説明

回転電機の冷却ファン、および回転電機

【課題】作業工数や部品点数の削減ならびに自動化を図りつつ、回転軸への取り付けおよび取り外しが容易な回転電機の冷却ファン、および回転電機を提供する。
【解決手段】回転軸挿入孔14を形成する内周壁部15を有するボス部11と、ボス部11の外周面に接続された複数のフィン12と、ボス部11の内周壁部15から径方向の内側に突出する係合凸部17を有し当該ボス部11の軸方向への移動を規制する軸移動規制部と、ボス部11の内周壁部15に軸方向に延びて設けられ当該ボス部11の周方向への回転を規制するキー19を有する回転規制部とを備え、ボス部11は、軸方向の少なくとも一方の端面に周方向に延びて開口し当該ボス部11の内部を軸方向に向かって延びる肉抜き孔16が形成され、係合凸部17は、肉抜き孔16の内周側に位置して設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、回転電機の冷却ファン、および回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
回転電機の回転軸に取り付けて回転電機を筐体の外部から冷却する冷却ファンがある。この冷却ファンは、例えば、ボス部を貫通するねじ部材やいわゆるCリングなどの固定部材によって、あるいは、加熱による熱膨張により回転軸挿入孔の径を一時的に大きくし、回転軸を挿入した後冷却して締めつけることなどによって、回転軸に固定される(例えば、特許文献1参照)。このような冷却ファンは、作業工数や部品点数の削減あるいは自動化を図る観点などから、回転軸への取り付けが容易であることが望ましい。また、冷却ファンは、例えば回転電機を破棄する場合や軸受部材を交換するメンテナンス時などには、回転軸から取り外す必要がある。そのため、冷却ファンは、回転軸からの取り外しが容易であることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−14085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、作業工数や部品点数の削減ならびに自動化を図りつつ、回転軸への取り付けおよび取り外しが容易な回転電機の冷却ファン、および回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の回転電機の冷却ファンによれば、回転軸挿入孔を形成する内周壁部を有するボス部と、ボス部の外周面に接続された複数のフィンと、ボス部の内周壁部から径方向の内側に突出する係合凸部を有し当該ボス部の軸方向への移動を規制する軸移動規制部と、ボス部の内周壁部に軸方向に延びて設けられ当該ボス部の周方向への回転を規制するキーを有する回転規制部とを備え、ボス部は、軸方向の少なくとも一方の端面に周方向に延びて開口し当該ボス部の内部を軸方向に向かって延びる肉抜き孔が形成され、係合凸部は、肉抜き孔の内周側に位置して設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1実施形態の冷却ファンを模式的に示す図
【図2】第1実施形態の冷却ファンの図1のII−II線における断面図
【図3】第1実施形態の回転電機を模式的に示す図で、(A)は外観図、(B)はファンケースの一部を破断した図
【図4】第1実施形態の回転軸の端部を模式的に示す図で、(A)は軸方向から視た平面図、(B)は(A)の矢印IVBから視た側面図
【図5】第1実施形態の冷却ファンの取り付け手順を模式的に示す図
【図6】第1実施形態の冷却ファンを回転軸に取り付けた状態を軸方向から示す図
【図7】第1実施形態の冷却ファンの取り外し手順を模式的に示す図
【図8】第2実施形態の冷却ファンを模式的に示す図1相当図
【図9】第2実施形態の回転軸の端部を模式的に示す図4相当図
【図10】第3実施形態の冷却ファンを模式的に示す図2相当図
【図11】第3実施形態の回転軸の端部を模式的に示す図4相当図
【図12】第3実施形態の冷却ファンを取り付けた状態を模式的に示す図5(C)相当図
【図13】第4実施形態の冷却ファンを模式的に示す図で、(A)は図1相当図、(B)は(A)のXIIIB−XIIIB線における断面を示す図2相当図
【図14】第4実施形態の回転軸の端部を模式的に示す図4相当図
【図15】第4実施形態の冷却ファンの取り付け手順を模式的に示す図5相当図
【図16】第4実施形態の冷却ファンを模式的に示す図2相当図
【図17】その他の実施形態の冷却ファンを模式的に示す図1相当図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、回転電機の冷却ファンおよび回転電機の複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0008】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態による回転電機の冷却ファンおよび回転電機について、図1から図7を参照しながら説明する。
【0009】
図1に示すように、本実施形態による冷却ファン10は、ボス部11と、複数のフィン12と、各フィン12間を接続する傾斜面部13とを備えている。ボス部11は、概ね円筒状に形成されており、その内周側に回転軸挿入孔14を形成する内周壁部15を有している。ボス部11は、本実施形態では、弾性を有する樹脂材料により形成されている。内周壁部15は、図2に示すように、ボス部11を軸方向(図示左右方向)に貫通している。このため、内周壁部15により形成される回転軸挿入孔14は、ボス部11の軸方向の両端に開口した形状に形成されている。回転軸挿入孔14は、その内径が後述する回転軸23(図3、図4など参照)の直径とほぼ等しい大きさに形成されており、回転軸23(図3、図4など参照)が挿入される。具体的には、回転軸挿入孔14の内径は、回転軸23の直径とほぼ等しく、且つ、回転軸23を挿入可能なクリアランスが設けられた若干大きめに形成されている。このように、ボス部11は、回転軸23と同軸の円筒状に形成されており、その内周側に回転軸挿入孔14を形成する内周壁部15を有している。
【0010】
また、ボス部11は、図1に示すように、肉抜き孔16、係合凸部17、治具挿入孔18およびキー19を有している。肉抜き孔16は、図2に示すように、ボス部11の一方(図示左方)の端面11a側に周方向に延びて開口し、ボス部11の内側を軸方向に向かって延びて形成されている。また、肉抜き孔16は、開口と反対側(図示右方)の端部が先細りに形成されている。この肉抜き孔16は、ボス部11の軽量化などに寄与するとともに、本実施形態では後述する弾性変形機構としても機能する。
【0011】
係合凸部17(軸移動規制部に相当する)は、内周壁部15から径方向の内側に突出した形状に形成されている。つまり、係合凸部17は、回転軸23とほぼ同一の内径を有する回転軸挿入孔14において、回転軸挿入孔14の内径を小さくする方向に突出している。また、係合凸部17は、図1および図2に示すように、内周壁部15において、肉抜き孔16の開口の内周側に位置して、且つ、ボス部11の端面11a側すなわち肉抜き孔16が開口している側の端部に設けられている。本実施形態の場合、係合凸部17は、内周壁部15から球面形状に突出した形状に形成されている。この係合凸部17は、詳細は後述するが、回転軸23に取り付け可能な大きさ、且つ、後述する回転電機21の運転時における熱膨張によっても回転軸23との係合が解除されない大きさに形成されている。また、後述する図6に示すように、係合凸部17の周方向への長さL1は、対応して設けられている肉抜き孔16の周方向への長さL2よりも小さく形成されている。
【0012】
治具挿入孔18は、ボス部11の端面11a側、すなわち、肉抜き孔16が開口している側に開口して形成されている。また、治具挿入孔18は、肉抜き孔16と内周壁部15との間に位置して設けられている。つまり、治具挿入孔18は、係合凸部17の外周側において、肉抜き孔16との間に位置して設けられている。この治具挿入孔18には、後述するように例えばマイナスドライバなどの治具28(図7参照)が挿入される。治具挿入孔18は、その深さ(軸方向への長さ)が概ね係合凸部17の軸方向の長さ程度に形成されている。なお、詳細は後述するが、治具挿入孔18は、治具28を挿入した状態で係合凸部17を径方向の外側に移動できる大きさであればよい。
【0013】
キー19(回転規制部に相当する)は、内周壁部15からボス部11の径方向の内側に突出して形成されている。キー19は、図1に示すように軸方向の断面形状で概ね長方形に形成されている。つまり、内周壁部15から立ち上がって形成されたキー19は、その周方向の両側の壁部19aが平面形状に形成されている。また、本実施形態では、キー19は、後述するフィン12の接続位置12a(ボス部11とフィン12とが接続されている位置)の内周側に設けられている。このキー19は、後述する回転軸23のキー溝27に係合する。
【0014】
フィン12は、ボス部11の外周面に接続され、当該ボス部11から径方向の外側に延びて設けられている。本実施形態では、フィン12は、ボス部11の周方向に等間隔で5枚設けられている。このフィン12は、図2に示すように、軸方向に広がる平面形状(回転軸23の軸心を含む平面上)に形成されている。つまり、フィン12は、ボス部11に接続されている接続位置12aにおいて、ボス部11に垂直、すなわち、ボス部11の法線方向に延びている。なお、ここでいう「垂直」とは概ね垂直と見なせる状態を意味しており、若干傾斜した状態などをも含んでいる。
【0015】
傾斜面部13は、図1に示すように、ボス部11から径方向の外側に向かって広がるとともに、各フィン12間を接続する扇形状に形成されている。また、傾斜面部13は、図2に示すように、軸方向において接続位置12aからボス部11と反対側(図示右方)に向かうにつれて径方向の外側に広がる円錐形状に形成されている。このため、冷却ファン10が回転するとき、軸方向の図示左方からその中心部(ボス部11の近傍)において吸入された空気は、傾斜面部13に沿って径方向の外側に向かって斜めに流れる。つまり、本実施形態では、冷却ファン10としていわゆる斜流ファンを採用している。この傾斜面部13には、複数(例えば2つ)のファン取り外し時に使用する抜き穴20が設けられている。
【0016】
このような構成の冷却ファン10は、図3に示すように、回転電機21に取り付けられる。なお、図3(A)は、回転電機21の外観を示しており、図3(B)は、冷却ファン10の取り付け位置を示している。回転電機21は、図3(A)に示すように、軸方向の両端が閉鎖された有底円筒状に形成された筐体22と、筐体22内に設けられている円筒状の図示しない固定子と、固定子の内周側に配置され固定子と同軸に設けられた回転軸23を有する図示しない回転子と、筐体22の軸方向の一方(図示左方)の端部22aに取り付けられたファンケース24とを備えている。
【0017】
円筒状に形成された筐体22は、その表面に、径方向の外側に突出し、軸方向に平板状に延びる複数の放熱フィン25が設けられている。この放熱フィン25は、筐体22の表面積を増加させて放熱を促すとともに、後述するように隣接する放熱フィン25間に空気が流れる通風路を形成している。この回転電機21は、図示しない駆動回路から例えばインバータ制御による駆動信号が供給され、図示しない駆動対象物を回転駆動する。
【0018】
ファンケース24は、図示左方の端部に底部24aを有し、図示右方の端部が開口した有底円筒状に形成されている。ファンケース24の底部24aは、例えばメッシュ状に形成された開口窓があり、空気が流れ込む流入口として機能する。ファンケース24は、図3(B)に示すように、その内部に冷却ファン10を収容している。このファンケース24は、その内径が放熱フィン25を含んだ筐体22の外径とほぼ同一の大きさに形成されている。このため、冷却ファン10によって底部24aから流入した空気は、上記したように冷却ファン10の傾斜面部13に沿ってまず径方向の外側に向かって流れた後、ファンケース24の内壁にぶつかることにより、軸方向(図示右方)への流れが形成される。そして、軸方向の流れが形成された空気は、ファンケース24の内壁と筐体22との隙間、すなわち、筐体22の外周面に設けられている放熱フィン25により形成される通風路に沿って流れる。このように、冷却ファン10は、ファンケース24と組み合わされることにより、回転電機21の表面を軸方向に向かう空気の流れを形成するいわゆる軸流ファンとして機能する。
【0019】
回転電機21に設けられている回転軸23は、金属材料により形成されている。回転軸23は、筐体22内で図示しない軸受部材(本実施形態ではベアリング)により回転可能に支持されている。この回転軸23は、その両端部が筐体22の外部に突出しいる。回転軸23の一方(図示右方)の端部23aには、図示しない駆動対象物や回転軸23の回転力を伝達する駆動伝達装置などが接続される。また、回転軸23の他方(図示左方)の端部23bには、冷却ファン10が取り付けられる。
【0020】
この回転軸23の端部23bは、図4(A)、(B)に示すように、その直径が回転軸23の端部23a側の23cで示す部分の直径よりも小さく形成されている。この端部23bの直径は、冷却ファン10の回転軸挿入孔14に挿入可能な所定のクリアランスを有する寸法精度で形成されている。具体的には、端部23bの直径は、回転軸挿入孔14の内径とほぼ等しいものの、若干小さめに形成されている。また端部23bには、係合凹部26およびキー溝27が形成されている。係合凹部26は、端部23bの外周側において、球面形状に窪んだ形状、すなわち、冷却ファン10の係合凸部17と係合可能な形状に形成されている。この係合凹部26は、冷却ファン10の係合凸部17とともに軸移動規制部を構成している。
【0021】
また、キー溝27は、端部23bの外周側において、軸方向の断面形状で長方形状に窪んだ形状、すなわち、冷却ファン10のキー19が挿入可能な形状に形成されている。このキー溝27の周方向の両側の壁部27aは、径方向の内側に立ち上がった平面形状に形成されている。このキー溝27は、冷却ファン10のキー19とともに回転規制部を構成している。
【0022】
次に、このような構成の冷却ファン10および回転電機21の作用について説明する。
冷却ファン10は、図5(A)に示すように、端部23b側から回転軸23に取り付けられる。なお、この図5(A)では、回転軸23が回転電機21に設けられた状態、すなわち、回転電機21の筐体部品組立工程が終了した時点の状態を示している。換言すると、冷却ファン10は、回転電機21の筐体部品組立後に、回転電機21に取り付けられる。この状態で、冷却ファン10は、図5(B)に示すように、挿入途中において係合凸部17が回転軸23の外周側に乗り上げると、肉抜き孔16が変形する。なお、実際にはボス部11が弾性的に変形することによって肉抜き孔16が変形するものであるが、説明の簡略化のため、肉抜き孔16が変形するとして説明する。
【0023】
冷却ファン10が回転軸23に挿入されていくと、ボス部11の一部、具体的には、係合凸部17が形成されている部位は、径方向の外側(図示上方)に押し上げられる。このとき、内周壁部15から突出している係合凸部17の高さ(内周壁部15からの突出量)は、肉抜き孔16の変形量により吸収される。換言すると、係合凸部17は、その高さが、肉抜き孔16の変形量よりも小さく形成されている。つまり、冷却ファン10は、回転軸挿入孔14の内径が最小となる部位(係合凸部17を設けている部位)ではその内径が回転軸23の直径よりも小さくなっているものの、肉抜き孔16が変形することによって回転軸挿入孔14に回転軸23が挿入可能になっている。なお、樹脂材料で形成されているボス部11全体あるいは係合凸部17自体が弾性変形する可能性を考慮して、係合凸部17の高さを、肉抜き孔16の変形量と、想定されるボス部11の変形量および係合凸部17の変形量を合算した総変形量よりも小さくするとよい。
【0024】
この状態で、図5(C)に示すように冷却ファン10を回転軸23の23c部分まで挿入すると、係合凸部17は、ボス部11の弾性変形が解かれて径方向の内側に移動し、回転軸23の係合凹部26と係合する。これにて、冷却ファン10の取り付けは完了する。この図5(C)に示す状態では、冷却ファン10は、係合凸部17と係合凹部26との係合により、回転軸23の軸方向への相対的な移動、より具体的には、ボス部11と回転軸23との間の軸方向への相対的な移動が規制されている。
【0025】
また、冷却ファン10を回転軸23に取り付けた状態では、図6に示すように、冷却ファン10のキー19は、回転軸23のキー溝27に挿入される。なお、図6では、フィン12や傾斜面部13などの図示を省略している。この状態では、冷却ファン10のキー19の両側の壁部19aと、回転軸23のキー溝27の両側の壁部27aとが互いに当接する。そして、壁部19aおよび壁部27aは、当接する部位がともに平面形状に形成されている。このため、周方向への回転は、互いの壁部19a、27aにより規制される。つまり、冷却ファン10のボス部11は、キー19がキー溝27に挿入されることにより、回転軸23との間で周方向へ相対的に回転することが規制されている。
【0026】
このように、本実施形態による冷却ファン10は、係合凸部17を有する軸移動規制部により回転軸23との間で軸方向への相対的な移動を規制することができるとともに、キー19を有する回転規制部により回転軸23との間で周方向への相対的な回転を規制することができる。
【0027】
そして、ボス部11には、軸方向の少なくとも一方の端面(本実施形態では端面11a)に開口する肉抜き孔16が形成されており、係合凸部17は、内周壁部15において肉抜き孔16が開口している側の端部、且つ、肉抜き孔16の内周側に位置して設けられている。また、係合凸部17は、回転軸23に取り付け可能な高さに形成されている。このため、冷却ファン10を回転軸23に取り付ける場合、係合凸部17が回転軸23の外周面に乗り上げると、ボス部11は、肉抜き孔16が設けられている部位が弾性的に変形する。つまり、肉抜き孔16は、冷却ファン10を取り付ける際に、ボス部11における弾性変形の変形量を増加させる弾性変形機構として機能している。したがって、係合凸部17がボス部11の内周壁部15よりも径方向内側に突出している構成であっても、冷却ファン10を回転軸23に取り付けることができる。
【0028】
また、係合凸部17は、内周壁部15側の周方向への長さが、対応する肉抜き孔16の周方向の長さよりも短く形成されている。換言すると、係合凸部17の周方向への全長は、肉抜き孔16が変形可能な領域内に収まっている。したがって、回転軸23の挿入時に係合凸部17全体が径方向に移動し、冷却ファン10の取り付けを容易に行うことができる。そして、冷却ファン10の取り付けには、従来の構成とは異なり、固定部材や冷却ファン10を熱膨張させるための熱エネルギーなどを必要としない。このため、冷却ファン10を取り付ける際の作業工数や部品点数の削減、および消費エネルギーの削減を図ることができる。また、取り付け作業は実質的に回転軸23を冷却ファン10の回転軸挿入孔14に挿入するだけであるので、自動化を図ることもできる。
【0029】
また、肉抜き孔16は、ボス部11の端面11a側が開口し、端面11bに向かって先細りとなるとともに、端面11b側は開口していない。そして、本実施形態では、係合凸部17は、内周壁部15において肉抜き孔16が開口している側に設けられている。このため、冷却ファン10を取り付ける場合、ボス部11の端面11a側(係合凸部17側)では肉抜き孔16が開口していることによって変形の変形量が大きくなる一方、端面11b側に向かうにしたがって変形量が低減されていく。したがって、端面11a側では冷却ファン10の取り付けを容易にすることができるとともに、端面11b側では回転軸23との間のすきまが必要以上に大きくなることがない。
【0030】
ところで、回転電機21に取り付けられた冷却ファン10は、回転電機21の運転時に回転軸23から熱が伝わることが想定される。その場合、冷却ファン10は、回転電機21の運転時に熱膨張するおそれがある。そのため、係合凸部17は、その高さが、熱膨張により係合凹部26との係合が解除されない大きさ、すなわち、ボス部11における膨張量よりも小さく形成されている。これにより、回転電機21の運転時に熱膨張した場合であっても、冷却ファン10の係合凸部17と回転軸23の係合凹部26との係合が解除されることが無くなる。したがって、回転電機21の運転時に冷却ファン10が外れるおそれを低減することができる。なお、ボス部11における膨張量は、冷却ファン10の形状や材質などに応じて適宜設定すればよい。この場合、冷却ファン10の形状とは、ボス部11の直径や内径(回転軸挿入孔14の直径)、ボス部11の軸方向の端面の幅(直径と内径との差)、肉抜き孔16の開口の径方向および周方向の大きさなどが考えられる。
【0031】
さて、図3(B)に示すような状態で回転電機21に取り付けられた冷却ファン10は、例えば軸受部材の交換などを行うメンテナンス時、あるいは回転電機21を破棄する時などには、回転軸23から取り外す必要がある。その一方、樹脂材料で形成されている冷却ファン10自体は、破損などが生じない限りは交換や破棄する必要性が低く、再利用可能であることが多い。そのため、冷却ファン10は、回転軸23からの取り外しが容易であることが望ましい。
【0032】
そこで、本実施形態の冷却ファン10は、回転軸23からの取り外しが可能且つ容易に構成されている。冷却ファン10は、図7(A)に示すように、回転軸23に取り付けられた状態で治具挿入孔18に治具28(例えば、マイナスドライバの先端など)を挿入し、矢印Aにて示すように外周側に力を加える。その結果、上記したように肉抜き孔16が変形することから、係合凸部17と係合凹部26との係合が解除される。続いて、係合凸部17と係合凹部26との係合が解除された状態で、図7(B)に示すように、冷却ファン10を回転軸23から引き抜く。これにより、冷却ファン10は、回転軸23から取り外される。なお、治具28は、マイナスドライバではなく専用の工具を使用してもよい。その場合、治具挿入孔18は、治具28が挿入可能、且つ、治具28による引き上げが可能な大きさ(深さや開口の大きさ)に形成すればよい。
【0033】
このように、本実施形態の冷却ファン10、およびその冷却ファン10を取り付けた回転電機21によれば、治具挿入孔18を設けたことにより、その治具挿入孔18に治具28を挿入して外周方向への力を加えることで冷却ファン10の取り外しが可能になる。また、冷却ファン10を取り外すとき、従来のように固定部材の取り外しや冷却ファン10を熱膨張させる熱エネルギーなどを必要としない。したがって、冷却ファン10を容易に回転軸23から取り外すことができる。また、肉抜き孔16が変形することで取り外しが可能になっていることから、取り外した冷却ファン10の再利用も容易である。さらに、上記したように冷却ファン10の取り付けが容易であることから、メンテナンスが終了した回転電機21への再取り付け作業、あるいは、他の回転電機21への再利用を促進することができる。
【0034】
また、肉抜き孔16は、上記したようにボス部11の端面11bに向かって先細りの形状に形成されているため、治具28で係合凸部17を引き上げるとき、端面11b側の端部(先細り形状の先端部分)が支点となった状態で開口側において大きく変形する。つまり、冷却ファン10を取り外すときにボス部11の軸方向全体を変形させる必要がない。したがって、治具28により加える力を小さくすることができ、取り外し時に過大な力が加わってボス部11を破損してしまうおそれを低減することができる。
【0035】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態による冷却ファンおよび回転電機を図8および図9を参照しながら説明する。第2実施形態では、係合凸部の数および回転子の係合凹部の構成が第1実施形態と異なっている。なお、回転電機の主な構成は第1実施形態と共通であるので、図3をも参照して説明する。
図8に示すように、第2実施形態の冷却ファン10は、ボス部11の内周側に係合凸部17が複数(例えば2つ)設けられている。これらの係合凸部17は、第1実施形態と同様に、肉抜き孔16の内周側に設けられている。また、肉抜き孔16の内周側において係合凸部17の間には、治具挿入孔18が設けられている。
【0036】
一方、回転電機21の回転軸23は、図9に示すように、回転軸23の周方向の全域においてキー溝27を除いた部位に溝状の係合凹部30が設けられている。なお、溝状の係合凹部30は、図9に示すような窪みが平面の組み合わせで構成された形状だけではなく、窪みが曲面や球面、あるいは、平面や曲面、球面の組み合わせで構成された形状であってもよい。
このような構成によれば、冷却ファン10は、複数の係合凸部17がそれぞれ係合凹部30に係合する。換言すると、軸方向の移動を規制する部位が増加する。したがって、冷却ファン10が軸方向に移動することをより確実に規制することができる。
また、回転軸23の周方向の全域に設けられている係合凹部30は、旋盤などにより容易に形成することができる。したがって、回転軸23に係合凹部30を設ける作業工数や作業時間が低減され、製造コストの低減を図ることができる。
【0037】
(第3実施形態)
以下、第3実施形態による冷却ファンおよび回転電機を図10から図12を参照しながら説明する。第3実施形態では、係合凸部および係合凹部の形状が第1実施形態と異なっている。なお、回転電機の主な構成は第1実施形態と共通であるので、図3をも参照して説明する。
図10は、第3実施形態の冷却ファン10の断面の拡大図である。冷却ファン10に設けられている係合凸部40は、ボス部11の軸方向において回転軸23(図11参照)が挿入される側と反対側の端部40a(図10の場合、図示左方の端部)が、軸方向に対して垂直な平面形状に形成されている。
【0038】
また、図11に示すように、回転軸23に設けられている係合凹部41は、肉抜き孔16が開口している側(図示左方)の端部41aが、軸方向に垂直な平面形状に形成されている。換言すると、係合凸部40および係合凹部41は、冷却ファン10が回転軸23から外れる方向(図示左方)に移動するときに当接する部位が、平面形状に形成されている。なお、ここでいう「垂直」とは概ね垂直と見なせる範囲で傾斜した状態も含んでいる。
【0039】
この係合凸部40は、図10に示すように、その高さH1(内周壁部15からの突出量)が、肉抜き孔16の変形量よりも小さく形成されているとともに、回転電機21の運転時の熱膨張により係合が解除されない高さに形成されている。このため、冷却ファン10が回転軸23に取り付けられた状態では、係合凸部40の端部40aと係合凹部41の端部41aとがほぼ垂直に当接するとともに、回転電機21の運転中においても互いの係合が解除されることがない。これにより、軸方向において図示左方への冷却ファン10の移動、すなわち冷却ファン10が回転軸23から外れる方向への移動をより確実に規制することができる。
【0040】
また、図12に示すように、凸部の内周壁部15側の一部が平面形状に形成された係合凸部42を設けてもよい。具体的には、係合凸部42の回転軸23が挿入される側と反対側の端部(図12の場合、図示左方の端部)に、平面形状の第一端部42aと、この第一端部42aの最内周端から係合凸部42の最突出位置まで傾斜する(あるいは曲面に形成された)第二端部42bとを設けてもよい。第一端部42aは、その高さH2(内周壁部15からの突出量)が回転電機21の運転時に想定される熱膨張の膨張量よりも大きく、且つ、肉抜き孔16の開口の高さ(肉抜き孔16そのものによる変形量の最大値)よりも小さく形成されている。そして、回転軸23には、この係合凸部42に対応した形状、すなわち、第一端部42aに対応する平面形状の部位と、第二端部42bに対応する傾斜した(あるいは曲面状の)部位とを有する形状に形成された係合凹部43が形成されている。
【0041】
これにより、運転時に熱膨張により係合凸部42と係合凹部43との係合が解除されるおそれを低減することができるとともに、治具28により径方向の外側に力を加えた場合には、第二端部42bが傾斜していることから、冷却ファン10を容易に取り外し方向(図示左方)に移動させることができる。
なお、第2実施形態と同様に、係合凸部40および係合凸部42を複数設けたり、係合凹部41および係合凹部43を回転軸23の周方向の全域に設けたり、それらを組み合わせたりしても勿論よい。
【0042】
(第4実施形態)
以下、第4実施形態による冷却ファンおよび回転電機を図13から図16を参照しながら説明する。第4実施形態では、係合凸部をキーに設けている点において第1実施形態と異なっている。なお、回転電機の主な構成は第1実施形態と共通であるので、図3をも参照して説明する。
図13(A)に示すように、第4実施形態の冷却ファン10は、ボス部11の内周壁部15から径方向の内側に突出して形成されたキー50を備えている。このキー50の外周側には、ボス部11の端面11b側に開口した肉抜き孔16が形成されている。この肉抜き孔16は、周方向の両端がそれぞれ内周壁部15に形成されている凹部15aに開口している。また、キー50は、図13(B)に示すように、ボス部11の端面11b側で内周壁部15に接続されている。つまり、キー50は、肉抜き孔16の変形により径方向の外側(図示下方)に向かって移動可能になっている。キー50と肉抜き孔16の開口との間には、治具挿入孔18が形成されている。
【0043】
キー50の内周側の端面(図示上方の面)には、係合凸部51が設けられている。係合凸部51は、図13(B)に示すように、軸方向の長さが肉抜き孔16の軸方向の長さよりも小さく形成されている。このため、係合凸部51は、その全体が、キー50の径方向の外側への移動にともなって径方向の外側へ移動可能になっている。また、係合凸部51は、図13(A)に示すように、周方向の長さが、キー50の周方向の長さとほぼ同一に形成されている。この係合凸部51を含めたキー50は、上記した第1実施形態などと同様に、治具挿入孔18に治具28を挿入することによっても径方向の外側への移動が可能になっている。この係合凸部51は、その高さ(キー50からの突出量)が、肉抜き孔16の変形量よりも小さく形成されているとともに、回転電機21の運転時の熱膨張により係合が解除されない高さに形成されている。
【0044】
一方、図14(A)、(B)に示すように、回転電機21の回転軸23は、キー溝52と、そのキー溝52の内周側からさらに径方向の内側に窪んだ係合凹部53とが形成されている。キー溝52はキー50が挿入され、係合凹部53は係合凸部51と係合する。
【0045】
この冷却ファン10は、図3と同様に回転電機21に取り付けられる。具体的には、冷却ファン10は、図15(A)に示すように係合凸部51が回転軸23に接触する位置まで挿入されると、肉抜き孔16が変形を開始する。これにより、キー50は、そのほぼ全体が径方向の外側(矢印Bの向き)に移動する。そして、図15(B)に示すように冷却ファン10をさらに挿入すると、係合凸部51と係合凹部53とが係合する。これにより、冷却ファン10と回転軸23との間の軸方向への移動が規制されるとともに、周方向への移動も規制される。
【0046】
このように、係合凸部51をキー50に設けた場合であっても、冷却ファン10を回転軸23に容易に取り付けることができる。また、治具挿入孔18に治具28を挿入し、係合凸部51を径方向の外側に移動させることにより、冷却ファン10を容易に取り外すことができる。
また、係合凸部51の周方向の長さをキー50の周方向の長さとほぼ同じに形成しているので、係合凸部51と係合凹部53とが当接する面積が大きい。これにより、ボス部11が軸方向へ移動することをより確実に規制することができる。この場合、第2実施形態と同様に、係合凸部51と係合凹部53とが当接する部位あるいはその一部を平面形状に形成してもよい。
【0047】
また、係合凸部51と係合凹部53を、図16に示すように、キー50の奥側(図示右方の端部側)に設けてもよい。この場合、肉抜き孔16を係合凸部51の外周側(ボス部11の端面11a側に開口)に設けるとともに、治具挿入孔18を開口側に向かって徐々にその内径が広がる形状、例えば、一方の面(図示下方の面)を傾斜させるように形成するとよい。これにより、図示斜め下方から治具28を挿入し、治具挿入孔18を支点として径方向の内側に向かってその治具28を回動させることにより、キー50の奥側に設けられている係合凸部51が肉抜き孔16の変形によって径方向の外側(図示下方)に移動させることが可能となる。これにより、係合凸部51と係合凹部53との係合が解除され、冷却ファン10を取り外すことができる。
【0048】
(その他の実施形態)
第1実施形態などではキー19を冷却ファン10に設けた例を示したが、図17に示すように、冷却ファン60のボス部11にキー挿入溝61(回転規制部に相当する)を設け、冷却ファン60および回転軸23とは別体に形成したキー62(回転規制部に相当する)を挿入してもよい。このような構成であっても、冷却ファン60のボス部11と回転軸23との間の周方向への相対的な回転を規制することができるとともに、冷却ファン60を容易に取り付けおよび取り外しすることができる。この場合、キー挿入溝61をフィン12の接続位置12aの内周側に設けているので、キー62を挿入あるいは圧入した場合にボス部11が外周側に変形することを抑制することができる。
【0049】
冷却ファン10、60としていわゆる斜流ファンを採用しファンケース24とともに軸流ファンを構成する例を示したが、ファン自体を軸流ファンで構成してもよい。すなわち、冷却ファン10、60は、ボス部11の概ね径方向に広がるフィンを有する構成であってもよい。
第2実施形態では回転軸23の周方向の全域においてキー溝27を除いた部位に溝状の係合凹部30を設けた例を示したが、第1実施形態と同様の球面状に窪んだ係合凹部26を係合凸部17に対応させて複数設けた構成としてもよい。
【0050】
以上説明したように、実施形態の回転電機の冷却ファンによれば、回転軸挿入孔を形成する内周壁部を有するボス部と、ボス部の外周面に接続された複数のフィンと、ボス部の内周壁部から径方向の内側に突出する係合凸部を有し当該ボス部の軸方向への移動を規制する軸移動規制部と、ボス部の内周壁部に軸方向に延びて設けられ当該ボス部の周方向への回転を規制するキーを有する回転規制部とを備え、ボス部は、軸方向の少なくとも一方の端面に開口し当該ボス部の内部を軸方向に向かって延び径方向に変形可能な肉抜き孔が形成され、係合凸部は、肉抜き孔の内周側に位置して設けられている。
【0051】
これにより、冷却ファンは、係合凸部によって回転軸との間で軸方向への相対的な移動が規制されるとともに、キーによって回転軸との間で周方向への相対的な回転が規制される。そして、係合凸部は、ボス部の内周壁部において、肉抜き孔の内周側に位置して設けられている。また、係合凸部は、回転軸に取り付け可能な高さに形成されている。このため、冷却ファンを回転軸に取り付ける場合、係合凸部が回転軸の外周面に乗り上げて径方向の外側に変形すると、その変形量は肉抜き孔が変形することにより吸収される。したがって、ボス部の内周壁部より突出した係合凸部を設けた場合であっても、冷却ファンを回転軸に容易に取り付けることができる。
【0052】
また、このような構成の冷却ファンを設けた回転電機についても同様の効果を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
図面中、10、60は冷却ファン、11はボス部、12はフィン、14は回転軸挿入孔、15は内周壁部、16は肉抜き孔、17、40、42、51は係合凸部(軸移動規制部)、18は治具挿入孔、19、50、62はキー(回転規制部)、21は回転電機、22は筐体、23は回転軸、26、30、41、43、53は係合凹部(軸移動規制部)、27、52はキー溝(回転規制部)、61はキー挿入溝(回転規制部)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に設けられた固定子と、前記固定子の内周側に設けられ前記固定子と同軸に設けられている回転軸を有する回転子と、を備えた回転電機を前記筐体の外部から冷却する回転電機の冷却ファンであって、
前記回転軸と同軸の円筒状に形成され、その内周側に前記回転軸が挿入される回転軸挿入孔を形成する内周壁部を有するボス部と、
前記ボス部の外周面に接続され、当該ボス部から径方向の外側に延びる複数のフィンと、
前記ボス部の前記内周壁部から径方向の内側に突出する係合凸部を有し、当該ボス部と前記回転軸挿入孔に挿入された前記回転軸との間の軸方向への相対的な移動を規制する軸移動規制部と、
前記ボス部の前記内周壁部に軸方向に延びて設けられ、当該ボス部と前記回転軸挿入孔に挿入された前記回転軸との間の周方向への相対的な回転を規制するキーを有する回転規制部と、を備え、
前記ボス部は、軸方向の少なくとも一方の端面に周方向に延びて開口し当該ボス部の内部を軸方向に向かって延びる肉抜き孔が形成され、
前記係合凸部は、前記肉抜き孔の内周側に位置して設けられていることを特徴とする回転電機の冷却ファン。
【請求項2】
前記ボス部は、前記肉抜き孔が開口している側の端面において当該肉抜き孔と前記係合凸部との間に、治具挿入孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の冷却ファン。
【請求項3】
前記係合凸部は、前記内周壁部側の周方向への長さが、対応する前記肉抜き孔の前記開口の周方向の長さよりも短く形成されていることを特徴とする請求項2記載の回転電機の冷却ファン。
【請求項4】
前記係合凸部は、前記内周壁部において、前記肉抜き孔の前記開口の側の端部に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の回転電機の冷却ファン。
【請求項5】
前記係合凸部は、軸方向において前記回転軸が挿入される側と反対側の端部の少なくとも一部が、軸方向に垂直な平面形状に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の回転電機の冷却ファン。
【請求項6】
前記ボス部は、前記肉抜き孔が周方向に複数形成されており、
前記凸部は、前記内周壁部に複数設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の回転電機の冷却ファン。
【請求項7】
前記キーは、前記ボス部と一体に形成されており、前記ボス部の前記内周壁部から径方向の内側に突出し軸方向に延びて形成された凸部であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の回転電機の冷却ファン。
【請求項8】
前記係合凸部は、前記キーの内周側の端面に設けられていることを特徴とする請求項7記載の回転電機の冷却ファン。
【請求項9】
前記ボス部は、前記内周壁部から径方向の外側に窪んで形成されたキー挿入溝が形成され、
前記キーは、前記ボス部と別体に形成されており、前記キー挿入溝に挿入されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の回転電機の冷却ファン。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項記載の回転電機の冷却ファンが取り付けられる回転電機であって、
筐体内に設けられた固定子と、前記固定子の内周側に設けられ前記固定子と同軸に設けられている回転軸を有する回転子と、を備え、
前記回転軸は、前記冷却ファンが取り付けられる側の端部に、軸方向に延びて形成され前記キーに係合する係合溝部と、前記係合凸部に係合する係合凹部とを有することを特徴とする回転電機。
【請求項11】
前記係合凹部は、前記回転軸の周方向の全周に形成されていることを特徴とする請求項10記載の回転電機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−17276(P2013−17276A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147310(P2011−147310)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(500414800)東芝産業機器製造株式会社 (137)
【Fターム(参考)】