説明

導電性材料を用いた電子デバイスへの電気素子のアタッチメント

導電性接着材料によって、電気素子を基板に取り付け且つ電気的に接続することができる。導電性接着材料は、電気素子を基板上の端子又は他の導電体に電気的に接続することができる。導電性接着材料は、かかる材料に向けて加熱気体を送るか又は基板がその上に配置される支持構造を介してかかる材料を加熱することにより硬化されうる。非導電性接着材料を用いることにより、導電性接着材料より大きい接着強度で、電気素子を基板に取り付けることができる。非導電性接着材料も、かかる材料に向けて加熱気体を送るか又は基板がその上に配置される支持構造を介してかかる材料を加熱することにより硬化されうる。非導電性接着材料は、導電性接着材料を覆うことができる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
電子デバイスには、基部コンポーネント、基板、又は電子デバイスの他の部分に電気的に接続され且つ物理的に取り付けられる電気素子が含まれる。例えば、複数の導電性プローブが、半導体ダイといった電子コンポーネントに接触してかかるコンポーネントを試験するよう構成される試験装置に取り付けられうる。別の例として、複数の導電性バネコンタクト構造が、基板の反対側に取り付けられてインターポーザーデバイスを形成しうる。さらに別の例として、導電性コンタクト構造が、個片化された(singulated)半導体ダイ又は個片化されていない半導体ウェーハの一部である複数のダイの端子(例えば、ボンドパッド)に取り付けられうる。さらに別の例として、電気回路素子(例えば、コンデンサ、抵抗、ダイオード、スイッチ、トランジスタ、集積回路チップ等)が、配線基板(例えば、印刷回路基板)に取り付けられうる。上述した例や、電気素子が取り付けられた電子デバイスの他の例において、かかる素子は多く存在しうる。このような素子の1つにでも不具合が生じると、電子デバイスは正しく機能することができなくなる。しかし、損傷した電気素子のコストは、電子デバイスの全体のコストすなわち価格のわずかな一部である場合がある。しかしながら、単一の損傷した電気素子を修理することは、特に、その電気素子が小さく及び/又は多数ある電気素子のうちの1つである場合は、困難であった。特に、多くの電気素子が互いに密接して置かれ、損傷した電気素子が他の同様の電気素子に囲まれている場合、損傷した電気素子を取り除き交換することは困難である。
【0002】
さらに、損傷した電気素子が他の電気素子によって囲まれてない場合でも、交換用の電気素子を電子デバイスに取り付けることは依然として難しい。例えば、損傷した電気素子が取り付けられていた導電端子又はトレースが、損傷した電気素子と共に全体的に又は部分的に取り除かれてしまうことがある。はんだや同様の材料を用いて電子デバイスに交換用の電気素子を取り付けることは、困難、非現実的、又は不可能でありうる。例えば、はんだ又は同様の材料を用いてセラミック基板に交換用の電気素子を取り付けることは、困難、非現実的、又は不可能でありうる。別の例として、電子デバイスに交換用の電気素子を取り付けるためにはんだ又は同様の材料を用いることができるとしても、交換用の電気素子を取り付けるためにはんだ又は同様の材料を十分に溶かすべく電子デバイスを加熱すると、他の電気素子を電子デバイスに取り付けているはんだ又は同様の材料も溶かしてしまい、かかる他の電気素子及び/又はこれらの電気素子の電子デバイスへの取り付けを緩めてしまうか又は損傷させてしまう。上述のような理由及び他の理由から、はんだ付け処理の制御は困難でありうる。
【0003】
電気素子が、他の電子コンポーネントの端子に押し付けられることによりかかる電子コンポーネントと圧力に基づいて電気的に接続するよう構成されるバネコンタクト構造である場合、上述したような問題は特に深刻になる。実際、交換用のバネコンタクト構造は、通常、電子デバイスに電気的に接続されるだけでなく、交換用のバネコンタクトが、デバイスに取り付けられた他のバネコンタクトと共に他の電気コンポーネントに押し付けられる場合に発生する力に抵抗するよう十分な接着強度で電子デバイスに物理的に取りつけられるべきである。電気素子がバネコンタクト、電気回路素子、又は別のタイプの電気素子であるか否かに関わらず、損傷した1つ又は複数の電気素子を個々に修理又は交換することのできる方法によって、電気デバイスを修理することが可能となる。場合によっては、このような方法は単純且つ安価であり、また、1以上の交換用電気素子がしっかりと取り付けられ且つ電気的に接続された電気デバイスをもたらすことができる。
【0004】
例えば、上述した電子デバイスのいずれであってもよい電子デバイスは、1以上の導電性トレース、端子、及び/又はパッドがその上にある基板を含みうる。例えば、そのようなトレース、端子、又はパッドは、基板上に堆積、形成、又は配置された薄い導電性の材料(例えば、導電性の金属)を含みうる。このようなトレース、端子、又はパッドは、損傷するか、又は、全体的に若しくは部分的に外れる場合がある。ある例では、損傷した又は外れたトレース、端子、又はパッドを修理又は交換するために基板上に導電材料を堆積又は形成することは、困難で、費用がかかり、或いは、実現するのが非現実的又は不可能でありうる。例えば、セラミック基板上のトレース、端子、又はパッドを修理するためにセラミック基板上に導電性材料を堆積させることは、困難、非現実的、又は不可能でありうる。基板上の1つ又は複数の損傷した又は外れたトレース、端子、又はパッドを修理又は交換することのできる方法によって、そのような基板を含む電気デバイスを修理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明のある実施形態による、複数の電気素子を有する例示的な電子デバイスを示す斜視図である。
【図2】本発明のある実施形態による、ダム構造を有する図1の電子デバイスを示す平面図である。
【図3】本発明のある実施形態による、図1の電子デバイスの端子上への交換用電気素子の位置決めを説明する図1の電子デバイスを示す部分側面図である。
【図4】本発明のある実施形態による、図3に示す交換用電気素子及び端子への導電性材料の塗布を説明する図である。
【図5】本発明のある実施形態による、図4に示す導電性材料、交換用電気素子、端子、及び基板への非導電性接着材料の塗布を説明する図である。
【図6】本発明のある実施形態による、図2乃至図5に示す交換用電気素子を有する図1の電子デバイスを示す図である。
【図7】本発明のある実施形態による、複数のプローブを有する例示的な電子デバイスを示す図である。
【図8】本発明のある実施形態による電子デバイスの基板上への交換用バネプローブの位置決めを説明する図7の電子デバイスを示す部分側面図である。
【図9】本発明のある実施形態による、図8に示す交換用バネプローブ、端子、及び基板への導電性材料の塗布を説明する図である。
【図10】本発明のある実施形態による、図9に示す導電性材料、交換用バネプローブ、端子、及び基板への非導電性接着材料の塗布を説明する図である。
【図11】本発明のある実施形態による交換用バネプローブの梁部へのコンタクト先端の取り付けを説明する図である。
【図12】本発明のある実施形態による図7乃至図11に示す方法の変形を説明する図である。
【図13】本発明のある実施形態による、バネプローブが外された例示的な電子デバイスを示す部分側面図である。
【図14】本発明のある実施形態による電子デバイスの基板上への外されたバネプローブの位置決めを示す図である。
【図15】本発明のある実施形態による、図14に示すバネプローブ、トレース、及び基板への導電性材料の塗布を説明する図である。
【図16】本発明のある実施形態による、図15に示す導電性材料、バネプローブ、トレース、及び基板への非導電性接着材料の塗布を説明する図である。
【図17】本発明のある実施形態による、外されたバネプローブの代わりに電子デバイスの基板上に交換用ペデスタル構造が位置付けられた図13の電子デバイスを示す部分側面図である。
【図18】本発明のある実施形態による、図17に示す交換用ペデスタル構造及びトレースへの導電性材料の塗布を説明する図である。
【図19】本発明のある実施形態による、図18に示す導電性材料、交換用ペデスタル構造、トレース、及び基板への非導電性接着材料の塗布を説明する図である。
【図20A】本発明のある実施形態による、図19に示す交換用ペデスタルへの梁部の取り付けと、梁部へのコンタクト先端の取り付けを説明する図である。
【図20B】本発明のある実施形態による、図17乃至図20Aに説明する方法の例示的な変形を説明する図である。
【図21】本発明のある実施形態による、バネプローブが外された例示的な電子デバイスを示す部分側面図である。
【図22】本発明のある実施形態による、外されたバネプローブの代わりに図21の電子デバイスの基板のトレース上に位置付けられた交換用ペデスタルを示す図である。
【図23】本発明のある実施形態による、図22に示す交換用ペデスタル及びトレースへの導電性材料の塗布を示す図である。
【図24】図23に示す交換用ペデスタルへの交換用プローブの取り付けを説明する図である。
【図25】図23に示す交換用ペデスタルへの交換用プローブの取り付けを説明する図である。
【図26】本発明のある実施形態による、図24及び図25に示す交換用ペデスタル、交換用プローブ、トレース、及び基板への非導電性接着材料の塗布を説明する図である。
【図27】本発明のある実施形態による、図21乃至図26に説明する方法の変形を説明する図である。
【図28A】本発明のある実施形態による、例示的な電気回路素子が取り付けられた例示的な基板の一部を示す平面図である。
【図28B】図28Aの基板及び電気回路素子を示す側部断面図である。
【図29A】本発明のある実施形態による、電気回路素子が外された図28A及び図28Bの基板を示す平面図である。
【図29B】図29Aの基板を示す側部断面図である。
【図30A】本発明のある実施形態による、基板内の孔に充填材がある図29A及び図29Bの基板を示す平面図である。
【図30B】図30Aの基板を示す側部断面図である。
【図31A】本発明のある実施形態による、交換用端子及び基板上に形成された非導電性堆積物を有する図30A及び図30Bの基板を示す平面図である。
【図31B】図31Aの基板を示す側部断面図である。
【図32A】本発明のある実施形態による、交換用電気回路素子を有する図31A及び図31Bの基板を示す平面図である。
【図32B】図32Aの基板を示す側部断面図である。
【図33A】本発明のある実施形態による、電子回路素子及び基板上に接着材料が堆積された図32A及び図32Bの基板を示す平面図である。
【図33B】図33Aの基板を示す側部断面図である。
【図34A】本発明のある実施形態による、保護コーティングを有する図33A及び図33Bの基板を示す平面図である。
【図34B】図34Aの基板を示す側部断面図である。
【図35A】本発明のある実施形態による、電気回路素子が取り外された図28A及び図28Bの基板を示す平面図である。
【図35B】図35Aの基板を示す側部断面図である。
【図36A】本発明のある実施形態による、基板上に形成された交換用端子及び非導電性堆積物を有する図35A及び図35Bの基板を示す平面図である。
【図36B】図36Aの基板を示す側部断面図である。
【図37A】本発明のある実施形態による、交換用電気回路を交換用端子に取り付ける更なる処理後の図36A及び図36Bの基板を示す平面図である。
【図37B】図37Aの基板を示す側部断面図である。
【図38A】本発明のある実施形態による、電子回路素子が外され、端子に損傷がなく、はんだ残留物がある図28A及び図28Bの基板を示す平面図である。
【図38B】図38Aの基板を示す側部断面図である。
【図39】本発明のある実施形態による、少なくとも一部のはんだ残留物が取り除かれた後の図38A及び図38Bの基板を示す側部断面図である。
【図40】本発明のある実施形態による、交換用電気回路を端子に取り付ける更なる処理後の図39の基板を示す側部断面図である。
【図41】本発明のある実施形態による、プローブカードアセンブリを含む試験システムを示す簡易化された概略図である。
【図42】本発明のある実施形態による電子デバイスの基板上のトレースを示す部分平面図である。
【図43】本発明のある実施形態による、図42に示す電子デバイスの損傷したトレースへの導電性材料の塗布を示す図である。
【図44】本発明のある実施形態による、図43の電子デバイスの導電性材料、損傷したトレース、及び基板への非導電性接着材料の塗布を示す図である。
【図45】本発明のある実施形態による電子デバイスの基板上のパッドを示す部分平面図である。
【図46】本発明のある実施形態による、図45の電子デバイスの複数のパッドのうちの1つの損傷した部分の周りに形成されるダム構造を示す図である。
【図47】本発明のある実施形態による、図46に示すダム構造内への導電性材料の堆積を示す図である。
【図48】本発明のある実施形態による、図47の電子デバイスの導電性材料、ダム構造、損傷したパッド、及び基板への非導電性接着材料の塗布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書には、本発明の例示的な実施形態及び用途を記載する。しかしながら、本発明は、これらの例示的な実施形態及び用途に、又は、これらの例示的な実施形態及び用途が本明細書において動作する又は記載される方法に限定されない。また、図面は、簡略図又は部分図を示し、図中の構成要素の寸法は、明瞭とすることを目的に拡大されているか、或いは、正しい比率にされていない場合がある。さらに、本明細書において「上」及び「〜に取り付けられる」という用語を用いるが、これは、1つの対象(例えば、材料、層、基板等)が別の対象「上」に又は別の対象「に取り付けられる」が、その際に、1つの対象が別の対象に対して直接「上」となる若しくは「取り付けられる」か、又は、1つの対象と別の対象との間に1以上の介在対象が存在して「上」となる若しくは「取り付けられる」かは関係がない。さらに、方向(例えば、上方、下方、上部、下部、側部、上、下、「x」、「y」、「z」等)の記載がある場合、この記載は相対的であり、また、例示的に、且つ、説明及び考察の便宜上与えているに過ぎず、限定的ではない。なお、列挙される構成要素(例えば、構成要素a、b、c)を参照する場合、その参照は、列挙される構成要素のいずれか、列挙される構成要素の全てではないが幾つかの任意の組み合わせ、及び/又は、列挙される構成要素の全ての組み合わせを対象とすることを意図している。
【0007】
図1は、端子104と、端子104に物理的に取り付けられ且つ電気的に接続される電気素子106とを有する基板102を含む例示的な電子デバイス100を示し、図2乃至図6は、本発明のある実施形態に従って、複数あるうちの1つの電気素子106aが取り外されて、交換用電気素子306によって交換されうる例示的な方法を示す。或いは、以下に説明するが、交換用電気素子306ではなく、取り外された電気素子106aを端子104aに再び取り付けることができる(従って、取り外された電気素子106aは、交換用電気素子の非限定的な一例ありうる)。
【0008】
図1を参照するに、基板102の端子104に取り付けられた電気素子106を有する例示的な電子デバイス100を示す。電子デバイス100は、任意のタイプの電子コンポーネント、アセンブリ等であってよく、また、電気素子106は、電子デバイス100に適した任意のタイプの電気素子であってよい。例えば、電子デバイスは、電気デバイス(以下において、試験下又は試験される電気デバイスを「被検デバイス」すなわち「DUT」と呼ぶ場合もある)に接触して試験するよう構成されたテストコンタクタ又はそのコンポーネントであってよく、電気素子106は、DUT(図示せず)に接触してDUTと電気的に接続するよう構成された導電性プローブでありうる。別の例として、電子デバイス100は、個片化された半導体ダイ(パッケージ化されていてもいなくともよい)、又は、ダイがその上に形成されていた半導体ウェーハから個片化されていない半導体ダイであってよい。多くの他の非限定的な例が可能であり、次のものが挙げられる。すなわち、電子デバイス100は、相互接続される複数の電気デバイスを含む電子モジュールやインターポーザーであってよく、また、電気素子106は、基板102を介して、基板102の反対側にある端子(図示せず)に取り付けられる同様のバネコンタクト構造(図示せず)に電気的に接続されるバネコンタクト構造であってよい。多くの他の例が可能である。
【0009】
上述した例のいずれにおいても、基板102は、基板102上又は内の端子104及び/又は他の電気素子、コンポーネント、構造等の間の導電性の接続部(例えば、基板102内又は上の導電性のトレース及び/又はビア)を含む配線基板を含みうる。一部の実施例では、基板102は、層上又は層間の導電性トレース、及び、異なる層上のトレースを電気的に接続させる導電性ビアを有する印刷回路基板又は多層セラミック基板といった配線基板を含みうる。端子104は、基板102との使用に適した任意の端子でありうる。好適な端子104の非限定的な例としては、パッド、バンプ(例えば、はんだバンプ)、ランディング、ポスト、プローブ等がある。
【0010】
電気素子106は、1以上の他の電気デバイスに接触することにより電気的に接続するよう構成された任意のタイプの導電性コンタクト構造でありうる。例えば、電気素子は、プローブ、バネプローブ、コンタクト構造、バネコンタクト構造等でありうる。例えば、電気素子106はバネコンタクトであってよく、バネコンタクトは、圧迫された後、繰り返し跳ね戻ることを可能にする柔軟であるが頑丈な材料を含む。好適な電気素子106の非限定的な例としては、さらに、米国特許第5,476,211号、第5,917,707号、及び第6,336,269号に記載されるような、導電性端子(例えば、端子104)に接合され、弾性材料でコーティングされるコアワイヤから形成される複合構造が挙げられる。或いは、電気素子106は、米国特許第5,994,152号、第6,033,935号、第6,255,126号、第6,938,827号、第6,939,474号、及び第7,047,638号に開示されるバネ素子といったリソグラフィにより形成された構造であってもよい。電気素子106の更なる他の非限定的な例は、米国特許第6,827,584号、第6,640,432号、第6,441,315号、及び第7,063,541号に開示される。電気素子106の他の非限定的な例には、導電性のポゴピン、バンプ、スタッド、型押しバネ、ニードル、座屈梁等がある。ある実施形態では、複数あるうちの1つの電気素子106、幾つかの電気素子106、又は全ての電気素子106が、コンデンサ、抵抗、ダイオード、スイッチ、トランジスタ、集積回路チップ等の電気回路素子であってもよい。
【0011】
図1に示すように、複数あるうちの1つの電気素子106aを取り外すことができる(例えば、意図的に取り外される、偶然に外れる、又は、意図的に若しくは非意図的に取り除かれる)。例えば、電気素子106aに損傷がある、又は、電気素子106aが取り付けられる端子104aに損傷がある場合がある。電気素子106aは任意の好適な方法で取り外すことができる。例えば、電気素子106aを、任意の機械的な把持ツール(例えば、可動延長部を有し、この可動延長部の間で電気素子106aを挟持可能なツール)を用いて把持して動かすことができる。別の例として、電気素子106aを、真空ツールを用いて把持することができる。このようなツールは、端子104aに対して電気素子106aを保持する、例えば、はんだといった接着材料(図示せず)を溶かす又は軟化させる加熱素子を含みうる。図示するように、電子デバイス100の基板102は、保持構造110上に置くことができる。保持構造110は、基板102の支持に適した任意の構造を含みうる。例えば、保持構造110は、基板102をその上に置くことができる平面を有するステージ又はチャック機構を含みうる。(保持構造110は、支持構造の非限定的な一例である)。幾つかの非限定的な例では、電子デバイス100は、大型電子装置の1つのコンポーネントでありうる。このような例では、電子デバイス100を、大型電子装置から取り外して保持構造110上に配置することができる。或いは、保持構造110は、大型電子装置を保持するよう構成されることも可能であり、電子デバイス100は、電子デバイス100を大型電子装置から取り外すことなく保持構造110上に配置することができる。例えば、以下に説明するように、電子デバイス100は、プローブカードアセンブリ(例えば、図41のプローブカードアセンブリ4140)のプローブヘッド(例えば、図41のプローブヘッド4112)であってよく、電気素子106、106aは、プローブ(例えば、図41のプローブ4114)であってよい。このような場合、保持構造110は、一部の例示的な実施形態では、プローブヘッドと、アクセス可能に方向付けられた(例えば、上向きにされた)複数のプローブを有するプローブカードアセンブリ全体を保持するよう構成されうる。
【0012】
例えば、電子デバイス100の使用時の偶然的な破損又は電気素子106aの意図的な除去によって1以上の電気素子106aが取り外される場合がある。図2(保持構造110上に配置されたベース基板102の平面図を示す)に示すように、端子104aの周りにダム構造202が形成されうる。以下に説明するように、ダム構造202の目的は、基板102上の限られた空間又は領域を画定することであり(例えば、ダム構造202は、基板102の一部を取り囲むことができる)、その中/上に、導電性接着材料(図4における402)を流し入れることができる。図2に示すように、ダム構造202は、端子104aの周りに、又は、導電性接着剤を堆積すべきあらゆるところに形成されうる。ダム構造202は、囲み構造を形成すべく基板102上に一時的に又は永久的に取り付けられる又は配置されうる任意の材料を含みうる。ある実施形態では、ダム構造202は、基板102上に配置される又は基板102に接着されるガスケットを含みうる。ダム構造202の他の非限定的な例としては、基板102上に堆積される接着材料がある。
【0013】
図3に示すように、交換用電気素子306を、端子104a上に又は端子104aに近接して位置付けることができる。(端子104aは、導電体の非限定的な一例であってよく、また、端子104a上に又は端子104aに近接して配置される電気素子306は、導電体に隣接して配置される電気素子の非限定的な一例であってよい)。例えば、交換用電気素子306は、端子104aに接触して配置されるか、又は、交換用電気素子306は、端子104aの近くで離間されて接触しなくてもよい。(把持ツールの非限定的な例である)ツール300を用いて、交換用電気素子306を把持し、移動し、及び/又は適切な位置に保持することができる。ツール300は、交換用電気素子306の把持、移動、及び/又は保持に適した任意のツールであってよい。一部の例示的な実施形態では、ツール300は、交換用電気素子306を機械的に把持することができる。例えば、ツール300は、可動指片(図示せず)を含み、この可動指片の間で交換用電気素子306を挟持することができる。或いは、又は、さらには、ツール300は、真空を利用して交換用電気素子306を把持することができる。ある実施形態では、ツール300は、半導体ダイの取り扱いに用いられるようなピック・アンド・プレース機械又はその一部でありうる。必要又は所望に応じて、ツール300を用いて、交換用電気素子306を、元の電気素子106aと略同じ位置及び向きで端子104a上に又は端子104aに隣接して位置付けることができる。図3にさらに示すように、加熱気体(例えば、加熱された周囲空気)を誘導できる1以上のノズル302(1つのみを図示するが、より多くのノズルを用いてもよい)が、交換用電気素子306に近接して位置付けられる。例えば、ノズル302は、ポンプ(図示せず)に接続され、ポンプは、加熱気体源(図示せず)に接続されうる。以下に説明するように、加熱気体を用いて、交換用電気素子306、端子104a、及び/又は基板102に塗布される1つ又は複数の材料の硬化を促進することができる。ノズル302は、ツール300とは別個であってよい。或いは、ノズル302は、ツール300の一部であるか又はツール300に取り付けられていてもよい。
【0014】
図4に示すように、導電性材料402を、端子104a及び交換用電気素子306に塗布することができる。図示するように、ダム構造202によって、導電性材料402の流れはダム構造202内の空間又は領域に制限される。ダム構造202が含まれない一部の実施形態では、他の技術を用いて導電性材料402の流れを制限する又は閉じ込めることができる。例えば、導電性材料402の流れは、堆積する導電性材料402の量を制限することによって制御することができる。
【0015】
上述したように導電性材料402を交換用電気素子306及び端子104aに塗布するのではなく、導電性材料402をまず端子104aに塗布して(例えば、図3に示すように、交換用電気素子306を端子104a上に又は端子104aに隣接して位置付ける前に)、その後に、交換用電気素子306を、端子104a上に又は端子104aに隣接して且つ導電性材料402内に位置付けることができる。さらに別の実施例として、端子104a上に又は端子104aに隣接して位置付けられる交換用電気素子306の端部に導電性材料402を塗布し、次に、交換用電気素子306を端子104a上に又は端子104aに隣接して位置付けることができる(例えば、図3に一般的に示す)。さらに別の実施例として、交換用電気素子306を端子104a上に又は隣接して位置付ける前に、交換用電気素子306の端部と端子104aの両方に導電性材料402を塗布することができる。
【0016】
導電性材料402の重要な目的は、交換用電気素子306と端子104aとの間に比較的低抵抗の電気接続(すなわち、高伝導性の電気接続)を与えることでありうる。例えば、交換用電気素子306と端子104aとの間の電気接続の抵抗レベルは、他の電気素子106と、かかる他の電気素子106が取り付けられる端子104(図1参照)との間の電気接続の抵抗レベルと略同じか又はそれ未満であることが可能である。導電性材料402は、交換用電気素子306及び端子104aの片方又は両方に塗布できる任意の導電性材料でありうる。
【0017】
導電性特性に加えて、導電性材料402は、接着特性を有しうる(従って、導電性材料402は、導電性接着剤の非限定的な一例でありうる)。例えば、導電性材料402は、エポキシ樹脂といった接着剤でありうる。従って、導電性材料402は、交換用電気素子306を端子104aに接着させることができる。しかしながら、導電性材料402は、強い接着特性を有する必要はない。従って、例えば、導電性材料402は、弱接着剤であってよい。例えば、交換用電気素子306の端子104aへの接着強度は、他の電気素子106を端子104に取り付けている接合の強度より低く(一部の場合では、かなり低い)てよい。
【0018】
ある実施形態では、導電性材料402は、未硬化の状態で塗布され後に硬化される材料であってよい。例えば、導電性材料402を、未硬化の状態で交換用電気素子306及び端子104aの片方又は両方に塗布し、次に、交換用電気素子306が端子104aに対して適当に位置付けられる間に硬化させることができる。このような導電性材料402は、硬化前には流動性を有し(例えば、ゲル状態、半液体状態、又は液体状態)、硬化後、導電性材料402は硬化状態又は半硬化状態に変化しうる。ある実施形態では、導電性材料402は、電気素子106を端子104に取り付ける任意の材料のリフロー温度より低い温度において硬化しうる。
【0019】
一部の実施例では、未硬化状態にある導電性材料402を加熱することにより導電性材料402を硬化させうる。未硬化の導電性材料402は任意の好適な方法で加熱することができる。例えば、ノズル302を通して加熱気体(例えば、加熱された周囲空気)を導電性材料402上に誘導することができる。或いは、ノズル302を用いなくともよく、また、なくてもよく、又は、ノズル302は導電性材料402を加熱する他の技術と組み合わせて用いることもできる。例えば、加熱気体は、導電性材料402に近接して配置される保持ツール110又は別のツール(図示せず)から導電性材料402上又は周りに誘導されうる。別の例として、ツール300は、交換用電気素子306を加熱する発熱機構を含んでもよく、これは導電性材料402を加熱する。別の例として、保持構造110は、基板102を加熱する発熱機構を含んでもよく、これは端子104a及び導電性材料402を加熱する。さらに別の例として、加熱ツール(図示せず)を、導電性材料402に接触して又は導電性材料402に近接して配置して、導電性材料402を加熱することができる。さらに別の例として、基板102をオーブン(図示せず)内に入れて導電性材料402を加熱し、硬化させることができる。
【0020】
硬化に必要な時間及び温度は、硬化される材料402のタイプの特定の特性に依存しうる。ある実施形態では、かかる時間及び/温度は、電気素子106を基板102の端子104に接合させる製造方法の時間及び/又は温度未満でありうる。ある実施形態では、かかる時間及び/又は温度は、電気素子106を基板102の端子104に取り付けるはんだ又は他の接合材料をリフローさせる時間及び/又は温度未満でありうる。導電性材料402を硬化させるための非限定的な例示的な硬化時間及び温度は、2−20分で80−160℃でありうる。ある実施形態では硬化時間がより長く(例えば、2−30分)、他の実施形態では硬化時間がより短い。別の実施形態では硬化温度は80℃未満であり、他の実施形態では硬化温度は160℃より高い。
【0021】
好適な導電性材料402の例として、次に限定しないが、導電性エポキシ樹脂がある。好適な導電性エポキシ樹脂の非限定的な例としては、ABLEBOND 2030SC、ABLEBOND 2100A、及びABLEBOND 2300(エイブルスティック社/ショナル・スターチ・アンド・ケミカル・カンパニー製、本社所在地:カリフォルニア州ランチョドミンゲス)の商標名で市販される導電性エポキシ樹脂がある。好適な導電性樹脂の他の非限定的な例としては、EPO−TEC E−2036及びEPO−TEC E−3001(マサチューセッツ州ビレリカにあるエポキシ・テクノロジー・インク製)の商標名で市販される導電性エポキシ樹脂、及び、CE3104(エマーソン・アンド・クミンズ社製)の商標名で市販される導電性エポキシ樹脂がある。
【0022】
図5に示すように、非導電性の接着材料502を交換用電気素子306及び端子104aに塗布することができる。この非導電性接着材料502の重要な目的は、交換用電気素子306を端子104a及び/又は基板102に固定することでありうる。従って、非導電性接着材料502は、交換用電気素子306を端子104及び/又は基板102に固定する(少なくとも一部の場合では、導電性材料に比べて)比較的強力な接着剤でありうる。ある実施形態では、非導電性接着材料502は、他の電気素子106が端子104に取り付けられる強度と少なくとも同じ強度で、交換用電気素子306を端子104及び/又は基板102に固定することができる。従って、非導電性接着材料502によって与えられる交換用電気素子306と端子104a及び/又は基板102との接合は、導電性材料402により与えられる接合よりも強力(かなり強力)でありうる。例えば、非導電性接着材料502により与えられる接合は、導電性材料402により与えられる接合より2、3、4、5、10、20、又はそれ以上の倍数で強力でありうる。
【0023】
交換用電気素子306を端子104aに接合することに加えて、非導電性接着材料502は、導電性材料402を電気的に絶縁し、導電性材料402を被覆することで保護し、及び/又は、導電性材料402から徐々に出る小片の形のデブリの形成を阻止することができる。図5から明らかなように、非導電性接着材料502は、導電性材料402と、端子104aの全体又は一部と、基板102の一部を覆うことができる。或いは、非導電性接着材料502は、導電性材料402及び端子104aを部分的に覆うことができる。非導電性接着材料502はさらに、ダム構造202の全体又は一部を覆うことができる。ある実施形態では、非導電性接着材料502は、1以上の隣接電気素子106及び/又は端子104の全体又は一部を、隣接電気素子106及び/又は端子104に電気的に接続することなく覆うことができる。
【0024】
ある実施形態では、非導電性接着材料502は、未硬化の状態で塗布され後に硬化される材料であってよい。例えば、導電性の非導電性接着材料502を、未硬化の状態で交換用電気素子306、端子104a、及び/又は基板102に塗布し、次に、交換用電子素子306が端子104aに対して適当に位置付けられる間に硬化させることができる。このような非導電性接着材料502は、硬化前には流動性を有し(例えば、ゲル状態、半液体状態、又は液体状態)、硬化後、非導電性接着材料502は硬化状態又は半硬化状態に変化しうる。ある実施形態では、非導電性接着材料502は、電気素子106を端子104に取り付ける任意の材料のリフロー温度より低い温度において硬化させうる。
【0025】
一部の実施例では、未硬化状態にある非導電性接着材料502を加熱することにより非導電性接着材料502を硬化させうる。導電性材料402を加熱する方法として上述した技術を含む任意の好適な方法で、未硬化の非導電性接着材料502を加熱することができる。
【0026】
好適な非導電性接着材料502の例としては、次に限定しないが、非導電性エポキシ樹脂がある。好適な非導電性エポキシ樹脂の非限定的な例としては、ABLEBOND 2035SC、ABLEBOND 2025NS、ABLEBOND 8417B、及びABLEBOND 2025DSi(エイブルスティック社/ショナル・スターチ・アンド・ケミカル・カンパニー製、本社所在地:カリフォルニア州ランチョドミンゲス)の商標名で市販されるエポキシ樹脂がある。好適な非導電性エポキシ樹脂の他の非限定的な例としては、EPO−TEC H54及びEPO−TEC H55(マサチューセッツ州ビレリカにあるエポキシ・テクノロジー・インク製)の商標名で市販される非導電性エポキシ樹脂、及び、XA80215(エマーソン・アンド・クミンズ社製)の商標名で市販される非導電性エポキシ樹脂がある。
【0027】
図6は、図1乃至図5に一般的に説明したように、電気素子106aが取り外され、交換用電気素子306によって交換された後の電子デバイス100を示す。図示するように、結果として図1に一般的に示すような電気素子100が得られるが、交換用電気素子306が複数の電気素子106のうちの1つである。上述したように、電子デバイス100は、複数あるうちの1つの電気素子106aに損傷がある又は正しく機能していなかったが、修理されて正しく機能する状態にされることが可能である。
【0028】
図1乃至図5に示した方法は、例示的に過ぎず、多くの修正及び変更が可能である。例えば、端子104aが損傷していても(例えば、端子104aの一部が破損又は欠損する)、又は、端子104aが基板102から取り外されていてもよい。例えば、電気素子106aが外れる(取り外される)(図1参照)際に、端子104aが損傷する又は基板102から完全に外れる場合がある。そのような場合、導電性材料402を用いて、損傷又は欠損した端子104aを修理又は交換することができる。例えば、端子104aの一部が損失している場合、導電性材料402を端子104aに塗布して欠損部分を充填することができる。又は、端子104a全体が基板102から欠損している場合、導電性材料402を基板102に塗布して、端子104aの代わりに新しい端子を形成することができる。非限定的な例としては、図30A乃至図31B及び図35A乃至図36Bにおける端子3102がある。従って、図3に示す端子104aは、図示する端子104aであるか、或いは、端子104aの修理されたものであるか、若しくは、端子104aの交換用として基板102に塗布された導電性材料402でありうる。図1乃至図5に示す方法に対する変更及び修正の別の非限定的な例としては、1以上の電子素子106を取り外して交換し、図1乃至図5に示すものとは異なる順序で方法を行うことが挙げられる。上述した例示的な修正及び変更、及び他の例示的な修正及び変更は、以下に記載する追加の実施形態及び実施例の一部に示す。
【0029】
上述したように、電気素子106は、1以上の他の電子デバイスに接触することで電気的に接続するよう構成された導電性のバネコンタクト又はプローブでありうる。以下、考察の便宜上、プローブという用語のみを用いるが、プローブという用語には、非限定的に、任意のタイプの導電性のバネコンタクト構造を含むものとする。図7乃至図27は、様々な例示的なプローブへの図1乃至図5に示す方法の例示的な適用を幾つか示す。
【0030】
図7乃至図10は、図1乃至図6に示す電気素子106が電子デバイス700の導電性バネプローブ706であり、交換用電気素子306が交換用導電性バネプローブ806でありうる実施例を示す。図7は、保持構造110上に配置された基板102を示す。図示するように、各プローブ706は、上述したように、電気素子106の非限定的な実施例であり、柱部708、梁部710(バネ本体の非限定的な一例でありうる)、及びコンタクト先端712を含みうる。説明及び考察の便宜上、図7は側面図としてのみ示し、また、一部の端子104、104aのみを示す。上述したように、プローブ706は導電性であるので、コンタクト先端712が別の電子デバイスに押し付けられる間、プローブ706は、他の電子デバイスを端子104、104aと電気的に接続させる。プローブ706の構造(柱部708、梁部710、及びコンタクト先端712を含む)は、例示的に過ぎず、プローブ706は、非限定的に、本明細書に記載する任意の例示的なプローブ構造を含む多くの他の構造の形でありうる。
【0031】
本発明のある実施形態では、1以上のプローブ706を、以下の通りに外して交換することができる。最初に、プローブ706aを、図1において電気素子106aを端子104aから取り外した方法と略同じ方法で、端子104aから取り外すことができる。或いは、プローブ706aは、偶然に外れている場合があり(例えば、引き剥がされる又はもぎ取られる)、その場合、プローブ706aはすでに外れており、当然ながら、手作業で取り外す必要はない。図8に示すように、基部808(交換用基部の非限定的な一例)、梁部810(交換用バネ本体の非限定的な一例)、及びコンタクト先端812(交換用コンタクト先端の非限定的な一例)を含む交換用プローブ806は、交換用プローブ806のコンタクト先端812が、プローブ706aのコンタクト先端712aが配置されていた又はプローブ706aが端子104aに適切に取り付けられていた際に配置されていた場所と略同じ場所に配置されるよう位置付けられうる。交換用プローブ806は、ツール300によって把持され、動かされ、及び適切な位置に保持されうる。図8に示すように、交換用プローブ806の基部808を、プローブ706aが外れた端子104aに隣接する基板102の表面802に接触して又は近接して(例えば、表面から離間されて)位置付けることができる。或いは、基部808は、端子104aに接触して又は近接して位置付けられうる。(基板102の表面802又は端子104aに接触して又は近接して配置される基部808は、導電体に隣接して配置される交換用電気素子の非限定的な例でありうる)。
【0032】
図9に示すように、ツール300が交換用プローブ806を適当な位置に保持する間に、導電性材料902を端子104a、交換用プローブ806の基部808、及び/又は基板102の表面802に塗布することができる。導電性材料902は、導電性材料402と同じか又は類似するものであってよいので、導電性材料902は、導電性材料402と同じ特性を有し、導電性材料402について上述した任意の方法で処理される(例えば、硬化される)ことが可能である。導電性材料402について一般的に上述したように、導電性材料902は、交換用プローブ806の基部808を端子104aに電気的に接続することができる。さらに、導電性材料402について上述したように、導電性材料902は弱接着剤なので、基部808を、基板102の表面802及び/又は端子104aに弱く接着させることができる。
【0033】
図10に示すように、ツール300が交換用プローブ806を適当な位置に保持し続ける間に、非導電性接着材料1002を導電性材料902の一部又は全体上に堆積させることができ、非導電性接着材料1002はさらに、基板102の表面802上と、交換用プローブ806の基部808及び端子104aの一部又は全体上に堆積されることができる。ある実施形態では、非導電性接着材料1002は、交換用プローブ806及び/又は端子104aを隣接又は近傍のコンポーネントに電気的に接続させることなく、隣接又は近傍のコンポーネント(例えば、図7では、他のプローブ706)及び/又は他の端子(例えば、図7では、端子104)の全体又は一部を覆うことができる。非導電性接着材料は、非導電性接着材料502と同じ又は類似するものであってよいので、非導電性接着材料1002は、非導電性接着材料1002と同じ特性を有し、非導電性接着材料1002について上述した任意の方法で処理される(例えば、硬化される)ことが可能である。非導電性接着材料1002について上述したように、非導電性接着材料1002の重要な目的は、交換用プローブ806を基板102の表面802及び/又は端子104aに強力に接着させることでありうる。例えば、非導電性接着材料1002は、交換用プローブ806を、他のプローブ706が端子104に接合される接合と同程度に又はそれより強力な接合によって、ベース基板102の表面802及び/又は端子104aに物理的に接合させることができる。非導電性接着材料1002の重要な目的は、交換用プローブ806を基板102の表面802及び/又は端子104aに接合させることでありうるが、非導電性接着材料1002はさらに、他の利点も提供しうる。例えば、非導電性接着材料1002は、導電性材料902を電気的に絶縁し、導電性材料902を被覆することで保護し、及び/又は、導電性材料902から徐々に出る小片の形のデブリの形成を阻止することができる。
【0034】
図10に示すように、交換用プローブ806が基板102の表面802及び/又は端子104aに接合されると、ツール300は、交換用プローブ806を離すことができる。図7に示すように、複数のプローブ706を、基板102の複数の端子104に取り付けることができる。図7乃至図10に示す方法によって、複数のプローブ706のうちの1つのプローブ706aが取り除かれ、その外されたプローブ706aが交換用プローブ806と交換される。当然ながら、2以上のプローブ706を取り除いて、交換用プローブ806と交換することも可能である。
【0035】
図7乃至図10に示す方法は例示的に過ぎず、多くの変更が可能である。図11は、非限定的な一例を示す。図11に示すように、交換用プローブ806’は交換用プローブ806と略同じであるが、交換用プローブ806’にはコンタクト先端812がない。交換用プローブ806’は、図7乃至図10に示す方法に従って、基板102の表面802及び/又は端子104aに取り付けられることが可能であり、交換用プローブ806’が基板102の表面802及び/又は端子104aに取り付けられた後、コンタクト先端1112を、交換用プローブ806’の梁部810’に取り付けることができる。任意の好適な手段を用いて、コンタクト先端1112を梁部810’に取り付けることができる。例えば、コンタクト先端1112は、梁部810’にはんだ付けされうる。或いは、コンタクト先端1112は、導電性材料402について上述した接着材料のいずれかと同じ又は類似する導電性接着材料によって、梁部810’に取り付けられうる。さらに別の例として、コンタクト先端1112は、導電性材料402及び非導電性接着材料502のような導電性材料及び非導電性接着材料によって梁部810’に取り付けられうる。
【0036】
図7乃至図10に示す方法の別の例示的な非限定的な例として、導電性材料902が堆積され、次に交換用プローブ806’の基部808’を基板102及び/又は端子104aに取り付けるべく非導電性接着材料1002が塗布される前に、コンタクト先端1112を交換用プローブ806’の梁部810’に取り付けてもよい。つまり、ツール300が交換用プローブ806’を適当な位置に保持する間に、コンタクト先端1112を梁部810に取り付けることができる。その後に、導電性材料902及び非導電性接着材料1002を、図9及び図10に従って堆積させて、交換用プローブ806’を端子104aに電気的に接続し、交換用プローブ806’を基板102及び/又は端子104aに物理的に取り付けることができる。
【0037】
図12は、図7乃至図10に示す方法のさらに別の非限定的な例示的な変形を示す。図12に示すように、交換用プローブ806の基部808は、基板102の表面802上ではなく端子104a上に配置されうる。さらに、図12には、端子104a上のデブリ1202を示す。これは、プローブ706a(図7参照)が端子104aから取り除かれた後に残る。例えば、デブリ1202は、はんだ残留物、プローブ706aの一部、又ははんだ残留物とプローブ706aの一部の混合物でありうる。図12から分かるように、基部808は、デブリ1202が基部808の脚部間に配置されるよう端子104a上に位置付けられうる。その後に、図9及び図10に一般的に示すように、導電性材料902を堆積して硬化させ、また、非導電性接着材料1002を塗布して硬化させうる。図12に示すプローブ806は、プローブ806’のようなものであってよく(例えば、先端812がない)、先端1112を図11に示すように及び/又は上述したように梁部810’に取り付けることができる。
【0038】
図13乃至図16は、図7乃至図10に示す方法の別の非限定的な変形を示す。図13乃至図16に示すこの例では、電子デバイス1300は、複数の導電性トレース1304を有する基板1302を含み、その複数の導電性トレース1304に複数のバネプローブ1306が取り付けられうる。図13乃至図16は、保持構造110上に配置された電子デバイス1300の部分的な側面図を示す。図13(及び図14乃至図16)に示す部分図では、1つのトレース1304に取り付けられる、複数あるうちの1つのプローブ1306のみを示すが、プローブ1306のような多くのプローブが、トレース1304のような多くのトレースに取り付けられることが可能である。
【0039】
電子デバイス1300は、電子デバイス700又は電子デバイス100と略同様で、基板1302も基板102と略同様でありうる。従って、バネプローブ1306は、電気素子106の非限定的な例であり、また、バネプローブ706の代替の構造でありうる。さらに、トレース1304(導電体の非限定的な例でありうる)は、端子104、104aの代替物でありうる。
【0040】
バネプローブ1306は、それぞれ、柱部1308(基部の非限定的な例でありうる)、梁部1310(バネ本体の非限定的な例でありうる)、及びコンタクト先端1312を含みうる。プローブ706と同様に、プローブ1306は導電性なので、プローブ1306のコンタクト先端1312が別の電子デバイスに押し付けられる間に、プローブ1306は、他の電子デバイスをトレース1304に電気的に接続させる。柱部1308、梁部1310、及びコンタクト先端1312は、互いに取り付けられる構造上別個の素子でありうる。或いは、柱部1308、梁部1310、及びコンタクト先端1312の2以上が、同じ一体構造の一部であってもよい。
【0041】
本発明のある実施形態では、次の通りに、バネプローブ1306を基板1302から外して、基板1302に再度取り付けることができる。最初に、プローブ1306を、図1において電気素子106aを端子104aから外した方法と略同様に基板1302から外すことができる。図示するように、図13に示す例では、トレース1304の一部1304bが基板1302から切り離され、プローブ1306と共に外されることが可能であり、トレース1304の一部1304a、1304cは基板1302に付けられたままである。トレースの一部1304bは、次に限定しないが、次のものを含む任意の数の理由によって基板1302から切り離されうる。トレースの一部1304bがトレースの一部1304a、1304cから意図的に切り離される、トレースの一部1304bは損傷があることによって基板1302に弱々しくしか取り付いていなかった、また、柱部1308とトレースの一部1304bとの接合がトレースの一部1304bと基板1302との接合よりも強かった。
【0042】
基板1302からプローブ1306を取り除くことによって、トレースの一部1304a、1304cの一方又は両方、及び/又はトレースの一部1304bを損傷してしまう場合がある。その場合、トレースの一部1304a、1304b、1304cの損傷した部分を外すか又は修理することができる。例えば、トレースの一部1304a、1304cの1以上の端1322、及び/又は、トレースの一部1304bの端1320が損傷している場合、それらの端1320、1322のうちの1以上をトリミングすることができる。
【0043】
図14に示すように、外したプローブ1306を基板1302上に戻し、プローブ1306を、コンタクト先端1312が、基板1302からプローブ1306を取り除く前と略同じ場所に配置されるよう位置付けることができる。プローブ1306は、ツール300によって把持され、動かされ、及び/又は適切な位置に保持されることが可能である。図14に示すように、プローブ1306に付いたままのトレースの一部1304bは、トレースの一部1304aと1304cとの間の空間において基板1302上に位置付けられうる。上述したように、トレースの一部1304bの端1320、及び/又は、トレースの一部1304a、1304cの端1322のうちの1以上の端をトリミングすることができるので、トレースの一部1304bは、図14に示すトレースの一部1304aと1304cとの間の空間よりも小さくなる。
【0044】
図15に示すように、ツール300がプローブ1306を適切な位置に保持する間に、導電性材料1502を、トレースの一部1304a、1304b、1304c、柱部1308、及び基板1302のうちの1以上に塗布することができる。図16に示すように、非導電性接着材料1602を、導電性材料1502の一部又は全体に亘って堆積させることができ、また、非導電性接着材料1602は、柱部1308、基板1302、及び/又はトレースの一部1304a、1304c上にも堆積させることができる。導電性材料1502は、導電性材料402又は導電性材料902と同じか又は類似するものであってよい。導電性材料1502も堆積されて硬化され、導電性材料402又は導電性材料902と同じ目的を果たすものでありうる。同様に、非導電性接着材料1602は、非導電性接着材料502又は非導電性接着材料1002と同じか又は類似するものであってよく、また、同様に堆積されて硬化されて同じ目的を果たすものである。ある実施形態では、非導電性接着材料1602は、隣接する又は近傍のコンポーネント(例えば、プローブ1306のような他のプローブ)、及び/又は、他のトレース(例えば、トレース1304)の全体又は一部を、プローブ1306及び/又はトレース1304を隣接する又は近傍のコンポーネントに電気的に接続させることなく覆うことができる。
【0045】
プローブ1306が、図16に示すように基板1302に接合されると、ツール300は、プローブ1306を離すことができる。上述したように、基板1302は複数のトレース1304を有することができ、このトレースに複数のプローブ1306が取り付けられうる。図13乃至図16に示す方法によって、複数のプローブ1306のうちの1つのプローブが取り除かれ、その外されたプローブ1306が再度取り付けられる。当然ながら、2以上のプローブ1306を基板1302から取り除いて、基板1302に再度取り付けることが可能である。バネプローブ1306が基板1302に再度取り付けられるので、バネプローブ1306は交換用バネプローブの非限定的な一例であり、柱部1308は交換用基部の非限定的な一例であり、梁部1310は、交換用バネ本体の非限定的な一例であり、また、コンタクト先端1312は交換用コンタクト先端の非限定的な一例でありうる。
【0046】
図17乃至図20Aは、図13乃至図16に示す方法の例示的な変形を示す。図17は、保持構造110と、図13に示すようにトレースの一部1304bと共にプローブ1306が基板1302から外された後に基板1302上にトレースの一部1304a、1304cが残っている基板1302の部分図を示す。しかし、図17に示すように、交換用ペデスタル構造1706(交換用基部の非限定的な一例でありうる)は、図17に示すように、トレースの一部1304aと1304cとの間の空間に略嵌り、トレースの一部1304a、1304c上に突き出すように構成されたノッチ1734を有する基部1730を含みうる。図17に示すように、交換用ペデスタル構造1706はさらに、基部1730から延在する1以上の柱部1732(2つの柱部1732を示すが、より多くの又はより少ない柱部を用いてもよい)を含むことができる。以下に説明するように、梁部2010(交換用バネ本体の非限定的な一例でありうる)を、柱部1732に取り付けることができる。しかし、図17に示す交換用ペデスタル構造1706の具体的な構成は例示的に過ぎず、他の構成を用いてもよい。例えば、基部1730は、図17に示す柱部1732の高さに延在してもよく、従って、柱部1732は含まれなくともよい。別の例として、基部1730のどの部分もトレースの一部1304a、1304c上に突き出る必要がなく、従って、基部1730は、ノッチ1734を含む必要がない。
【0047】
図17に示すように、交換用ペデスタル構造1706をツール300によって把持し、動かし、及び/又は適切な位置に保持することが可能である。図18に示すように、ツール300が交換用ペデスタル構造1706を適切な位置に保持する間に、導電性材料1802を、トレースの一部1304a、1304c、基部1730、及び基板1302のうちの1以上に塗布することができる。図19に示すように、非導電性接着材料1902を、導電性材料1802の一部又は全体に亘って堆積させることができ、また、非導電性接着材料1902はさらに、交換用ペデスタル構造1706、基板1302、及び/又はトレースの一部1304a、1304cの上にも堆積させることができる。導電性材料1802は、導電性材料402、導電性材料902、又は導電性材料1502と同じか又は類似するものであってよい。導電性材料1802はさらに、堆積されて硬化され、導電性材料402、導電性材料902、又は導電性材料1502と同じ目的を果たすものである。同様に、非導電性接着材料1902は、非導電性の導電性接着材料502、導電性接着材料1002、又は導電性材料1602と同じ目的を果たすものでありうる。ある実施形態では、非導電性接着材料1902は、隣接又は近傍のコンポーネント(例えば、他のトレース1304に取り付けられた他のプローブ)、及び/又は、他のトレース(例えば、トレース1304)の全体又は一部を、ペデスタル1706及び/又はトレース1304を隣接又は近傍のコンポーネントに電気的に接続させることなく覆うことができる。
【0048】
図20Aに示すように、交換用ペデスタル構造1706が基板1302に結合されると、ツール300は交換用ペデスタル構造1706を離すことができる。次に、梁部2010(交換用バネ本体の非限定的な一例でありうる)を柱部1732に取り付け、コンタクト先端2012(交換用コンタクト先端の非限定的な一例でありうる)を梁部2010に取り付けることができる。梁部2010は、任意の好適な取り付け機構を用いて柱部1732に取り付けられてもよい。コンタクト先端2012も同様に、任意の好適な取り付け機構を用いて梁部2010に取り付けられてもよい。例えば、梁部2010を、柱部1732にはんだ付けしうる。コンタクト先端2012を同様に梁部2010にはんだ付けしうる。或いは、導電性接着材料を用いて、梁部2010を柱部2012に取り付け、また、コンタクト先端2012を梁部2010に取り付けてもよい。この導電性接着材料は、導電性材料402について上述したいずれの接着材料と同じか又は類似するものであってよい。さらに別の例として、導電性材料及び非導電性接着材料を用いて、梁部2010を柱部1732に取り付け、また、コンタクト先端2012を梁部2010に取り付けてもよい。これらの導電性材料及び非導電性接着材料は、導電性材料402及び非導電性接着材料502と同様のものであってよい。さらに別の変形では、梁部2010及びコンタクト先端2012は、互いに取り付けられる別個の構造ではなく、同じ一体構造の一部であってもよい。梁部2010がどのように柱部1732に取り付けられるか、また、コンタクト先端2012がどのように梁部2010に取り付けられるか(又はコンタクト先端2012及び梁部2010は、同じ構造の一部である)に関わらず、梁部2010及びコンタクト先端2012を、コンタクト先端2012が基板1302から外されたプローブ1306のコンタクト先端1312と略同じ場所にあるよう位置付けることができる。
【0049】
上述したように、基板1302は、複数のトレース1304を有することができ、その複数のトレース1304に複数のプローブ1306が取り付けられる。図17乃至図20Aに示す方法によって、これらのプローブ1306のうちの1つのプローブが取り除かれ、その外されたプローブ1306が交換用ペデスタル構造1706、梁部2010、及びコンタクト先端2012を含む交換用プローブによって交換される。当然ながら、2以上のプローブ1306を取り除いてかかる交換用プローブによって交換することができる。
【0050】
図17乃至図20Aに示す方法は例示的に過ぎず、多くの修正及び変形が可能である。例えば、基板1302上のトレースの一部1304aと1304cとの間の空間に基部1730を配置する前に、梁部2010を柱部1732に取り付けてもよい。別の例として、基板1302上のトレースの一部1304aと1304cとの間の空間に基部1730を配置する前に、梁部2010を柱部1732に取り付け、コンタクト先端2012を梁部2010に取り付けてもよい。さらに別の例として、基部1730がトレース1304aと1304cとの間の空間にある状態でツール300が交換用ペデスタル構造1706を保持する間で、且つ、導電性材料1802及び非導電性接着材料1902の片方又は両方が基板1302上に堆積される前に、梁部2010を柱部1732に取り付けてもよい。その後に、導電性材料1802及び/又は非導電性接着材料1902を、図18及び図19に示すように基板1302上に堆積して、その後、コンタクト先端2012を梁部2010に取り付けてもよい。さらに別の例として、ツール300が交換用ペデスタル構造1706をトレース1304aと1304cとの間の空間において適当な位置に保持する間で、且つ、導電性材料1802及び非導電性接着材料1902の片方又は両方が基板1302上に堆積される前に、梁部2010を柱部1732に取り付け、コンタクト先端2012を梁部2010に取り付けてもよい。その後に、導電性材料1802及び/又は非導電性接着材料1902を、図18及び図19に示すように基板1302上に堆積してよい。最後の2つの例のいずれにおいても、ツール300は、梁部2010の柱部1732への取り付けに干渉しない場所に交換用ペデスタル構造1706を把持することができる。
【0051】
図20Bは、本発明のある実施形態による、図17乃至図20Aに説明する方法の別の非限定的な例示的な変形を示す。図20Bに示すように、交換用ペデスタル構造1706ではなく、交換用柱部2030がツール300によって把持され、交換用柱部2030の端がトレースの一部1304a及び1304cの端1322間にあるよう位置付けられうる。柱部2030は、図示するように基板1302の表面に接触するか、又は、ツール300によって保持されて基板1302の表面から離間されうる。次に、図18及び図19において一般的に示し且つ上述したように、導電性材料1802及び非導電性接着材料1902を塗布して硬化させることができる。図示しないが、梁部2010及び先端2012は、図20Aに一般的に且つ上述したように、交換用柱部2030に取り付けることができる。交換用柱部2030は、交換用基部の非限定的な一例であってよい。
【0052】
図21乃至図27は、図13乃至図16に説明する方法の例示的な変形をさらに示す。図21は、保持構造110と、トレース1304を有する基板1302の部分図を示す。しかし、図21に示すように、図21乃至図27に示す例では、柱部2108、梁部2110、及び先端2112を含むプローブ2106は、トレース1304から取り除かれている。(図21乃至図27に示す例では、プローブ2106のような複数のプローブを、基板1302上のトレース1304のような複数のトレースに取り付けることができる)。図示するように、プローブ2106は1つの柱部2108を有するが、それ以外は、図13に示すプローブ1306と略同様又は同じであってよい。図21に示すように、プローブ2106は、トレース1304の相当な部分を取り外すことなく、トレース1304から取り外されうる。或いは、プローブ2106は、図13に一般的に示すように、トレース1304の一部(例えば、トレースの一部1304b)と共に取り外されてもよく、また、プローブ1306は、図21に一般的に示すように、トレース1304の相当な部分を取り外すことなく取り外されうる。図22に示すように、脚部2234と基部2232を含みうる交換用ペデスタル2206は、ツール300によって把持され、動かされ、及び/又は適当な位置に保持されることが可能である。図21及び図22に示すように、デブリ2102(例えば、図12のデブリ1202)がトレース1304上にあり、デブリ2102が脚部2234の間にあるようトレース1304上にペデスタル2206を位置付けることができる。図23にさらに示すように、ツール300が交換用ペデスタル2206を適切な位置に保持する間に、導電性材料2302をトレース1304、交換用ペデスタル2206、及び/又は基板1302上に塗布することができる。
【0053】
図24に示すように、柱部2408、梁部2410、及びコンタクト先端2412を含む交換用プローブ2406の柱部2408を、交換用ペデスタル2206上に配置することができる。(ペデスタル2206及び柱部2408は交換用基部の非限定的な例であり、梁部2410は交換用バネ本体の非限定的な一例であり、コンタクト先端2412は、交換用コンタクト先端の非限定的な一例でありうる)。コンタクト先端2412が、プローブ1306をトレース1304から取り外す前のプローブ1306のコンタクト先端1312と略同じ位置にあるように交換用プローブ2406を位置付けることができる。交換用プローブ2406は、ツール300によって把持され、動かされ、また、適切な位置に保持されうる。ツール300は、ある実施形態では、導電性材料2302(図23参照)が塗布された後にペデスタル2206を離すことができる。或いは、図24に示すように、ツール300が交換用プローブ2406を把持して位置付ける間、(例えば、ツール300のような)ある機構(図示せず)を用いて、交換用ペデスタル2206を適切な位置に保持することができる。図26に示すように、非導電性接着材料2602を導電性材料2302の一部又は全体に亘って堆積させることができ、また、非導電性接着材料2602は、トレース1304、交換用ペデスタル2206、及び柱部2408上にも堆積させてもよい。非導電性接着材料1602は、基板1302上にも堆積させてもよい。
【0054】
導電性材料2302は、導電性材料402と同じか又は類似するものであってよい。導電性材料2302も堆積されて硬化され、導電性材料402と同じ目的を果たすものである。同様に、非導電性接着材料2602は、非導電性の導電性材料502と同じか又は類似するものであってよく、また、同様に堆積されて硬化されて同じ目的を果たすものである。ある実施形態では、非導電性接着材料2602は、隣接又は近傍のコンポーネント(例えば、他のトレース1304に取り付けられた他のプローブ)、及び/又は、他のトレース(例えば、トレース1304)の全体又は一部を、交換用プローブ2406及び/又はトレース1304を隣接又は近傍のコンポーネントに電気的に接続させることなく覆うことができる。
【0055】
上述したように、基板1302は、複数のトレース1304を有することができ、そのトレースに複数のプローブ1306が取り付けられる。明らかなように、図21乃至図26に示す方法によって、これらのプローブ1306のうちの1つのプローブが取り除かれ、その外されたプローブがプローブ2406と交換される。当然ながら、2以上のプローブ1306を取り除いて、その外されたプローブ1306それぞれをプローブ2406と交換することができる。
【0056】
図21乃至図26に説明する方法は例示的に過ぎず、多くの変形が可能である。例えば、図24乃至図26に示すように、プローブ2406全体を交換用ペデスタル2206に取り付けるのではなく、プローブ2408の柱部のみを、図24乃至図26に示す方法に従って、交換用ペデスタル2206に取り付けることができる。その後に、梁部2410を柱部2408に取り付け、次に、コンタクト先端2412を梁部2410に取り付けることができる。或いは、コンタクト先端2412を梁部2410に取り付け、次に、梁部2410を柱部2408に取り付けることができる。別の例示的な例として、コンタクト先端2412及び梁部2410が、別個の構造体ではなく単一の構造体を構成することができる。さらに別の例示的な例として、柱部2408及び梁部2410を含む構造を、図24乃至図26に示す方法に従って、交換用ペデスタル2206に取り付けることができ、その後に、コンタクト先端2412を梁部2410に取り付けることができる。上述した例のいずれにおいても、柱部2408、梁部2410、及びコンタクト先端2412は、任意の好適な手段を用いて互いに接合されうる。例えば、柱部2408と梁部2410ははんだ付けされて接合され、また、コンタクト先端2412と梁部2410も同様にはんだ付けされて接合されうる。或いは、柱部2408、梁部2410、及びコンタクト先端2412は、導電性材料402について上述した接着材料のいずれかと同じ又は類似するものであってもよい導電性接着材料を用いて互いに接合されてもよい。さらに別の例として、柱部2408、梁部2410、及びコンタクト先端2412は、導電性材料402及び非導電性接着材料502のような導電性材料及び非導電性接着材料を用いて互いに接合されてもよい。
【0057】
図21乃至図26に示す方法の多くの他の変形が可能である。例えば、図23に示す導電性材料2302をトレース1304及び交換用ペデスタル2206上に堆積させる前に、交換用ペデスタル2206及びプローブ2406を、図24に示すように位置付けてもよい。上述した例では、交換用ペデスタル2206及びプローブ2406を図24に示すように位置付けた後、導電性材料2302をトレース1304、交換用ペデスタル2206、及び柱部2408上に堆積させ、その次に、非導電性接着材2602を、図26に示すように堆積させることができる。別の変形例として、接着材料2602を、図23に示す導電性材料2206上に、さらに交換用ペデスタル2206の一部に亘って堆積させて、図24に示すように、プローブ2406を交換用ペデスタル2206上に配置する前に、交換用ペデスタル2206をトレース1304にしっかりと取り付けることができる。
【0058】
図27は、ある実施形態による図21乃至図26に説明する方法の別の非限定的な例示的な変形を示す。図27に示すように、プローブ2106(図21参照)を取り外すことによって柱部2108が切断され、柱部2108の一部2702がトレース1304に取り付いたままの状態となる。交換用柱部2708が、ツール300によって把持され、また、交換用柱部2708の端が一部2702に接触して又は一部2702から離間して保持されるよう位置付けられる。交換用柱部2708は、柱部の一部2702と、柱部の一部2702と交換用柱部2708との間の任意の空隙と共に、交換用柱部2708が、柱部2108(図21参照)と実質的に同じ距離でトレース1340から延在するような寸法にされることが可能である。導電性材料2302を、図27に示すように、交換用柱部2708、柱部の一部2702、及び/又はトレース1304に塗布することができる。導電性材料2302の重要な目的は、交換用柱部2708、柱部の一部2702、及び/又はトレース1304を電気的に接続させることでありうる。導電性材料2302が接着特性を有する場合、導電性材料2302はさらに、交換用柱部2708を柱部の一部2702及び/又はトレース1304に接着させるよう機能する。次に、導電性材料2302より強い接着特性を有しうる非導電性接着材料2602を、交換用柱部2708、柱部の一部2702、トレース1304、及び/又は基板1320に塗布して、柱部の一部2702、トレース1304、及び/又は基板1302に対し交換用柱部2708を機械的に接続し及び/又はその機械的な接続を強化することができる。非導電性材料2602は、導電性材料2302を覆い、導電性材料2302を保護することができる。非導電性材料2602は、上述したように塗布されて硬化させることができる。図示しないが、先端(例えば、先端2412)を有する梁部(例えば、梁部)2410を、上述した任意の同様の例において一般的に説明したように交換用柱部2708に取り付けることができる。或いは、導電性材料2302及び非導電性接着材料2602を塗布する前に、梁部及び先端を交換用柱部2708に取り付けることができる。交換用柱部2708は、交換用基部の非限定的な一例でありうる。
【0059】
図27に説明する方法は例示的に過ぎず、変形が可能である。例えば、図13を再び参照するに、プローブ1306は、トレースの一部1304bなしでトレース1304から取り外されることも可能であり、また、ある場合では、柱部1308の一部はプローブ1306が取り外された後もトレース1304に取り付いたままの状態でありうる。この場合、基板1302には、図27に示す柱部の一部2702のような柱部1308の2つの部分がトレース1304に取り付いたままとなる。このような場合、交換用ペデスタル構造1706(図17参照)と略類似する交換用ペデスタル構造を、図27において交換用柱部2708を柱部の一部2702に接触して又は隣接して位置付けた方法と略同じ方法で、1つ又は両方の柱部の部分に接触して、又は、両方の部分に隣接して位置付けることが可能である。導電性材料(例えば、導電性材料2303)及び非導電性接着材料(例えば、非導電性接着材料2602)を、図27に示すように塗布して及び硬化させることができ、梁部(例えば、梁部2010)を交換用ペデスタル構造に(例えば、図20Aに示すように)取り付けることができる。
【0060】
図7乃至図27に説明する方法を参照して、異なる寸法及び形状で、異なる機械的及び/又は電気的特性を有する交換用柱部(例えば、図20Bに示す交換用柱部2030、又は、図27に示す交換用柱部2708)を予め製造して保管して、損傷した又は外れたプローブを交換する必要が生じた際に、異なる寸法及び形状で、異なる特性を有する様々な交換用柱部が利用可能であるようにすることができることに留意されたい。ある実施形態では、そのような交換用柱部は、電子デバイスに取り付けられるプローブと同じ方法で作製することができる。例えば、図27の交換用柱部2708は、図21のプローブ2106の柱部2108と同じ製造方法で作製することができる。同様に、異なる寸法及び形状で、異なる機械的及び/又は電気的特性を有する交換用梁部(例えば、図20A及び図20Bに示す交換用梁部2010)を予め製造して保管して、損傷した又は外れた梁部を交換する必要が生じた際に、異なる寸法及び形状で、異なる特性を有する様々な交換用梁部が利用可能であるようにすることができる。ある実施形態では、そのような交換用梁部は、電子デバイスに取り付けられたプローブと同じ方法で作製することができる。例えば、図20A及び図20Bの交換用梁部2010は、図13のプローブ1306と同じ製造方法で作製することができる。
【0061】
上述したように、図7乃至図27に示すプローブ706、1306、及び2106は、図1の電気素子106の非限定的な例でありうる。さらに、図7乃至図10における交換用プローブ806は、図13乃至図19に示す交換用ペデスタル構造1708、交換用柱部2030、交換用柱部2708、梁部2010、及びコンタクト先端2012として、交換用電気素子306の非限定的な一例でありうる。交換用基台2206及びプローブ2406も、交換用電気素子306の非限定的な一例でありうる。同様に、トレース1304は、図1乃至図6における端子104の非限定的な例でありうる。なお、図7乃至27において説明した方法は、図1乃至図6において説明したより一般的な方法の非限定的な例であることは明らかであろう。さらに、図7乃至図27に示す方法の特徴、変形、及び説明は、図1乃至図6に示す方法に適用することができ、また、図1乃至図6に示す方法の全ての特徴、変形、及び説明は、図7乃至図27に示す方法に適用することができる。
【0062】
電気素子106は、プローブに限定されず、他のタイプの電気素子でもよい。例えば、電気素子106は回路素子であってもよい。例えば、電気素子106は、コンデンサ、抵抗、ダイオード、スイッチ、トランジスタ、集積回路チップ、若しくは任意の他の電気回路素子、又は、これらの任意の組み合わせでありうる。図28A乃至図37Bは、電気素子106が1以上の回路素子でありうる、図1乃至図6に説明する方法の幾つかの例示的な適用を説明する。
【0063】
図28Aは、電気回路素子2804が取り付けられた複数の導電性端子2802を有する基板2800を含む例示的な電子デバイス2801の一部を示し、図29A及び図29Bは、本発明のある実施形態に従って、電気回路素子2804及び端子2802が基板2800から取り外された後の基板2800を示す。図30A乃至図34Bは、本発明のある実施形態に従って、電子コンポーネントを交換又は取り付けるための例示的な方法を説明する。
【0064】
図28A及び図28Bをまず参照するに、図28Aは、基板2800の一部の平面図を示し、図28Bは、基板2800の一部の側部断面図を示す。図示するように、基板2800は、電気的に、導電性端子2802を含み、電気回路素子2804を端子2802に取り付けることができる。端子2802は、導電性ビア2806を介して導電性トレース2808に電気的に接続されることができ、トレースは、基板2800内に埋め込まれうる。或いは、トレース2808は、端子2802と同じ基板2800の表面上に配置されてもよい。さらに別の実施例として、端子2808とは反対の基板2800の表面にトレース2808を配置してもよい。
【0065】
基板2800は、電子機器における使用に適した任意のタイプの基板でありうる。基板2800は、基板102のような基板であってよい(また、基板102は、基板2800のような基板であってもよい)。好適な基板の非限定的な例としては、導電性プローブ(図示せず)が取り付けられた基板がある。このような基板は、電子デバイスの試験に用いられるコンタクタデバイスの一部でありうる。例えば、基板は、プローブカードアセンブリの一部であってよく、また、プローブは、半導体ダイ、又は、ダイ若しくはデバイスを試験するための他の電子デバイスのパッドに接触するよう構成されうる。好適な基板の他の非限定的な例としては、半導体基板(例えば、シリコンウェーハ又はダイ)、有機基板、無機基板等がある。
【0066】
電気回路素子2804は、基板2800上の端子2802への取り付けに適した任意の電子コンポーネントであってよい。好適な電気回路素子2804の非限定的な例としては、コンデンサ、抵抗、ダイオード、スイッチ、トランジスタ、集積回路チップ等がある。説明及び考察の便宜上、電気回路素子2804は、誘電体2812によって離される導電性板2810(これは、導線の非限定的な例でありうる)を有するコンデンサとして説明する。図28A及び図28Bに示すように、電気回路素子2804の板2810は、基板2800の端子2802に取り付けられうる。例えば、板2810は、基板2800の端子2802に、例えば、はんだ付け、ロウ付け等されることが可能である。電気回路素子2804がコンデンサ以外の電子コンポーネントである他の構成では、電気回路素子2804の端子は、図28A及び図28Bにおいて板2810が端子2802に取り付けられる方法と同様に端子2802に取り付けられうる。ある実施形態では、導電性板は、同じ又は異なる金属からなる1以上の層を含んでいてもよい。
【0067】
基板2800の端子2802(例えば、端子104)は、基板と共に使用するのに適した任意の端子でありうる。好適な端子2802の非限定的な例としては、パッド、バンプ(例えば、はんだバンプ)、ランディング、ポスト、プローブ等がある。ビア2806及びトレース2808は、任意の導電性の構造でありうる。図28A及び図28Bでは、電気回路素子2804は、基板2800の2つの端子2802に対する(板2810によって)2つの接続点を示すが、電気回路素子2804は、より多くの又はより少ない接続点を有してもよく、また、基板2800上のより多くの又はより少ない端子(例えば、端子2802)に取り付けられうる。例えば、電気回路素子2804がトランジスタである場合、電気回路素子2804は、基板2800の3つの端子2802に取り付けられる3つの端子を含むことができる。
【0068】
図28A及び図28Bには、2つの端子2802、2つのビア2806、及び2つのトレース2808と1つの電気回路素子2804を示すが、基板2800は、より多くのそのような端子2802、ビア2806、トレース2808、及び電気回路素子2804を有しうる。さらに、追加の素子を基板2800に取り付けてもよい。例えば、導電性プローブ(例えば、本明細書に記載したプローブのいずれかであってよい)を端子(例えば、端子2802)に取り付けることができ、これらの端子は、基板2800に取り付けられ、また、このような端子は、基板2800上又は内の他の電子素子(図示せず)に電気的に接続されうる。
【0069】
電気回路素子2804は、損傷した状態にあるか又は損傷する場合がある。例えば、電気回路素子2804は、全体的に又は部分的に、基板2800から意図的に又は非意図的に取り外される場合がある。別の例として、電気回路素子2804は、基板2800上で湾曲する又は破損する場合がある。電気回路素子2804が損傷した原因に関わらず、電気回路素子2804を修理又は交換することが望ましい。
【0070】
図29A及び図29Bは、電子コンポーネント2800及び端子2802が、基板2800から取り外された後の基板2800を示す。上述したように、電子コンポーネント2800は、幾つかの可能な理由のいずれかによって取り外されている。例えば、電子回路素子2804が損傷していて、ユーザが損傷した電気回路素子2804を取り外した場合がありうる。別の例として、電子回路素子2804を誤って取り外した場合がある(例えば、電気回路素子2804は、基板2800から偶然引き剥がされたか又は剥ぎ取られた場合がありうる)。別の例として、端子2802に間違ったタイプの電気回路素子2804が最初に取り付けられていて、正しいタイプの電子コンポーネントと交換するために電気回路素子2804を意図的に取り外した場合もある。電気回路素子2804が取り外された方法又は理由に関係なく、端子2802も部分的に又は全体的に取り外されている場合がある。部分的に取り外されている場合、ユーザが、基板2800から、残っている端子2802の一部を取り外している場合がある。
【0071】
端子2802を取り除くことによって、端子2802が取り付けられていた基板2800の一部が部分的に取り除かれうる。これにより、図29A及び図29Bに示すように、端子2802があった部分において基板2800に穴2902ができる。図29A及び図29Bに示すように、穴2902は、ビア2806、ある場合には、1以上のトレース2808の一部を露出しうる。図29A及び図29Bは、端子2802があった場所に対しそれぞれ1つの穴2902があるように示すが、他の結果も可能である。例えば、(図29A及び図29Bに示す非限定的な例において示すように)端子2802があった場所に対してそれぞれ1つの大きい穴2902ができるのではなく、端子2802があった場所に複数の小さい穴(図示せず)が形成されてもよい。別の例として、幾つかの穴(例えば、穴2902)はトレース2802まで延在せずに、従って、トレース2808がこれらの穴(例えば穴2902)によって露出されない場合がある。図29A及び図29Bに示す例のさらに別の変形では、ある場合においては、複数あるうちの1つの端子2802が基板2800上で全体的に又は部分的に損傷がない状態で残ることがある。又は、別のそのような変形において、1以上の端子2802の1以上の小さい残留物が基板上2800に残ることがある。
【0072】
上述したように、図30A乃至図34Bは、本発明のある実施形態による電子コンポーネント2802の交換を示す。
【0073】
図30A及び図30Bに示すように、穴2902の中に充填材料3002を堆積させることができる。ある実施形態では、少なくとも十分な充填材料3002を穴2902の中に堆積してトレース2808の露出した部分を隠すことができる。充填材料3002は、穴2902の全部又は一部を充填し、トレース2808の1つ又は複数の露出部分を保護するのに適した任意の材料であってよい。好適な充填材料3002の非限定的な一例は、非導電性エポキシ樹脂である。好適な非導電性エポキシ樹脂には、次に限定しないが、上述したABLEBOND 2035SC、ABLEBOND 2025NS、ABLEBOND 8417B、ABLEBOND 2025DSi、EPO−TEC H54、EPO−TEC H55、及びXA80215がある。ある実施形態において、複数のトレースが露出される場合、非導電性エポキシ樹脂は、トレースが互いに短絡することを防ぎつつ構造を強化することができる。
【0074】
充填材料3002は硬化可能材料であってよく、例えば、材料3002を液体又はペースト状で堆積し、その後に硬化及び強固にしてもよい。硬化は、材料3002を所望の時間の間、所望の温度に加熱することによって実現できる。ある実施形態では、加熱は、硬化すべき領域又は材料の上に加熱した気体(例えば、空気)を流すことによって実現できる。例えば、加熱気体は、加熱気体を出力するよう構成された302のような1つ又は複数のノズルから出力されうる。ツールを材料3002の付近に位置付け、ツールのノズルを材料3002の方向に向け、それにより、ノズルから出される加熱気体が材料3002に向けられ且つ材料3002の上を流れることが可能となる。別の実施形態では、加熱は、基板2800を加熱することにより実現できる。例えば、基板2800は、チャック、ステージ、又は他の保持デバイス(例えば、保持構造110)上に配置されることができ、これらのチャック、ステージ、又は他の保持デバイスは、保持構造110と同様に、ヒーターといった温度制御デバイスを含みうる。別の例として、基板2800をオーブンの中に入れることができる。さらに別の実施形態では、加熱は、加熱気体を流すことと基板2800を加熱することの組み合わせであってもよい。さらに別の実施形態では、基板2800は、基板2800の加熱に用いられうる加熱素子を含みうる。
【0075】
硬化に要する時間及び温度は、硬化される材料3002のタイプの特定の特徴に依存しうる。ある実施形態では、かかる時間及び/又は温度は、電気回路素子2804を基板2800の端子2802に接合する製造方法の時間及び/又は温度未満である。ある実施形態では、かかる時間及び/又は温度は、電気回路素子2804の基板2800の端子2802への取り付けに用いられるはんだ又は他の接合材料をリフローする時間及び/又は温度未満である。充填材料3002を硬化するための非限定的な例示的な硬化時間及び温度は、2乃至10分間で80乃至160°である。
【0076】
充填材料3002は非導電性であるとして上述したが、充填材料3002は、導電性であってもよい。例えば、充填材料3002は、図31A及び図31B(以下に説明する)における交換用端子3102を形成する材料のような材料であってよい。従って、充填材料3002は、交換用端子3102(以下に説明する)を形成する材料と同じか又は類似し、また、かかる材料と同じ又は類似する方法で堆積されて硬化されることができる。
【0077】
充填材料3002が導電性であるか又は非導電性であるかは、多くの可能な要素のいずれかに依存しうる。例えば、充填材料3002は、ビア2806の構造に損傷があり、構造的に脆弱である場合は、導電性であるよう選択できる。他方、ビア2806の構造に問題がない場合は、充填材料3002を非導電性であるよう選択できる。
【0078】
図31A及び図31Bに示すように、交換用端子3102を基板2800上に形成することができる。交換用端子3102は、端子2802があった大体の領域において基板上に導電性材料を堆積することにより形成することができる。交換用端子3102を形成する導電性材料は、導電性である任意の材料でありうる。交換用端子3102を形成する好適な材料の非限定的な一例は、導電性のエポキシ樹脂である。好適な導電性エポキシ樹脂は、次に限定しないが、上述したABLEBOND 2030SC、ABLEBOND 2100A、ABLEBOND 2300、EPO−TEC E−2036、EPO−TEC E−3001、及びCE3104を含む、導電性材料402について上述した導電性エポキシ樹脂のいずれであってもよい。
【0079】
交換用端子3102を形成する材料は硬化可能材料であってよいので、例えば、交換用端子3102を形成する材料を液体又はペースト状で堆積し、その後に硬化及び強固にしてもよい。交換用端子3102を形成する材料は、充填材料3002と同じ又は類似する方法で硬化させることができる。
【0080】
図31A及び図31Bにさらに示すように、非導電性材料を交換用端子3102の間に堆積して、交換用端子3102間に非導電性堆積物を形成することができる。非導電性の堆積物3104は接着剤を含み、以下から分かるように、交換用電気回路素子3202(図32A及び図32B参照)の基板2800への接着を促進する。(交換用電気回路素子3202は、電気素子の非限定的な一例でありうる)。或いは又は追加的に、非導電性の堆積物3104は、絶縁障壁として機能し、交換用端子3102を形成する材料がともに流れて、交換用端子3102が互いに電気的に短絡することを阻止することができる。非導電性の堆積物3104を形成する材料は、接着特性を有し、及び/又は、非導電性である任意の好適な材料であってよい。例えば、非導電性の堆積物3104を形成する材料は、充填材料3002と同じ又は類似する材料を含んでよく、また、充填材料3002と同じ又は類似する方法で堆積及び/又は硬化されることが可能である。
【0081】
ある実施形態では、非導電性の堆積物3104は、交換用端子3102を形成する前に形成されうる。他の実施形態では、非導電性の堆積物3104は、交換用端子3102の後に又は同時に形成されうる。さらに別の実施形態では、1つの交換用端子3102が形成され、次に、非導電性の堆積物3104が形成され、次に、もう1つの交換用端子3102が形成されることが可能である。
【0082】
図32A及び図32Bに示すように、交換用電気回路素子3202を、交換用端子3102及び堆積物3104上に配置することができ、堆積物3104は、交換用電気回路素子3202を支持する台としても機能することができる。例えば、図32A及び図32Bに示すように、交換用コンポーネント3202は、図28A及び図28Bの電気回路素子2804のような、誘電体材料3206によって離される導電性板3204を有するコンデンサを含みうる。交換用コンポーネントの板3204を、交換用端子3102上に配置することができる。交換用電気回路素子3202は、例えば、ツール300のようなツールでありうる把持ツール(図示せず)によって把持され、動かされ、及び/又は適切な位置に保持されることが可能である。
【0083】
ある実施形態において、交換用端子3102及び/又は非導電性の堆積物3104が接着材料(例えば、エポキシ樹脂)を含む場合、接着材料を硬化させる前又は接着材料が乾燥又は硬化する前に、交換用コンポーネント3202の板3204を交換用端子3102上に配置し、誘電体材料3206を堆積物3104上に配置することができる。このようにして、交換用端子3102を形成する材料及び/又は堆積物3104の材料は、交換用コンポーネント3202の基板2800への少なくとも多少の接着力を与えることができる。他の実施形態では、交換用端子3102及び/又は堆積物3104は、交換用コンポーネント3202の基板2800への接着力を与える必要はない。交換用コンポーネント3202は、図28A及び図28Bの2804と同じタイプの電子コンポーネントでありうる。例えば、上述したように、電気回路素子2804はコンデンサであってよく、また、交換用コンポーネント3202もコンデンサであってもよい。或いは、交換用コンポーネント3202は、電気回路素子2804は異なるタイプの電子コンポーネントであってもよい。例えば、電子コンポーネント2804が抵抗である場合に、交換用コンポーネント3202がコンデンサであってもよい。一般的に、交換用コンポーネント3202は、電気回路素子2804について上において列挙したタイプの電子コンポーネント(例えば、コンデンサ、抵抗、ダイオード、スイッチ、トランジスタ、集積回路チップ)のいずれであってもよい。
【0084】
図33A及び図33Bに示すように、交換用端子3102が交換用コンポーネント3202の板3204を基板2800の交換用端子3102に接着させるか、又は、堆積物3104が交換用コンポーネント3202を基板2800に接着させるかに関係なく、第1の接着材料3302を、交換用端子3102の上及び/周りで、交換用コンポーネント3202の板3204の上及び/又は周りに堆積することができる。さらに、第1の接着材料3302は、交換用端子3102付近の基板2800の一部の上に堆積される、及び/又は、第1の接着材料3302は、板3204付近の交換用コンポーネント3202の一部の上に堆積されることが可能である。第1の接着材料3302の重要な目的は、交換用電気回路素子3202を交換用端子3102及び/又は基板2800に対して保持することでありうる。交換用端子3102が接着材料を含み、交換用コンポーネント3202の板3204を交換用端子3102に接着させ、及び/又は、堆積物3104が交換用コンポーネント3202を基板2800に接着させる場合でも、第1の接着材料3302は、交換用コンポーネント3202の板3204を交換用端子3102に固定する、及び/又は、交換用コンポーネント3202を基板2800に固定するための追加の接着強度を与えることができる。
【0085】
ある実施形態では、第1の接着材料3302は、導電性であってよく、交換用コンポーネント3202の板3204と交換用端子3102との間の電気接続の上に及び周りに堆積されうる。例えば、第1の接着材料3302は、交換用端子3102を形成する材料と同じ又は類似する材料を含み、また、交換用端子3102を形成する材料と同じ又は類似する方法で堆積されうる。第1の接着材料3302が導電性である場合、第1の接着材料3302は、交換用端子3102及び/又は基板2800に対して交換用コンポーネント3202を保持することと、交換用端子3102と交換用コンポーネント3202の板3204との間の導電性を高めることの両方が可能である。このような実施形態では、第1の接着材料3302は導電性であってよく、また、例えば、交換用端子3102を形成する材料と同じ又は類似する材料を含み、また、交換用端子3102を形成する材料と同じ又は類似する方法で堆積及び/又は硬化されることが可能である。他の実施形態では、第1の接着材料3302は非導電性であってよく、また、例えば、充填材料3002と同じ又は類似する材料を含み、充填材料3002と同じ又は類似する方法で堆積及び/又は硬化されることが可能である。例えば、第1の接着材料3302は、導電性材料402を硬化させることについて上述した任意の技術(例えば、加熱する)を用いて硬化させることができ、この技術には、次に限定しないが、ノズル302といったノズルを第1の接着材料3302に隣接して位置付けて、加熱気体をノズル302から第1の接着材料3302に向けて誘導することが含まれうる。別の例として、基板2800を保持構造(例えば、保持構造110)上に配置し、加熱気体を、第1の接着材料3302に近接して配置される保持ツール110又は別のツール(図示せず)から第1の接着材料3302の上に又は周りに向けることができる。別の例として、上述したように、ツール300を用いて交換用コンポーネント3202を把持して位置付けることができ、また、ツール300は、第1の接着材料3302を加熱する発熱機構を含みうる。別の例として、保持構造110が第1の接着材料3302を加熱する発熱機構を含みうる。さらに別の例では、加熱ツール(図示せず)を第1の接着材料3302に接触して又は第1の接着材料3302に近接して配置して、第1の接着材料3302を加熱することができる。さらに別の例として、基板2800をオーブン(図示せず)内に入れて、第1の接着材料3302を加熱及び硬化させることができる。
【0086】
ある実施形態では、非導電性材料を第1の接着材料3302として用いることによって、交換用端子3102が阻害されることから保護する障壁層を与えることができる。例えば、第1の接着材料3302は、交換用端子3102からパーティクルが生じて導電性のデブリをもたらすことを阻止することができる。
【0087】
図33A及び図33Bにさらに示すように、第2の接着材料3304を交換用コンポーネント3202、堆積物3104、及び/又は基板2800上に堆積させることができる。第2の接着材料3304は、交換用コンポーネント3202を交換用端子3102及び/又は基板2800に対して保持する追加の接着強度を与えることができる。第2の接着材料3304は非導電性でありうる。例えば、第2の接着材料3304は、充填材料3002を形成する材料と同じか又は類似するものであってよく、また、充填材料3002と同じ又は類似する方法で堆積及び/又は硬化させることができる。
【0088】
第2の接着材料3304が非導電性である場合、第2の接着材料3304は、上述したように導電性でありうる第1の接着材料3302の堆積物の間に非導電性の堆積物を与えることができる。従って、第2の接着材料3304は、第1の接着材料3302が共に流れて交換用コンポーネント3202の板3204が電気的に短絡することを阻止することができる。
【0089】
ある実施形態では、第2の接着材料3304は、第1の接着材料3302を堆積する前に堆積されてもよい。他の実施形態では、第2の接着材料3304は、第1の接着材料3302の堆積の後に又は同時に堆積されてもよい。さらに別の実施形態では、第2の接着材料3304は、時間的に、第1の接着材料3302の連続する堆積の間に、堆積されてもよい。
【0090】
図34A及び図34Bに示すように、保護コーティング3402を、交換用コンポーネント3202及びその一部の上に又は周りにおいて、基板2800上に塗布することができる。保護コーティング3402は、第1の接着材料3302、第2の接着材料3304、交換用端子3102、堆積物3104、及び/又は交換用コンポーネント3202を保護することができる。保護コーティング3402は、非導電性材料を含みうる。例えば、保護コーティングは、充填材料3002と同じか又は類似してよく、また、同じ又は類似する方法で堆積及び硬化されることが可能である。その他の利点として、保護コーティング3402は、導電性材料(例えば、交換用端子3102を形成する材料又は第1の接着材料3302を形成する材料)が正常使用時及び磨耗した後に導電性のデブリを生成しないよう保護しうる。ある実施形態では、第1の接着材料3302は、隣接及び/又は付近のコンポーネント(例えば、図28A及び図28Bの電子コンポーネント2804のような他の電子コンポーネント)及び/又は他の端子(例えば、図28A及び図28Bの端子2802)の全体又は一部を、交換用コンポーネント3202及び/又は交換用端子3102を隣接する又は付近のコンポーネントに電気的に接続することなく、覆うことができる。
【0091】
ある実施形態では、基板2800の表面からの交換用コンポーネント3202の高さを制御することができる。例えば、交換用コンポーネント3202が交換用端子3102及び/又は基板2800に接着される図30A乃至図34Bに示す方法が行われる間、交換用コンポーネント3202は、1つ又は複数の接着材料が硬化され又は強固になるまで基板2800の表面の上方の所望の高さにおいて機械(例えば、ツール300)によって保持されることが可能である。例えば、交換用端子3102及び/又は堆積物3104を形成する材料がエポキシ樹脂材料である場合、これらの材料を図31A及び図31Bに示すように基板2800上に堆積させ、交換用コンポーネント3202をエポキシ樹脂材料に圧入し、エポキシ樹脂材料が硬化され又は強固となるまで基板2800の表面の上方の所望の高さ(図32A及び図32B参照)において保持することができる。
【0092】
図30A乃至図34Bに示す方法は例示に過ぎず、様々な変形が可能である。例えば、第1の接着材料3302は導電性ではなく非導電性であってもよい。別の例として、第1の接着材料3302及び第2の接着材料3304の片方又は両方を用いる必要がない。さらに別の例として、保護コーティング3402を用いる必要がない。
【0093】
図35A及び図35Bは、本発明のある実施形態に従って、図29A及び図29Bに示す状態とは別の状態にある、図28A及び図28Bに示す電気回路素子2804及び端子2802を取り除いた又は取り外した後の基板2800を示す。図35A及び図35Bに示すように、端子2802が取り付けられていた基板2800の表面には損傷がない。例えば、図29A及び図29Bに示す穴2902のような穴が形成されていない。しかし、端子2802の一部3502が基板2800の上に残る場合がある。このような端子の一部3502が腐食する、酸化する、又は痛んで、端子2802は導電性であるが端子の一部が導電性ではなくなり、又は、電気接続には適さなくなる。図36A及び図36Bに示すように、交換用端子3102を端子の一部3502の上に形成することができる。交換用端子3102は、図31A及び図31Bに関連する記載及び説明と同じ又は類似してよく、また、それらと同じ又は類似する方法で形成及び硬化されうる。図36A及び図36Bに示すように、堆積物3104を、図31A及び図31Bについて上述した方法と同じ又は類似する方法で、基板2800上に形成することができる。図37A及び図37Bに示すように、交換用コンポーネント3202を、図32A乃至図34Bについて上述したものと同じ方法で、及び、同じ材料及び手順を用いて交換用端子に取り付けることができる。
【0094】
図28A及び図28Bを再び参照すると、いくつかの例では、電気回路素子2812に損傷があるか又は正常に機能しないために、電気回路素子2812は、端子2802又は基板2800に大きな損傷をもたらすことなく図38A及び図38Bに示すように取り外されうる。図38A及び図38Bに示すように、電気回路素子2812が取り外された後に、残留はんだ3802が1以上の端子2802及び/又は基板2800上に残る場合がある。残留はんだ3802は、電気回路素子2812を端子2802に接着させたはんだの残留物でありうる。図示するように、残留はんだ3802は、端子2802よりも基板2800から離れて延在する場合がある。交換用電気素子が基板2800から延在する距離が、電気回路素子2812が基板2800から延在していた距離(図28A及び図28B参照)と実質的に同じであるか、又は、少なくとも大幅に大きくないことが重要である場合がある。このような場合には、残留はんだ3802の少なくとも一部を、図39に示すように除去することができる。例えば、図示するように、端子3802を越えて延在する残留はんだ3802の実質的に全てを除去することができる。この除去は、次に限定しないが、残留はんだ3802を研削すること、残留はんだ3802を化学処理すること、残留はんだ3802を擦り取ること、残留はんだ3802を全体的又は部分的に溶解して溶解した又は部分的に溶解した残留はんだ3802の少なくとも一部を除去することといった任意の好適な方法によって実現できる。図40に示すように、交換用コンポーネント3202を、図32A乃至図34Bについて上述したものと同じ方法で、及び、同じ材料及び手順を用いて端子2802に取り付けることができる。
【0095】
上述したように、図28A乃至図37Bに示す電気回路素子2804は、図1乃至図6の電気素子106の非限定的な一例であってよい。さらに、交換用電気回路素子3202は、交換用電気素子306の非限定的な一例であってよい。同様に、端子2802、交換用端子3102、及び端子の一部3502は、図1乃至図6における端子104の例であってよい。図28A乃至図37Bに説明する方法は、図1乃至図6に説明するより一般的な方法の非限定的な例であることは明らかであるべきである。さらに、図28A乃至図37Bに説明する方法のあらゆる特徴、変形、及び説明は、図1乃至図6に説明する方法に適用することができ、また、図1乃至図6に示す方法のあらゆる特徴、変形、及び説明は、図28A乃至図37Bに説明する方法に適用することができる。
【0096】
本明細書に記載する例示的な方法及び電子デバイス100、700、1300、2801には多くの可能な使用法及び用途がある。例えば、電子デバイス100、700、1300、2801は、半導体ダイといったDUTを試験するプローブカードアセンブリの一部であってよい。図41は、本発明のある実施形態に従って、例示的なプローブカードアセンブリ4140と、簡略化したブロック図で示す試験システム4100を示し、このシステムの中でプローブカードアセンブリ4140を用いて1以上のDUT4122を試験することができる。
【0097】
図41に示すように、プローブカードアセンブリ4140は、配線基板4102、インターポーザー4108、及びプローブヘッド4112を含むことができる。ブラケット4116及び/又は他の好適な手段によって、配線基板4102、インターポーザー4108、及びプローブヘッド4112を一緒に保持することができる。配線基板4102は、テスタ4118への及びテスタ4118からの複数の通信路4120と電気的に接続するよう構成される電気コネクタ4104を含みうる。コネクタ4104は、ポゴピンを受けるためのパッド、ZIF(ゼロ挿入力)コネクタ、又は、通信路4120との電気接続に適した任意の他の電気接続デバイスでありうる。導電路(図示せず)を、プローブカードアセンブリ4140を介して提供し、それにより、コネクタ4104における個別の電気接続部(このような個別の電気接続部のそれぞれは、複数あるうちの1つの通信路4120に対応しうる)から、被検電子デバイス(「DUT」)4122の入出力端子4124に接触することのできる導電性の弾性プローブへの電気接続を与えることができる。プローブカードアセンブリ4140を通るこれらの導電路(図示せず)には、次のものが含まれる。コネクタ4104から配線基板4102を通り、バネコンタクト構造4106に接触する配線基板4102上の導電性端子(図示せず)へのトレース及び/又はビア(図示せず)といった導電性の接続、バネコンタクト構造4106をバネコンタクト構造4110に電気的に接続するインターポーザー4108を通るビア(図示せず)といった導電性の接続、及び、バネコンタクト構造4110と接触するプローブヘッド4112上の導電性端子(図示せず)とプローブ4114との間のプローブヘッド4112を通るトレース及びビア(図示せず)といった導電性の接続。このようにして、通信路4120を含む複数の信号経路、プローブカードアセンブリ4140を通る上述した導電経路、及びプローブ4114が、テスタ4118と、DUT4122の入出力端子4124との間に設けられる。電気回路素子4126(コンデンサ、抵抗、ダイオード、スイッチ、トランジスタ、集積回路チップ等)を、プローブヘッド4112上に配置し、プローブヘッド4112を通る1以上の電気経路(図示せず)に電気的に接続することができる。図示しないが、電気コンポーネント4124といった電気コンポーネントを、配線基板4102及び/又はインターポーザー4108を通る電気経路(図示せず)に取り付け且つ電気的に接続させることもできる。
【0098】
一般的に上述したように、DUT4122は、次に限定しないが、個片化されていない半導体ウェーハの1以上のダイ、ウェーハ(パッケージ化されていてもなくともよい)から個片化された1以上の半導体ダイ、キャリア又は他の保持デバイス内に配置される個片化された半導体ダイのアレイの1以上のダイ、1以上のマルチダイ電子デバイス、1以上の印刷回路基板、又は、任意の他のタイプの1つ又は複数の電子デバイスを含む、試験される任意の1つ又は複数の電子デバイスでありうる。
【0099】
図41に示すプローブカードアセンブリ4140の構造は例示的に過ぎず、また、説明及び考察の便宜上簡略化している。多くの変形、修正、及び追加が可能である。例えば、図41では、プローブカードアセンブリ4140は3つの基板(配線基板4102、インターポーザー4108、及びプローブヘッド4112)を有するものとして示すが、プローブカードアセンブリ4140は、3より多くの又は少ない基板を有してもよい。例えば、プローブヘッド4112は、配線基板4102に直接取り付けられて及び/又は電気的に接続されてもよく、その場合には、インターポーザー4108を除外できる。プローブカードアセンブリ4140の別の例示的な可能な変形として、プローブカードアセンブリ4140は、2以上のプローブヘッド4112を有することができ、そのようなプローブヘッド4112はそれぞれ独立して調整しうる。プローブヘッド4112のような複数のプローブヘッドを有するプローブカードアセンブリの非限定的な例は、公開された米国特許出願第2006/0290367号に開示される。プローブカードアセンブリの更なる非限定的な例は、米国特許第5,974,662号及び第6,509,751号、並びに上述した公開米国特許出願第2006/0290367号に記載され、これらの特許及び出願に記載されたプローブカードアセンブリの様々な特徴は、図41に示すプローブカードアセンブリ4140に取り入れることができる。
【0100】
DUT4122は、次の通りに試験することができる。テスタ4118は、試験信号を生成でき、これらの試験信号は、通信路4120及びプローブカードアセンブリ4140及びプローブ4114を介して、DUT4122の入力端子4124に供給されうる。DUT4122によって生成される応答信号は、DUT4122の出力端子4124に接触するプローブ4114によって検出され、また、プローブカードアセンブリ4140及び通信路4120を介してテスタ4118に供給されうる。テスタ4118は、応答信号を解析して、DUT4122が試験信号に対して正しく応答したか否かを判断し、それにより、DUT4122の試験の合否を判断する。或いは又は追加的に、テスタ4118は、DUT4122の性能をランク付けすることができる。
【0101】
プローブヘッド4112上の1以上のプローブ4114は、図1乃至図27のいずれかに説明する方法を含む、本明細書において説明した任意の方法を用いて取り外して交換することができる。同様に、1以上の電気回路素子4126を、図1乃至図6に示す一般的な方法又は図28A乃至図40に示すより具体的な例示的な方法を用いて取り外して交換することができる。さらに、プローブ4114及び電気回路素子4126は、プローブカードアセンブリ4140が完全に組み立てられている状態(例えば、ブラケット4116が配線基板4102、インターポーザー2808、及びプローブヘッド4112を一緒に保持している)で取り外して交換することができ、これは、プローブ4114及び/又は電気回路素子4126といった電気コンポーネントを修理するために少なくとも部分的にプローブカードアセンブリを分解しなくてはならない方法に対する改良点でありうる。配線基板4102の外側の面上に配置された任意の電気素子(図示せず)(例えば、電気回路素子4126)も同様に、プローブカードアセンブリ4140が完全に組み立てられている状態で取り外して交換することができる。1以上のバネコンタクト構造4106、4110、並びにインターポーザー4108上に配置される任意の電気素子(図示せず)(例えば、電気回路素子4126)も同様に、取り外して修理することができる。しかし、一般的には、プローブカードアセンブリ4140は、コンタクト構造4106、4110、又は、インターポーザー4108上に配置された電気素子(図示せず)(例えば、電気回路素子4126)を取り除いて交換するためには、少なくとも部分的に分解される必要がありうる。どのコンタクト構造又は電気素子が交換されるかに関わらず、本明細書に開示する交換のための方法によって、プローブカードアセンブリ4140を現場で(例えば、プローブカードアセンブリ4140を用いてDUTを試験する試験施設において)修理することができる。ある場合には、開示した方法によって、プローブカードアセンブリ4140を、特別な修理施設やプローブカードアセンブリ4140が製造された工場に修理のために持ち込む必要がなくなる。さらに、本明細書に開示する方法は、プローブカードアセンブリ4140の修理を簡単にし、また、上述したように、ある場合では、プローブカードアセンブリ4140を分解することなく修理を行うことができる。さらに、単一のコンタクト構造又は単一の電気素子を交換することができ、また、修理方法において用いた熱をプローブカードアセンブリ4140の選択された局所的な場所にのみ当てることができる。
【0102】
図1乃至図40に示す方法を用いて、プローブカードアセンブリ以外のデバイス上の電気素子(例えば、電気素子106)を取り除いて交換することができる。例えば、図1乃至図40に示す方法を用いて、半導体ウェーハ、半導体ダイ、印刷回路基板等の上の電気素子を交換することができる。
【0103】
導電性材料と非導電性接着材料の組み合わせを用いて、電気素子106といった取り外された電気素子を交換すること以上のことをすることができる。図42乃至図48は、導電性材料と非導電性接着材料の組み合わせを、電子コンポーネント上の導電性トレース及び導電性パッドを修理するために用いた例を示す。
【0104】
図42は、複数の導電性トレース4204がその上に配置された基板4202を含む電子デバイス4200の一部を示す。図示するように、複数あるうちの1つのトレース4204aが損傷しており、損傷部4212を有する。例えば、損傷部4212は、トレース4204aにおける途切れた部分であってよく、これは、トレース4204aの一部が取り除かれたか、引き剥がされたか、磨滅したか等による。図43に示すように、導電性材料4302を損傷部4212上に堆積させることができる。導電性材料4302は、損傷部4212を充填して、損傷部4212の両側のトレース4204aの部分を電気的に接続させるよう堆積されうる。
【0105】
導電性材料4302の重要な目的は、損傷部4212の比較的低抵抗の電気的な修理を与えることでありうる。例えば、導電性材料4302の抵抗レベルは、トレース4202の抵抗レベルと略同じ又は未満でありうる。導電性材料4302は、トレース4204a及び基板4202に塗布できる任意の導電性材料でありうる。導電性材料4302は、導電性特性に加えて、接着特性を有することができる。例えば、導電性材料4302は、エポキシ樹脂といった接着剤であってよい。例えば、導電性材料4302は、弱接着剤であってよい。
【0106】
ある実施形態では、導電性材料4302は、未硬化状態で塗布されて後に硬化される材料でありうる。このような導電性材料4302は、硬化前は流動性を有し(例えば、ゲル状態、半液体状態、又は液体状態)、また、導電性材料4302は、硬化後に硬化又は半硬化状態に変わることが可能である。ある実施形態では、導電性材料4302は、上述した導電性材料402と同じか又は類似してよく、また、導電性材料4302は、導電性材料402と同じ又は類似する方法で塗布されて硬化されることが可能である。例えば、導電性材料4302は、未硬化状態にある導電性材料4302を加熱することにより硬化させることができる。未硬化導電性材料4302を、あらゆる技術を含む任意の好適な方法において、及び/又は、導電性材料402を硬化させるために上述したあらゆるツール又は機器を使用して加熱することができる。例えば、導電性材料4302上に加熱気体の流れを誘導することによって、導電性材料4302を加熱することができる。
【0107】
図44に示すように、非導電性の接着材料4402を導電性材料4302の上に堆積させることができる。非導電性接着材料4402の重要な目的は、導電性材料4302をトレース4204a及び/又は基板4202に固定することでありうる。従って、非導電性接着材料4402は、他のトレース4204が基板4202に取り付けられるのと少なくとも同じ強度でトレース4204a及び/又は基板4204に導電性材料4302を固定する強力な接着剤でありうる。非導電性接着材料4402は、接着力を与えることに加えて、導電性材料4302を電気的に絶縁し、導電性材料4302を被覆することで保護し、及び/又は、導電性材料4302から徐々に出る小片の形のデブリの形成を阻止することができる。さらに、非導電性接着材料4402は導電性ではないので、他の1つ又は複数のトレース4204と電気的に接続することなく別の1つ又は複数のトレース4204と接触する又は別の1つ又は複数のトレース4204上を流れることが可能である。従って、ある場合では、制限された場所への非導電性接着材料4402の流れ又は塗布を制限するためにあまり慎重にならなくてよくなる。
【0108】
ある実施形態では、非導電性接着材料4402は、未硬化状態で塗布されて後に硬化される材料であることが可能である。例えば、導電性の非導電性接着材料4402を、導電性材料4302、トレース4204a、及び/又は基板4202に、未硬化状態で塗布し、後で硬化させることが可能である。このような非導電性接着材料4402は、硬化前は流動性を有し(例えば、ゲル状態、半液体状態、又は液体状態)、また、非導電性接着材料4402は、硬化後に硬化又は半硬化状態に変わることが可能である。ある実施形態では、非導電性材料4402は、上述した非導電性材料502と同じか又は類似してよく、また、非導電性材料4402は、非導電性材料502と同じ又は類似する方法で塗布されて硬化されることが可能である。例えば、非導電性材料4402は、未硬化状態にある非導電性材料4402を加熱することにより硬化させることができる。未硬化非導電性材料4402を、あらゆる技術を含む任意の好適な方法において、及び/又は、非導電性材料502を硬化させるために上述したあらゆるツール又は機器を使用して加熱することができる。例えば、非導電性材料4402上に加熱気体の流れを誘導することによって、非導電性材料4402を加熱することができる。
【0109】
図45は、複数の導電性パッド4504がその上に配置される基板4502を含む電子デバイス4500の一部を示す。図示するように、複数あるうちの1つのパッド4505aに損傷があり、損傷部4512を有する。例えば、損傷部4512は、パッド4504aの欠損した部分であってよく、これは、パッド4504aの一部が取り除かれたか、引き剥がされたか、磨滅したか等による。
【0110】
図46乃至図48に示すように、導電性材料4702を損傷部4512上に堆積させて、非導電性接着材料4802を導電性材料4702上に堆積させることができる。導電性材料4702は、導電性材料4302と同じか又は類似してよく、また、導電性材料4702は堆積されて硬化され、導電性材料4302と同じ目的を果たすことができる。同様に、非導電性接着材料4802は、非導電性材料4402と同じか又は類似してよく、また、非導電性接着材料4802は堆積されて硬化され、非導電性接着材料4402と同じ目的を果たすことができる。従って、パッド4504aの損傷部4512を修理する方法は、図42乃至図44に示すトレース4204aの損傷部4212を修理する方法と略同じか又は同様でありうる。しかし、図45乃至図48は、任意選択的な変形を示す。
【0111】
図46に示すように、ダム構造4602を、損傷パッド4504a及び基板4502上に堆積することができ、導電性材料4702をダム構造4602内に堆積することができる。ダム構造4602によって、導電性材料4702の流れを制限することができる。従って、ダム構造4602は、導電性材料4702がその上に堆積されるパッド4504a及び/又は基板4502(の一部を取り囲む)の空間及び/又は領域を画定することができる。ダム構造4602は、ダム構造202と同じか又は類似してよく、また、ダム構造202と同様の方法で作製され且つ同様の材料を含むことができる。ダム構造4602のようなダム構造を、図42乃至図44に説明する方法に用いることができる。例えば、ダム構造4602のようなダム構造を、図42における損傷部4212の周りに形成して、導電性材料4302をそのダム構造内に堆積させることができる。ダム構造(図示せず)は、導電性材料4302が任意の他のトレース4202の上に流れる又は接触することを阻止するように設置することができる。
【0112】
電子デバイス4200、4500は、任意の電子デバイスでありうる。例えば、電子デバイス4200、4500は、図41に示すプローブカードアセンブリ4140の配線基板4102、インターポーザー基板4108、又はプローブ基板4112であってもよい。電子デバイス4200、4500は、次に限定しないが、半導体ダイ、印刷回路基板等を含む他のデバイスであってよい。さらに、図42乃至図48において損傷したトレース又は損傷したパッドを修理するために説明した例示的な方法を使用して、上述した電子デバイス100、700、1300、2801のいずれかに設けられたトレース又はパッドを修理することができる。
【0113】
本発明の具体的な実施形態及び用途を本明細書中に説明したが、本発明をこれらの例示的な実施形態及び用途に、又は、これらの例示的な実施形態及び用途が本明細書において動作する又は説明される方法に限定することを意図していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバネプローブを含むセットが取り付けられるよう構成される基板であって、前記複数のバネプローブを含むセットは、前記複数のバネプローブのコンタクト先端が、複数の被験電子デバイスの複数の端子のうちの一部の端子のプロービングパターンに対応する先端パターンで配置されるように前記基板に取り付けられる、基板と、
前記基板に取り付けられた複数の取り付けバネプローブであって、各取り付けバネプローブは、前記基板に取り付けられ且つ前記基板の端子に電気的に接続される基部、前記基板から離間された前記コンタクト先端、及び、前記基部と前記コンタクト先端との間に延在するバネ本体を含み、前記複数のバネプローブを含むフルセットより少ない、複数の取り付けバネプローブと、
交換用基部、交換用バネ本体、及び、前記先端パターンで配置された交換用コンタクト先端を含む少なくとも1つの交換用バネプローブと、
前記交換用基部及び前記基板の端子上に配置され、前記交換用基部を該端子に電気的に接続させる硬化導電性接着材料と、
を備えるコンタクタ装置。
【請求項2】
前記交換用基部、前記基板、及び前記導電性接着材料上に堆積される硬化非導電性接着材料をさらに備える、請求項1に記載のコンタクタ装置。
【請求項3】
前記非導電性接着材料は、前記導電性接着材料より強力な接着剤である、請求項2に記載のコンタクタ装置。
【請求項4】
前記導電性接着材料は、導電性エポキシ樹脂を含み、
前記非導電性接着材料は、非導電性エポキシ樹脂を含む、請求項2に記載のコンタクタ装置。
【請求項5】
前記端子を含む前記基板の一部を取り囲むダム構造をさらに備え、
前記複数の取り付けバネプローブが取り付けられる他の複数の端子は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記導電性接着材料は、前記ダム構造内に配置される、請求項1に記載のコンタクタ装置。
【請求項6】
配線基板、及び、該配線基板との間に複数の電気接続を有するプローブヘッドを含む組立プローブカードアセンブリを備え、
前記配線基板は、前記複数の電子デバイスの試験を制御するテスタに接続するよう構成される電気的インターフェイスを含み、
前記プローブヘッドは、前記基板を含み、また、前記複数の取り付けバネプローブ及び前記交換用バネプローブへの電気接続を与える、請求項1に記載のコンタクタ装置。
【請求項7】
複数の導電体を含む基板であって、各導電体は該基板の表面上に配置される導電性材料の層を含み、前記複数の導電体のうちの1つの損傷した導電体は損傷部を含む、基板と、
前記損傷した導電体の前記損傷部上に配置される硬化導電性接着材料と、
を備える電子デバイス。
【請求項8】
前記導電性接着材料上に堆積される硬化非導電性接着材料をさらに備える、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記導電体は、導電性パッドを含み、
前記損傷部は、前記パッドの欠損部を含み、
前記導電性接着剤は、前記パッドの前記欠損部と交換される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記導電体は、トレースを含み、
前記損傷部は、前記トレースにおける途切れ部を含み、
前記途切れ部は、前記トレースを第1のトレース部と第2のトレース部とに分離し、
前記導電性接着剤は、前記途切れ部を埋めて前記第1のトレース部と前記第2のトレース部とを電気的に接続させる、請求項7に記載のデバイス。
【請求項11】
前記損傷した導電体の前記損傷部がある前記基板の領域を取り囲むダム構造をさらに備え、
前記複数の導電体のうちの他の導電体は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記導電性接着材料は、前記ダム構造内に配置される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項12】
基板に電気素子を取り付ける方法であって、
把持ツールによって電気素子を把持し、前記電気素子を基板に隣接して保持する段階であって、導電性接着材料が、前記電気素子を前記基板の導電体に電気的に接続させる、段階と、
前記導電性接着材料上に加熱気体の流れを誘導するか、又は、前記基板がその上に配置される支持構造を加熱することにより前記導電性接着材料を硬化させる段階と、
を含む、方法。
【請求項13】
前記導電性接着材料を硬化させる段階は、前記導電性接着材料に隣接して配置されるノズルを介して前記加熱気体を供給する段階を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記導電性接着材料を硬化させる段階は、前記基板がその上に配置される前記支持構造を介して前記導電性接着材料を加熱する段階を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記電気素子及び前記基板の少なくとも一部に非導電性接着材料を塗布する段階と、
前記非導電性接着材料上に加熱気体の流れを誘導するか、又は、前記基板がその上に配置される支持構造を加熱することにより前記非導電性接着材料を硬化させる段階と、
をさらに含み、
前記非導電性接着材料は、前記導電性接着材料の接着強度より大きい接着強度を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記非導電性接着材料を硬化させる段階は、前記非導電性接着材料に隣接して配置されるノズルを介して前記加熱気体を供給する段階を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記非導電性接着材料を硬化させる段階は、前記基板がその上に配置される前記支持構造を介して前記非導電性接着材料を加熱する段階を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記電気素子及び前記基板に非導電性接着材料を塗布する段階は、前記導電性接着剤を前記非導電性接着剤で覆う段階を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記導電性接着材料は、導電性エポキシ樹脂を含み、
前記非導電性接着材料は、非導電性エポキシ樹脂を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記電気素子は、複数の導線を含む回路素子を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記基板の第1の導電体上に、前記導電性接着材料の少なくとも1つの第1の堆積物を形成する段階と、
前記基板の第2の導電体上に、前記導電性接着材料の少なくとも1つの第2の堆積物を形成する段階と、
をさらに含み、
前記電気素子を基板に隣接して保持する段階は、
前記回路素子の前記複数の導線のうちの1つの導線を、前記導電性接着材料の前記少なくとも1つの第1の堆積物内に配置する段階と、
前記回路素子の前記複数の導線のうちの別の導線を、前記導電性接着材料の前記少なくとも1つの第2の堆積物内に配置する段階と、
を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記導電性接着材料の前記少なくとも1つの第1の堆積物と前記導電性接着材料の前記少なくとも1つの第2の堆積物との間で前記基板上に接着材料の堆積物を形成する段階をさらに含み、
前記電気素子を基板に隣接して保持する段階は、前記回路素子の本体部を前記接着材料の前記堆積物と接触させて配置する段階をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
複数のバネプローブが、前記基板に取り付けられ且つ前記基板の複数の導電体のうちの一部の導電体に電気的に接続され、
前記複数のバネプローブのコンタクト先端が、複数の被験電子デバイスのうちの一部の被験電子デバイスの端子のパターンに対応するパターンで配置され、
前記方法は、
前記基板から前記複数のバネプローブのうちの1つの損傷したバネプローブを取り除く段階をさらに含み、
前記電気素子は、前記損傷したバネプローブと交換される交換用バネプローブを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項24】
前記導電性接着材料によって前記交換用プローブが電気的に接続されるべき前記複数の導電体のうちの1つの導電体を含む前記基板の一部を取り囲むダム構造を形成する段階と、
前記ダム構造内に前記導電性接着材料を堆積させる段階と、
をさらに含み、
前記複数の導電体のうちの他の導電体は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記ダム構造は、前記導電性接着材料の流れを前記ダム構造内に制限する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
コンタクタ装置を修復する方法であって、
複数のバネプローブを含むセットが取り付けられるよう構成される基板であって、前記複数のバネプローブを含むセットは、前記複数のバネプローブのコンタクト先端が、複数の被験電子デバイスの複数の端子のパターンに対応する先端パターンで配置されるように前記基板に取り付けられる、基板と、該基板に取り付けられた複数の取り付けバネプローブであって、各取り付けバネプローブは、前記基板に取り付けられ且つ前記基板の端子に電気的に接続される基部、前記基板から離間された前記コンタクト先端、及び、前記基部と前記コンタクト先端との間に延在するバネ本体とを含む、複数の取り付けバネプローブとを提供する段階と、
ある向きにおいて前記基板に交換用バネプローブを取り付ける段階であって、前記ある向きでは、該交換用バネプローブの交換用コンタクト先端は、該交換用コンタクト先端が前記被験電子デバイスの複数の端子の前記パターンに対応するよう前記複数の取り付けバネプローブの前記コンタクト先端と共に前記先端パターンで配置されるように向けられる、段階と、
を含み、
前記交換用バネプローブは、交換用基部、及び、該交換用基部と前記交換用コンタクト先端との間の交換用バネ本体を含み、
前記取り付ける段階は、導電性接着材料によって、前記交換用基部を前記基板の端子に電気的に接続させる段階を含む、方法。
【請求項26】
前記取り付ける段階は、前記導電性接着材料上に少なくとも部分的に堆積される非導電性接着材料によって、前記交換用基部を前記基板に接着させる段階をさらに含み、
前記非導電性接着材料は、前記導電性接着材料より強力な接着剤である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記交換用バネプローブを取り付ける段階は、
把持ツールによって前記交換用基部を含む交換用構造を把持する段階と、
前記交換用基部が前記基板に隣接するよう前記交換用構造を保持する段階と、
を含み、
前記電気的に接続させる段階は、
前記交換用基部及び前記端子に前記導電性接着材料を塗布する段階と、
前記導電性接着材料を硬化させる段階と、
を含み、
前記交換用基部を接着させる段階は、
前記交換用基部及び前記基板に前記非導電性接着材料を塗布する段階と、
前記非導電性接着材料を硬化させる段階と、
を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記導電性接着材料を硬化させる段階は、前記導電性接着材料上に加熱気体の流れを誘導する段階を含み、
前記非導電性接着材料を硬化させる段階は、前記非導電性接着材料上に加熱気体の流れを誘導する段階を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記導電性接着材料は、導電性エポキシ樹脂を含み、
前記非導電性接着材料は、非導電性エポキシ樹脂を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記交換用バネプローブを取り付ける段階は、
把持ツールによって前記交換用基部を含む交換用構造を把持する段階と、
前記交換用基部が前記基板に隣接するよう前記交換用構造を保持する段階と、
を含み、
前記電気的に接続させる段階は、
前記交換用基部及び前記端子に前記導電性接着材料を塗布する段階と、
前記導電性接着材料を硬化させる段階と、
を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記交換用構造は、前記交換用プローブを含み、
前記交換用構造を保持する段階は、前記交換用コンタクト先端が前記コンタクト先端と共に前記パターンで配置されるよう前記交換用プローブを向ける段階を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記交換用構造は、前記交換用基部及び前記交換用バネ本体を含み、
前記交換用コンタクト先端を前記交換用バネ本体に取り付ける段階をさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記交換用構造は、前記交換用基部を含み、
前記方法は、
前記交換用バネ本体を前記交換用基部に取り付ける段階と、
前記交換用コンタクト先端を前記バネ本体に取り付ける段階と、
をさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記交換用プローブを取り付ける段階の前に、前記基板に取り付けられたバネプローブを取り除く段階をさらに含み、
前記交換用プローブは、前記取り除かれたバネプローブが取り除かれた場所で前記基板に取り付けられる、請求項25に記載の方法。
【請求項35】
前記取り除かれたバネプローブは、前記交換用プローブである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記交換用基部を前記基板の端子に電気的に接続させる段階は、
前記端子を含む前記基板の一部を取り囲むダム構造を形成する段階と、
前記ダム構造内に前記導電性接着材料を堆積させる段階と、
を含み、
前記複数の取り付けバネプローブが取り付けられる他の複数の端子は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記ダム構造は、前記導電性接着材料の流れを前記ダム構造内に制限する、請求項25に記載の方法。
【請求項37】
前記コンタクタ装置は、配線基板、及び、該配線基板との間に複数の電気接続を有するプローブヘッドを含み、前記配線基板、前記プローブヘッド、及び、該配線基板と該プローブヘッドとの間の前記複数の電気接続が、前記複数の電子デバイスの試験を制御するテスタに接続するよう構成される電気的インターフェイスから前記複数の取り付けプローブ及び前記交換用基部が接続される前記端子への複数の電気経路を与えるよう組み立てられるプローブカードアセンブリを含み、
前記取り付ける段階は、前記プローブカードが組み立てられる間に行われる、請求項25に記載の方法。
【請求項38】
損傷した導電体を修理する方法であって、
複数の導電体を含む基板を提供する段階であって、各導電体は、該基板の表面上に配置される導電性材料の層を含み、前記複数の導電体のうちの1つの損傷した導電体は損傷部を含む、段階と、
前記損傷した導電体の前記損傷部上に導電性接着材料を堆積させる段階を含む、方法。
【請求項39】
前記導電性接着材料を硬化させる段階をさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記導電性接着材料上に非導電性接着材料を堆積させる段階をさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記非導電性接着材料を堆積させる段階の前に前記導電性接着材料を硬化させる段階と、
前記非導電性接着材料を堆積させる段階の後に前記非導電性接着材料を硬化させる段階と、
をさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記導電性接着材料は、導電性エポキシ樹脂を含み、
前記非導電性接着材料は、非導電性エポキシ樹脂を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記導電体は、導電性パッドを含み、
前記損傷部は、前記パッドの欠損部を含み、
前記導電性接着剤は、前記パッドの前記欠損部と交換される、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
前記導電体は、トレースを含み、
前記損傷部は、前記トレースにおける途切れ部を含み、
前記途切れ部は、前記トレースを第1のトレース部と第2のトレース部とに分離し、
前記導電性接着剤は、前記途切れ部を埋めて前記第1のトレース部と前記第2のトレース部とを電気的に接続させる、請求項38に記載の方法。
【請求項45】
前記損傷した導電体の前記損傷部がある前記基板の領域を取り囲むダム構造を形成する段階と、
前記ダム構造内に前記導電性接着材料を堆積させる段階と、
をさらに含み、
前記複数の導電体のうちの他の導電体は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記ダム構造は、前記導電性接着材料の流れを前記ダム構造内に制限する、請求項38に記載の方法。
【請求項46】
複数のバネプローブを含むセットが取り付けられるよう構成される基板であって、前記複数のバネプローブを含むセットは、前記複数のバネプローブのコンタクト先端が、複数の被験電子デバイスの複数の端子のうちの一部の端子のプロービングパターンに対応する先端パターンで配置されるように前記基板に取り付けられる、基板と、
前記基板に取り付けられた複数の取り付けバネプローブであって、各取り付けバネプローブは、前記基板に取り付けられ且つ前記基板の端子に電気的に接続される基部、前記基板から離間された前記コンタクト先端、及び、前記基部と前記コンタクト先端との間に延在するバネ本体を含み、前記複数のバネプローブを含むフルセットより少ない、複数の取り付けバネプローブと、
交換用基部、交換用バネ本体、及び、前記先端パターンで配置された交換用コンタクト先端を含む少なくとも1つの交換用バネプローブと、
前記交換用基部及び前記基板の端子上に配置され、前記交換用基部を該端子に電気的に接続させる硬化導電性接着材料と、
を備えるコンタクタ装置。
【請求項47】
前記交換用基部、前記基板、及び前記導電性接着材料上に堆積される硬化非導電性接着材料をさらに備える、請求項46に記載のコンタクタ装置。
【請求項48】
前記非導電性接着材料は、前記導電性接着材料より強力な接着剤である、請求項47に記載のコンタクタ装置。
【請求項49】
前記導電性接着材料は、導電性エポキシ樹脂を含み、
前記非導電性接着材料は、非導電性エポキシ樹脂を含む、請求項47又は48に記載のコンタクタ装置。
【請求項50】
前記端子を含む前記基板の一部を取り囲むダム構造をさらに備え、
前記複数の取り付けバネプローブが取り付けられる他の複数の端子は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記導電性接着材料は、前記ダム構造内に配置される、請求項46乃至49のうちいずれか一項に記載のコンタクタ装置。
【請求項51】
配線基板、及び、該配線基板との間に複数の電気接続を有するプローブヘッドを含む組立プローブカードアセンブリを備え、
前記配線基板は、前記複数の電子デバイスの試験を制御するテスタに接続するよう構成される電気的インターフェイスを含み、
前記プローブヘッドは、前記基板を含み、また、前記複数の取り付けバネプローブ及び前記交換用バネプローブへの電気接続を与える、請求項46乃至50のうちいずれか一項に記載のコンタクタ装置。
【請求項52】
複数の導電体を含む基板であって、各導電体は該基板の表面上に配置される導電性材料の層を含み、前記複数の導電体のうちの1つの損傷した導電体は損傷部を含む、基板と、
前記損傷した導電体の前記損傷部上に配置される硬化導電性接着材料と、
を備える電子デバイス。
【請求項53】
前記導電性接着材料上に堆積される硬化非導電性接着材料をさらに備える、請求項52に記載のデバイス。
【請求項54】
前記導電体は、導電性パッドを含み、
前記損傷部は、前記パッドの欠損部を含み、
前記導電性接着剤は、前記パッドの前記欠損部と交換される、請求項52又は53に記載のデバイス。
【請求項55】
前記導電体は、トレースを含み、
前記損傷部は、前記トレースにおける途切れ部を含み、
前記途切れ部は、前記トレースを第1のトレース部と第2のトレース部とに分離し、
前記導電性接着剤は、前記途切れ部を埋めて前記第1のトレース部と前記第2のトレース部とを電気的に接続させる、請求項52乃至54のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項56】
前記損傷した導電体の前記損傷部がある前記基板の領域を取り囲むダム構造をさらに備え、
前記複数の導電体のうちの他の導電体は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記導電性接着材料は、前記ダム構造内に配置される、請求項52乃至55のうちいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項57】
基板に電気素子を取り付ける方法であって、
把持ツールによって電気素子を把持し、前記電気素子を基板に隣接して保持する段階であって、導電性接着材料が、前記電気素子を前記基板の導電体に電気的に接続させる、段階と、
前記導電性接着材料上に加熱気体の流れを誘導するか、又は、前記基板がその上に配置される支持構造を加熱することにより前記導電性接着材料を硬化させる段階と、
を含む、方法。
【請求項58】
前記導電性接着材料を硬化させる段階は、前記導電性接着材料に隣接して配置されるノズルを介して前記加熱気体を供給する段階を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記導電性接着材料を硬化させる段階は、前記基板がその上に配置される前記支持構造を介して前記導電性接着材料を加熱する段階を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記電気素子及び前記基板の少なくとも一部に非導電性接着材料を塗布する段階と、
前記非導電性接着材料上に加熱気体の流れを誘導するか、又は、前記基板がその上に配置される支持構造を加熱することにより前記非導電性接着材料を硬化させる段階と、
をさらに含み、
前記非導電性接着材料は、前記導電性接着材料の接着強度より大きい接着強度を有する、請求項57乃至59に記載の方法。
【請求項61】
前記非導電性接着材料を硬化させる段階は、前記非導電性接着材料に隣接して配置されるノズルを介して前記加熱気体を供給する段階を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記非導電性接着材料を硬化させる段階は、前記基板がその上に配置される前記支持構造を介して前記非導電性接着材料を加熱する段階を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
前記電気素子及び前記基板に非導電性接着材料を塗布する段階は、前記導電性接着剤を前記非導電性接着剤で覆う段階を含む、請求項60乃至62のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
前記導電性接着材料は、導電性エポキシ樹脂を含み、
前記非導電性接着材料は、非導電性エポキシ樹脂を含む、請求項60乃至63のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
前記電気素子は、複数の導線を含む回路素子を含む、請求項60乃至64のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記基板の第1の導電体上に、前記導電性接着材料の少なくとも1つの第1の堆積物を形成する段階と、
前記基板の第2の導電体上に、前記導電性接着材料の少なくとも1つの第2の堆積物を形成する段階と、
をさらに含み、
前記電気素子を基板に隣接して保持する段階は、
前記回路素子の前記複数の導線のうちの1つの導線を、前記導電性接着材料の前記少なくとも1つの第1の堆積物内に配置する段階と、
前記回路素子の前記複数の導線のうちの別の導線を、前記導電性接着材料の前記少なくとも1つの第2の堆積物内に配置する段階と、
を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記導電性接着材料の前記少なくとも1つの第1の堆積物と前記導電性接着材料の前記少なくとも1つの第2の堆積物との間で前記基板上に接着材料の堆積物を形成する段階をさらに含み、
前記電気素子を基板に隣接して保持する段階は、前記回路素子の本体部を前記接着材料の前記堆積物と接触させて配置する段階をさらに含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
複数のバネプローブが、前記基板に取り付けられ且つ前記基板の複数の導電体のうちの一部の導電体に電気的に接続され、
前記複数のバネプローブのコンタクト先端が、複数の被験電子デバイスのうちの一部の被験電子デバイスの端子のパターンに対応するパターンで配置され、
前記方法は、
前記基板から前記複数のバネプローブのうちの1つの損傷したバネプローブを取り除く段階をさらに含み、
前記電気素子は、前記損傷したバネプローブと交換される交換用バネプローブを含む、請求項57乃至67のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記導電性接着材料によって前記交換用プローブが電気的に接続されるべき前記複数の導電体のうちの1つの導電体を含む前記基板の一部を取り囲むダム構造を形成する段階と、
前記ダム構造内に前記導電性接着材料を堆積させる段階と、
をさらに含み、
前記複数の導電体のうちの他の導電体は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記ダム構造は、前記導電性接着材料の流れを前記ダム構造内に制限する、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
コンタクタ装置を修理する方法であって、
複数のバネプローブを含むセットが取り付けられるよう構成される基板であって、前記複数のバネプローブを含むセットは、前記複数のバネプローブのコンタクト先端が、複数の被験電子デバイスの複数の端子のパターンに対応する先端パターンで配置されるように前記基板に取り付けられる、基板と、該基板に取り付けられた複数の取り付けバネプローブであって、各取り付けバネプローブは、前記基板に取り付けられ且つ前記基板の端子に電気的に接続される基部、前記基板から離間された前記コンタクト先端、及び、前記基部と前記コンタクト先端との間に延在するバネ本体とを含む、複数の取り付けバネプローブとを提供する段階と、
ある向きにおいて前記基板に交換用バネプローブを取り付ける段階であって、前記ある向きでは、該交換用バネプローブの交換用コンタクト先端は、該交換用コンタクト先端が前記被験電子デバイスの複数の端子の前記パターンに対応するよう前記複数の取り付けバネプローブの前記コンタクト先端と共に前記先端パターンで配置されるように向けられる、段階と、
を含み、
前記交換用バネプローブは、交換用基部、及び、該交換用基部と前記交換用コンタクト先端との間の交換用バネ本体を含み、
前記取り付ける段階は、導電性接着材料によって、前記交換用基部を前記基板の端子に電気的に接続させる段階を含む、方法。
【請求項71】
前記取り付ける段階は、前記導電性接着材料上に少なくとも部分的に堆積される非導電性接着材料によって、前記交換用基部を前記基板に接着させる段階をさらに含み、
前記非導電性接着材料は、前記導電性接着材料より強力な接着剤である、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記交換用バネプローブを取り付ける段階は、
把持ツールによって前記交換用基部を含む交換用構造を把持する段階と、
前記交換用基部が前記基板に隣接するよう前記交換用構造を保持する段階と、
を含み、
前記電気的に接続させる段階は、
前記交換用基部及び前記端子に前記導電性接着材料を塗布する段階と、
前記導電性接着材料を硬化させる段階と、
を含み、
前記交換用基部を接着させる段階は、
前記交換用基部及び前記基板に前記非導電性接着材料を塗布する段階と、
前記非導電性接着材料を硬化させる段階と、
を含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記導電性接着材料を硬化させる段階は、前記導電性接着材料上に加熱気体の流れを誘導する段階を含み、
前記非導電性接着材料を硬化させる段階は、前記非導電性接着材料上に加熱気体の流れを誘導する段階を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記導電性接着材料は、導電性エポキシ樹脂を含み、
前記非導電性接着材料は、非導電性エポキシ樹脂を含む、請求項72又は73に記載の方法。
【請求項75】
前記交換用バネプローブを取り付ける段階は、
把持ツールによって前記交換用基部を含む交換用構造を把持する段階と、
前記交換用基部が前記基板に隣接するよう前記交換用構造を保持する段階と、
を含み、
前記電気的に接続させる段階は、
前記交換用基部及び前記端子に前記導電性接着材料を塗布する段階と、
前記導電性接着材料を硬化させる段階と、
を含む、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項76】
前記交換用構造は、前記交換用プローブを含み、
前記交換用構造を保持する段階は、前記交換用コンタクト先端が前記コンタクト先端と共に前記パターンで配置されるよう前記交換用プローブを向ける段階を含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記交換用構造は、前記交換用基部及び前記交換用バネ本体を含み、
前記交換用コンタクト先端を前記交換用バネ本体に取り付ける段階をさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記交換用構造は、前記交換用基部を含み、
前記方法は、
前記交換用バネ本体を前記交換用基部に取り付ける段階と、
前記交換用コンタクト先端を前記バネ本体に取り付ける段階と、
をさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項79】
前記交換用プローブを取り付ける段階の前に、前記基板に取り付けられたバネプローブを取り除く段階をさらに含み、
前記交換用プローブは、前記取り除かれたバネプローブが取り除かれた場所で前記基板に取り付けられる、請求項70乃至78のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記取り除かれたバネプローブは、前記交換用プローブである、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記交換用基部を前記基板の端子に電気的に接続させる段階は、
前記端子を含む前記基板の一部を取り囲むダム構造を形成する段階と、
前記ダム構造内に前記導電性接着材料を堆積させる段階と、
を含み、
前記複数の取り付けバネプローブが取り付けられる他の複数の端子は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記ダム構造は、前記導電性接着材料の流れを前記ダム構造内に制限する、請求項70乃至80のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
前記コンタクタ装置は、配線基板、及び、該配線基板との間に複数の電気接続を有するプローブヘッドを含み、前記配線基板、前記プローブヘッド、及び、該配線基板と該プローブヘッドとの間の前記複数の電気接続が、前記複数の電子デバイスの試験を制御するテスタに接続するよう構成される電気的インターフェイスから前記複数の取り付けプローブ及び前記交換用基部が接続される前記端子への複数の電気経路を与えるよう組み立てられるプローブカードアセンブリを含み、
前記取り付ける段階は、前記プローブカードが組み立てられる間に行われる、請求項70乃至81のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
損傷した導電体を修理する方法であって、
複数の導電体を含む基板を提供する段階であって、各導電体は、該基板の表面上に配置される導電性材料の層を含み、前記複数の導電体のうちの1つの損傷した導電体は損傷部を含む、段階と、
前記損傷した導電体の前記損傷部上に導電性接着材料を堆積させる段階を含む、方法。
【請求項84】
前記導電性接着材料を硬化させる段階をさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記導電性接着材料上に非導電性接着材料を堆積させる段階をさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項86】
前記非導電性接着材料を堆積させる段階の前に前記導電性接着材料を硬化させる段階と、
前記非導電性接着材料を堆積させる段階の後に前記非導電性接着材料を硬化させる段階と、
をさらに含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記導電性接着材料は、導電性エポキシ樹脂を含み、
前記非導電性接着材料は、非導電性エポキシ樹脂を含む、請求項85又は86に記載の方法。
【請求項88】
前記導電体は、導電性パッドを含み、
前記損傷部は、前記パッドの欠損部を含み、
前記導電性接着剤は、前記パッドの前記欠損部と交換される、請求項83乃至87のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記導電体は、トレースを含み、
前記損傷部は、前記トレースにおける途切れ部を含み、
前記途切れ部は、前記トレースを第1のトレース部と第2のトレース部とに分離し、
前記導電性接着剤は、前記途切れ部を埋めて前記第1のトレース部と前記第2のトレース部とを電気的に接続させる、請求項83乃至88のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記損傷した導電体の前記損傷部がある前記基板の領域を取り囲むダム構造を形成する段階と、
前記ダム構造内に前記導電性接着材料を堆積させる段階と、
をさらに含み、
前記複数の導電体のうちの他の導電体は、前記ダム構造の外側に配置され、
前記ダム構造は、前記導電性接着材料の流れを前記ダム構造内に制限する、請求項83乃至89のうちいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28A】
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【図28B】
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【図29A】
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【図29B】
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【図30A】
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【図30B】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33A】
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【図33B】
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【図34A】
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【図34B】
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【図35A】
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【図35B】
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【図36A】
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【図36B】
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【図37A】
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【図37B】
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【図38A】
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【図38B】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【公表番号】特表2010−504531(P2010−504531A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529380(P2009−529380)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/078964
【国際公開番号】WO2008/036786
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(505377474)フォームファクター, インコーポレイテッド (86)
【Fターム(参考)】