説明

塗装ロボット

【課題】 駆動モータを防爆型のモータを必要とせず、しかも、モータ容量を低減化できるようにする。
【解決手段】 塗装ロボットの各軸を駆動するモータをベース部11に集中配置し、ベース部が設置される空間と、ロボット本体が設置され塗装工程を行う作業空間との間を仕切壁24で隔絶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装ロボットに係り、特に、アームが水平面上を旋回するスカラー型の塗装ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、自動車の車体をはじめとして、機械製品の塗装工程は、産業用ロボットによる自動化が進んでいる。そこで、この種の代表的な塗装ロボットの従来例を図5に示す(特許文献1)。
【0003】
この塗装ロボット1は、垂直多関節型ロボットである。ベース3の上には、コラム4が回動自在に設置されている。ロボットアームは、第1アーム6、第2アーム8とから構成されており、第2アーム8の先端部には、手首ユニット9が連結されている。手首ユニット9には、塗装ガン10が装着されている。この塗装ガン10からは、ミスト状の塗料が被塗装物2に吹き付けられる。
【0004】
この塗装ロボット1では、コラム4は水平面上で矢印θ1方向に回動し、第1アーム6は、駆動ユニット5により駆動されて鉛直面上を矢印θ2方向に回動する。第2アーム8は、駆動ユニット7に駆動されて同じく鉛直面上を矢印θ3方向に回動するようになっている。
【特許文献1】特願平11−169762号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の垂直多関節型の塗装ロボットでは、以下のような問題があった。
すなわち、図5に示す塗装ロボットの場合、それぞれ各関節部に駆動ユニット5、7が設けられており、これらの駆動ユニット5、7は、駆動モータと減速機を備えた重量のあるユニットである。さらに、多関節アームの先端部には、塗装ガン10のようなエンドエフェクタを駆動するための手首ユニット9を設ける必要がある。第1アーム6についてみれば、アームの重量に加え、駆動ユニット7や手首ユニット9の重量が加わりことになる。このように、垂直多関節型のロボットでは、アームの重量が重くなり駆動するモータに大きな容量のモータが必要となる。
【0006】
また、塗装には、シンナーなどの溶剤で溶かした塗料を使用する場合が多いので、塗装を行う作業場室内の雰囲気中には、気化した溶剤が混じる。このため、溶剤に引火しないようにするため、図5の塗装ロボットでは、駆動ユニット5、7のモータは、防爆型のモータにする必要がある。防爆モータは、通常のモータに比べて高価であり、また、重量も重くなる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、駆動モータに防爆型のモータを必要とせず、しかも、モータ容量を低減化できるようにした塗装ロボットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するために、本発明は、複数の水平アームからなる水平多関節アームと、上下方向に移動自在な上下アームを備え、前記上下アームの先端に塗装ガンを有する塗装ロボットにおいて、前記塗装ロボットの各軸を駆動するモータをベース部に集中配置し、前記ベース部が設置される空間と、ロボット本体が設置され塗装工程を行う作業空間との間を仕切壁で隔絶したことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明では、前記仕切壁は天井壁であり、塗装ロボットのすべてモータが集中配置されるベース部を最上位の位置に配置し、前記天井壁からロボット本体を下方に垂設することが好ましい。
【0010】
また、本発明では、前記ベース部の底面と、天井壁の下面が同一面上にあることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、塗装ロボットの各軸を駆動するモータをベース部に集中配置し、前記ベース部が設置される空間と、ロボット本体が設置され塗装工程を行う作業空間との間を仕切壁で隔絶したので、各軸の駆動モータに防爆型のモータを必要とせず、しかも、モータ容量を低減化でき、安価のモータを用いることができ、省エネルギーなロボットにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明による塗装ロボットの一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明による塗装ロボットの実施形態の側面図であり、図1において、参照番号10は、塗装ロボットの全体を示し、11はベース部、12は2つの水平アームからなる水平多関節アームを示す。この実施形態では、水平多関節アーム12は、第1アーム14と第2アーム16とからなり、第2アーム16の先端には上下アーム18が設けられている。上下アーム18の先端の手首部20には、エンドエフェクタとして塗装ガン22が取り付けられている。
【0013】
この塗装ロボット10は、制御軸を4軸有している産業用ロボットである。図1に示すように、第1軸は、第1アーム14が水平面上で旋回する軸で、第2軸は、第1アーム14と第2アーム16とを連結する関節部において第2アームが水平面上で旋回する軸である。第3軸は、上下アーム18において手首部20を鉛直方向に昇降移動させる軸である。第4軸は、手首部20において水平な軸周りに塗装ガン22を揺動させる軸である。
【0014】
本実施形態による塗装ロボット10は、従来のようにロボットのベース部が作業場の床面に設置される塗装ロボットと異なり、ベース部11が作業場の天井24に据え付けられており、ベース部11から水平多関節アーム12が下方に垂設された構造となっている。
【0015】
図1に示すように、ベース部11は、台座25を備えており、この台座25の周りにはフランジ部25aが形成されている。他方、天井24には、台座25の大きさに対応する取付穴26があけられており、台座25を天井24の取付穴26に装着すると、フランジ25aで係止するようになっている。このとき、台座25の下面と天井面は同一面上にある。なお、図1では、ベース部11にハウジング27が取り付けられた状態になっている。
【0016】
次に、図2は、本実施形態による塗装ロボットの内部構造を示す断面図である。
【0017】
まず、ベース部11には、ロボットの第1軸乃至第4軸を駆動するサーボモータが集中配置されており、従来のロボットのように、多関節アーム側にモータが組み込まれたものとは基本構造が相違している。この実施形態では、参照番号30は第1アーム14を旋回させる第1軸モータであり、31は第2アーム16を旋回させる第2軸モータである。32は上下アーム18を上下に昇降させる第3軸モータである。なお手首部20を揺動させる第4軸モータは、第3軸モータ32の裏側に配置されており、図2では図示されていない。これらのモータには、防爆型ではない通常のモータが用いられている。
【0018】
塗装ロボット10の水平多関節アーム12では、図3(a)、図3(b)に示すように、第1アーム14は水平面上を回動し、第2アーム16は、第1アーム14の下で水平面上を回動するようになっている。ベース部11と第1アーム14を連結する関節部には、第1の減速機34が設けられており、この第1減速機34の出力軸に第1アーム14の基端部が取り付けられている。第1アーム14と第2アーム16を連結する関節部には、第2の減速機35が設けられている。第2減速機35の出力軸には、第2アーム16の基端部が固定されている。これら第1減速機34、第2減速機35には例えばハーモニックドライブが用いられている。
【0019】
次に、第1軸乃至第4軸の各伝動系の構成について図2を参照しながら説明する。
第1軸の伝動系
第1軸モータ30の回転軸にはプーリ36が軸着されている。第1減速機34の入力軸にはプーリ37が軸着されている。プーリ36とプーリ37にはタイミングベルト38が巻き掛けられており、第1軸モータ30の動力は、プーリ36、37、タイミングベルト38からなるベルト伝動機構を介して第1減速機34に伝えられ、第1減速機34の出力軸に直結した第1アーム14が回動するようになっている。
【0020】
第2の伝動系
第2軸の伝動系は、大きくみると、第2軸モータ31の動力を第1伝動軸40から第2アーム16内に組み込まれたベルト伝動機構により第2減速機35に伝える構成になっている。この実施形態では、第1伝動軸40は、第2軸モータ31の回転軸に直結しており、第1減速機34を同軸に貫通して第1アーム14側まで延びている。第1アーム14の内部では、第1伝動軸40の先端部にプーリ41が固着され、第2減速機35の入力軸にはプーリ42が取り付けられている。そして、これらのプーリ41、42にタイミングベルト43が巻き掛けられて、これらは、第1伝動軸40から動力を第2減速機35に伝達する第1ベルト伝動機構を構成している。
【0021】
第3軸の伝動系
次に、第3軸の伝動系は、第3軸モータ32の動力を手首部20を上下方向に昇降させるボールねじ機構に伝動する伝動系である。この第3軸伝動系は、大きくみると、第2伝動軸44と、第3伝動軸45と、第1アーム14内でこれらの伝動軸間でベルト伝動を行う機構と、第2アーム16内で第3伝動45とボールナット46との間でベルト伝動を行う機構とから構成されている。
【0022】
まず、第2伝動軸44は、第1伝動軸40の外側に同軸に嵌挿されている中空の伝動軸であり、一端部はベース部11側に突き出ており、プーリ47が軸着されている。第2伝動軸44の他端部は第1アーム14側に軸受けで支持されており、プーリ48が軸着されている。第3軸モータ32の回転軸にはプーリ49が直結されており、プーリ47、49にはタイミングベルト50が巻き掛けられている。
【0023】
この実施形態の場合、第2減速機35には同軸多重伝動軸が貫通しており、同軸多重伝動軸のうち、第3伝動軸45は、一番外側の最も短い中空伝動軸である。この第3伝動軸45の両端部には、プーリ51、52が固着されている。第2伝動軸44のプーリ48と第3伝動軸45のプーリ51には、タイミングベルト53が巻き掛けられている。これらプーリ48、51は、第2軸伝動系の第1ベルト伝動機構のプーリ41、42と同軸のプーリになっており、第2伝動軸44から動力を第3伝動軸45に伝達する第2ベルト伝動機構を構成している。
【0024】
第2アーム16の内部では、上下アーム18の内部に長さ方向に挿入されているボールねじ54に螺合するボールナット46が回転自在に取り付けられており、このボールナット46には、同軸にプーリ55が固定されている。第3伝動軸45のプーリ52とボールナット46に固定されたプーリ55には、タイミングベルト53が巻き掛けられけており、これらは、第3伝動軸45からボールねじ54に螺合するボールナット46に動力を伝達する第3ベルト伝動機構を構成している。
【0025】
この実施形態では、上下アーム18は、第2アーム16の先端部から垂直に垂下するように固定された矩形断面のアッパーアーム60と、このアッパアーム60に摺動自在に嵌合するロアーアーム61とを入れ子型に組み合わせた構造の細長いアームである。手首部20はロアーアーム61の下端部に連結されている。
【0026】
以上のような第3軸伝系により第3軸モータ32の動力がボールナット46に伝わり、このボールナット46が回転すると、その回転はボールねじ54を上下に移動させる推力に変えて、ボールねじ54の下端部に連結している手首部20が上下に昇降することになる。図4(a)は、手首部20が最も下がった位置にある状態を示し、図4(b)は、手首部20が最も上にあがった位置にある状態を示す。
【0027】
ボールねじ54の下端は継手62を介してウォーム63が連結されており、このウォーム63は軸受け64により回転自在に支持されている。エンドエフェクタの揺動軸65には、ウォームホイール66が固着されており、このウォームホイール66はウォーム63に噛み合うようになっている。これらウォーム63、ウォームホイール66は、手首部20における第4軸(A軸)の揺動機構を構成している。
【0028】
なお、本実施形態では、ボールねじ54は、通常のボールねじと同様に螺旋状にボールねじ溝が形成されているとともに、軸方向にスプライン溝が形成されている。そして、ボールねじ54には、スプライン溝を介してスプラインナット68が嵌合するようになっている。これにより、ボールねじ54は、ボールナット46の回転を手首部20の直線運動に変換する本来的な機能にともに、手首部20の揺動機構に回転運動を伝達する、以下に説明する第4軸伝達系の伝動軸を兼ねることができる。
【0029】
第4軸の伝動系
次に、上下アーム18の手首部20を揺動させる揺動機構に第4軸モータから動力をベルト伝動する第4軸伝動系について説明する。
この第4軸伝動系は、大きくみると、図2において第4軸モータ(第3軸モータ32に隠れて図示されず)から順に、第4伝動軸70、第5伝動軸72、スプラインナット68、ボールねじ54と、各伝動軸間をつなげるベルト伝動機構とから構成されている。
【0030】
まず、第4伝動軸70は、第2伝動軸44の外側に嵌合する中空伝動軸であり、第2伝動軸44ともに同軸多重伝動軸を構成している。この第4伝動軸70のベース部11に突き出た方の端部には、プーリ71が軸着されており、このプーリ71と第4軸モータの回転軸に取り付けてある図示しないプーリの間にタイミングベルト72が巻き掛けられている。
【0031】
第1アーム14の先端部に配置されている第5伝動軸72は、第3伝動軸45の内側に同軸に挿入された中空伝動軸であり、第3伝動軸45とともに同軸多重伝動軸を構成している。第4伝動軸70の先端にはプーリ73が取り付けられ、このプーリ73と、第5伝動軸72の上端に取り付けられたプーリ74にタイミングベルト75が巻き掛けられている。これらのプーリ73、74は、上述した第1ベルト伝動機構のプーリ41、42および第2第2ベルト伝動機構のプーリ48、51と同軸のプーリとして構成されており、第4伝動軸71から動力を前記第5伝動軸72に伝達する第4ベルト伝動機構を構成するようになっている。
【0032】
さらに、第5伝動軸72の下端にはプーリ76が軸着されており、スプラインナット67と同軸に固着されたプーリ77とプーリ76にはタイミングベルト78が巻き掛けられている。プーリ76は、第3ベルト伝動機構のプーリ52と同軸のプーリを構成し、プーリ76とタイミングベルト78とともに、第5伝動軸72からスプラインナット68を介してボールねじ54に回転を伝達する第5ベルト伝動機構を構成している。ボールねじ54は、ウォーム63を回し、ウォームホイール66は回転を手首部20でのエンドエフェクタの揺動に変えることになる。
【0033】
以上のような第3軸伝動系と第4軸伝動系の伝動機構と一体的に組み込むようにして、本実施形態では、エンドエフェクタである塗装ガン22の向きを水平関節アームの回動に連動して一定の方向に保持する平行リンク機構が次のように構成されている。
【0034】
平行リンク機構
この平行リンク機構は、基本的に、中空プーリ軸80と、プーリ軸82と、これらのプーリ軸のそれぞれに設けられたプーリとタイミングベルトから構成されている。
【0035】
まず、中空プーリ軸80は、上述した第2伝動軸44、第4伝動軸70とともに同軸の中空軸を構成する一番外側の中空軸である。この場合、中空プーリ軸80は、第1減速機34を同軸に貫いて、ベース部11に対して固定されている。この中空プーリ軸80には、第1プーリ81が固着されている。
【0036】
プーリ軸82は、中空軸である第3伝動軸45、第5伝動軸72と同軸の軸であり、第5伝動軸72の内側を第2減速機35と同軸に貫通している。このプーリ軸82の両端部は軸受けで支持されている。プーリ軸82の上端には第2プーリ83が固着され、下端には第3プーリ84が固着されている。また、スプラインナット46を介して上下アーム18と一体に第4プーリ85が設けられている。なお、上下アーム18は、第2アーム16の先端で軸受け86によって回転可能に支持されている。第1プーリ81と第2プーリ82にはタイミングベルト87が巻き掛けられている。同様に、第3プーリ84と第4プーリ85には、タイミングベルト88が巻き掛けられている。そして、これら第1プーリ81と第2プーリ83、第3プーリ84と第4プーリ85は、それぞれ同一ピッチ円で同じ歯数をもっているプーリである。
【0037】
本実施形態による塗装ロボットによれば、ロボットの多関節アームをベース部11から下方に垂設した水平多関節アーム12として構成し、ロボットの第1軸乃至第4軸をそれぞれ駆動するモータは、天井24で仕切られた最上位にあるベース部11に集中的に配置されており、塗装作業が行われる作業空間から仕切壁である天井24によってベース部12が隔絶された構造にすることができる。したがって、第1モータ30、第2軸モータ31、第3軸モータ32、図示しない第4軸モータは作業場の雰囲気とは隔離されているから、これらのモータは防爆型のモータにする必要がなくなる。
【0038】
また、第1アーム14、第2アーム16はともに水平面上を旋回し、水平多関節アーム12の動作には、重力に抗した動きがなくなるため、第1アーム14、第2アーム16、上下アーム18の重量がそのままモータの負荷としてかかることがないので、上記のように防爆型にする必要がない上に、各軸のモータ30、31、32の容量は小さなもので十分であり、安価なモータを利用できる。
【0039】
また、上下アーム18では、重力に抗して手首部20を上下移動させたり、水平な揺動軸65の周りにエンドエフェクタを揺動させる動きがあるが、これらの上下移動用の第3軸モータ32や、揺動用の駆動モータを上下アーム18に取り付ける必要がなく、ベース部11に配置することで防爆型のモータにしなくてもよい。
【0040】
しかも、ボールねじ溝とともにスプライン溝を有するボールねじ54と、スプラインナット68と組み合わせることにより、ボールねじ54は、ボールナット46に伝わる回転運動を手首部20の上下直線運動に変換する機能と、手首部20の揺動機構を構成するウォーム63に回転運動を伝達する伝動軸としての機能を併せ持つので、上下アーム18を重量の軽減とともに全体として細長いスリムな構造にすることができる。
【0041】
さらに、本実施形態の塗装ロボット10では、以下のような効果が得られる。
【0042】
塗装が行われる作業場では、シンナーなどの溶剤が室内に滞留するのを防止するために、図1において矢印で示すように常に、一定方向の空気の流れを発生させている。ところが、この空気の流れが、上下アーム18に当たって気流の乱れを生じさせる原因にもなり得る。塗装中は、塗装ガン22からワークWに向けて吹き出される塗料が気流の乱れの影響を受けることになる。
【0043】
しかしながら、本実施形態の塗装ロボット10によれば、上下アーム18は、上述したように、上下移動機構、揺動機構を駆動するモータの取付がなく、角筒形状のアッパーアーム60とロアーアーム61を入れ子型に組み合わせた全体として細長いスリムな構造になっているので、空気の流れが当たっても気流の乱れが生じ難くなり、塗装ガン22から噴出される塗料への乱流の影響を少なくして、塗装ムラの発生を防止できる。
【0044】
また、本実施形態の塗装ロボット10では、ベース部11の底面と、天井壁24の下面が同一面上にあるので、天井面24に沿った気流に乱れ生じ難いともに、天井面の汚れ防止のためにシートなどが張りやすくなる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明による塗装ロボットの一実施形態を示す側面図。
【図2】実施形態による塗装ロボットの縦断面図。
【図3】実施形態による塗装ロボットの水平多関節アームの動きを示す斜視図。
【図4】実施形態による塗装ロボットの上下アームの動きを示す斜視図。
【図5】従来の塗装ロボットの側面面図。
【符号の説明】
【0046】
10 塗装ロボット
11 ベース部
12 水平多関節アーム
14 第1アーム
16 第2アーム
18 上下アーム
20 手首部
22 塗装ガン(エンドエフェクタ)
30 第1軸モータ
31 第2軸モータ
32 第3軸モータ
34 第1減速機
35 第2減速機
46 ボールナット
54 ボールねじ
63 ウォーム
64 ウォームホイール
68 スプラインナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の水平アームからなる水平多関節アームと、上下方向に移動自在な上下アームを備え、前記上下アームの先端に塗装ガンを有する塗装ロボットにおいて、
前記塗装ロボットの各軸を駆動するモータをベース部に集中配置し、前記ベース部が設置される空間と、ロボット本体が設置され塗装工程を行う作業空間との間を仕切壁で隔絶したことを特徴とする塗装ロボット。
【請求項2】
前記仕切壁は天井壁であり、塗装ロボットのすべてモータが集中配置されるベース部を最上位の位置に配置し、前記天井壁からロボット本体を下方に垂設したことを特徴とする請求項1に記載の塗装ロボット。
【請求項3】
前記ベース部の底面と、天井壁の下面が同一面上にあることを特徴とする請求項2に記載の塗装ロボット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−44655(P2007−44655A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−233556(P2005−233556)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ハーモニックドライブ
【出願人】(000003458)東芝機械株式会社 (843)
【Fターム(参考)】