樹脂供給機構
【課題】樹脂封止装置やプレ成形装置などの圧縮成形装置に対して樹脂の厚みを均一の厚さで供給する。
【解決手段】樹脂封止装置やプレ成形装置などの圧縮成形装置に対して樹脂110を供給する樹脂供給機構であって、鉛直方向に伸びるシュータ112と、該シュータ112内に位置し樹脂110を拡散するための拡散体と、を備え、該拡散体を、鉛直方向上方に頂部114Pが位置するように配置された円錐コイル状体114で構成する。
【解決手段】樹脂封止装置やプレ成形装置などの圧縮成形装置に対して樹脂110を供給する樹脂供給機構であって、鉛直方向に伸びるシュータ112と、該シュータ112内に位置し樹脂110を拡散するための拡散体と、を備え、該拡散体を、鉛直方向上方に頂部114Pが位置するように配置された円錐コイル状体114で構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップ等が搭載された基板を樹脂にて圧縮封止する樹脂封止の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体チップ等の基板(被成形品)を樹脂にて封止する装置として、上型と、この上型に対向して配置され上型に対して接近・離反可能な下型とを有し、該下型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、下型の対向面の一部に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止するいわゆる圧縮型の樹脂封止装置に対する需要が高まっている。この需要の高まりは、溶融した樹脂をキャビティの外部から圧力によって流し込む所謂「トランスファ方式」に比べて、樹脂流れによるボンディングワイヤの断線、短絡が発生する可能性が低いこと等の利点が注目されていると考えられる。特に近年の半導体チップ等の薄肉化、小型化により、係る利点がより顕著となっている。
【0003】
このような圧縮型の樹脂封止装置として、図9にて示した樹脂封止装置1が公知である(特許文献1参照)。樹脂封止装置1は、上型2と下型4とから構成されている。また、この下型4にはプレス(図示しない)が連結されており、所定のタイミングで下型4を上型2に対して接近、離反することが可能とされている。下型4は、貫通孔5を備えた枠状金型4Bと当該貫通孔5に嵌合して配置される圧縮金型4Aとを有した構成とされ、下型4の対向面(上型2側表面)の一部に形成されるキャビティ40において被成形品60を樹脂80にて圧縮封止する。また、下型4の対向面には、リリースフィルム50が供給されている。このリリースフィルム50は図示せぬ供給機構によって案内され、所定のタイミングで順次送られて使用される。被成形品60は、上型2に備わる吸着機構(図示しない)によって吸着保持され、下型4の対向面に形成されたキャビティ40において樹脂80にて圧縮封止される。圧縮封止作業が終了すると、上型2と下型4とはプレス機構によって離反(型開き)される。封止された被成形品60は、リリースフィルム50の存在によって下型4から容易に取り外すことが可能なため、上型2に吸着保持された態様で取り出される。被成形品60が図示せぬ搬送機構によって運びだされた後、次回の封止サイクルが行なわれる。
【0004】
このような圧縮形成の場合には、被成形品60と共に金型内に予め計量した樹脂80を投入し圧縮して封止するため、成形品の精度(特に厚みの精度)は投入する樹脂80の量によって変動することになる。そのため、投入される樹脂の量はできるだけ精度良く計量されて金型内へと投入されることが重要となる。
【0005】
圧縮成形に用いられる樹脂は、例えば粉状、粒状のものが利用される場合が多い。このような粉状、粒状の樹脂を正確に計量して供給する装置として、図10に示す樹脂計量装置90が知られている(特許文献2参照)。
【0006】
樹脂供給装置90は、電子天秤96の上に配置された支柱98に対して、樹脂が供給されるホッパ92と、樹脂の出口となる供給ノズル93が設置された構成とされている。また、支柱98には振動子95が設けられている。また、電子天秤96および振動子95には、演算装置98が接続されている。供給ノズル93から供給された樹脂は、フィーダ94を介して樹脂供給先であるキャビティ80に供給される。樹脂の供給は、演算装置97からの指令により、支柱98に設置された振動子95が振動することによって行なわれる。また、この供給により樹脂が樹脂供給先であるキャビティ80へと供給されると、電子天秤96によって計量される計量値が減少する。この減少した量を演算装置97によって検知した上で、所定のタイミングで振動子95の振動を止め、供給を停止させることが可能とされている。このような構成および作用によって、当該樹脂供給装置90は、樹脂量を正確に計量して供給することが可能とされている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−219297号公報
【特許文献2】特開平9−5148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記で示した樹脂供給装置90のように、単に供給ノズル93およびフィーダ94を介して樹脂供給先であるキャビティ80に対して樹脂を供給する手法では、供給すべき樹脂の量自体は正確な計量が行なえたとしても、樹脂の供給態様としては必ずしも最適なものではなかった。即ち、単にフィーダ94からの自由落下に頼った場合、供給された樹脂は、供給先(例えばキャビティ80)の一部分に山のような状態(山盛り状態)で供給されてしまうこととなる。このような状態のままで、仮に樹脂封止装置において封止を行なったとすれば、特に樹脂を圧縮する過程において、当該山盛り状態の部分からそれ以外の部分へと樹脂が流動することとなる。これでは折角樹脂の流動が少ないという利点を持つ圧縮成形のメリットを十分に生かすことができない。更に、樹脂が山盛りとなっている部分では内部にまで熱が伝達され難いことから、ヒータによって樹脂を加熱して流動性を確保するまでの時間を要することとなり、装置のサイクルタイムへの影響も無視できない。
【0009】
本発明は、これらの問題点を解消するべくなされたものであって、樹脂供給先に対して樹脂の厚みを均一化して供給することを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
出願人は既に、鉛直方向に伸びるシュータおよび当該シュータ内に配置した拡散機構としての「錐体」を利用して、投入する樹脂を均一の厚さに供給する発明を提案済みである(特願2007−017423号)。この発明は、投下された樹脂を錐体によって積極的に拡散させてシュータの内壁に当て、樹脂の跳ね返りによってシュータ内に樹脂を均一の厚さにて供給せんとするものである。
【0011】
投下する樹脂はある程度の粉径に統一されたものが使用されるが、不可避的に微紛状の樹脂も含まれており、このような微紛状の樹脂はシュータの内壁に当たっても跳ね返ることなくシュータの内壁に沿って落下する傾向が強い。その結果、例えば微粉状の樹脂の割合が多いような場合には、結果として均一な樹脂供給ができない場合があった。また、拡散機構としての錐体の真下の位置に供給され難い傾向があった。
【0012】
そこで本発明は、第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され該第1の金型に対して接近・離反可能な第2の金型とを有し、該第2の金型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、該第2の金型の対向面に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止する圧縮成形装置(例えば樹脂封止装置やプレ成形装置)に対して樹脂を供給する樹脂供給機構であって、鉛直方向に伸びるシュータと、該シュータ内に位置し前記樹脂を拡散するための拡散体と、を備え、該拡散体が、鉛直方向に透過性を有することを特徴としている。
【0013】
また、第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され該第1の金型に対して接近・離反可能な第2の金型とを有し、該第2の金型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、該第2の金型の対向面に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止する圧縮成形装置に対して樹脂を供給する樹脂供給機構であって、鉛直方向に伸びるシュータと、該シュータ内に位置し前記樹脂を拡散するための拡散体と、を備え、該拡散体が、鉛直方向上方に頂部が位置するように配置された円錐コイル状体で構成されることを特徴としている。
【0014】
即ち、シュータ内に投入された(投下された)樹脂の全てを拡散体により拡散させてシュータの内壁に当てるという思想を180度転換し、投入された樹脂の一部を積極的に拡散体を「透過」させるという発想である。換言すると、投入された樹脂の一部は、拡散体を透過して当該拡散体の真下方向に落下させるという発想である。その結果、特に拡散体の真下の位置に樹脂が不足するという状況を防止でき、全体として均一な樹脂の供給が可能となっている。
【0015】
なおここでの「透過性を有する」とは、拡散体に対して鉛直方向から投入された(投下された)樹脂の一部が、当該拡散体を通り抜けて当該拡散体の真下方向に落下することが可能なことを意味している。例えば、この透過性を有する拡散体を真上方向から見た場合に、当該拡散体に備わる隙間を介して反対側(真下側)が直視できるような構成である。
但し、構成によっては隙間を介して反対側を直視できないような場合でも、鉛直方向の異なる位置で複数回拡散体に接触することにより、結果として拡散体を透過する場合も含み得る概念である。
【0016】
また、前記拡散体の所定の場所に前記樹脂を集中して投下可能な漏斗部を備えるように構成すれば、投下した樹脂を確実に拡散体にて拡散させることができ、拡散体による樹脂の均一化の効果を最大限に発揮させることが可能となる。
【0017】
また、前記拡散体を、鉛直方向上方に頂部が位置するように配置された円錐コイル状体で構成すれば、簡易かつ低コストで拡散体を構成できると共に、線径や巻数、更にはピッチを変更することで容易に拡散機能を変更することができる。
【0018】
また、当該円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における当該円錐コイル状体のn巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、当該円錐コイル状体の線径より大きくすることで、所謂「透過性」を確保することが可能となる。
【0019】
また、前記n巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、前記円錐コイル状体の線径の2倍以上とすることにより、十分な透過性が発揮される。
【0020】
また、前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における前記n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差が、当該円錐コイル状体の線径より大きくすることで、樹脂が段階的に複数回に渡って円錐コイル状体によって拡散されることを可能とし、より均一な拡散を可能としている。
【0021】
また、前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における前記n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差が、当該円錐コイル状体の線径の2倍以上とすることで、樹脂が段階的に複数回に渡って円錐コイル状体によって拡散されることを促進し、より均一な拡散を可能としている。
【0022】
また、前記鉛直方向に伸びるシュータの最下部における最大の直径がDである場合、前記シュータの最下部の高さを基準として、前記拡散体の底面の位置の高さがD/2以上となるように配置すれば、拡散体による拡散機能を十分に発揮させることが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明を適用することにより、樹脂供給先に均一な厚さで樹脂を供給することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施形態の一例である樹脂供給機構100の概略構成図である。図2は、シュータ112の断面図である。図3は、円錐コイル状体(透過性の有る拡散体)114の側断面図である。図4は、シュータ112内の樹脂の動きを示した模式図である。
【0026】
本実施形態に係る樹脂供給機構100は、鉛直方向に延びるシュータ112を有している。このシュータ112の上部(図1において上部)には、漏斗部110が設けられている。この漏斗部110に向かってホッパ102に備わる樹脂300がフィーダ104を介して計量された上で供給される。即ち、樹脂300は漏斗部110およびシュータ112を介して樹脂供給先へと供給されることとなる。図2に示すように、シュータ112の内部には、拡散体としての円錐コイル状体114が備わっている。この円錐コイル状体114は、図示せぬ支持機構によって、シュータ112から支持されている。
【0027】
また、この円錐コイル状体114は、シュータ112の最下部における最大の直径(内径)がDである場合、当該シュータ112の最下部の高さを基準として、円錐コイル状体114の底面114B(図3参照)の位置の高さがD/2以上となるように配置されている。即ち、円錐コイル状体114の軸心における底面114Bの高さの位置を基準とすれば、当該基準となる位置とシュータ112最下部の内周面の位置を結ぶ線L1と円錐コイル状体114の軸心線L2とのなす角αが、45°以下となるように配置されている。
【0028】
なお、この円錐コイル状体114の支持は、必ずしもシュータ112から行われている必要はなく、例えば漏斗部110から支持されていてもよい。また、必ずしも強固に固定された状態での支持でなくともよく、例えば振り子やブランコのように多少移動する余地がある状態で支持されていてもよい。またこの支持は、例えば非常に細い材料を用いた構成とされており、投入される樹脂300の拡散が妨げられたり、樹脂300が積もることはない。
【0029】
シュータ112内へ投入される樹脂300は、漏斗部110の存在によって、全て円錐コイル状体114の頂部114P(図3参照)に向けて投入されることが可能な構成とされている。このような構成により、円錐コイル状体114による樹脂300の均一化の効果を最大限に発揮させることが可能となっている。なお、図示していないが、シュータ112の鉛直方向と直交する方向の断面形状は樹脂封止装置におけるキャビティ(図示しない)の形状と相似の形状とされている。具体的には、樹脂封止装置におけるキャビティの形状よりも僅かに小さな形状とされている。
【0030】
本実施形態における円錐コイル状体114は、具体的には図3に示すような構成を採用している。本実施形態での円錐コイル状体114は、同一ピッチで巻かれた3巻きの円錐コイルである。拡散体をこのように円錐コイルとして構成すれば、簡易かつ低コストで拡散体を構成できると共に、線径や巻数、更にはピッチを変更することで容易に拡散機能を変更することができるという利点がある。
【0031】
また、この円錐コイル状体114は、特定の軸回り角度θを基準に見たときに、円錐コイル状体114のn巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、円錐コイル状体の線径より大きくなっている。具体的には、1巻目のコイル半径r1と2巻目のコイル半径r2との差(r2−r1)が、円錐コイル状体114の線径dより大きくなっている。また同時に、2巻目のコイル半径r2と3巻目のコイル半径r3との差(r3−r2)が、円錐コイル状体114の線径dより大きくなっている。このような構成とすることで、真上(鉛直方向)から見た際に部分的に隙間が形成され、所謂「透過性」を確保している。より十分な透過性を発揮するには、n巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差を、円錐コイル状体114の線径dの2倍以上とればよい。
【0032】
また、同様に特定の軸回り角度θを基準に見たときに、円錐コイル状体114のn巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差を、当該円錐コイル状体114の線径dより大きくすることで、樹脂300が段階的に複数回に渡って円錐コイル状体114によって拡散されることを可能とし、より均一な拡散を可能としている。具体的には、1巻目の軸方向高さh1と2巻目の軸方向の高さh2の差(h1−h2)を、当該円錐コイル状体114の線径dより大きくしている。またこれと同時に、2巻目の軸方向高さh2と3巻目の軸方向の高さh3の差(h2−h3)を、当該円錐コイル状体114の線径dより大きくしている。樹脂300を段階的に複数回に渡って円錐コイル状体114に接触させ、拡散を促進したい場合には、n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差を、当該円錐コイル状体114の線径dの2倍以上とすればよい。
【0033】
また、円錐コイル状体を鉛直方向(例えば真上)から見た形状は、アルキメデス螺旋形状(図5参照)であってもよいしベルヌーイ螺旋形状(図6参照)であってもよい。
【0034】
なお、この円錐コイル状体114を構成する材質は特に限定されるものではない。加工のし易さという観点に注目すれば金属材料を利用するのが望ましい。しかし円錐コイル状体114はその形状(透過性を有するという形状)に特徴があり、所謂バネのような弾性力は要求されないため、樹脂等のその他の材質を許容し得る。
【0035】
図4は、円錐コイル状体114によって拡散された樹脂300のシュータ112内での動きを模式的に表わしたものである。円錐コイル状体114によって拡散された樹脂300は、シュータ112の内壁112Aに当接(反射)しながらシュータ112内を落下したり、当該円錐コイル状体114が有する透過性によって、当該円錐コイル状体114を通り抜けて落下する。
【0036】
これらの内、シュータ112の内壁112Aに反射しながら落下する樹脂300が均一に供給されるメカニズムは、カレイドスコープの現象に例えることができる。具体的には、樹脂300がシュータ112の内壁112Aに複数回反射するという現象を、カレイドスコープ内で光子が複数回反射する現象に例えることができる。カレイドスコープはこの複数回の反射により、光源の像(虚像)を複数作り出し、複数の光源によって照明することにより照射面を均一にしている。即ち、樹脂300をシュータ112の内壁112Aに複数回当接(反射)させることで、シュータ112内に複数の樹脂供給装置が設置されているのと同様の状態を作り出し、シュータ112内に投入された樹脂300の分布を均一化しているのである。
【0037】
またこれと同時に、本実施形態における円錐コイル状体114には「透過性」があるため、一部の樹脂はシュータ112の内壁112Aに向かわずに、当該円錐コイル状体114を透過して落下する。この透過は、円錐コイル状体114に全く触れることなく行われる場合もあれば、円錐コイル状体114に複数回接触しながら行われる場合もある。
【0038】
このように、円錐コイル状体114は「透過性を有している」ことから、シュータ112の内壁112Aの反射を利用して樹脂300を拡散させると同時に、円錐コイル状体114の真下方向へも樹脂を落下させ、全体としての樹脂供給の均一化を図っている。特に、この透過性によって、円錐コイル状体114の真下の位置に樹脂300が供給され難い状況を効果的に防止することを実現している。
【0039】
次に、図7を用いてプレ成形部200のプレ成形工程について簡単に説明する。図7は、本発明の実施形態の一例である樹脂供給機構100の樹脂供給先をプレ成形部200として適用した場合のプレ成形工程図である。
【0040】
プレ成形部200は、樹脂供給機構100から供給された樹脂300を、樹脂封止装置(図示しない)のキャビティの形状に合わせて予め成形(プレ成形)することを目的としている。プレ成形部200は、ヒータ(図示しない)が備わった打錠プレス202と、当該打錠プレス202に隣接して配置される冷却部204とから構成される。この打錠プレス202と冷却部204とは、それぞれ上下2つの型から構成されており、図示せぬプレス機構によって所定のタイミングで開閉可能とされている。また、打錠プレス202と冷却部204との下型の位置と略同じ高さの位置に第1支持ローラ208Aが設けられている。また、打錠プレス202と冷却部204との上型の位置と略同じ高さの位置に第2支持ローラ208Bが設けられている。さらにこの第1支持ローラ208Aおよび第2支持ローラ208Bは水平方向(図7において左右方向)に位置が異なるように配置されている。その上で、第1支持ローラ208Aより上側且つ第2支持ローラ208Bより下側の位置に駆動ローラ210が設けられている。この駆動ローラ210は、自身が水平方向(図7において左右方向)に移動することが可能とされており、開いた状態の打錠プレス202と冷却部204の間に進入することが可能とされている。また、第1ローラ208A、第2ローラ208Bおよび駆動ローラ210にはフィルム206が係合している。このフィルム206は、例えば、ポリプロピレンフイルムが使用される。このフィルム206は、プレ成形部200に対する樹脂300の搬送機構および当該樹脂300がプレ成形部200に付着すること等を防止する機能を発揮する。
【0041】
図7(A)に示すように、樹脂供給機構100からシュータ112を介して樹脂300がフィルム206上に供給されると、駆動ローラ210がプレ成形部200側(図7において右側)に移動する。これにより、図7(B)に示すように、フィルム206上に供給された樹脂300が、打錠プレス202の位置にまで移動する。このとき樹脂300は、フィルム206によって上下が包まれた状態で移動する。樹脂300が打錠プレス202の位置まで運ばれると、打錠プレス202がプレス機構によって型閉じされ、目的とする形状(例えば、樹脂封止装置のキャビティの形状と相似する形状)へとプレ成形される。更に図7(C)に示すように、駆動ローラ210がプレ成形部200側(図7において右側)に移動し、打錠プレス202によって成形された樹脂300が冷却部204の位置へと移動する。続いて当該冷却部204が閉じられ、樹脂300を必要な程度にまで冷却する。続いて図7(D)に示すように、冷却が終った段階で駆動ローラ210が第1支持ローラ側(図7において左側)に戻り、プレ成形および冷却後の樹脂300を搬送機構400によって搬送することが可能な位置にまで運び出す。
【0042】
本発明を適用した樹脂供給機構100は、樹脂300がプレ成形の形状(即ち樹脂封止装置のキャビティの形状)に応じて均一の厚みで供給されるため、打錠プレス202において樹脂を溶融させプレ成形する際に、樹脂全体に熱が均一に伝わり易く、樹脂温度がそれほど高くない場合においても素早く樹脂を所定の状態へとプレ成形することが可能となっている。その結果、プレ成形に要する時間を短縮することができる。なお、プレ成形部においては樹脂の流動性が低いことから、樹脂が均一の厚みで供給されないことに起因するサイクルタイムの延長がより顕著に現れるため、本発明を適用する場所として最も効果的なものの一つである。
【0043】
また、上述したように、プレ成形においてはフィルムで樹脂を上下から包んだ状態で成形される。よって、プレ成形時に樹脂が大きく流動すると、当該流動によってフィルムに変形が生じ、当該変形によってプレ成形後の樹脂自体にしわ、窪み、溝等が生じてしまうという問題がある。しかし本実施形態においては、樹脂を均一の厚みで供給してプレ成形が行われるため、フィルムを変形させるほどの樹脂の流動が発生する可能性を大幅に低減している。
【0044】
加えて、プレ成形においてはフィルムで樹脂を上下から包んだ状態で成形されるが、樹脂が所謂「山盛りの状態」のままで樹脂を包もうとすれば、フィルムが当該山盛り状態に沿えない部分が生じやすい。即ち、山盛り部分の周辺にフィルムの「浮き」が生じることから、事実上必要となるフィルムの長さ(量)が大となる。その結果、プレ成形においてフィルムが弛み、しわを生じ易い。しかしながら本実施形態では、樹脂が均一の厚みで供給されるため、かかる不具合の発生を防止している。
【0045】
なお、上記の実施形態においては、樹脂供給機構による樹脂の供給先はプレ成形部であった。しかしながら当該樹脂供給機構はプレ成形部に対する樹脂の供給に限定されるものではない。例えば、樹脂封止装置におけるキャビティに対して直接(シュータを介して)樹脂を供給してもよい。
【0046】
また、シュータ112の高さ(鉛直方向長さ)を調整することで、樹脂300の均一状態(拡散状態)をコントロールするような構成を採用することも可能である。
【0047】
また、シュータは鉛直に伸びていることが樹脂を均一に供給するという観点からは望ましいものであるが、場合によってはシュータに多少の傾きが生じていてもよい。この場合には拡散体の形状を最適化することで調整することが可能である。
【0048】
また、図8で示したように、鉛直方向に伸びたシュータ212の下端部212Bを鉛直方向と直交する方向に拡張して構成することも可能である。即ち、下端部212Bの幅W2が、下端部212B以外の部分の幅W1よりも徐々に(ラッパ状に)大きくなるような構成である。この拡張の程度は、シュータ212自体の鉛直方向の長さや樹脂の種類などによって適宜最適に設計できる。このような構成とすれば、シュータ212の内壁212Aに沿って樹脂が集中することをより防止でき、樹脂の均一化を一層促進することが可能となる。
【0049】
なお、拡散体として円錐コイル状体を例に説明しているが、この実施形態に限定されるものではない。例えば、網を鉛直方向の異なる位置に層状に配置して構成してもよいし、複数の棒状体を組み合わせることにより構成してもよい。要は、拡散体によって拡散される樹脂が全てシュータの内周面に案内されるのではなく、一部の樹脂については拡散体を「透過」して真下方向に落下させることができる限りにおいて、様々な構成を採用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、半導体チップ等の被成形品を樹脂にて圧縮封止するための樹脂供給機構として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態の一例である樹脂供給機構の概略構成図
【図2】シュータの断面図
【図3】円錐コイル状体の側断面図
【図4】シュータ内の樹脂の動きを示した模式図
【図5】円錐コイル状体の一例を示した上面図
【図6】円錐コイル状体の他の一例を示した上面図
【図7】本発明の実施形態の一例である樹脂供給機構の樹脂供給先をプレ成形部として適用した場合のプレ成形工程図
【図8】シュータ形状の他の実施形態を示した図
【図9】特許文献1に記載される樹脂封止装置の概略構成図
【図10】特許文献2に記載される樹脂供給装置の概略構成図
【符号の説明】
【0052】
100…樹脂供給機構
102…ホッパ
104…フィーダ
110…漏斗部
112…シュータ
112A…内壁
114…円錐コイル状体(拡散体)
200…プレ成形部
202…打錠プレス
204…冷却部
206…フィルム
208…支持ローラ
210…駆動ローラ
300…樹脂
400…搬送機構
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップ等が搭載された基板を樹脂にて圧縮封止する樹脂封止の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体チップ等の基板(被成形品)を樹脂にて封止する装置として、上型と、この上型に対向して配置され上型に対して接近・離反可能な下型とを有し、該下型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、下型の対向面の一部に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止するいわゆる圧縮型の樹脂封止装置に対する需要が高まっている。この需要の高まりは、溶融した樹脂をキャビティの外部から圧力によって流し込む所謂「トランスファ方式」に比べて、樹脂流れによるボンディングワイヤの断線、短絡が発生する可能性が低いこと等の利点が注目されていると考えられる。特に近年の半導体チップ等の薄肉化、小型化により、係る利点がより顕著となっている。
【0003】
このような圧縮型の樹脂封止装置として、図9にて示した樹脂封止装置1が公知である(特許文献1参照)。樹脂封止装置1は、上型2と下型4とから構成されている。また、この下型4にはプレス(図示しない)が連結されており、所定のタイミングで下型4を上型2に対して接近、離反することが可能とされている。下型4は、貫通孔5を備えた枠状金型4Bと当該貫通孔5に嵌合して配置される圧縮金型4Aとを有した構成とされ、下型4の対向面(上型2側表面)の一部に形成されるキャビティ40において被成形品60を樹脂80にて圧縮封止する。また、下型4の対向面には、リリースフィルム50が供給されている。このリリースフィルム50は図示せぬ供給機構によって案内され、所定のタイミングで順次送られて使用される。被成形品60は、上型2に備わる吸着機構(図示しない)によって吸着保持され、下型4の対向面に形成されたキャビティ40において樹脂80にて圧縮封止される。圧縮封止作業が終了すると、上型2と下型4とはプレス機構によって離反(型開き)される。封止された被成形品60は、リリースフィルム50の存在によって下型4から容易に取り外すことが可能なため、上型2に吸着保持された態様で取り出される。被成形品60が図示せぬ搬送機構によって運びだされた後、次回の封止サイクルが行なわれる。
【0004】
このような圧縮形成の場合には、被成形品60と共に金型内に予め計量した樹脂80を投入し圧縮して封止するため、成形品の精度(特に厚みの精度)は投入する樹脂80の量によって変動することになる。そのため、投入される樹脂の量はできるだけ精度良く計量されて金型内へと投入されることが重要となる。
【0005】
圧縮成形に用いられる樹脂は、例えば粉状、粒状のものが利用される場合が多い。このような粉状、粒状の樹脂を正確に計量して供給する装置として、図10に示す樹脂計量装置90が知られている(特許文献2参照)。
【0006】
樹脂供給装置90は、電子天秤96の上に配置された支柱98に対して、樹脂が供給されるホッパ92と、樹脂の出口となる供給ノズル93が設置された構成とされている。また、支柱98には振動子95が設けられている。また、電子天秤96および振動子95には、演算装置98が接続されている。供給ノズル93から供給された樹脂は、フィーダ94を介して樹脂供給先であるキャビティ80に供給される。樹脂の供給は、演算装置97からの指令により、支柱98に設置された振動子95が振動することによって行なわれる。また、この供給により樹脂が樹脂供給先であるキャビティ80へと供給されると、電子天秤96によって計量される計量値が減少する。この減少した量を演算装置97によって検知した上で、所定のタイミングで振動子95の振動を止め、供給を停止させることが可能とされている。このような構成および作用によって、当該樹脂供給装置90は、樹脂量を正確に計量して供給することが可能とされている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−219297号公報
【特許文献2】特開平9−5148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記で示した樹脂供給装置90のように、単に供給ノズル93およびフィーダ94を介して樹脂供給先であるキャビティ80に対して樹脂を供給する手法では、供給すべき樹脂の量自体は正確な計量が行なえたとしても、樹脂の供給態様としては必ずしも最適なものではなかった。即ち、単にフィーダ94からの自由落下に頼った場合、供給された樹脂は、供給先(例えばキャビティ80)の一部分に山のような状態(山盛り状態)で供給されてしまうこととなる。このような状態のままで、仮に樹脂封止装置において封止を行なったとすれば、特に樹脂を圧縮する過程において、当該山盛り状態の部分からそれ以外の部分へと樹脂が流動することとなる。これでは折角樹脂の流動が少ないという利点を持つ圧縮成形のメリットを十分に生かすことができない。更に、樹脂が山盛りとなっている部分では内部にまで熱が伝達され難いことから、ヒータによって樹脂を加熱して流動性を確保するまでの時間を要することとなり、装置のサイクルタイムへの影響も無視できない。
【0009】
本発明は、これらの問題点を解消するべくなされたものであって、樹脂供給先に対して樹脂の厚みを均一化して供給することを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
出願人は既に、鉛直方向に伸びるシュータおよび当該シュータ内に配置した拡散機構としての「錐体」を利用して、投入する樹脂を均一の厚さに供給する発明を提案済みである(特願2007−017423号)。この発明は、投下された樹脂を錐体によって積極的に拡散させてシュータの内壁に当て、樹脂の跳ね返りによってシュータ内に樹脂を均一の厚さにて供給せんとするものである。
【0011】
投下する樹脂はある程度の粉径に統一されたものが使用されるが、不可避的に微紛状の樹脂も含まれており、このような微紛状の樹脂はシュータの内壁に当たっても跳ね返ることなくシュータの内壁に沿って落下する傾向が強い。その結果、例えば微粉状の樹脂の割合が多いような場合には、結果として均一な樹脂供給ができない場合があった。また、拡散機構としての錐体の真下の位置に供給され難い傾向があった。
【0012】
そこで本発明は、第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され該第1の金型に対して接近・離反可能な第2の金型とを有し、該第2の金型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、該第2の金型の対向面に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止する圧縮成形装置(例えば樹脂封止装置やプレ成形装置)に対して樹脂を供給する樹脂供給機構であって、鉛直方向に伸びるシュータと、該シュータ内に位置し前記樹脂を拡散するための拡散体と、を備え、該拡散体が、鉛直方向に透過性を有することを特徴としている。
【0013】
また、第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され該第1の金型に対して接近・離反可能な第2の金型とを有し、該第2の金型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、該第2の金型の対向面に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止する圧縮成形装置に対して樹脂を供給する樹脂供給機構であって、鉛直方向に伸びるシュータと、該シュータ内に位置し前記樹脂を拡散するための拡散体と、を備え、該拡散体が、鉛直方向上方に頂部が位置するように配置された円錐コイル状体で構成されることを特徴としている。
【0014】
即ち、シュータ内に投入された(投下された)樹脂の全てを拡散体により拡散させてシュータの内壁に当てるという思想を180度転換し、投入された樹脂の一部を積極的に拡散体を「透過」させるという発想である。換言すると、投入された樹脂の一部は、拡散体を透過して当該拡散体の真下方向に落下させるという発想である。その結果、特に拡散体の真下の位置に樹脂が不足するという状況を防止でき、全体として均一な樹脂の供給が可能となっている。
【0015】
なおここでの「透過性を有する」とは、拡散体に対して鉛直方向から投入された(投下された)樹脂の一部が、当該拡散体を通り抜けて当該拡散体の真下方向に落下することが可能なことを意味している。例えば、この透過性を有する拡散体を真上方向から見た場合に、当該拡散体に備わる隙間を介して反対側(真下側)が直視できるような構成である。
但し、構成によっては隙間を介して反対側を直視できないような場合でも、鉛直方向の異なる位置で複数回拡散体に接触することにより、結果として拡散体を透過する場合も含み得る概念である。
【0016】
また、前記拡散体の所定の場所に前記樹脂を集中して投下可能な漏斗部を備えるように構成すれば、投下した樹脂を確実に拡散体にて拡散させることができ、拡散体による樹脂の均一化の効果を最大限に発揮させることが可能となる。
【0017】
また、前記拡散体を、鉛直方向上方に頂部が位置するように配置された円錐コイル状体で構成すれば、簡易かつ低コストで拡散体を構成できると共に、線径や巻数、更にはピッチを変更することで容易に拡散機能を変更することができる。
【0018】
また、当該円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における当該円錐コイル状体のn巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、当該円錐コイル状体の線径より大きくすることで、所謂「透過性」を確保することが可能となる。
【0019】
また、前記n巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、前記円錐コイル状体の線径の2倍以上とすることにより、十分な透過性が発揮される。
【0020】
また、前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における前記n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差が、当該円錐コイル状体の線径より大きくすることで、樹脂が段階的に複数回に渡って円錐コイル状体によって拡散されることを可能とし、より均一な拡散を可能としている。
【0021】
また、前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における前記n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差が、当該円錐コイル状体の線径の2倍以上とすることで、樹脂が段階的に複数回に渡って円錐コイル状体によって拡散されることを促進し、より均一な拡散を可能としている。
【0022】
また、前記鉛直方向に伸びるシュータの最下部における最大の直径がDである場合、前記シュータの最下部の高さを基準として、前記拡散体の底面の位置の高さがD/2以上となるように配置すれば、拡散体による拡散機能を十分に発揮させることが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明を適用することにより、樹脂供給先に均一な厚さで樹脂を供給することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施形態の一例である樹脂供給機構100の概略構成図である。図2は、シュータ112の断面図である。図3は、円錐コイル状体(透過性の有る拡散体)114の側断面図である。図4は、シュータ112内の樹脂の動きを示した模式図である。
【0026】
本実施形態に係る樹脂供給機構100は、鉛直方向に延びるシュータ112を有している。このシュータ112の上部(図1において上部)には、漏斗部110が設けられている。この漏斗部110に向かってホッパ102に備わる樹脂300がフィーダ104を介して計量された上で供給される。即ち、樹脂300は漏斗部110およびシュータ112を介して樹脂供給先へと供給されることとなる。図2に示すように、シュータ112の内部には、拡散体としての円錐コイル状体114が備わっている。この円錐コイル状体114は、図示せぬ支持機構によって、シュータ112から支持されている。
【0027】
また、この円錐コイル状体114は、シュータ112の最下部における最大の直径(内径)がDである場合、当該シュータ112の最下部の高さを基準として、円錐コイル状体114の底面114B(図3参照)の位置の高さがD/2以上となるように配置されている。即ち、円錐コイル状体114の軸心における底面114Bの高さの位置を基準とすれば、当該基準となる位置とシュータ112最下部の内周面の位置を結ぶ線L1と円錐コイル状体114の軸心線L2とのなす角αが、45°以下となるように配置されている。
【0028】
なお、この円錐コイル状体114の支持は、必ずしもシュータ112から行われている必要はなく、例えば漏斗部110から支持されていてもよい。また、必ずしも強固に固定された状態での支持でなくともよく、例えば振り子やブランコのように多少移動する余地がある状態で支持されていてもよい。またこの支持は、例えば非常に細い材料を用いた構成とされており、投入される樹脂300の拡散が妨げられたり、樹脂300が積もることはない。
【0029】
シュータ112内へ投入される樹脂300は、漏斗部110の存在によって、全て円錐コイル状体114の頂部114P(図3参照)に向けて投入されることが可能な構成とされている。このような構成により、円錐コイル状体114による樹脂300の均一化の効果を最大限に発揮させることが可能となっている。なお、図示していないが、シュータ112の鉛直方向と直交する方向の断面形状は樹脂封止装置におけるキャビティ(図示しない)の形状と相似の形状とされている。具体的には、樹脂封止装置におけるキャビティの形状よりも僅かに小さな形状とされている。
【0030】
本実施形態における円錐コイル状体114は、具体的には図3に示すような構成を採用している。本実施形態での円錐コイル状体114は、同一ピッチで巻かれた3巻きの円錐コイルである。拡散体をこのように円錐コイルとして構成すれば、簡易かつ低コストで拡散体を構成できると共に、線径や巻数、更にはピッチを変更することで容易に拡散機能を変更することができるという利点がある。
【0031】
また、この円錐コイル状体114は、特定の軸回り角度θを基準に見たときに、円錐コイル状体114のn巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、円錐コイル状体の線径より大きくなっている。具体的には、1巻目のコイル半径r1と2巻目のコイル半径r2との差(r2−r1)が、円錐コイル状体114の線径dより大きくなっている。また同時に、2巻目のコイル半径r2と3巻目のコイル半径r3との差(r3−r2)が、円錐コイル状体114の線径dより大きくなっている。このような構成とすることで、真上(鉛直方向)から見た際に部分的に隙間が形成され、所謂「透過性」を確保している。より十分な透過性を発揮するには、n巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差を、円錐コイル状体114の線径dの2倍以上とればよい。
【0032】
また、同様に特定の軸回り角度θを基準に見たときに、円錐コイル状体114のn巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差を、当該円錐コイル状体114の線径dより大きくすることで、樹脂300が段階的に複数回に渡って円錐コイル状体114によって拡散されることを可能とし、より均一な拡散を可能としている。具体的には、1巻目の軸方向高さh1と2巻目の軸方向の高さh2の差(h1−h2)を、当該円錐コイル状体114の線径dより大きくしている。またこれと同時に、2巻目の軸方向高さh2と3巻目の軸方向の高さh3の差(h2−h3)を、当該円錐コイル状体114の線径dより大きくしている。樹脂300を段階的に複数回に渡って円錐コイル状体114に接触させ、拡散を促進したい場合には、n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差を、当該円錐コイル状体114の線径dの2倍以上とすればよい。
【0033】
また、円錐コイル状体を鉛直方向(例えば真上)から見た形状は、アルキメデス螺旋形状(図5参照)であってもよいしベルヌーイ螺旋形状(図6参照)であってもよい。
【0034】
なお、この円錐コイル状体114を構成する材質は特に限定されるものではない。加工のし易さという観点に注目すれば金属材料を利用するのが望ましい。しかし円錐コイル状体114はその形状(透過性を有するという形状)に特徴があり、所謂バネのような弾性力は要求されないため、樹脂等のその他の材質を許容し得る。
【0035】
図4は、円錐コイル状体114によって拡散された樹脂300のシュータ112内での動きを模式的に表わしたものである。円錐コイル状体114によって拡散された樹脂300は、シュータ112の内壁112Aに当接(反射)しながらシュータ112内を落下したり、当該円錐コイル状体114が有する透過性によって、当該円錐コイル状体114を通り抜けて落下する。
【0036】
これらの内、シュータ112の内壁112Aに反射しながら落下する樹脂300が均一に供給されるメカニズムは、カレイドスコープの現象に例えることができる。具体的には、樹脂300がシュータ112の内壁112Aに複数回反射するという現象を、カレイドスコープ内で光子が複数回反射する現象に例えることができる。カレイドスコープはこの複数回の反射により、光源の像(虚像)を複数作り出し、複数の光源によって照明することにより照射面を均一にしている。即ち、樹脂300をシュータ112の内壁112Aに複数回当接(反射)させることで、シュータ112内に複数の樹脂供給装置が設置されているのと同様の状態を作り出し、シュータ112内に投入された樹脂300の分布を均一化しているのである。
【0037】
またこれと同時に、本実施形態における円錐コイル状体114には「透過性」があるため、一部の樹脂はシュータ112の内壁112Aに向かわずに、当該円錐コイル状体114を透過して落下する。この透過は、円錐コイル状体114に全く触れることなく行われる場合もあれば、円錐コイル状体114に複数回接触しながら行われる場合もある。
【0038】
このように、円錐コイル状体114は「透過性を有している」ことから、シュータ112の内壁112Aの反射を利用して樹脂300を拡散させると同時に、円錐コイル状体114の真下方向へも樹脂を落下させ、全体としての樹脂供給の均一化を図っている。特に、この透過性によって、円錐コイル状体114の真下の位置に樹脂300が供給され難い状況を効果的に防止することを実現している。
【0039】
次に、図7を用いてプレ成形部200のプレ成形工程について簡単に説明する。図7は、本発明の実施形態の一例である樹脂供給機構100の樹脂供給先をプレ成形部200として適用した場合のプレ成形工程図である。
【0040】
プレ成形部200は、樹脂供給機構100から供給された樹脂300を、樹脂封止装置(図示しない)のキャビティの形状に合わせて予め成形(プレ成形)することを目的としている。プレ成形部200は、ヒータ(図示しない)が備わった打錠プレス202と、当該打錠プレス202に隣接して配置される冷却部204とから構成される。この打錠プレス202と冷却部204とは、それぞれ上下2つの型から構成されており、図示せぬプレス機構によって所定のタイミングで開閉可能とされている。また、打錠プレス202と冷却部204との下型の位置と略同じ高さの位置に第1支持ローラ208Aが設けられている。また、打錠プレス202と冷却部204との上型の位置と略同じ高さの位置に第2支持ローラ208Bが設けられている。さらにこの第1支持ローラ208Aおよび第2支持ローラ208Bは水平方向(図7において左右方向)に位置が異なるように配置されている。その上で、第1支持ローラ208Aより上側且つ第2支持ローラ208Bより下側の位置に駆動ローラ210が設けられている。この駆動ローラ210は、自身が水平方向(図7において左右方向)に移動することが可能とされており、開いた状態の打錠プレス202と冷却部204の間に進入することが可能とされている。また、第1ローラ208A、第2ローラ208Bおよび駆動ローラ210にはフィルム206が係合している。このフィルム206は、例えば、ポリプロピレンフイルムが使用される。このフィルム206は、プレ成形部200に対する樹脂300の搬送機構および当該樹脂300がプレ成形部200に付着すること等を防止する機能を発揮する。
【0041】
図7(A)に示すように、樹脂供給機構100からシュータ112を介して樹脂300がフィルム206上に供給されると、駆動ローラ210がプレ成形部200側(図7において右側)に移動する。これにより、図7(B)に示すように、フィルム206上に供給された樹脂300が、打錠プレス202の位置にまで移動する。このとき樹脂300は、フィルム206によって上下が包まれた状態で移動する。樹脂300が打錠プレス202の位置まで運ばれると、打錠プレス202がプレス機構によって型閉じされ、目的とする形状(例えば、樹脂封止装置のキャビティの形状と相似する形状)へとプレ成形される。更に図7(C)に示すように、駆動ローラ210がプレ成形部200側(図7において右側)に移動し、打錠プレス202によって成形された樹脂300が冷却部204の位置へと移動する。続いて当該冷却部204が閉じられ、樹脂300を必要な程度にまで冷却する。続いて図7(D)に示すように、冷却が終った段階で駆動ローラ210が第1支持ローラ側(図7において左側)に戻り、プレ成形および冷却後の樹脂300を搬送機構400によって搬送することが可能な位置にまで運び出す。
【0042】
本発明を適用した樹脂供給機構100は、樹脂300がプレ成形の形状(即ち樹脂封止装置のキャビティの形状)に応じて均一の厚みで供給されるため、打錠プレス202において樹脂を溶融させプレ成形する際に、樹脂全体に熱が均一に伝わり易く、樹脂温度がそれほど高くない場合においても素早く樹脂を所定の状態へとプレ成形することが可能となっている。その結果、プレ成形に要する時間を短縮することができる。なお、プレ成形部においては樹脂の流動性が低いことから、樹脂が均一の厚みで供給されないことに起因するサイクルタイムの延長がより顕著に現れるため、本発明を適用する場所として最も効果的なものの一つである。
【0043】
また、上述したように、プレ成形においてはフィルムで樹脂を上下から包んだ状態で成形される。よって、プレ成形時に樹脂が大きく流動すると、当該流動によってフィルムに変形が生じ、当該変形によってプレ成形後の樹脂自体にしわ、窪み、溝等が生じてしまうという問題がある。しかし本実施形態においては、樹脂を均一の厚みで供給してプレ成形が行われるため、フィルムを変形させるほどの樹脂の流動が発生する可能性を大幅に低減している。
【0044】
加えて、プレ成形においてはフィルムで樹脂を上下から包んだ状態で成形されるが、樹脂が所謂「山盛りの状態」のままで樹脂を包もうとすれば、フィルムが当該山盛り状態に沿えない部分が生じやすい。即ち、山盛り部分の周辺にフィルムの「浮き」が生じることから、事実上必要となるフィルムの長さ(量)が大となる。その結果、プレ成形においてフィルムが弛み、しわを生じ易い。しかしながら本実施形態では、樹脂が均一の厚みで供給されるため、かかる不具合の発生を防止している。
【0045】
なお、上記の実施形態においては、樹脂供給機構による樹脂の供給先はプレ成形部であった。しかしながら当該樹脂供給機構はプレ成形部に対する樹脂の供給に限定されるものではない。例えば、樹脂封止装置におけるキャビティに対して直接(シュータを介して)樹脂を供給してもよい。
【0046】
また、シュータ112の高さ(鉛直方向長さ)を調整することで、樹脂300の均一状態(拡散状態)をコントロールするような構成を採用することも可能である。
【0047】
また、シュータは鉛直に伸びていることが樹脂を均一に供給するという観点からは望ましいものであるが、場合によってはシュータに多少の傾きが生じていてもよい。この場合には拡散体の形状を最適化することで調整することが可能である。
【0048】
また、図8で示したように、鉛直方向に伸びたシュータ212の下端部212Bを鉛直方向と直交する方向に拡張して構成することも可能である。即ち、下端部212Bの幅W2が、下端部212B以外の部分の幅W1よりも徐々に(ラッパ状に)大きくなるような構成である。この拡張の程度は、シュータ212自体の鉛直方向の長さや樹脂の種類などによって適宜最適に設計できる。このような構成とすれば、シュータ212の内壁212Aに沿って樹脂が集中することをより防止でき、樹脂の均一化を一層促進することが可能となる。
【0049】
なお、拡散体として円錐コイル状体を例に説明しているが、この実施形態に限定されるものではない。例えば、網を鉛直方向の異なる位置に層状に配置して構成してもよいし、複数の棒状体を組み合わせることにより構成してもよい。要は、拡散体によって拡散される樹脂が全てシュータの内周面に案内されるのではなく、一部の樹脂については拡散体を「透過」して真下方向に落下させることができる限りにおいて、様々な構成を採用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、半導体チップ等の被成形品を樹脂にて圧縮封止するための樹脂供給機構として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態の一例である樹脂供給機構の概略構成図
【図2】シュータの断面図
【図3】円錐コイル状体の側断面図
【図4】シュータ内の樹脂の動きを示した模式図
【図5】円錐コイル状体の一例を示した上面図
【図6】円錐コイル状体の他の一例を示した上面図
【図7】本発明の実施形態の一例である樹脂供給機構の樹脂供給先をプレ成形部として適用した場合のプレ成形工程図
【図8】シュータ形状の他の実施形態を示した図
【図9】特許文献1に記載される樹脂封止装置の概略構成図
【図10】特許文献2に記載される樹脂供給装置の概略構成図
【符号の説明】
【0052】
100…樹脂供給機構
102…ホッパ
104…フィーダ
110…漏斗部
112…シュータ
112A…内壁
114…円錐コイル状体(拡散体)
200…プレ成形部
202…打錠プレス
204…冷却部
206…フィルム
208…支持ローラ
210…駆動ローラ
300…樹脂
400…搬送機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され該第1の金型に対して接近・離反可能な第2の金型とを有し、該第2の金型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、該第2の金型の対向面に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止する圧縮成形装置に対して樹脂を供給する樹脂供給機構であって、
鉛直方向に伸びるシュータと、
該シュータ内に位置し前記樹脂を拡散するための拡散体と、を備え、
該拡散体が、鉛直方向に透過性を有する
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項2】
第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され該第1の金型に対して接近・離反可能な第2の金型とを有し、該第2の金型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、該第2の金型の対向面に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止する圧縮成形装置に対して樹脂を供給する樹脂供給機構であって、
鉛直方向に伸びるシュータと、
該シュータ内に位置し前記樹脂を拡散するための拡散体と、を備え、
該拡散体が、鉛直方向上方に頂部が位置するように配置された円錐コイル状体で構成される
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項3】
請求項2において、
前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における当該円錐コイル状体のn巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、当該円錐コイル状体の線径より大きい
ことを特徴とする樹脂供給装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記n巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、前記円錐コイル状体の線径の2倍以上である
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項5】
請求項3または4において、
前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における前記n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差が、当該円錐コイル状体の線径より大きい
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項6】
請求項5において、
前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における前記n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差が、当該円錐コイル状体の線径の2倍以上である
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記樹脂が、前記拡散体の鉛直方向異なる位置にて複数回接触可能である
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記拡散体の所定の場所に前記樹脂を集中して投下可能な漏斗部が備わる
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記鉛直方向に伸びるシュータの最下部における最大の直径がDである場合、前記シュータの最下部の高さを基準として、前記拡散体の底面の位置の高さがD/2以上となるように配置されている
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項1】
第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され該第1の金型に対して接近・離反可能な第2の金型とを有し、該第2の金型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、該第2の金型の対向面に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止する圧縮成形装置に対して樹脂を供給する樹脂供給機構であって、
鉛直方向に伸びるシュータと、
該シュータ内に位置し前記樹脂を拡散するための拡散体と、を備え、
該拡散体が、鉛直方向に透過性を有する
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項2】
第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され該第1の金型に対して接近・離反可能な第2の金型とを有し、該第2の金型が貫通孔を備えた枠状金型と当該貫通孔に嵌合して配置される圧縮金型とを有した構成とされ、該第2の金型の対向面に形成されるキャビティにおいて被成形品を樹脂にて圧縮封止する圧縮成形装置に対して樹脂を供給する樹脂供給機構であって、
鉛直方向に伸びるシュータと、
該シュータ内に位置し前記樹脂を拡散するための拡散体と、を備え、
該拡散体が、鉛直方向上方に頂部が位置するように配置された円錐コイル状体で構成される
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項3】
請求項2において、
前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における当該円錐コイル状体のn巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、当該円錐コイル状体の線径より大きい
ことを特徴とする樹脂供給装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記n巻目のコイル半径とn+1巻目のコイル半径との差が、前記円錐コイル状体の線径の2倍以上である
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項5】
請求項3または4において、
前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における前記n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差が、当該円錐コイル状体の線径より大きい
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項6】
請求項5において、
前記円錐コイル状体の軸回り角度θの位置における前記n巻目とn+1巻目の軸方向の高さの差が、当該円錐コイル状体の線径の2倍以上である
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記樹脂が、前記拡散体の鉛直方向異なる位置にて複数回接触可能である
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記拡散体の所定の場所に前記樹脂を集中して投下可能な漏斗部が備わる
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記鉛直方向に伸びるシュータの最下部における最大の直径がDである場合、前記シュータの最下部の高さを基準として、前記拡散体の底面の位置の高さがD/2以上となるように配置されている
ことを特徴とする樹脂供給機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2009−234000(P2009−234000A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82595(P2008−82595)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】
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