説明

機能性導電塗料並びにそれを用いた電子回路とその形成方法

【課題】 樹脂基板や銅箔との密着性が高く、導電性が良好であり、かつハンダ付けが可能な低温硬化型の導電塗料を提供し、回路製作工程を簡素化し、エッチングによる廃液をなくし、安価で環境負荷の小さい機能性導電塗料並びにそれを用いた電子回路とその形成方法を提供する。
【解決手段】 金属粉末、バインダー、不飽和脂肪酸および有機溶媒を含有する。金属粉末は、AgコートNi粉末およびAg粉末であり、AgコートNi粉末のAg含有量は、5〜20重量%である。AgコートNi粉末およびAg粉末の配合比は、重量比で、AgコートNi粉末=100〜50:Ag粉末=0〜50が好ましい。バインダーは、熱硬化性樹脂を含む。不飽和脂肪酸がオレイン酸であり、有機溶媒がブチルカルビトールである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性を有しハンダ付け可能な機能性導電塗料並びにそれを用いた電子回路とその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂中に金属粉末を含有した導電塗料は、電子部品と配線との接着や印刷配線板を用いたジャンパー線、印刷抵抗の端子引き出し線を形成するため等、多方面に用いられるため、現在盛んに研究されている。そのうち、樹脂バインダー型の低温硬化導電塗料としては、銀、銅、ニッケル等の金属粉末を樹脂に配合したものが電子回路の印刷配線や導電性接着剤として用いられている。
【0003】
しかし、これらの導電塗料は樹脂分が重量比で20%程度配合されているため、容積比から見ると圧倒的に樹脂分が多く、市販されている導電塗料はいずれもハンダ付けは不可能であった。また、特許文献1,2に開示されているようなハンダ付け可能な導電塗料も提案されているが、十分な性能を有したものではない。
【0004】
一方、最近の電子回路素子やICのほとんどは表面実装化されてきているため、回路基板と電子素子やICの接合は、ハンダ付けが可能な銅箔のプリント基板が一般に用いられている。
【特許文献1】特開平7−14429号公報
【特許文献2】特開2002−212492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、エッチング工程等を必要とする銅箔のプリント基板は、製造工程が複雑であり、電子機器のコストアップの原因ともなっていた。即ち、現在の銅箔のエッチング工程は、(レジスト塗布⇒感光処理⇒エッチング処理⇒レジスト膜剥離処理⇒廃液処理)の工程を必要とするもので、製造工程数が多いものであった。また、エッチング工程によって生じる廃液は、処理コストがかかり、環境に対する負荷も発生している。
【0006】
本発明は、上記従来の技術に鑑みて成されたもので、樹脂基板や銅箔との密着性が高く、導電性が良好であり、かつハンダ付けが可能な低温硬化型の導電塗料を提供し、回路製作工程を簡素化し、エッチングによる廃液をなくし、安価で環境負荷の小さい機能性導電塗料並びにそれを用いた電子回路とその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、金属粉末、バインダー、および有機溶媒を混合して導電塗料を製造する際に、金属粉末としてAgコートNi粉末を単独、あるいはAgコートNi粉末とAg粉末との混合物として塗料に混合し、150〜170℃前後の低温で焼き付け硬化させた導電塗料が、優れた導電性を示すとともに、ハンダの濡れ性が良く、ハンダとの接合性にも優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は金属粉末、樹脂バインダー、及び不飽和脂肪酸を有機溶媒中に含有し、ハンダ接合が可能な機能性導電塗料である。前記金属粉末は、AgコートNi粉末およびAg粉末であり、前記AgコートNi粉末およびAg粉末の配合比は、重量比でAgコートNi粉末=100〜50:Ag粉末=0〜50である。また、前記AgコートNi粉末のAg含有量は、5〜20重量%である。請求項2または3記載の機能性導電塗料。
【0009】
また、前記不飽和脂肪酸がオレイン酸であり、前記有機溶媒がブチルカルビトールである機能性導電塗料である。さらに、前記バインダーは、熱硬化性樹脂を含むものである。この熱硬化性樹脂は、多官能エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂である。
【0010】
また本発明は、金属粉末、バインダー、不飽和脂肪酸および有機溶媒を含有した機能性導電塗料を、絶縁基板上に所望のパターンに塗布または印刷し、焼成して成る電子回路である。
【0011】
さらに本発明は、金属粉末、バインダー、不飽和脂肪酸および有機溶媒を含有し、ハンダ接合が可能な機能性導電塗料を絶縁基板上に所望のパターンに塗布し、150〜200℃の温度で焼成する電子回路の形成方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、樹脂基板などの絶縁基板を用いた印刷配線を含む電子回路製造において、チップ部品等電子部品や回路構成部品と印刷配線などとのハンダ接合が可能なため、簡便に電子回路を製造することができる。
【0013】
さらに本発明においては、200℃以下、好ましくは150〜170℃程度の低温で、安定かつ簡便に印刷配線などで電子回路を製造することが可能であり、製造プロセスを大幅に簡略化することができる。したがって、単に従来の樹脂基板上の銅箔をエッチングすることによって回路を形成する場合と比較すると、本発明の機能性導電塗料に置き換えるだけで、コストと歩留まりの大幅な改善が可能となり、当該技術分野に大きく貢献するものである。
【0014】
また、塗料中の金属粉末表面上には、空気中の水分または酸素などにより薄い自然酸化膜が形成されるため、安定な電気的導通が得られないことがあるが、本発明の機能性導電塗料は、不飽和脂肪酸が該酸化膜をも除去するので、抵抗値が極めて小さい電子回路を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の本発明の機能性導電塗料並びにそれを用いた電子回路とその形成方法について説明する。先ず、この機能性導電塗料に用いられる金属粉末は、AgコートNi粉末、Cu粉末、Ag粉末、Ni粉末、Al粉末などが挙げられる。これらのうち、ハンダ付け性の観点から、AgコートNi粉末若しくはAgコートNi粉末とAg粉末との混合粉末が好ましい。
【0016】
AgコートNi粉末は、ほぼ球状のNi粉末表面にAgをメッキにより被覆したもので、Agは5〜20wt.%、例えば約15wt.%の割合であり、被覆量は適宜設定可能である。AgコートNi粉末の粒径は、例えば平均粒径が7μm程度の粉体である。またAg粉末は、不規則な粒子状であるが、粒径が10μm以下の場合ハンダ付け性が低下するため、平均粒径が10μm以上のものが好ましい。
【0017】
また、金属粉末の含有量は、機能性導電塗料全体中に、好ましくは70〜99wt.%、さらに好ましくは、70〜95wt.%である。
【0018】
この機能性導電塗料に用いられるバインダーに含まれる熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらのうち、塗膜特性の観点から、多官能エポキシ樹脂、フェノール樹脂が好ましい。また熱硬化性樹脂の含有量は、塗料全体中に好ましくは、1〜30wt.%で、さらに好ましくは、5〜15wt.%である。
【0019】
バインダーには、ジシアンジアミド、脂肪族ポリアミンなどの硬化剤を加えるが、これらのうち、ジシアンジアミドが好ましい。また硬化剤の含有量は、塗料全体中に好ましくは、1〜30wt.%で、さらに好ましくは、4〜20wt.%である。
【0020】
さらにバインダーには、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、第三級アミンなどの硬化促進剤を加えるが、これらのうち、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアが好ましい。また硬化促進剤の含有量は、塗料全体中に好ましくは、1〜10wt.%で、さらに好ましくは、1〜7.0wt.%である。
【0021】
本発明の機能性導電塗料に用いられる有機溶媒は、熱硬化性樹脂を該塗料中に均一に分散させるものであれば特に限定されないが、例えば、ブチルカルビトール、メチルカルビトール、ソルベッソ150などの有機溶媒を添加させて、スクリーン印刷できる粘度(200〜500ポイズ程度)に調整してもよい。これらの有機溶媒のうち、ブチルカルビトールが好ましく、含有量は機能性導電塗料全体中に好ましくは、0.1〜20wt.%で、さらに好ましくは、0.5〜15wt.%である。
【0022】
さらに、この機能性導電塗料には、金属粉末表面の酸化防止及び出来た酸化膜破壊を助長する目的で、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸を溶解させてもよい。これらの不飽和脂肪酸のうち、オレイン酸が好ましく、含有量は塗料全体中に、好ましくは、0.1〜5.0wt.%で、さらに好ましくは、0.5〜3.0wt.%である。
【0023】
次に、本発明の機能性導電塗料を用いた印刷配線基板の製造方法の一例を示す。先ず、上記組成の機能性導電塗料は、ハイブリッドミキサー等の自公転式ミキサーを用いて、配合した材料が均一に分散するまでよく混合した後、スクリーン印刷等による印刷、またはスプレー、筆塗り等の種々の塗布方法で所望の形状に形成する。そして30〜80℃の温度で乾燥させた後に、200℃以下の温度、好ましくは150〜170℃の温度で、5〜30分間焼成することにより、電子回路の回路パターンや電極パターンを形成することができる。
【0024】
これにより、高い導電性と良好なハンダ付け性を備えた刷配線電極が、導電塗料による電子回路パターンに形成可能となる。
【0025】
本発明の機能性導電塗料は、印刷配線とのハンダ密着性に優れているので、導電塗料の印刷により、簡便に表面実装型電子部品用の回路を絶縁基板上に製造することができる。また、不飽和脂肪酸を含有しているので、金属粉末表面の酸化が防止され、導電性やハンダ密着性が損なわれず、印刷配線等の形成後も表面の酸化が阻止され、経時的な機能低下も生じない。
【実施例1】
【0026】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明が以下の実施例に制約されるものではない。まず、図1に試験用の印刷パターンを示す。このパターンは、スクリーン印刷用ジグザクパターンであり、線幅は2mmである。また、体積抵抗率ρは次式から求める。
ρ=(Rx/184)×d(Ω・cm)
ただし、Rx:シグザクパターンの両端間の抵抗値(Ω)、d:試料パターンの膜厚(cm)
【0027】
実施例1では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
AgコートNi粉末(Agコート量15wt%) 93重量部
オレイン酸 1重量部
多官能エポキシ樹脂 6重量部
ブチルカルビトール 3重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。
このものの体積抵抗率は、3.2×10−4 Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダで接着し、剥離試験を行ったところ、ハンダ剥離強度は0.28Kgf/mm、剪断強度は0.60Kgf/mmであった。
【実施例2】
【0028】
実施例2では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
AgコートNi粉末(Agコート量15wt%) 91重量部
オレイン酸 1重量部
フェノール樹脂 8重量部
ブチルカルビトール 4重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。
このものの体積抵抗率は、2.5×10−4Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダで接着し、剥離試験を行ったところ、ハンダ剥離強度は1.17Kgf/mm、剪断強度は2.17Kgf/mmであった。
【実施例3】
【0029】
実施例3では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
Ag粉末 93重量部
オレイン酸 1重量部
多官能エポキシ樹脂 6重量部
ブチルカルビトール 1重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。
このものの体積抵抗率は、3.9×10−4Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダで接着したが、接着できなかった。
【実施例4】
【0030】
実施例4では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
Ag粉末 91重量部
オレイン酸 1重量部
フェノール樹脂 8重量部
ブチルカルビトール 2重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。
このものの体積抵抗率は6.5×10−5Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダで接着したが、ハンダ付け時間の経過と共にハンダがはじく傾向にあり、剥離強度試験や剪断強度試験に供し得る試料の作製ができなかった。従って、実施例3とともに、金属粉末がAg粉末のみでは、ハンダ付けが出来ないことが分かった。
【実施例5】
【0031】
実施例5では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
AgコートNi粉末(Agコート量15wt%) 46.5重量部
Ag粉末 46.5重量部
オレイン酸 1重量部
多官能エポキシ樹脂 6重量部
ブチルカルビトール 3重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。
このものの体積抵抗率は3.0×10−4Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダでハンダ接着し、剥離試験を行ったところ、ハンダ剥離強度は0.49Kgf/mm、剪断強度は0.75Kgf/mmであった。従って、金属粉末として、AgコートNi粉末とAg粉末を用いても、ハンダ付け可能であることが分かった。
【実施例6】
【0032】
実施例6では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
AgコートNi粉末(Agコート量15wt%) 45.5重量部
Ag粉末 45.5重量部
オレイン酸 1重量部
フェノール樹脂 8重量部
ブチルカルビトール 4重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。
このものの体積抵抗率は2.0×10−4Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダでハンダ接着し、剥離試験を行ったところ、ハンダ剥離強度は0.91Kgf/mm、剪断強度は2.05Kgf/mmであった。従って、上記実施例と同様に、金属粉末として、AgコートNi粉末とAg粉末を用いても、ハンダ付け可能であることが分かった。
【実施例7】
【0033】
実施例7では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
Ni粉末 93重量部
オレイン酸 1重量部
多官能エポキシ樹脂 6重量部
ブチルカルビトール 3重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。このものの体積抵抗率は1.1×10−3Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダで接着したが、接着できなかった。従って、金属粉末がNi粉末のみでは、ハンダ付けが出来ないことが分かった。
【実施例8】
【0034】
実施例8では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
AgコートNi粉末(Agコート量5wt%) 93重量部
オレイン酸 1重量部
多官能エポキシ樹脂 6重量部
ブチルカルビトール 3重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。
このものの体積抵抗率は3.4×10−4Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダでハンダ接着し、剥離試験を行ったところ、ハンダ剥離強度は0.16Kgf/mm、剪断強度は0.44Kgf/mmであった。従って、金属粉末としてAgコートNi粉末を用いた場合のAg含有量は、5wt%でもハンダ付け可能であることが分かった。
【実施例9】
【0035】
実施例9では、以下の組成による導電塗料を作成し、試験を行った。
AgコートNi粉末(Agコート量20wt%) 93重量部
オレイン酸 1重量部
多官能エポキシ樹脂 6重量部
ブチルカルビトール 3重量部
をハイブリッドミキサーで混合したものを、図1に示すジグザグパターンでガラスエポキシ樹脂基板上にスクリーン印刷し、170℃で30分間焼成して導電路を形成した。
このものの体積抵抗率は3.1×10−4Ω・cmを示した。
また、このものと銅製リード線を鉛フリーハンダでハンダ接着し、剥離試験を行ったところ、ハンダ剥離強度は0.19Kgf/mm、剪断強度は0.48Kgf/mmであった。従って、実施例8と比較することにより、AgコートNi粉末を用いた場合のAg含有量は、多くしてもハンダ付け性が大きく異なるものではないことが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明機能性導電塗料は、電子回路の製造または電子回路形成、その他ハンダ付けを伴う電子部品の接続部に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の機能性導電塗料の試験を行った実施例の印刷パターンを示す平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属粉末、樹脂バインダー、及び不飽和脂肪酸を有機溶媒中に含有した機能性導電塗料。
【請求項2】
前記金属粉末は、AgコートNi粉末およびAg粉末である請求項1記載の機能性導電塗料。
【請求項3】
前記AgコートNi粉末およびAg粉末の配合比は、重量比でAgコートNi粉末=100〜50:Ag粉末=0〜50である請求項2記載の機能性導電塗料。
【請求項4】
前記AgコートNi粉末のAg含有量は、5〜20重量%である請求項2または3記載の機能性導電塗料。
【請求項5】
前記不飽和脂肪酸は、オレイン酸である請求項1記載の機能性導電塗料。
【請求項6】
前記有機溶媒は、ブチルカルビトールである請求項1記載の機能性導電塗料。
【請求項7】
前記樹脂バインダーは、熱硬化性樹脂を含むものである請求項1記載の機能性導電塗料。
【請求項8】
前記熱硬化性樹脂が、多官能エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂である請求項7記載の機能性導電塗料。
【請求項9】
金属粉末、樹脂バインダー、及び不飽和脂肪酸を含有した機能性導電塗料による回路パターンが絶縁基板上に形成された電子回路。
【請求項10】
金属粉末、樹脂バインダー、及び不飽和脂肪酸を有機溶媒中に含有した機能性塗料を、絶縁基板上に所望のパターンに塗布または印刷し、150〜200℃の温度で焼成する電子回路の形成方法。

【図1】
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【公開番号】特開2006−28213(P2006−28213A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−204446(P2004−204446)
【出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【出願人】(000236920)富山県 (197)
【出願人】(596036924)マクセル北陸精器株式会社 (5)
【Fターム(参考)】