説明

可変のタービンジオメトリのためのガイドベーン

本発明に係るガイドベーン(10)、特にターボチャージャのためのガイドベーン(10)は、当該ガイドベーン(10)の曲率線(12)が、不連続的な延びを有する少なくとも1つ又は複数の領域(b1,b2,b3)を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボチャージャの可変のタービンジオメトリのためのガイドベーンに関する。
【0002】
ターボチャージャは、一般に、排ガス流中の排ガスタービンからなる。排ガスタービンは、シャフトを介して吸気管路内の圧縮機に結合されている。その際、タービンは、エンジンの排ガス流によって回転させられて、圧縮機を駆動する。圧縮機を介して、エンジンの吸気管路内の圧力が高められる。その結果、吸気行程中、自然吸気型のエンジンと比較してより大量の空気がシリンダ内に達する。こうして、より大量の酸素が、相応に大量の燃料を燃焼させるために提供される。
【0003】
従来慣用のターボチャージャでは、給気圧は、必要なときに、吹出弁、バイパス又はウェイストゲートによって高温の排ガスの一部を、タービンを迂回するように案内して、タービンの出力を低下させることによって制限される。このために、タービンは、既にエンジンの定格作業点の遥か下で良好に作業するような大きさに設計される。
【0004】
背景技術では、さらに、出力及び応答特性を種々異なる運転条件、例えば負荷交番に、より良好に適合させ得るように、可変のタービンジオメトリ(VTG:variable Turbinengeometrie)を備えるターボチャージャが公知である。このことを達成するために、調節可能な、回転しないガイドベーン(Leitschaufel)がタービン入口又はタービンハウジング内に存在する。ガイドベーンの閉鎖位置において、流動速度の高い周方向成分と、高いエンタルピーの勾配とは、高いタービン出力、ひいては高い給気圧に至る。他方、ガイドベーンの全開位置において、流動の速度ベクトルの向心成分が高いとき、タービンの最大の流量が生じる。バイパス制御に対するこの出力制御の利点は、常に完全な排ガス質量流量がタービンを介して案内され、出力変換のために利用されることにある。
【0005】
可変のタービンジオメトリにとって、ベーンプロフィールの形状は、熱力学的な効率、制御特性及び必要な半径方向の構成スペースに対して影響を与える主な要因である。
【0006】
背景技術では、調節ベーンの輪郭に関して種々異なる形状が存在する。一般に、最良の効率、制御特性及び可及的小さなピッチ円(構成スペース)を実現することが重要である。一般に、この形状は、調節ベーンのヘッド部半径の中心とエンド部半径の中心との間で延びる曲率線により表される。この曲率線は、ヘッド部半径の中心とエンド部半径の中心との間で、輪郭内に、上面及び下面に接する円を仮定することによって生じる。これらの円の中心を結んだ線が曲率線となる。
【0007】
その際、純粋に真っ直ぐな変化例、湾曲した変化例、又はこれらの両可能性を組み合わせた変化例が存在する。これらのすべての変化例は、曲率線が連続的な延びを有すること、すなわち個々の曲線区間が接線方向で互いに移行している点で共通している。換言すると、曲率線は折れ目(Knick)を有しない。
【0008】
したがって、本発明の課題は、可変のタービンジオメトリを備えるターボチャージャのための改良されたガイドベーンジオメトリを提供することである。
【0009】
上記課題は、請求項1に記載の構成を備えるガイドベーン、すなわち、ガイドベーン、特にターボチャージャのためのガイドベーンにおいて、当該ガイドベーンの曲率線が、不連続的な延びを有する少なくとも1つ又は複数の領域を有することを特徴とする、ガイドベーンによって解決される。
【0010】
請求項1に記載の構成では、本発明により、曲率線が、不連続的な延びを有する少なくとも1つ又は複数の領域を有するガイドベーン、特にターボチャージャのためのガイドベーンが提供される。
【0011】
このガイドベーンは、流動パターンの形成において特に有利である。この場合、制御特性及び所要スペースは不変のまま、効率を改善することができる。
【0012】
本発明の有利な態様及び構成は、従属請求項、及び図面に基づく説明から看取される。好ましくは、前記曲率線が、互いに結合されている2つの区分を有する少なくとも1つの領域を有しており、両区分が両区分の接続箇所において不連続的に互いに移行しているか、又は接線方向で互いに移行していない。好ましくは、前記曲率線が、互いに結合されている2つの区分を有する少なくとも1つの領域を有しており、両区分が両区分の接続箇所において連続的に互いに移行しているか、又は接線方向で互いに移行している。好ましくは、少なくとも1つの、複数の、又はすべての区分が、それぞれ同じか、又は異なる形状及び/又は寸法を有している。好ましくは、少なくとも1つの、複数の、又はすべての領域が、それぞれ同じか、又は異なる形状及び/又は寸法を有している。好ましくは、当該ガイドベーンが4つの区分からなり、第1の区分及び第2の区分が第1の領域を形成し、両区分が両区分の接続箇所において連続的に互いに移行しており、第2の領域が第2の区分及び第3の区分により形成され、第2及び第3の区分が両区分の接続箇所において不連続的に互いに移行しているか、又は折れ目を形成しており、第3の領域が第3の区分及び第4の区分により形成され、第3及び第4の区分が両区分の接続箇所において連続的に互いに移行している。好ましくは、第1及び第3の領域がそれぞれ上方若しくは下方に湾曲しているか、又は両領域のうちの一方が上方に、他方が下方に湾曲している。好ましくは、1つの領域の一方又は両方の区分が例えば弧状又は直線状に形成されており、上方若しくは下方に湾曲しているか、又は方向付けられている。さらに本発明に係る、可変のタービンジオメトリを備えるターボチャージャは、該可変のタービンジオメトリが、前記の少なくとも1つ又は複数のガイドベーンを備えることを特徴とする。好ましくは、可変のタービンジオメトリの少なくとも1つの、複数の、又はすべてのガイドベーンが、同じか、又は異なる形状を有している。
【0013】
本発明の一態様では、曲率線が、互いに結合されている2つの区分を有する少なくとも1つの領域を有しており、両区分が両区分の接続箇所において不連続的に互いに移行しているか、又は接線方向で互いに移行していない。換言すれば、これらの区分は両区分の接続箇所において折れ目を形成する。このことは、ガイドベーンのこのような形態によって、例えば可変のタービンジオメトリにおいて、ターボチャージャの効率を改善することができるという利点を有する。
【0014】
本発明の別の態様では、曲率線が、2つの区分間に折れ目あるいは接線方向で延びない移行部を備える少なくとも1つの領域の他に、少なくとも1つの領域を有しており、この領域の両区分が両区分の接続箇所において連続的に移行しているか、又は接線方向で互いに移行している。こうして、ガイドベーンの曲率線は、どのような流動パターンが達成されるべきかに応じて、任意に適当に、連続的及び不連続的に延びる領域を伴って変更され得る。
【0015】
本発明の別の態様では、曲率線の少なくとも1つの、複数の、又はすべての区分が、例えば形状、位置及び/又は寸法に関して同じか、又は異なっている。同じことは、曲率線の、区分により形成される領域についてもいえる。こうして、ガイドベーンの種々異なる構造形式が実現される。すべてのガイドベーンは、不連続的な延びを有する少なくとも1つの領域を有する。
【0016】
本発明の別の態様では、ガイドベーンが例えば4つの区分からなる。第1及び第2の区分は、連続的な延びを有する第1の領域を形成する。第2の領域は、第2の区分及び第3の区分により形成される。第2及び第3の区分は、両区分の接続箇所において不連続的に互いに移行するか、又は折れ目を形成する。他方、第3の区分及び第4の区分からなる第3の領域は、連続的な延びを有する。このようなガイドベーンは、曲率線が折れ目を有する一例である。第1あるいは第3の領域の区分は、この態様では、例えば両方又は少なくとも一方が上方又は下方に湾曲していてよい。
【0017】
本発明の別の態様では、曲率線を形成する区分が例えば弧状又は直線状に形成されていてよい。この態様では、これらの区分は、上方又は下方に湾曲していているか、あるいは区分が直線状であれば、例えば水平、垂直又は斜め上方若しくは斜め下方に方向付けられていてよい。この場合、これらの区分は、任意に互いに組み合わされてよく、区分により形成される少なくとも1つの領域は、不連続的な延びを有する。こうして、所望の機能あるいは所望の使用目的に応じて多数の流動パターンを実現することができる。
【0018】
以下に、本発明について、概略図に示した実施の形態を参照しながら詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】背景技術に係るガイドベーンの第1の形態を示す図である。
【図2】背景技術に係るガイドベーンの第2の形態を示す図である。
【図3】背景技術に係るガイドベーンの第3の形態を示す図である。
【図4】本発明に係るガイドベーンの第1の実施の形態を示す図である。
【図5】本発明に係るガイドベーンの第2の実施の形態を示す図である。
【0020】
図中、同一の符号は、何か反する記載がない限り、同一又は機能同一の構成要素を指している。
【0021】
図1には、背景技術に係るガイドベーン10の第1の形態を示す。ガイドベーン10はグラフに記載されており、グラフはX軸及びY軸を有する。この描写法は、図1〜図5に示すすべてのガイドベーン10に当てはまる。
【0022】
前述のように、ガイドベーン10の形状は、通常、ガイドベーン10のヘッド部半径の中心14と、エンド部半径の中心16との間を延びる曲率線12によって描写される。この曲率線12は、ガイドベーン10の輪郭内に、上面18及び下面20に接する円を仮定することによって生じる。これらの円の中心を結んだ線が曲率線12となる。
【0023】
本形態では、図1に示すように、曲率線12が波形に延びる。曲率線12は、4つの区分a1〜a4からなる。第1及び第2の区分a1,a2は、第1の領域b1を形成し、本形態では、それぞれ弧状に上方に湾曲して形成されている。曲率線12の両区分a1,a2は、両区分a1,a2の接続箇所22において接線方向で互いに移行している。領域b1は、本例では折れ目のない連続的な延びを形成する。さらに、第3の区分a3は、やはり弧状に形成されているものの、第1及び第2の区分a1,a2とは反対に、下方に湾曲している。第2及び第3の区分a2,a3は、両区分a2,a3の接続箇所22において、やはり接線方向で互いに移行している。その結果、第2及び第3の区分a2,a3から形成される第2の領域b2は、連続的な延びを有する。同じことは、第3の領域b3についてもいえる。第3の領域b3は、第3の区分a3及び第4の区分a4から形成される。両区分a3,a4は、弧状に形成されており、下方に湾曲している。両区分a3,a4の接続箇所22において、曲率線12の両区分a3,a4は、接線方向で互いに移行する。すなわち、領域b3は、折れ目が両区分a3,a4の移行部22に生じることなく、連続的な延びを有する。全3つの領域b1〜b3は、図1のグラフにおいて、X軸の上側を延びる。さらに、第1の領域b1は、第3の領域b3より明らかに長く、そしてより強く湾曲している。
【0024】
図2に示す、背景技術に係るガイドベーン10の第2の形態では、曲率線12が、やはり4つの区分a1〜a4からなる。曲率線12は、本形態では、X軸の上側を延びており、本形態では、まず、弧状に上方に上昇した後、他端に向かって徐々に下降している。
【0025】
曲率線12の第1の区分a1は、本形態では、弧状に下方に湾曲しており、第1の区分a1に続く区分a2は、弧状に上方に湾曲している。両区分a1,a2の接続箇所22において、両区分a1及びa2は、接線方向で互いに移行している。その結果、第1及び第2の区分a1,a2により形成される第1の領域b1は、連続的な延びを有する。第2の区分a2及び第3の区分a3からなる第2の領域b2は、やはり連続的な延びを有する。第3の区分a3は、やはり弧状に上方に湾曲している。第3の区分a3及び第2の区分a2は、両区分a3,a2の接続箇所22において、その際に折れ目が生じることなく、接線方向で互いに移行している。曲率線12の第3の領域b3は、第3の区分a3及び第4の区分a4から形成される。その際、第4の区分a4は、弧状に下方に湾曲しており、第3及び第4の区分a3,a4は、両区分a3,a4の接続箇所22において接線方向で互いに移行している。
【0026】
さらに、図3には、背景技術のガイドベーン形状の第3の形態が示されている。本形態では、ガイドベーン10が、第1及び第2の形態と同様に4つの区分a1〜a4からなる。曲率線12は波形に、まず、弧状にX軸の上側を延び、その後、弧状にX軸の下側を延びる。
【0027】
曲率線12の第1及び第2の区分a1,a2は、弧状に形成されており、上方に湾曲して延びる。両区分a1,a2の接続箇所22において、両第1及び第2の区分a1,a2は、接線方向で互いに移行している。曲率線12の第2の領域b2は、第2の区分a2及び第3の区分a3によって形成される。第3の区分a3は、やはり弧状に形成されており、下方に湾曲している。両区分a2及びa3は、両区分a2,a3の接続箇所22において接線方向で互いに移行している。その結果、シャープな折れ目はこの領域に生じない。さらに、第3の領域b3は、第3の区分a3及び第4の区分a4により形成される。第4の区分a4は、やはり弧状に、下方に湾曲して形成されている。両区分a3,a4の接続箇所22の領域において、第3及び第4の区分a3,a4は、接線方向で互いに移行している。これにより、領域b1〜b3あるいは曲率線12は、全体として、背景技術に係るガイドベーン10の前述した他の両形態と同様に、連続的な延びを有する。
【0028】
図4には、本発明に係るガイドベーン10の第1の実施の形態が示されている。ガイドベーン10は、本実施の形態では、例えば4つの区分a1〜a4からなる。第1及び第2の区分a1,a2からなる第1の領域は、連続的な延びを有する。第1及び第2の区分a1,a2は、本実施の形態では、弧状に形成されており、上方に湾曲している。その際、両区分a1,a2の接続区分あるいは接続箇所22において、第1の区分a1は、接線方向で第2の区分a2に移行している。その結果、折れ目のない連続的な延びが生じる。第2の領域b2は、第2の区分a2及び第3の区分a3によって形成される。第2及び第3の区分a2,a3は、それぞれ弧状に形成されており、上方に湾曲している。しかし、区分a2及びa3は、両区分a2,a3の接続箇所22において、接線方向で互いに移行しているのではなく、折れ目24を形成している。第2の領域b2は、このために、背景技術のように連続的な延びを形成しているのではなく、不連続的な延びを形成しているか、あるいはシャープな折れ目24を両区分a2,a3の接続箇所22において有している。第3の領域b3は、第3の区分a3及び第4の区分a4からなり、本実施の形態では連続的な延びを形成している。その際、第4の区分a4は、弧状に形成されており、上方に湾曲している。両区分a3,a4の接続箇所22において、第3及び第4の区分a3,a4は、接線方向で互いに移行している。このことは、本実施の形態ではガイドベーン10が、第2及び第3の区分a2,a3が両区分a2,a3の接続箇所22において一種の折れ目24を形成するか、又は接線方向で互いに移行しない、曲率線12の不連続的な延びを有する領域b2を有することを意味する。これに対して、他の領域b1及びb3は、本実施の形態では折れ目を形成せずに、曲率線12の連続的な延びを有する。
【0029】
曲率線12は、本実施の形態では、2つの弧、すなわち、上方に湾曲した、区分a1及びa2からなる孤と、この孤と比較して遥かにフラットに湾曲した、区分a3及びa4からなる別の孤とを形成する。両孤は、両弧の接続箇所22において折れ目24を形成している。
【0030】
さらに、図5には、本発明に係るガイドベーン10の第2の実施の形態が示されている。ガイドベーン10の曲率線12は、第2の実施の形態では、4つの区分a1〜a4からなる。第1及び第2の区分a1,a2は、本実施の形態では、弧状に形成されており、上方に湾曲している。両区分a1,a2の接続箇所22において、第1及び第2の区分a1,a2は、接線方向で互いに移行している。その結果、両区分a1,a2から形成される領域b1は、連続的な延びを有する。第2の領域b2は、第2の区分a2及び第3の区分a3から形成される。第3の区分a3は、やはり上方に湾曲している。しかし、両区分a2,a3は、両区分a2,a3の接続箇所22において、接線方向で互いに移行しているのではなく、図5に示すように一種の折れ目24を形成している。これにより、第2の領域b2は、不連続的な延びを有する。他方、第3の区分a3及び第4の区分a4から形成される第3の領域b3は、連続的な延びを有する。両第3及び第4の区分a3,a4は、本実施の形態では、弧状に形成されており、上方に湾曲している。両区分a3,a4の接続箇所22において、両区分a3,a4は、接線方向で互いに移行している。これにより、本発明に係るガイドベーン10の曲率線12は、少なくとも領域b2において不連続的な延びを有する一方、他の両領域b1及びb3は、折れ目を形成しない連続的な延びを有する。本発明の第1の実施の形態に対して、本発明の第2の実施の形態では、第1の領域b1又は区分a1及びa2から形成される孤は、より長く形成されている。このため、第3の領域b3又は区分a3及びa4から形成される孤は、第2の実施の形態では、第1の実施の形態のものより短い。
【0031】
本発明について、前述の2つの有利な実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、多様に変更可能である。特に、弧状の区分の代わりに、例えば直線状の形状(図示せず)を有する区分が、互いに、かつ/又は弧状の区分に、例えばそれぞれのガイドベーンの達成すべき流動パターンに応じて組み合わされてもよい。さらに、ガイドベーンは、2つの区分からなる少なくとも1つの領域を有していてもよいし、又は多数の領域あるいは区分、例えば2つ、3つ、4つ、5つ、6つ又はそれ以上の領域あるいは区分を有していてもよい。その際、任意の形状、配置及び/又は寸法を有する区分が、互いに組み合わされてもよい。同じことは、区分から形成される領域についてもいえる。図4及び図5に示す、本発明に係る両実施の形態において、領域b1〜b3は、それぞれ、実質的にグラフのX軸の上側に配置されている。原則的には、曲率線12の領域あるいは区分は任意に、例えば少なくとも部分的にX軸の下側に、例えば図3に背景技術に関して示したように延びていてもよい。選択的には、曲率線12の領域あるいは区分は、完全にX軸の下側を延びていても、部分的にX軸上を延びていてもよい。さらに、ガイドベーン10の曲率線12における直線状及び弧状の区分は、任意に変更することができる。この場合、原則的には、ガイドベーン10は、少なくとも1つの若しくは多数の折れ目24か、又は曲率線12の個々の曲線区間が接線方向で互いに移行しない箇所を有していてよい。例えば、曲率線12は、1つ、2つ、3つ、4つ又はそれ以上の折れ目24か、又は接線方向で延びない移行部を有していてよい。折れ目24は、機能あるいは使用目的次第で、曲率線12の任意の位置に設けることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイドベーン(10)、特にターボチャージャのためのガイドベーン(10)において、当該ガイドベーン(10)の曲率線(12)が、不連続的な延びを有する少なくとも1つ又は複数の領域(b1,b2,b3)を有することを特徴とする、ガイドベーン。
【請求項2】
前記曲率線(12)が、互いに結合されている2つの区分(a2,a3)を有する少なくとも1つの領域(b2)を有しており、両区分(a2,a3)が両区分の接続箇所(22)において不連続的に互いに移行しているか、又は接線方向で互いに移行していない、請求項1記載のガイドベーン。
【請求項3】
前記曲率線(12)が、互いに結合されている2つの区分(a1,a2;a3,a4)を有する少なくとも1つの領域(b1,b3)を有しており、両区分(a1,a2;a3,a4)が両区分の接続箇所(22)において連続的に互いに移行しているか、又は接線方向で互いに移行している、請求項1又は2記載のガイドベーン。
【請求項4】
少なくとも1つの、複数の、又はすべての区分(a1,a2,a3,a4)が、それぞれ同じか、又は異なる形状及び/又は寸法を有している、請求項2又は3記載のガイドベーン。
【請求項5】
少なくとも1つの、複数の、又はすべての領域(b1,b2,b3)が、それぞれ同じか、又は異なる形状及び/又は寸法を有している、請求項2から4までのいずれか1項記載のガイドベーン。
【請求項6】
当該ガイドベーン(10)が4つの区分(a1,a2,a3,a4)からなり、第1の区分(a1)及び第2の区分(a2)が第1の領域(b1)を形成し、両区分(a1,a2)が両区分の接続箇所(22)において連続的に互いに移行しており、第2の領域(b2)が第2の区分(a2)及び第3の区分(a3)により形成され、第2及び第3の区分(a2,a3)が両区分の接続箇所(22)において不連続的に互いに移行しているか、又は折れ目(24)を形成しており、第3の領域(b3)が第3の区分(a3)及び第4の区分(a4)により形成され、第3及び第4の区分(a3,a4)が両区分の接続箇所(22)において連続的に互いに移行している、請求項1から5までのいずれか1項記載のガイドベーン。
【請求項7】
第1及び第3の領域(b1,b3)がそれぞれ上方若しくは下方に湾曲しているか、又は両領域(b1,b3)のうちの一方が上方に、他方が下方に湾曲している、請求項6記載のガイドベーン。
【請求項8】
1つの領域(b1,b2,b3)の一方又は両方の区分(a1,a2,a3,a4)が例えば弧状又は直線状に形成されており、上方若しくは下方に湾曲しているか、又は方向付けられている、請求項1から6までのいずれか1項記載のガイドベーン。
【請求項9】
可変のタービンジオメトリを備えるターボチャージャにおいて、該可変のタービンジオメトリが、請求項1から8までのいずれか1項記載の少なくとも1つ又は複数のガイドベーン(10)を備えることを特徴とする、可変のタービンジオメトリを備えるターボチャージャ。
【請求項10】
可変のタービンジオメトリの少なくとも1つの、複数の、又はすべてのガイドベーン(10)が、同じか、又は異なる形状を有している、請求項9記載のターボチャージャ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−509371(P2011−509371A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541722(P2010−541722)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064594
【国際公開番号】WO2009/086959
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(508097870)コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (205)
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
【住所又は居所原語表記】Vahrenwalder Strasse 9, D−30165 Hannover, Germany
【Fターム(参考)】