説明

水処理システム及び方法

本発明の水処理システムは、都市用水、井戸水、汽水及び汚れを含む水のような水源からの水に含まれる何らかの硬度誘発種の少なくとも一部を除去することによって、処理水を使用地点に提供する。水処理システムは、通常、水源又は入口点からの水を受け、かつ処理水を使用地点に送り出す前に、少なくとも数種の望ましくない種を含む水を浄化する。水処理システムは、電気脱イオン化装置のような電気化学装置と直列に加圧貯蔵システムを有する。水処理システムは、処理システム又は水処理システムの部品の少なくとも1つの操作パラメータを調整又は制御する制御装置を有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、流体を処理又は浄化するシステム及び方法、特に処理水を使用地点に送り出すための貯蔵システムを有する電気化学装置を組み込んだ水処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
カルシウム及びマグネシウムのような硬度種を含む水は、産業、商業及び家庭用途でのある種の使用に望ましくないことがある。水の硬度分類の典型的な指針は、炭酸カルシウムとして1リットル当たりゼロ〜60ミリグラム(mg/l)が軟らかい、61〜120mg/lが中程度に硬い、121〜180mg/lが硬い、かつ180mg/l超が非常に硬いと分類される。
【0003】
硬水は、硬度イオン種を除去することによって処理できる。かかる種を除去するシステムの例は、イオン交換床を使用するものを含む。かかるシステムにおいて、硬度イオンは、イオン交換樹脂の表面で混合される逆帯電したイオン種にイオン結合されるようになる。イオン交換樹脂は、最終的にイオン結合した硬度イオン種で飽和するようになるので、再生されねばなならい。再生は、結合した硬度種を、塩化ナトリウムのような可溶性が高いイオン種と置換することを通常伴う。イオン交換樹脂に結合した硬度種は、ナトリウムイオンによって置換され、かつイオン交換樹脂は、再度その後の軟水ステップに使用できる状態になる。
【0004】
他のシステムが既に開示されている。例えばDoschは、米国特許第3148687号明細書でイオン交換樹脂を使用する軟水装置を含む洗浄機を教示している。同様に、Gadiniらは、国際特許出願公開第WO00/64325号で、水の硬度を減少させる改良された装置を有する水を使用する家庭用器具を開示している。Gadiniらは、制御システム、外部源からの給水システム、及び電気化学電池による軟化システムを有する家庭用器具を教示している。McMahonは、米国特許第5166220号明細書で、軟水工程でのブライン溶液によるイオン交換樹脂の再生を教示している。
【0005】
電気再生式脱イオン化(EDI)を利用するシステム及び技術は、水を脱塩、浄化又は処理するために使用できる。EDIは、イオン輸送に影響を与えるために電気活性媒体及び電位を使用して液体からイオン性種を除去する工程である。電気活性媒体は、イオン性種を収集し、かつ放出するか、又はイオン若しくは電子置換メカニズムによってイオン輸送を容易にするために機能し得る。EDI装置は、永久又は一時的荷電を有する媒体を含むことができ、かつ性能を達成又は強化することを目的とする電気化学反応を引き起こすために操作できる。これらの装置は、半透性イオン交換又は両極性膜のような電気活性膜も含む。
【0006】
連続的電気再生式脱イオン化(CEDI)は、電気的に活性な媒体又は電気活性媒体を通したイオン輸送に依存する工程である。典型的なCEDI装置は、交互配置された電気活性半透性アニオン及びカチオン選択膜を含む。膜間の空間は、入口及び出口を有する液体流れ区画を作るように構成される。横方向直流電界が、区画の境界で電極を通して外部電源によって与えられる。構成によっては、電極区画は、電極からの反応生成物を、他の流れ区画から分離できるように提供される。電界を与えると、1つの区画、イオン減耗区画内で処理される液体中のイオンは、その互いの求引電極に引きつけられる。イオンは、隣接イオン濃縮区画内の液体がイオン濃縮されるように、隣接区画へ選択性透過膜を通って移動する。減耗区画内の、及び実施態様によっては、濃縮区画内の容量は、電気的に活性な媒体を含む。CEDI装置において、電気活性媒体は、密接に混合したアニオン及びカチオンイオン交換樹脂ビーズを含み得る。かかる電気活性媒体は、通常、区画内のイオンの輸送を強化し、制御された電気化学反応の基質として関与し得る。電気脱イオン化装置は、例えば米国特許第4632745号、第4925541号、及び第5211823号明細書でGiuffridaらによって、米国特許第5259936号及び第5316637号明細書でGanziによって、米国特許第5154809号明細書でOrenらによって、かつ米国特許第5240579号明細書でKedemによって開示されている。
【0007】
水を脱塩するために使用できる他のシステムが知られている。例えば、Gaysowskiは、米国特許第3407864号明細書で、イオン交換及び電気透析の両方を伴う装置を教示している。Johnsonは、米国特許第3755135号明細書で、直流電位を使用する脱塩装置を教示している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、入口点に流体的に接続された加圧貯蔵システムと、加圧貯蔵システムに流体的に接続された水処理装置と、加圧貯蔵システムに流体的に接続された配水システムと、配水システムに流体的に接続された少なくとも1つの使用地点とを含む浄水又は水処理システムを対象にする。
【0009】
本発明のもう1つの形態によれば、入口点に流体的に接続された貯蔵システムと、貯蔵システムに流体的に接続された電気化学装置と、貯蔵システムに流体的に接続された使用地点と、電気化学装置の下流に流体的に接続された補助使用とを含む処理システムが提供される。
【0010】
本発明のもう1つの形態によれば、水を加圧貯蔵システムに導入することと、水の一部を加圧貯蔵システムから水処理装置へ移行することと、処理水を生成するために水処理装置内の加圧貯蔵システムからの水から、何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することと、処理水を水処理装置から加圧貯蔵システムへ移行することと、処理水の一部を加圧貯蔵システムから使用地点へ分配することとを含む、水を処理する方法が提供される。
【0011】
本発明のもう1つの形態によれば、使用地点からの水を貯蔵システムへ導入することと、処理水を生成し、かつ水を放出するために、電気化学装置内の貯蔵システム内の水から何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することと、処理水の少なくとも一部を電気化学装置から貯蔵システムに移行することと、放出水の一部を補助使用に移行することと、処理水の一部を貯蔵システムから使用地点に分配することとを含む、水を処理する方法が提供される。
【0012】
本発明のもう1つの形態によれば、入口点に流体的に接続された第1前処理システムと、第1前処理システムの下流で流体的に接続された加圧貯蔵システムと、加圧貯蔵システムに流体的に接続された第2前処理システムと、第2前処理システムの下流及び加圧貯蔵システムに流体的に接続された電気化学装置とを含む配水システムが提供される。
【0013】
本発明のもう1つの形態によれば、大気圧を超える圧力で水源からの水を蓄積する手段と、水を蓄積する手段に流体的に接続された電気化学装置とを含む水処理システムが、提供される。
【0014】
本発明のもう1つの形態によれば、混合水を生成するために入口点からの水を処理水と混合することと、処理水を生成するために電気化学装置内の混合水の一部から何らかの望ましくない種の一部を除去することと、混合水の一部を使用地点に分配することとを含む、水を処理する方法が提供される。
【0015】
本発明のもう1つの形態によれば、使用地点からの水を蓄積することと、処理水を生成するために電気化学装置内の水から、何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することと、処理水の少なくとも一部を家庭に供給することとを含む、水を処理する方法が提供される。
【0016】
本発明のもう1つの形態によれば、大気圧を超える圧力で使用地点からの水を蓄積することと、電気化学装置を提供することと、蓄積された水の少なくとも一部を電気化学装置に移行することと、処理水を生成するために電気化学装置内の水から、何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することと、電気化学装置の少なくとも1つの操作パラメータを調整することとを含む、水を処理する方法が提供される。
【0017】
もう1つの実施態様において、本発明は、熱交換器と熱連通した流体貯蔵器と、流体貯蔵器に流体的に接続された流体処理装置とを含むシステムを提供する。
【0018】
もう1つの実施態様において、本発明は、水処理を容易にする方法を提供する。この方法は、入口点に流体的に接続可能であり加圧可能な貯蔵システムと、加圧可能な貯蔵システムに流体的に接続され、かつ配水システムに流体的に接続可能である電気化学装置とを含むシステムを提供することを含むことができる。
【0019】
本発明の他の利点、新しい特徴及び目的は、概略的であり、かつ一定の比率で書かれることを意図しない添付図面と併せて考慮されたとき、以下の本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。図では、種々の図中で例示される同一又は実質的に類似する各部品は、単一の数字又は表記によって表される。明瞭にするため、当業者が本発明を理解することを可能にするための例示が必要でないところでは、全ての図で全ての部品に標識が付けられている訳ではなく、本発明の各実施態様の全ての部品が示されている訳ではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の好ましい、しかし必ずしもこれに限定されるわけではない実施態様は、例として、かつ添付図面を参照して記載される。
【0021】
本発明は、産業、商業及び住宅用設置における水処理又は浄水システム及び処理水を提供する方法を対象にする。処理システムは、都市用水、井戸水、汽水及び汚れを含む水のような、水源からの水に含まれる何らかの硬度誘発種の少なくとも一部を除去することによって、処理水を使用地点に提供できる。システムの他の用途は、飲食料品、糖類の処理及び加工、化学、製薬、飲食料品、廃水処理、及び発電産業のような種々の産業にある。本発明は、流体として水を使用して記載されるが、そのように限定されるべきでない。例えば、処理水に言及する場合、他の流体が、本発明に従って処理できると考えられる。更に、水又は水の特性に関して調整、修正、測定又は稼働する本発明のシステムの部品又は方法に言及する場合、本発明は、同様に適用できると考えられる。それ故に、処理する流体は、水を含む混合物である流体であり得る。従って流体は、水を含み得る液体であっても良い。
【0022】
本発明の1つ以上の実施態様による浄水又は水処理システムは、通常、水源又は入口点から水を受け、かつ処理水を使用地点に送り出す前に少なくとも数種の望ましくない種を含む水を浄化する。処理システムは、通常、電気脱イオン化装置、逆浸透装置、電気透析装置、容量脱イオン化装置、精密濾過装置、及び/又は限外濾過装置のような、但しそれらに限定されない浄水又は水処理装置と直列に貯蔵システムを有する。本発明の実施態様によっては処理システムは、水の少なくとも1つの特性、又は処理システムの操作条件を測定するセンサを更に含む。他の実施態様では、処理システムは、処理システムの少なくとも1つの操作パラメータ、又は処理システムの部品を調整又は制御するための制御装置も含む。
【0023】
図1は、本発明の1つの実施態様による処理システムの概略流れ図を示す。処理システム10は、通常、液体源又は入口点14に、及び通常、入口点の下流で浄化又は処理装置16に流体的に接続された、貯蔵システム12を含む。処理システム10は、通常、貯蔵システム12の下流に通常、流体的に接続された、使用地点18を含む。幾つかの実施態様では、処理システム10は、センサ20と、処理装置16に電力を提供する電源24を制御又は規制する制御装置22とを同様に含む。処理装置16は、通常、貯蔵システム12内で保存し、かつ使用地点18へ最終的に送り出すための、処理水のような処理液体を生成するために、入口点14から流れる処理する液体から何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去する。処理装置16によって除去される望ましくない種は、補助使用又はドレン26に移行できる。
【0024】
本発明の幾つかの実施態様において、例えば水処理システムのような処理システム10は、通常、貯蔵システム12又は処理装置16の上流に流体的に接続された、前処理システム28を更に含む。更に、処理システム10は、通常、ポンプ30及び弁32のような1つ以上の流体制御部品も含む。
【0025】
本発明は、次の定義に照らして、更に理解されるであろう。ここで使用されるように、「加圧された」は、大気圧を超える、内圧又は加えられた圧力を有するシステム又は部品を指す。例えば、加圧貯蔵システム12は、大気圧よりも大きい内圧を有する。加圧貯蔵システム内の圧力は、種々の方法及び技術によって、例えば水を水ポンプで加圧することによって、又は水源を高くし、それ故に水頭圧力を作ることによって、作ることができる。更に、「処理」水又は流体に言及する場合、処理水は、軟水、低ランゲリア飽和指数(LSI)水又は低導電率水であっても良い。ここで使用されるように、低LSI水は、約2未満、好ましくは約1未満、かつ更に好ましくは約ゼロ未満のLSIを有する。ここで使用されるように、語句「処理装置」又は「浄化装置」は、処理する流体から何らかの望ましくない種を除去するか、濃度を減少するために使用できるいかなる装置にも関する。かかる処理装置は、イオン交換樹脂逆浸透、電気脱イオン化、電気透析、限外濾過、精密濾過、容量脱イオン化のような技術に頼るものを含むが、それらに限定されない。更に、「電気脱イオン化装置16」のような電気化学装置に言及する場合、かかる言及は、例となることが意図されており、かつ電気脱イオン化装置、電気透析装置、及び場合によっては容量脱イオン化装置のような、但しそれらに限定されない他の電気化学装置は、それらの使用が本発明のかかる装置及び/又は技術の操作に矛盾しないか、又は反しない限り、本発明の原則に従って使用できる。多数の装置が処理装置として使用できるが、かかる装置の適用性は、各又は全装置が、同じ原理を利用することを意味するとは意図されておらず、かかる装置が、本発明の1つ以上のシステム及び技術によって処理装置として単独又は組み合わせて使用できることを意味することが意図される。
【0026】
図2は、本発明の電気脱イオン化装置の1つの実施態様を通る流体及びイオン流路の断面図を概略的に示す。電気脱イオン化モジュール又は装置16は、イオン減耗(以下単に減耗という)区画34と、減耗区画34の間に位置決めされたイオン濃縮(以下単に濃縮という)区画36とを含む。減耗区画34は、通常、陽極液区画38及び陰極液区画40に接する。通常、エンドブロック(図示せず)は、陽極42及び陰極44を、それぞれの区画に収容するためにエンドプレート(図示せず)に隣接して位置決めされる。幾つかの実施態様において、区画は、カチオン選択膜46と、アニオン選択膜48とを含む。カチオン選択膜及びアニオン選択膜は、通常、イオン交換粉末と、ポリエチレン粉末結合剤と、グリセリン潤滑剤とを含む。
【0027】
本発明の1つ以上の実施態様によれば、カチオン及びアニオン選択膜は、通常、複合シートを作るために、熱及び圧力を使用する熱可塑性工程によって通常、押し出し成形される不均質なポリオレフィンをベースとする膜である。しかしながら、本発明は、均質膜を含む他のタイプの膜の使用を検討することができる。代表的な、適切なイオン選択膜は、例えばスルホン酸又は4級アンモニウム官能基を有するスチレン−ジビニルベンゼンを使用して支持されるウェブ、ポリフッ化ビニリデン結合剤中でスチレン−ジビニルベンゼンを使用して支持されるウェブ、及びポリエチレンシート上の独立スルホン化スチレン及び4級化ビニルベンジルアミングラフトを含む。
【0028】
濃縮区画36は、通常、カチオン交換樹脂ビーズ50のような電気活性媒体で満たされ、かつ減耗区画34は、通常、カチオン交換樹脂ビーズ50及びアニオン交換樹脂ビーズ52の混合物で満たされる。実施態様によっては、カチオン交換及びアニオン交換樹脂ビーズは、種々の配列中の多数の層が組み立てられるように、減耗、濃縮及び電極区画のいずれかの中の層内に配列できる。他の構成及び/又は配列は、例えば減耗、濃縮及び電極区画のいずれかの中での混合床イオン交換樹脂ビーズの使用、アニオン及びカチオン交換樹脂ビーズの層状床間の不活性樹脂の使用、米国特許第5858191号明細書でDiMascioらによって記載されたものを含むが、それらに限定されない種々のタイプ及び配列のアニオン及びカチオン樹脂ビーズの使用を含み、本発明の範囲内にあると考えられる。
【0029】
操作中、硬度イオン種を含み、溶解カチオン及びアニオン成分を有する、入口点14で処理システムに入る、通常上流水源からの被処理液体54は、マニホルド60を通って減耗区画34に導入でき、ここでカチオン成分は、通常、カチオン交換樹脂ビーズ50に引き付けられ、かつアニオン成分は、アニオン交換樹脂ビーズ52に引き付けられる。通常、電気脱イオン化装置16の反対端に位置決めされる陽極42及び陰極44を通り、電気脱イオン化装置16を横切って印加される電界は、通常、流体の流れの方向に対して垂直に通過する。電界の影響で、液体中のカチオン及びアニオン成分が、その求引電極に対応する方向に移動する傾向を有する。カチオン成分は、カチオン選択膜46を通って隣接濃縮区画36へ移動できる。
【0030】
濃縮区画36の反対側に位置決めされるアニオン選択膜48は、隣接区画への移動を妨げ、それにより濃縮区画内のカチオン成分を捕捉する。同様に、アニオン成分は、イオン選択膜を通って移動するが、カチオン成分の移動方向に対して反対の方向である。アニオン成分は、アニオン選択膜48を通って、減耗区画34から隣接濃縮区画36へ移動する。濃縮区画36の反対側に位置決めされるカチオン選択膜46は、更なる移動を妨げ、それ故に濃縮区画内のアニオン成分を捕捉する。総合的に見て、イオン成分は、減耗区画34内に流れる液体54から除去又は減耗され、かつ濃縮区画36内で収集され、処理水生成水流56及び濃縮又は廃棄水流58をもたらす。
【0031】
本発明の実施態様によれば、電気脱イオン化装置16上の印加電界は、通常、水の水素及びヒドロキシルイオンへの解離に至らせる分極現象を作る。水素及びヒドロキシルイオンは、溶解イオン成分の除去が、連続的に、かつ消耗した電気活性媒体を再生する別個のステップなしに起きることができるように、減耗区画34内で、かつ実施態様によっては、濃縮区画36内でイオン交換樹脂ビーズ50及び52を再生する。
【0032】
電気脱イオン化装置16上の印加電界は、通常、直流である。しかしながら、一方及び他方の電極間でバイアス又は電位差を作るいかなる印加電流も、例えばイオン求引によってイオン種の移動を促進するために使用できる。従って、カチオン及びアニオン種をそれぞれの求引電極に引き付けるために十分な電極間の電位差があるという条件で、交流を使用できる。更にもう1つの実施態様において、交流は、荷電種を引き付けるために十分な電位によって交流を脈動電流に変換するために、例えばダイオード又はブリッジ整流器を使用することによって整流できる。
【0033】
通常、イオン減耗区画34内で利用される電気活性媒体、イオン交換樹脂ビーズ50及び52は、3級アルキルアミノ基及びジメチルエタノールアミンを含むが、それらに限定されない、種々の官能基をその表面領域に有しても良い。これらの物質は、4級アンモニウム基のような、種々の官能基をその表面領域に有する物質と組み合わせても、使用できる。開示された水処理システムの一部として、電気脱イオン化装置の他の修正及び等価物が、定常の実験法の域を出ないものを使用すれば、当業者の心に浮かぶはずである。例えば、不均質及び均質タイプのような、種々の他のタイプの電気活性媒体が、使用できる。同様に、減耗及び濃縮区画の配列における他の変形物が、本発明の範囲及び精神内にあると考えられる。
【0034】
貯蔵システム12は、入口点14又は水源からの水を保存又は蓄積することに役立ち、かつ電気脱イオン化装置16からの生成水流56から処理水を保存することにも役立つことができ、かつ水、通常、処理水、又は分配システムを通る入口点14から使用地点18の水と混合された処理水を提供することもできる。
【0035】
本発明の幾つかの実施態様によれば、貯蔵システム12は、加圧容器、又は入口62及び出口64のような、流体の流れの入口及び出口を有する容器を含む。入口62は、通常、入口点14に流体的に接続され、かつ出口64は、通常、配水システム又は使用地点18に流体的に接続される。貯蔵システム12は、数個の容器を有することができ、各容器は、同様に種々の位置に位置決めされた数個の入口を有することができる。同様に、出口64は、とりわけ使用地点18への需要又は流量、電気脱イオン化装置16の容量又は効率、及び貯蔵システム12の容量又は滞留量に応じて、種々の位置で、各容器に位置決めされても良い。貯蔵システム12は、望ましい機能を実行するか、又は望ましくない結果を回避する、種々の部品又は要素を更に含むことができる。例えば、貯蔵システム12は、貯蔵システム12の容器内のいかなる内部流れ電流も減少させるために位置決めされるバッフルのような、内部部品を有する容器を有することができる。実施態様によっては、貯蔵システム12は、流体を加熱又は冷却する熱交換器を有する。例えば、貯蔵システム12は、容器内の流体の温度に対して高温で加熱流体を有することができる加熱コイルを有する容器を含むことができる。加熱流体は、加熱流体温度が炉内で上昇するように、炉又は他の発熱ユニット操作による閉ループの流れにおける熱水であっても良い。加熱流体は、同様に、熱伝達によって容器の流体温度を上昇させる。補助的又は追加部品の他の例には、何らかの容器の内圧を軽減し、かつ容器破裂を回避、又は少なくともその可能性を減少させることを目的とする圧力逃がし弁、及び所望の操作圧力を維持するのに適した熱膨張タンクを含むが、それらに限定されない。熱膨張タンクの寸法及び容量は、貯蔵システムの水の総量、操作温度及び圧力を含むが、それらに限定されない要因によって決まる。
【0036】
本発明の1つ以上の実施態様によれば、貯蔵システムは、熱交換器と接続又は熱連通しており、及び任意で流体処理装置に接続している。流体処理装置は、電気脱イオン化装置、逆浸透装置、イオン交換樹脂床、電気透析装置、容量脱イオン化装置、又はその組み合わせであっても良い。
【0037】
操作中、貯蔵システム12は、通常、入口点14の下流に接続され、かつ電気脱イオン化装置16によって、循環ループ内のように、直列に流体的に接続される。例えば、入口点14からの水は、入口62に流れることができ、かつ貯蔵システム12内に含まれるバルク水と混合できる。バルク水は、出口64を通って貯蔵システム12から出ることができ、かつ何らかの望ましくない種を処理又は除去するために、使用地点18へ、又はポンプ30を通って電気脱イオン化装置16に導くことができる。電気脱イオン化装置16を離れる処理水は、入口点14からの水と混合でき、かつ入口62を通って貯蔵システム12に入ることができる。このようにして、一つのループが、貯蔵システム12及び電気脱イオン化装置16の間に形成でき、かつ入口点14からの給水は、使用地点18によって作られ、かつ使用地点18に流れる水の需要を満たせる。
【0038】
入口点14は、水源から水処理システムへ水を提供、又は接続する。水源は、都市用水源若しくは井戸水のような飲用水源であっても良く、又は汽水若しくは塩水源のような非飲用水源であっても良い。場合によっては、中間処理又は処理システムは、通常、水が入口点14に到達する前に人間の消費用に水を浄化する。水は、通常、ナトリウム、塩化物、塩素、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、炭酸塩、硫酸塩等のイオン性の若しくはイオン化しうる種又は溶解塩、又はシリカ及び二酸化炭素のような、他の不溶性若しくは半可溶性種又は溶解ガスを含む。その上、水は、フッ化物、塩素酸塩及び臭素酸塩のような添加剤を含むことができる。
【0039】
本発明のもう1つの実施態様によれば、処理システム10は、流体分配システム(図示せず)を含み、流体分配システムは、次に使用地点に接続する。分配システムは、貯蔵システム12から使用地点18に例えば水、通常、処理水を提供するために、流体的に接続される部品を含むことができる。分配システムは、貯蔵システム12から1つ又は幾つかの使用地点18に、又は処理システム10のいずれかの部品に水を提供するために、パイプ、弁、T字管、ポンプ及びマニホルドのいかなる配列も含むことができる。1つの実施態様において、分配システムは、流しの水洗、シャワーヘッド、洗濯機及び皿洗い機のような、但しそれらに限定されない1つ以上の使用地点への接続を含むが、それらに限定されない家庭又は住宅用配水システムを含む。例えば、システム10は、家庭の冷水若しくは熱水、又は両方の配水システムに接続できる。
【0040】
使用地点18は、通常、水を必要とする、又は要求する何らかの装置又は器具である。例えば、使用地点18は、洗濯機又は皿洗い機のような器具であるか、又は水を台所流し又はシャワーヘッドに提供することに役立つ水栓であっても良い。もう1つの実施態様において、使用地点18は、家庭又は住宅用途に適した水を提供するシステムを含む。
【0041】
本発明のもう1つの実施態様によれば、水処理システム10は、処理システム10内の少なくとも1つの物理的特性を測定する、水特性センサのようなセンサも含む。例えば、センサ20は、水導電率、pH、温度、圧力、組成又は流量を測定できる装置であっても良い。センサ20は、特に好ましい水特性を測定するために、処理システム10内に設置又は位置決めできる。例えば、センサ20は、使用地点18で供給のために利用可能な水質の指標を提供できる水の導電率を測定するように、貯蔵システム12内に設置された水導電率センサであっても良い。もう1つの実施態様において、センサ20は、処理システム10内でいかなる種々の構成又は配列でも、一連又は一組のセンサを含むことができる。一組のセンサは、制御装置22が、例えば貯蔵システム12内の水質を断続的又は連続的に監視できるように、構成でき、配列でき、又は制御装置22に接続できる。かかる配列において、処理システム10の性能は、以下に記載するように最適化できる。他の実施態様は、処理システム10中の種々の位置で、センサの組の組み合わせを含むことができる。例えば、センサ20は、使用地点18への流量を測定する流量センサであっても良く、かつ処理システム10の操作条件を監視するpH計、比濁計、組成分析器、温度及び圧力センサのいずれかを更に含むことができる。
【0042】
本発明のもう1つの実施態様によれば、水処理システム10は、水が、例えば貯蔵システム12又は電気脱イオン化装置16に導入される前に、水から何らかの望ましくない種の一部を除去することを目的とする前処理システム28を更に含むことができる。前処理システムの例には、通常汽水又は塩水を脱塩するために使用される逆浸透装置を含むが、それらに限定されない。炭素又は木炭フィルタが、汚染するか、又は電気脱イオン化装置16の操作を妨げ得る何らかの種又は活性塩素を含む何らかの塩素の少なくとも一部を除去するために使用できる。前処理システム28は、水処理システム10内のどこにでも位置決めできる。例えば、少なくとも幾つかの塩素種が、貯蔵システム12内に保持されるが、水が電気脱イオン化装置16に入る前に除去されるように、前処理システム28を、貯蔵システム12の上流、又はシステム12の下流であるが電気脱イオン化装置16の上流に位置決めできる。本発明の更なる実施態様によれば、消毒及び/又は洗浄装置又はシステムが、処理システムと共に利用できる。かかる消毒又は洗浄システムは、処理システムのいずれかの部品内で蓄積し得る細菌のようないかなる微生物も、少なくとも部分的に死滅させるか、不活性にするいかなる装置も含むことができる。かかる洗浄又は消毒システムの例には、ハロゲン、ハロゲン供与体、酸又塩基のような消毒化合物又は消毒剤、並びに処理システムの湿った部品を、衛生化が可能な温度で熱水に曝露するシステムを導入できるものを含む。本発明のなおも更なる実施態様によれば、処理システムは、使用地点での送り出し前に、流体の最終浄化を提供する最終段階又は後処理システム又はサブシステムを含むことができる。かかる後処理システムの例には、流体を化学線又は紫外線、及び/又はオゾンに曝露するもの、又は精密濾過又は限外濾過によって望ましくない化合物を除去するものを含むが、それらに限定されない。それ故に、本発明の1つ以上の実施態様によれば、処理システムは、家庭用供給に利用でき、かつ例えば流しの下に設置でき、かつ水栓のような使用地点に送り出される前に紫外線に曝露することによって処理される、処理水を提供できる。
【0043】
本発明の他の実施態様によれば、処理システム10は、処理システム10及びその部品の操作条件を監視及び制御可能な制御装置22を更に含むことができる。制御装置22は、通常、処理システム10の部品へ入力及び出力信号を受信又は送信する、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)又は分散制御システムのような、マイクロプロセッサベースの装置を含む。1つの実施態様において、制御装置22は、電気脱イオン化装置16に電力を供給する電源24に信号を送信するか、又はポンプ30に電力を提供するモータ制御センタに信号を提供できるPLCを含むことができる。幾つかの実施態様において、制御装置22は、開ループ又は閉ループ制御方式で、水処理システム10の操作条件を制御する。例えば、開ループ制御中の制御装置22は、いかなる操作条件も測定することなく、水が処理されるように、水処理システムに信号を提供できる。制御装置22は、操作パラメータが、例えばセンサ20によって測定された操作条件に応じて調整できるように、閉ループ制御中の操作条件を制御できる。更にもう1つの実施態様において、制御装置22は、遠隔ステーションに測定された操作条件又は操作パラメータを転送又は送信する遠隔通信装置のような、通信システムを更に含むことができる。
【0044】
本発明のもう1つの実施態様によれば、制御装置22は、処理システム10内の流体の流れが、入口点14からの水質、使用地点18への水質、使用地点18への水の需要又は水質、電気脱イオン化装置16の操作効率又は容量を含むが、それらに限定されない種々のパラメータ、又は水導電率、pH、濁り度、組成、温度、圧力及び流量のような種々の操作条件のいずれかに基づき調整されるように、処理システム10の弁32を作動させる信号を提供できる。1つの実施態様において、制御装置22は、処理システム10の操作パラメータを監視できるようにセンサ20から信号を受信できる。例えば、センサ20は、貯蔵システム12内の水導電率が、制御装置22によって監視されるように、貯蔵システム12内に位置決めされた水導電率センサであっても良い。制御装置22は、例えばセンサ20によって測定された水質に基づき、電気脱イオン化装置16に電界を提供する電源24を制御する。従って操作中、制御装置22は、電源24から電気脱イオン化装置16に供給される電圧及び電流、又は両方を増加、減少又は別の方法で調整できる。制御装置22は、通常、システム内を流れる液体の1つ以上の測定された特性に基づき、処理システム10の操作パラメータを変更できるアルゴリズムを含む。それ故に、本発明の実施態様によっては、制御装置22は、印加電界及び関連する流体の流れを逆にするサイクルのような、但しそれらに限定されない電気脱イオン化装置16の操作サイクル間の期間を増加、減少又は別の方法で調整できる。
【0045】
本発明のもう1つの実施態様によれば、制御装置22は、所定のスケジュールに従って、又は水質のような操作条件又は他のいずれかの操作パラメータに従って、電源24から電気脱イオン化装置16への印加電流の方向を逆にできる。極性反転は、例えば米国特許第4956071号明細書でGiuffridaらによって開示されている。
【0046】
制御装置22は、プログラミングによって構成されるか、構成可能であっても良いか、又は処理システム10の例えば耐用年数及び効率のいずれかを最大にするか、又は操作コストを減少させることが可能であるように自己調整できる。例えば、制御装置22は、電気脱イオン化装置16への印加電圧及び電流、電気脱イオン化装置の濃縮及び減耗区画を通る流量、又は電気脱イオン化装置若しくは前処理システム、又は両方から、ドレン26への放出流量を調整する、使用者が選択可能な設定点、又は自己調整設定点を有するマイクロプロセッサを含むことができる。開示された水処理システムの一部として、制御装置の他の修正及び等価物が、定常の実験法の域を出ないものを使用するだけで、当業者の心に浮かぶであろう。例えば、水使用速度又は水使用時間のような、種々の入力パラメータに基づき操作パラメータを変更できる適応的、自己調整、又は自己診断制御装置の使用は、本発明の範囲及び精神内にあると考えられる。
【0047】
本発明のもう1つの実施態様によれば、制御装置22は、水処理システムの部品への制御信号を調整又は変えるために使用できる制御パラメータを算出できる。例えば、制御装置22は、水処理システムの水流の測定操作条件に基づき、LSIを算出できる。次にLSIは、設定点と比較でき、かつ水処理システムの部品を作動、調整又はその他の方法で制御する出力信号を発生させられる入力変数として、他の又は同じ制御ループ内で、同じ又は他の制御装置内で使用できる。LSIは、例えばASTM D 3739により算出できる。
【0048】
制御装置22は、不安定なオンオフ制御又はチャッタリングの可能性を減少させるために、不感帯制御部を組み込むことができる。不感帯は、必ずしも応答の制御信号を引き起こすことなしにセンサが提供する信号出力のある範囲を指す。不感帯は、場合によっては、センサ内に本質的に存在し得るか、又は制御システムの一部としてプログラムされ得るか、又は両方である。不感帯制御部は、測定運動を平滑にすることによって不必要な断続的操作を回避できる。かかる制御技術は、処理システム10の部品の寿命又はその故障前の平均時間を長引かせることができる。使用できる他の技術は、多数決方式、時間平滑化若しくは時間平均化測定又はその組み合わせの使用を含む。
【0049】
本発明のもう一つの実施態様によれば、廃棄水流58から補助的使用への典型的な放出水は、追加の又は二次的利益に役立つことができるか、又は追加の又は二次的利益を提供できる。例えば、廃棄水流58は、ドレン26に行くよりもむしろ、灌漑、収集された又は濃縮された塩の再利用又は回収用のような、何らかの住宅、商業又は産業用に、例えば灌漑用水を提供するために使用できる。更にもう1つの実施態様において、処理システムは、分配システム及び貯蔵システムの少なくとも一方に流体的に接続された混合システムを含む。混合又は配合システムは、分配システム内での流体接続、並びに入口点への流体接続を含むことができる。混合システムは、使用地点で使用できる供給水を生成するために、例えば処理水と未処理水の流体混合を提供できる。混合システムは、貯蔵システムの出口及び入口点を流体的に接続する、少なくとも1つのT字管及び混合タンク、又は両方を含むことができる。場合によっては、混合システムは、使用地点に流れる処理水流及び未処理水流のいずれかの流れを制御する弁を含むことができる。もう1つの実施態様において、弁は、所定の比率に従って処理水を未処理水と混合する比例弁であっても良い。もう1つの実施態様において、弁は、流量、水特性及び使用地点に関連した特殊な供給のいずれかに応じて、制御装置によって作動できる。例えば、低硬度水が、使用地点によって要求されるならば、制御装置は、混合水流の導電率を測定するセンサによって閉ループ制御において、未処理水の流量を制御する弁を作動させることによって、処理水と混合できる未処理水が、もしあればその量を制御できる。もう1つの実施態様において、弁は、使用地点の要求に応じて未処理水と混合される処理水の流量を制御できる。もう1つの実施態様において、処理装置は、処理水と未処理水とのいかなる混合によっても各使用地点の特殊な要求を満たす供給水を生成できるように、種々の使用地点によって要求されるいずれよりも低い設定点に到達するために操作できる。当業者は、本処理システムが、需要の変動並びに水質要求の変化に対応するために調整できることを認識するであろう。例えば、本発明は、長い休止期間中に、システムが全体として利用できる、低LSI水を生成できる水処理システムを提供できる。実施態様によっては、低LSI水は、スケール形成の可能性を減少でき、かつ個別に部品の、並びに全体として処理システムの耐用年数を増加させるはずである、処理システムの湿った部品を水洗するために使用できる。幾つかの実施態様によれば、本発明は、低い導電率を有する水のような処理液体を生成するシステム提供する。ここで使用されるように、低導電率液体は、約300μS/cm未満、好ましくは約220μS/cm未満、かつ更に好ましくは約200μS/cm未満の導電率を有する。
【0050】
本処理システムは、電気脱イオン化装置のような処理装置の電極区画に処理水、又はある場合では軟水、又は他の場合では低導電率水又は低LSI水を提供できる流体回路を含むことができる。流体回路は、処理水源から電気脱イオン化装置の電極区画への流体接続を含むことができる。流体回路は、電気脱イオン化装置の操作を妨げ得る塩素のようないかなる種も除去できる炭素フィルタのような前処理ユニットも含むことができる。流体回路は、例えば前処理ユニットの下流に、電気脱イオン化装置の減耗及び濃縮区画の少なくとも一方への流体接続も含むことができる。流体回路接続は、本発明の1つ以上の実施態様によれば、電極区画から出る流体が、例えば減耗区画内で処理する流体によって、又は該流体と混合できるように接続を提供する。流体回路は、流体の流れを電気脱イオン化装置並びに貯蔵システムへ、往復で導くことができるポンプ及び弁も含むことができる。場合によっては、流体回路は、電気脱イオン化装置の電極区画を通る平行な流路を作る流体接続を提供するように配列される。例えば、流体回路内の、一方の電極区画から他方への直列流路、単一、複数又は専用前処理ユニット、並びに逆浸透、イオン交換、及び電気脱イオン化装置、又はその組み合わせを含むが、それに限定されない複数又は多段処理ユニットの使用を含む、他の配列及び構成が、本発明の範囲内にあると考えられる。
【0051】
処理システムは、電気脱イオン化装置の減耗区画から少なくとも1つの電極区画への流体接続を提供する流体回路を含むことができる。かかる配列は、処理水、好ましくは低いLSI又は低い導電率、又は両方を有する水を電極区画へ提供できる。流体回路は、流体流路が、電極区画を通って直列又は並列であり得るように配列できる。流体回路は、電極区画から出る流体が、例えば配水システム若しくは貯蔵システム、又は両方を経由して使用地点に送り出されることを可能にするために、流体接続も含むことができる。配列によっては、流体回路は、未処理流体が、電極区画のいずれかから出る流体と混合できるように、流体接続を含むことができる。混合物は、使用地点に送り出せる。もう1つの実施態様において、流体回路は、例えば、減耗区画から出る処理流体が、貯蔵システムに移行でき、かつ入口点からの未処理流体と混合でき、かつ混合物が、使用地点、及び任意で電気脱イオン化装置の電極区画に並列又は直列流路で送り出せるように、貯蔵システムへの往復の流体接続を更に含むことができる。例えば、混合された電極区画の水洗流体を生成するために処理及び未処理水を混合することを含む、他の配列及び組み合わせは、本発明の範囲内にあると考えられる。
【0052】
本発明は、例示的でかつ本発明の範囲を限定することが意図されない次の実施例を介して更に説明される。
【実施例1】
【0053】
図3に概略的に示す、本発明のシステム及び技術の1つ以上の実施態様による直列加圧水処理システムが、性能に関して評価された。水処理システム10は、前処理システム(図示せず)及び加圧保存容器12を有する電気脱イオン化モジュール16を有した。入口点14からの水は、加圧容器12に導入され、かつ電気脱イオン化モジュール16を通して循環した。水処理システムは、加圧容器12の入口62の上流で、かつ出口64の下流で、センサ20b及び20cによって測定された、測定水導電率に基づき、プログラマブルコントローラ(図示せず)によって制御された。
【0054】
電気脱イオン化装置16は、13インチの流路を有する、10セル対スタックからなっていた。各セルは、約40%のAMBERLITE(登録商標)SF120樹脂及び約60%のAMBERLITE(登録商標)IRA458樹脂で満たされ、両方ともRohm & Haas Company、Philadelphia、Pennsylvaniaから入手可能である。電気脱イオン化装置は、酸化ルテニウムで被覆された膨張チタン電極を有した。前処理システムは、25ミクロンの等級を有するエアレーションタイプ鉄フィルタ、20インチ×4インチ沈殿物フィルタ、及び20インチ×4インチ炭素ブロックフィルタからなっていた。加圧容器12は、約17ガロンの容量を有する直径約10インチのガラス繊維容器であった。加圧容器は、弁頭及び中心マニホルドパイプが取り付けられた。
【0055】
電気脱イオン化装置から離れる濃縮水流は、弁32b、32c、32e、32f、32g、32h、32j及び32lを制御することによって部分的に循環し、かつ部分的にドレン26に排出された。入口点14からの補給水が、弁32b、32c及び32dを適切な順序で作動させることによって、ドレン26に排出されたいかなる水も補うために、循環水流に供給された。処理水は、電気脱イオン化装置16から出て、かつ液体導管及び弁32i及び32kを有する戻り流体回路を通って容器12に戻された。
【0056】
加圧容器12の出口64から使用地点18への処理水の流量は、弁32aを調整することによって制御された。操作条件及び水特性を測定する数個のセンサが、圧力指示器20d、20f、20g、20h及び20i、流量指示器20a、20e、20j及び20k、並びに導電率センサ20b、20c及び20lを含み、水処理システム10中にわたって設置された。
【0057】
制御装置は、弁の順序決定を制御し、かつシステムの操作条件を監視及び記録するために使用される、Allen−Bradley Company,Inc.、Milwaukee、Wisconsinから入手可能な、MICROLOGIX(商標)1000プログラマブルコントローラであった。制御装置は、設定点に達したとき、電気脱イオン化装置を流体的に分離させた。制御装置は、流れスイッチ信号が操作を引き起こしたかどうか、又は加圧容器から離れる出口水流の水導電率がいつ設定点より高くなったかに応じて、電気脱イオン化装置を起動した。電気脱イオン化装置からの供給は、加圧容器から第2供給ポンプを経由して循環された。電気脱イオン化装置に印加された電界の極性は、制御装置によって15分毎に逆にされた。
【0058】
水処理システムは、設定点に達するまで操作された。電気脱イオン化装置への印加電圧は、約50ボルトであった。電気脱イオン化装置を通る流量は、約2000ml/minに維持された。表1及び2は、それぞれテスト開始及び終了時の水処理システムの種々の水流の測定された特性を要約する。明らかに、表1に示したデータは、約462μS/cmの導電率を有する電気脱イオン化装置16への初期供給水流が、実質的なpH変化なしに、約374μS/cmの導電率を有する初期希釈水流を生成するために処理されることを示した。運転終了時に、給水は、約158μS/cmの導電率を有する希釈水流を生成するために、約255μS/cmの導電率から処理された。明らかに、試運転終了時の供給水流の低い導電率は、数回の通過にわたって望ましくない種を効果的に除去した循環の効果を反映した。
【0059】
【表1】

【0060】
【表2】

【0061】
図4は、試運転中に電気脱イオン化装置を通る印加電流と共に、水の導電率を示す。希釈という黒菱形の表示を付した電気脱イオン化装置からの処理水の導電率は、約45分間未満で、約175μS/cm未満に減少された。図4は、使用地点のような、かつタンク出口及び希釈供給という黒丸印の表示を付した供給への生成水流の導電率が、約300μS/cm未満に減少したことも示す。更に、図4は、予期されたように、印加電流が、硬度種の濃度低下によって減少したことを示す。それ故に、本発明の水処理システムは、1日当たり約80ガロンを送り出しながら、導電率によって測定される硬度を約70%減少させた。
【実施例2】
【0062】
図5に概略的に示す、本発明の1つ以上の実施態様による直列加圧水処理システムが、性能に関して評価された。水処理システム10は、電気脱イオン化モジュール16及び加圧保存容器12を有した。入口点14からの水は、入口62を通って加圧保存容器12に導入され、かつポンプ30a及び30bを使用して循環され、かつ前処理ユニット28a及び28b、並びに電気脱イオン化モジュール16を通して処理された。水処理システムは、センサ20a、20b及び20cのいずれかによって測定された、測定水導電率に基づき、プログラマブルコントローラ(図示せず)によって制御された。
【0063】
電気脱イオン化装置16は、長さ約7.5インチ、及び幅約2.5インチの流路を有する、10セル対スタックからなっていた。各セルは、約40%のAMBERLITE(登録商標)SF120樹脂及び約60%のAMBERLITE(登録商標)IRA458樹脂で満たされ、両方ともRohm & Haas Company、Philadelphia、Pennsylvaniaから入手可能である。電気脱イオン化装置は、酸化ルテニウムで被覆された膨張チタン電極を有した。
【0064】
制御装置は、Allen−Bradley Company,Inc.、Milwaukee、Wisconsinから入手可能な、MICROLOGIX(商標)1000プログラマブルコントローラであった。電気脱イオン化装置は、流れスイッチ信号によって、又は加圧容器から離れる出口水流の水導電率が設定点よりも高い時に、起動するように設定された。電気脱イオン化装置は、導電率が設定点に達するまで操作された。電気脱イオン化装置からの供給は、第2供給ポンプを経由して加圧容器から循環された。電気脱イオン化装置に印加された電界の極性は、約15分毎に逆にされた。電気脱イオン化装置16の部品を制御することに加えて、PLCは、センサ20a、20b、20c及び20dからの測定データを収集し、保存し、かつ転送した。
【0065】
加圧容器12は、30ガロンの容量を有する直径10インチのガラス繊維容器であった。加圧容器12は、弁頭及び中心マニホルドパイプが取り付けられた。電気脱イオン化装置から離れる濃縮水流は、弁32c、32d、32e、32f及び32gを制御することによって部分的に循環し、かつ部分的にドレン26に排出された。入口点14からの補給水が、ドレン26に排出されたいかなる水も補うために、循環水流に供給された。前処理システムは、25ミクロンの等級を有するエアレーション鉄フィルタ、20インチ×4インチ沈殿物フィルタ、及び20インチ×4インチ炭素ブロックフィルタからなっていた。
【0066】
流れの一方向において、圧力容器12からの水は、電気脱イオン化装置16の減耗区画(図示せず)へ導入される前に、ポンプ30aによって、加圧容器12から弁32cを通って前処理ユニット28aへくみ上げられた。電気脱イオン化装置16からの処理水は、弁32fによって圧力容器12内の保存へ導かれた。除去したイオン種を収集する流体は、前処理ユニット28b、電気脱イオン化装置16の濃縮及び電極区画(図示せず)、並びに弁32eを通ってポンプ30bによって循環した。印加電界の方向が逆にされた時、流れの方向は、ポンプ30a、前処理ユニット28a、並びに弁32c及び32fが、電気脱イオン化装置16の濃縮及び電極区画を通って流れながらイオン種を蓄積している濃縮水流を循環させるように、対応して調整された。同様に、被処理水は、電気脱イオン化装置16の減耗区画内に導入され、かつ処理される前に、ポンプ30bを使用して、圧力容器12から弁32dを通り、前処理ユニット28bへ汲み上げられた。電気脱イオン化装置16から、処理水は、弁32eによって圧力容器12に流れるように導かれた。
【0067】
流れ指示器20dによって測定されたように、加圧容器12の出口64から使用地点18への処理水の流量は、弁32a及び32bを調整することによって制御された。濃縮水流を放出するために、弁32gは、必要に応じて操作された。入口点14からの水は、ドレン26に放出された流体を置き換えるために使用された。水処理システムは、約220μS/cmの標的設定点に達して約1分間安定であるまで操作された。電気脱イオン化装置への印加電圧は、約46ボルトであった。減耗及び濃縮区画への流量は、1分当たり約4.4リットルに維持された。排出流量は、約30秒毎に約270mlの濃縮水流を放出するように制御された。容器内の圧力は、約15psig〜約20psigであった。
【0068】
図6は、運転時間に対する、水処理システム内の種々の水流の測定された導電率を示す。表3及び4は、それぞれテスト開始及び終了時の水処理システムの種々の水流の測定された特性を要約する。表3に示したデータは、約412μS/cmの導電率を有する電気脱イオン化装置16への、図6でタンクアウト導電率という表示を付した初期供給水流が、実質的なpH変化なしに、約312μS/cmの導電率を有する、図6でスタックアウト導電率という表示を付した初期希釈水流を生成するために処理されることを示した。同様に、試運転終了時に、約221μS/cmの導電率を有する水は、実質的なpH変化なしに約164μS/cmの低導電率水を生成するために、処理された。
【0069】
実施例1で同じように注目したように、試運転終了時の供給水流の低い導電率は、数回の通過にわたって望ましくない種を効果的に除去した循環の効果を反映した。それ故に、この実施例は、図5に概略的に示す本発明の処理システムが、家庭又は住宅用に適した水を処理できることを示している。
【0070】
【表3】

【0071】
【表4】

【0072】
当業者は、ここに記載された全てのパラメータ及び構成が、例示的なものであることが意図され、かつ実際のパラメータ及び構成は、本発明のシステム及び方法が使用される具体的な用途によって決まることを容易に認めるであろう。当業者は、定常の実験法の域を出ないものを使用するだけで、ここに記載された本発明の具体的な実施態様の多くの等価物を認識する又は確認できるであろう。例えば、当業者は、本発明が、システムのネットワークを更に含み得ること、又は家庭若しくは住宅用管理システムのようなシステムの部品であり得ることを認識できる。従って、前述の実施態様は、専ら例として提示されること、並びに添付の請求項及びその均等範囲内で、本発明が具体的に記載された以外の方法で実施できることが理解されるべきである。本発明は、ここに記載された各個別の特徴、システム、又は方法を対象とする。その上、2つ以上のかかる特徴、システム、又は方法のいかなる組み合わせも、かかる特徴、システム、又は方法が互いに矛盾していないならば、本発明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の1つ以上の実施態様による、加圧貯蔵システム及び処理装置を有する直列システムを示す水処理システムの工程流れ図である。
【図2】減耗及び濃縮区画を通る流体及びイオンの流れの方向を示す、本発明の1つ以上の実施態様による典型的な電気化学装置を通る概略断面図である。
【図3】実施例1で論じるような本発明の1つ以上の実施態様による水処理システムの概略流れ図である。
【図4】図3に例となるように示され、かつ実施例1で論じられる水処理システム内で処理された水の導電率を示すグラフである。
【図5】実施例2で論じるような本発明の1つ以上の実施態様による水処理システムの概略流れ図である。
【図6】図5に例となるように示され、かつ実施例2で論じられる水処理システム内で処理された水の導電率を示すグラフである。
【符号の説明】
【0074】
10 水処理システム
12 貯蔵システム
14 入口点
16 電気脱イオン化装置
18 使用地点
20、20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20h、20i、20j、20k、20l センサ
22 制御装置
28 前処理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口点に流体的に接続された加圧貯蔵システムと、
加圧貯蔵システムに流体的に接続された水処理装置と、
加圧貯蔵システムに流体的に接続された配水システムと、
配水システムに流体的に接続された少なくとも1つの使用地点とを含む水処理システム。
【請求項2】
水処理装置の上流に流体的に接続された前処理システムを更に含む請求項1に記載の水処理システム。
【請求項3】
前処理システムが、逆浸透装置を含む請求項2に記載の水処理システム。
【請求項4】
前処理システムが、炭素フィルタを更に含む請求項3に記載の水処理システム。
【請求項5】
少なくとも1つの水特性センサを更に含む請求項4に記載の水処理システム。
【請求項6】
水特性センサが、導電率センサ、流量センサ、温度センサ、圧力センサ、pHセンサ、濁り度センサ、組成分析器及びその組み合わせのいずれかを含む請求項5に記載の水処理システム。
【請求項7】
水特性センサの測定に基づき、水処理システムの操作条件を制御する制御装置を更に含む請求項6に記載の水処理システム。
【請求項8】
制御装置が、水処理装置への印加電流及び印加電圧の少なくとも一方を制御する請求項7に記載の水処理システム。
【請求項9】
制御装置と通信する遠隔通信装置を更に含む請求項8に記載の水処理システム。
【請求項10】
使用地点が器具を含む請求項9に記載の水処理システム。
【請求項11】
水特性センサの測定に基づき、ランゲリア飽和指数(LSI)を算出することが可能な制御装置内のアルゴリズムを更に含む請求項7に記載の水処理システム。
【請求項12】
水保存容器内の水が塩素を含む請求項1に記載の水処理システム。
【請求項13】
加圧貯蔵システムに熱連通した熱交換器を更に含む請求項1に記載の水処理システム。
【請求項14】
少なくとも1つの水特性センサを更に含む請求項1に記載の水処理システム。
【請求項15】
水特性センサの測定に基づき、水処理システムの操作条件を制御する制御装置を更に含む請求項1に記載の水処理システム。
【請求項16】
水処理装置の下流で流体的に接続された補助使用を更に含む請求項1に記載の水処理システム。
【請求項17】
水処理装置の下流で流体的に接続された灌漑システムを更に含む請求項1に記載の水処理システム。
【請求項18】
配水システムが、家庭用配水システムである請求項1に記載の水処理システム。
【請求項19】
処理水が、約220μS/cm未満の導電率を有する請求項1に記載の水処理システム。
【請求項20】
水処理装置が、電気脱イオン化装置を含む請求項1に記載の水処理システム。
【請求項21】
入口点に流体的に接続された貯蔵システムと、
貯蔵システムに流体的に接続された電気化学装置と、
貯蔵システムに流体的に接続された使用地点と、
電気化学装置の下流に流体的に接続された補助的使用端とを含む処理システム。
【請求項22】
貯蔵システムが加圧される請求項21に記載の処理システム。
【請求項23】
電気化学装置の上流に流体的に接続された前処理システムを更に含む請求項21に記載の処理システム。
【請求項24】
前処理システムが逆浸透装置を含む請求項21に記載の処理システム。
【請求項25】
前処理システムが炭素フィルタを含む請求項23に記載の処理システム。
【請求項26】
処理システムの少なくとも1つの操作パラメータを制御する制御装置を更に含む請求項21に記載の処理システム。
【請求項27】
使用地点が器具を含む請求項21に記載の処理システム。
【請求項28】
貯蔵システムに熱連通した熱交換器を更に含む請求項21に記載の処理システム。
【請求項29】
補助的使用端が灌漑システムを含む請求項21に記載の処理システム。
【請求項30】
水を加圧貯蔵システムに導入することと、
水の一部を加圧貯蔵システムから水処理装置へ移行することと、
処理水を生成するために水処理装置内の加圧貯蔵システムからの水から、何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することと、
処理水を水処理装置から加圧貯蔵システムへ移行することと、
処理水の一部を加圧貯蔵システムから使用地点へ分配することとを含む水を処理する方法。
【請求項31】
望ましくない種が硬度イオン種である請求項30に記載の方法。
【請求項32】
水を水処理装置に移行する前に水を前処理することを更に含む請求項30に記載の方法。
【請求項33】
水の濁度、アルカリ度、組成、導電率、pH、圧力及び温度のいずれかを測定することを更に含む請求項30に記載の方法。
【請求項34】
水処理装置への印加電流及び印加電圧の少なくとも一方を調整することを更に含む請求項30に記載の方法。
【請求項35】
加圧貯蔵システム内で水を加熱することを更に含む請求項30に記載の方法。
【請求項36】
水処理装置の操作サイクルを調整することを更に含む請求項30に記載の方法。
【請求項37】
水処理装置が電気脱イオン化装置を含む請求項30に記載の方法。
【請求項38】
何らかの汚染生物の少なくとも一部を除去するか、又は不活性にするために水処理装置を洗浄することを更に含む請求項30に記載の方法。
【請求項39】
水処理装置を洗浄することが、水処理装置の湿った表面の少なくとも一部を洗浄剤に曝露することを含む請求項38に記載の方法。
【請求項40】
使用地点からの水を貯蔵システムへ導入することと、
処理水を生成し、かつ水を放出するために、電気化学装置内の貯蔵システム内の水から何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することと、
処理水の少なくとも一部を電気化学装置から貯蔵システムに移行することと、
放出水の一部を補助使用に移行することと、
処理水の一部を貯蔵システムから使用地点に分配することとを含む水を処理する方法
【請求項41】
貯蔵システムが加圧される請求項40に記載の方法。
【請求項42】
処理水の一部を分配することが、水を家庭に分配することを含む請求項40に記載の方法。
【請求項43】
放出水を補助的使用端に移行する際、放出水の少なくとも一部を灌漑システムに移行することを含む請求項40に記載の方法。
【請求項44】
水から何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去する前に、水を前処理することを更に含む請求項40に記載の方法。
【請求項45】
電気化学装置の操作パラメータを調整することを更に含む請求項40に記載の方法。
【請求項46】
入口点に流体的に接続された第1前処理システムと、
第1前処理システムの下流で流体的に接続された加圧貯蔵システムと、
加圧貯蔵システムに流体的に接続された第2前処理システムと、
第2前処理システムの下流及び加圧貯蔵システムに流体的に接続された電気化学装置とを含む配水システム。
【請求項47】
電気化学装置への印加電流及び印加電圧の少なくとも一方を制御するための制御装置を更に含む請求項46に記載の分配システム。
【請求項48】
加圧貯蔵システムと熱連通する熱交換器を更に含む請求項46に記載の分配システム。
【請求項49】
加圧貯蔵システム及び使用地点に流体的に接続された流体移行システムを更に含む請求項46に記載の分配システム。
【請求項50】
電気化学装置の下流及び使用地点の上流に流体的に接続された後処理システムを更に含む請求項49に記載の分配システム。
【請求項51】
大気圧を超える圧力で水源からの水を蓄積する手段と、
水を蓄積する手段に流体的に接続された電気化学装置とを含む水処理システム。
【請求項52】
水の一部を使用地点に流体的に送り出す手段を更に含む請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
水を蓄積する手段の上流に流体的に接続された前処理システムを更に含む請求項51に記載のシステム。
【請求項54】
電気化学装置、水を蓄積する手段、及び水の一部を流体的に送り出す手段の少なくとも1つの操作パラメータを調整する手段を更に含む請求項51に記載のシステム。
【請求項55】
水を加熱する手段を更に含む請求項51に記載のシステム。
【請求項56】
混合水を生成するために入口点からの水を処理水と混合することと、
処理水を生成するために電気化学装置内の混合水の一部から何らかの望ましくない種の一部を除去することと、
混合水の一部を使用地点に分配することとを含む水を処理する方法。
【請求項57】
混合水の少なくとも一部を前処理することを更に含む請求項56に記載の方法。
【請求項58】
電気化学装置に印加される電圧及び電流の少なくとも一方を調整することを更に含む請求項56に記載の方法。
【請求項59】
混合水の少なくとも一部を加熱することを更に含む請求項56に記載の方法。
【請求項60】
使用地点からの水を蓄積することと、
処理水を生成するために電気化学装置内の水から、何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することと、
処理水の少なくとも一部を家庭に供給することとを含む水を処理する方法。
【請求項61】
使用地点からの水が、大気圧を超える圧力で蓄積される請求項60に記載の方法。
【請求項62】
大気圧を超える圧力で使用地点からの水を蓄積することと、
電気化学装置を提供することと、
蓄積された水の少なくとも一部を電気化学装置に移行することと、
処理水を生成するために電気化学装置内の水から、何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することと、
電気化学装置の少なくとも1つの操作パラメータを調整することとを含む水を処理する方法。
【請求項63】
処理水の少なくとも一部を家庭用器具に供給することを更に含む請求項62に記載の方法。
【請求項64】
水を家庭用器具に供給する前に、処理水の少なくとも一部を加熱することを更に含む請求項63に記載の方法。
【請求項65】
処理水の所望の特性を算出することを更に含む請求項62に記載の方法。
【請求項66】
電気化学装置を横切って印加される電界の極性を逆にすることを更に含む請求項62に記載の方法。
【請求項67】
サイクルを逆にする間の時間遅延を調整することを更に含む請求項62に記載の方法。
【請求項68】
熱交換器と熱連通した流体貯蔵器と、
流体貯蔵器に流体的に接続された流体処理装置とを含むシステム。
【請求項69】
流体処理装置が、電気化学装置、逆浸透装置、イオン交換装置、電気透析装置、及び容量脱イオン化装置の少なくとも1つを含む請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
入口点に流体的に接続可能である加圧可能な貯蔵システムと、加圧可能な貯蔵システムに流体的に接続され、かつ配水システムに流体的に接続可能である電気化学装置とを含むシステムを提供することを含む水処理を容易にする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−513748(P2007−513748A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539872(P2006−539872)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/037706
【国際公開番号】WO2005/049510
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(505146180)ユーエスフィルター・コーポレイション (11)
【Fターム(参考)】