説明

呼吸器疾患の治療のための新規医薬組成物

【課題】呼吸器疾患の治療のための新規医薬組成物。
【解決手段】本発明は1以上、好ましくは1つの一般式の化合物



式中、A、B、X、R、R及びR基は請求項及び請求項に定義された通りである)に加えて、少なくとも1つの抗コリン薬及び少なくとも1つのステロイドを含む新規医薬組成物、それらの調製方法及びそれらの医薬組成物としての使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上、好ましくは1つの一般式の化合物


(式中、
Aはフェニレン又は-C1-C5-アルキレンであり;
Bは単結合、フェニレン、-C1-C5-アルキレンから選択される基であり、又は
任意にOH又は-O- C1-C4-アルキルで置換された-C1-C3-アルキレン-O-C1-C3-アルキレンであり;
Xは-NH-又は-O-であり;
R1は-CH2-OH又は-NH-CHOであり;
R2は水素であり、又は
R1及びR2は共に-NH-CO-CH=CH-であり、
R3は任意に-C1-C4-アルキル、ハロゲン、-O-C1-C4-アルキル、-O-C1-C4-アルキレン-NH2、-SO2NH2、-NH-CO-NH2、-SO2-C1-C5-アルキル及び-SO2-C3-C6-シクロアルキルから選択される1又は2個の基で置換されるフェニルである。)
に加えて少なくとも1つの抗コリン薬及び少なくとも1つのステロイド及び任意に医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項2】
1以上、好ましくは1つの一般式の化合物(式中
Aはフェニレン-CH2-CH2-CH2-CH2-又は-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-であり;
Bはフェニレン、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-及び-CH2-CH2-O-CH2-から選択される基であり、任意にOH又は-O-CH3で置換され;
Xは-NH-又は-O-であり;
R1は-CH2-OH又は-NH-CHOであり;
R2は水素であり、又は
R1及びR2は共に-NH-CO-CH=CH-であり、
R3は任意に-CH3、Cl、-O-CH2-C(CH3)2-NH2、-SO2NH2、-NH-CO-NH2及び-SO2-シクロペンチルから選択される1又は2個の基で置換されるフェニルであり;
に加えて、少なくとも1つの抗コリン薬及び少なくとも1つのステロイド及び任意に医薬的に許容可能な担体を含む請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
1以上の一般式の化合物をそれぞれの光学異性体、それぞれの 鏡像異性体又はラセミ体の混合物の形態で含む、請求項1又は2いずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項4】
1以上の一般式の化合物を、医薬的に許容可能な酸の酸付加塩の形態で、同様に任意で溶媒和及び/又は水和物の形態で含む、請求項1〜3いずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項5】
抗コリン薬 が、チオトロピウム塩(2.1)、オキシトロピウム塩(2.2)、フルトロピウム塩 (2.3)、イプラトロピウム塩 (2.4)、グリコピロニウム塩 (2.5)及びトロスピウム塩 (2.6)から選択される、請求項1〜4いずれか1項記載の医薬組成物
【請求項6】
塩が、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸及びp-トルエンスルホン酸から選択される、請求項5記載の医薬組成物。
【請求項7】
抗コリン薬 2が式2.7の塩から選択される、請求項1〜4いずれか1項記載の医薬組成物

2.7
(式中、
X-は1価の負電荷を有するアニオン、好ましくはフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸及びp-トルエンスルホン酸から選択されるアニオンであり、任意にラセミ体、鏡像異性体又はそれらの水和物の形態である。)。
【請求項8】
抗コリン薬 が式2.8の塩から選択される請求項1〜4いずれか1項記載の医薬組成物

2.8
(式中、
Rはメチル又はエチルのいずれかであり、及び式中
X-は1価の負電荷を有するアニオン、好ましくはフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸及びp-トルエンスルホン酸から選択されるアニオンであり、
任意にラセミ体、鏡像異性体又はそれらの水和物の形態である)。
【請求項9】
抗コリン薬 が式2.9の化合物

2.9

(式中
Aは

から選択される二重結合基であり、
X-1価の負電荷を有するアニオン、好ましくはフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸及びp-トルエンスルホン酸から選択されるアニオンであり、
R1及びR2は同じでも異なっていても良く、メチル又はエチル、好ましくはメチルであり;
R3、R4、R5及びR6は同じでも異なっていても良く、水素、メチル、メチルオキシ、塩素又はフッ素であり;
R7は水素、メチル又はフッ素である。)から選択される請求項1〜4いずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項10】
抗コリン薬が式2.10の化合物から選択される請求項1〜4いずれか1項記載の医薬組成物

2.10
(式中
Aは

群から選択される二重結合基であり
X-は1価の負電荷を有するアニオン、好ましくはフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸及びp-トルエンスルホン酸から選択されるアニオンであり、
R1及びR2は同じでも異なっていても良く、メチル又はエチル好ましくはメチルであり;
R7、R8、R9、R10、R11及びR12は同じでも異なっていても良く、水素、フッ素、塩素又は臭素であり、好ましくはフッ素であり、R7、R8、R9、R10、R11及びR12基のうち少なくともの1つは水素でなくても良い。)
【請求項11】
抗コリン薬2が、式2.11の化合物から選択される、請求項1〜4いずれか1項記載の医薬組成物

2.11
(式中、
Aは

から選択される二重結合基であり、
X-は、1価の負電荷を有するアニオン、好ましくはフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸及びp-トルエンスルホン酸から選択されるアニオンであり、
R15は-ヒドロキシ又はメチル、好ましくはメチルであり;
R1'及びR2'は同じでも異なっていても良く、メチル又はエチルであり、好ましくはメチルであり;
R13、R14、R13'及びR14'は同じでも異なっていても良く、水素又はフッ素である。)。
【請求項12】
抗コリン薬が式2.12の化合物

2.12

(X-は1価の負電荷を有するアニオン、好ましくはフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸及びp-トルエンスルホン酸から選択されるアニオンであり、
D及びBは同じでも異なっていても良く、好ましくは同じであり、SまたはCH=CHであり、;
R16は水素、-ヒドロキシ又はメチルであり;
R1"及びR2"は同じでも異なっていても良く、メチル又はエチルであり;
R17、R18、R17'及びR18'は同じでも異なっていても良く、水素、CF3又はフッ素であり、好ましくは水素であり;
Rx及びRx'は同じでも異なっていても良く、水素、CF3又はフッ素であり、好ましくは水素であり又は
Rx及びRx' は共に単結合又はOである)から選択される請求項1〜4いずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項13】
抗コリン薬が式2.13の化合物

2.13

(X-は1価の負電荷を有するアニオン、好ましくはフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、硝酸、マレイン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸及びp-トルエンスルホン酸から選択されるアニオンであり、
A'は

から選択される二重結合基であり;
R19は-ヒドロキシ又はメチル、好ましくはメチルであり;
R1'"及びR2'"は同じでも異なっていても良く、メチル又はエチル、好ましくはメチルであり;
R20、R21、R20'及びR21'は同じでも異なっていても良く、水素又はフッ素である。)
から選択される請求項1〜4いずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項14】
ステロイド3が、プレドニゾロン(3.1)、プレドニゾン(3.2)、ブチキソコートプロピオネート(3.3)、RPR-106541(3.4)、フルニソリド(3.5)、ベクロメタゾン(3.6)、トリアムシノロン(3.7)、ブデソニド(3.8)、フルチカゾン(3.9)、モメタゾン(3.10)、シクレソニド(3.11)、ロフレポニド(3.12)、ST-126(3.13)、デキサメサゾン(3.14)、(S)-フルオロメチル6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11(登録商標)-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオネート(3.15)、(S)-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオネート(3.16)、エチプレドノール-ジクロロ酢酸塩(BNP-166、3.17)及び6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-(2,2,3,3-テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボン酸シアノメチルエステル(3.18)から選択され、任意にそれらのラセミ体、鏡像異性体又はジアステレオマーの形態であり、任意にそれらの塩及び誘導体、それらの溶媒和及び/又は水和物の形態である、請求項1〜13いずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項15】
治療有効量の及びに加えて、医薬的に許容可能な担体も含むことを特徴とする、請求項1〜14いずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項16】
吸入に適した剤形の形態であることを特徴とする、請求項1〜15いずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項17】
吸入用粉末、噴霧剤-駆動式定量噴霧式エアロゾル及び噴霧剤を含まない吸入用溶液又は懸濁液からなる群から選択される調製物であることを特徴とする、請求項16記載の医薬組成物。
【請求項18】
調製物が及び を単糖類、二糖類、オリゴ及び多糖類、多価アルコール、塩、又はこれらの賦形剤の互いの混合物からなる群から選択される適切な生理学的許容可能な賦形剤と共に含む吸入用粉末である、請求項17記載の医薬組成物。
【請求項19】
調製物が、 及び を溶解又は分散形態で含む噴霧剤-駆動式 吸入用エアロゾルであることを特徴とする、請求項17記載の医薬組成物。
【請求項20】
吸入用エアロゾルが、噴霧剤ガスとしてn-プロパン、n-ブタン又はイソブタンのような炭化水素又はメタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパン又はシクロブタンの塩素化及び/又はフッ素化誘導体のようなハロ炭化水素を含むことを特徴とする、請求項19記載の医薬組成物。
【請求項21】
噴霧剤ガスがTG11、TG12、TG134a、TG227 又はそれらの混合物、好ましくはTG134a、TG227又はそれらの混合物であることを特徴とする、請求項20記載の医薬組成物
【請求項22】
吸入用溶液又は懸濁液が溶媒として水、エタノール又は水及びエタノールの混合物を含むことを特徴とする、請求項17記載の医薬組成物。
【請求項23】
炎症性及び閉塞性呼吸器愁訴の治療の為の、産科学における早産の阻害の為の(子宮収縮抑制)、房室ブロックにおける心臓の洞性調律の回復の為の、除脈性心調律異常を矯正する為の(抗不整脈薬)、循環ショック(血管拡張及び心容積の増加)の治療の為の、同様に皮膚刺激及び炎症の治療の為の医薬組成物の調製の為の、請求項1〜22いずれか1項記載の医薬組成物の使用。
【請求項24】
様々な原因による閉塞性肺疾患、様々な原因による肺気腫、拘束性肺疾患、間質性肺疾患、嚢胞性繊維症、様々な原因による気管支炎、 気管支拡張症、ARDS (成人呼吸促迫症候群)及び全ての形態の肺浮腫からなる群から選択される呼吸器愁訴の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項23記載の使用。
【請求項25】
気管支喘息、小児喘息、重症喘息、急性喘息発作、慢性気管支炎及びCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の中から選択される閉塞性肺疾患の治療の為の医薬組成物の調製の為の、特に好ましくは本発明における気管支喘息及びCOPDの治療の為の医薬組成物の調製の為の、請求項24記載の使用
【請求項26】
COPD又はα1-プロテナーゼ阻害剤欠損由来の肺気腫の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項24記載の使用。
【請求項27】
アレルギー性肺胞炎、石綿沈着症又は珪肺症のような作業関連有害物質により引き起こされる拘束性肺疾患及び例えばリンパ管腫、気管支肺胞癌及びリンパ腫の中から選択される肺癌により引き起こされる拘束の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項24記載の使用。
【請求項28】
例えばウィルス、微生物、菌類、原虫類、寄生虫又は他の病原体によるもののような感染による肺炎、例えば吸引及び左心不全、放射線照射誘導性間質性肺炎又は線維症のような 様々な要因による間質性肺炎、例えばエリトマトーデス、全身性強皮病又はサルコイドーシスのようなコラゲノーシス(collagenoses)、例えばベック病(Boeck's disease)のような肉芽腫症、特発性間質性肺炎又は特発性肺線維症(IPF)の中から選択される間質性肺疾患の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項24記載の使用。
【請求項29】
嚢胞性繊維症又は 嚢腫性膵臓繊維症の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項24記載の使用。
【請求項30】
微生物又はウィルス感染により引き起こされる気管支炎、アレルギー性気管支炎及び中毒性気管支炎のような気管支炎の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項24記載の使用。
【請求項31】
気管支拡張症の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項24記載の使用。
【請求項32】
ARDS (成人呼吸促迫症候群)の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項24記載の使用。
【請求項33】
肺浮腫の治療の為の医薬組成物の調製の為の請求項24記載の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2009−537585(P2009−537585A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511446(P2009−511446)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/054487
【国際公開番号】WO2007/134964
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】