説明

太陽光発電システムにおけるケーブルの抜け止め構造

【課題】太陽光発電システムにおけるケーブルPの端子ボックスB等からの抜け止め効果を向上させる。
【解決手段】ケーブルPが端子ボックス本体11、接続器ボックス本体等を貫通する部分を筒状とし、その筒状貫通部11a内面とケーブルP外周面の間に、そのケーブルに圧着されて貫通部内面に食い込む抜け止め片15を介在する。抜け止め片15は圧着によってケーブルPに取付けられて、ケーブル上を容易に動くことなく、また、突起17が貫通部の孔11cに入り込んでその内面に食い込んでいるため、ケーブルの引き抜き力に対し貫通部内面を介して強固に抗する。さらに、抜け止め片の圧着によってケーブル外周面には段差が生じ、その段差が貫通部内面に係合してその引き抜き力に対し貫通部内面を介して強固に抗する。このため、ケーブルPの抜け止め力は向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュールを相互に接続するケーブルを各種の電気部品、例えば、端子ボックス、そのケーブル同士を接続する接続器等にケーブルを接続した際のそのケーブルの抜け止め構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電システムは、図10に示すように、家屋の屋根に太陽電池パネル(太陽電池モジュール)Mを配設し、そのモジュールMから接続箱Q、インバータR、分配盤Sを介して各種電気機器Eに電力供給する。その太陽電池モジュールMは、同図に示すように全てが面一となるように配置され、端子ボックスBを介して直列(図11)又は並列(図12(a)、図13(a))に接続する。
端子ボックスBは、通常、この発明の実施形態を示す図2、図8のように、ボックス本体11内に、太陽電池モジュールMの電極aが接続される複数の端子板12を並べて配設し、その隣り合う各端子板12、12の間に逆流防止用ダイオード13を設け、両端の端子板12にはボックス本体11の側壁を貫通した外部接続用ケーブルPを接続したものであり、シール材による水密性を維持してモジュールMの裏面に接着等によって固定される(特許文献1参照)。
【0003】
その端子ボックスBは、直列接続にしろ、並列接続にしろ、外部接続用ケーブルPによって接続される。この接続において、端子ボックスBからケーブルPを直接に引き出し、そのケーブルP、P同士をコネクタを介して接続したり(特許文献1図1、図7等参照)、端子ボックスBとケーブルPを直接又はコネクタを介して接続したりしている(特許文献1図12等参照)。
このとき、各外部接続用ケーブル(電力ケーブル)Pを接続器C1〜C4(総称符号:C)を介して適宜に接続している(本願図12、同図13参照)。
【0004】
その端子ボックスBからケーブルPを直接に引き出す構造におけるそのケーブルPのボックスBへの固定手段としては、ケーブルPをそのボックス本体内に導入してその導体と端子板を接続し、そのケーブルのボックス本体の側壁導入部を、その側壁を半円状に切り欠いた受け座とその受け座にケーブルを介在してビス止めされる固定板とから構成し、その固定板のビス止め締結によってケーブルを受け座と固定板の間に締結固定したり(特許文献1図20、特許文献2段落0004、図9参照)、そのボックス本体のケーブル貫通部に偏心ピンを設け、そのピンの回転によってケーブルを貫通部内面に押付けたりするものがある(特許文献2、請求項1、図3参照)。
この固定手段は上記接続器Cにおいても採用されている。
【0005】
また、端子ボックスBや接続器Cの側面にその内部に通じる外部接続用ケーブルPの導入用筒部を設け、この筒部に外部接続用ケーブルPを通すとともに、筒部にケーブル締付け用キャップ状ナットをねじ込むことによって外部接続用ケーブルPを端子ボックスB又は接続器Cに締付け固定してケーブルの引き抜けを防止する構成のものがある(本願図5〜図7に示す実施形態参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−224036号公報
【特許文献2】特開2004−63253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記端子ボックスBや接続器CからケーブルPを直接に引き出す構造におけるそのケーブルPのボックスB等への固定手段(ケーブルの抜け止め手段)はそれなりに有効であるが、その固定力が十分でなかったり、コスト的に高いものとなったりしている。
また、コネクタ等における外部接続用ケーブルのキャップ状ナットによる締付け固定は経年によってそのナットが弛み方向に回ってその固定強度が劣化する場合があるとともに、その固定力が十分でない場合もある。
【0008】
ところで、太陽光発電システムのケーブル配線は屋外が大部分であって、そのケーブルPと上記各種の電気部品B、Cとの接続部は風雨に晒されて劣化が激しい。また、その配線作業において、屋外であることから、その作業も手荒なものとなり、その接続部のケーブルに引張り力が掛かりやすい。
このような状況下、そのケーブルPの締付け固定力が低下して(抜け止め力が低下して)、ケーブルPに引張り力が作用すると、その力に対しコネクタ本体やボックス本体等が抗し得ず、ケーブル導体が接続された端子や端子板にその引張り力が作用することとなる。このようになると、ケーブルと端子等との接続強度が劣化し、やがてその接続が破損する恐れがある。接続破損が生じれば、太陽光発電システムが不通となる。
【0009】
この発明は、上記の実情に鑑み、太陽光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュールを相互に接続するケーブルと端子ボックス等の電気部品との接続強度を向上させること、すなわち、そのケーブルの電気部品からの抜け止め力を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するために、この発明は、上記電気部品のボックス本体のケーブル貫通部を筒状に形成し、その筒状貫通部内面とケーブル外周面の間に、そのケーブルに圧着されて前記貫通部内面に食い込む抜け止め片を介在することとしたのである。
抜け止め片は、圧着によってケーブルに取付けられているため、ケーブル上を容易に動くことなく、一方、貫通部内面にも食い込んでいるため、ケーブルの引き抜き力に対し貫通部内面を介して強固に抗する。
したがって、この抜け止め片によって、外部接続用ケーブルの抜け止め力は向上する。
【0011】
この発明の構成としては、太陽光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュールを相互に接続するケーブルを各種の電気部品に接続した際のそのケーブルの抜け止め構造において、電気部品のボックス本体のケーブル貫通部を筒状に形成し、その筒状貫通部内面とケーブル外周面の間に、そのケーブルに圧着されて前記貫通部内面に食い込む抜け止め片を介在した構成を採用することができる。
【0012】
具体的な構成としては、ボックス本体内に、太陽電池モジュールの電極が接続される複数の端子板を並べて配設し、その隣り合う各端子板の間に逆流防止用ダイオードを設け、両端の端子板には前記ボックス本体の側壁を貫通した外部接続用ケーブルを接続した太陽電池モジュール用端子ボックスにおいて、前記ボックス本体の側壁の外部接続用ケーブル貫通部を筒状に形成し、その筒状貫通部内面とケーブル外周面の間に、そのケーブルに圧着されて前記筒状貫通部内面に食い込んだ抜け止め片を介在した構成とし得る。
【0013】
他の構成としては、太陽電池モジュールを相互に接続する外部接続用ケーブル同士を接続する接続器のボックス本体側面にその内部がボックス本体内部に通じる外部接続用ケーブルの導入用筒部を設け、この筒部に外部接続用ケーブルを通してそのケーブル導体を端子に接続した外部接続用ケーブルを接続器に固定する抜け止め構造において、前記ボックス本体の筒部内面とケーブル外周面の間に、そのケーブルに圧着されて前記筒部内面に食い込む抜け止め片を介在した構成とし得る。
【0014】
上記の各構成において、上記抜け止め片は、その両側に相互に噛み合う歯片を有し、その各歯片をケーブル外周面に沿い屈曲させて圧着したものとすることができる。歯片はケーブル外周面に沿う屈曲・圧着によってその先端がケーブル外周面に食い込んで、抜け止め片のケーブルへの結合強度を増す。
このとき、抜け止め片に突起を設けてその突起をケーブル外周面に食い込むようにすれば、その結合強度をさらに増すことができる。
また、上記抜け止め片の筒状貫通部内面への食い込み態様としては、尖鋭突起でもって貫通部内面に食い込ませたり、貫通部内面に孔を形成してその孔に突起を嵌め込むようにしたり、抜け止め片の突起を貫通部内面の段差に係止するようにしたりするものが考えられる。
【0015】
そのケーブル外周面及び貫通部内面への食い込み用突起の形成手段としては、ポンチ加工などの種々のものが考えられるが、抜け止め片の一部を切り起こして形成することができる。その切り起しの際、貫通部内面に食い込む突起はその立ち上がり方向がケーブルの引き抜き方向、ケーブル外周面に食い込む突起はその立ち上がり方向がケーブルの反引き抜き方向とすれば、ケーブルに引き抜き力が作用すると、その引き抜き力はその切り起した両突起をさらに起こす方向に作用するため、両突起はその引き抜き力に対し有効に抗して、ケーブルの引き抜かれを防止する。
貫通部内面への食い込み突起は、抜け止め片をケーブルに圧着することによる抜け止め片の端縁とケーブル外周面の間に生じる段差とすることもできる。
【発明の効果】
【0016】
この発明は、以上のように、抜け止め片をケーブルに圧着するとともに貫通部内面に食い込ませたので、外部接続用ケーブルの抜け止めを有効に図ってその抜け止め力は向上する。このため、太陽光発電システムの長年に亘る安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】一端子ボックスにこの発明を採用した一実施形態を示し、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は下面図
【図2】(a)は同実施形態の切断平面図、(b)は同切断正面図
【図3】(a)は図1(c)のA−A線断面図、(b)は同B−B線断面図、(c)は図2(b)のC−C線断面図、(d)は同D−D線断面図
【図4】同実施形態の抜け止め片を示し、(a)は折り曲げ前(打ち抜き後)の斜視図、(b)は折り曲げ後(成形後)の斜視図、(c)はケーブルへの圧着後の斜視図
【図5】(a)は図4(b)の切断左側面図、(b)は同平面図、(c)は同切断右側面図、(d)は同正面図
【図6】他の端子ボックスにこの発明を採用した他の実施形態の切断正面図
【図7】同端子ボックスにこの発明を採用したさらに他の実施形態の切断要部正面図
【図8】他の端子ボックスにこの発明を採用したさらに他の実施形態を示し、(a)はカバーを外した正面図、(b)は切断右側面図、(c)は切断下面図
【図9】(a)〜(d)は各種の接続器にこの発明を採用した各実施形態のそれぞれのカバーを外した正面図
【図10】太陽光発電システムの概略図
【図11】端子ボックスの一接続態様図
【図12】(a)は端子ボックスの他の接続態様図、(b)は(a)の接続態様におけるコネクタの接続説明図
【図13】(a)は端子ボックスのさらに他の接続態様図、(b)は(a)の接続態様におけるコネクタの接続説明図
【発明を実施するための形態】
【0018】
一実施形態を図1〜図5に示し、この実施形態は端子ボックスBにこの発明を採用したものであり、上面開口のポリフェニレンオキサイド(PPO)樹脂又はポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂製長尺四角形状ボックス本体11内に、太陽電池モジュールMの平帯状のプラス電極線a及びマイナス電極線aが接続される片状端子板12、12を直列に配設している。この両端子板12、12の間にはバイパス用逆流防止ダイオード13を設けているとともに、両端子板12、12に外部接続用ケーブルPの導体がそれぞれ圧着接続されている。電極線aはボックス本体11の一側面の孔11dから内部に導かれて端子板12(図2(a)網目部分)に半田付等によって接続される。
【0019】
ボックス本体11内には、シリコンが適宜に充填されて水密性が担保され、また、PPO樹脂又はPPE樹脂製のカバー14が防水リング等を介し嵌着されて防水性とされる。カバー14はその側面の凸条14aがボックス本体11の係止孔11eに嵌って抜け止めされる(図3(b)参照)。シリコンの充填はカバー14の嵌着前でも後でも良く、その充填時の気泡は孔11fから抜かれる。
【0020】
この端子ボックスBにおいて、ボックス本体11は直方体を呈して、図2(a)、(b)、図3(a)に示すように、その両端部は筒状となっており(ボックス本体11の側壁は筒状の外部接続用ケーブル貫通部11aとなっており)、その筒状貫通部11aとケーブルPの外周面の間に抜け止め片15を設けた点がこの発明の特徴である。
【0021】
その抜け止め片15は、銅合金、ステンレス等の金属からなり、図4(b)に示すように、一側に2本の三角状の歯片15a、他側に3本の同じ三角状の歯片15aを有し、この両側の歯片15aは形成位置がその歯片15aの幅づつずれて相互に各歯片15aの間に入り込む(噛み合う)ようになっている。この歯片15aの数は任意である。
また、その両側歯片15a間の中程前後には切り起しによって突起(突片)16、17が形成されている。その前者の突起16は、両側歯片15a、15aが向き合う内側に立ち上がってその先端縁が尖鋭となったM字状とされており、この抜け止め片15がケーブルPの外周面に圧着されると、突起16はそのM字状尖鋭先端縁でもってそのケーブル外周面(外被)に食い込む。後者の突起17は、同外側に立ち上がっている。
【0022】
この抜け止め片15は、フラットな板状から、図4(a)に示す歯片15a、突起16、17が切り抜きされた片を型抜きし、同図(b)に示すように、その片を、その両側歯片15aを立ち上げ、突起16を内側に起こすとともに、突起17を外側に起こして製作する。
この同図(b)に示す抜け止め片15を、同図(c)に示すように、その内にケーブルPの端末を嵌め込んでその歯片15aを含めて抜け止め片15を折り曲げてケーブルPの外被に圧着する。この圧着によって、突起16はケーブル外被に食い込み、抜け止め片15はケーブルPに強固に取付けられる(固定される)。
【0023】
この抜け止め片15を取付けたケーブル端末をボックス本体11の側壁(貫通部11a)の円筒状孔に挿し込むと、その筒状貫通部11aの段部11b迄、抜け止め片15が挿し込まれ、抜け止め片15の突起17が筒状貫通部11aの孔11cに入り込んでその貫通部11aに食い込む(図2(b)参照)。
【0024】
この状態は、突起17の孔11cに係止している方向がケーブルPの引き抜き方向(図2(b)の左端において左方向)となり、一方、突起16のケーブル外被に食い込む方向はそのケーブルPの反引き抜き方向となる。このため、ケーブルPに引き抜き力が作用すると、その引き抜き力はその両突起16、17を起こす方向に作用するため、両突起16、17はその引き抜き力に対し有効に抗して、ケーブルPの引き抜かれを防止する。
このように、抜け止め片15が圧着・食い込みによってケーブルPに取付けられてケーブルP上を容易に動くことなく貫通部11a内面に食い込んで、ケーブルPをその引き抜き力に対し貫通部11a内面を介して強固に抗する。また、抜け止め片15の圧着によってケーブル外周面には段差が生じているため、その段差が貫通部11a内面に係合して同様にケーブルPをその引き抜き力に対し貫通部内面11aを介して強固に抗する。このため、この抜け止め片15によって、外部接続用ケーブルPの抜け止め力は向上したものとなる。
【0025】
この実施形態において、図6に示すように、ボックス本体11の貫通部11aの外周面を円筒状とするとともに雄ねじを形成し、その外周面にキャップ状ナット18をねじ込んで、抜け止め効果を高めることができる。このとき、図7に示すように、そのキャップ状ナット18をねじ込む前に弛み止めナット19をねじ込むようにすれば、その両ナット18、19によるダブルナットによってナット18の弛みを防止することができて、さらに抜け止め効果を高めることができる。また、キャップ状ナット18がねじ込まれる貫通部11aには、その周囲等間隔に軸方向のスリットを設けて、ナット18のねじ込みによって貫通部11aが容易に縮径するようにすることが好ましい。
【0026】
図8に他の実施形態を示し、この実施形態の端子ボックスBは、そのボックス本体11へのケーブルPの導入部において、同図(b)に示すように、その筒状ケーブル貫通部11aとケーブルPの外周面の間に抜け止め片15を介在したものである。
【0027】
また、図9(a)〜(d)に示すように、接続器C1〜C4においても、そのボックス本体41へのケーブルPの導入部を筒状に形成し、その筒状貫通部45内面とケーブルPの外周面の間に抜け止め片15を介在することができる。
この各接続器C、C1〜C4は、上面開口のPPO樹脂又はPPE樹脂製四角形状ボックス本体41内に片状端子42、42を並列に配設し、その端子42、42間に逆流防止ダイオード43とジャンパー線44の何れか一方を設けたものであって、C1、C3は逆流防止ダイオード43を設けたもの、C2、C4はジャンパー線44を設けたものである。
【0028】
図9で示した接続器C1〜C4は、図12に示す端子ボックスBを接続する3本のケーブルPを接続したり、図13に示す端子ボックスBを接続する4本のケーブルPを接続したりする。このとき、図12(b)、図13(b)に示すように、ケーブルP、P同士は適宜な構成の雄コネクタ20と雌コネクタ30からなるコネクタ装置によって適宜に接続する。
このコネクタ装置のコネクタ20、30においても、そのコネクタ本体のケーブル導入部が筒状であれば、その筒状貫通部内面とケーブル外周面の間に、そのケーブルPに圧着されて前記貫通部内面に食い込む抜け止め片15を介在した構成を採用すれば、この発明の作用効果を得ることができる。
【0029】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、例えば、端子ボックスBの態様としては、端子板12の配置は図示のものに限らず、その端子板12の数は3個、4個等と任意であることは勿論である。
接続器C1〜C4においても、ケーブルPの接続数は2本,5本以上であっても、そのケーブルPの接続数に応じたコネクタ20又は30等を設ければ良いことは勿論である。また、上記端子ボックスB、接続器Cやコネクタ20、30に限らず、太陽光発電システムを構成する各種のケーブルPを接続する各種の態様にこの発明を採用できることは勿論である。
このように、この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図されることは勿論である。
【符号の説明】
【0030】
11 端子ボックス本体
12 端子ボックスの端子板
13、43 逆流防止用ダイオード
15 抜け止め片
15a 抜け止め片の歯片
16 抜け止め片のケーブル外被食い込み突起
17 抜け止め片のケーブル貫通部内面食い込み突起
18 キャップ状ナット
20 雄コネクタ
30 雌コネクタ
41 接続器のボックス本体
42 接続器の端子
44 ジャンパー線
a 太陽電池モジュールの電極線
B 端子ボックス
Q 接続箱
C1〜C4 接続器
M 太陽電池モジュール
P 外部接続用ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する太陽光発電システムを構成する太陽電池モジュールを相互に接続するケーブル(P)を各種の電気部品(B、C)に接続した際のそのケーブル(P)の抜け止め構造であって、
上記電気部品のボックス本体(11、41)の上記ケーブル(P)の貫通部(11a、45)を筒状に形成し、その筒状貫通部内面とケーブル外周面の間に、そのケーブル(P)に圧着されて前記貫通部内面に食い込む抜け止め片(15)を介在したことを特徴とするケーブルの抜け止め構造。
【請求項2】
上記抜け止め片(15)は、その両側に相互に噛み合う歯片(15a)を有し、その各歯片(15a)をケーブル外周面に沿い屈曲させて圧着したものであることを特徴とする請求項1に記載のケーブルの抜け止め構造。
【請求項3】
上記抜け止め片(15)に上記ケーブル外周面に食い込む突起(16)を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブルの抜け止め構造。
【請求項4】
上記抜け止め片(15)の上記貫通部内面への食い込みを、その抜け止め片(15)に設けた突起(17)の前記貫通部内面への食い込みによって行ったことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載のケーブルの抜け止め構造。
【請求項5】
請求項4で引用する請求項3において、上記両突起(16、17)を上記抜け止め片(15)の一部を切り起こして形成したものとし、上記貫通部内面に食い込む突起(17)はその立ち上がり方向が上記ケーブル(P)の引き抜き方向、上記ケーブル外周面に食い込む突起(16)はその立ち上がり方向が上記ケーブル(P)の反引き抜き方向としたことを特徴とするケーブルの抜け止め構造。
【請求項6】
上記電気部品が、上記太陽光発電システムの太陽電池モジュール用端子ボックス(B)、上記ケーブル同士を接続する接続器(C)である請求項1乃至5の何れか1つに記載のケーブルの抜け止め構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−19295(P2011−19295A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160479(P2009−160479)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(592062541)木谷電器株式会社 (17)
【Fターム(参考)】