説明

吸入療法のための組成物および使用方法

芳香療法、特に、鼻および洞の鬱血の症状軽減を提供するための組成物が、単位投与様式で提供される。この組成物は、浸透性芳香蒸気を含み、これは、温かい水の調製物からの浸透性芳香蒸気の放出が、その温かい水の中で反応して、その芳香物質の放出を促進する起沸性の成分によって高められるか、または錠剤製造またはゼラチンカプセル封じ込めにより、時間を経ても持続される。その芳香が吸入されるにつれて、症状軽減が得られる。その組成物は、その組成物を含む温かい水が、吸入後に消費されるように、摂取可能にされ得る。好ましい実施形態において、その浸透性芳香物質の放出は、時間を経ても持続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、温かい液体からの浸透性芳香物質を吸入することによって、鼻経路の鬱血および洞鬱血の軽減をもたらすために使用され得る組成物に関する。本発明はまた、このような軽減を得る方法および吸入療法の関連する利益に関する。
【背景技術】
【0002】
(技術背景)
吸入療法の実際の背景は、極めて古い。広い範囲の種々の生成物が、心地よいか、治療上の利益があるか、または別の点で利益のある芳香の放出を発生させて、リラクゼーション、上部気道窮迫および種々の関連する状態を一次的に軽減するために、何年にもわたって使用されてきた。ただ1つの例として、「芳香療法」と一般にみなされている蝋燭は、市場で、美容上の利益および治療上の利益を提供する保養地および他の事業において広く販売されており、種々の気分が、特定の芳香を選択することによって誘導されるといわれている。その証拠に、市場には種々の製品が存在しており、これらの製品は、これらの有益な情動(affect)を、部分的にまたは全体として達成するために、全体としてまたは一部が、特定の香りおよび/または芳香の放出に依存している。上記の蝋燭に加えて、多くの製品が、油の形態で市販されており、この油は、一般に、香りまたは芳香のエキスを含み、皮膚接触が寛容できるか、摂取可能であるか、または別の点でヒトでの使用に適合性であるかのいずれかである油と組み合わせられている。広く種々の芳香療法用の油が公知である。芳香療法では、他の香りおよび芳香の中で、ペパーミント、ユーカリ、スペアミント、カンファーおよびローズマリーが使用され得る。「Open For BusinessTM」の名称の下で「Origins」により販売されている製品は、鼻経路の軽減を提供することが意図され、油の形態で市販されており、メタノール、ローズマリー、ラベンダー、ユーカリ、スペアミント、マツ、ヨモギ(artemisia)およびカンファー、ならびに有効な薬剤のうちの1種以上を使用している。蝋燭と同様に、油調製物は、使用時および適用時に実質的な問題を示し、広く種々の場所で容易に使用されず、この油調製物が、使用される量を注意深くモニタリングすることが必要であり、広く種々の領域に適用しにくい可能性があるという点で、投与量(dosage)でもないし、ユーザーフレンドリーでもない。
【0003】
液体形態で利用可能な他の製品としては、浴槽の水に添加されることが意図された物質(例えば、Johnson’s Soothing Vapor BathTMおよびMentholatum Gentle Soothing Vapor BathTM)ならびに気化器に添加されるように意図された液体(一般に、「Vapo SteamTM」のような商標の下でVicksから市販されている)が挙げられる。有効性のために浴槽に添加することも必要な他の製品としては、種々の浴用塩(バスソルト)、および浴用発泡剤(bath bomb)(これは、成形された起沸性浴用ボールである)が挙げられる。上記の油のように、これらの製品は、一般に、使用に適切ではなく、プライバシー(他者の監視がない状態)を要する。さらに、これらの持続は、寿命が短く、長期に延ばすことができない。特に、水に入れると、これらの製品は、直ぐに溶けるか、またはそうでなければ芳香を非常に短い期間に放出してしまう。
【0004】
他の製品としては、鎮咳剤(cough suppressant)および鬱血除去剤(咳用ドロップ(cough drop)(例えば、Halls(登録商標)mentho−lyptus)、ならびに鎮痛剤(例えば、ロゼンジまたは散剤の形態を呈するTheraFlu(登録商標))のような、認識されている治療剤/薬剤が挙げられる。
【0005】
最後に、種々の茶(これは、本来、種々の天然物質の侵出を示しているが、抽出物または単離された香りの調製物を含み得る)が、数千年にもわたって知られており、例としては、ミントおよびペパーミントベースの茶が挙げられる。
【0006】
これらの既存の形態の治療は全て、多かれ少なかれ、洞および鼻の鬱血の軽減をもたらすために、香りおよび/または芳香の使用に基づいており、使用時には、1種以上の実際的な困難性がある。これらは、一般に、どんな場所へでも持ち運んで、使用できるわけではない。これらの多くは、投与するためには注意深い測定が必要であり、使用するためには、浴、気化器、およびこれらと関連するプライバシーを準備しておく必要がある。これらの先行技術の組成物および技術の多くはまた、非常に短時間で香気が放出してしまう−これは、特に、散剤、液体および茶についてであり、ここでその芳香は、本質的に直ぐに放出されてしまい、かつ短時間しか持続しない。
【0007】
種々の米国特許が、これらの型の先行技術に関して、発行された。これらとしては、特許文献1;特許文献2;特許文献3;特許文献4;特許文献5、特許文献6;特許文献7;特許文献8;特許文献9;特許文献10;特許文献11;特許文献12;特許文献13;特許文献14および特許文献15が挙げられる。これらの特許はいずれも、鬱血と関連した症状を軽減し得る浸透性芳香物質の持続した放出を提供するための、容易に持ち運びでき、プライバシーの必要性を心配せずに、ほぼどこででも使用される小型の形態で提供される単一投与形態を扱っていない。
【0008】
吸入療法の別の形態は、本願と同一出願人による米国特許第5,993,854号で扱われておいる。この特許において、その錠剤は、シャワーまたは水に浸されない他の環境に導入するために設計されているが、むしろ、この錠剤は、水と接触されて、揮発性因子の放出を提供する。この製品は、浴と起沸性因子および発熱性因子との組み合わせを必要とし、当然のことながら、一般に、公の場では使用できない。
【0009】
従って、現在のプライバシー、時間などの要件なくして、とこででも容易に持ち運びでき、容易に使用され得る錠剤、ゲルなどのような小型の個体投与形態で、浸透性の香気の吸入によって、鬱血した鼻経路および洞と関連した症状の少なくとも一次的な軽減を達成するために使用され得る組成物を提供することがこの技術の目的である。理想的には、このような物質は、少なくとも限られた時間にわたって浸透性芳香物質(penetrating aromatic material)を放出するように設計されており、その結果、いくらか持続した放出が達成され得る。
【特許文献1】米国特許第4,568,560号明細書
【特許文献2】米国特許第5,041,421号明細書
【特許文献3】米国特許第5,198,144号明細書
【特許文献4】米国特許第5,238,915号明細書
【特許文献5】米国特許第5,382,567号明細書
【特許文献6】米国特許第5,957,370号明細書
【特許文献7】米国特許第5,980,880号明細書
【特許文献8】米国特許第5,997,901号明細書
【特許文献9】米国特許第6,180,092号明細書
【特許文献10】米国特許第6,244,265号明細書
【特許文献11】米国特許第6,280,751号明細書
【特許文献12】米国特許第6,289,967号明細書
【特許文献13】米国特許第6,374,044号明細書
【特許文献14】米国特許第6,413,476号明細書
【特許文献15】米国特許第6,447,816号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
上記の目的、および吸入療法の材料の準備に関連した他の目的は、浸透性芳香物質のファミリーのうちの1種以上と、起沸性の組成物とを組み合わせることによって満たされる。この起沸性の組成物は、温かい水と混合されたときに起沸して、この浸透性芳香物質の放出を促進する。この組成物は、投薬形態で、代表的には、錠剤の形態で提示されるが、カプセルおよび同様の形態でも使用され得る。
【0011】
この浸透性芳香物質は、いずれか1つの所定の特徴または特性(蒸気圧、揮発性、分子量などが挙げられる)によって限定的にまたは一律に特徴づけられるわけではない。本発明と関連して使用され得る浸透性芳香物質としては、以下が挙げられる。
【0012】
(浸透性芳香物質)
アルデヒドC−6、アルデヒドC−7、アルデヒドC−8、アルデヒドC−9、アルデヒドC−10、アルデヒドC−11、カプロン酸アリル、酢酸イソアミル、酪酸アミル、アルモアズ(Armoise)油(ヒマラヤスギの葉(cedarleaf))、アネトール、バジル油、ベンズアルデヒド、カシア油、カンファー、カルボン(l−またはd−)、桂皮アルコール、シンナムアルデヒド、cis 3 ヘキサノール/ヘキサナール、シトラール、シトロネラール、丁子油、ハッカ油、酢酸エチル、酪酸エチル、カプロン酸エチル、オイカリプトール、ユーカリ油、オイゲノール、ガルバヌム油、ゼラニウム油、ゲラニルニトリル、ショウガ油、水屈性(Hydrotropic)アルデヒド、インドール、酢酸イソボルニル、ラバンジン アブリアリス、ラベンダー油、桂皮酸メチル、メチルオクチンカーボネート、安息香酸メチル、サリチル酸メチル、メントール、p−クレゾール、ペパーミント油、プチグレン油、マツ油(テルペン類)、フェニルアセトアルデヒド、ローズマリー油、セージ油、セージ油(Dalmation)、スペアミント油、酢酸スチラリル(Styrallyl)、ティーツリー油、テレビン、trans−2−cis−6ノナジエナール/ノナジエノール、およびTriplal。
【0013】
この浸透性芳香成分は、無水誘導体であってもよいし、他の粉末であってもよいし、液体の形態であってもよい。特に、粉末形態では、この芳香物質は、起沸性の成分と一緒に処方され、この投与形態を温かい水または他の加熱した水性物質に入れたときに、反応して、起沸するように設計されている。広く種々の起沸性成分が公知であるが、例示的な起沸性の成分としては、フマル酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ならびに結合剤、滑沢剤およびキャリア(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ソルビトールおよびマルトデキストリン)が挙げられる。適切な錠剤が調製され得る。本願発明の投与形態は、加熱した水または他の水性溶液に入れられることが意図され、浸透性芳香因子の放出が、好ましくは、長期にわたって延ばされるので、この組成物は、すぐにではなく、比較的ゆっくりと溶解/放出するように処方される。錠剤の形態において、これは、適切な結合剤および/または錠剤処理条件を選択することによって達成され得る。カプセルにでは、この浸透性芳香物質のうちのいくつかは、カプセル殻を含むゆっくりと溶けるゲルに混入され得る。本発明は、着色剤、充填剤、および他の不活性物質を組み込むことによってさらに改変され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(発明の詳細な説明)
本発明は、容易に持ち運ばれ、かつ一様な投与のために予め測定された製品の小型の固体投薬形態が重要であることを認識することから起こった。この製品は、シャワーも、浴槽も、気化器も準備せずに、プライバシーのための大げさな要件もなく、高影響の芳香物質を送達することを可能にし、所望される場合、その浸透性芳香物質の持続した放出を提供する。従って、理想的には、この固体投薬形態は、錠剤の形態で調製され、この錠剤は、低コストを提供し、最終消費者が、単に包装を解いて、温かい水(一般に、約100〜150°F)の中に落とすことができる、容易に使用される形態を提供する。水温は、錠剤の溶解および浸透性芳香物質の放出の両方を高めるためにのみはたらく。好ましい実施形態において、この錠剤は、温かい水中でその錠剤の溶解を遅らせるように選択された結合剤とともに調製される。錠剤製造条件および処方はまた、放出速度を遅らせるように選択され得る。例えば、機械的手段(圧縮力を高める)によってかまたは化学的手段(高強度の結合剤)によってかのいずれかで錠剤の硬度が増すと、それらの溶解時間はゆっくりになることをが公知であることは錠剤調剤者(tablet formulator)に周知である。代替の投薬形態はまた、長期間にわたって芳香物質を放出するために容易に使用される。従って、本発明の範囲内の一投薬形態は、ゲルカプセルである。本願発明の芳香油は、時間をかけて溶解するゼラチンカプセル中に収容され得る。この芳香は、ビヒクル油(鉱油または植物油のいずれかであり得る)中に保持されるか、または代替的に、従来の技術を用いて、その投薬形態の外側のゼラチンカプセル内に処方される適切なマトリクス中に微小に包まれ得る。カプセルが温かい水の中で溶解するにつれて、その起沸作用の成分が放出され、浸透性芳香物質の送達を高め、ゼラチンが溶解するにつれて、この浸透性芳香物質が時間を経るにつれて放出される。従来のゼラチン(例えば、ウシ皮から製造される天然のゼラチン、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなポリマーから製造される「植物性」ゼラチン)が、当業者に公知である。
【0015】
上記で議論されるように、一実施形態において、本発明は、組成物が入れられる温かい液体の表面から、浸透性の蒸気の即時放出を包含する。この起沸性の成分(温かい液体中で、二酸化炭素を放出するように化合している反応物質)が、浸透性香気の有用なレベルが、比較的迅速に、ほぼ即時に放出されることを確実にする。ユーザーが短時間(代表的には、1〜5分間)待機して、放出される蒸気のレベルが増し、軽減が得られるだけで満足するような代替的実施形態において、この起沸性成分は、不要である。この実施形態において、この組成物は、持続した放出(実質的に一定レベルの蒸気が使用期間にわたって液体表面から放出される)を提供するために調製される。これは、混入させた油/香気の迅速な溶解および放出を遅らせるように、十分な密度の起沸のない組成物(錠剤、カプセル)を調製することによって達成され得る。一般に、約1.4g/cc以上の密度が、必要とされる。代替として、ゼラチンで覆われたカプセル、すなわちゲルキャップが、調製され得、これは、ゆっくりと溶解するゼラチンから、カプセルのゼラチン殻内におよび/またはこの殻の一部として含まれる芳香物質とともに、製造される。非常に種々の「ソフトゲル」が、この用途で入手可能である。例示的なものとしては、商標「Scherersols」の下で、Cardinal Health of Somerset(New Jersey)から市販されているものが挙げられる。その放出期間は、20〜30分間以上に及び得る。
【0016】
本願発明がなされた後に、本発明者らは、本発明を、会社に伝達し、その後、許可はないが本願の出願日から1年未満に、本発明を、「Vapor Shot」として販売した。本発明に対する先行技術ではないが、Vapor Shotは、本明細書に開示され、特許請求される技術の一応用を示す。代表的な処方例は、本明細書に提供される。
【実施例】
【0017】
(サンプル処方(%/w/w))
【0018】
【表1】

蒸気のように、本願発明の単一投与処方物は、熱した水に添加される。浸透性芳香物質が放出されるにつれて、熱した水の容器(カップ、ボールなど)は、鼻に近づけて保持され、その浸透性芳香物質が放出され、ユーザーによって吸入される。明らかに、この製品は、摂取可能である必要はない。しかし、製品の性質、および広い範囲のユーザーによく知られている香りを有する芳香油のうちのいくらかの協会を考慮すると、その製品を摂取可能にし、かつその放出される浸透性の蒸気の吸入に適するようにすることは望ましいことであり得る。このような条件下で、起沸性の製品を処方するために注意が払われるべきである。最大の性能のために、その製品は、最初に吸入され、次いで、放出される浸透性芳香物質の量が減ったときに、その製品が望ましい場合には、摂取され得る。
【0019】
この製品は、カプセル、カプレット、錠剤の形態などに処方され得るが、1つの例示的形態は、洞鬱血の処置およびこれと関連した症状の緩和のために、単一投与形態である。この錠剤は、従来の錠剤製造圧縮装置およびプロセスを使用し、以下に記載の乾燥成分を圧縮することによって調製される。この代表的な実施形態は、メントール(mental)およびユーカリの浸透性の鎮静的な蒸気を放出して、洞鬱血と関連した症状の即時の軽減を提供する。
【0020】
【表2】

本発明の実施形態は、洞および鼻の鬱血の軽減において有用であると例示されてきたが、本発明は、そのように限定されず、一般に、芳香療法が適用できると見出されたときにはいつでも使用され得る。当業者は、洞および鼻の鬱血症状以外の症状の軽減またはこの症状に加えて、症状の軽減を提供する処方物を配合するように、浸透性芳香成分のリストから選択し得る。例えば、列挙された浸透性芳香物質の多くが、伝統的に芳香療法と関連した「感情的な」利益を与えるように意味される。このような利益としては、ストレス軽減、元気回復、強壮(invigoration)、鼓舞(stimulation)、リラクゼーション(relaxation)(および/または鎮静(calming))ならびに睡眠補助が挙げられる。
【0021】
上記の本発明は、包括的に、かつ具体例を参照することで記載されている。これらの例は、特許請求の範囲においてそのように具体的に示されるのでなければ、限定するとは意図されず、かつそのように解釈されるべきでない。本発明は、起沸性の基材の調製、錠剤製造プロセス、カプセルおよび微細に包まれた粒子の形成、摂取可能物の調製などを含む、当業者に公知の種々の技術に依存する。この技術は、本明細書で詳細に繰り返されない。当業者は、種々の処方およびハンドブックを含む、このような物質およびプロセスのための情報源を認識している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱性反応物を含まない組成物であって、該組成物は、以下からなる群:
アルデヒドC−6、アルデヒドC−7、アルデヒドC−8、アルデヒドC−9、アルデヒドC−10、アルデヒドC−11、カプロン酸アリル、酢酸イソアミル、酪酸アミル、アルモアズ油(ヒマラヤスギの葉)、アネトール、バジル油、ベンズアルデヒド、カシア油、カンファー、カルボン(l−またはd−)、桂皮アルコール、シンナムアルデヒド、cis 3 ヘキサノール/ヘキサナール、シトラール、シトロネラール、丁子油、ハッカ油、酢酸エチル、酪酸エチル、カプロン酸エチル、オイカリプトール、ユーカリ油、オイゲノール、ガルバヌム油、ゼラニウム油、ゲラニルニトリル、ショウガ油、水屈性アルデヒド、インドール、酢酸イソボルニル、ラバンジン アブリアリス、ラベンダー油、桂皮酸メチル、メチルオクチンカーボネート、安息香酸メチル、サリチル酸メチル、メントール、p−クレゾール、ペパーミント油、プチグレン油、マツ油(テルペン類)、フェニルアセトアルデヒド、ローズマリー油、セージ油、セージ油(Dalmation)、スペアミント油、酢酸スチラリル(Styrallyl)、ティーツリー油、テレビン、trans−2−cis−6ノナジエナール/ノナジエノール、およびTriplal、
より選択される浸透性芳香物質を含み、
ここで該組成物は、温かい水性液体中に溶解したときに、該液体の表面からの該浸透性芳香物質の放出を改善するために、発泡する発泡性化合物をさらに含み、それにより、該液体に、単一投与形態にある該組成物を導入する際、該発泡性化合物が発泡し、かつ該浸透性芳香物質は、芳香療法をその必要がある、該浸透性芳香物質を吸入する個体に提供するために、使用期間にわたって持続した様式で、該温かい液体から放出される、
組成物。
【請求項2】
前記組成物は、錠剤の形態にあり、かつ結合剤成分をさらに含み、該結合剤成分は、溶解を遅らせ、前記浸透性芳香物質の放出を持続させる、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記単一投与形態は錠剤であり、前記使用期間にわたって、前記浸透性芳香物質の放出を遅らせる条件下で錠剤が製造される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物は、カプセル剤の形態にあり、該カプセル剤は、ゼラチンから構成される外殻を備え、該ゼラチンは、時間を経るにつれて前記温かい液体に溶解する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記ゼラチン殻は、少なくとも1種の前記浸透性芳香物質をさらに含み、その結果、該少なくとも1種の浸透性芳香物質は、該ゼラチンが溶解する期間にわたって放出される、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
芳香療法を必要とするヒト個体に、芳香療法を提供する方法であって、該方法は、少なくとも100°Fの水を含む液体の容器に、請求項1に記載の単一投与処方物を入れる工程、該組成物を該水に溶解させる工程、および該患者に該水から放出された浸透性芳香物質を吸入させる工程、を包含する、方法。
【請求項7】
前記温かい水の中にある前記組成物は、摂取可能であり、そして前記吸入後に、前記患者は、該組成物を摂取する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記プロセスは、前記個体の洞鬱血、鼻鬱血または呼吸窮迫の症状軽減を提供する、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記プロセスは、使用者に、ストレス軽減、元気回復、強壮、鼓舞、リラクゼーション、鎮静および睡眠補助からなる群より選択される少なくとも1つの利益を提供する、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
発熱性反応物も発泡性反応物も含まない組成物であって、該組成物は、以下からなる群:
アルデヒドC−6、アルデヒドC−7、アルデヒドC−8、アルデヒドC−9、アルデヒドC−10、アルデヒドC−11、カプロン酸アリル、酢酸イソアミル、酪酸アミル、アルモアズ油(ヒマラヤスギの葉)、アネトール、バジル油、ベンズアルデヒド、カシア油、カンファー、カルボン(l−またはd−)、桂皮アルコール、シンナムアルデヒド、cis 3 ヘキサノール/ヘキサナール、シトラール、シトロネラール、丁子油、ハッカ油、酢酸エチル、酪酸エチル、カプロン酸エチル、オイカリプトール、ユーカリ油、オイゲノール、ガルバヌム油、ゼラニウム油、ゲラニルニトリル、ショウガ油、水屈性アルデヒド、インドール、酢酸イソボルニル、ラバンジン アブリアリス、ラベンダー油、桂皮酸メチル、メチルオクチンカーボネート、安息香酸メチル、サリチル酸メチル、メントール、p−クレゾール、ペパーミント油、プチグレン油、マツ油(テルペン類)、フェニルアセトアルデヒド、ローズマリー油、セージ油、セージ油(Dalmation)、スペアミント油、酢酸スチラリル(Styrallyl)、ティーツリー油、テレビン、trans−2−cis−6 ノナジエナール/ノナジエノール、およびTriplal、
より選択される浸透性芳香物質を含み、
ここで該組成物は、単一投与処方物の形態にあり、かつ結合剤をさらに含み、そして(1)1.4g/ccより大きい密度を有する圧縮材料または(2)ゼラチンで覆われたカプセル剤のいずれかの形態であり、which ゼラチンは、該組成物の迅速な溶解を阻止し、それにより、該組成物が入れられた温かい水性液体の表面からの該浸透性芳香物質の持続した放出を提供する、組成物。
【請求項11】
芳香療法が必要なヒト被験体に、芳香療法を提供する方法であって、該方法は、請求項10に記載の単一投与処方物を、少なくとも100°Fの水を含む液体の容器に入れる工程、該組成物を該水に溶解させる工程、および該患者に、該浸透性芳香物質の持続した放出の期間にわたって、該水から放出される該浸透性芳香物質を吸入させる工程、を包含する、方法。
【請求項12】
前記温かい水の中にある前記組成物は、摂取可能であり、そして前記吸入後に、前記患者は、該組成物を摂取する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記プロセスは、前記個体の洞鬱血、鼻鬱血または呼吸窮迫の症状軽減を提供する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記プロセスは、使用者に、ストレス軽減、元気回復、強壮、鼓舞、リラクゼーション、鎮静および睡眠補助からなる群より選択される少なくとも1つの利益を提供する、請求項11に記載の方法。

【公表番号】特表2007−536255(P2007−536255A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511594(P2007−511594)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/015669
【国際公開番号】WO2005/110449
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(506364433)フィズ, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】