周辺車輌管理システム及び監視センター
【課題】 現金輸送車などの高いセキュリティが要求される輸送車輌の周囲を走行する車輌を監視し、車輌の周囲を走行する車輌の管理を行うことで車輌襲撃等の事件を回避する。
【解決手段】 現金輸送車などの輸送車輌はビデオカメラ等の撮影手段により周囲を走行する車輌を撮影し、映像を監視センタに送信する。監視センタでは監視センタから送信された映像から車輌ナンバーを抽出し車輌ナンバーを撮影日などと共にデータベース化し、統計処理により不審車輌を抽出する。監視センターは走行中の輸送車輌の周辺に不審車輌が観測されると輸送車輌に対して注意喚起するメッセージを送信する。
【解決手段】 現金輸送車などの輸送車輌はビデオカメラ等の撮影手段により周囲を走行する車輌を撮影し、映像を監視センタに送信する。監視センタでは監視センタから送信された映像から車輌ナンバーを抽出し車輌ナンバーを撮影日などと共にデータベース化し、統計処理により不審車輌を抽出する。監視センターは走行中の輸送車輌の周辺に不審車輌が観測されると輸送車輌に対して注意喚起するメッセージを送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、現金輸送車などの高いセキュリティが要求される車輌の周囲を走行する車輌を管理する車輌管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、現金輸送車輌の襲撃事件のような強盗事件の発生状況を適確に把握することのできる輸送車防犯記録システムとして、車輌に映像を撮像する撮像手段を設置し、車輌が停止していることを検出する停止状態検出手段と、車輌が走行していることを検出する走行状態検出手段と、前記停止状態検出手段にて車輌が停止していることを検出すると前記撮像手段にて撮像した映像を記録し、前記走行状態検出手段にて車輌が走行していることを検出すると前記撮像手段にて撮像した映像の記録を中断するデータ記録手段とを備える輸送車防犯記録システムがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−50251号公報(第7頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしこのような輸送車防犯記録システムでは、現金輸送車等が襲撃された際の事件発生状況を映像として記録することはできるが、予め周囲を走行する車輌から不審車輌を検出し、その不審車輌に注意することで車輌襲撃等の事件発生を回避するような行動をとることはできないという課題があった。
【0005】
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであって、現金輸送車などの高いセキュリティが要求される車輌の周囲を走行する車輌を監視し、周囲の車輌の管理を行うことで車輌襲撃等の事件を回避することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る周辺車両管理システムは、車輌周囲を撮影する撮影手段と前記撮影手段で撮影した撮影情報を監視センターに送信する送受信手段とを備えた車輌と、前記撮影情報を受信する送受信手段と、前記撮影情報から車輌ナンバー読取りを行う第1の車輌ナンバー読取り部と、前記第1の車輌ナンバー読取り部で読取った車輌ナンバーの観測回数を数え、前記車輌ナンバーと前記車輌ナンバーの観測回数とからなる統計処理データベースを作成する分析・統計処理部とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、現金輸送車等の高いセキュリティが要求される輸送車両の周囲を走行する車輌の車輌ナンバーと一定期間内に観測された車輌ナンバー毎の観測回数とを自動的にデータベースにすることができる。データベースに登録された車輌ナンバーの観測回数に基づき不審車両を抽出することで、不審車輌に対する危険予知精度が向上する。輸送車輌の周囲に不審車輌が走行していればドライバーに注意を喚起することで、襲撃事件等の危険を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態.
図1は、本実施の形態に係る周辺車両管理システムの概略図である。現金輸送車等の輸送車輌1は複数のGPS衛星G1、G2、…、GnからGPS信号50を定期的に受信する。輸送車輌1は自車両の位置を測位するGPS受信機2や、自車両の周囲を撮影する撮影手段であるビデオカメラ3や、ビデオカメラ3で撮影した画像から車輌ナンバーを抽出する画像処理部4などを備え、業務で道路を走行している間に自車両の位置情報や周囲を走行する車輌の車輌ナンバーを監視センター10に送信する。また、輸送車輌1は自車両の位置情報とビデオカメラ3で撮影した画像情報等を自車両に備える記憶装置21に記憶する。輸送車輌1の構成については後ほど説明する。輸送車輌1は業務の輸送等が完了した時点で駐車設備であるステーション20に帰還し、走行中に記憶装置21に記憶した全ての位置情報や画像情報等を監視センター10に送信する。このように輸送車輌1は、送信容量の小さい位置情報や車輌ナンバーなどの情報は、走行中に適時管理センター10に送信し、ビデオカメラ3で撮影した動画などの容量の大きい画像情報はステーション20に帰還後に監視センター10に送信する。なお、図1では輸送車輌が1台の例を示しているが、輸送車輌が複数台あり監視センターは複数の輸送車輌から位置情報や画像情報を受信してもよい。
【0009】
監視センター10は走行中の輸送車輌1から適時送信される位置情報と車輌ナンバー情報を受信し、輸送車輌1の移動状況と周囲を走行する車輌の車輌ナンバーをリアルタイムに監視する。監視センター10は輸送車輌1の移動状況や車輌ナンバーに基づき指示すべき情報が生じれば、輸送車輌1に対して指示情報を送信する。例えば輸送車輌1の周辺に不審な車輌が走行していることが判明すれば、輸送車輌1に対して注意を喚起する指示情報を送信する。また監視センター10は、ステーション20に帰還した輸送車輌1が送信する走行中の位置情報や画像情報等の情報を受信し、輸送車輌1の周囲を走行した車輌に関してデータベースを作成する。監視センター10は周囲を走行した車輌のデータベースに基づき不審車輌の抽出を行う。
【0010】
本実施の形態に係る周囲車両管理システムでは、輸送車輌1が測位する自車輌位置の測位精度を高めるためPASセンタ40を設置し、輸送車輌1はPASセンタ40から補正情報41を受信する。輸送車輌1はGPS衛星から受信したGPS信号50を補正情報41を用いて補正することで、自車両の位置を精度よく演算することができる。
【0011】
PASセンタ40は、正確な位置が判っている複数の電子基準点(図示せず)にそれぞれ設置されたGPS受信機をネットワークで接続している。各電子基準点のGPS受信機は複数のGPS衛星G1、G2、G3、…、Gnから受信したGPS信号(測位信号)から、L1搬送波(1575.42MHz)とL2搬送波(1227.6MHz)の二周波から成る搬送波位相データ、衛星測位時間データ、エフェメリスデータ、アルマナックデータ、及び擬似距離データなどのGPS観測情報を取得する。このGPS観測情報は、電子基準点の識別コードとともにPASセンタ40に送られる。PASセンタ40は、各GPS受信機から得たGPS観測情報を用いて、広域電子基準点網内でFKP(Flachen Korrektur Parameter)方式の演算処理によって面補正パラメータを演算する(例えば、G.Wubbena,A.Bagge,M.Schmitz,”RTK Networks based on Geo++ GNSMART−Concept,Implementation,Results”,presented at the International Technical Meeting,ION GPS−01,September11.−14.,2001参照)。補正データ41とは、DGPS(Differential GPS)により得られる補正値eとFKP方式により得られる面補正パラメータをいう。
【0012】
図2は本実施の形態に係る輸送車輌の構成の一例を示す図である。GPS受信端末6のGPS受信機2はGPSアンテナ7を介してGPS信号50を受信し、GPS観測情報51を測位処理部9に出力する。補正情報受信アンテナ8はPASセンタ40が送信した補正データ41を受信し測位処理部9に出力する。測位処理部9はGPS観測情報51と補正データ41とから輸送車輌1の精度の高い位置情報15を算出し、算出した位置情報15を送受信部11と表示モニタ12と位置・映像処理部16に出力する。
【0013】
送受信部11は位置情報15をアンテナ14を介して監視センター10に送信する。表示モニタ12は2次元地図データ13と接続しており、位置情報15で示される自車両の位置を2次元地図上にプロット表示する。
【0014】
ビデオカメラ3は例えば輸送車輌1の後方を走行する車輌を撮影できる位置に設置され、撮影した画像情報17を位置・映像処理部16と画像処理部4に出力する。画像処理部4は画像情報17から車輌ナンバーを抽出して読み取り、読み取った車輌ナンバー18を送受信部11に出力する。送受信部11は受け取った車輌ナンバー18をアンテナ14を介して監視センター10に送信する。位置・映像処理部16は受取った画像情報17の撮影位置がわかるように画像情報17と位置情報15との関係付けを行い、関係付け後の位置・画像情報19を位置・画像記憶装置21に記憶する。画像情報17と位置情報15との関連付けについては後で説明する。輸送車輌1は業務の輸送が終了した時点でステーション20に帰還する。輸送車輌1はステーション20において、走行中に位置・画像記憶装置21に記憶した全ての位置・画像情報19を位置・画像記憶装置21から引き出し、送受信部11に出力する。送受信部11はアンテナ14を介して位置・画像情報19を監視センター10へ送信する。
【0015】
送受信部11は監視センター10からの指示情報等を受信し、受信した指示情報等を表示モニタ12に表示させる。
【0016】
このように輸送車輌1は、GPS受信端末6とビデオカメラ3と画像処理部4と位置・映像処理部16と送受信部11等を備え、ビデオカメラ3で撮影した画像から抽出した輸送車輌の周囲を走行する車輌の車輌ナンバー18をリアルタイムに監視センター10に送信する。また、輸送車輌1は位置・映像処理部16においてビデオカメラ3で撮影した画像情報17を位置情報15と関係付けて位置・画像情報19として記憶装置21に記憶し、ステーション20に帰還した時に、位置・画像情報19の全情報を監視センター10に送信する。また、輸送車輌1は監視センター10から受信した指示情報等を表示モニタ12に表示する。
【0017】
図3は、本実施の形態に係る輸送車輌1の処理手順の一例を説明するフローチャート図である。ステップS101(以下、S101という。)でビデオカメラ3により自車両の周囲を走行する車輌を撮影する。S102で複数のGPS衛星とPASセンタ40からの信号を受信して自車両の位置を高精度測位する。S103では測位した自車輌の位置情報を監視センター10に送信し、表示モニタ12と位置・映像処理部16に出力する。S104では画像処理部4により、撮影した画像情報から周囲を走行する車輌の車輌ナンバーを抽出し文字認識する。文字認識した車輌ナンバーはリアルタイムに監視センター10に送信する。S105では位置・映像処理部16において位置情報15と画像情報17との関係付けを行い、関係付け後の位置・画像情報19を位置・画像記憶装置21に記憶する。S106では、監視センター10から送信された指示・連絡事項を表示モニタに表示する。S107では輸送車輌1による輸送が終了したか否かを判定し、輸送中(輸送の終了:No)であればS101に戻る。輸送終了(輸送の終了:Yes)であれば、S108で輸送車輌の移動中に位置・画像記憶装置19に記憶させた全ての位置・画像情報を監視センター10に送信し(S108)、処理を終了する。なお、輸送車輌が複数あれば各々の輸送車輌は位置情報と車輌ナンバーをリアルタイムに送信し、輸送終了後には位置・画像情報を監視センター10に送信する。
【0018】
ここで、位置情報15と画像情報17との関係付けを行う処理方法を説明する。位置・映像処理部16は測位処理部9から位置情報15を受信すると、位置情報とその位置情報を受けた時間(日付)を対応させたリストを作成し位置時間ファイルとして記憶装置21に記憶させる。また、位置・映像処理部16はビデオカメラ3から画像・情報17を受け取ると、画像情報とその画像情報を受けた時間(日付)を対応させたリストを作成し画像・時間ファイルとして記憶装置21に記憶させる。位置・映像処理部16は位置・時間ファイルと画像・時間ファイルとを1つの位置・画像情報19として記憶装置21に格納する。位置・画像情報19は時間(日付)を共通項として位置情報15と画像情報17とが関係付けられる。位置・映像処理部16は位置・画像情報19に対して位置を指定することで位置・時間ファイルから車輌がその位置にいた時間(日付)を引き出し、引き出した時間(日付)に基づき画像・時間ファイルからその時間(日付)に撮影した画像を記憶装置21から引き出す。このようにして、位置・映像処理部16は位置を指定することで、その位置を輸送車輌が走行していたときの画像を位置・画像情報19から引き出すことができる。
【0019】
図4は実施の形態の監視センター10の構成図である。図5は監視センター10の処理手順の一例を説明するフローチャート図である。図4、図5において、監視センター10に設置された送受信部46は走行中の輸送車輌1がリアルタイムに送信する位置情報15と車輌ナンバー18を受信する。また、監視センター10はステーション20に帰還した輸送車輌1が送信する位置・画像情報19を受信する(図5に示すステップS201)。
【0020】
送受信部46は輸送車輌1が送信する位置情報15、車輌ナンバー18、位置・画像情報19を分類し各々を表示装置22、車輌ナンバー照合部24、情報処理部27に出力する(S202)。位置情報15を受取った表示装置22は輸送車輌1の位置を2次元地図データベース23から引き出した地図上にマーク表示し、輸送車輌1の現在位置を表示する(S203)。車輌ナンバー18を受取った車輌ナンバー照合部24は、車輌ナンバー18を不審車輌の車輌ナンバーが登録されている不審車輌データベース26に登録されている車輌ナンバーと照合する(S204)。車輌ナンバー18が不審車輌データベース26に登録されたナンバーであれば、輸送車輌1が現在走行している位置の周囲に不審車輌が走行しているとして、警告処理の一例として、表示装置22に「不審車輌あり」などの注意喚起のメッセージを出力する(S205)。ここで、不審車輌データベース26は管理センター10に設けられた分析・統計情報記憶装置28内に作成されている。不審車輌データベース26の作成については後で説明する。表示装置22に「不審車輌あり」などの注意喚起のメッセージを出力されると、管理センター10は輸送車輌1に対して、例えば「輸送車輌#12の周辺に不審車輌が走行しており注意せよ。車輌ナンバー××××」などの指示情報を送信する(S206)。指示情報の送信は、表示装置22を監視している監視者が行っても良く、また、車輌ナンバー照合部24が送受信部46に指示情報を出力して輸送車輌に対して指示情報を送信するようにしてもよい。指示情報は音声情報であっても文字情報であっても良い。このようにして、輸送車輌は不審車輌が周辺を走行していることを知ることができる。
【0021】
位置・画像情報19を受けた情報処理部27は位置・画像情報19を記憶装置25に記憶する(S207)。情報処理部27は記憶装置25と車輌ナンバー読取り部29と分析・統計処理部30から成る。車輌ナンバー読取り部29は記憶装置25から位置・画像情報19を読込み、位置・画像情報19に撮影されている車輌の車輌ナンバーの読取りを行う(S208)。車輌ナンバーの読取りは、例えば、車輌ナンバーが書かれたプレートをプレート検出手段により先ず検出し、その後、プレートに書かれた文字を文字認識手段により認識するなどにより行うことができる。車輌ナンバーの読取りに失敗したときは、再度読取りを行う。読取り車輌ナンバー読取り部29は、読み取った車輌ナンバー18を分析・統計処理部30に出力する。分析・統計処理部30は車輌ナンバー18とその読取りを行った日付を情報記憶装置28内の車輌ナンバーデータベース47に登録する(S209)。分析・統計処理部30は、例えば3ヶ月間などの一定期間内に観測された車輌ナンバーを車輌ナンバーデータベース47から引き出して車輌ナンバー毎に、期間内に観測された回数を集計して統計処理リスト33を作成する(S210)。分析・統計処理部30は統計処理リスト33を情報記憶装置28の統計処理データベース48に登録すると共に、表示装置22に表示する(S211)。統計処理リスト33については後で説明する。表示装置22にはキーボードなどの入力手段31が接続されており、表示装置22に表示された統計処理リスト33の車輌ナンバーの枠に、例えば「不審車輌」などのコメントを記入することができる。また、車輌ナンバーの枠に「不審車輌」であるか否かのチェックを入れることができる。また、リストにある車輌ナンバーを選択することで、その車輌ナンバーが観測された日時や観測場所などの詳細情報を得ることができる。また、撮影された車輌が不審車輌であるか否かの判定基準となる観測回数を入力することができる。監視センター10での作業終了までS201に戻る(S212)。なお、複数の輸送車輌がある場合には、監視センター10は各々の輸送車輌から位置情報、車輌ナンバー、位置・画像情報を受信する。監視センター10は複数の輸送車輌から得られる位置・画像情報を統計処理することでデータベースが充実し、不審車輌の抽出の精度を上げることができる。
【0022】
図6に、管理センター10内の表示装置22に表示された輸送車輌の位置情報の例を示す。図6は輸送車輌が複数台走行している例を示しており、丸プロット80〜84は輸送車輌(複数)の走行位置を示しており、丸プロット近傍に記された数字(#01、#05、#12、#21、#30)は各々の輸送車輌に付けられた車輌番号である。地図の下部にはメッセージ枠32があり、注意喚起の警告などが表示される。図5で説明したステップS204において輸送車輌1から受信した車輌ナンバーが不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーである場合には、不審車輌が周辺を走行しているとして、このメッセージ枠32に「#12号車付近で要注意車輌が観測されました。車輌ナンバー××××」というような警告文が表示される。また、警告文を表示すると共に、不審車輌が観測された位置を例えば四角プロット85で表示する。また、不審車輌が観測された地点を結んで不審車輌の移動経路86のように表示してもよい。
【0023】
図7は、図6の一領域を拡大した図であり、車輌番号#12の輸送車輌の周辺の詳細図を示している。地図の下部には、輸送車輌周辺の地名や道路の名称などが表示され、輸送車輌の詳細な現在位置や移動状況を確認することができる。
【0024】
図8に、分析・統計処理部30が作成した統計処理リスト33の一例を示す。統計処理リスト33は分析・統計情報記憶装置28の統計処理データベース48に登録されると共に、監視センター10の表示装置22表示される。統計処理リスト33は、観測された車輌ナンバーと観測された日付けが格納された車輌ナンバーデータベース47に基づいて作成され、観測された車輌ナンバー毎に車輌ナンバーの観測回数が集計され、表示される。統計処理リスト33には、リスト中の車輌ナンバーを選択するための第1の選択欄38や不審車チェック欄36、備考欄37などが設けられ、表示装置22に接続された入力手段31により、リストの車輌ナンバーを選択することや、備考欄にコメントを入力することができる。また、期間中に観測された観測回数に関して、不審車輌であるか否かの判定基準とする判定基準回数39を、入力手段31により入力することができる。
【0025】
ここで、不審車輌データベース26は登録処理データベースに登録された統計処理リスト33に基づいて作成される。分析・統計処理部30は、統計処理リスト33において観測回数が判定基準回数39以上の車輌を不審車輌であると判断し、観測回数が多い車輌ナンバーを収集して不審車輌として不審車輌データベース26に登録する。
【0026】
統計処理リスト33において第1の選択欄38を選択することで、車輌の詳細情報リスト42を表示することができる。図9に詳細情報リスト42の一例を示す。詳細情報リスト42には、例えばその車輌ナンバーの車輌が観測された観測日43や観測場所44が表示される。監視センター10では、その車輌ナンバーの車輌がいつ、どこで観測されたかの履歴情報を知ることができる。
【0027】
図4の監視センター10の構成図において、統計処理リスト33の第1の選択欄38が選択されると、分析・統計処理部30は車輌ナンバーデータベース47にアクセスしてその車輌ナンバーを検索し、車輌ナンバーが観測された観測日の情報を得る。分析・統計処理部30は記憶装置25にアクセスし、観測日の情報を元に選択された車輌ナンバーが観測された位置情報と画像情報を取得する。分析・統計処理部30は観測日と位置情報を詳細情報リスト42として表示装置22に出力する。監視センターの監視者は不審車輌の
位置情報から、例えば不審車輌がどのエリアで多く発見されているかを知って、そのエリアを避けるように輸送車輌の輸送経路を設定することができる。また、輸送車輌の輸送経路の周辺を主に走行している車輌があれば、輸送経路を知っている不審な車輌であるとして、このような車輌に注意を払うこともできる。
【0028】
また、詳細情報リスト42において第2の選択欄45を選択することで、選択された車輌ナンバーが観測日において撮影された時の映像を表示装置22に表示することができる。図10に、詳細情報リスト42で選択した車輌ナンバーの映像の一例を示す。このようにして監視センター10では、表示装置22に表示された不審車輌の画像を見ることができる。監視センター10の監視者は画像により不審車輌の車種や色などの特徴を知ることが出来、これらの特徴点を輸送車輌10のドライバーに伝えることで、不審車輌に対する危険予知の精度を上げることができる。また、監視センター10の監視者は不審車輌データベース26にこれらの特徴点を入力手段31を用いて登録することができる。
【0029】
このように、本実施の形態によれば、現金輸送車等の高いセキュリティが要求される輸送車両の周囲を走行する車輌の車輌ナンバーと一定期間内に観測された車輌ナンバー毎の観測回数とを自動的にデータベース化することができる。
【0030】
監視センター10は車輌ナンバーと観測回数からなるデータベースに基づき観測回数が多い車輌を抽出し、観測回数が多い車輌の車輌ナンバーを自動的に不審車輌のデータベースに登録することができる。
【0031】
監視センター10は、輸送車輌からリアルタイムで送信されてくる周囲を走行する車輌の車輌ナンバーと不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーとを照合し、登録ナンバーであれば、警告表示を自動的に出力することができる。
【0032】
監視センター10は警告表示があった不審車輌の車輌ナンバーを輸送車輌に伝達し注意喚起することで、襲撃事件などのリスクを回避することができる。
【0033】
監視センター10は不審車輌データベースから、登録された不審車輌が観測された日時や時間などの詳細情報を得て、不審車輌の分析を行うことができる。
【0034】
監視センター10は不審車輌が観測された際の映像をみることができる。映像を分析することで、不審車輌の特徴点を輸送車輌のドライバーに伝えることができる。また、不審車輌データベースに不審車輌の特徴点を登録することができる。
不審車輌が抽出されればドライバーにその不審車輌への注意を喚起させることで、襲撃事件等の事件を回避することができる。
【0035】
なお、この発明の実施の形態では車輌ナンバー読取り部29と分析・統計処理部30を監視センター10内に設置したが、図11に示すように輸送車輌1内に設置してもよい。輸送車輌1は周囲を走行する車輌の車輌ナンバーをリアルタイムに監視センター10に送信すると共に、記憶装置21内に車輌ナンバーデータベース47と統計処理データベース48を作成し、定期的に監視センター10に送信する。監視センター10に車輌ナンバー照合部24を設け、複数の輸送車輌から送信されるデータベースを管理し、輸送車輌に対して警告処理を行う。また、輸送車輌1内に車輌ナンバー照合部24を設け、輸送車輌1内で不審車輌の照合を行うようにしてもよい。
【0036】
また、輸送車輌1は周囲を走行する車輌の車輌ナンバーを監視センター10に随時送信し、監視センター10は輸送車輌からの車輌ナンバーに基づき統計処理データベース48及び不審車輌データベース26を作成し、不審車輌データベース48に登録された車輌ナンバーを随時輸送車輌1に送信するようにしてもよい。輸送車輌1は自車両内に車輌ナンバー照合部を設置して、自車輌において読取った車輌ナンバーと監視センター10からの不審車輌の車輌ナンバーとを照合する。このように輸送車輌において不審車輌を照合することで、不審車輌に対する対処を早めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の実施の形態の周辺車両管理装置の外略図である。
【図2】この発明の実施の形態の輸送車輌の構成の一例を説明する図である。
【図3】この発明の実施の形態の輸送車輌の処理手順の一例を説明するフローチャート図である。
【図4】この発明の実施の形態の監視センターの構成を説明する図である。
【図5】この発明の実施の形態の監視センターの動作フローを説明する図である。
【図6】この発明の実施の形態の輸送車輌の位置情報の表示例を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態の輸送車輌の位置情報の表示例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態の統計処理リストの一例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態の車輌ナンバーの詳細情報リストの一例を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態の詳細情報リストで選択した車輌ナンバーの映像の一例を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態の輸送車輌の別の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 輸送車輌、2 GPS受信機、3 ビデオカメラ、4 画像処理部、6 GPS受信端末、7 GPSアンテナ、8 補正情報受信アンテナ、9 測位処理部、10 監視センター、11 送受信部、12 表示モニタ、13 2次元地図データ、14 アンテナ、15 位置情報、16 位置・映像処理部、17 画像情報、18 車輌ナンバー、19 位置・画像情報、19 位置・画像記憶装置、20 ステーション、21 記憶装置、22 表示装置、23 2次元地図データベース、24 車輌ナンバー照合部、25 記憶装置、26 不審車輌データベース、27 情報処理部、28 分析・統計情報記憶装置、29 車輌ナンバー読取り部、30 分析・統計処理部、31 入力手段、32 メッセージ枠、33 統計処理リスト、34 車輌ナンバー欄、35 観測回数表示欄、36 正規車輌チェック欄、37 備考欄、38 第1の選択欄、39 判定基準回数、40 PASセンタ、41 補正データ、42 詳細情報リスト、43 観測日欄、44 観測場所欄、45 第2の選択欄、46 送受信部、47 車輌ナンバーデータベース、48 統計処理データベース、50 GPS信号、51 GPS観測情報、80、81、82、83、84 車輌位置を示すプロット、85不審車輌を示すプロット、86 不審車輌の移動経路。
【技術分野】
【0001】
この発明は、現金輸送車などの高いセキュリティが要求される車輌の周囲を走行する車輌を管理する車輌管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、現金輸送車輌の襲撃事件のような強盗事件の発生状況を適確に把握することのできる輸送車防犯記録システムとして、車輌に映像を撮像する撮像手段を設置し、車輌が停止していることを検出する停止状態検出手段と、車輌が走行していることを検出する走行状態検出手段と、前記停止状態検出手段にて車輌が停止していることを検出すると前記撮像手段にて撮像した映像を記録し、前記走行状態検出手段にて車輌が走行していることを検出すると前記撮像手段にて撮像した映像の記録を中断するデータ記録手段とを備える輸送車防犯記録システムがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−50251号公報(第7頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしこのような輸送車防犯記録システムでは、現金輸送車等が襲撃された際の事件発生状況を映像として記録することはできるが、予め周囲を走行する車輌から不審車輌を検出し、その不審車輌に注意することで車輌襲撃等の事件発生を回避するような行動をとることはできないという課題があった。
【0005】
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであって、現金輸送車などの高いセキュリティが要求される車輌の周囲を走行する車輌を監視し、周囲の車輌の管理を行うことで車輌襲撃等の事件を回避することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る周辺車両管理システムは、車輌周囲を撮影する撮影手段と前記撮影手段で撮影した撮影情報を監視センターに送信する送受信手段とを備えた車輌と、前記撮影情報を受信する送受信手段と、前記撮影情報から車輌ナンバー読取りを行う第1の車輌ナンバー読取り部と、前記第1の車輌ナンバー読取り部で読取った車輌ナンバーの観測回数を数え、前記車輌ナンバーと前記車輌ナンバーの観測回数とからなる統計処理データベースを作成する分析・統計処理部とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、現金輸送車等の高いセキュリティが要求される輸送車両の周囲を走行する車輌の車輌ナンバーと一定期間内に観測された車輌ナンバー毎の観測回数とを自動的にデータベースにすることができる。データベースに登録された車輌ナンバーの観測回数に基づき不審車両を抽出することで、不審車輌に対する危険予知精度が向上する。輸送車輌の周囲に不審車輌が走行していればドライバーに注意を喚起することで、襲撃事件等の危険を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態.
図1は、本実施の形態に係る周辺車両管理システムの概略図である。現金輸送車等の輸送車輌1は複数のGPS衛星G1、G2、…、GnからGPS信号50を定期的に受信する。輸送車輌1は自車両の位置を測位するGPS受信機2や、自車両の周囲を撮影する撮影手段であるビデオカメラ3や、ビデオカメラ3で撮影した画像から車輌ナンバーを抽出する画像処理部4などを備え、業務で道路を走行している間に自車両の位置情報や周囲を走行する車輌の車輌ナンバーを監視センター10に送信する。また、輸送車輌1は自車両の位置情報とビデオカメラ3で撮影した画像情報等を自車両に備える記憶装置21に記憶する。輸送車輌1の構成については後ほど説明する。輸送車輌1は業務の輸送等が完了した時点で駐車設備であるステーション20に帰還し、走行中に記憶装置21に記憶した全ての位置情報や画像情報等を監視センター10に送信する。このように輸送車輌1は、送信容量の小さい位置情報や車輌ナンバーなどの情報は、走行中に適時管理センター10に送信し、ビデオカメラ3で撮影した動画などの容量の大きい画像情報はステーション20に帰還後に監視センター10に送信する。なお、図1では輸送車輌が1台の例を示しているが、輸送車輌が複数台あり監視センターは複数の輸送車輌から位置情報や画像情報を受信してもよい。
【0009】
監視センター10は走行中の輸送車輌1から適時送信される位置情報と車輌ナンバー情報を受信し、輸送車輌1の移動状況と周囲を走行する車輌の車輌ナンバーをリアルタイムに監視する。監視センター10は輸送車輌1の移動状況や車輌ナンバーに基づき指示すべき情報が生じれば、輸送車輌1に対して指示情報を送信する。例えば輸送車輌1の周辺に不審な車輌が走行していることが判明すれば、輸送車輌1に対して注意を喚起する指示情報を送信する。また監視センター10は、ステーション20に帰還した輸送車輌1が送信する走行中の位置情報や画像情報等の情報を受信し、輸送車輌1の周囲を走行した車輌に関してデータベースを作成する。監視センター10は周囲を走行した車輌のデータベースに基づき不審車輌の抽出を行う。
【0010】
本実施の形態に係る周囲車両管理システムでは、輸送車輌1が測位する自車輌位置の測位精度を高めるためPASセンタ40を設置し、輸送車輌1はPASセンタ40から補正情報41を受信する。輸送車輌1はGPS衛星から受信したGPS信号50を補正情報41を用いて補正することで、自車両の位置を精度よく演算することができる。
【0011】
PASセンタ40は、正確な位置が判っている複数の電子基準点(図示せず)にそれぞれ設置されたGPS受信機をネットワークで接続している。各電子基準点のGPS受信機は複数のGPS衛星G1、G2、G3、…、Gnから受信したGPS信号(測位信号)から、L1搬送波(1575.42MHz)とL2搬送波(1227.6MHz)の二周波から成る搬送波位相データ、衛星測位時間データ、エフェメリスデータ、アルマナックデータ、及び擬似距離データなどのGPS観測情報を取得する。このGPS観測情報は、電子基準点の識別コードとともにPASセンタ40に送られる。PASセンタ40は、各GPS受信機から得たGPS観測情報を用いて、広域電子基準点網内でFKP(Flachen Korrektur Parameter)方式の演算処理によって面補正パラメータを演算する(例えば、G.Wubbena,A.Bagge,M.Schmitz,”RTK Networks based on Geo++ GNSMART−Concept,Implementation,Results”,presented at the International Technical Meeting,ION GPS−01,September11.−14.,2001参照)。補正データ41とは、DGPS(Differential GPS)により得られる補正値eとFKP方式により得られる面補正パラメータをいう。
【0012】
図2は本実施の形態に係る輸送車輌の構成の一例を示す図である。GPS受信端末6のGPS受信機2はGPSアンテナ7を介してGPS信号50を受信し、GPS観測情報51を測位処理部9に出力する。補正情報受信アンテナ8はPASセンタ40が送信した補正データ41を受信し測位処理部9に出力する。測位処理部9はGPS観測情報51と補正データ41とから輸送車輌1の精度の高い位置情報15を算出し、算出した位置情報15を送受信部11と表示モニタ12と位置・映像処理部16に出力する。
【0013】
送受信部11は位置情報15をアンテナ14を介して監視センター10に送信する。表示モニタ12は2次元地図データ13と接続しており、位置情報15で示される自車両の位置を2次元地図上にプロット表示する。
【0014】
ビデオカメラ3は例えば輸送車輌1の後方を走行する車輌を撮影できる位置に設置され、撮影した画像情報17を位置・映像処理部16と画像処理部4に出力する。画像処理部4は画像情報17から車輌ナンバーを抽出して読み取り、読み取った車輌ナンバー18を送受信部11に出力する。送受信部11は受け取った車輌ナンバー18をアンテナ14を介して監視センター10に送信する。位置・映像処理部16は受取った画像情報17の撮影位置がわかるように画像情報17と位置情報15との関係付けを行い、関係付け後の位置・画像情報19を位置・画像記憶装置21に記憶する。画像情報17と位置情報15との関連付けについては後で説明する。輸送車輌1は業務の輸送が終了した時点でステーション20に帰還する。輸送車輌1はステーション20において、走行中に位置・画像記憶装置21に記憶した全ての位置・画像情報19を位置・画像記憶装置21から引き出し、送受信部11に出力する。送受信部11はアンテナ14を介して位置・画像情報19を監視センター10へ送信する。
【0015】
送受信部11は監視センター10からの指示情報等を受信し、受信した指示情報等を表示モニタ12に表示させる。
【0016】
このように輸送車輌1は、GPS受信端末6とビデオカメラ3と画像処理部4と位置・映像処理部16と送受信部11等を備え、ビデオカメラ3で撮影した画像から抽出した輸送車輌の周囲を走行する車輌の車輌ナンバー18をリアルタイムに監視センター10に送信する。また、輸送車輌1は位置・映像処理部16においてビデオカメラ3で撮影した画像情報17を位置情報15と関係付けて位置・画像情報19として記憶装置21に記憶し、ステーション20に帰還した時に、位置・画像情報19の全情報を監視センター10に送信する。また、輸送車輌1は監視センター10から受信した指示情報等を表示モニタ12に表示する。
【0017】
図3は、本実施の形態に係る輸送車輌1の処理手順の一例を説明するフローチャート図である。ステップS101(以下、S101という。)でビデオカメラ3により自車両の周囲を走行する車輌を撮影する。S102で複数のGPS衛星とPASセンタ40からの信号を受信して自車両の位置を高精度測位する。S103では測位した自車輌の位置情報を監視センター10に送信し、表示モニタ12と位置・映像処理部16に出力する。S104では画像処理部4により、撮影した画像情報から周囲を走行する車輌の車輌ナンバーを抽出し文字認識する。文字認識した車輌ナンバーはリアルタイムに監視センター10に送信する。S105では位置・映像処理部16において位置情報15と画像情報17との関係付けを行い、関係付け後の位置・画像情報19を位置・画像記憶装置21に記憶する。S106では、監視センター10から送信された指示・連絡事項を表示モニタに表示する。S107では輸送車輌1による輸送が終了したか否かを判定し、輸送中(輸送の終了:No)であればS101に戻る。輸送終了(輸送の終了:Yes)であれば、S108で輸送車輌の移動中に位置・画像記憶装置19に記憶させた全ての位置・画像情報を監視センター10に送信し(S108)、処理を終了する。なお、輸送車輌が複数あれば各々の輸送車輌は位置情報と車輌ナンバーをリアルタイムに送信し、輸送終了後には位置・画像情報を監視センター10に送信する。
【0018】
ここで、位置情報15と画像情報17との関係付けを行う処理方法を説明する。位置・映像処理部16は測位処理部9から位置情報15を受信すると、位置情報とその位置情報を受けた時間(日付)を対応させたリストを作成し位置時間ファイルとして記憶装置21に記憶させる。また、位置・映像処理部16はビデオカメラ3から画像・情報17を受け取ると、画像情報とその画像情報を受けた時間(日付)を対応させたリストを作成し画像・時間ファイルとして記憶装置21に記憶させる。位置・映像処理部16は位置・時間ファイルと画像・時間ファイルとを1つの位置・画像情報19として記憶装置21に格納する。位置・画像情報19は時間(日付)を共通項として位置情報15と画像情報17とが関係付けられる。位置・映像処理部16は位置・画像情報19に対して位置を指定することで位置・時間ファイルから車輌がその位置にいた時間(日付)を引き出し、引き出した時間(日付)に基づき画像・時間ファイルからその時間(日付)に撮影した画像を記憶装置21から引き出す。このようにして、位置・映像処理部16は位置を指定することで、その位置を輸送車輌が走行していたときの画像を位置・画像情報19から引き出すことができる。
【0019】
図4は実施の形態の監視センター10の構成図である。図5は監視センター10の処理手順の一例を説明するフローチャート図である。図4、図5において、監視センター10に設置された送受信部46は走行中の輸送車輌1がリアルタイムに送信する位置情報15と車輌ナンバー18を受信する。また、監視センター10はステーション20に帰還した輸送車輌1が送信する位置・画像情報19を受信する(図5に示すステップS201)。
【0020】
送受信部46は輸送車輌1が送信する位置情報15、車輌ナンバー18、位置・画像情報19を分類し各々を表示装置22、車輌ナンバー照合部24、情報処理部27に出力する(S202)。位置情報15を受取った表示装置22は輸送車輌1の位置を2次元地図データベース23から引き出した地図上にマーク表示し、輸送車輌1の現在位置を表示する(S203)。車輌ナンバー18を受取った車輌ナンバー照合部24は、車輌ナンバー18を不審車輌の車輌ナンバーが登録されている不審車輌データベース26に登録されている車輌ナンバーと照合する(S204)。車輌ナンバー18が不審車輌データベース26に登録されたナンバーであれば、輸送車輌1が現在走行している位置の周囲に不審車輌が走行しているとして、警告処理の一例として、表示装置22に「不審車輌あり」などの注意喚起のメッセージを出力する(S205)。ここで、不審車輌データベース26は管理センター10に設けられた分析・統計情報記憶装置28内に作成されている。不審車輌データベース26の作成については後で説明する。表示装置22に「不審車輌あり」などの注意喚起のメッセージを出力されると、管理センター10は輸送車輌1に対して、例えば「輸送車輌#12の周辺に不審車輌が走行しており注意せよ。車輌ナンバー××××」などの指示情報を送信する(S206)。指示情報の送信は、表示装置22を監視している監視者が行っても良く、また、車輌ナンバー照合部24が送受信部46に指示情報を出力して輸送車輌に対して指示情報を送信するようにしてもよい。指示情報は音声情報であっても文字情報であっても良い。このようにして、輸送車輌は不審車輌が周辺を走行していることを知ることができる。
【0021】
位置・画像情報19を受けた情報処理部27は位置・画像情報19を記憶装置25に記憶する(S207)。情報処理部27は記憶装置25と車輌ナンバー読取り部29と分析・統計処理部30から成る。車輌ナンバー読取り部29は記憶装置25から位置・画像情報19を読込み、位置・画像情報19に撮影されている車輌の車輌ナンバーの読取りを行う(S208)。車輌ナンバーの読取りは、例えば、車輌ナンバーが書かれたプレートをプレート検出手段により先ず検出し、その後、プレートに書かれた文字を文字認識手段により認識するなどにより行うことができる。車輌ナンバーの読取りに失敗したときは、再度読取りを行う。読取り車輌ナンバー読取り部29は、読み取った車輌ナンバー18を分析・統計処理部30に出力する。分析・統計処理部30は車輌ナンバー18とその読取りを行った日付を情報記憶装置28内の車輌ナンバーデータベース47に登録する(S209)。分析・統計処理部30は、例えば3ヶ月間などの一定期間内に観測された車輌ナンバーを車輌ナンバーデータベース47から引き出して車輌ナンバー毎に、期間内に観測された回数を集計して統計処理リスト33を作成する(S210)。分析・統計処理部30は統計処理リスト33を情報記憶装置28の統計処理データベース48に登録すると共に、表示装置22に表示する(S211)。統計処理リスト33については後で説明する。表示装置22にはキーボードなどの入力手段31が接続されており、表示装置22に表示された統計処理リスト33の車輌ナンバーの枠に、例えば「不審車輌」などのコメントを記入することができる。また、車輌ナンバーの枠に「不審車輌」であるか否かのチェックを入れることができる。また、リストにある車輌ナンバーを選択することで、その車輌ナンバーが観測された日時や観測場所などの詳細情報を得ることができる。また、撮影された車輌が不審車輌であるか否かの判定基準となる観測回数を入力することができる。監視センター10での作業終了までS201に戻る(S212)。なお、複数の輸送車輌がある場合には、監視センター10は各々の輸送車輌から位置情報、車輌ナンバー、位置・画像情報を受信する。監視センター10は複数の輸送車輌から得られる位置・画像情報を統計処理することでデータベースが充実し、不審車輌の抽出の精度を上げることができる。
【0022】
図6に、管理センター10内の表示装置22に表示された輸送車輌の位置情報の例を示す。図6は輸送車輌が複数台走行している例を示しており、丸プロット80〜84は輸送車輌(複数)の走行位置を示しており、丸プロット近傍に記された数字(#01、#05、#12、#21、#30)は各々の輸送車輌に付けられた車輌番号である。地図の下部にはメッセージ枠32があり、注意喚起の警告などが表示される。図5で説明したステップS204において輸送車輌1から受信した車輌ナンバーが不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーである場合には、不審車輌が周辺を走行しているとして、このメッセージ枠32に「#12号車付近で要注意車輌が観測されました。車輌ナンバー××××」というような警告文が表示される。また、警告文を表示すると共に、不審車輌が観測された位置を例えば四角プロット85で表示する。また、不審車輌が観測された地点を結んで不審車輌の移動経路86のように表示してもよい。
【0023】
図7は、図6の一領域を拡大した図であり、車輌番号#12の輸送車輌の周辺の詳細図を示している。地図の下部には、輸送車輌周辺の地名や道路の名称などが表示され、輸送車輌の詳細な現在位置や移動状況を確認することができる。
【0024】
図8に、分析・統計処理部30が作成した統計処理リスト33の一例を示す。統計処理リスト33は分析・統計情報記憶装置28の統計処理データベース48に登録されると共に、監視センター10の表示装置22表示される。統計処理リスト33は、観測された車輌ナンバーと観測された日付けが格納された車輌ナンバーデータベース47に基づいて作成され、観測された車輌ナンバー毎に車輌ナンバーの観測回数が集計され、表示される。統計処理リスト33には、リスト中の車輌ナンバーを選択するための第1の選択欄38や不審車チェック欄36、備考欄37などが設けられ、表示装置22に接続された入力手段31により、リストの車輌ナンバーを選択することや、備考欄にコメントを入力することができる。また、期間中に観測された観測回数に関して、不審車輌であるか否かの判定基準とする判定基準回数39を、入力手段31により入力することができる。
【0025】
ここで、不審車輌データベース26は登録処理データベースに登録された統計処理リスト33に基づいて作成される。分析・統計処理部30は、統計処理リスト33において観測回数が判定基準回数39以上の車輌を不審車輌であると判断し、観測回数が多い車輌ナンバーを収集して不審車輌として不審車輌データベース26に登録する。
【0026】
統計処理リスト33において第1の選択欄38を選択することで、車輌の詳細情報リスト42を表示することができる。図9に詳細情報リスト42の一例を示す。詳細情報リスト42には、例えばその車輌ナンバーの車輌が観測された観測日43や観測場所44が表示される。監視センター10では、その車輌ナンバーの車輌がいつ、どこで観測されたかの履歴情報を知ることができる。
【0027】
図4の監視センター10の構成図において、統計処理リスト33の第1の選択欄38が選択されると、分析・統計処理部30は車輌ナンバーデータベース47にアクセスしてその車輌ナンバーを検索し、車輌ナンバーが観測された観測日の情報を得る。分析・統計処理部30は記憶装置25にアクセスし、観測日の情報を元に選択された車輌ナンバーが観測された位置情報と画像情報を取得する。分析・統計処理部30は観測日と位置情報を詳細情報リスト42として表示装置22に出力する。監視センターの監視者は不審車輌の
位置情報から、例えば不審車輌がどのエリアで多く発見されているかを知って、そのエリアを避けるように輸送車輌の輸送経路を設定することができる。また、輸送車輌の輸送経路の周辺を主に走行している車輌があれば、輸送経路を知っている不審な車輌であるとして、このような車輌に注意を払うこともできる。
【0028】
また、詳細情報リスト42において第2の選択欄45を選択することで、選択された車輌ナンバーが観測日において撮影された時の映像を表示装置22に表示することができる。図10に、詳細情報リスト42で選択した車輌ナンバーの映像の一例を示す。このようにして監視センター10では、表示装置22に表示された不審車輌の画像を見ることができる。監視センター10の監視者は画像により不審車輌の車種や色などの特徴を知ることが出来、これらの特徴点を輸送車輌10のドライバーに伝えることで、不審車輌に対する危険予知の精度を上げることができる。また、監視センター10の監視者は不審車輌データベース26にこれらの特徴点を入力手段31を用いて登録することができる。
【0029】
このように、本実施の形態によれば、現金輸送車等の高いセキュリティが要求される輸送車両の周囲を走行する車輌の車輌ナンバーと一定期間内に観測された車輌ナンバー毎の観測回数とを自動的にデータベース化することができる。
【0030】
監視センター10は車輌ナンバーと観測回数からなるデータベースに基づき観測回数が多い車輌を抽出し、観測回数が多い車輌の車輌ナンバーを自動的に不審車輌のデータベースに登録することができる。
【0031】
監視センター10は、輸送車輌からリアルタイムで送信されてくる周囲を走行する車輌の車輌ナンバーと不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーとを照合し、登録ナンバーであれば、警告表示を自動的に出力することができる。
【0032】
監視センター10は警告表示があった不審車輌の車輌ナンバーを輸送車輌に伝達し注意喚起することで、襲撃事件などのリスクを回避することができる。
【0033】
監視センター10は不審車輌データベースから、登録された不審車輌が観測された日時や時間などの詳細情報を得て、不審車輌の分析を行うことができる。
【0034】
監視センター10は不審車輌が観測された際の映像をみることができる。映像を分析することで、不審車輌の特徴点を輸送車輌のドライバーに伝えることができる。また、不審車輌データベースに不審車輌の特徴点を登録することができる。
不審車輌が抽出されればドライバーにその不審車輌への注意を喚起させることで、襲撃事件等の事件を回避することができる。
【0035】
なお、この発明の実施の形態では車輌ナンバー読取り部29と分析・統計処理部30を監視センター10内に設置したが、図11に示すように輸送車輌1内に設置してもよい。輸送車輌1は周囲を走行する車輌の車輌ナンバーをリアルタイムに監視センター10に送信すると共に、記憶装置21内に車輌ナンバーデータベース47と統計処理データベース48を作成し、定期的に監視センター10に送信する。監視センター10に車輌ナンバー照合部24を設け、複数の輸送車輌から送信されるデータベースを管理し、輸送車輌に対して警告処理を行う。また、輸送車輌1内に車輌ナンバー照合部24を設け、輸送車輌1内で不審車輌の照合を行うようにしてもよい。
【0036】
また、輸送車輌1は周囲を走行する車輌の車輌ナンバーを監視センター10に随時送信し、監視センター10は輸送車輌からの車輌ナンバーに基づき統計処理データベース48及び不審車輌データベース26を作成し、不審車輌データベース48に登録された車輌ナンバーを随時輸送車輌1に送信するようにしてもよい。輸送車輌1は自車両内に車輌ナンバー照合部を設置して、自車輌において読取った車輌ナンバーと監視センター10からの不審車輌の車輌ナンバーとを照合する。このように輸送車輌において不審車輌を照合することで、不審車輌に対する対処を早めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の実施の形態の周辺車両管理装置の外略図である。
【図2】この発明の実施の形態の輸送車輌の構成の一例を説明する図である。
【図3】この発明の実施の形態の輸送車輌の処理手順の一例を説明するフローチャート図である。
【図4】この発明の実施の形態の監視センターの構成を説明する図である。
【図5】この発明の実施の形態の監視センターの動作フローを説明する図である。
【図6】この発明の実施の形態の輸送車輌の位置情報の表示例を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態の輸送車輌の位置情報の表示例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態の統計処理リストの一例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態の車輌ナンバーの詳細情報リストの一例を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態の詳細情報リストで選択した車輌ナンバーの映像の一例を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態の輸送車輌の別の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 輸送車輌、2 GPS受信機、3 ビデオカメラ、4 画像処理部、6 GPS受信端末、7 GPSアンテナ、8 補正情報受信アンテナ、9 測位処理部、10 監視センター、11 送受信部、12 表示モニタ、13 2次元地図データ、14 アンテナ、15 位置情報、16 位置・映像処理部、17 画像情報、18 車輌ナンバー、19 位置・画像情報、19 位置・画像記憶装置、20 ステーション、21 記憶装置、22 表示装置、23 2次元地図データベース、24 車輌ナンバー照合部、25 記憶装置、26 不審車輌データベース、27 情報処理部、28 分析・統計情報記憶装置、29 車輌ナンバー読取り部、30 分析・統計処理部、31 入力手段、32 メッセージ枠、33 統計処理リスト、34 車輌ナンバー欄、35 観測回数表示欄、36 正規車輌チェック欄、37 備考欄、38 第1の選択欄、39 判定基準回数、40 PASセンタ、41 補正データ、42 詳細情報リスト、43 観測日欄、44 観測場所欄、45 第2の選択欄、46 送受信部、47 車輌ナンバーデータベース、48 統計処理データベース、50 GPS信号、51 GPS観測情報、80、81、82、83、84 車輌位置を示すプロット、85不審車輌を示すプロット、86 不審車輌の移動経路。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲を走行する車輌を撮影する撮影手段と、前記撮影手段で撮影した画像情報を監視センターに送信する送信手段とを備えた輸送車輌と、
前記画像情報を受信する受信手段と、前記画像情報から前記車輌の車輌ナンバーを読取る車輌ナンバー読取り部と、前記車輌ナンバーの観測回数を集計し前記車輌ナンバーと前記車輌ナンバーの観測回数とからなる統計処理データベースを作成する分析・統計処理部とを備えた監視センターと、
からなることを特徴とする周辺車輌管理システム。
【請求項2】
前記輸送車輌は前記撮影手段で撮影した画像情報から前記車輌の車輌ナンバーを読取る画像処理部とを備え、前記車輌の車輌ナンバーをリアルタイムに前記監視センターに送信し、前記監視センターは車輌ナンバー照合部とを備え、前記分析・統計処理部は前記統計処理データベースに基づいて不審車輌の車輌ナンバーを抽出し、抽出した前記車輌ナンバーを不審車輌の車輌ナンバーが登録された不審車輌データベースに登録し、前記車輌ナンバー照合部は前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーと前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーとを照合し、前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーが前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーであった場合に警告処理を行うことを特徴とする請求項1記載の周辺車輌管理システム。
【請求項3】
前記分析・統計処理部は前記統計処理データベースに登録された前記車輌ナンバーの観測回数に基づいて、前記不審車輌の車輌ナンバーを抽出することを特徴とする請求項2記載の周辺車輌管理システム。
【請求項4】
輸送車輌に備えられた撮影手段により撮影された画像情報を受信する受信手段と、
前記画像情報から前記輸送車輌の周囲を走行する車輌の車輌ナンバーを読取る車輌ナンバー読取り部と、
前記車輌ナンバーの観測回数を集計し前記車輌ナンバーと前記車輌ナンバーの観測回数とからなる統計処理データベースを作成する分析・統計処理部とを備えたことを特徴とする監視センター。
【請求項5】
車輌ナンバー照合部とを備え、前記分析・統計処理部は、前記統計処理データベースに基づいて不審車輌の車輌ナンバーを抽出し、前記抽出した車輌ナンバーを不審車輌の車輌ナンバーが登録された不審車輌データベースに登録し、前記車輌ナンバー照合部は、前記輸送車輌からリアルタイムに送信される車輌ナンバーと前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーとを照合し、前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーが前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーであった場合に警告処理を行うことを特徴とする請求項4記載の監視センター。
【請求項6】
前記輸送車輌は測位手段とを備え、前記輸送車輌は前記測位手段で測位した測位情報と前記測位手段で測位した時の前記画像情報とを関係付けた位置・画像情報を作成して前記監視センターに送信し、前記監視センターの前記分析・統計処理部は、前記位置・画像情報から前記統計処理データベースに登録された車輌ナンバーの車輌が撮影された時の測位情報と画像情報とを抽出して前記監視センター内の表示装置に表示することを特徴とする請求項1記載の周辺車輌管理システム。
【請求項7】
周囲を走行する車輌を撮影する撮影手段と、前記撮影手段で撮影した画像情報から前記車輌の車輌ナンバーを読取る車輌ナンバー読取り部と、前記車輌ナンバー読取り部で読取った前記車輌ナンバーを監視センターに送信する送信手段とを備えた輸送車輌と、
前記車輌ナンバーを受信する受信手段と、前記車輌ナンバーの観測回数を集計し前記車輌ナンバーと前記車輌ナンバーの観測回数とからなる統計処理データベースを作成する分析・統計処理部を備えた監視センターと、
からなることを特徴とする周辺車輌管理システム。
【請求項8】
前記監視センターは車輌ナンバー照合部とを備え、前記分析・統計処理部は前記統計処理データベースに基づいて不審車輌の車輌ナンバーを抽出し、抽出した前記車輌ナンバーを不審車輌の車輌ナンバーが登録された不審車輌データベースに登録し、前記車輌ナンバー照合部は前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーと前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーとを照合し、前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーが前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーであった場合に警告処理を行うことを特徴とする請求項7記載の周辺車輌管理システム。
【請求項9】
前記分析・統計処理部は前記統計処理データベースに基づいて不審車輌の車輌ナンバーを抽出し、抽出した前記不審車輌の車輌ナンバーを前記輸送車輌に送信し、前記輸送車輌は車輌ナンバー照合部とを備え、前記車輌ナンバー読取り部で読取った車輌ナンバーが前記不審車輌の車輌ナンバーであった場合に警告処理を行うことを特徴とする請求項7記載の周辺車輌管理システム。
【請求項1】
周囲を走行する車輌を撮影する撮影手段と、前記撮影手段で撮影した画像情報を監視センターに送信する送信手段とを備えた輸送車輌と、
前記画像情報を受信する受信手段と、前記画像情報から前記車輌の車輌ナンバーを読取る車輌ナンバー読取り部と、前記車輌ナンバーの観測回数を集計し前記車輌ナンバーと前記車輌ナンバーの観測回数とからなる統計処理データベースを作成する分析・統計処理部とを備えた監視センターと、
からなることを特徴とする周辺車輌管理システム。
【請求項2】
前記輸送車輌は前記撮影手段で撮影した画像情報から前記車輌の車輌ナンバーを読取る画像処理部とを備え、前記車輌の車輌ナンバーをリアルタイムに前記監視センターに送信し、前記監視センターは車輌ナンバー照合部とを備え、前記分析・統計処理部は前記統計処理データベースに基づいて不審車輌の車輌ナンバーを抽出し、抽出した前記車輌ナンバーを不審車輌の車輌ナンバーが登録された不審車輌データベースに登録し、前記車輌ナンバー照合部は前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーと前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーとを照合し、前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーが前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーであった場合に警告処理を行うことを特徴とする請求項1記載の周辺車輌管理システム。
【請求項3】
前記分析・統計処理部は前記統計処理データベースに登録された前記車輌ナンバーの観測回数に基づいて、前記不審車輌の車輌ナンバーを抽出することを特徴とする請求項2記載の周辺車輌管理システム。
【請求項4】
輸送車輌に備えられた撮影手段により撮影された画像情報を受信する受信手段と、
前記画像情報から前記輸送車輌の周囲を走行する車輌の車輌ナンバーを読取る車輌ナンバー読取り部と、
前記車輌ナンバーの観測回数を集計し前記車輌ナンバーと前記車輌ナンバーの観測回数とからなる統計処理データベースを作成する分析・統計処理部とを備えたことを特徴とする監視センター。
【請求項5】
車輌ナンバー照合部とを備え、前記分析・統計処理部は、前記統計処理データベースに基づいて不審車輌の車輌ナンバーを抽出し、前記抽出した車輌ナンバーを不審車輌の車輌ナンバーが登録された不審車輌データベースに登録し、前記車輌ナンバー照合部は、前記輸送車輌からリアルタイムに送信される車輌ナンバーと前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーとを照合し、前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーが前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーであった場合に警告処理を行うことを特徴とする請求項4記載の監視センター。
【請求項6】
前記輸送車輌は測位手段とを備え、前記輸送車輌は前記測位手段で測位した測位情報と前記測位手段で測位した時の前記画像情報とを関係付けた位置・画像情報を作成して前記監視センターに送信し、前記監視センターの前記分析・統計処理部は、前記位置・画像情報から前記統計処理データベースに登録された車輌ナンバーの車輌が撮影された時の測位情報と画像情報とを抽出して前記監視センター内の表示装置に表示することを特徴とする請求項1記載の周辺車輌管理システム。
【請求項7】
周囲を走行する車輌を撮影する撮影手段と、前記撮影手段で撮影した画像情報から前記車輌の車輌ナンバーを読取る車輌ナンバー読取り部と、前記車輌ナンバー読取り部で読取った前記車輌ナンバーを監視センターに送信する送信手段とを備えた輸送車輌と、
前記車輌ナンバーを受信する受信手段と、前記車輌ナンバーの観測回数を集計し前記車輌ナンバーと前記車輌ナンバーの観測回数とからなる統計処理データベースを作成する分析・統計処理部を備えた監視センターと、
からなることを特徴とする周辺車輌管理システム。
【請求項8】
前記監視センターは車輌ナンバー照合部とを備え、前記分析・統計処理部は前記統計処理データベースに基づいて不審車輌の車輌ナンバーを抽出し、抽出した前記車輌ナンバーを不審車輌の車輌ナンバーが登録された不審車輌データベースに登録し、前記車輌ナンバー照合部は前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーと前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーとを照合し、前記輸送車輌からの前記車輌ナンバーが前記不審車輌データベースに登録された車輌ナンバーであった場合に警告処理を行うことを特徴とする請求項7記載の周辺車輌管理システム。
【請求項9】
前記分析・統計処理部は前記統計処理データベースに基づいて不審車輌の車輌ナンバーを抽出し、抽出した前記不審車輌の車輌ナンバーを前記輸送車輌に送信し、前記輸送車輌は車輌ナンバー照合部とを備え、前記車輌ナンバー読取り部で読取った車輌ナンバーが前記不審車輌の車輌ナンバーであった場合に警告処理を行うことを特徴とする請求項7記載の周辺車輌管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−202179(P2006−202179A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−15149(P2005−15149)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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