説明

心血管系疾患の予防においてプラス効果を有する機能性食品

本発明は、ナッツ類、ココア、不鹸化脂質に富む植物油及び可溶性繊維に富む粉類によって形成される4つの群の各々からの有効量の少なくとも1種の成分の混合物を含み、該混合物が、有効最小量の少なくとも次の生物活性化合物、即ち、可溶性繊維、不鹸化脂質及び不飽和脂肪酸をもたらし、これら生物活性化合物の組合せが、ヒトを含む哺乳類の血管病の予防におけるプラス効果を生じることを特徴とする食品配合物に関する。また、本発明は、ヒトを含む哺乳類の心血管系疾患の予防において有益作用をもたらす食品及び/又はダイエット製品の製造用の上記配合物の、何ら体重増加に関連することのない、可能性ある使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(技術分野)
本発明は、機能性食品の分野に属する。さらに詳細には、本発明は、血管系の疾患にプラス効果をもたらす食品原材料混合物をベースとする新規な食品又は機能性配合物に関する。
【0002】
(技術背景)
欧州連合及び国際生命科学研究所ヨーロッパ(International Life Science Institute Europe)が同意している定義によれば、食品は、最適な健康状態に対して或いは疾病に罹るリスクの低減に対して適切であるという意味において生物体の1以上の機能に栄養効果を超えて有益に作用することが証明されている場合に、機能性であるとみなし得る(Diplock AT, Aggott PJ, Ashwell M. et al. Scientific concepts of functional foods in Europe: consensus document. Br.J. Nutr. 1999; 81 (suppl): S1-S27)。
近年、生物活性成分に富む1又は複数の原材料を取込んでいる補助食品、成分又はマトリックスに関する相当数の特許が公開されている。1つ又は幾つかの機能性がこれらの生物活性化合物に結び付いている。とりわけ、心血管系に有益である機能性食品及び/又は製品に関する多くの特許文献が存在する:(米国特許第6610320号)、(米国特許第6747059号)、(WO 9945797号)、(WO 9809533号)、(WO 0033669号)、(CN 1399915号)、(WO 20044131657号)、(WO 2004052380号)、(米国特許第2004067921号)、(DE 10233342号)、(WO 02082929号)、(WO 0224212号)、(EP 1177729号)、(米国特許第6136367号)、(CA 1239587号)、(EP 0550060号)、(米国特許第5545414号)、(米国特許第2003/0134028号)、(米国特許第6787151号)、(米国特許第6251400号)、(WO 98/434998号)、(米国特許第6210686号)、(WO 02/060465号)。
【0003】
極最近の科学的研究は、同じ目的について明確にされている薬物のある種の混合物を服用するのと同じ有益な生理学的効果を、一群のとりわけ健康な成分を取込む食餌を設計することによって如何にして達成することができるかを示している(Franco OH, Bonneux L, de Laet C, Peeters A, Steyerberg EW, Mackenbach JP. The Polymeal: a more natural, safer, and probably tastier (than the Polypill) strategy to reduce cardiovascular disease by more than 75%. BMJ 2004; 329:1447-1450)。この研究は、心血管系疾患発症のリスクを、食餌中に7種の成分を導入することによって75%よりも多く低くし得ることを証明しており、これらの成分は、ナッツ類とりわけアーモンド、ブラックチョコレート、ワイン、魚、果実、野菜及びニンニクを含む。食餌中に適切な割合で取込ませたこれらの成分の全て(“ポリミール(Polymeal)”)は、心血管系疾患のリスクを低下させる6種の特定の薬物(“ポリピル(Polypill)”)を混合する効果に匹敵する効果を生じる(Wald NL, Law MR. A strategy to reduce cardiovascular disease by more than 80%. BMJ, 2003; 326:1419-23)。このように、同じ目的が、官能的により魅力的な方法で、同時にある種の医薬製品の使用に関連する可能性ある副作用を予防しながら達成される。この概念は、ある種の食品群中に存在する活性成分間の均衡と相乗作用についての研究構想を助長する。
さらに、マトリックスから分離して投与したときよりも、起源マトリックス内の生物活性化合物の有効性の方が高いことを証明している多くの研究も存在する(Liu RH. Health benefits of fruit and vegetables are from additive and synergistic combinations of phytochemicals. Am J Clin Nutr, 2003; 78 (suppl):517S-20S)。このように、相乗効果は、起源原材料の各成分間で生じる可能性があり、この効果は、おそらく、分離し精製した生物活性成分の使用によっては見られない。
【0004】
最近の多くの科学介入及び疫学研究は、ナッツ類及び他方ではココア、例えばチョコレートに由来する製品を食餌に取り込む利便性を証明している。両食品群は、生物体のある種の生理的機能の発生において有益な生物活性成分に富んでいる。種々の健康上の利益のうちには、心血管系疾患に罹るリスクの予防及び低減に関連する利益があり、これら疾患の1つは、今日最も高い死亡率の1つの原因である(Fraser GE, Sabate J, Beeson WL, Strahan TM. A possible protective effect of nut consumption on risk of coronary heart disease: the Adventist Health Study. Arch Intern Med 1992, 152:1416-24);(Fraser GE, Lindsted KD, Beeson WL. Effects of risk factor values on lifetime risk of and age at first coronary event. Am J Epidemiol 1995, 142: 746-758);(Fraser GE, Shavlik DJ. Risk factors for all-cause and coronary heart disease mortality in the oldest-old. Arch Intern Med 1997, 157:2249-2258);(Hu FB, Stampfer MJ, Manson JE, Rimm EB, Colditz GA, Rosner BA, Speizer FE, Hennekens CH, Willett WC. Frequent nut consumption and risk of coronary heart disease in women: prospective cohort study. BMJ 1998, 317:1341-5);(Kushi LH, Folsom AR, Prineas RJ, Mink PJ, Wu Y, Bostick RM. Dietary antioxidant vitamins and death from coronary disease in postmenopausal women. N Engl J Med 1996: 334: 1156-62);(Lavedrine F, Zmirou D, Ravel A, Balducci F, Alary J. Blood cholesterol and walnut consumption: a cross-sectional survey in France. Prev Med 28: 33-9, 1999);(Sabate J. Nut consumption, vegetarian diets, ischemic heart disease risk, and all-cause mortality: evidence from epidemiologic studies. Am J Clin Nutr 1999; 70: 500S-3S);(Fraser GE. Nut consumption, lipids and risk of a coronary event. Clin Cardiol 1999; 22 (Supp III): III-11-15);(Sola R, Cabre P, Masana L. Importancia de los frutos secos. Revision y aportaciones espanolas a su estudio. Clin Invest Arteriosclerosis 2000; 12: 27-30);(Kris-Etherton PM, Zhao G, Biskoski AE, Stacie M, Coval BS, Etherton TD. Effects of nuts on coronary heart disease risk. Nutr Reviews 2001; 59: 103-111)。今日、心血管系のリスク因子及び卒中歴を示す患者は、血管性痴呆及びアルツハイマー病に罹る増大したリスクをさらに有することが知られている。とりわけ、apo B/apo A-I比は、血漿中の催アテローム発生性及び抗アテローム発生性粒子のマーカーである。この比は、生じ得る血管問題の予測マーカーとして使用使用されている;この比は、とりわけ、心筋梗塞に罹るリスクに関連しており、さらにまた、卒中に罹るリスクにも関連している(Yusuf, S. et al., The Interheart study: Case-control study. Lancet 2004; 364: 937-952; Walldius, G. et al. Stroke mortality and the apo B/apo A-I ratio: results of the Amoris prospective study. J Internal Med 2006; 259: 259-266)。
【0005】
神経変性病の場合、最近の文献(Michikawa M. Cholesterol paradox: Is high total or low HDL cholesterol level a risk for Alzheimer Disease? Journal of Neuroscience Research 2003; 72:141-146);(Kado DM, Karlamanga AS, Huang MH, Troen A, Rowe JW, Selhub J, Seeman T. Homocysteine versus the vitamins folate, B6, and B12 as predictors of cognitive function and decline in older high-functioning adults: MacArthur Studies of Successful Aging);(Mattson MP, Duan W, Wan R, Guo Z. Prophylactic Activation of Neuroprotective Stress Response Pathways by Dietary and Behavioral Manipulations. The Journal of the American Society for Experimental NeuroTherapeutics 2004; 1:111-116)は、血漿脂質プロフィール、ホモシステインレベルの良好な調節又は酸化防止特性を有する活性成分の生体利用性がこれらの疾患の予防的役割又はこれら疾患の発症リスクを低下させる役割を果たすことを示している。この意味において、血管病において有益である多くの活性成分は、この2つの機能に適合している。
【0006】
このタイプの食品は、広範囲の生物活性成分を有する(Fraser, 1999; Kris-Etherton et al., 2001);(USDA U.S. Department of Agriculture Research Service Nutrient Database for Standard Reference, 1998);(Jenkins DJA, Kendall CWC, Axelsen M, Augustin LSA, Vuksan V. Viscous and nonviscous fibers, nonabsorbable and low glycaemic index carbohydrates, blood lipids and coronary heart disease. Curr Opin Lipidol 2000, 11:49-56);(Brown A, Hu F. Dietary modulation of endothelial function: implications for cardiovascular disease. Am J Clin Nutr 2001; 73: 673-86);(Craig W, Beck L. Phytochemicals: health protective effects. C J Diet P Resch 1999; 12: 729-742; Mazur W. Phytoestrogen content in foods. B Clin Endo Metab 1998; 12: 729-742);(Van- der-Schouw YT. Phyto-oestrogens and cardiovascular disease risk. Nutr. Metab. Cardio Disease 2000; 10: 154-167)。
ナッツ類の場合、最も代表的な生物活性化合物は、下記のものである:
‐不飽和脂肪酸:モノ不飽和酸、例えばオレイン酸、パルミトレイン酸及びガドレイン酸;並びに、ポリ不飽和酸、例えばリノール酸及びリノレン酸、
‐繊維、とりわけ可溶性タイプ、
‐フィトステロール、例えばスチグマステロール、キャンペステロール及びβ-シトステロール、
‐ポリフェノール、とりわけ皮膚内の、
‐ミネラル、例えばセレニウム、銅、マグネシウム、カリウム、亜鉛及びカルシウム、
‐ビタミンE、
‐葉酸、及び
‐アミノ酸、例えばアルギニン又はリジン。
ココアの場合には、その不飽和脂肪酸、繊維、フィトステロール及びポリフェノール含有分を重視しなければならない(Watherhouse A, Shirley R, Donovan J. Antioxidants in chocolate. Lancet, 1996; 348:834; Kondo K, Hirano R, Matsumoto A, Igarashi O, Ikatura H. Inhibition of LDL oxidation by cocoa. Lancet, 1996, 348:1514);(Kris-Etherton PM, Keen CL. Evidence that the antioxidant flavonoids in tea and cocoa are beneficial for cardiovascular health. Current Opinion Lipidol 2002, 13:41-49)。
【0007】
これらの生物活性成分の幾つかは、機能性成分として既に分類されており、該活性成分の全ての存在は、個々のレベルについて興味があるだけでなく、全体としてのそれら成分の効果も検討されている;即ち、これら成分間で存在し得る、有益な健康作用を増強する相乗効果も分析されている。例えば、これらの成分を、糖菓用のナッツ及び乾燥フルーツクリームの場合のように、混合マトリックス中で混合して、多量成分としてのナッツ及びドライフルーツ及びココア含有分が存在し得る場合、異なる原材料に由来する生物活性化合物間の相互作用は、段階的にさらなるプラス効果ももたらしている(Wollgast J, Anklam E. Review on polyphenols in Theobroma cacao: changes in composition during the manufacture of chocolate and methodology for identification and quantification. Food Research International. 2000, 33: 423-447)、(EP 1106073号);(WO 99/45797号)。
クリームにおいて使用するある種の成分を混入させる機能性食品の製造に関しての徹底的な研究及び特許文献が存在する。これらの特許の1つ(WO 99/45797号)は、ブラック又はミルクチョコレートを製造し、ナッツ類を取り込んで、ポリフェノール、例えばプロシアニジン及びアミノ酸、例えばL-アルギニンに富み、心血管系疾患及び癌において予防作用を有する製品を取得することを提案している。同じ系統を追跡して、他の研究は、チョコレート及び甘味物におけるナッツ類混入の有益性を評価している(Tikellis K. Nutrition and confectionery. Manufacturing confectioner, 81(4) 87-90, 2001);(Sectzer JR. Savvier tastes, increased health benefits boost fruit and nut appeal. Candy Industry; 166 (5) 42-44, 2001);(Sectzer JR. Harvesting the full potential of nuts. Candy Industry; 167(1) 50-54, 2002)。もう1つの特許は、2種以上の成分間の相乗効果を探求することを目的として、ココア及びその誘導体から出発する種々の配合物を提供しており、そのような成分の1つは、常にポリフェノール、とりわけプロシアニジンである(米国特許第6610320号)。
【0008】
機能性成分の損失を最小限にすることを目的とする方法が最近特許されている。これは、ポリフェノールに富むココア粉末を取得する方法(EP 1106073号)の場合である。DG Joint Research Center for Health & Consumer Protection, Food Products & Consumer Goods Unit of the European Unionのメンバーによってなされたもう1つの研究は、チョコレート製造中の組成の変化並びに興味ある種々の成分の分析、分離、精製及び同定の方法論を評価している(Wollgast J.等、2000年)。
前述したクリーム類の製造における原材料として利用し得且つ一般的に加工される広範囲のナッツ類が存在し、それは例えばヘーゼルナッツ、アーモンド、クルミ及びそれらの混合物である。これらの各々は、その生物活性成分の組成の観点からの興味を有する。ココア由来の製品からは、ココアバター及びココア粉末、並びにココアの種々の画分の抽出物及びカカオリカーが使用されている。
従って、両タイプの食品は、それら食品の楽しめる局面及び味の良さに関する広く知られた貢献以外に、健康上の観点からも絶対的に推奨し得る。その趣旨において、官能的観点から相当の魅力を有する製品を取込ませることは、それら製品を食餌に混入するのをより容易にすることが証明されている(Tecnifood, November 2002, 18-39)。
【0009】
これに対して、クリーム配合物中の通常の成分以外に、本発明者等は、説明した機能性成分のいずれかの高含有量故に興味のある、好ましくは天然起源の別の成分の使用を提案する。
このことを踏まえて、本発明者等は、驚くべきことに、提案された伝統的成分(ナッツ類及びココア)の混合物を含有する以外に、不鹸化脂質に富む植物油及び可溶性繊維に富む粉類(保水能力を有する)からなる群から選ばれるある種の別の成分も含有する組成物によって、種々の食品マトリックス中に存在する多くの活性成分が、ある種の生理的機能のプラス調節及び/又はある種の血管病、主として心血管系疾患の発症リスクの低減において相乗的に作用することを見出した。
本発明の主たる進歩性は食物成分の均衡した組合せに基づき、この組合せは以前には互いに組合せられたことがなく、また、この組合せは、食物各々からの活性成分の自然な許容の結果として、心血管系疾患及び神経変性疾患の双方を含む血管病に罹るリスクの低減を示すバイオマーカー及びある種の生理的機能において測定し得る相乗効果をもたらす;何故ならば、これらの食物成分は、同じバイオマーカー及び生理的機能によって測定し得る共通のリスク因子を共有しているからである。
この意味においては、上述した各成分の組合せにより、バイオマーカー、例えばLDLコレステロール及び血圧に主として作用することができ、科学界(Aggett, P.J. et al., PASSCLAIMS. Process for the Assessment of Scientific Support for claims on Foods. Eur J. Nutr, 2005, 44:I/1-I/2)はLDLコレステロール及び血圧を、方法論的に有効であり且つ心血管系疾患に罹るリスクに対する作用に直接関連している唯一のバイオマーカーととりあえずみなしている。
【0010】
従って、本発明は、互いに組合わさって、有効量の保水能力を有する可溶性繊維、不飽和脂肪酸及び不鹸化脂質を供給する天然起源の諸成分の組合せを増強する。上記組合せは、脂質プロフィールの調節に対して、とりわけLDL及び総コレステロールの低下に対して、さらにまた、収縮期及び拡張期血圧の低下に対して直接の効果を有することが判明している。
この新規な製品は、心血管系疾患(及び一般的な血管病)、並びに、ある場合には、他の短期及び長期変性疾患に罹るリスクを、上記製品を食する喜びを放棄することなく、防止及び低減することを望む広い集団領域(全年代)を対象とする。さらにまた、これら新規な食物を食餌中に含ませることで、体重を増加させることはない。
従って、本発明の製品によって探求することは、ヒトの健康に対して有益な作用を有する機能性成分に富む食物を食餌中に混入するに当って新規な代替物を見出すことである。要するに、本発明は、これら食品の摂取方法を多様化して、ある種の食餌の放棄を促す単調性を阻止することを意図する。
(発明の目的)
本発明の主目的は、ヒトを含む哺乳類における血管病の防止にプラス効果を有する食品配合物を得ることである。
本発明は、さらに、ヒトを含む哺乳類における血管病の予防用の食品及び/又はダイエット製品の製造における上記食品配合物の使用を意図する。
本発明のもう1つの目的は、上記食品配合物から得られる機能性食品である。
最後に、本発明の1つの目的は、上記食品配合物を摂取することによる、ヒトを含む哺乳類における血管病の予防方法である。
【0011】
(発明の説明)
本発明者等は、血管起原の疾患(例えば、心血管系疾患及び神経変性疾患)の予防におけるある種の成分混合物の効果を評価し、上記諸成分によって上記混合物に供給された生物活性成分のプラスの相乗効果を、上記疾患に関連するある種のバイオマーカー及び生理学的応答に対して検証することに重点的に取り組んだ。
従って、本発明は、ナッツ類、ココア、不鹸化脂質に富む植物油及び保水能力を有する可溶性繊維に富む粉類からなる4つの群の各々からの有効量の少なくとも1種の成分の複合及び均衡混合物から得られる食品配合物を取得することからなり、該混合物は、少なくとも以下生物活性化合物、即ち、可溶性繊維、不鹸化脂質及び不飽和脂肪酸の有効最小量をもたらし、その組合せが、ヒトを含む哺乳類における血管病、好ましくは心血管系疾患の予防においてプラス効果を生じる。
諸成分の上記複合及び均衡化混合物は、該混合物に相乗的に且つ有効に作用する最少量の種々の生物活性成分を供給することのできる有効量の種々の、好ましくは天然の原材料を組合せ、加工することによるが、生物活性成分はそれらの原マトリックスから分離しないで、上記成分の他の成分を原マトリックス中に維持できるようにする。この混合物の上記特徴により、この混合物を均衡食中に含ませて、機能性食品として、健康上の利益をさらに提供することを可能にする。この混合物は均衡化マトリックスであるので、活性成分はいずれも大過剰では存在せず、むしろ、この混合物は、均衡食の通常の摂取条件において、上記の有益性を相乗作用により達成する数種のこれら成分の組合せである。
【0012】
従って、この新規の食品配合物の特異性は、上述した相乗効果が、単一の配合物/食品/栄養補助食品/食事補充物/混合物において且つ通常の摂取割合において達成されるという事実に基づく。即ち、上記食品配合物を均衡食中に食物又は食物の1部として含ませることにより、その効果は、栄養及びカロリー的見地から同様な配合物によって生じた効果と比較することによって測定し得る。当該技術状況の他の同様な発明/製品との相違は、活性成分の含有量の見地からの添加成分及び/又はそれら成分間の均衡/組合せの特徴からなる。1種又は数種の活性成分濃縮物を通常の食物マトリックスに単純に添加することからなるある種の食品又は食品成分とは異なり、この場合、上記配合物は、上記活性成分を主として或いは専ら供給する現実の複合マトリックスであり、従って、機能性食品としてのその効果は、主として或いは専ら上記マトリックスに基づいている。
好ましい実施態様においては、上記配合物中に存在する可溶性繊維含有量は、少なくとも3〜7%であり、上記不鹸化脂質含有量は少なくとも0.2〜1.6%であり、上記不飽和脂肪酸含有量は、少なくとも17〜35%である。
本発明の特定の実施態様においては、上記不鹸化脂質は、ステロール類及び/又はそのエステル、スタノール類及び/又はそのエステル、トコフェロール類、トコトリエノール類、オリザノール又はこれらの混合物であり;上記不飽和脂肪酸は、モノ不飽和性、ポリ不飽和性又は双方の混合物である。好ましい実施態様においては、上記植物油脂の含有量は、脂肪酸、主として、モノ不飽和及びポリ不飽和脂肪酸の均衡混合物に基づく。
【0013】
血管の利益の見地から、本発明の配合物/機能性食品の製造において使用し得る成分は、下記の群の原材料又はその画分及び/又は抽出物に属する:
‐ナッツ類:上記配合物中で潜在的に使用し得るナッツ類の範囲に含まれるものには、アーモンド、ヘーゼルナッツ、クルミ、ペカン、ビスタチオ、マツの実、カシュー、ブラジルナッツ、マカデミアナッツ、ピーナッツ等がある。その組成によるが、脂肪酸(主として、不飽和脂肪酸)を一定割合で含む生物活性成分、とりわけ、心血管系のリスクの低減において高活性を示す生物活性成分を高含量で有するナッツ類が好ましい。本発明は、1つのタイプのみのナッツ又は画分及びナッツ類の混合物の双方の使用を意図する。
‐ココア:この成分の選定も、心血管系の健康上の利益を有する生物活性成分のその興味ある組成に相応する。ココアは、次の種々の形態で使用し得る:ココアペースト、カカオリカー、ココアバター及び/又はココア粉末、及び/又はこれらそれぞれの画分又はココア抽出物。
‐不鹸化脂質に富む植物油:このカテゴリーにおいては、その不飽和脂肪酸含有量及びその不鹸化物(植物ステロール、トコフェロール、トコトリエノール等)含有量の双方に関連する血管健康の見地からの生物活性成分の興味ある組成を有する植物油を意図する。数種のこれらの油類は、ナッツ油、種々の種子油類(ヒマワリ油、アマニ油、胡麻油、パンプキン油、ナタネ油等)、ガンマオリザノールに富む米ぬか油及び又は米胚芽油、小麦油、コーン油及び他の穀物由来の油、他の源由来の油(藻、大豆、紅花、月見草、木材由来の“トール油”又は後で明らかにする他の油類)である。また、この群には、上記生物活性成分に富むこれら成分の画分又は抽出物も含まれる。
‐有意な可溶性繊維含有量を有する粉類(粉砕野菜の画分及び/又は粉末状物質又は粉末物質):高繊維含有量を有する主として可溶性タイプの野菜を選択するが、高不溶性繊維含有分は廃棄せず、同時に、心血管系の利益に関する他の生物活性化合物に富む組成をさらに有する野菜の選択を優先し、いずれの場合も混合物の官能プロフィールを軽視しない。ある種のこれらの野菜粉は、プランタゴ オバタ(Plantago ovata;オオバコの1種)の粉、エンバク粉又はそれから得られる画分若しくは濃縮物のようなベータグルカンに富む粉、オオムギ粉又はそれから得られる画分若しくは濃縮物、霊芝粉又はそれから得られる画分若しくは濃縮物のようなキノコの粉、ペクチンに富むイナゴマメ粉及び果物抽出物/画分、セルロース誘導体、又はこれらの混合物を含む。イナゴマメ粉を混入する利点は、主として、その高い繊維及び酸化防止成分含有量並びに甘い風味に基づいており、これらは、上記配合物における有用な局面である。
この群の成分は、多量の水分を保持し得る可溶性繊維の許容をもたらす。従って、消化器内で生じる粘稠液により、コレステロール分(後で血漿中に存在する)を低下させ得る。同時に、これらの成分は、不溶性繊維、酸化防止成分等のような他の有益な成分もさらに供給し得る。
また、ある種の生理的機能のプラス調節において及び/又は血管病の発症リスクの低減において作用し得る活性成分を含有する以外に、上述した各成分は、変性型の神経変性疾患又は癌のような変性タイプの疾患の予防におけるプラス機能も有する。
【0014】
さらに、必要に応じて、官能的、技術的、機能的又は他の特性のために、本発明の特定の実施態様においては、上記配合物の組成における下記の成分の使用も意図する:
‐生物活性成分に富む混合物の配合を補強する成分:このタイプの成分は、クリーム類の配合において通常使用される化合物、例えば、レシチン(乳化剤として)、イヌリン(血糖インデックスを低下させ、前生物的利益のような他の利益をもたらす)、トコフェロール(天然起源の酸化防止剤として)又は他の不鹸化脂質濃縮物、又は、ある場合における、葉酸(ナッツ類の天然含有物を増強するため、その含有量は加工後に低減し得る)等を含む。
‐相補的成分:糖類及び/又は甘味化剤及び/又は他の調味料(塩、コショウ、香辛料)。このタイプの成分は、最終生成物の官能性要求に相応する。広範囲の糖類及び甘味化剤が利用可能であるが、選定基準は、満足する官能プロフィールが得られ及び/又は血糖インデックスを可能な限り低下させる最少添加量である。甘味化剤の例としては、凍結乾燥フルーツシロップ、凍結乾燥ブドウ果醪、凍結乾燥ハチミツ等がある。
このタイプの成分を添加する又は添加しないは、基本的には、機能性混合物の最終用途の基準に応ずる。調理用ソースの場合、糖許容量は、製品の官能特性を損なうことなく、塩又は他の香辛料若しくは調味料の小許容量と置換え得る。
好ましい実施態様においては、上記食品配合物は、次のさらなる生物活性化合物、即ち、ポリフェノール、葉酸、アルギニン、リジン及びセレニウムを含み得、これらの化合物は、全て、4つの上述した成分群(ココア、ナッツ類、粉類及び植物油)のいずれかによって或いは上記他の補強用又は相補性成分のいずれかによって見出し得る又はもたらされ得る化合物である。
本発明の特定の実施態様においては、上記配合物の組成において使用する植物油は、好ましくは少なくとも1%の割合のガンマオリザノールを含む植物油群の米ぬか油及び/又は米胚芽油である。
本発明のもう1つの特定の実施態様においては、上記配合物において使用する粉類は、プランタゴ オバタの粉、エンバク粉、ベータグルカンに富むエンバク粉の画分、大麦粉、ベータグルカンに富む大麦粉の画分、霊芝粉、ベータグルカンに富む霊芝粉の画分、ベータグルカンに富む植物画分、ペクチンに富む果物抽出物/画分、イナゴマメ粉、セルロース誘導体、又はこれらの混合物から選ばれる。
【0015】
本発明において意図する食品配合物は、食物として個々に摂取し得、或いは健康食中に均衡した形で混入して該健康食にさらなる健康上の利益をもたらすことのできる他の複合食品中の成分として混入し得る。
本発明の好ましい実施態様においては、上記配合物は、天然植物起源の油脂の溶液及び/又は分散液及び/又は均衡混合物中に統合される。
この概念に含ませると、本発明において意図する特定の実施態様の1つは、原材料(例えばナッツ類、ココア、不鹸化脂質に富む植物油)と、主要量の不飽和油脂及び他の原材料(例えば植物粉類又はペクチンに富む果物抽出物/画分であって、その全てが保水能力を有する可溶性繊維に富む)との、成形された油脂マトリックス中に分散し得る懸濁液又はペースト中の粉末、粒子の形の均衡混合物をベースとする食品である。
好ましい実施態様においては、得られた混合物は、ある種の組成物においては、生物活性化合物の生体受入性(bioaccessibility)及びその後の生体利用性を容易にする流体であり、且つ均質である。
従って、得られる食品は、脂肪ベースを含む材料及び油脂分がはるかに低いか又は存在しない他の材料の双方に由来し得る一定量の固形粒子を分散させている油脂マトリックスからなる。これらの原材料の殆どは、天然起源の活性成分含有物(フィトステロール、不飽和脂肪酸、可溶性繊維、ポリフェノール、トコフェロール、トコトリエノール等)を供給する;各々分離された原材料中の活性成分自体は、ある種の疾患に罹るリスクの低減を指標する1種又は数種のある種のバイオマーカーに対して低い効果しか生じない。さらにまた、ある場合には、ある種の原材料の個別の摂取は、適切でなく、或いは、成分(例えば、イナゴマメ粉又はプランタゴ オバタ粉)の官能特性を与え得ない。
従って、特定の実施態様においては、その組成物中で使用する天然成分を、懸濁物中の粒子の形の植物油脂の上記溶液及び/又は分散液及び/又は均衡混合物中に統合した食品配合物を意図する。上記配合物は、クッキー類、穀粒物、型押穀粒物、乾燥フルーツ又は凍結乾燥フルーツの含有物をさらに取り込み得る。
【0016】
選択した種々の成分中の各々の生物活性化合物の濃度は、ある場合には、血管リスクの予防に対して、とりわけ、科学界が血管系、とりわけ心血管系疾患と直接の関係を有すると認めている因子又は指標(コレステロール、LDLコレステロール、血圧(拡張期、収縮期)、胴回り、apo B/apo A-I比、炎症及び酸化バイオマーカー)に対して有意の効果を生じるには個々に不十分であり得る。
この局面によれば、本発明製品の配合物においては、有益な血管作用に関連して利益があるとみなされる全ての化合物の濃度を計上する。利益を有するとみなされる化合物は、機能性であると現在みなされている化合物(繊維(とりわけ可溶性繊維)、フィトステロール、ポリフェノール、リノール酸及びリノレン酸)、並びに、心血管系のリスクの低減におけるその有効性の疫学及び介入研究での科学的証拠が存在する他の化合物(葉酸、セレニウム、ビタミンE、アルギニン及びリジン等)である。
生物活性化合物の含有量を必要に応じて濃縮することを可能にする目的のための、乾燥及び破砕による濃縮、抽出物の取得、選択的分留等による同じマトリックス中の上記化合物の種々の濃縮方法、並びに、望ましくない風味料及び香味料を排除し且つ種々の加工操作に対して感受性の成分を保護する目的のための、ある種の上記成分の必要に応じてのカプセル化又は保護が提案される。
前述したように、本発明の食品配合物は、血管、好ましくは心血管系疾患に関連する特定のバイオマーカー及び/又は生理的機能に対して測定可能なプラス効果を有する。
従って、特定の実施態様においては、上記配合物は、ヒトを含む哺乳類における総コレステロール及び/又はLDLコレステロールの低下に対して測定可能な相乗効果を有する。
とりわけ、少なくとも最小量の下記の最初の3群の活性成分の各々を含有し且つ適切に混合した、植物起源の諸成分をベースとする配合物は、低コレステロール血作用をもたらす:
‐不鹸化脂質
‐可溶性繊維
‐不飽和脂肪酸
‐ポリフェノール
‐葉酸。
【0017】
もう1つの好ましい実施態様においては、本発明の配合物は、ヒトを含む哺乳類における血圧(拡張期及び収縮期)の低下に対して測定可能なプラスの相乗効果をもたらす。
もう1つの好ましい実施態様においては、上記配合物は、apo B/apo A-I比の低下をもたらす。
さらにまた、食餌中にこの配合物を含ませることは、栄養及びカロリー的許容量が均衡化されているという事実により、ヒトの体重増に関与しない。同様に、本発明の特定の実施態様においては、上記配合物の摂取は、胴回りの低下に関与する。
本発明は、天然起源の植物油脂、主要量の不飽和油脂及び1群の天然成分との均衡に基づくマトリックスからなる新規な製品概念の配合物を含み、該天然成分はその組成が生物活性化合物に富むこと及びそれが健康に関して相乗効果を有することから選択され、該配合物は消費者にとって満足のいく官能特性を常時増強し、同様な官能プロフィールを有するが有益な健康作用は有さず或いはその不均衡な組成により有害でさえある他の製品と同様な官能効果をもたらす。
本発明の配合物によって健康に対して生じる有益性は、通常の摂取条件において生じ、その時点は、上記製品の調製時及びその加工後の時の双方を勘案する。従って、上記有益性は、配合物を加工して最終製品の製造を得た後でさえも、また、貯蔵後でさえも生じる。
本発明に含まれる配合物は、良質菓子製品、アイスクリーム製品、ソース類、ダイエット製品の製造において使用し、さらに、ミートマトリックス、大豆誘導マトリックス(豆腐のような)、新鮮具詰めパスタ等中に含ませて、血管病に罹るリスクに関するその健康局面を如何なる時も犠牲にすることなく、配合物の大いに喜ばしい官能プロフィールを得ることができる。
従って、本発明のもう1つの局面においては、ヒトを含む哺乳類における血管病の予防にプラス効果を有する食品及び/又はダイエット製品の製造における上記配合物の使用を意図する。
本発明のもう1つの局面は、本発明において開示した上記食品配合物を含む機能性食品に関する。加工した時点で、上記機能性食品は、上述した健康上の利益特性を保持する。本発明の好ましい実施態様においては、本発明の実際の食品配合物対象物は、それ自体で最終機能性食品である。
最後に、本発明のもう1つの局面は、本発明において開示した食品配合物の摂取に基づく、哺乳類、好ましくはヒトの血管病の予防方法を意図する。
【0018】
以下、例により、下記の成分を含む下記の得られた配合物(クリームA)を特記するが、本発明を限定又は制限するものとみなすべきではない:
例1



これらの成分を、試験的及び工業的方法でココア及びナッツ類を含むクリームを製造するのに一般的に使用する装置内で精製し、混合して、植物油脂の均衡混合物中に30μm程度の粒度を有する精製固形粒子を分散させることによって調製した均質混合物を製造した。
【0019】
介入試験により、均衡食中に個々の摂取量で混入したこのクリームを、下記の2つのタイプのクリームと比較した:
a) ココア粉末(7.0%)、ヒマワリ油(33.2%)、ヤシ油(11.8%)、スクロース(47.6%)、トコフェロール(0.040%)及びレシチン(0.30%)からなる標準又は対照クリーム;
b) ヘーゼルナッツペースト(36.4%)、バター(3.6%)及びカカオリカー(11.7%)、ヒマワリ油(9.6%)、ヤシ油(1.8%)、植物起源の天然源フィトステロール(4.1%)、スクロース(32.7%)、トコフェロール(0.040%)及びレシチン(0.30%)からなるクリームB。
介入試験を6週間続けた。最初の2週間においては、関与した個々人の全員が、対照クリームの6日摂取量(各々13g)を消費した。後の4週間においては、個々人を、上述した異なる製菓即ちクリームの1種を消費する異なる群に分配した。この期間の各クリームの摂取日量は、最初の2週間の期間と同じであった。
試験終了時に、血管病のリスクマーカー(コレステロール、LDLコレステロール、胴回り、Apo B/Apo A-I)並びに生理的機能(血圧の低下)に対する配合物Aのプラス効果を観察した。詳細には、参加者の血漿中の総及びLDLコレステロール濃度の低下が、2種の新規な配合物(A及びB)のうちの1種のクリームを摂取した参加者において、出発値に対比して有意であったことを観察し得た。標準配合物の場合は、上記総コレステロール及びLDLコレステロールレベルは、有意の変化を示さなかった。
最初に挙げた、活性成分に富む天然成分のより複雑で均衡化した混合物から調製した配合物(配合物又はクリームA)は、これらの指標の大きい低下を生じていた。この場合、総コレステロールの低下は9%(基本値からの変化)であり、一方、LDLコレステロールの低下は10%(基本値からの変化)であった。クリームBの場合は、上記の低下は、それぞれ、9%及び12%であった。これらの結果により、各活性成分の低めの許容量の使用(活性成分をマトリックスから分離していないこと考慮に入れて)は、互いに組合わさって、Bにおいて使用した分離植物ステロールの直接添加に匹敵する結果をもたらすことが証明された。
また、クリームAは、apo B/apo A-I比の有意の7%の低下を生じることも測定した。
また、クリームAにおいては、血圧の低下(基本値からの変化)も有意であった(収縮期血圧においては3%、拡張期血圧においては3%)。さらにまた、クリームAの場合、有意の胴回りの低下も観察された(−1.4cm)。
説明した方法論に従うクリームA又はBの食餌中への混入の事実による体重変化は、ゼロであった(換言すれば、有意ではなかった)。
95%信頼区間を使用して、有意の変化があったかどうかを判定した。
【0020】
例2
特定の用途の上記の例におけるようにして、この混合物を、植物油脂の均衡混合物(主として不飽和脂肪酸によって形成される)中の約30μm粒度の固形粒子の均質分散物を得るのを可能にする工業的な精製及び混合装置によって混合した。即ち、下記の種々の成分は、より生体受入性である。
得られた配合は、下記のとおりである:


【0021】
例3



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナッツ類、ココア、不鹸化脂質に富む植物油及び可溶性繊維に富む粉類からなる4群の各々からの有効量の少なくとも1種の成分の混合物を含み、該混合物が、有効最小量の少なくとも次の生物活性化合物、即ち、可溶性繊維、不鹸化脂質及び不飽和脂肪酸を与え、これら生物活性化合物の組合せが、ヒトを含む哺乳類の血管病の予防におけるプラス効果を生じることを特徴とする食品配合物。
【請求項2】
前記生物活性化合物の組合せが、心血管系疾患の予防においてプラス効果をもたらす、請求項1記載の食品配合物。
【請求項3】
前記生物活性化合物の組合せが、ヒトを含む哺乳類における総コレステロール及び/又はLDLコレステロールの低下においてプラス効果をもたらす、請求項2記載の食品配合物。
【請求項4】
前記生物活性化合物の組合せが、ヒトを含む哺乳類における血圧の低下においてプラス効果をもたらす、請求項2記載の食品配合物。
【請求項5】
前記生物活性化合物の組合せが、ヒトを含む哺乳類におけるapo B/apo A-I比の低下をもたらす、請求項1記載の食品配合物。
【請求項6】
前記各成分が天然起源である、請求項1〜5のいずれか1項記載の食品配合物。
【請求項7】
前記配合物が、少なくとも3〜7%の可溶性繊維含有量、少なくとも0.2〜1.6%の不鹸化脂質含有量及び少なくとも17〜35%の不飽和脂肪酸含有量を有する、請求項1〜6のいずれか1項記載の食品配合物。
【請求項8】
前記不鹸化脂質が、ステロール類及び/又はそのエステル類、スタノール類及び/又はそのエステル類、トコフェロール類、トコトリエノール類、オリザノール類又はこれらの混合物であり、前記不飽和脂肪酸が、モノ不飽和性、ポリ不飽和性又は双方の混合物である、請求項7記載の食品配合物。
【請求項9】
前記配合物が、生物活性成分に富む混合物の配合物の補強成分、糖類、甘味化剤、他の調味料及びこれらの混合物から選ばれた他の成分をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の食品配合物。
【請求項10】
前記配合物が、ポリフェノール、葉酸、アルギニン、リジン及びセレニウムをさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項記載の食品配合物。
【請求項11】
前記配合物の組成において使用する成分の1つが、米ぬか油及び/又は米胚芽油である、請求項1〜10のいずれか1項記載の食品配合物。
【請求項12】
前記米ぬか油及び又は米胚芽油が、ガンマオリザノールに少なくとも1%富む、請求項11記載の配合物。
【請求項13】
前記配合物の組成において使用する成分の1つが、プランタゴ オバタ粉、エンバク粉、ベータグルカンに富むエンバク粉の画分、大麦粉、ベータグルカンに富む大麦粉の画分、霊芝粉、ベータグルカンに富む霊芝粉の画分、イナゴマメ粉、イナゴマメに富む植物画分、ペクチンに富む果物抽出物/画分、セルロース誘導体、又はこれらの混合物から選ばれる粉である、請求項1〜12のいずれか1項記載の配合物。
【請求項14】
前記配合物が、天然植物起源の油脂の溶液及び/又は分散液及び/又は均衡混合物中に統合されている、請求項1〜13のいずれか1項記載の配合物。
【請求項15】
前記配合物の組成において使用する天然成分が、前記植物油脂の溶液及び/又は分散液及び/又は均衡混合物中に懸濁液中粒子の形で統合されている、請求項14記載の食品配合物。
【請求項16】
前記配合物が、クッキー類、穀類、型押穀類、乾燥フルーツ及び凍結乾燥フルーツから選ばれる含有物をさらに含む、請求項15記載の食品配合物。
【請求項17】
前記食物中のその含有物が、ヒトの体重増加に関与しない、請求項1〜16のいずれか1項記載の食品配合物。
【請求項18】
前記食品配合物の摂取が、胴回り低下に関与する、請求項17記載の食品配合物。
【請求項19】
ヒトを含む哺乳類における心血管系疾患の予防においてプラス効果を有する食品及び/又はダイエット製品の製造における、請求項1〜18に記載の食品配合物の使用。
【請求項20】
請求項1〜18に記載の食品配合物を含む機能性食品。
【請求項21】
請求項1〜18に記載の食品配合物を摂取することを特徴とする、ヒトを含む哺乳類における血管病の予防方法。

【公表番号】特表2009−517065(P2009−517065A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542782(P2008−542782)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際出願番号】PCT/ES2006/000669
【国際公開番号】WO2007/063158
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(508161757)ラ モレラ ヌッツ ソシエダッド アノニマ (1)
【Fターム(参考)】