説明

抵抗回路、抵抗回路を備えたインターフェース回路及び電子機器

【課題】抵抗値の調整を効率良く実現できる抵抗回路、インターフェース回路等の提供。
【解決手段】抵抗回路100はn段の単位回路110を含み、その各々の単位回路110は、第1、第2の端子T1、T2の間に設けられた第1の抵抗素子R1と、第2、第3の端子T2、T3の間に設けられた第1の切断素子F1と、第2、第4の端子T2、T4の間に直列に設けられた第2の切断素子F2及び第2の抵抗素子R2を有する。第1の配線L1にn段の単位回路110の各々の第1の端子T1が接続され、第2の配線L2にn段の単位回路110の各々の第4の端子T4が接続され、第3の配線L3に1段目の単位回路110の第3の端子T3が接続され、m段目の単位回路110の第3の端子T3は、m−1段目の単位回路100の第2の端子T2と接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗回路、抵抗回路を備えたインターフェース回路及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、インピーダンス整合のための終端抵抗をレシーバ回路側に設ける従来技術が開示されている。このような終端抵抗は、集積回路装置(IC)の外付け部品として、集積回路装置が実装される回路基板等に外付けされるのが一般的である。
【0003】
しかしながら、ドライバIC等に高速シリアルインターフェース回路を内蔵させた場合に、ドライバICの実装の制約から、このような終端抵抗の外付けは困難となる。
【0004】
また従来の高速シリアルインターフェース回路として、USB(Universal Serial Bus)やIEEE1394などに準拠したインターフェース回路が知られている。これらのうち、終端抵抗を内蔵しているものもあるが、配線の寄生抵抗等の影響を考慮した設計は行われていなかった。そして、このような寄生抵抗の影響を実質的に無視するために、ヒューズ素子を用いて終端抵抗を精度よく調整する手法も考えられる。
【0005】
しかしながら、この手法では、抵抗の段数が増えればそれに比例してヒューズの切断工程が増えてしまい、抵抗値の調整のために多大な時間を浪費してしまうという課題があった。
【特許文献1】特開2003−270299号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明に係る幾つかの態様によれば、抵抗値の調整を効率良く実現できる抵抗回路、インターフェース回路及び電子機器を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、その各々の単位回路が、第1の端子と第2の端子の間に設けられた第1の抵抗素子と、前記第2の端子と第3の端子の間に設けられた第1の切断素子と、前記第2の端子と第4の端子の間に直列に設けられた第2の切断素子及び第2の抵抗素子とを有する、n段(nは2以上の自然数)の単位回路を含み、第1の配線にn段の前記単位回路の各々の前記第1の端子が接続され、第2の配線にn段の前記単位回路の各々の前記第4の端子が接続され、第3の配線に1段目の前記単位回路の前記第3の端子が接続され、m段目(mは2≦m≦nを満たす自然数)の前記単位回路の前記第3の端子は、m−1段目の前記単位回路の前記第2の端子と接続されている抵抗回路に関係する。
【0008】
本発明によれば、第1の配線と第2の配線と第3の配線に接続されたn段から成る単位回路で構成された抵抗回路に含まれる第1の抵抗素子と第2の抵抗素子を所定のm段以降を切り離す作業を行う場合、m段目の第1の切断素子とm〜n段目の第2の切断素子の合計である(n−m+2)個の切断を行えば済むため、抵抗値の調整を少ない切断工程で効率よく実現できる。
【0009】
また本発明では、n段の前記単位回路の前記第1の抵抗素子は、第1の抵抗素子領域に配置され、n段の前記単位回路の前記第2の抵抗素子は、第2の抵抗素子領域に配置され、n段の前記単位回路の前記第1の切断素子は、第1の切断素子領域に配置され、n段の前記単位回路の前記第2の切断素子は、第2の切断素子領域に配置され、前記第1の抵抗素子領域と前記第2の抵抗素子領域は、第1の方向に沿って設けられ、前記第1の切断素子領域と前記第2の切断素子領域は、前記第1の方向に沿って設けられ、前記第1の方向に直交する方向を第2の方向とした場合に、前記第1の切断素子領域は前記第1の抵抗素子領域の前記第2の方向側に設けられ、前記第2の切断素子領域は前記第2の抵抗素子領域の前記第2の方向側に設けられてもよい。
【0010】
このようにすれば、第1、第2の切断素子領域が第1の方向に沿って配置されるため、これらの領域での切断素子の切断工程を効率化できる。また第1の切断素子領域は第1の抵抗素子領域の第2の方向側に設けられ、第2の切断素子領域は第2の抵抗素子領域の第2の方向側に設けられるため、これらの領域間での信号をショートパスで接続でき、レイアウト効率を向上できる。
【0011】
また本発明では、第1の入力端子と第2の入力端子を有し、終端抵抗となる前記抵抗回路が前記第1の入力端子と前記第2の入力端子の間に設けられた比較回路と、前記比較回路の前記第1の入力端子と前記第3の配線の間に設けられた第3の抵抗素子と、前記比較回路の前記第2の入力端子と前記第3の配線の間に設けられた第4の抵抗素子と、前記第3の配線と接地電位線の間に設けられた容量素子とを含んでもよい。
【0012】
このようにすれば、第3、第4の抵抗素子により、抵抗回路の抵抗調整のベース抵抗等を実現できる。
【0013】
また本発明では、前記比較回路の前記第1の入力端子と前記第1の配線の間に設けられた第1の切換素子と、前記比較回路の前記第2の入力端子と前記第2の配線の間に設けられた第2の切換素子とを含み、前記第3の抵抗素子は、前記第1の配線と前記第3の配線の間に設けられ、前記第4の抵抗素子は、前記第2の配線と前記第3の配線の間に設けられてもよい。
【0014】
このようにすれば、第1の切換素子と第2の切換素子をオフ状態(非導通状態)にすることにより、抵抗回路を切り離すことが可能になる。
【0015】
また本発明では、前記比較回路の前記第1の入力端子と第1の外部端子の間に設けられた第5の抵抗素子と、前記比較回路の前記第2の入力端子と第2の外部端子の間に設けられた第6の抵抗素子を含んでもよい。
【0016】
このようにすれば、第1の切換素子と第2の切換素子をオフ状態にした場合でも、比較回路の第1の入力端子と第1の外部端子との間の第5の抵抗素子、及び比較回路の第2の入力端子と第2の外部端子との間の第6の抵抗素子を終端抵抗として機能させることが可能になる。また第1、第2の外部端子を介して静電気が印加された場合等に、第1、第2の切換素子が静電気破壊される事態を効果的に防止できる。
【0017】
また本発明では、前記比較回路の前記第1の入力端子に共通接続される第1のシングルエンド・レシーバ回路と、前記比較回路の前記第2の入力端子に共通接続される第2のシングルエンド・レシーバ回路とを含み、前記比較回路により差動レシーバ回路が構成され、前記第1、第2の切換素子は、前記差動レシーバ回路により信号を受信する場合にオン状態に設定され、前記第1、第2のシングルエンド・レシーバ回路により信号を受信する場合にオフ状態に設定されてもよい。
【0018】
このようにすれば、差動レシーバ回路を用いた転送モードでは、抵抗回路を終端抵抗として用いることができると共に、第1、第2のシングルエンド・レシーバ回路を用いた転送モードでは、この抵抗回路が原因となって転送に不具合が発生する事態を防止できる。
【0019】
また本発明では、前記第1の配線と前記第3の配線の間に設けられた第1の切換素子と、前記第2の配線と前記第3の配線の間に設けられた第2の切換素子を含み、前記第3の抵抗素子は、前記比較回路の前記第1の入力端子と前記第1の配線の間に設けられ、前記第4の抵抗素子は、前記比較回路の前記第2の入力端子と前記第2の配線の間に設けられてもよい。
【0020】
このようにすれば、第3、第4の抵抗素子を、抵抗回路の抵抗調整用のベース抵抗として活用できると共に、第1、第2の切換素子の静電気破壊防止用の抵抗としても活用できる。
【0021】
また本発明では、n段の前記単位回路の前記第1の切断素子は、第1の切断素子領域に配置され、n段の前記単位回路の前記第2の切断素子は、第2の切断素子領域に配置され、前記容量素子は、前記第1の切断素子領域と前記第2の切断素子領域の間に設けられた容量素子領域に配置されてもよい。
【0022】
また本発明は、その各々の単位回路が、第1、第2の切断素子と、一端が第1の配線に接続され他端が前記第1の切断素子の一端に接続される第1の抵抗素子と、一端が第2の配線に接続され他端が前記第2の切断素子の一端に接続される第2の抵抗素子とを有する、n段(nは2以上の自然数)の単位回路により構成される抵抗回路と、第1の入力端子と第2の入力端子を有し、終端抵抗となる前記抵抗回路が前記第1の入力端子と前記第2の入力端子の間に設けられた比較回路と、前記比較回路の前記第1の入力端子と第3の配線の間に設けられた第3の抵抗素子と、前記比較回路の前記第2の入力端子と前記第3の配線の間に設けられた第4の抵抗素子と、前記第3の配線と接地電位線の間に設けられた容量素子とを含み、n段の前記単位回路の前記第1の切断素子は、第1の切断素子領域に配置され、n段の前記単位回路の前記第2の切断素子は、第2の切断素子領域に配置され、前記容量素子は、前記第1の切断素子領域と前記第2の切断素子領域の間に設けられた容量素子領域に配置されるインターフェース回路に関係する。
【0023】
本発明によれば、第1、第2の切断素子の切断により、単位回路に含まれる第1、第2の抵抗素子を切り離すことで、抵抗回路の抵抗調整を実現できる。そして本発明によれば、第1、第2の切断素子領域の間の空きスペースを有効活用して、容量素子を配置できるため、レイアウト効率を向上できる。
【0024】
また本発明では、n段の前記単位回路の前記第1の抵抗素子は、第1の抵抗素子領域に配置され、n段の前記単位回路の前記第2の抵抗素子は、第2の抵抗素子領域に配置され、前記第1の抵抗素子領域と前記第2の抵抗素子領域は、第1の方向に沿って設けられ、前記第1の切断素子領域と前記第2の切断素子領域は、前記第1の方向に沿って設けられ、前記第1の方向に直交する方向を第2の方向とした場合に、前記第1の切断素子領域は前記第1の抵抗素子領域の前記第2の方向側に設けられ、前記第2の切断素子領域は前記第2の抵抗素子領域の前記第2の方向側に設けられてもよい。
【0025】
このようにすれば、第1、第2の切断素子領域が第1の方向に沿って配置されるため、これらの領域での切断素子の切断工程を効率化できる。また第1の切断素子領域は第1の抵抗素子領域の第2の方向側に設けられ、第2の切断素子領域は第2の抵抗素子領域の第2の方向側に設けられるため、これらの領域間での信号をショートパスで接続でき、レイアウト効率を向上できる。
【0026】
また本発明では、前記第2の方向の反対方向を第4の方向とした場合に、前記第3、第4の抵抗素子は、前記容量素子領域の前記第4の方向側に設けられた第3、第4の抵抗素子領域に配置されてもよい。
【0027】
このようにすれば、容量素子領域の第4の方向側の空きスペースを有効活用して、第3、第4の抵抗素子を配置できるため、レイアウト効率を向上できる。
【0028】
また本発明では、前記比較回路は、前記容量素子領域の前記第2の方向側に設けられたアナログ回路領域に配置されてもよい。
【0029】
このようにすれば、抵抗回路を構成する素子・回路と、アナログ回路を構成する素子・回路を、別々の領域に分離して配置できるため、レイアウト効率の向上と、アナログ回路特性劣化の防止を両立できる。
【0030】
また本発明は、上記のいずれかに記載のインターフェース回路を有する電子機器に関係する。
【0031】
本発明によれば、絶対的精度が求められる終端抵抗の抵抗値の調整を少ない切断素子の切断工程により効率良く実現できる電子機器を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0033】
1.第1の構成例
図1に、本実施形態のインターフェース回路の第1の構成例を示す。なお本実施形態のインターフェース回路は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部(例えば容量素子、切換素子)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0034】
図1のインターフェース回路1は、抵抗回路100と、比較回路200を含む。またトランスミッションゲートSW1(広義には第1の切換素子)と、トランスミッションゲートSW2(広義には第2の切換素子)と、コンデンサC1(広義には容量素子)と、抵抗R3(広義には第3の抵抗素子)と、抵抗R4(広義には第4の抵抗素子)を含むことができる。また図1では更に、バンプB1(広義には第1の外部端子)やバンプB2(広義には第2の外部端子)やインバータINVが設けられている。これらのバンプB1、B2(パッド)を介して、差動信号を構成する第1、第2の信号(DP、DM)が入力される。またインバータINVにより制御信号Cntlの反転信号が生成される。
【0035】
比較回路200(差動増幅器)は、非反転入力端子(広義には第1の入力端子)と反転入力端子(広義には第2の入力端子)を有する。そして終端抵抗となる抵抗回路100は、比較回路200の非反転入力端子(+)と反転入力端子(−)の間に設けられる。またバンプB1と比較回路200の非反転入力端子とが配線LPにより接続され、バンプB2と比較回路200の反転入力端子とが配線LMにより接続されている。
【0036】
抵抗R3(第3の抵抗素子)は、比較回路200の非反転入力端子(配線LP)と、抵抗回路100の第3の配線である配線L3との間に設けられる。抵抗R4(第4の抵抗素子)は、比較回路200の反転入力端子(配線LM)と、抵抗回路100の配線L3との間に設けられる。コンデンサC1(容量素子)は、配線L3と接地電位線(第1の電源線)との間に設けられる。このコンデンサC1は、コモンモード・ノイズを除去(フィルタリング)するためのセンタータップ・コンデンサとして用いられるが、このようなコンデンサC1を設けない変形実施も可能である。
【0037】
更に具体的には図1では、トランスミッションゲートSW1(第1の切換素子)は、比較回路200の非反転入力端子(配線LP)と、抵抗回路100の第1の配線である配線L1との間に設けられる。トランスミッションゲートSW2(第2の切換素子)は、比較回路200の反転入力端子(配線LM)と、抵抗回路100の第2の配線である配線L2との間に設けられる。抵抗R3は、配線L1と配線L3との間に設けられる。抵抗R4は、配線L2と配線L3との間に設けられる。
【0038】
トランスミッションゲートSW1、SW2を構成するN型(第1導電型)のトランジスタのゲートには、外部からの制御信号Cntlが入力される。トランスミッションゲートSW1、SW2を構成するP型(第2導電型)のトランジスタのゲートには、制御信号CntlをインバータINVにより反転した信号が入力される。
【0039】
抵抗回路100は、n段(nは2以上の整数)の単位回路110を含む。具体的には、n段(複数)の単位回路110が配線L1と配線L2の間に並列に接続されて構成されている。そして各々の単位回路110は、抵抗R1(広義には第1の抵抗素子)と、抵抗R2(広義には第2の抵抗素子)と、ヒューズF1(広義には第1の切断素子)と、ヒューズF2(広義には第2の切断素子)を含む。
【0040】
抵抗R1は、単位回路110の第1の端子T1と第2の端子T2の間に設けられる。ヒューズF1は、単位回路110の第2の端子T2と第3の端子T3の間に設けられる。抵抗R2とヒューズF2は、単位回路110の第4の端子T4と第2の端子T2の間に直列に設けられる。
【0041】
n段の単位回路110の各々の第1の端子T1は、配線L1に接続され、n段の単位回路110の各々の第4の端子T4は、配線L2に接続されている。1段目の単位回路110の第3の端子T3は、配線L3と接続されている。2段目の単位回路110の第3の端子T3は、1段目の単位回路110の第2の端子T2と接続されている。3段目の単位回路110の第3の端子T3は、2段目の単位回路110の第2の端子T2と接続されている。同様に、m段目(2≦m≦n)の単位回路110の第3の端子T3は、m−1段目の単位回路110の第2の端子T2と接続されている。
【0042】
以上の実施形態によれば、以下に説明する効果が得られる。
【0043】
図4に、インターフェース回路の比較例を示す。図4に示すように、比較例のインターフェース回路1を構成する抵抗回路104は、n段の単位回路114から構成され、単位回路114は、配線L1と配線L3の間に抵抗R1とヒューズF1が直列に接続され、配線L2と配線L3の間に抵抗R2とヒューズF2が直列に接続されている。
【0044】
この比較例では、m段目(2≦m≦n)以降の単位回路114を切り離す場合に、(n−m+1)×2箇所のヒューズを切断する必要がある。例えばn=3、m=2の場合には、(n−m+1)×2=4箇所のヒューズ(図4のF12、F13、F22、F23)を切断する必要がある。またn=10、m=5の場合には、(n−m+1)×2=12箇所のヒューズを切断する必要がある。
【0045】
一方、図1に示す本実施形態の抵抗回路100では、m段目(2≦m≦n)以降の単位回路110を切り離す場合に、m段目のヒューズF1(F12、F13)を切断し、m段目以降のヒューズF2(F22、F23)を(n−m+1)箇所切断すればよい。従って、合計で(n−m+2)箇所のヒューズを切断すればよく、図4の比較例に比べ(n−m)箇所の切断工程を減らすことができる。例えば図1の本実施形態では、n=3、m=2の場合には、(n−m+2)=3箇所のヒューズ(図1のF12、F22、F23)を切断すればよい。またn=10、m=5の場合には、n−m+2=7箇所のヒューズを切断すればよく、切断箇所が12箇所である上記比較例よりも切断回数を大幅に少なくできる。即ち本実施形態のインターフェース回路によれば、単位回路110の段数が多くなればなるほど、比較例に比べて切断回数において優位になる。
【0046】
以上のように本実施形態によれば、絶対的精度が求められる終端抵抗の抵抗値の調整を、少ないヒューズカット工程で効率良く実現することが可能になる。
【0047】
2.第2の構成例
図2に、本実施形態のインターフェース回路の第2の構成例を示す。図2では図1の構成に対して、更に抵抗R5、R6(広義に第5、第6の抵抗素子)が設けられている。
【0048】
具体的には図2では、比較回路200の非反転入力端子とバンプB1(第1の外部入力端子)の間に抵抗R5が設けられ、比較回路200の反転入力端子とバンプB2(第2の外部入力端子)の間に抵抗R6が設けられる。即ち配線LPに抵抗R5を接続し、配線LMに抵抗R6を接続している。
【0049】
図2の構成によれば、トランスミッションゲートSW1、SW2をオフ状態にしても、抵抗R5、R6を終端抵抗として機能させることができる。またバンプB1、B2を介して静電気が印加された場合にも、抵抗R5、R6が保護抵抗となって静電気破壊から内部回路を保護できる。
【0050】
3.第3の構成例
図3に、本実施形態のインターフェース回路の第3の構成例を示す。図3では、図1に比べて、トランスミッションゲートSW1と抵抗R3の接続順序やトランスミッションゲートSW2と抵抗R4の接続順序が異なっている。
【0051】
具体的には、図3では、トランスミッションゲートSW1(第1の切換素子)が、抵抗回路100の配線L1と配線L3の間に設けられ、トランスミッションゲートSW2(第2の切換素子)が、抵抗回路100の配線L2と配線L3の間に設けられる。また抵抗R3(第3の抵抗素子)が、比較回路200の非反転入力端子(配線LP)と配線L1の間に設けられ、抵抗R4(第4の抵抗素子)が、比較回路200の反転入力端子(配線LM)と配線L2の間に設けられる。即ち図1では、配線LPとLMの間に、トランスミッションゲートSW1、抵抗R3、抵抗R4、トランスミッションゲートSW2の順に直列に接続されている。これに対して図3では、配線LPとLMの間に、抵抗R3、トランスミッションゲートSW1、トランスミッションゲートSW2、抵抗R4の順に直列に接続されている。
【0052】
図3の構成によれば、配線LPと配線L1の間に抵抗R3が設けられ、配点LMと配線L2の間に抵抗R4が設けられるため、例えばバンプB1やB2に静電気が印加された場合に、抵抗R3、R4が保護抵抗になって、トランスミッションゲートSW1、SW2の静電気破壊を防止できる。即ち抵抗R3、R4に対して、抵抗回路100の抵抗調整のベース抵抗としての機能と、トランスミッションゲートSW1、SW2の静電気保護素子としての機能の両方を、持たせることが可能になる。
【0053】
4.インターフェース回路の具体的な回路構成
図5に本実施形態のインターフェース回路1の具体的な回路構成例を示す。このインターフェース回路1は、差動レシーバ回路HSRXと、第1、第2のシングルエンド・レシーバ回路LPRX1、LPRX2を含む。また差動トランスミッタ回路HSTXや、第1、第2のシングルエンド・トランスミッタ回路LPTX1、LPTX2や、第1、第2のコンテンション(contention)検出回路CD1、CD2や、制御回路300を含むことができる。
【0054】
差動レシーバ回路HSRXや差動トランスミッタ回路HSTXは、低電圧振幅(例えば200mV)で高速な信号(例えば80〜1000Mbps)の転送を行うための回路であり、高速データ転送等に使用される。即ちこれらの回路は、差動信号を用いたLVDS(Low Voltage Differential Signaling)のデータ転送を行う。例えば差動レシーバ回路HSRXは、DP、DMの差動信号を受信して増幅し、差動トランスミッタ回路HSTXは、DP、DMの差動信号を送信する。
【0055】
なお、高速モードのデータ転送が、双方向転送(Bi-directional)ではなく単方向転送(Unidirectional)である場合には、差動トランスミッタ回路HSTXは、マスタ側にだけ設けられ、差動レシーバ回路HSRXは、スレーブ側にだけ設けられる。また図5の構成で、クロックを転送する場合には、マスタ側のクロック転送用の差動トランスミッタ回路が差動のクロック信号を送信し、スレーブ側のクロック転送用の差動レシーバ回路がこの差動クロック信号を増幅して、クロックを再生する。そして再生されたクロックに基づいて、データのサンプリングクロックを生成する。
【0056】
第1、第2のシングルエンド・レシーバ回路LPRX1、LPRX2や第1、第2のシングルエンド・トランスミッタ回路LPTX1、LPTX2は、大きな電圧振幅(例えば1.2V)の信号の転送を行うための回路であり、主にコントロールのために使用される。そしてレシーバ回路LPRX1の入力やトランスミッタ回路LPTX1の出力は、DPの信号線に接続され、レシーバ回路LPRX2の入力やトランスミッタ回路LPTX2の出力は、DMの信号線に接続される。
【0057】
例えば図6に、これらのシングルエンドの回路を用いたデータ及びクロックの転送の信号波形例を示す。図6ではDP、DMによりデータが転送される。またDP、DMの排他的論理和を取ることで、クロックが抽出される。そして抽出されたクロックに基づいて、データのサンプリングクロックが生成される。このようなクロック抽出のために、図5では、DP、DMの各々の信号を受信するシングルエンド・レシーバ回路LPRX1、LPRX2が設けられている。
【0058】
コンテンション検出回路CD1、CD2はバスコンテンションのエラーを検出するための回路である。具体的には、マスタ側とスレーブ側の両方によりDP又はDMの信号線(レーン)が同時に駆動されたり、信号線が全く駆動されなくなった状態等を検出する。
【0059】
制御回路300は、レーンコンロールやインターフェースのための処理を行うロジック回路である。具体的には制御回路300は、シリアル/パラレル変換回路、データサンプリング回路、パラレル/シリアル変換回路、送信制御回路、ステートマシーン、エラー検出回路、データ・インターフェース回路、コントロール・インターフェース回路などを含むことができる。
【0060】
図5の差動レシーバ回路HSRXは、図1等の比較回路200(コンパレータ、差動増幅器)により構成され、その非反転入力端子と反転入力端子の間に、高速転送の際の終端抵抗として機能する抵抗回路100が設けられる。
【0061】
一方、第1のシングルエンド・レシーバ回路LPRX1は、比較回路200(HSRX)の非反転入力端子(第1の入力端子。DPの配線LP)に共通接続される。また第2のシングルエンド・レシーバ回路LPRX2は、比較回路200の反転入力端子(第2の入力端子。DMの配線LM)に共通接続される。
【0062】
従って、レシーバ回路LPRX1、LPRX2を用いた低速モードの転送時に、図1のトランスミッションゲートSW1、SW2がオン状態(導通状態)になってしまうと、SW1、SW2に不適切な電流が流れることで、低速モードの転送に不具合が発生するおそれがある。
【0063】
そこで図1では、抵抗回路100を配線LP、LMから切り離すためのトランスミッションゲートSW1、SW2を設けている。具体的にはトランスミッションゲートSW1、SW2(第1、第2の切換素子)は、差動レシーバ回路HSRXにより信号(データ、クロック)を受信する場合(高速モードの場合)には、オン状態に設定される(信号Cntlがアクティブになる)。一方、シングルエンド・レシーバ回路LPRX1、LPRX2により信号を受信する場合(低速モードの場合)には、オフ状態に設定される(信号Cntlが非アクティブになる)。これにより、低速モード時にトランスミッションゲートSW1、SW2に不適切な電流が流れて不具合が発生する事態を、効果的に防止できる。
【0064】
この場合、トランスミッションゲートSW1、SW2は、外部端子であるバンプB1、B2(DP、DM)に直結されているため、静電気破壊されてしまうおそれもある。この点、例えば図3の構成によれば、バンプB1、B2とトランスミッションゲートSW1、SW2との間に介在する抵抗R3、R4が保護抵抗になって、静電気破壊を防止できるという効果がある。
【0065】
5.レイアウト配置
次に、本実施形態のインターフェース回路1や抵抗回路100のレイアウト配置について説明する。図7は抵抗回路100のレイアウト配置例である。
【0066】
図7では、単位回路110の抵抗R1、R12、R13・・・(第1の抵抗素子)は、第1の抵抗素子領域RA1に配置される。単位回路110の抵抗R2、R22、R23・・・(第2の抵抗素子)は、第2の抵抗素子領域RA2に配置される。単位回路110のヒューズF1、F12、F13・・・(第1の切断素子)は第1の切断素子領域FA1に配置される。単位回路110のヒューズF2、F22、F23・・・(第2の切断素子)は第2の切断素子領域FA2に配置される。
【0067】
そして図7に示すように、第1、第2の抵抗素子領域RA1、RA2は、D1方向(第1の方向)に沿って設けられ、第1、第2の切断素子領域FA1、FA2も、D1方向に沿って設けられる。ここで、D1方向は、例えばDP、DMのパッド(バンプB1、B2)の並ぶ方向である。
【0068】
そしてD1方向に直交する方向をD2方向(第2の方向)とした場合に、第1の切断素子領域FA1は第1の抵抗素子領域RA1のD2方向側に設けられ、第2の切断素子領域FA2は第2の抵抗素子領域RA2のD2方向側に設けられる。
【0069】
図7のレイアウト配置によれば、第1、第2の切断素子領域FA1、FA2がD1方向に沿って例えば一直線に配置されるため、ヒューズカット工程を効率化でき、工程時間を短縮化できる。例えばD1方向をX方向、D2方向をY方向とした場合に、ヒューズカットの際に、Y座標については変化させずに、X座標だけを変化させてヒューズを切断すれば済むため、切断工程の簡素化や高速化を図れる。
【0070】
また図7のレイアウト配置によれば、領域FA1、RA1と領域FA2、RA2とが中心線SL(DP、DMの中心線)を基準に線対称に設けられる。従って、DP側の終端抵抗(R1、R12、R13・・・)とDM側の終端抵抗(R2、R22、R23・・・)のマッチングをとることができ、より適切なインピーダンス整合を実現でき、差動ペア信号間のスキューを最小限に抑えることなどが可能になる。
【0071】
また図7のレイアウト配置によれば、第1の切断素子領域FA1が第1の抵抗素子領域RA1のD2方向側に設けられているため、領域FA1、RA1間の配線をショートパスで接続できる。同様に第2の切断素子領域FA2が第2の抵抗素子領域RA2のD2方向側に設けられているため、領域FA2、RA2間の配線をショートパスで接続できる。従って、配線効率を向上でき、レイアウト面積を縮小できる。このように図7のレイアウト配置によれば、ヒューズ工程の効率化とレイアウト面積の縮小化を両立できる。
【0072】
図8にインターフェース回路1、抵抗回路100の詳細なレイアウト配置例を示す。
【0073】
図8では、図7と同様に、第1、第2の抵抗素子領域RA1、RA2がD1方向に沿って設けられると共に、第1、第2の切断素子領域FA1、FA2もD1方向に沿って設けられる。そして領域RA1のD2方向側に領域FA1が設けられ、領域RA2のD2方向側に領域FA2が設けられる。
【0074】
そして図8では、コンデンサC1(容量素子)は、第1の切断素子領域FA1と第2の切断素子領域FA2の間に設けられた容量素子領域CPAに配置される。またD2方向の反対方向をD4方向(第4の方向)とした場合に、抵抗R3、R4(第3、第4の抵抗素子)は、容量素子領域CP1のD4方向側に設けられた第3、第4の抵抗素子領域RA3、RA4に配置される。
【0075】
図8のレイアウト配置によれば、第1、第2の切断素子領域FA1、FA2の間の空きスペースであって、第3、第4の抵抗素子領域RA3、RA4のD2方向側の空きスペースを有効活用して、コンデンサC1を配置できるため、レイアウト効率を向上できる。また図7で説明した中心線SLを基準にDP側の各領域とDM側の各領域を線対称に配置できるため、インピーダンス整合のマッチングをとることができると共に差動ペア信号間のスキューを最小限に抑えることができ、差動信号の伝送特性を向上できる。
【0076】
また図8のレイアウト配置によれば、領域FA1、RA1、RA3間の信号や、領域FA2、RA2、RA4間の信号を、ショートパスで接続できるため、配線効率を向上できると共に、寄生抵抗や寄生容量の影響を最小限に抑えることが可能になる。
【0077】
また図8では、比較回路200は、容量素子領域CPAのD2方向側に設けられたアナログ回路領域ANAに配置される。即ち図8では、比較回路200により構成される差動レシーバ回路HSRX等のアナログ回路(アナログフロントエンド回路)が配置される領域AANが、容量素子領域CPA(領域FA1、FA2)のD2方向側に設けられる。このようにすれば、抵抗回路100を構成する素子・回路と、アナログ回路を構成する素子・回路を、別々の領域に分離して配置できるため、レイアウト効率の向上や、アナログ回路特性の劣化の防止等を図れる。
【0078】
また図8では、差動トランスミッタ回路HSTXと容量素子領域CPAの間の領域に、差動レシーバ回路HSRXを配置している。従って、差動レシーバ回路HSRXを抵抗回路100側に近づけて配置することが可能になり、終端抵抗に影響を与える寄生抵抗を最小限に抑えることができる。
【0079】
なお図8では、容量素子領域CPA(領域FA1、FA2)とアナログ回路領域ANAの間に設けられた第1、第2の切換素子領域SA1、SA2に、トランスミッションゲートSW1、SW2を配置している。このようにすれば、トランスミッションゲートSW1、SW2を、DP、DMのパッド(バンプ)から離れた位置に配置できる。従って、DP、DMのパッドに静電気が印加された場合に、その静電気が第3、第4の抵抗素子領域RA3、RA4の抵抗R3、R4により緩和された後に、トランスミッションゲートSW1、SW2に伝達されるようになる。従って、静電気耐圧を更に向上できる。
【0080】
図9に、切断素子領域FA1、FA2、抵抗素子領域RA1、RA2、RA3、RA4、容量素子領域CPAの更に詳細なレイアウト例を示す。
【0081】
図9に示すように、切断素子領域FA1、FA2のヒューズは、D1方向に沿って配置される。またこれらのヒューズの周囲には、吸湿特性改善のためのガードリングが形成されている。このガードリングは、例えば複数の金属配線層とそれを接続するビア(コンタクト)などにより形成できる。
【0082】
即ちヒューズの切断予定領域にはヒューズウィンドウが形成される。このため、外部からの湿気が、このヒューズウィンドウ(ヒューズウィンドウによって露出される層間絶縁膜)を介して流入し、内部回路の劣化や破壊等を招くおそれがある。
【0083】
この点、ヒューズ素子の外側にガードリングを形成すれば、このガードリングが障壁となって、外部からの湿気等の流入を阻止できる。
【0084】
そして、このようなガードリングを設けた場合に、抵抗とヒューズ素子等を接続する配線に、ガードリングをまたぐ配線部分が必要になる。図9では、このような配線部分として、抵抗を構成するポリシリコンユニットと例えば同層のポリシリコン配線ユニットを用いる。具体的にはポリシリコン抵抗ユニットと同一形状のポリシリコン配線ユニットを用いる。このようにすれば、抵抗回路の抵抗値の調整の精度を更に向上できる。
【0085】
なお図7、図8、図9で説明したレイアウト配置手法は、図1〜図3の第1〜第3の構成例のみならず、図4の比較例の構成にも適用できる。例えば、その各々の単位回路が第1、第2の切断素子と第1、第2の抵抗素子を有する、n段の単位回路により構成される抵抗回路を含むインターフェース回路に対して、本実施形態のレイアウト配置手法は適用できる。この場合の各単位回路は、例えば、第1、第2の切断素子と、一端が第1の配線に接続され他端が第1の切断素子の一端に接続される第1の抵抗素子と、一端が第2の配線に接続され他端が第2の切断素子の一端に接続される第2の抵抗素子とを有するものであればよい。
【0086】
6.電子機器
図10(A)、図10(B)に本実施形態のインターフェース回路1を含む電子機器(電気光学装置)の例を示す。なお電子機器は図10(A)、図10(B)に示されるもの以外の構成要素(例えばカメラ、操作部又は電源等)を含んでもよい。また本実施形態の電子機器は携帯電話機には限定されず、デジタルカメラ、PDA、電子手帳、電子辞書、プロジェクタ、リアプロジェクションテレビ、或いは携帯型情報端末などであってもよい。
【0087】
図10(A)、図10(B)においてホストデバイス410は、例えばMPU、ベースバンドエンジンなどである。このホストデバイス410は、例えば表示ドライバである集積回路装置402の制御を行う。或いはアプリケーションエンジンやベースバンドエンジンとしての処理や、圧縮、伸長、サイジングなどのグラフィックエンジンとしての処理を行うこともできる。また図10(B)の画像処理コントローラ420は、ホストデバイス410に代行して、圧縮、伸長、サイジングなどのグラフィックエンジンとしての処理を行う。
【0088】
図10(A)の場合には、集積回路装置402としてメモリ内蔵のものを用いることができる。即ちこの場合には集積回路装置402は、ホストデバイス410からの画像データを一旦内蔵メモリに書き込み、書き込まれた画像データを内蔵メモリから読み出して、表示パネル400を駆動する。一方、図10(B)の場合には、集積回路装置402としてメモリ非内蔵のものを用いることができる。即ちこの場合には、ホストデバイス410からの画像データは、画像処理コントローラ420の内蔵メモリに書き込まれる。そして集積回路装置402は、画像処理コントローラ420の制御の下で、表示パネル400を駆動する。
【0089】
図10(A)、図10(B)に示すように、本実施形態のインターフェース回路1は集積回路装置402に内蔵される。そして、ホストデバイス410や画像処理コントローラ420と集積回路装置402との間での、差動信号を用いた高速データ転送を実現する。
【0090】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態の構成例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また抵抗回路、インターフェース回路、電子機器の構成、配置も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本実施形態のインターフェース回路の第1の構成例。
【図2】本実施形態のインターフェース回路の第2の構成例。
【図3】本実施形態のインターフェース回路の第3の構成例。
【図4】比較例のインターフェース回路の構成例。
【図5】本実施形態のインターフェース回路の具体的な回路構成例。
【図6】低速モードでのデータ及びクロックの転送を説明するための信号波形例。
【図7】抵抗回路のレイアウト配置例。
【図8】インターフェース回路、抵抗回路の詳細なレイアウト配置例。
【図9】切断素子領域、抵抗素子領域等の更に詳細なレイアウト配置例。
【図10】図10(A)、図10(B)は電子機器の構成例。
【符号の説明】
【0092】
1 インターフェース回路、100 抵抗回路、110 単位回路、200 比較回路、
300 制御回路、400 表示パネル、402 集積回路装置、
410 ホストデバイス、420 画像処理コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その各々の単位回路が、
第1の端子と第2の端子の間に設けられた第1の抵抗素子と、
前記第2の端子と第3の端子の間に設けられた第1の切断素子と、
前記第2の端子と第4の端子の間に直列に設けられた第2の切断素子及び第2の抵抗素子と、
を有する、n段(nは2以上の自然数)の単位回路を含み、
第1の配線にn段の前記単位回路の各々の前記第1の端子が接続され、
第2の配線にn段の前記単位回路の各々の前記第4の端子が接続され、
第3の配線に1段目の前記単位回路の前記第3の端子が接続され、
m段目(mは2≦m≦nを満たす自然数)の前記単位回路の前記第3の端子は、m−1段目の前記単位回路の前記第2の端子と接続されていることを特徴とする抵抗回路。
【請求項2】
請求項1において、
n段の前記単位回路の前記第1の抵抗素子は、第1の抵抗素子領域に配置され、
n段の前記単位回路の前記第2の抵抗素子は、第2の抵抗素子領域に配置され、
n段の前記単位回路の前記第1の切断素子は、第1の切断素子領域に配置され、
n段の前記単位回路の前記第2の切断素子は、第2の切断素子領域に配置され、
前記第1の抵抗素子領域と前記第2の抵抗素子領域は、第1の方向に沿って設けられ、
前記第1の切断素子領域と前記第2の切断素子領域は、前記第1の方向に沿って設けられ、
前記第1の方向に直交する方向を第2の方向とした場合に、前記第1の切断素子領域は前記第1の抵抗素子領域の前記第2の方向側に設けられ、前記第2の切断素子領域は前記第2の抵抗素子領域の前記第2の方向側に設けられることを特徴とする抵抗回路。
【請求項3】
請求項1に記載の抵抗回路と、
第1の入力端子と第2の入力端子を有し、終端抵抗となる前記抵抗回路が前記第1の入力端子と前記第2の入力端子の間に設けられた比較回路と、
前記比較回路の前記第1の入力端子と前記第3の配線の間に設けられた第3の抵抗素子と、
前記比較回路の前記第2の入力端子と前記第3の配線の間に設けられた第4の抵抗素子と、
前記第3の配線と接地電位線の間に設けられた容量素子と、
を含むことを特徴とするインターフェース回路。
【請求項4】
請求項3において、
前記比較回路の前記第1の入力端子と前記第1の配線の間に設けられた第1の切換素子と、
前記比較回路の前記第2の入力端子と前記第2の配線の間に設けられた第2の切換素子とを含み、
前記第3の抵抗素子は、前記第1の配線と前記第3の配線の間に設けられ、
前記第4の抵抗素子は、前記第2の配線と前記第3の配線の間に設けられることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項5】
請求項4において、
前記比較回路の前記第1の入力端子と第1の外部端子の間に設けられた第5の抵抗素子と、
前記比較回路の前記第2の入力端子と第2の外部端子の間に設けられた第6の抵抗素子を含むことを特徴とするインターフェース回路。
【請求項6】
請求項4又は5において、
前記比較回路の前記第1の入力端子に共通接続される第1のシングルエンド・レシーバ回路と、
前記比較回路の前記第2の入力端子に共通接続される第2のシングルエンド・レシーバ回路とを含み、
前記比較回路により差動レシーバ回路が構成され、
前記第1、第2の切換素子は、
前記差動レシーバ回路により信号を受信する場合にオン状態に設定され、前記第1、第2のシングルエンド・レシーバ回路により信号を受信する場合にオフ状態に設定されることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項7】
請求項3において、
前記第1の配線と前記第3の配線の間に設けられた第1の切換素子と、
前記第2の配線と前記第3の配線の間に設けられた第2の切換素子を含み、
前記第3の抵抗素子は、前記比較回路の前記第1の入力端子と前記第1の配線の間に設けられ、
前記第4の抵抗素子は、前記比較回路の前記第2の入力端子と前記第2の配線の間に設けられることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項8】
請求項7において、
前記比較回路の前記第1の入力端子に共通接続される第1のシングルエンド・レシーバ回路と、
前記比較回路の前記第2の入力端子に共通接続される第2のシングルエンド・レシーバ回路とを含み、
前記比較回路により差動レシーバ回路が構成され、
前記第1、第2の切換素子は、
前記差動レシーバ回路により信号を受信する場合にオン状態に設定され、前記第1、第2のシングルエンド・レシーバ回路により信号を受信する場合にオフ状態に設定されることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項9】
請求項3乃至8のいずれかにおいて、
n段の前記単位回路の前記第1の切断素子は、第1の切断素子領域に配置され、
n段の前記単位回路の前記第2の切断素子は、第2の切断素子領域に配置され、
前記容量素子は、前記第1の切断素子領域と前記第2の切断素子領域の間に設けられた容量素子領域に配置されることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項10】
その各々の単位回路が、第1、第2の切断素子と、一端が第1の配線に接続され他端が前記第1の切断素子の一端に接続される第1の抵抗素子と、一端が第2の配線に接続され他端が前記第2の切断素子の一端に接続される第2の抵抗素子とを有する、n段(nは2以上の自然数)の単位回路により構成される抵抗回路と、
第1の入力端子と第2の入力端子を有し、終端抵抗となる前記抵抗回路が前記第1の入力端子と前記第2の入力端子の間に設けられた比較回路と、
前記比較回路の前記第1の入力端子と第3の配線の間に設けられた第3の抵抗素子と、
前記比較回路の前記第2の入力端子と前記第3の配線の間に設けられた第4の抵抗素子と、
前記第3の配線と接地電位線の間に設けられた容量素子と、
を含み、
n段の前記単位回路の前記第1の切断素子は、第1の切断素子領域に配置され、
n段の前記単位回路の前記第2の切断素子は、第2の切断素子領域に配置され、
前記容量素子は、前記第1の切断素子領域と前記第2の切断素子領域の間に設けられた容量素子領域に配置されることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項11】
請求項9又は10において、
n段の前記単位回路の前記第1の抵抗素子は、第1の抵抗素子領域に配置され、
n段の前記単位回路の前記第2の抵抗素子は、第2の抵抗素子領域に配置され、
前記第1の抵抗素子領域と前記第2の抵抗素子領域は、第1の方向に沿って設けられ、
前記第1の切断素子領域と前記第2の切断素子領域は、前記第1の方向に沿って設けられ、
前記第1の方向に直交する方向を第2の方向とした場合に、前記第1の切断素子領域は前記第1の抵抗素子領域の前記第2の方向側に設けられ、前記第2の切断素子領域は前記第2の抵抗素子領域の前記第2の方向側に設けられることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項12】
請求項11において、
前記第2の方向の反対方向を第4の方向とした場合に、前記第3、第4の抵抗素子は、前記容量素子領域の前記第4の方向側に設けられた第3、第4の抵抗素子領域に配置されることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項13】
請求項11又は12において、
前記比較回路は、前記容量素子領域の前記第2の方向側に設けられたアナログ回路領域に配置されることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項14】
請求項3乃至13のいずれかに記載のインターフェース回路を有することを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−118622(P2008−118622A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−227580(P2007−227580)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】