説明

新規ジペプチジルペプチダーゼIV阻害因子およびその調製方法、ならび該阻害因子を含む医薬組成物

本発明は、式(I)により示される新規化合物に関し、式中、R、R1、R2、R3、X、Y、m、nは、定義した通りである。本発明は、一般式Iの化合物、それらの誘導体、それらの類似体、それらの互変異性型、それらの立体異性体、それらのジアステレオマー、それらの生物同配体、それらの多形体、それらの医薬として許容される塩と、これらを含有し、大部分がジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤である医薬として許容される組成物とに関する。本発明はまた、式(I)の新規化合物の調製方法およびII型糖尿病および糖尿病合併症の治療ならびに不全脂血症(dislipIdemia)、高コレステロ
ール血症、肥満および高血糖の治療における式(I)の新規化合物の使用方法に関する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、
【化1】

その誘導体、類似体、互変異性型、立体異性体、生物同配体、ジアステレオマー、多形体、医薬として許容される塩および医薬として許容される溶媒化合物であって、
式中
X=CH2、CHF、CF2、CHCl、CHOH、CHOCH3、NH、NCOCH3、CHPh、O、またはSであり、
Y=CNであり、
1およびR5は、水素、C1−C4アルキルおよびヒドロキシより選択され、
2は、水素、C1−C4アルキル、置換アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、
1-4ヒドロキシアルキル、R5NHC1-4アルキルおよびR5NHC(NH)NHC1-4
ルキルより選択され、
3は、水素およびC1−C4アルキルより選択され、
4は、水素、C1−C4アルキル、置換アルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4アル
カノイルオキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C2−C6アルケニル、アシルおよびハロゲンより選択され、
n=1または2であり、
m=0、1、または2であり、
R=R11、R12、またはR13であり、
11は以下のa)、b)またはc)より選択される群の少なくとも1つを含み、以下の任意選択で置換されるシクロアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリール基は、直接、または隣接するメチレンまたはエチレンのいずれかを介して、炭素−炭素結合、または炭素−窒素結合のいずれかを介してノルアダマンチル部分と結合し、
a)C1−C4アルキル、ジアルキルまたはオキソにより任意選択で置換されるシクロアルキル基、好ましくはC4−C環系、より好ましくはC5−C6環系である任意選択で置
換されるシクロアルキル基、
b)任意選択で置換されるヘテロアリール基、好ましくは5〜10員の環系であって、該ヘテロアリール環は、窒素、硫黄および酸素より選択される1、2、またはそれより多くのヘテロ原子を含む単環芳香族の環系または二環芳香族の環系のいずれかであり、ヘテロアリール環系の置換基は、R6およびRからなる基より選択され、
6は水素、C1−C4アルキル、C2−C4アルケニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアル
キル、アルキルアミノ、ハロアルキル、アミノ、アシル、COOR9またはCOR9であり、
は水素、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ニトロ、C1−C8アルキル、C2−C4アルケニル、COOR9、CONR89、COR9、NHCOOR8、NHS(O)28
NHS(O)R8、NHS(O)2NHR8、NR8COOR9、NR8COR9、NR8S(O)29、NR8CONR89、NR8C(S)NR89、NHC(O)NHS(O)28、OSO28、OCONR89、SO28、SOR8、SR8、SO2NR89およびS(O
2OR8からなる群より選択され、
6およびRが前記環系に隣接する炭素原子上に存在する場合、それらは共に、ア
ミノ、ヒドロキシ、アルキル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、カルボキシ、または、オキソ等の更なる置換基で、フェニル等の6員芳香環またはピリジン等の複素環を、形成してもよい、任意選択で置換されるヘテロアリール基、
c)C1−C3アルキル基、ジアルキル基およびオキソ基により任意選択で置換されるヘテロシクリル基であって、該複素環の環系は、窒素、硫黄および酸素からなる基より選択される1つ以上のヘテロ原子を有する4〜10員環からなる単環または二環の環系であり、該ヘテロ原子は窒素酸化物、硫黄酸化物および二酸化硫黄等の官能基として存在することが可能であり、
複素環の環系は、1つまたは2つの二重結合を有してもよく、
単環の複素環は、ヘテロアリール、アリール、または、C1−C5アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ハロアルキル、アルキルアミノ、カルボキシ、NH(CO)R8、NH(O)28、NHC(O)NHR9、NHSOR8、NH(O)2NHR8
NR8COOR9、NR8COR9、NR8S(O)29、NR8CONR89、NR8C(S
)NR89もしくはNHC(O)NHS(O)28で任意選択で置換されるシクロアルキル環に任意選択で溶解してもよい、任意選択で置換されるヘテロシクリル基、
12は、水素、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、カルボキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アミジニル、アルコキシ、アルコキシカルボニルアミノ、ウレイド、チウレイド、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アルカノイルアミノ、カルバモイル、グアニジル、任意選択で置換されるC1−C8アルキルおよびC2−C6アルケニルより選択され、
13は、任意選択で置換されるアリールであり、該置換基は、同じであってもまたは異なってもよく、かつ以下より選択された基の少なくとも1つを含み、
a)水素、
b)C1−C8アルキル、C2−C6アルケニル、ハロ、アルキルハロ、アルコキシ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アシルアミノ、カルボニルアミノ、グアニジル、ニトロ、アミノ、COOR9、R8NHC(O)R9、COR9、CONR89、NHC(O)OR8、NHC(O)R8、NHC(O)NR89、NHC(O)NR89、NHS(O)28、NHS(O)R8、NH
S(O)2NHR8、NHS(O)2NHC(O)R8、NR8COOR9、NR8COR9、NR8S(O)29、NR8CONR89、NR8C(S)NR89、NHC(O)NHS(
O)28、S(O)28、SOR8、SR8、S(O)2NR89、OCF3、OS(O)2
8またはOC(O)NR89
c)C1−C3アルキル、C2−C6アルケニル、ジアルキルおよびオキソより選択される1つ以上の基により任意選択で置換される、飽和、部分飽和、または不飽和の単環または二環の複素環系であって、該複素環の環系が窒素、硫黄および酸素からなる基より選択された1つ以上のヘテロ原子を有する4〜10員環からなる環であり、ヘテロ原子は窒素酸化物、硫黄酸化物および二酸化硫黄等の官能基として存在することが可能である、複素環系、
ここで、
8、R9およびR10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アル
キル、アシル、アシルオキシ、ヒドロキシアルキル、アミノ、アルキルチオまたはチオアルキル基により任意選択で置換され、同じであってもまたは異なってもよく、水素、任意選択で置換されるC1−C8アルキル、アリール、アリールアルキル、アルコキシカルボニルおよびアリールアルコキシカルボニルから個々に選択され、
8およびR9が窒素原子上に共に存在する場合、それらは、5または6員の飽和、部分的に不飽和、または、炭素原子と、少なくとも1つの窒素原子と、任意選択で酸素、硫黄および窒素より選択された1つ以上の他のヘテロ原子とを任意選択で含有する不飽和の環系を形成してもよい、式Iの化合物、その誘導体、類似体、互変異性型、立体異性体、生物同配体、ジアステレオマー、多形体、医薬として許容される塩および医薬として許容される溶媒化合物。
【請求項2】
請求項1に記載の式Iaの化合物、
【化2】

その誘導体、類似体、互変異性型、立体異性体、生物同配体、ジアステレオマー、多形体、医薬として許容される塩および医薬として許容される溶媒化合物であって、
式中
X=CH2、CHFまたはSであり、
Y=CNであり、
3は、水素およびC1−C4アルキルから独立して選択され、
4は、水素、C1−C4アルキル、置換アルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4アル
カノイルオキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C2−C6アルケニル、アシルおよびハロゲンより選択され、
n=1または2であり、
m=0、1、または2であり、
R=R11、R12、またはR13であり、
11、R12、およびR13は、請求項1で定義した通りである化合物、その誘導体、類似体、互変異性型、立体異性体、生物同配体、ジアステレオマー、多形体、医薬として許容される塩および医薬として許容される溶媒化合物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の化合物であって、
式中
RはR11であり、
mは1であり、
3は水素であり、
4は水素であり、
nは1であり、
YはCNであり、
XはCH2、CHFまたはSであり、
11は請求項1で定義した通りである、化合物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の化合物であって、
式中
RはR11またはR12であり、
mは0であり、
1、R2、R3およびR4は水素であり、
nは1であり、
YはCNであり、
XはCH2、CHFまたはSであり、
11およびR12は請求項1で定義した通りである、化合物。
【請求項5】
請求項1または2に記載の化合物であって、
式中
RはR13であり、
mは0であり、
1、R2、R3およびR4は水素であり、
nは1であり、
YはCNであり、
Xは、CH2、CHFまたはSであり、
13は請求項1で定義した通りである、化合物。
【請求項6】
(2S)−1−[1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル−(トリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−3−イルアミノ)アセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル、
またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S,4S)−4−フルオロ−1−{N−[2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S,4R)−4−フルオロ−1−{N−[2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(4R)−3−{N−[2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}−1,3−チアゾリジン−4−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−(1H−テトラゾル−1−イルメチル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H))−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−(チオモルフォリン−4−イルメチル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−[(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)メチル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−[(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−3イル)メチル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−[(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2イル)メチル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、および
((2S)−1−{N−[2−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イルメチル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(lH)−イル]グリシル}ピロリジン−2−イル)アセトニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩からなる群より選択される化合物。
【請求項7】
(2S)−1−{N−[2−[4−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)
フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(lH))−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S,4S)−1−{N−[2−[4−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H))−イル]グリシル}−4−フルオロピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S,4R)−1−{N−[2−[4−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}−4−フルオロピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(4R)−3−{N−[2−[4−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}−1,3−チアゾリジン−4−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−[4−(2−オキソピロリジン−1−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S,4S)−4−フルオロ−1−{N−[2−[4−(2−オキソピロリジン−1−1)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(4R)−3−{N−[2−[4−(2−オキソピロリジン−1−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(lH)−イル]グリシル}−1,3−チアゾリジン−4−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−[4−(1H−ピロール−1−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−[4−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、および
((2S)−1−{N−[2−[4−(3−メチル−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−イル)アセトニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩
からなる群より選択される化合物。
【請求項8】
(2S)−1−[(トリシクロ[3.3.1.03,7}ノン3−イルアミノ)アセチル}
ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{[(1−ヒドロキシトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−3−イル
)アミノ]アセチル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{[(1−メトキシトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−3−イル)
アミノ]アセチル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{[(1−エトキシトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−3−イル)
アミノ]アセチル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もし
くはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{1−アミノトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−3−イル)アミノ
]アセチル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、および
(2S)−1−[N−(2−フルオロヘキサヒドロ−2,5メタノペンタレン−3a(1H)−イル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩
からなる群より選択される化合物。
【請求項9】
(2S)−1−{N−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−[N−(2−フェニルヘキサヒドロ−2,5メタノペンタレン−3a(1H)−イル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩、
(2S)−1−{N−[2−(4−ニトロフェニル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としてのその塩、および
(2S)−1−{N−[2−(4−アミノフェニル)ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−イル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル、またはその単一の鏡像異性型もしくはラセミ化合物としての塩
からなる群より選択される化合物。
【請求項10】
請求項1に記載の化合物であって、前記医薬として許容される塩は、
リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銅、鉛、アルミニウムまたはマンガン等の無機塩基、
N,N’−ジアセチルエチレンジアミン、2−ジメチルアミノエタノール、イソプロピルアミン、モルフォリン、ピペラジン、ピペリジン、プロカイン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン、アダマンチルアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N,N−ベンジルフェニルエチルアミン、コリン水酸化物、ジシクロヘキシルアミン、メトホルミン、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、チアミン、アミノピリミジン、アミノピリジン、プリン、ピリミジンまたはスペルミジン等の有機塩基の塩、
アルキルフェニルアミン、グリシノールまたはフェニルグリシノール等のキラルの塩基、
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、チロシン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、ヒスチジン、オルニチン、リシン、アルギニン、セリン、トレオニンまたはフェニルアラニン等の天然アミン酸の塩、
D−異性体または置換アミノ酸等の非天然アミノ酸の塩、
アスパラギン酸またはグルタミン酸等の酸性アミノ酸の塩、
グアニジンまたは置換グアニジンの塩、
に由来する塩からなる群より選択され、
前記置換基はニトロ、アミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アンモニウムまたは置換アンモニウム塩より選択され、
前記塩は、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、HCl、HBrおよびHIより選択されるハイドロハライド、酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、
コハク酸塩、パルモエート、メタンスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ヒドロキシナフトアート、ベンゼンスルホン酸塩、アスコルビン酸塩、グリセロリン酸またはケトグルタル酸等の酸付加塩を含んでもよい、請求項1に記載の化合物
【請求項11】
式Iの化合物の調製方法であって、
【化3】

遊離型、塩の形態、または保護された形態の式IIの化合物を、式IIIの化合物と結合させることを含み、
【化4】

式中、Pは水素または保護基であり、Lは脱離基であり、R、R1、R2、R3、R4、X、Y、nおよびmは、請求項1で定義した通りである方法。
【請求項12】
前記結合反応が、不活性溶媒中、かつ塩基の存在下で行われる請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記不活性溶媒が、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、DMSO(ジメチルスルホキシド)、テトラヒドロフランおよびアセトニトリルより選択される請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記塩基が、三級アミン、炭酸塩、水酸化物またはそれらの混合物より選択される請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記結合反応が、約−5℃〜約120℃で行われる請求項11に記載の方法。
【請求項16】
脱離基Lが、塩素、臭素またはヨウ素等のハロゲン、O−トルエンスルホニルおよびO−メチルスルホニルより選択される請求項11に記載の方法。
【請求項17】
Pがt−ブチルオキシカルボニル(BOC)またはカルボベンジルオキシ(Cbz)より選択される請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記結合反応が、約0.5〜72時間、好ましくは0.5〜60時間行われる請求項11に記載の方法。
【請求項19】
遊離型、塩の形態、または保護された形態式IIの中間化合物であって、
【化5】

式中、R、R3、R4およびmは請求項1で定義した通りであり、Pは水素または保護基である中間化合物。
【請求項20】
請求項19記載の化合物であって、
1−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル)トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
1−(1H−テトラゾル−1−イルメチル)トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン
−3−アミン、
1−[(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)メチル]トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
1−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]トリシクロ[3.3.1.03,7
]ノナン−3−アミン、
1−(チオモルフォリン−4−イルメチル)トリシクロ[3.3.l.03,7]ノナン
−3−アミン、
3−[(3−アミノトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−1−イル)メチル]−1
,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
2−[(3−アミノトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−1−イル)メチル]−1
H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、
1−[4−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)フェニル]トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
1−[4−(3−アミノトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−1−イル)フェニル
]ピロリジン−2−オン、
3−アミノトリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−1−オール、
1−メトキシトリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
1−エトキシトリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
トリシクロ[3.3.l.03,7]ノナン−1,3−ジアミン、
1−フルオロトリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
1−(3−アミノトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−1−イル)ピロリジン−2
−オン、
1−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
1−フェニルトリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
2−[4−(1H−ピロール−1−イル)フェニル]ヘキサヒドロ−2,5−メタノペンタレン−3a(1H)−アミン、
1−[4−(3−アミノトリシクロ[3.3.1.03,7]ノン−1−イル)フェニル
]イミダゾリジン−2−オン、
1−(4−ニトロフェニル)トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
および、
1−(4−アミノフェニル)トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン−3−アミン、
より選択され、
遊離型で、塩として、または、アミン基が保護された化合物として存在する化合物。
【請求項21】
医薬組成物であって、
a)請求項1〜10のいずれかで定義される式Iの化合物、その医薬として許容される塩、またはその医薬として許容される溶媒化合物、および
b)少なくとも1つの医薬として許容される担体、希釈剤または賦形剤
を含む医薬組成物。
【請求項22】
錠剤、カプセル、粉末、シロップ、溶液または懸濁液の形態である請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
糖尿病または糖尿病合併症を治療または予防するための、請求項1〜10のいずれかで定義される式Iの化合物、その医薬として許容される塩、もしくはその医薬として許容される溶媒化合物、または請求項21または22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
II型糖尿病の治療および/または予防、代謝障害、血中グルコース低下、グルコース寛容減損、空腹時血糖値異常、不全脂血症、高コレステロール血症、低脂血症または肥満の治療、ならびに、高血糖、または冠動脈疾患、脳卒中、高血圧、腎症、末梢血管疾患、ニューロパシーおよび網膜症を含む体重減少または糖尿病合併症の予防のための、請求項1〜10のいずれかで定義される式Iの化合物、その医薬として許容される塩、もしくはその医薬として許容される溶媒化合物、または請求項21または請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項25】
糖尿病および糖尿病合併症の治療または予防のための薬剤を調製するための、請求項1〜10のいずれかで定義される式(I)の化合物、その医薬として許容される塩、もしくはその医薬として許容される溶媒化合物、または請求項21または22に記載の医薬組成物の使用。
【請求項26】
高血糖またはII型糖尿病の予防のための薬剤、II型糖尿病、代謝障害、グルコース寛容減損、空腹時血糖値異常、肥満、不全脂血症、高コレステロール血症または低脂血症の治療のための薬剤、ならびに、血中グルコースレベルの低下のための、体重減少のための、または冠動脈疾患、脳卒中、高血圧、腎症、末梢血管疾患、ニューロパシーおよび網膜症を含む糖尿病合併症の低減のための薬剤を調製するための、請求項1〜10のいずれかで定義される式(I)の化合物、その医薬として許容される塩、もしくはその医薬として許容される溶媒化合物、または請求項21または22に記載の医薬組成物の使用。

【公表番号】特表2009−532454(P2009−532454A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503673(P2009−503673)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【国際出願番号】PCT/IB2007/000830
【国際公開番号】WO2007/113634
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(503417626)マトリックス ラボラトリーズ リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】MATRIX LABORATORIES LIMITED
【Fターム(参考)】