説明

搬送波発振器

【課題】低消費電力および低コストへの要求に応える通信装置を提供する。
【解決手段】任意の周波数の搬送波を生成する搬送波発振器であって、周期信号を生成するエネルギー貯蔵タンク21−1とエネルギー貯蔵タンク21−1に合体され前記周期信号の振幅を増幅するように構成された増幅器21−2とを有し、第1のインピーダンスを示す発振器21と、前記第1のインピーダンスより小さい第2のインピーダンスを示すアンテナ23と、前記発振器21と前記アンテナ23の間に接続され、第3のインピーダンスを提供するように構成されて、前記発振器から前記アンテナに向けて見た場合の前記第2及び第3のインピーダンスの合成インピーダンスが、任意の周波数で前記搬送波を生成するよう前記発振器21を促進するのに充分な大きさとなるようにしたネットワーク22とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に送信機に関し、より詳細には、任意の周波数にて搬送波を発振する搬送波発振器(キャリア・ジェネレーター)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおいて、送信機から送信されるべき情報及びデータは、送信機によって生成される搬送波によって搬送されうる。図1は、従来の無線送信機10の概略ブロック線図である。図1を参照すると、無線送信機10は、水晶振動子11と、結晶回路12と、位相周波数検出器(PFD)13と、電荷ポンプ(CP)14と、ローパスフィルタ(LPF)15と、電圧制御発振器(VCO)16と、分周器17と、電力増幅器(パワーアンプPA)18と、アンテナ19とを含む。上記部品13〜17は、無線送信機10の位相ロックループ(PLL)回路を形成しうる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
能動部品を備えるPA18は、アンテナを駆動し信号レベルを変換するのに用いられ、それゆえ作動中にかなりの量の電力を要することがある。PA18を備える送信機は、通信装置に対する低消費電力および低コストへの高まる要求に応えられないことがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例は、無線通信システムにおいて任意の周波数で搬送波を生成する搬送波発振器を提供しうる。この搬送波発振器は、少なくとも一つのインダクタと少なくとも一つのキャパシタとを含み周期信号を生成するように構成されたエネルギー貯蔵タンクと、前記エネルギー貯蔵タンクに合体され前記周期信号の振幅を増幅するように構成された増幅器とを有し、第1のインピーダンスを示す発振器と、前記第1のインピーダンスより小さい第2のインピーダンスを示すアンテナと、前記発振器と前記アンテナの間に接続され、少なくとも一つのインダクタまたは少なくとも一つのキャパシタを含み、第3のインピーダンスを提供するように構成されて、前記発振器から前記アンテナに向けて見た場合の前記第2のインピーダンス及び前記第3のインピーダンスの合成インピーダンスが、任意の周波数で前記搬送波を生成するよう前記発振器を促進するのに充分な大きさとなるようにしたネットワークとを備える。
【0005】
本発明の別の適用例は、同様に無線通信システムにおいて任意の周波数で搬送波を生成する搬送波発振器を提供しうる。この搬送波発振器は、第1の周期信号を第1の周波数にて生成するように構成された第1の発振器と、少なくとも一つのインダクタと少なくとも一つのキャパシタとを含み前記第1の周期信号に基づいてアナログ又はデジタル調整回路を介して第2の周期信号を生成するように構成されたエネルギー貯蔵タンクと、前記エネルギー貯蔵タンクに合体され前記第2の周期信号の振幅を増幅させるように構成された増幅器とを有し、第1のインピーダンスを示す第2の発振器と、前記第1のインピーダンスより小さい第2のインピーダンスを示すアンテナと、前記第2の発振器と前記アンテナの間に接続され、少なくとも一つのインダクタまたは少なくとも一つのキャパシタを含み、第3のインピーダンスを提供するよう構成されて、前記第2の発振器から前記アンテナに向けて見た場合の前記第2のインピーダンス及び前記第3のインピーダンスの合成インピーダンスが、任意の周波数で前記搬送波を生成するよう前記第2の発振器を促進するのに充分な大きさとなるようにしたネットワークとを備える。
【0006】
本発明のさらに別の実施例は、同様に無線通信システムにおいて任意の周波数で搬送波を生成する搬送波発振器を提供しうる。この搬送波発振器は、前記搬送波を生成するように構成され第1のインピーダンスを示す第1の発振器と、前記第1のインピーダンスより小さい第2のインピーダンスを示すアンテナと、前記第1の発振器と前記アンテナの間に接続され、第3のインピーダンスを提供するように構成されて、前記第1の発振器から前記アンテナに向けて見た場合の前記第2のインピーダンス及び前記第3のインピーダンスの合成インピーダンスが、任意の周波数で前記搬送波を生成するよう前記第1の発振器を促進するようにしたLCネットワークとを備える。
【0007】
前記の要旨、及び以下の本発明の好ましい実施の形態の詳細な説明についても、添付の図面とともに読むことで、よりよく理解されよう。本発明を図解する目的で、図面には現在のところ好ましい実施の形態を示している。しかしながら、本発明は図示の配置及び手段に厳密に限定されるものでないことは言うまでもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、添付の図面に示される、本発明の実施例について、詳細に述べる。同一もしくは類似の部位については、可能な限り同一の参照番号が使用される。
【0009】
図2は、本発明の一実施例に対応する搬送波発振器20のブロック線図である。図2を参照すると、搬送波発振器20は、発振器21と、インダクタキャパシタ(以下、「LC」)ネットワーク22と、アンテナ23とを含む。発振器21は、LCタンク21−1と増幅器21−2とを含む。LCタンク21−1はエネルギー貯蔵庫として役立ち、さらに一つ以上のインダクタと、一つ以上のキャパシタとを含む。一つ以上のインダクタのインダクタンス「L」、および一つ以上のキャパシタのキャパシタンス「C」に基づき、任意の搬送波周波数「F」は、以下に与えられる方程式によって定まる。
【0010】
【数1】

一実施例において、発振器21は約300〜400メガヘルツ(MHz)の範囲の周波数で搬送波信号を発生しうるが、この数値は異なる用途によって変わることがある。
【0011】
増幅器21−2は、搬送波信号の振幅を増幅するように構成されうる。発振器21は、搬送波周波数を調整するための一つ以上のトリミングピン211と、変調器(図示せず)からの変調信号を受信するための一つ以上の変調ピン212とをさらに含む。発振器21からの搬送波信号は、変調器の変調方式に基づき、アンテナ23を介して送信されるべきメッセージを伝達するように変調されうる。
【0012】
LCネットワーク22は、一つ以上のインダクタと、一つ以上のキャパシタ、またはその両方を含む。LCネットワーク22は、発振器21の発振を容易にするのに十分な大きさのインピーダンスを提供するように構成されうる。一般に、アンテナ23は、例えば、比較的小さいインピーダンスである50オーム程度の抵抗を示しうる。LCネットワーク22を欠いた場合、発振器21からアンテナ23の方向を向いた発振器21の出力側で、約50オームの入力インピーダンスがありうる。しかしながら、発振器21自体が、比較的高いインピーダンスを示すことがある。発振器21がアンテナ23に直接に接続されている場合、低インピーダンスのアンテナ23は、発振器21が発振できなくなるまでに発振器21の増幅率を下げることがありうる。発振器21とアンテナ23の間にLCネットワーク22を電気的に接続することによって、発振器21の出力側からアンテナ23を向いた合成インピーダンス「Z」は、以下のように求めうる。
【0013】
【数2】

ここで、リアクタンス「X」は、LCネットワーク22によって寄与されうる、合成インピーダンスの虚数部である。インピーダンスZは、LCネットワーク22が一つ以上のインダクタXL=2πfLからなる場合、(R+jXL)と等しくなることがある。同様に、インピーダンスZは、LCネットワーク22が一つ以上のキャパシタXC=−1/2πfCからなる場合、(R+jXC)と等しくなることがある。さらに、インピーダンスZは、LCネットワーク22が一つ以上のインダクタと一つ以上のキャパシタとを含む場合、[R+j(XL+XC)]と等しくなることがある。
【0014】
図3A〜図3Eは、図2に示される搬送波発振器20の例示的な発振器31〜35の回路図である。図3Aを参照すると、発振器31は、インダクタLとキャパシタC1およびC2とを有するLCタンクと、金属酸化物半導体(MOS)トランジスタM1およびM2を有する増幅器とを含む。キャパシタC1およびC2の少なくとも一つは可変キャパシタを含み、発振器31が任意の搬送波周波数を確実に発生できるようにする。発振器31は、LCネットワーク22に接続される出力端子VOを有し、「シングルエンド型」発振器と呼ばれる。
【0015】
図3Bを参照すると、発振器32は、インダクタL1およびL2と可変キャパシタCとを有するLCタンクと、MOSトランジスタM3、M4、M5を有する増幅器とを含む。発振器32は、例えば図2に示されるLCネットワーク22のようなLCネットワークにそれぞれが接続される出力端子VO1およびVO2を有し、「完全微分型」発振器と呼ばれる。
【0016】
図3Cを参照すると、発振器33は、インダクタL1およびL2と可変キャパシタCとを有するLCタンクと、N型MOS(NMOS)トランジスタMN1およびMN2を有する増幅器とを含む。発振器33はNMOS型発振器と呼ばれる。
【0017】
図3Dを参照すると、発振器34は、インダクタL1およびL2と可変キャパシタCとを有するLCタンクと、P型MOS(PMOS)トランジスタMP1およびMP2を有する増幅器とを含む。発振器34はPMOS型発振器と呼ばれる。
【0018】
図3Eを参照すると、発振器35は、インダクタLと可変キャパシタCとを有するLCタンクと、NMOSトランジスタMN1およびMN2とPMOSトランジスタMP1およびMP2とを有する増幅器とを含む。発振器35は相補MOS(CMOS)型発振器と呼ばれる。
【0019】
図4A〜図4Hまでは、図2に示される搬送波発振器20の例示的なLCネットワーク22−1〜22−6の回路図である。図4Aを参照すると、LCネットワーク22−1は、発振器21とアンテナ23の間に接続されたキャパシタCと、発振器21に並列に接続されたインダクタLとを含む。発振器21はシングルエンド型発振器を含む。
【0020】
図4Bを参照すると、LCネットワーク22−2は、発振器21とアンテナ23の間のインダクタLと、発振器21に並列に接続されたキャパシタCとを含む。
【0021】
図4Cを参照すると、LCネットワーク22−3は、発振器21とアンテナ23の間に接続されたキャパシタCと、発振器21に並列に接続されたインダクタL1およびL2とを含む。
【0022】
図4Dを参照すると、LCネットワーク22−4は、発振器21とアンテナ23の間に接続されたインダクタLと、発振器21に並列に接続されたキャパシタC1およびC2とを含む。
【0023】
図4Eを参照すると、LCネットワーク22−5は、発振器21とアンテナ23の間に直列に接続されたキャパシタC1およびC2と、発振器21に並列に接続されたインダクタLとを含む。
【0024】
図4Fを参照すると、LCネットワーク22−6は、発振器21とアンテナ23の間に直列に接続されたインダクタL1およびL2と、発振器21に並列に接続されたキャパシタCとを含む。当業者であれば、図2に示されるLCネットワーク22には幅広い種類のLCネットワークが使用可能であることが理解できる。例えば、LCネットワーク22は、図4Gに示されるただ一つのインダクタ22−7、または、図4Hに示されるただ一つのキャパシタ22−8を含む。別の実施例において、LCネットワーク22は二つ以上のキャパシタと二つ以上のインダクタとを含む。
【0025】
図5は、本発明の別の実施例に対応する搬送波発振器50の概略ブロック線図である。図5を参照すると、搬送波発振器50は、図3Bを参照して記載および図解される発振器32のような完全微分型発振器を含む。発振器32は、第1のLCネットワーク52−1に接続される第1の出力VO1と、第2のLCネットワーク52−2に接続される第2の出力VO2とを有する。第1のLCネットワーク52−1および第2のLCネットワーク52−2のそれぞれは、図4A〜図4Hそれぞれを参照して記載および図解されるLCネットワーク22−1〜22−8のうちの一つを含む。
【0026】
図6は、本発明のさらに別の実施例に対応する送信機アーキテクチャ60の概略ブロック線図である。図6を参照すると、送信機アーキテクチャ60は、図2を参照して記載および図解される搬送波発振器20と、第1の発振器61と、調節回路63とを含む。第1の発振器61は、例えば約1MHzの第1の周波数にて、第1の周期信号を発生するよう構成されうる。本実施例では、第1の発振器61は、図示されるような水晶振動子61−1と結晶回路61−2とを含む。
【0027】
調節回路63は、位相周波数検出器(PFD)63−1と、電荷ポンプ(CP)63−2と、ローパスフィルタ(LPF)63−3と、分周器63−4とをさらに含むアナログ回路を含む。PFD63−1は、入力として分周器63−4を介して、第1の発振器61から第1の周期信号を、及び発振器21からフィードバック信号をそれぞれ受信し、搬送波周波数を調節するために、入力に基づく出力電圧をCP63−2およびLPF63−3経由で生成しうる。発振器21は、第1の周期信号に基づいて第2の周期信号、つまり搬送波を生成するよう構成されうる。
【0028】
図7Aは、本発明の別の実施例に対応する送信機アーキテクチャ70の概略ブロック線図である。図7Aを参照すると、送信機アーキテクチャ70は、例えば調節回路73が調節回路63を置き換えることを除いて、図6を参照して記載および図解される送信機アーキテクチャ60に類似している。調節回路73は、PFD73−1と、有限状態機械(FSM)73−2と、分周器73−4とをさらに含むデジタル回路を含む。PFD73−1は、排他論理和(XOR)素子を含みうるがこれに限定はされず、FSM73−2は、論理ゲートとフリップフロップとを含む。FSM73−2は、発振器21の搬送波周波数を調節するために、有意数「N」個の出力を発生しうる。別の実施例では、送信機アーキテクチャ70においてPFD73−1と置き換えるために、TDC(Time to Digital Converter)を用いうる。
【0029】
図7Bは、図7Aに記載された送信機アーキテクチャ70の例示的な発振器33−1およびFSM73−2の概略図である。図7Bを参照すると、図3Cを参照して記載および図解される発振器33に類似している発振器33−1は、周波数選択のためにFSM73−2からの制御信号に基づいて調節されうる。具体的には、制御信号は、それぞれが論理値1もしくは論理値0を有するN個の出力B1〜BNを介して送信されうる。さらに、発振器33−1は、互いに並列に接続され、それぞれが直列に接続されたキャパシタをさらに含んだ、N個のセットのキャパシタC1〜CNを含む。第1のキャパシタC1の例として、第1のキャパシタC11と第2のキャパシタC12が直列に接続されうるのに加え、第1のキャパシタC11と第2のキャパシタC12の間のある地点は第1のビットB1に接続されうる。発振器33−1によって発生すべき搬送波周波数を300〜400MHzの間、および制御信号を8ビットつまりN=8とすると、FSM73−2からの値11111111は、400MHzの搬送波周波数を発生するように発振器33−1を、300MHzの搬送波周波数を発生するように値00000000を、制御しうる。
【0030】
図8は、本発明のさらに別の実施例に対応する送信機アーキテクチャ80の概略ブロック線図である。図8を参照すると、送信機アーキテクチャ80は、搬送波発振器20と、デジタル制御回路82と、及びメモリ81とを備える。メモリ81は、所定の周波数選択信号と変調データを格納しうる。搬送波発振器20とメモリ81の間に電気的に接続されたデジタル制御回路82は、メモリ81から周波数選択信号を読み出し、トリミングピン211を通し発振器21へその信号を送信するように構成される。メモリ81において、所定の周波数選択信号は、例えば、約300MHzの搬送波周波数のための00000000や、約400MHzの搬送波周波数のための11111111や、300〜400MHzの間の搬送周波数のための00000000〜11111111の間の他の値のような8ビットデジタル信号を含む。さらに、所定の変調データは、デジタル制御回路82によってメモリ81から読み出され、変調操作のために変調ピン212を通しデジタルビットとして発振器21に送信される。
【0031】
当業者であれば、上記実施例に対し、その広い発明の概念から離れることなく変更が可能であることが理解できよう。したがって、本発明は開示された特定の実施例に限定されることなく、添付の請求項によって定義される本発明の趣旨及び範囲内における変更を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来の無線送信機の概略ブロック線図である。
【図2】本発明の一実施例に対応する搬送波発振器の概略ブロック線図である。
【図3A】図2に示される搬送波発振器の例示的な発振器の回路図である。
【図3B】図2に示される搬送波発振器の例示的な発振器の回路図である。
【図3C】図2に示される搬送波発振器の例示的な発振器の回路図である。
【図3D】図2に示される搬送波発振器の例示的な発振器の回路図である。
【図3E】図2に示される搬送波発振器の例示的な発振器の回路図である。
【図4A】図2に示される搬送波発振器の例示的なLCネットワークの回路図である。
【図4B】図2に示される搬送波発振器の例示的なLCネットワークの回路図である。
【図4C】図2に示される搬送波発振器の例示的なLCネットワークの回路図である。
【図4D】図2に示される搬送波発振器の例示的なLCネットワークの回路図である。
【図4E】図2に示される搬送波発振器の例示的なLCネットワークの回路図である。
【図4F】図2に示される搬送波発振器の例示的なLCネットワークの回路図である。
【図4G】図2に示される搬送波発振器の例示的なLCネットワークの回路図である。
【図4H】図2に示される搬送波発振器の例示的なLCネットワークの回路図である。
【図5】本発明の別の実施例に対応する搬送波発振器の概略ブロック線図である。
【図6】本発明の一実施例に対応する送信機アーキテクチャの概略ブロック線図である。
【図7A】本発明の別の実施例に対応する送信機アーキテクチャの概略ブロック線図である。
【図7B】図7Aに示される送信機アーキテクチャの例示的な発振器および有限状態機械(FSM)の概略図である。
【図8】本発明のさらに別の実施例に対応する送信機アーキテクチャの概略ブロック線図である。
【符号の説明】
【0033】
10 無線送信機
11 水晶振動子
12 結晶回路
13 位相周波数検出器(PFD)
14 電荷ポンプ(CP)
15 ローパスフィルタ(LPF)
16 電圧制御発振器(VCO)
17 分周器
18 電力増幅器(パワーアンプPA)
19 アンテナ
20 搬送波発振器
21 発振器
21−1 LCタンク
21−2 増幅器
22 LCネットワーク
22−1〜22−6 LCネットワーク
22−7 インダクタ
22−8 キャパシタ
23 アンテナ
31〜35 発振器
33−1 発振器
50 搬送波発振器
52−1 第1のLCネットワーク
52−2 第2のLCネットワーク
60 送信機アーキテクチャ
61 第1の発振器
61−1 水晶振動子
61−2 結晶回路
63 調節回路
63−1 位相周波数検出器(PFD)
63−2 電荷ポンプ(CP)
63−3 ローパスフィルタ(LPF)
63−4 分周器
70 送信機アーキテクチャ
73 調節回路
73−1 PFD
73−2 有限状態機械(FSM)
73−4 分周器
80 送信機アーキテクチャ
81 メモリ
82 デジタル制御回路
211 トリミングピン
212 変調ピン
B1〜BN 出力
C 可変キャパシタ
C1〜CN キャパシタ
C11 第1のキャパシタ
C12 第2のキャパシタ
L インダクタ
M1〜M2 金属酸化物半導体(MOS)トランジスタ
M3〜M5 MOSトランジスタ
MN1〜MN2 N型MOS(NMOS)トランジスタ
MP1〜MP2 P型MOS(PMOS)トランジスタ
PA パワーアンプ
VO 出力端子
VO1 第1の出力
VO2 第2の出力
XC キャパシタ
XL インダクタ
Z インピーダンス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて任意の周波数で搬送波を生成する搬送波発振器であって、
少なくとも一つのインダクタと少なくとも一つのキャパシタとを含み周期信号を生成するように構成されたエネルギー貯蔵タンクと、前記エネルギー貯蔵タンクに合体され前記周期信号の振幅を増幅するように構成された増幅器とを有し、第1のインピーダンスを示す発振器と、
前記第1のインピーダンスより小さい第2のインピーダンスを示すアンテナと、
前記発振器と前記アンテナの間に接続され、少なくとも一つのインダクタまたは少なくとも一つのキャパシタを含み、第3のインピーダンスを提供するように構成されて、前記発振器から前記アンテナに向けて見た場合の前記第2のインピーダンス及び前記第3のインピーダンスの合成インピーダンスが、任意の周波数で前記搬送波を生成するよう前記発振器を促進するのに充分な大きさとなるようにしたネットワークと、
を備えることを特徴とする搬送波発振器。
【請求項2】
前記エネルギー貯蔵タンクの少なくとも一つの前記キャパシタの一つが可変キャパシタであることを特徴とする、請求項1に記載の搬送波発振器。
【請求項3】
前記エネルギー貯蔵タンクの少なくとも一つの前記キャパシタを調整するための少なくとも一つのトリミングピンをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の搬送波発振器。
【請求項4】
別の周期信号を生成するように構成された別の発振器をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の搬送波発振器。
【請求項5】
前記別の発振器に接続された位相周波数検出器をさらに備え、前記位相周波数検出器は、前記別の発振器からの前記別の周期信号と前記発振器からの前記周期信号とを分周器を介して入力として受信することを特徴とする、請求項4に記載の搬送波発振器。
【請求項6】
前記位相周波数検出器に接続された有限状態機械をさらに備え、前記有限状態機械は、複数の「N」出力ビットを含むことを特徴とする、請求項5に記載の搬送波発振器。
【請求項7】
前記発振器の前記エネルギー貯蔵タンクの少なくとも一つの前記キャパシタは、互いに並列に接続された複数のNセットのキャパシタを含むことを特徴とする、請求項6に記載の搬送波発振器。
【請求項8】
前記発振器は、前記ネットワークの第1のサブネットワークに接続された第1の出力と、前記ネットワークの第2のサブネットワークに接続された第2の出力とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の搬送波発振器。
【請求項9】
所定の周波数選択用信号を格納するメモリと、
前記メモリと前記発振器の間に電気的に接続され、前記メモリから前記所定の信号を読み出すとともにそれを前記発振器へ少なくとも一つのトリミングピンを介して送信するように構成されたデジタル制御回路と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の搬送波発振器。
【請求項10】
前記メモリは所定の変調データをさらに格納し、前記デジタル制御回路は、前記メモリから前記変調データを読み出すとともにそれを前記発振器へ少なくとも一つの変調ピンを介して送信するように構成されることを特徴とする、請求項9に記載の搬送波発振器。
【請求項11】
無線通信システムにおいて任意の周波数で搬送波を生成する搬送波発振器であって、
第1の周期信号を第1の周波数にて生成するように構成された第1の発振器と、
少なくとも一つのインダクタと少なくとも一つのキャパシタとを含み前記第1の周期信号に基づいて第2の周期信号を生成するように構成されたエネルギー貯蔵タンクと、前記エネルギー貯蔵タンクに合体され前記第2の周期信号の振幅を増幅させるように構成された増幅器とを有し、第1のインピーダンスを示す第2の発振器と、
前記第1のインピーダンスより小さい第2のインピーダンスを示すアンテナと、
前記第2の発振器と前記アンテナの間に接続され、少なくとも一つのインダクタまたは少なくとも一つのキャパシタを含み、第3のインピーダンスを提供するよう構成されて、前記第2の発振器から前記アンテナに向けて見た場合の前記第2のインピーダンス及び前記第3のインピーダンスの合成インピーダンスが、任意の周波数で前記搬送波を生成するよう前記第2の発振器を促進するのに充分な大きさとなるようにしたネットワークと、
を備えることを特徴とする搬送波発振器。
【請求項12】
前記エネルギー貯蔵タンクの少なくとも一つの前記キャパシタの一つが可変キャパシタであることを特徴とする、請求項11に記載の搬送波発振器。
【請求項13】
前記エネルギー貯蔵タンクの少なくとも一つの前記キャパシタを調整するための少なくとも一つのトリミングピンをさらに備えることを特徴とする、請求項11に記載の搬送波発振器。
【請求項14】
前記第1の発振器に接続された位相周波数検出器をさらに備え、前記位相周波数検出器は、前記第1の発振器からの前記第1の周期信号と前記第2の発振器からの前記第2の周期信号とを分周器を介して入力として受信することを特徴とする、請求項11に記載の搬送波発振器。
【請求項15】
前記位相周波数検出器に接続された有限状態機械をさらに備え、前記有限状態機械は、複数の「N」出力ビットを含むことを特徴とする、請求項14に記載の搬送波発振器。
【請求項16】
前記第2の発振器の前記エネルギー貯蔵タンクの少なくとも一つの前記キャパシタは、互いに並列に接続された複数のNセットのキャパシタを含むことを特徴とする、請求項15に記載の搬送波発振器。
【請求項17】
前記第2の発振器は、前記ネットワークの第1のサブネットワークに接続された第1の出力と、前記ネットワークの第2のサブネットワークに接続された第2の出力とを含むことを特徴とする、請求項11に記載の搬送波発振器。
【請求項18】
無線通信システムにおいて任意の周波数で搬送波を生成する搬送波発振器であって、
前記搬送波を生成するように構成され第1のインピーダンスを示す第1の発振器と、
前記第1のインピーダンスより小さい第2のインピーダンスを示すアンテナと、
前記第1の発振器と前記アンテナの間に接続され、第3のインピーダンスを提供するように構成されて、前記第1の発振器から前記アンテナに向けて見た場合の前記第2のインピーダンス及び前記第3のインピーダンスの合成インピーダンスが、任意の周波数で前記搬送波を生成するよう前記第1の発振器を促進するようにしたネットワークと、
を備えることを特徴とする搬送波発振器。
【請求項19】
少なくとも一つのインダクタと少なくとも一つのキャパシタとを含み、第1の周期信号を生成するように構成されたエネルギー貯蔵タンクと、
前記エネルギー貯蔵タンクに合体され、前記第1の周期信号の振幅を増幅して前記搬送波を生成するように構成された増幅器と、
を備えることを特徴とする、請求項18に記載の搬送波発振器。
【請求項20】
前記第1の発振器は、前記ネットワークの第1のサブネットワークに接続された第1の出力と、前記ネットワークの第2のサブネットワークに接続された第2の出力とを含むことを特徴とする、請求項18に記載の搬送波発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−290853(P2009−290853A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198569(P2008−198569)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(508233238)晶隼科技股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】