建設機械用キャブ
【課題】スライドドア内に窓枠を取り付けるに際して、窓枠や引き違い窓が作業者に圧迫感を感じさせることのないの建設機械用キャブを提供する。
【解決手段】スライドドアに窓枠取付フレーム42を装着するとともに、窓枠取付フレーム42に窓枠43を装着し、窓枠43および窓枠取付フレーム42を、スライドドアのドアパネルの外側面から外側に膨出させる。
【解決手段】スライドドアに窓枠取付フレーム42を装着するとともに、窓枠取付フレーム42に窓枠43を装着し、窓枠43および窓枠取付フレーム42を、スライドドアのドアパネルの外側面から外側に膨出させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下部走行体上に配される旋回台上に設置され、側面部に作業者乗降口を開閉するスライドドアを備えた建設機械用キャブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧ショベルのような建設機械においては、下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に配される旋回台と、この旋回台上に水平軸回りに回動可能に装着されるブームと、ブームの先端側に回動可能に装着されるアームと、アームの先端側に回動可能に装着されるバケットとを備えた構成とされている。また、上記旋回台上にはキャブ(運転室)が設けられ、キャブ内には運転席が設置されており、作業者は運転席に着座し、操作レバーや操作ペダルなどを操作して、下部走行体の走行動作、旋回台(上記旋回体)の旋回動作、ブーム、アームおよびバケットの回動動作などを制御し、掘削、運土などの所要の作業を行う。
【0003】
前記キャブには、作業者が出入りするための乗降口と、この乗降口を開閉するドアが設けられている。このドアの開閉方式としては、当該油圧ショベルが狭いスペースで利用される場合であっても、開かれたドアの旋回台の外側への突出を抑え、かつ作業者の乗り降りが容易に行えるスライドドアが多く用いられている。このスライドドアは、キャブの側面に沿って設けられたガイドレールによって案内されて、キャブの側面に沿って移動できるように構成されている。この場合、スライドドアの外面形状を、このスライドドアを含むキャブの側面形状と同一の円弧面形状として、その円弧面に沿ってスライドドアをスライドさせるようにされている。
【0004】
また、上述のようなスライドドアには、油圧ショベルを操作する作業者の視界性向上等の利便性向上のために、開閉可能な窓を装着することが望ましい。この場合、その窓は、開放時にキャブの外側に張り出して周辺機器等と干渉することがないように、引き違い窓とすることが望ましい(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2001−49957号公報
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載のスライドドアでは、スライドドアの外面形状に沿わせて窓枠(サッシ)が固設され、この窓枠に二枚の透明部材よりなる引き違い窓が嵌め込まれた構成となっている、言い換えればスライドドアの厚みの中に引き違い窓が収められた形状となっている。したがって、スライドドアの厚みを大きくする必要が生じるとともに、引き違い窓が作業者の頭部近くにあるため、作業者に圧迫感を感じさせてしまうという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、スライドドア内に窓枠を取り付けるに際して、窓枠や引き違い窓が作業者に圧迫感を感じさせることのない建設機械用キャブを提供することを第1の目的とするものである。さらに、第1の目的に加えて、窓枠が旋回台から外側に突出することのない建設機械用キャブを提供することを第2の目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記第1の目的を達成するために、本発明による建設機械用キャブは、
下部走行体上に配される旋回台上に設置され、側面部に作業者乗降口を開閉するスライドドアを備えた建設機械用キャブにおいて、
前記スライドドアに窓枠取付フレームを装着するとともに、前記窓枠取付フレームに窓枠を装着し、前記窓枠および前記窓枠取付フレームを、前記スライドドアのドアパネルの外側面から外側に膨出させることを特徴とするものである。
【0009】
本発明において、前記ドアパネルのアウターパネルに前記ドアパネルの外側面から内側に入り込む段部を設け、前記段部に前記窓枠取付フレームを取着するとともに、断面視で外方端が前記窓枠取付フレームに支持され、かつ前記段部に当接しないように前記窓枠を装着するのが好ましい。
【0010】
前記第2の目的を達成するために、本発明においては、前記窓枠は、前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収められるように配置されることを特徴とするものである。さらに、前記窓枠は、前記スライドドアの開放時に前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収められるように配置されるのが好ましい。
【0011】
前記各発明において、前記ドアパネルは、その外側面が下方から上方に移るにしたがって曲率半径が小さくなる形状を有しており、前記窓枠取付フレームが装着されるドアパネル面の曲率半径が、前記ドアパネルの最下縁の曲率半径よりも小さくされているとともに、前記窓枠および前記窓枠取付フレームからなる膨出部が正面視で前記ドアパネルの最下縁内に収められているのが好ましい。
【0012】
また、前記窓枠内には、引き違い窓が嵌め込まれるのが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スライドドアに装着される窓枠が該スライドドアのドアパネルの外側面から外側に膨出されているので、この窓枠の膨出部分において窓枠や引き違い窓が作業者に圧迫感を感じさせることがない。
【0014】
また、窓枠を旋回台の外縁部の旋回半径内に収めるように配置することで、窓枠を膨出させていても、旋回台の旋回時に窓枠が旋回台の外縁部から外側に突出することがなく、周辺に配置された部材と干渉して旋回台の旋回動作を妨げることがない。
【0015】
また、前記スライドドアの開放時に、窓枠を前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収めるように配置することで、スライドドアを開放したまま旋回台を旋回させた場合であっても、窓枠が旋回台の外縁部から外側に突出することがない。
【0016】
また、前記窓枠取付フレームが装着されるドアパネル面の曲率半径を、前記ドアパネルの最下縁の曲率半径よりも小さくするとともに、前記窓枠および前記窓枠取付フレームからなる膨出部を正面視で前記ドアパネルの最下縁内に収めるようにすることで、窓枠を障害物にぶつける心配を減らすことができる。
【0017】
さらに、前記窓枠内に、引き違い窓を嵌め込むようにすれば、この引き違い窓を開放することで、スライドドアを開けなくても、作業者の視界性向上、キャブ内への外気の導入、キャブ外の作業者との意思疎通等の利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明による建設機械用キャブの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1には、本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの側面図が示され、図2には、同油圧ショベルの平面図が示されている。また、図3には、同油圧ショベルにおけるキャブの斜視図が示されている。
【0020】
本実施形態の油圧ショベル1は、下部走行体2上に旋回台3が旋回自在に設けられ、この旋回台3上の左側にキャブ4が、キャブ4の右側に作業機5が、後方に原動部6およびカウンタウエイト7がそれぞれ設けられて構成されている。作業機5は、旋回台3の略旋回中心上に一端が枢支されたブーム8と、このブーム8の先端部に基端部が枢支されたアーム9と、このアーム9の先端に枢支されたバケット10を備えて構成されている。なお、本実施形態の油圧ショベル1では、旋回台3の旋回時に、キャブ4、原動部6およびカウンタウエイト7が、予め設定した旋回範囲内に収まるように配設されている。
【0021】
図3に示されるように、前記キャブ4は、全体として略直方体の箱形に形成されている。このキャブ4の前面部11は、下部が略鉛直面11aで上部がその鉛直面11aに対して後方へ僅かに傾斜した傾斜面11bに形成され、鉛直面11aおよび傾斜面11bにそれぞれ板ガラスもしくは透明樹脂板(以下、「透明部材」という。)12,13が嵌め込まれている。また、正面視で左側の内側側面部14および後面部15はそれぞれ鉛直面からなり、図には示されていないが、それぞれのパネルの上部には透明部材が嵌め込まれている。
【0022】
一方、正面視で前面部11と後面部15の右端縁間を連結するように設けられた外側側面部16は外側に膨らむ湾曲面とされている。この外側側面部16には前部ピラー17と後部ピラー18との中間部に中間ピラー19が立設されている。そして、前部ピラー17と中間ピラー19との間には作業者乗降用の開口部が形成され、この開口部を覆うようにスライドドア30が配されている。また、中間ピラー19と後部ピラー18との間には上半部に透明部材20が嵌め込まれている。前記スライドドア30は、その前端部の上下の内側と、後端部の中央の内側とに取り付けられたローラ30a,30b,30c(図5参照)が上部ガイドレール21、中間部ガイドレール22および下部ガイドレール(図示せず)に係合されて案内されることで、キャブ4の外側側面部16に沿って移動可能とされている。
【0023】
次に、スライドドア30の詳細構造について説明する。図4には、本実施形態のスライドドアの分解斜視図が示され、図5には、同スライドドアの内面図(a)とそのA矢視図(b)が、図6には、同スライドドアの外面図がそれぞれ示されている。また、図7には、同スライドドアのフレーム構造を表す要部外面図が示されている。
【0024】
図示のように、スライドドア30のドアパネルは、プレスで成形されたインナーパネル31とアウターパネル32とが閉断面33(図8(a)参照)を形成するように相互に接合されて構成されている。
【0025】
図5に示されるように、インナーパネル31は、表面が全体としてフラットな形状で、上部中央に上窓用開口34が設けられるとともに、下部中央に下窓用開口35が設けられた形状とされている。上窓用開口34を取り囲む位置には、車両前方側に、スライドドア30を開放位置に移動させた際のストッパ36およびスライドドア30の開閉操作用の把手37等の部品が装着され、車両後方側に、スライドドア30を閉鎖位置に移動させた際の一対のストッパ38,38等の部品が装着されている。これら各部品を装着するために、その装着部に対応する箇所のインナーパネル31面に凹凸部が形成されている。とりわけ上窓用開口34の前縁部および前部上縁部には、インナーパネル31に段付き状の凸部39が形成されており、この凸部39が上窓用開口34の内部空間に張り出した形状となっている(図4、図7参照)。
【0026】
ところで、このような凸部39を有するインナーパネル形状は、ストッパ36等の各装着部品を装着するのに、取付ブラケットを省略して構成の簡素化を図るようにした本実施形態のスライドドアに特有の形状であり、従来装置のように、各装着部品をインナーパネルに取付ブラケットを介して装着するようにしたものとは異なった形状である。このようなインナーパネル形状を採用することにより、部品点数を少なくすることができ、かつ組立工程の簡素化を図ることが可能となる。
【0027】
このようなインナーパネル31に対して、アウターパネル32は、図6に示されるように、インナーパネル31とほぼ同形状で、平面視で前後方向中央部が外側に膨らむ湾曲面に形成され、上部中央に上窓用開口34が設けられるとともに、下部中央に下窓用開口35が設けられた形状とされている(開口を示す符号「34,35」については、インナーパネル31において用いた開口の符号と同じ符号を用いている。)。
【0028】
上述の構成よりなるインナーパネル31およびアウターパネル32は、互いに向かい合わせにして所要部が接合されることによりスライドドア30の本体フレームが形成される。こうして本体フレームが形成された後、この本体フレームに形成された上窓用開口34のやや下方位置に桟40が嵌め込まれ、上窓用開口34が上部開口34aと下部開口34bとに区画される。そして、この上窓用開口34の下部開口34bに透明部材41aが嵌め込まれる。また、この下部開口34bの下方に形成された下窓用開口35にも透明部材41bが嵌め込まれる。
【0029】
一方、上窓用開口34の上部開口34aに対しては、この上部開口34aを取り囲むようにアウターパネル32の外面に窓枠取付フレーム42が装着され、この窓枠取付フレーム42の内端部に窓枠(サッシ)43が装着される。図6のB−B断面図である図8(a)に示されるように、アウターパネル32には、ドアパネルの外側面から内側に入り込む段部32aが設けられ、この段部32aに、略ロの字状の枠体で構成される窓枠取付フレーム42の基端部が取着されている。この窓枠取付フレーム42は外方へ向けて立ち上がり、その外方端に窓枠43が支持されている。こうして、窓枠取付フレーム42の端部に装着される窓枠43は、アウターパネル32の段部32aに当接しないように、アウターパネル32の表面から外方へ膨出させて固設されることになる。
【0030】
前記スライドドア30のドアパネルは、その外側面が下方から上方に移るにしたがって曲率半径が小さくなる形状を有しており、図11(キャブの正面図)に示されるように、前記窓枠取付フレーム42が装着される部分のアウターパネル32(ドアパネル面)の曲率半径R1が、アウターパネル32の最下縁の曲率半径R2よりも小さく(R1<R2)されるとともに、前記窓枠43および前記窓枠取付フレーム42からなる膨出部が正面視でドアパネルの最下縁内に収められている。スライドドア30を開閉した時に窓枠43をアウターパネル32の最下縁の曲率半径内に収めるようにすることで、窓枠43が障害物にぶつかる心配を減らすことができる。
【0031】
前記窓枠43には、前側の第1透明部材44aおよび後側の第2透明部材44bよりなる引き違い窓をなす2枚の透明部材が嵌め込まれる。第1透明部材44aは窓枠43に固定されている。これに対し、第2透明部材44bは、第1透明部材44aの外側に配され、窓枠43に設けられたレール部に沿って前後に摺動可能に嵌め込まれている。
【0032】
本実施形態のスライドドア30においては、図8(a)から明らかなように、凸部39の形成部において、上窓用開口34の上部開口34aに対して、窓枠取付フレーム42および窓枠43がアウターパネル32の外縁側にオフセットされて配置されているが、凸部39に対向して引き違い窓の固定窓である第1透明部材44aが配されているので、第2透明部材44bを前後方向に摺動させて開窓しても、凸部39が作業者の視界を遮ることがない。また、窓枠43がスライドドア30の外側面から外側に膨出されているので、この膨出部分において窓枠43や引き違い窓の第1透明部材44aが作業者に圧迫感を感じさせることがない。また、窓枠43が膨出されていることによって、第2透明部材44bの可動量を広げることができ、窓の開放時における開口量を大きく取ることができる。
【0033】
これに対して、従来装置(ストッパ36等の各装着部品をインナーパネルに取付ブラケットを介して装着するようにした構造のスライドドア)では、図8(b)に示されているように、インナーパネル51とアウターパネル52との内縁側の接合部53の外方に直接窓枠54が支持された構造を採用しているので、引き違い窓55はスライドドアの厚みの中に収められた形状となり、スライドドアの厚みを大きくする必要があるとともに、この引き違い窓55がキャブ内の作業者の頭部に近接することになり、作業者に圧迫感を感じさせてしまう。
【0034】
さらに、本実施形態のスライドドア30においては、図9、図10に示されるように、窓枠43は、スライドドア30の開放時(図10参照)に旋回台3の外縁部の旋回半径内に収められるようにされている。なお、図中、一点鎖線Cが、旋回台3の外縁部の旋回軌跡を示している。
【0035】
このようにすることで、スライドドア30の閉鎖時(図9)は言うまでもなく、開放時(図10)においても、窓枠43が旋回台3の外縁部の旋回半径内に収められているので、スライドドア30を開放したまま旋回台3を旋回させた場合であっても、窓枠43が旋回台3の外縁部から外側に突出することがなく、周辺に配置された部材と干渉して旋回台の旋回動作を妨げることがない。
【0036】
上述の説明では、スライドドア30に設けた窓枠43に引き違い窓44a,44bを嵌め込んだ実施形態について述べたが、この窓枠43には固定窓を嵌め込むようにしても良い。
【0037】
本実施形態では、ストッパ36等の各装着部品を装着するのに、インナーパネル31に凸部39を設けた形状のスライドドアについて説明したが、本発明は、このようなインナーパネル形状のものに限る必要はなく、凸部39を有していない従来形状のインナーパネルを有するスライドドアに対しても適用することができる。
【0038】
本実施形態では、油圧ショベルに用いたものを説明したが、本発明は、油圧ショベル以外の建設機械に適用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、引き違い窓付きのスライドドアを有する油圧ショベル等の建設機械用キャブに用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの側面図
【図2】本実施形態に係る油圧ショベルの平面図
【図3】本実施形態の油圧ショベルにおけるキャブの斜視図
【図4】本実施形態の油圧ショベルにおけるスライドドアの分解斜視図
【図5】本実施形態の油圧ショベルにおけるスライドドアの分解斜視図
【図6】本実施形態の油圧ショベルにおけるスライドドアの外面図
【図7】本実施形態の油圧ショベルにおけるスライドドアのフレーム構造を表す要部外面図
【図8】図6のB−B断面図(a)と従来装置の断面図(b)
【図9】スライドドア閉鎖時の油圧ショベルの平面図
【図10】スライドドア開放時の油圧ショベルの平面図
【図11】キャブの正面図
【符号の説明】
【0041】
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 旋回台
4 キャブ
5 作業機
16 外側側面部
30 スライドドア
31 インナーパネル
32 アウターパネル
34 上窓用開口
39 凸部
42 窓枠取付フレーム
43 窓枠
44a 第1透明部材
44b 第2透明部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、下部走行体上に配される旋回台上に設置され、側面部に作業者乗降口を開閉するスライドドアを備えた建設機械用キャブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧ショベルのような建設機械においては、下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に配される旋回台と、この旋回台上に水平軸回りに回動可能に装着されるブームと、ブームの先端側に回動可能に装着されるアームと、アームの先端側に回動可能に装着されるバケットとを備えた構成とされている。また、上記旋回台上にはキャブ(運転室)が設けられ、キャブ内には運転席が設置されており、作業者は運転席に着座し、操作レバーや操作ペダルなどを操作して、下部走行体の走行動作、旋回台(上記旋回体)の旋回動作、ブーム、アームおよびバケットの回動動作などを制御し、掘削、運土などの所要の作業を行う。
【0003】
前記キャブには、作業者が出入りするための乗降口と、この乗降口を開閉するドアが設けられている。このドアの開閉方式としては、当該油圧ショベルが狭いスペースで利用される場合であっても、開かれたドアの旋回台の外側への突出を抑え、かつ作業者の乗り降りが容易に行えるスライドドアが多く用いられている。このスライドドアは、キャブの側面に沿って設けられたガイドレールによって案内されて、キャブの側面に沿って移動できるように構成されている。この場合、スライドドアの外面形状を、このスライドドアを含むキャブの側面形状と同一の円弧面形状として、その円弧面に沿ってスライドドアをスライドさせるようにされている。
【0004】
また、上述のようなスライドドアには、油圧ショベルを操作する作業者の視界性向上等の利便性向上のために、開閉可能な窓を装着することが望ましい。この場合、その窓は、開放時にキャブの外側に張り出して周辺機器等と干渉することがないように、引き違い窓とすることが望ましい(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2001−49957号公報
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載のスライドドアでは、スライドドアの外面形状に沿わせて窓枠(サッシ)が固設され、この窓枠に二枚の透明部材よりなる引き違い窓が嵌め込まれた構成となっている、言い換えればスライドドアの厚みの中に引き違い窓が収められた形状となっている。したがって、スライドドアの厚みを大きくする必要が生じるとともに、引き違い窓が作業者の頭部近くにあるため、作業者に圧迫感を感じさせてしまうという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、スライドドア内に窓枠を取り付けるに際して、窓枠や引き違い窓が作業者に圧迫感を感じさせることのない建設機械用キャブを提供することを第1の目的とするものである。さらに、第1の目的に加えて、窓枠が旋回台から外側に突出することのない建設機械用キャブを提供することを第2の目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記第1の目的を達成するために、本発明による建設機械用キャブは、
下部走行体上に配される旋回台上に設置され、側面部に作業者乗降口を開閉するスライドドアを備えた建設機械用キャブにおいて、
前記スライドドアに窓枠取付フレームを装着するとともに、前記窓枠取付フレームに窓枠を装着し、前記窓枠および前記窓枠取付フレームを、前記スライドドアのドアパネルの外側面から外側に膨出させることを特徴とするものである。
【0009】
本発明において、前記ドアパネルのアウターパネルに前記ドアパネルの外側面から内側に入り込む段部を設け、前記段部に前記窓枠取付フレームを取着するとともに、断面視で外方端が前記窓枠取付フレームに支持され、かつ前記段部に当接しないように前記窓枠を装着するのが好ましい。
【0010】
前記第2の目的を達成するために、本発明においては、前記窓枠は、前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収められるように配置されることを特徴とするものである。さらに、前記窓枠は、前記スライドドアの開放時に前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収められるように配置されるのが好ましい。
【0011】
前記各発明において、前記ドアパネルは、その外側面が下方から上方に移るにしたがって曲率半径が小さくなる形状を有しており、前記窓枠取付フレームが装着されるドアパネル面の曲率半径が、前記ドアパネルの最下縁の曲率半径よりも小さくされているとともに、前記窓枠および前記窓枠取付フレームからなる膨出部が正面視で前記ドアパネルの最下縁内に収められているのが好ましい。
【0012】
また、前記窓枠内には、引き違い窓が嵌め込まれるのが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スライドドアに装着される窓枠が該スライドドアのドアパネルの外側面から外側に膨出されているので、この窓枠の膨出部分において窓枠や引き違い窓が作業者に圧迫感を感じさせることがない。
【0014】
また、窓枠を旋回台の外縁部の旋回半径内に収めるように配置することで、窓枠を膨出させていても、旋回台の旋回時に窓枠が旋回台の外縁部から外側に突出することがなく、周辺に配置された部材と干渉して旋回台の旋回動作を妨げることがない。
【0015】
また、前記スライドドアの開放時に、窓枠を前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収めるように配置することで、スライドドアを開放したまま旋回台を旋回させた場合であっても、窓枠が旋回台の外縁部から外側に突出することがない。
【0016】
また、前記窓枠取付フレームが装着されるドアパネル面の曲率半径を、前記ドアパネルの最下縁の曲率半径よりも小さくするとともに、前記窓枠および前記窓枠取付フレームからなる膨出部を正面視で前記ドアパネルの最下縁内に収めるようにすることで、窓枠を障害物にぶつける心配を減らすことができる。
【0017】
さらに、前記窓枠内に、引き違い窓を嵌め込むようにすれば、この引き違い窓を開放することで、スライドドアを開けなくても、作業者の視界性向上、キャブ内への外気の導入、キャブ外の作業者との意思疎通等の利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明による建設機械用キャブの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1には、本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの側面図が示され、図2には、同油圧ショベルの平面図が示されている。また、図3には、同油圧ショベルにおけるキャブの斜視図が示されている。
【0020】
本実施形態の油圧ショベル1は、下部走行体2上に旋回台3が旋回自在に設けられ、この旋回台3上の左側にキャブ4が、キャブ4の右側に作業機5が、後方に原動部6およびカウンタウエイト7がそれぞれ設けられて構成されている。作業機5は、旋回台3の略旋回中心上に一端が枢支されたブーム8と、このブーム8の先端部に基端部が枢支されたアーム9と、このアーム9の先端に枢支されたバケット10を備えて構成されている。なお、本実施形態の油圧ショベル1では、旋回台3の旋回時に、キャブ4、原動部6およびカウンタウエイト7が、予め設定した旋回範囲内に収まるように配設されている。
【0021】
図3に示されるように、前記キャブ4は、全体として略直方体の箱形に形成されている。このキャブ4の前面部11は、下部が略鉛直面11aで上部がその鉛直面11aに対して後方へ僅かに傾斜した傾斜面11bに形成され、鉛直面11aおよび傾斜面11bにそれぞれ板ガラスもしくは透明樹脂板(以下、「透明部材」という。)12,13が嵌め込まれている。また、正面視で左側の内側側面部14および後面部15はそれぞれ鉛直面からなり、図には示されていないが、それぞれのパネルの上部には透明部材が嵌め込まれている。
【0022】
一方、正面視で前面部11と後面部15の右端縁間を連結するように設けられた外側側面部16は外側に膨らむ湾曲面とされている。この外側側面部16には前部ピラー17と後部ピラー18との中間部に中間ピラー19が立設されている。そして、前部ピラー17と中間ピラー19との間には作業者乗降用の開口部が形成され、この開口部を覆うようにスライドドア30が配されている。また、中間ピラー19と後部ピラー18との間には上半部に透明部材20が嵌め込まれている。前記スライドドア30は、その前端部の上下の内側と、後端部の中央の内側とに取り付けられたローラ30a,30b,30c(図5参照)が上部ガイドレール21、中間部ガイドレール22および下部ガイドレール(図示せず)に係合されて案内されることで、キャブ4の外側側面部16に沿って移動可能とされている。
【0023】
次に、スライドドア30の詳細構造について説明する。図4には、本実施形態のスライドドアの分解斜視図が示され、図5には、同スライドドアの内面図(a)とそのA矢視図(b)が、図6には、同スライドドアの外面図がそれぞれ示されている。また、図7には、同スライドドアのフレーム構造を表す要部外面図が示されている。
【0024】
図示のように、スライドドア30のドアパネルは、プレスで成形されたインナーパネル31とアウターパネル32とが閉断面33(図8(a)参照)を形成するように相互に接合されて構成されている。
【0025】
図5に示されるように、インナーパネル31は、表面が全体としてフラットな形状で、上部中央に上窓用開口34が設けられるとともに、下部中央に下窓用開口35が設けられた形状とされている。上窓用開口34を取り囲む位置には、車両前方側に、スライドドア30を開放位置に移動させた際のストッパ36およびスライドドア30の開閉操作用の把手37等の部品が装着され、車両後方側に、スライドドア30を閉鎖位置に移動させた際の一対のストッパ38,38等の部品が装着されている。これら各部品を装着するために、その装着部に対応する箇所のインナーパネル31面に凹凸部が形成されている。とりわけ上窓用開口34の前縁部および前部上縁部には、インナーパネル31に段付き状の凸部39が形成されており、この凸部39が上窓用開口34の内部空間に張り出した形状となっている(図4、図7参照)。
【0026】
ところで、このような凸部39を有するインナーパネル形状は、ストッパ36等の各装着部品を装着するのに、取付ブラケットを省略して構成の簡素化を図るようにした本実施形態のスライドドアに特有の形状であり、従来装置のように、各装着部品をインナーパネルに取付ブラケットを介して装着するようにしたものとは異なった形状である。このようなインナーパネル形状を採用することにより、部品点数を少なくすることができ、かつ組立工程の簡素化を図ることが可能となる。
【0027】
このようなインナーパネル31に対して、アウターパネル32は、図6に示されるように、インナーパネル31とほぼ同形状で、平面視で前後方向中央部が外側に膨らむ湾曲面に形成され、上部中央に上窓用開口34が設けられるとともに、下部中央に下窓用開口35が設けられた形状とされている(開口を示す符号「34,35」については、インナーパネル31において用いた開口の符号と同じ符号を用いている。)。
【0028】
上述の構成よりなるインナーパネル31およびアウターパネル32は、互いに向かい合わせにして所要部が接合されることによりスライドドア30の本体フレームが形成される。こうして本体フレームが形成された後、この本体フレームに形成された上窓用開口34のやや下方位置に桟40が嵌め込まれ、上窓用開口34が上部開口34aと下部開口34bとに区画される。そして、この上窓用開口34の下部開口34bに透明部材41aが嵌め込まれる。また、この下部開口34bの下方に形成された下窓用開口35にも透明部材41bが嵌め込まれる。
【0029】
一方、上窓用開口34の上部開口34aに対しては、この上部開口34aを取り囲むようにアウターパネル32の外面に窓枠取付フレーム42が装着され、この窓枠取付フレーム42の内端部に窓枠(サッシ)43が装着される。図6のB−B断面図である図8(a)に示されるように、アウターパネル32には、ドアパネルの外側面から内側に入り込む段部32aが設けられ、この段部32aに、略ロの字状の枠体で構成される窓枠取付フレーム42の基端部が取着されている。この窓枠取付フレーム42は外方へ向けて立ち上がり、その外方端に窓枠43が支持されている。こうして、窓枠取付フレーム42の端部に装着される窓枠43は、アウターパネル32の段部32aに当接しないように、アウターパネル32の表面から外方へ膨出させて固設されることになる。
【0030】
前記スライドドア30のドアパネルは、その外側面が下方から上方に移るにしたがって曲率半径が小さくなる形状を有しており、図11(キャブの正面図)に示されるように、前記窓枠取付フレーム42が装着される部分のアウターパネル32(ドアパネル面)の曲率半径R1が、アウターパネル32の最下縁の曲率半径R2よりも小さく(R1<R2)されるとともに、前記窓枠43および前記窓枠取付フレーム42からなる膨出部が正面視でドアパネルの最下縁内に収められている。スライドドア30を開閉した時に窓枠43をアウターパネル32の最下縁の曲率半径内に収めるようにすることで、窓枠43が障害物にぶつかる心配を減らすことができる。
【0031】
前記窓枠43には、前側の第1透明部材44aおよび後側の第2透明部材44bよりなる引き違い窓をなす2枚の透明部材が嵌め込まれる。第1透明部材44aは窓枠43に固定されている。これに対し、第2透明部材44bは、第1透明部材44aの外側に配され、窓枠43に設けられたレール部に沿って前後に摺動可能に嵌め込まれている。
【0032】
本実施形態のスライドドア30においては、図8(a)から明らかなように、凸部39の形成部において、上窓用開口34の上部開口34aに対して、窓枠取付フレーム42および窓枠43がアウターパネル32の外縁側にオフセットされて配置されているが、凸部39に対向して引き違い窓の固定窓である第1透明部材44aが配されているので、第2透明部材44bを前後方向に摺動させて開窓しても、凸部39が作業者の視界を遮ることがない。また、窓枠43がスライドドア30の外側面から外側に膨出されているので、この膨出部分において窓枠43や引き違い窓の第1透明部材44aが作業者に圧迫感を感じさせることがない。また、窓枠43が膨出されていることによって、第2透明部材44bの可動量を広げることができ、窓の開放時における開口量を大きく取ることができる。
【0033】
これに対して、従来装置(ストッパ36等の各装着部品をインナーパネルに取付ブラケットを介して装着するようにした構造のスライドドア)では、図8(b)に示されているように、インナーパネル51とアウターパネル52との内縁側の接合部53の外方に直接窓枠54が支持された構造を採用しているので、引き違い窓55はスライドドアの厚みの中に収められた形状となり、スライドドアの厚みを大きくする必要があるとともに、この引き違い窓55がキャブ内の作業者の頭部に近接することになり、作業者に圧迫感を感じさせてしまう。
【0034】
さらに、本実施形態のスライドドア30においては、図9、図10に示されるように、窓枠43は、スライドドア30の開放時(図10参照)に旋回台3の外縁部の旋回半径内に収められるようにされている。なお、図中、一点鎖線Cが、旋回台3の外縁部の旋回軌跡を示している。
【0035】
このようにすることで、スライドドア30の閉鎖時(図9)は言うまでもなく、開放時(図10)においても、窓枠43が旋回台3の外縁部の旋回半径内に収められているので、スライドドア30を開放したまま旋回台3を旋回させた場合であっても、窓枠43が旋回台3の外縁部から外側に突出することがなく、周辺に配置された部材と干渉して旋回台の旋回動作を妨げることがない。
【0036】
上述の説明では、スライドドア30に設けた窓枠43に引き違い窓44a,44bを嵌め込んだ実施形態について述べたが、この窓枠43には固定窓を嵌め込むようにしても良い。
【0037】
本実施形態では、ストッパ36等の各装着部品を装着するのに、インナーパネル31に凸部39を設けた形状のスライドドアについて説明したが、本発明は、このようなインナーパネル形状のものに限る必要はなく、凸部39を有していない従来形状のインナーパネルを有するスライドドアに対しても適用することができる。
【0038】
本実施形態では、油圧ショベルに用いたものを説明したが、本発明は、油圧ショベル以外の建設機械に適用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、引き違い窓付きのスライドドアを有する油圧ショベル等の建設機械用キャブに用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの側面図
【図2】本実施形態に係る油圧ショベルの平面図
【図3】本実施形態の油圧ショベルにおけるキャブの斜視図
【図4】本実施形態の油圧ショベルにおけるスライドドアの分解斜視図
【図5】本実施形態の油圧ショベルにおけるスライドドアの分解斜視図
【図6】本実施形態の油圧ショベルにおけるスライドドアの外面図
【図7】本実施形態の油圧ショベルにおけるスライドドアのフレーム構造を表す要部外面図
【図8】図6のB−B断面図(a)と従来装置の断面図(b)
【図9】スライドドア閉鎖時の油圧ショベルの平面図
【図10】スライドドア開放時の油圧ショベルの平面図
【図11】キャブの正面図
【符号の説明】
【0041】
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 旋回台
4 キャブ
5 作業機
16 外側側面部
30 スライドドア
31 インナーパネル
32 アウターパネル
34 上窓用開口
39 凸部
42 窓枠取付フレーム
43 窓枠
44a 第1透明部材
44b 第2透明部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体上に配される旋回台上に設置され、側面部に作業者乗降口を開閉するスライドドアを備えた建設機械用キャブにおいて、
前記スライドドアに窓枠取付フレームを装着するとともに、前記窓枠取付フレームに窓枠を装着し、前記窓枠および前記窓枠取付フレームを、前記スライドドアのドアパネルの外側面から外側に膨出させることを特徴とする建設機械用キャブ。
【請求項2】
前記ドアパネルのアウターパネルに前記ドアパネルの外側面から内側に入り込む段部を設け、前記段部に前記窓枠取付フレームを取着するとともに、断面視で外方端が前記窓枠取付フレームに支持され、かつ前記段部に当接しないように前記窓枠を装着することを特徴とする請求項1に記載の建設機械用キャブ。
【請求項3】
前記窓枠は、前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収められるように配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の建設機械用キャブ。
【請求項4】
前記窓枠は、前記スライドドアの開放時に前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収められるように配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の建設機械用キャブ。
【請求項5】
前記ドアパネルは、その外側面が下方から上方に移るにしたがって曲率半径が小さくなる形状を有しており、前記窓枠取付フレームが装着されるドアパネル面の曲率半径が、前記ドアパネルの最下縁の曲率半径よりも小さくされているとともに、前記窓枠および前記窓枠取付フレームからなる膨出部が正面視で前記ドアパネルの最下縁内に収められていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の建設機械用キャブ。
【請求項6】
前記窓枠内には、引き違い窓が嵌め込まれる請求項1から5のいずれかに記載の建設機械用キャブ。
【請求項1】
下部走行体上に配される旋回台上に設置され、側面部に作業者乗降口を開閉するスライドドアを備えた建設機械用キャブにおいて、
前記スライドドアに窓枠取付フレームを装着するとともに、前記窓枠取付フレームに窓枠を装着し、前記窓枠および前記窓枠取付フレームを、前記スライドドアのドアパネルの外側面から外側に膨出させることを特徴とする建設機械用キャブ。
【請求項2】
前記ドアパネルのアウターパネルに前記ドアパネルの外側面から内側に入り込む段部を設け、前記段部に前記窓枠取付フレームを取着するとともに、断面視で外方端が前記窓枠取付フレームに支持され、かつ前記段部に当接しないように前記窓枠を装着することを特徴とする請求項1に記載の建設機械用キャブ。
【請求項3】
前記窓枠は、前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収められるように配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の建設機械用キャブ。
【請求項4】
前記窓枠は、前記スライドドアの開放時に前記旋回台の外縁部の旋回半径内に収められるように配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の建設機械用キャブ。
【請求項5】
前記ドアパネルは、その外側面が下方から上方に移るにしたがって曲率半径が小さくなる形状を有しており、前記窓枠取付フレームが装着されるドアパネル面の曲率半径が、前記ドアパネルの最下縁の曲率半径よりも小さくされているとともに、前記窓枠および前記窓枠取付フレームからなる膨出部が正面視で前記ドアパネルの最下縁内に収められていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の建設機械用キャブ。
【請求項6】
前記窓枠内には、引き違い窓が嵌め込まれる請求項1から5のいずれかに記載の建設機械用キャブ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−125876(P2010−125876A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−299361(P2008−299361)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】
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