説明

撮像素子、並びに、撮像装置および方法

【課題】より正確に混色補正を行うことができるようにする。
【解決手段】入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素よりなる通常画素群と、前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素とを備える撮像素子と、前記撮像素子の前記検出画素により検出された光の光量を用いて、前記通常画素の画素値から、前記通常画素の周辺画素から入射される光の光量を減算する減算部とを備える。本開示は撮像素子、並びに、撮像装置および方法に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像素子、並びに、撮像装置および方法に関し、特に、より正確に混色補正を行うことができるようにした撮像素子、並びに、撮像装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、混色補正係数を予め設定し、その混色補正係数を用いて混色を補正する方法があった(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで、ダイナミックに補正する方法として有効画素外のOPB領域(Optical Black Area)に混色検出画素を設けることも提案された(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、有効画素内にOPBを設ける手法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−16419号公報
【特許文献2】特開2010−239192公報
【特許文献3】特開2010−147785公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の、予め混色補正係数の値を設定する方法の場合、製造バラツキ(例えばカラーフィルタの膜厚、OnChipLensの位置ズレ)を反映することができなかった。また、混色率は光の波長によっても異なるため、光源や被写体によっても変わってくるが、予め混色補正係数の値を設定する方法では、これらに対して十分に対応することができなかった。
【0007】
また、特許文献2に記載の方法の場合、混色量は光の入射角によって変わる値であるので、有効画素外に混色検出画素を設けても、有効画素内と入射角が異なるため、正しい混色量を求めることはできなかった。
【0008】
さらに、特許文献3に記載の方法の場合、Si内での混色が考慮されていなかった。特定の色の画素にのみOPBを設けた場合、ブラックレベルに加え、その画素に入ってくる混色も出力される。この混色は色によって異なるため、他色画素からこの値を差し引くと間違った混色率が引かれてしまうなどの弊害が起きる恐れがあった。しかも本来、混色量は像高(撮像素子内の位置)によっても異なるため、光学的な距離を考慮して演算する必要があるが、特許文献3に記載の方法の場合、そのようなことは考慮されていなかった。
【0009】
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より正確に混色補正を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一側面は、入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素を含む通常画素群と、前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素とを備える撮像素子である。
【0011】
前記検出画素は、外部から前記検出画素に入射される入射光を遮光する遮光膜をさらに備えることができる。
【0012】
前記遮光膜は、配線層により形成されるようにすることができる。
【0013】
前記遮光膜は、複数の配線層により形成されるようにすることができる。
【0014】
前記配線層のそれぞれには、互いに異なる位置に隙間が形成されるようにすることができる。
【0015】
前記配線層のそれぞれは、入射光の入射角に応じて配置されるようにすることができる。
【0016】
前記遮光膜は、前記光電変換素子上に設けられたメタルにより形成されるようにすることができる。
【0017】
前記検出画素を複数備えることができる。
【0018】
所定の波長の入射光を透過させるフィルタをさらに備え、前記検出画素による前記周辺画素から入射される光の検出結果は、前記検出画素に設けられたフィルタと同じ波長の入射光を透過させるフィルタが設けられた通常画素の画素値の補正に用いられるようにすることができる。
【0019】
前記検出画素は、互いに連続しない位置に設けられるようにすることができる。
【0020】
本開示の他の側面は、入射光を光電変換する光電変換素子を有する通常画素を含む通常画素群と、前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素とを備える撮像素子と、前記撮像素子の前記検出画素により検出された光の光量を用いて、前記通常画素の画素値から、前記通常画素の周辺画素から入射される光の光量を減算する減算部とを備える撮像装置である。
【0021】
前記減算部は、前記光量の減算に用いる検出画素を選択する選択部と、前記選択部により選択された前記検出画素の画素値を用いて、処理対象の通常画素の画素値に含まれる前記光量を算出する光量算出部と、前記光量算出部により算出された前記光量を、処理対象の通常画素の画素値から減算する光量減算部とを備えることができる。
【0022】
前記選択部は、複数の検出画素を選択し、前記光量算出部は、前記選択部により選択された複数の検出画素と、処理対象の通常画素との位置関係に応じて、複数の前記検出画素の各画素値を重み付け加算し、前記光量を算出することができる。
【0023】
前記光量算出部は、前記選択部により選択された検出画素の周辺画素の画素値が飽和している場合、前記光量の算出に用いる検出画素を他の検出画素に変えるか、若しくは、前記検出画素の使用を禁止することができる。
【0024】
前記光量算出部は、前記選択部により選択された検出画素が欠陥画素の場合、前記光量の算出に用いる検出画素を他の検出画素に変えるか、若しくは、前記検出画素の使用を禁止することができる。
【0025】
前記光量算出部は、処理対象の通常画素が検出画素に隣接する場合、算出した光量を低減させるようにさらに補正することができる。
【0026】
前記減算部は、前記通常画素の画素値から、前記光量とともに黒レベルも減算することができる。
【0027】
前記減算部は、前記光量の減算に用いる検出画素を選択する選択部と、前記選択部により選択された前記検出画素の画素値を用いて、処理対象の通常画素の画素値に含まれる前記光量の割合を算出する割合算出部と、前記割合算出部により算出された前記光量の割合に対応する、外部から前記処理対象の通常画素に入力された入射光の割合を、処理対象の通常画素の画素値に乗算する乗算部とを備えることができる。
【0028】
前記撮像素子の前記通常画素および前記検出画素は、縦型分光構造を有することができる。
【0029】
本開示の他の側面は、また、入射光を光電変換する光電変換素子を有する通常画素を含む通常画素群と、前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素とを備える撮像素子を有する撮像装置の撮像方法であって、減算部が、前記撮像素子の前記検出画素により検出された光の光量を用いて、前記通常画素の画素値から、前記通常画素の周辺画素から入射される光の光量を減算する撮像方法である。
【0030】
本開示の一側面においては、入射光を光電変換する光電変換素子を有する通常画素を含む通常画素群と、通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素とが備えられる。
【0031】
本開示の他の側面においては、撮像素子の検出画素により検出された光の光量を用いて、通常画素の画素値から、その周辺画素から入射される光の光量が減算される。
【発明の効果】
【0032】
本開示によれば、撮像素子において発生する混色を補正することができる。特に、光の入射角、色温度、または被写体等の撮像環境によらず、より正確に混色補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】撮像装置の主な構成例を示すブロック図である。
【図2】混色の発生の様子の例を説明する図である。
【図3】混色検出画素の例を説明する図である。
【図4】遮光膜の例を説明する図である。
【図5】遮光膜の例を説明する図である。
【図6】遮光膜の例を説明する図である。
【図7】ベイヤ配列の例を示す図である。
【図8】混色検出画素の配置例を説明する図である。
【図9】混色検出画素の配置例を説明する図である。
【図10】混色検出画素の好ましくない配置例を説明する図である。
【図11】混色検出画素の他の配置例を説明する図である。
【図12】混色量減算の様子の例を示す図である。
【図13】混色減算部の主な構成例を示す図である。
【図14】混色量算出の例を示す図である。
【図15】混色量算出の例を示す図である。
【図16】混色量算出の例を示す図である。
【図17】混色量算出の例を示す図である。
【図18】混色量減算の様子の例を示す図である。
【図19】欠陥補正の様子の例を示す図である。
【図20】撮像処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図21】混色減算処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図22】撮像装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図23】混色量減算の様子の他の例を示す図である。
【図24】暗電流シェーディングの様子の例を示す図である。
【図25】撮像処理の流れの、他の例を示すフローチャートである。
【図26】混色・黒レベル減算処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図27】混色減算部の他の構成例を示す図である。
【図28】混色量減算の他の演算例を示す図である。
【図29】混色減算処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図30】光量飽和時の例を説明する図である。
【図31】飽和時の混色減算の他の例を示す図である。
【図32】混色検出画素特定処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図33】混色検出画素の隣接画素の混色補正を説明する図である。
【図34】混色減算処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図35】撮像装置の、さらに他の構成例を示すブロック図である。
【図36】縦型分光構造の例を示すブロック図である。
【図37】縦型分光構造の混色検出画素の配置例を説明する図である。
【図38】縦型分光構造の混色検出画素の例を説明する図である。
【図39】撮像処理の流れの、さらに他の例を示すフローチャートである。
【図40】撮像装置の、さらに他の構成例を示すブロック図である。
【図41】撮像処理の流れの、さらに他の例を示すフローチャートである。
【図42】撮像装置の、さらに他の構成例を示すブロック図である。
【図43】パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本技術を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(黒レベル・混色量順次補正)
2.第2の実施の形態(黒レベル・混色量一括補正)
3.第3の実施の形態(応用例)
4.第4の実施の形態(縦型分光構造:黒レベル・混色量順次補正)
5.第5の実施の形態(縦型分光構造:黒レベル・混色量一括補正)
6.第6の実施の形態(応用例:撮像装置)
7.第7の実施の形態(パーソナルコンピュータ)
【0035】
<1.第1の実施の形態>
[撮像装置の構成]
図1は、本技術を適用した撮像装置の構成例を示す図である。図1に示される撮像装置100は、被写体を撮像し、その被写体の画像を電気信号として出力する装置である。
【0036】
図1に示されるように撮像装置100は、レンズ101、絞り102、カラーフィルタ搭載撮像素子103、A/D変換部104、クランプ部105、混色減算部106、および欠陥補正部107を有する。また、撮像装置100は、デモザイク部108、リニアマトリクス部109、ガンマ補正部110、輝度クロマ信号生成部111、およびインタフェース(I/F)部112を有する。
【0037】
レンズ101は、カラーフィルタ搭載撮像素子103に照射する入射光の焦点距離の調整を行う。絞り102は、カラーフィルタ搭載撮像素子103に照射する入射光の光量調整を行う。レンズ101および絞り102は、光学系の処理部を表しており、具体的な構成は任意である。例えば、レンズ101が複数のレンズにより構成されていてもよい。
【0038】
図1において点線矢印で示されるように、レンズ101および絞り102を透過した入射光は、カラーフィルタ搭載撮像素子103に照射する。
【0039】
カラーフィルタ搭載撮像素子103は、画素毎にフォト・ダイオード等の光電変換素子を有し、入射光を電気信号に変換する。つまり、カラーフィルタ搭載撮像素子103は、入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素を含む通常画素群を備える。カラーフィルタ搭載撮像素子103は、例えば、光電変換素子が光から発生した電荷を読み出すために電荷結合素子(CCD(Charge Coupled Device)と呼ばれる回路素子を用いて転送を行うCCDイメージセンサであってもよい。また、カラーフィルタ搭載撮像素子103は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いた、単位セルごとに増幅器を持つCMOSイメージセンサ等であってもよい。
【0040】
カラーフィルタ搭載撮像素子103は、光電変換素子の入射光側にカラーフィルタを有している。カラーフィルタは、赤(R)、緑(G)、および青(B)等の各色のフィルタが各光電変換素子上に例えばベイヤ配列等で配置されている。つまり、カラーフィルタ搭載撮像素子103は、フィルタを透過した各色の入射光を光電変換し、その電気信号をA/D変換部104に供給する。
【0041】
カラーフィルタ搭載撮像素子103のカラーフィルタの色は任意であり、RGB以外の色が含まれていても良いし、RGBの一部または全部の色が用いられなくても良い。また、各色の配列も任意であり、ベイヤ配列以外の配列であってもよい。例えば、クリアビット配列や染料系カラーフィルタ、ホワイト画素(特開2009−296276号公報に記載)などでも使用可能である。
【0042】
以下においては、カラーフィルタ搭載撮像素子103には、RGBの3色のフィルタがベイヤ配列で配置されているものとして説明する。
【0043】
A/D変換部104は、カラーフィルタ搭載撮像素子103から供給されるRGBの電気信号(アナログ信号)をデジタルデータ(画像データ)に変換する。A/D変換部104は、そのデジタルデータの画像データ(RAWデータ)をクランプ部105に供給する。
【0044】
クランプ部105は、画像データから、黒色と判定されるレベルである黒レベルを減算する。クランプ部105は、黒レベルを減算した画像データを混色減算部106に供給する。
【0045】
混色減算部106は、画像データから、周辺の画素のフィルタを透過した光成分である混色成分を減算する。混色減算部106は、混色成分を減算した画像データを欠陥補正部107に供給する。
【0046】
欠陥補正部107は、正しい画素値が得られない欠陥画素について、その画素値の補正を行う。欠陥補正部107は、欠陥画素の補正を行った画像データをデモザイク部108に供給する。
【0047】
デモザイク部108は、RAWデータに対してデモザイク処理を行い、色情報の補完等を行ってRGBデータに変換する。デモザイク部108は、デモザイク処理後の画像データ(RGBデータ)をリニアマトリクス部109に供給する。
【0048】
リニアマトリクス部109は、規格で定められた原色(RGB)の色度点と実際のカメラの色度点の差を埋めるために、マトリクス係数を用いて画像データの各色信号を補正し、色再現性を変化させる処理を行う。リニアマトリクス部109は、処理後の画像データをガンマ補正部110に供給する。
【0049】
ガンマ補正部110は、画像データの色と出力デバイス特性との相対関係を調節して、よりオリジナルに近い表示を得るためのガンマ補正を行う。ガンマ補正部110は、補正後の画像データ(RGBデータ)を輝度クロマ信号生成部111に供給する。
【0050】
輝度クロマ信号生成部111は、供給されたRGBデータから輝度信号(Y)と色差信号(Cr,Cb)とを生成する。輝度クロマ信号(Y,Cr,Cb)を生成すると、輝度クロマ信号生成部111は、その輝度信号と色差信号をインタフェース(I/F)部112に供給する。
【0051】
インタフェース(I/F)部112は、供給された画像データ(輝度クロマ信号)を、撮像装置100の外部(例えば、画像データを記憶する記憶デバイスや、画像データの画像を表示する表示デバイス等)に出力する。
【0052】
[カラーフィルタ搭載撮像素子]
次に、各部の詳細について説明する。先ず、カラーフィルタ搭載撮像素子103の詳細について説明する。
【0053】
従来の撮像素子の場合、図2に示されるように、通常画素群の有効画素領域の外部にOPB(Optical Black Area)領域が設けられ、黒レベルが検出される。また、有効画素領域内の各画素においては、オンチップレンズ、カラーフィルタ、および導波路を通過した入射光が、フォト・ダイオード(Si(Photo Diode))に照射される。フォト・ダイオードは、その入射光を光電変換して電荷を蓄積し、所定のタイミングでその電荷を出力する。
【0054】
図2に示されるように、従来の撮像素子の場合、オンチップレンズ、カラーフィルタ、および導波路を通過した各画素の入射光は、その画素のフォト・ダイオードに照射されるだけでなく、シリコン(フォト・ダイオード)内において、周辺の画素にも及ぶ可能性があった。また、導波路等のシリコン外においても、漏れた入射光が周辺画素に侵入する可能性があった。
【0055】
つまり、ある画素(当該画素)のフォト・ダイオードに、当該画素の入射光だけでなく、その周辺画素のカラーフィルタを透過した入射光の一部も入射する可能性があった。すなわち、当該画素の入射光と、当該画素の入射光と異なる色の光とによる混色が発生する可能性があった。
【0056】
そこで、カラーフィルタ搭載撮像素子103には、図3に示されるように、通常画素群の有効画素領域内に、混色量を検出するための混色検出画素121が設けられている。この混色検出画素121は、フォト・ダイオードが遮光膜122で覆われ、Si(フォト・ダイオード)よりも上層からの光が極力入射しないようになされている。つまり、混色検出画素121は、当該画素のカラーフィルタを透過した入射光成分を遮光膜122によって遮り、周辺画素のカラーフィルタを透過した入射光成分のみをフォト・ダイオードによって検出する。
【0057】
図3に示されるように、混色検出画素121は、有効画素領域内に複数個配置される。図3の例の場合、有効画素内に7×5=35個の混色検出画素が設けられている。なお、混色検出画素121の数は、任意である。混色検出画素数を多くすれば、より綿密な混色量算出が可能である。ただし、混色検出画素は通常の信号値を持たないため、最終的に欠陥画素として扱われ、通常画素の値に置き換えられる。したがって、混色検出画素数を極力少なくすることにより、欠陥として処理される画素数を減らすことができ、欠陥補正による不具合(偽色や解像度低下など)を抑制することができる。
【0058】
また、混色検出画素121の、有効画素領域内の位置は、任意である。ただし、有効画素領域における混色量(画素特性)の偏りに対するロバスト性を高め、より正確に混色補正を行うことができるようにするために、有効画素領域内にできるだけ均等に分布するように混色検出画素121を配置するのが望ましい。
【0059】
遮光膜122は、当該画素のカラーフィルタを透過した光がフォト・ダイオードへ入射するのを遮るものであればどのようなものであってもよい。例えば表面照射型センサの場合、図4Aに示されるように、配線層のメタル(例えば銅(Cu)やアルミニウム(Al))によって遮光膜122を実現するようにしてもよい。また、例えば裏面照射型センサの場合、図4Bに示されるように、フォト・ダイオード上にメタル(例えば、タングステン(W))を形成することにより遮光膜122を実現するようにしてもよい。もちろん、これら以外の方法で遮光膜122を実現するようにしてもよい。
【0060】
なお、遮光膜の形成パターンについても、遮光が果たせれば任意の手法で対応可能である。例えば、図5Aのように、複数の配線層を用いて遮光を行う(複数の配線層を遮光膜122とする)ようにしてもよい。ただし、配線層を、例えば画素全体を覆う程広く形成すると、図5Bのように、プロセス的な遮光膜削れ(例えば表面研磨(CMP(Chemical Mechanical Polishing))によるディッシング)が生じる可能性がある。したがって、各配線層が薄くなって当該画素の入射光が透過してしまう可能性がある。
【0061】
そこで、例えば、図5Cに示されるように、各配線層の一部に隙間を設け、そこから漏れる光は別の配線層で遮光されるようにしてもよい。また、図6に示されるように、遮光膜を最小限のサイズとし、入射角に応じた最適な射出瞳補正を加えるようにしても良い。例えば、図6Aの場合、当該画素の入射光の入射角は0度であるので、遮光膜122(各配線層)は、画素の中心部付近を遮光するように、画素中心付近に配置される。また、図6Bの場合、当該画素には、斜め方向から光が入射するので、オンチップレンズ、カラーフィルタ、および遮光膜122の各配線層が、それぞれ、入射光の入射角に応じた位置に配置される。
【0062】
このようにすることにより、遮光面積(遮光膜122とする配線層の面積)を低減することができる。したがって、プロセス的な遮光膜削れ(例えばCMPによるディッシング)の発生を抑制することができる。
【0063】
カラーフィルタは、図7に示されるように、赤(R)、青(B)、赤(R)横の緑(Gr)、および、青(B)横の緑(Gb)がベイヤ配列のパターンで並べられる。各色のフィルタは、互いに異なる画素に対応する。つまり、図7の例の場合、Gb、B、R、およびGrの各フィルタを透過した光は、主に、互いに異なる画素のフォト・ダイオードに入射される。ただし、上述したように入射光は、周辺画素にも入射するので、混色が発生する。
【0064】
このように各色の配列によって、周辺画素の色は、当該画素の色毎に異なる。つまり、当該画素の色毎に各色の混色量は異なる。したがって、混色検出画素121は、R、B、R横のG(Gr)、およびB横のG(Gb)のそれぞれに設けられる。
【0065】
図8の例において、混色検出画素121−1は、Rの画素における混色量を検出するものである。また、混色検出画素121−2は、Grの画素における混色量を検出するものである。さらに、混色検出画素121−3は、Gbの画素における混色量を検出するものである。また、混色検出画素121−4は、Bの画素における混色量を検出するものである。
【0066】
当該画素には、任意の方向の周辺画素から光が進入する。つまり、混色は、任意の方向(上下左右斜め等)の周辺画素によって発生する。したがって、各混色検出画素は、図9に示されるように、互いに連続しないように、離散的な位置に配置される。
【0067】
混色検出画素は、当該画素の入射光を遮光膜によって遮る。したがって、混色検出画素から、その周辺の画素への混色(光の進入)は、基本的に無い(無視できるほど少ない)。したがって、例えば、図10に示されるように、複数の混色検出画素の位置を連続させると、混色検出画素同士の間で混色は略発生しない。したがって、このような配置の混色検出画素において検出される混色量は、全方向の周辺画素より光が侵入する通常画素の混色量と等しくならない可能性が高い。すなわち、このような配置では、混色検出画素は、正しい混色量を検出することができなくなる恐れがある。そこで、図9に示されるように、各混色検出画素が互いの隣接画素とならないように、互いに離れた位置に設けられる。
【0068】
なお、斜め方向の混色が十分に少ない場合、図11に示される例のように、複数の混色検出画素を斜め方向に連続させるようにしてもよい。なお、斜め方向に限らず、このように、混色量の検出に影響を与えない場合であれば、複数の混色検出画素を連続する位置に配置することもできる。
【0069】
以上のように、混色検出画素を有効画素領域内に設けることにより、より正確に混色量を求めることができる。また、色毎に混色検出画素を設けることにより、より正確に混色量を求めることができる。さらに、混色検出画素において、遮光層を設けることにより、混色量をより容易に求めることができる。また、その遮光層は、配線層により形成したり、フォト・ダイオード状にメタル層を設けたりする等、容易な方法で実現することができる。さらに、このような実現方法により、入射光の光量や入射角等に応じて遮光層を適切化することができ、より適切に遮光を行うことができる。
【0070】
[信号補正]
以上のようなカラーフィルタ搭載撮像素子103により得られた画像信号(撮像素子信号)は、図12に示されるように補正される。つまり、通常画素の画素値と混色検出画素121の画素値は、それぞれ、クランプ部105において、OPB領域において検出された黒レベルが除去される。次に、混色減算部106において、通常画素の画素値から混色検出画素121の画素値(混色量)が減算される。これにより、通常画素の画素値は、当該画素の入射光のみに対応する正しい画素値となる。これに対して混色検出画素121には光が入射されないので、混色検出画素121の画素値は、通常画素の画素値と同等の正しい画素値にはならない。そこで、欠陥補正部107は、混色検出画素121を欠陥画素とし、画素値を補正する。
【0071】
なお、実際には、混色検出画素の画素値は、通常画素の実際の混色量と異なる場合が考えられる。したがって、例えば、以下に説明するように、複数の実際の混色検出画素の画素値を用いて、通常画素の位置の混色量を推定し、その推定値を通常画素より減算するようにしてもよい。
【0072】
OPB領域における黒レベルの検出、および、クランプ部105による黒レベルの減算方法は、従来と同様である。
【0073】
[混色減算部]
図13は、図1の混色減算部106の主な構成例を示すブロック図である。
【0074】
図13に示されるように、混色減算部106は、制御部131、記憶部132、混色検出画素特定部133、混色量算出部134、および減算部135を有する。
【0075】
制御部131は、処理対象である当該画素が混色検出画素121であるか否かを判定する。制御部131は、混色検出画素121の位置を予め把握している。当該画素が混色検出画素121であると判定された場合、制御部131は、その当該画素の画素値を記憶部132に供給し、記憶させる。また、当該画素が混色検出画素121でないと判定された場合、制御部131は、混色検出画素特定部133に、混色量減算に使用する混色検出画素121を特定させる。
【0076】
記憶部132は、制御部131から供給される混色検出画素の画素値を記憶する。記憶部132は、所定のタイミングにおいて、若しくは、外部からの要求に基づいて、記憶している画素値を混色検出画素特定部133に供給する。
【0077】
混色検出画素特定部133は、当該画素の混色量減算に用いる混色検出画素121を特定する。混色検出画素特定部133は、当該画素周辺の、できるだけ当該画素に近い混色検出画素121を、混色量減算に用いる混色検出画素121として優先的に選択する。混色検出画素特定部133は、特定した混色検出画素121の画素値を記憶部132から取得し、混色量算出部134に供給する。
【0078】
混色量算出部134は、混色検出画素特定部133により特定された混色検出画素121の画素値を用いて、当該画素の混色量を算出する。混色量算出部134は、算出した混色量を減算部135に供給する。
【0079】
減算部135は、当該画素の画素値から、混色量算出部134から供給された混色量を減算する。減算部135は、混色量を減算した当該画素の画素値を欠陥補正部107に供給する。
【0080】
[混色量算出]
次に、混色量算出部134による混色量の算出方法について説明する。混色検出画素特定部133は、当該画素に対して、その周辺の混色検出画素を複数選択する。混色量算出部134は、その複数の混色検出画素を用いて、当該画素の混色量を算出する。
【0081】
例えば図14に示されるように、混色量算出部134が、混色検出画素141および混色検出画素142(いずれも青色(B)に対応する混色検出画素)において検出された混色量を用いて青色(B)の当該画素(通常画素)の混色量を算出するとする。なお、混色検出画素141において検出された光量、すなわち、混色量をAとする。また、混色検出画素142において検出された光量、すなわち、混色量をBとする。この場合、混色量算出部134は、混色量Aおよび混色量Bを、当該画素から混色検出画素141までの距離、および、当該画素から混色検出画素142までの距離に応じて重み付け加算することにより求める。
【0082】
図14の例の場合、混色検出画素141と混色検出画素142の間には、その2画素間を3等分する2つの青色(B)の通常画素が存在する。この2つのうち、混色量Aの混色検出画素141に近い青色画素(Blue1)143を当該画素とする場合、その混色量(Blue1混色成分)は、以下の式(1)のように求めることができる。
【0083】
Blue1混色成分=(2×A)+(1×B)/(2+1) ・・・(1)
【0084】
また、図14の例において、混色量Bの混色検出画素142に近い方の青色画素(Blue2)144を当該画素とする場合、その混色量(Blue2混色成分)は、以下の式(2)のように求めることができる。
【0085】
Blue2混色成分=(1×A)+(2×B)/(1+2) ・・・(2)
【0086】
例えば、図15の例の枠150内の青色画素152および青色画素153の混色量を求めるとする。図15に示されるように、青色画素152および青色画素153は、青色の混色検出画素151と青色の混色検出画素154との間に位置する。したがって、図15のグラフに示されるように、青色画素152および青色画素153の混色量は、混色検出画素151の混色量Aと、混色検出画素151の混色量Bとを用いた線形内挿により算出される。
【0087】
また、例えば、青色画素155および青色画素156は、青色の混色検出画素154と青色の混色検出画素157との間に位置する。したがって、図15のグラフに示されるように、青色画素155および青色画素156の混色量は、混色検出画素154の混色量Bと、混色検出画素157の混色量Cとを用いた線形内挿により算出される。
【0088】
混色量の算出方法は、これに限らない。例えば、図16に示される例のように、領域毎に区切り、各領域で一義の混色量を減算する方法であってもよい。この方法の場合、処理対象である当該領域の混色量は、図16に示される例のように、最も近い混色検出画素の混色量が採用される。したがって、図16のグラフに示されるように、枠160に示される範囲内の青色画素162の混色量は、青色の混色検出画素161の混色量Aに設定される。また、枠170に示される範囲内の青色画素171および青色画素173の混色量は、青色の混色検出画素172の混色量Bに設定される。さらに、枠180に示される範囲内の青色画素181の混色量は、青色の混色検出画素182の混色量Cに設定される。この方法の方が、上述した重み付け加算を用いる方法よりも容易に当該領域の混色量を求めることができる。ただし、一般的には、混色量が急激に変化することは少なく、上述した重み付け加算を用いる方法の方がより正しい混色量を求めることができる。
【0089】
なお、以上においては、1次元的な配置を例に説明したが、2次元的な配置において、上述したような演算が行われるようにしてもよい。つまり、この場合、2次元的な配置において(上下左右斜め等、あらゆる方向において)、当該画素により近い混色検出画素が、当該画素の混色量算出に用いられる。
【0090】
例えば、図17に示される例の場合、混色検出画素185乃至混色検出画素187は、青色の混色検出画素である。その他の青色画素の混色量は、この混色検出画素185乃至混色検出画素187の内、2次元的な配置において、当該画素に、より近い位置の2画素の混色量の重み付け加算により算出される。
【0091】
例えば、2次元的な配置において、混色量を算出する当該画素までの距離がより短い混色検出画素(2画素)が混色検出画素185および混色検出画素186であるとする。この場合、当該画素の混色量は、混色検出画素185の混色量Aと、混色検出画素186の混色量Bとを、それらの混色検出画素と当該画素との距離に応じて重み付け加算することにより算出される。
【0092】
また、混色量算出に用いる混色検出画素の数は任意であり、例えば、3画素以上であってもよい。
【0093】
なお、上述したように、混色量は色や周辺構造(周囲の色など)によって異なるため、混色量算出には、当該領域と同色の混色検出画素のみが利用される。例えば、青色画素の混色量を算出するためには、その青色画素により近い、青色の混色検出画素の混色量が用いられる。
【0094】
[混色量補正]
減算部135は、図18に示されるように、黒レベルを除去した通常画素の画素値191から、以上のように算出された混色量192を減算し、黒レベルと混色量が減算された画素値193を得る。
【0095】
[欠陥補正]
欠陥補正部107は、混色検出画素を欠陥画素として補正する。混色検出画素は、混色量のみの出力となっているため、このまま出力すると正常な画を得ることができない。そこで、欠陥補正部107は、混色検出画素を欠陥画素とみなし、通常画素で得られる信号値に置き換える。欠陥補正の方法は任意である。例えば、図19に示されるように、周辺の同色の通常画素の出力値(混色減算後)から推定する方法(例えば線形内挿)であってもよい。図19の例の場合、青色の混色検出画素の画素値Aが、周辺の青色画素の画素値100と80から、90に補正されている。
【0096】
以上のように混色量等の補正を行うことにより、撮像装置100は、より正確に混色補正を行うことができる。
【0097】
[撮像処理の流れ]
次に、撮像装置100の各部により実行される処理について説明する。最初に、図20のフローチャートを参照して、被写体を撮像する際に撮像装置100により実行される撮像処理の流れの例を説明する。
【0098】
撮像処理が開始されると、ステップS101において、カラーフィルタ搭載撮像素子103は、各画素の入射光を光電変換し、各画素信号を読み出す。ステップS102において、A/D変換部104は、ステップS101において得られた各画素信号をA/D変換する。
【0099】
ステップS103において、クランプ部105は、各画素値から、OPB領域において検出された黒レベルを減算する。ステップS104において、混色減算部106は、画素値から混色量を減算する。ステップS105において、欠陥補正部107は、混色検出画素を含む欠陥画素の画素値の補正を行う。
【0100】
ステップS106において、デモザイク部108は、デモザイク処理を行い、RAWデータをRGBデータに変換する。ステップS107において、リニアマトリクス部109は、入力デバイス特性に応じて色補正を行い、ステップS108において、ガンマ補正部110は、出力デバイス特性にガンマ補正を行う。
【0101】
ステップS109において、輝度クロマ信号生成部111は、RGBデータから輝度信号および色差信号(YCrCbデータ)を生成する。ステップS110において、インタフェース(I/F)部112は、ステップS109において生成された輝度信号および色差信号を外部の記録デバイスや表示デバイスに出力し、撮像処理を終了する。
【0102】
[混色減算処理の流れ]
次に、図21のフローチャートを参照して、図20のステップS104において実行される混色減算処理の流れの例を説明する。
【0103】
混色減算処理が開始されると、制御部131は、ステップS131において、処理対象の当該画素が混色検出画素であるか否かを判定する。混色検出画素であると判定した場合、制御部131は、処理をステップS132に進める。ステップS132において、記憶部132は、その混色検出画素の画素値を記憶し、処理をステップS137に進める。
【0104】
また、ステップS131において、当該画素が混色検出画素で無いと判定した場合、制御部131は、処理をステップS133に進める。
【0105】
ステップS133において、混色検出画素特定部133は、当該画素の混色量を算出するのに用いる混色検出画素を、所定の方法に従って特定する。例えば、混色検出画素特定部133は、当該画素により近い所定数の混色検出画素を、当該画素の混色量を算出するのに用いる混色検出画素として特定する。ステップS134において、混色検出画素特定部133は、ステップS133において特定した混色検出画素の画素値を記憶部132から取得する。
【0106】
ステップS135において、混色量算出部134は、ステップS134において取得された混色検出画素の画素値を用いて、当該画素の混色量を算出する。ステップS136において、減算部135は、処理対象である当該画素(注目画素)の画素値から、ステップS135において算出された混色量を減算する。混色量を減算すると、減算部135は、処理をステップS137に進める。
【0107】
ステップS137において、制御部131は、未処理の画素が存在するか否かを判定する。混色量を減算していない画素がまだ存在すると判定した場合、処理をステップS131に戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステップS137において、全ての通常画素から混色量を減算したと判定した場合、制御部131は、混色減算処理を終了し、処理を図20に戻す。
【0108】
以上のように各処理を行うことにより、撮像装置100は、より正確に混色補正を行うことができる。特に、光量、光の色温度、入射角、被写体などの全ての撮像条件に応じた最適な混色量を補正することができる。また、実デバイス内に混色検出画素を設けるため、より正確な混色補正が可能となり、誤補正による偽色発生を抑制することが出来る。また、混色は、S/N比や色再現性悪化の要因となっているが、本技術を適用することにより混色が改善され、S/N比の向上を実現することができる。
【0109】
また、混色改善により解像度も向上させることができる。これまでは混色により、隣接画素間で光子や電子が行き来することでボケの原因となっていたが、この部分を補正することができるため、ボケがなくなり、より解像感の高い出力を得ることが出来る。さらに、適用可能範囲も広く、ベイヤ配列に限らず、クリアビットや縦型分光構造など多くのデバイスの混色改善に有用である。
【0110】
<2.第2の実施の形態>
[撮像装置の構成]
なお、黒レベルの減算と混色補正を同時に行うようにしてもよい。図22は、本技術を適用した撮像装置の構成例を示す図である。図22に示される撮像装置200は、基本的に、図1の撮像装置100と同様の装置であり、同様の構成を有し、同様の処理を行う。
【0111】
ただし、撮像装置200は、撮像装置100のクランプ部105および混色減算部106の代わりに、混色・黒レベル減算部205を有する。
【0112】
混色・黒レベル減算部205は、A/D変換された画像データに対して、混色量と黒レベルの減算を一度に行う。つまり、混色・黒レベル減算部205は、図23に示されるように、黒レベルを除去する前の状態において、通常画素の画素値から混色検出画素の画素値を減算する。混色検出画素は、遮光されているため本来は黒レベルとなる。そこに隣接画素からの混色が加わり、黒レベル+混色の合計値が撮像素子から出力される。つまり、この値を通常画素から差し引くことで、本来得たい入射光信号のみを得ることができる。
【0113】
つまり、第1の実施の形態の場合、有効画素外のOPB領域を使用して黒レベルが検出されるが、本実施の形態の場合、センサ内に複数配置された混色検出画素において混色量だけでなく黒レベルの検出も行われる。そのため、本実施の形態の場合、OPB領域が不要になり、カラーフィルタ搭載撮像素子のチップサイズを低減させることができ、コストを低減させることができる。
【0114】
なお、図24に示すように暗時出力(暗電流)を含む黒レベルは製造バラツキなどにより、必ずしもセンサ内で均一ではない。この手法の場合、混色同様にエリア別に黒レベルを求めることになるため暗電流シェーディングも同時に補正することができる。
【0115】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、必ずしも、混色検出画素の画素値が、通常画素の実際の混色量と完全に一致するとは限らない。そこで、第1の実施の形態の場合と同様に、複数の混色検出画素の画素値を用いて、通常画素の位置に相当する混色検出画素の画素値(黒レベル+混色量)を推定し、その推定値を通常画素の画素値より減算するようにすることもできる。
【0116】
[撮像処理の流れ]
この場合の撮像処理の流れの例を図25のフローチャートを参照して説明する。図25のフローチャートに示されるように、この場合も、図20のフローチャートを参照して説明した場合と、基本的に同様の処理が行われる。
【0117】
つまり、ステップS201、ステップS202、ステップS204乃至ステップS209の各処理は、図20のステップS101、ステップS102、ステップS105乃至ステップS110の各処理と同様に実行される。
【0118】
ただし、図20のステップS103およびステップS104の処理の代わりに、図25の場合、ステップS203の処理が行われる。ステップS203において、混色・黒レベル減算部205は、混色・黒レベル減算処理を行う。
【0119】
[混色・黒レベル減算処理の流れ]
次に、図26のフローチャートを参照して、図25のステップS203において実行される混色・黒レベル減算処理の流れの例を説明する。
【0120】
この混色・黒レベル減算処理の流れは、混色量とともに黒レベルを減算すること以外、基本的に、図21のフローチャートを参照して説明した混色減算処理の流れと同様である。以下に、図21の例の混色減算処理と異なる処理について説明する。
【0121】
ステップS223において、混色・黒レベル減算部205は、混色・黒レベル算出に用いる混色検出画素を特定する。また、ステップS225において、混色・黒レベル減算部205は、ステップS224において取得された混色検出画素の画素値を用いて、処理対象である当該画素の混色・黒レベルを算出する。
【0122】
ステップS226において、混色・黒レベル減算部205は、処理対象である当該画素(注目画素)の画素値から、混色・黒レベルを減算する。
【0123】
以上のように各処理を実行することにより、撮像装置200は、撮像装置100と同様に、より正確に混色補正を行うことができる。
【0124】
<3.第3の実施の形態>
[応用例1]
混色量の推定方法として、一度、混色率を算出した上で混色量に戻す方法も考えられる。撮像した被写体によっては、例えば、混色検出画素と、補正対象画素とで明度が異なる場合が考えられる。混色量は光量に応じて変化するため、この場合、混色検出画素と補正対象画素とで混色量が大きく異なる可能性がある。例えば、明部で求めた混色量を、暗部の信号値から差し引くと過剰補正になってしまう(光量、信号が多いほど混色量も増大するため)。このような現象を抑制するために混色量ではなく、まず混色率を求めるようにしてもよい。
【0125】
図27は、その場合の、混色減算部106の主な構成例を示すブロック図である。図27に示されるように、この場合の混色減算部106は、基本的に図13の例の場合と同様の構成を有するが、混色量算出部134の代わりに、混色率算出部304を有し、減算部135の代わりに乗算部305を有する。
【0126】
混色率算出部304は、処理対象である当該画素の混色量ではなく、画素値全体に対する混色成分の割合を示す混色率を算出する。乗算部305は、その混色率に対応する入射光の信号割合を、処理対象である当該画素の画素値に乗算する。
【0127】
この場合、混色の補正(減算)は、例えば図28の例のように行われる。これまでと異なるのは、混色検出画素の隣接画素もしくは近隣画素(すなわち、周辺画素)の出力値も演算に用いられる点である。まず、クランプ部105からの出力において、混色を補正する処理対象である当該画素(通常画素)、混色の補正に用いられる混色検出画素、およびその混色検出画素の周辺の画素(混色検出近隣画素)の各画素値が、以下のような値であるとする。
【0128】
混色補正したい通常画素の画素値:50
混色検出画素の画素値 :30
混色検出画素の近隣画素の画素値:100
【0129】
なお、混色検出近隣画素は、混色補正したい通常画素よりも、混色検出画素の近くに位置するものとする。
【0130】
ここで、混色検出近隣画素の画素値が「100」であることから、混色検出画素も遮光されていなければ「100」の画素値が得られたと推定される。つまり、総信号値100の内訳は、混色量「30」に対して、入射光信号が「70」であることが分かる。つまり、混色率は総信号値の30%である(入射光信号率は70%)。そこで、混色減算部106は、これらの各画素値に、混色率に対応する入射光の信号割合である70%を乗算する。
【0131】
混色補正したい通常画素の画素値:50×0.7=35
混色検出画素の画素値 :30×0.7=21
混色検出画素の近隣画素の画素値:100×0.7=70
【0132】
欠陥補正部107は、さらに、混色検出画素を欠陥補正(近隣画素値の値などで置き換える)する。
【0133】
混色補正したい通常画素の出力値:35
混色検出画素:70
混色検出画素の近隣画素:70
【0134】
これで所望の混色のない信号値を得ることが出来る。なお、混色率の場合も、上述した混色量の場合と同様に、図14乃至図17を参照して説明したような、推定方法を適用することができる。
【0135】
[混色減算処理の流れ]
次に、図29のフローチャートを参照して、この場合の混色減算処理の流れの例を説明する。
【0136】
この混色減算処理の流れは、混色量の代わりに混色率を用いること以外、基本的に、図21のフローチャートを参照して説明した混色減算処理の流れと同様である。以下に、図21の例の混色減算処理と異なる処理について説明する。
【0137】
ステップS304において、混色検出画素特定部133は、ステップS303において特定した混色検出画素の画素値を取得する。混色検出画素特定部133は、さらに、ステップS303において特定した混色検出画素の近隣画素の画素値を取得する。
【0138】
ステップS305において、混色率算出部304は、ステップS304において取得された混色検出画素の画素値、並びに、混色検出画素の近隣画素の画素値を用いて、混色率を算出する。
【0139】
ステップS306において、乗算部305は、処理対象である当該画素(注目画素)の画素値に、ステップS305において算出された混色率に対応する入射光の信号割合を乗算する。
【0140】
以上のように各処理を実行することにより、混色減算部106は、撮像装置100の場合と同様に、より正確に混色を減算することができる。
【0141】
[応用例2]
例えば、混色検出画素周辺が飽和している場合、上述した方法では、混色量や混色率を正確に求めることができない恐れがある。例えば、混色率は入射光信号と混色量を含む総信号値に対して、混色量が何%であるかを算出する必要があるが、飽和光量以上になると、総信号量が一定値(飽和)になるのに対して、遮光されている混色検出画素の出力は光量に応じて上下してしまう恐れがある。この値を飽和していない他の画素で適用すると、誤った混色補正になる可能性が高い。
【0142】
例えば、図30に示される例の場合、左に示される飽和以下の光量の画素の場合、混色検出画素の画素値と混色検出近隣画素の画素値との比が混色率に相当する。これに対して、図30の右に示される飽和超光量の画素の場合、混色検出画素の画素値と混色検出近隣画素の画素値との比が混色率に相当しない。つまり、正しい混色率を求めることが困難になる場合が考えられる。
【0143】
そこで、混色検出画素の周辺画素が飽和している場合、該当混色検出画素の値を使用せず、周辺の飽和していない混色検出画素の値を使って混色率(混色量)を求めるようにしてもよい。
【0144】
図31に、より具体的な例を示す。図31の例の場合、混色検出画素B周辺が飽和している。図31内の注目画素331を補正する場合、例えば混色検出画素Bと混色検出画素Cとの混色量、もしくは混色率を距離に応じてブレンドする方法が考えられる。しかしながら、混色検出画素Bの周辺は飽和しているため、前述したように正しい混色量、もしくは混色率を求めることができない可能性がある。そこで、このような場合、混色検出画素Bは使用せず、混色検出画素Aと混色検出画素Cとを使用するようにしてもよい。これにより、誤補正の発生を抑止することができる。
【0145】
[混色検出画素特定処理の流れ]
図32のフローチャートを参照して、この場合の混色検出画素特定処理の流れの例を説明する。この混色検出画素特定処理は、例えば、図21のステップS133において実行される処理である。
【0146】
混色検出画素特定処理が開始されると、混色検出画素特定部133は、ステップS331において、混色量算出に用いる混色検出画素を特定する。ステップS332において、混色検出画素特定部133は、ステップS331において特定された混色検出画素の近隣画素の画素値を所定数(1つまたは複数)取得する。
【0147】
ステップS333において、混色検出画素特定部133は、1つ以上の近隣画素の画素値が飽和しているか否かを判定する。1つ以上の近隣画素の画素値が飽和していると判定された場合、処理をステップS334に進める。
【0148】
ステップS334において、混色検出画素特定部133は、混色量算出に用いる混色検出画素を、他の混色検出画素に更新する。すなわち、近隣画素が飽和している混色検出画素を避ける。ステップS334の処理が終了すると、混色検出画素特定部133は、処理をステップS335に進める。また、ステップS333において、近隣画素の画素値が1つも飽和していないと判定された場合、混色検出画素特定部133は、処理をステップS335に進める。
【0149】
ステップS335において、混色検出画素特定部133は、未処理の、混色量算出に用いる混色検出画素が存在するか否かを判定する。ステップS331において特定された、混色量算出に用いる混色検出画素の中で、近隣画素の画素値を確認していない未処理の画素が存在すると判定された場合、混色検出画素特定部133は、処理をステップS332に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0150】
また、ステップS335において、ステップS331において特定された、混色量算出に用いる混色検出画素の近隣画素を全て確認したと判定された場合、混色検出画素特定部133は、処理をステップS336に進める。
【0151】
ステップS336において、混色検出画素特定部133は、以上の処理により、絞りこまれた混色検出画素の候補を、混色量算出に用いる混色検出画素に決定し、混色検出画素特定処理を終了する。
【0152】
以上のように、混色量算出に用いる混色検出画素を、その近隣画素の画素値が飽和しているか否かによって取捨選択することにより、混色減算部106は、より正確に混色量(混色率)を求めることができる。
【0153】
なお、Si内の欠陥や、転送不良など多くの要因により、撮像素子に白点(出力が浮く)や、黒点(出力が下がる)などの欠陥が含まれることがある。混色検出画素にも同様に、これら欠陥が含まれることがある。欠陥が含まれると、誤った混色量を使用することになるため防ぐ必要がある。このため、混色検出画素が欠陥か否かを判別して、欠陥だった場合はその画素を使用しない処理を施すことも考えられる。例えば図31において、混色検出画素Bが欠陥だった場合は、他の混色検出画素A若しくはCを用いて混色率、混色量を求めるようにしてもよい。
【0154】
欠陥か否かは、一般的な欠陥補正の際におこなわれる手法で求めることができる。例えば複数の混色検出画素の値から、飛び値がないかを判別する方法が考えられる。より具体的には、例えば、図31の混色検出画素AおよびCの値に対して、その間にある混色検出画素Bの画素値が大きく異なる(例えば2倍以上)場合、混色検出画素Bが欠陥画素として認定され、混色量(混色率)の算出に用いられないようにしてもよい。
【0155】
なお、当該混色検出画素の近隣画素の画素値が飽和していると判定された場合、若しくは、当該混色検出画素が欠陥画素であると判定された場合の対処方法は上述した以外であってもよい。つまり、以上においては、このような場合の対処として、混色量算出に用いる混色検出画素を、当該混色検出画素から他の混色検出画素に変える(更新する)ように説明したが、このような場合の対処方法はこれ以外であってもよい。例えば、当該混色検出画素を混色量算出に用いることを禁止するようにしてもよい。
【0156】
例えば、混色量算出に複数の混色検出画素を用いるとする。その内の1つにおいて、上述したように、近隣画素において光量の飽和が発生したり、欠陥画素判定がなされた場合、その混色検出画素の使用を禁止するのみとし、他の混色検出画素を新たに使用しないようにしてもよい。つまり、この場合、混色量算出に用いられる混色検出画素数が低減する。
【0157】
[応用例3]
また、例えば図33に示される画素351のように、遮光されている混色検出画素の隣接画素は、一般的に、遮光画素からの混色が起きないため、他の画素よりも混色量が少なくなる。したがって、この画素に対して他の画素と同様の混色量を減算すると過補正になる恐れがある。
【0158】
そこで、混色検出画素の隣接画素(上下左右斜め)に関しては、混色補正量を低減するか(例えば、混色検出画素から求めた混色率や混色量に対してさらに0.8倍するなど)、これらを欠陥画素と見なして欠陥補正で信号値を作り直すようにしてもよい。
【0159】
[混色減算処理の流れ]
図34のフローチャートを参照して、混色検出画素の隣接画素の混色補正量を低減する場合の混色減算処理の流れの例を説明する。
【0160】
この場合、ステップS351乃至ステップS355、並びに、ステップS358およびステップS359の各処理は、図21のステップS131乃至ステップS137の各処理と同様に実行される。
【0161】
図34の例の場合、さらに、ステップS356およびステップS357の処理が行われる。すなわち、ステップS356において、混色量算出部134は、処理対象である当該画素が混色検出画素に隣接する画素であるか否かを判定する。当該画素が、混色検出画素に隣接する(つまり、混色検出画素に対して、混色検出画素が通常画素であった場合、その画素からの混色が発生する位置に存在する)と判定された場合、混色量算出部134は、処理をステップS357に進める。ステップS357において、混色量算出部134は、ステップS355において算出した混色量をさらに補正する(例えば、所定の値(例えば0.8等)を乗算する)。
【0162】
ステップS357の処理を終了すると、混色量算出部134は、処理をステップS358に進める。また、ステップS356において、処理対象である当該画素が混色検出画素に隣接する画素でないと判定された場合、混色量算出部134は、処理をステップS358に進める。
【0163】
以上のようにすることにより、混色減算部106は、より正確に混色量(混色率)を求めることができ、より正確に混色補正を行うことができる。
【0164】
なお、欠陥補正の手法は、混色検出画素と同様の手法で行うことができる。
【0165】
[応用例4]
以上においては、カラーフィルタの色毎に混色検出画素を設け、全色を補正するように説明した。しかしながら、混色検出画素の数が膨大になってくると、欠陥補正対象の画素が増大する恐れがある。
【0166】
欠陥補正は、周囲の正常画素の値から推定をおこなうため、この推定値に誤りが発生すれば、偽色や解像感低下の恐れがある。そこで、この推定値の誤りの発生を極力抑制し、さらに、混色補正による画質改善を目的とする場合、例えば特定の色のみに混色検出画素を設け、特定の色のみにおいて、混色量の補正を行うことも考えられる。
【0167】
例えば、開発中のセンサにおいて、Red画素への混色量が他と比べて多い傾向があることが判明した場合、Red画素のみに混色検出画素を設け、Redのみに混色補正を行うようにしてもよい。こうすることで、Green、Blueには混色検出画素は必要なく、欠陥補正もRedの混色検出画素のみとなる。
【0168】
<4.第4の実施の形態>
[縦型分光構造]
なお、本技術は、遮光画素を設けることで混色量を補正することができればよく、どのような構造の画素にも適用することができる。例えば、本技術は、カラーフィルタを搭載しない撮像素子にも適用することができる。例えば、特開2011−29453号公報に記載の方法のように同一画素内のフォト・ダイオードを縦方向の3段構成とし、同一画素内から複数の色信号を得る縦型分光構造の画素がある。この縦型分光構造の画素の場合、各フォト・ダイオードのみで各色を識別することができる。また、有機光電変換膜を用いて色信号を得るものも存在する。本技術は、このような縦型分光構造の画素を有する撮像素子にも、上述したカラーフィルタを用いる撮像素子の場合と同様に適用することができる。
【0169】
以下に、縦型分光構造の撮像素子を用いる場合について説明する。
【0170】
[撮像装置]
図35は、この場合の撮像装置の主な構成例を示すブロック図である。図35にしめされる撮像装置400は、基本的に図1の撮像装置100と同様の装置であり、撮像装置100と同様の構成を有し、同様の処理を行う。ただし、撮像装置400は、カラーフィルタ搭載撮像素子103の代わりに、カラーフィルタを搭載しない撮像素子403を有する。
【0171】
撮像素子403は、図36に示される断面図のように、表面照射型で、かつ縦型分光が可能な固体撮像素子である。縦型分光構造は、例えば、特開2011−29453号公報などに記載されている構造である。この構造においては、フォトダイオード(PN接合)が縦方向に3つ形成されている。上段で、Blue、中段でGreen、下段でRedを光電変換することで1画素から3色の色信号を得ることができる。
【0172】
例えば、図36において、表面型PD36は、青色(B)の光による信号電荷を生成するために半導体基板14の光入射面からおよそ0.5μmの領域に形成する。また、第1の埋め込み型PD23は、緑色(G)の光による信号電荷を生成するために、半導体基板14の光入射面からの深さがおよそ0.5μm〜1.5μmの領域に形成する。また、第2の埋め込み型PD57は、赤色(R)の光による信号電荷を生成するために、半導体基板14の全体の厚みが例えば3μmの場合は半導体基板14の光入射面からの深さがおよそ1.5μm〜3μmの領域に形成する。半導体基板14の厚みが3μmよりも厚い場合は、第2の埋め込み型PD57を基板の深さ方向に広げることができる。
【0173】
このように、縦型分光が可能な撮像素子403は、半導体基板14の光照射側にカラーフィルタ層を設ける必要がない。また、1画素内において、RGBの光を全て光電変換することができるので、1画素あたりの光の利用効率が、従来のカラーフィルタを用いて分光を行う画素よりも3倍高くなる。このため、感度の向上が図られる。
【0174】
撮像素子403の画素がこのような縦型分光構造の場合も、図37に示されるように、上述した他の実施の形態で述べた方法と同様に混色検出画素が設けられる。ただし、縦型分光構造の場合、上述したように、1画素内においてRGBの光を全て光電変換することができる。つまり、混色検出画素も1画素においてRGBの各色について混色を検出することができる。
【0175】
より具体的に説明すると、図38に示されるように、縦型分光構造の場合も、Si内で混色が発生する。配線層で遮光した混色検出画素(図38中央)での出力は、R,G,Bともに隣接画素からのバルク混色のみとなる。これをこれまでの実施例で示したものと同じ手法で混色補正を行う。これまで説明した方法と異なる点は、1画素で複数画素(例えば図36のようにR、G、B)の混色を判別可能である点が挙げられる(なお、読み出し構造の例などは特開2011−29453号公報に記載されている)。
【0176】
なお、図35の撮像装置400においては、撮像素子403が縦型分光構造であり、各画素より各色のデータが得られるので、デモザイク部108は省略される。すなわち、欠陥補正部107の出力は、リニアマトリクス部109に供給される。
【0177】
[撮像処理の流れ]
この場合の撮像処理の流れの例を図39のフローチャートを参照して説明する。この場合も撮像処理は、図20の場合と基本的に同様に各処理が実行される。
【0178】
ただし、図39の場合、ステップS401において、1画素から複数の色の画素信号が読み出される。したがって、この場合、ステップS106に対応するデモザイク処理は省略される。
【0179】
このように処理を行うことにより、撮像装置400は、撮像装置100の場合と同様に、より正確に混色補正を行うことを目的とする。
【0180】
なお、例えば、Greenで1つのフォト・ダイオードを用い、RedとBlueのみを縦型分光構造のフォト・ダイオードとすることもできる。その場合、デモザイク処理が必要になる。
【0181】
<5.第5の実施の形態>
[撮像装置]
なお、第4の実施の形態のように、カラーフィルタを搭載しない撮像素子403を用いる場合も、第2の実施の形態のように、黒レベルと混色量とを一括して補正するようにしてもよい。
【0182】
図40は、その場合の撮像装置の主な構成例を示すブロック図である。図40に示される撮像装置500は、図35の撮像装置400と基本的に同様の装置であり、同様の構成を有するが、図22の撮像装置200のように、クランプ部105および混色減算部106の代わりに、混色・黒レベル減算部205を有する。
【0183】
つまり、撮像装置500は、撮像装置200と同様に、黒レベルと混色量とを一括して補正する。撮像装置200と比較した場合、撮像装置500は、カラーフィルタ搭載撮像素子103の代わりに撮像素子403を有し、デモザイク部108が省略されている。
【0184】
[撮像処理の流れ]
この場合の撮像処理の流れの例を、図41のフローチャートを参照して説明する。この場合も撮像処理は、図25の場合と基本的に同様に各処理が実行される。
【0185】
ただし、図41の場合、ステップS501において、1画素から複数の色の画素信号が読み出される。したがって、この場合、ステップS205に対応するデモザイク処理は省略される。
【0186】
このように処理を行うことにより、撮像装置500は、撮像装置200の場合と同様に、より正確に混色補正を行うことを目的とする。
【0187】
<6.第6の実施の形態>
[撮像装置]
以上に説明した各撮像装置は、他の装置の一部として構成されるようにしてもよい。例えば、図42に示されるような撮像装置の一部としてもよい。
【0188】
図42は、本技術を適用した撮像装置の主な構成例を示すブロック図である。
【0189】
図42に示されるように、撮像装置600は、レンズ部611、CMOSセンサ612、A/D変換器613、操作部614、制御部615、画像処理部616、表示部617、コーデック処理部618、および記録部619を有する。
【0190】
レンズ部611は、被写体までの焦点を調整し、焦点が合った位置からの光を集光し、CMOSセンサ612に供給する。
【0191】
CMOSセンサ612は、上述で説明した構造を有する固体撮像素子であり、有効画素領域内に、混色検出画素が設けられている。
【0192】
A/D変換器613は、CMOSセンサ612から、所定のタイミングで供給された画素毎の電圧信号を、デジタルの画像信号(以下、適宜、画素信号ともいう)に変換し、所定のタイミングで順次、画像処理部616に供給する。
【0193】
操作部614は、例えば、ジョグダイヤル(商標)、キー、ボタン、またはタッチパネル等により構成され、ユーザによる操作入力を受け、その操作入力に対応する信号を制御部515に供給する。
【0194】
制御部615は、操作部614により入力されたユーザの操作入力に対応する信号に基づいて、レンズ部611、CMOSセンサ612、A/D変換器613、画像処理部616、表示部617、コーデック処理部618、および記録部619を制御する。
【0195】
画像処理部616は、A/D変換器613から供給された画像信号に対して、例えば、上述した混色補正や、黒レベル補正、ホワイトバランス調整、デモザイク処理、マトリックス処理、ガンマ補正、およびYC変換等の各種画像処理を施す。画像処理部616は、画像処理を施した画像信号を表示部617およびコーデック処理部618に供給する。
【0196】
表示部617は、例えば、液晶ディスプレイ等として構成され、画像処理部616からの画像信号に基づいて、被写体の画像を表示する。
【0197】
コーデック処理部618は、画像処理部616からの画像信号に対して、所定の方式の符号化処理を施し、符号化処理の結果得られた画像データを記録部619に供給する。
【0198】
記録部619は、コーデック処理部618からの画像データを記録する。記録部619に記録された画像データは、必要に応じて画像処理部616に読み出されることで、表示部617に供給され、対応する画像が表示される。
【0199】
なお、本技術を適用した固体撮像素子や画像処理部を備える撮像装置は、上述した構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0200】
以上に説明した各装置は、それぞれ、上述した以外の構成を含むようにしてももちろんよい。また、1つの装置としてだけでなく、複数の装置よりなるシステムとして構成されるようにしてもよい。
【0201】
<7.第7の実施の形態>
[パーソナルコンピュータ]
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。この場合、例えば、図43に示されるようなパーソナルコンピュータとして構成されるようにしてもよい。
【0202】
図43において、パーソナルコンピュータ700のCPU(Central Processing Unit)701は、ROM(Read Only Memory)702に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。また、CPU701は、記憶部713からRAM(Random Access Memory)703にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM703にはまた、CPU701が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0203】
CPU701、ROM702、およびRAM703は、バス704を介して相互に接続されている。このバス704にはまた、入出力インタフェース710も接続されている。
【0204】
入出力インタフェース710には、キーボード、マウスなどよりなる入力部711が接続されている。入出力インタフェース710にはまた、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部712も接続されている。入出力インタフェース710にはさらに、フラッシュメモリ等SSD(Solid State Drive)やハードディスクなどよりなる記憶部713も接続されている。入出力インタフェース710にはまた、有線LAN(Local Area Network)や無線LANのインタフェースやモデムなどよりなる通信部714も接続されている。通信部714は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。
【0205】
入出力インタフェース710にはさらに、必要に応じてドライブ715が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア721がそのドライブ715に適宜装着される。そして、そのドライブ715を介してリムーバブルメディア721から読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部713にインストールされる。
【0206】
上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0207】
この記録媒体は、例えば、図43に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されているリムーバブルメディア721により構成される。このリムーバブルメディア721には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)や光ディスク(CD-ROMやDVDを含む)が含まれる。さらに、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)や半導体メモリ等も含まれる。また、上述した記録媒体は、このようなリムーバブルメディア721だけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに配信される、プログラムが記録されているROM702や、記憶部713に含まれるハードディスクなどにより構成されるようにしてもよい。
【0208】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0209】
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0210】
また、本明細書において、システムとは、複数のデバイス(装置)により構成される装置全体を表すものである。
【0211】
また、以上において、1つの装置(または処理部)として説明した構成が、複数の装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成が、まとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成が付加されるようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部が他の装置(または他の処理部)の構成に含まれるようにしてもよい。つまり、本開示の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0212】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1) 入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素を含む通常画素群と、
前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素と
を備える撮像素子。
(2) 前記検出画素は、外部から前記検出画素に入射される入射光を遮光する遮光膜をさらに備える
前記(1)に記載の撮像素子。
(3) 前記遮光膜は、配線層により形成される
前記(2)に記載の撮像素子。
(4) 前記遮光膜は、複数の配線層により形成される
前記(3)に記載の撮像素子。
(5) 前記配線層のそれぞれには、互いに異なる位置に隙間が形成される
前記(4)に記載の撮像素子。
(6) 前記配線層のそれぞれは、入射光の入射角に応じて配置される
前記(4)または(5)に記載の撮像素子。
(7) 前記遮光膜は、前記光電変換素子上に設けられたメタルにより形成される
前記(2)乃至(6)のいずれかに記載の撮像素子。
(8) 前記検出画素を複数備える
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の撮像素子。
(9) 所定の波長の入射光を透過させるフィルタをさらに備え、
前記検出画素による前記周辺画素から入射される光の検出結果は、前記検出画素に設けられたフィルタと同じ波長の入射光を透過させるフィルタが設けられた通常画素の画素値の補正に用いられる
前記(8)に記載の撮像素子。
(10) 前記検出画素は、互いに連続しない位置に設けられる
前記(8)または(9)に記載の撮像素子。
(11) 入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素を含む通常画素群と、
前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素と
を備える撮像素子と、
前記撮像素子の前記検出画素により検出された光の光量を用いて、前記通常画素の画素値から、前記通常画素の周辺画素から入射される光の光量を減算する減算部と
を備える撮像装置。
(12) 前記減算部は、
前記光量の減算に用いる検出画素を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記検出画素の画素値を用いて、処理対象の通常画素の画素値に含まれる前記光量を算出する光量算出部と、
前記光量算出部により算出された前記光量を、処理対象の通常画素の画素値から減算する光量減算部と
を備える前記(11)に記載の撮像装置。
(13) 前記選択部は、複数の検出画素を選択し、
前記光量算出部は、前記選択部により選択された複数の検出画素と、処理対象の通常画素との位置関係に応じて、複数の前記検出画素の各画素値を重み付け加算し、前記光量を算出する
前記(12)に記載の画像処理装置。
(14) 前記光量算出部は、前記選択部により選択された検出画素の周辺画素の画素値が飽和している場合、前記光量の算出に用いる検出画素を他の検出画素に変えるか、若しくは、前記検出画素の使用を禁止する
前記(12)または(13)に記載の画像処理装置。
(15) 前記光量算出部は、前記選択部により選択された検出画素が欠陥画素の場合、前記光量の算出に用いる検出画素を他の検出画素に変えるか、若しくは、前記検出画素の使用を禁止する
前記(12)乃至(14)のいずれかに記載の画像処理装置。
(16) 前記光量算出部は、処理対象の通常画素が検出画素に隣接する場合、算出した光量を低減させるようにさらに補正する
前記(12)乃至(15)のいずれかに記載の画像処理装置。
(17) 前記減算部は、前記通常画素の画素値から、前記光量とともに黒レベルも減算する
前記(11)乃至(16)のいずれかに記載の画像処理装置。
(18) 前記減算部は、
前記光量の減算に用いる検出画素を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記検出画素の画素値を用いて、処理対象の通常画素の画素値に含まれる前記光量の割合を算出する割合算出部と、
前記割合算出部により算出された前記光量の割合に対応する、外部から前記処理対象の通常画素に入力された入射光の割合を、処理対象の通常画素の画素値に乗算する乗算部と
を備える前記(11)乃至(17)のいずれかに記載の撮像装置。
(19) 前記撮像素子の前記通常画素および前記検出画素は、縦型分光構造を有する
前記(11)乃至(18)のいずれかに記載の画像処理装置。
(20) 入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素を含む通常画素群と、
前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素と
を備える撮像素子を有する撮像装置の撮像方法であって、
減算部が、前記撮像素子の前記検出画素により検出された光の光量を用いて、前記通常画素の画素値から、前記通常画素の周辺画素から入射される光の光量を減算する
撮像方法。
【符号の説明】
【0213】
100 撮像素子, 103 カラーフィルタ搭載撮像素子, 106 混色減算部, 107 欠陥補正部, 121 混色検出画素, 122 遮光膜, 133 混色検出画素特定部, 134 混色量算出部, 135 減算部, 200 撮像装置, 205 混色・黒レベル減算部, 304 混色率算出部, 305 乗算部, 400 撮像装置, 403 撮像素子, 411 混色検出画素, 412 隣接画素, 413 隣接画素, 500 撮像装置, 600 撮像装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素を含む通常画素群と、
前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素と
を備える撮像素子。
【請求項2】
前記検出画素は、外部から前記検出画素に入射される入射光を遮光する遮光膜をさらに備える
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項3】
前記遮光膜は、配線層により形成される
請求項2に記載の撮像素子。
【請求項4】
前記遮光膜は、複数の配線層により形成される
請求項3に記載の撮像素子。
【請求項5】
前記配線層のそれぞれには、互いに異なる位置に隙間が形成される
請求項4に記載の撮像素子。
【請求項6】
前記配線層のそれぞれは、入射光の入射角に応じて配置される
請求項4に記載の撮像素子。
【請求項7】
前記遮光膜は、前記光電変換素子上に設けられたメタルにより形成される
請求項2に記載の撮像素子。
【請求項8】
前記検出画素を複数備える
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項9】
所定の波長の入射光を透過させるフィルタをさらに備え、
前記検出画素による前記周辺画素から入射される光の検出結果は、前記検出画素に設けられたフィルタと同じ波長の入射光を透過させるフィルタが設けられた通常画素の画素値の補正に用いられる
請求項8に記載の撮像素子。
【請求項10】
前記検出画素は、互いに連続しない位置に設けられる
請求項8に記載の撮像素子。
【請求項11】
入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素を含む通常画素群と、
前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素と
を備える撮像素子と、
前記撮像素子の前記検出画素により検出された光の光量を用いて、前記通常画素の画素値から、前記通常画素の周辺画素から入射される光の光量を減算する減算部と
を備える撮像装置。
【請求項12】
前記減算部は、
前記光量の減算に用いる検出画素を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記検出画素の画素値を用いて、処理対象の通常画素の画素値に含まれる前記光量を算出する光量算出部と、
前記光量算出部により算出された前記光量を、処理対象の通常画素の画素値から減算する光量減算部と
を備える請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記選択部は、複数の検出画素を選択し、
前記光量算出部は、前記選択部により選択された複数の検出画素と、処理対象の通常画素との位置関係に応じて、複数の前記検出画素の各画素値を重み付け加算し、前記光量を算出する
請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記光量算出部は、前記選択部により選択された検出画素の周辺画素の画素値が飽和している場合、前記光量の算出に用いる検出画素を他の検出画素に変えるか、若しくは、前記検出画素の使用を禁止する
請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記光量算出部は、前記選択部により選択された検出画素が欠陥画素の場合、前記光量の算出に用いる検出画素を他の検出画素に変えるか、若しくは、前記検出画素の使用を禁止する
請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記光量算出部は、処理対象の通常画素が検出画素に隣接する場合、算出した光量を低減させるようにさらに補正する
請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記減算部は、前記通常画素の画素値から、前記光量とともに黒レベルも減算する
請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記減算部は、
前記光量の減算に用いる検出画素を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記検出画素の画素値を用いて、処理対象の通常画素の画素値に含まれる前記光量の割合を算出する割合算出部と、
前記割合算出部により算出された前記光量の割合に対応する、外部から前記処理対象の通常画素に入力された入射光の割合を、処理対象の通常画素の画素値に乗算する乗算部と
を備える請求項11に記載の撮像装置。
【請求項19】
前記撮像素子の前記通常画素および前記検出画素は、縦型分光構造を有する
請求項11に記載の画像処理装置。
【請求項20】
入射光を光電変換する光電変換素子を有する複数の通常画素を含む通常画素群と、
前記通常画素群の有効画素領域内において、周辺画素から入射される光を光電変換素子により検出する検出画素と
を備える撮像素子を有する撮像装置の撮像方法であって、
減算部が、前記撮像素子の前記検出画素により検出された光の光量を用いて、前記通常画素の画素値から、前記通常画素の周辺画素から入射される光の光量を減算する
撮像方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2013−34086(P2013−34086A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168946(P2011−168946)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】