説明

可変波長光源

【課題】MEMS構造の回転ミラーを用いた可変波長光源において、反射板に力を与えて、共振周波数から離れた周波数で反射板を回動させる場合であっても、反射板の回動中心軸のずれを発生させずに、モードホップを抑制することができる。
【解決手段】回動ミラー30として、フレーム31、反射板32および連結部33、34を有し、反射板32の一面側の連結部間を結ぶ線と重なる部分に規制突起45を接触して、反射板32の一面側へ移動を規制する接触規制体40を設けて、反射板32を接触規制体40に圧接させる方向の力を駆動装置35から与え、連結部33、34を捩れ変形させて反射板32と接触規制体40との接触部を中心に反射板32を回動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部共振器型の可変波長光源において、モードホップを起こりにくくするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信回線や光通信機器の試験用の光源あるいはFBGセンサ用光源として可変波長光源が用いられている。この種の可変波長光源としてはリトマン型と呼ばれる外部共振器型の可変波長光源が知られている。
【0003】
外部共振器型の可変波長光源は、基本的に図15に示す構造を有している。
図15に示した可変波長光源1は、半導体レーザ2の低反射面からの出射光をコリメートレンズ3によって平行光に変換して、光を回折する回折格子4の回折面4a側に入射し、その入射光に対して回折格子4が出射する回折光をミラー5に入射し、ミラー5の反射面5aによって反射された反射光を回折格子4へ逆光路で再入射させ、その反射光に対する回折光を半導体レーザ2に戻す構造を有している。
【0004】
この構造の可変波長光源では、半導体レーザ2から出射され回折面4aで回折された光の波長成分のうち、ミラー5の反射面に直交する特定波長とその近傍の波長成分のみが半導体レーザ2に戻る。半導体レーザ2は、その戻ってきた特定波長の光と干渉して定在波をつくり、その特定波長(外部共振波長という)の光を出射する。
【0005】
この外部共振波長は、回折面4aとミラー5の反射面のなす角度および半導体レーザ2から回折格子4を経てミラー5に至る光路長の両者で規定されるため、回折面4aに対するミラー5の反射面の角度(または距離)を変化させることでその共振波長を変化させることができる。そして、回折格子4の一面4aを延長した平面H1、半導体レーザ2の実効共振端面(半導体レーザの屈折率を考慮した端面)2aを延長した平面H2およびミラー5の反射面5aを延長した平面H3とが同一位置Oで交わるようにし、その位置Oを中心にしてミラー5を回動させることで共振波長を連続的に可変することができる。
【0006】
また、回動の中心である位置Oと反射面を延長した平面の距離が有限の値L2を持つ場合でも、回動中心Oから回折格子4の光入射位置までの距離r、その入射角α、同光入射位置から半導体レーザ2の実効共振端面2aまでの距離L1との間に次の関係が成り立つようにしておけば前記波長を連続的に可変することができる。
r=(L1−L2)/sin α
【0007】
このような基本構造を有する外部共振器型の可変波長光源を、実際に各種機器に設ける場合、ミラー5を支持するとともに所定位置Oを中心に回動させるための支持体と、半導体レーザ2から回折格子4に至る光路とが交差するので、その光路を妨げないように支持体を構成する必要がある。
【0008】
その一つの構造例は、図16に示すように、一端側が回動自在に支持され、他端側でミラー5を支持するアーム状の支持体6の中間部に光通過用の穴(切欠きでもよい)6aを設け、この穴6aに半導体レーザ2の出射光あるいはコリメートレンズ3の出射光を通過させるものである。
【0009】
なお、上記のような支持体6でミラー5を支持する構造例は、例えば特許文献1に開示されている。
【0010】
しかし、このような構造のものでは、機構上どうしても大型化してしまい、高速な波長可変が困難で各機構部の僅かな捩れや軸ずれなどにより、モードホップが発生する。
【0011】
これを解決する技術として本願出願人は、半導体基板のエッチング処理により一体的に形成した所謂MEMS構造の回動ミラーを用いて、装置の小型化および高速な波長掃引が可能な可変波長光源を提案している。
【0012】
図17は、その回動ミラー10の基本構造を示している。この回転ミラー10は、上板11a、下板11b、左板11c、右板11dにより横長矩形の枠状に形成されたフレーム11と、フレーム11の内側に同心配置された横長矩形の反射板12と、上板11aの内縁中央から反射板12の上縁中央まで延び、捩れ変形できるように細く形成された連結部13と、この連結部13の延長線と重なるようにして、下板11bの内縁中央から反射板12の下縁中央まで延び、捩れ変形できるように細く形成された連結部14とを有しており、この連結部13、14の捩れ変形により、反射板12はフレーム1に対して連結部13、14の中心線を回動中心軸として回動できるようになっている。
【0013】
そして、例えば、反射板12の端部に対して、磁力や静電的あるいは機械的に軸回り方向の外力を付与することで、前述のように反射板12を回動させることができる。
【0014】
このようなMEMS構造の回転ミラーを用いた可変波長光源は、例えば次の特許文献2に開示されている。
【0015】
【特許文献1】米国特許第5319668号明細書
【特許文献2】特開平2005−284125号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところが、上記構造の回転ミラーでは、細く形成された連結部13、14が捩れ方向だけでなく、フレーム11の表面に沿った方向やその表面に直交する方向へ撓んだり、伸縮する可撓性を有しているので、外力を受けて回動するときに、外力が回動軸について軸対称でなければ反射板の回動軸が変位する可能性があった。
【0017】
反射板12が、その反射板12の外形および重さと、連結部13、14のバネ定数で決まる振動系の共振周波数付近で往復回動している場合には、共振作用によりこの回動軸の変位は抑えられる。しかし、反射板の一端側にだけ力を与えて反射板を共振周波数から離れた周波数で回動させる場合や、所定角度毎に停止させて使用する場合にその変位は顕著となり、モードホップの原因となる。
【0018】
例えば、図18に示しているように、表側反射面12a側から見て反射板12の左側の端部に裏側反射面12b側から垂直に外力Fを加えた場合、連結部13、14の捩れにより反射板12自体はその右端が紙面奥側に、左端が紙面手前側に移動する、即ち、反射板12は上方からみて反時計回りに回動するが、このとき、連結部13、14はその可撓性により紙面奥側に押されることになり、反射板12の回動中心は、反射板12の表側へ変位してしまう。
【0019】
この変位量は外力Fに応じて大きくなり、回動の中心もそれに応じて大きくずれてしまうため、前述の光路のずれも拡大してしまい、それによりモードホップが発生するという問題があった。
【0020】
本発明は、この問題を解決し、MEMS構造の回転ミラーを用いた可変波長光源において、反射板に力を与えて、共振周波数から離れた周波数で反射板を回動させる場合であっても、反射板の回動中心軸のずれを発生させずに、モードホップを抑制することができる可変波長光源を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の可変波長光源は、
少なくとも一方の光出射面が低反射面である半導体レーザ(22)と、
前記半導体レーザの前記低反射面からの出射光を平行光に変換するコリメートレンズ(23)と、
前記コリメートレンズからの出射光を、回折溝(25b)が設けられた回折面(25a)の所定入射位置で受けて回折する回折格子(25)と、
前記回折格子の回折面に対向する位置にあって前記回折格子から出射される回折光を受けて該回折格子の回折面に逆光路で再入射して前記半導体レーザに戻すための反射面を有し、前記回折格子の回折面を延長した平面上で且つ前記回折溝と平行な軸を回動中心として前記反射面を所定角度範囲で回動できるように形成された回動ミラー(30)と、
前記回動ミラーの反射面を回動させる力を付与するための駆動装置(35)を有し、
前記半導体レーザの実効共振端面から前記回折格子を経て前記回動ミラーの反射面に至る光路長で決まる共振器長を、前記回動ミラーの反射面の回動により変化させて、前記半導体レーザの出射光の波長を掃引するリトマン型の外部共振型の可変波長光源において、
前記回動ミラーが、
フレーム(31)と、
前記フレームの内側に配置され、少なくとも一方の面に前記反射面が形成された反射板(32)と、
前記フレームの内縁の対向する位置からそれぞれ内方に延びて前記反射板の外縁との間をそれぞれ連結し、捩れ方向の可撓性を有する一対の連結部(33、34)と、
前記フレームに固定され、前記反射板の一面側の前記連結部間を結ぶ線と重なる部分に接触して、前記反射板の前記一面側への移動を規制する接触規制体(40)とにより構成され、
前記駆動装置は、前記回動ミラーの前記反射板が前記接触規制体に圧接される方向に力を与えて、前記連結部を捩れ変形させ、前記反射板と前記接触規制体との接触部を中心に前記反射板を回動させることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の請求項2の可変波長光源は、請求項1記載の可変波長光源において、
前記回動ミラーの前記接触規制体は、前記反射板の前記一面側の前記連結部間を結ぶ線と重なる部分を前記反対面側に押圧した状態で接触していることを特徴とする。
【0023】
また本発明の請求項3の可変波長光源は、請求項1または請求項2記載の可変波長光源において、
前記回動ミラーの前記接触規制体は、前記反射板の前記一面側の前記連結部間を結ぶ線と重なる部分に線接触することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の請求項4の可変波長光源は、請求項1〜3のいずれかに記載の可変波長光源において、
前記回動ミラーの反射面を延長した面が前記回動中心から離間した位置に形成されており、
前記回動中心から前記回折格子の回折面の所定入射位置までの距離r、前記回動中心から前記反射面を延長した平面までの距離L2、前記半導体レーザの実効共振端面から前記回折格子の回折面の所定入射位置までの光路長L1および前記回折格子の回折面への光入射角αとの間に、次の関係が成り立つようにしたことを特徴とする。
r=(L1−L2)/sin α
【0025】
また、本発明の請求項5の可変波長光源は、請求項1〜3のいずれかに記載の可変波長光源において、
前記回動ミラーの反射面を延長した平面と前記回折格子の回折面を前記回動ミラーの回動中心側へ延長した平面とではさまれる空間で、且つ前記回折格子の所定入射位置と前記回動ミラーの回動中心との間の位置に固定ミラー(24)を配置するとともに、
前記半導体レーザと前記コリメートレンズとを前記回動ミラーの反射面を延長した平面で区切られる2つの空間のうち前記回折格子を含む空間側に配置し、前記半導体レーザから前記コリメートレンズを介して出射される光を前記固定ミラーへ入射させ、該固定ミラーで反射した光を前記回折格子の回折面の所定入射位置に入射させ、前記半導体レーザから前記回折格子までの光路を前記回動ミラーに対して非交差としたことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の請求項6の可変波長光源は、請求項5記載の可変波長光源において、
前記回動ミラーの反射面を延長した面が前記回動中心から離間した位置に形成されており、
前記回動中心から前記回折格子の回折面の所定入射位置までの距離r、前記回動中心から前記反射面を延長した平面までの距離L2、前記半導体レーザの実効共振端面から前記固定ミラーまでの光路長L3、該固定ミラーから前記回折格子の回折面の所定入射位置までの光路長L4および前記固定ミラーから前記回折格子の回折面への光入射角αとの間に、次の関係が成り立つようにしたことを特徴とする。
r=(L3+L4−L2)/sin α
【発明の効果】
【0027】
このように本発明の可変波長光源では、回動ミラーとして、フレーム、反射板および連結部からなり、反射板の一面側の連結部間を結ぶ線と重なる部分に接触して、反射板の一面側へ移動を規制する接触規制体を設けて、反射板を接触規制体に圧接させる方向の力を駆動装置から与え、連結部を捩れ変形させて反射板と接触規制体との接触部を中心に反射板を回動させるMEMS構造のものを用いるようにしたので、軸ずれの無い回動が実現できる。また、共振振動させない状態であっても軸ずれを抑制することができる。
【0028】
また、回動ミラーの接触規制体が、反射板の一面側の連結部間を結ぶ線と重なる部分を反対面側に押圧した状態で接触させたものでは、軸ずれをさらに効果的に抑圧できる。
【0029】
ここで、回動中心から回折格子の回折面の所定入射位置までの距離r、回動中心から反射面を延長した平面までの距離L2、半導体レーザの実効共振端面から回折格子の回折面の所定入射位置までの光路長L1および回折格子の回折面への光入射角αとの間に、次の関係、
r=(L1−L2)/sin α
が成り立つリトマン型の配置となるように回動中心を設定しておけば、モードホップを発生させることなく、波長の連続可変が可能となる。
【0030】
また、反射板の反射面を延長した平面と、回折面を回動中心方向に延長した面ではさまれた空間内で、且つ回動中心と回折面の所定入射位置との間に固定ミラーを配置し、回動ミラーの反射板の反射面を延長した面で区切られてなる2つの空間のうち、回折格子が含まれる方の空間に半導体レーザとコリメータレンズを配置し、その半導体レーザからコリメートレンズを介して固定ミラーに光を入射し、その反射光を回折格子の回折面の所定入射位置に入射したものでは、反射板と、半導体レーザの出射光の光路とを非交差とすることができ、反射板に光通過用の穴等を設けるなどの加工が必要なく、その加工による反射板の剛性低下に伴う変形による軸ずれも発生させないで済む。
【0031】
このとき、回動中心から回折格子の回折面の所定入射位置までの距離r、回動中心から反射面を延長した平面までの距離L2、半導体レーザの実効共振端面から固定ミラーまでの光路長L3、固定ミラーから回折格子の回折面の所定入射位置までの光路長L4および固定ミラーから回折格子の回折面への光入射角αとの間に、次の関係、
r=(L3+L4−L2)/sin α
が成り立つようにしておけば、モードホップすることなく、出射波長を連続掃引できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1、図2は、本発明の実施形態の可変波長光源20の構造全体を示す図、図3は、要部の構造を示している。
【0033】
図1、図2に示しているように、この可変波長光源20は、上面が互いに平行な高段部21aと低段部21bとを有する基台21上に構成され、その高段部21aには、低段部21bの上面に平行な光を低反射率の端面(低反射面)から出射する半導体レーザ22と、半導体レーザ22から出射された光を平行光に変換するコリメートレンズ23と、コリメートレンズ23から出射された平行光を高段部21aの上面に垂直な反射面24aで受け、後述する回折格子25の回折面25aに向けて反射する固定ミラー24とが固定されている。
【0034】
固定ミラー24の反射光は基台21の低段部21bに垂直に立てられた回折格子25の回折面25aの所定入射位置に所定の入射角αで入射される。回折格子25の回折面25aには、光を回折するための回折溝25bが低段部21bに垂直な向きで平行に設けられており、固定ミラー24で反射された平行光は回折面25aの回折溝25bにより波長に応じた方向に回折される。
【0035】
回折格子25で回折された光はMEMS構造の回動ミラー30に入射される。回動ミラー30は、固定ミラー24から入射される平行光に対して回折格子25が出射する回折光のうち、回動ミラー30に対して垂直に入力された波長成分の光を逆光路で回折格子25の回折面25aへ反射して半導体レーザ22へ戻す反射面を有している。
【0036】
この回折格子25の回折面25aに対する反射面32aの角度を変化させることで、回動ミラー30により半導体レーザ22に逆光路で戻される光の波長が連続的に変化し、これによって可変波長光源20から出射される光の波長も連続的に変化する。
【0037】
この回動ミラー30は、図1〜図3に示しているように、基板(例えばSOI基板)に対するエッチング処理等によって形成され、上板31a、下板31b、横板31c、31dで横長矩形枠状に形成されたフレーム31と、フレーム31の内側に同心状に配置され、一面32a側に光を反射するための反射面が形成された横長矩形の反射板32と、フレーム31の上板31a、下板31bの互いに対向する内縁中央から反射板32の上縁中央および下縁中央まで上下に一直線上に並ぶようにそれぞれ延びてフレーム31の上板31a、下板31bと反射板32との間を連結し、捩れ変形して反射板32を回動させる一対の連結部33、34とを有している。
【0038】
反射板32の一面32a側に形成される反射面としては、例えば素材表面に対する鏡面仕上げ、高い反射率を示す金属膜の蒸着、あるいは誘電体多層膜で形成することができる。また、回動ミラー30がレーザ光に対して高い反射率を示す材質である場合には、反射膜や反射シートを設けなくても、その素材表面を反射面とすることができる。
【0039】
連結部33、34の幅および長さは、連結部33、34自体がその長方向に沿って捩じれ変形でき、その変形に対して自ら元の状態に戻るための復帰力を生じるように設定されている。
【0040】
また、この回動ミラー30の反射板32の一端側(ここでは左端側)には、駆動装置35の駆動レバー36の先端が当接している。この駆動装置35は、駆動レバー36を進退させて反射板32の一端側を反対面32b側から一面32a側に押して、反射板32を所望の角度回動させる。
【0041】
なお、ここでは、反射板32の一端を駆動レバー36で機械的に押す構造の駆動装置35を用いた例を示すが、電位差を与えた電極間に生じる静電的な吸引力を用いたり、電磁石の磁力を用いて反射板32の一端に回動力を付与する構成であってもよい。
【0042】
ただし、このように反射板32の一端側だけに力を与え、反射板32の外形および重さと、連結部33、34のバネ定数で決まる振動系の共振周波数以外の周波数で回動ミラーの角度を変化させる構成では、前記した軸ずれが生じて、モードホップが発生する恐れがある。
【0043】
そこで、この可変波長光源20では、回動ミラー30に接触規制体40を設けて、この軸ずれの発生を抑制している。
【0044】
即ち、接触規制体40は、図3、図4に示しているように、フレーム21の縦寸法とほぼ等しい長さの縦長矩形の基部41と、基部41の上端、下端から一面側に同一距離突出する腕部42、43と、基部41の一面側中央に突設された規制突起45とを有している。
【0045】
ここで、規制突起45は、縦方向に延びた三角柱状で鋭角に突設されており、基部41の一面41aから頂部45aまでの距離は、腕部42、43の前後方向の長さ(基部41の一面41aから端面42a、43aまでの距離)と等しいあるいは僅かに長く設定されている。
【0046】
接触規制体40は、前記したフレーム31、反射板32および連結部33、34からなる回動ミラー30の本体部分と同様に、半導体基板(例えばSOI基板)等に対するエッチング処理によって一体的に形成されており、腕部42、43の端面42a、43aがフレーム31の上板31aの中央部、下板31bの中央部にそれぞれ当接し、規制突起45の頂部45aが、反射板32の表側反射面32aで連結部33、34間を結ぶ線と重なる部分に線接触し、その接触部分を軸にして回動でき、その接触部分の表側反射面32a側への移動が規制された状態でフレーム31に対して接着固定されている。
【0047】
ただし、接着剤の厚みにより接触規制体40の規制突起45と反射板32との間に隙間が生じたり、接触圧がばらつかないように、接着箇所が選ばれている。
【0048】
この回動ミラー30は、図2に示しているように、反射板32の回動中心軸(接触規制体40との接触部分)が、回折格子25の回折面25aを延長した面H1上で且つ回折溝25bと平行となる状態で、基台21上に固定されている。
【0049】
このような構造を有しているため、この回動ミラー30は、図5(a)の静止状態から、図5(b)のように反射板32の反対面32b側の一端(図で左端)に駆動装置35から押す方向の外力Fを加えた場合、反射板32の一面32aの中央部は接触規制体40の規制突起45の頂部45aと接触しており、その接触部分を中心にして回動することになり、回動中心の一面32a側への移動は抑制され、軸ずれは生じない。
【0050】
したがって、この回動ミラー30に対して、駆動装置35により反射板32の一端側に押す方向の外力Fを与えた場合、その外力Fによる反射板32の回動中心のずれが無い状態にすることができ、回折格子25の回折面25aを延長した平面内にある回動中心から回折格子25への光入射位置までの距離rと、半導体レーザ22の実効共振端面22aから固定ミラー24を経て回折格子25の光入射位置に至る光路の長さLと、入射角αとの間にr=L/sin αの関係が成立するリトマン型の条件を満たす配置とすれば、モードホップのない状態で波長を連続的に可変できる。
【0051】
なお、基部41の一面41aから頂部45aまでの距離が、腕部42、43の前後方向の長さ(基部41の一面41aから端面42a、43aまで距離)より僅かに大に設定されている場合、反射板32の、規制突起45の頂部45aに接触している部分は、常に反対面32b側へ僅かに押圧された状態となり、接触状態が常に維持され、軸ずれがより発生しにくくなる。
【0052】
ここでは、接触規制体40の規制突起45の縦長の頂部45aが、反射板32の回動の中心部に対して線接触している場合について説明したが、図6の接触規制体40のように、縦に並んだ複数(この例では2個)の規制突起45の先端部45aを点接触させてもよい。なお、この例では半円状の規制突起45を示しているが角錐状、円錐状でもよい。また、外力が反射板32の高さ方向の中心位置に加わる場合には、連結部33、34間を結ぶ線と重なる部分の中心位置1点だけに規制突起を点接触させることも可能である。
【0053】
また、例えば図7のような矩形の規制突起45を有する接触規制体40を用い、そのエッジ45aを、図8のように反射板32の一面32a側の連結部33、34間を結ぶ線と重なる部分に線接触させて、その移動を規制してもよい。
【0054】
このような接触規制体40により軸ずれが抑制された反射板32の回動により、外部共振器の共振器長および回折面25aに対する反射板32の角度が変化して、半導体レーザ22から出射されるレーザ光の波長は、モードホップを起こすことなく連続的に変化することになる。
【0055】
なお、上記構成では、反射板32の一面32a側に形成された反射面を延長した面内に回動中心がある例について説明したが、反射板32の反対面32b側に接触規制体40が接触している構成、即ち、図1、図2の構成で接触規制体40を反射板32の反対面32b側に設け、駆動装置35を一面32a側に設けた構成であってもよい。
【0056】
ただし、このように、反射板32の回動中心が反射面を延長した面上にない、つまり、反射面を延長した面が回動中心から離間している場合には、特許第3069643号公報のリトマン型配置とすることで、波長を連続的に可変することができる。
【0057】
即ち、図9の点線で示すように固定ミラー24を用いずにレーザ光が反射板32を透過するとした仮想的な配置において、回折格子25の回折面25aを延長した平面をH1、半導体レーザ22の内部の屈折率を考慮した実効共振端面22aを延長した平面をH2、反射板32の反対面32b(反射面)を延長した平面をH3とし、回動中心と回折格子との間の位置で平面H1と平面H3とが交わる場合、回動中心O(接触規制体40の規制突起45との接触位置)から回折格子25の所定入射位置Gまでの距離をr、所定入射位置Gから半導体レーザ22の実効共振端面22aまでの実効光路長をL1、回動中心Oから平面H3までの距離をL2、回折格子25に対する光の入射角αとすると、
r=(L1−L2)/sin α
が成り立つようにすることで、モードホップを発生することなく、波長を連続的に可変できるというものである。
【0058】
この実施形態のように半導体レーザ22から回折格子25に至る光路を固定ミラー24を介して折り曲げた場合、所定入射位置点Gから半導体レーザ22の実効共振端面22aまでの実効光路長L1は、半導体レーザ22の実効共振端面22aと固定ミラー24までの光路長L3と、固定ミラー24から所定入射位置Gまでの光路長L4との和で表される。
【0059】
よって、次の式が成り立つように各部を設定することで、回動ミラー32の反射面を延長した面が回動中心から離間した位置にある場合でも、モードホップのない連続波長掃引が可能となる。
【0060】
r=(L3+L4−L2)/sin α
【0061】
また、固定ミラー24を介して回折格子25に光を入射して、反射板32と光路とを交差させない配置であるので、反射板32自体に光通過用の穴を開けるなどの加工を施す必要がなく、その剛性低下による変形が起こらず、薄い板でもモードホップのない波長可変が行える。
【0062】
以上説明したように実施形態の可変波長光源20では、回動ミラー30として、フレーム31、反射板32および連結部33、34からなるMEMS構造のものを用いるとともに、反射板32の一面側の連結部間を結ぶ線と重なる部分に接触して、反射板32の一面側へ移動を規制する接触規制体40を設けて、駆動装置35から反射板32の一端側に反対面32bから一面32a側へ押す方向の力を与え、連結部33、34を捩れ変形させて反射板32と接触規制体40との接触部を中心に反射板32を回動させるようにしたので、軸ずれの無い回動が実現でき、共振振動させない状態であっても軸ずれによるモードホップを発生させることなく、波長の連続可変が可能となる。
【0063】
また、この実施形態では、反射板32の反射面32aを延長した平面と、回折面25aを回動中心方向に延長した面ではさまれた空間内で、且つ回動中心と回折面25aの所定入射位置との間に固定ミラー24を配置し、回動ミラー30の反射板32の反射面32aを延長した面で区切られてなる2つの空間のうち、回折格子25が含まれる方の空間に半導体レーザ22とコリメータレンズ23を配置し、その半導体レーザ22からコリメートレンズ23を介して固定ミラー24に光を入射し、その反射光を回折格子25の回折面25aの所定入射位置に入射している。
【0064】
このため、反射板32と、半導体レーザ22の出射光の光路とを非交差とすることができ、反射板32に光通過用の穴等を設ける加工が必要ない。そのため、その穴等による反射板の剛性低下に伴う変形を抑制でき、モードホップを発生させないで済む。
【0065】
また、上記実施形態では、反射板32を連結部33、34に対して左右対称に形成し、その一端側を光反射部として用い、他端側で外力を受けるようにしていたが、反射板の形状、外力の付与形態は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0066】
また、上記実施形態では、固定ミラー24の反射面24aが回折格子25の回折溝25bと平行で、半導体レーザ22から、コリメートレンズ23、固定ミラー24、回折格子25を経て反射板32に至る光路が同一平面上となるように構成されていたが、これは本発明を限定するものではなく、半導体レーザ22とコリメートレンズ23は、反射板32の反射面32aを延長した平面で隔成される2つの空間のうち回折格子25が含まれる方の空間であれば任意の位置に配置することができ、その位置に合わせて固定ミラー24の反射面24aの向きを設定すればよい。
【0067】
例えば、図10のように、半導体レーザ22とコリメートレンズ23を、その光軸が回折格子25の回折溝25bと平行となるよう基台21に対して上下に並ぶように配置し、コリメートレンズ23からの光を、基台21の上面に対して45度の角度をなす反射面24aの固定ミラー24で受けて、回折格子25の回折面25aに入射してもよい。なお、半導体レーザ22、コリメートレンズ23および固定ミラー24は支持部材61に支持されている。
【0068】
また、上記実施形態では、各部の配置を理解しやすいように、基台21上に、回折格子25と回動ミラー30を立てた構造で示しているが、半導体レーザ22、コリメートレンズ23、固定ミラー24を含め、これら各部の支持形態は任意である。
【0069】
例えば、図11のように、平坦な基台70の上部両端に立設した支持部材71、72で回動ミラー30のフレーム31を支持し、基台70の上部に立設した支持部材73で回折格子25を支持し、さらに、支持部材73の近傍に立設した支持部材74で、半導体レーザ22、コリメートレンズ23および固定ミラー24を支持して、前記図10の配置のものを構成することができる。なお、支持部材73、74は一体化してもよい。
【0070】
また、図11の点線で示すように、反射板32の他端側にも、半導体レーザ22、コリメートレンズ23および固定ミラー24を支持部材73、74で支持して、波長可変光を2系統出射できるように構成することも可能である。この場合、2系統の波長可変範囲を同一にすれば、2チャネルの可変波長光源が実現でき、また、2系統の波長可変範囲を変えておけば、より広帯域な波長可変光源を実現できる。
【0071】
また、図示しないが、反射板32の反対面側にも半導体レーザ22、コリメートレンズ23および固定ミラー24を1組あるいは2組配置して、さらに出射光の系統数を増加させ、多チャネル化、広帯域化された可変波長光源を構成することもできる。
【0072】
上記した可変波長光源の多チャネル化あるいは広帯域化は、光路が回動ミラー30に交差しないで構造であって、反射板32の反射面側に、回折格子25だけでなく、半導体レーザ22、コリメートレンズ23および固定ミラー24をまとめて配置したことによってもたらされる効果である。なお、多チャネル化は図1、図10の構成であっても可能である。
【0073】
なお、前記したようにフレーム31に接触規制体40の腕部42、43を接着剤で固定する方法としては、その接着剤の厚みによって規制突起45の頂部45aと反射板32との間に隙間を生じさせないものであれば任意の方法が採用できる。
【0074】
その一つの有効な方法として、腕部42、43の端面42a、43bと隣り合う外周面と、フレーム31との間を接着剤により固定する方法がある。
【0075】
例えば、図12のように、腕部42、43の左右の側面とフレーム31の表面とが交わる部分に接着剤100を塗布して固着させることで、腕部42、43の端面42a、43aとフレーム31との間に接着剤を挟むことなく接触規制体40をフレーム31に固定することができる。なお、図12では腕部42、43の外周面のうち左右の側面とフレーム31の表面との間に接着剤100を塗布しているが、外周面のうち上面および下面とフレーム31の表面や側面(端面)との間に接着剤100を塗布してもよく、全ての外周面とフレーム31の表面および側面(端面)との間に接着剤100を塗布して固着してもよい。
【0076】
また、図13のように、接着固定のための直交する2面101a、101bを有する補助材101を用い、腕部42、43の外周の一面と補助材101の一面101aとの間およびフレーム31の表面と補助材101の他面101bとの間を接着剤100で固定することで、接着面積を広げることができ、より堅固に固定することができる。
【0077】
また、腕部42、43の端面42a、43aをフレーム31の表面に接着する場合には、例えば図14(a)、(b)のように、腕部42、43の端面42a、43aに陥没部47を設け、この陥没部47が埋まるように接着剤100を塗布して、腕部42、43の端面42a、43aをフレーム31の表面に密着させることで、両者を固着させることもできる。
【0078】
ただし、図14(a)のように陥没部47が腕部42、43の外周まで延びていない場合、接着剤100が陥没部47から溢れて腕部42、43の端面42a、43aとフレーム31の表面との間に入り込まないように接着剤100の量を管理する必要がある。また、図14(b)のように、陥没部47を腕部42、43の外周面まで延びた溝状にすれば、たとえ接着剤100の量が多くても、腕部42、43をフレーム31側に押圧することで、余分な接着剤を溝状の陥没部47の端から追い出すことができ、接着剤100の量の管理という面では有利である。
【0079】
また、上記のような陥没部47は、フレーム31側にも設けることができる。例えば図14(c)のようにフレーム31の表面に溝状の陥没部47′を設けてもよい。さらに、接触規制体40の腕部42、43とフレーム31の双方に陥没部47、47′を設けてもよい。上記した各接着固定方法は一例であって、本発明を限定するものではない。
【0080】
また、前述した基部41の一面41aから頂部45aまでの距離が、腕部42、43の前後方向の長さ(基部41の一面41aから端面42a、43aまでの距離)より大きく設定されている場合において、その長さの差分を超えない範囲の厚さであれば、腕部42、43の端面42a、43aとフレーム31の表面との間に接着剤の層を形成させ、両者を固着することもできる。
【0081】
さらに、ここでは接着剤を例として挙げたが、固着の手段は、半田付け、部材同士の直接接合や陽極接合であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す斜視図
【図2】実施形態の平面図
【図3】実施形態の要部の斜視図とその端面図
【図4】実施形態の要部の斜視図
【図5】実施形態の要部の動作を説明するための図
【図6】要部の変形例を示す図
【図7】要部の変形例を示す図
【図8】図7の変形例の動作説明図
【図9】回動中心が反射面の延長面内に無い場合の例を説明するたの図
【図10】配置の変形例を示す図
【図11】具体的な構成例を示す図
【図12】実施例の要部の固着方法の一例を示す図
【図13】実施例の要部の固着方法の一例を示す図
【図14】実施例の要部の固着方法の一例を示す図
【図15】外部共振器型の可変波長光源の基本構成図
【図16】従来の可変波長光源の要部の構成例を示す図
【図17】MEMS型の回動ミラーの構造図
【図18】MEMS型の回動ミラーに力が加わった場合の軸ずれの様子を示す図
【符号の説明】
【0083】
20……可変波長光源、21……基台、22……半導体レーザ、23……コリメートレンズ、24……固定ミラー、25……回折格子、30……回動ミラー、31……フレーム、32……反射板、33、34……連結部、35……駆動装置、36……駆動レバー、40……接触規制体、41……基部、42、43……腕部、45……規制突起、70……基台、71〜74……支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方の光出射面が低反射面である半導体レーザ(22)と、
前記半導体レーザの前記低反射面からの出射光を平行光に変換するコリメートレンズ(23)と、
前記コリメートレンズからの出射光を、回折溝(25b)が設けられた回折面(25a)の所定入射位置で受けて回折する回折格子(25)と、
前記回折格子の回折面に対向する位置にあって前記回折格子から出射される回折光を受けて該回折格子の回折面に逆光路で再入射して前記半導体レーザに戻すための反射面を有し、前記回折格子の回折面を延長した平面上で且つ前記回折溝と平行な軸を回動中心として前記反射面を所定角度範囲で回動できるように形成された回動ミラー(30)と、
前記回動ミラーの反射面を回動させる力を付与するための駆動装置(35)を有し、
前記半導体レーザの実効共振端面から前記回折格子を経て前記回動ミラーの反射面に至る光路長で決まる共振器長を、前記回動ミラーの反射面の回動により変化させて、前記半導体レーザの出射光の波長を掃引するリトマン型の外部共振型の可変波長光源において、
前記回動ミラーが、
フレーム(31)と、
前記フレームの内側に配置され、少なくとも一方の面に前記反射面が形成された反射板(32)と、
前記フレームの内縁の対向する位置からそれぞれ内方に延びて前記反射板の外縁との間をそれぞれ連結し、捩れ方向の可撓性を有する一対の連結部(33、34)と、
前記フレームに固定され、前記反射板の一面側の前記連結部間を結ぶ線と重なる部分に接触して、前記反射板の前記一面側への移動を規制する接触規制体(40)とにより構成され、
前記駆動装置は、前記回動ミラーの前記反射板が前記接触規制体に圧接される方向に力を与えて、前記連結部を捩れ変形させ、前記反射板と前記接触規制体との接触部を中心に前記反射板を回動させることを特徴とする可変波長光源。
【請求項2】
前記回動ミラーの前記接触規制体は、前記反射板の前記一面側の前記連結部間を結ぶ線と重なる部分を前記反対面側に押圧した状態で接触していることを特徴とする請求項1記載の可変波長光源。
【請求項3】
前記回動ミラーの前記接触規制体は、前記反射板の前記一面側の前記連結部間を結ぶ線と重なる部分に線接触することを特徴とする請求項1または請求項2記載の可変波長光源。
【請求項4】
前記回動ミラーの反射面を延長した面が前記回動中心から離間した位置に形成されており、
前記回動中心から前記回折格子の回折面の所定入射位置までの距離r、前記回動中心から前記反射面を延長した平面までの距離L2、前記半導体レーザの実効共振端面から前記回折格子の回折面の所定入射位置までの光路長L1および前記回折格子の回折面への光入射角αとの間に、次の関係が成り立つようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可変波長光源。
r=(L1−L2)/sin α
【請求項5】
前記回動ミラーの反射面を延長した平面と前記回折格子の回折面を前記回動ミラーの回動中心側へ延長した平面とではさまれる空間で、且つ前記回折格子の所定入射位置と前記回動ミラーの回動中心との間の位置に固定ミラー(24)を配置するとともに、
前記半導体レーザと前記コリメートレンズとを前記回動ミラーの反射面を延長した平面で区切られる2つの空間のうち前記回折格子を含む空間側に配置し、前記半導体レーザから前記コリメートレンズを介して出射される光を前記固定ミラーへ入射させ、該固定ミラーで反射した光を前記回折格子の回折面の所定入射位置に入射させ、前記半導体レーザから前記回折格子までの光路を前記回動ミラーに対して非交差としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可変波長光源。
【請求項6】
前記回動ミラーの反射面を延長した面が前記回動中心から離間した位置に形成されており、
前記回動中心から前記回折格子の回折面の所定入射位置までの距離r、前記回動中心から前記反射面を延長した平面までの距離L2、前記半導体レーザの実効共振端面から前記固定ミラーまでの光路長L3、該固定ミラーから前記回折格子の回折面の所定入射位置までの光路長L4および前記固定ミラーから前記回折格子の回折面への光入射角αとの間に、次の関係が成り立つようにしたことを特徴とする請求項5記載の可変波長光源。
r=(L3+L4−L2)/sin α

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−139546(P2009−139546A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314651(P2007−314651)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】