説明

固体金属ブロック半導体発光デバイス実装基板ならびにキャビティおよびヒートシンクを含むパッケージ、ならびにそれらをパッケージングする方法

【課題】実装基板、キャビティおよびヒートシンクを含むパッケージ、ならびにそれらをパッケージングする方法を提供する。
【解決手段】半導体発光素子用の実装基板は、第1および第2の対向する金属面100a、100bを有する固体金属ブロック100を含む。第1の金属面100aは、1つのキャビティ110を有し、このキャビティは、少なくとも1つの半導体発光素子を中に実装するように、またキャビティ110から離れる方向に中に実装されている少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成される。第2の金属面100bは、中に複数のヒートシンクフィン190を備える。1つまたは複数の半導体発光素子は、キャビティ110内に実装される。反射被覆、配線、絶縁層も、パッケージ内に形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、半導体発光デバイスおよびその製造方法に関し、より具体的には、半導体発光デバイスのパッケージングおよびパッケージング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードなどの半導体発光デバイスは、さまざまな用途に広く使用されている。当業者にはよく知られているように、半導体発光デバイスは、通電後、コヒーレントおよび/またはインコヒーレント光を放出するように構成された1つまたは複数の半導体層を含む。また、半導体発光デバイスは、一般に、外部電気的接続、ヒートシンク、レンズまたは導波路、環境保護機能、および/または他の機能を備えるようにパッケージングされることも知られている。
【0003】
例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、および/または他の材料を含む基板上に実装された、半導体発光デバイスを外部に接続するための配線がなされている、半導体発光デバイス用のツーピースパッケージを形成することが知られている。銀メッキされた銅を含む第2の基板は、例えば接着剤を使用して第1の基板上に載せられ、半導体発光素子を囲む。レンズは、半導体発光素子に被さる形で第2の基板上に置くことができる。上述のようなツーピースパッケージを使用する発光ダイオードは、特許文献1に記載されている(開示全体が本明細書内で全部述べられているかのように参照により本明細書に組み込まれている、本発明の譲受人に譲渡された、2004年3月4日に出願された「Power, Surface Mount Light Emitting Die Package」という表題のLohによる特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0041222A1号明細書
【特許文献2】米国特許第6,201,262号明細書
【特許文献3】米国特許第6,187,606号明細書
【特許文献4】米国特許第6,120,600号明細書
【特許文献5】米国特許第5,912,477号明細書
【特許文献6】米国特許第5,739,554号明細書
【特許文献7】米国特許第5,631,190号明細書
【特許文献8】米国特許第5,604,135号明細書
【特許文献9】米国特許第5,523,589号明細書
【特許文献10】米国特許第5,416,342号明細書
【特許文献11】米国特許第5,393,993号明細書
【特許文献12】米国特許第5,338,944号明細書
【特許文献13】米国特許第5,210,051号明細書
【特許文献14】米国特許第5,027,168号明細書
【特許文献15】米国特許第4,966,862号明細書
【特許文献16】米国特許第4,918,497号明細書
【特許文献17】米国特許出願公開第2003/0006418A1号明細書
【特許文献18】米国特許出願公開第2002/0123164A1号明細書
【特許文献19】米国特許出願公開第2004/0056260A1号明細書
【特許文献20】特許出願第10/659,108号明細書
【特許文献21】米国特許第6,252,254号明細書
【特許文献22】米国特許第6,069,440号明細書
【特許文献23】米国特許第5,858,278号明細書
【特許文献24】米国特許第5,813,753号明細書
【特許文献25】米国特許第5,277,840号明細書
【特許文献26】米国特許第5,959,316号明細書
【特許文献27】米国特許第4,826,424号明細書
【特許文献28】米国特許第5,110,278号明細書
【特許文献29】米国特許第5,882,553号明細書
【特許文献30】米国特許第5,968,422号明細書
【特許文献31】米国特許第6,156,242号明細書
【特許文献32】米国特許第6,383,417号明細書
【特許文献33】米国特許第4,107,238号明細書
【特許文献34】米国特許第4,042,552号明細書
【特許文献35】米国特許第4,141,941号明細書
【特許文献36】米国特許第4,562,018号明細書
【特許文献37】米国特許第5,143,660号明細書
【特許文献38】米国特許第5,374,668号明細書
【特許文献39】米国特許第5,753,730号明細書
【特許文献40】米国特許第6,391,231号明細書
【特許文献41】米国特許出願第10/659,240号明細書
【特許文献42】米国特許出願第10/946,587号明細書
【特許文献43】米国特許出願第10/947,704号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Thick Film Application Specific Capabilities
【非特許文献2】Insulated Aluminum Substrates, 2002
【非特許文献3】Metal Core PCBs for LED Light Engines
【非特許文献4】Cree Optoelectronics LED Product Line, Publication CPR3AX, Rev. D, 2001-2002
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の半導体発光デバイスおよびそのパッケージングには、その性能およびパッケージング方法に関して様々な改善の余地があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、固体金属ブロックであって、1つまたは複数の一体型キャビティおよび複数の一体型ヒートシンクフィンを備える半導体発光デバイス実装基板、キャビティおよびヒートシンクを含むパッケージ、ならびにそれらをパッケージングする方法などを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のいくつかの実施形態は、第1および第2の対向する金属面を有する固体金属ブロックを含む半導体発光デバイス用の実装基板を実現する。第1の金属面は、中に1つのキャビティ(cavity)を有し、このキャビティは、少なくとも1つの半導体発光素子を中に実装するように、またキャビティから離れる方向に中に実装されている少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成される。第2の金属面は、中に複数のヒートシンクフィン(heat sink fin)を備える。
【0008】
いくつかの実施形態では、キャビティ内に反射被覆が施される。他の実施形態では、第1および第2の配線は、キャビティ内に実装される少なくとも1つの半導体発光素子に接続するように構成されたキャビティ内に施される。さらに他の実施形態では、第1の金属面に絶縁層が施され、キャビティ内に反射被覆を形成し、キャビティ内に第1および第2の配線を形成するようにパターン形成された絶縁層に導電層が施される。固体金属ブロック(solid metal block)は、酸化アルミニウム絶縁層を持つ固体アルミニウムブロックとすることができる。他の実施形態では、固体金属ブロックは、セラミック絶縁層を有する固体スチールブロックである。
【0009】
本発明のさらに他の実施形態では、第1の金属面は、中に台(pedestal)を備え、キャビティは、その台の中にある。さらに他の実施形態では、固体金属ブロックは、第1の面から第2の面に抜けるスルーホール(through hole)を中に備える。スルーホールは、第1または第2の配線に電気的に接続されている導電ビア(conductive via)を中に含む。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態では、半導体発光素子は、キャビティ内に実装される。他の実施形態では、レンズは、キャビティ上に広がる(extend)。さらに他の実施形態では、キャビティが台の中にある場合に、レンズは、台上に広がるとともにキャビティ上にも広がる。さらに他の実施形態では、光学素子がその中に含まれる軟質フィルム(flexible film)が、第1の金属面に備えられ、光学素子は、キャビティ上に伸びるか、または台とキャビティ上に伸びる。それに応じて、半導体発光デバイスパッケージを用意することができる。
【0011】
蛍光体(phosphor)も、本発明のさまざまな要素に従って備えることができる。いくつかの実施形態では、蛍光体を含む被覆が、レンズまたは光学素子の内面および/または外面に施される。他の実施形態では、レンズまたは光学素子は、中に分散された蛍光体を含む。さらに他の実施形態では、蛍光体被覆が、半導体発光素子自体に施される。これらの実施形態の組合せも実現できる。
【0012】
集積回路は、さらに、第1および第2の配線に電気的に接続される固体金属ブロック上に備えることもできる。集積回路は、発光デバイスドライバ集積回路とすることができる。最後に、光結合媒体(optical coupling medium)は、キャビティ内に備えられ、少なくとも部分的に発光素子を囲む。
【0013】
本発明の他の実施形態は、半導体発光デバイスのアレイ用の実装基板を用意する。これらの実施形態では、第1の金属面は、中に複数のキャビティを有し、それぞれのキャビティは、少なくとも1つの半導体発光素子を中に実装するように、またそれぞれのキャビティから離れる方向に中に実装されている少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成される。第2の金属面は、複数のヒートシンクフィンを備える。反射被覆、配線、絶縁層、台、スルーホール、レンズ、軟質フィルム、光学素子、蛍光体、集積回路、および/または光結合媒体も、上述した実施形態のどれかにより備えることができ、これにより半導体発光デバイスパッケージを形成することができる。さらに、キャビティは、第1の面において互いから離れて均一な、および/または不均一な間隔で並べることができる。
【0014】
半導体発光デバイスは、第1の面内に1つまたは複数のキャビティを含み、第2の面内に複数のヒートシンクフィンを含む固体金属ブロックを加工し、第1の面上に絶縁層を形成し、導電層を形成し、キャビティのうちの少なくとも1つの中に半導体発光素子を実装することにより、本発明のいくつかの実施形態に従ってパッケージングすることができる。台、スルーホール、レンズ、軟質フィルム、光学素子、蛍光体、集積回路、および/または光結合媒体は、上述した実施形態のどれかに従って備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。
【図1B】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。
【図1C】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。
【図1D】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。
【図1E】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。
【図1F】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。
【図1G】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。
【図1H】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。
【図2】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板を加工するために実行することができる工程の流れ図である。
【図3A】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの上側斜視図である。
【図3B】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの下側斜視図である。
【図4】本発明のさまざまな実施形態によるパッケージングされた半導体発光デバイスの分解斜視図である。
【図5】本発明のさまざまな実施形態によるパッケージングされた半導体発光デバイスの組立斜視図である。
【図6A】半導体発光デバイスとともに使用することができる本発明のさまざまな実施形態による透過的光学素子の断面図である。
【図6B】半導体発光デバイスとともに使用することができる本発明のさまざまな実施形態による透過的光学素子の断面図である。
【図6C】半導体発光デバイスとともに使用することができる本発明のさまざまな実施形態による透過的光学素子の断面図である。
【図6D】半導体発光デバイスとともに使用することができる本発明のさまざまな実施形態による透過的光学素子の断面図である。
【図6E】半導体発光デバイスとともに使用することができる本発明のさまざまな実施形態による透過的光学素子の断面図である。
【図6F】半導体発光デバイスとともに使用することができる本発明のさまざまな実施形態による透過的光学素子の断面図である。
【図6G】半導体発光デバイスとともに使用することができる本発明のさまざまな実施形態による透過的光学素子の断面図である。
【図6H】半導体発光デバイスとともに使用することができる本発明のさまざまな実施形態による透過的光学素子の断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図8】本発明のいくつかの実施形態による光学素子を形成するために使用することができる成型装置の略図である。
【図9】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスをパッケージングするために実行することができる工程の流れ図である。
【図10】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスをパッケージングするために実行することができる工程の流れ図である。
【図11A】本発明のさまざまな実施形態による中間加工工程における半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図11B】本発明のさまざまな実施形態による中間加工工程における半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図12A】本発明のさまざまな実施形態による中間加工工程における半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図12B】本発明のさまざまな実施形態による中間加工工程における半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図13A】本発明のさまざまな実施形態による中間加工工程における半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図13B】本発明のさまざまな実施形態による中間加工工程における半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図14】本発明のさまざまな実施形態による、半導体発光デバイスパッケージおよびその製造方法を説明する分解断面図である。
【図15】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図16】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図17】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図18】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図19】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図20】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図21】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図22】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図23】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図24】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図25】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。
【図26】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスパッケージの斜視図である。
【図27】本発明のさまざまな実施形態によるパッケージングされた半導体発光デバイスの側断面図である。
【図28】図27の斜視図である。
【図29】本発明の他の実施形態によるパッケージングされた半導体発光デバイスの側断面図である。
【図30】本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスをパッケージングするために実行することができる工程の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態で示されている、本発明についてさらに詳しく以下で説明する。しかし、本発明は、本明細書で説明されている実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底して完全なものとなるように、また当業者に本発明の範囲が全部伝達されるように用意されているのである。図面では、層および領域の厚さは、分かりやすくするために誇張されている。全体を通して、類似の番号は、類似の要素を指す。本明細書で使用されているように、「および/または」という言い回しは、関連する列挙品目の1つまたは複数のありとあらゆる組合せを含み、「/」と略記する場合がある。
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することを目的としており、本発明の制限となることを意図していない。本明細書で使用されているように、「1つ」および「その」、「この」、「本」など(原文の英語では単数形を表す「a」、「an」、および「the」)は、文脈において明らかに単数であることを示していない限り、複数形も含むことが意図されている。さらに、「備える、含む」および/または「備えること、含むこと」という言い回しは、本明細書内で使用されている場合、記載されている特徴、領域、工程、動作、要素、および/またはコンポーネント(または構成要素)の存在を意味し、1つまたは複数の他の特徴、領域、工程、動作、要素、コンポーネント(または構成要素)、および/またはそれらからなる群の存在もしくは追加を除外しないことも理解されるであろう。
【0017】
層または領域などの要素が、他の要素の「上に」ある、または「上へ」広がる、及ぶ、伸びるなどという場合、要素は、直接他の要素の上にあるか、上へ広がる、及ぶ、伸びるか、または介在する要素も存在しうることは理解されるであろう。対照的に、要素が、他の要素の「上に直接」ある、「上へ直接」広がる、及ぶ、伸びるという場合、介在する要素は存在しない。要素が、他の要素に「接続されている」、または「結合されている」という場合、要素は、直接他の要素に接続されるか、または結合されうるか、または介在する要素が存在しうることも理解されるであろう。対照的に、要素が、他の要素に「直接接続される」、または「直接結合される」という場合、介在する要素は存在しない。
【0018】
「第1」、「第2」などの用語は、本明細書では、さまざまな要素、コンポーネント、領域、層、および/またはセクションを記述するために使用されるが、これらの要素、コンポーネント、領域、層、および/またはセクションは、これらの用語により限定されるべきではないことは理解されるであろう。これらの用語は、一方の要素、コンポーネント、領域、層、またはセクションを他方の領域、層、またはセクションから区別するためにのみ使用される。そのため、以下で説明される第1の要素、コンポーネント、領域、層、またはセクションは、本発明の教示から逸脱することなく第2の要素、コンポーネント、領域、層、またはセクションと呼ぶことが可能であろう。
【0019】
さらに、「下側」、「底部」、または「水平」、および「上側」、「上部」、または「垂直」などの相対語は、本明細書では、図に示されているように一方の要素と他方の要素との関係を記述するために使用することができる。相対語は、図に示されている向きに加えて、デバイスの異なる向きを包含することが意図されていることは理解されるであろう。例えば、図中のデバイスがひっくり返された場合、他の要素の「下側」にあると記述された要素は、他の要素の「上側」で向け付けられるであろう。したがって、例示的用語「下側」は、図の特定の向きに応じて、「下側」および「上側」の両方の向きを包含しうる。同様に、図の1つのデバイスがひっくり返された場合、他の要素の「下」または「真下」にあると記述された要素は、他の要素の「上」に向け付けられるであろう。例示的用語「下」または「真下」は、したがって、上と下の両方の向きを包含することができる。
【0020】
本発明のいくつかの実施形態は、本発明の理想化された実施形態の概略図である断面図を参照しつつ本明細書で説明される。そのようなものとして、例えば製造技術および/または許容誤差の結果として例示の形状からのバラツキは、予想される。そのため、本発明のいくつかの実施形態は、本明細書で例示されている領域の特定の形状に限定されると解釈すべきではなく、例えば製造から生じる形状の逸脱を含む。例えば、平坦であると例示されている、または説明されている領域は、典型的には、でこぼこしている、および/または非線形の特徴を持ちうる。さらに、例示されている鋭角は、典型的には、丸みを帯びていてもよい。そのため、これらの図に例示されている領域は、本質的に概略であり、その形状は、領域の正確な形状を例示することを意図されておらず、また本発明の範囲を限定することを意図されていない。
【0021】
断りのない限り、本明細書で使用されるすべての(技術および科学用語を含む)用語は、本発明が属している技術分野の当業者に通常理解される意味と同じ意味を有する。さらに、よく使われる辞書で定義されているような用語は、関連する技術の背景状況における意味と矛盾しない意味を持つものと解釈すべきであり、本明細書で明確に定められていない限り、理想化された、または過度に正式の意味で解釈されないことは理解されるであろう。
【0022】
図1A〜1Hは、本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板の側断面図である。図1Aを参照すると、本発明のさまざまな実施形態による半導体発光デバイスの実装基板は、中に半導体発光素子を実装し、キャビティ110から離れる方向に中に実装されている少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成されている、その第1の金属面100a内にキャビティ110を有する固体金属ブロック100を備える。いくつかの実施形態では、固体金属ブロック100は、固体アルミニウムブロックまたは固体スチールブロックである。キャビティ110は、機械加工、コイニング加工(coining)、エッチング加工、および/または他の従来の技術により形成することができる。キャビティ110のサイズおよび形状は、キャビティ110内に実装された半導体発光素子からキャビティ110から離れる方向に反射される光の量および/または方向を増強または最適化するように構成することができる。例えば、傾いた側壁110aおよび/または半楕円断面形状を形成し、キャビティ110から離れる方向に中に実装されている少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するようにすることができる。さらに、以下で説明されるように、追加の反射層をキャビティ側壁および/または床面に形成することもできる。
【0023】
なおも図1Aを参照すると、固体金属ブロック100の第2の金属面100bは、複数のヒートシンクフィン190を中に備えている。ヒートシンクフィン190の個数、間隔、および/または幾何学的形状は、当業者によく知られているように、所望の熱放散を行うように変えることができる。さらに、ヒートシンクフィンは、均一な間隔で並んでいる必要もなく、まっすぐである必要もなく、矩形の断面である必要もなく、当業者によく知られている技術を使用して、ヒートシンクフィン支柱の一次元の細長いアレイ、および/または二次元のアレイとして実現することができる。それぞれのフィンは、それ自体、1つまたは複数の突き出ているフィンを含むことができる。いくつかの実施形態では、金属ブロック100は、約6mm×約9mm、厚さ約2mmのアルミニウムまたはスチール製の矩形固体金属ブロックとすることができ、またキャビティ110は、深さ約1.2mmで、直径約2.5mmの円形の床、所望の放射パターンが得られる単純なまたは複雑な形状の側壁110aを有するものとすることができる。しかし、ブロック100は、他の多角形および/または楕円体形状とすることができる。さらに、いくつかの実施形態では、幅2mm、ピッチ5mm、奥行き9mmのヒートシンクフィン190 12個からなるアレイを備えることができる。しかし、ヒートシンクフィン190の他の構成も多数備えられる。例えば、多くのヒートシンク設計形状が、Web上のaavid.comに公開されている。
【0024】
図1Bは、本発明の他の実施形態による実装基板を例示している。図1Bに示されているように、電気的絶縁被覆120が、固体金属ブロック100の表面に施されている。絶縁被覆120は、ヒートシンクフィン190を含むか、または図1Bに示されているようなヒートシンクフィン190を除く、固体金属ブロックの露出面全体に、または固体金属ブロックの露出面の小さな部分のみに、施すことができる。いくつかの実施形態では、後述のように、絶縁被覆120は、例えば、固体金属ブロック100がアルミニウム製である実施形態において固体金属ブロック100の陽極酸化により形成することができる酸化アルミニウム(Al23)の薄層を含む。他の実施形態では、絶縁被覆120は、固体スチールブロック100上のセラミック被覆を含む。いくつかの実施形態では、被覆120は、電気的絶縁体になるほど十分に厚いが、中を通る熱伝導経路を過度に大きくしないように十分に薄く保たれる。
【0025】
酸化アルミニウムの薄い絶縁被覆120を含むアルミニウム製の固体金属ブロック100は、テキサス州コーパスクリスティのIRC Advanced Film Division of TT EIectronics社が販売しているAnotherm(商標)とい名称の基板を使用して実現できる(例えば、Web上でirctt.comから入手できる非特許文献1および2を参照)。さらに、セラミックの絶縁被覆120を使用するスチール製の固体金属ブロック100は、カンザス州レブンワースのHeatron Inc.社が販売している、ELPOR(登録商標)という名称の基板を使用して実現できる(例えば、Web上でheatron.comから入手できる非特許文献3を参照)。キャビティ110およびヒートシンクフィン190は、本明細書で説明されている実施形態のいずれかに従って固体金属ブロック内に備えることができる。本発明の他の実施形態では、絶縁被覆120を持つ他の固体金属ブロック100は、第1の金属面100a内に少なくとも1つのキャビティ110を、また第2の金属面100b内に複数のヒートシンクフィン190を備えることができる。
【0026】
次に図1Cを参照すると、第1および第2の相隔てられている配線(conductive trace)130a、130bは、キャビティ110内の絶縁被覆120上に配置される。第1および第2の相隔てた配線130a、130bは、キャビティ110内に実装された半導体発光素子に接続するように構成されている。図1Cに示されているように、いくつかの実施形態では、第1および第2の相隔てられた配線130aおよび130bは、キャビティ110から固体金属ブロック100の第1の面100a上へ伸ばすことができる。絶縁被覆120が固体金属ブロック100の一部のみに設けられる場合、これは、第1および第2の相隔てられた配線130aおよび130bと固体金属ブロック100との間に設けることができ、これにより、第1および第2の金属配線(metal trace)130aおよび130bを、固体金属ブロック100から絶縁することができる。
【0027】
図1Dは、第1および第2の相隔てられた配線130a’、130b’がキャビティ110から金属ブロックの少なくとも一方の側100cの周りの第1の面100aに、また第1の面100aの向かい側の金属ブロックの第2の面100b上へ伸びる本発明の他の実施形態を例示している。そのため、背面接点(backside contact)を備えることができる。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態では、第1および第2の相隔てられた配線130a、130bおよび/または130a’、130b’は、金属、およびいくつかの実施形態では、銀などの反射する金属(reflective metal)を含む。そのため、本発明のいくつかの実施形態では、導電層がパターン形成される絶縁層120上に設けられ、これは、キャビティ110およびキャビティ110内に実装された少なくとも1つの半導体発光素子に接続するように構成された第1および第2の配線130a、130b内に反射被覆を形成する。
【0029】
他の実施形態では、図1Eに示されているように、1つまたは複数の別々の反射層132a、132bを、相隔てられた配線130a、130b’上に、および/またはキャビティ110内に設けることができる。これらの実施形態では、配線130a’、130b’は、銅を含み、反射層132a、132bは、銀を含むことができる。対照的に、図1Cおよび/または1Dのいくつかの実施形態では、配線は、一体型反射体を実現する銀を含むことができる。
【0030】
さらに他の実施形態では、別の反射体層を備える必要はない。むしろ、側壁110aを含むキャビティ110の表面に、十分な反射率を持たせることができる。そのため、キャビティ110は、例えば、斜めになった(複数の)側壁110a、反射する斜めになった(複数の)側壁110a、および/または斜めになった(複数の)側壁110a上のおよび/またはキャビティ110の床上の反射被覆132aおよび/または132bを設けることにより、中に実装されている少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射する幾何学的形状をなすように構成され、これにより、キャビティの寸法および/または側壁幾何学的形状は、キャビティ110から離れる方向に、キャビティ110内に実装される少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射する作用をする。反射は、キャビティ110内に反射被覆132aおよび/または132bを加えることにより実現されるか、または増強されるようにできる。
【0031】
本発明のさらに他の実施形態では、図1Fに例示されているように、機械加工、エッチング加工、および/または他の従来の技術により固体金属ブロック100内に形成されうる、第1および/または第2のスルーホール140aおよび/または140bを設けることにより背面接点を形成することができる。さらに、図1Fに示されているように、絶縁被覆120は、スルーホール140aおよび140b内に伸びる。第1および第2の導電性ビア142a、142bは、第1および第2のスルーホール140a、140b内に設けられ、スルーホール140a、140b内の絶縁被覆120により固体金属ブロック100から絶縁される。
【0032】
図1Fにおいて、スルーホール140aおよび140b、および導電性ビア142aおよび142bは、キャビティ110から第2の面100bに伸びる。スルーホール140a、140bは、第1および第2の面100a、100bに対し直交し、および/または斜めにすることができる。第1および第2の相隔てられた配線130a’、130b’を、キャビティ110内に設け、それぞれの第1および第2の導電性ビア142a、142bに電気的に接続することができる。第2の面100bでは、第3および第4の相隔てられた配線130c、130dもそれぞれの第1および第2の導電性ビア142a、142bに電気的に接続されるようにすることができる。いくつかの実施形態では、はんだマスク層(solder mask layer)は、第2の面100b上で第3および第4の配線130c、130dを孤立させ、回路基板組立てを容易にするために備えることができる。はんだマスク層は、当業者にはよく知られており、本明細書でこれ以上説明を要しない。図1Fに示されているように、ヒートシンクフィン190を固体金属ブロック100の中心および/または縁に、つまり、キャビティ110に隣接して、および/またはキャビティ110からオフセットして設けることができる。
【0033】
図1Fの実施形態では、第1および第2のスルーホール140a、140b、ならびに第1および第2の導電性ビア142a、142bは、キャビティ110から第2の面100bに伸びる。図1Gの実施形態では、第1および第2のスルーホール140a’、140b’、ならびに第1および第2の導電性ビア142a’、142b’は、キャビティ110の外側の第1の面100aから第2の面100bに伸びる。スルーホール140a’、140b’は、第1および第2の面100a、100bに対し直交し、および/または斜めにすることができる。第1および第2の相隔てられた配線130a”、130b”は、キャビティ110から第1の面100a上のそれぞれの第1および第2の導電性ビア142a’、142b’に伸びている。第3および第4の配線130c’、130d’は、それぞれの第1および第2の導電性ビア142a’、142b’に電気的に接続される第2の面100bに設けられる。図1Gに示されているように、ヒートシンクフィン190を固体金属ブロック100の中心および/または縁に、つまり、キャビティ110に隣接して、および/またはキャビティ110からオフセットして設けることができる。
【0034】
図1Hは、図1Dに関して説明されている本発明の実施形態を示しており、これはさらに、キャビティ内に実装され、第1および第2の相隔てられている配線130a’、130b’に接続されている半導体発光素子150を含む。さらに、図1Hは、他の実施形態では、レンズ170は、キャビティ上に広がることを例示している。さらに他の実施形態では、封止材160は、半導体発光素子150とレンズ170との間に用意される。封止材(encapsulant)160は、透明エポキシを含み、半導体発光素子150からレンズ170への光結合を増強することができる。封止材160は、さらに、本明細書では光結合媒体とも呼ばれる。いくつかの実施形態では、キャビティ110上に広がったレンズ170を保持するために、固体金属ブロック100上にレンズリテーナ(lens retainer)180が備えられる。他の実施形態では、レンズリテーナ180は使用できない。
【0035】
半導体発光素子150は、シリコン、炭化ケイ素、窒化ガリウム、および/または他の半導体材料を含むことができる発光ダイオード、レーザーダイオード、および/または1つまたは複数の半導体層を含むことができる他のデバイス、サファイア、シリコン、炭化ケイ素、窒化ガリウム、または他のマイクロ電子工学的基板を含むことができる基板、および金属および/または他の導電層を含むことができる1つまたは複数の接触層を備えることができる。半導体発光デバイスの設計および加工は、当業者によく知られている。
【0036】
例えば、発光素子150は、ノースカロライナ州ダラムの本件特許出願人が製造、販売しているデバイスなど、炭化ケイ素基板上に加工された窒化ガリウムベースのLEDまたはレーザーとすることができる。例えば、本発明は、複数の特許文献で説明されているようなLEDおよび/またはレーザーとともに使用するのに好適であると思われる(開示全体が本明細書内で全部述べられているかのように参照により本明細書に組み込まれている、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献14、特許文献15、特許文献16を参照)。他の好適なLEDおよび/またはレーザーも、その他の特許文献で説明されている(2003年1月9日に公開された「Group III Nitride Based Light Emitting Diode Structures With a Quantum Well and Superlattice, Group III Nitride Based Quantum Well Structures and Group III Nitride Based Superlattice Structures」という表題の特許文献17、さらに「Light Emitting Diodes Including Modifications for Light Extraction and Manufacturing Methods Therefor」という表題の特許文献18を参照)。さらに、蛍光体コーティングLEDも、本発明の実施形態で使用するのに好適であると思われる(開示全体が本明細書内で全部述べられているかのように参照により本明細書に組み込まれている、「Phosphor-Coated Light Emitting Diodes Including Tapered Sidewalls, and Fabrication Methods Therefor」という表題の2004年3月25日に公開された特許文献19を参照)。
【0037】
LEDおよび/またはレーザーは、光の放出が基板を通して発生する形で動作するように構成することができる。このような実施形態では、基板は、説明されているようにデバイスの光出力を増強するためにパターン形成することができる(上述の特許文献18を参照)。
【0038】
当業者であれば、図1A〜1Hの実施形態は、別々の実施形態として例示されているが、図1A〜1Hのさまざまな要素は、要素のさまざまな組合せおよび/または部分的組合せを形成するために一緒に使用することができることを理解するであろう。そのため、例えば、反射層132a、132bは、図に示されている実施形態のどれにおいても使用することができ、半導体発光素子150、レンズ170、封止材160、および/またはレンズリテーナ180は、図に示されている実施形態のどれにおいても使用できる。したがって、本発明は、図1A〜1Hに示されている別の実施形態に限定されるべきではない。
【0039】
図2は、本発明のさまざまな実施形態による、半導体発光デバイスをパッケージングするために実行することができる工程の流れ図である。図2を参照すると、ブロック210に示されているように、図1A〜1Hのアルミニウムまたはスチールブロック100などの固体ブロックが用意される。そのブロックの1つの面内にキャビティ110などのキャビティがあり、キャビティは、半導体発光素子を実装しキャビティ110から離れる方向に、中に実装されている少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成される。ブロック100は、さらに、その中に、第2の面100b上の複数のヒートシンクフィン190を備える。上述のように、キャビティは、機械加工、コイニング加工、エッチング加工、および/または他の従来の技術により実現することができる。ヒートシンクフィン190は、さらに、これらの技術および/または他の技術により実現することもできる。さらに、他の実施形態では、固体金属ブロックは、中を通って伸び、機械加工、エッチング加工、および/または他の従来の技術により加工することができるスルーホール140a、140b、および/または140a’、140b’などの第1および第2の相隔てられているスルーホールも含むことができる。
【0040】
図2を再び参照すると、ブロック220において、固体金属ブロックの表面の少なくとも一部に、絶縁被覆が形成される。いくつかの実施形態では、固体アルミニウムブロックが酸化される。他の実施形態では、セラミック被覆が、固体スチールブロック上に施される。他の絶縁被覆および他の固体金属ブロックも備えることができる。いくつかの実施形態では、固体金属ブロックの露出表面全体が被覆される。さらに、スルーホールが備えられる場合、スルーホールの内面も、被覆することができる。他の実施形態では、金属ブロックの一部のみ、例えば、被覆されるのが望ましくない部分にマスク層を施すことにより被覆される。アルミニウムの酸化は、当業者にはよく知られており、例えば、陽極酸化プロセスおよび/または他の酸化プロセスを使用して実行し、これにより、アルミニウム上にAl23の薄層を形成することができる。スチール上のセラミック被覆も、当業者にはよく知られており、本明細書ではこれ以上説明を要しない。
【0041】
なおも図2を参照すると、ブロック230において、配線130a、130b、および/または130a’、130b’などの第1および第2の相隔てられている配線は、上述のように、構成に応じて、第1の面、側面、および/または第2の面のキャビティ内に加工される。さらに、いくつかの実施形態では、ビア142a、142b、および/または142a’、142b’などの導電性ビアは、スルーホール内に加工することができる。導電性ビアおよび/または反射体層は、配線の前、配線と同時に、および/または配線の後に加工することができる。絶縁層を被覆されている固体金属ブロック上の配線の加工は、回路基板状構造にアルミニウム、スチール、および/またはその他のコアを設けることがよく知られており、したがって、本明細書では詳しい説明を要しない。
【0042】
最後に、ブロック240において、本明細書で説明されるように、半導体デバイス、レンズ、軟質フィルム封止材、および/またはリテーナを基板上に実装するためにその他の作業が実行される。また、いくつかの他の実装では、図2のブロックで示される機能/動作は、流れ図内に記載されている順序と異なる順序で行われることがあることにも留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行することができるか、またはブロックは、ときには、関わる機能/動作に応じて、逆の順序で実行することができる。
【0043】
図3Aおよび3Bは、図1Dの断面図に対応しうる、本発明のいくつかの実施形態によるパッケージの、それぞれ上側斜視図および下側斜視図である。図3Aおよび3Bは、固体金属ブロック100、キャビティ110、フィン190、固体金属ブロックの周りを囲む第1および第2の相隔てられている配線130a’、130b’、およびキャビティ110内に実装された半導体発光素子150を例示している。絶縁被覆120は、透過的であり、図に示されていない。第2の絶縁層および/またははんだマスクは、これらの実施形態および/または他の実施形態における第1および/または第2の相隔てられている配線上に施すことができる。
【0044】
図4は、図1Hに対応しうる、本発明の他の実施形態の分解斜視図である。図4に示されているように、固体金属ブロック100は、中にキャビティ110があり、上に複数の相隔てられている配線がある。図4には、第1の配線130a’が示されている。しかし、単一の第2の配線ではなく、複数の第2の配線330a’、330b’、および330c’を設けて、キャビティ110内に実装することができる複数の半導体発光素子150’に接続し、例えば、白色光源用に赤色、緑色、青色の半導体発光素子を備えることができる。封止材160およびレンズリテーナ180が図に示されている。レンズリテーナ180の他の構成は、固体金属ブロック100上にレンズ170を実装するためのリッジおよび/または他の従来の実装手段を備えることができる。また、レンズリテーナ180においてエポキシまたは他の接着剤を使用できることも理解されるであろう。レンズリテーナ180は、さらに、本発明のいくつかの実施形態において追加の上部ヒートシンク機能を実現することもできる。図5は、図4の組み立てられたパッケージを例示している。
【0045】
したがって、本発明のいくつかの実施形態では、固体金属ブロックを半導体発光デバイス用の実装基板として使用し、1つまたは複数の一体型キャビティおよび複数の一体型ヒートシンクフィンを備える。アルミニウムまたはスチールは、一体型フィンが備えられた場合に有効なヒートシンクとして使用できる十分な熱伝導性を有する。さらに、材料のコストおよび加工のコストは、低くできる。さらに、高品質絶縁酸化物を成長させ、および/またはセラミック被覆を形成することができるため、陽極酸化または他の被覆の厚さを正確に制御できることから、熱抵抗に対し深刻な影響を及ぼすことなく所望の配線を形成することができる。この絶縁層は、さらに、選択的にパターン形成することができ、これにより、キャビティ側壁のみに銀をメッキするなど、他のメッキ金属を基板に加え、光学性能を高めることができる。
【0046】
別個の反射体カップおよび別個のヒートシンクではなく、固体金属ブロック内に光キャビティおよびヒートシンクフィンを形成でき、パッケージ用の要素の総数を減らせるため、組立てコストを低減することができる。さらに、反射体(キャビティ)位置が固体金属ブロックに関して固定されているという事実からも、組立ての複雑さを軽減することができる。最後に、一体型ヒートシンクフィンは、熱効率を高められる。本発明のいくつかの実施形態は、高出力LEDおよび/またはレーザーダイオードなどの高出力半導体発光素子に特に有用であると考えられる。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態により使用することができる固体金属ブロック実装基板の他の実施形態は、その他の特許文献で説明されている(開示全体が本明細書内で全部述べられているかのように参照により本明細書に組み込まれている、本発明の譲受人に譲渡された「Solid Metal Block Mounting Substrates for Semiconductor Light Emitting Devices, and Oxidizing Methods For Fabricating Same」という表題の2003年9月9日に出願された特許文献20を参照)。
【0048】
蛍光体を発光デバイス内に組み込み、特定の周波数帯域の放出される放射線を増強し、および/または放射線の少なくとも一部を他の周波数帯域に変換することが望ましい場合もある。蛍光体は、多くの従来の技術を使用して発光デバイスに含めることができる。一技術において、蛍光体は、デバイスのプラスチック製外殻の内側および/または外側にコーティングされる。他の技術では、蛍光体は、例えば、電気泳動塗装法を使用して半導体発光素子自体にコーティングされる。さらに他の実施形態では、蛍光体が中に入っているエポキシなどの物質一滴をプラスチック製外殻の内側、半導体発光素子の上、および/またはデバイスと外殻との間に施すことができる。蛍光体被覆を使用するLEDは、その他の特許文献において説明されている(特許文献21、特許文献22、特許文献23、特許文献24、特許文献25、特許文献26を参照)。
【0049】
これから説明する本発明のいくつかの実施形態では、レンズ上に蛍光体を含む被覆を施す。他の実施形態では、レンズは、その中に分散された蛍光体を含む。
【0050】
図6A〜6Hは、本発明のさまざまな実施形態による、透過的光学素子(element)の断面図である。これらの光学素子は、以下でも説明されるように、半導体発光デバイスをパッケージングするために使用することができる。
【0051】
図6Aに示されているように、本発明のいくつかの実施形態による透過的光学素子は、透明プラスチックを含むレンズ170を備える。本明細書で使用されているように、「透過的」という用語は、半導体発光素子からの光学的放射線が、完全な吸収も完全な反射も生じることなく物質を通過することができることを意味する。レンズ170は、中に分散された蛍光体610を含む。当業者によく知られているように、レンズ170は、ポリカーボネート材料および/または透過的光学素子を製造するために使用される他の従来のプラスチック材料を含むことができる。さらに、蛍光体610は、セリウム添加YAGを含む従来の蛍光体および/または他の従来の蛍光体を含むことができる。いくつかの特定の実施形態では、蛍光体は、セリウム添加イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)を含む。他の実施形態では、ナノ蛍光体を使用することができる。蛍光体は、当業者にはよく知られており、本明細書でこれ以上説明を要しない。
【0052】
図6Aでは、蛍光体610は、レンズ170内に均一に分散されている。対照的に、図6Bでは、蛍光体620は、レンズ170内に不均一に分散されている。蛍光体620のさまざまなパターンを形成し、例えば、輝度の高い領域および/または異なる色を生じさせ、および/または点灯されたときにレンズ170上にさまざまなしるしを形成することができる。図6A〜6Bでは、レンズ110は、ドーム形レンズである。本明細書で使用されているように、「ドーム」および「ドーム形」という用語は、偏心形状である、および/または他の特徴、構造、および/または表面を有する、通常の半球構造を含む一般的アーチ形表面形状を有する構造、さらには通常の半球を形成しない他の一般的アーチ形構造を指す。
【0053】
次に図6Cを参照すると、1つまたは複数の被覆630をレンズ170の外側に施すことができる。被覆は、保護被膜、偏光コーティング、しるしのある被覆、および/または当業者によく知られている光学素子用の他の従来の被覆とすることができる。図6Dでは、1つまたは複数の内側被覆640が、レンズ170の内面に施される。ここでもまた、従来の被覆または被覆の組合せを使用することができる。
【0054】
さらに、本発明の他の実施形態では、均一に分布する蛍光体610および/または不均一に分布する蛍光体620を中に含むレンズ170用に内側被覆と外側被覆の両方を備える。内側および外側被覆を施すことにより、蛍光体との屈折率整合を改善することができる。そのため、3つの層を、本発明のいくつかの実施形態により射出成形(injection mold)することができる。本発明の他の実施形態では、液体および/または固体ゲルなどの屈折率整合媒体を殻内で使用し、屈折率整合を助けることができる。内層および外層を使用することで、屈折率整合問題による蛍光体含有層にトラップされうる光子の数を減らすことができる。
【0055】
図6Eは、レンズ170の内側に透明内部コア650が形成される本発明の他の実施形態を説明するものである。いくつかの実施形態では、図6Eにも示されているように、透明内部コア650は、レンズ170を満たしており、半球状光学素子を形成する。透明内部コア650は、均一に透明であり、および/または半透明および/または不透明領域を中に含むことができる。透明内部コア650は、ガラス、プラスチック、および/または他の光結合媒体を含むことができる。
【0056】
図6Fは、蛍光体含有レンズ170が、光662を放出して透明内部コア650内に入れ、透明内部コア650に通し、またレンズ170に通し、レンズ170から現れるように構成された半導体発光素子150と組み合わされる本発明の他の実施形態を例示している。
【0057】
図6Gは、本発明の他の実施形態の断面図である。図6Gに示されているように、実装基板100が用意され、発光素子150は、実装基板100と透明内部コア650との間に配置される。また図6Gにも示されているように、実装基板100は、キャビティ110を中に備え、発光素子150は、キャビティ110内に少なくとも一部は配置される。ヒートシンクフィン190も、備えられる。
【0058】
図6Hは、本発明のさらに他の実施形態を例示する。これらの実施形態では、キャビティ110は、エポキシおよび/または他の光結合媒体(例えば、シリコン)などの封止材680で満たすことができる。封止材680は、発光素子150から透明内部コア650への光結合を増強することができる。ヒートシンクフィン190も、備えられる。
【0059】
当業者であれば、図6A〜6Hの実施形態は、別々の実施形態として例示されているが、図6A〜6Hのさまざまな要素は、要素のさまざまな組合せおよび部分的組合せにおいて一緒に使用することができることを理解するであろう。そのため、例えば、内部被覆640および外部被覆630の組合せ、均一に分布する蛍光体610および不均一に分布する蛍光体620、発光素子150、実装基板100、キャビティ110、内部コア650、および封止材680を一緒に使用することができる。さらに、図6A〜6Hの実施形態は、本明細書で開示されている他の実施形態と組み合わせることができる。
【0060】
図7は、本発明の他の実施形態による発光デバイスの断面図である。図7に示されているように、これらの実施形態は、蛍光体および/または他の化学物質を装填した光学的に透明な材料で作ることができるレンズ170を含む。内部コア650は、プラスチックまたはガラスなどの光学的に透明な材料から作ることができ、ヒートシンクフィン190を含む実装基板100内の、封止材を含むキャビティ110上に位置することができる。レンズ170および内部コア650は、発光ダイオード150の複合レンズ(composite lens)を形成する。
【0061】
図8は、本発明のさまざまな実施形態による、透過的光学素子を形成するための装置の略ブロック図である。特に、図8は、本発明のさまざまな実施形態による、透過的光学素子を形成するために使用することができる射出成型装置を例示している。図8に示されているように、射出成型装置は、透明プラスチックおよび/または蛍光体添加剤850が供給されるホッパー810または他の貯蔵デバイスを含む。透明プラスチックおよび/または蛍光体添加剤は、ペレット、粉末、および/または固形物とすることができる。溶媒、結合剤などの他の添加剤も、当業者によく知られているように、含めることができる。インジェクタ820は、透明プラスチックおよび蛍光体添加剤を溶融し、および/またはこれらの材料を溶融状態に保ち、透明プラスチックおよび蛍光体添加剤を含む溶融液体を形成するために使用される、ヒーターおよびねじ機構を備えることができる。インジェクタ820は、溶融液体をノズル830を介して金型840内に注入する。金型840は、中に適切な溝860を備え、これは、ドームまたはキーパッドキー(keypad key)などの光学素子の形状を定めるために使用することができる。光学素子の射出成形は、当業者によく知られており(特許文献27、特許文献28、特許文献29、特許文献30、特許文献31、及び、特許文献32を参照)、本明細書ではさらに詳しい説明を要しない。さらに、鋳造技術も使用することができ、この場合、透明プラスチックおよび蛍光体添加剤を含む溶融液体を、次にオス金型(male mold)に結合されるメス金型(female mold)に入れ(またはその逆に)、光学素子を鋳造する。光学素子の鋳造も文献で説明されており(特許文献33、特許文献34、特許文献35、特許文献36、特許文献37、特許文献38、特許文献39、及び、特許文献40を参照)、本明細書ではさらに詳しい説明を要しない。
【0062】
図9は、本発明のさまざまな実施形態による、半導体発光デバイスをパッケージングするために使用することができる工程の流れ図である。図9に示されているように、ブロック910では、図8の金型840などの金型に、透明プラスチックおよび蛍光体添加剤を含む溶融液体を満たす。ブロック920で、溶融液体を固めて、中に蛍光体が分散されている光学素子を生産することができる。次いで、光学素子は、金型から取り外され、固体金属ブロック内のキャビティ上に実装される。
【0063】
図10は、本発明のいくつかの実施形態による、半導体発光デバイスをパッケージングするために実行することができる工程の流れ図である。図10のブロック1010に示されているように、射出成形、鋳造、および/または他の従来技術を使用して、中に分散されている蛍光体を含む透明プラスチックを含むドーム型レンズ170などのレンズが成形される。ブロック1020では、図6Eのコア650などのコアが形成される。いくつかの実施形態では、コア650は、レンズ170の内側に取り付けられるか、または形成される。一方、他の実施形態では、ブロック1020は、透明コア650を形成し、透明コア650を含む金型(mold)に、透明プラスチックおよび蛍光体添加剤を含む溶融液体を充填して、透明コアの周りにレンズ170を形成することにより、ブロック1010の前に来る。
【0064】
なおも図10を参照すると、デバイス150などの半導体発光素子は、実装基板100などの実装基板の反射キャビティ110内に配置される。ブロック1040において、図6Hの封止材680などの封止材は、実装基板100、発光素子150、および/またはコア650に施される。最後に、ブロック1050において、レンズまたは外殻(shell)は、エポキシ、スナップ(snap-fit)、および/または他の従来の実装技術を使用して、実装基板にはめられる。
【0065】
使用される封止材680の量を減らすか、または最小限となるように、内部コア650がレンズ全体を満たすことが望ましい場合がある。当業者によく知られているように、封止材680は、実装基板100および/または内部コア650と異なる熱膨張係数を持つことがある。ブロック1040で使用されている封止材680の量を減らすか、または最小にすることにより、これらの熱の不整合(thermal mismatch)の影響を低減または最小限に抑えることができる。
【0066】
また、いくつかの他の実装では、図9および/または10のブロックで示されている機能/動作は、流れ図内に記載されている順序と異なる順序で行われることがあることにも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行することができるか、またはそれらのブロックは、ときには、関わる機能/動作に応じて、逆の順序で実行することができる。
【0067】
したがって、本発明のいくつかの実施形態は、成形または鋳造技術を使用してレンズなどの複合光学素子を形成することができる。いくつかの実施形態では、射出成形を使用して、成形材料内に分散されている蛍光体層を内面または外面に配置し、次いで、残り体積中で成形または鋳造プロセスを完了させて、所望の光学素子を形成することができる。これらの光学素子は、いくつかの実施形態では、レンズの背後にある青色発光ダイオードを変換し、白色光に見せることができる。
【0068】
本発明の他の実施形態では、蛍光体を使用して、光を均一に分散させ、および/または所望のパターンで光を分散させることができる。例えば、従来の発光デバイスは、軸上(0°)または側面(例えば、約40°を超える角度)と比べて40°の軸外角度などの軸外角度でより大きな光強度を生じる、「コウモリの翼形(Batwing)」放射パターンで光を放出する。他の発光ダイオードは、「ランベルト(Lambertian)」放射パターンを発生することができ、この場合、約40°の軸外に対する中心領域に最大の強度が集中し、その後、角度が大きくなるほど急激に衰える。さらに他の従来のデバイスでは、側面放出放射線パターンを形成することができ、軸から90°などの大きな角度で最大光強度が得られ、軸に近いより小さな角度で急激に落ち込む。対照的に、本発明のいくつかの実施形態では、相関色温度(CCT)の角度依存など、発光デバイスからの光出力の角度依存放射線パターンを低減するか、またはなくすことができる。そのため、光強度およびレンズのすべての表面からのx、y色度値/座標は、いくつかの実施形態では比較的一定させることができる。これは、スポットライト効果が望ましくない部屋などの照明用途に使用する場合に都合がよいと思われる。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態による、上述のような射出成形プロセスでは、レンジング(lensing)および白色変換などの、複数の特徴を持つ単一の光学素子を形成することができる。さらに、いくつかの実施形態による二成形(two-molding)または鋳造技術を使用することにより、望みの形状に合わせて蛍光体層を整形し、視角とともに色温度の角度依存を減らすか、または最小限に抑えることができる。
【0070】
中に分散されている蛍光体を含むレンズの他の実施形態は、他の特許文献において説明されている(開示全体が本明細書内で全部述べられているかのように参照により本明細書に組み込まれている、本発明の譲受人に譲渡された、「Transmissive Optical Elements Including Transparent Plastic Shell Having a Phosphor Dispersed Therein, and Methods of Fabricating Same」という表題の2003年9月9日に出願された特許文献41を参照)。
【0071】
本発明の他の実施形態では、蛍光体を含む被覆は、半導体発光素子150自体に施される。具体的には、LED用の蛍光体を施し、例えば、固体発光(solid-state lighting)を実現することが望ましい。一実施例では、固体白色光に使用されるLEDは、例えば、約380nmから約480nmまでの範囲内の短波長の高い放射束出力を発生することができる。1つまたは複数の蛍光体が備えられ、LEDの短波長、高エネルギー光子出力が蛍光体を励起するために一部または全部使用され、それにより、LEDの出力の一部または全部を低い周波数に変換し、白色光を生み出すことができる。
【0072】
具体的な一実施例として、約390nmのLEDからの紫外線出力は、白色光を生み出すために赤色、緑色、および青色の蛍光体とともに使用することができる。他の具体的な実施例としては、LEDからの約470nmの青色光出力を使用して黄色蛍光体を励起し、LED出力の一部がその蛍光体により吸収されたときに生じる、一部の二次黄色放射とともに、470nm青色出力の一部を伝送することにより、白色光を生み出す。
【0073】
蛍光体は、多くの従来技術を使用して半導体発光デバイスに含めることができる。一技術では、蛍光体は、LEDのプラスチック製外殻の内側および/または外側にコーティングされる。他の技術では、蛍光体は、例えば、電気泳動塗装法を使用して半導体発光素子自体にコーティングされる。さらに他の技術では、蛍光体が中に入っているエポキシなどの物質一滴をプラスチック製外殻の内側、半導体発光素子の上、および/または素子と外殻との間に施すことができる。この技術は、「グロブトップ(glob top)」と呼ばれることがある。また、蛍光体被覆は、屈折率整合材料を組み込むことができ、および/または、別個の屈折率整合材料を用意することもできる。
【0074】
さらに、上述のように、第1および第2の対向する面および第2の面から第1面に向かって斜角で伸びる第1と第2の対向する面の間の側壁を含む発光ダイオードは、他の特許文献に公開されている(特許文献20を参照)。斜めの側壁に、共形の蛍光体層が施される。斜めの側壁では、従来の直交する側壁よりも均一な蛍光体被覆を備えることができる。
【0075】
半導体発光デバイスは、本発明の他の実施形態に従って、半導体発光素子の発光面の少なくとも一部に溶媒中に懸濁された蛍光体粒子を含む懸濁液を置き、溶媒の少なくとも一部を蒸発させて蛍光体粒子を発光面の少なくとも一部に析出させることにより加工される。蛍光体粒子を含む被覆は、これにより、発光面の少なくとも一部に形成される。
【0076】
本明細書で使用されているように、「懸濁液」は、固体粒子が液体(「溶媒」)と混合されているが、溶解されていない(「懸濁されている」)二相固液系を意味する。また、本明細書使用されているように、「溶液」は、固体粒子が液体(「溶媒」)中に溶解されている単相液系を意味する。
【0077】
図11Aは、本発明のさまざまな実施形態による、中間加工工程における半導体発光デバイスパッケージの断面図である。図11Aに示されているように、溶媒1124中に懸濁されている蛍光体粒子1122を含む懸濁液1120は、半導体発光素子150の発光面150aの少なくとも一部の上に置かれる。本明細書で使用されているように、「光」は、半導体発光素子150により放出される可視および/または不可視(紫外線など)の放射線を指す。次いで、溶媒1124の少なくとも一部が、図11Aおよび11Bを連結している矢印により示されているように、蒸発させられ、蛍光体粒子1122が発光面150aの少なくとも一部に析出し、蛍光体粒子1122を含む被覆1130がその上に形成される。いくつかの実施形態では、溶媒1124中に懸濁された蛍光体粒子1122を含む懸濁液1120は、図11Aの配置を実行している間、および/または蒸発を実行している間に、撹拌される。さらに、図11Bに示されているように、蒸発させることにより、蛍光体粒子122を発光面150aの少なくとも一部に均一に析出させ、それにより、蛍光体粒子1122の均一な被覆1130を形成することができる。いくつかの実施形態では、蛍光体粒子1122は、すべての発光面150a上に均一に析出する。さらに、いくつかの実施形態では、溶媒1124の実質的にすべてを蒸発させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、溶媒の少なくとも約80%を蒸発させることができる。いくつかの実施形態では、実質的にすべての溶媒1124を蒸発させて、蛍光体粒子1122をすべての発光面150a上に均一に析出させる。
【0078】
本発明のいくつかの実施形態では、溶媒1124は、メチルエチルケトン(MEK)、アルコール、トルエン、酢酸アミル、および/または他の従来の溶媒を含む。さらに、他の実施形態では、蛍光体粒子1122は、サイズが約3〜4μmであり、これらの蛍光体粒子1122の約0.2gmを、MEK溶媒1124約5cc中に混合し、懸濁液1120を得ることができる。懸濁液1120は、点眼器ピペットを使って分注することができ、蒸発は、室温で、または約60℃および/または約100℃などの室温よりも高い、または低い温度で生じさせることができる。
【0079】
蛍光体は、当業者にもよく知られている。本明細書で使用されているように、蛍光体粒子1122は、セリウム添加イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)および/または他の従来の蛍光体とすることができ、従来の混合技術を使用して溶媒1124中に混合し、それにより、蛍光体粒子1122を含む懸濁液1120を形成することができる。いくつかの実施形態では、蛍光体は、発光面150aから放出される少なくとも一部の光を変換し、半導体発光素子から現れる光が白色光として現れるように構成される。
【0080】
図12Aは、本発明の他の実施形態の断面図である。図12Aに示されているように、実装基板100が用意され、半導体発光素子150は、中のキャビティ110に実装される。ヒートシンクフィン190も、備えられる。溶媒1124中に懸濁されている蛍光体粒子1122を含む懸濁液1120は、キャビティ110内に置かれる。そこで、キャビティ110を使用して、懸濁液1120を封じ込め、それにより、懸濁液1120の量および幾何学的形状を制御することができる。
【0081】
次に図12Bを参照すると、蒸発が実行され、そこで、溶媒1124の少なくとも一部が蒸発して、蛍光体粒子1122が発光面150aの少なくとも一部に析出し、蛍光体粒子1122を含む被覆1130が形成される。
【0082】
図13Aおよび13Bは、本発明の他の実施形態を例示している。図13Aに示されているように、これらの実施形態では、キャビティ110は、キャビティの底110bを含み、半導体発光素子150は、キャビティの底110b上に実装される。さらに、半導体発光素子150は、キャビティの底110bから離れる方向に突き出る。いくつかの実施形態では、半導体発光素子150の発光面150aは、キャビティの底110bから離れている面150b、および面150bとキャビティの底110bとの間に広がる側壁150cを含む。図13Bに示されているように、蒸発が実行され、そこで、溶媒1124の少なくとも一部が蒸発して、蛍光体粒子1122が発光面150aの少なくとも一部に均一に析出し、それにより蛍光体粒子1122を含む均一な厚さの被覆1130が形成される。さらに図13Bにも示されているように、いくつかの実施形態では、被覆は、面150bと側壁150cの上で均一な厚さにすることができる。いくつかの実施形態では、被覆1130は、発光素子150の外側の底110b上に均一に広がりうる。他の実施形態では、被覆1130は、さらに、キャビティ110の側壁110a上に少なくとも部分的に広がりうる。
【0083】
本発明の他の実施形態では、結合剤(binder)を懸濁液1120に添加し、蒸発後、蛍光体粒子1122および結合剤が発光面150aの少なくとも一部に析出し、蛍光体粒子1122および結合剤を含む被覆をその上に形成する。いくつかの実施形態では、エチルセルロースおよび/またはニトロセルロースなどのセルロース材料を結合剤として使用することができる。さらに、他の実施形態では、結合剤の少なくとも一部は、溶媒とともに蒸発させることができる。
【0084】
本発明の他の実施形態では、懸濁液1120は、溶媒1124中に懸濁された蛍光体粒子1122および光散乱粒子を含み、溶媒1124の少なくとも一部は、蒸発して、蛍光体粒子1122および光散乱粒子を発光素子150の少なくとも一部に析出させ、蛍光体粒子1122および光散乱粒子を含む被覆1130を形成する。いくつかの実施形態では、光散乱粒子は、SiO2(ガラス)粒子を含むことができる。散乱粒子のサイズを選択することにより、青色光を効果的に散乱させ、いくつかの実施形態では放出源(白色の用途)をより均一(より具体的には、ランダム)にすることができる。
【0085】
また、図11A〜13Bの実施形態の組合せおよび部分的組合せも、本発明のさまざまな実施形態により、実現することができることは理解されるであろう。さらに、他の図のどれかまたはすべてと図11A〜13Bの実施形態の組合せおよび部分的組合せも、本発明のさまざまな実施形態により、実現することができる。懸濁液から溶媒を蒸発させることにより半導体発光素子をコーティングする他の実施形態は、他の特許文献において説明されている(開示全体が本明細書内で全部述べられているかのように参照により本明細書に組み込まれている、本発明の譲受人に譲渡された、「Methods of Coating Semiconductor Light Emitting Elements by Evaporating Solvent From a Suspension」という表題の2004年9月21日に出願された特許文献42を参照)。透明シリコンおよび蛍光体を含むパターン形成可能フィルムを半導体発光素子上にコーティングすることにより半導体発光素子をコーティングする他の実施形態は、他の特許文献において説明されている(開示全体が本明細書内で全部述べられているかのように参照により本明細書に組み込まれている、本発明の譲受人に譲渡された、「Semiconductor Light Emitting Devices Including Patternable Films Comprising Transparent Silicone and Phosphor, and Methods of Manufacturing Same」という表題の2004年9月23日に出願された特許文献43を参照)。
【0086】
本発明の他の実施形態は、第1の金属面上に光学素子を配置した軟質フィルムを備え、光学素子は、キャビティ上に広がる。いくつかの実施形態では、光学素子はレンズである。他の実施形態では、光学素子は、蛍光体被覆を含み、および/または中に分散された蛍光体を含むことができる。
【0087】
図14は、本発明のさまざまな実施形態による、半導体発光デバイスパッケージおよびその組立て方法の分解断面図である。図14を参照すると、これらの半導体発光デバイスパッケージは、中にキャビティ110を含む第1の面100a、および中に複数のヒートシンクフィン190を含む、第2の面100bを持つ固体金属ブロック100を備える。光学素子1430を中に含む軟質フィルム1420は、第1の面100a上に備えられ、半導体発光素子150は、金属ブロック100と軟質フィルム1120との間に備えられ、光学素子を通して光662を放出するように構成されている。取付け要素1450は、軟質フィルム1420および固体金属ブロック100を互いに結合するために使用することができる。
【0088】
さらに図14を参照すると、軟質フィルム1420は、従来の室温加硫(RTV)シリコンゴムなどの可撓性材料で作ることができるカバースリップ(cover slip)を備えることができる。他のシリコンベースおよび/または可撓性材料を使用することができる。可撓性材料で作ることにより、軟質フィルム1420は、動作中の膨張、収縮とともに固体金属ブロック100の形に合わせて変化しうる。さらに、軟質フィルム1420は、トランスファー成形、射出成形、および/または当業者によく知られている他の従来技術などの単純な低コスト技術により作ることができる。
【0089】
上述のように、軟質フィルム1420は、中に光学素子1430を含む。光学素子としては、レンズ、プリズム、蛍光体などの光放出増強および/または変換素子、光散乱素子、および/または他の光学素子が含まれる。1つまたは複数の光学素子1430は、さらに、以下で詳しく説明されるように実現できる。さらに、図14に示されているように、いくつかの実施形態では、光結合ゲルおよび/または他の屈折率整合材料などの光結合媒体1470を、光学素子1430と半導体発光素子150との間に備えることができる。
【0090】
さらに図14を参照すると、取付け要素1450は、固体金属ブロック100の周囲に、軟質フィルム1420の周囲に、および/またはその隅などの選択された部分に置くことができる接着剤として具現化することができる。他の実施形態では、固体金属ブロック100は、軟質フィルム1420の周りにコイニング加工され、これにより、取付け要素1450を実現することができる。他の従来の取付け技術を使用することができる。
【0091】
図14は、本発明のさまざまな実施形態により半導体発光デバイスを組み立てるか、またはパッケージングする方法も例示している。図14に示されているように、半導体発光素子150は、第2の面100b上にフィン190を備える固体金属ブロック100の第1の面100a内のキャビティ110に実装される。中に光学素子1430が備えられる軟質フィルム1420は、例えば、取付け要素1450を使用して第1の面100aに取り付けられ、動作したときに、半導体発光素子150は、光学素子1430を通して光662を放出する。いくつかの実施形態では、光結合媒体1470は、半導体発光素子150と光学素子1430との間に配置される。
【0092】
図15は、本発明の他の実施形態による、図14のパッケージングされた半導体発光デバイスの断面図である。軟質フィルム1420は、キャビティ110を超えて面100a上に広がる。光学素子1430は、キャビティ110上に被さり、半導体発光素子150は、キャビティ110内にあり、光学素子1430を通して光662を放出するように構成される。図15では、光学素子1430は、凹レンズを含む。いくつかの実施形態では、光結合媒体1470は、光学素子1430と半導体発光素子150との間のキャビティ110内に備えられる。いくつかの実施形態では、光結合媒体1470は、キャビティ110を満たす。
【0093】
図16は、本発明の他の実施形態の断面図である。図16に示されているように、2つの光学素子1430および1630が軟質フィルム1420内に含まれる。第1の光学素子1430は、レンズを含み、第2の光学素子1630は、プリズムを含む。半導体発光素子150からの光は、プリズム1630を通過し、レンズ1430を通過する。光結合媒体1470を、さらに、備えることができる。いくつかの実施形態では、光結合媒体1470は、キャビティ110を満たす。光結合媒体1470は、プリズム1630が陰影を減らせるようにプリズム1630からの屈折率の十分な差を持つことができる。図16に示されているように、半導体発光素子150は、軟質フィルム1420に向かって伸びる電線(wire)1650を備え、プリズム1630は、半導体発光素子150から放出される光の電線1650による陰影を減らすように構成される。これにより均一性の高い光放出を実現することができ、しかも電線1650の陰影を減らすことができる。「電線(wire)」という用語は、本明細書では、半導体発光素子150の電気的接続を包含する一般的意味で使用されることは理解されるであろう。
【0094】
図17は、本発明の他の実施形態の断面図である。図17に示されているように、蛍光体1710は、レンズ1430と半導体発光素子150との間の軟質フィルム1420上に備えられる。蛍光体1710は、セリウム添加イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)および/または他の従来の蛍光体を含むことができる。いくつかの実施形態では、蛍光体は、セリウム添加イットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce)を含む。他の実施形態では、ナノ蛍光体を使用することができる。蛍光体は、当業者にはよく知られており、本明細書でこれ以上説明を要しない。キャビティ110を満たしうる光結合媒体1470も備えることができる。
【0095】
図18は、本発明のさらに他の実施形態を例示する。これらの実施形態では、レンズ1430は、半導体発光素子150に隣接する凹形内面1430aを持ち、蛍光体1710は、凹形内面1430a上に共形の蛍光体層(conformal phosphor layer)を含む。キャビティ110を満たしうる光結合媒体1470も備えることができる。
【0096】
図19は、他の実施形態の断面図である。図19に示されているように、キャビティ110に被さる軟質フィルム1420の少なくとも一部1420dは、光を透過させる。さらに、キャビティ110を超えて面100a上に広がる軟質フィルム1420の少なくとも一部1420cは、軟質フィルム1420の点々部分1420cにより示されているように、不透明で光を透過させない。不透明領域1420cは、光線の跳ね返りを低減するか、または防ぎ、それにより、より望ましい光パターンを潜在的に発生させうる。キャビティ110を満たしうる光結合媒体1470も備えることができる。
【0097】
図20は、本発明の他の実施形態の断面図であり、軟質フィルム1420は、複数の材料から作ることができる。図20に示されているように、キャビティ110に被さる軟質フィルム1420の少なくとも一部1420dは、第1の材料を含み、キャビティ110を超えて面100a上に広がる軟質フィルム1420の少なくとも一部1420cは、第2の材料を含む。いくつかの実施形態では、2つまたはそれ以上の材料を軟質フィルム1420で使用することができ、これにより、放出される光が通る、また通らない軟質フィルム1420の部分について異なる特性をもたらすことができる。他の実施形態では、他の目的のために複数の材料を使用することができる。例えば、軟質でない、および/または軟質のプラスチックレンズを軟質フィルムに取り付けることができる。複数の材料を使用するこのような軟質フィルム1420は、例えば、従来の複数の成形技術を使用して作ることができる。いくつかの実施形態では、成形される第1の材料は、その後成形される第2の材料に取り付ける十分な結合をもたらすように、完全には硬化させない場合がある。他の実施形態では、光学素子と軟質フィルムに対し同じ材料を使用することができ、その場合、光学素子がまず形成され、次いで軟質フィルムが、光学素子の周りに形成される。キャビティ110を満たしうる光結合媒体1470も備えることができる。
【0098】
図21は、本発明の他の実施形態の断面図である。これらの実施形態では、半導体発光素子150は、キャビティ110内の軟質フィルム1420に向かって伸び、軟質フィルム1420に接触する、電線1650を備える。軟質フィルム1420は、インジウムスズ酸化物(ITO)および/または他の従来の透明導体を含むことができる透明導体2110を含む。透明導体2110は、キャビティ110内に広がり、電線に電気的に接続する。電線1650による陰影をこれで低減させることができる。さらに、金属ブロック100への電線結合、および結果として生じうる光歪みを低減するか、またはなくすことができる。キャビティ110を満たしうる光結合媒体1470も備えることができる。
【0099】
図22は、本発明の他の実施形態の断面図である。図22に示されているように、光学素子1430は、キャビティ110に被さり、キャビティ110から外へ突き出るレンズを含む。軟質フィルム1420は、さらに、レンズ1430とキャビティ110に向かって突き出る発光素子150との間の突き出し要素2230を含む。図22に示されているように、共形の蛍光体層1710は、突き出し要素2230上に設けられる。突き出し要素2230をレンズ1430の背面に備えることにより、デバイス内の光結合媒体1470を追い出すことができる。そのため、図22の配置により、発光素子150から所望の距離のところの蛍光体被覆の均一さを高め、発光をより均一にすることができる。光結合媒体1470は、キャビティ110を満たすことができる。
【0100】
図23および24は、本発明のさまざまな実施形態による複数の半導体発光デバイスおよび/または複数の光学素子を含むパッケージを例示している。例えば、図23に示されているように、光学素子1430は、第1の光学素子であり、半導体発光素子150は、第1の半導体発光素子である。軟質フィルム1420は、さらに、第1の光学素子1430から相隔てられている第2の光学素子1430’を中に備え、デバイスは、さらに、基板100と軟質フィルム1420との間に第2の半導体発光素子150’を備え、第2の光学素子1430’を通して光を放出するように構成されている。さらに、第3の光学素子1430”および第3の半導体発光素子150”も、備えることができる。光学素子1430、1430’、および1430”は、互いに同じ、および/または異なっていてもよく、半導体発光素子150、150’、および150”は、互いに同じ、および/または異なっていてもよい。さらに、図23の実施形態では、キャビティ110は、第1のキャビティであり、第2および第3のキャビティ110’、110”はそれぞれ、第2および第3の半導体発光素子150’、150”用に用意される。キャビティ110、110’、および110”は、同じであってもよく、および/または互いに異なる構成を持つこともできる。さらに、1つまたは複数のキャビティを満たしうる光結合媒体1470も備えることができる。他の実施形態では、半導体発光素子および/またはキャビティの数を加減できることは理解されるであろう。
【0101】
図23にも示されているように、蛍光体1710は、第1の蛍光体層とすることができ、第2および/または第3の蛍光体層1710’および1710”は、それぞれ、第2の光学素子1430’と第2の半導体発光素子150’との間に、また第3の光学素子1430”と第3の半導体発光素子150”との間の軟質フィルム1420上に施すことができる。蛍光体層1710、1710’、および1710”は、同じであってもよく、異なっていてもよく、および/またはなくすこともできる。特に、本発明のいくつかの実施形態では、第1の蛍光体層1710および第1の半導体発光素子150は、赤色光を発生するように構成され、第2の蛍光体層1710’および第2の半導体発光素子150’は、青色光を発生するよう構成され、第3の蛍光体層1710”および第3の半導体発光素子150”は、緑色光を発生するように構成される。いくつかの実施形態では、白色光を放出することができる赤色、緑色、青色(RGB)発光素子を備えることができる。
【0102】
図24は、本発明の他の実施形態の断面図である。これらの実施形態では、第1、第2、および第3の半導体発光素子150、150’、150”用に単一キャビティ2400が用意される。キャビティ2400を満たしうる光結合媒体1470も備えることができる。他の実施形態では、半導体発光素子および/またはキャビティの数を加減できることは理解されるであろう。
【0103】
図25は、本発明のさらに他の実施形態の断面図である。図25では、光学素子2530は、蛍光体が中に分散されているレンズを含む。中に分散されている蛍光体を含むレンズの多くの実施形態は、上述されており、繰り返す必要はない。本発明のさらに他の実施形態では、図25に示されているように光散乱素子をレンズ内に埋め込み、および/または蛍光体に加えて、またはそれの代わりに、例えば、図22に示されているように、別の層として備えることができる。
【0104】
図26は、本発明の他の実施形態による半導体発光デバイスパッケージの斜視図である。
【0105】
当業者であれば、本発明のさまざまな実施形態は、図14〜26に関して個別に説明されていることを理解するであろう。しかし、図14〜26の実施形態の組合せおよび部分的組合せは、本発明のさまざまな実施形態に従って実現することができ、また、本明細書で説明されている他の図のいずれかによる実施形態と組み合わせることもできる。
【0106】
図27は、本発明の他の実施形態による半導体発光デバイスパッケージの断面図である。図27に示されているように、固体金属ブロック100は、その第1の金属面100a内に複数のキャビティ110を備え、その第2の金属面100b内に複数のヒートシンクフィン190を備える。第1の金属面100aに、絶縁層120が施される。導電層130は、絶縁層の上に施され、キャビティ110内の反射被覆2730aおよび、キャビティ内に実装される少なくとも1つの半導体発光素子150に接続するように構成されているキャビティ110内の第1の配線2730bおよび第2の配線2730cを備えるようにパターン形成される。図27に示されているように、配線は、半導体発光素子間の直列接続を行うことができる。しかし、並列および/または直列/並列もしくは逆並列接続も実現できる。他の実施形態では、半導体発光素子および/またはキャビティの数を加減できることは理解されるであろう。
【0107】
さらに図27を参照すると、中にレンズなどの光学素子1430を含む軟質フィルム1420は、第1の金属面100a上に施され、それぞれの光学素子1430は、それぞれのキャビティ110上に広がる。軟質フィルム1420および光学素子1430のさまざまな実施形態は、上で広く述べたように実現することができる。さらに、蛍光体は、上で広く述べたように一体化することができる。他の実施形態では、個別レンズ170を、光学素子1430を含む軟質フィルム1420の代わりに、備えることもできる。いくつかの実施形態では、導線130は、固体金属ブロック110上の、発光素子ドライバ集積回路などの集積回路2710に接続される。いくつかの実施形態では、図27の半導体発光パッケージは、従来の電球のプラグイン代替えとなるように構成することができる。
【0108】
図28は、図27によるいくつかの実施形態の斜視図である。図28に示されているように、導電層130により接続されるキャビティ110のアレイは、固体金属ブロック100の第1の面100a上に施すことができる。図28では、軟質フィルム1420上の、均一な間隔の10%10アレイのキャビティおよび対応する10%10アレイの光学素子1430が示されている。しかし、アレイのサイズは加減することができ、またアレイの形状も、円形とするか、ランダムな間隔で並べられるか、および/または他の形状とすることができる。さらに、キャビティ110および光学素子1430のアレイの一部または全部において不均一な間隔を設定することもできる。より具体的には、均一な間隔とすることで、光出力は均一になるが、不均一な間隔は、固体金属ブロック100のさまざまな部分にわたるヒートシンクフィン190の熱散逸能力の変動を補正するように設定することができる。
【0109】
図27および28の実施形態は、本明細書で説明されている他の実施形態のどれかとのさまざまな組合せおよび部分的組合せで、組み合わせることができることも理解されるであろう。
【0110】
図29は、本発明の他の実施形態の側断面図である。これらの実施形態では、第1の金属面100aは、さらに、複数の台2900を中に備え、複数のキャビティ110のうちのそれぞれ1つは、複数の台2900のそれぞれの1つの中にある。絶縁層120および導電層130は、分かりやすくするために図29には例示されていない。他の実施形態では、複数のキャビティ110は、さらに、所定の台2900内に設けることができる。図29の実施形態では、軟質フィルム1420’は、レンズなどの複数の光学素子1430’を含み、それぞれの光学素子は、それぞれの台2900およびそれぞれのキャビティ110上に広がる。他の実施形態では、半導体発光素子および/またはキャビティの数を加減できることは理解されるであろう。
【0111】
本発明のいくつかの実施形態による、台2900を備えることにより、発光素子150は、光学素子1430’の半径方向中心(radial center)に近い位置に置くことができる。また、図29の実施形態は、レンズなどの個別の光学素子を備えることができ、それぞれの光学素子はそれぞれの台2900およびキャビティ110上に広がり、図29の実施形態は、上述の他の実施形態の組合せまたは部分的組合せと組み合わせることができることも理解されるであろう。
【0112】
図30は、本発明のさまざまな実施形態による、半導体発光デバイスをパッケージングするために実行することができる工程の流れ図である。図30の方法は、1つまたは複数の半導体発光素子をパッケージングするために使用することができ、上述の図のどれかで説明された構造を実現する。
【0113】
図30のブロック3010に示されているように、キャビティおよびヒートシンクフィンを含む固体金属ブロックは、上で広く説明されているように作成される。上で広く説明されているように、ブロック3020で、固体金属ブロックの少なくとも一部、例えば第1の金属面上に絶縁層が形成される。ブロック3030では、導電層が、絶縁層上に形成される。導電層は、上で広く説明されたように、キャビティ内の反射被覆、およびキャビティ内に広がる第1の面上の第1および第2の配線を形成するようにパターン形成することができる。ブロック3040では、少なくとも1つの半導体発光素子が、それぞれのキャビティ内に実装され、上で広く説明されているように、それぞれのキャビティ内の第1および第2の配線に電気的に接続される。ブロック3050では、上述のように、光結合媒体を加えることができる。ブロック3060では、上で広説明されているように、レンズ、光学素子、および/または軟質フィルムが第1の面に置かれる。他の実施形態では、スルーホール、反射体層、および/または上に広く説明された他の構造も、備えることができる。
【0114】
また、いくつかの他の実装では、図30のブロックで示されている機能/動作は、流れ図内に記載されている順序と異なる順序で行われることがあることにも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行することができるか、またはこれらのブロックは、ときには、関わる機能/動作に応じて、逆の順序で実行することができる。
【0115】
本発明のさまざまな実施形態に関する補足的説明を提供する。本発明のいくつかの実施形態では、固体金属ブロック上に三次元の上側および後側トポロジを与え、それにより、一体の反射体キャビティ(integral reflector cavity)および一体のヒートシンクをすべてワンピースで形成することができる。一体の光学的キャビティを使用することで、配置および製造がしやすくなる。一体のヒートシンクは、熱効率を高められる。三次元上側トポロジを採用してLED用の反射体を形成すると、本発明のいくつかの実施形態により、LEDの個別パッケージング、パッケージのヒートシンクへの実装、所望の駆動電子回路の付加を不要にすることができる。そのため、「チップオン一体反射体ヒートシンク(chip on integral reflector heat sink)」を単一コンポーネントとして実現することができる。これにより、高い光学効率および高い熱効率を付与することができる。駆動回路を付加することにより、ソース電圧および最終的な発光体ハウジングだけを必要とする機能的発光体の完全な解決が得られる。
【0116】
任意の形状または密度のデバイスを備えることができる。例えば、高いルーメン強度(lumen intensity)(ルーメン/平方ミリメートル)を持たせたり、キャビティレイアウトを分配することにより熱効率を高め、または最適化したりしたい場合がある。高密度の実施形態は、本件特許出願人のXB900という名称で販売されているような4つの高出力LEDを備え、2%2アレイを実現することができ、一方、分散熱アプローチでは、本件特許出願人のXB290という名称で販売されているような100個の低出力LEDを備え、10%10アレイを実現し、同じルーメン出力を得ることができる。XB900およびXB290デバイスは、製品カタログで説明されている(非特許文献4を参照)。XT290、XT230などのこの製品カタログで説明されている他のデバイス、および/または他のメーカーの他のデバイスも使用することができる。
【0117】
上述のように、光学的キャビティは、凹んでいてもよいし、また台の中の光学的キャビティとして実現することもできる。導電層は、ダイ接着パッドおよびワイヤボンドパッドを備えることができる。赤色、緑色、または青色LED用に別々の配線を用意することができるか、またはすべてのLEDを直列または並列に接続することができる。
【0118】
本発明のいくつかの実施形態では、標準のMR16または他の照明器具を置き換えられる構成を実現することができる。いくつかの実施形態では、6.4ワットの入力で、約2.4ワットの光出力および4ワットの放熱が得られる。
【0119】
図面および明細書では、本発明のいくつかの実施形態が開示されており、また特定の用語が使用されているが、それらは、汎用的な、記述的な意味に限り、また制限することを目的とせず、請求項で規定されている本発明の範囲内で使用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光デバイス用の実装基板であって、
第1および第2の対向する金属面を有する固体金属ブロックを備え、
前記第1の金属面は、中に1つのキャビティを有し、前記キャビティは、少なくとも1つの半導体発光素子を中に実装するように、また前記キャビティから離れる方向に中に実装されている少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成され、
前記第2の金属面は、中に複数のヒートシンクフィンを備えることを特徴とする実装基板。
【請求項2】
前記キャビティ内に反射被覆をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の実装基板。
【請求項3】
前記キャビティ内に実装される少なくとも1つの半導体発光素子に接続するように構成された、前記キャビティ内の第1および第2の配線をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の実装基板。
【請求項4】
前記第1の金属面上の絶縁層と、
前記キャビティ内の反射被覆、ならびに、前記キャビティ内に実装される少なくとも1つの半導体発光素子に接続するように構成されている前記キャビティ内の第1の配線および第2の配線を備えるようにパターン形成される前記絶縁層の上の導電層と
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の実装基板。
【請求項5】
前記固体金属ブロックは、固体アルミニウムブロックを含み、前記絶縁層は、酸化アルミニウムを含むことを特徴とする請求項4に記載の実装基板。
【請求項6】
前記固体金属ブロックは、固体スチールブロックを含み、前記絶縁層は、セラミックを含むことを特徴とする請求項4に記載の実装基板。
【請求項7】
前記第1の金属面は、中に台をさらに備え、前記キャビティは、前記台の中にあることを特徴とする請求項1に記載の実装基板。
【請求項8】
前記固体金属ブロックは、前記第1の面から前記第2の面へ伸びるスルーホールを中に備え、前記スルーホールは、前記第1または第2の配線に電気的に接続されている導電性ビアを中に備えることを特徴とする請求項3に記載の実装基板。
【請求項9】
前記キャビティ内に実装された少なくとも1つの半導体発光素子と組み合わせることを特徴とする請求項1に記載の実装基板。
【請求項10】
前記キャビティ上に広がるレンズとさらに組み合わせることを特徴とする請求項9に記載の実装基板。
【請求項11】
前記台の前記キャビティ内に実装された少なくとも1つの半導体発光素子と組み合わせることを特徴とする請求項7に記載の実装基板。
【請求項12】
前記台および前記キャビティ上に広がったレンズとさらに組み合わせることを特徴とする請求項11に記載の実装基板。
【請求項13】
前記第1の金属面上に光学素子を配置した軟質フィルムとさらに組み合わせ、前記光学素子は、前記キャビティ上に広がることを特徴とする請求項9に記載の実装基板。
【請求項14】
前記第1の金属面上に光学素子を配置した軟質フィルムとさらに組み合わせ、前記光学素子は、前記台および前記キャビティ上に広がることを特徴とする請求項11に記載の実装基板。
【請求項15】
前記光学素子は、レンズを含むことを特徴とする請求項13に記載の実装基板。
【請求項16】
前記光学素子は、レンズを含むことを特徴とする請求項14に記載の実装基板。
【請求項17】
前記レンズ上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項10に記載の実装基板。
【請求項18】
前記レンズ上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項12に記載の実装基板。
【請求項19】
前記光学素子上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項13に記載の実装基板。
【請求項20】
前記光学素子上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項14に記載の実装基板。
【請求項21】
前記レンズは、中に分散された蛍光体を含むことを特徴とする請求項10に記載の実装基板。
【請求項22】
前記レンズは、中に分散された蛍光体を含むことを特徴とする請求項12に記載の実装基板。
【請求項23】
前記光学素子は、中に分散された蛍光体を含むことを特徴とする請求項13に記載の実装基板。
【請求項24】
前記光学素子は、中に分散された蛍光体を含むことを特徴とする請求項14に記載の実装基板。
【請求項25】
前記少なくとも1つの半導体発光素子上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項9に記載の実装基板。
【請求項26】
前記少なくとも1つの半導体発光素子上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項11に記載の実装基板。
【請求項27】
前記第1および第2の配線に電気的に接続される前記固体金属ブロック上の集積回路をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の実装基板。
【請求項28】
前記第1および第2の配線に電気的に接続される前記固体金属ブロック上の半導体発光デバイスドライバ集積回路をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の実装基板。
【請求項29】
前記少なくとも1つの半導体発光素子は、少なくとも1つの発光ダイオードを含むことを特徴とする請求項9に記載の実装基板。
【請求項30】
少なくとも部分的に前記発光素子を囲む前記キャビティ内の光結合媒体と組み合わせることを特徴とする請求項9に記載の実装基板。
【請求項31】
半導体発光デバイス用の実装基板であって、
第1および第2の対向する金属面を有する固体金属ブロックを備え、
前記第1の金属面は、中に複数のキャビティを有し、それぞれの前記キャビティは、少なくとも1つの半導体発光素子を中に実装するように、また前記それぞれのキャビティから離れる方向に中に実装されている前記少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成され、
前記第2の金属面は、中に複数のヒートシンクフィンを備えることを特徴とする実装基板。
【請求項32】
前記複数のキャビティ内に反射被覆をさらに備えることを特徴とする請求項31に記載の実装基板。
【請求項33】
前記複数のキャビティ内に広がり、前記それぞれのキャビティ内に実装される少なくとも1つの半導体発光素子に接続するように構成された前記第1の面上の第1および第2の配線をさらに備えることを特徴とする請求項31に記載の実装基板。
【請求項34】
前記第1の金属面上の絶縁層と、
前記複数のキャビティ内の反射被覆および、前記複数のキャビティ内に広がり、前記キャビティ内に実装される少なくとも1つの半導体発光素子に接続するように構成されている前記第1の面上の第1および第2の配線を備えるようにパターン形成される前記絶縁層の上の導電層と
をさらに含むことを特徴とする請求項31に記載の実装基板。
【請求項35】
前記固体金属ブロックは、固体アルミニウムブロックを含み、前記絶縁層は、酸化アルミニウムを含むことを特徴とする請求項34に記載の実装基板。
【請求項36】
前記固体金属ブロックは、固体スチールブロックを含み、前記絶縁層は、セラミックを含むことを特徴とする請求項34に記載の実装基板。
【請求項37】
前記第1の金属面は、複数の台を中にさらに備え、前記複数のキャビティのうちのそれぞれ1つは、前記複数の台のそれぞれの1つの中にあることを特徴とする請求項31に記載の実装基板。
【請求項38】
前記固体金属ブロックは、前記第1の面から前記第2の面へ伸びるスルーホールを中に備え、前記スルーホールは、前記第1または第2の配線に電気的に接続されている導電性ビアを中に備えることを特徴とする請求項33に記載の実装基板。
【請求項39】
前記それぞれのキャビティ内に実装された少なくとも1つの半導体発光素子と組み合わせることを特徴とする請求項31に記載の実装基板。
【請求項40】
複数のレンズとさらに組み合わせ、前記それぞれのレンズは、前記複数のキャビティのうちのそれぞれ1つのキャビティ上に広がることを特徴とする請求項39に記載の実装基板。
【請求項41】
それぞれの台のそれぞれのキャビティ内に実装された少なくとも1つの半導体発光素子と組み合わせることを特徴とする請求項37に記載の実装基板。
【請求項42】
複数のレンズとさらに組み合わせ、前記それぞれのレンズは、前記複数の台のうちのそれぞれの台および前記複数のキャビティのうちのそれぞれのキャビティ上に広がることを特徴とする請求項41に記載の実装基板。
【請求項43】
前記第1の金属面上に複数の光学素子を配置した軟質フィルムとさらに組み合わせ、前記それぞれの光学素子は、それぞれのキャビティ上に広がることを特徴とする請求項39に記載の実装基板。
【請求項44】
前記第1の金属面上に複数の光学素子を配置した軟質フィルムとさらに組み合わせ、前記それぞれの光学素子は、それぞれの台およびそれぞれのキャビティ上に広がることを特徴とする請求項41に記載の実装基板。
【請求項45】
前記光学素子は、レンズを含むことを特徴とする請求項43に記載の実装基板。
【請求項46】
前記光学素子は、レンズを含むことを特徴とする請求項44に記載の実装基板。
【請求項47】
前記レンズ上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項40に記載の実装基板。
【請求項48】
前記レンズ上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項42に記載の実装基板。
【請求項49】
前記光学素子上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項43に記載の実装基板。
【請求項50】
前記光学素子上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項44に記載の実装基板。
【請求項51】
前記レンズは、中に分散された蛍光体を含むことを特徴とする請求項40に記載の実装基板。
【請求項52】
前記レンズは、中に分散された蛍光体を含むことを特徴とする請求項42に記載の実装基板。
【請求項53】
前記光学素子は、中に分散された蛍光体を含むことを特徴とする請求項43に記載の実装基板。
【請求項54】
前記光学素子は、中に分散された蛍光体を含むことを特徴とする請求項44に記載の実装基板。
【請求項55】
前記半導体発光素子上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項39に記載の実装基板。
【請求項56】
前記半導体発光素子上の蛍光体を含む被覆とさらに組み合わせることを特徴とする請求項41に記載の実装基板。
【請求項57】
前記第1および第2の配線に電気的に接続される前記固体金属ブロック上の集積回路をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載の実装基板。
【請求項58】
前記第1および第2の配線に電気的に接続される前記固体金属ブロック上の半導体発光デバイスドライバ集積回路をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載の実装基板。
【請求項59】
前記半導体発光素子は、複数の発光ダイオードを含むことを特徴とする請求項39に記載の実装基板。
【請求項60】
少なくとも部分的に前記発光素子を囲む前記キャビティ内の光結合媒体と組み合わせることを特徴とする請求項39に記載の実装基板。
【請求項61】
前記複数のキャビティは、前記第1の面において互いに均一な、および/または不均一な間隔で並べられることを特徴とする請求項31に記載の実装基板。
【請求項62】
半導体発光デバイスパッケージング方法であって、
第1および第2の対向する金属面を備え、前記第1の金属面は中に複数のキャビティを有し、それぞれのキャビティは、少なくとも1つの半導体発光素子を中に実装するように、また前記それぞれのキャビティから離れる方向に中に実装されている前記少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成され、前記第2の金属面は中に複数のヒートシンクフィンを備える固体金属ブロックを加工することと、
前記第1の金属面上に絶縁層を形成することと、
前記複数のキャビティ内の反射被覆および、前記複数のキャビティ内に広がり、前記キャビティ内に実装される複数の半導体発光素子に接続するように構成されている前記第1の面上の第1および第2の配線を備えるようにパターン形成される前記絶縁層の上に導電層を形成することと、
少なくとも1つの半導体発光素子をそれぞれのキャビティ内に実装し、前記それぞれのキャビティ内の前記第1および第2の配線に電気的に接続されることと
を含むことを特徴とする半導体発光デバイスパッケージング方法。
【請求項63】
前記実装の前に、前記複数のキャビティ内に反射被覆を加工することを含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記第1の金属面は、複数の台を中にさらに備え、前記複数のキャビティのうちのそれぞれ1つは、前記複数の台のそれぞれの1つの中にあることを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記固体金属ブロックは、前記第1の面から前記第2の面に抜けるスルーホールを中に備え、
前記第1または第2の配線に電気的に接続されている前記スルーホール内に導電ビアを形成すること
をさらに含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項66】
前記実装の後に、前記複数のキャビティのうちのそれぞれのキャビティにそれぞれのレンズを配置することを含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項67】
前記実装の後に、前記複数の台のうちのそれぞれの台および前記複数のキャビティのうちのそれぞれのキャビティにそれぞれのレンズを配置することを含むことを特徴とする請求項64に記載の方法。
【請求項68】
前記実装の後に、前記第1の金属面上に複数の光学素子を含む軟質フィルムを配置することを含み、前記それぞれの光学素子は、前記それぞれのキャビティ上に広がることを含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記実装の後に、前記第1の金属面上に複数の光学素子を含む軟質フィルムを配置することを含み、前記それぞれの光学素子は、前記それぞれの台および前記それぞれのキャビティ上に広がることを含むことを特徴とする請求項64に記載の方法。
【請求項70】
前記レンズを蛍光体でコーティングすることをさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の方法。
【請求項71】
前記レンズを蛍光体でコーティングすることをさらに含むことを特徴とする請求項67に記載の方法。
【請求項72】
前記光学素子を蛍光体でコーティングすることをさらに含むことを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項73】
前記光学素子を蛍光体でコーティングすることをさらに含むことを特徴とする請求項69に記載の方法。
【請求項74】
前記半導体発光素子を蛍光体でコーティングすることをさらに含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項75】
集積回路を前記第1および第2の配線に電気的に接続することをさらに含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項76】
半導体発光デバイスドライバ集積回路を前記第1および第2の配線に電気的に接続することをさらに含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項77】
光結合媒体を、少なくとも部分的に前記発光素子を囲むキャビティ内に配置することをさらに含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項78】
半導体発光デバイスパッケージであって、
第1および第2の対向する金属面を備え、前記第1の金属面は中に複数のキャビティを有し、それぞれのキャビティは、少なくとも1つの半導体発光素子を中に実装するように、また前記それぞれのキャビティから離れる方向に中に実装されている前記少なくとも1つの半導体発光素子により放出される光を反射するように構成され、前記第2の金属面は中に複数のヒートシンクフィンを備える固体金属ブロックと、
前記第1の金属面上の絶縁層と、
前記それぞれのキャビティ内の少なくとも1つの半導体発光素子と、
前記複数のキャビティ内の反射被覆および、前記複数のキャビティ内に広がり、前記それぞれのキャビティ内に実装される前記少なくとも1つの半導体発光素子に電気的に接続する前記第1の面上の第1および第2の配線を備えるようにパターン形成される前記絶縁層の上の導電層と
を含むことを特徴とする半導体発光デバイスパッケージ。
【請求項79】
前記複数のキャビティ内に反射被覆をさらに備えることを特徴とする請求項78に記載
のパッケージ。
【請求項80】
前記第1の金属面は、複数の台を中にさらに備え、前記複数のキャビティのうちのそれぞれ1つは、前記複数の台のそれぞれの1つの中にあることを特徴とする請求項78に記載のパッケージ。
【請求項81】
前記固体金属ブロックは、前記第1の面から前記第2の面に抜けるスルーホールを中に備え、
前記第1または第2の配線に電気的に接続されている前記スルーホール内に導電ビアをさらに備えることを特徴とする請求項78に記載のパッケージ。
【請求項82】
複数のレンズをさらに備え、前記それぞれのレンズは前記複数のキャビティのうちのそれぞれのキャビティ上に広がることを特徴とする請求項78に記載のパッケージ。
【請求項83】
複数のレンズをさらに備え、前記それぞれのレンズは前記複数の台のうちのそれぞれの台および前記複数のキャビティのうちのそれぞれのキャビティ上に広がることを特徴とする請求項80に記載のパッケージ。
【請求項84】
前記第1の金属面上に複数の光学素子を備える軟質フィルムをさらに備え、前記それぞれの光学素子は、それぞれのキャビティ上に広がることを特徴とする請求項78に記載のパッケージ。
【請求項85】
前記第1の金属面上に複数の光学素子を備える軟質フィルムをさらに備え、前記それぞれの光学素子は、それぞれの台およびそれぞれのキャビティ上に広がることを特徴とする請求項80に記載のパッケージ。
【請求項86】
前記第1および第2の配線に電気的に接続される前記固体金属ブロック上に集積回路をさらに備えることを特徴とする請求項78に記載のパッケージ。
【請求項87】
前記第1および第2の配線に電気的に接続される前記固体金属ブロック上に半導体発光デバイスドライバ集積回路をさらに備えることを特徴とする請求項78に記載のパッケージ。
【請求項88】
少なくとも部分的に前記発光素子を囲む前記キャビティ内に光結合媒体をさらに備えることを特徴とする請求項78に記載のパッケージ。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図6H】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2012−89870(P2012−89870A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−270840(P2011−270840)
【出願日】平成23年12月12日(2011.12.12)
【分割の表示】特願2007−538890(P2007−538890)の分割
【原出願日】平成17年7月5日(2005.7.5)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】