気相成長装置および気相成長方法
【課題】本発明は、ガス流の乱れがなく、基板に均一に原料ガスを供給でき、反応管の清掃が不要で、連続して気相成長でき、窒化化合物半導体の成長膜に合った条件で結晶成長でき、ガスの量が少ない、高温で半導体膜を形成しても結晶性を維持し、成長結晶の再分解を防止する気相成長装置および気相成長方法を提供する。
【解決手段】基板101を載せるためのサセプター102と、該サセプター102を加熱するためのヒーター103を有する反応管100において、上記サセプター102の温度をT1とし、基板101表面を加熱手段115により更にT2加熱することによりT1+T2の温度にて気相成長させる。
【解決手段】基板101を載せるためのサセプター102と、該サセプター102を加熱するためのヒーター103を有する反応管100において、上記サセプター102の温度をT1とし、基板101表面を加熱手段115により更にT2加熱することによりT1+T2の温度にて気相成長させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体膜の気相成長装置および気相成長方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置は例えば、特許文献1に示されている。この特許文献1によると、トリメチルガリウム等の有機金属ガスをIII族金属源として、アンモニアを窒素源として用い、あらかじめ反応管にセットされたサファイア等の基板上に原料導入管から、導入し、加熱された基板上で気相成長させている。
【特許文献1】特開平10−12624号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記装置では、基板上で原料を含むガスが加熱されることにより発生する熱対流によって基板に対向した反応管壁に分解生成物または反応生成物が析出し、反応管を汚染し、析出した固形物が基板に落下し、落下した場所には反応が進まない、第1の欠点がある。
更に、p−GaAlNクラッド層,p−GaNコンタクト層を形成するために、p−GaAlN層,p−GaN層を高温で形成した時、p−GaAlN層,p−GaN層の下部に形成されたInGaN発光層を構成するInNが分解し発光出力の劣化が生じる、第2の欠点がある。また、p−GaAlN層,p−GaN層の成長温度を低くしなければならず、正孔濃度の低下、p層領域の抵抗増大、p−GaN層とp電極間の高抵抗化などの第3の欠点がある。
【0004】
そこで、本発明はこの様な従来の欠点を考慮して、反応管壁を汚染しにくい、結晶の劣化の無い発光層を有し、p−GaN層とp電極の低抵抗化に適した、半導体膜の気相成長装置および気相成長方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有する気相成長装置において、前記サセプターの温度をT1とし、前記基板表面の加熱手段により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させる。
【0006】
請求項2の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有する気相成長装置において、前記サセプターの温度をT3とし、前記サセプター上部から赤外光照射により前記基板表面の温度を更にT4加熱することにより、T3+T4の温度にて気相成長させる。
請求項3の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターと、反応管内部の前記基板に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有する仕切り部を備え、前記仕切り部において、前記基板の上部に位置する開口部を設け、前記開口部の上部に位置する前記反応管の外部に基板表面加熱用手段を備えた。
請求項4の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターと、反応管内部の前記基板に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有する仕切り部を備え、前記仕切り部において、前記基板の上部に位置する開口部を設け、前記開口部の上部に位置する前記反応管の外部に前記基板表面の加熱用として、赤外光光源を備えた。
請求項5の本発明では、前記第1種ガスとして成長ガス1を用い、前記第2種ガスとして成長ガス2を用い、前記成長ガス1を前記成長ガス2の側圧により、前記基板の表面に押し付け、成長させる。
請求項6の本発明では、前記第1種ガスとして有機III属金属を用い、前記第2種ガスとして窒化含有炭化水素を用い、前記第1種ガスを前記第2種ガスの側圧により、前記基板の表面に押し付け、成長させる。
請求項7の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有し、前記サセプターの温度をT1とし、前記基板表面の加熱手段により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させる。
請求項8の本発明では、反応管内部の下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有し、前記第1種ガスとして有機III属金属を用い、前記第2種ガスとして窒化含有炭化水素を用い、前記第1種ガスを前記第2種ガスの側圧により、前記基板の表面に押し付け、前記T1+T2の温度にて気相成長させる。
請求項9の本発明では、前記T1+T2の温度にて、n層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成した。
請求項10の本発明では、前記T1+T2の温度にて、p層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成した。
請求項11の本発明では、前記T1+T2の温度にて、発光層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成した。
請求項12の本発明では、前記n層領域はn型GaN層とn型Ga1−bAlbN層(但し0≦b≦1)からなる多層膜より構成される。
請求項13の本発明では、前記p層領域はp型GaN層とp型Ga1−bAlbN層(但し0≦b≦1)からなる多層膜より構成される。
請求項14の本発明では、前記発光層領域はInbGa1−bN層(但し、0≦b≦1)からなる膜より構成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の気相成長装置および気相成長方法によると、気相成長させる基板に対向した仕切り壁を無くし、窒化含有炭化水素ガスにて有機III属金属ガスに側圧を加え、基板へ原料ガスを押し付け、有機III属金属ガスと窒化含有炭化水素ガスを反応させる。その結果、高速ではないが、反応を十分に進め結晶成長させ、反応管壁を汚染することなく、固形物が基板に落下することのない。それ故に、反応管の清掃が不要で、連続して気相成長でき、基板上に均一に、原料ガスを供給でき、又側圧で基板に原料ガスが抑えられているため、ガス流の乱れのない気相成長をさせることができる。
また、窒素供給源としてアンモニアを使用しないため副生成物の発生を少なくしてアンモニアに比べ1/3の使用量でよく原料ガスの使用量の少ない窒化化合物半導体の気相成長をさせることができる。
更に、反応炉外から照射される赤外光により、ヒーターで加熱された基板温度以上に基板表面を加熱して基板表面上に、窒化化合物半導体膜を気相成長させながら形成層の再分解を防ぎ、結晶の劣化のないn型コンタクト層、n型クラッド層を成長させることができる。
そして、窒素供給源としてアンモニアを使用しないため発光層形成時、キャリアガスとして水素を使用できるため結晶性を高め、高温成長でもInを取り込める気相成長ができるようになった。その結果、p−クラッド層,p−コンタクト層を形成時に、成長温度を下げることなく、正孔濃度を高く、p領域の低抵抗率化、p−コンタクト層とp電極間の低抵抗化が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図1に従い、本発明を実施するための最良の形態に係る気相成長装置92を説明する。図1は、気相成長装置92の基本的な構成を示す概略図である。
【0009】
図1に示す様に、幅150mm、高さ20mm、長さ250mm石英製反応炉100に、1インチのnーGaN 基板101を保持し、回転させると共に、加熱するサセプター102が設けられている。サセプター102を加熱するヒーター103が設けられている。
基板101に実質的に平行となるように配置された、下部に第1種ガス108の導入部104と、第1種ガス108の排出部105を有し、上部に第2種ガス109の導入部106と、第2種ガス109の排出部107を持つ仕切り部114、110が設けられている。基板101上部の仕切り部114に開口部111を形成し、開口部111の下部に第2種ガス106の突出部112を形成したことを特徴とする。
以下に、この気相成長装置92の構成の特徴を述べる。基板101を載せるためのサセプター102と、サセプター102を加熱するためのヒーター103が設けられている。そして、サセプター102の温度をT1とし、基板101の表面の加熱手段(図示せず)により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させる。
【0010】
また、サセプター102の温度をT3とし、サセプター102の上部から、赤外線光源115による赤外光照射に従い、基板101の表面の温度を更にT4加熱することによりT3+T4の温度にて気相成長させる。
更に、基板101を載せるためのサセプター102と、サセプター102を加熱するためのヒーター103が設けられている。反応炉100内部の基板101に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガス108の導入部104と排出部113,105を有し、上部に第2種ガス109の導入部106と排出部107を有する仕切り部114、110が設けられている。仕切り部114,110において、基板101の上部に位置する開口部111が設けられ、開口部111の上部に位置し、かつ、反応炉100の外部に基板表面加熱用手段が設けられている。そして、その基板表面加熱用手段として、例えば赤外光光源115が設けられている。
この気相成長装置92において、第1種ガス108として成長ガス1が用いられ、第2種ガス109として成長ガス2が用いられ、成長ガス1を成長ガス2の側圧109Aにより、基板101の表面に押し付け、成長させる。
そして、第1種ガス108として有機III属金属が用いられ、第2種ガス109として窒化含有炭化水素が用いられ、第1種ガス108を第2種ガスの側圧109Aにより、基板101の表面に押し付け、成長させる様に、構成されている。
【0011】
図1において、第2種ガス109の1部は境界面90に沿って下方へ進み、第1種ガス108用の側圧(側方に衝突するガスのこと)109Aとして働く。第1種ガス108が成長された後に、それらの反応済みガスは、境界面91に沿って排出部113,105から排出される。
【0012】
次に、図1と図2に従い、本発明を実施するための最良の形態1に係る気相成長方法を説明する。図2は、n−コンタクト層の概略図である。図1において、n−GaN基板101をサセプター102にセットした後、反応炉100内を水素ガスで置換する。
【0013】
そして、第1種ガス108の導入部104より、窒素ガス3.5L/minと、第1種ガス108として、トリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3を30μ―mol/minとn型ドーパントであるSiをドーピングするため水素で希釈した濃度1ppmのシランガス(SiH4)を供給する。
【0014】
上記供給をしながら、第2種ガス109として、窒化含有炭化水素の1種であるトリメチルアミン N(CH3)3を0.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minを供給しながら、基板101をヒーター103で550℃に加熱する。そして、n−GaN基板101の基板表面を、赤外光光源115からの光を反射板116で反射させ、基板101の表面を450℃更に加温する。そして、1000℃にて、図2に示す4μmのn−GaNコンタクト層117を形成した。
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いため、基板101をヒーター103であらかじめ550℃に加熱する。そして、図1の反応炉100の開口部111下部に、第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)を行なう。
【0015】
それにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガスに側圧109Aを加え、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、n−GaN基板101に押し付られる。そのため、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、基板101の表面に接触した時に1000℃に加熱されるため熱対流は抑えられる。
【0016】
成長したn−GaNコンタクト層117は、トリメチルアミンガス109にて覆われるので、窒素の再分解は抑えられる。更に詳しく説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ550℃に加熱されているため、トリメチルガリウムガス108と、トリメチルアミンガス109が基板101表面に触れる。
【0017】
そして、その瞬間に、赤外光光源115からの光が反射板116で反射され、450℃に更に加温しているため、1000℃の成長温度で結晶成長が進む。1000℃の成長温度でトリメチルアミン109が分解し、活性窒素が、トリメチルガリウムガス108を分離して活性化ガリウムと結合し、更にはシランガス(SiH4)によりn型ドーパントSiがドーピング、活性化され、n−GaNコンタクト層117が成長する。
【0018】
図2に示すn−GaNコンタクト層117形成において、窒素供給源としてアンモニアを使用した場合、反応式はGa(CH3)3+3NH3→GaN+N(CH3)2+NH(CH3)+4H2→GaN+N2+C2H6+CH4+4H2となる。窒素供給源としてトリメチルアミンN(CH3)3を使用した場合、反応式はGa(CH3)3+N(CH3)3→GaN+3C2H6となる。アンモニアに比べ同じ窒素を得るため、ガス量は1/3で良いが、アンモニアに比べて反応が遅いため従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。
【0019】
図1は、これを改善した気相成長装置92であり、トリメチルアミン はアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100壁に固形物の付着、及び汚れがあるかどうか調査した。結果、固形物付着、及び汚れはなかった。得られたn−GaNコンタクト層117の膜厚は4.0μm±2%で移動度800cm2/V・S、キャリア濃度として1×1017/cm3〜1×1019/cm3とアンモニアによる成長と同じ良好な結果が得られた。
【0020】
次に、図1と図3に従い、本発明を実施するための最良の形態2に係る気相成長方法を説明する。図3は、n−クラッド層の概略図である。図1において、第1種ガス10の導入部104よりキャリアガス、水素ガス3.5L/minと、第1種ガス108として、トリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3を27μ―mol/min,トリメチルアルミニュウム(TMA) Al(CH3)3を3μ―mol/minと、n型ドーパントであるSiをドーピングするため水素で希釈した濃度1ppmのシランガス(SiH4)を供給する。
【0021】
上記供給をしながら、第2種ガス109として、トリメチルアミン N(CH3)3を0.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minで供給しながら、基板101をヒーター103で550℃に加熱し、n−GaN基板101の基板表面を赤外光光源115からの光を反射板116で反射させる。そして、基板101表面を450℃に更に加温し、1000℃にて0.5μmのn−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118(図3に示した)を形成した。
【0022】
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いため、基板101をヒーター103であらかじめ550℃に加熱し、図1の反応炉100の開口部111下部に第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)を行なった。
【0023】
これにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス8に側圧109Aを加え、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、n−GaN基板101に押し付られる。
【0024】
そのため、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、基板101の表面に接触した時に、1000℃に加熱されるため熱対流は抑えられる。
【0025】
成長したn−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118は、トリメチルアミンガス109にて覆われるため、アルミニュウム、窒素の再分解は抑えられる。更に詳しく説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ550℃に加熱されているので、トリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス108、トリメチルアミンガス109が基板101表面に触れた瞬間に、基板101表面を赤外光光源115からの光を反射板116で反射させ、基板101の表面を450℃更に加温しているため、1000℃の成長温度により、基板101の表面で結晶成長が進む。
【0026】
1000℃の成長温度でトリメチルアミン109が分解して活性窒素が、トリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス108が分離し、活性化ガリウム、活性アルミニュウムと結合する。そして、更には、シランガス(SiH4)によりn型ドーパントSiがドーピング、活性化され、n−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118が成長する。
【0027】
図3に示すn−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118形成において、従来では、気相で窒素供給源であるアンモニアとIII属原料であるアルミニュウムが強く反応してアルキル化合物の付加化合物を作っていた。重合してGaAlNクラッド層の成長を阻害していた。
【0028】
しかし、図1の気相成長装置92による気相成長方法では、アンモニアを使用しないため、上記阻害がなくなる。反応式はAl(CH3)3+3NH3→AlN+N(CH3)2+NH(CH3)+4H2→InN+N2+C2H6+CH4+4H2となる。窒素供給源としてトリメチルアミンN(CH3)3を使用した場合には、反応式はAl(CH3)3+N(CH3)3→AlN+3C2H6となる。アンモニアに比べ同じ窒素を得るため、ガス量は1/3で良い。しかし、アンモニアに比べて反応が遅いため、従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。
【0029】
図1はこれを改善した気相成長装置92である。即ち、トリメチルアミンはアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100の壁に固形物の付着、及び汚れがあるかどうか調査した。その結果、固形物付着、及び汚れはなかった。得られたn−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118の膜厚は、0.5μm±2%であり、キヤリア濃度として1×1019/cm3であり、アンモニアを用いた場合と同じ良好な結果が得られた。
【0030】
次に、図1と図4に従い、本発明を実施するための最良の形態3に係る気相成長方法を説明する。図4は、発光層の概略図である。図1において、n−GaN基板101をサセプター102にセットした後、反応炉100内を水素ガスで置換する。その後、第1種ガス108の導入部104より、水素ガス3.5L/minと、第1種ガス108としてトリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3を20.5μ―mol/minと,トリメチルインジュウム(TMI) In(CH3)3を9.5μ―mol/minで供給する。そして、上記供給をしながら、第2種ガス109として、トリメチルアミンN(CH3)3を2.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minで供給しながら、基板101をヒーター103で500℃に加熱する。
【0031】
そして、n−GaN基板101の表面を、赤外光光源115からの光を反射板116で反射させ、基板101の表面を300℃更に加温し、800℃にて50nmのIn0.2Ga0.8N青色発光層119を形成した。
【0032】
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いので、基板101をヒーター103であらかじめ500℃に加熱し、図1の反応炉100の開口部111下部に、第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)を行なう。
【0033】
それにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガスに側圧109Aを加える。第2種ガス109のトリメチルアミンガスと、第1種ガス108のトリメチルガリウムガス108は、n−GaN基板101に押し付けられる。
【0034】
そのため、第1種ガス108のトリメチルガリウムガスに側圧109Aを加え、第2種ガス109のトリメチルアミンガスは基板101の表面に接触した時に、800℃に加熱されるので、熱対流は抑制される。
【0035】
成長したIn0.2Ga0.8N青色発光層119はトリメチルアミンガス109にて覆われるため、インジュウム、窒素の再分解は抑えられる。更に詳細に説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ500℃に加熱されている。そのため、トリメチルガリウムガス、トリメチルインジュウム108と、トリメチルアミンガス109が基板101表面に触れた瞬間に、赤外光光源115からの光を反射板116で反射させ、300℃更に加温している。そのため、800℃の成長温度でIn0.2Ga0.8N発光層119の結晶成長が進む。
【0036】
800℃の成長温度でトリメチルインジュウムガス、トリメチルガリウムガス108とトリメチルアミンガス109が分解し、活性インジュウム、活性窒素が、トリメチルインジュウムガス、トリメチルガリウムガス108を分解して、活性ガリウムと結合してIn0.2Ga0.8N青色発光層119が成長する。
【0037】
図4に示すIn0.2Ga0.8N青色発光層119形成において、窒素供給源としてアンモニアを使用した場合、反応式はIn(CH3)3+3NH3→InN+N(CH3)2+NH(CH3)+4H2→InN+N2+C2H6+CH4+4H2となる。
【0038】
窒素供給源としてトリメチルアミンN(CH3)3を使用した場合、反応式はIn(CH3)3+N(CH3)3→InN+3C2H6となる。アンモニアに比べ同じ窒素を得るためガス量は1/3で良い。しかし、アンモニアに比べて反応が遅いため、従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。
【0039】
図1はこれを改善した気相成長装置92であり、トリメチルアミンはアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100の壁に固形物の付着、及び汚れがあるかどうか調査した。その結果、固形物付着、及び汚れはなかった。得られたInGaN発光層119の膜厚は50nm±2%,バンドギャップ2.9eV,波長430nmであり、アンモニアによる成長と同じ光出力を得ることができた。
【0040】
次に、図1と図5に従い、本発明を実施するための最良の形態4に係る気相成長方法を説明する。図5は、p−クラッド層の概略図である。図1において、第1種ガス108の導入部104より、キャリアガスである水素ガス3.5L/minと、第1種ガス108としてトリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3が27μ―mol/minと,トリメチルアルミニュウム(TMA) Al(CH3)3が3μ―mol/minだけ導入される。
【0041】
そして、p型ドーパントであるMgをドーピングするため、ビスミクロペンタ・ジェニルマグネシュウム(Cp2Mg)を供給しながら、第2種ガス109としてのトリメチルアミン N(CH3)3が、0.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minが供給される。
【0042】
しかしながら、基板101をヒーター103で550℃に加熱し、n−GaN基板101の基板表面を、赤外光光源115からの光が反射板116で反射させ、基板101の表面が450℃更に加温される。1000℃にて0.5μmのp−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120を形成した。
【0043】
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いため、基板101をヒーター103であらかじめ550℃に加熱し、図1の反応炉100の開口部111下部に第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)が行なわれる。
【0044】
それにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガスに側圧109Aを加える。第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガス108は、n−GaN基板101に押し付られる。そのため、第2種ガス19のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、基板表面に接触した時に1000℃に加熱されるため、熱対流は抑えられる。
【0045】
成長したp−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120はトリメチルアミンガス109にて覆われるため、アルミニュウム、窒素の再分解は抑えられる。更に詳しく説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ550℃に加熱されている。そのため、トリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス108と、トリメチルアミンガス109が基板101表面に触れた瞬間に、赤外光光源115からの光が反射板116で反射され、450℃更に加温しているため、1000℃の成長温度で結晶成長が進む。
【0046】
1000℃の成長温度でトリメチルアミン109が分解し、活性窒素が、トリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス108が分離し、活性化ガリウム、活性アルミニュウムと結合する。更には、ビスミクロペンタ・ジェニルマグネシュウム(Cp2Mg)により、p型ドーパントMgがドーピング、活性化され、p−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120を発光層119の上に形成した。
【0047】
図5に示すp−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120形成において、従来では、気相で窒素供給源であるアンモニアと、III属原料であるアルミニュウムが強く反応してアルキル化合物の付加化合物を作っていた。重合してGaAlNの成長を阻害していたが、図1の気相成長装置92と、本発明の気相成長方法では、アンモニアを使用しないので、上記阻害がなくなる。
【0048】
反応式はAl(CH3)3+3NH3→AlN+N(CH3)2+NH(CH3)+4H2→AlN+N2+C2H6+CH4+4H2となる。窒素供給源としてトリメチルアミンN(CH3)3を使用した場合、反応式はAl(CH3)3+N(CH3)3→AlN+3C2H6となる。アンモニアに比べ同じ窒素を得るためガス量は1/3で良い。
【0049】
しかし、アンモニアに比べて反応が遅いため、従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。図1はこれを改善した気相成長装置92であり、トリメチルアミンはアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100壁に固形物の付着、及び汚れがあるかどうか調査した。その結果、固形物付着、及び汚れはなかった。得られたp−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120の膜厚は0.5μm±2%であり、キヤリア濃度として3×1018/cm3であり、アンモニアを用いた場合と同じ良好な結果が得られた。
【0050】
次に、図1と図6に従い、本発明を実施するための最良の形態5に係る気相成長方法を説明する。図6は、p−コンタクト層とp電極など概略図である。図1において、第1種ガス108の導入部104より、キャリアガスである窒素ガス3.5L/minと、第1種ガス108として、トリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3が30μ―mol/minだけ導入される。
【0051】
p型ドーパントであるMgをドーピングするため、ビスミクロペンタ・ジェニルマグネシュウム(Cp2Mg)を供給しながら、第2種ガス109としてトリメチルアミン N(CH3)3が0.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minで供給しながら、n−GaN基板101がヒーター103で550℃に加熱される。
【0052】
そして、n−GaN基板101の基板表面は、赤外光光源115からの光を反射板116で反射され、基板101の表面を450℃更に加温し、1000℃にて0.1μmのp−GaNコンタクト層121を形成した。
【0053】
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いため、基板101をヒーター103であらかじめ550℃に加熱する。図1の反応炉100の開口部111下部に、第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)が行なわれる。
【0054】
これにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガスに側圧109Aを加える。第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、n−GaN基板101に押し付られる。そのため、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、基板101の表面に接触した時に、1000℃に加熱されるため、熱対流は抑えられる。
【0055】
成長したp−GaNコンタクト層121は、トリメチルアミンガス109にて覆われるため窒素の再分解は抑えられる。更に詳しく説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ550℃に加熱されている。そのため、トリメチルガリウムガス108と、トリメチルアミンガス109は基板101の表面に触れた瞬間に、赤外光光源115からの光が反射板116で反射され、450℃更に加温しているので、1000℃の成長温度により結晶成長が進む。
【0056】
1000℃の成長温度でトリメチルアミン109が分解して活性窒素が、トリメチルガリウムガス108が分離して活性化ガリウムと結合する。更には、ビスミクロペンタ・ジェニルマグネシュウム(Cp2Mg)により、p型ドーパントMgがドーピング、活性化され、p−GaNコンタクト層121が成長する。
【0057】
図2と同じように、アンモニアに比べトリメチルアミンのガス量は1/3で良いが、アンモニアに比べて反応が遅いため従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。図1はこれを改善した気相成長装置92である。トリメチルアミンはアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100の壁に固形物の付着,及び汚れがあるかどうか調査した。
【0058】
その結果、固形物付着及び,汚れはなかった。得られたp−GaN膜の膜厚は0.1μm±2%、正孔濃度が6×1018cm−3、p領域の抵抗値が0.3Ω・cmと低抵抗化した。更にp電極122として、p−GaNコンタクト層121の上にニッケル、金を蒸着して形成した。その後に、p−GaNコンタクト層121とp電極122間の接触抵抗の測定を行なった所、アンモニアを使用した場合と同じ様に、10−3〜10−4Ω・cmと低減することができた。
【0059】
次に、上記形態1〜5の特徴を、以下にまとめる。本発明の気相成長方法において、基板101を載せるためのサセプター102と、該サセプター102を加熱するためのヒーター103が設けられる。前記サセプター102の温度をT1とし、前記基板101の表面の加熱手段により、更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させる。
【0060】
そして、反応炉100の内部の下部に、第1種ガス108の導入部104と排出部105、113が設けられ、上部に第2種ガス109の導入部106と排出部107が設けられる。第1種ガス108として有機III属金属を用い、第2種ガス109として窒化含有炭化水素を用い、第1種ガス108を第2種ガスの側圧109Aにより、基板101の表面に押し付け、前記T1+T2の温度にて気相成長させる。
また、前記T1+T2の温度にて、n層領域窒化ガリウム系化合物半導体117,118を形成した。
そして、前記T1+T2の温度にて、p層領域窒化ガリウム系化合物半導体120,121を形成した。
また、前記T1+T2の温度にて、発光層領域窒化ガリウム系化合物半導体119を形成した。
そして、前記n層領域は117,118は、n型GaN層とn型Ga1−bAlbN層(但し0≦b≦1)からなる多層膜より構成される。
また、前記p層領域120,121は、p型GaN層とp型Ga1−bAlbN層(但し0≦b≦1)からなる多層膜より構成される。
そして、前記発光層領域119は、InbGa1−bN層(但し、0≦b≦1)からなる膜より構成される。
【0061】
なお、本発明は上記最良の形態1〜5に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形をすることが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。例えば本発明の上記形態では、n−GaN基板を用いた半導体気相成長方法について説明したが、他の基板、例えば、サファイア基板、SiC基板、Si基板、GaAs基板、GaP基板、InP基板等、格子間の整合性や、熱膨張等を考慮して基板を適宜選択することができる。
【0062】
更に、GaN系化合物半導体を用いた気相成長方法について説明したが、窒素供給源としてアンモニアを用いないため、他の半導体材料例えばInGaAlNのNの1部又は全部をAsおよび/またはP等で置換した材料やGaAs系化合物半導体を用いた気相成長方法にも本発明を適用できる。
【0063】
また、窒素供給源としてアンモニアを用いない気相成長装置、及び気相成長方法について説明を行ったが反応炉外から赤外光を基板表面加熱用に用いているためアンモニアを用いた場合にも適用できる。更に窒素供給源としてアンモニアとアンモニア以外の材料を成長膜の特性に合わせて併用をしてもよい。
【0064】
更に、本発明の最良の形態1〜5では、1枚のn−GaN基板を用いた気相成長方法を示したが、サセプタ−上に複数枚の基板を載置して、基板自体の自転とサセプタ−の公転により量産性のよい気相成長装置、及び気相成長方法を実現できる。
【0065】
また、T1,T2の温度は、成長膜に合わせて適宜選択することができる。
【0066】
更に、第一種ガスA、第二種ガスBとして原料ガスと原料ガスを含まないガスを混合した例を示したが、原料ガスと原料ガスを含まないガスを成長膜に合わせて適宜選択することができる。
【0067】
また、GaN系化合物半導体を用いた例としてGaN系半導体発光素子の製造に適用した例を示したが、GaN系電界効果トランジスタ(FET)などのGaN系電子走行素子の製造に適用することもできる。
【0068】
更に、反応炉として石英を用いた例を示したが石英ガラス、石英焼結体を用いることもできる。
【0069】
また、窒素供給源としてアンモニアのように、活性窒素分解時に水素を発生しないものであれば、形態1〜5で説明を行ったトリメチルアミンに、トリエチルアミンを加えたアルキルアミン、トリヒトラジン等から選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明を実施するための最良の形態にかかる気相成長装置92の概略図である。
【図2】本発明を実施するための最良の形態1に係る気相成長方法を説明するためのn−コンタクト層の概略図である。
【図3】本発明を実施するための最良の形態2に係る気相成長方法を説明するためのn−クラッド層の概略図である。
【図4】本発明を実施するための最良の形態3に係る気相成長方法を説明するための発光層の概略図である。
【図5】本発明を実施するための最良の形態4に係る気相成長方法を説明するためのp−クラッド層の概略図である。
【図6】本発明を実施するための最良の形態5に係る気相成長方法を説明するためのp−コンタクト層およびp電極の概略図である。
【符号の説明】
【0071】
100 反応炉
101 基板
102 サセプター
103 ヒーター
104 第1種ガスの導入部
105 反応済みガスの排出部
106 第2種ガスの導入部
107 反応済みガスの排出部
108 第1種ガス
109 第2種ガス
110 仕切り部
111 開口部
112 第2種ガスの突出部
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体膜の気相成長装置および気相成長方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置は例えば、特許文献1に示されている。この特許文献1によると、トリメチルガリウム等の有機金属ガスをIII族金属源として、アンモニアを窒素源として用い、あらかじめ反応管にセットされたサファイア等の基板上に原料導入管から、導入し、加熱された基板上で気相成長させている。
【特許文献1】特開平10−12624号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記装置では、基板上で原料を含むガスが加熱されることにより発生する熱対流によって基板に対向した反応管壁に分解生成物または反応生成物が析出し、反応管を汚染し、析出した固形物が基板に落下し、落下した場所には反応が進まない、第1の欠点がある。
更に、p−GaAlNクラッド層,p−GaNコンタクト層を形成するために、p−GaAlN層,p−GaN層を高温で形成した時、p−GaAlN層,p−GaN層の下部に形成されたInGaN発光層を構成するInNが分解し発光出力の劣化が生じる、第2の欠点がある。また、p−GaAlN層,p−GaN層の成長温度を低くしなければならず、正孔濃度の低下、p層領域の抵抗増大、p−GaN層とp電極間の高抵抗化などの第3の欠点がある。
【0004】
そこで、本発明はこの様な従来の欠点を考慮して、反応管壁を汚染しにくい、結晶の劣化の無い発光層を有し、p−GaN層とp電極の低抵抗化に適した、半導体膜の気相成長装置および気相成長方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有する気相成長装置において、前記サセプターの温度をT1とし、前記基板表面の加熱手段により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させる。
【0006】
請求項2の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有する気相成長装置において、前記サセプターの温度をT3とし、前記サセプター上部から赤外光照射により前記基板表面の温度を更にT4加熱することにより、T3+T4の温度にて気相成長させる。
請求項3の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターと、反応管内部の前記基板に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有する仕切り部を備え、前記仕切り部において、前記基板の上部に位置する開口部を設け、前記開口部の上部に位置する前記反応管の外部に基板表面加熱用手段を備えた。
請求項4の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターと、反応管内部の前記基板に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有する仕切り部を備え、前記仕切り部において、前記基板の上部に位置する開口部を設け、前記開口部の上部に位置する前記反応管の外部に前記基板表面の加熱用として、赤外光光源を備えた。
請求項5の本発明では、前記第1種ガスとして成長ガス1を用い、前記第2種ガスとして成長ガス2を用い、前記成長ガス1を前記成長ガス2の側圧により、前記基板の表面に押し付け、成長させる。
請求項6の本発明では、前記第1種ガスとして有機III属金属を用い、前記第2種ガスとして窒化含有炭化水素を用い、前記第1種ガスを前記第2種ガスの側圧により、前記基板の表面に押し付け、成長させる。
請求項7の本発明では、基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有し、前記サセプターの温度をT1とし、前記基板表面の加熱手段により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させる。
請求項8の本発明では、反応管内部の下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有し、前記第1種ガスとして有機III属金属を用い、前記第2種ガスとして窒化含有炭化水素を用い、前記第1種ガスを前記第2種ガスの側圧により、前記基板の表面に押し付け、前記T1+T2の温度にて気相成長させる。
請求項9の本発明では、前記T1+T2の温度にて、n層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成した。
請求項10の本発明では、前記T1+T2の温度にて、p層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成した。
請求項11の本発明では、前記T1+T2の温度にて、発光層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成した。
請求項12の本発明では、前記n層領域はn型GaN層とn型Ga1−bAlbN層(但し0≦b≦1)からなる多層膜より構成される。
請求項13の本発明では、前記p層領域はp型GaN層とp型Ga1−bAlbN層(但し0≦b≦1)からなる多層膜より構成される。
請求項14の本発明では、前記発光層領域はInbGa1−bN層(但し、0≦b≦1)からなる膜より構成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の気相成長装置および気相成長方法によると、気相成長させる基板に対向した仕切り壁を無くし、窒化含有炭化水素ガスにて有機III属金属ガスに側圧を加え、基板へ原料ガスを押し付け、有機III属金属ガスと窒化含有炭化水素ガスを反応させる。その結果、高速ではないが、反応を十分に進め結晶成長させ、反応管壁を汚染することなく、固形物が基板に落下することのない。それ故に、反応管の清掃が不要で、連続して気相成長でき、基板上に均一に、原料ガスを供給でき、又側圧で基板に原料ガスが抑えられているため、ガス流の乱れのない気相成長をさせることができる。
また、窒素供給源としてアンモニアを使用しないため副生成物の発生を少なくしてアンモニアに比べ1/3の使用量でよく原料ガスの使用量の少ない窒化化合物半導体の気相成長をさせることができる。
更に、反応炉外から照射される赤外光により、ヒーターで加熱された基板温度以上に基板表面を加熱して基板表面上に、窒化化合物半導体膜を気相成長させながら形成層の再分解を防ぎ、結晶の劣化のないn型コンタクト層、n型クラッド層を成長させることができる。
そして、窒素供給源としてアンモニアを使用しないため発光層形成時、キャリアガスとして水素を使用できるため結晶性を高め、高温成長でもInを取り込める気相成長ができるようになった。その結果、p−クラッド層,p−コンタクト層を形成時に、成長温度を下げることなく、正孔濃度を高く、p領域の低抵抗率化、p−コンタクト層とp電極間の低抵抗化が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図1に従い、本発明を実施するための最良の形態に係る気相成長装置92を説明する。図1は、気相成長装置92の基本的な構成を示す概略図である。
【0009】
図1に示す様に、幅150mm、高さ20mm、長さ250mm石英製反応炉100に、1インチのnーGaN 基板101を保持し、回転させると共に、加熱するサセプター102が設けられている。サセプター102を加熱するヒーター103が設けられている。
基板101に実質的に平行となるように配置された、下部に第1種ガス108の導入部104と、第1種ガス108の排出部105を有し、上部に第2種ガス109の導入部106と、第2種ガス109の排出部107を持つ仕切り部114、110が設けられている。基板101上部の仕切り部114に開口部111を形成し、開口部111の下部に第2種ガス106の突出部112を形成したことを特徴とする。
以下に、この気相成長装置92の構成の特徴を述べる。基板101を載せるためのサセプター102と、サセプター102を加熱するためのヒーター103が設けられている。そして、サセプター102の温度をT1とし、基板101の表面の加熱手段(図示せず)により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させる。
【0010】
また、サセプター102の温度をT3とし、サセプター102の上部から、赤外線光源115による赤外光照射に従い、基板101の表面の温度を更にT4加熱することによりT3+T4の温度にて気相成長させる。
更に、基板101を載せるためのサセプター102と、サセプター102を加熱するためのヒーター103が設けられている。反応炉100内部の基板101に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガス108の導入部104と排出部113,105を有し、上部に第2種ガス109の導入部106と排出部107を有する仕切り部114、110が設けられている。仕切り部114,110において、基板101の上部に位置する開口部111が設けられ、開口部111の上部に位置し、かつ、反応炉100の外部に基板表面加熱用手段が設けられている。そして、その基板表面加熱用手段として、例えば赤外光光源115が設けられている。
この気相成長装置92において、第1種ガス108として成長ガス1が用いられ、第2種ガス109として成長ガス2が用いられ、成長ガス1を成長ガス2の側圧109Aにより、基板101の表面に押し付け、成長させる。
そして、第1種ガス108として有機III属金属が用いられ、第2種ガス109として窒化含有炭化水素が用いられ、第1種ガス108を第2種ガスの側圧109Aにより、基板101の表面に押し付け、成長させる様に、構成されている。
【0011】
図1において、第2種ガス109の1部は境界面90に沿って下方へ進み、第1種ガス108用の側圧(側方に衝突するガスのこと)109Aとして働く。第1種ガス108が成長された後に、それらの反応済みガスは、境界面91に沿って排出部113,105から排出される。
【0012】
次に、図1と図2に従い、本発明を実施するための最良の形態1に係る気相成長方法を説明する。図2は、n−コンタクト層の概略図である。図1において、n−GaN基板101をサセプター102にセットした後、反応炉100内を水素ガスで置換する。
【0013】
そして、第1種ガス108の導入部104より、窒素ガス3.5L/minと、第1種ガス108として、トリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3を30μ―mol/minとn型ドーパントであるSiをドーピングするため水素で希釈した濃度1ppmのシランガス(SiH4)を供給する。
【0014】
上記供給をしながら、第2種ガス109として、窒化含有炭化水素の1種であるトリメチルアミン N(CH3)3を0.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minを供給しながら、基板101をヒーター103で550℃に加熱する。そして、n−GaN基板101の基板表面を、赤外光光源115からの光を反射板116で反射させ、基板101の表面を450℃更に加温する。そして、1000℃にて、図2に示す4μmのn−GaNコンタクト層117を形成した。
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いため、基板101をヒーター103であらかじめ550℃に加熱する。そして、図1の反応炉100の開口部111下部に、第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)を行なう。
【0015】
それにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガスに側圧109Aを加え、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、n−GaN基板101に押し付られる。そのため、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、基板101の表面に接触した時に1000℃に加熱されるため熱対流は抑えられる。
【0016】
成長したn−GaNコンタクト層117は、トリメチルアミンガス109にて覆われるので、窒素の再分解は抑えられる。更に詳しく説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ550℃に加熱されているため、トリメチルガリウムガス108と、トリメチルアミンガス109が基板101表面に触れる。
【0017】
そして、その瞬間に、赤外光光源115からの光が反射板116で反射され、450℃に更に加温しているため、1000℃の成長温度で結晶成長が進む。1000℃の成長温度でトリメチルアミン109が分解し、活性窒素が、トリメチルガリウムガス108を分離して活性化ガリウムと結合し、更にはシランガス(SiH4)によりn型ドーパントSiがドーピング、活性化され、n−GaNコンタクト層117が成長する。
【0018】
図2に示すn−GaNコンタクト層117形成において、窒素供給源としてアンモニアを使用した場合、反応式はGa(CH3)3+3NH3→GaN+N(CH3)2+NH(CH3)+4H2→GaN+N2+C2H6+CH4+4H2となる。窒素供給源としてトリメチルアミンN(CH3)3を使用した場合、反応式はGa(CH3)3+N(CH3)3→GaN+3C2H6となる。アンモニアに比べ同じ窒素を得るため、ガス量は1/3で良いが、アンモニアに比べて反応が遅いため従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。
【0019】
図1は、これを改善した気相成長装置92であり、トリメチルアミン はアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100壁に固形物の付着、及び汚れがあるかどうか調査した。結果、固形物付着、及び汚れはなかった。得られたn−GaNコンタクト層117の膜厚は4.0μm±2%で移動度800cm2/V・S、キャリア濃度として1×1017/cm3〜1×1019/cm3とアンモニアによる成長と同じ良好な結果が得られた。
【0020】
次に、図1と図3に従い、本発明を実施するための最良の形態2に係る気相成長方法を説明する。図3は、n−クラッド層の概略図である。図1において、第1種ガス10の導入部104よりキャリアガス、水素ガス3.5L/minと、第1種ガス108として、トリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3を27μ―mol/min,トリメチルアルミニュウム(TMA) Al(CH3)3を3μ―mol/minと、n型ドーパントであるSiをドーピングするため水素で希釈した濃度1ppmのシランガス(SiH4)を供給する。
【0021】
上記供給をしながら、第2種ガス109として、トリメチルアミン N(CH3)3を0.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minで供給しながら、基板101をヒーター103で550℃に加熱し、n−GaN基板101の基板表面を赤外光光源115からの光を反射板116で反射させる。そして、基板101表面を450℃に更に加温し、1000℃にて0.5μmのn−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118(図3に示した)を形成した。
【0022】
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いため、基板101をヒーター103であらかじめ550℃に加熱し、図1の反応炉100の開口部111下部に第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)を行なった。
【0023】
これにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス8に側圧109Aを加え、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、n−GaN基板101に押し付られる。
【0024】
そのため、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、基板101の表面に接触した時に、1000℃に加熱されるため熱対流は抑えられる。
【0025】
成長したn−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118は、トリメチルアミンガス109にて覆われるため、アルミニュウム、窒素の再分解は抑えられる。更に詳しく説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ550℃に加熱されているので、トリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス108、トリメチルアミンガス109が基板101表面に触れた瞬間に、基板101表面を赤外光光源115からの光を反射板116で反射させ、基板101の表面を450℃更に加温しているため、1000℃の成長温度により、基板101の表面で結晶成長が進む。
【0026】
1000℃の成長温度でトリメチルアミン109が分解して活性窒素が、トリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス108が分離し、活性化ガリウム、活性アルミニュウムと結合する。そして、更には、シランガス(SiH4)によりn型ドーパントSiがドーピング、活性化され、n−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118が成長する。
【0027】
図3に示すn−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118形成において、従来では、気相で窒素供給源であるアンモニアとIII属原料であるアルミニュウムが強く反応してアルキル化合物の付加化合物を作っていた。重合してGaAlNクラッド層の成長を阻害していた。
【0028】
しかし、図1の気相成長装置92による気相成長方法では、アンモニアを使用しないため、上記阻害がなくなる。反応式はAl(CH3)3+3NH3→AlN+N(CH3)2+NH(CH3)+4H2→InN+N2+C2H6+CH4+4H2となる。窒素供給源としてトリメチルアミンN(CH3)3を使用した場合には、反応式はAl(CH3)3+N(CH3)3→AlN+3C2H6となる。アンモニアに比べ同じ窒素を得るため、ガス量は1/3で良い。しかし、アンモニアに比べて反応が遅いため、従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。
【0029】
図1はこれを改善した気相成長装置92である。即ち、トリメチルアミンはアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100の壁に固形物の付着、及び汚れがあるかどうか調査した。その結果、固形物付着、及び汚れはなかった。得られたn−Ga0.9Al0.1Nクラッド層118の膜厚は、0.5μm±2%であり、キヤリア濃度として1×1019/cm3であり、アンモニアを用いた場合と同じ良好な結果が得られた。
【0030】
次に、図1と図4に従い、本発明を実施するための最良の形態3に係る気相成長方法を説明する。図4は、発光層の概略図である。図1において、n−GaN基板101をサセプター102にセットした後、反応炉100内を水素ガスで置換する。その後、第1種ガス108の導入部104より、水素ガス3.5L/minと、第1種ガス108としてトリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3を20.5μ―mol/minと,トリメチルインジュウム(TMI) In(CH3)3を9.5μ―mol/minで供給する。そして、上記供給をしながら、第2種ガス109として、トリメチルアミンN(CH3)3を2.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minで供給しながら、基板101をヒーター103で500℃に加熱する。
【0031】
そして、n−GaN基板101の表面を、赤外光光源115からの光を反射板116で反射させ、基板101の表面を300℃更に加温し、800℃にて50nmのIn0.2Ga0.8N青色発光層119を形成した。
【0032】
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いので、基板101をヒーター103であらかじめ500℃に加熱し、図1の反応炉100の開口部111下部に、第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)を行なう。
【0033】
それにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガスに側圧109Aを加える。第2種ガス109のトリメチルアミンガスと、第1種ガス108のトリメチルガリウムガス108は、n−GaN基板101に押し付けられる。
【0034】
そのため、第1種ガス108のトリメチルガリウムガスに側圧109Aを加え、第2種ガス109のトリメチルアミンガスは基板101の表面に接触した時に、800℃に加熱されるので、熱対流は抑制される。
【0035】
成長したIn0.2Ga0.8N青色発光層119はトリメチルアミンガス109にて覆われるため、インジュウム、窒素の再分解は抑えられる。更に詳細に説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ500℃に加熱されている。そのため、トリメチルガリウムガス、トリメチルインジュウム108と、トリメチルアミンガス109が基板101表面に触れた瞬間に、赤外光光源115からの光を反射板116で反射させ、300℃更に加温している。そのため、800℃の成長温度でIn0.2Ga0.8N発光層119の結晶成長が進む。
【0036】
800℃の成長温度でトリメチルインジュウムガス、トリメチルガリウムガス108とトリメチルアミンガス109が分解し、活性インジュウム、活性窒素が、トリメチルインジュウムガス、トリメチルガリウムガス108を分解して、活性ガリウムと結合してIn0.2Ga0.8N青色発光層119が成長する。
【0037】
図4に示すIn0.2Ga0.8N青色発光層119形成において、窒素供給源としてアンモニアを使用した場合、反応式はIn(CH3)3+3NH3→InN+N(CH3)2+NH(CH3)+4H2→InN+N2+C2H6+CH4+4H2となる。
【0038】
窒素供給源としてトリメチルアミンN(CH3)3を使用した場合、反応式はIn(CH3)3+N(CH3)3→InN+3C2H6となる。アンモニアに比べ同じ窒素を得るためガス量は1/3で良い。しかし、アンモニアに比べて反応が遅いため、従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。
【0039】
図1はこれを改善した気相成長装置92であり、トリメチルアミンはアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100の壁に固形物の付着、及び汚れがあるかどうか調査した。その結果、固形物付着、及び汚れはなかった。得られたInGaN発光層119の膜厚は50nm±2%,バンドギャップ2.9eV,波長430nmであり、アンモニアによる成長と同じ光出力を得ることができた。
【0040】
次に、図1と図5に従い、本発明を実施するための最良の形態4に係る気相成長方法を説明する。図5は、p−クラッド層の概略図である。図1において、第1種ガス108の導入部104より、キャリアガスである水素ガス3.5L/minと、第1種ガス108としてトリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3が27μ―mol/minと,トリメチルアルミニュウム(TMA) Al(CH3)3が3μ―mol/minだけ導入される。
【0041】
そして、p型ドーパントであるMgをドーピングするため、ビスミクロペンタ・ジェニルマグネシュウム(Cp2Mg)を供給しながら、第2種ガス109としてのトリメチルアミン N(CH3)3が、0.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minが供給される。
【0042】
しかしながら、基板101をヒーター103で550℃に加熱し、n−GaN基板101の基板表面を、赤外光光源115からの光が反射板116で反射させ、基板101の表面が450℃更に加温される。1000℃にて0.5μmのp−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120を形成した。
【0043】
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いため、基板101をヒーター103であらかじめ550℃に加熱し、図1の反応炉100の開口部111下部に第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)が行なわれる。
【0044】
それにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガスに側圧109Aを加える。第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガス108は、n−GaN基板101に押し付られる。そのため、第2種ガス19のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、基板表面に接触した時に1000℃に加熱されるため、熱対流は抑えられる。
【0045】
成長したp−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120はトリメチルアミンガス109にて覆われるため、アルミニュウム、窒素の再分解は抑えられる。更に詳しく説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ550℃に加熱されている。そのため、トリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス108と、トリメチルアミンガス109が基板101表面に触れた瞬間に、赤外光光源115からの光が反射板116で反射され、450℃更に加温しているため、1000℃の成長温度で結晶成長が進む。
【0046】
1000℃の成長温度でトリメチルアミン109が分解し、活性窒素が、トリメチルガリウムガス、トリメチルアルミニュウムガス108が分離し、活性化ガリウム、活性アルミニュウムと結合する。更には、ビスミクロペンタ・ジェニルマグネシュウム(Cp2Mg)により、p型ドーパントMgがドーピング、活性化され、p−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120を発光層119の上に形成した。
【0047】
図5に示すp−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120形成において、従来では、気相で窒素供給源であるアンモニアと、III属原料であるアルミニュウムが強く反応してアルキル化合物の付加化合物を作っていた。重合してGaAlNの成長を阻害していたが、図1の気相成長装置92と、本発明の気相成長方法では、アンモニアを使用しないので、上記阻害がなくなる。
【0048】
反応式はAl(CH3)3+3NH3→AlN+N(CH3)2+NH(CH3)+4H2→AlN+N2+C2H6+CH4+4H2となる。窒素供給源としてトリメチルアミンN(CH3)3を使用した場合、反応式はAl(CH3)3+N(CH3)3→AlN+3C2H6となる。アンモニアに比べ同じ窒素を得るためガス量は1/3で良い。
【0049】
しかし、アンモニアに比べて反応が遅いため、従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。図1はこれを改善した気相成長装置92であり、トリメチルアミンはアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100壁に固形物の付着、及び汚れがあるかどうか調査した。その結果、固形物付着、及び汚れはなかった。得られたp−Ga0.9Al0.1Nクラッド層120の膜厚は0.5μm±2%であり、キヤリア濃度として3×1018/cm3であり、アンモニアを用いた場合と同じ良好な結果が得られた。
【0050】
次に、図1と図6に従い、本発明を実施するための最良の形態5に係る気相成長方法を説明する。図6は、p−コンタクト層とp電極など概略図である。図1において、第1種ガス108の導入部104より、キャリアガスである窒素ガス3.5L/minと、第1種ガス108として、トリメチルガリウム(TMG) Ga(CH3)3が30μ―mol/minだけ導入される。
【0051】
p型ドーパントであるMgをドーピングするため、ビスミクロペンタ・ジェニルマグネシュウム(Cp2Mg)を供給しながら、第2種ガス109としてトリメチルアミン N(CH3)3が0.1mol/minと、窒素ガス3.5L/minで供給しながら、n−GaN基板101がヒーター103で550℃に加熱される。
【0052】
そして、n−GaN基板101の基板表面は、赤外光光源115からの光を反射板116で反射され、基板101の表面を450℃更に加温し、1000℃にて0.1μmのp−GaNコンタクト層121を形成した。
【0053】
トリメチルアミンの反応がアンモニアに比べ遅いため、基板101をヒーター103であらかじめ550℃に加熱する。図1の反応炉100の開口部111下部に、第2種ガス109のトリメチルアミンガスの流量コントロール(反応済みガスの排出部107の流量を絞る等)が行なわれる。
【0054】
これにより、トリメチルアミンガス109の突出部112を形成し、第1種ガス108のトリメチルガリウムガスに側圧109Aを加える。第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、n−GaN基板101に押し付られる。そのため、第2種ガス109のトリメチルアミンガス及び第1種ガス108のトリメチルガリウムガスは、基板101の表面に接触した時に、1000℃に加熱されるため、熱対流は抑えられる。
【0055】
成長したp−GaNコンタクト層121は、トリメチルアミンガス109にて覆われるため窒素の再分解は抑えられる。更に詳しく説明を行うと、基板101はヒーター103であらかじめ550℃に加熱されている。そのため、トリメチルガリウムガス108と、トリメチルアミンガス109は基板101の表面に触れた瞬間に、赤外光光源115からの光が反射板116で反射され、450℃更に加温しているので、1000℃の成長温度により結晶成長が進む。
【0056】
1000℃の成長温度でトリメチルアミン109が分解して活性窒素が、トリメチルガリウムガス108が分離して活性化ガリウムと結合する。更には、ビスミクロペンタ・ジェニルマグネシュウム(Cp2Mg)により、p型ドーパントMgがドーピング、活性化され、p−GaNコンタクト層121が成長する。
【0057】
図2と同じように、アンモニアに比べトリメチルアミンのガス量は1/3で良いが、アンモニアに比べて反応が遅いため従来の横型高流速気相成長装置が使用できない欠点があった。図1はこれを改善した気相成長装置92である。トリメチルアミンはアンモニアに比べ上記反応式より副生成物が少ないため、気相成長後、基板101と対向する反応炉100の壁に固形物の付着,及び汚れがあるかどうか調査した。
【0058】
その結果、固形物付着及び,汚れはなかった。得られたp−GaN膜の膜厚は0.1μm±2%、正孔濃度が6×1018cm−3、p領域の抵抗値が0.3Ω・cmと低抵抗化した。更にp電極122として、p−GaNコンタクト層121の上にニッケル、金を蒸着して形成した。その後に、p−GaNコンタクト層121とp電極122間の接触抵抗の測定を行なった所、アンモニアを使用した場合と同じ様に、10−3〜10−4Ω・cmと低減することができた。
【0059】
次に、上記形態1〜5の特徴を、以下にまとめる。本発明の気相成長方法において、基板101を載せるためのサセプター102と、該サセプター102を加熱するためのヒーター103が設けられる。前記サセプター102の温度をT1とし、前記基板101の表面の加熱手段により、更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させる。
【0060】
そして、反応炉100の内部の下部に、第1種ガス108の導入部104と排出部105、113が設けられ、上部に第2種ガス109の導入部106と排出部107が設けられる。第1種ガス108として有機III属金属を用い、第2種ガス109として窒化含有炭化水素を用い、第1種ガス108を第2種ガスの側圧109Aにより、基板101の表面に押し付け、前記T1+T2の温度にて気相成長させる。
また、前記T1+T2の温度にて、n層領域窒化ガリウム系化合物半導体117,118を形成した。
そして、前記T1+T2の温度にて、p層領域窒化ガリウム系化合物半導体120,121を形成した。
また、前記T1+T2の温度にて、発光層領域窒化ガリウム系化合物半導体119を形成した。
そして、前記n層領域は117,118は、n型GaN層とn型Ga1−bAlbN層(但し0≦b≦1)からなる多層膜より構成される。
また、前記p層領域120,121は、p型GaN層とp型Ga1−bAlbN層(但し0≦b≦1)からなる多層膜より構成される。
そして、前記発光層領域119は、InbGa1−bN層(但し、0≦b≦1)からなる膜より構成される。
【0061】
なお、本発明は上記最良の形態1〜5に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形をすることが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。例えば本発明の上記形態では、n−GaN基板を用いた半導体気相成長方法について説明したが、他の基板、例えば、サファイア基板、SiC基板、Si基板、GaAs基板、GaP基板、InP基板等、格子間の整合性や、熱膨張等を考慮して基板を適宜選択することができる。
【0062】
更に、GaN系化合物半導体を用いた気相成長方法について説明したが、窒素供給源としてアンモニアを用いないため、他の半導体材料例えばInGaAlNのNの1部又は全部をAsおよび/またはP等で置換した材料やGaAs系化合物半導体を用いた気相成長方法にも本発明を適用できる。
【0063】
また、窒素供給源としてアンモニアを用いない気相成長装置、及び気相成長方法について説明を行ったが反応炉外から赤外光を基板表面加熱用に用いているためアンモニアを用いた場合にも適用できる。更に窒素供給源としてアンモニアとアンモニア以外の材料を成長膜の特性に合わせて併用をしてもよい。
【0064】
更に、本発明の最良の形態1〜5では、1枚のn−GaN基板を用いた気相成長方法を示したが、サセプタ−上に複数枚の基板を載置して、基板自体の自転とサセプタ−の公転により量産性のよい気相成長装置、及び気相成長方法を実現できる。
【0065】
また、T1,T2の温度は、成長膜に合わせて適宜選択することができる。
【0066】
更に、第一種ガスA、第二種ガスBとして原料ガスと原料ガスを含まないガスを混合した例を示したが、原料ガスと原料ガスを含まないガスを成長膜に合わせて適宜選択することができる。
【0067】
また、GaN系化合物半導体を用いた例としてGaN系半導体発光素子の製造に適用した例を示したが、GaN系電界効果トランジスタ(FET)などのGaN系電子走行素子の製造に適用することもできる。
【0068】
更に、反応炉として石英を用いた例を示したが石英ガラス、石英焼結体を用いることもできる。
【0069】
また、窒素供給源としてアンモニアのように、活性窒素分解時に水素を発生しないものであれば、形態1〜5で説明を行ったトリメチルアミンに、トリエチルアミンを加えたアルキルアミン、トリヒトラジン等から選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明を実施するための最良の形態にかかる気相成長装置92の概略図である。
【図2】本発明を実施するための最良の形態1に係る気相成長方法を説明するためのn−コンタクト層の概略図である。
【図3】本発明を実施するための最良の形態2に係る気相成長方法を説明するためのn−クラッド層の概略図である。
【図4】本発明を実施するための最良の形態3に係る気相成長方法を説明するための発光層の概略図である。
【図5】本発明を実施するための最良の形態4に係る気相成長方法を説明するためのp−クラッド層の概略図である。
【図6】本発明を実施するための最良の形態5に係る気相成長方法を説明するためのp−コンタクト層およびp電極の概略図である。
【符号の説明】
【0071】
100 反応炉
101 基板
102 サセプター
103 ヒーター
104 第1種ガスの導入部
105 反応済みガスの排出部
106 第2種ガスの導入部
107 反応済みガスの排出部
108 第1種ガス
109 第2種ガス
110 仕切り部
111 開口部
112 第2種ガスの突出部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有する気相成長装置において、前記サセプターの温度をT1とし、前記基板表面の加熱手段により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させることを特徴とする気相成長装置。
【請求項2】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有する気相成長装置において、前記サセプターの温度をT3とし、前記サセプター上部から赤外光照射により前記基板表面の温度を更にT4加熱することにより、T3+T4の温度にて気相成長させることを特徴とする気相成長装置。
【請求項3】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターと、反応管内部の前記基板に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有する仕切り部を備え、前記仕切り部において、前記基板の上部に位置する開口部を設け、前記開口部の上部に位置する前記反応管の外部に基板表面加熱用手段を備えたことを特徴とする気相成長装置。
【請求項4】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターと、反応管内部の前記基板に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有する仕切り部を備え、前記仕切り部において、前記基板の上部に位置する開口部を設け、前記開口部の上部に位置する前記反応管の外部に、前記基板表面の加熱用として、赤外光光源を備えたことを特徴とする気相成長装置。
【請求項5】
前記第1種ガスとして成長ガス1を用い、前記第2種ガスとして成長ガス2を用い、前記成長ガス1を前記成長ガス2の側圧により、前記基板の表面に押し付け、成長させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の気相成長装置。
【請求項6】
前記第1種ガスとして有機III属金属を用い、前記第2種ガスとして窒化含有炭化水素を用い、前記第1種ガスを前記第2種ガスの側圧により、前記基板の表面に押し付け、成長させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の気相成長装置。
【請求項7】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有し、前記サセプターの温度をT1とし、前記基板表面の加熱手段により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させることを特徴とする気相成長方法。
【請求項8】
反応管内部の下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有し、前記第1種ガスとして有機III属金属を用い、前記第2種ガスとして窒化含有炭化水素を用い、前記第1種ガスを前記第2種ガスの側圧により、前記基板の表面に押し付け、前記T1+T2の温度にて気相成長させることを特徴とする請求項7に記載の気相成長方法。
【請求項9】
前記T1+T2の温度にて、n層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成したことを特徴とする請求項8に記載の気相成長方法。
【請求項10】
前記T1+T2の温度にて、p層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成したことを特徴とする請求項8に記載気相成長方法。
【請求項11】
前記T1+T2の温度にて、発光層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成したことを特徴とする請求項8に記載の気相成長方法。
【請求項12】
前記n層領域はn型GaN層とn型Ga1−bAlbN層(但し、0≦b≦1)からなる多層膜より構成されることを特徴とする請求項9に記載の気相成長方法。
【請求項13】
前記p層領域はp型GaN層とp型Ga1−bAlbN層(但し、0≦b≦1)からなる多層膜より構成されることを特徴とする請求項10に記載の気相成長方法。
【請求項14】
前記発光層領域はInbGa1−bN層(但し、0≦b≦1)からなる膜より構成されることを特徴とする請求項11に記載の気相成長方法。
【請求項1】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有する気相成長装置において、前記サセプターの温度をT1とし、前記基板表面の加熱手段により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させることを特徴とする気相成長装置。
【請求項2】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有する気相成長装置において、前記サセプターの温度をT3とし、前記サセプター上部から赤外光照射により前記基板表面の温度を更にT4加熱することにより、T3+T4の温度にて気相成長させることを特徴とする気相成長装置。
【請求項3】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターと、反応管内部の前記基板に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有する仕切り部を備え、前記仕切り部において、前記基板の上部に位置する開口部を設け、前記開口部の上部に位置する前記反応管の外部に基板表面加熱用手段を備えたことを特徴とする気相成長装置。
【請求項4】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターと、反応管内部の前記基板に実質的に平行になるように配置され、下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有する仕切り部を備え、前記仕切り部において、前記基板の上部に位置する開口部を設け、前記開口部の上部に位置する前記反応管の外部に、前記基板表面の加熱用として、赤外光光源を備えたことを特徴とする気相成長装置。
【請求項5】
前記第1種ガスとして成長ガス1を用い、前記第2種ガスとして成長ガス2を用い、前記成長ガス1を前記成長ガス2の側圧により、前記基板の表面に押し付け、成長させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の気相成長装置。
【請求項6】
前記第1種ガスとして有機III属金属を用い、前記第2種ガスとして窒化含有炭化水素を用い、前記第1種ガスを前記第2種ガスの側圧により、前記基板の表面に押し付け、成長させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の気相成長装置。
【請求項7】
基板を載せるためのサセプターと、該サセプターを加熱するためのヒーターを有し、前記サセプターの温度をT1とし、前記基板表面の加熱手段により更にT2加熱することにより、T1+T2の温度にて気相成長させることを特徴とする気相成長方法。
【請求項8】
反応管内部の下部に第1種ガスの導入部と排出部を有し、上部に第2種ガスの導入部と排出部を有し、前記第1種ガスとして有機III属金属を用い、前記第2種ガスとして窒化含有炭化水素を用い、前記第1種ガスを前記第2種ガスの側圧により、前記基板の表面に押し付け、前記T1+T2の温度にて気相成長させることを特徴とする請求項7に記載の気相成長方法。
【請求項9】
前記T1+T2の温度にて、n層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成したことを特徴とする請求項8に記載の気相成長方法。
【請求項10】
前記T1+T2の温度にて、p層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成したことを特徴とする請求項8に記載気相成長方法。
【請求項11】
前記T1+T2の温度にて、発光層領域窒化ガリウム系化合物半導体を形成したことを特徴とする請求項8に記載の気相成長方法。
【請求項12】
前記n層領域はn型GaN層とn型Ga1−bAlbN層(但し、0≦b≦1)からなる多層膜より構成されることを特徴とする請求項9に記載の気相成長方法。
【請求項13】
前記p層領域はp型GaN層とp型Ga1−bAlbN層(但し、0≦b≦1)からなる多層膜より構成されることを特徴とする請求項10に記載の気相成長方法。
【請求項14】
前記発光層領域はInbGa1−bN層(但し、0≦b≦1)からなる膜より構成されることを特徴とする請求項11に記載の気相成長方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2006−13269(P2006−13269A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−190588(P2004−190588)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】
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