捕捉される電波の電界強度が、予め定める電界強度よりも小さい場合、捕捉すべき電波を、アンテナによって正確に捕捉することができないおそれがある。報知手段が、予め定める情報を利用者に報知することによって、利用者に、アンテナの周囲の予め定める範囲内に電波の捕捉の妨げとなる物体が存在し、かつアンテナによって捕捉される電波の電界強度が、予め定める電界強度よりも小さいことを認識させ、前記物体を、アンテナの周囲の予め定める範囲外へ移動させることを促すことができる。前記物体がアンテナから遠ざかり、アンテナの周囲の予め定める範囲外へ移動すると、この物体よってアンテナで捕捉されるべき電波の一部が吸収されてしまうことがなく、アンテナで捕捉されるべき電波の電界強度の低下を抑制することができ、アンテナの特性の変化が抑制される。これによって、捕捉すべき電波をより正確に捕捉して、情報を含む電波を受信することができ、受信手段の受信感度の低下を抑制することができる。
【0019】
また本発明によれば、位置算出手段は、物体検出手段の検出結果に基づいて、アンテナの周囲の予め定める範囲内に存在する物体の位置を求める。記憶手段は、位置算出手段によって求められる位置に、前記物体が存在したときに、アンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量を表す受信特性情報を記憶し、読出し手段は、受信特性情報を記憶した記憶媒体から、受信特性情報を読み出す。電界強度予測手段は、物体検出手段によって前記物体が検出されたときに、位置算出手段によって求められた物体の位置と、前記電界強度検出手段によって検出された電界強度と、前記受信特性情報が表す電界強度の低下量とに基づいて、前記物体を、前記予め定める範囲外に移動させた場合に、アンテナによって捕捉することができる電波の電界強度を予測する。前記報知手段は、電界強度予測手段によって予測された電界強度が、予め定める電界強度よりも大きいときに、前記予め定める情報を報知する。
【0020】
報知手段が、予め定める情報を報知することによって、利用者に、アンテナの周囲の予め定める範囲内に電波の捕捉の妨げとなる物体が存在し、この物体をアンテナの周囲の予め定める範囲外に移動させると、アンテナによって捕捉される電波の電界強度が、予め定める電界強度よりも大きくなると予測されることを認識させ、前記物体を、アンテナの周囲の予め定める範囲外へ移動させることを促すことができる。前記物体がアンテナから遠ざかり、アンテナの周囲の予め定める範囲外へ移動すると、この物体よってアンテナで捕捉されるべき電波の一部が吸収されてしまうことがなく、アンテナで捕捉されるべき電波の電界強度の低下を抑制することができ、アンテナの特性の変化が抑制される。これによって、捕捉すべき電波をより正確に捕捉して、情報を含む電波を受信することができ、受信手段の受信感度の低下を抑制することができる。
【0021】
また本発明によれば、報知手段は、位置算出手段によって求められた前記物体の位置と、記憶手段に記憶され、または読出し手段によって記憶媒体から読み出した受信特性情報とに基づいて、アンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量が、予め定める値よりも大きいときに、予め定める情報を報知する。
【0022】
報知手段が、予め定める情報を報知することによって、利用者に、アンテナの周囲の予め定める範囲内に電波の妨げとなる物体が存在し、この物体によってアンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量が、予め定める値よりも大きいことを認識させ、前記物体を、アンテナの周囲の予め定める範囲外へ移動させることを促すことができる。前記物体がアンテナから遠ざかり、アンテナの周囲の予め定める範囲外へ移動すると、この物体よってアンテナで捕捉されるべき電波の一部が吸収されてしまうことがなく、アンテナで捕捉されるべき電波の電界強度の低下を抑制することができ、アンテナの特性の変化が抑制される。これによって、捕捉すべき電波をより正確に捕捉して、情報を含む電波を受信することができ、受信手段の受信感度の低下を抑制することができる。
【0023】
また本発明によれば、報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部のうち少なくともいずれか1つを有する。受信装置は、表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか1つによって予め定める情報を利用者に報知する。予め定める情報が報知されることによって、利用者に、アンテナの周囲に電波の捕捉の妨げとなる物体が存在することを認識させることができる。
【0024】
また本発明によれば、前記報知手段は、表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか2つを有する。受信装置は、表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか2つによって予め定める情報を利用者に報知する。予め定める情報を表示部、発音部および振動部のうち1つによって利用者に報知する場合に比べて、表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか2つによって利用者に報知するので、利用者に予め定める情報をより確実に報知することができる。
【0025】
また本発明によれば、報知手段は、表示部、発音部および振動部を有し、受信手段によって受信される情報の種類に基づいて、表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか1つによって予め定める情報を報知する。
【0026】
たとえば受信装置が音情報を受信し、受信した音情報を発音部によって発音させている場合に、予め定める情報を前記発音部によって発音することによって利用者に報知すると、前記音情報と予め定める情報とが混在してしまい、予め定める情報を利用者が認識することができないおそれがある。したがって、受信装置が音情報を受信し、受信した音情報を発音部によって発音させている場合には、表示部および振動部の少なくともいずれか1つによって予め定める情報を利用者に報知することが望ましい。受信手段によって受信される情報の種類に応じて、予め定める情報を報知するために好ましい表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか1つによって予め定める情報を利用者に報知するので、利用者に予め定める情報を確実に報知することができる。
【0027】
また本発明によれば、報知手段は、表示部、発音部および振動部を有する。選択手段は、表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか1つを選択する。選択手段によって選択された表示部、発音部および振動部の少なくともいずれか1つによって、予め定める情報を報知する。
【0028】
たとえば利用者が難聴の場合、発音部によって予め定める情報を報知したとしても、利用者が報知される情報を認識することができないおそれがある。したがって、選択手段によって選択された表示部、発音部および振動部の少なくともいずれか1つによって、予め定める情報を報知することによって、利用者の望むものによって予め定める情報を報知することができ、利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1は、本発明の実施の一形態である携帯端末装置1の構成を示すブロック図である。携帯端末装置1は、基地局の通信設備と無線で通信することができ、電話機能、テレビジョン電話機能、および画像情報などを送受信する機能を有する。携帯端末装置1は、アンテナ部2、RF(Radio Frequency)部3、電界強度検出部4、音声入力部5、音声出力部6、音声処理部7、記憶部10、情報入力部11、メモリカードインタフェース部12、情報処理部13、撮像部14、制御部15、報知部16、物体検出部17、表示部20、および電源部21を含んで構成される。
【0030】
アンテナ部2は、平面アンテナによって実現される。アンテナ部2は、基地局の通信設備から到来する電波を捕捉し、捕捉した電波を電気信号に変換してRF部3に与える。また、アンテナ部2は、RF部3から与えられる電気信号を電波として送出する。
【0031】
RF部3は、アンテナ部2から与えられる搬送波と、情報を表す信号波とを含む電気信号を復調し、信号波を表す電気信号を電界強度検出部4、音声処理部7および情報処理部13に与える。またRF部3は、音声処理部7または情報処理部13から与えられる電気信号が表す信号波によって、搬送波を変調してアンテナ部2に与える。受信手段は、アンテナ部2およびRF部3によって実現される。
【0032】
電界強度検出部4は、RF部3から与えられる信号波を表す電気信号の電力を検出する。電界強度検出部4は、RF部3から与えられる信号波を表す電気信号の電圧を検出してもよい。電界強度検出部4によって検出される電力は、アンテナ部2が捕捉した信号波の電界強度を表す。電界強度検出部4によって検出される電力を信号電力Pantと記載する。
【0033】
音声処理部7は、RF部3から与えられる電気信号が表す情報が音声情報である場合に、この音声情報を携帯電話の通信プロトコルに基づいて、音声出力部6から出力することができるように、電気信号を変換して音声出力部6に与える。本実施の形態において、音声情報はデジタル信号で表されるので、音声処理部7は、このデジタル信号で表される音声情報を、アナログ信号に変換して音声出力部6に与える。また音声処理部7は、音声入力部5から与えられる音声情報を表すアナログ信号を、携帯電話の通信プロトコルに基づいて、デジタル信号に変換して、RF部3に与える。
【0034】
音声出力部6は、音声処理部7から与えられるアナログ信号に基づいて音を出力する。音声出力部6は、スピーカによって実現される。音声入力部5は、音をアナログ信号に変換して、音声処理部7に与える。音声入力部5は、マイクロホンによって実現される。
【0035】
情報処理部13は、RF部3から与えられる情報が文字情報および画像情報などである場合に、この情報を携帯電話の通信プロトコルに基づいて変換し、表示部20に与える。また情報処理部13は、情報入力部11または撮像部14から入力される情報を、携帯電話の通信プロトコルに基づいて変換し、RF部3に与える。
【0036】
撮像部14は、被写体を撮像して、被写体の画像を表すアナログ信号の画像情報を生成し、生成したアナログ信号をデジタル信号に変換して情報処理部13に与える。撮像部14は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどによって実現されてもよい。
【0037】
表示部20は、制御部15の指令に基づいて、情報を表示する。表示部20は、たとえば液晶表示パネルによって実現される。
【0038】
情報入力部11は、複数の操作キー22を含む。利用者が各操作キー22を操作することによって、制御部15に、各操作キー22に対応した指令を与えることができる。操作キー22は、たとえばテンキーを含む。また各操作キー22を操作することによって、携帯端末装置1に情報を入力することができる。
【0039】
報知部16は、警告表示部23、警告発音部24および警告振動部25を含んで構成される。報知部16は、制御部15からの指令に基づいて、予め定める情報を報知する。警告表示部23は、予め定める情報を可視情報として出力する。警告表示部23は、液晶表示パネルによって実現される。警告発音部24は、制御部15からの指令に基づいて、予め定める情報を可聴情報として出力する。警告発音部24は、スピーカによって実現される。警告振動部25は、制御部15からの指令に基づいて、予め定める情報を、携帯端末装置1を振動させることによって報知する。警告振動部25は、駆動されることによって振動するモータによって実現される。
【0040】
記憶部10は、制御部15からの指令に基づいて情報を記憶する。記憶部10が記憶する情報は、携帯端末装置1の電話番号、および電話をするときに用いられる電話番号を表す電話番号情報、情報入力部11によって入力された情報、および撮像部14によって生成される画像情報を含む。前記電話番号情報は、電話帳データとして記憶部10に記憶される。記憶部10は、携帯端末装置1の筐体内に固定して設けられる。記憶部10は、たとえばフラッシュロムによって実現される。
【0041】
メモリカードインタフェース部12は、メモリカード26を着脱自在に接続することができる。メモリカードインタフェース部12は、制御部15からの指令に基づいて、着脱自在に装着されるメモリカード26に情報を記憶し、またメモリカード26に記憶された情報を読み出す。メモリカード26は、カード状の記録媒体であり、たとえばフラッシュロムを含んで実現される。メモリカード26は、着脱メモリである。読出し手段は、メモリカードインタフェース部12によって実現される。
【0042】
物体検出部17は、アンテナ部2の予め定める範囲内に、アンテナ部2による電波の捕捉の妨げとなる手などの障害物が存在する場合に、前記障害物がアンテナ部2の周囲のどの位置に存在するのかを検知し、障害物が存在するアンテナ部2の周囲の位置を表す位置情報を制御部15に与える。物体検出部17は、焦電型およびサーモパイルなどの赤外線センサ35と、この赤外線センサ35から出力される出力信号に基づいて、障害物がアンテナ部2の周囲のどの位置に存在するのかを検知する検知部とを含む。検知部は、マイコンなどによって実現される。位置算出手段は、物体検出部17によって実現される。
【0043】
電源部21は、2次電池によって実現され、アンテナ部2、RF部3、電界強度検出部4、音声処理部7、音声出力部6、音声入力部5、記憶部10、情報入力部11、メモリカードインタフェース部12、撮像部14、情報処理部13、報知部16、物体検出部17、表示部20および制御部15の各部に電力を供給する。
【0044】
制御部15は、アンテナ部2、RF部3、電界強度検出部4、音声処理部7、音声出力部6、音声入力部5、記憶部10、情報入力部11、メモリカードインタフェース部12、撮像部14、情報処理部13、報知部16、物体検出部17、表示部20および電源部21の各部を制御する。
【0045】
制御部15は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:略称CPU)および制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)とを含んで実現される。制御部15は、ROMに記憶された制御プログラムを実行することによって、携帯端末装置1の各部を制御する。
【0046】
図2は、携帯端末装置1を示す正面図である。図3は、携帯端末装置1を示す背面図である。図4は、携帯端末装置1を示す側面図である。携帯端末装置1は、第1筐体30および第2筐体31を含んで構成される。第1筐体30および第2筐体31は、それぞれ中空の板状体によって形成され、略直方体形状を有する。第1筐体30の長手方向一端部と、第2筐体31の長手方向一端部とを含んでヒンジ部32が形成され、第1筐体30と第2筐体31とは相対的に角変位自在に連結され、携帯端末装置1は折り畳み可能に構成される。携帯端末装置1が折れ畳まれた状態のときに、第1筐体30の第2筐体31と対向する厚み方向一表面部33から表示部20の表示画面38が露出するように、表示部20が第1筐体30に設けられる。また携帯端末装置1が折り畳まれた状態のときに、第2筐体31の第1筐体30と対向する厚み方向一表面部34から操作キー22が露出するように、操作キー22が第2筐体31に設けられる。
【0047】
アンテナ部2は、第2筐体31の長手方向および厚み方向に垂直な短手方向の両端部間の中間部であって、長手方向一端部寄り、すなわちヒンジ部32寄りに形成される。アンテナ部2は、略直方体形状を有し、中空の第2筐体31の内部空間に内蔵され、第2筐体31の短手方向の一端部から他端部にわたって延び、第2筐体31との相対位置が固定されて設けられる。
【0048】
表示部20の表示画面38には、電界強度検出部4によって生成される信号電力Pantの大きさに応じて、アンテナ部2が捕捉する電波の電界強度が複数段階で表示される電界強度表示領域39が設けられる。アンテナ部2が捕捉する電波の電界強度が小さく、基地局の通信設備と通信することができない状態のときは、前記電界強度表示領域39に「圏外」という文字が表示される。アンテナ部2が捕捉する電波の電界強度が、基地局の通信設備と通信することができる程度の大きさの場合には、その電界強度の大きさに応じて、前記電界強度表示領域39に、電界強度の大きさを表す電界強度情報が表示される。電界強度情報は、たとえば電界強度の大きさによって、アンテナ部2が捕捉する電波の電界強度を、電界強度表示領域39に1本から3本までの線を電界強度の大きさに比例させて、電界強度が大きくなるほど線の数が増えるように表示することによって示される。
【0049】
物体検出部17は、複数の赤外線センサ35を含んで構成される。各赤外線センサ35は、第2筐体31の厚み方向他表面36、すなわち折り畳み状態において第2筐体31の外周に露出するように配置される。赤外線センサ35は、第2筐体31の厚み方向他方から見て、アンテナ部2を外囲するようにアンテナ部2の外周に沿って第2筐体31に設けられる。アンテナ部2の外周に沿って隣接する赤外線センサ35は、アンテナ部2の外周に沿う方向に、それぞれ予め定める第1の間隔L1をあけて配置される。予め定める第1の間隔L1は、たとえば10mm〜20mmに選ばれ、好ましくは、手指の太さよりも小さく選ばれる。また、赤外線センサ35は、アンテナ部2の周縁から予め定める第2の間隔L2をあけて設けられる。予め定める第2の間隔L2は、たとえば2mm〜10mmに選ばれる。
【0050】
各赤外線センサ35は、それぞれ人体から放出される赤外線および人体によって反射される赤外線を検出することができる。赤外線センサ35は、人体から放出される波長の赤外線を検出することができるように構成されるので、人体以外の物体を検出しにくい。各赤外線センサ35は、各赤外線センサ35から、第2筐体31の厚み方向他方の予め定める第3の距離L3の範囲内に存在する人体などから放出される赤外線を検出することができる。予め定める第3の距離L3は、たとえば1mm〜10mmに選ばれる。物体検出部17は、複数の赤外線センサ35のうち、どの赤外線センサ35が手などの障害物から放出される赤外線を検出したかによって、アンテナ部2の予め定める範囲内のどの位置に手などの障害物があるかを求めることができる。たとえば物体検出部17を構成する全ての赤外線センサ35が赤外線を検出した場合、アンテナ部2は、第2筐体31の厚み方向他方側から、手などによって覆われていることがわかる。また、たとえば物体検出部17を構成する赤外線センサ35の一部が赤外線を検出した場合、赤外線を検出した赤外線センサ35の近傍に手などの障害物が存在し、アンテナ部2は、手などによってその一部が覆われていることがわかる。
【0051】
予め定める第1の距離L1および第2の距離L2が、指の太さ程度に選ばれるので、指によってアンテナ部2を覆った場合に、物体検出部17は、アンテナ部2が指によって覆われていることを確実に検出することができる。
【0052】
以下、基地局の通信設備からアンテナ部2に到来する電波の電界強度が弱く、かつ利用者の手などによってアンテナ部2を覆っている場合における携帯端末装置1の動作について説明する。
【0053】
携帯端末装置1の利用者は、情報入力部11から設定情報を入力することによって、警告情報を報知する方法を選択して設定する。情報入力部11から設定情報が入力されると、記憶部10に設定情報が記憶される。たとえば可視情報によって警告情報を報知する場合には、警告情報を報知する方法として警告表示部23を設定する。また警告表示部23、警告発音部24、および警告振動部25のうち2つ以上によって警告情報を報知させたい場合には、警告情報を報知する方法として、警告表示部23、警告発音部24、および警告振動部25のうち2つ以上を選択して設定してもよい。選択手段は、情報入力部11、制御部15および記憶部10を含んで実現される。
【0054】
図5は、携帯端末装置1において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。電源部21から、携帯端末装置1の各部に電力が供給されると、ステップa0からステップa1に移る。
【0055】
ステップa1では、電界強度検出部4を制御して、アンテナ部2が捕捉した信号波の電界強度を表す信号電力Pantを取得してステップa2に移る。ステップa2では、制御部15のROMに予め記憶された閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が小さい場合には、ステップa1に移る。
【0056】
ステップa2において、閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が大きい場合には、ステップa3に移る。
【0057】
ステップa3では、物体検出部17を制御して、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを示す情報を含む位置情報を取得してステップa4に移る。ステップa4では、位置情報に基づいて、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを判断し、手などの障害物を検出しなかった場合は、ステップa1に移る。
【0058】
ステップa4において、障害物を検出した場合は、ステップa5に移る。
ステップa5では、警告表示部23、警告発音部24、および警告振動部25のうち利用者が予め設定した方法によって、警告情報を利用者に報知してステップa1に移る。
【0059】
警告表示部23によって警告情報を利用者に報知する場合、たとえば「WARNING」などの文字情報を、表示部20に表示させる。警告発音部24によって警告情報を利用者に報知する場合、音声出力部6から音を発生させる。警告情報を報知する音と、たとえば着信があった場合の呼出音とは、異なる音のパターンを予め設定することによって区別することができる。警告振動部25によって警告情報を利用者に報知する場合、警告振動部25は、携帯端末装置1を振動させる。警告情報を報知する振動と、たとえば着信があった場合の呼出振動とは、異なる振動のパターンを予め設定することによって区別することができる。
【0060】
利用者が、情報入力部11を操作することによって、制御部15が電源部21を制御して携帯端末装置1の各部への電力の供給を終了すると、制御部15の動作処理は終了する。
【0061】
報知部16が、警告情報を利用者に報知することによって、利用者に、アンテナ部2の周囲の予め定める範囲内に電波の捕捉の妨げとなる手などの障害物が存在することを認識させ、前記障害物を、アンテナ部2の周囲の予め定める範囲外へ移動させることを促すことができる。前記障害物をアンテナ部2の周囲の予め定める範囲外へ移動させると、この障害物よってアンテナ部2で捕捉されるべき電波の一部が吸収されてしまうことがなく、アンテナ部2で捕捉されるべき電波の電界強度の低下を抑制することができ、アンテナの特性の変化が抑制される。これによって、捕捉すべき電波をより正確に捕捉して、情報を含む電波を受信することができ、受信手段の受信感度の低下を抑制することができる。また、アンテナ部2から送信される電波の一部が前記障害物によって吸収されることがなく、アンテナ部2の特性の変化が抑制されるので、基地局の通信設備に予め定める電波を送信するために必要な電力を抑制することができる。
【0062】
また、アンテナ部2によって捕捉した信号波の電界強度を表す信号電力Pantが、予め定める閾値電力Pthよりも大きい場合、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物が存在しても、基地局の通信設備から携帯端末装置1に送信される電波を、受信手段は正確に受信することができる。したがって、信号電力Pantが、閾値電力Pthよりも大きい場合には、物体検出部17によって物体を検出した場合であっても利用者に警告情報を報知する必要は無く、信号電力Pantが、閾値電力Pthよりも大きい場合には、利用者に警告情報を報知しない。信号電力Pantが、閾値電力Pthよりも大きい場合には、利用者に警告情報を報知しないので、利用者は、アンテナ部2の予め定める範囲内に存在する手などの障害物を、アンテナ部2から遠ざける手間を省くことができる。
【0063】
また警告表示部23、警告発音部24および警告振動部25のうち少なくともいずれか2つによって警告情報を利用者に報知するように設定した場合、警告情報を警告表示部23、警告発音部24および警告振動部25のうち1つによって利用者に報知する場合に比べて、利用者に警告情報をより確実に報知することができる。
【0064】
また警告表示部23、警告発音部24および警告振動部25のうち少なくともいずれか1つを利用者が選択し、選択された方法によって警告情報を利用者に報知するように設定した場合、利用者の望む方法によって警告情報を報知することができ、利便性を向上させることができる。たとえば利用者が難聴の場合、警告発音部24によって警告情報を報知したとしても、利用者が報知される情報を認識することができないおそれがあるので、警告表示部23および警告振動部25のうち少なくともいずれか一方によって警告情報を報知する方が望ましい。
【0065】
本発明の実施の形態の携帯端末装置1の各赤外線センサ35は、それぞれ第1の間隔L1をあけて設けられ、第1の間隔L1は、たとえば10〜20mmに選ばれるとしたけれども、第1の間隔L1は10〜20mmに限らず、その間隔が小さいほど、人体などを検出する精度は高くなる。またステップa2において、閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が小さい場合には、ステップa1に移るとしたけれども、ステップa1に移る前に、閾値電力Pthよりも信号電力Pantの方が大きいことを表す情報を利用者に報知部16によって報知し、前記情報を報知した後にステップa1に移ってもよい。また、ステップa4において、位置情報に基づいて、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを判断し、手などの障害物を検出しなかった場合は、ステップa1に移るとしたけれども、ステップa1に移る前に、利用者に閾値電力Pthよりも信号電力Pantの方が小さく、かつアンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物が存在しないことを表す情報を利用者に報知部16によって報知し、前記情報を報知した後にステップa1に移ってもよい。
【0066】
本発明の他の実施の形態の携帯端末装置は、前述した携帯端末装置1と同様の構成であり、携帯端末装置1とは動作処理のみがことなる。本実施の形態の携帯端末装置において、前述した携帯端末装置1と同様の部分には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。本実施の形態の携帯端末装置では、制御部15は、信号電力Pantと閾値電力Pthとの大きさを比較する前に、物体検出部17によって障害物を検出したか否かを判断し、警告情報を報知するか否かを判断する処理を行う。
【0067】
図6は、携帯端末装置において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。電源部21から、携帯端末装置の各部に電力が供給されると、ステップb0からステップb1に移る。
【0068】
ステップb1では、物体検出部17を制御して、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを示す情報を含む位置情報を取得してステップb2に移る。ステップb2では、位置情報に基づいて、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを判断し、手などの障害物を検出しなかった場合は、ステップb1に移る。
【0069】
ステップb2において、障害物を検出した場合は、ステップb3に移る。
ステップb3では、電界強度検出部4を制御して、アンテナ部2が捕捉した信号波の電界強度を表す信号電力Pantを取得してステップb4に移る。ステップb4では、制御部15のROMに予め記憶された閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が小さい場合には、ステップb1に移る。
【0070】
ステップb4において、閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が大きい場合には、ステップb5に移る。
【0071】
ステップb5では、警告表示部23、警告発音部24、および警告振動部25のうち利用者が予め設定した方法によって、警告情報を利用者に報知してステップb1に移る。
【0072】
図7は、本発明のさらに他の実施の形態の携帯端末装置において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。本実施の形態の携帯端末装置は、前述した携帯端末装置1と同様の構成であり、制御部15は、信号電力Pantと閾値電力Pthとの大きさを比較をせずに、警告情報を報知するか否かを判断する処理を行う。電源部21から、携帯端末装置の各部に電力が供給されると、ステップc0からステップc1に移る。
【0073】
ステップc1では、物体検出部17を制御して、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを示す情報を含む位置情報を取得してステップc2に移る。ステップc2では、位置情報に基づいて、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを判断し、手などの障害物を検出しなかった場合は、ステップc1に移る。
【0074】
ステップc2において、障害物を検出した場合は、ステップc3に移る。
ステップc3では、警告表示部23、警告発音部24、および警告振動部25のうち利用者が予め設定した方法によって、警告情報を利用者に報知してステップc1に移る。
【0075】
利用者が、情報入力部11を操作することによって、制御部15が電源部21を制御して携帯端末装置1の各部への電力の供給を終了すると、制御部15の動作処理は終了する。
【0076】
本実施の形態では、警告情報を報知するか否かの判断を、信号電力Pantと閾値電力Pthとの大きさを比較せずに、警告情報を報知するか否かを判断するので、警告情報を報知するか否かの判断を行う処理が簡易となり、制御部15が行う処理の負担が小さくなる。
【0077】
図8は、本発明のさらに他の実施の形態の携帯端末装置40の構成を示すブロック図である。携帯端末装置40は、前述した携帯端末装置1と同様の構成であり、携帯端末装置1の構成に付加して比較演算部41を有する。本実施の形態の携帯端末装置40は、前述の携帯端末装置1と同様の構成であるので、対応する部分については同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。携帯端末装置40は、アンテナ部2、RF部3、電界強度検出部4、音声入力部5、音声出力部6、音声処理部7、記憶部10、情報入力部11、メモリカードインタフェース部12、撮像部14、情報処理部13、制御部15、報知部16、物体検出部17、表示部20、比較演算部41および電源部21を含んで構成される。
【0078】
アンテナ部2を手などで覆うと、覆わないときに比べて電界強度検出部4によって検出される信号電力Pantの大きさが小さくなる。アンテナ部2を手などで覆うことによって、信号電力Pantが小さくなる量は、アンテナ部2を覆う手などの覆い方に依存する。アンテナ部2を覆う手などの覆い方に応じた信号電力Pantの減少量を表す情報を受信特性情報と記載する。具体的には、受信特性情報は、物体検出部17を構成する複数の赤外線センサ35のうち、予め定める赤外線センサ35が赤外線を検出したときの、信号電力Pantの減少量を表す情報である。この受信特性情報は、メモリカード26に記憶される。メモリカード26は、利用者によってメモリカードインタフェース部12に挿入される。メモリカードインタフェース部12は、メモリカード26に記憶された受信特性情報を読み出し、読み出された受信特性情報は、記憶部10に記憶される。受信特性情報は、手などの障害物が存在することによって、アンテナ部2によって捕捉される電波の電界強度が低下する低下量を表す。
【0079】
比較演算部41は、物体検出部17によって検出されるアンテナ部2の予め定める範囲内にある手などの障害物の位置情報と、受信特性情報とを比較する。位置情報は、手などの障害物がアンテナ部2の周囲のどの位置に存在するかを表す情報であり、受信特性情報は、手などの障害物がアンテナ部2の予め定める位置にあるときの、信号電力Pantの減少量を表す情報である。比較演算部41は、この位置情報と受信特性情報とを比較することによって、アンテナ部2の予め定める範囲内にある手などを、アンテナ部2から遠ざけた場合の、信号電力Pantの変化量である回復量αを予測して生成する。信号電力Pantと回復量αとを加算した値は、アンテナ部2の予め定める範囲内にある手などを、アンテナ部2から遠ざけた後に電界強度検出部4によって検出されると予測される信号電力である。電界強度予測手段は、電界強度検出部4、制御部15および比較演算部41を含んで実現される。
【0080】
制御部15は、比較演算部41を制御し、回復量αが予め定める量よりも大きい場合には、報知部16を制御し、報知部16によって警告情報を利用者に報知させる。回復量αが予め定める量よりも小さい場合は、警告情報は、報知されない。
【0081】
報知部16が、警告情報を利用者に報知することによって、利用者に、アンテナ部2の周囲の予め定める範囲内に電波の捕捉の妨げとなる手などの障害物が存在し、この障害物をアンテナ部2の予め定める範囲外に遠ざけたときに、信号電力Pantが大きくなる量が、前記予め定める量よりも大きいことを認識させ、前記障害物を、アンテナ部2の周囲の予め定める範囲外へ移動させることを促すことができる。前記障害物をアンテナ部2の周囲の予め定める範囲外へ移動すると、この障害物よってアンテナ部2で捕捉されるべき電波の一部が吸収されてしまうことがなく、アンテナ部2で捕捉されるべき電波の電界強度の低下を抑制することができ、アンテナの特性の変化が抑制される。これによって、捕捉すべき電波をより正確に捕捉して、情報を含む電波を受信することができ、受信手段の受信感度の低下を抑制することができる。また、アンテナ部2から送信される電波の一部が前記障害物によって吸収されることがなく、アンテナ部2の特性の変化が抑制されるので、基地局の通信設備に予め定める電波を送信するために必要な電力を抑制することができる。
【0082】
また、回復量αが予め定める量よりも小さい場合、アンテナ部2の予め定める範囲内に存在する手などの障害物を遠ざけたとしても、アンテナ部2が捕捉する信号波の電界強度を表す信号電力Pantは、あまり回復しないので、回復量αが予め定める量よりも小さい場合には、利用者に警告情報を報知しない。回復量αが予め定める量よりも小さい場合には、利用者に警告情報を報知しないので、利用者は、アンテナ部2の予め定める範囲内に存在する手などの障害物を、アンテナ部2から遠ざける手間を省くことができる。
【0083】
本実施の形態では、電界強度検出部4によって生成される信号電力Pantは、警告情報を報知するか否かを判断するときの判断基準とはならので、警告情報を報知するか否かの判断を行う処理が簡易となり、制御部15が行う処理の負担が小さくなる。
【0084】
本実施の形態の携帯端末装置40では、メモリカード26に記憶された受信特性情報をメモリカードインタフェース部12によって読み出し、記憶部10に記憶したけれども、受信特性情報を情報入力部11から入力して、記憶部10に記憶してもよい。また受信特性情報は、予め制御プログラムに組み込まれていてもよい。
【0085】
図9は、本発明のさらに他の実施の形態の携帯端末装置において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。本発明の実施の形態の携帯端末装置は、前述した携帯端末装置40と同様の構成であり、制御部15は、信号電力Pant、閾値電力Pthおよび回復量αに基づいて、警告情報を報知するか否かを判断する。電源部21から、携帯端末装置の各部に電力が供給されると、ステップd0からステップd1に移る。
【0086】
ステップd1では、電界強度検出部4を制御して、アンテナ部2が捕捉した信号波の電界強度を表す信号電力Pantを取得してステップd2に移る。ステップd2では、制御部15のROMに予め記憶された閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が小さい場合には、ステップd1に移る。
【0087】
ステップd2において、閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が大きい場合には、ステップd3に移る。
【0088】
ステップd3では、比較演算部41を制御して、アンテナ部2の予め定める範囲内にある手などを、アンテナ部2から遠ざけた場合の、信号電力Pantの変化量である回復量αを取得してステップd4に移る。ステップd4では、信号電力Pa ntと回復量αとを加算した値と、閾値電力Pthとを比較し、閾値電力Pthの方が小さい場合には、ステップd1に移る。信号電力Pantと回復量αとを加算した値は、アンテナ部2の予め定める範囲内にある手などをアンテナ部2から遠ざけた後に、電界強度検出部4によって検出されると予測される信号電力である。
【0089】
ステップd4において、信号電力Pantと回復量αとを加算した値と、閾値電力Pthとを比較し、閾値電力Pthの方が大きい場合には、ステップd5に移る。
【0090】
ステップd5では、警告表示部23、警告発音部24、および警告振動部25のうち利用者が予め設定した方法によって、警告情報を利用者に報知してステップd1に移る。
【0091】
利用者が、情報入力部11を操作することによって、制御部15が電源部21を制御して携帯端末装置40の各部への電力の供給を終了すると、制御部15の動作処理は終了する。
【0092】
報知部16が、警告情報を利用者に報知することによって、利用者に、アンテナ部2の周囲の予め定める範囲内に電波の捕捉の妨げとなる手などの障害物が存在し、この障害物をアンテナ部2の予め定める範囲外に遠ざけたときに、信号電力Pantが閾値電力Pthよりも大きくなると予測されることを認識させ、前記障害物を、アンテナ部2の周囲の予め定める範囲外へ移動させることを促すことができる。前記障害物をアンテナ部2の周囲の予め定める範囲外へ移動すると、この障害物よってアンテナ部2で捕捉されるべき電波の一部が吸収されてしまうことがなく、アンテナ部2で捕捉されるべき電波の電界強度の低下を抑制することができ、アンテナの特性の変化が抑制される。これによって、捕捉すべき電波をより正確に捕捉して、情報を含む電波を受信することができ、受信手段の受信感度の低下を抑制することができる。また、アンテナ部2から送信される電波の一部が前記障害物によって吸収されることがなく、アンテナ部2の特性の変化が抑制されるので、基地局の通信設備に予め定める電波を送信するために必要な電力を抑制することができる。
【0093】
また、信号電力Pantと回復量αとを加算した値が閾値電力Pthよりも小さい場合、アンテナ部2の予め定める範囲内に存在する手などの障害物を遠ざけたとしても、アンテナ部2が捕捉する信号波を表す信号電力Pantは、閾値電力Pthまでは回復しないので、この場合には、利用者に警告情報を報知しない。信号電力Pantと回復量αとを加算した値が閾値電力Pthよりも小さい場合には、利用者に警告情報を報知しないので、利用者は、アンテナ部2の予め定める範囲内に存在する手などの障害物を、アンテナ部2から遠ざける手間を省くことができる。
【0094】
図10は、本発明のさらに他の実施の形態の携帯端末装置50の構成を示すブロック図である。本実施の形態の携帯端末装置50は、前述した携帯端末装置40と同様の構成であり、携帯端末装置40の構成に付加して通信状態検知部51を有する。本実施の形態の携帯端末装置50は、前述の携帯端末装置40と同様の構成であるので、対応する部分については同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。携帯端末装置50は、アンテナ部2、RF部3、電界強度検出部4、音声入力部5、音声出力部6、音声処理部7、記憶部10、情報入力部11、メモリカードインタフェース部12、撮像部14、情報処理部13、制御部15、報知部16、物体検出部17、表示部20、比較演算部41、通信状態検知部51および電源部21を含んで構成される。
【0095】
携帯端末装置50の通信状態には、音声のみの電話通信を行っている状態、音声と映像情報とを用いたテレビジョン電話通信を行っている状態、データを送受信するデータ通信を行っている状態、および前記3つの状態を除く状態の4つの通信状態がある。電話通信状態、テレビジョン電話通信状態およびデータ通信状態を除く状態を待ち受け状態と記載する。待ち受け状態は、携帯端末装置50の現在の位置を基地局に登録するために、基地局の通信設備と無線通信を行っている状態、および情報入力部11を操作している状態などを含む。通信状態検知部51は、携帯端末装置50が前記4つの通信状態のうち、どの通信状態にあるかを検知する。
【0096】
携帯端末装置50が音声のみの電話通信の状態のとき、利用者は通常、表示部20を目視していないので、警告情報を警告表示部23によって表示して報知したとしても、この警告情報を知覚することができないおそれがある。また、警告発音部24によって警告情報を音によって報知する場合、警告情報によって電話通信をしている相手の音声情報と警告情報とが混在してしまい、警告情報を利用者が認識することができないおそれがある。したがって、携帯端末装置50が音声のみの電話通信の状態の場合、警報情報を警告振動部25によって、携帯端末装置50を振動させることによって報知する方法が好ましい。
【0097】
携帯端末装置50がテレビジョン電話通信の状態のとき、警告発音部24によって警告情報を音によって報知する場合、テレビジョン電話通信をしている相手の音声情報と警告情報とが混在してしまい、警告情報を利用者が認識することができないおそれがある。したがって、テレビジョン電話通信の状態の場合、警報情報を、警告振動部25および警告表示部23によって報知する方法が好ましい。
【0098】
携帯端末装置50がデータ通信を行っているときには、警報情報を、警告表示部23、警告発音部24および警告振動部25によって利用者に報知しても、警告情報はデータ通信によって妨害されない。したがって、携帯端末装置50がデータ通信を行っているときには、警報情報を、警告表示部23、警告発音部24および警告振動部25によって利用者に報知する方法が好ましい。
【0099】
携帯端末装置50が待ち受け状態の場合、利用者が予め設定する方法によって警告情報を報知する場合、利用者の望む方法によって警告情報が報知されるので、利用者の利便性が向上し、利用者にとって好ましい。
【0100】
以上述べたように、携帯端末装置50の通信状態に応じて、警告情報を報知する好ましい方法は、異なる。したがって、携帯端末装置50の通信状態に応じて、好ましい方法によって警告情報を利用者に報知する。以下、携帯端末装置50の通信状態に応じて警報情報を報知する手順を説明する。
【0101】
図11は、携帯端末装置50において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。電源部21から、携帯端末装置50の各部に電力が供給されると、ステップe0からステップe1に移る。
【0102】
ステップe1では、物体検出部17を制御して、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを示す情報を含む位置情報を取得してステップe2に移る。ステップe2では、位置情報に基づいて、アンテナ部2の予め定める範囲内に手などの障害物を検出したか否かを判断し、手などの障害物を検出しなかった場合は、ステップe1に移る。
【0103】
ステップe2において、障害物を検出した場合は、ステップe3に移る。
ステップe3では、電界強度検出部4を制御して、アンテナ部2が捕捉した信号波の電界強度を表す信号電力Pantを取得してステップe4に移る。ステップe4では、制御部15のROMに予め記憶された閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が小さい場合には、ステップe1に移る。
【0104】
ステップe4において、閾値電力Pthと信号電力Pantとを比較して、閾値電力Pthの方が大きい場合には、ステップe5に移る。
【0105】
ステップe5では、通信状態検知部51を制御し、携帯端末装置50の通信状態を取得し、ステップe6に移る。
【0106】
ステップe6では、携帯端末装置50の通信状態が待ち受け状態の場合、ステップe7に移る。ステップe7では、警告表示部23、警告発音部24、および警告振動部25のうち利用者が予め設定した方法によって、警告情報を利用者に報知してステップe1に移る。
【0107】
ステップe6において、携帯端末装置50の通信状態が待ち受け状態でない場合、ステップe8に移る。
【0108】
ステップe8では、携帯端末装置50の通信状態が音声のみによる通常の電話通信状態の場合、ステップe9に移る。ステップe9では、警告振動部25によって携帯端末装置50を振動させることによって、警告情報を利用者に報知してステップe1に移る。
【0109】
ステップe8において、携帯端末装置50の通信状態が音声のみによる通常の電話通信状態でない場合、ステップe10に移る。
【0110】
ステップe10では、携帯端末装置50の通信状態がテレビジョン電話通信状態の場合、ステップe11に移る。ステップe11では、警告振動部25および警告表示部23によって警告情報を利用者に報知してステップe1に移る。
【0111】
ステップe10において、携帯端末装置50の通信状態がテレビジョン電話通信状態でない場合、ステップe12に移る。
【0112】
ステップe12では、携帯端末装置50の通信状態は、待ち受け状態、電話通信状態およびテレビジョン通信状態ではないので、データ通信状態である。したがって、警告表示部23、警告発音部24および警告振動部25によって警告情報を利用者に報知してステップe1に移る。
【0113】
利用者が、情報入力部11を操作することによって、制御部15が電源部21を制御して携帯端末装置50の各部への電力の供給を終了すると、制御部15の動作処理は終了する。
【0114】
携帯端末装置50の通信状態に応じた方法によって警告情報を利用者に報知するので、利用者は、警告情報をより確実に認識することができ、利便性が向上する。
【0115】
本発明の実施の形態の携帯端末装置50では、各通信状態において警告情報を報知する方法は、予め定まっているとしたけれども、利用者が、情報入力部11によって予め定める情報を入力して、各通信状態に応じた警告情報を報知する方法を予め設定してもよい。
【0116】
前述の各実施の形態の携帯端末装置のアンテナ部2は、筐体27に固定されて設けられるとしたけれども、携帯端末装置に、筐体27と相対位置が可変であるアンテナ部を適用した場合でも、本発明は好適に実施することができる。
【0117】
また、前述の各実施の形態では、携帯端末装置について述べたが、携帯端末装置に限らず、携帯情報端末(Personal Digital Assistance:略称PDA)、テレビジョン受信機およびラジオ受信機などの電波を受信する受信装置に適用した場合でも、本発明は好適に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の実施の一形態である携帯端末装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】携帯端末装置1を示す正面図である。
【図3】携帯端末装置1を示す背面図である。
【図4】携帯端末装置1を示す側面図である。
【図5】携帯端末装置1において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。
【図6】携帯端末装置において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。
【図7】携帯端末装置において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の携帯端末装置40の構成を示すブロック図である。
【図9】携帯端末装置において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の携帯端末装置50の構成を示すブロック図である。
【図11】携帯端末装置50において、利用者に警告情報を報知する場合の、制御部15の動作処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0119】
1,40,50 携帯端末装置
2 アンテナ部
3 RF部
4 電界強度検出部
5 音声入力部
6 音声出力部
7 音声処理部
10 記憶部
11 情報入力部
12 メモリカードインタフェース部
13 情報処理部
14 撮像部
15 制御部
16 報知部
17 物体検出部
20 表示部
23 警告表示部
24 警告発音部
25 警告振動部
35 赤外線センサ
37 比較演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナを有し、このアンテナによって捕捉した情報を含む電波を受信する受信手段と、
アンテナによる電波の捕捉の妨げとなる物体が、アンテナの周囲の予め定める範囲内に存在することを検出する物体検出手段と、
物体検出手段の検出結果に基づいて、予め定める情報を報知する報知手段とを含むことを特徴とする受信装置。
【請求項2】
アンテナによって捕捉した電波の電界強度を検出する電界強度検出手段を含み、
前記報知手段は、電界強度検出手段によって検出した電界強度が予め定める電界強度よりも小さく、かつ前記物体検出手段によって前記物体が検出されたときに、前記予め定める情報を報知することを特徴とする請求項1記載の受信装置。
【請求項3】
前記物体検出手段の検出結果に基づいて、アンテナの周囲の予め定める範囲内に存在する前記物体の位置を求める位置算出手段と、
位置算出手段によって求められる位置に、前記物体が存在したときに、アンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量を表す受信特性情報を記憶する記憶手段、または前記受信特性情報を記憶した記憶媒体から、前記受信特性情報を読み出す読出し手段と、
物体検出手段によって前記物体が検出されたときに、位置算出手段によって求められた物体の位置と、前記電界強度検出手段によって検出された電界強度と、前記受信特性情報が表す電界強度の低下量とに基づいて、前記物体を、前記予め定める範囲外に移動させた場合に、アンテナによって捕捉することができる電波の電界強度を予測する電界強度予測手段とを含み、
前記報知手段は、電界強度予測手段によって予測された電界強度が、予め定める電界強度よりも大きいときに、前記予め定める情報を報知することを特徴とする請求項1記載の受信装置。
【請求項4】
前記物体検出手段の検出結果に基づいて、アンテナの周囲の予め定める範囲内に存在する前記物体の位置を求める位置算出手段と、
位置算出手段によって求められる位置に、前記物体が存在したときに、アンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量を表す受信特性情報を記憶する記憶手段、または前記受信特性情報を記憶した記憶媒体から、前記受信特性情報を読み出す読出し手段とを含み、
前記報知手段は、位置算出手段によって求められた前記物体の位置と、記憶手段に記憶され、または読出し手段によって前記記憶媒体から読み出した受信特性情報とに基づいて、アンテナによって捕捉される電波の電界強度の低下量が、予め定める値よりも大きいときに、前記予め定める情報を報知することを特徴とする請求項1記載の受信装置。
【請求項5】
前記報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部のうち少なくともいずれか1つを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の受信装置。
【請求項6】
前記報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部のうち少なくともいずれか2つを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の受信装置。
【請求項7】
前記報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部を有し、前記受信手段によって受信される情報の種類に基づいて、表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか1つによって、前記予め定める情報を報知することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の受信装置。
【請求項8】
前記報知手段は、前記予め定める情報を可視表示することによって前記予め定める情報を報知する表示部、前記予め定める情報を発音することによって報知する発音部、および前記予め定める情報を振動することによって報知する振動部を有し、
表示部、発音部および振動部のうち少なくともいずれか1つを選択する選択手段を含み、
選択手段によって選択された表示部、発音部および振動部の少なくともいずれか1つによって、前記予め定める情報を報知することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−246404(P2006−246404A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−63083(P2005−63083)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】