説明

基板処理装置のためのティーチング方法

【課題】ティーチング作業を軽減することができるとともに、より正確なティーチングを実現することができる基板処理装置のためのティーチング方法を提供すること。
【解決手段】透明シート30がノズル3に取り付けられる。このとき、透明シートの基準線上にノズル3が位置する。スピンベース6の上面には、模様シート50が貼着される。スピンベース6が鉛直軸線まわりに回転される。スピンベース6の上面16に、回転中心BCを中心とする同心円パターン52が表れる。回転中のスピンベース6の上面16の上方を、ノズル3および透明シート30が軌道に沿って移動する。透明シート30の縞パターンが同心円パターン52に重なると、線対称のモアレパターンが表れる。カメラによって撮像された画像に含まれるモアレパターンの対称軸が基準線に一致した時、ステッピングモータの回転量が取得される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板処理装置を制御するための制御情報を教示情報として基板処理装置に登録するためのティーチング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置や液晶表示装置の製造工程では、半導体ウエハや液晶表示パネル用ガラス基板などの基板の表面に処理流体による処理を施すために、基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が用いられることがある。
枚葉式の基板処理装置は、たとえば、基板をほぼ水平姿勢に保持しつつ回転させるためのスピンチャックと、スピンチャックに保持されている基板の主面に向けて処理液を吐出するためのノズルと、基板の回転中心を通る所定の軌道に沿ってノズルを移動させるノズル移動機構とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−88381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
処理液を用いた処理では、たとえば、ノズル移動機構によってノズルが基板の上方まで移動された後、停止状態にあるノズルから基板の表面の所定位置(たとえば回転中心)に向けて処理液を吐出させる。この場合、ノズルが所定位置からずれていると、基板の表面に処理液が均一に行き渡らず、その基板に処理むら(処理液の供給むら)を生じるおそれがある。
【0005】
また、処理液を用いた処理では、軌道に沿ってノズルを予め定める範囲内で移動(スキャン)させながら、ノズルから基板に向けて処理液を吐出させる場合がある。このとき、ノズルが予め定めるスキャン範囲から逸脱して移動すると、基板の表面に処理液が均一に行き渡らず、その基板に対する処理むら(処理液の供給むら)を生じるおそれがある。
そのため、ノズルが収容される処理室内にノズルを組み付けた後は、ノズルの動作を制御する制御装置に対して、ノズル(またはノズルを保持する部材)の原点位置から軌道上の所定の基準位置までの移動量を教示するためのティーチングが行われる。所定の基準位置は、たとえば、基板の回転中心に対向するノズルの位置(以下、「中心対向位置」という)を含む。
【0006】
このようなティーチングは、通常、作業者の手作業によって行われる。具体的には、ティーチングの際には、作業者は、上面に中心対向位置が記された治具基板を基板保持機構に保持させる。そして、作業者は、リモコン操作により、基板の上方に設定された軌道に沿って少しずつノズルを動かす。作業者は、ノズルと中心対向位置とを目視で合わせ込む。その後、作業者は、ノズルが中心対向位置に合致するときのノズルの移動量(原点位置からの移動量)を制御装置に登録する。
【0007】
ところが、手作業によるティーチングは、非常に面倒で手間のかかる作業である。また、中心対向位置は基板から離れた位置にあるので、治具基板を用いた場合であっても作業者による調整ばらつきが避けられない。そのため、作業者の経験や技術力によってノズルの位置精度に差が生じるおそれがある。
そこで、この発明の目的は、ティーチング作業を軽減することができるとともに、より正確なティーチングを実現することができる、基板処理装置のためのティーチング方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、基板処理装置(1;70)の制御のための教示情報を登録するためのティーチング方法を提供する。前記基板処理装置は、主面に直交する所定の回転軸線まわりに回転されるベース(6)を有する基板保持手段(2)と、前記ベースの主面(16)に沿う所定の軌道(14)に沿ってノズル(3)を移動させるノズル移動手段(12)と、前記ノズル移動手段を制御する動作制御手段(21)とを含む。前記ティーチング方法は、一定のコントラストを有する明部と暗部とを含み、前記回転軸線まわりに回転したときに同心円パターンが表れる連続模様パターン(51;811;821;831;841;851;861;871;881;891;901)を、前記ベースの主面に形成する連続模様パターン形成工程と、前記ベースを、前記回転軸線まわりに回転させるベース回転工程(S1;S11)と、前記同心円パターンに重ね合わせられることによりモアレパターンが発生する縞パターン(34;311;321;331)と、基準位置情報(31,32)とを担持した透明シート(30;310;320;330)を、前記基準位置情報と前記ノズルとが予め定める位置関係となるように前記ノズルに固定するシート取付工程と、前記ベース回転工程と並行して実行され、前記ノズル移動手段を駆動して、前記透明シートが取り付けられた前記ノズルを前記軌道に沿って移動させるノズル移動工程(S2;S12)と、撮像手段(40;71)によって、前記透明シートおよび前記ベースの主面を、当該主面に交差する方向から撮像する撮像工程(S3;S14,S17)と、前記撮像工程で撮像される画像に含まれる前記モアレパターンおよび前記基準位置情報に基づいて、前記ベースの主面の回転中心に前記ノズルが対向しているときの前記ノズル移動手段の駆動情報を取得する駆動情報取得工程(S8;S19)と、前記取得された駆動情報に基づいて、前記ノズル移動手段を制御するための教示情報を前記動作制御手段に登録する登録工程(S9;S20)とを含む、基板処理装置のためのティーチング方法である。
【0009】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この発明の方法によれば、ベースが回転軸線まわりに回転されると、ベースの主面に、ベースの回転中心を中心とする同心円パターンが表れる。回転中のベースの主面の上方を、ノズルおよび透明シートを所定の軌道に沿って移動させると、透明シートの縞パターンが同心円パターンに重なり、ベースの主面に交差する方向から透明シートを見たときに、同心円パターンの中心を対称中心とするモアレパターンが発生する。そして、撮像手段によって、透明シートおよびベースの主面を当該主面に交差する方向から見たときの画像が撮像される。この画像に含まれるモアレパターンおよび基準位置情報に基づいて、ベースの主面の回転中心にノズルが対向するときのノズル移動手段の駆動情報が取得される。そして、この駆動情報に基づいて教示情報が求められ、その教示情報が動作制御手段に登録される。したがって、教示情報の取得を自動的に行うことができ、これにより、ティーチングのための作業者による作業を大幅に軽減することができる。
【0010】
また、ベースの主面に交差する方向から透明シートを見たときに、同心円パターンの中心を対称中心とするモアレパターンが発生しているので、ベースの回転中心の特定が容易である。そのため、ベースの主面の回転中心にノズルが対向しているときのノズル移動手段の駆動情報を正確に取得することができる。したがって、正確なティーチングを実現することができる。
【0011】
請求項2に記載のように、前記連続模様パターンは、水玉模様パターン(51;871;881;891;901)を含むものであってもよい。また、前記連続模様パターンは、市松模様パターン(811;821;831;841)または格子模様パターン(861)を含むものであってもよい。
一方、縞パターンは、多数の平行線からなる平行パターン(321;331)を含むものあってもよい。この場合、平行線の間隔は、等間隔であってもよい。また、平行線間の間隔は、同心円パターンの同心円の間隔と同程度であってもよい。
【0012】
また、縞パターンは、ノズルの移動時にノズルが沿う軌道に直交していてもよい。また、縞パターンが、ノズルの移動時にノズルが沿う軌道に直交する方向に対して、所定角度傾斜していてもよい。
請求項3記載の発明は、前記基準位置情報は、前記所定の軌道に直交する基準線(32)を含み、前記シート取付工程は、前記基準線上に前記ノズルが位置するように、前記透明シートを前記ノズルに取り付ける工程を含み、前記駆動情報取得工程は、前記撮像工程で撮像される前記モアレパターンの対称軸(61)が前記基準線に一致するときの前記ノズル移動手段の駆動情報を取得する工程(S8;S19)を含む、請求項1または2記載の基板処理装置のためのティーチング方法である。
【0013】
この発明の方法によれば、基準線上にノズルが位置している。ベースの主面に交差する方向から見たときのモアレパターンは、同心円パターンの中心を通る対称軸に対して線対称となるパターンである。そのため、モアレパターンの対称軸が基準線に一致するとき、ベースの主面の回転中心にノズルが対向している。したがって、モアレパターンの対称軸が基準線に一致するときのノズル移動手段の駆動情報を取得することにより、ベースの主面の回転中心にノズルが対向するときの駆動情報を正確に取得することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記基準位置情報は、前記所定の軌道に直交する一対の辺(31b)を有する矩形の基準枠(31)を含み、前記シート取付工程は、前記基準枠の重心位置(33)に前記ノズルが位置するように、前記透明シートを前記ノズルに取り付ける工程を含み、前記駆動情報取得工程は、前記撮像工程で撮像される前記モアレパターンの対称中心が前記基準枠の重心位置に一致するときの前記ノズル移動手段の駆動情報を取得する工程を含む、請求項1または2記載の基板処理装置のためのティーチング方法である。
【0015】
この発明の方法によれば、基準枠の重心位置にノズルが位置している。ベースの主面に交差する方向から見たときのモアレパターンは、同心円パターンの中心を対称中心とする点対称のパターンである。そのため、モアレパターンの対称中心が基準枠の重心位置に一致するとき、ベースの主面の回転中心にノズルが対向している。したがって、モアレパターンの対称中心が基準枠の重心位置に一致するときのノズル移動手段の駆動情報を取得することにより、ベースの主面の回転中心にノズルが対向するときの駆動情報を正確に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係るティーチング方法が適用される基板処理装置の構成を図解的に示す図である。
【図2】図1に示す基板処理装置におけるティーチングのための構成を説明するための図である。
【図3】図2に示すスピンベースの平面図である。
【図4】図3に示すスピンベースの回転時における平面図である。
【図5】ノズルへの透明シートの取付け状態を示す図である。
【図6】図1に示す基板処理装置のティーチング時における制御部による制御を説明するためのフローチャートである。
【図7】ティーチング時におけるノズルおよび透明シートの動きを説明するための平面図である。
【図8】ティーチング時における透明シートに発生するモアレパターンの変化を示す平面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るティーチング方法が適用される基板処理装置の構成を図解的に示す図である。
【図10】図9に示す基板処理装置のティーチング時における制御部による制御を説明するためのフローチャートである。
【図11】透明シートの他の構成例を示す図である。
【図12】透明シートの他の構成例を示す図である。
【図13】透明シートの他の構成例を示す図である。
【図14】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図15】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図16】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図17】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図18】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図19】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図20】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図21】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図22】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図23】模様シートの他の構成例を示す図である。
【図24】ノズルへの透明シートの取付け状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係るティーチング方法が適用される基板処理装置1の構成を図解的に示す図である。この基板処理装置1は、基板の一例である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wの表面(一方の主面)に対して処理液(処理流体)による処理を施すための枝葉型の装置である。
【0018】
この基板処理装置1は、隔壁(図示せず)によって区画された処理室17を備えている。処理室17内には、ウエハWをほぼ水平に保持して回転するスピンチャック(基板保持手段)2と、このスピンチャック2に保持されたウエハWの表面(上面)に処理液を吐出するためのノズル3とが収容されている。
スピンチャック2は、チャック回転駆動機構4によって回転される回転軸5の上端に固定されたほぼ円板状のスピンベース(ベース)6を備えている。スピンペース6の上面16(ベースの主面。図2参照)は、水平な平坦面をなしている。スピンペース6の上面16の周縁部の複数箇所には、それぞれウエハWをほぼ水平な姿勢で挟持するための挟持部材7が配設されている。ウエハWは複数個の挟持部材7により挟持された状態で、その中心がスピンベース6の回転中心BC(図1では、ウエハWの回転中心Cの直下位置。図3参照)の直上に位置する。スピンチャック2は、複数個の挟持部材7によってウエハWを挟持した状態で、チャック回転駆動機構4によって回転軸5を回転させることにより、そのウエハWを、ほぼ水平な姿勢を保った状態で、スピンベース6とともに回転軸5の中心軸線まわりに回転させることができる。
【0019】
ノズル3には、処理液供給源からの処理液が供給される処理液供給管8が接続されている。処理液供給管8の途中部には、ノズル3からの処理液の吐出/吐出停止を切り換えるためのバルブ9が介装されている。なお、処理液としては、ウエハWの表面に対する処理の内容に応じたものが用いられる。たとえば、ウエハWの表面からパーティクルを除去するための洗浄処理を行うときは、SC1(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水)などの薬液を含む洗浄液が用いられる。また、ウエハWの表面から酸化膜等をエッチングするための洗浄処理を行うときは、フッ酸やBHF(Bufferd HF)などの薬液を含む洗浄液が用いられ、ウエハWの表面に形成されたレジスト膜を剥離するレジスト剥離処理や、レジスト剥離後のウエハWの表面にポリマーとなって残留しているレジスト残渣を除去するためのポリマー除去処理を行うときは、SPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水)やSC1(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水)などのレジスト剥離液やポリマー除去液が用いられ、金属汚染物を除去する洗浄処理には、フッ酸やSC2(hydrochloric acid/hydrogen peroxide mixture:塩酸過酸化水素水)やSPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水)などの薬液が用いられる。
【0020】
ノズル3は、ウエハWの表面における処理液の供給位置を変更できるスキャンノズルとしての基本形態を有している。
ノズル3は、スピンチャック2の上方でほぼ水平に延びたアーム10の先端部に支持されている。具体的には、アーム10は水平な平坦面からなる下面を有しており、そのアーム10の下面の先端部にノズル3が配設されている。ノズル3の下端部には、処理液を下向きに吐出する吐出口(図示せず)が形成されている。アーム10の下面の基端部は、アーム支持軸11の上端に固定されている。アーム支持軸11は、スピンチャック2の側方でほぼ鉛直に延びている。このアーム支持軸11には、アーム10を揺動させるアーム揺動駆動機構としてのステッピングモータ(ノズル移動手段)12が結合されている。ステッピングモータ12には、このステッピングモータ12を駆動するためのドライバ回路13が接続されている。
【0021】
ステッピングモータ12からアーム支持軸11に回転駆動力を入力して、アーム支持軸11を所定の角度範囲内で回動させることにより、スピンチャック2に保持されたウエハWの上方で、ウエハWの主面に沿ってアーム10を揺動させることができ、このアーム10の揺動により、ノズル3をスピンチャック2の側方(すなわち、ウエハW外に相当)のホームポジション(図示せず)と、スピンチャック2に保持されたウエハWの表面上(図1参照)との間を揺動させることができる。このとき、ノズル3は、アーム支持軸11上に中心を有する円弧形状をなし、水平方向(ウエハWの主面に平行な方向)に沿う軌道14(図2参照)に沿って移動する。したがって、ウエハWの表面上では、ノズル3からの処理液の着液位置を、軌道14に対応した円弧軌道(図1参照)に沿ってスキャン(移動)させることができる。この実施形態では、軌道14とは、ノズル3の吐出口の軌道のことをいう。
【0022】
この基板処理装置1は、CPU、RAMおよびROMを含む構成の制御部20を備えている。制御部20には、チャック回転駆動機構4およびバルブ9などが制御対象として接続されている。
また、制御部20は、ステッピングモータ12を制御するためのモータ制御部(動作制御手段)21を備えている。モータ制御部21は、ドライバ回路13に対して、ノズル3の移動量(移動角度)に応じたパルス信号を出力する。ドライバ回路13は、モータ制御部21から出力されたパルス数に応じた励磁信号をステッピングモータ12に付与する。このモータ制御部21には、次に述べる教示情報が予め登録される。モータ制御部21は、ステッピングモータ12の回転量(駆動情報)を管理している。
【0023】
教示情報とは、中心対向位置にノズル3を配置させるためにアーム10を揺動させるのに必要なステッピングモータ12の回転量(ステップ数)である。中心対向位置とは、軌道14に沿って移動するノズル3が、スピンチャック2に保持されたウエハWの回転中心Cに対向する位置である。前記回転量は、アーム10の機械上の原点位置(絶対的な原点位置)を基準とした値である。モータ制御部21は、アーム10が機械上の原点位置にある状態から、この回転量(ステップ数)に応じた数のパルスをドライバ回路13に出力することにより、ノズル3を中心対向位置に配置させることができる。
【0024】
モータ制御部21は、教示情報(ステッピングモータ12の回転量)を参照することにより、ノズル3を軌道14上の所望の位置に配置するためにアーム10を揺動させるのに必要なステッピングモータ12の回転量を、演算に基づいて得ることができる。
次いで、処理液を用いた処理について説明する。ノズル3を、中心対向位置と、ウエハW表面の周縁位置に対向する周縁対向位置との間で一方向スキャンさせる場合を例に挙げて説明する。
【0025】
まず、ノズル3が、スピンチャック2の上方から退避したホームポジションに配置された状態で、搬送ロボット(図示しない)によって、未処理のウエハWがスピンチャック2に渡される。そして、ウエハWがスピンチャック2へ渡された後、チャック回転駆動機構4が駆動されて、スピンチャック2が所定の液処理回転速度で等速回転する。また、モータ制御部21は、ステッピングモータ12を駆動してアーム10を揺動させ、回転状態にあるウエハWの回転中心Cの上方へとノズル3を導く。その後、制御部20は、バルブ9を開いて、ノズル3から処理液を吐出する。ノズル3からは、鉛直下方に向けて吐出口(図示せず)が吐出される。したがって、ノズル3がウエハWの回転中心に対向するときは、ノズル3から吐出された処理液は、ウエハWの回転中心に着液する。
【0026】
一方で、モータ制御部21は、ステッピングモータ12を制御し、アーム10を等速で揺動させて、ノズル3をウエハWの周縁部に向けて移動させる。このため、ノズル3から吐出された処理液のウエハW表面上における着液位置が、等速回転中のウエハWの回転中心CからウエハWの周縁位置に至る範囲を、円弧軌道(図1参照)に沿って等速で移動する。また、処理液の着液位置がウエハWの周縁位置まで到達すると、制御部20は、バルブ9を閉じるとともに、ステッピングモータ12を駆動してアーム10を揺動させ、ノズル3をウエハWの回転中心Cの直上へと導く。このような一方向スキャン動作が、繰り返し行われる。
【0027】
図2は、基板処理装置1におけるノズル3のティーチングのための構成を説明するための図である。図2では、ノズル3の吐出口の軌道である軌道14を、スピンベース6の上面16に投影したものを図示している。ティーチングに際しては、スピンベース6はウエハWを保持していない状態とされる。また、ティーチングに際しては、ノズル3には、透明シート30が取り付けられる。さらに、アーム10には、その先端部の上方に、取付部材(図示せず)を介してカメラ40が一体移動可能に取り付けられている。
【0028】
スピンベース6の上面16には、所定のパターンを担持した模様シート50が貼着される。
図3は、スピンベース6の平面図である。図4は、スピンベース6の回転時における平面図である。
模様シート50はたとえば正方形(矩形)のシートであり、回転中心BCを含む領域を覆うようにスピンベース6の上面16に貼着される。模様シート50を充分に大きく作製しておけば、模様シート50の全体がスピンベース6の上面16に収まるように配置すると、模様シート50の4つの角部が、それぞれ、スピンベース6の上面16における周縁付近に位置する。したがって、模様シート50は、回転中心BCを含む領域を覆う。模様シート50は、水玉模様パターン(以下、この図3に示す水玉模様パターンを「第1水玉模様パターン」という。)を含んでいる。
【0029】
第1水玉模様パターン51は、白い背景(明部)に黒い多数個の水玉(暗部)を有する模様である。水玉は、円形をなしている。ある水玉の周囲を取り囲むように当該水玉を中心とする円周上を、6つの水玉が等角度間隔で配置されている。各水玉の直径はたとえば1.0(mm)である。この第1水玉模様パターン51全体の白黒の面積比(白い部分(明部)と黒い部分(暗部)との面積比)は、5:5である。このような第1水玉模様パターン51の連続模様が、模様シート50の表面内で全方向に連続しており、模様シート50の全体に渡っている。
【0030】
チャック回転駆動機構4が回転駆動されて、スピンベース6が鉛直軸線まわりに回転されると、スピンベース6の上面16に、スピンベース6の回転中心BCを中心とする同心円パターン52が表れる(図4参照)。
図5は、ノズル3への透明シート30の取付け状態を示す図である。図5(a)は、ノズル3および透明シート30の平面図であり、図5(b)は、ノズル3および透明シート30の底面図である。
【0031】
透明シート30は、矩形の板状をなしている。具体的には、透明シート30はアーム10の下面の先端部に取り付けられている。そして、透明シート30の長手方向がアーム10の延びる方向に直交するように、透明シート30がアーム10に取り付けられる。つまり、透明シート30の長手方向は、円弧形状の軌道14のノズル3の位置における接線方向に平行である。アーム10の下面は水平な平坦面であるので、透明シート30の取付け状態では、透明シート30は水平姿勢に保たれる。透明シート30の材料および大きさは、透明シート30がノズル3への取付け状態において撓まないように、それぞれ選択および設定されている。
【0032】
透明シート30の表面には、基準枠(基準位置情報)31および基準線(基準位置情報)32が担持されている。基準枠31は、透明シート30の端縁の全域に沿う黒い太枠である。そのため、基準枠31は矩形をなしている。基準線32は、透明シート30の幅方向に沿って延びる直線であり、基準枠31の各線分と同じ幅の黒い太線からなる。基準線32は、基準枠31の一対の長辺31aの中点同士を結ぶ直線である。そのため、基準枠31の重心位置33が、基準線32上に位置している。透明シート30は、基準枠31の重心位置33にノズル3が位置するように、ノズル3に取り付けられる。
【0033】
透明シート30のノズル3への取付け状態では、基準線32および基準枠31の各短辺31bが、アーム10の延びる方向に沿って、すなわち軌道14のノズル3の位置における接線に直交する方向に沿って延びている。また、この状態において、基準枠31の各長辺31aはアーム10の延びる方向に直交する方向に沿って、すなわち軌道14のノズル3の位置における接線に沿って延びている。
【0034】
透明シート30の基準枠31内の全域には、縞パターン34が形成されている。縞パターン34は、多数本の細い平行線からなる平行パターンであり、基準線32(すなわち、基準枠31の短辺31b)に沿って延びている。縞パターン34の平行線間は等間隔である。各直線間の間隔は、スピンベース6を回転させたときにスピンベース6の上面16に表れる同心円パターン52(図4参照)と同程度の間隔に設定されている。透明シート30のノズル3への取付け状態では、縞パターン34がアーム10の延びる方向、すなわち軌道14のノズル3の位置における接線に直交する方向に沿って延びている。
【0035】
ティーチングにおいては、回転状態にあるスピンベース6の上方を、ノズル3がスキャン(移動)される。このとき、ノズル3のスキャンに伴って、透明シート30もスピンベース6の上方を移動する。スピンベース6の回転状態では、スピンベース6の上面16に同心円パターン52が表れる。そのため、透明シート30の縞パターン34が同心円パターン52に重なることになる。縞パターン34が同心円パターン52に重なることにより、透明シート30を上方から見たときに、モアレパターン60(図8参照)が観測される。この実施形態に係るティーチングでは、このモアレパターン60を用いて、ノズル3と、スピンベース6の上面16の回転中心BCとの位置関係が求められる。
【0036】
再び、図2を参照して、カメラ40は、アーム10の先端部の上方に、取付部材(図示せず)を介して取り付けられている。カメラ40は、透明シート30を、その上方から撮像するものである。カメラ40は、透明シート30全体の画像を撮像することのできる位置に、その撮像視野を下方に向けた状態で設置されている。カメラ40がアーム10に取り付けられているので、アーム10の揺動、すなわちノズル3のスキャンに伴ってカメラ40も移動する。そのため、軌道14上におけるノズル3の位置に関係なく、カメラ40は透明シート30全体の画像を撮像することができる。
【0037】
カメラ40は、たとえばCCDイメージセンサを内蔵しており、CCDイメージセンサの撮像面に入射する光像を電気信号に変換して出力する。カメラ40(CCDイメージセンサ)からの電気信号を取り出す配線は、制御部20に接続されている。
制御部20は、カメラ40からの電気信号に基づいて、カメラ40によって撮影された画像を取得する画像取得部22と、カメラ40によって撮影された画像を画像処理し、その画像からモアレパターン60、基準線32および基準枠31を抽出する画像処理部23と、画像処理部23によって抽出されたモアレパターン60の対称軸61が画像処理部23によって抽出された基準線32に一致する時にモータ制御部21からステッピングモータ12の回転量(駆動情報)を取得する回転量取得部24と、回転量取得部24によって取得された回転量に基づいて教示情報を演算するための教示情報演算部25と、この教示情報をモータ制御部21に登録するための教示情報登録部26とを含む。これらの機能処理部は、たとえば、制御部20が所定のプログラム処理を実行することによってソフトウエア的に実現される。
【0038】
図6は、ティーチング時における制御部20による制御を説明するためのフローチャートである。図7は、ティーチング時におけるノズル3および透明シート30の動きを説明するための平面図である。
教示情報を取得するティーチングの際には、制御部20がチャック回転駆動機構4を制御して、スピンベース6を鉛直軸線まわりに回転させる(ステップS1)。これにより、スピンベース6の上面16に、スピンベース6の回転中心BCを中心とする同心円パターン52が形成される。
【0039】
また、モータ制御部21は、ステッピングモータ12を駆動する。これにより、アーム10が揺動を開始する(ステップS2)。アーム10の揺動開始後は、カメラ40が、透明シート30の上方から透明シート30を含む視野範囲の画像を所定の時間間隔で繰り返し撮像する(ステップS3)。
アーム10の揺動開始後は、ノズル3が軌道14上を移動し、スピンベース6の上方領域に進入する。また、ノズル3の移動に伴って、透明シート30もスピンベース6の上方領域に進入する。これにより、透明シート30の縞パターン34が同心円パターン52に表れる。そのため、透明シート30の縞パターン34が同心円パターン52に重なることになる。この状態では、透明シート30を上方から見たときに、透明シート30にモアレパターン60が観測される。このモアレパターン60は、所定の対称軸61に対して線対称となるパターンである。この対称軸61は、スピンベース6の回転中心BCを通り、かつ縞パターン34の延びる方向と同じ方向に延びる直線、すなわち、基準線32と同方向に延びる直線である。別の言い方をすれば、モアレパターン60は、同心円パターン52の中心(スピンベース6の回転中心BC)を対称中心とする点対称のパターンである。
【0040】
アーム10の揺動が進むに従って、透明シート30のスピンベース6に対する位置および姿勢が変化する。たとえば、透明シート30は、図7に示す実線の状態、二点鎖線の状態および破線の状態の順に、位置および姿勢が変化する。
図8は、ティーチング時における透明シート30に発生するモアレパターン60の変化を示す平面図である。図8(a)は、図7の実線の状態に対応し、図8(b)は、図7の二点鎖線の状態に対応している。また、図8(c)は、図7の破線の状態に対応している。
【0041】
前述のように、モアレパターン60の対称軸61は、スピンベース6の回転中心BCを通り、かつ基準線32と同方向に延びる直線である。そして、ノズル3が基準線32上に位置しているので、ノズル3がスピンベース6の上面16の回転中心BCに対向しているとき(ノズル3が中心対向位置に位置しているとき)は、透明シート30を上方から見たときに、モアレパターン60の対称軸61が基準線32に一致している(図8(b)参照)。また、ノズル3が未だ中心対向位置に到達していないときは、透明シート30を上方から見たときに、モアレパターン60の対称軸61が基準線32に対してノズル3のスキャン方向(透明シート30の移動方向)下流側に位置している(図8(a)参照)。一方、ノズル3が中心対向位置を既に通過しているときは、透明シート30を上方から見たときに、モアレパターン60の対称軸61が基準線32に対してスキャン方向の上流側に位置している(図8(c)参照)。
【0042】
別の観点から見れば、モアレパターン60の対称中心がスピンベース6の回転中心BC上にある。ノズル3が基準枠31の重心位置33に位置しているので、ノズル3がスピンベース6の上面16の回転中心BCに対向しているときは、透明シート30を上方から見たときに、モアレパターン60の対称中心が基準枠31の重心位置33に一致している(図8(b)参照)。
【0043】
再び、図6を参照して、カメラ40によって撮像された画像を表す電気信号は、画像取得部22に入力された後、画像処理部23によって処理される。画像処理部23は、画像を二値化し、画像全体から、モアレパターン60、基準線32および基準枠31を抽出する。
画像処理部23による画像処理結果は、回転量取得部24に入力される。回転量取得部24は、画像から抽出されたモアレパターン60の対称軸61が、画像から抽出された基準線32に一致するか否かを、繰り返し調べる(ステップS4)。
【0044】
モアレパターン60の対称軸61が基準線32に一致した時は(ステップS4でYES)、そのタイミングで、回転量取得部24はモータ制御部21からステッピングモータ12の回転量を取得するとともに(ステップS5)、モータ制御部21が、ステッピングモータ12を制御して、アーム10の揺動を停止させ、ノズル3の移動を停止させる(ステップS6)。また、制御部20は、チャック回転駆動機構4を制御して、スピンベース6の回転を停止させる(ステップS7)。
【0045】
そして、教示情報演算部25は、ステップS5で取得された回転量に基づいて、教示情報を演算する(ステップS8)。具体的には、ノズル3を、ウエハWの回転中心Cに対向する位置に配置するためにアーム10を揺動させるのに必要なステッピングモータ12の回転量が、教示情報として得られる。
この教示情報演算部25によって得られた教示情報は、教示情報登録部26に与えられる。その教示情報は、教示情報登録部26によってモータ制御部21に自動的に登録される(ステップS9)。これにより、モータ制御部21に対するティーチングが完了する。その後、ステッピングモータ12がそれまでと逆向きに回転駆動されて、ノズル3がホームポジション(図示せず)まで戻される。
【0046】
ウエハWを実際に処理する基板処理時においては、モータ制御部21は、モータ制御部21に登録されている教示情報を参照し、この教示情報に対応する数のパルスをステッピングモータ12(ドライバ回路13)に対して出力する。これにより、ノズル3のスキャン範囲を正確に制御できるから、処理液を用いたウエハWの処理をむらなく行うことができる。
【0047】
以上により、この実施形態によれば、スピンベース6の上面に模様シート50を貼着し、ノズル3に透明シート30を取り付け、その状態でスピンベース6が回転させられ、ノズル3が軌道14に沿って移動させられる。このとき、ノズル3の上方から透明シート30を含む範囲の画像が撮像され、その画像に対する処理によって、ノズル3がスピンベース6の回転中心Cに一致するときのノズル3の位置が特定される。こうして、ノズル3が回転中心Cに対向するときのステッピングモータ12の駆動量が教示情報として自動的に登録される。したがって、ティーチングのための作業者による作業を大幅に軽減することができ、かつ、作業者による調整ばらつきの問題を回避できる。
【0048】
また、図3に示す模様シート50を、スピンベース6の回転中心BCを含む領域を覆うようにスピンベース6の上面16に貼着し、スピンベース6を回転させることにより、スピンベース6の上面16に、回転中心BCを中心とする同心円パターン52が表れる(図4参照)。模様シート50が上面16に無造作に配置されても、回転中心BCを含む領域を覆ってさえいれば、同心円パターン52は表れる。そのため、模様シート50のスピンベース6の上面16への正確な位置合わせが不要である。これにより、作業者による調整ばらつきの問題をより一層回避できる。
【0049】
図9は、本発明の第2実施形態に係るティーチング方法が適用される基板処理装置70の構成を図解的に示す図である。
この第2実施形態において、図1〜図8に示す実施形態(第1実施形態)に示された各部に対応する部分には、第1実施形態と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。そして、この図9に示す基板処理装置70が、第1実施形態に係る基板処理装置1と相違する点は、撮像手段として、処理室17の天面をなす隔壁17Aの下面に取り付けられたカメラ71を用いた点である。図9では、カメラ71が隔壁17Aに直接取り付けられた状態を示すが、取付部材などを介して取り付けていてもよい。
【0050】
カメラ71は、アーム10の先端部の上方に、取付部材(図示せず)を介して取り付けられている。カメラ71は、スピンベース6の上面16全体の画像を撮像することのできる位置に、その撮像視野を下方に向けた姿勢で取付部材に支持されており、透明シート30およびスピンベース6の上面16を、その上方から撮像する。
また、基板処理装置70が、基板処理装置1と相違する他の点は、カメラ71による撮像のタイミングで、回転量取得部72がモータ制御部21からステッピングモータ12の回転量を取得する点である。そして、教示情報演算部25には、撮像時における回転量、ならびにそのとき撮像された画像から抽出されたモアレパターン60、基準線32および基準枠31が与えられる。
【0051】
図10は、基板処理装置70のティーチング時における制御部20による制御を説明するためのフローチャートである。この実施形態では、カメラ71によって透明シート30およびスピンベース6の上面16が、次に述べる第1タイミングおよび第2タイミングの合計2回撮像される。第1タイミングは、アーム10の駆動開始から第1時間が経過しているが、ノズル3が未だ中心対向位置に到達していないタイミングである。第2タイミングは、アーム10の駆動開始から第2時間が経過し、ノズル3が中心対向位置を既に通過したタイミングである。
【0052】
教示情報を取得するティーチングの際には、制御部20がチャック回転駆動機構4を制御して、スピンベース6を鉛直軸線まわりに回転させる(ステップS11)。これにより、スピンベース6の上面16に、スピンベース6の回転中心BCを中心とする同心円パターン52(図4参照)が表れる(形成される)。また、モータ制御部21は、ステッピングモータ12を駆動する。これにより、アーム10が揺動を開始する(ステップS12)。
【0053】
アーム10の揺動開始後は、ノズル3が軌道14上を移動し、スピンベース6の上方領域に進入する。また、ノズル3の移動に伴って、透明シート30もスピンベース6の上方領域に進入する。これにより、透明シート30の縞パターン34が同心円パターン52に表れる。そのため、透明シート30の縞パターン34が同心円パターン52に重なることになる。この状態では、透明シート30を上方から見たときに、透明シート30にモアレパターン60が観測される。
【0054】
そして、ステッピングモータ12の駆動開始から予め第1時間が経過して第1タイミングになると(ステップS13でYES)、カメラ71が、透明シート30の上方から透明シート30およびスピンベース6の上面16を含む視野範囲の画像を撮像する(ステップS14)。撮像された画像は、画像取得部22に入力された後、画像処理部23に与えられる。カメラ71によって撮像された画像を表す電気信号は、画像取得部22に入力された後、画像処理部23によって処理される。画像処理部23は、画像を二値化し、画像全体から、モアレパターン60、基準線32および基準枠31を抽出する。また、この第1タイミングにおいて、回転量取得部72はモータ制御部21からステッピングモータ12の回転量を取得する(ステップS15)。第1タイミングにおいて取得された回転量は、教示情報演算部25に与えられる。
【0055】
ステッピングモータ12の駆動開始から予め第2時間が経過して第2タイミングになると(ステップS16でYES)、カメラ71が、透明シート30の上方から透明シート30およびスピンベース6の上面16を含む視野範囲の画像を撮像する(ステップS17)。撮像された画像は、画像取得部22に入力された後、画像処理部23に与えられる。カメラ71によって撮像された画像を表す電気信号は、画像取得部22に入力された後、画像処理部23によって処理される。画像処理部23は、画像を二値化し、画像全体から、モアレパターン60、基準線32および基準枠31を抽出する。また、この第2タイミングにおいて、回転量取得部72はモータ制御部21からステッピングモータ12の回転量を取得する(ステップS18)。第2タイミングにおいて取得された回転量は、教示情報演算部25に与えられる。
【0056】
そして、教示情報演算部25は、第1タイミングにおいて撮像された画像(ステップS14において撮像された画像)から抽出された基準線32に対するモアレパターン60の対称軸61のずれ量を算出する。また、教示情報演算部25は、第2タイミングにおいて撮像された画像(ステップS17において撮像された画像)から抽出された基準線32に対するモアレパターン60の対称軸61のずれ量を算出する。そして、教示情報演算部25は、これらのずれ量と第1および第2タイミングで取得された回転量とに基づいて教示情報を演算により求める(ステップS19)。具体的には、ノズル3を、ウエハWの回転中心に対向する位置に配置するためにアーム10を揺動させるのに必要なステッピングモータ12の回転量が、教示情報として得られる。
【0057】
この教示情報演算部25によって得られた教示情報は、教示情報登録部26に与えられる。そして、教示情報登録部26によってモータ制御部21に自動的に登録される(ステップS20)。
その後、モータ制御部21が、ステッピングモータ12を制御して、アーム10の揺動を停止させ、ノズル3の移動を停止させる(ステップS21)。その後、ステッピングモータ12がそれまでと逆向きに回転駆動されて、ノズル3がホームポジション(図示せず)まで戻される。これにより、モータ制御部21に対するティーチングが完了する。
【0058】
以上、この発明の2つの実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態でも実施できる。
前述の第1実施形態では、ステップS4において、回転量取得部24は、画像から抽出されたモアレパターン60の対称軸61が、画像から抽出された基準線32に一致するか否かを繰り返し調べているが、基準枠31内の画像が基準線32に関して線対称な画像であるか否かを繰り返し調べるようにしてもよい。すなわち、基準枠31内には、モアレパターン60とアーム10の輪郭が重ねられた画像が形成されるが、モアレパターン60の対称軸61が基準線32に一致した場合(図8(b)参照)、基準枠31内の画像は、基準線32に関して線対称な画像となる。このように、モアレパターン60の対称軸61と基準線31とが一致するか否かを調べるのではなく、基準枠31内の基準線32を挟んだ両側の画像が線対称な画像であるか否かを繰り返し調べるようにしてもよい。この場合は、モアレパターン60の対称軸61や基準線32がアーム10の下に隠れて画像として認識しにくい場合であっても、ノズル3がスピンベース6の回転中心BCに一致するときのノズル3の位置を特定することができる。
【0059】
また、たとえば、基準位置情報として、基準線32および基準枠31の一方のみを透明シート30に担持することもできる。
基準位置情報として基準枠31のみを用いる場合、カメラ40,71によって撮像された画像に含まれるモアレパターン60の対称軸61と基準枠31の重心位置33とに基づいて、スピンベース6の上面16の回転中心BCとノズル3との位置関係を求めることができる。
【0060】
すなわち、図6のステップS4において、回転量取得部24は、画像から抽出されたモアレパターン60の対称中心が、画像から抽出された基準枠31の重心位置33に一致するか否かを、繰り返し調べる。そして、モアレパターン60の対称中心が基準枠31の重心位置33に一致した時、図6のステップS5において回転量取得部24が、モータ制御部21からステッピングモータ12の回転量を取得する。
【0061】
また、図10のステップS19において、教示情報演算部25は、図10のステップS14において撮像された画像から抽出された基準枠31の重心位置33に対するモアレパターン60の対称中心のずれ量を算出する。そして、教示情報演算部25は、ステップS17において撮像された画像から抽出された基準枠31の重心位置33に対するモアレパターン60の対称中心のずれ量を算出する。そして、教示情報演算部25は、これらのずれ量と、図10のステップS15およびステップS18において取得された回転量とに基づいて教示情報を演算により求める。
【0062】
図11は、透明シートの他の構成例を示す図である。図11(a)に示す透明シート310には、格子縞パターン311が担持されている。この格子縞パターン311は、軌道14に沿う方向に延びる多数本の細い平行線と、軌道14と直交する方向に延びる多数本の細い平行線とを組み合わせて構成されている。図11(b)に示すように、格子縞パターン311が同心円パターン52(図4参照)に重ね合わされたときは、透明シート320を上方から見たときに、対称軸61に対して線対称となるモアレパターン316が発生する。対称軸61は、同心円パターン52の中心(すなわちスピンベース6の回転中心BC)を通過しかつ軌道14に直交する方向に延びる直線である。この透明シート310は、図11(a)に示すように基準線32(図11(a)のみ図示。図11(b)には不図示)および基準枠31(図11(a)のみ図示。図11(b)には不図示)の両方を担持していてもよいし、基準線32および基準枠31の一方のみを担持するものであってもよい。
【0063】
図12は、透明シートのさらに他の構成例を示す図である。図12(a)の透明シート320には、軌道14に沿って延びる多数本の細い平行線からなる縞パターン321が形成されている。図12(b)に示すように、縞パターン321が同心円パターン52に重ね合わされたときは、透明シート320を上方から見たときに、対称軸61に直交する軸に対して線対称となるモアレパターン324が発生している。この透明シート320は、基準枠31(図12(a)のみ図示。図12(b)には不図示)を担持している。
【0064】
図13は、透明シートのさらに他の構成例を示す図である。図13(a)に示す透明シート330は、軌道14に直交する方向に対して所定角度傾斜した多数本の細い平行線からなる縞パターン331が形成されている。図13(b)に示すように、この縞パターン331が同心円パターン52に重ね合わされたときは、透明シート330を上方から見たときに、同心円パターン52の中心、すなわちスピンベース6の回転中心BCを対称中心とする点対称のモアレパターン334が発生する。この透明シート330は、基準枠31(図13(a)のみ図示。図13(b)には不図示)を担持している。
【0065】
また、透明シート31,310,320,330の形状は、長方形に限られず、正方形など他の形態であってもよい。
さらに、基準枠31は、透明シート31,310,320,330の端縁上ではなく、透明シート31,310,320,330の端縁から内寄りに離隔した位置に設けられていてもよい。
【0066】
また、第1および第2実施形態において、教示情報であるステッピングモータ12の回転量は、アーム10の相対的な原点位置を基準とするものであってもよい。このとき、たとえば、ノズルが軌道14上の所定位置(たとえば、ホームポジションに対向する位置)にあるときのアーム10の位置を、この相対的な原点位置に設定することができる。
たとえば、第1実施形態において、アーム10の揺動開始直後から、カメラ40による撮像が繰り返し行われるものとして説明したが、ノズル3が中心対向位置に近づいた場合にだけ、カメラ40による撮像が繰り返し行われてもよい。
【0067】
また、第1実施形態において、ノズル3が中心対向位置に比較的近づいている場合、ノズル3が中心対向位置から比較的離れている場合と比べて、カメラ40の撮像頻度が増加していてもよい。この場合、ステッピングモータ12が1または数パルス分駆動される毎に、カメラ40による撮像を行う構成であってよい。この場合、教示情報をより精度良く求めることができる。
【0068】
また、第1実施形態において、カメラ40が処理室17の隔壁に取り付けられた構成であってもよい。
また、第2実施形態において、カメラ71による撮像回数を合計2回として説明したが、カメラ71による撮像回数は3回以上であってもよい。この場合、教示情報をさらに精度良く求めることができる。さらに、第2実施形態において、カメラ71が、アーム10に取り付けられた構成であってもよい。
【0069】
図14〜図23は、模様シートの他の構成例を示す図である。図14に示す模様シート81は、市松模様パターン(以下、この図14に示す市松模様パターンを「第1市松模様パターン」という。)811を担持している。第1市松模様パターン811は、黒色と白色とで構成されている。各正方形の一辺の長さはたとえば0.7(mm)である。この第1市松模様パターン811全体の白黒の面積比(白い部分と黒い部分との面積比)は、5:5である。このような第1市松模様パターン811の連続模様が、模様シート81の表面内で全方向に連続しており、模様シート81の全体に渡っている。
【0070】
図15に示す模様シート82は、市松模様パターン(以下、この図15に示す市松模様パターンを「第2市松模様パターン」という。)821を担持している。第2市松模様パターン821は、黒色と白色とで構成されている。この第2市松模様パターン821では、第1市松模様パターン811とは異なり、各正方形の辺が、模様シート82の各辺に対して45°傾斜している。このような第2市松模様パターン821の連続模様が、模様シート82の表面内で全方向に連続しており、模様シート82の全体に渡っている。
【0071】
図16に示す模様シート83は、市松模様パターン(以下、この図16に示す市松模様パターンを「第3市松模様パターン」という。)831を担持している。第3市松模様パターン831は、黒色と白色とで構成されている。各正方形の一辺の長さはたとえば0.8(mm)である。このような第3市松模様パターン831の連続模様が、模様シート83の表面内で全方向に連続しており、模様シート83の全体に渡っている。
【0072】
図17に示す模様シート84は、市松模様パターン(以下、この図17に示す市松模様パターンを「第4市松模様パターン」という。)841を担持している。第4市松模様パターン841は、黒色と白色とで構成されている。各黒画像の中に白の点像が含まれている。黒白の境界部分には多数の凹凸が形成されている。このような第4市松模様パターン841の連続模様が、模様シート84の表面内で全方向に連続しており、模様シート84の全体に渡っている。
【0073】
図18に示す模様シート85は、点模様パターン851を担持している。点模様パターン851は、白い背景に黒い多数個の矩形の点像を有する模様である。各点像は、無秩序に並べられている。各点像の一辺の長さはたとえば1.0(mm)である。この点模様パターン851全体の白黒の面積比(白い部分と黒い部分との面積比)は、6:4である。このような点模様パターン851の連続模様が、模様シート85の表面内で全方向に連続しており、模様シート85の全体に渡っている。
【0074】
図19に示す模様シート86は、格子縞パターン861を担持している。格子縞パターン861は、白い背景に、黒い直線からなる第1平行パターンと、第1平行パターンに直交するグレーの直線からなる第2平行パターンとを組み合わせたパターンである。このような格子縞パターン861の連続模様が、模様シート86の表面内で全方向に連続しており、模様シート86の全体に渡っている。
【0075】
図20に示す模様シート87は、水玉模様パターン(以下、この図20に示す水玉模様パターンを「第2水玉模様パターン」という。)871を担持している。第2水玉模様パターン871は、白い背景に黒い多数個の水玉を有する模様である。水玉は、矩形をなしている。ある水玉の周囲を取り囲むように当該水玉を中心とする円周上を、4つの水玉が配置されている。各水玉の直径はたとえば0.5(mm)である。この第2水玉模様パターン871全体の白黒の面積比(白い部分と黒い部分との面積比)は、7:3である。このような第2水玉模様パターン871の連続模様が、模様シート87の表面内で全方向に連続しており、模様シート87の全体に渡っている。
【0076】
図21に示す模様シート88は、水玉模様パターン(以下、この図21に示す水玉模様パターンを「第3水玉模様パターン」という。)881を担持している。第3水玉模様パターン881は、白い背景に黒い多数個の水玉を有する模様である。水玉は、円形をなしている。ある水玉の周囲を取り囲むように当該水玉を中心とする円周上を、4つの水玉が配置されている。各水玉の直径はたとえば1(mm)である。この第3水玉模様パターン881全体の白黒の面積比(白い部分と黒い部分との面積比)は、6:4である。このような第3水玉模様パターン881の連続模様が、模様シート88の表面内で全方向に連続しており、模様シート88の全体に渡っている。
【0077】
図22に示す模様シート89は、水玉模様パターン(以下、この図22に示す水玉模様パターンを「第4水玉模様パターン」という。)891を担持している。第4水玉模様パターン891は、白い背景に黒い多数個の水玉を有する模様である。水玉は、円形をなしている。ある水玉の周囲を取り囲むように当該水玉を中心とする円周上を、4つの水玉が配置されている。各水玉の直径はたとえば1.2(mm)である。この第4水玉模様パターン891全体の白黒の面積比(白い部分と黒い部分との面積比)は、7:3である。このような第4水玉模様パターン891の連続模様が、模様シート89の表面内で全方向に連続しており、模様シート89の全体に渡っている。
【0078】
図23に示す模様シート90は、水玉模様パターン(以下、この図23に示す水玉模様パターンを「第5水玉模様パターン」という。)901を担持している。第5水玉模様パターン901は、白い背景に黒い多数個の水玉を有する模様である。水玉は、円形をなしている。ある水玉の周囲を取り囲むように当該水玉を中心とする円周上を、6つの水玉が等角度間隔で配置されている。各水玉の直径はたとえば1.5(mm)である。この第5水玉模様パターン901全体の白黒の面積比(白い部分と黒い部分との面積比)は、5:5である。このような第5水玉模様パターン901の連続模様が、模様シート90の表面内で全方向に連続しており、模様シート90の全体に渡っている。
【0079】
これら図14〜図23に示す模様シート81,82,83,84,85,86,87,88,89,90が、模様シート50に代えて、スピンベース6の上面16に貼られている場合、スピンベース6の回転に伴って、スピンベース6の上面に図4に示すような同心円パターン52が形成される。ただし、模様シート50が最も明確な同心円パターン52が形成されるので、より正確なティーチングを行うことができる。
【0080】
各模様パターン51,811,821,831,841,851,861,871,881,891,901は、色相の無い白黒模様を例に挙げて説明したが、模様の明部および/または暗部に所定の色相を有する色が用いられていてもよい。
また、模様パターン51,811,821,831,841,851,861,871,881,891,901が、印字や刻印などにより、スピンベース6の上面16に直接形成されていてもよい。
【0081】
また、前述の第1実施形態では、図5に示すように透明シート30はその長手方向がアーム10の延びる方向に直交するように、アーム10に取り付けられているが、透明シート30の取り付け方向は必ずしもこの方向に限定されず、透明シート30の長手方向がアーム10の延びる方向から傾斜した状態で取り付けられてもよい。この場合であっても、ノズル3がスピンベース6の回転中心BCに一致したときは、基準枠31内の画像は基準線32に関して線対称となるため(図24参照)、基準枠31内の画像が線対称であるか否かを調べることによってノズル3がスピンベース6の回転中心BCに一致したか否かを調べることができる。
【0082】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 基板処理装置
2 スピンチャック(基板保持手段)
3 ノズル
6 スピンベース(ベース)
12 ステッピングモータ(ノズル移動手段)
14 軌道
16 上面(ベースの主面)
21 モータ制御部(動作制御手段)
30 透明シート
31 基準枠(基準位置情報)
32 基準線(基準位置情報)
33 重心位置(基準枠の重心位置)
34 縞パターン
40 カメラ(撮像手段)
51 第1水玉模様パターン(連続模様パターン)
70 基板処理装置
71 カメラ(撮像手段)
310 透明シート
311 格子縞パターン(縞パターン)
320 透明シート
321 縞パターン
330 透明シート
331 縞パターン
811 第1市松模様パターン(連続模様パターン)
821 第2市松模様パターン(連続模様パターン)
831 第3市松模様パターン(連続模様パターン)
841 第4市松模様パターン(連続模様パターン)
851 点模様パターン(連続模様パターン)
861 格子縞パターン(格子模様パターン、連続模様パターン)
871 第2水玉模様パターン(連続模様パターン)
881 第3水玉模様パターン(連続模様パターン)
891 第4水玉模様パターン(連続模様パターン)
901 第5水玉模様パターン(連続模様パターン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置の制御のための教示情報を登録するためのティーチング方法であって、
前記基板処理装置は、主面に直交する所定の回転軸線まわりに回転されるベースを有する基板保持手段と、前記ベースの主面に沿う所定の軌道に沿ってノズルを移動させるノズル移動手段と、前記ノズル移動手段を制御する動作制御手段とを含み、
前記ティーチング方法は、
一定のコントラストを有する明部と暗部とを含み、前記回転軸線まわりに回転したときに同心円パターンが表れる連続模様パターンを、前記ベースの主面に形成する連続模様パターン形成工程と、
前記ベースを、前記回転軸線まわりに回転させるベース回転工程と、
前記同心円パターンに重ね合わせられることによりモアレパターンが発生する縞パターンと、基準位置情報とを担持した透明シートを、前記基準位置情報と前記ノズルとが予め定める位置関係となるように前記ノズルに固定するシート取付工程と、
前記ベース回転工程と並行して実行され、前記ノズル移動手段を駆動して、前記透明シートが取り付けられた前記ノズルを前記軌道に沿って移動させるノズル移動工程と、
撮像手段によって、前記透明シートおよび前記ベースの主面を、当該主面に交差する方向から撮像する撮像工程と、
前記撮像工程で撮像される画像に含まれる前記モアレパターンおよび前記基準位置情報に基づいて、前記ベースの主面の回転中心に前記ノズルが対向しているときの前記ノズル移動手段の駆動情報を取得する駆動情報取得工程と、
前記取得された駆動情報に基づいて、前記ノズル移動手段を制御するための教示情報を前記動作制御手段に登録する登録工程とを含む、基板処理装置のためのティーチング方法。
【請求項2】
前記連続模様パターンは、水玉模様パターンを含む、請求項1記載の基板処理装置のためのティーチング方法。
【請求項3】
前記基準位置情報は、前記所定の軌道に直交する基準線を含み、
前記シート取付工程は、前記基準線上に前記ノズルが位置するように、前記透明シートを前記ノズルに取り付ける工程を含み、
前記駆動情報取得工程は、前記撮像工程で撮像される前記モアレパターンの対称軸が前記基準線に一致するときの前記ノズル移動手段の駆動情報を取得する工程を含む、請求項1または2記載の基板処理装置のためのティーチング方法。
【請求項4】
前記基準位置情報は、前記所定の軌道に直交する一対の辺を有する矩形の基準枠を含み、
前記シート取付工程は、前記基準枠の重心位置に前記ノズルが位置するように、前記透明シートを前記ノズルに取り付ける工程を含み、
前記駆動情報取得工程は、前記撮像工程で撮像される前記モアレパターンの対称中心が前記基準枠の重心位置に一致するときの前記ノズル移動手段の駆動情報を取得する工程を含む、請求項1または2記載の基板処理装置のためのティーチング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−211093(P2011−211093A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79526(P2010−79526)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】