説明

安全操作用の電気油圧および手動作動式のパイロット圧力制御弁を組み合わせた運転制御システム

【課題】機械上の運転作動装置に流体を導く運転制御システムを提供する。
【解決手段】右および左の手動操作パイロット圧力流体制御弁の組30と、右および左の電気油圧(EH)パイロット圧力流体制御弁の組52とを含み、両組は、運転作動装置の操作を実行するために、主運転制御弁20に結合される。電子制御装置(ECU)70は、計算機および記憶装置を含み、制御システムの様々な操作パラメータおよび自動車対地速度を代表する信号を受信し、EHパイロット圧力制御弁52と右および左の電磁操作弁の組66とを制御する。EH弁52の故障によって、制御システム10は、最も活動的でない運転モードを実行する制御に設定するようになるが、手動制御弁30の1つまたは両方の故障によって、EH制御弁52は、手動操作弁30によって要求されるそのパイロット圧力を供給するように作動されるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に運転制御システムに関し、より詳細には手動作動式パイロット圧力制御弁を含む電気油圧運転制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、電気油圧(EH)運転制御システムを有する、産業用の関節があるローダなどの作業自動車を提供することが知られている。パイロット操作の運転制御弁に至るパイロット流体の流れを制御する操縦桿を使用するシステムなどのパイロット操作システムによる電気油圧システムの1つの利点は、EHシステムの計測曲線が操作者の入力または機械操作状態に基づいて操作中に容易に修正され、また変更さえもされうることである。2009年10月16日に付与された米国特許第7,283,900号は、EH運転制御システムを開示しており、そこでは、様々な自動車速度にそれぞれ対応する様々な運転比率を示す複数の流れ計測曲線を格納する制御装置が使用され、この制御装置は、所望の運転応答を達成するために、運転弁の操作を実行するための代表運転制御信号を送るのに運転信号および自動車速度信号に応答して機能する。別のEH運転制御システムは、米国特許第7,200,993号に開示され、1次パイロット弁が被検知圧力によって決められたようには満足に作動しないときに作動する冗長運転パイロット弁を含む。
【0003】
EH運転制御システムの不利な点は、これらのシステムが典型的には、機械に付加的な故障モードを追加することである。これらの故障モードは、運転のような「安全性重視」の機能に対してEH運転制御システムを使用することを困難にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,283,900号
【特許文献2】米国特許第7,200,993号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって解決されるべき問題は、複雑性および費用を追加する故障モードの冗長性を要求することなく、EH運転制御システムの上述の利点を有する運転制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、主運転制御弁にパイロット圧力流体を送る比例EH運転制御弁構成部が故障した場合に、パイロット操作運転システムの計測を調整しながら運転を可能にする簡単な制御構成部を提供する方法を含む改良型EH運転制御システムが提供される。
【0007】
手動操作パイロット圧力制御弁構成部と並行して使用される比例EH運転弁構成部により調整される計測制御を提供することによって、本発明の効果が得られる。この運転制御システムは、比例EH弁が適切に作動しているか否かを判断するために、システムを通して戦略的に配置された複数の圧力センサを含む。比例EH運転制御弁の故障が検出されると、次に電磁操作制御弁構成部が作動し、パイロット圧力流体が比例EH運転制御弁から主運転制御弁に流れるのを阻止する。その一方で、手動入力で目的とする圧力に対応する圧力を供給する手動操作パイロット圧力制御弁構成部の故障により、制御装置は、EH運転弁構成部を調整するように機能し、このEH運転弁構成部は、手動操作パイロット圧力制御構成部の不足分を補うようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】主運転制御弁が自動車直進運転操作のために中立中心位置にある状態のシステムが示された、例示的な運転制御システムの配置図である。
【図2】図1と同様の図であるが、手動操作パイロット圧力制御弁構成部によって導かれたパイロット圧力のみが、主運転制御弁をその中立位置からシフトするのに利用でき、自動車が右に運転されるように操作される操縦桿に対応する状態の運転制御システムを示す図である。
【図3】図2と同様の図であるが、手動操作パイロット圧力制御弁構成部によって導かれたパイロット圧力流体に加えて、比例EHパイロット圧力制御弁構成部の操作によって、主運転制御弁を制御するのにさらなるパイロット圧力流体が導かれた状態の運転制御システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
右および左への運転操作を実行するために運転パイロット圧力流体の流れを制御し、あるいは運転制御入力または出力信号を送るのにそれぞれ使用される同一の部品または要素を示すために、以下の説明においてはRおよびLの文字が使用されることに予め留意されたい。
【0010】
ここで図1を参照すると、運転流体圧力の発生源を含む運転制御システム10が示され、この発生源は本明細書では自動車運転作動装置構成部に接続されたポンプ12および油タンク14として示され、この構成部は本明細書ではパイロット操作の主運転制御弁20を経由するそれぞれ右および左の運転シリンダ16および18として示される。具体的には、ポンプ12は、供給配管22によって制御弁20の作業接続口に接続されるが、油タンク14は戻り配管24によって弁20の排出口に接続される。運転制御弁20は、運転シリンダ16の先端部および運転シリンダ18のロッドに供給/戻り配管26によって結合された第1の供給/戻り接続口を有し、運転シリンダ16のロッド端部および運転シリンダ18の先端部に供給/戻り配管28によって結合された第2の供給/戻り接続口を有する。
【0011】
図1に示されるように、ポンプ12は、運転制御弁20の両端部にパイロット流体圧力を供給する機能も果たす。具体的には、ポンプ12は、供給配管22から延びる枝配管32および34の対によって、同一の手動操作パイロット圧力制御弁30Rおよび30Lの対にそれぞれ接続される。同様に、油タンク14は、戻り配管24から延びる枝配管36および38の対によって、制御弁30Rおよび30Lにそれぞれ接続される。両制御弁30Rおよび30Lは、ポンプ12からの圧力流体の流れを阻止する非操作位置で示されるが、流体供給配管40および42をそれぞれ油タンク14に結合する。制御弁30Rおよび30Lはそれぞれ、たとえば、機能上の箱44で示された操縦桿構成部などの手動操作運転制御入力装置によって手動で制御される。流体供給/戻り配管40および42はそれぞれ、供給/戻り配管40および42の方向への流れを防ぐために方向付けられた逆止弁50Rおよび50Lをそれぞれ含む第1および第2の枝配管46および48によって主運転制御弁20の上端部および下端部に接続される。したがって、手動操作制御構成部44、パイロット圧力流体制御弁30Rおよび30L、供給/戻り配管40および42、枝配管46および48、ならびに逆止弁50Rおよび50Lは、パイロット圧力流体を主運転制御弁20に供給する第1の回路を備える。制御弁30Rおよび30Lは、主運転制御弁20の最も活動的でない運転設定値を確立するために比較的低いパイロット圧力を供給するように作動し、その設定値は、路上走行する作業自動車を操作する場合に安全な設定値である。
【0012】
ポンプ12は、未舗装の道での自動車の運転操作に適した主運転制御弁20のより活動的な運転設定値を確立するために、圧力/戻り枝配管46および48によって確立された径路に平行な径路を含む第2の回路によって、主運転制御弁20に結合される。具体的には、ポンプ12は、供給配管22から延びる圧力供給枝配管54および56の対によって、比例2位置電気油圧(EH)パイロット圧力制御弁52Rおよび52Lの対のそれぞれの第1の接続口に結合される。EHパイロット圧力制御弁52Rおよび52Lのそれぞれの第2の接続口は、供給/戻り枝配管58および60によって、供給/戻り配管40および42に接続される。制御弁52Rおよび52Lは、図示されたように、それぞれの第3の接続口が第2の接続口に接続された通常の非作動位置と、第3の接続口がそれぞれ第1の接続口に結合された作動位置との間でシフトされうる。接続配管62は、EHパイロット圧力制御弁52Rの第3の接続口と、2位置電磁弁66Rの第1の接続口との間に延び、第2の接続配管64は、EHパイロット圧力制御弁52Lの第3の接続口と、2位置電磁操作弁66Lの第1の接続口との間に延びる。弁66Rおよび66Lのそれぞれの第2の接続口は、供給/戻り配管40および42にそれぞれ結合される。弁66Rおよび66Lのそれぞれの第3の接続口は、接続配管68および69によって、運転制御弁20と逆止弁50Rおよび50Lとの間のそれぞれの位置で、供給/戻り枝配管46および48にそれぞれ結合される。電磁操作弁66Rおよび66Lは、それらのそれぞれの第3の接続口が第2の接続口に接続された非作動状態で示され、したがって、主運転制御弁20の上端部および下端部のパイロット圧力制御部と、圧力/戻り配管40および42との間の接続を確立し、パイロット制御圧力流体が運転制御弁20から解放されるようにする径路が確立されるようになる。
【0013】
主運転制御弁20の電気油圧(EH)制御を実行する、超小型演算装置および記憶装置を含む電子制御装置(ECU)70が提供される。作動状態を検知し、測定量を示す信号を生成し、この信号を演算用のECU70に入力する様々なセンサが提供される。具体的には、運転入力装置44の運動を測定する位置センサ72が提供され、生成信号は、入力リード線74によってECU70に接続され、ECU70は、装置44の被検知位置を弁30Rによって送られるパイロット圧力に関連付ける記憶装置内にある情報から判断する。あるいは、圧力センサ76Rおよび76Lの第1の対が圧力/戻り配管40および42内にそれぞれ提供され、それぞれの生成信号は、信号入力リード線78および80によってECU70に接続される。接続配管62および64内の圧力を検知する圧力センサ82Rおよび82Lの第2の対がそれぞれ結合され、生成信号は、信号入力リード線84および86によってECU70に接続される。自動車対地速度センサ88は、実際の対地速度(レーダ装置など)、あるいは対地速度に対応する回転要素の速度(伝動出力軸または車軸の回転など)のいずれかを検知し、生成速度信号は、信号入力リード線90によってECU70に結合される。最後に、操作者が入力データを「キー入力」または記憶装置内に格納された所望の運転活動性を選択することを可能にする操作者入力装置92は、入力リード線94によってECU70に結合され、その活動性は、自動車速度に関連する値として格納されうる。記憶装置内の入力信号およびデータを使用して、ECU70は、制御信号の大きさに対応する量の弁のシフトを実行するために、弁操作信号リード線96および98によって比例EHパイロット圧力弁52Rおよび52Lにそれぞれ結合される対応制御信号を生成する。それに加えて、ECU70は、電磁操作弁66Rおよび66Lをそれぞれ選択的に作動するためにリード線100および102によって接続される。
【0014】
運転制御システム10の操作は、以下の通りである。制御システム10は、シリンダ16を拡張させながらシリンダ18を収縮させることによって右に運転することができ、シリンダ18を拡張させながらシリンダ16を収縮させることによって左に運転することができる自動車に連携していると仮定すると、図2に示されるように、操作者が手動操作装置44を使用し、ポンプ12を圧力/戻り配管40に接続する操作位置にパイロット圧力制御弁30Rをシフトすることによって、右折を実行することができる。パイロット流体圧力量は、運転入力制御装置44によって弁30Rに伝えられる運動の量に直接対応し、装置44の運動は、センサ72によって検知され、このセンサは、ECU70に送られる代表信号を生成し、ECUは、記憶装置内の位置/圧力データと共にこの信号を使用し、弁30Rによって配管40に送られることになっている対応制御圧力を決定する。それに加えて、またはそれに代えて、配管40内の圧力は、ECU70に送られる代表信号を生成する圧力センサ76によって検知される。それに加えて、自動車対地速度センサ88は、被検知対地速度を代表する速度信号を生成し、その信号をECU70に送り、ECUは、この信号を使用し、主運転制御弁20から運転シリンダ16および18への作業流体の活動的な計測を可能にするには自動車速度が高すぎるか否かを判断する。作業流体のより活動的な計測が保証されないとECU70が判断したとき、比例EHパイロット圧力制御弁を作動する信号は送られず、運転は、弁30Rの位置によって確立された比率で行われる。したがって、パイロット流体は、運転制御弁20の上端部まで流れ(図2で見られるように)、弁20の右運転部を運転シリンダに接続するために弁20を下方にシフトし、シリンダ16を拡張させ、シリンダ18を収縮させるようにする。
【0015】
しかし、上述の操作は、手動操作パイロット圧力制御弁30Rの故障の場合には、自動的に修正されうる。そのような故障は、圧力センサ76Rが手動操作制御装置44の被検知位置に対応すべき圧力よりも低い圧力を検知するときに示される。流体圧力のこの不足分は、比例EHパイロット圧力制御弁52Rに適切な強度の信号を送るECU70の作用によって追加され、弁30Rによって確立された圧力に追加するときに、そこでの不足圧力を生成するために、パイロット圧力供給枝配管54を接続配管62に接続するのに必要な量に弁52Rをシフトする。それと同時に、ECU70は、電磁操作弁66Rを作動する信号を接続し、弁66Rは、接続配管62を接続配管68経由で運転制御弁20の上端部に接続するようにシフトされるようになる。次に、制御システム10の状態は、図3に示される状態である。所望の運転操作が終了すると、操作者は制御装置44を解放し、弁30Rが図1に示した位置に戻るようにし、次に、ECU70は、運転操作が終了したことを示すセンサ72からの位置信号を受信し、その後すぐに、EHパイロット圧力制御弁52Rおよび電磁操作制御弁66Rへの作動信号が停止する。したがって、運転制御弁20の上端部のパイロット圧力流体は、接続配管68、非作動状態の弁66R、および圧力/戻り配管40を経由して油タンクに連通される。
【0016】
上述のような通常の運転操作中、被検知自動車速度は、十分に低く、主運転制御弁20から運転シリンダ16および18に至る運転流体のより活動的な計測が適していると仮定されたい。ECU70は、計測活動性を自動車速度に、この活動性を被検知速度に対応する関連のパイロット流体圧力に関連付ける被格納情報から判断する。圧力センサ76Rの圧力測定値を考慮すると、ECU70は、適切に評価された信号を比例EHパイロット圧力制御弁52Rに送り、この制御弁が接続配管62のパイロット流体圧力を確立するようにし、この圧力は、パイロット圧力制御弁30Rによって供給された圧力に追加されるとき、所望の計測活動性を得るために望ましい圧力に等しくなる。それと同時に、ECU70は、電磁操作弁66Rを作動させる信号を自動的に送る。制御システム10の状態は、図3に示された状態と同様である。運転操作が終了すると、操作者は、手動操作装置44を解放し、この装置および操作されるパイロット圧力制御弁30Rは、図1に示されたそれらの非作動位置に戻る。
【0017】
EH制御弁52Rの故障は、圧力センサ82Rによって検知された圧力(P1)と、圧力センサ76によって検知された圧力(P2)および比例EH制御弁52Rを作動させるために送られる電気信号に対応する圧力(P3)の和とを比較することによって判断される。P1>P2+P3となるとき、ECU70は、電磁操作弁66Rを非作動にするように作動し、パイロット圧力制御弁30Rだけが運転制御弁20を制御するパイロット圧力を供給するようにし、最も活動的でない計測制御を提供する。言い換えれば、運転制御システムは、比例EH制御弁が故障した場合に、最も活動的でない運転制御に設定する。
【0018】
左への運転操作のための操作は、右への運転の以上に説明した操作と同様であり、簡略化するために本明細書には記載していない。
したがって、EHパイロット圧力制御弁52Rおよび52Lによって計測活動性を容易に修正することができるが、EHパイロット圧力制御弁が故障したときには、低い計測活動性が利用されることによって提供される高信頼度の安全性特徴を維持することを理解されたい。それに加えて、制御回路は、運転制御弁にパイロット制御圧力を供給するためにEHパイロット圧力制御弁を使用することを可能にし、手動操作パイロット圧力制御弁のいずれか一方が故障した場合に、低い計測活動性を達成する。
【0019】
好ましい実施形態を説明してきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正がなされることが可能であることが明白になるであろう。
【符号の説明】
【0020】
10 運転制御システム
12 ポンプ
14 油タンク
16 右運転シリンダ
18 左運転シリンダ
20 主運転制御弁
30 手動操作パイロット圧力制御弁
50 逆止弁
52 比例電気油圧(EH)パイロット圧力制御弁
66 電磁操作弁
70 電子制御装置(ECU)
72 位置センサ
76 圧力センサ
82 圧力センサ
88 対地速度センサ
92 操作者入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械に使用する運転作動装置構成部に流体を導く電気油圧運転制御システムであって、
運転作動装置構成部と流体連通状態で接続され、前記運転作動装置構成部へ、およびそれからの流体の流れを制御するために構成されたパイロット圧力作動主運転制御弁と、
前記主運転制御弁と流体連通状態で接続され、前記運転作動装置構成部の低活動性運転モードだけを実行するために前記主運転制御弁を制御するようにする右および左の手動操作パイロット圧力制御弁と、
前記手動操作パイロット圧力制御弁の操作を実行するために結合された手動操作運転制御装置と、
前記手動操作パイロット圧力制御弁を除いた径路を通して、前記主運転制御弁と流体連通状態で接続された右および左の比例電気油圧(EH)パイロット圧力制御弁と、
演算装置および記憶装置を含み、前記EHパイロット圧力制御弁と電気的に結合された電子制御装置(ECU)とを備え、
前記ECUは、前記右および左の手動操作パイロット圧力制御弁のいずれか一方の作動中に前記手動操作運転装置によって要求された圧力と、前記作業機械の現在の対地速度とを示す入力信号を受信するために結合され、
前記ECUは、自動車速度が低く未舗装の道での操作を示すときだけ前記運転作動装置構成部のより活動的な運転モードを実行するために前記主運転制御弁に接続された流体圧力に加えて、パイロット流体圧力制御圧力を前記主運転制御弁に接続するように前記EHパイロット圧力制御弁を作動するように機能する、電気油圧運転制御システム。
【請求項2】
前記ECUは、前記右および左の手動作動式パイロット圧力制御弁のうちの操作された弁の下流に存在する流体圧力を示すそれぞれの入力信号を受信するために接続され、
前記ECUは、前記存在する圧力と要求される圧力値とを比較するために作動可能で、前記作動された手動操作パイロット圧力制御弁の故障を示すために、前記存在する圧力が要求される圧力より小さい場合に、前記EHパイロット圧力制御弁のうちの関連する弁の操作を実行し、前記存在する圧力に加えられたときに前記要求された圧力値と等しくなる圧力値で、パイロット流体圧力を前記主運転制御弁に供給するように、前記EHパイロット圧力制御弁をシフトする、請求項1に記載の運転制御システム。
【請求項3】
前記ECUは、前記右および左のEHパイロット流体圧力制御弁のうちの作動された弁の下流に存在する流体圧力を示すそれぞれの入力信号を受信するために接続され、
前記ECUは、前記作動された手動操作弁の下流の圧力と前記作動されたEHパイロット圧力制御弁に送られた作動信号に対応する圧力との和よりも大きい圧力を示し、したがって前記作動されたEHパイロット圧力制御弁の故障を示す前記後述の入力信号に応答して機能し、前記作動されたEHパイロット圧力制御弁を非作動にし、前記作動された手動操作弁だけに前記主運転制御弁へパイロット流体圧力を供給させ、したがって運転操作の前記活動的でないモードを確立する、請求項1に記載の運転制御システム。
【請求項4】
作業機械の運転作動装置構成部に流体を導く方法であって、
a.パイロット圧力作動主運転制御弁を通して流体を選択的に導き、前記運転作動装置構成部への流体の流れを制御し、運転操作活動性を決定するステップと、
b.自動車が路上速度で操作されるときに、安全な低運転操作活動性を実行するのに適した事前選択圧力よりも大きくない流体の圧力で、右および左の手動操作パイロット流体圧力制御弁を通して、前記主運転制御弁に前記流体を選択的に導くステップと、
c.前記作業機械の走行速度を検知するステップと、
d.ステップcで検知された前記走行速度が前記路上速度よりも小さいときに、ステップbに記載した前記流体の前記圧力に追加される前記流体の前記圧力で、およびステップcの前記被検知走行速度に対応する所定の圧力である前記主運転制御弁に作用する合計圧力で、右および左の比例電気油圧パイロット流体制御弁を通して、前記主運転制御弁に前記流体を選択的に導くステップとを含む、方法。
【請求項5】
e.ステップbの前記流体の前記圧力が正常に機能する手動操作パイロット流体圧力制御弁を示すであろう圧力よりも小さいかどうかを判断し、前記手動操作パイロット流体圧力制御弁が故障していると判断されたときに、ステップbで生じる前記流体圧力に追加されると正常に機能する手動操作パイロット流体圧力制御弁を示すであろう前記圧力に等しくなる圧力を有する流体を導くために、前記右および左の比例電気油圧パイロット流体制御弁を選択的に作動するステップをさらに含む、請求項4に記載の流体を導く方法。
【請求項6】
ステップdの前記作動された比例電気油圧弁によって供給された前記圧力が、前記作動された手動操作パイロット圧力制御弁によって供給された圧力と、前記作動された比例電気油圧パイロット圧力制御弁を作動するために使用される電気信号に対応する圧力との和よりも大きいか否かを判断し、前記判断が肯定的であれば、前記作動された比例電気油圧パイロット圧力弁を非作動にし、前記作動された手動操作パイロット圧力制御弁だけが前記主運転制御弁に流体を供給するステップをさらに含む、請求項4に記載の流体を導く方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−121582(P2011−121582A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−273504(P2010−273504)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】