説明

抜け毛(脱毛)防止のための化合物と方法

本発明は、抜け毛を防止する化合物に、少なくとも一つの、アンドロゲン性脱毛症の要因となるホルモンのメカニズムを阻害すると知られている成分、そして水と少なくとも1つの極非プロトン性有機溶媒の混合液が含まれるものであり、同様のものを使用する方法を包括するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、育毛を促す成分を毛乳頭にまで浸透させることが可能な化合物を用いた抜け毛防止の分野に関係する。人間を対象とした、男性型脱毛症(アンドロゲン性脱毛症)の防止とその進行を食い止めるものであり、頭皮の脂、フケの除去、および抜け毛防止を達成するための化合物を塗布する方法である。
【背景技術】
【0002】
アンドロゲン性脱毛症(以下、AGA)は頭皮の遺伝に起因する異常であり、結果として、はげに至る、頭皮の毛包のゆるやかで永久的な縮小化を引き起こす。この状態は、生命を脅かすものではないにせよ、罹患者に大きな精神的ダメージを与えるものであり、結果として鬱を引き起こし、生活の質をおとしめることがある。
【0003】
これまでの研究では、この異常は男性ホルモンテストステロンとの関連性が証明されている。(コーフマン、KDの「アンドロゲンと脱毛症」:Mol Cell Endocrinol、89−95(2002)に198(1−2))
テストステロンが低レベルの女性と男性はそれほどAGAに影響されない。だが、テストステロン自体は、この作用の引き金となるには十分ではない。この作用が効果を及ぼすには、さらなる化学変化の追加過程が必要である。この追加過程とは、最も重要なはげの要因とされるジヒドロテストステロン(DHT)によるテストステロン減少化であることが証明された。
(チェ他「男性型脱毛症のインディケータとしての5α−還元酵素へのテストステロンとエピテストステロンの生化学の役割」J−Invest.Dermatol.116(1),57−61(2001))
【0004】
変化は体内で5α還元酵素の働きによって起こり、この酵素は、敏感な個々の皮膚や毛包のなかに豊富に存在する。これは、皮膚に分泌される皮脂を生産するために毛包にある脂腺を刺激するホルモンと同じホルモンである。過度の皮脂生成は、脂漏として知られ、たいがいAGAと関連している。(Mercurio他「アンドロゲン生理学と皮膚の毛包脂腺単位」、J.Gend,Specif.Med.3(4)59−64(2000).)
髪の粘り気を引き起こし、フケの生成を促進するので、脂漏ははげかかっている状態をさらに悪化させる。
【0005】
フケ(頭部粃糠疹)そのものは、はげかかっている人々にとっては、密接な関係のあるもうひとつの問題で、ストレスと社会的羞恥になりうるものである。頭皮の過度の代謝のため、白っぽい剥片がはがれ落ちるものである。 フケの原因は頭皮トリグリセリド(皮脂)を刺激物であるオレイン酸の中に代謝して、代謝物増加を引き起こす菌類マラセジア属globosaであると特定されている。 したがって、前述したこれら3つの問題が、すべて関連し合うものであり、こうした問題を併せ持つ人々を苦しめがちである。そのすべての3つの問題を一度に対処できる療法を求めるのは、したがって、論理的であり、望ましい。
【0006】
現在まで多くの化合物が、テストステロンによるDHT構成を抑制するとして証明されてきた。これらの化合物にはフィナステリド、デュタステライド、亜鉛、およびアゼライン酸が含まれる。 (Stamatiadis他「亜鉛とアゼライン酸による人肌における5α−還元酵素活性の抑制」、Br.J.Dermatol.,119(5),627−32(1988);オルシェフスカ他、「デュタステライドによる女性の男性ホルモン性脱毛症の効果的な治療」、J.Drugs Dermatol.,4(5)、637−40(2005)。 ライデン他「男性前頭部脱毛の治療におけるフィナステリド」J.Am.Acad.Dermatol.,40、(6930−7(1999)にPt1))フィナステリドはAGAを防ぐ目的のため、商業用途が認可されている。
【0007】
他にも多くの化合物が、発毛を促すことがわかっているが、そのメカニズムはまだ明らかになっていないものの、毛包への血液量の供給増加が、毛包と細胞増殖に関連があると見られる。これらの化合物にはミノキシジルとトレチノインが含まれる。 (カラムP.「中東の男性ホルモン性脱毛症のためのミノキシジル療法」「中東のミノキシジル研究グループ」Int.J.Dermatol、32(10)、763−6(1993),Bazzano他、「髪の成長促進のためのトレチノイン」J.Am.Acad,Dermatol.,15(4Pt2)、880−883、および890−893(1986))ミノキシジルはAGAの処方の目的で、商業用途が認可されている。
【0008】
ノコギリヤシ抽出油は、経口摂取で、前立腺肥大患者に対して有効であることが知られている一般的なハーブ系サプリメントである。臨床検査では、それが5α還元酵素、すなわちDHTを発生させるのに原因となる酵素、有害な状態のテストステロンに対する効果的な抑制剤であることを証明した。(ハビブ、F.K.他「PSA Expressionを妨げないセレノア・レペンス(Permixon)は人間の前立腺癌細胞株の5α−還元酵素活性を抑制」、Int.J.Cancer114(2).190−4(2005))
ノコギリヤシ抽出油は広く利用可能で、安全性が確認されている。皮脂の生産過剰に対応する唯一の一般的な療法は、洗浄である。今日まで、皮脂生成を抑えると立証されたものはほとんどなく、唯一試みられるのが、生成された皮脂を取り除くことである。ありとあらゆる洗浄剤が利用可能だが、それらは皆、すすぎがそれらを洗い流すのに必要であるという欠点があり、さらに水と乾燥設備がいつも必要となる。消費者にとって、こうした設備はいつも利用可能であるというわけではない。フケの防止の分野では、原因となる菌類と格闘するといった、さらに明確な方法で、状況を劇的に軽減する。多くの抗菌化合物が現在、シャンプーへの添加物に見られるように化粧品に使用されており、そのなかには、亜鉛ピリチオン、タール、硫化セレン、そしてケトコナゾールがある。これらの化合物はすべて、有効かつ使用上安全であると立証して来た長い歴史がある。
【0009】
従来の技術は皮膚浸透ではなく、髪自体をより太くする療法に関連するものである。さらに、有効成分を毛包に送るか、または皮脂を処理する意図が全くなかった。本発明は、発毛を促しつつ、過剰な皮脂やフケを取り除く化合物の必要性に焦点を当てている。
【発明の開示】
【0010】
本発明では脂漏とAGAの両方のその問題に対応する化合物に焦点を当てている。したがって、本発明は抜け毛防止、フケの除去、および頭皮浄化の化粧品の分野に関する。しかしながら、理論の領域にとどまらず、頭皮と同じくらいの親油性を持っている化合物の溶剤合成は、過度の皮脂生成(脂ぎっている皮膚)に見舞われている人々の頭皮を覆う皮脂を溶かす点において、相互に影響し合っており、皮膚や毛包に有効成分が効果的に浸透するのを可能にすると信じられている。化合物におけるこれらの有効成分がアンドロゲン性脱毛症(男性の抜け毛)を妨げることが知られている。さらに、化合物はフケの生成を正常の水準にまで低くすることが確かめられている。
【0011】
このように、抜け毛の防止のための化合物は溶剤/水の混合物と少なくとも1つの抜け毛予防成分を含む。その溶剤/水の混合物は、皮脂を溶かすことができ、抜け毛の予防成分を皮膚または、そして同時に毛包に浸透させる。化合物は、ゲル、ペースト、クリーム、ローション、軟膏状のものに、またはキャリヤー(例えば、スポンジや、綿棒など)の上に載せるものとなる。
【0012】
溶剤/水の混合物は可、水と溶化皮脂(グリース)との溶剤の混合物です。皮脂の目的は微生物侵入を防ぐために防水バリアを皮膚に提供することであるが、しかし、皮脂自体は脂肪酸とエステルの合成で、通常、取り除くには、表面活性剤(すなわち、シャンプー)を必要とする。溶剤は、皮脂の層を効率よく溶かし、一時的に皮膚(または、上面表皮)において浸透性を高める領域を作る。既存のものをしのぐこの化合物の利点は、その特異な親油性であり、水ベースでの溶剤以上に、実際により高い量で有効成分が溶けるということである。このような性能を持った他の溶剤は、Holleran et al「スフィンゴリピドが哺乳類の表皮関門機能に必要」、J.Clin.Investigation Inc.(88)1338−1345(1991)などを参照。
【0013】
溶剤/水の混合物は水と少なくとも1つの極性非プロトン性溶媒の混合物である。通常、極性非プロトン性溶媒には、エステル、アルデヒド、またはケトンを含む。有機溶媒には通常、C2−C10炭素原子がある。望ましいエステルは、C2−C6炭素原子を持つもの。より望ましくは、エステルは、蟻酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、メチルアセテート、酢酸エチル、プロピル酢酸塩、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルまたはプロピルプロピオン酸。最も望ましいエステルは酢酸エチル。望ましいアルデヒドには、C2−C4炭素原子があるもの。より望ましいアルデヒドは、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、またはブチルアルデヒド。最も望ましいアルデヒドは、プロピオンアルデヒド。望ましくは、ケトンには、C3−C6炭素原子があること。 より望ましいのは、ケトンは、アセトン、ブタノン、ペンタノン、エチルイソプロピルケトン、またはメチルイソブチルケトン。最も望ましいケトンはアセトンである。
【0014】
極非プロトン性有機溶媒/水の混合物の重量比で、極非プロトン性有機溶媒は60%から90%で通常存在する。極非プロトン性有機溶媒/水の混合物の重量比で、水は2%から20%で存在する。
【0015】
抜け毛の予防成分は、抜け毛を防ぐものであり、また、発毛を促進するものとなるだろう。抜け毛の予防成分は、DHT生産の抑制剤であり、ゆえに、抜け毛を原因となるメカニズムの抑制剤となるであろう。(Stamatiadis「亜鉛による人肌とアゼライン酸での5α−還元酵素活性の抑制」、Br.J.Dermatol.119(5)(627−32(1988))。
他の成分が発毛を促進することが分かるかも知れない。例えば、Bazzano他、「髪の成長促進のための時事問題のトレチノイン」を参照。J.Am Acad.Dermatol、15(4Pt2)、880−833、および890−893(1986)。通常、抜け毛予防成分には、C6−C14ジカルボン酸、フィナステリド、ミノキシジル、トレチノイン、またはハーブ・エキスが含まれる。
【0016】
ジカルボン酸は溶剤/水の混合物にとても溶けやすく、皮膚に塗布されると、皮脂に浸透し、皮膚の脂っぽさを減少させる。したがって、ジカルボン酸は抜け毛の予防剤および皮脂減少剤としての両方の働きをする。アゼライン酸などの他のジカルボン酸は頭皮で満足できる衛生レベルを維持するのを助け、しばしば脂漏症を起因とする、炎症やかゆみを防ぐ抗菌剤として作用するであろう。(チャーノック他「アゼライン酸のジエステルの抗菌効力の評価」、Eur.J.Pharm.Sci.,21(5).589−96(2004))望ましくは、C6−C14ジカルボン酸はピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、またはブラシル酸。望ましくは、ハーブ・エキスではノコギリヤシ抽出油である。抽出油はオイルベースであり、化合物に溶けやすい。化合物にはさらに少なくとも1つの抗真菌薬を含むだろう。望ましくは、抗真菌性成分に、亜鉛ピリチオン、タール、硫化セレン、ケトコナゾール、またはティー・ツリー油が含まれること。
【0017】
抜け毛の予防成分がジカルボン酸である場合、化合物の重量比比で約2%から30%で存在するが、望ましいのは10%と25%の間である。抜け毛の予防成分がノコギリヤシ抽出油である場合、化合物の重量比で、それは約0.5%から5%で存在する。抜け毛の予防成分がフィナステリド、ミノキシジルまたはトレチノインである場合、化合物の重量比で、約0.001%から5%の量で存在する。抗真菌薬が亜鉛ピリチオンである場合、化合物の重量比で約0.001%から5%の量で存在する。
【0018】
これらの調合では1つ以上の表面活性剤、安定剤、防腐剤、保湿剤、着色剤、抗炎症剤、酸化防止剤、水、酸、緩衝剤、乳化剤、増粘剤、溶剤、香料、または同様のもの、およびそれらの混合物が含まれる。
【0019】
防腐剤は、エチルジアミン四酢酸(EDTA)、メチルパラベン、ベンゾフェノン−4、メチルクロロイソチアノリゾン、メチルイソチアノリゾン、または同様のもの、およびそれらの混合物を含むであろう。使用時は、防腐剤は通常、化合物の重量比で約0.01%から6%まで存在しているが、望ましくは約0.05%から4%、さらに望ましいのは約0.1%から2%である。着色剤は、FD&C Green No.3、Ext.D&C Violet No.2、FD&C Yellow No.5、FD&C Red No.40、およびそれらの混合物が含まれるであろう。使用時は、着色剤は量で通常約0.001%から0.1%で存在するが、望ましいのは約0.005%から0.05%である。
【0020】
調合ではさらに、酵素系、または非酵素系のタイプで酸化防止物質を構成するであろう。例えば、スーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ、およびグルタチオン・ペルオキシダーゼは、天然酵素の酸化防止物質であり、体内で構成、供給されているものであろう。適当な非酵素系の酸化防止物質には、Vitamin E(例えば、トコフェロール)、Vitamin C(アスコルビン酸)、カロチノイド、エキナコシド、カフェオイル誘導体、オリゴマープロアントシアニジン、プロアンセノルズ(例えば、ブドウ種子抽出物)、大アザミ(例えば、ミルクアザミ抽出油、マリアアザミ)と、イチョウ、緑茶ポリフェノール類と、それらの混合物を含むであろう。カロチノイドは強力な酸化防止物質である。カロチノイドには、β−カロテン、カンタキサンチン、ゼアキサンチン、リコピン、ルテイン、クロセチン、カプサンチン、および同様のものを含むであろう。
実際に、経口摂取あるいは外用に適した、薬学的に認可されている化合物ならば、酸化防止物質として使用可能であろう。使用時に、酸化防止物質化合物は、頭皮で遊離基の効果を抑制または減少するのに十分な量で存在する。酸化防止物質化合物は、化合物の約0.001から1パーセントの重量比で存在しているであろう。
本発明は、治療法上十分な量の抜け毛防止化合物が皮膚の領域に塗布され、皮膚の領域をマッサージすることで化合物が皮膚に浸透して効果をもたらす、抜け毛防止法を包含するものである。この化合物は、水/溶剤混合物と少なくとも1つの抜け毛の予防成分、アンホルモン機構がアンドロジェニック抜け毛の起因となる物質で構成される。
化合物は少なくとも1つの極性非プロトン性溶媒と、上述された抜け毛の予防成分を含む。化合物はさらに、少なくとも上述したような抗真菌物質を1つ包含するであろう。
【0021】
具体例を参照して本発明について説明したことで、他の諸具体例が、洗練された思考の形で熟練技術者に対し、明らかになってくるであろう。本発明はさらに抜け毛防止のための化合物について説明する以下の例を参照して定義される。熟練した者にとって明らかなことだが、今後、物質と方法の両方における、多くの修正が、本発明の範囲から逸脱せずに試行されていくであろう。
(諸例)
【0022】
例1:これらの成分は、以下の配合で、一般的に利用できる技術を用い、熟練した技師により調合された。

【0023】
例2:これらの成分は、以下の配合で、一般的に利用できる技術を用い、熟練した技師により調合された。

【0024】
例3:これらの成分は、以下の配合で、一般的に利用できる技術を用い、熟練した技師により調合された。


【0025】
例4:これらの成分(同様の特性がある他のジカルボン酸を使用する)は、以下の配合で、一般的に利用できる技術を用い、熟練した技師により調合された。

【0026】
例5:これらの成分は、以下の配合で、一般的に利用できる技術を用い、熟練した技師により調合された。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
抜け毛を防止する化合物には、少なくとも一つの、アンドロゲン性脱毛症の要因となるホルモンのメカニズムを阻害すると知られている成分、そして水と少なくとも1つの極非プロトン性有機溶媒の混合液が含まれる。
【請求項2】
請求項1に従った化合物(調合)。そのなかで、極非プロトン性有機溶媒は、脂肪族エステル、脂肪族アルデヒド、またはケトンである。
【請求項3】
請求項2に従った化合物。そのなかで、エステルはC2−C6エステル、アルデヒドはC2−C4アルデヒド、ケトンがC3−C6ケトンである。
【請求項4】
請求項2か3のどちらかに従った化合物。そのなかで、エステルは、蟻酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、メチルアセテート、酢酸エチル、プロピル酢酸塩、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルまたはプロピルプロピオン酸である。
【請求項5】
請求項2−4のいずれかに従った化合物。そのなかで、アルデヒドは、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、またはブチルアルデヒドである。
【請求項6】
請求項2−5のいずれかに従った化合物。そのなかで、ケトンは、アセトン、ブタノン、ペンタノン、エチルソプロピルケトン、またはメチルソブチルケトンである。
【請求項7】
請求項1−6のいずれかに従った化合物。そのなかには、化合物の重さに従って、極非プロトン性有機溶媒が60%から90%の量で存在する。
【請求項8】
請求項1−7のいずれかに従った化合物。そのなかで、抜け毛防止成分は、C6−C14ジカルボン酸、フィナステリド、ミノキシジル、トレチノイン、またはハーブ抽出油である。
【請求項9】
請求項8に従った化合物。そのなかには、抜け毛防止成分は、フィナステリド、ミノキシジル、またはトレチノインが、化合物の重さに従い、約0.001%から5%の量で存在する。
【請求項10】
請求項8または9に従った化合物。そのなかで、ジカルボン酸とは、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、または、ブラシル酸である。
【請求項11】
請求項8から10のいずれかに従った化合物。そのなかには、化合物の重さに従って、ジカルボン酸が約2%から30%の量で存在する。
【請求項12】
請求項8から11のいずれかに従った化合物。そこには、ハーブ抽出油はノコギリヤシ抽出油で、化合物の重さに従い、約0.5%から5%の量で存在する。
【請求項13】
請求項1に従った化合物。さらに少なくとも1つの抗真菌薬を包括する。
【請求項14】
請求項13に従った化合物。そこには抗真菌薬(成分)は亜鉛ピリチノン、タール、二硫化セレン、ケトコナゾール、またはティー・ツリー油である。
【請求項15】
抜け毛防止の方法には、抜け毛防止化合物(成分)を治療上十分な量を皮膚に塗布することと、その皮膚の部分を化合物(成分)が浸透するまでマッサージすることが含まれており、その化合物には少なくとも一つの、アンドロゲン性脱毛症の要因となるホルモンのメカニズムを阻害すると知られている成分、そして水と少なくとも1つの極非プロトン性有機溶媒の混合液が含まれる。
【請求項16】
請求項15に従った方法。そのなかで、極非プロトン性有機溶媒はC2−C6エステル、C2−C4アルデヒド、C3−C6ケトンである。
【請求項17】
請求項15か16の方法のどちらかに従った方法。そのなかで、抜け毛防止成分は、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカネディオイック酸、ドデカネディオイック酸、ブラシル酸、フィナステリド、ミノキシジル、トレチノイン、またはノコギリヤシ抽出油である。
【請求項18】
請求項15に従った方法。そのなかで、化合物はさらに少なくとも1つの抗真菌薬を含む。
【請求項19】
請求項18に従った方法。そのなかで、抗真菌薬は亜鉛ピリチノン、タール、二硫化セレン、ケトコナゾール、またはティー・ツリー油である。

【公表番号】特表2010−517938(P2010−517938A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537719(P2009−537719)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【国際出願番号】PCT/IB2007/004516
【国際公開番号】WO2008/117117
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(509141213)
【住所又は居所原語表記】49 Eliot Bank,Forest Hill,London,SE23 3XE,U.K
【Fターム(参考)】