欠陥検査方法およびその装置
【課題】
欠陥検査装置による検査時間を短縮し、検査能力の向上および生産能力の向上を実現する。
【解決手段】
立体的な形状を有する検査対象の欠陥を平面画像と高さ情報を有する画像により検査する方法であって、予め検査対象の形状から高さ情報を有する画像を取得するために測定条件を設定し、検査対象物の外観を撮像して外観の平面画像を取得して欠陥候補を抽出し、その欠陥候補の中から高さ情報を有する画像を取得する欠陥候補をさらに抽出する。高さ情報を有する画像を取得する欠陥候補の位置情報から選択した測定条件で高さ情報を有する画像を取得し、その画像に基づいて前記検査対象物の欠陥を検査する。
欠陥検査装置による検査時間を短縮し、検査能力の向上および生産能力の向上を実現する。
【解決手段】
立体的な形状を有する検査対象の欠陥を平面画像と高さ情報を有する画像により検査する方法であって、予め検査対象の形状から高さ情報を有する画像を取得するために測定条件を設定し、検査対象物の外観を撮像して外観の平面画像を取得して欠陥候補を抽出し、その欠陥候補の中から高さ情報を有する画像を取得する欠陥候補をさらに抽出する。高さ情報を有する画像を取得する欠陥候補の位置情報から選択した測定条件で高さ情報を有する画像を取得し、その画像に基づいて前記検査対象物の欠陥を検査する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハやICなどの微細な立体的形状の欠陥を検査する欠陥検査方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ウェハやICチップなどを検査する場合、いったん平面的な光学顕微鏡を用いて光学画像を取得し、その画像を用いて欠陥候補部を抽出し、さらに必要に応じて、高さ情報を取得する装置や全焦点画像を取得する装置で画像を取得し詳細検査を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来の検査装置について説明する。図8は従来の欠陥検査装置の概略構成図である。
ICチップやウェハなど検査対象801をXYステージ802にセットし、平面検査装置803で検査を行う。平面検査装置は、光学顕微鏡等からなる平面画像を取得する光学系804と、欠陥候補を抽出する平面検査処理部805を有する。
伝達部807は、平面検査処理部805からの欠陥情報を選択部808に伝達し、選択部808は、伝達された欠陥情報を元にさらに詳細検査が必要な欠陥候補を選択する。なお、欠陥情報は欠陥情報記憶装置806に記憶される。
詳細検査装置809は、選択された欠陥候補の欠陥情報を基に詳細検査を実施する。詳細検査装置は、高さ情報を有する画像を取得する測定系810と、高さ情報を有する画像をもとに欠陥判定を行う立体検査処理部811を有する。詳細検査装置から検査結果が出力され、検査結果記憶装置812に記憶される。
【0003】
ここで測定系は、高さ方向における測定レンジを特定の測定ピッチで測定するとともに各画素の高さ情報を取得するレーザ変位計やレーザ顕微鏡などである。
【特許文献1】特開2001−255279号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、立体的な検査において部位により凸凹部がある場合には、全ての部位を測定するために高さ方向の測定レンジは凹部の最も低い位置から凸部の最も高い位置とし、検査能力および検査品質を維持するために測定ピッチは高さ測定精度が最も厳しい部位に合わせて決定している。これにより、本来ならば不要なデータを取得したり、不必要に高い精度のデータを取得している。
特許文献1に記載の発明においては、検査対象の全てを立体検査するのではなく選択された欠陥のみ立体検査を行うことで欠陥検査時間は従来よりも短縮されている。しかし、特許文献1に記載の発明でも平面的な欠陥検査のみに比べると検査時間が長い。
そこで、ウェハやICチップなどの生産能力向上のため、所望の検査能力および検査品質を実現しながら、より短時間で立体的な欠陥検査をする方法および装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、立体的な形状を有する検査対象物の欠陥を平面画像と高さ情報を有する画像により検査する方法であって、検査対象物の形状等に基づき、高さ情報を有する画像を取得するための測定条件を、検査対象の位置情報に対応させて予め設定し、前記検査対象物の外観を撮像して外観の平面画像を取得し、前記取得した外観の平面画像から第1の欠陥候補を抽出し、当該第1の欠陥候補の中から高さ情報を有する画像を取得する第2の欠陥候補を抽出し、当該第2の欠陥候補の位置情報に対応する前記測定条件を選択し、当該測定条件に基づいて前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像を取得し、当該取得した高さ情報を有する画像に基づいて検査対象の欠陥を検査することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の欠陥検査方法であって、前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得において、一の欠陥候補について、選択された前記測定条件での測定動作中に、高さ情報を有する画像を全て取得した場合には、直ちに測定動作を中止し、前記検査対象の欠陥を検査することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の欠陥検査方法であって、前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得において、一の欠陥候補について、選択された前記測定条件での測定動作中に、既に取得された高さ情報を有する画像に基づいて前記検査対象の欠陥を検査し、欠陥が検出された場合には、直ちに測定動作を中止することを特徴とする。
【0006】
請求項4に係る発明は、検査対象物を載置して水平方向に移動させるテーブル手段と、当該検査対象物の外観の平面画像を取得する光学系と、前記光学系で取得した外観の平面画像から第1の欠陥候補を抽出する欠陥候補抽出手段と、当該第1の欠陥候補の中から詳細に検査する第2の欠陥候補を抽出する詳細欠陥候補抽出手段と、前記検査対象物の形状等に基づき、高さ情報を有する画像を取得するための測定条件が検査対象の位置情報に対応させて予め設定されており、前記第2の欠陥候補の位置情報に対応する前記測定条件を選択し、当該測定条件に基づく測定動作を設定する測定動作設定手段と、当該測定動作設定手段により設定された測定動作に基づいて前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像を取得する測定系と、当該測定系で得た高さ情報を有する画像に基づいて欠陥を検査する欠陥検査手段とを備えたことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の欠陥検査装置であって、前記欠陥検査手段が、一の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得状況を検査結果として出力するとともに、前記測定動作設定手段が、前記欠陥検査手段から検査結果を受け取り、当該検査結果が一の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得が完了したとの検査結果の場合には、測定動作の中止を設定することを特徴とする。
【0007】
請求項6に係る発明は、請求項4または5に記載の欠陥検査装置であって、前記欠陥検査手段が、既に取得した欠陥候補の高さ情報を有する画像のみを基に欠陥を検出した場合には、検査結果として少なくとも欠陥の検出を出力するとともに、前記測定動作設定手段が、前記欠陥検査手段から検査結果を受け取り、当該検査結果が欠陥を検出したとの検査結果の場合には、測定動作の中止を設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、立体的な欠陥検査において、所望の検査能力および検査品質を実現しながら、より短時間で欠陥検査が可能となり、ウェハやICチップなどの生産性向上に寄与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態にかかる欠陥検査装置について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。本発明は、検査対象の光学画像を取得して欠陥検査を行い、欠陥候補を抽出する平面検査装置103と、該平面検査装置103から出力される欠陥情報を伝達する伝達部107と、該伝達部107より伝達された欠陥情報をもとにさらに詳細検査が必要な欠陥候補を選択する選択部108と、該選択部108で選択された欠陥情報をもとに詳細検査の測定動作を設定する測定制御部113と、測定制御部113で設定された測定動作により選択部108で選択された欠陥候補の高さ情報を含む画像を取得して真の欠陥を検査する詳細検査装置109によって構成される。
前記平面検査装置103は、検査対象物101を載置して検査対象領域を移動させるXYステージ102と、光学顕微鏡等からなる光学画像を取得する光学系104と、光学系104から受け取った画像データをもとに欠陥を抽出する平面検査処理部105を有する。また、前記詳細検査装置109は、検査対象物101を載置して検査対象領域を移動させるXYステージ102と、レーザ顕微鏡などからなる高さ情報を有する画像を取得する測定系110と、測定系110から受け取った高さ情報を有する画像データをもとに真の欠陥を抽出する立体検査処理部111を有する。
【0010】
次に本発明に係る欠陥検査装置の動作を説明する。
平面検査装置103は、XYステージ102を用いて検査対象物101を移動させ、検査対象部位の画像データを光学系104により取得し、該画像データをもとに平面検査処理部105にて欠陥を抽出し、欠陥情報を出力する。なお、当該抽出した欠陥は、光学系104の焦点深度不足の理由により立体的な形状を有する部分等にピントのズレによる誤検出が含まれる場合や、凸であれば異物欠陥と判断できるが平面画像だけでは凸凹を区別できないので仮に欠陥とする場合等があるため、真の欠陥ではなく欠陥候補とする。
平面検査装置103により出力された欠陥情報は、伝達部107を介して選択部108に伝達される。選択部108は、欠陥情報に少なくとも含まれる欠陥の位置および大きさの情報をもとに、詳細検査が必要な欠陥候補を選択する。具体的には、詳細検査をするまでもなく明らかな欠陥を除くなどの絞込みを行い、詳細検査する欠陥候補数を減少させる。これは、詳細検査回数を減らすことで検査時間を短縮するためである。なお、欠陥情報は欠陥情報記憶装置106に記憶される。
測定制御部113は、あらかじめ検査対象物の形状や検査基準等により決定される測定条件を、検査対象の位置情報に対応して記憶している。測定制御部113は、選択部108で選択された欠陥候補の欠陥情報を受け取ると、欠陥情報に含まれる位置情報を用いて欠陥位置に対応した測定条件を読み出し、その測定条件に即した測定動作を設定して制御情報として出力する。
【0011】
図2,3に示す検査対象物を参考に、より具体的に説明する。
図2は検査対象物の平面図、図3は図2に示された検査対象物のA−A断面、B−B断面、C−C断面の断面図である。
あらかじめ検査員は、検査対象物についての形状および検査精度にあわせて検査条件を付与する領域を図2に示す様に領域1,2,3に分け、測定制御部113にその領域を定義する位置情報と測定条件を記憶させておく。つまり、測定制御部113は図4に示すように位置情報に対応させて測定条件である測定レンジおよび測定ピッチを記憶することとなる。
例えば、検査が実行されて選択部108から受け取った欠陥情報の欠陥位置が領域3に含まれる場合には、測定制御部113は測定条件として測定レンジの下限を0、上限を100、測定ピッチを1として101回の測定を行う測定動作を設定する。
仮に、測定条件を1つしか持てないとすると、図2,3のような検査対象物の場合には測定レンジは最大である下限0、上限100、測定ピッチは最小である0.01にしないと全ての領域について検査できないこととなる。かかる場合に、欠陥位置に係わりなく1つの欠陥候補につき必ず10001回の測定を行うこととなる。以上のことから、測定制御部113を持つことにより、大幅に測定回数を減少させることができる。
【0012】
次に、測定制御部113での測定動作設定のフローチャートを示したものが図5である。
図5において、ステップ501にて欠陥情報を記憶し、ステップ502にて該欠陥情報から欠陥位置のX座標、Y座標を取り出し記憶する。ステップ503にて該欠陥位置を用いて、領域と測定レンジの関係が記載された測定レンジテーブルから該当する測定レンジの上限Rmaxおよび下限Rminを読み出し、Rmax、Rminを記憶する。ステップ504では該欠陥位置を用いて、領域と測定ピッチの関係が記載された測定ピッチテーブルから該当する測定ピッチPを読み出し、Pを記憶する。ステップ505ではRmax,Rmin,Pを用いて、RminからRmaxまでピッチPで動作する測定動作を設定する。ここで、測定回数CはC=1+(Rmax−Rmin)/Pで計算できる。最後に、ステップ506にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
詳細検査部109は、選択部108から欠陥情報を受け取るとXYステージ102を動作させ、欠陥候補を測定位置に移動させる。測定系110は、測定制御部113から受け取った制御情報をもとに動作し、高さ情報を含む画像を取得する。立体検査処理部111は高さ情報を含む画像をもとに欠陥判断を行いその結果を検査結果として出力する。
【0013】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は本発明の第2の実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。本発明は、平面検査装置103と、該平面検査装置103から出力される欠陥情報を伝達する伝達部107と、該伝達部107より伝達された欠陥情報をもとにさらに詳細検査が必要な欠陥候補を選択する選択部108と、該選択部108で選択された欠陥情報をもとに詳細検査の測定動作を設定するとともに後述する詳細検査装置709による検査結果をもとに詳細検査の停止動作を設定する測定制御部713と、選択部108で選択された欠陥候補を測定制御部713で設定された動作により高さ情報を含む画像を取得もしくは停止して真の欠陥を検査する詳細検査装置109によって構成される。
次に本発明に係る第2の欠陥検査装置の動作を説明する。
平面検査装置103は、XYステージ102を用いて検査対象物101を移動させ、検査対象部位の画像データを光学系104により取得し、該画像データをもとに平面検査処理部105にて欠陥を抽出し、欠陥情報を出力する。なお、当該抽出した欠陥は、光学系104の焦点深度不足の理由により立体的な形状を有する部分等にピントのズレによる誤検出が含まれる場合や、凸であれば異物欠陥と判断できるが平面画像だけでは凸凹を区別できないので仮に欠陥とする場合等があるため、真の欠陥ではなく欠陥候補とする。
【0014】
平面検査装置103により出力された欠陥情報は、伝達部107を介して選択部108に伝達される。選択部108は、欠陥情報に少なくとも含まれる欠陥の位置および大きさの情報をもとに、詳細検査が必要な欠陥候補を選択する。
測定制御部713は、あらかじめ検査対象物の形状や検査基準等により決定される測定条件を、検査対象の位置情報に対応して記憶している。測定制御部713は、選択部108で選択された欠陥候補の欠陥情報を受け取ると、欠陥情報に含まれる位置情報を用いて欠陥位置に対応した測定条件を読み出し、その測定条件に即した測定動作を設定して制御情報として出力する。
詳細検査装置709は、選択部108から選択された欠陥候補をXYステージ102により欠陥情報をもとに測定位置に移動させる。測定系110は、測定制御部713から受け取った制御情報をもとに動作し、高さ情報を含む画像を取得する。
立体検査処理部711は高さ情報を含む画像を受け取るとともに、該欠陥候補の全ての画素についての高さ情報を取得したかチェックする。立体検査処理部711は、全ての画素についての高さ情報を取得したと判断すると、高さ情報の取得が完了したことを検査結果として出力する。これにより、測定制御部713は、設定した測定動作が全て完了していなくても停止動作を設定して制御情報を出力する。
【0015】
通常、設定される測定条件は製品のばらつき等を考慮して測定レンジを大きめに設定しているために、測定動作の完了前には必要な高さ情報はすべて取得されている。必要な高さ情報が全て取得できたならば、その情報を用いて検査を行うことが可能であり、設定された測定動作の完了前に動作を中止しても欠陥検査に何ら問題ない。さらには、必要な高さ情報を全て取得した後の測定動作は無駄な動作であり、測定動作を中止することにより測定時間の短縮に寄与することができる。
また、立体検査処理部711は、全画素についての高さ情報の取得を待たず、既に取得した高さ情報を含む画像のみで欠陥判断を行う。その結果、欠陥と判断すると、真の欠陥であることを検査結果として出力する。これにより、測定制御部713は、設定した測定動作が全て完了していなくても停止動作を設定して制御情報を出力する。
例えば、著しい欠陥の場合には、全体の高さ情報によらなくても一部の高さ情報を取得することで容易に欠陥と判断できる。係る場合には、既に欠陥との検査結果が出ており、測定動作を中止しても検査結果に何ら影響は与えない。さらに、以降の測定動作を中止することで検査時間の短縮に寄与することも明らかである。
詳細検査装置709は、停止動作が設定された場合には当該欠陥候補の測定動作を中止し、新たな欠陥候補の検査を行うこととなる。
【0016】
測定制御部713での測定動作設定のフローチャートを示したものが図7である。
図7において、ステップ701にて測定動作設定完了フラグがセット済みか否かを確認する。
測定動作設定完了フラグがセットされていない場合には、ステップ702にて欠陥情報を記憶し、ステップ703にて該欠陥情報から欠陥位置のX座標、Y座標を取り出し記憶する。ステップ704にて該欠陥位置を用いて、領域と測定レンジの関係が記載された測定レンジテーブルから該当する測定レンジの上限Rmaxおよび下限Rminを読み出し、測定レンジの上限および下限であるRmax、Rminを記憶する。ステップ705では該欠陥位置を用いて、領域と測定ピッチの関係が記載された測定ピッチテーブルから該当する測定ピッチPを読み出し、測定ピッチであるPを記憶する。ステップ706ではRmax,Rmin,Pを用いて、RminからRmaxまでピッチPで動作する測定動作を設定する。ここで、測定回数CはC=1+(Rmax−Rmin)/Pで計算できる。ステップ707にて測定動作設定完了フラグをセットし、ステップ708にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
次に、ステップ701にて測定動作設定完了フラグがセットされている場合には、ステップ709にて詳細検査装置から出力された検査結果を記憶する。
【0017】
ステップ710にて、検査結果で欠陥判断が完了したか否かを確認する。欠陥判断が完了している場合には、ステップ712にて停止動作を設定し、ステップ713にて測定動作設定完了フラグをクリアし、ステップ708にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
ステップ710にて欠陥判断が未完了の場合には、ステップ711にて一つの欠陥候補の高さ情報を全て取得したか否かを確認する。高さ情報を全て取得している場合には、ステップ712にて停止動作を設定し、ステップ713にて測定動作設定完了フラグをクリアし、ステップ708にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
ステップ711にて高さ情報を全て取得していない場合には、そのままステップ708にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
なお、上記実施形態においては、全ての高さ情報の取得完了による測定の中止と欠陥判断完了による測定の中止を同時に行っているが、当然のことながら別個独立に実施をしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る検査対象の平面図である。
【図3】図2に示した本発明に係る検査対象のA−A断面、B−B断面、C−C断面の断面図である。
【図4】測定レンジおよび測定ピッチテーブルを示したものである。
【図5】本発明の第1の実施形態における測定制御部での測定動作設定フローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における測定制御部での測定動作設定フローチャートである。
【図8】従来の欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0019】
101,801 検査対象
102,802 XYステージ
103,803 平面検査装置
104,804 光学系
105,805 平面検査処理部
106,806 欠陥情報記憶装置
107,807 伝達部
108,808 選択部
109,709,809 詳細検査装置
110,810 測定系
111,711,811 立体検査処理部
112,812 検査結果記憶装置
113,713 測定制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハやICなどの微細な立体的形状の欠陥を検査する欠陥検査方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ウェハやICチップなどを検査する場合、いったん平面的な光学顕微鏡を用いて光学画像を取得し、その画像を用いて欠陥候補部を抽出し、さらに必要に応じて、高さ情報を取得する装置や全焦点画像を取得する装置で画像を取得し詳細検査を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来の検査装置について説明する。図8は従来の欠陥検査装置の概略構成図である。
ICチップやウェハなど検査対象801をXYステージ802にセットし、平面検査装置803で検査を行う。平面検査装置は、光学顕微鏡等からなる平面画像を取得する光学系804と、欠陥候補を抽出する平面検査処理部805を有する。
伝達部807は、平面検査処理部805からの欠陥情報を選択部808に伝達し、選択部808は、伝達された欠陥情報を元にさらに詳細検査が必要な欠陥候補を選択する。なお、欠陥情報は欠陥情報記憶装置806に記憶される。
詳細検査装置809は、選択された欠陥候補の欠陥情報を基に詳細検査を実施する。詳細検査装置は、高さ情報を有する画像を取得する測定系810と、高さ情報を有する画像をもとに欠陥判定を行う立体検査処理部811を有する。詳細検査装置から検査結果が出力され、検査結果記憶装置812に記憶される。
【0003】
ここで測定系は、高さ方向における測定レンジを特定の測定ピッチで測定するとともに各画素の高さ情報を取得するレーザ変位計やレーザ顕微鏡などである。
【特許文献1】特開2001−255279号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、立体的な検査において部位により凸凹部がある場合には、全ての部位を測定するために高さ方向の測定レンジは凹部の最も低い位置から凸部の最も高い位置とし、検査能力および検査品質を維持するために測定ピッチは高さ測定精度が最も厳しい部位に合わせて決定している。これにより、本来ならば不要なデータを取得したり、不必要に高い精度のデータを取得している。
特許文献1に記載の発明においては、検査対象の全てを立体検査するのではなく選択された欠陥のみ立体検査を行うことで欠陥検査時間は従来よりも短縮されている。しかし、特許文献1に記載の発明でも平面的な欠陥検査のみに比べると検査時間が長い。
そこで、ウェハやICチップなどの生産能力向上のため、所望の検査能力および検査品質を実現しながら、より短時間で立体的な欠陥検査をする方法および装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、立体的な形状を有する検査対象物の欠陥を平面画像と高さ情報を有する画像により検査する方法であって、検査対象物の形状等に基づき、高さ情報を有する画像を取得するための測定条件を、検査対象の位置情報に対応させて予め設定し、前記検査対象物の外観を撮像して外観の平面画像を取得し、前記取得した外観の平面画像から第1の欠陥候補を抽出し、当該第1の欠陥候補の中から高さ情報を有する画像を取得する第2の欠陥候補を抽出し、当該第2の欠陥候補の位置情報に対応する前記測定条件を選択し、当該測定条件に基づいて前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像を取得し、当該取得した高さ情報を有する画像に基づいて検査対象の欠陥を検査することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の欠陥検査方法であって、前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得において、一の欠陥候補について、選択された前記測定条件での測定動作中に、高さ情報を有する画像を全て取得した場合には、直ちに測定動作を中止し、前記検査対象の欠陥を検査することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の欠陥検査方法であって、前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得において、一の欠陥候補について、選択された前記測定条件での測定動作中に、既に取得された高さ情報を有する画像に基づいて前記検査対象の欠陥を検査し、欠陥が検出された場合には、直ちに測定動作を中止することを特徴とする。
【0006】
請求項4に係る発明は、検査対象物を載置して水平方向に移動させるテーブル手段と、当該検査対象物の外観の平面画像を取得する光学系と、前記光学系で取得した外観の平面画像から第1の欠陥候補を抽出する欠陥候補抽出手段と、当該第1の欠陥候補の中から詳細に検査する第2の欠陥候補を抽出する詳細欠陥候補抽出手段と、前記検査対象物の形状等に基づき、高さ情報を有する画像を取得するための測定条件が検査対象の位置情報に対応させて予め設定されており、前記第2の欠陥候補の位置情報に対応する前記測定条件を選択し、当該測定条件に基づく測定動作を設定する測定動作設定手段と、当該測定動作設定手段により設定された測定動作に基づいて前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像を取得する測定系と、当該測定系で得た高さ情報を有する画像に基づいて欠陥を検査する欠陥検査手段とを備えたことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の欠陥検査装置であって、前記欠陥検査手段が、一の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得状況を検査結果として出力するとともに、前記測定動作設定手段が、前記欠陥検査手段から検査結果を受け取り、当該検査結果が一の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得が完了したとの検査結果の場合には、測定動作の中止を設定することを特徴とする。
【0007】
請求項6に係る発明は、請求項4または5に記載の欠陥検査装置であって、前記欠陥検査手段が、既に取得した欠陥候補の高さ情報を有する画像のみを基に欠陥を検出した場合には、検査結果として少なくとも欠陥の検出を出力するとともに、前記測定動作設定手段が、前記欠陥検査手段から検査結果を受け取り、当該検査結果が欠陥を検出したとの検査結果の場合には、測定動作の中止を設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、立体的な欠陥検査において、所望の検査能力および検査品質を実現しながら、より短時間で欠陥検査が可能となり、ウェハやICチップなどの生産性向上に寄与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態にかかる欠陥検査装置について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。本発明は、検査対象の光学画像を取得して欠陥検査を行い、欠陥候補を抽出する平面検査装置103と、該平面検査装置103から出力される欠陥情報を伝達する伝達部107と、該伝達部107より伝達された欠陥情報をもとにさらに詳細検査が必要な欠陥候補を選択する選択部108と、該選択部108で選択された欠陥情報をもとに詳細検査の測定動作を設定する測定制御部113と、測定制御部113で設定された測定動作により選択部108で選択された欠陥候補の高さ情報を含む画像を取得して真の欠陥を検査する詳細検査装置109によって構成される。
前記平面検査装置103は、検査対象物101を載置して検査対象領域を移動させるXYステージ102と、光学顕微鏡等からなる光学画像を取得する光学系104と、光学系104から受け取った画像データをもとに欠陥を抽出する平面検査処理部105を有する。また、前記詳細検査装置109は、検査対象物101を載置して検査対象領域を移動させるXYステージ102と、レーザ顕微鏡などからなる高さ情報を有する画像を取得する測定系110と、測定系110から受け取った高さ情報を有する画像データをもとに真の欠陥を抽出する立体検査処理部111を有する。
【0010】
次に本発明に係る欠陥検査装置の動作を説明する。
平面検査装置103は、XYステージ102を用いて検査対象物101を移動させ、検査対象部位の画像データを光学系104により取得し、該画像データをもとに平面検査処理部105にて欠陥を抽出し、欠陥情報を出力する。なお、当該抽出した欠陥は、光学系104の焦点深度不足の理由により立体的な形状を有する部分等にピントのズレによる誤検出が含まれる場合や、凸であれば異物欠陥と判断できるが平面画像だけでは凸凹を区別できないので仮に欠陥とする場合等があるため、真の欠陥ではなく欠陥候補とする。
平面検査装置103により出力された欠陥情報は、伝達部107を介して選択部108に伝達される。選択部108は、欠陥情報に少なくとも含まれる欠陥の位置および大きさの情報をもとに、詳細検査が必要な欠陥候補を選択する。具体的には、詳細検査をするまでもなく明らかな欠陥を除くなどの絞込みを行い、詳細検査する欠陥候補数を減少させる。これは、詳細検査回数を減らすことで検査時間を短縮するためである。なお、欠陥情報は欠陥情報記憶装置106に記憶される。
測定制御部113は、あらかじめ検査対象物の形状や検査基準等により決定される測定条件を、検査対象の位置情報に対応して記憶している。測定制御部113は、選択部108で選択された欠陥候補の欠陥情報を受け取ると、欠陥情報に含まれる位置情報を用いて欠陥位置に対応した測定条件を読み出し、その測定条件に即した測定動作を設定して制御情報として出力する。
【0011】
図2,3に示す検査対象物を参考に、より具体的に説明する。
図2は検査対象物の平面図、図3は図2に示された検査対象物のA−A断面、B−B断面、C−C断面の断面図である。
あらかじめ検査員は、検査対象物についての形状および検査精度にあわせて検査条件を付与する領域を図2に示す様に領域1,2,3に分け、測定制御部113にその領域を定義する位置情報と測定条件を記憶させておく。つまり、測定制御部113は図4に示すように位置情報に対応させて測定条件である測定レンジおよび測定ピッチを記憶することとなる。
例えば、検査が実行されて選択部108から受け取った欠陥情報の欠陥位置が領域3に含まれる場合には、測定制御部113は測定条件として測定レンジの下限を0、上限を100、測定ピッチを1として101回の測定を行う測定動作を設定する。
仮に、測定条件を1つしか持てないとすると、図2,3のような検査対象物の場合には測定レンジは最大である下限0、上限100、測定ピッチは最小である0.01にしないと全ての領域について検査できないこととなる。かかる場合に、欠陥位置に係わりなく1つの欠陥候補につき必ず10001回の測定を行うこととなる。以上のことから、測定制御部113を持つことにより、大幅に測定回数を減少させることができる。
【0012】
次に、測定制御部113での測定動作設定のフローチャートを示したものが図5である。
図5において、ステップ501にて欠陥情報を記憶し、ステップ502にて該欠陥情報から欠陥位置のX座標、Y座標を取り出し記憶する。ステップ503にて該欠陥位置を用いて、領域と測定レンジの関係が記載された測定レンジテーブルから該当する測定レンジの上限Rmaxおよび下限Rminを読み出し、Rmax、Rminを記憶する。ステップ504では該欠陥位置を用いて、領域と測定ピッチの関係が記載された測定ピッチテーブルから該当する測定ピッチPを読み出し、Pを記憶する。ステップ505ではRmax,Rmin,Pを用いて、RminからRmaxまでピッチPで動作する測定動作を設定する。ここで、測定回数CはC=1+(Rmax−Rmin)/Pで計算できる。最後に、ステップ506にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
詳細検査部109は、選択部108から欠陥情報を受け取るとXYステージ102を動作させ、欠陥候補を測定位置に移動させる。測定系110は、測定制御部113から受け取った制御情報をもとに動作し、高さ情報を含む画像を取得する。立体検査処理部111は高さ情報を含む画像をもとに欠陥判断を行いその結果を検査結果として出力する。
【0013】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は本発明の第2の実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。本発明は、平面検査装置103と、該平面検査装置103から出力される欠陥情報を伝達する伝達部107と、該伝達部107より伝達された欠陥情報をもとにさらに詳細検査が必要な欠陥候補を選択する選択部108と、該選択部108で選択された欠陥情報をもとに詳細検査の測定動作を設定するとともに後述する詳細検査装置709による検査結果をもとに詳細検査の停止動作を設定する測定制御部713と、選択部108で選択された欠陥候補を測定制御部713で設定された動作により高さ情報を含む画像を取得もしくは停止して真の欠陥を検査する詳細検査装置109によって構成される。
次に本発明に係る第2の欠陥検査装置の動作を説明する。
平面検査装置103は、XYステージ102を用いて検査対象物101を移動させ、検査対象部位の画像データを光学系104により取得し、該画像データをもとに平面検査処理部105にて欠陥を抽出し、欠陥情報を出力する。なお、当該抽出した欠陥は、光学系104の焦点深度不足の理由により立体的な形状を有する部分等にピントのズレによる誤検出が含まれる場合や、凸であれば異物欠陥と判断できるが平面画像だけでは凸凹を区別できないので仮に欠陥とする場合等があるため、真の欠陥ではなく欠陥候補とする。
【0014】
平面検査装置103により出力された欠陥情報は、伝達部107を介して選択部108に伝達される。選択部108は、欠陥情報に少なくとも含まれる欠陥の位置および大きさの情報をもとに、詳細検査が必要な欠陥候補を選択する。
測定制御部713は、あらかじめ検査対象物の形状や検査基準等により決定される測定条件を、検査対象の位置情報に対応して記憶している。測定制御部713は、選択部108で選択された欠陥候補の欠陥情報を受け取ると、欠陥情報に含まれる位置情報を用いて欠陥位置に対応した測定条件を読み出し、その測定条件に即した測定動作を設定して制御情報として出力する。
詳細検査装置709は、選択部108から選択された欠陥候補をXYステージ102により欠陥情報をもとに測定位置に移動させる。測定系110は、測定制御部713から受け取った制御情報をもとに動作し、高さ情報を含む画像を取得する。
立体検査処理部711は高さ情報を含む画像を受け取るとともに、該欠陥候補の全ての画素についての高さ情報を取得したかチェックする。立体検査処理部711は、全ての画素についての高さ情報を取得したと判断すると、高さ情報の取得が完了したことを検査結果として出力する。これにより、測定制御部713は、設定した測定動作が全て完了していなくても停止動作を設定して制御情報を出力する。
【0015】
通常、設定される測定条件は製品のばらつき等を考慮して測定レンジを大きめに設定しているために、測定動作の完了前には必要な高さ情報はすべて取得されている。必要な高さ情報が全て取得できたならば、その情報を用いて検査を行うことが可能であり、設定された測定動作の完了前に動作を中止しても欠陥検査に何ら問題ない。さらには、必要な高さ情報を全て取得した後の測定動作は無駄な動作であり、測定動作を中止することにより測定時間の短縮に寄与することができる。
また、立体検査処理部711は、全画素についての高さ情報の取得を待たず、既に取得した高さ情報を含む画像のみで欠陥判断を行う。その結果、欠陥と判断すると、真の欠陥であることを検査結果として出力する。これにより、測定制御部713は、設定した測定動作が全て完了していなくても停止動作を設定して制御情報を出力する。
例えば、著しい欠陥の場合には、全体の高さ情報によらなくても一部の高さ情報を取得することで容易に欠陥と判断できる。係る場合には、既に欠陥との検査結果が出ており、測定動作を中止しても検査結果に何ら影響は与えない。さらに、以降の測定動作を中止することで検査時間の短縮に寄与することも明らかである。
詳細検査装置709は、停止動作が設定された場合には当該欠陥候補の測定動作を中止し、新たな欠陥候補の検査を行うこととなる。
【0016】
測定制御部713での測定動作設定のフローチャートを示したものが図7である。
図7において、ステップ701にて測定動作設定完了フラグがセット済みか否かを確認する。
測定動作設定完了フラグがセットされていない場合には、ステップ702にて欠陥情報を記憶し、ステップ703にて該欠陥情報から欠陥位置のX座標、Y座標を取り出し記憶する。ステップ704にて該欠陥位置を用いて、領域と測定レンジの関係が記載された測定レンジテーブルから該当する測定レンジの上限Rmaxおよび下限Rminを読み出し、測定レンジの上限および下限であるRmax、Rminを記憶する。ステップ705では該欠陥位置を用いて、領域と測定ピッチの関係が記載された測定ピッチテーブルから該当する測定ピッチPを読み出し、測定ピッチであるPを記憶する。ステップ706ではRmax,Rmin,Pを用いて、RminからRmaxまでピッチPで動作する測定動作を設定する。ここで、測定回数CはC=1+(Rmax−Rmin)/Pで計算できる。ステップ707にて測定動作設定完了フラグをセットし、ステップ708にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
次に、ステップ701にて測定動作設定完了フラグがセットされている場合には、ステップ709にて詳細検査装置から出力された検査結果を記憶する。
【0017】
ステップ710にて、検査結果で欠陥判断が完了したか否かを確認する。欠陥判断が完了している場合には、ステップ712にて停止動作を設定し、ステップ713にて測定動作設定完了フラグをクリアし、ステップ708にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
ステップ710にて欠陥判断が未完了の場合には、ステップ711にて一つの欠陥候補の高さ情報を全て取得したか否かを確認する。高さ情報を全て取得している場合には、ステップ712にて停止動作を設定し、ステップ713にて測定動作設定完了フラグをクリアし、ステップ708にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
ステップ711にて高さ情報を全て取得していない場合には、そのままステップ708にて設定された測定動作を制御情報として出力する。
なお、上記実施形態においては、全ての高さ情報の取得完了による測定の中止と欠陥判断完了による測定の中止を同時に行っているが、当然のことながら別個独立に実施をしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る検査対象の平面図である。
【図3】図2に示した本発明に係る検査対象のA−A断面、B−B断面、C−C断面の断面図である。
【図4】測定レンジおよび測定ピッチテーブルを示したものである。
【図5】本発明の第1の実施形態における測定制御部での測定動作設定フローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における測定制御部での測定動作設定フローチャートである。
【図8】従来の欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0019】
101,801 検査対象
102,802 XYステージ
103,803 平面検査装置
104,804 光学系
105,805 平面検査処理部
106,806 欠陥情報記憶装置
107,807 伝達部
108,808 選択部
109,709,809 詳細検査装置
110,810 測定系
111,711,811 立体検査処理部
112,812 検査結果記憶装置
113,713 測定制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体的な形状を有する検査対象物の欠陥を平面画像と高さ情報を有する画像により検査する方法であって、
検査対象物の形状等に基づき、高さ情報を有する画像を取得するための測定条件を、検査対象の位置情報に対応させて予め設定し、
前記検査対象物の外観を撮像して外観の平面画像を取得し、
前記取得した外観の平面画像から第1の欠陥候補を抽出し、
当該第1の欠陥候補の中から高さ情報を有する画像を取得する第2の欠陥候補を抽出し、
当該第2の欠陥候補の位置情報に対応する前記測定条件を選択し、
当該測定条件に基づいて前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像を取得し、
当該取得した高さ情報を有する画像に基づいて検査対象の欠陥を検査することを特徴とする欠陥検査方法。
【請求項2】
前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得において、
一の欠陥候補について、選択された前記測定条件での測定動作中に、高さ情報を有する画像を全て取得した場合には、直ちに測定動作を中止し、前記検査対象の欠陥を検査することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査方法。
【請求項3】
前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得において、
一の欠陥候補について、選択された前記測定条件での測定動作中に、既に取得された高さ情報を有する画像に基づいて前記検査対象の欠陥を検査し、欠陥が検出された場合には、直ちに測定動作を中止することを特徴とする請求項1または2に記載の欠陥検査方法。
【請求項4】
検査対象物を載置して水平方向に移動させるテーブル手段と、
当該検査対象物の外観の平面画像を取得する光学系と、
前記光学系で取得した外観の平面画像から第1の欠陥候補を抽出する欠陥候補抽出手段と、
当該第1の欠陥候補の中から詳細に検査する第2の欠陥候補を抽出する詳細欠陥候補抽出手段と、
前記検査対象物の形状等に基づき、高さ情報を有する画像を取得するための測定条件が検査対象の位置情報に対応させて予め設定されており、前記第2の欠陥候補の位置情報に対応する前記測定条件を選択し、当該測定条件に基づく測定動作を設定する測定動作設定手段と、
当該測定動作設定手段により設定された測定動作に基づいて前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像を取得する測定系と、
当該測定系で得た高さ情報を有する画像に基づいて欠陥を検査する欠陥検査手段とを備えたことを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項5】
前記欠陥検査手段が、一の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得状況を検査結果として出力するとともに、前記測定動作設定手段が、前記欠陥検査手段から検査結果を受け取り、当該検査結果が一の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得が完了したとの検査結果の場合には、測定動作の中止を設定することを特徴とする請求項4に記載の欠陥検査装置。
【請求項6】
前記欠陥検査手段が、既に取得した欠陥候補の高さ情報を有する画像のみを基に欠陥を検出した場合には、検査結果として少なくとも欠陥の検出を出力するとともに、前記測定動作設定手段が、前記欠陥検査手段から検査結果を受け取り、当該検査結果が欠陥を検出したとの検査結果の場合には、測定動作の中止を設定することを特徴とする請求項4または5に記載の欠陥検査装置。
【請求項1】
立体的な形状を有する検査対象物の欠陥を平面画像と高さ情報を有する画像により検査する方法であって、
検査対象物の形状等に基づき、高さ情報を有する画像を取得するための測定条件を、検査対象の位置情報に対応させて予め設定し、
前記検査対象物の外観を撮像して外観の平面画像を取得し、
前記取得した外観の平面画像から第1の欠陥候補を抽出し、
当該第1の欠陥候補の中から高さ情報を有する画像を取得する第2の欠陥候補を抽出し、
当該第2の欠陥候補の位置情報に対応する前記測定条件を選択し、
当該測定条件に基づいて前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像を取得し、
当該取得した高さ情報を有する画像に基づいて検査対象の欠陥を検査することを特徴とする欠陥検査方法。
【請求項2】
前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得において、
一の欠陥候補について、選択された前記測定条件での測定動作中に、高さ情報を有する画像を全て取得した場合には、直ちに測定動作を中止し、前記検査対象の欠陥を検査することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査方法。
【請求項3】
前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得において、
一の欠陥候補について、選択された前記測定条件での測定動作中に、既に取得された高さ情報を有する画像に基づいて前記検査対象の欠陥を検査し、欠陥が検出された場合には、直ちに測定動作を中止することを特徴とする請求項1または2に記載の欠陥検査方法。
【請求項4】
検査対象物を載置して水平方向に移動させるテーブル手段と、
当該検査対象物の外観の平面画像を取得する光学系と、
前記光学系で取得した外観の平面画像から第1の欠陥候補を抽出する欠陥候補抽出手段と、
当該第1の欠陥候補の中から詳細に検査する第2の欠陥候補を抽出する詳細欠陥候補抽出手段と、
前記検査対象物の形状等に基づき、高さ情報を有する画像を取得するための測定条件が検査対象の位置情報に対応させて予め設定されており、前記第2の欠陥候補の位置情報に対応する前記測定条件を選択し、当該測定条件に基づく測定動作を設定する測定動作設定手段と、
当該測定動作設定手段により設定された測定動作に基づいて前記第2の欠陥候補の高さ情報を有する画像を取得する測定系と、
当該測定系で得た高さ情報を有する画像に基づいて欠陥を検査する欠陥検査手段とを備えたことを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項5】
前記欠陥検査手段が、一の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得状況を検査結果として出力するとともに、前記測定動作設定手段が、前記欠陥検査手段から検査結果を受け取り、当該検査結果が一の欠陥候補の高さ情報を有する画像の取得が完了したとの検査結果の場合には、測定動作の中止を設定することを特徴とする請求項4に記載の欠陥検査装置。
【請求項6】
前記欠陥検査手段が、既に取得した欠陥候補の高さ情報を有する画像のみを基に欠陥を検出した場合には、検査結果として少なくとも欠陥の検出を出力するとともに、前記測定動作設定手段が、前記欠陥検査手段から検査結果を受け取り、当該検査結果が欠陥を検出したとの検査結果の場合には、測定動作の中止を設定することを特徴とする請求項4または5に記載の欠陥検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2009−128325(P2009−128325A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−306723(P2007−306723)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(000005234)富士電機ホールディングス株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(000005234)富士電機ホールディングス株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
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