説明

形状加工方法

【課題】局所加工ツールによる加工時間と加工量の相関が一意に定まらない場合でも、高精度で高速な加工が可能な形状加工方法を提供する。
【解決手段】各加工点Pにおける局所加工ツールによる加工量を加工中に逐次測定し、加工量の時間変化を推定して、加工点間の移動時に加工される加工量Vi,i+1,iおよびVi,i+1,i+1を計算する。このように計算により求めた移動中の加工量と、現加工点における加工量Vとの和が、現加工点Pの所望加工量Vi,f以上となった時に、次の加工点Pi+1への局所加工ツールの移動を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工物の面積よりも単位加工面積が小さい局所加工ツールを用いて形状加工を行う形状加工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
局所加工ツールを用いて被加工物を任意の形状に加工する方法として、局所加工ツールの滞在時間を所望加工量に応じて変動させながら走査する方法が知られている。この方法は、所望加工量が多い加工点では局所加工ツールの滞在時間を相対的に長く、所望加工量が少ない加工点では滞在時間を相対的に短くして加工するもので、次の工程からなる。まず、被加工物の加工前形状を測定し、該加工前形状と所望形状との差から、所望加工量の分布を算出する。次に、被加工物と同質のダミー被加工物を、局所加工ツールにより加工することで、局所加工ツールの単位時間当りの加工形状(単位加工形状)を求める。そして、所望加工量の分布を単位加工形状でデコンボルートし、局所加工ツールの滞在時間の分布データを作成する。この滞在時間の分布データに従い、局所加工ツールと被加工物とを相対運動させて加工し、所望形状を得る。
【0003】
上述の加工方法は、加工速度が経時的に不変であることを前提としている。一方、加工速度が経時的に変化してしまった場合にも、所望の加工形状を得る方法が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。これら従来技術の局所加工ツールはいずれも、気体材料を放電させて発生させた活性種により加工を行うものである。
【0004】
特許文献1に開示されたものは、被加工物と反射板との光路差に基づく干渉により加工中の加工量をモニターし、実際の加工量と所望加工量が一致した時に、当該加工点の加工を止めることで、所望の形状を得ている。
【0005】
特許文献2に開示されたものは、反応ガスの種類と被加工物の材質に応じて決定される加工時間と加工量との相関データを予め取得しておき、前加工面と目的加工面との座標差と、前記相関データに基づき、加工時間を制御する方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3917703号公報
【特許文献2】特許第2962583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示されたものは、実際の加工量と所望加工量が一致した後に、加工点間の移動を開始するため、移動開始時の加工速度が異なっていると、移動中の加工量にばらつきが生じ、高精度な加工ができない。また、移動中の加工をなくす場合には、全ての加工点で加工の開始と停止の動作を行わなければならず、総加工時間が冗長となってしまう。さらに、加工点が多数存在し、加工点間で滞在時間が異なる場合、滞在時間の履歴により加工点の表面温度が変わる。特に化学反応による加工の場合、加工速度は加工表面の温度に依存するので、加工時間と加工量の相関は、滞在時間履歴のパターンに応じた数だけ存在する。
【0008】
特許文献2に開示されたものは、加工時間と加工量との相関データを、あらゆる滞在時間履歴を想定して予め取得する必要があり、事前実験に多大な労力を要する。
【0009】
本発明は、局所加工ツールによる加工時間と加工量の相関が一意に定まらない場合にも、高精度で高速かつ効率的な加工が可能である形状加工方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明の形状加工方法は、局所加工ツールを被加工物の複数の加工点に逐次移動させながら加工する形状加工方法であって、前記被加工物の各加工点における前記局所加工ツールによる加工量を加工中に測定する工程と、各加工点における加工量の時間変化に基づき、前の加工点から現加工点へ移動中の前記局所加工ツールによる現加工点の加工量と、現加工点から次の加工点へ移動中の前記局所加工ツールによる現加工点の加工量と、現加工点における前記局所加工ツールによる加工量との和を計算する工程と、を有し、前記加工量の和が現加工点の所望加工量を越えた時に、現加工点から次の加工点への前記局所加工ツールの移動を開始することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
移動中の局所加工ツールの加工量を、実測した加工量に基づいて計算し、各加工点の滞在時間を決定するので、各加工点での停止動作が不要であり、全ての加工点を連続して加工することが可能となり、加工効率を向上させることができる。また、加工量の時間変化(経時変化)を、加工中に逐次測定することで、加工時間と加工量の相関が一意に定まらない場合でも、所望の加工形状が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施形態による形状加工方法を示すフローチャートである。
【図2】局所加工ツールによる加工時間と加工量の関係を示すグラフである。
【図3】実施例1に係る加工装置と、局所加工ツールによる単位除去形状を示す図である。
【図4】加工すべき形状と、所望加工量の分布データを示す図である。
【図5】実施例1の形状加工方法による加工時間と加工量の関係を示すグラフである。
【図6】実施例2の形状加工方法による加工時間と加工量の関係を示すグラフである。
【図7】実施例3に係る加工装置を示す図である。
【図8】実施例4の形状加工方法による加工時間と加工量の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1および図2は、一実施形態による形状加工方法を説明するもので、加工量Vi,i+1,jは、被加工物の加工点Pから加工点Pi+1へ局所加工ツールを移動させる時に加工される、移動中の局所加工ツールによる加工点Pの加工量である。また、Vは加工点Pへ移動後の加工点Pにおいて測定される加工量である実測加工量、Vi,fは加工点Pの所望加工量である。
【0014】
図1のフローチャートに示すように、まず、局所加工ツールを被加工物の複数の加工点に逐次移動させながら加工する時の、各加工点Pの所望加工量の分布データを計算する(ステップS01)。加工は、所望加工量の分布データに影響を与えない程度離れた点Pから時刻t=0に開始する。そして、加工の開始とともに、加工量のモニター(測定)を行う(ステップS02)。
【0015】
加工量のモニターは、エッチング生成物の発光強度を検出することによって行う。エッチング生成物に固有の発光波長における発光強度は、エッチング生成物の生成量に比例する。従って、上記発光波長における発光強度の積算値と加工量との相関を予め取得しておくことで、加工量を発光強度でモニターすることができる。なお、加工量のモニター方法はこれに限るものではない。代替手段の例を以下に列挙する。第一の例は、公知の四重極型質量分析装置でエッチング生成物の生成量をモニターする方法である。第二の例は、加工前に予め測定したエッチャントの供給量と、加工中に排気されるエッチャントの量との差を、公知の四重極型質量分析装置などでモニターする方法である。第三の例は、レーザー変位計により、加工点の変位をモニターする方法である。第四の例は、被加工物と反射板との光路差に基づく干渉により、モニターする方法である。
【0016】
局所加工ツールの移動中の加工量を計算するに当り、加工量の時間変化(経時変化)を推定する(ステップS03)。加工量の加工時間に対する変化は、多項式や指数関数などの既知の関数でフィッティングする。フィッティングには現加工点の加工に関わるデータのうちで、直近のデータを含む一部または全部のデータを使用する。これらのデータを用い、前記既知の関数の係数を決定し、加工量の時間変化曲線を決定する。また、次の加工点へ移動するのに要する時間Δtを、走査速度、走査の加速度、加工点間距離から計算する。前記加工量の時間変化曲線を用いて、Δt/2後までの加工量の増分を現加工点の加工量、Δt/2からΔt後の間の加工量増分を次の加工点の加工量に加える。
【0017】
加工量の時間変化を推定する別の方法として、加工点の温度を測定することによる方法を説明する。特に化学反応を加工に用いる場合、加工点の温度と加工速度には強い相関がある。そこで、予め、目的の被加工物と同質のダミー被加工物を、加工点の温度を種々の値に制御して加工し、温度と加工速度との相関データを取得しておく。実際の加工時には、加工量をモニターするとともに、加工点の温度を逐次測定する。そして、加工量の時間変化曲線は、各時刻における加工量と、加工点の温度および該温度と加工速度との相関データから求めた加工速度、とを用いて推定する。移動中の加工量は次のように計算する。次の加工点へ移動するのに要する時間Δtとし、前記加工速度を現時刻からΔt/2後の間で積分し、現加工点の加工量に加える。また、前記加工速度をΔt/2からΔt後の間で積分し、次の加工点の加工量に加える。
【0018】
このようにして、移動中の加工量を逐次測定し、加工点Pから、最初の加工点Pへ移動中の局所加工ツールによって加工される加工点Pの加工量V0,1,1を求める(ステップS04)。移動中の加工量V0,1,1を計算するのに十分な、加工量の測定データを取得した時刻t=tに、加工点Pから加工点Pへ移動を行う(ステップS05、ステップS06)。加工点Pに到着(時刻t=t)と同時に、加工量の測定を開始し、加工点Pへ移動後の実測加工量Vを得る(ステップS07)。加工量を逐次測定することで、加工点Pにおける加工量の時間変化を推定する(ステップS08)。そして、次の加工点Pへ移動中の局所加工ツールによって加工される現加工点Pの加工量V1,2,1および次の加工点Pの加工量V1,2,2を逐次計算する(ステップS09)。ステップS10で、V0,1,1とVとV1,2,1との和が加工点Pの所望加工量V1,fを越えたら、ステップS11で、加工点Pから加工点Pへの局所加工ツールの移動を開始する(時刻t=t)。
【0019】
以上述べた加工量の測定、局所加工ツールの移動中の加工量の計算、局所加工ツールの移動、の各ステップを繰り返し、所望加工量の分布データ全域を走査することで、所望形状を得る。
【0020】
なお、所望加工量の分布データから十分離れた点Pを起点に、加工を開始する代わりに、加工点Pを起点に加工を開始してもよい。加工点Pを起点に加工を開始する場合は、直ちに加工点Pの実測加工量Vを得るステップから開始する。この場合、局所加工ツールの種類によっても異なるが、加工開始時に単位除去形状が乱れることがあるので、加工点Pを起点にした方が、より高精度な加工ができる。
【実施例1】
【0021】
本実施例では、合成石英製の被加工物を、フッ素を含む活性種と化学反応させて加工した。本実施例で使用した装置の構成を図3(a)に示す。被加工物301をホルダー302とともに、チャンバー311内に設置した。チャンバー311は真空ポンプ(図示せず)で排気されている。局所加工ツールである加工ツール307にはガス導入ライン308と電力導入ライン309が接続されている。ガス導入ライン308から導入したガスを、電力導入ライン309から導入した電力で電離せしめ、フッ素を含む活性種の噴流310を生成し、該活性種を被加工物301に照射して加工を行った。加工量は、光ファイバー304を通じて加工点の発光を光検出器305に取り込み、これを制御装置306に入力してモニターした。なお、発光強度と加工量の相関は、予め、制御装置306に入力した。光検出器305には、特定波長のみを透過させるバンドパスフィルター、フォトディテクター、フォトディテクターに光を導く光学系が内蔵されている。測定した発光波長は440nmで、エッチング生成物であるSiFの発光に起因するものである。そして、測定した発光強度に基づき、制御装置306で駆動機構303を制御して、加工ツール307の走査を行った。駆動機構303は加工ツール307を、紙面内水平方向と紙面に垂直方向のXY方向に走査可能である。また、紙面内垂直方向にも可動で、加工ツール307と被加工物301との距離を調整することができるようになっている。
【0022】
次に、加工プロセスの詳細を説明する。被加工物の加工前形状を測定し、該加工前形状と所望形状との差から、図4(a)に示すように、加工すべき形状を算出した。また、図3(b)に示すように、被加工物と同質のダミー被加工物を、局所加工ツールにより加工することで、局所加工ツールによる加工形状を、単位体積当りの加工形状に規格化した単位加工形状を求めた。そして、前記加工すべき形状を単位加工形状でデコンボルートし、図4(b)に示すように、局所加工ツールによる所望加工量の分布データを作成した。加工点間距離は4mmであり、所望加工量の分布データは、XY面内で4mm角のメッシュで分割されたデータである。
【0023】
加工は、前記所望加工量の分布データのメッシュ中央に、活性種の噴流を位置させ、以下に述べる移動開始条件を満たすまで、滞在させた。走査の方法について、図5のグラフを用いて説明する。加工点間の移動速度は50mm/s、加速度は1000mm/sとしたので、加工点間の移動時間は130msである。各加工点(現加工点)Piの加工量のモニターは、時刻t=tに開始した。加工量の時間変化を推定するに当り、加工量のデータは直近50msのデータを用い、二次関数でフィッティングを行った。ここで求めたフィッティング関数を用い、現時刻から65ms後までの加工量の増分を、移動中に加工される現加工点Pの加工量Vi,i+1,iとして計算した。また、65ms後から130ms後までの加工量の増分を、移動中に加工される次の加工点の加工量Vi,i+1,i+1として計算した。これら加工量の計算値を用い、前の加工点から現加工点に移動中に加工される現加工点Pの加工量Vi−1,i,iと、現加工点Pの実測加工量Vと、移動中に加工される現加工点Pの加工量Vi,i+1,iとの和を、現加工点Pの総加工量とした。そして、現加工点Pの総加工量が、所望加工量Vi,f以上となった時刻t=tに、次の加工点へ移動した。
【0024】
以上の走査を繰り返し、所望加工量の分布データ全域を加工した結果、所望形状に対して加工ばらつきを19nm以下に抑えることができた。比較のために、現加工点の加工量が所望加工量と一致した時に、次の加工点へ移動する方法で加工した場合を検討した結果、加工ばらつきは36nmであった。
【実施例2】
【0025】
実施例1では、加工点間の移動速度と加速度を固定し、移動を開始する時点での加工量を変調させて走査する例を述べたが、本実施例では、移動を開始する時点での、所望加工量に対する残り加工量を固定し、加工点間の移動速度を変調させて走査する。本実施例の装置構成と、所望加工量の分布データを作成する工程は、実施例1と同じであるので、走査方法の詳細から図6を用いて説明する。
【0026】
加工は、所望加工量の分布データのメッシュ中央に、活性種の噴流を位置させ、以下に述べる移動開始条件を満たすまで滞在させた。なお、加工点間距離は4mm、加速度は1000mm/sである。加工の開始と同時に、加工量のモニターを開始し、現加工点の加工量が、所望加工量から1.18×10−2mmだけ引いた値以上となったら、次の加工点への移動を開始することとした。
【0027】
加工点Pの加工量のモニターは、時刻t=tに開始した。加工量の時間変化を推定するに当り、加工量のデータは直近50msのデータを用い、二次関数でフィッティングを行った。ここで求めたフィッティング関数を用い、現加工点の加工量が所望加工量に達するまでの所要時間Tを算出した。そして、所要時間Tちょうどで加工点間距離の1/2である2mmを移動するように、加工点間の移動速度vを決定した。つまり移動速度vは、v/1000×v×1/2+(T−v/1000)×v=2なるvである。さらに、前記フィッティング関数を用い、T後から2T後までの加工量の増分を、移動中に加工される、次の加工点の加工量Vi,i+1,i+1として計算した。
【0028】
このように、前の加工点から現加工点に移動中に加工される現加工点の加工量Vi−1,i,iを求めて、現加工点の実測加工量Vとの和が、所望加工量Vi,fから1.18×10−2mmだけ引いた値以上となった時刻t=tに次の加工点へ移動した。このときの移動速度はvである。
【0029】
以上述べた走査を繰り返し、所望加工量の分布データ全域を加工した結果、所望形状に対して加工ばらつきを19nm以下に抑えることができた。比較のために、現加工点の加工量が所望加工量と一致した時に、次の加工点へ移動する方法で加工した場合を検討した結果、加工ばらつきは36nmであった。
【実施例3】
【0030】
本実施例では、加工量の時間変化を推定するに当り、加工点の温度を測定したデータを用いた。本実施例で使用した装置の構成を図7に示す。実施例1で使用した装置との違いは、加工点の温度を測定するため、放射温度計404および温度検出器405を設置した点である。所望加工量の分布データを作成する工程と、走査方法は実施例1と同じであるので、加工量の時間変化を推定する工程と、移動中の加工量を計算する工程のみ説明する。
【0031】
加工の開始と同時に、加工量と加工点の温度のモニターを開始した。加工量の時間変化を推定するに当り、予め制御装置に入力した加工点の温度と加工速度との相関データを用いた。つまり、測定した加工点の温度から、前記加工点の温度と加工速度との相関データに基づき加工速度を求め、加工量の時間変化を、加工速度を傾きとした直線で推定した。そして、加工点間の移動時間の1/2である65msを加工速度に乗じて得る加工量を、現加工点から次の加工点へ移動中に加工される、現加工点の加工量および次の加工点の加工量として計算した。
【実施例4】
【0032】
本実施例では、移動速度を断続的に変えながら走査する。本実施例の装置構成と、所望加工量の分布データを作成する工程は、実施例1と同じであるので、説明を省略する。隣接する2つの加工点Pと加工点Pi+1との境界位置をpi,i+1、時刻tにおける局所加工ツールの位置をp(t)と記すことにし、pi−1,1からpi,i+1の領域を持つ加工点P内の走査について、図8を用いて説明する。
【0033】
時刻tに局所加工ツールがpi−1,iに速度vで侵入してきたとする。pi−1,iとpi,i+1との間を等分割し、最初の1区間を走査してp(t)に至る間、加工量をモニターする。モニターした加工量の時間変化に基づき、加工量の時間変化を推定した関数であるフィッティング関数を求める。該フィッティング関数により、現加工点Pの所望加工量Vi,fに達するまでの所要時間Tを求める。p(t)からpi,i+1を所要時間Tで走査する速度vに走査速度を変更し、次の1区間を走査してp(tj+1)に至る。p(t)とp(tj+1)との間を走査する間に測定した加工量の時間変化に基づき、前述と同様にフィッティング関数を求める。該フィッティング関数により、現加工点Pの所望加工量Vi,fに達するまでの所要時間Tj+1を求める。p(tj+1)からpi,i+1を所要時間Tで走査する速度vj+1に走査速度を変更し、次の1区間を走査してp(tj+2)に至る。以上述べた走査を繰り返し、所望加工量の分布データ全域を加工する。
【符号の説明】
【0034】
301 被加工物
302 ホルダー
303 駆動機構
304 光ファイバー
305 光検出器
306 制御装置
307 加工ツール
311 チャンバー
404 放射温度計
405 温度検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
局所加工ツールを被加工物の複数の加工点に逐次移動させながら加工する形状加工方法であって、
前記被加工物の各加工点における前記局所加工ツールによる加工量を加工中に測定する工程と、
各加工点における加工量の時間変化に基づき、前の加工点から現加工点へ移動中の前記局所加工ツールによる現加工点の加工量と、現加工点から次の加工点へ移動中の前記局所加工ツールによる現加工点の加工量と、現加工点における前記局所加工ツールによる加工量との和を計算する工程と、を有し、
前記加工量の和が現加工点の加工量を越えた時に、現加工点から次の加工点への前記局所加工ツールの移動を開始することを特徴とする形状加工方法。
【請求項2】
エッチング生成物の発光強度を検出することによって加工量を測定することを特徴とする請求項1に記載の形状加工方法。
【請求項3】
加工中に前記被加工物の温度を検出することによって加工量の時間変化を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の形状加工方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−107107(P2011−107107A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−265675(P2009−265675)
【出願日】平成21年11月20日(2009.11.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】