携帯端末装置
【課題】顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うシステムに適用可能な携帯端末装置を提供することである。
【解決手段】携帯端末装置10は、認証対象者の顔面を立体撮影及び虹彩の少なくとも何れか一方を撮影可能なステレオカメラモジュール17を有している。そして、制御部60により、操作釦39のシャッタ操作入力に応じて、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方が、記録部61に保持された装置自身の識別情報と共に外部通信部63を介してホストコンピュータ71に送出し、このホストコンピュータ71による個人認証結果が是である際に、上記ホストコンピュータ71により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータをLCDパネル31に表示させる。
【解決手段】携帯端末装置10は、認証対象者の顔面を立体撮影及び虹彩の少なくとも何れか一方を撮影可能なステレオカメラモジュール17を有している。そして、制御部60により、操作釦39のシャッタ操作入力に応じて、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方が、記録部61に保持された装置自身の識別情報と共に外部通信部63を介してホストコンピュータ71に送出し、このホストコンピュータ71による個人認証結果が是である際に、上記ホストコンピュータ71により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータをLCDパネル31に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証対象者の入力操作が容易な携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、セキュリティシステムにより保護されたデータにアクセスするためには、人物認証によって対象者が予め登録された本人であることを確認する必要がある。こうした人物認証として、従来は、パスワード、バーコードや磁気ストライプによりデータを記録したlDカード、筆跡、指紋、声紋、手形等が利用されている。より、一層厳密な認証を行うためには、生体自身の特徴点を示す生体情報(バイオメトリックス)に基く方式が望まれている。更には、複数の生体情報に基いて認証がなされることが望ましいとされている。
【0003】
そして、例えば、下記特許文献1には、顔面画像中の特徴点のセット候補を複数抽出し、テンプレートパターンとの照合により適合度の高いセット候補を選択して正規化画像を生成し、この正規化画像と登録データとを比較して顔面認証を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、顔面認証としては、認証用の閾値を動的に変更可能な顔面認証技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。更に、顔面を含む複合認証として、バーコード読取装置、指紋センサ、顔面認証カメラを一体化したことにより、複合情報に基いて人物認証を行うシステムが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
そして、虹彩認証として、被認証者が撮影範囲に入る前に認証画像撮像手段の配向を適正位置に合せることにより、撮影準備時間を短縮した虹彩撮影装置が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
また、ID入力として、医用画像撮影システムに適用されるPDA装置に於いて、使用者に付されたIDコードを入力してローカルエリアネットワークにログインするセキュリティシステムが知られている(例えば、特許文献5参照)。
【特許文献1】特開平9−251534号公報
【特許文献2】特開2002−183734公報
【特許文献3】特開2003−168084公報
【特許文献4】特開2004−297518公報
【特許文献5】特開2004−147907公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、厳密な人物認証を要する例として、医療機関に於いて治療対象となる複数患者に対して、交代勤務制の複数人員で対応する場合であって、医師により患者毎に指定された投薬を行うような場合を考えると、個々の患者とそれぞれに対する投薬との組合わせに誤りがあってはならないことは容易に理解されるところである。
【0008】
一方で、上述した特許文献1乃至5に記載されたような技術による顔面認証、バーコード、指紋といった本人認証の信頼性には限界がある。例えば、RF−IDタグ、バーコードでは、取り付け間違いが発生すれば致命的である。また、2次元画像での顔面認証を追加したとしても、LCD上のデータ画像と本人を見た人の認識に委ねられることになる。加えて、指紋認証に於いても、リトライの場合が多く、実際の使用場面に於いては現実的なものになり得ていないものである。
【0009】
したがって本発明は、顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うシステムに適用可能な携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、請求項1に記載の発明は、画像表示手段、手動操作手段、記憶手段、外部通信手段及び制御手段を備えた携帯端末装置であって、認証対象者の顔面を立体撮影及び虹彩の少なくとも何れか一方を撮影可能なステレオ撮像ユニットを具備し、上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記認証対象者に付されたデジタルコードを読み取る読み取り手段を更に具備し、上記制御手段は、上記読み取り手段で読み取ったデジタルコード情報を上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に於いて、上記認証対象者の指紋を認証する指紋認証手段を更に具備し、上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、上記認証対象者の指紋情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明に於いて、音声認証手段を更に具備し、上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入カに応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、認証対象者の音声情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定ホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明に於いて、音声認証手段を更に具備し、上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、指紋情報及び音声情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットは、単一の撮像素子を有することを特徴とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットは、一対の撮像素子を有することを特徴とする。
【0017】
請求項8に記載の発明は、所定の案内枠を表示可能な画像表示手段と、撮影トリガを含む手動操作手段と、外部通信手段と、デジタルコード読み取り手段と、顔面の立体撮影及び虹彩撮影の少なくとも何れか一方の撮影を可能なステレオ撮像ユニットと、デジタルコード情報、顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報を、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定ホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行う制御手段と、を備え、上記制御手段は、上記撮影トリガの入カに応じて、上記画像表示手段に上記案内枠を表示させ、この案内枠内に認証対象者の顔が入ったときに撮影を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略直交することを特徴とする。
【0019】
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略平行であることを特徴とする。
【0020】
請求項11に記載の発明は、請求項8に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットは、回動可能であることを特徴とする。
【0021】
請求項12に記載の発明は、所定の案内枠を表示可能な画像表示手段と、撮影トリガを含む手動操作手段と、操作者に付与された固有のデジタルコードを読み取るデジタルコード読み取り手段と、外部通信手段と、顔面の立体撮影及び虹彩撮影の少なくとも何れか一方を撮影可能なステレオ撮像ユニットと、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報を、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行う制御手段と、を具備し、上記制御手段は、上記撮影トリガが入力されると、上記画像表示手段に操作者の顔を表示させ、該操作者の顔が所定の大きさになったときに撮影を行うことを特徴とする。
【0022】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明に於いて、上記制御手段は、上記撮影トリガが入力されると、上記画像表示手段に上記案内枠を表示させ、この案内枠内に操作者の顔が入ったときに撮影を行うことを特徴とする。
【0023】
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略直交することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うシステムに適用可能な携帯端末装置を提供することができる。
【0025】
更に、本発明によれば、顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うシステムに適用可能な携帯端末装置に於いて顔面撮影時の使い勝手を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す分解斜視図である。
図1に示されるように、この携帯端末装置10は、上部枠11と下部枠12とが外部筐体として構成される。そして、下部枠12の長手方向と直交する方向の下部枠12には、詳細を後述するステレオカメラモジュール17が嵌挿されるべく開口15が形成されている。ステレオカメラモジュール17は、ステレオカメラモジュール固定板18と、カメラ部分を内蔵するハウジング部19とより構成されるもので、このハウジング部19が上記開口15に嵌挿されて固定される。下部枠12内には、また、RF−IDアンテナ20と、バッテリ22を装着する際の凹み21が設けられている。バッテリ22は、図1に於いて下方側より上記凹み21に装着されるもので、バッテリ蓋23が下部枠12と係合することによって、該下部枠12からバッテリ22が脱落することを防止している。
【0028】
上記下部枠12と上部枠11の間には、本体基板25及び補強部材30が介在されている。本体基板25の上面側には、表示部として液晶表示素子(LCD)で構成されるLCDパネル31が実装される。また、本体基板25の上面側には、後述する各操作釦39に対応するように、複数のスイッチ26及びキー入力部27と、デジタルコード読み取り手段であるバーコードリーダ部28が実装されている。バーコードリーダ部28は、図5に示されるバーコード処理部66の一部を成し、例えば、周知のレーザビームスキャン方式のリーダを利用することができる。尚、本体基板25の図示されない裏面側には、後述する制御部60、メモリ部65等、図5に示される各構成部位に対応する回路素子が実装されている。
【0029】
上部枠11の上面部には、上述したLCDパネル31の画面が嵌挿されるための開口35が形成されている。つまり、このLCDパネル31の表示面は、ステレオカメラモジュール17の光軸方向とは平行になるように配置されている。上記開口35の近傍には、複数の入力キー38と、撮影トリガを行うためのシャッタスイッチやモード選択等の指示を行うスイッチに対応した複数の操作釦39と、個人認証用の指紋センサ41とが設けられている。指紋センサ41は、静電容量検出方式や光学読み取り方式のセンサを利用することができる。手動操作手段である上記入力キー38、操作釦39と、上述したスイッチ26及びキー入力部27により、後述する入力部64が構成される。また、上部枠11外周側面部には、ステレオカメラモジュール17を使用して撮影を行う際の補助発光を行うためのストロボ36や外部通信部を構成するアンテナ42、音声入力端子43a及び音声出力端子43b等が設けられている。音声入力端子43a及び音声出力端子43bは、図5に示される音声入出力部43を構成する。
【0030】
図2は、上述したステレオカメラモジュールの第1の構成例を示すもので、(a)は対物レンズ側から見た正面図、(b)は側断面図、(c)は一部を切り欠いて見た平面図である。ここで、第1の構成例としては、2つの撮像光学系に対して2つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17を示している。
【0031】
このステレオカメラモジュール17は、所定の間隔をおいて2つの撮像光学系が配置されている。このステレオカメラモジュール17は、それぞれの光軸が略平行に配置された対物レンズ47a、47bと、これらの対物レンズ47a、47bの後方に配置されたリレーレンズ48a、48bと、上記対物レンズ47a、47b及びリレーレンズ48a、48bを介して取り込まれた図示されない被写体の像を結像する撮像素子50a、50bとにより構成される。尚、リレーレンズ48a及び48bは、支え部材49a及び49bによって、それぞれハウジング部19内に固定支持されている。
【0032】
図3は、上述したステレオカメラモジュールの第2の構成例を示すもので、(a)は対物レンズ側から見た正面図、(b)は側断面図、(c)は一部を切り欠いて見た平面図である。ここで、第2の構成例としては、2つの撮像光学系に対して1つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17′を示している。
【0033】
尚、第2の構成例に於けるステレオカメラモジュール17′の構成については、一部を除いて図2に示される第1の構成例のステレオカメラモジュール17の構成と同様であるので、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0034】
このステレオカメラモジュール17′は、上述した2つの対物レンズ47a、47bと、2つのリレーレンズ48a、48bと、支え部材49a、49bの他に、反射板52a、52bと、リレーレンズ53a、53bと、プリズム55と、1つの撮像素子50とを有した構成となっている。プリズム55は、図示されない被写体からの光を撮像素子50の画面を2分割した上下各々半分に反射するためのものである。この場合、一方の対物レンズ47aから入射された図示されない被写体の像は、リレーレンズ48aを通って反射板52aで反射され、更にリレーレンズ53aを通ってプリズム55により反射されて、撮像素子50の結像面の、例えば上半分に結像される。また、他方の対物レンズ47bから入射された図示されない被写体の像は、リレーレンズ48bを通って反射板52bで反射され、更にリレーレンズ53bを通ってプリズム55により反射されて、撮像素子50の結像面の、例えば下半分に結像される。
【0035】
図4は、上述したステレオカメラモジュールの第2の構成例の変形例を示すもので、(a)は一部を切り欠いて見た平面図、(b)は背面図である。ここで、第2の構成例の変形例としては、上述した第2の構成例のステレオカメラモジュール17′がハウジング19′内に対物レンズ方向と反対方向に撮像素子の撮像面を向けた1つの撮像素子を配置していたのに対し、この変形例によるステレオカメラモジュール17″では撮像素子の撮像面を対物レンズと同方向に向けて配置した点が異なっている。その他の部分の構成は、図3に示される上述した第2の構成例と同様であるので、説明は省略する。
【0036】
これら第2の構成例及びその変形例によるステレオカメラモジュール17′及び17″は、第1の構成例によるステレオカメラモジュール17が2つの撮像素子を用いているのに対して1つでよいので、コストを抑えることができる。
【0037】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置10の構成を示すブロック図である。
図5に於いて、制御部60は指紋認証手段及び音声認証手段としての機能を有するものであり、この携帯端末装置10の各構成部位を含む全体の動作を制御するCPU等から構成される。そして、この制御部60には、上述したステレオカメラモジュール17と、RF−IDアンテナ20と、表示部31と、ストロボ36と、指紋センサ41と、音声入出力部43と、記録部61と、外部通信部63と、入力部64と、メモリ部65と、バーコード処理部66とが接続されている。指紋センサ41により読み取られた指紋は、制御部60により特徴点群のみが抽出され、少ないいて量で個人の特定を行うように構成される。
【0038】
上記ステレオカメラモジュール17は、上述した対物レンズ、リレーレンズ等から成る撮像光学系69と、撮像素子50と、この撮像素子50により得られた被写体(図示せず)の信号を処理する画像処理部70とで構成される。音声入出力部43は、音声入力端子43aと出力端子43bとより成るもので、外部との音声の入出力を行うためのものである。音声入力端子43aにより入力された音声は、制御部60によって、例えば声紋を抽出し、適宜なデータ処理を行うことにより、少ないデータ量で話者の特定を行うように構成される。記録部61は、該記録部61に着脱自在な記録媒体(メモリカード等)62に処理されたデータや画像等を記録するためのものである。但し、記録部61は、記録媒体62に対して情報を記録するだけでなく、記録媒体62に記録された情報を読み出して取り込む機能を有してもよい。
【0039】
外部通信部63は、RS232C、無線LAN、ブルートゥース等により構成されるもので、装置外部のホストコンピュータ71等と通信を行うものである。入力部64は、装置本体に設けられた複数の入力キー38及び操作釦39によってキー入力及びモード選択等の指示を行うためのものである。メモリ部65は、動作及び処理のためのプログラムを予め記憶するものである。また、バーコード処理部66は、バーコードリーダ部28で読み取ったバーコードを解読するための処理部である。
【0040】
ここで、図6を参照して、この携帯端末装置10のステレオカメラモジュール17に於ける測距式を簡単に説明する。
【0041】
図6(a)に於いて、焦点距離fの受光レンズ75a及び75bが、レンズ間距離(基線長)Bをおいて配置されている。そして、これらの受光レンズ75a及び75bの後方に焦点距離fだけ離れた位置に撮像素子50a及び50bが配置されている。この場合、撮像素子50aの結像位置に対する撮像素子50bの結像位置をxとすると、受光レンズ75a及び75bから被写体73までの焦点距離Lは、周知の三角測距の原理に従って、次式の関係により求められる。
L=B・f/x …(1)
但し、Lは被写体距離、Bは受光レンズ間の距離(基線長)、fは受光レンズの焦点距離である。
また、上記xが、受光位置の変位、すなわち受光レンズ75a及び75bによる左右対応点のズレである。このとき、撮像素子50a及び50bに結像される被写体像76a及び76bは、図6(b)のように示される。
【0042】
尚、上述したステレオカメラモジュールの第2の構成例及びその変形例では、1つの撮像素子50を上下に分割して被写体像を結像するようにしている。これらの場合は、図7(a)に示されるようにして、それぞれの受光レンズ75a、75bを介した被写体像が1つの撮像素子50に結像される。そして、図7(b)に示されるように、例えば左側の受光レンズ75aを通った被写体像が上側の被写体像77aとして結像され、右側の受光レンズ75bを通った被写体像が下側の被写体像77bとして結像される。
【0043】
次に、図8のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施形態による携帯端末装置10を用いた人物の認証動作について説明する。
【0044】
先ず、ステップS1に於いて、認証対象者である使用者によって操作釦39内のシャッタスイッチがオンされる。続いて、ステップS2にて、制御部60によってステレオカメラモジュール17が起動されて撮像素子50による撮像が開始されると共に被写体像が随時取り込まれる。そして、ステップS3にて、上記(1)式に従って測距計算が行われる。その結果、ステップS4にて、上記ステップS3での計算の結果、被写体となるべく人物の顔及び虹彩の認証が可能であるか否かが判定される。
【0045】
この人物の顔及び虹彩の認証の判定については種々の方法があるが、本実施の形態に於いては次のようにして行う。図9の画像表示は、LかRの画像を拡大して、どちらか一方を表示している。
先ず、上記ステップS2に於ける映像の取り込み時は、図9(a)に示されるように、LCDパネル31の表示画面90に対して被写体91が所定の大きさになるように、携帯端末装置を移動させる。このとき、図9(b)に示されるように、表示画面90上に複数本のガイド表示線92を表示させるようにしてもよい。例えば、この場合、ガイド表示線92により囲まれた枠内に被写体91の顔が収まるようにすれば、認証が可能な状態となる。尚、設定時にガイド表示線92の位置を決定することにより、枠の大きさは変更が可能である。このようにして、人物の認証が行われる。
【0046】
ここで、人物の認証ができない場合は、上記ステップS2に移行して移行の処理が繰り返される。一方、上記ステップS4にて人物の認証ができた場合は、ステップS5に移行して当該人物の顔の撮影が行われる。次いで、ステップS6にて、上記ステップS5にて撮影された人物の顔の画像が、外部通信部63を介してホストコンピュータ71内のサーバ等に転送される。そして、ステップS7に於いて、上記サーバ内に記録されているデータと、本携帯端末装置10で得られた撮影画像とが比較されて認証処理が行われる。その後、ステップS8に於いて、セキュリティデータへのアクセスの許可の有無が判定される。その結果、アクセスが許可されたならば本シーケンスが終了する。一方、アクセスが許可されない場合は、上記ステップS1に移行して移行の処理が繰り返される。
【0047】
このように、第1の実施形態によれば、ステレオカメラモジュール17によって、顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うことができる。
【0048】
尚、上述した第1の実施形態では、ステレオカメラモジュールは撮像素子を2つ用いた第1の構成例として動作を説明したが、これに限られるものではなく、上述した第2の構成例及びその変形例によるステレオカメラモジュール17′及び17″を用いても同様の効果を得ることができる。
【0049】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0050】
上述した第1の実施形態では、ステレオカメラモジュール17の光軸方向はLCDパネル31の表示面と平行になるように配置されていたが、この第2の実施形態では、ステレオカメラモジュール17の光軸方向をLCDパネル31の表示面と垂直な方向に配置している。
【0051】
以下、この第2の実施形態について説明するが、ステレオカメラモジュール17の取り付け部分以外の携帯端末装置の構成については、図1乃至図9に示される第1の実施形態と同じであり、基本的な撮影動作についても同様である。したがって、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
【0052】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す分解斜視図である。
図10に示されるように、この携帯端末装置80は、上部枠11と下部枠81とが外部筐体として構成される。そして、下部枠12の底面部には、上述したステレオカメラモジュール17が嵌挿されるべく開口82が形成されている。つまり、ステレオカメラモジュール17の光軸方向はLCDパネル31の表示面と垂直な方向で、且つLCDパネル31の表示面とは反対側に配置されている。
【0053】
尚、ここでは2つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17について説明したが、上述した第2の構成例及びその変形例のように1つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17′及び17″を用いてもよいのは勿論である。
【0054】
このように第2の実施形態によれば、携帯端末装置のLCDパネルの表示面を垂直方向にしても被写体を撮影することが可能となる。
【0055】
(第3の実施形態)
図11は、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す外観斜視図である。尚、この第3の実施形態に於いて、ステレオカメラモジュール17の取り付け部分以外の携帯端末装置の構成については、図1乃至図10に示される第1及び第2の実施形態と同じであり、基本的な撮影動作についても同様である。したがって、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
【0056】
図11に示されるように、この携帯端末装置85は、LCDパネル31の表示面と同一面で、該LCDパネル31の近傍に、LCDパネル31の表示面と垂直方向に光軸を有したステレオカメラモジュール17が取り付けられている。
【0057】
尚、ここでは2つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17について説明したが、上述した第2の構成例及びその変形例のように1つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17′及び17″を用いてもよいのは勿論である。
【0058】
このように第3の実施形態によれば、使用者本人の顔画像を撮影することが容易になる。
【0059】
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第4の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す外観斜視図である。尚、この第4の実施形態に於いて、ステレオカメラモジュール17の取り付け部分以外の携帯端末装置の構成については、図1乃至図11に示される第1乃至第3の実施形態と同じであり、基本的な撮影動作についても同様である。したがって、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
【0060】
図12に示されるように、この携帯端末装置87は、上部枠88のLCDパネル31の近傍に、図示矢印方向に、回動可能な(例えば、180度)ステレオカメラモジュール17が取り付けられている。このステレオカメラモジュール17は、回動範囲であれば何れの位置でも撮影が可能であるものとする。
【0061】
尚、ここでは2つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17について説明したが、上述した第2の構成例及びその変形例のように1つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17′及び17″を用いてもよいのは勿論である。
【0062】
このように第4の実施形態によれば、被写体の形態に応じてステレオカメラモジュールの位置を調整することができるので、上述した第1乃至第3の実施形態よりも更に使い勝手が向上する。
【0063】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0064】
本第5の実施形態は、上述した第1乃至第4の実施形態に従って構成された携帯端末装置を使用した人物の認証動作の第2の例を説明するものである。したがって、携帯端末装置の構成は、図1乃至図12に示される上述した第1乃至第4の実施形態と同じであるので、同一の部分には同一の参照番号を付してその図示及び説明は省略し、動作についてのみ説明する。
【0065】
図13を参照して、本発明の第5の実施形態による携帯端末装置10を用いた人物の認証動作について説明する。
【0066】
先ず、ステップS11に於いて、認証対象者である使用者によって操作釦39内のシャッタスイッチがオンされる。続いて、ステップS12にて、制御部60によってステレオカメラモジュール17が起動されて撮像素子50による撮像が開始されると共に使用者本人の顔の映像が取り込まれる。そして、ステップS13にて、撮影された使用者本人の顔の映像が、外部通信部63を介してホストコンピュータ71内のサーバ等に転送される。そして、ステップS14に於いて、上記サーバ内に記録されているデータと、携帯端末装置10で得られた撮影画像とが比較されて認証処理が行われる。
【0067】
次に、ステップS15に於いて、上記ステップS14にて行われた認証処理の結果が判定される。すなわち、認証の結果が、上記サーバに記録された登録者であると判定された場合はステップS16へ移行する。一方、登録者でないと判定された場合は、上記ステップS12へ移行して上記ステップS12〜S15の処理動作が繰り返される。
【0068】
ステップS16では、使用者本人であることが確定しているので、サーバ上から医療情報の取得準備が行われる。次いで、ステップS17にて、使用者により指定された個人情報がサーバより送られてきて、携帯端末装置10或いは図示されない他の端末装置のLCDパネル等に開示される。
【0069】
このように、第5の実施形態によれば、ステレオカメラモジュール17によって、個人認証を行うことができた場合にのみ、ホストコンピュータ等に対してデータリクエストが可能になるので、第3者に個人情報が漏洩することを防止できる。
【0070】
尚、上述した第5の実施形態では、ステレオカメラモジュールは撮像素子を2つ用いた第1の構成例として動作を説明したが、これに限られるものではなく、上述した第2の構成例及びその変形例によるステレオカメラモジュール17′及び17″を用いても同様の効果を得ることができる。また、携帯端末装置10に限られずに、上述した第2乃至第4の実施形態で示された携帯端末装置80、85、87を用いてもよいのは勿論である。
【0071】
また、上述した第1乃至第5の実施形態に従った携帯端末装置は、以下のように使用することも可能である。
【0072】
例えば、図14に示されるように、ステレオカメラモジュール17を搭載した携帯端末装置95を使用して、被写体である容器96を撮影する。これにより、撮影された容器96の形状、色を認識することができるので、医療過誤を防止することができる。
更に、図15に示されるように、ステレオカメラモジュール17を搭載した携帯端末装置98にOCR機能を持たせて、被写体である容器99に貼着されたラベルの文字100を読み込むことができるようにする。これにより、文字情報を認識することができるので、医療行為の信頼性を向上させることができる。
【0073】
また、図16に示されるように、本携帯端末装置の機能を携帯電話機103に適用して、使用者104に対して認証を行うようにしてもよい。これにより、更に特定使用者の制限をかけることができる。
【0074】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変形可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】ステレオカメラモジュールの第1の構成例を示すもので、(a)は対物レンズ側から見た正面図、(b)は側断面図、(c)は一部を切り欠いて見た平面図である。
【図3】ステレオカメラモジュールの第2の構成例を示すもので、(a)は対物レンズ側から見た正面図、(b)は側断面図、(c)は一部を切り欠いて見た平面図である。
【図4】ステレオカメラモジュールの第2の構成例の変形例を示すもので、一部を切り欠いて見た平面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置10の構成を示すブロック図である。
【図6】携帯端末装置10のステレオカメラモジュール17に於ける測距式を簡単に説明する図である。
【図7】ステレオカメラモジュールの第2の構成例及びその変形例による、1つの撮像素子50を上下に分割して被写体像を結像する例を説明する図である。
【図8】本発明の第1の実施形態による携帯端末装置10を用いた人物の認証動作について説明するフローチャートである。
【図9】人物の顔及び虹彩の認証の判定方法を説明する図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す分解斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す外観斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す外観斜視図である。
【図13】本発明の第5の実施形態による携帯端末装置10を用いた人物の認証動作について説明するフローチャートである。
【図14】ステレオカメラモジュール17を搭載した携帯端末装置95を使用して、被写体である容器96を撮影する例を示した図である。
【図15】ステレオカメラモジュール17を搭載した携帯端末装置98にOCR機能を持たせて、被写体である容器99に貼着されたラベルの文字100を読み込む例を示した図である。
【図16】本携帯端末装置の機能を携帯電話機103に適用して、使用者104に対0して認証を行う例を示した図である。
【符号の説明】
【0076】
10…携帯端末装置、11…上部枠、12…下部枠、15、35、42…開口、17、17′、17″…ステレオカメラモジュール、18…ステレオカメラモジュール固定板、19…ハウジング部、20…RF−IDアンテナ、22…バッテリ、25…本体基板、28…バーコードリーダ部、30…補強部材、31…LCDパネル、36…ストロボ、38…入力キー、39…操作釦、41…指紋センサ、47a、47b…対物レンズ、48a、48b…リレーレンズ、50、50a、50b…撮像素子、55…プリズム、60…制御部(CPU)、61…記録部、62…記録媒体、63…外部通信部、64…入力部、65…メモリ部、66…バーコード処理部、69…撮像光学系、70…画像処理部、71…ホストコンピュータ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証対象者の入力操作が容易な携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、セキュリティシステムにより保護されたデータにアクセスするためには、人物認証によって対象者が予め登録された本人であることを確認する必要がある。こうした人物認証として、従来は、パスワード、バーコードや磁気ストライプによりデータを記録したlDカード、筆跡、指紋、声紋、手形等が利用されている。より、一層厳密な認証を行うためには、生体自身の特徴点を示す生体情報(バイオメトリックス)に基く方式が望まれている。更には、複数の生体情報に基いて認証がなされることが望ましいとされている。
【0003】
そして、例えば、下記特許文献1には、顔面画像中の特徴点のセット候補を複数抽出し、テンプレートパターンとの照合により適合度の高いセット候補を選択して正規化画像を生成し、この正規化画像と登録データとを比較して顔面認証を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、顔面認証としては、認証用の閾値を動的に変更可能な顔面認証技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。更に、顔面を含む複合認証として、バーコード読取装置、指紋センサ、顔面認証カメラを一体化したことにより、複合情報に基いて人物認証を行うシステムが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
そして、虹彩認証として、被認証者が撮影範囲に入る前に認証画像撮像手段の配向を適正位置に合せることにより、撮影準備時間を短縮した虹彩撮影装置が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
また、ID入力として、医用画像撮影システムに適用されるPDA装置に於いて、使用者に付されたIDコードを入力してローカルエリアネットワークにログインするセキュリティシステムが知られている(例えば、特許文献5参照)。
【特許文献1】特開平9−251534号公報
【特許文献2】特開2002−183734公報
【特許文献3】特開2003−168084公報
【特許文献4】特開2004−297518公報
【特許文献5】特開2004−147907公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、厳密な人物認証を要する例として、医療機関に於いて治療対象となる複数患者に対して、交代勤務制の複数人員で対応する場合であって、医師により患者毎に指定された投薬を行うような場合を考えると、個々の患者とそれぞれに対する投薬との組合わせに誤りがあってはならないことは容易に理解されるところである。
【0008】
一方で、上述した特許文献1乃至5に記載されたような技術による顔面認証、バーコード、指紋といった本人認証の信頼性には限界がある。例えば、RF−IDタグ、バーコードでは、取り付け間違いが発生すれば致命的である。また、2次元画像での顔面認証を追加したとしても、LCD上のデータ画像と本人を見た人の認識に委ねられることになる。加えて、指紋認証に於いても、リトライの場合が多く、実際の使用場面に於いては現実的なものになり得ていないものである。
【0009】
したがって本発明は、顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うシステムに適用可能な携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、請求項1に記載の発明は、画像表示手段、手動操作手段、記憶手段、外部通信手段及び制御手段を備えた携帯端末装置であって、認証対象者の顔面を立体撮影及び虹彩の少なくとも何れか一方を撮影可能なステレオ撮像ユニットを具備し、上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記認証対象者に付されたデジタルコードを読み取る読み取り手段を更に具備し、上記制御手段は、上記読み取り手段で読み取ったデジタルコード情報を上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に於いて、上記認証対象者の指紋を認証する指紋認証手段を更に具備し、上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、上記認証対象者の指紋情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明に於いて、音声認証手段を更に具備し、上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入カに応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、認証対象者の音声情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定ホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明に於いて、音声認証手段を更に具備し、上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、指紋情報及び音声情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットは、単一の撮像素子を有することを特徴とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットは、一対の撮像素子を有することを特徴とする。
【0017】
請求項8に記載の発明は、所定の案内枠を表示可能な画像表示手段と、撮影トリガを含む手動操作手段と、外部通信手段と、デジタルコード読み取り手段と、顔面の立体撮影及び虹彩撮影の少なくとも何れか一方の撮影を可能なステレオ撮像ユニットと、デジタルコード情報、顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報を、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定ホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行う制御手段と、を備え、上記制御手段は、上記撮影トリガの入カに応じて、上記画像表示手段に上記案内枠を表示させ、この案内枠内に認証対象者の顔が入ったときに撮影を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略直交することを特徴とする。
【0019】
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略平行であることを特徴とする。
【0020】
請求項11に記載の発明は、請求項8に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットは、回動可能であることを特徴とする。
【0021】
請求項12に記載の発明は、所定の案内枠を表示可能な画像表示手段と、撮影トリガを含む手動操作手段と、操作者に付与された固有のデジタルコードを読み取るデジタルコード読み取り手段と、外部通信手段と、顔面の立体撮影及び虹彩撮影の少なくとも何れか一方を撮影可能なステレオ撮像ユニットと、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報を、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行う制御手段と、を具備し、上記制御手段は、上記撮影トリガが入力されると、上記画像表示手段に操作者の顔を表示させ、該操作者の顔が所定の大きさになったときに撮影を行うことを特徴とする。
【0022】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明に於いて、上記制御手段は、上記撮影トリガが入力されると、上記画像表示手段に上記案内枠を表示させ、この案内枠内に操作者の顔が入ったときに撮影を行うことを特徴とする。
【0023】
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の発明に於いて、上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略直交することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うシステムに適用可能な携帯端末装置を提供することができる。
【0025】
更に、本発明によれば、顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うシステムに適用可能な携帯端末装置に於いて顔面撮影時の使い勝手を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す分解斜視図である。
図1に示されるように、この携帯端末装置10は、上部枠11と下部枠12とが外部筐体として構成される。そして、下部枠12の長手方向と直交する方向の下部枠12には、詳細を後述するステレオカメラモジュール17が嵌挿されるべく開口15が形成されている。ステレオカメラモジュール17は、ステレオカメラモジュール固定板18と、カメラ部分を内蔵するハウジング部19とより構成されるもので、このハウジング部19が上記開口15に嵌挿されて固定される。下部枠12内には、また、RF−IDアンテナ20と、バッテリ22を装着する際の凹み21が設けられている。バッテリ22は、図1に於いて下方側より上記凹み21に装着されるもので、バッテリ蓋23が下部枠12と係合することによって、該下部枠12からバッテリ22が脱落することを防止している。
【0028】
上記下部枠12と上部枠11の間には、本体基板25及び補強部材30が介在されている。本体基板25の上面側には、表示部として液晶表示素子(LCD)で構成されるLCDパネル31が実装される。また、本体基板25の上面側には、後述する各操作釦39に対応するように、複数のスイッチ26及びキー入力部27と、デジタルコード読み取り手段であるバーコードリーダ部28が実装されている。バーコードリーダ部28は、図5に示されるバーコード処理部66の一部を成し、例えば、周知のレーザビームスキャン方式のリーダを利用することができる。尚、本体基板25の図示されない裏面側には、後述する制御部60、メモリ部65等、図5に示される各構成部位に対応する回路素子が実装されている。
【0029】
上部枠11の上面部には、上述したLCDパネル31の画面が嵌挿されるための開口35が形成されている。つまり、このLCDパネル31の表示面は、ステレオカメラモジュール17の光軸方向とは平行になるように配置されている。上記開口35の近傍には、複数の入力キー38と、撮影トリガを行うためのシャッタスイッチやモード選択等の指示を行うスイッチに対応した複数の操作釦39と、個人認証用の指紋センサ41とが設けられている。指紋センサ41は、静電容量検出方式や光学読み取り方式のセンサを利用することができる。手動操作手段である上記入力キー38、操作釦39と、上述したスイッチ26及びキー入力部27により、後述する入力部64が構成される。また、上部枠11外周側面部には、ステレオカメラモジュール17を使用して撮影を行う際の補助発光を行うためのストロボ36や外部通信部を構成するアンテナ42、音声入力端子43a及び音声出力端子43b等が設けられている。音声入力端子43a及び音声出力端子43bは、図5に示される音声入出力部43を構成する。
【0030】
図2は、上述したステレオカメラモジュールの第1の構成例を示すもので、(a)は対物レンズ側から見た正面図、(b)は側断面図、(c)は一部を切り欠いて見た平面図である。ここで、第1の構成例としては、2つの撮像光学系に対して2つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17を示している。
【0031】
このステレオカメラモジュール17は、所定の間隔をおいて2つの撮像光学系が配置されている。このステレオカメラモジュール17は、それぞれの光軸が略平行に配置された対物レンズ47a、47bと、これらの対物レンズ47a、47bの後方に配置されたリレーレンズ48a、48bと、上記対物レンズ47a、47b及びリレーレンズ48a、48bを介して取り込まれた図示されない被写体の像を結像する撮像素子50a、50bとにより構成される。尚、リレーレンズ48a及び48bは、支え部材49a及び49bによって、それぞれハウジング部19内に固定支持されている。
【0032】
図3は、上述したステレオカメラモジュールの第2の構成例を示すもので、(a)は対物レンズ側から見た正面図、(b)は側断面図、(c)は一部を切り欠いて見た平面図である。ここで、第2の構成例としては、2つの撮像光学系に対して1つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17′を示している。
【0033】
尚、第2の構成例に於けるステレオカメラモジュール17′の構成については、一部を除いて図2に示される第1の構成例のステレオカメラモジュール17の構成と同様であるので、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0034】
このステレオカメラモジュール17′は、上述した2つの対物レンズ47a、47bと、2つのリレーレンズ48a、48bと、支え部材49a、49bの他に、反射板52a、52bと、リレーレンズ53a、53bと、プリズム55と、1つの撮像素子50とを有した構成となっている。プリズム55は、図示されない被写体からの光を撮像素子50の画面を2分割した上下各々半分に反射するためのものである。この場合、一方の対物レンズ47aから入射された図示されない被写体の像は、リレーレンズ48aを通って反射板52aで反射され、更にリレーレンズ53aを通ってプリズム55により反射されて、撮像素子50の結像面の、例えば上半分に結像される。また、他方の対物レンズ47bから入射された図示されない被写体の像は、リレーレンズ48bを通って反射板52bで反射され、更にリレーレンズ53bを通ってプリズム55により反射されて、撮像素子50の結像面の、例えば下半分に結像される。
【0035】
図4は、上述したステレオカメラモジュールの第2の構成例の変形例を示すもので、(a)は一部を切り欠いて見た平面図、(b)は背面図である。ここで、第2の構成例の変形例としては、上述した第2の構成例のステレオカメラモジュール17′がハウジング19′内に対物レンズ方向と反対方向に撮像素子の撮像面を向けた1つの撮像素子を配置していたのに対し、この変形例によるステレオカメラモジュール17″では撮像素子の撮像面を対物レンズと同方向に向けて配置した点が異なっている。その他の部分の構成は、図3に示される上述した第2の構成例と同様であるので、説明は省略する。
【0036】
これら第2の構成例及びその変形例によるステレオカメラモジュール17′及び17″は、第1の構成例によるステレオカメラモジュール17が2つの撮像素子を用いているのに対して1つでよいので、コストを抑えることができる。
【0037】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置10の構成を示すブロック図である。
図5に於いて、制御部60は指紋認証手段及び音声認証手段としての機能を有するものであり、この携帯端末装置10の各構成部位を含む全体の動作を制御するCPU等から構成される。そして、この制御部60には、上述したステレオカメラモジュール17と、RF−IDアンテナ20と、表示部31と、ストロボ36と、指紋センサ41と、音声入出力部43と、記録部61と、外部通信部63と、入力部64と、メモリ部65と、バーコード処理部66とが接続されている。指紋センサ41により読み取られた指紋は、制御部60により特徴点群のみが抽出され、少ないいて量で個人の特定を行うように構成される。
【0038】
上記ステレオカメラモジュール17は、上述した対物レンズ、リレーレンズ等から成る撮像光学系69と、撮像素子50と、この撮像素子50により得られた被写体(図示せず)の信号を処理する画像処理部70とで構成される。音声入出力部43は、音声入力端子43aと出力端子43bとより成るもので、外部との音声の入出力を行うためのものである。音声入力端子43aにより入力された音声は、制御部60によって、例えば声紋を抽出し、適宜なデータ処理を行うことにより、少ないデータ量で話者の特定を行うように構成される。記録部61は、該記録部61に着脱自在な記録媒体(メモリカード等)62に処理されたデータや画像等を記録するためのものである。但し、記録部61は、記録媒体62に対して情報を記録するだけでなく、記録媒体62に記録された情報を読み出して取り込む機能を有してもよい。
【0039】
外部通信部63は、RS232C、無線LAN、ブルートゥース等により構成されるもので、装置外部のホストコンピュータ71等と通信を行うものである。入力部64は、装置本体に設けられた複数の入力キー38及び操作釦39によってキー入力及びモード選択等の指示を行うためのものである。メモリ部65は、動作及び処理のためのプログラムを予め記憶するものである。また、バーコード処理部66は、バーコードリーダ部28で読み取ったバーコードを解読するための処理部である。
【0040】
ここで、図6を参照して、この携帯端末装置10のステレオカメラモジュール17に於ける測距式を簡単に説明する。
【0041】
図6(a)に於いて、焦点距離fの受光レンズ75a及び75bが、レンズ間距離(基線長)Bをおいて配置されている。そして、これらの受光レンズ75a及び75bの後方に焦点距離fだけ離れた位置に撮像素子50a及び50bが配置されている。この場合、撮像素子50aの結像位置に対する撮像素子50bの結像位置をxとすると、受光レンズ75a及び75bから被写体73までの焦点距離Lは、周知の三角測距の原理に従って、次式の関係により求められる。
L=B・f/x …(1)
但し、Lは被写体距離、Bは受光レンズ間の距離(基線長)、fは受光レンズの焦点距離である。
また、上記xが、受光位置の変位、すなわち受光レンズ75a及び75bによる左右対応点のズレである。このとき、撮像素子50a及び50bに結像される被写体像76a及び76bは、図6(b)のように示される。
【0042】
尚、上述したステレオカメラモジュールの第2の構成例及びその変形例では、1つの撮像素子50を上下に分割して被写体像を結像するようにしている。これらの場合は、図7(a)に示されるようにして、それぞれの受光レンズ75a、75bを介した被写体像が1つの撮像素子50に結像される。そして、図7(b)に示されるように、例えば左側の受光レンズ75aを通った被写体像が上側の被写体像77aとして結像され、右側の受光レンズ75bを通った被写体像が下側の被写体像77bとして結像される。
【0043】
次に、図8のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施形態による携帯端末装置10を用いた人物の認証動作について説明する。
【0044】
先ず、ステップS1に於いて、認証対象者である使用者によって操作釦39内のシャッタスイッチがオンされる。続いて、ステップS2にて、制御部60によってステレオカメラモジュール17が起動されて撮像素子50による撮像が開始されると共に被写体像が随時取り込まれる。そして、ステップS3にて、上記(1)式に従って測距計算が行われる。その結果、ステップS4にて、上記ステップS3での計算の結果、被写体となるべく人物の顔及び虹彩の認証が可能であるか否かが判定される。
【0045】
この人物の顔及び虹彩の認証の判定については種々の方法があるが、本実施の形態に於いては次のようにして行う。図9の画像表示は、LかRの画像を拡大して、どちらか一方を表示している。
先ず、上記ステップS2に於ける映像の取り込み時は、図9(a)に示されるように、LCDパネル31の表示画面90に対して被写体91が所定の大きさになるように、携帯端末装置を移動させる。このとき、図9(b)に示されるように、表示画面90上に複数本のガイド表示線92を表示させるようにしてもよい。例えば、この場合、ガイド表示線92により囲まれた枠内に被写体91の顔が収まるようにすれば、認証が可能な状態となる。尚、設定時にガイド表示線92の位置を決定することにより、枠の大きさは変更が可能である。このようにして、人物の認証が行われる。
【0046】
ここで、人物の認証ができない場合は、上記ステップS2に移行して移行の処理が繰り返される。一方、上記ステップS4にて人物の認証ができた場合は、ステップS5に移行して当該人物の顔の撮影が行われる。次いで、ステップS6にて、上記ステップS5にて撮影された人物の顔の画像が、外部通信部63を介してホストコンピュータ71内のサーバ等に転送される。そして、ステップS7に於いて、上記サーバ内に記録されているデータと、本携帯端末装置10で得られた撮影画像とが比較されて認証処理が行われる。その後、ステップS8に於いて、セキュリティデータへのアクセスの許可の有無が判定される。その結果、アクセスが許可されたならば本シーケンスが終了する。一方、アクセスが許可されない場合は、上記ステップS1に移行して移行の処理が繰り返される。
【0047】
このように、第1の実施形態によれば、ステレオカメラモジュール17によって、顔面立体撮影画像を含む複数の生体情報に基いて厳密な個人認証を行うことができる。
【0048】
尚、上述した第1の実施形態では、ステレオカメラモジュールは撮像素子を2つ用いた第1の構成例として動作を説明したが、これに限られるものではなく、上述した第2の構成例及びその変形例によるステレオカメラモジュール17′及び17″を用いても同様の効果を得ることができる。
【0049】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0050】
上述した第1の実施形態では、ステレオカメラモジュール17の光軸方向はLCDパネル31の表示面と平行になるように配置されていたが、この第2の実施形態では、ステレオカメラモジュール17の光軸方向をLCDパネル31の表示面と垂直な方向に配置している。
【0051】
以下、この第2の実施形態について説明するが、ステレオカメラモジュール17の取り付け部分以外の携帯端末装置の構成については、図1乃至図9に示される第1の実施形態と同じであり、基本的な撮影動作についても同様である。したがって、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
【0052】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す分解斜視図である。
図10に示されるように、この携帯端末装置80は、上部枠11と下部枠81とが外部筐体として構成される。そして、下部枠12の底面部には、上述したステレオカメラモジュール17が嵌挿されるべく開口82が形成されている。つまり、ステレオカメラモジュール17の光軸方向はLCDパネル31の表示面と垂直な方向で、且つLCDパネル31の表示面とは反対側に配置されている。
【0053】
尚、ここでは2つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17について説明したが、上述した第2の構成例及びその変形例のように1つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17′及び17″を用いてもよいのは勿論である。
【0054】
このように第2の実施形態によれば、携帯端末装置のLCDパネルの表示面を垂直方向にしても被写体を撮影することが可能となる。
【0055】
(第3の実施形態)
図11は、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す外観斜視図である。尚、この第3の実施形態に於いて、ステレオカメラモジュール17の取り付け部分以外の携帯端末装置の構成については、図1乃至図10に示される第1及び第2の実施形態と同じであり、基本的な撮影動作についても同様である。したがって、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
【0056】
図11に示されるように、この携帯端末装置85は、LCDパネル31の表示面と同一面で、該LCDパネル31の近傍に、LCDパネル31の表示面と垂直方向に光軸を有したステレオカメラモジュール17が取り付けられている。
【0057】
尚、ここでは2つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17について説明したが、上述した第2の構成例及びその変形例のように1つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17′及び17″を用いてもよいのは勿論である。
【0058】
このように第3の実施形態によれば、使用者本人の顔画像を撮影することが容易になる。
【0059】
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第4の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す外観斜視図である。尚、この第4の実施形態に於いて、ステレオカメラモジュール17の取り付け部分以外の携帯端末装置の構成については、図1乃至図11に示される第1乃至第3の実施形態と同じであり、基本的な撮影動作についても同様である。したがって、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
【0060】
図12に示されるように、この携帯端末装置87は、上部枠88のLCDパネル31の近傍に、図示矢印方向に、回動可能な(例えば、180度)ステレオカメラモジュール17が取り付けられている。このステレオカメラモジュール17は、回動範囲であれば何れの位置でも撮影が可能であるものとする。
【0061】
尚、ここでは2つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17について説明したが、上述した第2の構成例及びその変形例のように1つの撮像素子を有したステレオカメラモジュール17′及び17″を用いてもよいのは勿論である。
【0062】
このように第4の実施形態によれば、被写体の形態に応じてステレオカメラモジュールの位置を調整することができるので、上述した第1乃至第3の実施形態よりも更に使い勝手が向上する。
【0063】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0064】
本第5の実施形態は、上述した第1乃至第4の実施形態に従って構成された携帯端末装置を使用した人物の認証動作の第2の例を説明するものである。したがって、携帯端末装置の構成は、図1乃至図12に示される上述した第1乃至第4の実施形態と同じであるので、同一の部分には同一の参照番号を付してその図示及び説明は省略し、動作についてのみ説明する。
【0065】
図13を参照して、本発明の第5の実施形態による携帯端末装置10を用いた人物の認証動作について説明する。
【0066】
先ず、ステップS11に於いて、認証対象者である使用者によって操作釦39内のシャッタスイッチがオンされる。続いて、ステップS12にて、制御部60によってステレオカメラモジュール17が起動されて撮像素子50による撮像が開始されると共に使用者本人の顔の映像が取り込まれる。そして、ステップS13にて、撮影された使用者本人の顔の映像が、外部通信部63を介してホストコンピュータ71内のサーバ等に転送される。そして、ステップS14に於いて、上記サーバ内に記録されているデータと、携帯端末装置10で得られた撮影画像とが比較されて認証処理が行われる。
【0067】
次に、ステップS15に於いて、上記ステップS14にて行われた認証処理の結果が判定される。すなわち、認証の結果が、上記サーバに記録された登録者であると判定された場合はステップS16へ移行する。一方、登録者でないと判定された場合は、上記ステップS12へ移行して上記ステップS12〜S15の処理動作が繰り返される。
【0068】
ステップS16では、使用者本人であることが確定しているので、サーバ上から医療情報の取得準備が行われる。次いで、ステップS17にて、使用者により指定された個人情報がサーバより送られてきて、携帯端末装置10或いは図示されない他の端末装置のLCDパネル等に開示される。
【0069】
このように、第5の実施形態によれば、ステレオカメラモジュール17によって、個人認証を行うことができた場合にのみ、ホストコンピュータ等に対してデータリクエストが可能になるので、第3者に個人情報が漏洩することを防止できる。
【0070】
尚、上述した第5の実施形態では、ステレオカメラモジュールは撮像素子を2つ用いた第1の構成例として動作を説明したが、これに限られるものではなく、上述した第2の構成例及びその変形例によるステレオカメラモジュール17′及び17″を用いても同様の効果を得ることができる。また、携帯端末装置10に限られずに、上述した第2乃至第4の実施形態で示された携帯端末装置80、85、87を用いてもよいのは勿論である。
【0071】
また、上述した第1乃至第5の実施形態に従った携帯端末装置は、以下のように使用することも可能である。
【0072】
例えば、図14に示されるように、ステレオカメラモジュール17を搭載した携帯端末装置95を使用して、被写体である容器96を撮影する。これにより、撮影された容器96の形状、色を認識することができるので、医療過誤を防止することができる。
更に、図15に示されるように、ステレオカメラモジュール17を搭載した携帯端末装置98にOCR機能を持たせて、被写体である容器99に貼着されたラベルの文字100を読み込むことができるようにする。これにより、文字情報を認識することができるので、医療行為の信頼性を向上させることができる。
【0073】
また、図16に示されるように、本携帯端末装置の機能を携帯電話機103に適用して、使用者104に対して認証を行うようにしてもよい。これにより、更に特定使用者の制限をかけることができる。
【0074】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変形可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】ステレオカメラモジュールの第1の構成例を示すもので、(a)は対物レンズ側から見た正面図、(b)は側断面図、(c)は一部を切り欠いて見た平面図である。
【図3】ステレオカメラモジュールの第2の構成例を示すもので、(a)は対物レンズ側から見た正面図、(b)は側断面図、(c)は一部を切り欠いて見た平面図である。
【図4】ステレオカメラモジュールの第2の構成例の変形例を示すもので、一部を切り欠いて見た平面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置10の構成を示すブロック図である。
【図6】携帯端末装置10のステレオカメラモジュール17に於ける測距式を簡単に説明する図である。
【図7】ステレオカメラモジュールの第2の構成例及びその変形例による、1つの撮像素子50を上下に分割して被写体像を結像する例を説明する図である。
【図8】本発明の第1の実施形態による携帯端末装置10を用いた人物の認証動作について説明するフローチャートである。
【図9】人物の顔及び虹彩の認証の判定方法を説明する図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す分解斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す外観斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す外観斜視図である。
【図13】本発明の第5の実施形態による携帯端末装置10を用いた人物の認証動作について説明するフローチャートである。
【図14】ステレオカメラモジュール17を搭載した携帯端末装置95を使用して、被写体である容器96を撮影する例を示した図である。
【図15】ステレオカメラモジュール17を搭載した携帯端末装置98にOCR機能を持たせて、被写体である容器99に貼着されたラベルの文字100を読み込む例を示した図である。
【図16】本携帯端末装置の機能を携帯電話機103に適用して、使用者104に対0して認証を行う例を示した図である。
【符号の説明】
【0076】
10…携帯端末装置、11…上部枠、12…下部枠、15、35、42…開口、17、17′、17″…ステレオカメラモジュール、18…ステレオカメラモジュール固定板、19…ハウジング部、20…RF−IDアンテナ、22…バッテリ、25…本体基板、28…バーコードリーダ部、30…補強部材、31…LCDパネル、36…ストロボ、38…入力キー、39…操作釦、41…指紋センサ、47a、47b…対物レンズ、48a、48b…リレーレンズ、50、50a、50b…撮像素子、55…プリズム、60…制御部(CPU)、61…記録部、62…記録媒体、63…外部通信部、64…入力部、65…メモリ部、66…バーコード処理部、69…撮像光学系、70…画像処理部、71…ホストコンピュータ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示手段、手動操作手段、記憶手段、外部通信手段及び制御手段を備えた携帯端末装置であって、
認証対象者の顔面を立体撮影及び虹彩の少なくとも何れか一方を撮影可能なステレオ撮像ユニットを具備し、
上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
上記認証対象者に付されたデジタルコードを読み取る読み取り手段を更に具備し、
上記制御手段は、上記読み取り手段で読み取ったデジタルコード情報を上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
上記認証対象者の指紋を認証する指紋認証手段を更に具備し、
上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、上記認証対象者の指紋情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
音声認証手段を更に具備し、
上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入カに応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、認証対象者の音声情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定ホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
音声認証手段を更に具備し、
上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、指紋情報及び音声情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項3に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
上記ステレオ撮像ユニットは、単一の撮像素子を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
上記ステレオ撮像ユニットは、一対の撮像素子を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項8】
所定の案内枠を表示可能な画像表示手段と、撮影トリガを含む手動操作手段と、外部通信手段と、デジタルコード読み取り手段と、
顔面の立体撮影及び虹彩撮影の少なくとも何れか一方の撮影を可能なステレオ撮像ユニットと、
デジタルコード情報、顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報を、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定ホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行う制御手段と、
を備え、
上記制御手段は、上記撮影トリガの入カに応じて、上記画像表示手段に上記案内枠を表示させ、この案内枠内に認証対象者の顔が入ったときに撮影を行うことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項9】
上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略直交することを特徴とする請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略平行であることを特徴とする請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
上記ステレオ撮像ユニットは、回動可能であることを特徴とする請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項12】
所定の案内枠を表示可能な画像表示手段と、
撮影トリガを含む手動操作手段と、
操作者に付与された固有のデジタルコードを読み取るデジタルコード読み取り手段と、
外部通信手段と、
顔面の立体撮影及び虹彩撮影の少なくとも何れか一方の撮影が可能なステレオ撮像ユニットと、
上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報を、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行う制御手段と、
を具備し、
上記制御手段は、上記撮影トリガが入力されると、上記画像表示手段に操作者の顔を表示させ、該操作者の顔が所定の大きさになったときに撮影を行うことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項13】
上記制御手段は、上記撮影トリガが入力されると、上記画像表示手段に上記案内枠を表示させ、この案内枠内に操作者の顔が入ったときに撮影を行うことを特徴とする請求項12に記載の携帯端末装置。
【請求項14】
上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略直交することを特徴とする請求項12に記載の携帯端末装置。
【請求項1】
画像表示手段、手動操作手段、記憶手段、外部通信手段及び制御手段を備えた携帯端末装置であって、
認証対象者の顔面を立体撮影及び虹彩の少なくとも何れか一方を撮影可能なステレオ撮像ユニットを具備し、
上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
上記認証対象者に付されたデジタルコードを読み取る読み取り手段を更に具備し、
上記制御手段は、上記読み取り手段で読み取ったデジタルコード情報を上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
上記認証対象者の指紋を認証する指紋認証手段を更に具備し、
上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、上記認証対象者の指紋情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
音声認証手段を更に具備し、
上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入カに応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、認証対象者の音声情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定ホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
音声認証手段を更に具備し、
上記制御手段は、上記手動操作手段の操作入力に応じて、上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報、指紋情報及び音声情報を、上記記憶手段に保持された装置自身の識別情報と共に、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行い、アクセスしたデータを上記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項3に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
上記ステレオ撮像ユニットは、単一の撮像素子を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
上記ステレオ撮像ユニットは、一対の撮像素子を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項8】
所定の案内枠を表示可能な画像表示手段と、撮影トリガを含む手動操作手段と、外部通信手段と、デジタルコード読み取り手段と、
顔面の立体撮影及び虹彩撮影の少なくとも何れか一方の撮影を可能なステレオ撮像ユニットと、
デジタルコード情報、顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報を、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定ホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定ホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行う制御手段と、
を備え、
上記制御手段は、上記撮影トリガの入カに応じて、上記画像表示手段に上記案内枠を表示させ、この案内枠内に認証対象者の顔が入ったときに撮影を行うことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項9】
上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略直交することを特徴とする請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略平行であることを特徴とする請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
上記ステレオ撮像ユニットは、回動可能であることを特徴とする請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項12】
所定の案内枠を表示可能な画像表示手段と、
撮影トリガを含む手動操作手段と、
操作者に付与された固有のデジタルコードを読み取るデジタルコード読み取り手段と、
外部通信手段と、
顔面の立体撮影及び虹彩撮影の少なくとも何れか一方の撮影が可能なステレオ撮像ユニットと、
上記読み取ったデジタルコード情報、立体顔面情報及び虹彩情報の少なくとも何れか一方の情報を、上記外部通信手段を介して所定のホストコンピュータ装置に送出し、この所定のホストコンピュータ装置による個人認証結果が是である際に、上記所定のホストコンピュータ装置により管理されるセキュリティデータヘのアクセスを行う制御手段と、
を具備し、
上記制御手段は、上記撮影トリガが入力されると、上記画像表示手段に操作者の顔を表示させ、該操作者の顔が所定の大きさになったときに撮影を行うことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項13】
上記制御手段は、上記撮影トリガが入力されると、上記画像表示手段に上記案内枠を表示させ、この案内枠内に操作者の顔が入ったときに撮影を行うことを特徴とする請求項12に記載の携帯端末装置。
【請求項14】
上記ステレオ撮像ユニットの撮影光軸は、上記画像表示手段の表示画面と略直交することを特徴とする請求項12に記載の携帯端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−338122(P2006−338122A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−159325(P2005−159325)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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