引き揃え導電配線基板
【課題】引き揃えた導電線を用いることで、感光剤を使わず、エッチング、メッキの加工がなく、確実な配線基板が容易に形成できる引き揃え導電配線基板の提供。
【解決手段】 並列に引き揃えた導電線1をテープ2、繊維3、シート4で固定し、この固定した引き揃え導電線1を配線基板として、この配線基板上に、配線パターンを複数面付けし、電子部品を導電接続する。
【解決手段】 並列に引き揃えた導電線1をテープ2、繊維3、シート4で固定し、この固定した引き揃え導電線1を配線基板として、この配線基板上に、配線パターンを複数面付けし、電子部品を導電接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器等の電子部品が年々軽薄短小となり、それに伴なって配線パターンも微細になってきているのに対応できる引き揃え導電線を用いた配線基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の配線基板は、銅箔のエッチング法かメッキ法による配線形成が行われている。
また、導電ペーストによる配線パターンを形成した配線は、ピッチが大きくなってしまうのを改良して小さくできるようにした、可撓性を有する絶縁性のフィルム状基材と、このフィルム状基材上に印刷にて形成された導電パターンと、線材、及び糸状材とを備え、前記線材は導線で形成されると共に、前記線材と前記糸状材とが前記フィルム状基材に縫い合わされて、前記線材によって配線を形成したことを特徴とするフレキシブル配線基板(特許文献1参照)が存在している。
【特許文献1】特許公開2002−252432公報(特許請求の範囲、発明の詳細な説明の欄における段落{0003}、{0004}{0011}〜{0024}、図1、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、配線基板をエッチング法、メッキ法で形成する場合、化学薬品の使用による廃液処理の公害問題が発生する。また微細配線になればなるほど、エッチング、メッキのレジストとなる感光剤の塗布、露光、現像、そしてエッチング法かメッキ法でのパターン形成の工程が複雑で難しくなる。また、前記従来技術である特許公開2002−252432公報に示されたものは、導線で形成された線材と糸状材とがフィルム状基材に縫い合わされて、線材によって配線を形成したフレキシブル配線基板である。しかし、この従来のフレキシブル配線基板は、線材よりも柔軟性のある絶縁性の糸状材で形成され、無理なくフィルム状基材に縫い合わせでき、線材が断線し難くしたもので、フィルム状基材に縫い合わせることが不可欠なもので製作するのに多くの工程を必要とし、困難を伴うものであるという問題がある。
さらに、他の配線や電子部品の導電検査をすることが極めて困難であるという問題がある。
それに対し、本発明に係る引き揃え導電配線基板は、導電線を並列に引き揃え、テープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂、例えばエポキシ樹脂、イミド樹脂、熱硬化性樹脂、感光性樹脂を組み合わせて固定した導電線を配線基板とするか、ピッチの違う並列に引き揃えた導電線をピッチ変換して導電接続し、電子部品を搭載することで導電配線基板を形成するので、化学薬品を使用する必要がない。また、導電線は、被覆線を用いればショートの問題はない。導電線はリール巻線を用いるため断線は未然に防げる。並列に引き揃えた導電線への電子部品の搭載は導電線に直接、超音波が当てられ、導電線と電子部品の接点との金属接合ができる。また、ハンダ付け、導電ペーストによる接合も引き揃え導電線を絡めて接続ができるため、強固である。さらに導電線、例えば銅線であれば、線径20〜35μmφであり、これにエポキシ樹脂を塗布しても線径30〜50μmφで、一般的な配線基板の絶縁体の厚みと同様である。また、導電線の引き揃えは柔軟性に富んでいるので極めて製作し易いく、引き揃えた導電線の支持体は間隔をあけることで、支持体の影響を受け難い絶縁性が得られる引き揃え導電配線基板を提供できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に、配線パターンを複数面付けし、電子部品を導電接続する構成である。
【0005】
上記課題を解決するための本発明の第2発明は、請求項2に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に配線パターンを面付けし、プリント基板を導電接続する構成である。
【0006】
上記課題を解決するための本発明の第3発明は、請求項3に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1、または請求項2記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線に絶縁線を並列に組み合わせ、引き揃え導電線の識別、補強に用いる構成である。
【0007】
上記課題を解決するための本発明の第4発明は、請求項4に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線の隣接する2本以上の線を導電接続する構成である。
【0008】
上記課題を解決するための本発明の第5発明は、請求項5に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線の一部または全部を切断し、電子部品や配線基板の片面または両面に導電接続する構成である。
【0009】
上記課題を解決するための本発明の第6発明は、請求項6に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線を平行移動または上下移動させて導電線の間隔を変更する構成である。
【0010】
上記課題を解決するための本発明の第7発明は、請求項7に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線を電子部品や導電基板との導電接続に用いた以外の引き揃え導電線を電子部品や配線基板との固定に用いる構成である。
【0011】
上記課題を解決するための本発明の第8発明は、請求項8に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の発明に加えて、ピッチの違う並列に引き揃えた導電線をピッチ変換して導電接続する構成である。
【0012】
上記課題を解決するための本発明の第9発明は、請求項9に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線を潰して、総厚を薄くする構成である。
【0013】
上記課題を解決するための本発明の第10発明は、請求項10に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項9のうちいずれか1項に記載の発明に加えて、引き揃え導電配線基板の引き揃え導電線の先端と他の相手配線基板や電子部品と接触導通させることで検査や導電加工に用いる構成である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る引き揃え導電配線基板は、上記説明のような構成であるので、以下に記載する効果を奏する。
(1)引き揃えた導電線を用いることで、感光剤を使わず、エッチング、メッキの加工がなく、確実な配線基板が容易に形成できる。
(2)導電線を引き揃えるか、引き揃えた導電線をピッチ変換して導電接続することでピッチを変更し、電子部品を搭載して導電配線基板を形成するので、化学薬品を使用する必要がないので、公害のない環境にやさしいものである。
(3)直線配線で良い、非接触ICカード用アンテナや、UHF帯域のアンテナ、2.45GHz帯域のアンテナ、EL用配線、LED用配線には、本発明の並列に引き揃えた導電配線基板を用いることにより、配線がそのままチップの接続に使用することが可能であるので、配線回路を容易に形成することができる。
(4)引き揃えた導電線にチップを接続することで、基材が不要になるため、放熱性に優れている。
(5)並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シートに固定されているため、微細な導電線(例えば、20μmφ〜35μmφ径)を用いても、断線、ショートがないため、検査工程の不要な、確かな信頼性のある配線回路が容易に形成することができる。
(6)並列に引き揃えた導電線を繊維、テープで固定することで、フレキシブル配線基板として、自由に屈曲できる。
(7)並列に引き揃えた導電線と電子部品との接続が、電子部品の裏面より接続でき、接続が容易に目視検査できる。
(8)並列に引き揃えた導電線と、電子部品の接続において、接続用の配線(ワイヤーボンディング)と回路配線が同じ引き揃え導電線でカバーできるので簡易である。
(9)外形をカットするだけですむので、製造原価が安価に得られる。
(10)導電線は、被覆線を用いればショートの問題はなく、導電線はリール巻線を用いるため断線は未然に防げるので、結果的に検査の簡略化につながるものである。
(11)引き揃えた導電線に電子部品を搭載する場合、導電線に直接、超音波が当てられ、導電線と電子部品の接点との金属接合ができる。また、ハンダ付け、導電ペーストによる接合も引き揃え導電線を絡めて接続ができるため、強固である。
(12)導電線、例えば銅線の場合は、線径20〜35μmφであり、これにエポキシ樹脂を塗布しても線径30〜50μmφで、一般的な基板の絶縁体の厚みと同様である。また、導電線の引き揃えは柔軟性に富んでいるので極めて製作し易い。
(13)引き揃えた導電線の支持体は間隔をあけることで、支持体の影響を受け難い絶縁性が得られるものである。
(14)本発明の引き揃え導電配線基板の引き揃えた導電線の先端を、他の相手配線基板や電子部品と接触導通することで導電検査を簡単に行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
導電線と絶縁線を組み合わせて並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に、配線パターンを複数面付けし、電子部品を導電接続した引き揃え導電配線基板である。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の各実施例を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る並列に引き揃えた導電線の円形線を絶縁シートにプレスで圧入して固定した実施例を示す概略斜視図、図2は、本発明に係る並列に引き揃えた導電線の角形線を絶縁シートにプレスで圧入して固定した実施例を示す概略斜視図、図3は、並列に引き揃えた導電線を接着剤付きテープ、繊維、接着剤付きシート、埋め込みテープの各種固定材料で固定した各実施例を示す概略斜視図、図4は、並列に引き揃えた導電線を感光性エポキシフィルムで固定し、露光・現像工程で処理し、部品接続部(開口部)を形成した部品接続部を多面付けした実施例を示す概略斜視図、図5は、並列に引き揃えた導電線をテープで固定し、ICチップを多面付け接続した実施例を示す概略斜視図、図6は、並列に引き揃えた導電線をリール状にし、該導電線に導電基板をリール状に多面付けして、導電接続した実施例を示す概略平面図、図7は、並列に引き揃えた導電線に化学繊維等からなる絶縁線を組み合わせて引き揃え、絶縁線を導電基板と引き揃えた導電線の固定に使用した実施例を示す概略斜視図で、(A)は埋め込みテープあるいは埋め込みシートで固定した例を示し、(B)は、接着剤シートで固定した例を示す概略斜視図、図8は、並列に引き揃えた導電線の隣接線を導電接続した概略平面図で、(A)(B)はくし型にしたF型アンテナの実施例を示す概略平面図、(C)は円環型にしたICチップを接続した実施例を示す概略平面図、図9は、並列に引き揃えた導電線の一部を切断してICチップに接続した実施例を示す概略平面図と概略断面図で(A)はICチップの表面(一面)に配線した実施例を示す平面図、(B)は(A)図に示すa−a断面図、図10は、並列に引き揃えた導電線の一部を切断してICチップの表裏面(両面)の接続部に接続した実施例を示す概略平面図と概略断面図で、(A)はICチップの表裏面の接続部に接続した実施例を示す平面図、(B)は(A)図に示すb−b断面図、図11は、並列に引き揃えた導電線のピッチを平行移動して変換し、配線の実装を容易にする配線手段の実施例を示す概略斜視図、図12は、並列に引き揃えた導線のピッチを上下移動して変換し、配線の実装を容易にする配線手段の実施例を示す概略斜視図、図13は、並列に引き揃えた導電線の導電基板や電子部品との導電接続に用いた並列に備えた導電線以外の導電線を導電基板や電子部品との固定の補強線として用いた実施例を示す概略斜視図、図14は、並列に引き揃えた導電線をICチップを間に、上下2層に配置し、ICチップの上・下面の導電接続部に接続した実施例を示す概略斜視図、図15は、並列に引き揃えた導電線を電子部品の実装部にハンダ付けした正面図と断面図で、ハンダが並列に引き揃えた導電線に絡まり、強固で確実な導電接続をしたもので、(A)は概略正面図、(B)は概略断面図、図16は、並列に引き揃えた導電線を一部切断し、ICチップをハンダ付けし、電波式アンテナとした実施例を示す概略平面図、図17は、並列に引き揃えた導電線を山型基板に配置し、LEDチップを実装し、LEDチップの下部に空間を形成し、放熱を良くした実施例を示す実装概略斜視図、図18は、並列に引き揃えた導電線を凹型基板(筐体)に張り付け、ICチップの高さを吸収する立体配線をした実施例を示す概略斜視図、図19は、並列に引き揃えた導電線をICチップと導電基板とを接続するリードフレームを示す実施例で、(A)は絶縁線と組み合わせた実施例を示す概略斜視図、(B)はクシ型のリードフレームの実施例を示す概略斜視図、図20は、並列に引き揃えた導電線にロール状に巻き取った孔明け接着剤付きシートを貼り付ける状態を示す概略斜視図、図21は、図20で示した孔明け接着剤付きシートに半導体チップ等の電子部品を実装した実施例を示す断面図、図22は、並列に引き揃えた導電線を電子部品や導電基板の導電接続部の形状やピッチに合わせて、並列に引き揃えた導電線の直径や間隔や本数を変えた引き揃え導電配線基板の実施例を示す概略平面図、図23は、ピッチの違う並列に引き揃えた導電線を導電接続し、ピッチ変換した実施例を示す概略平面図で、(A)はピッチの違う並列に引き揃えた導電線を配線材で導電接続した実施例を示す概略平面図、(B)はピッチの違う並列に引き揃えた導電線と導電基板を導電接続する上で導電基板上で配線をハンダ付け、超音波接着、メッキ、導電接着剤、圧接で各接続した実施例を示す概略平面図、図24は、並列に引き揃えた丸型導電線を潰して総厚を薄くした超薄フレキシブル導電配線基板の実施例を示す概略断面図である。
【0017】
また、利用の仕方として並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に配線パターンを面付けし、プリント基板を導電接続する等、本願発明の各種引き揃え導電配線基板の引き揃え導電線の先端を他の相手配線基板や電子部品に接触させ、導通することで導電検査を行うことができ、さらに導電加工にも用いることができる。
【0018】
以下、図1〜図24に基づいて、並列に引き揃えた導電線を用いた配線基板の実施例について具体的に詳細を説明する。
先ず、本発明の用途について説明すると、並列に引き揃えた導電線を用いた配線基板は、従来のプリント配線基板の代用となるものである。特徴を活かせる例として、フレキシブル基板、リジット・フレキシブル基板、リジット・フレキシブル・リジット基板、多層配線板の内層基板、LED(発光ダイオード)接続配線、電波方式アンテナ、ICカード用アンテナ、ICカード用チップ搭載配線、タグ用アンテナ、F型アンテナ等、各種アンテナ、巻線アンテナ、IC搭載配線、ビルドアップ基板、多段式ICチップのリードフレーム、電磁波シールド、アンテナ巻線、コイル巻線、チップ搭載アンテナ、導電検査用配線基板、インターポーザチップ搭載インターポーザ、ジャンパー配線基板、ボンディングワイヤー代用・リードフレーム代用フラットケーブル配線、太陽光発電パネル配線、部品内蔵配線基板、パッケージ用配線基板、ピッチ変更拡張配線基板、立体アンテナ・コイル巻線、BGA(ボールグリッドアレイ)用接続配線、多段BGA(ボールグリッドアレイ)用接続配線、異方性導電接続基板、検査用弾力基板、TCP(テープキャリアパッケージ)、ペルチェ素子基板等が考えられる。
【0019】
次に、引き揃えた導電線の線は、金属線、主に銅・アルミ・ステンレス、及び各種合金線である。なお、用途に応じて金属線にスズ・銀・金等の各種メッキ・プラズマ加工の表面処理をする。ケミカル繊維に導電性を持たせる金属表面処理、メッキ等の加工をすることにより、柔軟性のある引き揃え導電線ができるものである。また、線の形状は、丸形や、正方形が採用され、金属線もカラー着色し、絶縁性を持たせ、識別もできるようにする。
【0020】
また、引き揃えた導電線の固定手段は、縦糸は銅線、横糸に不導体であるケミカル繊維で織ったメッシュタイプや、横糸の代わりに不導体の樹脂・ペーストで固定するもの。また、感光性のあるエポキシ樹脂、イミド樹脂を用いて塗布、露光、現像して圧着固定し、開口部を形成するもの。不導体樹脂をスクリーン印刷、インクジェットで引き揃え線上にパターンを形成してパターンで固定するもの。感光性樹脂で微細パターンを形成して、これで固定する手段もある。さらに、不導体の台紙に両面テープや接着剤で貼り付けてもよい。接着テープ、フィルムや樹脂フィルムで熱圧着で埋め込み固定する。また、化学繊維で織ることで誘電率の低い並列した引き揃え導電配線基板を作ることができる。
なお、引き揃え線は、平面だけの配線ではなく立体配線もできるものである。引き揃え導電線は何本かの間隔を置いて補強・絶縁のため不導体線を入れることも考えられる。また、引き揃え導電線はツメ・オサを用いてピッチの変更や拡張をしたり、曲線にして台紙に貼り付けることもできるものである。
【0021】
引き揃え導電線とICチップ・プリント基板との導電接続は、ACF(異方性導電フィルム)、導電接着剤、ハンダペーストを用いる方法、引き揃え線にスズ・銅の合金メッキをし、レーザー光での溶解接続、金メッキ加工をし、超音波での金属間の接続もある。そして、引き揃え導電線にスクリーン印刷・感光剤でのパターンを形成して、引き揃え線の露出部分にメッキ加工をし、導電パターンを形成する。
なお、感光剤は、ドライフィルムタイプ、液状タイプ、永久レジストタイプ、剥離タイプ、ネガタイプ、ポジタイプ等の種々のタイプを用途に合わせて採用することが可能である。
【0022】
並列に引き揃え導電線を用いたものとしては、引き揃え導電線を用いた異方性導電パターンは弾力性があり、BGA(ボールグリッドアレイ)と基板の接続、BGA(ボールグリッドアレイ)の電気検査に用いる。また、引き揃え導電線を平行方向・直角方向に重ねて多層配線基板として用いる。また、引き揃え導電線に一本一本の各引き揃え線上の上下に絶縁物を形成し、メッキ加工でバンプを形成し、弾力のあるプリント基板・電子部品の接続に用いることができる。並列に引き揃えた導電線を多層に積層するものとして、一層目の並列に引き揃えた導電線の配線層に対し、90度移動させて、2層目を積層し、90度方向を変換して配線を組み合わせたり、並列に引き揃えた導電線の横方向の導電接続は、超音波接着、ハンダ接続が主で、メッキ、導電接着剤で接続し、E型アンテナ、クシ型電極、クシ型EL電極として用いることができる。
【0023】
ここで、図1から順次具体的な実施例について説明する。
図1で示した実施例は、絶縁性のある接着剤付きシート4に断面円形の導電線1を並列に引き揃えてプレスで圧入して埋め込み形成した導電配線基板で、並列に引き揃えた導電線1は銅線等からなるものである。
図2で示した実施例は、接着剤付きシート4に断面角形の導電線1を並列に引き揃えてプレスで圧入して埋め込み形成した導電配線基板である。
図3で示した実施例は、固定手段について、各種部材で行う各具体的なものについて、同一の並列に引き揃えた導電線1に施したものが示されているが、これらは各々独立の固定手段であって、1種類づつ採用するものであるが、場合によっては2つ以上の固定手段を併用しても良いことはいうまでもない。並列に引き揃えた導電線1を固定する部材として、接着剤付きテープ2で固定したもの、繊維3を並列に引き揃えた導電線1に対して交差するように織り込んで固定したもの、接着剤付きシート4で接着固定したもの、埋め込みテープ(シート)5で埋め込み固定したものを一緒に示したものである。
図4で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1を感光性エポキシフィルム6で固定し、露光・現像工程で処理して開口部7を形成し、開口部7を利用して電子部品を多面付けして部品接続できるようにした実施例を示すものである。8は、並列に引き揃えた導電線1が前記開口部7の部位に現出している導電接続部である。
図5で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1を埋め込みテープ5で固定し、ICチップ9のICチップ接続部10と並列に引き揃えた導電線1とを接続して多面付けしたICチップ9を多面付けした導電配線基板である。
図6で示した実施例は、長尺の並列に引き揃えた導電線1に導電基板11を導電接続部12でリール状に多面付けして導電接続した実施例である。
図7で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1において、前記引き揃えた導電線1と化学繊維等からなる絶縁線13とを組み合わせて、フレキシブルリジット基板を形成したものである。(A)に示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1に適宜間隔に化学繊維等からなる絶縁線13(ケミカル線)を組み合わせて、導電線1と絶縁線13を部分的に埋め込みテープ5で埋め込み固定したもので、導電基板11と並列に引き揃えた導電線1を導電接続部12で導電接続した実施例である。(B)は固定手段として、接着剤付きシート4で固定したもので、その他は前記図7(A)と同様なので説明は省略する。
図8で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1を接着剤付きテープ2で固定し、並列に引き揃えた導電線1を2本、3本、あるいは全本の隣接線を導電接続した実施例で、(A)は、導電線1を2本及び3本の隣接の導電線を接続した導電接続部14で導電接続した実施例で、(B)は導電線1全本の隣接の導電線を接続した導電接続した実施例で、(C)は隣接線をICチップ9をICチップ接続部10で接続して、円環状に導電接続した実施例である。
図9で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1の一部又は全部を切断し、その部分を介して、ICチップを接続した実施例で、(A)は一部を切断し、ICチップ15のICチップ接続部16で並列に引き揃えた導電線1と接続した実施例で、(B)はその図9(A)のa−a断面図である。
図10で示したものは、並列に引き揃えた導電線1の一部を切断し、ICチップ15の表と裏の接続部に接続する実施例で、(A)は並列に引き揃えた導電線1の一部を切断し、切断された並列に引き揃えた導電線1を屈曲させてICチップ15の表に、切断されていない並列に引き揃えた導電線1とICチップ15の裏とを接続してICチップの表裏配線した実施例の平面図で、(B)は図10(A)のb−b断面図である。
図11で示したものは、並列に引き揃えた導電線1のピッチを変更するもので、平行移動によってピッチを変えた実施例で、配線の実装を容易にする配線の実施例である。
図12で示したものは、並列に引き揃えた導電線1のピッチを変更するもので、上下移動によってピッチを変えた実施例で、平行移動と同様に配線の実装を容易にする配線の実施例である。
図13で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を導電基板11や電子部品との導電接続に用いた並列に引き揃えた導電線1以外の導電線1を配線基板や電子部品との固定のために利用し補強線とした実施例である。
図14で示したものは、並列に引き揃えた導電線1をICチップ15の間に上・下2層で配置し、ICチップ15の上・下面の導電接続部12で接続した実施例である。
図15で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を電子部品の実装部にハンダ付けした実施例で、ハンダが並列に引き揃えた導電線1に絡まり、強固で確実に導電接続ができる実施例である。
図16で示したものは、並列に引き揃えた導電線1の一部を切断し、ICチップ15をICチップの接続部16でハンダ付けし、電波式アンテナのICチップ15を実装した実施例である。
図17で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を凸型基板17に配置したLEDチップ18を実装し、LEDチップ18の下部に空間を形成し、放熱効率を良くした実施例である。
図18で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を凹型基板19(筐体)に張り付け、ICチップ15の高さを吸収する立体配線の実施例である。
図19で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を半導体チップ20と導電基板11とを接続するリードフレーム21で、(A)に示したものは、絶縁線13と組み合わせたリードフレーム21で、(B)に示したものは、隣接の導電線を接続した導電接続部14を設けたリードフレーム21の実施例である。
図20で示したものは、並列に引き揃えた導電線1をロール状に巻き取った孔明き接着剤付きシート22を引き出して貼り付け固定した実施例である。
図21で示したものは、図20で説明した実施例の導電配線基板を利用して、孔部を介して半導体チップ20を取り付けた実施例を示すものである。
図22で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を電子部品や、導電基板11の導電接続部12の形状及びピッチに合わせて並列に引き揃えた導電線1の直径や間隔や本数を変えた実施例である。
図23で示したものは、並列に引き揃えた導電線1のピッチを変えたものを導電接続した実施例で、(A)に示すものは、配線材23で導電接続した実施例で、(B)で示したものは、導電基板11上で配線材23で導電接続した実施例である。この導電接続には、配線材だけでなく、ハンダ付け、超音波接続、メッキ、導電接着剤を用いることも可能である。
図24で示したものは、丸型の並列に引き揃えた導電線1を潰して、接着剤付きフィルムで固定することで総厚を薄くした実施例を示すものである。
【産業上の利用可能性】
【0024】
各種配線基板に利用でき、平面状のもの立体状のものにも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る並列に引き揃えた導電線の円形線を絶縁性のある接着剤付きシートにプレスで圧入して固定した実施例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係る並列に引き揃えた導電線の角形線を絶縁性のある接着剤付きシートにプレスで圧入して固定した実施例を示す概略斜視図である。
【図3】並列に引き揃えた導電線を接着剤付きテープ、繊維、接着剤付きシート、埋め込みテープの各種固定手段で固定した各実施例を示す概略斜視図である。
【図4】並列に引き揃えた導電線を感光性エポキシフィルムで固定し、露光・現像工程で処理し、部品接続部を多面付けし、部品接続部(開口部)を形成した実施例を示す概略斜視図である。
【図5】並列に引き揃えた導電線をテープで固定し、ICチップを多面付け接続した実施例を示す概略斜視図である。
【図6】並列に引き揃えた導電線をリール状にし、該導電線に導電基板をリール状に多面付けして、導電接続した実施例を示す概略平面図である。
【図7】並列に引き揃えた導電線に化学繊維等からなる絶縁線を組み合わせて引き揃え、絶縁線を導電基板と引き揃えた導電線の固定に使用した実施例を示す概略斜視図で、(A)は埋め込みテープあるいは埋め込みシートで固定した例を示し、(B)は、接着剤シートで固定した例を示す概略斜視図である。
【図8】(A)は並列に引き揃えた導電線の隣接線を導電接続した概略平面図で、(B)はくし型にしたF型アンテナの実施例を示す概略平面図、(C)は円環型にしたICチップを接続した実施例を示す概略平面図である。
【図9】並列に引き揃えた導電線の一部を切断してICチップに接続した実施例を示す概略平面図と概略断面図で(A)はICチップの表面(一面)に配線した実施例を示す平面図、(B)は(A)図に示すa−a断面図である。
【図10】並列に引き揃えた導電線の一部を切断してICチップの表裏面(両面)の接続部に接続した実施例を示す概略平面図と概略断面図で、(A)はICチップの表裏面の接続部に接続した実施例を示す平面図、(B)は(A)図に示すb−b断面図である。
【図11】並列に引き揃えた導電線のピッチを平行移動して変換し、配線の実装を容易にする配線手段の実施例を示す概略斜視図である。
【図12】並列に引き揃えた導線のピッチを上下移動して変換し、配線の実装を容易にする配線手段の実施例を示す概略斜視図である。
【図13】並列に引き揃えた導電線の導電基板や電子部品との導電接続に用いた並列に備えた導電線以外の導電線を導電基板や電子部品との固定のために利用し補強線として用いた実施例を示す概略斜視図である。
【図14】並列に引き揃えた導電線をICチップを間に、上下2層に配置し、ICチップの上・下面の導電接続部に接続した実施例を示す概略斜視図である。
【図15】並列に引き揃えた導電線を電子部品の実装部にハンダ付けした正面図と断面図で、ハンダが並列に引き揃えた導電線に絡まり、強固で確実な導電接続をしたもので、(A)は概略正面図、(B)は概略断面図である。
【図16】並列に引き揃えた導電線を一部切断し、ICチップをハンダ付けし、電波式アンテナとして実施例を示す概略平面図である。
【図17】並列に引き揃えた導電線を山型基板に配置し、LEDチップを実装し、LEDチップの下部に空間を形成し、放熱を良くした実施例を示す実装概略斜視図である。
【図18】並列に引き揃えた導電線を凹型基板(筐体)に張り付け、ICチップの高さを吸収する立体配線をした実施例を示す概略斜視図である。
【図19】並列に引き揃えた導電線をICチップと導電基板とを接続するリードフレームを示す実施例で、(A)は絶縁線と組み合わせた実施例を示す概略斜視図、(B)はクシ型のリードフレームの実施例を示す概略斜視図である。
【図20】並列に引き揃えた導電線にロール状に巻き取った孔明け接着剤付きシートを貼り付ける状態を示す概略斜視図である。
【図21】図20で示した孔明け接着剤付きシートに半導体チップ等の電子部品を実装した実施例を示す断面図である。
【図22】並列に引き揃えた導電線を電子部品や導電基板の導電接続部の形状やピッチに合わせて、並列に引き揃えた導電線の直径や間隔や本数を変えた引き揃え導電配線基板の実施例を示す概略平面図である。
【図23】ピッチの違う並列に引き揃えた導電線を導電接続し、ピッチ変換した実施例を示す概略平面図で、(A)はピッチの違う並列に引き揃えた導電線を配線材で導電接続した実施例を示す概略平面図、(B)はピッチの違う並列に引き揃えた導電線と導電基板を導電接続する上で導電基板上で配線をハンダ付け、超音波接着、メッキ、導電接着剤で各接続した実施例を示す概略平面図である。
【図24】並列に引き揃えた丸型導電線を潰して総厚を薄くした超薄フレキシブル導電配線基板の実施例を示す概略断面図である。本発明に係る引き揃え導電線を用いた配線基板の第一実施例を示す絶縁物でパターンを形成した配線基板を示す平面図である。
【符号の説明】
【0026】
1・・・・並列に引き揃えた導電線 2・・・・接着剤付きテープ
3・・・・繊維 4・・・・接着剤付きシート
5・・・・埋め込みテープ(シート) 6・・・・感光性エポキシフィルム
7・・・・開口部 8・・・・導電接続部
9・・・・ICチップ 10・・・・ICチップ接続部
11・・・・導電基板 12・・・・導電接続部
13・・・・絶縁線
14・・・・隣接の導電線を接続した導電接続部
15・・・・ICチップ 16・・・・ICチップの接続部
17・・・・凸型基板 18・・・・LEDチップ
19・・・・凹型基板 20・・・・半導体チップ
21・・・・リードフレーム
22・・・・ロール状に巻き取った孔明き接着剤付きシート
23・・・・配線材
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器等の電子部品が年々軽薄短小となり、それに伴なって配線パターンも微細になってきているのに対応できる引き揃え導電線を用いた配線基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の配線基板は、銅箔のエッチング法かメッキ法による配線形成が行われている。
また、導電ペーストによる配線パターンを形成した配線は、ピッチが大きくなってしまうのを改良して小さくできるようにした、可撓性を有する絶縁性のフィルム状基材と、このフィルム状基材上に印刷にて形成された導電パターンと、線材、及び糸状材とを備え、前記線材は導線で形成されると共に、前記線材と前記糸状材とが前記フィルム状基材に縫い合わされて、前記線材によって配線を形成したことを特徴とするフレキシブル配線基板(特許文献1参照)が存在している。
【特許文献1】特許公開2002−252432公報(特許請求の範囲、発明の詳細な説明の欄における段落{0003}、{0004}{0011}〜{0024}、図1、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、配線基板をエッチング法、メッキ法で形成する場合、化学薬品の使用による廃液処理の公害問題が発生する。また微細配線になればなるほど、エッチング、メッキのレジストとなる感光剤の塗布、露光、現像、そしてエッチング法かメッキ法でのパターン形成の工程が複雑で難しくなる。また、前記従来技術である特許公開2002−252432公報に示されたものは、導線で形成された線材と糸状材とがフィルム状基材に縫い合わされて、線材によって配線を形成したフレキシブル配線基板である。しかし、この従来のフレキシブル配線基板は、線材よりも柔軟性のある絶縁性の糸状材で形成され、無理なくフィルム状基材に縫い合わせでき、線材が断線し難くしたもので、フィルム状基材に縫い合わせることが不可欠なもので製作するのに多くの工程を必要とし、困難を伴うものであるという問題がある。
さらに、他の配線や電子部品の導電検査をすることが極めて困難であるという問題がある。
それに対し、本発明に係る引き揃え導電配線基板は、導電線を並列に引き揃え、テープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂、例えばエポキシ樹脂、イミド樹脂、熱硬化性樹脂、感光性樹脂を組み合わせて固定した導電線を配線基板とするか、ピッチの違う並列に引き揃えた導電線をピッチ変換して導電接続し、電子部品を搭載することで導電配線基板を形成するので、化学薬品を使用する必要がない。また、導電線は、被覆線を用いればショートの問題はない。導電線はリール巻線を用いるため断線は未然に防げる。並列に引き揃えた導電線への電子部品の搭載は導電線に直接、超音波が当てられ、導電線と電子部品の接点との金属接合ができる。また、ハンダ付け、導電ペーストによる接合も引き揃え導電線を絡めて接続ができるため、強固である。さらに導電線、例えば銅線であれば、線径20〜35μmφであり、これにエポキシ樹脂を塗布しても線径30〜50μmφで、一般的な配線基板の絶縁体の厚みと同様である。また、導電線の引き揃えは柔軟性に富んでいるので極めて製作し易いく、引き揃えた導電線の支持体は間隔をあけることで、支持体の影響を受け難い絶縁性が得られる引き揃え導電配線基板を提供できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に、配線パターンを複数面付けし、電子部品を導電接続する構成である。
【0005】
上記課題を解決するための本発明の第2発明は、請求項2に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に配線パターンを面付けし、プリント基板を導電接続する構成である。
【0006】
上記課題を解決するための本発明の第3発明は、請求項3に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1、または請求項2記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線に絶縁線を並列に組み合わせ、引き揃え導電線の識別、補強に用いる構成である。
【0007】
上記課題を解決するための本発明の第4発明は、請求項4に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線の隣接する2本以上の線を導電接続する構成である。
【0008】
上記課題を解決するための本発明の第5発明は、請求項5に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線の一部または全部を切断し、電子部品や配線基板の片面または両面に導電接続する構成である。
【0009】
上記課題を解決するための本発明の第6発明は、請求項6に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線を平行移動または上下移動させて導電線の間隔を変更する構成である。
【0010】
上記課題を解決するための本発明の第7発明は、請求項7に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線を電子部品や導電基板との導電接続に用いた以外の引き揃え導電線を電子部品や配線基板との固定に用いる構成である。
【0011】
上記課題を解決するための本発明の第8発明は、請求項8に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の発明に加えて、ピッチの違う並列に引き揃えた導電線をピッチ変換して導電接続する構成である。
【0012】
上記課題を解決するための本発明の第9発明は、請求項9に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の発明に加えて、並列に引き揃えた導電線を潰して、総厚を薄くする構成である。
【0013】
上記課題を解決するための本発明の第10発明は、請求項10に記載された通りの引き揃え導電配線基板であり、次のようなものである。
請求項1〜請求項9のうちいずれか1項に記載の発明に加えて、引き揃え導電配線基板の引き揃え導電線の先端と他の相手配線基板や電子部品と接触導通させることで検査や導電加工に用いる構成である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る引き揃え導電配線基板は、上記説明のような構成であるので、以下に記載する効果を奏する。
(1)引き揃えた導電線を用いることで、感光剤を使わず、エッチング、メッキの加工がなく、確実な配線基板が容易に形成できる。
(2)導電線を引き揃えるか、引き揃えた導電線をピッチ変換して導電接続することでピッチを変更し、電子部品を搭載して導電配線基板を形成するので、化学薬品を使用する必要がないので、公害のない環境にやさしいものである。
(3)直線配線で良い、非接触ICカード用アンテナや、UHF帯域のアンテナ、2.45GHz帯域のアンテナ、EL用配線、LED用配線には、本発明の並列に引き揃えた導電配線基板を用いることにより、配線がそのままチップの接続に使用することが可能であるので、配線回路を容易に形成することができる。
(4)引き揃えた導電線にチップを接続することで、基材が不要になるため、放熱性に優れている。
(5)並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シートに固定されているため、微細な導電線(例えば、20μmφ〜35μmφ径)を用いても、断線、ショートがないため、検査工程の不要な、確かな信頼性のある配線回路が容易に形成することができる。
(6)並列に引き揃えた導電線を繊維、テープで固定することで、フレキシブル配線基板として、自由に屈曲できる。
(7)並列に引き揃えた導電線と電子部品との接続が、電子部品の裏面より接続でき、接続が容易に目視検査できる。
(8)並列に引き揃えた導電線と、電子部品の接続において、接続用の配線(ワイヤーボンディング)と回路配線が同じ引き揃え導電線でカバーできるので簡易である。
(9)外形をカットするだけですむので、製造原価が安価に得られる。
(10)導電線は、被覆線を用いればショートの問題はなく、導電線はリール巻線を用いるため断線は未然に防げるので、結果的に検査の簡略化につながるものである。
(11)引き揃えた導電線に電子部品を搭載する場合、導電線に直接、超音波が当てられ、導電線と電子部品の接点との金属接合ができる。また、ハンダ付け、導電ペーストによる接合も引き揃え導電線を絡めて接続ができるため、強固である。
(12)導電線、例えば銅線の場合は、線径20〜35μmφであり、これにエポキシ樹脂を塗布しても線径30〜50μmφで、一般的な基板の絶縁体の厚みと同様である。また、導電線の引き揃えは柔軟性に富んでいるので極めて製作し易い。
(13)引き揃えた導電線の支持体は間隔をあけることで、支持体の影響を受け難い絶縁性が得られるものである。
(14)本発明の引き揃え導電配線基板の引き揃えた導電線の先端を、他の相手配線基板や電子部品と接触導通することで導電検査を簡単に行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
導電線と絶縁線を組み合わせて並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に、配線パターンを複数面付けし、電子部品を導電接続した引き揃え導電配線基板である。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の各実施例を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る並列に引き揃えた導電線の円形線を絶縁シートにプレスで圧入して固定した実施例を示す概略斜視図、図2は、本発明に係る並列に引き揃えた導電線の角形線を絶縁シートにプレスで圧入して固定した実施例を示す概略斜視図、図3は、並列に引き揃えた導電線を接着剤付きテープ、繊維、接着剤付きシート、埋め込みテープの各種固定材料で固定した各実施例を示す概略斜視図、図4は、並列に引き揃えた導電線を感光性エポキシフィルムで固定し、露光・現像工程で処理し、部品接続部(開口部)を形成した部品接続部を多面付けした実施例を示す概略斜視図、図5は、並列に引き揃えた導電線をテープで固定し、ICチップを多面付け接続した実施例を示す概略斜視図、図6は、並列に引き揃えた導電線をリール状にし、該導電線に導電基板をリール状に多面付けして、導電接続した実施例を示す概略平面図、図7は、並列に引き揃えた導電線に化学繊維等からなる絶縁線を組み合わせて引き揃え、絶縁線を導電基板と引き揃えた導電線の固定に使用した実施例を示す概略斜視図で、(A)は埋め込みテープあるいは埋め込みシートで固定した例を示し、(B)は、接着剤シートで固定した例を示す概略斜視図、図8は、並列に引き揃えた導電線の隣接線を導電接続した概略平面図で、(A)(B)はくし型にしたF型アンテナの実施例を示す概略平面図、(C)は円環型にしたICチップを接続した実施例を示す概略平面図、図9は、並列に引き揃えた導電線の一部を切断してICチップに接続した実施例を示す概略平面図と概略断面図で(A)はICチップの表面(一面)に配線した実施例を示す平面図、(B)は(A)図に示すa−a断面図、図10は、並列に引き揃えた導電線の一部を切断してICチップの表裏面(両面)の接続部に接続した実施例を示す概略平面図と概略断面図で、(A)はICチップの表裏面の接続部に接続した実施例を示す平面図、(B)は(A)図に示すb−b断面図、図11は、並列に引き揃えた導電線のピッチを平行移動して変換し、配線の実装を容易にする配線手段の実施例を示す概略斜視図、図12は、並列に引き揃えた導線のピッチを上下移動して変換し、配線の実装を容易にする配線手段の実施例を示す概略斜視図、図13は、並列に引き揃えた導電線の導電基板や電子部品との導電接続に用いた並列に備えた導電線以外の導電線を導電基板や電子部品との固定の補強線として用いた実施例を示す概略斜視図、図14は、並列に引き揃えた導電線をICチップを間に、上下2層に配置し、ICチップの上・下面の導電接続部に接続した実施例を示す概略斜視図、図15は、並列に引き揃えた導電線を電子部品の実装部にハンダ付けした正面図と断面図で、ハンダが並列に引き揃えた導電線に絡まり、強固で確実な導電接続をしたもので、(A)は概略正面図、(B)は概略断面図、図16は、並列に引き揃えた導電線を一部切断し、ICチップをハンダ付けし、電波式アンテナとした実施例を示す概略平面図、図17は、並列に引き揃えた導電線を山型基板に配置し、LEDチップを実装し、LEDチップの下部に空間を形成し、放熱を良くした実施例を示す実装概略斜視図、図18は、並列に引き揃えた導電線を凹型基板(筐体)に張り付け、ICチップの高さを吸収する立体配線をした実施例を示す概略斜視図、図19は、並列に引き揃えた導電線をICチップと導電基板とを接続するリードフレームを示す実施例で、(A)は絶縁線と組み合わせた実施例を示す概略斜視図、(B)はクシ型のリードフレームの実施例を示す概略斜視図、図20は、並列に引き揃えた導電線にロール状に巻き取った孔明け接着剤付きシートを貼り付ける状態を示す概略斜視図、図21は、図20で示した孔明け接着剤付きシートに半導体チップ等の電子部品を実装した実施例を示す断面図、図22は、並列に引き揃えた導電線を電子部品や導電基板の導電接続部の形状やピッチに合わせて、並列に引き揃えた導電線の直径や間隔や本数を変えた引き揃え導電配線基板の実施例を示す概略平面図、図23は、ピッチの違う並列に引き揃えた導電線を導電接続し、ピッチ変換した実施例を示す概略平面図で、(A)はピッチの違う並列に引き揃えた導電線を配線材で導電接続した実施例を示す概略平面図、(B)はピッチの違う並列に引き揃えた導電線と導電基板を導電接続する上で導電基板上で配線をハンダ付け、超音波接着、メッキ、導電接着剤、圧接で各接続した実施例を示す概略平面図、図24は、並列に引き揃えた丸型導電線を潰して総厚を薄くした超薄フレキシブル導電配線基板の実施例を示す概略断面図である。
【0017】
また、利用の仕方として並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に配線パターンを面付けし、プリント基板を導電接続する等、本願発明の各種引き揃え導電配線基板の引き揃え導電線の先端を他の相手配線基板や電子部品に接触させ、導通することで導電検査を行うことができ、さらに導電加工にも用いることができる。
【0018】
以下、図1〜図24に基づいて、並列に引き揃えた導電線を用いた配線基板の実施例について具体的に詳細を説明する。
先ず、本発明の用途について説明すると、並列に引き揃えた導電線を用いた配線基板は、従来のプリント配線基板の代用となるものである。特徴を活かせる例として、フレキシブル基板、リジット・フレキシブル基板、リジット・フレキシブル・リジット基板、多層配線板の内層基板、LED(発光ダイオード)接続配線、電波方式アンテナ、ICカード用アンテナ、ICカード用チップ搭載配線、タグ用アンテナ、F型アンテナ等、各種アンテナ、巻線アンテナ、IC搭載配線、ビルドアップ基板、多段式ICチップのリードフレーム、電磁波シールド、アンテナ巻線、コイル巻線、チップ搭載アンテナ、導電検査用配線基板、インターポーザチップ搭載インターポーザ、ジャンパー配線基板、ボンディングワイヤー代用・リードフレーム代用フラットケーブル配線、太陽光発電パネル配線、部品内蔵配線基板、パッケージ用配線基板、ピッチ変更拡張配線基板、立体アンテナ・コイル巻線、BGA(ボールグリッドアレイ)用接続配線、多段BGA(ボールグリッドアレイ)用接続配線、異方性導電接続基板、検査用弾力基板、TCP(テープキャリアパッケージ)、ペルチェ素子基板等が考えられる。
【0019】
次に、引き揃えた導電線の線は、金属線、主に銅・アルミ・ステンレス、及び各種合金線である。なお、用途に応じて金属線にスズ・銀・金等の各種メッキ・プラズマ加工の表面処理をする。ケミカル繊維に導電性を持たせる金属表面処理、メッキ等の加工をすることにより、柔軟性のある引き揃え導電線ができるものである。また、線の形状は、丸形や、正方形が採用され、金属線もカラー着色し、絶縁性を持たせ、識別もできるようにする。
【0020】
また、引き揃えた導電線の固定手段は、縦糸は銅線、横糸に不導体であるケミカル繊維で織ったメッシュタイプや、横糸の代わりに不導体の樹脂・ペーストで固定するもの。また、感光性のあるエポキシ樹脂、イミド樹脂を用いて塗布、露光、現像して圧着固定し、開口部を形成するもの。不導体樹脂をスクリーン印刷、インクジェットで引き揃え線上にパターンを形成してパターンで固定するもの。感光性樹脂で微細パターンを形成して、これで固定する手段もある。さらに、不導体の台紙に両面テープや接着剤で貼り付けてもよい。接着テープ、フィルムや樹脂フィルムで熱圧着で埋め込み固定する。また、化学繊維で織ることで誘電率の低い並列した引き揃え導電配線基板を作ることができる。
なお、引き揃え線は、平面だけの配線ではなく立体配線もできるものである。引き揃え導電線は何本かの間隔を置いて補強・絶縁のため不導体線を入れることも考えられる。また、引き揃え導電線はツメ・オサを用いてピッチの変更や拡張をしたり、曲線にして台紙に貼り付けることもできるものである。
【0021】
引き揃え導電線とICチップ・プリント基板との導電接続は、ACF(異方性導電フィルム)、導電接着剤、ハンダペーストを用いる方法、引き揃え線にスズ・銅の合金メッキをし、レーザー光での溶解接続、金メッキ加工をし、超音波での金属間の接続もある。そして、引き揃え導電線にスクリーン印刷・感光剤でのパターンを形成して、引き揃え線の露出部分にメッキ加工をし、導電パターンを形成する。
なお、感光剤は、ドライフィルムタイプ、液状タイプ、永久レジストタイプ、剥離タイプ、ネガタイプ、ポジタイプ等の種々のタイプを用途に合わせて採用することが可能である。
【0022】
並列に引き揃え導電線を用いたものとしては、引き揃え導電線を用いた異方性導電パターンは弾力性があり、BGA(ボールグリッドアレイ)と基板の接続、BGA(ボールグリッドアレイ)の電気検査に用いる。また、引き揃え導電線を平行方向・直角方向に重ねて多層配線基板として用いる。また、引き揃え導電線に一本一本の各引き揃え線上の上下に絶縁物を形成し、メッキ加工でバンプを形成し、弾力のあるプリント基板・電子部品の接続に用いることができる。並列に引き揃えた導電線を多層に積層するものとして、一層目の並列に引き揃えた導電線の配線層に対し、90度移動させて、2層目を積層し、90度方向を変換して配線を組み合わせたり、並列に引き揃えた導電線の横方向の導電接続は、超音波接着、ハンダ接続が主で、メッキ、導電接着剤で接続し、E型アンテナ、クシ型電極、クシ型EL電極として用いることができる。
【0023】
ここで、図1から順次具体的な実施例について説明する。
図1で示した実施例は、絶縁性のある接着剤付きシート4に断面円形の導電線1を並列に引き揃えてプレスで圧入して埋め込み形成した導電配線基板で、並列に引き揃えた導電線1は銅線等からなるものである。
図2で示した実施例は、接着剤付きシート4に断面角形の導電線1を並列に引き揃えてプレスで圧入して埋め込み形成した導電配線基板である。
図3で示した実施例は、固定手段について、各種部材で行う各具体的なものについて、同一の並列に引き揃えた導電線1に施したものが示されているが、これらは各々独立の固定手段であって、1種類づつ採用するものであるが、場合によっては2つ以上の固定手段を併用しても良いことはいうまでもない。並列に引き揃えた導電線1を固定する部材として、接着剤付きテープ2で固定したもの、繊維3を並列に引き揃えた導電線1に対して交差するように織り込んで固定したもの、接着剤付きシート4で接着固定したもの、埋め込みテープ(シート)5で埋め込み固定したものを一緒に示したものである。
図4で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1を感光性エポキシフィルム6で固定し、露光・現像工程で処理して開口部7を形成し、開口部7を利用して電子部品を多面付けして部品接続できるようにした実施例を示すものである。8は、並列に引き揃えた導電線1が前記開口部7の部位に現出している導電接続部である。
図5で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1を埋め込みテープ5で固定し、ICチップ9のICチップ接続部10と並列に引き揃えた導電線1とを接続して多面付けしたICチップ9を多面付けした導電配線基板である。
図6で示した実施例は、長尺の並列に引き揃えた導電線1に導電基板11を導電接続部12でリール状に多面付けして導電接続した実施例である。
図7で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1において、前記引き揃えた導電線1と化学繊維等からなる絶縁線13とを組み合わせて、フレキシブルリジット基板を形成したものである。(A)に示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1に適宜間隔に化学繊維等からなる絶縁線13(ケミカル線)を組み合わせて、導電線1と絶縁線13を部分的に埋め込みテープ5で埋め込み固定したもので、導電基板11と並列に引き揃えた導電線1を導電接続部12で導電接続した実施例である。(B)は固定手段として、接着剤付きシート4で固定したもので、その他は前記図7(A)と同様なので説明は省略する。
図8で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1を接着剤付きテープ2で固定し、並列に引き揃えた導電線1を2本、3本、あるいは全本の隣接線を導電接続した実施例で、(A)は、導電線1を2本及び3本の隣接の導電線を接続した導電接続部14で導電接続した実施例で、(B)は導電線1全本の隣接の導電線を接続した導電接続した実施例で、(C)は隣接線をICチップ9をICチップ接続部10で接続して、円環状に導電接続した実施例である。
図9で示した実施例は、並列に引き揃えた導電線1の一部又は全部を切断し、その部分を介して、ICチップを接続した実施例で、(A)は一部を切断し、ICチップ15のICチップ接続部16で並列に引き揃えた導電線1と接続した実施例で、(B)はその図9(A)のa−a断面図である。
図10で示したものは、並列に引き揃えた導電線1の一部を切断し、ICチップ15の表と裏の接続部に接続する実施例で、(A)は並列に引き揃えた導電線1の一部を切断し、切断された並列に引き揃えた導電線1を屈曲させてICチップ15の表に、切断されていない並列に引き揃えた導電線1とICチップ15の裏とを接続してICチップの表裏配線した実施例の平面図で、(B)は図10(A)のb−b断面図である。
図11で示したものは、並列に引き揃えた導電線1のピッチを変更するもので、平行移動によってピッチを変えた実施例で、配線の実装を容易にする配線の実施例である。
図12で示したものは、並列に引き揃えた導電線1のピッチを変更するもので、上下移動によってピッチを変えた実施例で、平行移動と同様に配線の実装を容易にする配線の実施例である。
図13で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を導電基板11や電子部品との導電接続に用いた並列に引き揃えた導電線1以外の導電線1を配線基板や電子部品との固定のために利用し補強線とした実施例である。
図14で示したものは、並列に引き揃えた導電線1をICチップ15の間に上・下2層で配置し、ICチップ15の上・下面の導電接続部12で接続した実施例である。
図15で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を電子部品の実装部にハンダ付けした実施例で、ハンダが並列に引き揃えた導電線1に絡まり、強固で確実に導電接続ができる実施例である。
図16で示したものは、並列に引き揃えた導電線1の一部を切断し、ICチップ15をICチップの接続部16でハンダ付けし、電波式アンテナのICチップ15を実装した実施例である。
図17で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を凸型基板17に配置したLEDチップ18を実装し、LEDチップ18の下部に空間を形成し、放熱効率を良くした実施例である。
図18で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を凹型基板19(筐体)に張り付け、ICチップ15の高さを吸収する立体配線の実施例である。
図19で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を半導体チップ20と導電基板11とを接続するリードフレーム21で、(A)に示したものは、絶縁線13と組み合わせたリードフレーム21で、(B)に示したものは、隣接の導電線を接続した導電接続部14を設けたリードフレーム21の実施例である。
図20で示したものは、並列に引き揃えた導電線1をロール状に巻き取った孔明き接着剤付きシート22を引き出して貼り付け固定した実施例である。
図21で示したものは、図20で説明した実施例の導電配線基板を利用して、孔部を介して半導体チップ20を取り付けた実施例を示すものである。
図22で示したものは、並列に引き揃えた導電線1を電子部品や、導電基板11の導電接続部12の形状及びピッチに合わせて並列に引き揃えた導電線1の直径や間隔や本数を変えた実施例である。
図23で示したものは、並列に引き揃えた導電線1のピッチを変えたものを導電接続した実施例で、(A)に示すものは、配線材23で導電接続した実施例で、(B)で示したものは、導電基板11上で配線材23で導電接続した実施例である。この導電接続には、配線材だけでなく、ハンダ付け、超音波接続、メッキ、導電接着剤を用いることも可能である。
図24で示したものは、丸型の並列に引き揃えた導電線1を潰して、接着剤付きフィルムで固定することで総厚を薄くした実施例を示すものである。
【産業上の利用可能性】
【0024】
各種配線基板に利用でき、平面状のもの立体状のものにも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る並列に引き揃えた導電線の円形線を絶縁性のある接着剤付きシートにプレスで圧入して固定した実施例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係る並列に引き揃えた導電線の角形線を絶縁性のある接着剤付きシートにプレスで圧入して固定した実施例を示す概略斜視図である。
【図3】並列に引き揃えた導電線を接着剤付きテープ、繊維、接着剤付きシート、埋め込みテープの各種固定手段で固定した各実施例を示す概略斜視図である。
【図4】並列に引き揃えた導電線を感光性エポキシフィルムで固定し、露光・現像工程で処理し、部品接続部を多面付けし、部品接続部(開口部)を形成した実施例を示す概略斜視図である。
【図5】並列に引き揃えた導電線をテープで固定し、ICチップを多面付け接続した実施例を示す概略斜視図である。
【図6】並列に引き揃えた導電線をリール状にし、該導電線に導電基板をリール状に多面付けして、導電接続した実施例を示す概略平面図である。
【図7】並列に引き揃えた導電線に化学繊維等からなる絶縁線を組み合わせて引き揃え、絶縁線を導電基板と引き揃えた導電線の固定に使用した実施例を示す概略斜視図で、(A)は埋め込みテープあるいは埋め込みシートで固定した例を示し、(B)は、接着剤シートで固定した例を示す概略斜視図である。
【図8】(A)は並列に引き揃えた導電線の隣接線を導電接続した概略平面図で、(B)はくし型にしたF型アンテナの実施例を示す概略平面図、(C)は円環型にしたICチップを接続した実施例を示す概略平面図である。
【図9】並列に引き揃えた導電線の一部を切断してICチップに接続した実施例を示す概略平面図と概略断面図で(A)はICチップの表面(一面)に配線した実施例を示す平面図、(B)は(A)図に示すa−a断面図である。
【図10】並列に引き揃えた導電線の一部を切断してICチップの表裏面(両面)の接続部に接続した実施例を示す概略平面図と概略断面図で、(A)はICチップの表裏面の接続部に接続した実施例を示す平面図、(B)は(A)図に示すb−b断面図である。
【図11】並列に引き揃えた導電線のピッチを平行移動して変換し、配線の実装を容易にする配線手段の実施例を示す概略斜視図である。
【図12】並列に引き揃えた導線のピッチを上下移動して変換し、配線の実装を容易にする配線手段の実施例を示す概略斜視図である。
【図13】並列に引き揃えた導電線の導電基板や電子部品との導電接続に用いた並列に備えた導電線以外の導電線を導電基板や電子部品との固定のために利用し補強線として用いた実施例を示す概略斜視図である。
【図14】並列に引き揃えた導電線をICチップを間に、上下2層に配置し、ICチップの上・下面の導電接続部に接続した実施例を示す概略斜視図である。
【図15】並列に引き揃えた導電線を電子部品の実装部にハンダ付けした正面図と断面図で、ハンダが並列に引き揃えた導電線に絡まり、強固で確実な導電接続をしたもので、(A)は概略正面図、(B)は概略断面図である。
【図16】並列に引き揃えた導電線を一部切断し、ICチップをハンダ付けし、電波式アンテナとして実施例を示す概略平面図である。
【図17】並列に引き揃えた導電線を山型基板に配置し、LEDチップを実装し、LEDチップの下部に空間を形成し、放熱を良くした実施例を示す実装概略斜視図である。
【図18】並列に引き揃えた導電線を凹型基板(筐体)に張り付け、ICチップの高さを吸収する立体配線をした実施例を示す概略斜視図である。
【図19】並列に引き揃えた導電線をICチップと導電基板とを接続するリードフレームを示す実施例で、(A)は絶縁線と組み合わせた実施例を示す概略斜視図、(B)はクシ型のリードフレームの実施例を示す概略斜視図である。
【図20】並列に引き揃えた導電線にロール状に巻き取った孔明け接着剤付きシートを貼り付ける状態を示す概略斜視図である。
【図21】図20で示した孔明け接着剤付きシートに半導体チップ等の電子部品を実装した実施例を示す断面図である。
【図22】並列に引き揃えた導電線を電子部品や導電基板の導電接続部の形状やピッチに合わせて、並列に引き揃えた導電線の直径や間隔や本数を変えた引き揃え導電配線基板の実施例を示す概略平面図である。
【図23】ピッチの違う並列に引き揃えた導電線を導電接続し、ピッチ変換した実施例を示す概略平面図で、(A)はピッチの違う並列に引き揃えた導電線を配線材で導電接続した実施例を示す概略平面図、(B)はピッチの違う並列に引き揃えた導電線と導電基板を導電接続する上で導電基板上で配線をハンダ付け、超音波接着、メッキ、導電接着剤で各接続した実施例を示す概略平面図である。
【図24】並列に引き揃えた丸型導電線を潰して総厚を薄くした超薄フレキシブル導電配線基板の実施例を示す概略断面図である。本発明に係る引き揃え導電線を用いた配線基板の第一実施例を示す絶縁物でパターンを形成した配線基板を示す平面図である。
【符号の説明】
【0026】
1・・・・並列に引き揃えた導電線 2・・・・接着剤付きテープ
3・・・・繊維 4・・・・接着剤付きシート
5・・・・埋め込みテープ(シート) 6・・・・感光性エポキシフィルム
7・・・・開口部 8・・・・導電接続部
9・・・・ICチップ 10・・・・ICチップ接続部
11・・・・導電基板 12・・・・導電接続部
13・・・・絶縁線
14・・・・隣接の導電線を接続した導電接続部
15・・・・ICチップ 16・・・・ICチップの接続部
17・・・・凸型基板 18・・・・LEDチップ
19・・・・凹型基板 20・・・・半導体チップ
21・・・・リードフレーム
22・・・・ロール状に巻き取った孔明き接着剤付きシート
23・・・・配線材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に、配線パターンを複数面付けし、電子部品を導電接続したことを特徴とする引き揃え導電配線基板。
【請求項2】
並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に配線パターンを面付けし、プリント基板を導電接続したことを特徴とする引き揃え導電配線基板。
【請求項3】
並列に引き揃えた導電線に絶縁線を並列に組み合わせ、引き揃え導電線の識別、補強に用いることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項4】
並列に引き揃えた導電線の隣接する2本以上の線を導電接続したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項5】
並列に引き揃えた導電線の一部または全部を切断し、電子部品や配線基板の片面または両面に導電接続したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項6】
並列に引き揃えた導電線を平行移動または上下移動させて導電線の間隔を変更したことを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項7】
並列に引き揃えた導電線を電子部品や導電基板との導電接続に用いた以外の引き揃え導電線を電子部品や配線基板との固定に用いることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項8】
ピッチの違う並列に引き揃えた導電線をピッチ変換して導電接続したことを特徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項9】
並列に引き揃えた導電線を潰して、総厚を薄くしたことを特徴とする請求項1〜請求項8のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項10】
請求項1〜請求項9のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板の引き揃え導電線の先端と他の相手配線基板や電子部品と接触導通させることで検査や導電加工に用いることを特徴とする引き揃え導電配線基板。
【請求項1】
並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に、配線パターンを複数面付けし、電子部品を導電接続したことを特徴とする引き揃え導電配線基板。
【請求項2】
並列に引き揃えた導電線をテープ、繊維、シート、合成樹脂で固定するか、テープ、繊維、シート、合成樹脂を組み合わせて固定し、この固定した引き揃え導電線を配線基板として、この配線基板上に配線パターンを面付けし、プリント基板を導電接続したことを特徴とする引き揃え導電配線基板。
【請求項3】
並列に引き揃えた導電線に絶縁線を並列に組み合わせ、引き揃え導電線の識別、補強に用いることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項4】
並列に引き揃えた導電線の隣接する2本以上の線を導電接続したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項5】
並列に引き揃えた導電線の一部または全部を切断し、電子部品や配線基板の片面または両面に導電接続したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項6】
並列に引き揃えた導電線を平行移動または上下移動させて導電線の間隔を変更したことを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項7】
並列に引き揃えた導電線を電子部品や導電基板との導電接続に用いた以外の引き揃え導電線を電子部品や配線基板との固定に用いることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項8】
ピッチの違う並列に引き揃えた導電線をピッチ変換して導電接続したことを特徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項9】
並列に引き揃えた導電線を潰して、総厚を薄くしたことを特徴とする請求項1〜請求項8のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板。
【請求項10】
請求項1〜請求項9のうちいずれか1項に記載の引き揃え導電配線基板の引き揃え導電線の先端と他の相手配線基板や電子部品と接触導通させることで検査や導電加工に用いることを特徴とする引き揃え導電配線基板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2006−310554(P2006−310554A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−131515(P2005−131515)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(596047067)
【出願人】(504069439)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(596047067)
【出願人】(504069439)
【Fターム(参考)】
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