説明

搬送装置

【課題】 搬送装置の汎用性を向上することである。
【解決手段】 ワークWを搬送する搬送装置Tにおいて、ワークWを把持および釈放可能な把持手段Hを備えた伸縮動作可能なアームAと、アームAを水平に往復移動させるとともに移動方向へアームAを遥動させる移動手段Mとを備えたので、ワークWの上方に障害物がある場合にも搬送することが可能となり搬送装置Tの汎用性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ワークを搬送する搬送装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種搬送装置にあっては、たとえば、ワークを把持および釈放可能な把持手段を具備した水平移動可能であって伸縮可能なアームを備えて構成されたものが知られており、この搬送装置によれば、ワークを上記把持手段で把持しつつアームを水平移動させることによって、ワークを或る場所から他の場所に搬送することが可能である(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−16085号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の搬送装置にあっては、上述のようにワークを搬送することが可能であるが、アームは上下方向に伸縮するのみであるから、ワークを把持するにはアームをワークの上方に移動させ、その後アームを伸長させてアームの先端に設けた把持手段でワークを把持するようにしている。
【0004】
したがって、この搬送装置では、ワークの上方に他の機器等の邪魔がない場合においては、搬送機能を発揮しえるのであるが、たとえば、ワークを上方から加工する工作機械やワークの上方に邪魔となる機器等がある場合などでは、ワークの搬送を行うことができなくなってしまうので、その汎用性に問題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、搬送装置の汎用性を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、ワークを搬送する搬送装置において、ワークを把持および釈放可能な把持手段を備えた伸縮動作可能なアームと、アームを水平に往復移動させるとともに移動方向へアームを遥動させる移動手段とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
本発明の搬送装置によれば、アームは、移動方向に遥動せしめられることから、アームの伸長によって把持手段は、ワークを斜め上方から把持あるいは釈放することになる。
【0008】
したがって、ワークの鉛直上方に加工機械やその他の機器等の障害物があっても、ワークを搬送することが可能であるので、搬送装置Tの汎用性および実用性が向上する。
【0009】
また、この搬送装置にあっては、2つ以上を水平方向に複数並列させておくと、上記のごとくアームは移動方向に遥動せしめられることから、把持手段の把持位置をずらしておけばワークを受け渡すことが可能となり、ワークを長い距離に渡って搬送する場合にも便利となる。
【0010】
さらに、搬送装置を、工作機械を挟んで工作機械の左右に配置する場合には、ワークの入れ替えが可能となり、複数の加工工程があって加工工程毎に工作機械での加工時間が異なるような場合に、一番加工時間が長くボトルネックとなる工作機械に対するワークの供給と取り除きに要する時間を短縮することが可能であり、遊び時間が低減されて製造効率が向上し、製造コストも低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、図示した実施の形態に基づいて、この発明を説明する。図1は、本発明の搬送装置を概念的に示した図である。図2は、搬送装置を水平方向に並列配置した図である。図3は、搬送装置を工作機械の両側に配置した図である。図4は、具体的な搬送装置の正面図である。図5は、ワークを把持した状態における把持手段を示す図である。図6は、ワークを釈放した状態における把持手段を示す図である。図7は、具体的な搬送装置の平面図である。図8は、具体的な搬送装置のアームの動作を示す図である。
【0012】
本発明の搬送装置Tの基本構造は、図1に示すように、ワークWを把持および釈放可能な把持手段Hを備えた伸縮動作可能なアームAと、アームAを水平に往復移動させるとともに移動方向へアームAを遥動させる移動手段Mとを備えて構成されている。
【0013】
したがって、アームAは、図1中実線で示すように、左水平方向への移動終端となる左端では、移動手段Mによって図1中左方向へ振られて左に傾斜させられ、右水平方向への移動終端となる右端では、図1中破線で示すように、移動手段Mによって右方向へ振られて右に傾斜させられるので、アームAは、移動方向に遥動せしめられることになる。
【0014】
そして、その左右端にて、アームAは、図1中一点差線で示すように、伸縮可能であって、把持手段HでワークWを把持および釈放可能であるので、図1中左方の工作機械や荷台等の台B1から図1中右方の台B2へと、ワークWを搬送することができる。
【0015】
このとき、アームAは、上記したように、移動方向に遥動せしめられることから、アームAの伸長によって把持手段Hは、台B1,B2に対して斜め上方から接近することになり、ワークWを斜め上方から把持あるいは釈放することになる。
【0016】
したがって、台B1,B2の鉛直上方に加工機械やその他の機器等の障害物があっても、ワークWを搬送することが可能であるので、搬送装置Tの汎用性および実用性が向上する。
【0017】
また、この搬送装置Tにあっては、図2に示すように、2つ以上を水平方向に複数並列させておくと、上記のごとくアームAは移動方向に遥動せしめられることから、把持手段Hの把持位置を図1の紙面を貫通する方向にずらしておけばワークWを受け渡すことが可能となり、ワークWを長い距離に渡って搬送する場合にも便利となる。
【0018】
さらに、図3に示すように、搬送装置T1,T2を、工作機械Kを挟んで工作機械Kの左右に配置し、搬送方向を図3中右方とする場合、工作機械K中に加工中のワークW1が存在しているときには、図3中左側の搬送装置T1は、アームA1を工作機械Kに向けて斜め姿勢で収縮させ把持手段H1で加工待ちのワークW2を保持しておき、図3中右側の搬送装置T2は、アームA2を工作機械Kに向けて斜め姿勢で収縮させておき、上記ワークW1の加工が済むとすぐに搬送装置T2のアームA2を伸長させて加工済みのワークW1を把持手段H1で把持して工作機械KからワークW1を取り除き、入れ替わりにアームA1を伸長させてワークW2を釈放し工作機械K中にワークW2を投入することができる。つまり、アームA1,A2が移動方向に端で遥動されるので、上記したように、ワークの入れ替えが可能となるのである。
【0019】
したがって、複数の搬送装置T1,T2を用いることで、複数の加工工程があって加工工程毎に工作機械での加工時間が異なるような場合に、一番加工時間が長くボトルネックとなる工作機械に対するワークの供給と取り除きに要する時間を短縮することが可能であり、遊び時間が低減されて製造効率が向上し、製造コストも低減される。
【0020】
以上では搬送装置Tを概念的に説明したが、以下、搬送装置Tの具体的な構成を示して説明する。
【0021】
具体的な搬送装置Tは、図4に示すように、把持手段Hを備えたアームAと、アームAを水平往復動および移動方向に向けて遥動させる移動手段Mとを備えて構成され、以下各部について詳細に説明する。
【0022】
アームAは、図4に示すように、伸縮用のシリンダ1と、シリンダ1のロッド2の先端に連結される把持手段Hとを備えて構成されている。
【0023】
そして、シリンダ1は、筒状のシリンダ本体3と、シリンダ本体3内に摺動自在に挿入された図示しないピストンを介して移動自在に挿入されるロッド2とを備えて構成され、シリンダ本体3内に上記ピストンによって区画される2つの作動室内に流体圧を供給排出することでシリンダ本体3とロッド2とを軸方向に相対移動せしめて伸縮することができるようになっている。
【0024】
また、把持手段Hは、図5に示すように、上記シリンダ1のロッド2の先端にブラケット50を介して連結されたシリンダ5と、把持爪10,10とを備えて構成されている。
【0025】
シリンダ5は、上記したシリンダ1と同様の構成を備えており、シリンダ本体6とシリンダ本体6内に挿通されるロッド7とを備えており、このシリンダ本体6にはプレート8がロッド7側に突出するように連結されている。
【0026】
そして、把持爪10,10は、それぞれ先端にゴム等で形成される互いに対向する把持部11,11を備え、中間部がプレート8に結合されるピン9でプレート8に遥動可能に所定間隔をもって取付けられている。
【0027】
さらに、把持爪10,10の基端側には、軸線に対して斜めとなる長孔12,12が設けられており、この長孔12,12内にはそれぞれ、ロッド7の先端に固定されるピン13,13が挿入されている。なお、相対向する把持爪10,10における長孔12,12の間隔は、把持爪10,10の基端側に向かうほど広くなるようになっている。
【0028】
そして、シリンダ5が伸長してシリンダ本体6に対してロッド7が突出していくと、ピン13と長孔12との係合によってピン9,9を支点として把持爪10,10の先端が互いに接近して、把持爪10,10の先端の間隔が狭まって、図示しないワークを把持することができる。
【0029】
他方、シリンダ5が収縮すると、図6に示すように、今度は把持爪10,10の動作が逆となって把持爪10,10の先端の間隔が広がるようになり、図示しないワークを釈放することができる。
【0030】
すなわち、長孔12、ピン13,13およびピン9,9によって、シリンダ5の伸縮運動が把持爪10,10の遥動運動に変換されるようになっている。
【0031】
なお、ピン13,13をプレート8側に設けておき、ピン9,9をロッド7の先端に固定するようにしておいても、同様に、把持爪10,10の先端の間隔を広狭することが可能である。
【0032】
また、この把持爪10,10にワークを把持する動作をさせるときには、シリンダ5が伸長する動作をするので、このときに流体圧が負荷される受圧面は、片ロッド型に形成されるシリンダ5のピストン断面積となるので、シリンダ収縮動作時に把持爪10,10に把持動作させる場合に比較して、少ない流体圧で、大きな把持力を得ることが可能である。
【0033】
続いて、移動手段Mについて図4を参照して説明すると、移動手段Mは、アームAを回転自在に軸支し駆動源たるエアシリンダACによって水平移動せしめられる軸支部材20と、アームAに結合される一端にスライダSを備えたリンクLと、スライダSを案内するガイドGとを備えて構成されている。
【0034】
詳細に説明すると、軸支部材20は、アームAのシリンダ1を保持する保持部21と、保持部21を回転自在に軸支するベース22とを備えて構成され、このベース22の裏面には図示しないダブテール型の水平溝が上下に2つ設けられている。
【0035】
なお、上記保持部21には、ロッド2の先端に連結されるブラケット50にロッド2の移動方向に沿うガイドロッド51,51が挿入される図示しない一対の孔が設けられており、シリンダ本体3に対するロッド2の移動をガイドしてロッド2の軸ぶれを防止している。
【0036】
そして、上記図示しない水平溝内には、水平に配置されるビーム23に沿ってその上下に並べて設けたダブテール型のレール24,24がそれぞれ嵌合されており、軸支部材20は、上記レール24,24に案内されて、ビーム23上をスライドして往復移動することが可能とされている。
【0037】
また、このビーム23のレール24,24間には、レール24と平行する長孔25が設けられるとともに、ビーム23の図7中上面(図4に示すところでは裏面となる)にはこの長孔25と軸線を同じくするエアシリンダACが取付けられており、エアシリンダACのロッドRの先端は、軸支部材20の図7中上面(図4に示すところでは裏面となる)に設けた長孔25を貫通する連結部26によって連結されている。
【0038】
したがって、上記エアシリンダACを伸縮させることで、軸支部材20をビーム23に沿って水平往復移動させることができる。
【0039】
また、このビーム23の図4中上端には、ガイドGが設けられている。このガイドGは、具体的には、ビーム23の上端に設けたプレート30に設けられる案内孔31として形成され、この案内孔31は、水平案内部32と、上方案内部33と、上方案内部33の一端と水平案内部32の一端とを接続する第1の円弧状案内部34と、上方案内部33の他端に接続される第2の円弧状案内部35とを備えて構成されている。なお、第1の円弧状案内部34および第2の円弧状案内部35は、ともに略円を4分の1した形状とされている。
【0040】
そして、この案内孔31内には、アームAの図4中上端に略直角を成して結合されるリンクLの一端たる先端に設けた円形のスライダSが挿入されており、このスライダSは案内孔31に沿ってスライドかつ回転することが可能である。
【0041】
したがって、スライダSは、案内孔31によって移動を規制されており、水平案内部32によって水平方向に案内され、上方案内部33によって垂直方向に案内されるようになっている。
【0042】
また、第2の円弧状案内部35の上端は、図4中右方水平方向に伸びる延長孔36に連なっており、この延長孔36には、スライダSの移動を規制するストッパ40が設けられている。このストッパ40は、具体的には、ロッドの先端にゴム等のクッション41を備えたダンパとされており、ロッドの先端を上記延長孔36側に突出させてあり、上記スライダSが第2の円弧状案内部35の上端まで来ると上記ロッドの先端のクッション41をスライダSに当接させて、スライダSの移動を規制するとともに該移動規制時の衝撃を緩和するともに、スライダSと延長孔36の終端との干渉を防止している。
【0043】
ここで、本実施の形態においては、図8において、第2の円弧状案内部35の上端における中心点Qから軸支部材20のアームAを回転自在に軸支する軸支点Oの水平移動線Yまで垂らした垂線Vの長さは、軸支部材20のアームAを回転自在に軸支する軸支点Oと上記スライダSとの距離Xの長さと同じ長さとなるように設定されている。
【0044】
そして、水平移動終端となる左端に位置する実線で示したアームAは、距離Xより、水平案内部32と上記軸支点Oとの距離が短いがゆえに、ビーム23に対して、左方に傾けた状態に維持されることになる。この状態から、エアシリンダACと駆動して伸長させていくと、軸支部材20はレール24,24に沿って水平右方向に移動するとともに、スライダSも水平案内部32によって案内されながら水平右方向に移動する。
【0045】
エアシリンダACの伸長が進み、スライダSが第1の円弧状案内部34まで移動すると、こんどは、上記第1の円弧状案内部34に案内されて移動方向を徐々に垂直方向に変えながらスライダSは上方に移動することになる。
【0046】
ここで、第1の円弧状案内部34は、上記した軸支点Oの水平移動線Yから遠ざかるようになっているので、スライダSが上記第1の円弧状案内部34を通過していくのにしたがって、アームAは、図8中実線で示した左方に傾けた状態から反時計回りに遥動されていくことになる。
【0047】
やがて、軸支部材20の右方への移動に伴って、上方案内部33によって案内されて垂直方向に移動し、最後には、スライダSは、第2の円弧状案内部35に案内されて移動方向を徐々に水平方向に変え右方に移動し、上記したように、第2の円弧状案内部35の上端でストッパ40に移動を規制されて停止する。
【0048】
このとき、スライダSと軸支点Oの距離Xと、第2の円弧状案内部35の上端における中心点Qから軸支部材20のアームAを回転自在に軸支する軸支点Oの水平移動線Yまで垂らした垂線Vの長さが同じに設定されているので、スライダSと軸支点Oとが上記垂線V上に並ぶことになり、アームAは、水平移動終端となる右端間で移動させられると、図8中破線で示したように、ビーム23に対して、右方に傾けた状態に維持されることになる。
【0049】
すなわち、この具体的な搬送装置Tでは、アームAが、移動方向に遥動せしめられることから、アームAの伸長によって把持手段Hは、台に対して斜め上方から接近することになり、ワークを斜め上方から把持あるいは釈放することになる。
【0050】
したがって、台の鉛直上方に加工機械やその他の機器等の障害物があっても、ワークWを搬送することが可能であるので、搬送装置Tの汎用性および実用性が向上する。
【0051】
また、この具体的な搬送装置Tにあっても、2つ以上を水平方向に複数並列させておくと、ワークを長い距離に渡って搬送する場合にも便利となり、さらには、搬送装置Tを、工作機械を挟んで工作機械の左右に配置しておけば、複数の加工工程が合って加工工程毎に工作機械での加工時間が異なるような場合に、一番加工時間が長くボトルネックとなる工作機械に対するワークの供給と取り除きに要する時間を短縮することが可能であり、遊び時間が低減されて製造効率が向上し、製造コストも低減される。
【0052】
また、この具体的な搬送装置Tにあっては、アームAの遥動および水平移動に際し、駆動源は一つですむので、アームの遥動と水平移動のために複数の駆動源を備える装置に比較して非常に経済的となり、製造コストも低減することが可能となる。
【0053】
そして、アームAの位置決めに際しても、エアシリンダACのストロークと、リンクLと、案内孔31の終端位置で決せられることから、センサ類を設ける必要もない。
【0054】
さらに、ガイドGとして上記形状の案内孔31を採用しているので、アームAの滑らかな遥動が実現されるとともに、上記案内孔31の形状とリンクLの存在によってスライダSと軸支点Oで作られる線分は、鉛直を超えて左右の両方に傾くように振られることが無いので、小さい動力で無理なくアームAを移動および遥動させることが可能である。
【0055】
なお、案内孔31の形状としては、上記した形状を採用することが好ましいが、他の形状を採用してもよく、具体的には、たとえば、上方案内部33を垂直方向に向けて設けるのではなく、斜め上方に向けて設けるようにしてもよい。このようにしても、小さい動力でアームAの遥動が可能となり、上方案内部33と水平案内部32との接続部を円弧状としておけば、滑らかなスライダSの移動を実現でき、アームAの滑らかな移動と遥動を実現することが可能である。
【0056】
さらに、ガイドGは、上記したところでは、案内孔31とされているが、これをレール状として、スライダSをレールにスライド自在に嵌合させるとともにリンクLに回転自在に取付けておくようにしてもよい。
【0057】
また、駆動源についても、エアシリンダAC以外にも、他の駆動源を用いてもよく、たとえば、モータと送り螺子機構や油圧シリンダで軸支部材20を移動させるようにしてもよい。
【0058】
なお、上記したところでは、軸支部材20を駆動源によって移動させるようにしていたが、スライダSを移動させるようにしてもよい。具体的には、スライダSをエアシリンダACの一端に回転自在に連結し、エアシリンダACの他端をビーム23に回転自在に連結しておけば、エアシリンダACは、スライダSが上下方向に移動するとエアシリンダACも追随してビーム23に対して上下方向に遥動することが可能であるから、アームAを水平移動させつつ移動方向へ遥動させることが可能である。
【0059】
また、案内孔31の水平案内部32の長さ、上方案内部33の長さ、リンクLのアームAへの取付け角度については、アームAの遥動範囲によって適宜設定させれればよく、また、第2の円弧状案内部35に連なる延長孔36の水平方向長さを図示したものより長く設定して、アームAを図8中右方向に遥動しきった状態でさらに右方に水平移動させるようにすることも可能である。
【0060】
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の搬送装置を概念的に示した図である。
【図2】搬送装置を水平方向に並列配置した図である。
【図3】搬送装置を工作機械の両側に配置した図である。
【図4】具体的な搬送装置の正面図である。
【図5】ワークを把持した状態における把持手段を示す図である。
【図6】ワークを釈放した状態における把持手段を示す図である。
【図7】具体的な搬送装置の平面図である。
【図8】具体的な搬送装置のアームの動作を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
1,5 シリンダ
2,7,R ロッド
3,6 シリンダ本体
8,30 プレート
9,13 ピン
10 把持爪
11 把持部
12,25 長孔
20 軸支部材
21 保持部
22 ベース
23 ビーム
24 レール
26 連結部
31 案内孔
32 水平案内部
33 上方案内部
34 第1の円弧状案内部
35 第2の円弧状案内部
36 延長孔
40 ストッパ
41 クッション
50 ブラケット
51 ガイドロッド
A,A1,A2 アーム
AC 駆動減たるエアシリンダ
B1,B2 台
G ガイド
H,H1,H2 把持手段
L リンク
M 移動手段
O 軸支部材のアームを回転自在に軸支する軸支点
Q 第2の円弧状案内部の上端における中心点
S スライダ
T,T2,T3 搬送装置
V 垂線
W,W1,W2 ワーク
Y 軸支点の水平移動線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを搬送する搬送装置において、ワークを把持および釈放可能な把持手段を備えた伸縮動作可能なアームと、アームを水平に往復移動させるとともに移動方向へアームを遥動させる移動手段とを備えたことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
移動手段は、アームを回転自在に軸支し駆動源によって水平移動せしめられる軸支部材と、アームに結合される一端にスライダを備えたリンクと、スライダを案内するガイドとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
移動手段は、アームを回転自在に軸支し水平移動可能な軸支部材と、アームに結合され一端にスライダを備えたリンクと、スライダを案内するガイドと、スライダをガイドに沿って移動させる駆動源とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項4】
ガイドは、スライダを水平方向に案内する水平案内部と、スライダを少なくとも上方に案内する上方案内部とを備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の搬送装置。
【請求項5】
ガイド部は、上方案内部の一端と水平案内部の一端とを接続する第1の円弧状案内部と、上方案内部の他端に接続される第2の円弧状案内部とを備え、上方案内部はスライダを垂直方向に案内することを特徴とする請求項4に記載の搬送装置。
【請求項6】
リンクはアームに対して所定の角度をもって結合されることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−21696(P2007−21696A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−210993(P2005−210993)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】