説明

撮像装置および撮像表示システム

【課題】撮像画像の高画質化を実現することが可能な撮像装置、およびそのような撮像装置を備えた撮像表示システムを提供する。
【解決手段】撮像装置は、各々が光電変換素子を含む複数の画素を有する撮像部と、画素内に蓄積された信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動を行う駆動部とを備える。駆動部は、読み出された信号電荷を電圧に変換するチャージアンプ回路を有し、リセット駆動を1フレーム期間内で間欠的に複数回行い、かつ1フレーム期間内の各リセット駆動を、チャージアンプ回路におけるチャージアンプの帰還または仮想短絡現象を利用して行う。各画素において光電変換がなされ、信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動がなされ、入射光に基づく撮像画像が得られる。読み出し後の信号電荷の残留に起因するノイズを低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光電変換素子を有する撮像装置、およびそのような撮像装置を備えた撮像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各画素(撮像画素)に光電変換素子を内蔵する撮像装置として、種々のものが提案されている。そのような光電変換素子を有する撮像装置の一例としては、例えばいわゆる光学式のタッチパネルや、放射線撮像装置などが挙げられる(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−135561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような撮像装置では一般に、複数の画素に対し信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動を行うことにより撮像データが得られるが、このリセット駆動に起因して出力信号においてノイズが生じ、撮像画像の画質が劣化するという問題がある。
【0005】
本開示はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、撮像画像の高画質化を実現することが可能な撮像装置、およびそのような撮像装置を備えた撮像表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の撮像装置は、各々が光電変換素子を含む複数の画素を有する撮像部と、画素内に蓄積された信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動を行う駆動部とを備え、駆動部は、読み出された信号電荷を電圧に変換するチャージアンプ回路を有し、リセット駆動を1フレーム期間内で間欠的に複数回行い、かつ1フレーム期間内の各リセット駆動を、チャージアンプ回路におけるチャージアンプの帰還または仮想短絡現象を利用して行うものである。
【0007】
本開示の撮像表示システムは、上記本開示の撮像装置と、この撮像装置により得られた撮像信号に基づく画像表示を行う表示装置とを備えたものである。
【0008】
本開示の撮像装置および撮像表示システムでは、撮像部の各画素において入射光に基づく光電変換がなされ、信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動が行われることにより、入射光に基づく撮像画像が得られる。駆動部は、読み出された信号電荷を電圧に変換するチャージアンプ回路を有しており、リセット駆動を1フレーム期間内で間欠的に複数回行うと共に、各リセット駆動を、チャージアンプ回路における帰還または仮想短絡現象を利用して行う。読み出し後の信号電荷の残留に起因するノイズを低減することができる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の撮像装置および撮像表示システムによれば、撮像部の各画素が光電変換素子を含み、駆動部が、各画素からの信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動を行うことにより、入射光に基づく撮像画像を得ることができる。駆動部が、読み出された信号電荷を電圧に変換するチャージアンプ回路を有し、リセット駆動を1フレーム期間内で間欠的に複数回行い、各リセット駆動を、チャージアンプ回路におけるチャージアンプの帰還または仮想短絡現象を利用して行う。これにより、読み出し後の信号電荷の残留に起因するノイズを低減することができる。よって、撮像画像の高画質化を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置の全体構成例を表すブロック図である。
【図2】図1に示した撮像部の概略構成例を表す模式図である。
【図3】図1に示した画素回路およびチャージアンプ回路の詳細構成例を表す回路図である。
【図4】図1に示した行走査部の詳細構成例を表すブロック図である。
【図5】図4に示したバッファ回路の構成例を表す断面図である。
【図6】図1に示した列選択部の詳細構成例を表すブロック図である。
【図7】(A)は露光期間の動作状態の一例を表す回路図、(B)は読み出し/第1リセット期間における動作状態の一例を表す回路図である。
【図8】ラテラル型構造のPIN型のフォトダイオードにおいて、(A)は蓄積状態を、(B)は空乏状態をそれぞれ説明するための模式図である。
【図9】バーティカル型構造のPIN型のフォトダイオードの一例を表す断面模式図である。
【図10】信号電荷残留のメカニズムを説明するための特性図である。
【図11】読み出し/第1リセット期間後の経過時間とDecay電流との関係の一例を表す特性図である。
【図12】残留電荷量とDecay電流との関係について説明するための特性図である。
【図13】電荷分配現象(チャージインジェクション)について説明するための回路図である。
【図14】実施の形態に係る線順次撮像動作の概要を説明するためのタイミング図である。
【図15】線順次撮像動作の詳細を説明するためのタイミング波形図である。
【図16】図15に示したタイミング波形の一部を拡大した図である。
【図17】実施の形態に係る他の線順次撮像動作例を表すタイミング波形図である。
【図18】実施の形態に係る他の線順次撮像動作例を表すタイミング波形図である。
【図19】1ライン分の撮像動作を説明するためのタイミング波形図である。
【図20】(A),(B)は、第2リセット期間における動作状態の一例を表す回路図である。
【図21】2回目のリセット動作により低減される残留電荷量について説明するための特性図である。
【図22】本開示の第2の実施の形態に係る画素回路およびチャージアンプ回路の構成を表す回路図である。
【図23】第2の実施の形態の露光期間における動作状態の一例を表す回路図である。
【図24】第2の実施の形態の読み出し/第1リセット期間における動作状態の一例を表す回路図である。
【図25】第2の実施の形態の第2リセット期間における動作状態の一例(帰還)を表す回路図である。
【図26】第2の実施の形態の第2リセット期間における動作状態の一例(仮想短絡現象)を表す回路図である。
【図27】変形例1に係る画素回路およびチャージアンプ回路の構成を表す回路図である。
【図28】変形例1の露光期間における動作状態の一例を表す回路図である。
【図29】変形例1の読み出し/第1リセット期間における動作状態の一例を表す回路図である。
【図30】変形例1の第2リセット期間における動作状態の一例を表す回路図である。
【図31】変形例2に係る画素回路およびチャージアンプ回路の構成を表す回路図である。
【図32】変形例3に係る画素回路およびチャージアンプ回路の構成を表す回路図である。
【図33】(A)は変形例4に係る撮像部の概略構成、(B)は変形例5に係る撮像部の概略構成をそれぞれ表す模式図である。
【図34】適用例に係る撮像表示システムの概略構成を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、説明は以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(チャージアンプ回路の帰還または仮想短絡現象を利用してリセット駆動を行う撮像装置の例)
2.第2の実施の形態(1回目リセット動作と2回目リセット動作とにおいてチャージアンプ回路のコンデンサ容量を可変とした例)
3.変形例1(チャージアンプ回路の他の例)
4.変形例2(パッシブ型の画素回路の他の例)
5.変形例3(パッシブ型の画素回路の他の例)
6.変形例4,5(放射線に基づいて撮像を行う撮像部の例)
7.適用例(撮像表示システムへの適用例)
【0012】
<実施の形態>
[撮像装置1の全体構成]
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る撮像装置(撮像装置1)の全体のブロック構成を表すものである。撮像装置1は、入射光(撮像光)に基づいて被写体の情報を読み取る(被写体を撮像する)ものである。この撮像装置1は、撮像部11、行走査部13、A/D変換部14、列走査部15およびシステム制御部16を備えている。これらのうち、行走査部13、A/D変換部14、列走査部15およびシステム制御部16が、本開示における「駆動部」の一具体例に対応する。また、本実施の形態では、これらの「駆動部」のうち、A/D変換部14(詳細には、後述する列選択部17)が本開示の「チャージアンプ回路」(後述のチャージアンプ回路17A)を有している。
【0013】
(撮像部11)
撮像部11は、入射光(撮像光)に応じて電気信号を発生させるものである。この撮像部11では、画素(撮像画素,単位画素)20が、行列状(マトリクス状)に2次元配置されており、各画素20は、撮像光の光量に応じた電荷量の光電荷を発生して内部に蓄積する光電変換素子(後述の光電変換素子21)を有している。尚、図1中に示したように、以下、撮像部11内における水平方向(行方向)を「H」方向とし、垂直方向(列方向)を「V」方向として説明する。
【0014】
図2は、この撮像部11の概略構成例である。撮像部11は、画素20毎に光電変換素子21が配置された光電変換層111を有している。光電変換層111では、図中に示したように、入射した撮像光Linに基づく光電変換(撮像光Linから信号電荷への変換)がなされるようになっている。
【0015】
図3は、画素20の回路構成(いわゆるパッシブ型の回路構成)を、A/D変換部14(列選択部17)内のチャージアンプ回路(チャージアンプ回路17A)とともに例示したものである。このパッシブ型の画素20には、1つの光電変換素子21と、1つのトランジスタ22とが設けられている。この画素20にはまた、H方向に沿って延在する読み出し制御線Lreadと、V方向に沿って延在する信号線Lsigとが接続されている。
【0016】
光電変換素子21は、例えばPIN(Positive Intrinsic Negative)型のフォトダイオードまたはMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)型センサからなり、前述したように、入射光(撮像光Lin)の光量に応じた電荷量の信号電荷を発生させるようになっている。尚、この光電変換素子21のカソードは、ここでは蓄積ノードNに接続されている。
【0017】
トランジスタ22は、読み出し制御線Lreadから供給される行走査信号に応じてオン状態となることにより、光電変換素子21により得られた信号電荷(入力電圧Vin)を信号線Lsigへ出力するトランジスタ(読み出し用トランジスタ)である。このトランジスタ22は、ここではNチャネル型(N型)の電界効果トランジスタ(FET;Field Effect Transistor)により構成されている。但し、トランジスタ22はPチャネル型(P型)のFET等により構成されていてもよい。このトランジスタ22はまた、例えば、非晶質シリコン(アモルファスシリコン)、微結晶シリコンまたは多結晶シリコン(ポリシリコン)等のシリコン系半導体を用いて構成されている。あるいは、酸化インジウムガリウム亜鉛(InGaZnO)または酸化亜鉛(ZnO)等の酸化物半導体を用いて構成されていてもよい。画素20の回路構成において、トランジスタ22のゲートは読み出し制御線Lreadに接続されており、ソースは、例えば信号線Lsigに接続されており、ドレインは、例えば光電変換素子21のカソードに蓄積ノードNを介して接続されている。また、光電変換素子21のアノードは、ここではグランドに接続(接地)されている。
【0018】
(行走査部13)
行走査部13は、後述のシフトレジスタ回路や所定の論理回路等を含んで構成されており、撮像部11内の複数の画素20に対して行単位(水平ライン単位)での駆動(線順次走査)を行う画素駆動部(行走査回路)である。具体的には、後述する読み出し動作やリセット動作等の撮像動作を例えば線順次走査により行う。尚、この線順次走査は、読み出し制御線Lreadを介して前述した行走査信号を各画素20へ供給することによって行われるようになっている。
【0019】
図4は、行走査部13のブロック構成例である。行走査部13は、V方向に沿って延在する複数の単位回路130を有している。尚、ここでは、図中に示した4つの単位回路130に接続された8つの読み出し制御線Lreadを、上から順に、Lread(1)〜Lread(8)として示している。
【0020】
各単位回路130は、複数列(ここでは2列)のシフトレジスタ回路131,132(図中のブロック内では便宜上、「S/R」と記載;以下同様)と、4つのAND回路(論理積回路)133A〜133Dと、2つのOR回路(論理和回路)134A,134Bと、2つのバッファ回路135A,135Bとを有している。
【0021】
シフトレジスタ回路131は、システム制御部16から供給されるスタートパルスVST1およびクロック信号CLK1に基づいて、複数の単位回路130全体として、V方向に順次シフトするパルス信号を生成する回路である。同様に、シフトレジスタ回路132は、システム制御部16から供給されるスタートパルスVST2およびクロック信号CLK2に基づいて、複数の単位回路130全体として、V方向に順次シフトするパルス信号を生成する回路である。これらのシフトレジスタ回路131,132は、後述するリセット駆動の実効回数(例えば2回)に対応して設けられたものである(実行回数に対応して2列設けられている)。即ち、例えば、シフトレジスタ回路131は、1回目のリセット駆動用のパルス信号を生成する役割を担う一方、シフトレジスタ回路132は、2回目のリセット駆動用のパルス信号を生成する役割を担っている。
【0022】
AND回路133A〜133Dにはそれぞれ、シフトレジスタ回路131,132から出力される各パルス信号(各出力信号)の有効期間を制御(規定)するための4種類のイネーブル信号EN1〜EN4が入力されている。具体的には、AND回路133Aでは、一方の入力端子にはシフトレジスタ回路132からのパルス信号が入力され、他方の入力端子にはイネーブル信号EN1が入力されている。AND回路133Bでは、一方の入力端子にはシフトレジスタ回路131からのパルス信号が入力され、他方の入力端子にはイネーブル信号EN2が入力されている。AND回路133Cでは、一方の入力端子にはシフトレジスタ回路132からのパルス信号が入力され、他方の入力端子にはイネーブル信号EN3が入力されている。AND回路133Dでは、一方の入力端子にはシフトレジスタ回路131からのパルス信号が入力され、他方の入力端子にはイネーブル信号EN4が入力されている。
【0023】
OR回路134Aは、AND回路133Aからの出力信号とAND回路133Bからの出力信号との論理和信号(OR信号)を生成する回路である。同様に、OR回路134Bは、AND回路133Cからの出力信号とAND回路133Dからの出力信号との論理和信号を生成する回路である。このようにして、上記したAND回路133A〜133DとOR回路134A,134Bとによって、シフトレジスタ回路131,132からの出力信号(パルス信号)同士の論理和信号が、各出力信号の有効期間を制御しつつ生成される。これにより、後述する複数回のリセット駆動の際の駆動タイミング等が規定される。
【0024】
バッファ回路135Aは、OR回路134Aからの出力信号(パルス信号)に対するバッファとして機能する回路であり、バッファ回路135Bは、OR回路134Bからの出力信号に対するバッファとして機能する回路である。これらのバッファ回路135A,135Bによるバッファ後のパルス信号(行走査信号)は、読み出し制御線Lreadを介して撮像部11内の各画素20へ出力されるようになっている。
【0025】
尚、読み出し制御線Lreadへ印加する電圧パルスとしては、通常2値(high側のオン電位とlow側のオフ電位)を切り替え可能なものが用いられるが、以下のような回路構成を用いて、3値(high側2値とlow側1値)を切り替えるようにしてもよい。このような3値の切り替えは、例えば、図5(A)に示したように、スイッチ(スイッチSW31,SW32)を利用した回路構成により実現することができる。具体的には、バッファ回路135A(135B)のhigh側にスイッチSW31,SW32を設け、スイッチSW31をオン状態、スイッチSW32をオフ状態にそれぞれ保持することにより、high側がオン電位Von1に切り替えられる。一方、スイッチSW31をオフ状態、スイッチSW32をオン状態にそれぞれ保持することにより、high側がオン電位Von2に切り替えられる。あるいは、図5(B)に示したように、撮像装置1の外部において2値(Von1,Von2)の電圧パルスを形成し、これをhigh側電圧として使用することも可能である。
【0026】
(A/D変換部14)
A/D変換部14は、複数(ここでは4つ)の信号線Lsigごとに1つ設けられた複数の列選択部17を有しており、信号線Lsigを介して入力した信号電圧(信号電荷)に基づいてA/D変換(アナログ/デジタル変換)を行うものである。これにより、デジタル信号からなる出力データDout(撮像信号)が生成され、外部へ出力されるようになっている。
【0027】
各列選択部17は、例えば図3および図6に示したように、チャージアンプ回路17A、サンプルホールド(S/H)回路173、4つのスイッチSW2を含むマルチプレクサ回路(選択回路)174、およびA/Dコンバータ175を有している。これらのうち、チャージアンプ回路17Aは、信号線Lsig毎に設けられている。マルチプレクサ回路174およびA/Dコンバータ175は、列選択部17毎に設けられている。
【0028】
(チャージアンプ回路17A)
チャージアンプ回路17Aは、例えばチャージアンプ172、容量素子(コンデンサ,フィードバック容量素子)C1およびスイッチSW1を有している。チャージアンプ172は、信号線Lsigから読み出された信号電荷を電圧に変換(Q−V変換)するためのアンプ(増幅器)である。このチャージアンプ172では、負側(−側)の入力端子に信号線Lsigの一端が接続され、正側(+側)の入力端子には所定のリセット電圧Vrstが入力されるようになっている。チャージアンプ172の出力端子と負側の入力端子との間は、容量素子C1とスイッチSW1との並列接続回路を介して帰還接続(フィードバック接続)されている。即ち、容量素子C1の一方の端子がチャージアンプ172の負側の入力端子に接続され、他方の端子がチャージアンプ172の出力端子に接続されている。同様に、スイッチSW1の一方の端子がチャージアンプ172の負側の入力端子に接続され、他方の端子がチャージアンプ172の出力端子に接続されている。尚、このスイッチSW1のオン・オフ状態は、システム制御部16からアンプリセット制御線Lcarstを介して供給される制御信号(アンプリセット制御信号)によって制御される。
【0029】
S/H回路173は、チャージアンプ172とマルチプレクサ回路174(スイッチSW2)との間に配置されており、チャージアンプ172からの出力電圧Vcaを一時的に保持するための回路である。
【0030】
マルチプレクサ回路174は、列走査部15による走査駆動に従って4つのスイッチSW2のうちの1つが順次オン状態となることにより、各S/H回路173とA/Dコンバータ175との間を選択的に接続または遮断する回路である。
【0031】
A/Dコンバータ175は、スイッチSW2を介して入力されたS/H回路173からの出力電圧に対してA/D変換を行うことにより、上記した出力データDoutを生成して出力する回路である。
【0032】
(列走査部15)
列走査部15は、例えば図示しないシフトレジスタやアドレスデコーダ等を含んで構成されており、上記した列選択部17内の各スイッチSW2を走査しつつ順番に駆動するものである。このような列走査部15による選択走査によって、信号線Lsigの各々を介して読み出された各画素20の信号(上記した出力データDout)が、順番に外部へ出力されるようになっている。
【0033】
(システム制御部16)
システム制御部16は、行走査部13、A/D変換部14および列走査部15の動作を制御するものである。具体的には、システム制御部16は、前述した各種のタイミング信号(制御信号)を生成するタイミングジェネレータを有しており、このタイミングジェネレータにおいて生成される各種のタイミング信号を基に、行走査部13、A/D変換部14および列走査部15の駆動制御を行う。このシステム制御部16の制御に基づいて、行走査部13、A/D変換部14および列走査部15がそれぞれ撮像部11内の複数の画素20に対する撮像駆動(線順次撮像駆動)を行うことにより、撮像部11から出力データDoutが取得されるようになっている。
【0034】
[撮像装置1の作用・効果]
本実施の形態の撮像装置1では、撮像光Linが撮像部11へ入射すると、各画素20内の光電変換素子21では、この撮像光Linが信号電荷に変換(光電変換)される。このとき、蓄積ノードNでは、光電変換により発生した信号電荷の蓄積によって、ノード容量に応じた電圧変化が生じる。具体的には、蓄積ノード容量をCs、発生した信号電荷をqとすると、蓄積ノードNでは(q/Cs)の分だけ電圧が変化(ここでは低下)する。このような電圧変化に応じて、トランジスタ22のドレインには入力電圧Vin(信号電荷に対応した電圧)が印加される。このトランジスタ22へ供給される入力電圧Vinは、読み出し制御線Lreadから供給される行走査信号に応じてトランジスタ22がオン状態になると、蓄積ノードNに蓄積された信号電荷が画素20から信号線Lsigへ読み出される。
【0035】
読み出された信号電荷は、信号線Lsigを介して複数(ここでは4つ)の画素列ごとに、A/D変換部14内の列選択部17へ入力される。列選択部17では、まず、各信号線Lsigから入力される信号電荷毎に、チャージアンプ回路17AにおいてQ−V変換(信号電荷から信号電圧への変換)を行う。次いで、変換された信号電圧(チャージアンプ172からの出力電圧Vca)毎に、S/H回路173およびマルチプレクサ回路174を介してA/Dコンバータ175においてA/D変換を行い、デジタル信号からなる出力データDout(撮像信号)を生成する。このようにして、各列選択部17から出力データDoutが順番に出力され、外部へ伝送される(または図示しない内部メモリーへ入力される)。以下、このような撮像駆動動作について詳細に説明する。
【0036】
(露光期間,読み出し期間における動作)
図7(A),(B)は、露光期間および読み出し期間における画素20および列選択部17内のチャージアンプ回路の動作例を表したものである。尚、以下では説明の便宜上、トランジスタ22のオン・オフ状態を、スイッチを用いて図示している。
【0037】
まず、図7(A)に示したように、露光期間Texでは、トランジスタ22はオフ状態となっている。この状態では、画素20内の光電変換素子21へ入射した撮像光Linに基づく信号電荷は、蓄積ノードNに蓄積され、信号線Lsig側へは出力されない(読み出されない)。一方、チャージアンプ回路では、後述するアンプリセット動作(チャージアンプ回路のリセット動作)がなされた後の状態であるため、スイッチSW1がオン状態となっており、結果としてボルテージフォロワ回路が形成されている。
【0038】
続いて、この露光期間Tex後には、画素20から信号電荷を読み出す動作(読み出し動作)と共に、画素20内に蓄積された信号電荷をリセット(排出)するため動作(リセット動作,画素リセット動作)がなされる。本実施の形態では、画素20がパッシブ型の画素回路を有することから、上記読み出し動作に伴ってリセット動作が行われる。尚、このリセット動作が、後述する複数回のリセット動作のうちの1回目のリセット動作(第1のリセット動作)に対応する。従って、以下では、この読み出し期間を、「読み出し/第1リセット期間Tr1」あるいは単に「期間Tr1」と称して説明を行う。
【0039】
具体的には、読み出し/第1リセット期間Tr1では、図7(B)に示したように、トランジスタ22がオン状態となることにより、画素20内の蓄積ノードNから信号線Lsig側へ信号電荷が読み出される(図中の矢印P11参照)。このようにして読み出された信号電荷は、チャージアンプ回路17Aへ入力される。一方、チャージアンプ回路17Aでは、スイッチSW1がオフ状態となっている(チャージアンプ回路17Aが読み出し動作状態となっている)。従って、チャージアンプ回路17Aへ入力された信号電荷は容量素子C1に蓄積され、その蓄積電荷に応じた信号電圧(出力電圧Vca)がチャージアンプ172から出力される。尚、容量素子C1に蓄積された電荷は、後述するアンプリセット動作の際にスイッチSW1がオン状態となることにより、リセットされる(アンプリセット動作がなされる)。
【0040】
この読み出し/第1リセット期間Tr1では、上記のような読み出し動作に伴って、以下のようなリセット動作(1回目のリセット動作)が行われる。即ち、図中の矢印P12で示したように、チャージアンプ回路(チャージアンプ172)における仮想短絡(イマジナリー・ショート)現象を利用して、1回目のリセット動作がなされる。詳細には、仮想短絡現象によって、チャージアンプ172における負側の入力端子側(信号線Lsig側)の電圧が、正側の入力端子に印加されているリセット電圧Vrstに略等しくなることから、蓄積ノードNもリセット電圧Vrstとなる。このように、パッシブ型の画素回路を用いた本実施の形態では、読み出し/第1リセット期間Tr1において、上記した読み出し動作に伴って、蓄積ノードNが所定のリセット電圧Vrstにリセットされる。
【0041】
(読み出し/リセット後の信号電荷の残存)
上述のように、読み出し/第1リセット期間Tr1では、読み出し動作に伴ってリセット動作がなされるが、この期間Tr1後であっても、それ以前に蓄積されていた信号電荷の一部が画素20内に残存(残留)する場合がある。信号電荷の一部が画素20内に残ると、次の読み出し動作時(次のフレーム期間での撮像時)においてその残留電荷に起因した残像が発生し、撮像画質が劣化してしまう。以下、図8〜図13を参照して、このような信号電荷の残存について、詳細に説明する。
【0042】
ここで、光電変換素子21がPIN型のフォトダイオード(薄膜フォトダイオード)である場合、具体的には以下の2つの構造のものに大別される。即ち、図8(A),(B)に示したような、いわゆるラテラル型(横型)構造のものと、図9に示したような、いわゆるバーティカル型(縦型)構造のものである。
【0043】
ラテラル型構造の場合、光電変換素子21は横方向(積層面内方向)に沿って、p型半導体層21P、真性半導体層(i層)21Iおよびn型半導体層21Nを、この順に有している。また、真性半導体層21I付近でゲート絶縁膜(図示せず)を介して対向配置された、ゲート電極21Gを有している。一方、バーティカル型構造の場合には、光電変換素子21は縦方向(積層方向)に沿って、例えば、下部電極211a、p型半導体層21P、真性半導体層21I、n型半導体層21Nおよび上部電極211bを、この順に有している。尚、以下では、光電変換素子21が、上記2つの構造のうち、ラテラル型構造のPIN型のフォトダイオードである場合を想定して説明を行う。
【0044】
(信号電荷残存のメカニズム)
上記のような信号電荷の残存が発生する理由の一つとして、外光(特に、強外光)の影響を受けて画素20内の電荷が飽和してしまうことが考えられる。光電変換素子21では、ゲート電極21Gに印加されるゲート電圧により、真性半導体層21Iが、蓄積状態(飽和状態)、空乏状態、反転状態のいずれかの状態となる。ところが、薄膜フォトダイオードでは、その蓄積状態もしくは反転状態においてゲート電極21G側の界面に電荷が誘起された状態(図8(A))から、空乏状態(図8(B))に遷移するには、数百μsオーダーの時間が必要である。通常、PIN型のフォトダイオードは、空乏状態で光感度が最大となるため空乏状態で使用するが、例えば強外光が照射されてVnp<0Vの状態になると、蓄積状態に遷移する。尚、Vnpは、p型半導体層21P側から見たn型半導体層21Nの電位である。
【0045】
このため、例えば、強外光が照射された直後に暗状態に環境が変化し、かつリセット動作(1回目のリセット動作)が行われてVnp>0の状態に戻っても、数百μsの間は蓄積状態から空乏状態に遷移しない。ここで、空乏状態と、蓄積状態もしくは反転状態とでは、上記したゲート電極21G側の界面に誘起された電荷の影響により、PIN型のフォトダイオードにおける容量特性が異なることが知られている。具体的には、図8(A),(B)に示したように、ゲート電極21Gとp型半導体層21Pと間に形成される寄生容量Cgpは、蓄積状態では大きく、空乏状態では小さくなる。
【0046】
ここで、蓄積ノードNに接続されているPIN型のフォトダイオード(光電変換素子21)では、その寄生容量Cgpが空乏状態,蓄積状態および反転状態の状態毎に異なる場合、上記のような状態遷移により、画素20内における全体のカップリング量(寄生容量の大きさ)が変化する。このため、読み出し/第1リセット期間Tr1後においても、その期間Tr1の直前まで入射していた光の情報(電荷)が、蓄積ノードNに残ってしまう。このようなメカニズムにより、強外光が照射されて画素20内の電荷が飽和してしまう場合、リセット動作を伴う読み出し/第1リセット期間Tr1後においても、その直前まで蓄積されていた信号電荷の一部が、画素20内に残存してしまうのである。
【0047】
あるいは、上記のような場合(強外光の影響により電荷が飽和してしまう場合)に限らず、以下に説明するような理由から信号電荷が残存する場合もある。即ち、Decay電流が光電変換素子21(PIN型のフォトダイオード)から生ずることによっても、残留電荷が発生する。
【0048】
図10(A),(B)はそれぞれ、前述したPIN型のフォトダイオードにおける、エネルギーバンド構造(各層の位置とエネルギー準位との関係)を表したものである。これらの図から分かるように、真性半導体層21Iには多数の欠陥準位Edが存在している。そして、図10(A)に示したように、読み出し/第1リセット期間Tr1の直後においては、これらの欠陥準位Edに電荷eが捕獲(トラップ)された状態となっている。ところが、例えば図10(B)に示したように、読み出し/第1リセット期間Tr1からある程度の時間が経過すると、欠陥順位Edにトラップされている電荷eが、真性半導体層21Iからフォトダイオード(光電変換素子21)の外部へ放出される(図中の破線の矢印参照)。これにより、上記したDecay電流(電流Idecay)が光電変換素子21から発生する。
【0049】
ここで、図11(A),(B)に、読み出し/第1リセット期間Tr1後の経過時間tと電流Idecayとの関係の一例を示す。図11(A)では、縦軸および横軸とも対数(log)スケールで示し、図11(B)では、縦軸を対数スケール、横軸を線形(リニア)スケールでそれぞれ示している。各図において破線で囲った部分(G1)が相対応する部分である。これらの図から分かるように、電流Idecayは、読み出し/第1リセット期間Tr1の終了時(t=0)から時間の経過と共に相乗的に減少していく傾向にある(Idecay=(I0/t),I0:定数値)。また、このときに発生する残留電荷(q1とする)は、例えば図12に示したように、電流Idecay=(I0/t)を経過時間tで積分することにより求められることが分かる。このような光電変換素子21から発生するdecay電流によっても、画素20内に残留電荷が発生する。
【0050】
以上のような理由(強外光照射による画素飽和,Decay電流の発生,チャージインジェクションの発生)により、リセット動作を伴う読み出し/第1リセット期間Tr1後においても、画素20内に残留電荷q1が発生してしまうのである。
【0051】
尚、いわゆるチャージインジェクションの発生に起因して残像が生じることもある。即ち、画素20内の蓄積ノードNでは、上述のように読み出し/第1リセット期間Tr1後に所定のリセット電圧Vrstとなるが、この後、トランジスタ22がオン状態からオフ状態に遷移する。この際、例えば図13に示したように、画素20内の寄生容量(トランジスタ22のゲート・ドレイン間に形成された寄生容量Cgd等)に蓄積された電荷に起因して、蓄積ノードNの電位がリセット電圧Vrstから微小に変動する(図中のP2参照)。ここでは、蓄積ノードNが光電変換素子21のカソード側に接続されていることから、電位Vnがリセット電位Vrstから所定の電位分、降下してしまう(後述の図19(D)中の矢印P33)。
【0052】
(複数回のリセット動作)
そこで本実施の形態では、複数回(ここでは、上記読み出し/第1リセット期間Tr1におけるリセット動作を含む計2回)のリセット動作が行われる。また、読み出し駆動およびリセット駆動は、後述するように線順次でなされ、詳細には読み出し駆動および複数回のリセット駆動が単一の線順次駆動によってなされる。これにより、上記残留電荷を低減し、この残留電荷に起因して生じる残像を抑えるようにしている。具体的には、図14に示したように、1垂直期間(1フレーム期間)ΔTvにおいて、露光期間Tex後、期間Tr1において読み出し動作および1回目のリセット動作がなされた後、所定の時間間隔後の第2リセット期間Tr2において2回目のリセット動作(第2リセット動作)がなされる。また、これらのうち、期間Tr1,Tr2における読み出し動作およびリセット動作の各動作はそれぞれ線順次に行われる(システム制御部16の制御に基づいて、各画素20では、線順次読み出し駆動および線順次リセット駆動がなされる)。
【0053】
(線順次駆動例)
図15〜図18に、線順次撮像駆動(線順次読み出し駆動および線順次リセット駆動)の際の各動作のタイミングの一例について示す。図15(A)〜(F)は、本実施の形態に係る線順次撮像駆動の一例を、タイミング波形図で表わしたものである。ここで、(A)〜(F)はそれぞれ、読み出し制御線Lread(1)〜Lread(3),Lread(n-2)〜Lread(n)の電位Vread(1)〜Vread(3),Vread(n-2)〜Vread(n)のタイミング波形を示している。また、図中に示したΔThは、1水平期間(1水平走査期間)を表している。図16〜図18ではそれぞれ、前述したアンプリセット制御線Lcarstの電位Vcarstを、前述した第1の動作例の場合(各図の(D))および第2の動作例の場合(各図の(E))の各々について示している。
【0054】
線順次撮像駆動の際には、例えば図15(A)〜(F)に示したように、全ライン分の1回目のリセット動作等(読み出し/第1リセット期間Tr1の動作)が行われる期間(線順次駆動期間ΔTr1)と、全ライン分の2回目のリセット動作が行われる期間(線順次駆動期間ΔTr2)とでは、部分的に重畳した期間(駆動オーバーラップ期間ΔTol1)が存在している。
【0055】
駆動オーバーラップ期間ΔTol1では、各リセット動作の期間(期間Tr1,Tr2)が、以下のように設定されている。具体的には、1回目の線順次リセット駆動の際の各リセット期間(線順次駆動期間ΔTr1内の各期間Tr1)と、2回目の線順次リセット駆動の際の各リセット期間(線順次駆動期間ΔTr2内の各期間Tr2)とが、次のように設定される。即ち、駆動オーバーラップ期間ΔTol1において、各読み出し/第1リセット期間Tr1と各第2リセット期間Tr2とがいずれも重ならない非重畳期間(非オーバーラップ期間)が、少なくとも一部に存在するように設定される(例えば、図15中の符号P5で示した期間参照)。図16A)〜(E)に、符号P5で示した期間付近の拡大図を示す。
【0056】
図16(A)〜(E)に示したように、駆動オーバーラップ期間ΔTol1内では、読み出し/第1リセット期間Tr1と第2リセット期間Tr2とが、オーバーラップすることなく、各リセット駆動がなされている。この例では、符号P5で示した期間内において、Vread(2)(第2リセット期間Tr2)→Vread(n-2)(読み出し/第1リセット期間Tr1)→Vread(3)(第2リセット期間Tr2)の順に、行走査信号に相当する電位Vread(オン電位Von1またはオン電位Von2)が印加されている。一方、例えば図17(A)〜(E)中に示した他の符号P5aの期間では、Vread(n-2)(読み出し/第1リセット期間Tr1)→Vread(2)(第2リセット期間Tr2)→Vread(3)(第2リセット期間Tr2)の順に、電位Vreadが印加されている。また、例えば図18(A)〜(E)中に示した他の符号P5bの期間では、駆動オーバーラップ期間ΔTol1内の各読み出し/第1リセット期間Tr1および各第2リセット期間Tr2において、上記した非オーバーラップ期間が一部の期間でのみ設けられている。換言すると、読み出し/第1リセット期間Tr1と第2リセット期間Tr2との一部に、重畳期間(動作オーバーラップ期間ΔTol2)が存在している。いずれの例においても、駆動オーバーラップ期間ΔTol1において、少なくとも一部に非オーバーラップ期間が設けられている。
【0057】
このような線順次撮像駆動の際の各動作のタイミング等は、例えば図4に示した単位回路130を有する行走査回路13によって実現される。具体的には、線順次リセット駆動の実行回数に対応して設けられた複数列のシフトレジスタ回路131,132と、各列のシフトレジスタ回路131,132からの出力信号同士の論理和信号を、各出力信号の有効期間を制御しつつ生成する論理回路(AND回路133A〜133DおよびOR回路134A,134B)と、によって実現される。
【0058】
上記のように、線順次駆動期間ΔTr1と線順次駆動期間ΔTr2との駆動オーバーラップ期間ΔTol1内のリセット動作の期間(読み出し/第1リセット期間Tr1および第2リセット期間Tr2)に、上記した非オーバーラップ期間が少なくとも一部に存在するように設定される。これにより、複数回の線順次リセット駆動の際の各リセット動作の期間やタイミング等が、任意に設定可能となる。また、特に図18に示した例のように、駆動オーバーラップ期間ΔTol1内の読み出し/第1リセット期間Tr1と第2リセット期間Tr2との非オーバーラップ期間を一部にのみ設けた場合には、他の例(図16および図17)と比べ、線順次撮像駆動の高速化(高フレームレート化)を実現できる。
【0059】
尚、このような動作タイミング等を実現している本実施の形態の行走査回路13に対して、従来の標準的な行走査回路(ゲートドライバ回路)では、異なる走査線に接続される画素における動作同士を、少なくとも一部がオーバーラップしないタイミング等で行うことはできない。
【0060】
以下、上記のような線順次撮像駆動における1ライン分の撮像駆動動作について、詳細に説明する。
【0061】
図19(A)は、読み出し制御線Lreadの電位Vreadのタイミング波形を、図19(B)は、チャージアンプ172からの出力電圧Vcaのタイミング波形を、図19(C)は信号線Lsigの電位Vsigのタイミング波形を、図19(D)は蓄積ノードNの電位Vnのタイミング波形を、それぞれ表したものである。尚、これらの各タイミング波形は、1フレーム期間ΔTvを含む前後の期間についてのものである。
【0062】
1フレーム期間ΔTvでは、まず露光期間Tex(タイミングt11〜t12)において、前述(図7(A))のようにして露光動作がなされ、各画素20内の光電変換素子21では、入射した撮像光Linが信号電荷に変換(光電変換)される。そして、この信号電荷が画素20内の蓄積ノードNに蓄積されることにより、蓄積ノードNの電位Vnが徐々に変化する(図19(D)中のP31)。ここでは、光電変換素子21のカソード側が蓄積ノードNに接続されているため、露光期間Texでは、電位Vnがリセット電圧Vrst側から0Vへ向けて徐々に低下する。
【0063】
次いで、読み出し/第1リセット期間Tr1(タイミングt13〜t14)では、前述(図7(B))のように、読み出し動作と共に、チャージアンプ回路17Aにおける仮想短絡現象によりリセット動作(1回目のリセット動作)がなされる。また、その後のタイミングt15において、チャージアンプ回路17AにおけるスイッチSW1がオン状態となることにより、このチャージアンプ回路内の容量素子C1に蓄積された電荷がリセットされる(アンプリセット動作が行われる)。
【0064】
ところが、この読み出し/第1リセット期間Tr1後には、上述したような理由から、残留電荷q1が発生し、蓄積ノードNの電位Vnが徐々に低下する(図19(D)中のP32)。そこで、読み出し/第1リセット期間Tr1後、所定の時間間隔をおいて続く第2リセット期間Tr2(タイミングt16〜t17)において、2回目のリセット動作が行われる。
【0065】
(2回目のリセット動作)
第2リセット期間Tr2では、チャージアンプ回路17Aにおけるチャージアンプの帰還(フィードバック)または仮想短絡現象を利用して、2回目のリセット動作がなされる。具体的には、帰還を利用する場合には、図20(A)に示したように、画素20内のトランジスタ22がオン状態になると共に、チャージアンプ回路17AにおけるスイッチSW1もオン状態となっている。これにより、チャージアンプ172を用いたボルテージフォロワ回路が形成されている。このため、チャージアンプ172では、その帰還特性(フィードバック特性)により、負側の入力端子側(信号線Lsig側)の電圧が、正側の入力端子に印加されているリセット電圧Vrstに略等しくなる。このように第1の動作例では、チャージアンプ172における帰還を利用して、画素20内の蓄積ノードNの電位Vnがリセット電圧Vrstに変位する(2回目のリセット動作がなされる)。
【0066】
あるいは、仮想短絡現象を利用する場合には、図20(B)に示したように、1回目のリセット動作と同様の動作がなされる(図中のP42)。つまり、チャージアンプ回路17Aの読み出し動作状態(トランジスタ22がオン状態で、スイッチSW1がオフ状態)において、2回目のリセット動作が行われる。この仮想短絡現象によっても、画素20内の蓄積ノードNの電位Vnがリセット電圧Vrstに変位する。この例では、チャージアンプ回路17Aが読み出し動作状態であることから、図中の矢印P41で示したように、蓄積ノードNに残存している電荷を読み出すことが可能である。
【0067】
ここで、2回目のリセット動作において読み出した電荷は、本来の読み出し動作(読み出し/第1リセット期間Tr1における読み出し動作)後に、蓄積ノードNに蓄積された残留電荷に相当する。このため、2回目のリセット動作時に読み出した信号電荷は、ノイズあるいは残像に対応するものである。従って、そのような信号電荷に基づく出力データDoutを生成し、これを例えば画像演算処理に用いるようにすれば、撮像画像において残像補正を行うことも可能となる。
【0068】
このようにして本実施の形態では、画素20内の蓄積電荷のリセット動作が、1フレーム期間内において間欠的に複数回行われる。具体的には、ここでは1回目のリセット動作(読み出し/第1リセット期間Tr1)と2回目のリセット動作(第2リセット期間Tr2)とが、所定の時間間隔をおいてなされる。そして、このような各リセット動作のうち、特に2回目のリセット動作が、チャージアンプ回路17Aの帰還あるいは仮想短絡現象を利用してなされることにより、信号電荷読み出し後の画素20内の残留電荷q1(信号電荷の残存量)が低減される。
【0069】
具体的には、1回目のリセット動作の終了時(Tr1の終了時)から2回目のリセット動作の終了時(Tr2の終了時)までの時間をΔt12とすると、残留電荷q1のうちの低減される電荷量は、例えば図21に示したようになる。即ち、例えば図12において説明した残留電荷q1のうち、時間Δt12の開始時t1(=0)から終了時t2までの時間積分値に対応する電荷q12を、この2回目のリセット動作によって排出する(低減する)ことができる。尚、(q1−q12)=q23により算出される電荷q23が、2回目のリセット動作後に残存する電荷量に相当するため、上記した時間Δt12はできるだけ長くなるように設定するのが望ましい。
【0070】
このようにして、チャージアンプ回路17Aを用いた複数回のリセット動作により、信号電荷読み出し後における残留電荷q1が低減され、次の読み出し動作時(次のフレーム期間での撮像時)において、この残留電荷に起因した残像の発生を抑えることができる。
【0071】
尚、上述したような複数回のリセット動作は、例えば線順次駆動における1水平期間(1水平走査期間:一例として32μs程度)を超える期間に亘って間欠的に行われることが望ましい。これは、以下の理由によるものである。即ち、前述したように、PIN型のフォトダイオードにおける状態遷移には、数百μs程度の時間がかかる。このことから、例えば100μs程度の時間、リセット電圧Vrstを連続的または間欠的に蓄積ノードNに与えることで、残留電荷の発生を低減することができる。実際、リセット電圧Vrstを与える期間が1水平期間(例えば32μs程度)を超えると残留電荷が大きく減少し始めることが、実験等により確認されている。
【0072】
以上のように本実施の形態では、撮像部11の各画素20において入射光(撮像光Lin)に基づく光電変換がなされ、信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動が行われることにより、入射光に基づく撮像画像が得られる。1フレーム期間内において、リセット駆動を間欠的に複数回行い、例えば2回目のリセット動作をチャージアンプ回路17Aの帰還または仮想短絡現象を利用して行うことにより、読み出し後の信号電荷の残留に起因するノイズを低減することができる。よって、撮像画像の高画質化を実現することが可能となる。
【0073】
尚、上記実施の形態では、1フレーム期間内に2回のリセット駆動を行う場合を例に挙げて説明したが、これには限られず、1フレーム期間内で3回以上のリセット駆動を行うようにしてもよい。この場合、例えば2回目以降のリセット駆動の際に、上述したようなチャージアンプ回路17Aの帰還または仮想短絡現象を用いたリセット動作を行うことが望ましい。
【0074】
<第2の実施の形態>
図22は、本開示の第2の実施の形態に係るチャージアンプ回路(チャージアンプ回路17B)の構成を、画素20の回路構成と共に表したものである。尚、以下では、上記第1の実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0075】
[構成]
本実施の形態のチャージアンプ回路17Bは、例えば上記第1の実施の形態のチャージアンプ回路17Aと同様、A/D変換部14(列選択部17)内に、S/H回路173およびマルチプレクサ回路174等と共に設けられるものである。また、撮像部11の各画素20の読み出し動作時には上述のようなQ−V変換を行うと共に、リセット動作において蓄積ノードNにリセット電位Vrstを与えるものである。詳細は後述するが、本変形例においても、このようなチャージアンプ回路17Bを用いて、パッシブ型の画素20に対して、読み出し動作と共にリセット動作(1回目のリセット動作)がなされると共に、1フレーム期間内において複数回のリセット動作が行われる。
【0076】
チャージアンプ回路17Bは、上記実施の形態のチャージアンプ回路17Aと同様、例えばチャージアンプ172、容量素子C1およびスイッチSW1を有している。また、チャージアンプ172の負側の入力端子に信号線Lsigが接続され、正側(+側)の入力端子にはリセット電圧Vrstが入力されるようになっている。一方、チャージアンプ172の出力端子と負側の入力端子との間には、容量素子C1とスイッチSW1とがそれぞれ並列に接続されている。
【0077】
但し、本変形例では、更に別の容量素子C2(コンデンサ,フィードバック容量素子)が、チャージアンプ172の出力端子と負側の入力端子との間に並列接続されている。また、この容量素子C2には、スイッチSW4が直列接続されている。即ち、例えば、容量素子C2の一方の端子が、チャージアンプ172の出力端子に接続され、他方の端子がスイッチSW4に接続されている。スイッチSW4の一方の端子は、容量素子C2に接続され、他方の端子はチャージアンプ172の負側の入力端子に接続されている。尚、スイッチSW1のオン・オフ状態は、システム制御部16からアンプリセット制御線Lcarstを介して供給される制御信号によって制御される。また、スイッチSW4のオン・オフ状態についても同様で、システム制御部16から、アンプリセット制御線Lcarst2を介して供給される制御信号によって制御されるようになっている。
【0078】
容量素子C2は、チャージアンプ172の出力端子と負側の入力端子との間において、容量素子C1と共に並列接続されることにより、チャージアンプ172の出力端子および入力端子間を帰還接続するものである。この容量素子C2にスイッチSW4を直列に接続し、このスイッチSW4のオン状態およびオフ状態を切り替えることで、チャージアンプ回路17Bにおけるフィードバック容量(帰還容量)を可変とすることができる。ここでは、これら2つの容量素子C1,C2を用いて、2値の容量(容量素子C1のもつ容量cf1,容量素子C1,C2の合成容量cf2)を切り替え可能である。
【0079】
この容量素子C2は、例えば容量素子C1よりも大きな容量を有していることが望ましい。容量素子C2は、スイッチSW4のオン制御により、容量素子C1およびスイッチSW1からなる回路に並列接続され、容量素子C1と合成容量を形成するが、特に2回目のリセット動作では、チャージアンプ回路17Bにおいてより大きな容量を使用することにより、効果的にノイズを低減することができるためである。
【0080】
[作用・効果]
本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様、撮像部11へ入射した撮像光Linは、各画素20内において光電変換され、これにより発生した信号電荷が蓄積ノードNに蓄積される。蓄積された電荷は、トランジスタ22がオン状態になると、信号線Lsigへ読み出される。このようにして信号線Lsigへ読み出された信号電荷は、A/D変換部14(列選択部17)内のチャージアンプ回路17BにおいてQ−V変換された後、出力データDout(撮像信号)が生成される。このようにして、撮像駆動動作がなされる。以下、チャージアンプ回路17Bを用いた露光動作、読み出し動作およびリセット動作について説明する。
【0081】
図23は、露光期間Texにおける画素20およびチャージアンプ回路17Bの動作例を表したものである。図24は、読み出し/第1リセット期間Tr1における画素20およびチャージアンプ回路17Bの動作例を表したものである。尚、ここでも説明の便宜上、トランジスタ22のオン・オフ状態を、スイッチを用いて図示している。
【0082】
まず、図23に示したように、露光期間Texでは、上記第1実施の形態と同様、トランジスタ22はオフ状態となっており、この状態において撮像光Linに基づく信号電荷は、蓄積ノードNに蓄積され、信号線Lsig側へは出力されない(読み出されない)。一方、チャージアンプ回路17Bでは、アンプリセット動作がなされた後の状態であるため、スイッチSW1がオン状態となっており、結果としてボルテージフォロワ回路が形成されている。このとき、チャージアンプ回路17Bでは、スイッチSW4はオフ状態となっている。
【0083】
続いて、図24に示したように、読み出し/第1リセット期間Tr1では、トランジスタ22がオン状態となることにより、蓄積ノードNから信号線Lsigへ信号電荷が読み出される(図中の矢印P11参照)。読み出された信号電荷は、チャージアンプ回路17Bへ入力される。一方、チャージアンプ回路17Bでは、スイッチSW1がオフ状態となっている(チャージアンプ回路が読み出し動作状態となっている)。また、このとき、スイッチSW4もオフ状態となっている。従って、チャージアンプ回路17Bへ入力された信号電荷は容量素子C1に蓄積され、その蓄積電荷に応じた信号電圧(出力電圧Vca)がチャージアンプ172から出力される。
【0084】
この際、本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様、上記読み出し動作に伴って、リセット動作(1回目のリセット動作)が行われる。即ち、図中の矢印P12で示したように、チャージアンプ回路17B(チャージアンプ172)における仮想短絡現象を利用して、1回目のリセット動作がなされる。このように、本実施の形態では、読み出し/第1リセット期間Tr1において、容量素子C1,C2のうちの容量素子C1が選択的に使用されて蓄積ノードNが所定のリセット電圧Vrstにリセットされる。この後、スイッチSW1がオン状態となることにより、容量素子C1に蓄積された電荷がリセットされ、即ちアンプリセット動作が行われる。
【0085】
但し、本実施の形態においても、1回目のリセット動作がなされた後の残留電荷を排出するため、複数回(ここでは、読み出し/第1リセット期間Tr1におけるリセット動作を含む計2回)のリセット動作が行われる。また、これらの読み出し駆動およびリセット駆動は線順次でなされる。以下、本実施の形態における2回目のリセット動作について説明する。図25および図26に、第2リセット期間Trにおける画素20およびチャージアンプ回路17Bの動作例を示す。
【0086】
第2リセット期間Tr2では、チャージアンプ回路17Bにおいても、上記第1の実施の形態と同様、チャージアンプ172の帰還または仮想短絡現象を利用して、2回目のリセット動作がなされる。但し、本実施の形態では、上記第1の実施の形態および読み出し/第1リセット期間Tr1と異なり、容量素子C2を用いてリセット動作を行う。具体的には、図25に示したように、帰還を利用する場合、画素20内のトランジスタ22がオン状態になると共に、チャージアンプ回路17B内のスイッチSW1もオン状態とされ。これによりボルテージフォロワ回路が形成される。このとき、本実施の形態では、スイッチSW4がオン状態に制御される。
【0087】
この結果、チャージアンプ172では、その帰還特性により、負側の入力端子側(信号線Lsig側)の電圧が、正側の入力端子に印加されているリセット電圧Vrstに略等しくなる。このように第1の動作例では、チャージアンプ172における帰還を利用して、画素20内の蓄積ノードNの電位Vnがリセット電圧Vrstに変位する(2回目のリセット動作がなされる)。
【0088】
あるいは、図26に示したように、仮想短絡現象を利用する場合、1回目のリセット動作と同様の動作がなされる。つまり、チャージアンプ回路17Bの読み出し動作状態(トランジスタ22がオン状態で、スイッチSW1がオフ状態)において、チャージアンプ回路17B(チャージアンプ172)における仮想短絡現象(図中の矢印P15)を利用したリセット動作が行われる。このとき、本実施の形態では、スイッチSW4がオン状態に制御される。これにより、図中の矢印P14で示したように、容量素子C1,C2の双方を利用したリセット動作がなされる(C1,C2の双方に電荷が蓄積される)。
【0089】
即ち、本実施の形態のチャージアンプ回路17Bでは、上記のような回路構成により、容量を切り替えることができる。ここでは、容量素子C1のもつ容量cfと、容量cf1および容量素子C2の容量cf2の合成容量との2値を切り替えることができる。これにより、読み出し/第1リセット期間Tr1で使用する容量と、第2リセット期間Tr2で使用する容量とを使い分けることができる。上述のように、1回目のリセット動作時(読み出し動作時)においては、撮像光Linに基づく信号電荷を容量素子C1(容量cf1)のみを使用して読み出す一方で、2回目のリセット動作時には、より大きな容量(容量cf2)を使用することができる。これにより、2回目のリセット時におけるチャージアンプ172のゲインを下げることができ、この結果、出力信号におけるノイズを低減することが可能となる。また、本実施の形態においても、仮想短絡現象を利用した場合には、チャージアンプ回路17Bが読み出し動作状態にあるため、2回目のリセット動作時に蓄積ノードNに溜まっている電荷を読み出すことが可能である。
【0090】
このようにして本実施の形態においても、画素20内の蓄積電荷のリセット動作が、1フレーム期間内において間欠的に複数回行われる。このようなチャージアンプ回路17Bを用いた複数回のリセット動作により、画素20内の残留電荷q1(信号電荷の残存量)を低減でき、撮像画像において高画質化を実現することができる。
【0091】
続いて、上記第1,第2の実施の形態の変形例(変形例1〜7)について説明する。尚、上記実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0092】
<変形例1>
図27は、変形例1に係るチャージアンプ回路(チャージアンプ回路17C)の構成を、画素20の回路構成と共に表したものである。チャージアンプ回路17Cは、例えば上記第1の実施の形態のチャージアンプ回路17Aと同様、A/D変換部14(列選択部17)内に、S/H回路173およびマルチプレクサ回路174等と共に設けられるものである。また同様に、チャージアンプ回路17Cは、例えばチャージアンプ172、容量素子C1およびスイッチSW1を有している。チャージアンプ172の負側の入力端子には信号線Lsigが接続され、正側の入力端子にはリセット電圧Vrstが入力されるようになっており、チャージアンプ172の出力端子と負側の入力端子との間には、容量素子C1とスイッチSW1とがそれぞれ並列に接続されている。
【0093】
但し、本変形例のチャージアンプ回路17Cでは、チャージアンプ172の正側の入力端子と信号線Lsigの一端との間にスイッチSW5が設けられており、信号線Lsigの一端に、スイッチSW5を介してリセット電位Vrstを入力可能となっている。尚、スイッチSW1のオン・オフ状態は、システム制御部16からアンプリセット制御線Lcarstを介して供給される制御信号によって制御される。また、スイッチSW5のオン・オフ状態についても同様で、システム制御部16から、アンプリセット制御線Lcarst3を介して供給される制御信号によって制御されるようになっている。
【0094】
このようなスイッチSW5を有するチャージアンプ回路17Cを用いることによっても、上述したような複数回のリセット動作が可能である。また、読み出し動作に伴って1回目のリセット動作がなされる。このようなチャージアンプ回路17Cを用いた露光動作、1回目のリセット動作および2回目のリセット動作のそれぞれについて、以下説明する。
【0095】
まず、図28に示したように、露光期間Texでは、上記第1実施の形態と同様、トランジスタ22はオフ状態となっており、この状態において撮像光Linに基づく信号電荷は、蓄積ノードNに蓄積され、信号線Lsig側へは出力されない(読み出されない)。一方、チャージアンプ回路17Cでは、アンプリセット動作がなされた後の状態であるため、スイッチSW1がオン状態となっており、結果としてボルテージフォロワ回路が形成されている。このとき、チャージアンプ回路17Cでは、スイッチSW5はオフ状態となっている。
【0096】
続いて、図29に示したように、読み出し/第1リセット期間Tr1では、トランジスタ22がオン状態となることにより、蓄積ノードNから信号線Lsigへ信号電荷が読み出される(図中の矢印P11参照)。読み出された信号電荷は、チャージアンプ回路17Cへ入力される。一方、チャージアンプ回路17Cでは、スイッチSW1がオフ状態となっている(チャージアンプ回路が読み出し動作状態となっている)。また、このとき、スイッチSW5もオフ状態となっている。従って、チャージアンプ回路17Cへ入力された信号電荷は容量素子C1に蓄積され、その蓄積電荷に応じた信号電圧(出力電圧Vca)がチャージアンプ172から出力される。このようにして、本変形例においても、上記第1の実施の形態と同様、読み出し動作に伴ってリセット動作(1回目のリセット動作)が行われる。
【0097】
また、図30に示したように、第2リセット期間Tr2では、画素20内のトランジスタ22がオン状態になる一方、チャージアンプ回路17B内のスイッチSW1がオフ状態とされ、かつスイッチSW5がオン状態とされることにより、蓄積ノードNの電位Vnがリセット電圧Vrstに変位する(2回目のリセット動作がなされる)。このように、複数回のリセット駆動が、スイッチSW5を有するチャージアンプ回路17Cを用いて行われるようにしてもよい。
【0098】
<変形例2>
図31は、変形例2に係る画素(画素20A)の回路構成をチャージアンプ回路17Aの回路構成例と共に表したものである。本変形例の画素20Aは、実施の形態の画素20と同様にいわゆるパッシブ型の回路構成となっており、1つの光電変換素子21と1つのトランジスタ22とを有している。また、この画素20AにはH方向に沿って延在する読み出し制御線Lreadと、V方向に沿って延在する信号線Lsigとが接続されている。
【0099】
但し、本変形例の画素20Aでは、上記実施の形態の画素20とは異なり、光電変換素子21のアノードが蓄積ノードNに接続され、カソードが例えば電源に接続されている。このように、画素20Aにおいて光電変換素子21のアノードに蓄積ノードNが接続されるようにしてもよく、このように構成した場合であっても、上記実施の形態の撮像装置1と同様の効果を得ることが可能である。
【0100】
<変形例3>
図32は、変形例3に係る画素(画素20D)の回路構成をチャージアンプ回路17Aの回路構成例と共に表したものである。本変形例の画素20Dは、実施の形態の画素20と同様にいわゆるパッシブ型の回路構成となっており、1つの光電変換素子21を有しており、H方向に沿って延在する読み出し制御線Lreadと、V方向に沿って延在する信号線Lsigとに接続されている。尚、ここでは、上記第1の実施の形態のチャージアンプ回路17Aを例に挙げて説明するが、上記第2の実施の形態のチャージアンプ回路17Bまたは変形例1のチャージアンプ回路17Cに置き換えてもよい。
【0101】
但し、本変形例では、画素20Dが、2つのトランジスタ(トランジスタ22A,22B)を有している。これら2つのトランジスタ22A,22Bは、互いに直列に接続されている(一方のソースまたはドレインと他方のソースまたはドレインとが電気的に接続されている。また、各トランジスタ22A,22Bにおける各ゲートは読み出し制御線Lreadに接続されている。
【0102】
このように、画素20D内に直列接続させた2つのトランジスタ22A,22Bを設けてもよく、この場合にも、上記実施の形態で説明したような読み出し駆動およびリセット駆動を行うことにより、ノイズを低減することができる。
【0103】
<変形例4,5>
図33(A),(B)はそれぞれ、変形例4,5に係る撮像部(撮像部11A,11B)の概略構成を模式的に表したものである。
【0104】
図33(A)に示した変形例4に係る撮像部11Aは、上記実施の形態で説明した光電変換層111上(受光面側)に、更に波長変換層112を有している。波長変換層112は、放射線Rrad(α線,β線,γ線,X線等)を、光電変換層111の感度域に波長変換するものであり、これにより光電変換層111では、この放射線Rradに基づく情報を読み取ることが可能となっている。この波長変換層112は、例えばX線などの放射線を可視光に変換する蛍光体(例えば、シンチレータ)からなる。このような波長変換層112は、例えば光電変換層1113の上部に、有機平坦化膜、スピンオングラス材料等からなる平坦化膜を形成し、その上部に蛍光体膜をCsI、NaI、CaF2等によって形成することにより得られる。この撮像部11Aは、例えばいわゆる間接型の放射線撮像装置に適用されるものである。
【0105】
図33(B)に示した変形例5に係る撮像部11Bは、上記実施の形態と異なり、入射した放射線Rradを電気信号に変換する光電変換層111Bを有するものである。光電変換層111Bは、例えば、アモルファスセレン(a−Se)半導体や、カドミニウムテルル(CdTe)半導体などにより構成されている。この撮像部11Bは、例えばいわゆる直接型の放射線撮像装置に適用されるものである。
【0106】
これらの変形例4,5に係る撮像部11A,11Bを備えた撮像装置では、入射した放射線Rradに基づいて電気信号を得る、様々な種類の放射線撮像装置として利用される。放射線撮像装置としては、例えば、医療用のX線撮像装置(Digital Radiography等)や、空港等で用いられる携帯物検査用X線撮影装置、工業用X線撮像装置(例えば、コンテナ内の危険物等の検査や、鞄等の中身の検査を行う装置)などに適用することが可能である。
【0107】
<適用例>
続いて、上記実施の形態および各変形例(変形例1〜5)に係る撮像装置は、以下に説明するような撮像表示システムへ適用可能である。
【0108】
図34は、適用例に係る撮像表示システム(撮像表示システム5)の概略構成例を模式的に表したものである。撮像表示システム5は、上記実施の形態等に係る撮像部11(11A,11B)等を有する撮像装置1と、画像処理部52と、表示装置4とを備えており、この例では放射線を用いた撮像表示システム(放射線撮像表示システム)として構成されている。
【0109】
画像処理部52は、撮像装置1から出力される出力データDout(撮像信号)に対して所定の画像処理を施すことにより、画像データD1を生成するものである。表示装置4は、画像処理部52において生成された画像データD1に基づく画像表示を、所定のモニタ画面40上で行うものである。
【0110】
この撮像表示システム5では、撮像装置1(ここでは放射線撮像装置)が、光源(ここではX線源等の放射線源)51から被写体50に向けて照射された照射光(ここでは放射線)に基づき、被写体50の画像データDoutを取得し、画像処理部52へ出力する。画像処理部52は、入力された画像データDoutに対して上記した所定の画像処理を施し、その画像処理後の画像データ(表示データ)D1を表示装置4へ出力する。表示装置4は、入力された画像データD1に基づいて、モニタ画面40上に画像情報(撮像画像)を表示する。
【0111】
このように、本適用例の撮像表示システム5では、撮像装置1において被写体50の画像を電気信号として取得可能であるため、取得した電気信号を表示装置4へ伝送することによって画像表示を行うことができる。即ち、従来のような放射線写真フィルムを用いることなく、被写体50の画像を観察することが可能となり、また、動画撮影および動画表示にも対応することが可能となる。
【0112】
尚、本適用例では、撮像装置1が放射線撮像装置として構成されており、放射線を用いた撮像表示システムとなっている場合を例に挙げて説明したが、本開示の撮像表示システムは、他の方式の撮像装置を用いたものにも適用することが可能である。
【0113】
以上、実施の形態、変形例および適用例を挙げたが、本開示内容はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、撮像部における画素の回路構成は、上記実施の形態等で説明したもの(画素20,20A〜20Dの回路構成)には限られず、他の回路構成であってもよい。同様に、行走査部や列選択部等の回路構成についても、上記実施の形態等で説明したものには限られず、他の回路構成であってもよい。
【0114】
また、上記第2の実施の形態では、チャージアンプ回路17Bにおいて、スイッチ(スイッチSW4)の切り替えにより2値の容量を切り替え可能にしたが、3値以上を切り替え可能な構成としてもよい。例えば、容量素子とこれに直列接続されたスイッチとを含む組を2つ以上、容量素子C1に対して並列に接続し、各組のスイッチのオン・オフ状態を適宜制御することにより、多段階の容量調節を可能としてもよい。
【0115】
また、上記実施の形態等で説明した撮像部、行走査部、A/D変換部(列選択部)および列走査部等はそれぞれ、例えば同一基板上に形成されているようにしてもよい。具体的には、例えば低温多結晶シリコンなどの多結晶半導体を用いることにより、これらの回路部分におけるスイッチ等も同一基板上に形成することができるようになる。このため、例えば外部のシステム制御部からの制御信号に基づいて、同一基板上における駆動動作を行うことが可能となり、狭額縁化(3辺フリーの額縁構造)や配線接続の際の信頼性向上を実現することができる。
【0116】
尚、本開示は以下のような構成を取ることも可能である。
(1)各々が光電変換素子を含む複数の画素を有する撮像部と、前記画素内に蓄積された信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動を行う駆動部とを備え、前記駆動部は、読み出された信号電荷を電圧に変換するチャージアンプ回路を有し、前記リセット駆動を1フレーム期間内で間欠的に複数回行い、かつ前記1フレーム期間内の各リセット駆動を、前記チャージアンプ回路におけるチャージアンプの帰還または仮想短絡現象を利用して行う撮像装置。
(2)前記チャージアンプ回路は、入力側の一方の端子が画素の信号線に接続され、他方の端子がリセット電位に保持されたチャージアンプと、前記チャージアンプの入力側の一方の端子と出力側の端子との間に並列接続された第1の容量素子と、前記チャージアンプおよび前記第1の容量素子に並列接続された第1のスイッチとを有する上記(1)に記載の撮像装置。
(3)前記駆動部は、前記第1のスイッチをオン状態に保持し、前記帰還を利用したリセット駆動を行う上記(2)に記載の撮像装置。
(4)前記駆動部は、前記第1のスイッチをオフ状態に保持し、前記仮想短絡現象を利用したリセット駆動を行う上記(2)に記載の撮像装置。
(5)前記チャージアンプ回路は、前記チャージアンプの入力側の一方の端子と出力側の端子との間に並列接続された第2の容量素子と、前記第2の容量素子に直列接続された第2のスイッチとを更に有する上記(2)〜(4)のいずれかに記載の撮像装置。
(6)前記駆動部は、前記第1のスイッチをオン状態、前記第2のスイッチをオフ状態にそれぞれ保持して、前記帰還を利用したリセット駆動を行う上記(5)に記載の撮像装置。
(7)前記駆動部は、前記第1のスイッチをオフ状態、前記第2のスイッチをオン状態にそれぞれ保持して、前記仮想短絡現象を利用したリセット駆動を行う上記(5)に記載の撮像装置。
(8)前記駆動部は、前記画素の露光動作の際には、前記第1のスイッチをオン状態、前記第2のスイッチをオフ状態にそれぞれ保持し、前記読み出し駆動の際には、前記第1および第2のスイッチの両方をオフ状態に保持する上記(5)〜(7)のいずれかに記載の撮像装置。
(9)前記駆動部は、1回目のリセット駆動を、前記読み出し駆動に伴って、前記第1および第2のスイッチの両方をオフ状態に保持して行う上記(8)に記載の撮像装置。
(10)前記第2の容量素子の容量は前記第1の容量素子よりも大きい上記(5)〜(9)のいずれかに記載の撮像装置。
(11)前記仮想短絡現象を利用したリセット駆動は、前記チャージアンプ回路が信号電荷を読み出し可能な状態において行う上記(1)〜(10)のいずれかに記載の撮像装置。
(12)前記光電変換素子が、PIN型のフォトダイオードまたはMIS型センサからなる上記(1)〜(11)のいずれかに記載の撮像装置。
(13)前記撮像部が、入射した放射線に基づいて電気信号を発生させるものである上記(1)〜(12)のいずれかに記載の撮像装置。
(14)前記撮像部は、前記光電変換素子上に、放射線を前記光電変換素子の感度域に変換する波長変換層を有する上記(13)に記載の撮像装置。
(15)前記放射線がX線である上記(14)に記載の撮像装置。
(16)前記トランジスタの前記半導体層は、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコンまたは酸化物半導体よりなる上記(1)〜(15)のいずれかに記載の撮像装置。
(17)撮像装置と、この撮像装置により得られた撮像信号に基づく画像表示を行う表示装置とを備え、前記撮像装置は、各々が光電変換素子を含む複数の画素を有する撮像部と、前記画素内に蓄積された信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動を行う駆動部とを備え、前記駆動部は、読み出された信号電荷を電圧に変換するチャージアンプ回路を有し、前記リセット駆動を1フレーム期間内で間欠的に複数回行い、かつ前記1フレーム期間内の各リセット駆動を、前記チャージアンプ回路におけるチャージアンプの帰還または仮想短絡現象を利用して行う撮像表示システム。
【符号の説明】
【0117】
1…撮像装置、11,11A,11B…撮像部、111,111B…光電変換層、112…波長変換層、13…行走査部、130…単位回路、131,132…シフトレジスタ回路(S/R)、135A,135B…バッファ回路、133A〜133D…AND回路、134A,134B…OR回路、14…A/D変換部、15…列走査部、16…システム制御部、17…列選択部、17A〜17D…チャージアンプ回路、171…定電流源、172…チャージアンプ、173…S/H回路、174…マルチプレクサ回路、175…A/Dコンバータ、176…アンプ、20,20A〜20D…画素(撮像画素)、21…光電変換素子、21P…p型半導体層、21N…n型半導体層、21I…真性半導体層(i領域)、21G…ゲート電極、22,23,24…トランジスタ、4…表示装置、40…モニタ画面、5…撮像表示システム、50…被写体、51…光源(放射線源)、52…画像処理部、Lsig…信号線、Lread…読み出し制御線、Lrst…リセット制御線、Lcarst…アンプリセット制御線、Dout…出力データ、D1…撮像信号、Vrst…リセット電圧、N…蓄積ノード、SW1,SW2…スイッチ、C1…容量素子、Cgd,Cgp,Cdp…寄生容量、VST1,VST2…スタートパルス信号、CLK1,CLK2…クロック信号、EN1〜EN4…イネーブル信号、ΔTv…1垂直期間(1フレーム期間)、Tex…露光期間、Tr1…読み出し/第1リセット期間、Tr1a…読み出し期間、Tr1b…第1リセット期間、Tr2…第2リセット期間、Lin…撮像光、Rrad…放射線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が光電変換素子を含む複数の画素を有する撮像部と、
前記画素内に蓄積された信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動を行う駆動部とを備え、
前記駆動部は、
読み出された信号電荷を電圧に変換するチャージアンプ回路を有し、
前記リセット駆動を1フレーム期間内で間欠的に複数回行い、かつ
前記1フレーム期間内の各リセット駆動を、前記チャージアンプ回路におけるチャージアンプの帰還または仮想短絡現象を利用して行う
撮像装置。
【請求項2】
前記チャージアンプ回路は、
入力側の一方の端子が画素の信号線に接続され、他方の端子がリセット電位に保持されたチャージアンプと、
前記チャージアンプの入力側の一方の端子と出力側の端子との間に並列接続された第1の容量素子と、
前記チャージアンプおよび前記第1の容量素子に並列接続された第1のスイッチとを有する
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記第1のスイッチをオン状態に保持し、前記帰還を利用したリセット駆動を行う
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記駆動部は、前記第1のスイッチをオフ状態に保持し、前記仮想短絡現象を利用したリセット駆動を行う
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記チャージアンプ回路は、
前記チャージアンプの入力側の一方の端子と出力側の端子との間に並列接続された第2の容量素子と、
前記第2の容量素子に直列接続された第2のスイッチとを更に有する
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記駆動部は、前記第1のスイッチをオン状態、前記第2のスイッチをオフ状態にそれぞれ保持して、前記帰還を利用したリセット駆動を行う
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記駆動部は、前記第1のスイッチをオフ状態、前記第2のスイッチをオン状態にそれぞれ保持して、前記仮想短絡現象を利用したリセット駆動を行う
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記駆動部は、
前記画素の露光動作の際には、前記第1のスイッチをオン状態、前記第2のスイッチをオフ状態にそれぞれ保持し、
前記読み出し駆動の際には、前記第1および第2のスイッチの両方をオフ状態に保持する
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記駆動部は、1回目のリセット駆動を、前記読み出し駆動に伴って、前記第1および第2のスイッチの両方をオフ状態に保持して行う
請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記第2の容量素子の容量は前記第1の容量素子よりも大きい
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記仮想短絡現象を利用したリセット駆動は、前記チャージアンプ回路が信号電荷を読み出し可能な状態において行う
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記光電変換素子が、PIN型のフォトダイオードまたはMIS型センサからなる
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記撮像部が、入射した放射線に基づいて電気信号を発生させるものである
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記撮像部は、前記光電変換素子上に、放射線を前記光電変換素子の感度域に変換する波長変換層を有する
請求項13に記載の撮像装置。
【請求項15】
前記放射線がX線である
請求項14に記載の撮像装置。
【請求項16】
前記トランジスタの前記半導体層は、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコンまたは酸化物半導体よりなる
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項17】
撮像装置と、この撮像装置により得られた撮像信号に基づく画像表示を行う表示装置とを備え、
前記撮像装置は、
各々が光電変換素子を含む複数の画素を有する撮像部と、
前記画素内に蓄積された信号電荷の読み出し駆動およびリセット駆動を行う駆動部とを備え、
前記駆動部は、
読み出された信号電荷を電圧に変換するチャージアンプ回路を有し、
前記リセット駆動を1フレーム期間内で間欠的に複数回行い、かつ
前記1フレーム期間内の各リセット駆動を、前記チャージアンプ回路におけるチャージアンプの帰還または仮想短絡現象を利用して行う
撮像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2013−90219(P2013−90219A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230128(P2011−230128)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】