説明

接続構造、接続方法および液体吐出ヘッド

【課題】製造ばらつきや温度変動などに因り位置精度にばらつきが生じる場合でも、フレキシブル基板の配線と被接続体とを確実に接続して、信頼性を向上させること。
【解決手段】フレキシブル基板400の配線41には複数の貫通孔40が配列されており、フレキシブル基板400が接続される電子部品300には複数の突起体32が配列されており、突起体32の配列方向Yにおける貫通孔40の幅A1と突起体32の幅A2との差分(A1−A2)が、突起体32の配列方向Yに垂直な方向Xにおける貫通孔40の幅B1と突起体32の幅B2との差分(B1−B2)よりも大きい接続構造にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続構造、接続方法および液体吐出ヘッドに関し、特に、可堯性のフレキシブル基板とフレキシブル基板が接続される被接続体との接続構造、接続方法、および、その接続構造を備えた液体吐出ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、可堯性のフレキシブル基板を用いて電気的な接続を行う接続構造が知られている。
【0003】
特許文献1には、フレキシブル基板に、電子部品の突起体と同一形状の貫通孔を形成し、突起体に貫通孔を嵌め込んだ後に突起体の頭部を拡径することで、電気的に接続する接続構造が開示されている。
【0004】
特許文献2には、フレキシブル基板に、電子部品の複数のリード端子(突起体)を挿入するための共通の長穴を設けるとともに、その長穴の長辺に沿って半田付け用のランドを配置した接続構造が開示されている。
【特許文献1】特開2007−36009号公報
【特許文献2】特開2001−332819号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された接続構造では、フレキシブル基板の貫通孔と電子部品の突起体とを寸法が等しい長方形状に形成して嵌め込むようになっており、全ての突起体と貫通孔において製造時に少しでも寸法ばらつきが生じると、全ての突起体に貫通孔を一括で嵌め込むことは困難であり、機械的および電気的に確実に接続することができない。製造時の寸法ばらつきだけではなく、温度変化に伴い突起体の配列および貫通孔の配列にピッチ変化が生じた場合にも、熱膨張係数の差に伴ってピッチ差が生じることに因り、全ての突起体に貫通孔を一括で嵌め込むことは困難になる。すなわち、製造の精度や、環境条件に、厳しい制約が課される。
【0006】
特許文献2に開示された接続構造は、複数の突起体をひとつの長穴内に配置させて半田で接続する構造であり、ひとつの突起体に対してひとつの貫通孔を設けた構造ではない。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、複数の突起体を複数の貫通孔に一対一で挿入してフレキシブル基板と被接続体とを接続する際に、製造ばらつきや温度変動などに因り突起体および貫通孔の位置精度にばらつきが生じる場合でも、フレキシブル基板の配線と被接続体とを確実に接続して、信頼性を向上させることができる接続構造、接続方法および液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、配線が形成されている可撓性のフレキシブル基板と前記フレキシブル基板が接続される被接続体との接続構造であって、前記フレキシブル基板の前記配線および前記被接続体のうち、一方には複数の突起体が配列されて形成され、他方には前記突起体が挿入される複数の貫通孔が形成されており、前記突起体の配列方向における前記貫通孔の幅と前記突起体の幅との差分が、前記突起体の配列方向に垂直な方向における前記貫通孔の幅と前記突起体の幅との差分よりも大きいことを特徴とする接続構造を提供する。
【0009】
この発明によれば、複数の突起体を複数の貫通孔に一対一で挿入してフレキシブル基板の配線と被接続体とを接続する際に、製造ばらつきや温度変動などに因り突起体および貫通孔に位置精度のばらつきが生じる場合でも、フレキシブル基板の配線と被接続体とを確実に接続することができ、信頼性を向上させることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記フレキシブル基板の前記配線に前記貫通孔が形成され、前記被接続体に前記フレキシブル基板の前記配線の厚みよりも大きい厚みを有する前記突起体が形成され、前記貫通孔に挿入されて前記貫通孔から突出した前記突起体の先端部が拡径されていることを特徴とする接続構造を提供する。
【0011】
この発明によれば、フレキシブル基板の配線の貫通孔に挿入された被接続体の突起体の先端部が配線の貫通孔から突出し、突出した突起体の先端部が拡径されているので、突起体が挿入された配線が抜けなくなって、フレキシブル基板と被接続体とを固定することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記フレキシブル基板のうち前記配線の前記貫通孔に対応する位置に開口部が形成されていることを特徴とする接続構造を提供する。
【0013】
この発明によれば、フレキシブル基板の配線の貫通孔から被接続体の突起体の先端部が突出しても、その先端部をフレキシブル基板の開口部内に収容することができる。従って、突起体の先端部がフレキシブル基板に接触することを回避することができ、フレキシブル基板の配線と被接続体との接続をより確実にすることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明において、前記フレキシブル基板の前記配線の前記貫通孔から突出した前記突起体の断面積が、前記配線の前記貫通孔の断面積よりも大きいことを特徴とする接続構造を提供する。
【0015】
この発明によれば、被接続体の突起体とフレキシブル基板の配線の貫通孔との接合面積が大きくなり、フレキシブル基板の配線と被接続体との接合を確実に図ることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記フレキシブル基板の前記配線に前記貫通孔が形成され、前記被接続体に前記突起体が形成され、前記フレキシブル基板の前記配線と前記被接続体の前記突起体とが、半田、又は無電解メッキにより接合されたことを特徴とする接続構造。
【0017】
この発明によれば、半田等により電気的な接続を確保して、より強固にフレキシブル基板と被接続体とを固定することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の発明において、前記突起体が、Au,Ni,Cu,Sn,及びAgの群から選択される少なくとも1以上の材料からなることを特徴とする接続構造を提供する。
【0019】
この発明によれば、突起体を上記導電材料により形成することにより、被接続体とフレキシブル基板とを電気的かつ機械的に接続することができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の発明において、前記突起体の配列方向に配列された複数の前記貫通孔は、前記配列方向における特定の基準点から離れるほど幅が大きいことを特徴とする接続構造を提供する。
【0021】
この発明によれば、フレキシブル基板と被接続体との熱膨張係数の差に因り、貫通孔および突起体に位置ずれが発生して配列方向に位置ずれが積算する場合であっても、全ての貫通孔に突起体を容易に一括で挿入することができ、より確実に接続することができる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の発明において、前記貫通孔は、千鳥状に配列されていることを特徴とする接続構造を提供する。
【0023】
この発明によれば、貫通孔および突起体を高密度に配置することができる。
【0024】
請求項9に記載の発明は、配線が形成される可撓性のフレキシブル基板と前記フレキシブル基板が接続される被接続体との接続方法であって、前記フレキシブル基板の前記配線および前記被接続体のうち、一方には複数の突起体を配列して形成して、他方には前記突起体が挿入される複数の貫通孔を形成するとともに、前記突起体の配列方向における前記貫通孔の幅と前記突起体の幅との差分を、前記突起体の配列方向に垂直な方向における前記貫通孔の幅と前記突起体の幅との差分よりも大きくすることを特徴とする接続構造を提供する。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記フレキシブル基板に前記配線を形成するとともに該配線に前記貫通孔を形成する工程と、前記被接続体に前記フレキシブル基板の前記配線の厚みよりも大きい厚みを有する前記突起体を形成する工程と、前記貫通孔に前記突起体を挿入する工程と、前記貫通孔から突出した前記突起体の先端部を拡径する工程を含むことを特徴とする接続方法を提供する。
【0026】
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の発明において、前記フレキシブル基板のうち前記配線の前記貫通孔に対応する位置に開口部を形成する工程と、前記フレキシブル基板の前記開口部を介して、前記貫通孔に挿入されている前記突起体上に樹脂を付与する工程を含むことを特徴とする接続方法を提供する。
【0027】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至請求項8のうちいずれか1項に記載の接続構造を備えることを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、製造ばらつきや温度変動などに因り突起体および貫通孔の位置精度にばらつきが生じる場合でも、フレキシブル基板の配線と被接続体とを確実に接続することができ、信頼性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、添付図面に従って、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
【0030】
本発明に係る接続構造の一実施形態について、主として図1〜図10を用いて説明する。これらの図面は、電子部品300と可撓性のフレキシブル基板400との接続構造の一例の要部を示す。本例の電子部品300およびフレキシブル基板400の全体については、後に説明する。
【0031】
図1は、本発明に係る接続構造の一実施形態の要部を示す。図1において、複数の突起体32は、後述のフレキシブル基板400の接続対象である電子部品300に突設されている導電部である。複数の配線41は、可撓性を有するフレキシブル基板400に形成されている導電部である。配線41には、配線41の厚み方向に貫通した貫通孔40が形成されている。
【0032】
突起体32の配列方向Yにおける貫通孔40の幅A1と突起体32の幅A2との差分(A1−A2)は、突起体32の配列方向Yに垂直な方向Xにおける貫通孔40の幅B1と突起体32の幅B2との差分(B1−B2)よりも大きい。すなわち、(A1−A2)>(B1−B2)である。これにより、Y軸方向における貫通孔40と貫通孔40内の突起体32との隙間(D1+D2)が、X軸方向おける貫通孔40と貫通孔40内の突起体32との隙間(D3+D4)よりも大きくなる。すなわち、(D1+D2)>(D3+D4)である。
【0033】
図2は、電子部品300の突起体32をフレキシブル基板400の配線41の貫通孔40に挿入する前の状態を示す斜視図である。図3は、図2の3−3線に沿った断面図である。図4は、図2の4−4線に沿った断面図である。これらの図には、フレキシブル基板400の全体のうちで電子部品300に接続する接続部48が示されている。また、電子部品300の全体のうちでフレキシブル基板400の接続部48が接続される被接続部38(本例では上電極膜)が示されている。
【0034】
電子部品300の被接続部38には、Y軸方向に沿って列状に配列された複数の突起体32が形成されている。突起体32は、導電性材料によって形成されている。
【0035】
フレキシブル基板400の下面400A上には、Y軸方向に沿って列状に配列された複数の配線41が形成されている。各配線41には、配線41の厚み方向に貫通した貫通孔40が形成されている。
【0036】
貫通孔40は、突起体32の配列方向(Y軸方向)に沿って配列されている。以下では、Y軸方向を単に「配列方向」ということもある。
【0037】
フレキシブル基板400の各貫通孔40に電子部品300の各突起体32を挿入した際に、貫通孔40から突起体32の先端部が突出するように、配線41の厚みh1と突起体32の厚みh2(高さ)との関係は、h1<h2としてある。
【0038】
本例では、設計上、貫通孔40の配列ピッチC1と突起体32の配列ピッチC2とが等しい。実際には、製造ばらつきや、温度変動に伴って、C1とC2とが異なってくる。
【0039】
Y軸方向おける貫通孔40の幅A1と突起体32の幅A2との差分(A1−A2)と、X軸方向における貫通孔40の幅B1と突起体32の幅B2との差分(B1−B2)との関係は、(A1−A2)>(B1−B2)である。
【0040】
なお、図2〜図4では、X軸方向における幅の差分が無い(B1−B2=「0」である)場合を描いたが、実際には、全ての突起体32に対して貫通孔40をそれぞれ嵌め込むことができるように、貫通孔40の幅B1を突起体32の幅B2よりも若干大きくしておく。
【0041】
Y軸方向における幅の差分(A1−A2)は、突起体32および配線41にそれぞれ使用する材料の熱膨張係数の差や、温度条件に基づいて計算した設計値を用いる。実物の接合実験によって設計値を求めてもよい。
【0042】
例えば、設計値は、C1=C2=65μm、A1=20μm、A2=10μm、B1=35μm、B2=30μmである。
【0043】
また、フレキシブル基板400の接続部48には、フレキシブル基板400の絶縁性基材43の厚み方向に貫通する開口部44が形成されている。本例の開口部44の断面形状は長方形状である。この開口部44は、フレキシブル基板400の配線41の貫通孔40に電子部品300の突起体32を挿入した際に、貫通孔40から突出した突起体32の先端部がフレキシブル基板400の絶縁性基材43に接触しないように、フレキシブル基板400の絶縁性基材43のうち配線41の貫通孔40に対応する位置に形成されている。本例の開口部44は、フレキシブル基板400を上面側から観たときに、長辺が配線41の長手方向に対して略垂直に且つ複数の配線41に跨って延在し、開口部44の内周が配線41の貫通孔40を含むようにして形成されている。フレキシブル基板400の下面400A上に形成された各配線41の貫通孔40が、フレキシブル基板400の上面側から観たときに、フレキシブル基板400に形成された開口部44によって露出される。
【0044】
なお、配線41がフレキシブル基板400の絶縁性基材43上に、形成されている場合を例に示したが、このような場合に特に限定されない。配線41上にさらに絶縁性膜が形成されている場合でも、複数の絶縁性材料(絶縁性基材および絶縁性膜)のうち貫通孔40に対応する位置に開口部が形成される。また、配線41が複数の絶縁性基材間に挟まれているサンドイッチ構造の場合でも、複数の絶縁性基材のうち貫通孔40に対応する位置に開口部が形成される。
【0045】
図5は、電子部品300の突起体32をフレキシブル基板400の配線41の貫通孔40に挿入した後の状態を示す斜視図である。図6は、図5の6−6線に沿った断面図である。図7は、図5の7−7線に沿った断面図である。
【0046】
突起体32の先端部32aが図7に示すように高さh3=(h2−h1)だけ配線41の上面から突出する。すなわち、突起体32の先端部32aが貫通孔40から突出する。
【0047】
図8は、電子部品300の突起体32をフレキシブル基板400の配線41に接合した状態を示す斜視図である。図9は、図8の9−9線に沿った断面図である。図10は図8の10−10線に沿った断面図である。
【0048】
図8〜図10に示すように、配線41の貫通孔40から突出した突起体32の先端部32aは拡径され、突起体32の先端部32aの周縁部が配線41の上面(貫通孔40の周縁部)に重なっている。突出した突起体32の先端部32aが拡径されることにより、突起体32の先端部32aの貫通孔40から突出した部分の断面積は、フレキシブル基板400の配線41の貫通孔40の断面積よりも大きくなる。この対応関係は、突起体32の先端部32aのY軸方向の幅EおよびX軸方向の幅Fを用いて、(E×F)>(A1×B1)で表される。これにより、突起体32と配線41とが固定されるとともに、接続面積が大きくなるので、より良い電気接続が得られる。
【0049】
なお、図1〜図10を用いて、突起体32の断面形状が長方形状である場合を例に説明したが、このような場合に特に限定されない。例えば、突起体32の断面形状が、円形状もしくは正方形状の場合には、貫通孔40は突起体32の配列方向を長手方向とする長穴にして形成する。貫通孔40の開口断面形状を例えば楕円形状にする。このような場合にも、ひとつの突起体32に対してひとつの貫通孔40が対応する。
【0050】
突起体32の先端部32aの拡径は、例えば、かしめ加工により行う。加熱接合により拡径してもよい。例えば、電子部品300の突起体32を半田などの溶融接合材料で形成し、突起体32の先端部32aを加熱して溶融させることにより、電子部品300の突起体32とフレキシブル基板400の配線41との接合を行うとともに、突起体32の先端部32aを拡径する。このように溶融接合材料を用いることにより、電気接続の信頼性が向上する。
【0051】
本実施形態の接続構造によれば、図1〜図4に示したように、突起体32の配列方向における貫通孔40の幅A1と突起体32の幅A2との差分(A1−A2)が、突起体32の配列方向に垂直な方向における貫通孔40の幅B1と突起体32の幅B2との差分(B1−B2)よりも、大きい。すなわち、図1に示したように、突起体32の配列方向における貫通孔40と貫通孔40内の突起体32との隙間(D1+D2)が、突起体32の配列方向に垂直な方向おける貫通孔40と貫通孔40内の突起体32との隙間D3、D4(D3+D4)よりも、大きくなる。したがって、製造ばらつきや温度変動に伴って、貫通孔40の配列ピッチC1と突起体32の配列ピッチC2とが異なる場合や、貫通孔40の配列中でその配列ピッチC1が異なる場合や、突起体32の配列中でその配列ピッチC2が異なる場合であっても、全ての貫通孔40に突起体32を挿入することができる。
【0052】
図11は、突起体32の配列方向で位置ずれが生じた場合を模式的に示す。なお、図中、突起体32のY軸方向の幅を小さくして、かつ、位置ずれΔyを誇張して、描いてある。図11に示すように、実際には、貫通孔40の中心線601と突起体32の中心線602との間に位置ずれΔyが生じる。例えば、図中、左端の突起体32の中心と貫通孔40の中心とを位置合わせをしたとしても、フレキシブル基板400に対して電子部品300側の熱膨張係数が大きい場合には、温度上昇に伴い、Y軸方向の右側にいくにしたがって位置ずれΔyが大きくなってしまう。このような場合であっても、本実施形態の接続構造によれば、図1に示したように突起体32と貫通孔40とのX軸方向の隙間(D3+D4)よりもY軸方向の隙間(D1+D2)が大きいので、全ての突起体32に貫通孔40を確実に挿入して接続を行うことができる。
【0053】
図12は、本発明に係る接続構造の他の例を示す。本例では、突起体32の配列方向(Y軸方向)において、基準点610から離れるほど貫通孔40の幅を大きくして形成してある。図中、Y軸方向における貫通孔40の幅は、A11<A12<A13<A14<A1nである。これにより、電子部品300とフレキシブル基板400との間の熱膨張係数の差により、貫通孔40の中心線と突起体32の中心線との間に位置ずれが生じるような場合でも、全ての貫通孔40に突起体32を挿入することができる。
【0054】
なお、配線41の形状は、帯状に特に限定されない。図13に示すように、配線41の先端部(貫通孔40の周辺部である)の幅を他の部分の幅よりも大きく形成してもよい。
【0055】
また、突起体32および貫通孔40を一列に並べて配設した場合を例に説明したが、何列に配列してもよい。図14に示すように、突起体32および貫通孔40を千鳥状に配列してもよい。
【0056】
本発明の接続構造を適用した液体吐出ヘッドの一例について説明する。本例は、図1に記載の接続構造を前述の特許文献1に記載の液体吐出ヘッドと略同等の液体吐出ヘッドに適用した場合である。図15は液体吐出ヘッド50の一例の外観を示す斜視図であり、図16は図15の16―16線に沿った断面図であり、図17はフレキシブル基板400の全体をその下面400A側から見た図である。なお、図1〜図10に示した部分と同じ部分には同じ符号を付してある。
【0057】
本例の液体吐出ヘッド50は、主として、ノズル形成板501、圧力室形成板502、振動板503、共通流路形成板504および天面板505が積層されて、構成されている。
【0058】
ノズル形成板501は、液体を吐出する複数のノズル51が2次元配列で形成されている。圧力室形成板502は、複数のノズル51にそれぞれ連通する複数の圧力室52が形成されている。振動板503は、弾性材料からなり、複数の圧力室52にそれぞれ対応した複数の圧電素子58が形成されている。金属製の振動板を用いるなどして、下部電極を兼ねる振動板を採用しても良い。圧電素子58は、フレキシブル基板400が接続される前述の電子部品(図1〜図10の300)に相当する。圧電素子58は、導電性材料からなる下電極膜581と、圧電性材料からなる圧電体膜582と、導電性材料からなる上電極膜583(図1〜図10の被接続部38に相当する)によって構成されている。圧電素子58は、各圧力室52ごとに設けられており、上電極膜583は各圧電素子58の個別電極として機能する。共通流路形成板504は、複数の圧力室52に液体を供給する共通流路55が形成されている。また、共通流路形成板504には、Y軸方向に沿って溝部540が形成されている。天面板505は、共通流路55に液体を導入するための液体導入口59が形成されている。また、天面板505上には、圧電素子58に対して駆動信号を与える駆動回路部200と、フレキシブル基板(図1〜図10の400)が、樹脂202を介して、配置されている。
【0059】
本液体吐出ヘッド50は、駆動回路部200によって圧電素子58を電気的に駆動し、各圧電素子58によって振動板503を介して各圧力室52の容積を変化させることにより、各ノズル51から液体を吐出させる。駆動回路部200は、フレキシブル基板400の端部49に接続された不図示のコントローラによって制御される。
【0060】
図17において、フレキシブル基板400は、例えば、ポリイミドからなる絶縁性のフイルム状部材を基材(図2の絶縁性基材43に相当)として形成されている。フレキシブル基板400の下面400Aには、銅などの導電性材料からなる複数の配線41が配設されている。駆動回路部200は、フレキシブル基板400の配線41に接続しているとともに、フレキシブル基板400の下面400Aに樹脂201で固定されている。
【0061】
X軸方向において駆動回路部200間には、Y軸方向に沿って長開口部420が形成されている。長開口部420のY軸方向の両端部には、それぞれ切欠部421が形成されている。これらの開口部420および切欠部421によって、フレキシブル基板400の接続部48が、長開口部420の内側に撓むことができる。フレキシブル基板400の接続部48は、図15および図16に示したように、液体吐出ヘッド50の溝部540に向けて、Y軸を中心軸として回動するように曲げられる。図1〜図10に示したように、フレキシブル基板400の接続部48には貫通孔40が形成されているとともに、圧電素子58(電子部品300に相当)の上電極膜583(被接続部38に相当)には突起体32が形成されている。
【0062】
図18は、図15および図16の液体吐出ヘッド50の製造方法の一例の流れを示すフローチャートである。以下では、図1〜図10に示した電子部品300としての圧電素子58をフレキシブル基板400と接続するための工程を説明する。そのほかの工程、例えば、ノズル形成板501、圧力室形成板502、振動板503、共通流路形成板504、天面板505、圧電素子58等を製造、接続および配置する工程は、既に済んでいる。
【0063】
ステップS1にて、フレキシブル基板400の一方の面(図17に示した下面400Aである)に、配線41、および、配線41の貫通孔40を形成する。例えば、まず、ポリイミド等の可撓性材料からなる基材を用意し、その一方の面に、無電解メッキ法等の周知の成膜法を用いて、導電性膜を成膜する。次に、導電性膜上にレジストを塗布し、配線41およびその貫通孔40に対応したマスクパターンを形成する。そして、ウエットエッチング等の周知のエッチング法を用いて、導電性膜の不要部分を除去する。これにより、フレキシブル基板400の下面400Aに、配線41およびその貫通孔40が形成される。
【0064】
ステップS2にて、フレキシブル基板400に、図2に示した開口部44を形成する。例えば、配線が形成されている下面400Aとは反対側の上面にレジストを塗布し、複数の貫通孔40に跨る開口部44に対応したマスクパターンを形成する。そして、フレキシブル基板400の基材をエッチングすることにより、貫通孔40をフレキシブル基板400の上面に露出させる開口部44を形成する。
【0065】
なお、複数の貫通孔40を跨る開口部44を形成した場合を例に説明したが、本発明はこのような場合に特に限定されず、各貫通孔40ごとに開口部を形成してもよい。
【0066】
ステップS3にて、フレキシブル基板400の下面400Aに、駆動回路部200を実装する。ここで、駆動回路部200がフレキシブル基板400の配線41に接続される。
【0067】
ステップS4にて、駆動回路部200を、図17に示したように樹脂201によってフレキシブル基板400に固定する。
【0068】
ステップS5にて、電子部品300の被接続部38に突起体32を形成する。例えば、まず、電解メッキ法等の周知の成膜法を用いて、Au,Ni,Cu,Sn,Ag又はこれらの合金からなる導電性膜を電子部品300の被接続部38に成膜する。次に、導電性膜上にレジストを塗布して、突起体32に対応したマスクパターンを形成する。そして、ウエットエッチング等の周知のエッチング法を用いて、導電性膜の不要部分を除去する。これにより、電子部品300の被接続部38に、複数の突起体32が形成される。本例では、図16に示す圧電素子58の上電極膜583に突起体32を形成しておく。
【0069】
ステップS6にて、フレキシブル基板400の貫通孔40に電子部品300の突起体32を挿入して、フレキシブル基板400と電子部品300とを接続する。具体的には、まず、フレキシブル基板400に配列された複数の貫通孔40と、これらにそれぞれ対応する電子部品300の複数の突起体32とを位置合わせする。次に、フレキシブル基板400の全ての貫通孔40に電子部品300の突起体32をそれぞれ挿入する。ここで、配線41の貫通孔40から、突起体32の先端部32aが突出する。
【0070】
ステップS7にて、フレキシブル基板400と電子部品300とを接合する。例えば、フレキシブル基板400の貫通孔40から突出した突起体32の上端面を押圧部材により打込むことにより、突起体32の先端部32aを拡径する。これにより、突起体32の先端部32aの断面積が、突起体32の基端部の断面積よりも大きくなり、電子部品300の突起体32をフレキシブル基板400の配線41に固定することができる。本例では、液体吐出ヘッド50の溝部540内に配置された圧電素子58の上電極膜583に、フレキシブル基板400の配線41が電気的に接続する。
【0071】
なお、図8〜図10では、突起体32の先端部32aをY軸方向およびX軸方向の両方に拡径した場合を例に示したが、このような場合に本発明は特に限定されない。ステップS7にて押圧部材により突起体32の上端面を押圧したときに、配列方向(Y軸方向)に対して垂直な方向(X軸方向)に向かって突起体32の先端部が変形するように、押圧部材の先端形状および突起体32の先端形状を形成してもよい。例えば、突起体32の先端部32aをV字形状またはU字形状に形成し、それに対応する先端形状の押圧部材を用いる。この場合、貫通孔40から突出した突起体32の先端部の断面積が貫通孔40の断面積よりも小さくしてもよい。さらには、突起部を、逆テーパ状、球状などで形成してもよい。
【0072】
また、かしめ加工により接合を行う場合を例に示したが、本発明はかしめ加工に特に限定されない。例えば、突起体32を半田等の溶融接合材料によって形成し、加熱加工により、突起体32の先端部32aを拡径してもよい。この場合、貫通孔40とその貫通孔40内の突起体32との隙間が溶融接合材料によって埋められるので、電気的接続の信頼性が向上する。
【0073】
また、突起体32の先端部を拡径する場合を例に説明したが、本発明は突起体32の先端部を拡径する場合に特に限定されない。例えば、配線41の貫通孔40に挿入した突起体32および配線41の貫通孔40の周縁部を、半田、又は無電解メッキにより、接合してもよい。
【0074】
ステップS8にて、フレキシブル基板400と電子部品300との接続部分を図16に示したように樹脂202で固定する。例えば、ディスペンサー法等により、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等からなる接着材樹脂を、図2に示したフレキシブル基板400の開口部44を介して、突起体32上に付与する。開口部44を接着材樹脂で埋めるように付与してもよい。貫通孔40とその貫通孔40内の突起体32との間に隙間が残っている場合には、この隙間も接着材で埋められる。ここで、紫外線硬化型の接着材を用いた場合には紫外線を照射して接着材を硬化させる。熱硬化型の接着材を用いた場合には加熱により接着材を硬化させる。
【0075】
なお、本例では、フレキシブル基板400と駆動回路部200との接続を行った後、フレキシブル基板400と電子部品300との接続を行っているが、フレキシブル基板400と電子部品300との接続を行った後、フレキシブル基板400と駆動回路部200との接続を行うようにしてもよい。
【0076】
図19は、図15に示した液体吐出ヘッド50を備えた画像形成装置100の一例を示す全体構成図である。
【0077】
図19において、給紙部131には、複数の被記録媒体P(以下単に「媒体」という)が載置される。給送ローラ132は、給紙部131に載置されている媒体Pを1枚ずつ繰り出して搬送路133に給送する。搬送路133には、媒体Pにインク凝集用の処理液を塗布する塗布ローラ111と、塗布ローラ111に対向して媒体Pを支持するバックアップローラ112とが配置されている。液体供給部材121は、バネ部材などの付勢部材126の付勢力によって塗布ローラ111の外周面に対して付勢されており、塗布ローラ111に当接して液体を供給する。塗布ローラ111の回転によって処理液が塗布された媒体Pは、搬送ローラ134、135によってプラテン136の上を搬送される。インク打滴ヘッド137は、プラテン136上の媒体Pにインクを打滴して画像を形成する。画像が形成された媒体Pは、排出ローラ138、139によって、排出トレイ140に排出される。なお、搬送路133には、媒体Pの先端を検出する媒体先端検出センサ141、142が配置されている。
【0078】
図19の画像形成装置100のインク打滴ヘッド137としては、図15に示した液体吐出ヘッド50が用いられている。本例では、インク打滴ヘッド137が、媒体Pの搬送方向と直交する主走査方向に往復移動しながら媒体Pにインクを打滴して、画像を形成する。なお、インク打滴ヘッド137として、フルライン型の液体吐出ヘッド50を用いてもよい。
【0079】
図20(A)は、フルライン型の液体吐出ヘッドの一例の全体構成を示す平面透視図である。図20(B)は、図20(A)のB−B線に沿った断面図である。
【0080】
図20(A)に示す本例の液体吐出ヘッド50は、被吐出媒体の搬送方向(図中に矢印Sで示す副走査方向)と直交する方向(図中に矢印Mで示す主走査方向)において、被吐出媒体の幅に対応する長さにわたり、多数のノズル51を2次元的に配列させた構造を有している。液体吐出ヘッド50は、液体を吐出するノズル51、ノズル51に連通する圧力室52、圧力室52へ液体を供給するための液体供給口53などを含んでなる複数の液体吐出素子54が、主走査方向Mおよび主走査方向Mに対して所定の鋭角θ(0度<θ<90度)をなす斜め方向の2方向に沿って配列されている。なお、図20(A)では、図示の便宜上、一部の液体吐出素子54のみ描いている。ノズル51は、具体的には、主走査方向Mに対して所定の鋭角θをなす斜め方向において、一定のピッチdで配列されており、これにより、主走査方向Mに沿った一直線上にd×cosθの間隔で配列されたものと等価に取り扱うことができる。
【0081】
また、液体吐出ヘッドのアクチュエータが圧電素子によって構成されている場合を例に説明したが、圧電素子以外の素子を用いてもよい。例えば、電熱素子(ヒータ)によってアクチュエータが構成されている場合にも、本発明を適用できる。
【0082】
また、塗布ローラ111を用いて媒体Pに処理液を塗布する場合を例に説明したが、液体吐出ヘッドを用いて打滴により媒体Pに処理液を付与する構成としてもよい。この場合、処理液用の液体吐出ヘッドにも本発明に係る接続構造を用いてよいことは、勿論である。
【0083】
また、フレキシブル基板の配線に貫通孔を形成し、電子部品に突起体を形成した場合を例に説明したが、フレキシブル基板の配線に突起体を形成し、電子部品に貫通孔を形成する場合にも、本発明を適用できることは、勿論である。
【0084】
また、液体吐出ヘッドにおける接続構造に本発明は特に限定されず、どのようなフレキシブル基板と被接続体との接続構造に本発明を用いてもよいことは、勿論である。
【0085】
本発明は、本明細書において説明した例や図面に図示された例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明に係る接続構造の一例の要部を示す拡大平面図
【図2】接続構造の一例における接続前の状態を示す斜視図
【図3】図2の3−3線に沿った断面図
【図4】図2の4−4線に沿った断面図
【図5】接続構造の一例における接続後の状態を示す斜視図
【図6】図5の6−6線に沿った断面図
【図7】図5の7−7線に沿った断面図
【図8】接続構造の一例における接合状態を示す斜視図
【図9】図8の9−9線に沿った断面図
【図10】図8の10−10線に沿った断面図
【図11】配列方向における位置ずれの説明に用いる説明図
【図12】接続構造の他の例を示す平面図
【図13】貫通孔に合わせて配線の先端だけ太くしたフレキシブル基板を示す平面図
【図14】貫通孔を千鳥状に配列したフレキシブル基板を示す平面図
【図15】液体吐出ヘッドの一例の外観を示す斜視図
【図16】図15の16−16線に沿った断面図
【図17】フレキシブル基板の一例の全体を示す平面図
【図18】液体吐出ヘッドの製造処理の一例の流れを示すフローチャート
【図19】画像形成装置の一例の全体構成図
【図20】(A)は液体吐出ヘッドの他の例を示す平面透視図、(B)はB−B線に沿った断面図
【符号の説明】
【0087】
32…電子部品の突起体、38…電子部品の電極膜(電子部品の接続部)、40…フレキシブル基板の貫通孔、41…フレキシブル基板の配線、44…フレキシブル基板の接続部の開口部、48…フレキシブル基板の接続部、37…インク打滴ヘッド(液体吐出ヘッド)、50、500…液体吐出ヘッド、51…液体吐出ヘッドのノズル、52…液体吐出ヘッドの圧力室、58…液体吐出ヘッドの圧電素子(電子部品)、100…画像形成装置、200…駆動回路部、300…電子部品、400…フレキシブル基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線が形成されている可撓性のフレキシブル基板と前記フレキシブル基板が接続される被接続体との接続構造であって、
前記フレキシブル基板の前記配線および前記被接続体のうち、一方には複数の突起体が配列されて形成され、他方には前記突起体が挿入される複数の貫通孔が形成されており、
前記突起体の配列方向における前記貫通孔の幅と前記突起体の幅との差分が、前記突起体の配列方向に垂直な方向における前記貫通孔の幅と前記突起体の幅との差分よりも大きいことを特徴とする接続構造。
【請求項2】
前記フレキシブル基板の前記配線に前記貫通孔が形成され、
前記被接続体に前記フレキシブル基板の前記配線の厚みよりも大きい厚みを有する前記突起体が形成され、
前記貫通孔に挿入されて前記貫通孔から突出した前記突起体の先端部が拡径されていることを特徴とする請求項1に記載の接続構造。
【請求項3】
前記フレキシブル基板のうち前記配線の前記貫通孔に対応する位置に開口部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の接続構造。
【請求項4】
前記フレキシブル基板の前記配線の前記貫通孔から突出した前記突起体の断面積が、前記配線の前記貫通孔の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項2または3に記載の接続構造。
【請求項5】
前記フレキシブル基板の前記配線に前記貫通孔が形成され、
前記被接続体に前記突起体が形成され、
前記フレキシブル基板の前記配線と前記被接続体の前記突起体とが、半田、又は無電解メッキにより接合されたことを特徴とする請求項1に記載の接続構造。
【請求項6】
前記突起体が、Au,Ni,Cu,Sn,及びAgの群から選択される少なくとも1以上の材料からなることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項7】
前記突起体の配列方向に配列された複数の前記貫通孔は、前記配列方向における特定の基準点から離れるほど幅が大きいことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項8】
前記貫通孔は、千鳥状に配列されていることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項9】
配線が形成される可撓性のフレキシブル基板と前記フレキシブル基板が接続される被接続体との接続方法であって、
前記フレキシブル基板の前記配線および前記被接続体のうち、一方には複数の突起体を配列して形成して、他方には前記突起体が挿入される複数の貫通孔を形成するとともに、前記突起体の配列方向における前記貫通孔の幅と前記突起体の幅との差分を、前記突起体の配列方向に垂直な方向における前記貫通孔の幅と前記突起体の幅との差分よりも大きくすることを特徴とする接続方法。
【請求項10】
前記フレキシブル基板に前記配線を形成するとともに該配線に前記貫通孔を形成する工程と、
前記被接続体に前記フレキシブル基板の前記配線の厚みよりも大きい厚みを有する前記突起体を形成する工程と、
前記貫通孔に前記突起体を挿入する工程と、
前記貫通孔から突出した前記突起体の先端部を拡径する工程と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の接続方法。
【請求項11】
前記フレキシブル基板のうち前記配線の前記貫通孔に対応する位置に開口部を形成する工程と、
前記フレキシブル基板の前記開口部を介して、前記貫通孔に挿入されている前記突起体上に樹脂を付与する工程と、
を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の接続方法。
【請求項12】
請求項1乃至請求項8のうちいずれか1項に記載の接続構造を備えることを特徴とする液体吐出ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−231575(P2009−231575A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−75735(P2008−75735)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】