説明

深さ測定装置

【課題】比較的簡単かつ高速に高アスペクト比の穴や溝の深さの測定ができる深さ測定装置を提供する。
【解決手段】基板2に形成された凹部2aの深さを測定する深さ測定装置1であって、基板2に赤外線を照射する赤外線光源10と、赤外線光源10から基板2に照射された赤外線の画像を計測する赤外線カメラ11と、赤外線カメラ11の位置を調整する位置調整手段13と、を有する深さ測定装置1において、基板2に赤外線を透過させ、位置調整手段13で赤外線カメラ11の位置を調整していき、複数箇所で透過光の画像を赤外線カメラ11で計測することにより、基板2の凹部の深さを測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上の溝や穴の深さを赤外線カメラを用いて測定する深さ測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造工程中においては、半導体基板に、種々の加工がなされる。それら加工のうち、例えば、基板の裏面に数万個もの穴が空けられることがある。これらの穴は基板を貫通しておらず、穴の径の割りに深さの深い高アスペクト比の穴となっている場合がある。例えば、5インチ若しくは8インチのシリコンウエハの場合には、ウエハの厚みは、600μm程度で、ウエハに設けられた穴径は、直径25μm以下で、穴深さは200μm以上という8倍以上の高アスペクト比の穴が空けられることがある。そこで、半導体基板の製造工程では、これら高アスペクト比の穴の深さを測定することが望まれている。
【0003】
従来、基板上に設ける穴の深さは、レーザ変位計を用いて測定していた。これらの方法では、まず、レーザ光を穴の内部に照射し、その反射光を計測して、その距離を測定していた。
【0004】
また、例えば、特許文献1に示されているように、青色レーザなどの光ビームを用いたコンフォーカル光学系を利用した計測装置がある。この方法は、基板表面に光ビームを当てて、その反射光のピーク値を得る。さらに、光軸方向の位置を移動させて、穴の底部表面で反射した反射光のピーク値を得る。そして、その2つの反射光のピークを発生させる対物レンズと基板との間の相対距離を検出することにより、基板に形成された穴の深さを決定することができる。
【特許文献1】特開2003−148925号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のレーザ光による測定を直径25μm以下という微小径で高アスペクト比の穴に適用しようとすると、穴の中にレーザ光を照射しても、アスペクト比が高いので、反射光が十分に返ってこず、深さの測定ができないという事態が生じていた。また、特許文献1に示されている方法では、レンズやミラーを多用して、光学系システムが複雑になってしまうという難点がある。また、アスペクト比の高い穴の測定時には、低速でビーム走査を行う必要があり、測定時間が長くなってしまう。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、比較的簡単かつ高速に高アスペクト比の穴や溝の深さの測定ができる深さ測定装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、基板に形成された凹部の深さを測定する深さ測定装置であって、該基板に赤外線を照射する赤外線光源と、該赤外線光源から前記基板に照射された赤外線の画像を計測する赤外線カメラと、該赤外線カメラの位置を調整する位置調整手段と、を有する深さ測定装置において、前記基板に前記赤外線を透過又は反射させ、前記位置調整手段で前記赤外線カメラの位置を調整していき、複数箇所で透過光又は反射光の画像を前記赤外線カメラで計測することにより、前記基板の凹部の深さを測定する構成を採用した。
【0008】
また、請求項2に記載の発明のように、前記基板の下面に該当する画像を前記赤外線カメラで検出した時のフォーカス位置と、前記凹部の上面(穴の奥側の面)に該当する画像を前記赤外線カメラで検出したときのフォーカス位置と、を計測し、この両位置の距離差に、基板の屈折率を乗じた値を基板の厚みから引いた値を求めることにより、前記凹部の深さを測定することもできる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明のように、前記赤外線カメラの画像を見ながら基板の下面にフォーカス位置を合わせ、その位置の値から凹部の形状が最も小さく見える位置までの距離に、前記基板の屈折率を乗じた値を求めることにより、前記凹部の深さを測定することもできる。
【0010】
また、請求項4に記載の発明のように、前記赤外線光源から照射された赤外線を集束させて基板に照射するための照明用レンズを用いることが好ましい。
【0011】
また、請求項5に記載の発明のように、前記反射光の画像を前記赤外線カメラで計測する際に、前記赤外線光源に、波長感度特性が略1100nmに合うように他の波長の光をカットするバンドパスフィルタを接続することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、基板の各断面位置に赤外線カメラのフォーカス位置を移動させることにより、その断面での赤外線の透過光又は反射光の画像を赤外線カメラで計測する。つまり、計測するのは、基板断面のカメラのフォーカス位置での画像であるので、アスペクト比が高くても比較的はっきりとした穴の画像を得られる。また、得られた画像から基板の各断面での穴の径を計測して、ウエハの穴の深さを測定できるので、簡単かつ高速に高アスペクト比の穴を測定することができる。
【0013】
また、請求項2及び請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、簡単な計算方法で穴の深さを測定することができる。
【0014】
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3に記載の発明の効果に加え、照明用レンズで赤外線を屈折させて穴の上面に向けて照射することにより、穴の壁面からの散乱光の悪影響を減らすことで、より正確でくっきりとした画像を得ることができる。
【0015】
さらに、請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4に記載の発明の効果に加え、1100μmのバンドパスフィルタを付けたことにより、他の波長の光をカットすることができ、赤外線カメラの撮影画像の画質が向上し、計測精度を上げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係る深さ測定装置は、基板に形成された凹部の深さを測定する深さ測定装置であって、該基板に赤外線を照射する赤外線光源と、該赤外線光源から前記基板に照射された赤外線の画像を計測する赤外線カメラと、該赤外線カメラの位置を調整する位置調整手段と、を有する深さ測定装置において、前記基板に前記赤外線を透過又は反射させ、前記位置調整手段で前記赤外線カメラの位置を調整していき、複数箇所で透過光又は反射光の画像を前記赤外線カメラで計測することにより、前記基板の凹部の深さを測定する。
【実施例1】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る深さ測定装置の第1の実施形態を示す側面図である。図2は、ウエハ(基板)上に形成された穴を示す図である。図2(a)はウエハの側面断面図であり、図2(b)はウエハの裏面の拡大図である。図では、水平方向をXY方向とし、鉛直方向をZ方向とする。
【0018】
図1には、本発明の実施の形態に係る深さ測定装置1が示されている。図1の中央部には、測定対象である穴が形成されたウエハ(基板)2が配置されている。ウエハ2には、図2に示すように、その裏面に穴2aが空けられている。穴2aは、図では省略してあるが、1つの基板上に例えば8万個も空けられている。穴2aは、図2(b)に示すように、ウエハ2を貫通してはおらず、ウエハ2の下端面の径よりも穴2aの上面(穴の奥側の面)の径のほうがやや小さくなったテーパ状をしている。
【0019】
ウエハ2は、図1に示すように、X方向に移動可能なX方向の載置台3の上部にチャック4により固定されている。また、X方向の載置台3は、Y方向に移動可能なY方向の載置台5に移動可能に載置されている。X方向の載置台3及びY方向の載置台5は、高精度のリニアスケールで位置を制御され、赤外線がウエハに形成された穴の位置に当たるようにフィードバック制御される。Y方向の載置台5等は、水平方向に広がる板状をしたベース6に固定されている。
【0020】
ウエハ2の下方には、光源から出た光を集束してウエハ2に照射する照明用レンズ7が配置されている。照明用レンズ7には、光ファイバケーブル8が接続されている。光ファイバケーブル8の先には、バンドパスフィルタ9が接続されている。バンドパスフィルタ9は、赤外線カメラの波長感度特性が略1100nmに合うように他の波長の光をカットする。なお、この例では、バンドパスフィルタ9を接続した例を示したが、この例のように、透過光を計測する際には、バンドパスフィルタ9を接続しなくてもいい。バンドパスフィルタ9の図の左には、赤外線光源10が配置されている。赤外線光源10は、ウエハ2を透過する略1100nmの波長の赤外線を照射する。このように、赤外線カメラの波長感度特性を、シリコンウエハを透過する1100μmに合わせることにより、赤外線カメラの撮影画像の画質が向上し、計測精度が上がる。
【0021】
ウエハ2の上方には、赤外線の画像を計測する赤外線カメラ11が配置されている。赤外線カメラ11の下端には、ウエハ2の穴を拡大して検出する対物レンズ12が配置されている。この対物レンズ12は、赤外線用で焦点深度の浅いものを用いることにより精度の高い計測が可能となる。赤外線カメラ11は、位置調整手段としての高精度のリニアスケール13でその側面がガイドされており、その高さ位置がフィードバック制御される。このように赤外線カメラ11を上下に移動させることで、そのフォーカス位置を移動させることができる。リニアスケール13は、ベース6上に固定された赤外線カメラ固定台14に固定されている。
【0022】
リニアスケール5、赤外線光源10、赤外線カメラ11、リニアスケール13等は、図の下方に示す制御装置15に接続されている。制御装置15としては、例えば、パーソナルコンピュータを挙げることができる。制御装置15は、リニアスケール5を制御してウエハ2に形成された穴に光源からの赤外線が照射されるようにする。また、赤外線光源10を制御して光源から赤外線を照射させ、赤外線カメラ11で検出された画像のコントラストを改善したり、ノイズ除去処理を行ったりしながら、穴の径の像を計測する。さらに、制御装置15は、リニアスケール13を制御して、赤外線カメラ11の高さ位置を制御して穴の深さを測定できるようにしている。
【0023】
次に、本発明に係る深さ測定装置を用いた深さ測定方法について説明する。
図3は、深さ測定方法の原理を示す図である。図4は、赤外線カメラで検出した画像を示す図である。図4(a)〜図4(d)は図3のA〜Dの断面部分に赤外線カメラのピントを合わせたときに検出されたそれぞれの画像を示している。
【0024】
図3の下方には、図1、2で説明したウエハ2の断面が示されている。ウエハ2には、テーパ状をした穴2aが形成されている。ウエハ2としては、例えば、5インチ若しくは8インチのシリコンウエハを用いることができる。シリコンウエハの厚みは、600μm程度で、ウエハに設けられた穴径は、直径25μm以下で、穴深さは200μm以上という8倍以上の高アスペクト比の穴を測定できる。なお、穴の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、穴径が直径50μm以下で、深さ650μm程度の穴も測定できる。
【0025】
ウエハ2の下方からは、赤外線光源から発せられた赤外線20が照射されている。シリコンウエハは、1100μmの波長の赤外線を透過するという特性があるので、赤外線20は、穴2aの形成されていない部分では、ウエハ2を下から上に透過している。しかし、穴2aが形成されている部分では、穴2aの上面に当たって、そこから上には透過していない。これは、穴2aの内面には、カーボンや酸化物等が付着しており、赤外線20を透過しないためである。なお、この例では、赤外線光源から発せられた赤外線は、照明用レンズ7(図1参照)を通すことなくウエハ2に照射されている。
【0026】
ウエハ2の上方には、図1でも説明した、対物レンズ12と赤外線カメラ11が配置されている。測定時には、この対物レンズ12と赤外線カメラ11を上下に移動させて、赤外線カメラ11のフォーカス位置を各断面に合わせて画像を計測する。
【0027】
図3を参照しつつ、本発明の深さ測定装置を用いた深さ測定方法について説明する。まず、図3に示すように、ウエハ2に形成された穴2aに赤外線20を当てる。そして、ウエハ2を透過した光と、穴2aの内面のカーボンで遮られた光のコントラストの違いを赤外線カメラ11で画像として撮影する。この撮影は、フォーカス位置を変えながら、複数箇所にわたって行うことができるが、この例では、図3に示すように、A〜Dの4箇所にフォーカス位置を合わせている。なお、この例では、ウエハ2の4箇所について赤外線カメラの画像を取り上げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに多くの箇所で測定することにより、穴の深さをより正確に測定することができる。
【0028】
この撮影は、まず、赤外線カメラ11の焦点をウエハ2の上面に合わせて、その時の赤外線カメラ11のフォーカス位置を記憶する。この例では、図3のAの位置がウエハ2の上面となっており、その時の画像が図4(a)である。そこから赤外線カメラ11のフォーカス位置を少しずつ下げていき、穴2aの形状が一番よく見えるフォーカス位置を探す。穴2aはテーパ状をしているので、穴2aの径が最も小さくはっきりと見える位置が穴2aの上面である。この例では、図3のBの位置が該当し、その時の画像が図4(b)である。
【0029】
この位置から赤外線カメラ11を鉛直方向下方に移動させ、フォーカス位置を下げていくと、穴2aがテーパ状をしているので、穴の径の画像は徐々に大きくなっていく。この例では、図3のCの位置が穴2aの中間点となっており、その時の画像が図4(c)である。さらに、フォーカス位置を下げていくと、やがてウエハ2の底面に焦点が合う。この例では、図3のDの位置がウエハ2の下面となっており、その時の画像が図4(d)である。
【0030】
上記図4に示した画像を、図1の制御装置15で画像処理を行い、ウエハ2の下面に該当する画像を検出した時のフォーカス位置(図3のDの位置)と、穴2aの上面に該当する画像を検出したときのフォーカス位置(図3のBの位置)をリニアスケール13にて計測する。そして、この両位置の距離差にウエハの屈折率を乗じた値をウエハ2の厚みから引いた値が穴2aの深さになる。また、赤外線カメラ11の画像を見ながらウエハ2の下面にフォーカス位置を合わせ(図3のDの位置)、その位置の値から穴2aが最も小さく見える位置(図3のBの位置)までの距離に、ウエハ2の屈折率を乗じた値を穴深さとすることも可能である。なお、ウエハ2の上面などに他の材料の薄膜等がある場合には、その屈折率も考慮する必要がある。
【0031】
次に、赤外線を照明用レンズで集光してウエハに照射する方法について説明する。
図5は、赤外線を照明用レンズで集光してウエハに照射する方法を示す図である。図5には、穴2aが形成されたウエハ2が配置されている。穴2aは下面側の径が大きいテーパ状をしている。
【0032】
ウエハ2の下面には、照明用レンズ7(図1参照)が配置されている。この照明用レンズ7の下面に照射された赤外線は、レンズで屈折されて穴2aの上面に向けて斜めに入射している。ところで、ウエハ2に平行光照明を当てた際には、穴2a付近で乱反射が起こり、穴2aの上面ではないところに穴のような影ができ、この影の画像を計測してしまうことで、穴の深さに誤差を生じ、深さ測定の精度の低下を招く虞がある。そこで、この例のように、照明用レンズ7で赤外線を屈折させて穴2aの上面に向けて照射することにより、穴2aの周辺での乱反射による悪影響が軽減され、より正確にくっきりとした画像を得ることができる。
【実施例2】
【0033】
次に、本発明に係る深さ測定装置の第2の実施形態について説明する。
図6は、本発明に係る深さ測定装置の第2の実施形態を示す図である。図6の上方には、図1に示した赤外線光源10が配置されている。赤外線光源10の先には、バンドパスフィルタ9が接続されている。バンドパスフィルタ9は、赤外線カメラの波長感度特性が略1100nmに合うように他の波長の光をカットする。図の下方には穴2aが形成されたウエハ2が配置されている。対物レンズ12とウエハ2の間には、光の一部を通し一部を反射するハーフミラー31が斜め45度に傾けて配置されている。ハーフミラー31の図の左方には、図1に示した赤外線カメラ11と対物レンズ12が配置されている。
【0034】
この例では、赤外線光源10から発せられた赤外線は、ハーフミラー31を通過して、下方に進み、ウエハ2に照射されている。ウエハ2で反射した赤外線は、上方に進み、ハーフミラー31で向きを左に変える。その赤外線は、対物レンズ12に入射し、赤外線カメラ11で画像が計測される。この例のように、反射光を利用してウエハの穴の深さを測定することもできる。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る深さ測定装置は、半導体基板の製造工程などで用いる、種々の大きさの基板に形成された高アスペクト比の穴や溝の深さの測定ができる深さ測定装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る深さ測定装置の第1の実施形態を示す側面図である。
【図2】ウエハ(基板)上に形成された穴を示す図である。図2(a)はウエハの側面断面図であり、図2(b)はウエハの裏面の拡大図である。
【図3】深さ測定方法の原理を示す図である。
【図4】赤外線カメラで検出した画像を示す図である。図4(a)〜図4(d)は図3のA〜Dの断面部分に赤外線カメラのピントを合わせたときに検出されたそれぞれの画像を示している。
【図5】赤外線を照明用レンズで集光してウエハに照射する方法を示す図である。
【図6】本発明に係る深さ測定装置の第2の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1・・・深さ測定装置
2・・・ウエハ
2a・・穴
3・・・X方向の載置台
4・・・チャック
5・・・Y方向の載置台
6・・・ベース
7・・・照明用レンズ
8・・・光ファイバケーブル
9・・・バンドパスフィルタ
10・・赤外線光源
11・・赤外線カメラ
12・・対物レンズ
13・・リニアスケール
14・・固定台
15・・制御装置
20・・赤外線
31・・ハーフミラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に形成された凹部の深さを測定する深さ測定装置であって、
該基板に赤外線を照射する赤外線光源と、
該赤外線光源から前記基板に照射された赤外線の画像を計測する赤外線カメラと、
該赤外線カメラの位置を調整する位置調整手段と、
を有する深さ測定装置において、
前記基板に前記赤外線を透過又は反射させ、前記位置調整手段で前記赤外線カメラの位置を調整していき、複数箇所で透過光又は反射光の画像を前記赤外線カメラで計測することにより、前記基板の凹部の深さを測定することを特徴とする深さ測定装置。
【請求項2】
前記基板の下面に該当する画像を前記赤外線カメラで検出した時のフォーカス位置と、前記凹部の上面(穴の奥側の面)に該当する画像を前記赤外線カメラで検出したときのフォーカス位置と、を計測し、この両位置の距離差に、基板の屈折率を乗じた値を基板の厚みから引いた値を求めることにより、前記凹部の深さを測定することを特徴とする請求項1に記載の深さ測定装置。
【請求項3】
前記基板の下面にフォーカス位置を合わせ、その位置の値から凹部の形状が最も小さく見える位置までの距離に、前記基板の屈折率を乗じた値を求めることにより、前記凹部の深さを測定することを特徴とする請求項1に記載の深さ測定装置。
【請求項4】
前記赤外線光源から照射された赤外線を集束させて基板に照射するための照明用レンズを用いることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の深さ測定装置。
【請求項5】
前記反射光の画像を前記赤外線カメラで計測する際に、前記赤外線光源に、波長感度特性が略1100nmに合うように他の波長の光をカットするバンドパスフィルタを接続することを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の深さ測定装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−285953(P2007−285953A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−115241(P2006−115241)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【出願人】(399003020)ディスク・テック株式会社 (6)
【Fターム(参考)】